JP2007206461A - 重合性化合物、液晶性組成物、重合体、光記録媒体用フィルタ、光記録媒体、並びに、光記録方法及び光再生方法 - Google Patents

重合性化合物、液晶性組成物、重合体、光記録媒体用フィルタ、光記録媒体、並びに、光記録方法及び光再生方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光学活性化合物の作用によりコレステリック相を形成できる重合性化合物、液晶性組成物及びその重合体、フィルタ、光記録媒体、並びに、光記録方法及び光再生方法の提供。
【解決手段】下記一般式(1)で表される。

ただし、前記一般式(1)中、Ar〜Arは、1,4−フェニレン基等の置換基を表す。Z及びZはそれぞれ独立に結合を表す。m及びnは、0及び1の整数を表す。 また、A及びAは特定の置換基を表す。
【選択図】なし

Description

本発明は光重合架橋性を有する重合性化合物、それを含有する液晶性組成物及びその重合体に関し、特に、架橋状態において光学構成成分、パターニングされた構造体、又は光記録媒体構成成分として使用できる液晶性組成物に関する。
また本発明は、今までにない高密度画像記録が可能なホログラム型の光記録媒体における波長選択反射膜として好適に用いられる光記録媒体用フィルタ、光記録媒体、並びに、該光記録媒体を用いた光記録方法及び光再生方法に関する。
高密度画像データ等の大容量の情報を書き込み可能な記録媒体の一つとして光記録媒体が挙げられる。この光記録媒体としては、例えば、光磁気ディスク、相変化型光ディスク等の書換型光記録媒体やCD−R等の追記型光記録媒体については既に実用化されているが、光記録媒体の更なる大容量化に対する要求は高まる一方である。しかし、従来より提案されている光記録媒体は全て二次元記録であり、記録容量の増大化には限界があった。そこで、近時、三次元的に情報を記録可能なホログラム型の光記録媒体が注目されている。
前記ホログラム型光記録媒体は、一般に、二次元的な強度分布が与えられた情報光と、該情報光と強度がほぼ一定な参照光とを感光性の記録層内部で重ね合わせ、それらが形成する干渉パターンを利用して記録層内部に光学特性の分布を生じさせることにより、情報を記録する。一方、書き込んだ情報を読み出す(再生する)際には、記録時と同様の配置で参照光のみを記録層に照射し、記録層内部に形成された光学特性分布に対応した強度分布を有する再生光として記録層から出射される。
このホログラム型光記録媒体では、記録層内に光学特性分布が三次元的に形成されるので、一の情報光により情報が書き込まれた領域と、他の情報光により情報が書き込まれた領域とを部分的に重ね合わせること、即ち多重記録が可能である。デジタルボリュームホログラフィを利用した場合には、1スポットの信号対雑音比(SN比)は極めて高くなるので、重ね書きによりSN比が多少低くなっても元の情報を忠実に再現できる。その結果、多重記録回数が数百回までに及び、光記録媒体の記録容量を著しく増大させることができる(特許文献1参照)。
このようなホログラム型の光記録媒体としては、例えば、図1に示すように、第二の基板1表面にサーボピットパターン3を設け、このサーボピットパターン表面にアルミニウム等からなる反射膜2と、この反射膜上に記録層4と、この記録層上に第一の基板5とを有するものが提案されている(特許文献2参照)。
しかし、図1に示す構成の光記録媒体20では、サーボゾーンと記録ゾーンとが面内で分かれており、その分、記録密度が半減してしまうという問題がある。
このため、特許文献3では、情報光及び参照光として円偏光を用い、記録層と反射膜との間に、フィルタ層としてのコレステリック液晶層又はダイクロイックミラーを設け、記録層とサーボ層を厚み方向に重ねている。この手法により記録密度は倍増する。また、前記フィルタ層として情報光の円偏光と同じ旋回方向を螺旋構造に持つ単層のコレステリック液晶層を用いると、生産性に優れ、光記録媒体を安価に大量生産することができ、垂直入射0°におけるフィルタ効果は良好となる。しかし、この提案では、入射角が変化すると選択反射波長にずれが生じ、入射光が10°以上傾くと情報光及び参照光がフィルタ層を通過して反射膜まで到達して反射され、ノイズが生じる。このことは、レンズで絞った±10°以上の通常の光記録媒体におけるレンズ光学系の入射光には使用できないことを意味する。
したがって入射角が変化しても選択反射波長にずれが生じることなく、情報光及び参照光による光記録媒体の反射膜からの乱反射を防止し、ノイズの発生を防止することが可能なホログラム型の光記録媒体を効率よく低コストに大量生産することは未だ実現されておらず、その速やかな提供が望まれているのが現状である。
このような問題を解決するためにはコレステリック液晶の選択反射波長幅を広げることが有効と考えられている(特許文献4参照)。コレステリック液晶の選択反射波長幅Δλは、下記数式1で表され、(ne−no)、すなわちΔnを大きくすればΔλを上げられる事が分かる。
<数式1>
Δλ=2λ・(ne−no)/(ne+no)
ただし、前記数式1中、noは、コレステリック液晶層に含有される液晶分子の正常光に対する屈折率を表す。neは、該液晶分子の異常光に対する屈折率を表す。λは、選択反射の中心波長を表す。
しかしながら、Δnを大きくすると、配向特性、液晶温度などの液晶としての他の機能が損なわれことが多かった。
Δnの大きい液晶化合物としてMBBAに代表されるアゾメチン構造を有するものが知られている。(非特許文献1参照)しかしながら、この用途にとっては液晶の流動性が不具合となるため、これを固体化することが必要である。このための一手段として二官能以上のモノマー化によりネットワーク構造を形成することが知られているが、このような化合物ではスメクチック相をとりやすく(非特許文献2参照)、二官能以上の重合性基とアゾメチン構造を有し、キラル剤(光学活性化合物)の作用によりコレステリック相を形成する液晶化合物は、知られていなかった。
特開2002−123949号公報 特開平11−311936号公報 特開2004−265472号公報 特開2004−219559号公報 Liq.Cryst.,34,65(1976) J.Polym.Sci.Part A,38,4466(2000)
本発明は、従来における前記問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、光学活性化合物の作用によりコレステリック相を形成できる重合性化合物、該重合性化合物を含む液晶性組成物及びその重合体を提供することを目的とする。
また、前記重合体をコレステリック液晶層として用いたときに、入射角が変化しても選択反射波長にずれが生じることなく、情報光及び参照光による光記録媒体の反射膜からの乱反射を防止し、ノイズの発生を防止することが可能な光記録媒体用フィルタ、該光記録媒体用フィルタを用いた今までにない高密度記録可能なホログラム型の光記録媒体、並びに、該光記録媒体を用いた光記録方法及び光再生方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 下記一般式(1)で表されることを特徴とする重合性化合物である。
ただし、前記一般式(1)中、Ar、Ar、Ar、及びArは、それぞれ独立に置換基を有していてもよい1,4−フェニレン基、及び置換基を有していてもよいナフタレン−2,6−ジ−イル基のいずれかを表す。Z及びZはそれぞれ独立に単結合、−COO−、−O−CO−、−CONH−、−NHCO−、−CH=CH−、及び−C≡C−のいずれかを表す。m及びnは、それぞれ独立に0及び1のいずれかの整数を表す。
また、A及びAはそれぞれ独立に下記一般式(2)で表される置換基、−CH=CH、−P、−L−P、及び−X−L−Pのいずれかを表し、A及びAの少なくとも一方は、該一般式(2)で表される置換基を表す。該Pは、重合性基を表し、該Lは、アルキレン基、アルケニレン基、及びアラルキレン基のいずれかを表し、該Xは、−O−、−COO−、−O−CO−、−CONH−、及び−NHCO−のいずれかを表す。
ただし、前記一般式(2)中、Aは−CH=CH、−P、−L−P、及び−X−L−Pのいずれかを表し、該P1は、重合性基を表し、該Lは、アルキレン基、アルケニレン基、及びアラルキレン基のいずれかを表し、該Xは、−O−、−COO−、−O−CO−、−CONH−、及び−NHCO−のいずれかを表す。Yは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、及びアルコキシ基のいずれかを表す。
<2> 一般式(1)中のAが、一般式(2)で表される置換基である前記<1>に記載の重合性化合物である。
<3> 前記<1>から<2>のいずれかに記載の重合性化合物を少なくとも含有することを特徴とする液晶性組成物である。
<4>光学活性化合物を含有する前記<3>に記載の液晶性組成物である。
<5> 前記3から4のいずれかに記載の液晶性組成物を重合硬化してなることを特徴とする重合体である。
<6> コレステリック液晶重合体である前記<5>に記載の重合体である。
<7> コレステリック液晶層を有し、該コレステリック液晶層が、請求項3から4のいずれかに記載の液晶性組成物を用いて形成されたことを特徴とする光記録媒体用フィルタである。
<8> 第一の波長の光を透過し、該第一の波長の光と異なる第二の波長の光を反射する前記<7>に記載の光記録媒体用フィルタである。
<9> 第一の波長の光が350〜600nmであり、かつ第二の波長の光が600〜900nmである前記<8>に記載の光記録媒体用フィルタである。
<10> ホログラフィを利用して情報を記録する光記録媒体の選択反射膜として用いられ、
前記光記録媒体が、情報光及び参照光を同軸光束として該光記録媒体に照射し、前記情報光と前記参照光との干渉による干渉パターンによって情報を記録する前記<7>から<9>のいずれかに記載の光記録媒体用フィルタである。
<11> 第一の基板と、第二の基板と、該第二の基板上にホログラフィを利用して情報を記録する記録層と、前記第二の基板と該記録層との間にフィルタ層とを有してなり、該フィルタ層が、前記<7>から<10>のいずれかに記載の光記録媒体用フィルタであることを特徴とする光記録媒体である。
<12> 前記<11>に記載の光記録媒体に対し情報光及び参照光を同軸光束として照射し、該情報光と参照光との干渉による干渉パターンによって情報を記録層に記録することを特徴とする光記録方法である。
<13> 前記<12>に記載の光記録方法により記録層に記録された干渉パターンに参照光を照射して情報を再生することを特徴とする光再生方法である。
本発明によると、従来における諸問題を解決でき、光学活性化合物の作用によりコレステリック相を形成できる重合性化合物、該重合性化合物を含む液晶性組成物及びその重合体を提供することができる。
また、前記重合体をコレステリック液晶層として用いたときに、入射角が変化しても選択反射波長にずれが生じることなく、情報光及び参照光による光記録媒体の反射膜からの乱反射を防止し、ノイズの発生を防止することが可能な光記録媒体用フィルタ、該光記録媒体用フィルタを用いた今までにない高密度記録可能なホログラム型の光記録媒体、並びに、該光記録媒体を用いた光記録方法及び光再生方法を提供することができる。
(重合性化合物)
本発明の重合性化合物は、下記一般式(1)で表される、アゾメチン構造を有する重合性化合物である。
ただし、前記一般式(1)中、Ar、Ar、Ar、及びArは、それぞれ独立に置換基を有していてもよい1,4−フェニレン基、及び置換基を有していてもよいナフタレン−2,6−ジ−イル基のいずれかを表す。
前記置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、炭素原子数1〜6のアルキル基、及び炭素原子数1〜6のアルコキシ基のいずれかが好ましく、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、水酸基、炭素原子数1〜3のアルキル基、及び炭素原子数1〜3のアルコキシ基のいずれかがより好ましい。これらの置換基の数としては1〜2が好ましく、1がより好ましい。
これらの中でも、前記Ar、Ar、Ar、及びArとしては、無置換のナフタレン−2,6−ジ−イル基、及び置換基を有していてもよい1,4−フェニレン基のいずれかが好ましく、置換基を有していてもよい1,4−フェニレン基がより好ましい。更にAr及びArの少なくとも一方が置換基を有していてもよい1,4−フェニレン基であることが好ましい。
また、前記一般式(1)中、Z及びZはそれぞれ独立に単結合、−COO−、−O−CO−、−CONH−、−NHCO−、−CH=CH−、及び−C≡C−のいずれかを表す。これらの中でも、単結合、−COO−、−O−CO−、−CONH−、−NHCO−、又は−C≡C−が好ましく、−COO−がより好ましい。なお、上記の二価結合基において、一般式(1)中のAr及びArには左側の結合手で連結するものとする。
前記一般式(1)中、m及びnは0及び1のいずれかの整数を表し、0が好ましい。
また、A及びAはそれぞれ独立に下記一般式(2)で表される置換基、−CH=CH、−P、−L−P、及び−X−L−Pのいずれかを表し、A及びAの少なくとも一方は、該一般式(2)で表される置換基を表す。該Pは、重合性基を表し、該Lは、アルキレン基、アルケニレン基、及びアラルキレン基のいずれかを表し、該Xは、−O−、−COO−、−O−CO−、−CONH−、及び−NHCO−のいずれかを表す。
ただし、前記一般式(2)中、Aは−CH=CH、−P、−L−P、及び−X−L−Pのいずれかを表し、該P1は、重合性基を表し、該Lは、アルキレン基、アルケニレン基、及びアラルキレン基のいずれかを表し、該Xは、−O−、−COO−、−O−CO−、−CONH−、及び−NHCO−のいずれかを表す。Yは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、及びアルコキシ基のいずれかを表す。
前記Xとしては、−O−、−COO−、及び−O−CO−のいずれかが好ましく、−O−がより好ましい。
