JP2013002940A - 放射性ダストモニタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】放射性ダストモニタにおいて、ダストを含む試料ガスを導入管12を通じて気密ボックス70内に取り込み、そのガス噴出口16をダスト捕集手段20であるサクションヘッド22の上面に吸入細孔222と近接して配置し、ガス噴出口16から噴出した試料ガスに含まれるダストをサクションヘッド22上を移動する濾紙21で捕集し、ダストに含まれる放射性物質から放出される放射線を放射線検出器31で検出して、放射能濃度を算出するようにした。
【選択図】図2
Description
また、特許文献2では、図5および図6に示すように、ダスト捕集手段20と遮蔽手段40の下部遮蔽体41を支持台75に支持し、この支持台75をスライド機構76により気密ボックス70から一体に引き出し可能にして、ダスト捕集手段20で使用される濾紙21の交換作業およびサクションヘッド22の清掃作業などのメンテンナスを容易にしている。
また、濾紙21が吸湿するのを防止するためにヒータ13で試料ガスを加熱しているが、試料ガスが遮蔽手段40の下部遮蔽体41と中間遮蔽体43との隙間を通過する際に温度が低下するという問題があった。
また、発明による放射性ダストモニタは、試料ガス取込手段のガス噴出口を、放射線検出手段の側面と遮蔽手段の間の空間に設け、ガス噴出口からサクションヘッドの上面に向かって試料ガスを吹き降ろすようにしたので、サクション捕集前の測定対象のダストの飛散を抑制した高信頼の放射性ダストモニタを得ることができる。
さらに試料ガスの導入または排出にフレキシブルホースを使用してダスト捕集手段がスライドできるようにしているから、ダスト捕集手段で使用される濾紙の交換作業およびサクションヘッドの清掃作業などのメンテンナスが容易になる。
以下、この発明の実施の形態1における放射性ダストモニタを図1および図2により説明する。図1は放射性ダストモニタの全体構成を示す図であり、図2は放射性ダストモニタにおけるサクションヘッドとその周辺の構成を示す(a)上面図と(b)側面図である。
なお、図1および図2において、従来の放射性ダストモニタを示す図5と同じまたは相当する構成については同じ符号を付している。
0で取り込んだ試料ガスに含まれるダストを捕集材上に捕集するダスト捕集手段20と、このダスト捕集手段20で捕集したダストに含まれる放射性物質から放出される放射線を検出する放射線検出器からなる放射線検出手段30と、環境放射線から放射線検出器およびダスト捕集手段20の一部を遮蔽する遮蔽手段40と、ダスト捕集手段20でダストを捕集した後の試料ガスを排出する試料ガス排出手段50と、放射線検出器で検出した放射線の検出信号から放射能濃度を算出する計測・制御部60と、遮蔽手段30の一部とダスト捕集手段20を気密に収納する気密ボックス70で構成される。
サクションヘッド22は、図2に示すように、上部は円盤状に形成され、その上面には濾紙21をガイドする濾紙ガイド溝221が設けられており、濾紙ガイド溝221の面には円盤状部を貫通する多数の密接した吸入細孔222が設けられている。サクションヘッド22の下部は濾斗状に形成され、ダストを捕集した後の試料ガスを排出する試料ガス排出手段50に接続されている。
試料ガス取込手段10のガス噴出口16は、遮蔽手段40の下部遮蔽体41を貫通する固定ホース15に接続され、この固定ホース15は気密ボックス70に設けられたボックス入口71と吸気口72との間に接続された導入フレキシブルホース14に接続されている。
放射線検出器31は、上部遮蔽体42で上面方向の環境放射線が遮蔽され、中間遮蔽体43で側面方向の環境放射線が遮蔽され、下部遮蔽体41で下面方向の環境放射線が遮蔽される。
放射線検出器31を囲む検出器筒32は、中間遮蔽体43と放射線検出器31の間に設
けられ、この検出器筒32と中間遮蔽体43をバウンダリーとして気密ボックス70の気密性を保持している。
なお、排出管53には、排出される試料ガスの圧力を測定する圧力計56と、試料ガスの流量を測定する流量計57が設けられている。
導入管12を経由してサンプリングしたダストを含む試料ガスは吸気弁11を開いて導入され、その試料ガスをヒータ13で加熱しながら、気密ボックス70の箱体に設けられたボックス入口71に取り込む。ボックス入口71に導入された試料ガスは、導入フレキシブルホース14および固定ホース15を経由して、サクションヘッド22の上面に設けられたガス噴出口16から噴出される。
ガス噴出口16から噴出される試料ガスは、図2の矢印に示すように、ガス噴出口16がサクションヘッド22の吸入細孔222に近接して配置されているので、試料ガスは周囲に飛散することなく、吸入細孔222の方に吸い込まれる。