前記Lのアルキレン基としては、置換基を有していてもよく、炭素数が1〜20のアルキレン基が好ましく、炭素数が1〜8のアルキレン基がより好ましい。該置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリール基、アルケニル基等が挙げられる。また、アルキレン基中の1つの炭素原子又は隣接しない2以上の炭素原子は、酸素原子又は硫黄原子に置き換えられてもよい。このようなアルキレン基の例としては、例えば、メチレン基、エチレン基、ブチレン基、1−メチル−エチレン基、−(CHO(CH−等が挙げられる。
前記Lのアルケニレン基としては、置換基を有していてもよく、炭素数が2〜20のアルケニレン基が好ましく、炭素数が2〜8のアルケニレン基がより好ましい。該置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリール基等が挙げられる。このようなアルケニレン基の例としては、例えば、−CHCH=CHCH−、−CHCHCH=CHCH−等が挙げられる。
前記Lのアラルキレン基としては、置換基を有していてもよく、炭素数が8〜30のアラルキレン基が好ましく、炭素数が8〜15のアラルキレン基がより好ましい。該置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルケニル基等が挙げられる。このようなアラルキレン基の例としては、例えば、下記の式に示すアラルキレン基が挙げられる。
これらの中でも、前記Lとしては、アルキレン基が好ましい。
前記P1の重合性基としては、例えば、下記の式に示す重合性基が挙げられる。
ただし、上記式中、Rで表されるアルキル基は、置換基を有していてもよく、炭素数が1〜20のアルキル基が好ましく、炭素数が1〜12のアルキル基がより好ましい。該置換基としては、例えば、アリール基、アルコキシ基等が挙げられる。
また、上記式中のRで表されるアルキル基は、置換基を有していてもよく、炭素数が1〜20のアルキル基が好ましく、炭素数が1〜12のアルキル基がより好ましい。該置換基としては、例えば、アリール基、アルコキシ基等が挙げられる。
これらの中でも、前記P1の重合性基としては、付加重合し得る重合性基が好ましく、特に、アクリロイルオキシ基、メタクリルオキシ基、及びN−アクリロイル−N−アルキル−カルバモイル基のいずれかが好ましい。
これらの中でも、前記一般式(2)中、Aとしては、−CH=CH、及び−Pのいずれかが好ましく、−CH=CHがより好ましい。
前記Yのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、又は臭素原子が好ましく、フッ素原子、又は塩素原子がより好ましい。
前記Yのアルキル基としては、置換基を有していてもよく、炭素数が1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数が1〜6のアルキル基がより好ましい。該置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基等が挙げられる。
前記Yのアルコキシ基としては、置換基を有していてもよく、炭素数が1〜12のアルコキシ基が好ましく、炭素数が1〜6のアルコシキ基がより好ましい。該置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基等が挙げられる。
前記一般式(2)で表される置換基の具体的な例を下記に示す。
前記−X−L−P中、Xとしては、−O−、−COO−、及び−O−CO−のいずれかが好ましく、−O−がより好ましい。
前記−X−L−P及び−L−P中、Lのアルキレン基、アルケニレン基、及びアラルキレン基としては、前述のLと同義である。これらの中でも、Lとしては、アルキレン基が好ましく、アルキレン基が好ましい。
前記−X−L−P、−L−P及び−P中、Pの重合性基は、前述のPと同義である。これらの中でも、Pの重合性基としては、付加重合し得る重合性基が好ましく、特にアクリロイルオキシ基、メタクリルオキシ基、N−アクリロイル−N−アルキル−カルバモイル基が好ましい。
これらの−CH=CH、−P、−L−P、及び−X−L−Pの中でも、A及びAとしては、−X−L−P、−L−P及び−Pのいずれかが好ましく、−X−L−P及び−L−Pのいずれかがより好ましい。
このようなA、Aのうち、特にAが一般式(2)で表される置換基であることが好ましい。
本発明の前記一般式(1)で表される重合性化合物の具体例としては、下記構造式(1−1)〜(5−2)で表される化合物が挙げられる。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
*ただし、Meは、メチル基を表す。
*ただし、Meは、メチル基を表す。
*ただし、Meは、メチル基を表す。
*ただし、Meは、メチル基を表す。
*ただし、Meは、メチル基を表す。
*ただし、Meは、メチル基を表す。
−重合性化合物の製造方法−
本発明の前記一般式(1)で表される重合性化合物は、例えば下記に示す反応式(1)に従う方法により製造することができる。
ただし、前記反応式(1)中、Ar、Ar、Ar、Ar、Z、Z、m、n、A、及びAは、前記一般式(1)中のものと同じ置換基を表す。
即ち、前記一般式(1)で表される重合性化合物は、化合物(A)と化合物(B)との脱水縮合反応で合成することができ、好適にはエタノール等のアルコールやトルエン等の非水溶性溶媒中で室温で反応するか、又は還流することにより合成することができる。本反応には触媒を用いてもよく、酢酸やp−トルエンスルホン酸が好適に用いられる。また反応中の熱重合を抑えるためにハイドロキノン誘導体などの重合禁止剤を用いてもよい。化合物(A)は芳香族アルデヒドであり、市販品又は公知の方法により合成したものを用いることができる。化合物(B)は、アニリン誘導体であり、市販品又は公知の方法により合成したものを用いることができる。
本発明の一般式(1)の重合性化合物はクロロホルム、テトラヒドロフラン、N−メチルピロリドン等の通常の溶媒によく溶解し又その際の粘度もあまり高くないので、スピンコート法等の方法により容易に基板に被覆することができる。更に、本発明の重合性化合物は光重合性を有するので、紫外線を照射することにより容易に重合させることができる。
また、本発明の重合性化合物を含む組成物を液晶相を示す温度において重合(例えば、光重合)させると、得られる重合体は光学異方性等の異方性を示し、そしてこの重合体は、従来の重合性液晶化合物からの重合体に比べ光学異方性が高いので、従来のものより良好な光学フィルムが得られる。
本発明の前記一般式(1)で表される重合性化合物は、重合性、特に光重合性を有し、重合性モノマー、特に光重合性モノマーとして一般的に用いられる用途に適用可能である。例えば、本発明の重合性化合物は、その重合性(光重合性)を利用して印刷回路板製造用、マイクロリソグラフィー用、光ファイバーコーティング用、磁気記録媒体塗料用、インク用、接着剤用、歯科材用、医科材用等に応用することができる。その際、適宜他の重合性モノマーを組み合せて使用することができる。更に、本発明の重合性化合物は従来の重合性液晶化合物との相溶性も良好であり、両者の混合物は、広い温度範囲にわたり液晶の性質を示すので、該混合物を重合させた場合、良好な光学異方性(複屈折)が得られる。
また、本発明の重合性化合物、又はこれを含む組成物から、カラーフィルター、位相差膜、STN素子用光学補償膜、拡散フィルム等の光学フィルムを作製することができる。該光学フィルムは、本発明の重合性化合物、又はこれを含む組成物の粘度を適宜溶剤により調節し、更に必要に応じ重合触媒を加えた後、基体上に塗布し重合させるなどによって作製される。
(液晶性組成物)
本発明の液晶性組成物は、本発明の一般式(1)で表される重合性化合物を少なくとも含有してなることを特徴とし、好ましくは光学活性化合物を含有してなり、重合性モノマー、更に必要に応じて適宜選択したその他の成分を含有してなる。
前記液晶性組成物が含有する、前記重合性化合物としては、それ自身液晶性を示すことは必ずしも必要ではなく、他の液晶性化合物との混合物において、液晶性を示すような組成比で混合することにより、液晶性組成物として好適に使用することができる。更に、高分子液晶が用いられる用途にも適用可能である。
前記重合性化合物の含有量としては、液晶性組成物の全固形分(質量)の10〜100質量%が好ましく、20〜98質量%がより好ましい。該含有量が10質量%未満であると十分な選択反射波長幅Δλがえられないことがある。
前記重合性化合物を他の液晶性化合物と混合して用いる場合には、該液晶性化合物としては、その屈折率異方性Δnが、0.10〜0.40の液晶化合物、高分子液晶化合物、重合性基を1又は2個有する液晶性化合物の中から適宜選択することができる。例えば、スメクチック液晶化合物、ネマチック液晶化合物などを挙げることができ、中でも、ネマチック液晶化合物が好ましい。前記液晶性化合物は、溶融時の液晶状態にある間に、例えばラビング処理等の配向処理を施した配向基板を用いる等により配向させることができる。また、液晶状態を固相にして固定化する場合には、冷却、重合等の手段を用いることができる。
前記重合性基を1又は2個有する液晶性化合物の具体例としては、WO95/22586、特願2000−51089、特願2000−68479、特願平11−91162に記載の化合物を挙げることができる。またこのような重合性液晶としては、市販品を用いることができ、例えば、BASF社製の商品名PALIOCOLOR LC242;Merck社製の商品名E7;Wacker−Chem社製の商品名LC−Sllicon−CC3767;高砂香料株式会社製の商品名L35、L42、L55、L59、L63、L79、L83などが挙げられる。
前記液晶性化合物の具体例を下記に示す。ただし、本発明においては、これらに制限されるものではない。
前記液晶性化合物の含有量としては、液晶性組成物の全固形分(質量)の10〜90質量%が好ましく、20〜80質量%がより好ましい。
−光学活性化合物−
本発明の前記重合性化合物を含む液晶性組成物は、光学活性化合物を添加することにより、コレステリック相或いはカイラルスメクチック相を誘起することができる。
前記光学活性化合物としては、公知の光学活性化合物を使用することができ、例えば、特開2000−44451号公報、特表平10−509726号公報、WO98/00428、特表2000−506873号公報、特表平9−506088号公報、特願2000−382516号公報等に記載されている光学活性化合物を用いることができる。また、該光学活性化合物としては、市販品を用いることもでき、該市販品としては、例えば、Merck社製の商品名S101、R811、CB15;BASF社製の商品名PALIOCOLOR LC756などが挙げられる。
前記光学活性化合物の含有量としては、液晶性組成物の全固形分(質量)の0.1〜20質量%が好ましく、特に2〜15質量%が好ましい。
−重合性モノマー−
前記液晶性組成物には、例えば、膜強度等の硬化の程度を向上させる目的で重合性モノマーを併用することができる。
前記重合性モノマーとしては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレン性不飽和結合を持つモノマーなどが挙げられ、具体的には、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の多官能モノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記重合性モノマーの含有量としては、前記液晶性組成物の全固形分質量に対し0〜50質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。前記含有量が50質量%を超えると、液晶層の配向を阻害することがある。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、光重合開始剤、増感剤、バインダー樹脂、重合禁止剤、溶媒、界面活性剤、増粘剤、色素、顔料、紫外線吸収剤、ゲル化剤などが挙げられる。
−−光重合開始剤−−
前記光重合開始剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、p−メトキシフェニル−2,4−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−ブトキシスチリル)−5−トリクロロメチル1,3,4−オキサジアゾール、9−フェニルアクリジン、9,10−ジメチルベンズフェナジン、ベンゾフェノン/ミヒラーズケトン、ヘキサアリールビイミダゾール/メルカプトベンズイミダゾール、ベンジルジメチルケタール、アシルホスフィン誘導体、チオキサントン/アミン、チタノセンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、前記光重合開始剤としては、市販品を用いてもよく、該市販品としては、例えば、チバスペシャルティケミカルズ社製の商品名イルガキュア907、イルガキュア369、イルガキュア784、イルガキュア814;BASF社製の商品名ルシリンTPOなどが挙げられる。
前記光重合開始剤の含有量としては、前記液晶性組成物の全固形分質量に対し0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。前記含有量が0.1質量%未満であると、光照射時の硬化効率が低いため長時間を要することがあり、20質量%を超えると、紫外線領域から可視光領域での光透過率が劣ることがある。
−−増感剤−−
前記増感剤は、必要に応じて液晶性組成物の感度を上げるために添加される。
前記増感剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントンなどが挙げられる。
前記増感剤の含有量としては、前記液晶性組成物の全固形分質量に対し0.001〜1.0質量%が好ましい。
−−バインダー樹脂−−
また、液晶性組成物の粘度を調整する目的で、バインダー樹脂を添加することができる。
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルアルコール;ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン等のポリスチレン化合物;メチルセルロース、エチルセルロース、アセチルセルロース等のセルロース樹脂;側鎖にカルボキシル基を有する酸性セルロース誘導体;ポリビニルフォルマール、ポリビニルブチラール等のアセタール樹脂;メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体;アクリル酸アルキルエステルのホモポリマー又はメタアクリル酸アルキルエステルのホモポリマー;その他の水酸基を有するポリマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アクリル酸アルキルエステルのホモポリマー又はメタアクリル酸アルキルエステルのホモポリマーにおけるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基などが挙げられる。
前記その他の水酸基を有するポリマーとしては、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート/(メタアクリル酸のホモポリマー)アクリル酸共重合体、ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/他のモノマーの多元共重合体などが挙げられる。
前記バインダー樹脂の含有量としては、前記液晶性組成物の全固形質量に対し0〜50質量%が好ましく、0〜20質量%がより好ましい。前記含有量が50質量%を超えると、液晶層の配向が不十分となることがある。
−−重合禁止剤−−
前記重合禁止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、フェノチアジン、ベンゾキノン、又はこれらの誘導体などが挙げられる。
前記重合禁止剤の含有量としては、前記重合性モノマーの固形分に対し0〜10質量%が好ましく、100ppm〜1質量%がより好ましい。
−−溶媒−−
前記溶媒としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、3−メトキシプロピオン酸メチルエステル、3−メトキシプロピオン酸エチルエステル、3−メトキシプロピオン酸プロピルエステル、3−エトキシプロピオン酸メチルエステル、3−エトキシプロピオン酸エチルエステル、3−エトキシプロピオン酸プロピルエステル等のアルコキシプロピオン酸エステル類;2−メトキシプロピルアセテート、2−エトキシプロピルアセテート、3−メトキシブチルアセテート等のアルコキシアルコールのエステル類;乳酸メチル、乳酸エチル等の乳酸エステル類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等のケトン類;γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、クロロホルム、テトラヒドロフランなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の前記一般式(1)で表される重合性化合物を含む液晶性組成物は、液晶相を示す温度において重合(例えば、光重合)させると、得られる重合体は光学異方性等の異方性を示し、そしてこの重合体は、従来の重合性液晶化合物からの重合体に比べ光学異方性が高いので、該組成物は光記録媒体用フィルタ、ホログラム記録媒体用フィルタ、コレステリックカラーフィルター、位相差膜、オーバーコート層等の他、前記の本発明の重合性化合物の用途において述べた用途にも使用することができる。
(重合体)
本発明の重合体は、本発明の液晶性組成物を重合硬化させてなる。該重合体は、コレステリック液晶重合体であるのが好ましい。
本発明の重合体の製造方法としては特に制限はなく、公知の方法から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記液晶性組成物を基材上に塗布し、乾燥させて、例えば紫外線照射することにより、形成することができる。前記液晶性組成物に光学活性化合物が添加されている場合はコレステリック液晶重合体とすることができる。
前記液晶性組成物及び重合体がコレステリック相を形成していることは、該コレステリック相由来の選択反射色や、顕微鏡観察時の該コレステリック相固有の模様等で確認することができる。
最も量産適性のよい手法としては、前記基材をロール状に巻いた形で準備しておき、該基材上に液晶性組成物をバーコート、ダイコート、ブレードコート、カーテンコートのような長尺連続コーターにて塗布する形式が好ましい。
前記基材としては、後述する光記録媒体用フィルタに用いる基材と同様なものを用いることができる。
前記塗布方法としては、例えば、スピンコート法、キャスト法、ロールコート法、フローコート法、プリント法、ディップコート法、流延成膜法、バーコート法、グラビア印刷法などが挙げられる。
前記紫外線照射の条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、照射紫外線は、160〜380nmが好ましく、250〜380nmがより好ましい。照射時間としては、例えば、0.1〜600秒が好ましく、0.3〜300秒がより好ましい。また、前記光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。
紫外線の光源としては、例えば、低圧水銀ランプ(殺菌ランプ、蛍光ケミカルランプ、ブラックライト)、高圧放電ランプ(高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ)及びショートアーク放電ランプ(超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、水銀キセノンランプ)などを挙げることができる。
前記重合体の厚みとしては、例えば、1〜10μmが好ましく、2〜7μmがより好ましい。前記厚みが10μmを超えると、液晶の均一配向が乱れてしまうことがあり、1μm未満であると、例えば、コレステリック液晶層として用いる場合は選択反射率が十分でなくなることがある。
(光記録媒体用フィルタ)
本発明の光記録媒体用フィルタは、コレステリック液晶層を有してなり、基材、更に必要に応じてその他の部材を有してなる。
前記コレステリック液晶層としては、本発明の液晶性組成物からなる。
本発明の光記録媒体用フィルタは、入射角が変化しても選択反射波長にずれが生じることなく、情報光及び参照光による光記録媒体の反射膜からの乱反射を防止し、ノイズの発生を防止する機能がある。前記光情報記録媒体に前記光記録媒体用フィルタを積層することにより、高解像度、回折効率の優れた光情報記録をえることができる。
前記光記録媒体用フィルタは、第一の波長の光を透過し、該第一の波長の光と異なる第二の波長の光を反射することが好ましく、前記第一の波長の光が350〜600nmであり、かつ第二の波長の光が600〜900nmであることが好ましい。
また、前記光記録媒体用フィルタは、入射角度±40°における、655nmでの光透過率が50%以上であり、80%以上が好ましく、かつ532nmでの光反射率が30%以上であり、40%以上が好ましい。
また色材含有層を有していてもよい。色材含有層については特願2004−352084号明細書を参考にすることができる。
−基材−
前記基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後記する基板と同じ材料を用いることができる。
前記基材としては、適宜合成したものであってもよいし、市販品を使用してもよい。
前記基材の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、10〜500μmが好ましく、50〜300μmがより好ましい。前記基材の厚みが、10μm未満であると、基板の撓みにより密着性が低下することがある。一方、500μmを超えると、情報光と参照光の焦点位置を大きくずらさなければならなくなり、光学系サイズが大きくなってしまう。
−光記録媒体用フィルタの製造方法−
前記光記録媒体用フィルタの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記基材上にコレステリック液晶層を塗布形成する方法、前記基材上に色材含有層を塗布形成し、次いで該色材含有層上にコレステリック液晶層を塗布形成する方法、などが挙げられる。
ここで、前記基材上にコレステリック液晶層を塗布形成する方法については、前記重合体の形成方法の説明において上述した通りである。
前記光記録媒体用フィルタは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、基材ごとディスク形状に加工(例えば打ち抜き加工)されて、光記録媒体の第二の基板上に配置されるのが好ましい。また、光記録媒体のフィルタ層に用いる場合には、基材を介さず直接第二の基板上に設けることもできる。
前記光記録媒体用フィルタの厚み(基材を除く色材含有層及びコレステリック液晶層の合計厚み)は、例えば2〜200μmが好ましく、3〜100μmがより好ましい。前記厚みが2μm未満であると、十分な色材含有層の厚みが取れなくなって、記録時のノイズ光が増大することがあり、200μmを超えると、フィルタ層の厚みが大きくなりすぎて光学系を過大なものにしてしまうことがある。
本発明の光記録媒体用フィルタは、各種分野において使用することができるが、ホログラム型の光記録媒体の形成乃至製造に好適に使用することができ、以下の本発明のホログラム型の光記録媒体、並びに光記録媒体の記録方法及び光記録媒体の再生方法に特に好適に使用することができる。このとき、前記光記録媒体用フィルタは、直接記録層など共に、後記する基板等の上に塗布などにより積層してもよく、フィルムなどの基材上に積層して光記録媒体用フィルタを作製した後、該光情報記録媒体用フィルタを、基板等の上に貼り合わせてもよい。
(光記録媒体)
前記光記録媒体は、第一の基板と、第二の基板と、該第二の基板上にホログラフィを利用して情報を記録する記録層と、前記第二の基板と前記記録層との間に前記フィルタ層とを有してなり、反射膜、第一ギャップ層、第二ギャップ層、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
前記フィルタ層としては、本発明の前記光記録媒体用フィルタが用いられる。
本発明の光記録媒体は、2次元などの情報を記録する比較的薄型の平面ホログラムや立体像など多量の情報を記録する体積ホログラムであってもよく、透過型及び反射型のいずれであってもよい。また、ホログラムの記録方式もいずれであってもよく、例えば、振幅ホログラム、位相ホログラム、ブレーズドホログラム、複素振幅ホログラムなどでもよい。
本発明の光記録媒体を記録及び再生する方法、装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、米国特許第5,719,691号明細書、同第5,838,467号明細書、同第6,163,391号明細書、同第6,414,296号明細書、米国特許出願公開第2002−136143号明細書、特開2000−98862号公報、同2000−298837号公報、同2001−23169号公報、同2002−83431号公報、同2002−123949号公報、同2002−123948号公報、同2003−43904号公報、同2004−171611号公報、国際公開第99/57719号パンフレット、同第02/05270号パンフレット、第02/75727号パンフレットなどに記載された光記録方法、光記録装置などが挙げられる。
本発明の光記録媒体としては、上述のように第一の基板と、第二の基板と、該第二の基板上に記録層と、前記第二の基板と該記録層との間にフィルタ層とを有しており、情報光及び参照光の照射が、該情報光の光軸と該参照光の光軸とが同軸になるようにして行われるコリニア方式に好適である。
−基板−
前記基板は、その形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば、ディスク形状、カード形状などが挙げられ、光記録媒体の機械的強度を確保できる材料のものを選定する必要がある。また、記録及び再生に用いる光が基板を通して入射する場合は、用いる光の波長領域で十分に透明であることが必要である。
前記基板材料としては、通常、ガラス、セラミックス、樹脂、などが用いられるが、成形性、コストの点から、樹脂が特に好適である。
前記樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂、トリアセチルセルロース等のアセテート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリノルボルネン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリ乳酸系樹脂、などが挙げられる。これらの中でも、成形性、光学特性、コストの点から、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂が特に好ましい。
前記基板としては、適宜合成したものであってもよいし、市販品を使用してもよい。
前記基板には、半径方向に線状に延びる複数の位置決め領域としてのアドレス−サーボエリアが所定の角度間隔で設けられ、隣り合うアドレス−サーボエリア間の扇形の区間がデータエリアになっている。アドレス−サーボエリアには、サンプルドサーボ方式によってフォーカスサーボ及びトラッキングサーボを行うための情報とアドレス情報とが、予めエンボスピット(サーボピット)等によって記録されている(プリフォーマット)。なお、フォーカスサーボは、反射膜の反射面を用いて行うことができる。トラッキングサーボを行うための情報としては、例えば、ウォブルピットを用いることができる。なお、光記録媒体がカード形状の場合には、サーボピットパターンは無くてもよい。
前記基板の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1〜5mmが好ましく、0.3〜2mmがより好ましい。前記基板の厚みが、0.1mm未満であると、ディスク保存時の形状の歪みを抑えられなくなることがあり、5mmを超えると、ディスク全体の重量が大きくなってドライブモーターに過剰な負荷をかけることがある。
−記録層−
前記記録層は、ホログラフィを利用して情報が記録され得るものであり、所定の波長の電磁波を照射すると、その強度に応じて吸光係数や屈折率などの光学特性が変化する材料が用いられる。