濾紙21でダストを捕集した後に吸入細孔222を通過した試料ガスは、サクションヘッド22の下部に接続された固定ホース51および排出フレキシブルホース52を経由して気密ボックス70に設けられたボックス出口74から排出される。気密ボックス70から排出された試料ガスは、排出管53を通じて排出されるが、その途中で図1に示すように圧力計56で圧力が測定され、さらに流量計57で流量が測定され、ポンプ54で昇圧されて出口弁55から排気される。
具体的には計測・制御部60は、放射線検出器31で検出した放射線の検出データと、圧力計56と流量計57で計測したサンプリング試料ガスの圧力と流量のデータとから、ダストに含まれる放射性同位元素の放射能濃度を算出する。
1に沿って滑りながら移動する。
したがって濾紙21に捕集されたダストに含まれる放射性物質から放出される放射線が検出された後は、濾紙21は移動されて新しい濾紙21が放射線検出器31と対面するようになる。濾紙21の移動は濾紙駆動機構23により連続的に駆動してもよいし、また間欠的に駆動してもよい。
このように試料ガス取込手段10と試料ガス排出手段50は、試料ガスをサンプリングして循環させると共に、試料ガスの移送状況のパラメータ(圧力や流量)を計測するサンプリング手段を構成している。
このとき、導入フレキシブルホース14及び排出フレキシブルホース52は、通常時において螺旋状に巻かれた形をしており、スライド機構76によりダスト捕集部20を移動させる際、螺旋状の巻きが伸びることによりダスト捕集部20の移動を可能としている。
次に、この発明の実施の形態2における放射性ダストモニタを図3により説明する。図3は放射性ダストモニタにおけるサクションヘッドとその周辺の構成を示す(a)上面図と(b)側面図である。
実施の形態1では、サクションヘッド22において、同じサクションヘッド22の上面に吸入細孔222とガス噴出口16を一体的に構成して近接配置させ、螺旋状の導入フレキシブルホース14を設けてスライド機構76の可動性を維持したが、実施の形態2の発
明はサクションヘッド22とガス噴出口16とが分離できるようにしたものである。
なお、固定ホース(固定配管)15は、下部遮蔽体41の切り欠き部411及びサクションヘッド22の切り欠き部223に斜めに接近させながら立ち上げて、その先端を斜めに切断してガス噴出口16とし、ガス噴出口16がサクションヘッド22の円盤面と水平になるように位置してもよい。
固定ホース(固定配管)15の他端は気密ボックス70のボックス入口71に直接接続する。また、固定ホース15を貫通させた遮蔽ブロック44を下部遮蔽体41の切り欠き部411に接近して設け、下部遮蔽体41の切り欠き部411による遮蔽性能低下を補償する。その他の構成は実施の形態1と同じにつき、同じまたは相当する部分には同じ符号を付して、説明を省略する。
一方、スライド機構76を気密ボックス70内に挿入する際は、サクションヘッド22の切り欠き部223及び下部遮蔽体41の切り欠き部411がガス噴出口16及び固定ホース15に嵌まり込むようにしてスライドさせる。
次に、この発明の実施の形態3における放射性ダストモニタを図4により説明する。図4は放射性ダストモニタの全体構成を示す正面図である。
実施の形態1および実施の形態2では、サクションヘッド22の上面に吸入細孔222とガス噴出口16を近接配置させたが、実施の形態3の発明は、ガス噴出口を放射線検出器の側面と中間遮蔽体43の間の空間に設け、ガス噴出口からサクションヘッドの上面に向かって試料ガスを吹き降ろすようにしたものである。
このようにすることにより、ガス噴出口17から噴出された試料ガスは、中間遮蔽体43と下部遮蔽体41で閉じられた空間において、サクションヘッド22の上面に向かって吹き降ろすようになり、測定対象の試料ガスのダストの飛散を抑制することができる。なお、図4には記載していないが、気密ボックス70内の試料ガス排出手段50の構成は、図2および図3と同様に固定ホース51と排出フレキシブルホース52で構成されている。その他の構成は実施の形態1と同じにつき、同じまたは相当する部分には同じ符号を付して、説明を省略する。
11:吸気弁 12:導入管
13:ヒータ 14:導入フレキシブルホース
15:固定ホース 16:ガス噴出口
17:ガス噴出口
20:ダスト捕集手段
21:濾紙 22:サクションヘッド
23:濾紙駆動機構 221:濾紙ガイド溝
222:吸入細孔 223:切り欠き部
30:放射線検出手段
31:放射線検出器 32:検出器筒
40:遮蔽手段
41:下部遮蔽体 42:上部遮蔽体
43:中間遮蔽体 44:遮蔽ブロック
50:試料ガス排出手段
51:固定ホース 52:排出フレキシブルホース
53:排気管 54:ポンプ
55:出口弁 56:圧力計
57:流量計
60:計測・制御部
70:気密ボックス
71:ボックス入口 74:ボックス出口
75:支持台 75:スライド機構。
Claims (5)