前記記録層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(1)光照射で重合反応が起こり高分子化するフォトポリマー、(2)フォトリフラクティブ効果(光照射で空間電荷分布が生じて屈折率が変調する)を示すフォトリフラクティブ材料、(3)光照射で分子の異性化が起こり屈折率が変調するフォトクロミック材料、(4)ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム等の無機材料、(5)カルコゲン材料、などが挙げられる。
前記(1)のフォトポリマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、モノマー、及び光開始剤を含有してなり、更に必要に応じて増感剤、オリゴマー等のその他の成分を含有してなる。
前記フォトポリマーとしては、例えば、「フォトポリマーハンドブック」(工業調査会、1989年)、「フォトポリマーテクノロジー」(日刊工業新聞社、1989年)、SPIE予稿集 Vol.3010 p354−372(1997)、及びSPIE予稿集 Vol.3291 p89−103(1998)に記載されているものを用いることができる。また、米国特許第5,759,721号明細書、同第4,942,112号明細書、同第4,959,284号明細書、同第6,221,536号明細書、国際公開第97/44714号パンフレット、同第97/13183号パンフレット、同第99/26112号パンフレット、同第97/13183号パンフレット、特許第2880342号公報、同第2873126号公報、同第2849021号公報、同第3057082号公報、同第3161230号公報、特開2001−316416号公報、特開2000−275859号公報、などに記載されているフォトポリマーを用いることができる。
前記フォトポリマーに記録光を照射して光学特性を変化させる方法としては、低分子成分の拡散を利用した方法などが挙げられる。また、重合時の体積変化を緩和するため、重合成分とは逆方向へ拡散する成分を添加してもよく、或いは、酸開裂構造を有する化合物を重合体のほかに別途添加してもよい。なお、前記低分子成分を含むフォトポリマーを用いて記録層を形成する場合には、記録層中に液体を保持可能な構造を必要とすることがある。また、前記酸開裂構造を有する化合物を添加する場合には、その開裂によって生じる膨張と、モノマーの重合によって生じる収縮とを補償させることにより体積変化を抑制してもよい。
前記モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル基やメタクリル基のような不飽和結合を有するラジカル重合型のモノマー、エポキシ環やオキセタン環のようなエーテル構造を有するカチオン重合型系モノマーなどが挙げられる。これらのモノマーは、単官能であっても多官能であってもよい。また、光架橋反応を利用したものであってもよい。
前記ラジカル重合型のモノマーとしては、例えば、アクリロイルモルホリン、フェノキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールPO変性ジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、EO変性グリセロールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、2−ナフト−1−オキシエチルアクリレート、2−カルバゾイル−9−イルエチルアクリレート、(トリメチルシリルオキシ)ジメチルシリルプロピルアクリレート、ビニル−1−ナフトエート、N−ビニルカルバゾール、などが挙げられる。
前記カチオン重合型系モノマーとしては、例えば、ビスフェノールAエポキシ樹脂、フェノールノボラックエポキシ樹脂、グリセロールトリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサングリシジルエーテル、ビニルトリメトキシシラン、4−ビニルフェニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、下記構造式(A)〜(E)で表される化合物、などが挙げられる。
これらモノマーは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記光開始剤としては、記録光に感度を有するものであれば特に制限はなく、光照射によりラジカル重合、カチオン重合、架橋反応などを引き起こす材料などが挙げられる。
前記光開始剤としては、例えば、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシフェニルビニル)−1,3,5−トリアジン、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ジ−t−ブチルジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4−ジエチルアミノフェニルベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンゾイン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−2−オン、ベンゾフェノン、チオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルアシルホスフィンオキシド、トリフェニルブチルボレートテトラエチルアンモニウム、下記構造式で表されるチタノセン化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、照射する光の波長に合わせて増感色素を併用してもよい。
前記フォトポリマーは、前記モノマー、前記光開始剤、更に必要に応じてその他の成分を攪拌混合し、反応させることによって得られる。得られたフォトポリマーが十分低い粘度ならばキャスティングすることによって記録層を形成することができる。一方、キャスティングできない高粘度フォトポリマーである場合には、ディスペンサーを用いて第二の基板にフォトポリマーを盛りつけ、このフォトポリマー上に第二の基板Aで蓋をするように押し付けて、全面に広げて記録層を形成することができる。
前記(2)のフォトリフラクティブ材料としては、フォトリフラクティブ効果を示すものであるならば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電荷発生材、及び電荷輸送材を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記電荷発生材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、又はそれらの誘導体等のフタロシアニン色素/顔料;ナフタロシアニン色素/顔料;モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾ等のアゾ系色素/顔料;ペリレン系染料/顔料;インジゴ系染料/顔料;キナクリドン系染料/顔料;アントラキノン、アントアントロン等の多環キノン系染料/顔料;シアニン系染料/顔料;TTF−TCNQで代表されるような電子受容性物質と電子供与性物質とからなる電荷移動錯体;アズレニウム塩;C60及びC70で代表されるフラーレン並びにその誘導体であるメタノフラーレン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記電荷輸送材は、ホール又はエレクトロンを輸送する材料であり、低分子化合物であってもよく、又は高分子化合物であってもよい。
前記電荷輸送材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インドール、カルバゾール、オキサゾール、インオキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール、オキサアジアゾール、ピラゾリン、チアチアゾール、トリアゾール等の含窒素環式化合物、又はその誘導体;ヒドラゾン化合物;トリフェニルアミン類;トリフェニルメタン類;ブタジエン類;スチルベン類;アントラキノンジフェノキノン等のキノン化合物、又はその誘導体;C60及びC70等のフラーレン並びにその誘導体;ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン等のπ共役系高分子又はオリゴマー;ポリシラン、ポリゲルマン等のσ共役系高分子又はオリゴマー;アントラセン、ピレン、フェナントレン、コロネン等の多環芳香族化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記フォトリフラクティブ材料を用いて記録層を形成方法としては、例えば、前記フォトリフラクティブ材料を溶媒中に溶解乃至は分散させてなる塗布液を用いて塗膜を形成し、この塗膜から溶媒を除去することにより記録層を形成することができる。また、加熱して流動化させた前記フォトリフラクティブ材料を用いて塗膜を形成し、この塗膜を急冷することにより記録層を形成することもできる。
前記(3)のフォトクロミック材料は、フォトクロミック反応を起こす材料であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アゾベンゼン化合物、スチルベン化合物、インジゴ化合物、チオインジゴ化合物、スピロピラン化合物、スピロオキサジン化合物、フルキド化合物、アントラセン化合物、ヒドラゾン化合物、桂皮酸化合物、などが挙げられる。これらの中でも、光照射によりシス−トランス異性化により構造変化を起こすアゾベンゼン誘導体、スチルベン誘導体、光照射により開環−閉環の構造変化を起こすスピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体が特に好ましい。
前記(5)のカルコゲン材料としては、例えば、カルコゲン元素を含むカルコゲナイドガラスと、このカルコゲナイドガラス中に分散されており光の照射によりカルコゲナイドガラス中に拡散可能な金属からなる金属粒子とを含む材料、などが挙げられる。
前記カルコゲナイドガラスは、S、Te又はSeのカルコゲン元素を含む非酸化物系の非晶質材料から構成されるものであり、金属粒子の光ドープが可能なものであれば特に限定されない。
前記カルコゲン元素を含む非晶質材料としては、例えば、Ge−S系ガラス、As−S系ガラス、As−Se系ガラス、As−Se−Ce系ガラス等が挙げられ、これらの中ではGe−S系ガラスが好ましい。前記カルコゲナイドガラスとしてGe−S系ガラスを用いる場合には、ガラスを構成するGe及びSの組成比は照射する光の波長に応じて任意に変化させることができるが、主としてGeSで表される化学組成を有するカルコゲナイドガラスが好ましい。
前記金属粒子は、光の照射によりカルコゲナイドガラス中に光ドープされる特性を有するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Al、Au、Cu、Cr、Ni、Pt、Sn、In、Pd、Ti、Fe、Ta、W、Zn、Ag等が挙げられる。これらの中では、Ag、Au又はCuが光ドープをより生じやすい特性を有しており、Agは光ドープを顕著に生じるため特に好ましい。
前記カルコゲナイドガラスに分散されている金属粒子の含有量としては、前記記録層の全体積基準で0.1〜2体積%が好ましく、0.1〜1.0体積%がより好ましい。前記金属粒子の含有量が0.1体積%未満であると、光ドープによる透過率変化が不充分となって記録の精度が低下することがあり、2体積%を超えると、記録材料の光透過率が低下して光ドープを充分に生じさせることが困難となることがある。
前記記録層は、材料に応じて公知の方法に従って形成することができ、例えば、蒸着法、湿式成膜法、MBE(分子線エピタキシー)法、クラスターイオンビーム法、分子積層法、LB法、印刷法、転写法、などにより好適に形成することができる。また、米国特許6,743,552号に記載されている2成分ウレタンマトリックス形成方法でもよい。
前記蒸着法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、真空蒸着法、抵抗加熱蒸着、化学蒸着法、物理蒸着法、などが挙げられる。該化学蒸着法としては、例えば、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、などが挙げられる。
前記湿式成膜法による前記記録層の形成は、例えば、前記記録層材料を溶剤に溶解乃至分散させた溶液(塗布液)を用いる(塗布し乾燥する)ことにより、好適に行うことができる。該湿式成膜法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、インクジェット法、スピンコート法、ニーダーコート法、バーコート法、ブレードコート法、キャスト法、ディップ法、カーテンコート法などが挙げられる。
前記記録層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1〜1,000μmが好ましく、100〜700μmがより好ましい。
前記記録層の厚みが、前記好ましい数値範囲であると、10〜300多重のシフト多重を行っても十分なS/N比を得ることができ、前記より好ましい数値範囲であるとそれが顕著である点で有利である。
−反射膜−
前記反射膜は、前記基板のサーボピットパターン表面に形成される。
前記反射膜の材料としては、記録光や参照光に対して高い反射率を有する材料を用いることが好ましい。使用する光の波長が400〜780nmである場合には、例えば、Al、Al合金、Ag、Ag合金、などを使用することが好ましい。使用する光の波長が650nm以上である場合には、Al、Al合金、Ag、Ag合金、Au、Cu合金、TiN、などを使用することが好ましい。
なお、前記反射膜として、光を反射すると共に、追記及び消去のいずれかが可能な光記録媒体、例えば、DVD(ディジタル ビデオ ディスク)などを用い、ホログラムをどのエリアまで記録したかとか、いつ書き換えたかとか、どの部分にエラーが存在し交替処理をどのように行ったかなどのディレクトリ情報などをホログラムに影響を与えずに追記及び書き換えすることも可能となる。
前記反射膜の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、各種気相成長法、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などが用いられる。これらの中でも、スパッタリング法が、量産性、膜質等の点で優れている。
前記反射膜の厚みとしては、十分な反射率を実現し得るように、50nm以上が好ましく、100nm以上がより好ましい。
−第一ギャップ層−
前記第一ギャップ層は、必要に応じて前記フィルタ層と前記反射膜との間に設けられ、第二の基板表面を平滑化する目的で形成される。また、記録層内に生成されるホログラムの大きさを調整するのにも有効である。即ち、前記記録層は、記録用参照光及び情報光の干渉領域をある程度の大きさに形成する必要があるので、前記記録層とサーボピットパターンとの間にギャップを設けることが有効となる。
前記第一ギャップ層は、例えば、サーボピットパターンの上から紫外線硬化樹脂等の材料をスピンコート等で塗布し、硬化させることにより形成することができる。また、フィルタ層として透明基材の上に塗布形成したものを使用する場合には、該透明基材が第一ギャップ層としても働くことになる。
前記第一ギャップ層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1〜200μmが好ましい。
−第二ギャップ層−
前記第二ギャップ層は、必要に応じて記録層とフィルタ層との間に設けられる。
前記第二ギャップ層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリスルホン(PSF)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリメタクリル酸メチル=ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のような透明樹脂フィルム、又は、JSR社製商品名ARTONフィルムや日本ゼオン社製商品名ゼオノアのような、ノルボルネン系樹脂フィルム、などが挙げられる。これらの中でも、等方性の高いものが好ましく、TAC、PC、商品名ARTON、及び商品名ゼオノアが特に好ましい。
前記第二ギャップ層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1〜200μmが好ましい。
ここで、本発明の光記録媒体の具体例について、図面を参照して更に詳しく説明する。
<第一の実施形態>
図2は、本発明の第一の実施形態における光記録媒体の構成を示す概略断面図である。この第一の実施形態に係る光記録媒体21では、第二の基板1(ポリカーボネート樹脂製基板又はガラス基板)にサーボピットパターン3が形成され、該サーボピットパターン3上にアルミニウム、金、白金等でコーティングして反射膜2が設けられている。なお、図2では第二の基板1全面にサーボピットパターン3が形成されているが、図1に示すように周期的に形成されていてもよい。また、このサーボピットパターン3の高さは、通常1,750Å(175nm)であり、基板を始め他の層の厚さに比べて充分に小さいものである。
第1ギャップ層8は、紫外線硬化樹脂等の材料を第二の基板1の反射膜2上にスピンコート等により塗布して形成される。第1ギャップ層8は、反射膜2を保護すると共に、記録層4内に生成されるホログラムの大きさを調整するためにも有効である。つまり、記録層4において記録用参照光と情報光の干渉領域をある程度の大きさに形成する必要があるため、記録層4とサーボピットパターン3との間にギャップを設けると有効である。
第1ギャップ層8上にはフィルタ層6が設けられ、該フィルタ層6と第一の基板5(ポリカーボネート樹脂基板やガラス基板)によって記録層4を挟むことによって光記録媒体21が構成される。
図2において、フィルタ層6は、赤色光のみを透過し、それ以外の色の光を通さないものである。従って、情報光、記録及び再生用参照光は緑色又は青色の光であるので、フィルタ層6を透過せず、反射膜2まで達することなく、戻り光となり、入出射面Aから出射することになる。
このフィルタ層6は、本発明のコレステリック液晶層からなる。このコレステリック液晶層からなるフィルタ層6は、第1ギャップ層8上に塗布によって直接形成してもよいし、基材上にコレステリック液晶層を形成したフィルムを光記録媒体形状に打ち抜いて配置してもよい。本発明のコレステリック液晶層によって、λ〜λ/cos20°、特にλ〜λ/cos40°(ただし、λは照射光波長を表す)における光反射率が40%以上となり、入射角が変化しても選択反射波長にずれが生じることがなくなる。
本実施形態における光記録媒体21は、ディスク形状でもいいし、カード形状であってもよい。カード形状の場合にはサーボピットパターンは無くてもよい。また、この光記録媒体21では、第二の基板1は0.6mm、第1ギャップ層8は100μm、フィルタ層6は2〜3μm、記録層4は0.6mm、第一の基板5は0.6mmの厚さであって、合計厚みは約1.9mmとなっている。
次に、図4を参照して、光記録媒体21周辺での光学的動作を説明する。まず、サーボ用レーザから出射した光(赤色光)は、ダイクロイックミラー13でほぼ100%反射して、対物レンズ12を通過する。対物レンズ12によってサーボ用光は反射膜2上で焦点を結ぶように光記録媒体21に対して照射される。つまり、ダイクロイックミラー13は緑色や青色の波長の光を透過し、赤色の波長の光をほぼ100%反射させるようになっている。光記録媒体21の光の入出射面Aから入射したサーボ用光は、第一の基板5、記録層4、フィルタ層6、及び第1ギャップ層8を通過し、反射膜2で反射され、再度、第1ギャップ層8、フィルタ層6、記録層4、及び第一の基板5を透過して入出射面Aから出射する。出射した戻り光は、対物レンズ12を通過し、ダイクロイックミラー13でほぼ100%反射して、サーボ情報検出器(不図示)でサーボ情報が検出される。検出されたサーボ情報は、フォーカスサーボ、トラッキングサーボ、スライドサーボ等に用いられる。記録層4を構成するホログラム材料は、赤色の光では感光しないようになっているので、サーボ用光が記録層4を通過したり、サーボ用光が反射膜2で乱反射したとしても、記録層4には影響を与えない。また、サーボ用光の反射膜2による戻り光は、ダイクロイックミラー13によってほぼ100%反射するようになっているので、サーボ用光が再生像検出のための検出器14(CMOSセンサ又はCCD)で検出されることはなく、再生光に対してノイズとなることもない。
また、記録用/再生用レーザーから生成された情報光及び記録用参照光は、偏光板16を通過して線偏光となりハーフミラー17を通過して1/4波長板15を通った時点で円偏光になる。ダイクロイックミラー13を透過し、対物レンズ11によって情報光と記録用参照光が記録層4内で干渉パターンを生成するように光記録媒体21に照射される。情報光及び記録用参照光は入出射面Aから入射し、記録層4で干渉し合って干渉パターンをそこに生成する。その後、情報光及び記録用参照光は記録層4を通過し、フィルタ層6に入射するが、該フィルタ層6の底面までの間に反射されて戻り光となる。つまり、情報光と記録用参照光は反射膜2までは到達しない。フィルタ層6は、本発明のコレステリック液晶層から形成され、赤色光のみを透過する性質を有するからである。或いは、フィルタ層を漏れて通過する光を入射光強度の20%以下に抑えていれば、たとえその漏れ光が底面に到達して戻り光となっても、再度フィルタ層で反射されるので再生光へ混じる光強度は20%×20%=4%以下となり、実質的に問題とはならない。
<第二の実施形態>
図3は、本発明の第二の実施形態における光記録媒体の構成を示す概略断面図である。この第二の実施形態に係る光記録媒体22では、第二の基板1(ポリカーボネート樹脂製基板又はガラス基板)にサーボピットパターン3が形成され、該サーボピットパターン3表面にアルミニウム、金、白金等でコーティングして反射膜2が設けられている。また、このサーボピットパターン3の高さは、通常1,750Å(175nm)である点については、第一の実施形態と同様である。
第二の実施形態と第一の実施形態の構造の差異は、第二の実施形態に係る光記録媒体22では、フィルタ層6と記録層4との間に第2ギャップ層7が設けられていることである。
本発明のコレステリック液晶層からなるフィルタ層6は、第1ギャップ層8を形成した後、該第1ギャップ層8上に形成され、前記第一実施形態と同様のものを用いることができる。
第2ギャップ層7は、情報光及び再生光がフォーカシングするポイントが存在する。このエリアをフォトポリマーで埋めていると過剰露光によるモノマーの過剰消費が起こり多重記録能が下がってしまう。そこで、無反応で透明な第2ギャップ層を設けることが有効となる。
また、光記録媒体22では、第二の基板1は1.0mm、第1ギャップ層8は100μm、フィルタ層6は3〜5μm、第2ギャップ層7は70μm、記録層4は0.6mm、第一の基板5は0.4mmの厚さであって、合計厚みは約2.2mmとなっている。
情報の記録又は再生を行う場合、このような構造を有する光記録媒体22に対して、赤色のサーボ用光及び緑色の情報光並びに記録及び再生用参照光が照射される。サーボ用光は、入出射面Aから入射し、記録層4、第2ギャップ層7、フィルタ層6、及び第1ギャップ層8を通過して反射膜2で反射して戻り光となる。この戻り光は、再度、第1ギャップ層8、フィルタ層6、第2ギャップ層7、記録層4及び第一の基板5をこの順序で通過して、入出射面Aより出射する。出射した戻り光は、フォーカスサーボやトラッキングサーボ等に用いられる。記録層4を構成するホログラム材料は、赤色の光では感光しないようになっているので、サーボ用光が記録層4を通過したり、サーボ用光が反射膜2で乱反射したとしても、記録層4には影響を与えない。緑色の情報光等は、入出射面Aから入射し、記録層4、第2ギャップ層7を通過して、フィルタ層6で反射して戻り光となる。この戻り光は、再度、第2ギャップ層7、記録層4及び第一の基板5をこの順序で通過して、入出射面Aより出射する。また、再生時についても再生用参照光はもちろん、再生用参照光を記録層4に照射することによって発生する再生光も反射膜2に到達せずに入出射面Aから出射する。なお、光記録媒体22周辺(図4における対物レンズ12、フィルタ層6、検出器14たるCMOSセンサ又はCCD)での光学的動作は、第一の実施形態(図2)と同様なので説明を省略する。
(光記録媒体の製造方法)
本発明の光記録媒体の製造方法は、フィルタ層形成工程を少なくとも含んでなり、反射膜形成工程、記録層形成工程、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
−フィルタ層形成工程−
前記フィルタ層形成工程は、本発明の前記光記録媒体用フィルタを光記録媒体形状に加工し、該加工したフィルタを前記第二の基板等に貼り合わせてフィルタ層を形成する工程、または直接前記基板等の上に塗布などにより積層する工程である。
ここで、本発明の前記光記録媒体用フィルタの製造方法については、上述した通りである。
前記光記録媒体形状としては、ディスク形状、カード形状、などが挙げられる。
前記加工としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、プレスカッターによる切り出し加工、打ち抜きカッターによる打ち抜き加工、などが挙げられる。
前記貼り合わせでは、例えば、接着剤、粘着剤、などを用いて気泡が入らないようにフィルタを基板に貼り付ける。
前記接着剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、UV硬化型、エマルジョン型、一液硬化型、二液硬化型等の各種接着剤が挙げられ、それぞれ公知の接着剤を任意に組み合わせて使用することができる。
前記粘着剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、ポリビニルアルコール系粘着剤、ポリビニルピロリドン系粘着剤、ポリアクリルアミド系粘着剤、セルロース系粘着剤、などが挙げられる。
前記接着剤又は前記粘着剤の塗布厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、光学特性や薄型化の観点から、接着剤の場合、0.1〜10μmが好ましく、0.1〜5μmがより好ましい。また、粘着剤の場合、1〜50μmが好ましく、2〜30μmがより好ましい。
(光記録方法及び再生方法)
本発明の光記録方法は、前記光記録媒体に情報光及び参照光を同軸光束として照射し、該情報光と参照光との干渉による干渉パターンによって情報を記録層に記録するいわゆるコリニア方式による光記録方法である。
本発明の光再生方法は、前記光記録方法により記録層に形成された前記干渉パターンに参照光と同じ光を照射して該干渉パターンに対応した記録情報を再生する方法である。前記光を前記光記録媒体の記録層に形成された干渉パターンに照射すると、該干渉パターンに対応した記録情報としての回折光が生成され、該回折光を受光することにより再生することができる。
本発明の光記録方法及び再生方法では、二次元的な強度分布が与えられた情報光と、該情報光と強度がほぼ一定な参照光とを感光性の記録層内部で重ね合わせ、それらが形成する干渉パターンを利用して記録層内部に光学特性の分布を生じさせることにより、情報を記録する。一方、書き込んだ情報を読み出す(再生する)際には、記録時と同様の配置で参照光のみを記録層に照射し、記録層内部に形成された光学特性分布に対応した強度分布を有する再生光として記録層から出射される。
ここで、本発明の光記録方法及び再生方法は、以下に説明する光記録再生装置を用いて行われる。
本発明の光記録方法及び再生方法に使用される光記録再生装置について図5を参照して説明する。
図5は、本発明の一実施形態に係る光記録再生装置の全体構成図である。なお、光記録再生装置は、光記録装置と再生装置を含んでなる。
この光記録再生装置100は、光記録媒体20が取り付けられるスピンドル81と、このスピンドル81を回転させるスピンドルモータ82と、光記録媒体20の回転数を所定の値に保つようにスピンドルモータ82を制御するスピンドルサーボ回路83とを備えている。
また、光記録再生装置100は、光記録媒体20に対して情報光と記録用参照光とを照射して情報を記録すると共に、光記録媒体20に対して再生用参照光を照射し、再生光を検出して、光記録媒体20に記録されている情報を再生するためのピックアップ31と、このピックアップ31を光記録媒体20の半径方向に移動可能とする駆動装置84とを備えている。