- ダストを含む試料ガスをサンプリングして取り込む試料ガス取込手段と、この試料ガス取込手段で取り込んだ試料ガスに含まれるダストを、多数の吸入細孔を有するサクションヘッド上を移動する捕集材上に捕集するダスト捕集手段と、このダスト捕集手段で捕集したダストに含まれる放射性物質から放出される放射線を検出する放射線検出手段と、この放射線検出手段で検出した放射線の検出信号から放射能濃度を算出する計測・制御部と、環境放射線から上記放射線検出手段および上記ダスト捕集手段のサクションヘッドを遮蔽する遮蔽手段と、上記遮蔽手段の一部と上記ダスト捕集手段を搭載して移動させるスライド手段と、上記ダスト捕集手段を気密に収納する気密ボックスと、上記ダスト捕集手段でダストを捕集した後の試料ガスを排出する試料ガス排出手段とを備え、上記試料ガス取込手段は、上記気密ボックスに設けられたボックス入口に接続された導入フレキシブルホースと、この導入フレキシブルホースに接続されて上記遮蔽手段を貫通する固定ホースと、この固定ホースに接続され上記サクションヘッドの上面に上記吸入細孔と近接して配置して一体的に設けられたガス噴出口とで構成し、上記試料ガス排出手段は、上記サクションヘッドの下部に接続されて上記遮蔽手段を貫通する固定ホースと、この固定ホースと上記気密ボックスに設けられたボックス出口とを接続する排出フレキシブルホースとで構成したことを特徴とする放射性ダストモニタ。
- 上記試料ガス取込手段の導入フレキシブルホースおよび上記試料ガス排出手段の排出フレキシブルホースは、螺旋状に巻かれ、上記スライド手段の動きに応じて伸縮するようにした請求項1に記載の放射性ダストモニタ。
- ダストを含む試料ガスをサンプリングして取り込む試料ガス取込手段と、この試料ガス取込手段で取り込んだ試料ガスに含まれるダストを、多数の吸入細孔を有するサクションヘッド上を移動する捕集材上に捕集するダスト捕集手段と、このダスト捕集手段で捕集したダストに含まれる放射性物質から放出される放射線を検出する放射線検出手段と、この放射線検出手段で検出した放射線の検出信号から放射能濃度を算出する計測・制御部と、環境放射線から上記放射線検出手段および上記ダスト捕集手段のサクションヘッドを遮蔽する遮蔽手段と、上記遮蔽手段の一部と上記ダスト捕集手段を搭載して移動させるスライド手段と、上記ダスト捕集手段を気密に収納する気密ボックスと、上記ダスト捕集手段でダストを捕集した後の試料ガスを排出する試料ガス排出手段とを備え、上記試料ガス取込手段は、上記サクションヘッド及び上記遮蔽手段の一部に設けられた切り欠きに固定配管を立ち上げて、その先端を上記サクションヘッドの吸入細孔に近接配置して構成したガス噴出口と、このガス噴出口と上記気密ボックスに設けられたボックス入口とを接続して上記遮蔽手段を貫通する固定ホースとで構成し、上記試料ガス排出手段は、上記サクションヘッドの下部に接続されて上記遮蔽手段を貫通する固定ホースと、この固定ホースと上記気密ボックスに設けられたボックス出口とを接続する排出フレキシブルホースとで構成したことを特徴とする放射性ダストモニタ。
- ダストを含む試料ガスをサンプリングして取り込む試料ガス取込手段と、この試料ガス取込手段で取り込んだ試料ガスに含まれるダストを、多数の吸入細孔を有するサクションヘッド上を移動する捕集材上に捕集するダスト捕集手段と、このダスト捕集手段で捕集したダストに含まれる放射性物質から放出される放射線を検出する放射線検出手段と、この放射線検出手段で検出した放射線の検出信号から放射能濃度を算出する計測・制御部と、環境放射線から上記放射線検出手段および上記ダスト捕集手段のサクションヘッドを遮蔽する遮蔽手段と、上記遮蔽手段の一部と上記ダスト捕集手段を搭載して移動させるスライド手段と、上記ダスト捕集手段を気密に収納する気密ボックスと、上記ダスト捕集手段でダストを捕集した後の試料ガスを排出する試料ガス排出手段とを備え、上記試料ガス取込手段は、上記放射線検出手段を遮蔽する上記遮蔽手段の側壁を貫通するガス導入管と、こ
のガス導入管の先端を上記放射線検出手段の側面と上記遮蔽手段の間の空間に設けたガス噴出口とで構成し、上記ガス噴出口から上記サクションヘッドの上面に向かって試料ガスを吹き降ろすようにすると共に、上記試料ガス排出手段は、上記サクションヘッドの下部に接続されて上記遮蔽手段を貫通する固定ホースと、この固定ホースと上記気密ボックスに設けられたボックス出口とを接続する排出フレキシブルホースとで構成したことを特徴とする放射性ダストモニタ。 - 上記ダスト捕集手段は、捕集材としてロール状に巻いた濾紙と、試料ガスを吸引して試料ガスに含まれるダストを濾紙上に捕集するサクションヘッドと、上記濾紙を連続的または間欠的に駆動する濾紙駆動機構とで構成された請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の放射性ダストモニタ。
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