光記録再生装置100は、ピックアップ31の出力信号よりフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TE、及び再生信号RFを検出するための検出回路85と、この検出回路85によって検出されるフォーカスエラー信号FEに基づいて、ピックアップ31内のアクチュエータを駆動して対物レンズ(不図示)を光記録媒体20の厚み方向に移動させてフォーカスサーボを行うフォーカスサーボ回路86と、検出回路85によって検出されるトラッキングエラー信号TEに基づいてピックアップ31内のアクチュエータを駆動して対物レンズを光記録媒体20の半径方向に移動させてトラッキングサーボを行うトラッキングサーボ回路87と、トラッキングエラー信号TE及び後述するコントローラからの指令に基づいて駆動装置84を制御してピックアップ31を光記録媒体20の半径方向に移動させるスライドサーボを行うスライドサーボ回路88とを備えている。
光記録再生装置100は、更に、ピックアップ31内の後述するCMOS又はCCDアレイの出力データをデコードして、光記録媒体20のデータエリアに記録されたデータを再生したり、検出回路85からの再生信号RFより基本クロックを再生したりアドレスを判別したりする信号処理回路89と、光記録再生装置100の全体を制御するコントローラ90と、このコントローラ90に対して種々の指示を与える操作部91とを備えている。
コントローラ90は、信号処理回路89より出力される基本クロックやアドレス情報を入力すると共に、ピックアップ31、スピンドルサーボ回路83、及びスライドサーボ回路88等を制御するようになっている。スピンドルサーボ回路83は、信号処理回路89より出力される基本クロックを入力するようになっている。コントローラ90は、CPU(中央処理装置)、ROM(リード オンリ メモリ)、及びRAM(ランダム アクセス メモリ)を有し、CPUが、RAMを作業領域として、ROMに格納されたプログラムを実行することによって、コントローラ90の機能を実現するようになっている。
前記第2の光源62から出射する定着光53を生成する装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、光記録再生装置100とは別個に、光源制御装置を具備し、該光記録再生装置100と同期を確保しつつ、定着光53を出射するようコントロールすることもでき、光記録再生装置100の内部に第2の光源62を設け、前記情報光、前記参照光及び前記定着光を該光記録再生装置により同時に制御することもできる。
本発明の光記録方法及び再生方法に使用される光記録再生装置は、本発明の前記光記録媒体を用い、情報光及び参照光による干渉縞の記録後、前記記録層の任意の箇所において、定着露光がなされ、必要に応じて適宜選択したその他の手段かつ十分な定着がなされ、かつ未記録部分の感度に影響を与えず、高密度の回折効率の高い光記録媒体が得られる。
−情報光及び参照光−
前記情報光及び前記参照光の光としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、光源から出射される可干渉性のあるレーザ光などが好ましい。
前記レーザ光としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、波長が、360〜850nmから選択される1種以上の波長からなるレーザ光などが挙げられる。該波長は、380〜800nmが好ましく、400〜750がより好ましく、可視領域の中心が最も見え易い500〜600nmが最も好ましい。
前記波長が、360nm未満であると、鮮明な立体画像が得られないことがあり、850nmを超えると、前記干渉縞が微細となり、それに対応する感光材料が得られないことがある。
前記レーザ光の光源としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、固体レーザ光発振器、青色領域の半導体レーザ光発振器、液体レーザ光発振器、アルゴンなどの気体レーザ光発振器、He−Cdレーザ発振器、周波数2倍YAGレーザ発振器、He−Neレーザ発振器、Krレーザ発振器などが挙げられる。これらの中でも、気体レーザ光発振器、青色領域の半導体レーザ光発振器などが好ましい。
前記情報光及び前記参照光の照射方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、同一の光源から出射される一のレーザ光などを分割して、該情報光及び該参照光として照射してもよく、異なる光源から出射される二つのレーザ光などを照射してもよい。
−定着光−
前記定着光の照射領域としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記記録層の任意の箇所における前記情報光及び前記参照光による記録対象部分と同じ領域か、該記録対象部分の外延よりも広くかつ該外延から少なくとも1μm外側まで延設された領域であることが好ましい。前記記録対象部分の外延から1μmを超えた領域まで定着光を照射すると、隣接する記録領域にも照射され、過剰な照射エネルギーとなり非効率的である。
前記定着光の照射時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記記録層の任意の箇所において、1ns〜100msが好ましく、1ns〜80msがより好ましい。前記照射時間が、1ns未満であると、定着が不十分なことがあり、100msを超えると過剰なエネルギーの照射となる。
前記定着光の照射方向としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記記録層の任意の箇所における前記情報光及び前記参照光と同じ方向でもよく、異なった方向でもよい。また、照射角度としては、記録層の層面に対して0〜60°が好ましく、0〜40°がより好ましい。前記照射角度が、上記以外の角度であると、定着が非効率となることがある。
前記定着光の波長としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記記録層の任意の箇所において、350〜850nmであることが好ましく、400〜600nmであることがより好ましい。
前記波長が、350nm未満であると、材料が分解してしまうことがあり、850nmを超えると、温度が上がり材料が劣化することがある。
前記定着光の光源としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インコヒーレントな光を照射することが好ましく、蛍光灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、発光ダイオード、コヒーレント光に位相をランダムに変える操作(例えば、すりガラスを光路に入れる。)をした光などが挙げられる。これらの中でも、発光ダイオード、コヒーレント光に位相をランダムに変える操作(例えば、すりガラスを光路に入れる。)をした光などが好ましい。
前記定着光の照射量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記記録層の任意の箇所において、0.001〜1J/cmであることが好ましく、0.01〜300mJ/cmであることがより好ましい。
前記定着光の照射方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記記録層の任意の箇所における前記情報光及び前記参照光と同一の光源から出射される光を照射してもよく、異なる光源から出射される光などを照射してもよい。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、本実施例において「部」及び「%」は全て、「質量部」及び「質量%」を表す。
(実施例1):構造式(1−2)で表される重合性化合物の合成
4−(4−ビニルベンジルオキシ)ベンズアルデヒド4.76g、4−(4−アクリロイルオキシブトキシ)−2−メチルアニリン5.53g、エタノール20ml、酢酸0.05mlを混合し、3時間還流した。溶媒を留去した後に、酢酸エチルを加え不溶物をろ別した。ろ液を濃縮し得られた固体をエタノールから再結晶し、上記構造式(1−2)で表される重合性化合物を5.76g得た(収率61%)。
上記により得られた重合性化合物を、CHClを溶媒としてH−NMRスペクトルを測定して同定した結果を、下記に示す。
δ(ppm from TMS):8.30(1H,s),7.84(2H,d),7.44(2H,d),7.41(2H,d),7.04(2H,d),6.90(1H,d),6.78(1H,s),6.76(1H,d),6.70(1H,dd),6.41(1H,dd),6.13(1H,dd),5.82(1H,dd),5.77(1H,d),5.27(1H,d),5.12(2H,s),4.25(2H,t),4.00(2H,t),2.36(3H,s),1.90−1.86(4H,m)
(実施例2):構造式(1−5)で表される重合性化合物の合成
4−(4−ビニルベンジルオキシ)ベンズアルデヒド0.51g、アクリル酸2-(4-アミノ-3-フルオロフェニルオキシ)ブチル0.48g及びエタノール40mLを混合し、酢酸10mgを添加した。室温で5時間攪拌した後、エタノールを溶媒として用い、二度の再結晶を行うことにより、白色結晶として構造式(1−5)で表される重合性化合物を0.28g得た(収率30%)。
上記により得られた重合性化合物を、CHClを溶媒としてH−NMRスペクトルを測定して同定した結果を、下記に示す。
δ(ppm from TMS):8.35(1H,s),7.82(2H,d),7.42(4H,m),7.17(1H,s),7.03(2H,d),6.73(3H,m),6.42(1H,d),6.16(1H,dd),5.82(1H,d),5.78(1H,d),5.28(1H,d),5.16(2H,s),4.28(2H,t),4.03(2H,t),1.97(4H,m)
(実施例3):構造式(1−6)で表される重合性化合物の合成
4−(4−ビニルベンジルオキシ)ベンズアルデヒド0.96g、アクリル酸4-(4-アミノ-2-クロロフェニルオキシ)ブチル0.85g及びエタノール70mLを混合し、酢酸10mgを添加した。室温で5時間攪拌した後、エタノールを溶媒として用い、二度の再結晶を行うことにより、白色結晶として上記構造式(1−6)で表される重合性化合物を0.97g得た(収率63%)。
上記により得られた重合性化合物を、CHClを溶媒としてH−NMRスペクトルを測定して同定した結果を、下記に示す。
δ(ppm from TMS):8.41(1H,s),7.81(2H,d),7.42(2H,d),7.41(2H,d),7.28(1H,d),7.12(1H,dd),7.02(2H,d),6.97(1H,d),6.75(1H,dd),6.41(1H,d),6.17(1H,dd),5.85(1H,d),5.78(1H,d),5.27(1H,d),5.13(2H,s),4.1(2H,t),4.18(2H,t),2.21(4H,m)
(実施例4):構造式(1−7)で表される重合性化合物の合成
4−(4−ビニルベンジルオキシ)ベンズアルデヒド0.82g、アクリル酸3-(4-アミノ-2-クロロフェニルオキシ)プロピル0.88g及びエタノール70mLを混合し、酢酸10mgを添加した。室温で5時間攪拌した後、エタノールを溶媒として用い、二度の再結晶を行うことにより、白色結晶として構造式(1−7)で表される重合性化合物を0.85g得た(収率32%)。
上記により得られた重合性化合物を、CHClを溶媒としてH−NMRスペクトルを測定して同定した結果を、下記に示す。
δ(ppm from TMS):8.42(1H,s),7.82(2H,d),7.43(2H,d),7.41(2H,d),7.29(1H,d),7.12(1H,dd),7.03(2H,d),6.97(1H,d),6.75(1H,dd),6.42(1H,d),6.16(1H,dd),5.85(1H,d),5.78(1H,d),5.27(1H,d),5.13(2H,s),4.41(2H,t),4.17(2H,t),2.21(2H,tt)
(実施例5):構造式(1−8)で表される重合性化合物の合成
4−(4−ビニルベンジルオキシ)ベンズアルデヒド1.32g、アクリル酸2-(4-アミノ-3-フルオロフェニルオキシ)エチル1.25g及びエタノール100mLを混合し、酢酸10mgを添加した。室温で5時間攪拌した後、エタノールを溶媒として用い、二度の再結晶を行うことにより、白色結晶として構造式(1−8)で表される重合性化合物を1.47g得た(収率59%)。
上記により得られた重合性化合物を、CHClを溶媒としてH−NMRスペクトルを測定して同定した結果を、下記に示す。
δ(ppm from TMS):8.39(1H,s),7.82(2H,d),7.43(2H,d),7.41(2H,d),7.14(1H,s),7.02(2H,d),6.73(3H,m),6.41(1H,d),6.15(1H,dd),5.83(1H,d),5.78(1H,d),5.28(1H,d),5.16(2H,s),4.59(2H,t),4.31(2H,t)
(実施例6):構造式(1−10)で表される重合性化合物の合成
4−(4−ビニルベンジルオキシ)ベンズアルデヒド0.48g、アクリル酸4-(4-アミノ-2,6-ジクロロフェニルオキシ)ブチル0.61g及びエタノール40mLを混合し、酢酸10mgを添加した。室温で5時間攪拌した後、エタノールを溶媒として用い、二度の再結晶を行うことにより、白色結晶として構造式(1−10)で表される重合性化合物を0.20g得た(収率39%)。
上記により得られた重合性化合物を、CHClを溶媒としてH−NMRスペクトルを測定して同定した結果を、下記に示す。
δ(ppm from TMS):8.32(1H,s),7.82(2H,d),7.43(2H,d),7.41(2H,d),7.17(2H,s),7.03(2H,d),6.74(1H,dd),6.42(1H,d),6.15(1H,dd),5.82(1H,d),5.77(1H,d),5.27(1H,d),5.15(2H,s),4.29(2H,t),4.03(2H,t),1.98(4H,m)
(実施例7):構造式(1−11)で表される重合性化合物の合成
4−(4−ビニルベンジルオキシ)ベンズアルデヒド0.48g、アクリル酸2-(4-アミノ−2−クロロフェニルオキシ)エチル0.54gおよびエタノール40mLを混合し、酢酸10mgを添加した。室温で5時間攪拌した後、エタノールを溶媒として用い、二度の再結晶を行うことにより、白色結晶として構造式(1−11)で表される重合性化合物を0.30g得た(収率32%)。
上記により得られた重合性化合物を、CHClを溶媒としてH−NMRスペクトルを測定して同定した結果を、下記に示す。
δ(ppm from TMS):8.38(1H,s),7.82(2H,d),7.43(2H,d),7.41(2H,d),7.29(1H,d),7.12(1H,dd),7.03(2H,d),6.98(1H,d),6.75(1H,dd),6.45(1H,d),6.19(1H,dd),5.85(1H,d),5.78(1H,d),5.27(1H,d),5.13(2H,s),4.58(2H,t),4.30(2H,t)
(実施例8):構造式(1−15)で表される重合性化合物の合成
4−(4−ビニルベンジルオキシ)ベンズアルデヒド0.96g、アクリル酸2-(4-アミノフェニル)エチル0.48g及びエタノール40mLを混合し、酢酸10mgを添加した。室温で5時間攪拌した後、エタノールを溶媒として用い、二度の再結晶を行うことにより、白色結晶として構造式(1−15)で表される重合性化合物を0.40g得た(収率49%)。
上記により得られた重合性化合物を、CHClを溶媒としてH−NMRスペクトルを測定して同定した結果を、下記に示す。
δ(ppm from TMS):8.39(1H,s),7.82(2H,d),7.43(2H,d),7.41(2H,d),7.25(2H,d),7.13(2H,d),7.03(2H,d),6.75(1H,dd),6.40(1H,d),6.12(1H,dd),5.82(1H,d),5.78(1H,d),5.26(1H,d),5.12(2H,s),4.39(2H,t),2.99(2H,t)
(実施例9):構造式(1−18)で表される重合性化合物の合成
4−(4−ビニルベンジルオキシ)ベンズアルデヒド0.48g、4−(4−ビニルベンジルオキシ)アニリン0.45gおよびエタノール8mLを混合し、酢酸5mgを添加した。30分間還流した後、エタノールを溶媒として用い、再結晶を行うことにより、白色結晶として構造式(1−18)で表される重合性化合物を0.77g得た(収率87%)。
上記により得られた重合性化合物を、CHClを溶媒としてH−NMRスペクトルを測定して同定した結果を、下記に示す。
δ(ppm from TMS):8.40(1H,s),7.83(2H,d),7.46‐6.97(10H,m),6.73(2H,dd),5.77(2H,d),5.27(2H,d),5.12(2H,s),5.07(2H,s)
(実施例10):構造式(1−27)で表される重合性化合物の合成
3−クロロ−4−(4−ビニルベンジルオキシ)ベンズアルデヒド0.35g、アクリル酸4-(4-アミノ-フェニルオキシ)ブチル0.30g及びエタノール100mLを混合し、酢酸10mgを添加した。室温で5時間攪拌した後、エタノールを溶媒として用い、二度の再結晶を行うことにより、白色結晶として構造式(1−27)で表される重合性化合物を0.18g得た(収率37%)。
上記により得られた重合性化合物を、CHClを溶媒としてH−NMRスペクトルを測定して同定した結果を、下記に示す。
δ(ppm from TMS):8.38(1H,s),7.99(1H,d),7.64(1H,d),7.42(4H,s),7.20(2H,d),7.02(1H,d),6.90(2H,d),6.74(1H,dd),6.41(1H,d),6.12(1H,dd),5.81(1H,d),5.78(1H,d),5.24(1H,d),5.20(2H,s),4.23(2H,brs),4.01(2H,brs),1.89(4H,brs)
(実施例11):構造式(1−29)で表される重合性化合物の合成
3−クロロ−4−(4−ビニルベンジルオキシ)ベンズアルデヒド0.54g、アクリル酸4-(4-アミノ-3-フルオロフェニルオキシ)ブチル0.51g及びエタノール100mLを混合し、酢酸10mgを添加した。室温で5時間攪拌した後、エタノールを溶媒として用い、二度の再結晶を行うことにより、白色結晶として構造式(1−29)で表される重合性化合物を0.21g得た(収率21%)。
上記により得られた重合性化合物を、CHClを溶媒としてH−NMRスペクトルを測定して同定した結果を、下記に示す。
δ(ppm from TMS):8.41(1H,s)7.99(1H,d),7.67(1H,d),7.42(4H,brs),7.10(1H,t),7.01(1H,d),6.74(3H,m),6.41(1H,d),6.12(1H,dd),5.81(1H,d),5.78(1H,d),5.24(1H,d),5.20(2H,s),4.23(2H,brs),4.01(2H,brs),1.89(4H,brs)
(実施例12):構造式(1−36)で表される重合性化合物の合成
4−(4−ビニルベンジルオキシ)ベンズアルデヒド0.8g、アクリル酸 3-(4-アミノ−3−フルオロフェニルオキシ)プロピル0.8gおよびエタノール40mLを混合し、酢酸10mgを添加した。室温で5時間攪拌した後、エタノールを溶媒として用い、二度の再結晶を行うことにより、白色結晶として構造式(1−36)で表される重合性化合物を0.88g得た(収率54%)。
上記により得られた重合性化合物を、CHClを溶媒としてH−NMRスペクトルを測定して同定した結果を、下記に示す。
δ(ppm from TMS):8.44(1H,s),7.82(2H,d),7.43(2H,d),7.41(2H,d),7.14(1H,s),7.02(2H,d),6.72(3H,m),6.42(1H,d),6.15(1H,dd),5.83(1H,d),5.78(1H,d),5.28(1H,d),5.16(2H,s),4.39(2H,t),4.03(2H,t),1.97(2H,tt)
(実施例13):構造式(1−38)で表される重合性化合物の合成
4−(4−ビニルベンジルオキシ)ベンズアルデヒド0.48g、アクリル酸 4-(4-アミノ−3−フルオロフェニルオキシ)‐1−メチルブチル0.53gおよびエタノール40mLを混合し、酢酸10mgを添加した。室温で5時間攪拌した後、エタノールを溶媒として再結晶を行い、白色結晶として構造式(1−38)で表される重合性化合物を0.85g得た(収率87%)。
上記により得られた重合性化合物を、CHClを溶媒としてH−NMRスペクトルを測定して同定した結果を、下記に示す。
δ(ppm from TMS):8.47(1H,s),7.82(2H,d),7.42(4H,m),7.12(1H,t),7.03(2H,d),6.70(3H,m),6.42(1H,d),6.13(1H,dd),5.82(1H,d),5.78(1H,d),5.28(1H,d),5.10(2H,s),5.08(1H,m),3.98(2H,t),1.92(4H,m),1.30(3H,d)
(実施例14):構造式(2−2)で表される重合性化合物の合成
4−(6−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)ベンズアルデヒド0.55g、4−(4−ビニルベンジルオキシ)アニリン0.45gおよびエタノール5mLを混合し、酢酸5mgを添加した。1時間還流した後、エタノールを溶媒として用い、再結晶を行うことにより、白色結晶として構造式(2−2)で表される重合性化合物を0.82g得た(収率85%)。
上記により得られた重合性化合物を、CHClを溶媒としてH−NMRスペクトルを測定して同定した結果を、下記に示す。
δ(ppm from TMS):8.40(1H,s),7.81(2H,d),7.43(2H,d),7.40(2H,d),7.20(2H,d),6.99(2H,d),6.96(2H,d),6.73(1H,dd),6.56(1H,d),6.13(1H,d),5.82(1H,d),5.78(1H,d),5.26(1H,d),5.07(2H,s),4.18(2H,t),4.02(2H,t),1.85−1.46(8H,m)
(実施例15):構造式(2−6)で表される重合性化合物の合成
4−アクリロイルオキシベンズアルデヒド0.35g、4−(4−ビニルベンジルオキシ)アニリン0.45gおよびエタノール5mLを混合し、酢酸5mgを添加した。1時間還流した後、エタノールを溶媒として用、再結晶を行うことにより、白色結晶として構造式(2−6)で表される重合性化合物を0.65g得た(収率85%)。
上記により得られた重合性化合物を、CHClを溶媒としてH−NMRスペクトルを測定して同定した結果を、下記に示す。
δ(ppm from TMS):8.47(1H,s),7.93(2H,d),7.44(2H,d),7.41(2H,d),7.27−7.20(4H,m),7.02(2H,d),6.73(1H,dd),6.64(1H,d),6.34(1H,dd),6.07(1H,d),5.77(1H,d),5.26(1H,d),5.08(2H,s)
(実施例16):構造式(2−17)で表される重合性化合物の合成
4−アクリロイルオキシ−3−メトキシベンズアルデヒド0.41g、4−(4−ビニルベンジルオキシ)アニリン0.45gおよびエタノール5mLを混合し、酢酸5mgを添加した。1時間還流した後、エタノールを溶媒として用い、再結晶を行うことにより、白色結晶として構造式(2−17)で表される重合性化合物を0.69g得た(収率83%)。
上記により得られた重合性化合物を、CHClを溶媒としてH−NMRスペクトルを測定して同定した結果を、下記に示す。
δ(ppm from TMS):8.43(1H,s),7.68(1H,s),7.43−7.16(8H,m),7.00(2H,d),6.73(1H,dd),6.41(1H,d),6.37(1H,dd),6.05(1H,d),5.77(1H,d),5.27(1H,d),5.08(2H,s)
,3.93(3H,s)
(実施例17):構造式(2−18)で表される重合性化合物の合成
4−アクリロイルオキシサリチルアルデヒド0.38g、4−(4−ビニルベンジルオキシ)アニリン0.45gおよびエタノール5mLを混合し、酢酸5mgを添加した。1時間還流した後、エタノールを溶媒として用い、再結晶を行った後に、2−ブタノンで再度再結晶を行うことにより、白色結晶として構造式(2−18)で表される重合性化合物を0.38g得た(収率48%)。
上記により得られた重合性化合物を、CHClを溶媒としてH−NMRスペクトルを測定して同定した結果を、下記に示す。
δ(ppm from TMS):8.59(1H,s),7.46−7.24(7H,m),7.00(2H,d),6.73(1H,dd),6.41(1H,d),6.37(1H,dd),6.05(1H,d),5.77(1H,d),5.27(1H,d),5.08(2H,s)
,3.93(3H,s)
(実施例18):液晶性組成物の調製及びコレステリック液晶重合体の形成
日立化成デュポン社製のポリイミド配向膜LX−1400膜を形成してラビングを行ったガラス基板の該配向膜上に、下記処方にて調製した液晶性組成物をスピンコーターにより塗布し、これを100℃のオーブンで2分間乾燥して塗布層を形成した。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
・構造式(1−2)で表される重合性化合物(実施例1) 60質量部
・パリオカラーLC−242(BASF社製) 30質量部
・パリオカラーLC−756(BASF社製) 7質量部
・LucurinTPO(BASF社製) 3質量部
・メチルエチルケトン 200質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
次いで、ガラス基板の表面で接触するように、70℃のホットプレート上に5分間保持し、塗布層を発色させたところ、コレステリック液晶相由来の選択反射色が得られ、その透過スペクトルの半値幅は60nmであった。
次に、窒素ガスを吹き付けながら70℃で超高圧水銀灯により、照射エネルギー500mJ/cmで全面を露光し、重合硬化することで緑色の選択反射色を固定化した。得られたコレステリック液晶重合体の透過スペクトルの半値幅は60nmであった。
(実施例19):液晶性組成物及びコレステリック液晶重合体の形成
実施例18において、構造式(1−2)で表される重合性化合物の代わりに、実施例2で合成した構造式(1−5)で表される重合性化合物を用い、80℃で発色させ80℃で重合した以外は、実施例18と同様にして、コレステリック液晶重合体を得た。得られたコレステリック液晶重合体の透過スペクトルの半値幅は62nmであった。
(実施例20):液晶性組成物及びコレステリック液晶重合体の形成
実施例18において、構造式(1−2)で表される重合性化合物60質量部、及びパリオカラーLC−242 30質量部の代わりに、実施例10で合成した構造式(1−27)で表される重合性化合物80質量部、及びパリオカラーLC−242 10質量部を用い、80℃で発色させ80℃で重合した以外は、実施例18と同様にして、コレステリック液晶重合体を得た。得られたコレステリック液晶重合体の透過スペクトルの半値幅は70nmであった。
(実施例21):液晶性組成物及びコレステリック液晶重合体の形成
実施例18において、構造式(1−2)で表される重合性化合物の代わりに、実施例15で合成した構造式(2−6)で表される重合性化合物を用い、90℃で発色させ90℃で重合した以外は実施例18と同様にしてコレステリック液晶重合体を得た。得られたコレステリック液晶重合体の透過スペクトルの半値幅は65nmであった。
(実施例22):光記録媒体用フィルタの作製
まず、厚み100μmのポリカーボネートフィルム(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名ユーピロン)上に、ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、商品名MP203)を厚み1μmとなるように塗布したベースフィルムを用意した。このベースフィルムをラビング装置に通して、ポリビニルアルコール膜面をラビングし、液晶配向能を付与した。
次に、前記ベースフィルム上に、実施例18のコレステリック液晶層用塗布液をスピンコーターにより塗布し、これを100℃のオーブンで2分間乾燥して感光性樹脂層を形成した。
次いで、ポリカーボネート基板の表面で接触するように、70℃のホットプレート上に5分間保持し、感光性樹脂層を発色させ、窒素ガスを吹き付けながら70℃で超高圧水銀灯により、照射エネルギー500mJ/cmで露光して、厚み4.1μmのコレステリック液晶層硬化膜を形成した。
以上により、実施例22の光記録媒体用フィルタを作製した。
−光記録媒体の作製−
第二の基板としては、直径120mm、板厚0.6mmのDVD+RW用に用いられている一般的なポリカーボネート樹脂製基板を使用した。この基板表面には、全面にわたってサーボピットパターンが形成されており、そのトラックピッチは0.74μmであり、溝深さは175nm、溝幅は300nmである。
まず、第二の基板のサーボピットパターン表面に反射膜を成膜した。反射膜材料にはアルミニウム(Al)を用いた。成膜はDCマグネトロンスパッタリング法により膜厚200nmのAl反射膜を成膜した。次いで、前記反射膜の上に第1ギャップ層として、厚み100μmのポリカーボネートフィルムを用い、紫外線硬化樹脂にて接着した。
次に、作製した光記録媒体用フィルタを前記基板に設置できるように所定のディスクサイズに打ち抜き、ベースフィルム面をサーボピットパターン側にして貼り付けた。貼り合わせには紫外線硬化性樹脂や粘着剤を用いて気泡が入らないようにして行った。以上によりフィルタ層を形成した。
次に、記録層材料としては、下記組成物を窒素気流下で混合し、フォトポリマー塗布液を調製した。
−フォトポリマー塗布液の組成−
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
・ビスシクロヘキシルメタンジイソシアネート 31.5質量%
・ポリプロピレンオキサイドトリオール(分子量1,000) 61.2質量%
・テトラメチレングリコール 2.5質量%
・2,4,6−トリブロモフェニルアクリレート 3.1質量%
・光重合開始剤
(チバ・スペシャルケミカル社製、イルガキュア784) 0.69質量%
・ジブチルジラウレートスズ 1.01質量%
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
得られたフォトポリマー塗布液を前記フィルタ層上にディスペンサーを用いて盛りつけ、このフォトポリマー上に、直径12cm、厚み0.6mmのポリカーボネート樹脂製第一の基板を押し付けながらディスク端部と該第一の基板を接着剤で貼り合せた。なお、ディスク端部には、該フォトポリマー層が厚み500μmとなるようにフランジ部が設けてあり、ここに、前記第一の基板を接着することによってフォトポリマー層の厚さは決定され、余分なフォトポリマーはあふれ出て、除去される。以上により、実施例22の光記録媒体を作製した。なお、図2は、本実施例に類似の形態を示す概略断面図である。
−光記録媒体への記録及び評価−
得られた光記録媒体について、光記録再生装置(パルステック社製、SHOT−1000)に搭載して、実際に情報の記録を行い、再生し、再生画像のSNR(Signal to Noise Ratio)を測定した。結果を表1に示す。
(実施例23)
−光記録媒体用フィルタの作製−
実施例22で用いたものと同じベースフィルムをラビング装置に通して、ポリビニルアルコール膜面をラビングし、液晶配向能を付与した。
次に、実施例19の液晶性組成物を用い、コレステリック液晶層用塗布液を常法により調製した。
次いで、前記ベースフィルム上に、前記コレステリック液晶層用塗布液をスピンコーターにより塗布し、これを100℃のオーブンで2分間乾燥して感光性樹脂層を形成した。
次に、ベースフィルム面で接触するように80℃のホットプレート上に5分間保持し、感光性樹脂層を発色させ、窒素ガスを吹き付けながら80℃で超高圧水銀灯により照射エネルギー500mJ/cmで全面を露光して、厚み3.9μmのコレステリック液晶層硬化膜を形成した。
以上により、実施例23の光記録媒体用フィルタを作製した。
−光記録媒体の作製−
実施例22と同様にして、実施例23の光記録媒体を作製した。
−光記録媒体への記録及び評価−
得られた光記録媒体について、光記録再生装置(パルステック社製、SHOT−1000)に搭載して、実際に情報の記録を行い、再生し、再生画像のSNR(Signal to Noise Ratio)を測定した。結果を表1に示す。
(実施例24)
−光記録媒体用フィルタの作製−
実施例22で用いたものと同じベースフィルムをラビング装置に通して、ポリビニルアルコール膜面をラビングし、液晶配向能を付与した。
次に、実施例20の液晶性組成物を用い、コレステリック液晶層用塗布液を常法により調製した。
次いで、前記ベースフィルム上に、前記コレステリック液晶層用塗布液をスピンコーターにより塗布し、これを100℃のオーブンで2分間乾燥して感光性樹脂層を形成した。
次に、ベースフィルム面で接触するように80℃のホットプレート上に5分間保持し、感光性樹脂層を発色させ、窒素ガスを吹き付けながら80℃で超高圧水銀灯により照射エネルギー500mJ/cmで全面を露光して、厚み4.1μmのコレステリック液晶層硬化膜を形成した。
以上により、実施例24の光記録媒体用フィルタを作製した。
−光記録媒体作製−
実施例22と同様にして、実施例24の光記録媒体を作製した。
−光記録媒体への記録及び評価−
得られた光記録媒体について、光記録再生装置(パルステック社製、SHOT−1000)に搭載して、実際に情報の記録を行い、再生し、再生画像のSNR(Signal to Noise Ratio)を測定した。結果を表1に示す。
(実施例25)
−光記録媒体用フィルタの作製−
実施例22で用いたものと同じベースフィルムをラビング装置に通して、ポリビニルアルコール膜面をラビングし、液晶配向能を付与した。
次に、実施例21の液晶性組成物を用い、コレステリック液晶層用塗布液を常法により調製した。
次いで、前記ベースフィルム上に、前記コレステリック液晶層用塗布液をスピンコーターにより塗布し、これを100℃のオーブンで2分間乾燥して感光性樹脂層を形成した。
次に、ベースフィルム面で接触するように90℃のホットプレート上に5分間保持し、感光性樹脂層を発色させ、窒素ガスを吹き付けながら90℃で超高圧水銀灯により照射エネルギー500mJ/cmで全面を露光して、厚み4.0μmのコレステリック液晶層硬化膜を形成した。
以上により、実施例25の光記録媒体用フィルタを作製した。
−光記録媒体の作製−
実施例22と同様にして、実施例25の光記録媒体を作製した。
−光記録媒体への記録及び評価−
得られた光記録媒体について、光記録再生装置(パルステック社製、SHOT−1000)に搭載して、実際に情報の記録を行い、再生し、再生画像のSNR(Signal to Noise Ratio)を測定した。結果を表1に示す。
(比較例1)
−光記録媒体用フィルタの作製−
実施例22で用いたものと同じベースフィルムをラビング装置に通して、ポリビニルアルコール膜面をラビングし、液晶配向能を付与した。
次に、下記の液晶性組成物を用い、コレステリック液晶層用塗布液を常法により調製した。
<コレステリック液晶用塗布液の組成>
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
・パリオカラーLC−242(BASF社製) 91.5質量部
・パリオカラーLC−756(BASF社製) 5.5質量部
・LucurinTPO(BASF社製) 3質量部
・メチルエチルケトン 200質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
次いで、前記ベースフィルム上に、前記コレステリック液晶層用塗布液をスピンコーターにより塗布し、これを100℃のオーブンで2分間乾燥して感光性樹脂層を形成した。次にベースフィルム面で接触するように100℃のホットプレート上に5分間保持し、感光性樹脂層を発色させ、窒素ガスを吹き付けながら100℃で超高圧水銀灯により照射エネルギー500mJ/cmで全面を露光して、厚み4.1μmのコレステリック液晶層硬化膜を形成した。
以上により、比較例1の光記録媒体用フィルタを作製した。
−光記録媒体の作製−
実施例22と同様にして、比較例1の光記録媒体を作製した。
−光記録媒体への記録及び評価−
得られた光記録媒体について、光記録再生装置(パルステック社製、SHOT−1000)に搭載して、実際に情報の記録を行い、再生し、再生画像のSNR(Signal to Noise Ratio)を測定した。結果を表1に示す。
表1の結果より、一般式(1)で表される重合性化合物を含有した液晶性組成物を使用して形成した、実施例22〜25の光記録媒体では、光記録後に再生を行うと、一般式(1)で表される重合性化合物を含有しない液晶性組成物を使用して形成した、比較例1の光記録媒体に比べて、ノイズの発生を防止することができ、良好な再生像が得られることが判った。
本発明の光記録媒体用フィルタは、入射角が変化しても選択反射波長にずれが生じることなく、ノイズの発生を防止でき、今までにない高密度画像記録が可能なホログラム型の光記録媒体における波長選択反射膜として好適に用いられる。
本発明の光記録媒体は、入射角が変化しても選択反射波長にずれが生じることなく、ノイズの発生を防止でき、今までにない高密度画像記録が可能なホログラム型の各種光記録媒体として幅広く用いられる。
図1は、従来の光記録媒体の構造を示す概略断面図である。 図2は、本発明による第一の実施形態に係る光記録媒体の一例を示す概略断面図である。 図3は、本発明による第二の実施形態に係る光記録媒体の一例を示す概略断面図である。 図4は、本発明による光記録媒体周辺の光学系の一例を示す説明図である。 図5は、本発明の光記録再生装置の全体構成の一例を表すブロック図である。
符号の説明
1 第二の基板
2 反射膜
3 サーボビットパターン
4 記録層
5 第一の基板
6 フィルタ層(コレステリック液晶層)
7 第2ギャップ層
8 第1ギャップ層
12 対物レンズ
13 ダイクロイックミラー
14 検出器
15 1/4波長板
16 偏光板
17 ハーフミラー
20 光記録媒体
21 光記録媒体
22 光記録媒体
31 ピックアップ
81 スピンドル
82 スピンドルモータ
83 スピンドルサーボ回路
84 駆動装置
85 検出回路
86 フォーカルサーボ回路
87 トラッキングサーボ回路
88 スライドサーボ回路
89 信号処理回路
90 コントローラ
91 操作部
100 光記録再生装置
A 入出射面
FE フォーカスエラー信号
TE トラッキングエラー信号
RF 再生信号

Claims (13)

  1. 下記一般式(1)で表されることを特徴とする重合性化合物。
    ただし、前記一般式(1)中、Ar、Ar、Ar、及びArは、それぞれ独立に置換基を有していてもよい1,4−フェニレン基、及び置換基を有していてもよいナフタレン−2,6−ジ−イル基のいずれかを表す。Z及びZはそれぞれ独立に単結合、−COO−、−O−CO−、−CONH−、−NHCO−、−CH=CH−、及び−C≡C−のいずれかを表す。m及びnは、それぞれ独立に0及び1のいずれかの整数を表す。
    また、A及びAはそれぞれ独立に下記一般式(2)で表される置換基、−CH=CH、−P、−L−P、及び−X−L−Pのいずれかを表し、A及びAの少なくとも一方は、該一般式(2)で表される置換基を表す。該Pは、重合性基を表し、該Lは、アルキレン基、アルケニレン基、及びアラルキレン基のいずれかを表し、該Xは、−O−、−COO−、−O−CO−、−CONH−、及び−NHCO−のいずれかを表す。
    ただし、前記一般式(2)中、Aは−CH=CH、−P、−L−P、及び−X−L−Pのいずれかを表し、該P1は、重合性基を表し、該Lは、アルキレン基、アルケニレン基、及びアラルキレン基のいずれかを表し、該Xは、−O−、−COO−、−O−CO−、−CONH−、及び−NHCO−のいずれかを表す。Yは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、及びアルコキシ基のいずれかを表す。
  2. 一般式(1)中のAが、一般式(2)で表される置換基である請求項1に記載の重合性化合物。
  3. 請求項1から2のいずれかに記載の重合性化合物を少なくとも含有することを特徴とする液晶性組成物。
  4. 光学活性化合物を含有する請求項3に記載の液晶性組成物。
  5. 請求項3から4のいずれかに記載の液晶性組成物を重合硬化してなることを特徴とする重合体。
  6. コレステリック液晶重合体である請求項5に記載の重合体。
  7. コレステリック液晶層を有し、該コレステリック液晶層が、請求項3から4のいずれかに記載の液晶性組成物を用いて形成されたことを特徴とする光記録媒体用フィルタ。
  8. 第一の波長の光を透過し、該第一の波長の光と異なる第二の波長の光を反射する請求項7に記載の光記録媒体用フィルタ。
  9. 第一の波長の光が350〜600nmであり、かつ第二の波長の光が600〜900nmである請求項8に記載の光記録媒体用フィルタ。
  10. ホログラフィを利用して情報を記録する光記録媒体の選択反射膜として用いられ、
    前記光記録媒体が、情報光及び参照光を同軸光束として該光記録媒体に照射し、前記情報光と前記参照光との干渉による干渉パターンによって情報を記録する請求項7から9のいずれかに記載の光記録媒体用フィルタ。
  11. 第一の基板と、第二の基板と、該第二の基板上にホログラフィを利用して情報を記録する記録層と、前記第二の基板と該記録層との間にフィルタ層とを有してなり、該フィルタ層が、請求項7から10のいずれかに記載の光記録媒体用フィルタであることを特徴とする光記録媒体。
  12. 請求項11に記載の光記録媒体に対し情報光及び参照光を同軸光束として照射し、該情報光と参照光との干渉による干渉パターンによって情報を記録層に記録することを特徴とする光記録方法。
  13. 請求項12に記載の光記録方法により記録層に記録された干渉パターンに参照光を照射して情報を再生することを特徴とする光再生方法。
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