JP2006064657A - 放射性ダストモニタ - Google Patents

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Abstract

【課題】構造がより簡単でメンテナンス性に優れ、また連続測定も可能な放射性ダストモニタを提供する。
【解決手段】ダスト収集手段4〜6のダストを収集する部分4,6および放射線検出手段3を、互いに分離された双方の放射線遮蔽体7,8が一体に囲繞し、放射線遮蔽体で囲繞された領域内に放射線検出手段3をダスト収集手段4〜6側から気密性を持って分離する分離体31を設け、ダスト収集手段4〜6およびこれの放射線遮蔽体7を支持台9およびスライド機構10により一体に引出し可能に気密容器2内に設け、放射線検出手段3およびこれの放射線遮蔽体8が気密容器2に気密性を維持するように外部から固定されて設けられた放射性ダストモニタ。
【選択図】図3

Description

この発明は、原子力発電所等の放射線関連施設や施設周辺区域等において使用される放射線監視設備のうち放射性ダストモニタに関するものである。
従来、放射線取り扱い施設内でサンプリングした被測定空気中のダストを集塵部材で集塵してその放射能濃度を測定し、当該測定後の集塵部材を回収手段で回収するようにした放射性ダストサンプラにおいて、放射性ダストサンプラ本体を主要部毎に分割して夫々ユニットとし、かつ各々のユニットを装置筐体に着脱自在に取り付けて成るものがあった(例えば特許文献1参照)。
特開平7−248283号公報
以上のような従来のこの種の装置では、主要部毎に分割して個々のユニットとしているために複数のユニットをそれぞれに着脱可能に取り付ける構造が必要となり、結局は構造が複雑なものとなり、また交換作業性に配慮しているが、交換作業時には各ユニットは鉛容器で囲繞されているため、集塵部材の装着状態を黙視で確認しづらい構造であること、集塵部を清掃する際に分解する必要があること等、メンテナンス性にも問題があった。また、測定毎に集塵部材を集塵ケースで両側から挟み付けて密閉領域を形成するため、間欠式の測定になり、連続測定ができないという問題もあった。なお、連続測定の場合には集塵部材の入れ替えのために密閉領域は完全な密閉とはできず、被測定空気が密閉領域から多少洩れ出すこともあり、被測定空気が湿気や腐食性ガスを含んでいる場合には、ダストモニタ内部の錆の発生も問題になる。
この発明は上記の課題を解消するためになされたもので、構造がより簡単でメンテナンス性に優れ、また連続測定も可能で、腐食防止も考慮した放射性ダストモニタを提供することを目的とする。
この発明は、採取されたサンプリング空気からダストを収集するダスト収集手段と、放射線が照射された領域内で上記収集されたダストから放出される放射線を検出する放射線検出手段と、を備えたダストモニタであって、上記ダスト収集手段の上記領域内のダストを収集する部分および上記放射線検出手段を、互いに分離された双方の放射線遮蔽体が上記領域を作るように配置されて一体に囲繞し、上記領域内に上記放射線検出手段を上記ダスト収集手段側から気密性を持って分離する分離体を設け、上記ダスト収集手段およびこれの放射線遮蔽体を一体に引出し可能に気密容器内に設け、上記放射線検出手段およびこれの放射線遮蔽体が上記気密容器に気密性を維持するように外部から固定されて設けられたことを特徴とする放射性ダストモニタにある。
この発明では、メンテナンス時にはダスト収集手段とこれの放射線遮蔽体を一体にかつダスト収集手段が開放された状態で引出すことができ、これにより構造が簡単であると共に、定期的に必要となるダスト収集手段で使用されるダストろ紙交換作業及びサクションヘッド清掃作業等の効率を向上させることができ、さらに、ダストろ紙送り異常時等、緊急メンテナンス対応が必要な場合でも迅速な対応が可能となる。また、ダスト収集手段側の放射線遮蔽体と放射線検出手段側の放射線遮蔽体の間が常に分離された状態にあるのでダストろ紙を常に供給できるので、連続測定が可能となり、さらに除湿手段や腐食性ガス除去手段を設けることで気密容器内の錆の発生を防止できる。
実施の形態1.
図1はこの発明の一実施の形態による放射性ダストモニタのダストモニタ本体の構成を示す透視斜視図、図2は図1のスライド機構10の例を示す拡大断面図、図3は図1のダストモニタ本体を含む放射性ダストモニタの全体の構成を示す構成図でダストモニタ本体部分は側面から見た図になっている。ダストモニタ本体1はダストを収集するダスト収集部を収納する気密容器2、ダストから放出される放射線を計測する放射線検出部を構成する放射線検出器3に大別される。気密容器2の内部は、ダストを収集する集塵部材であるろ紙4、ロールに巻かれたろ紙4を別のロールに巻き取るようにして新しいろ紙部分を提供するようにろ紙を駆動するろ紙駆動装置5(集塵部材駆動装置)、ろ紙上に均一にダストを捕らえ集めるために設けられたサクションヘッド6、およびろ紙以外から放出される放射線を遮蔽するための鉛容器等からなる高密度遮蔽体である気密容器内放射線遮蔽体7から成り、放射線検出器3側にも気密容器内放射線遮蔽体7と同じ目的で設置されている同様の検出器側放射線遮蔽体8が設けられている。図3に示すように検出器側放射線遮蔽体8は気密容器2内に一部入り込んでいるが、図が分かり難くなるので図1ではその部分は図示を省略してある。気密容器内放射線遮蔽体7と検出器側放射線遮蔽体8は常に分離されているが、図3に示すように使用時には互いに分離されてはいるが重なり位置になり、双方で一体に内部のものを囲繞し、またメンテナンス時等には内部が開放されるように気密容器内放射線遮蔽体7側が引き離される。すなわちろ紙4、ろ紙駆動装置5、サクションヘッド6および気密容器内放射線遮蔽体7は支持台9上に搭載され、この支持台9はスライド機構10により気密容器2内でスライドさせて引出し可能に設けられている。
このスライド機構10は例えば図2の(a)に示す構造とする。レール101は、ネジ(図示せず)により支持台9に取り付けられており、またレール受け102はネジ(図示せず)により気密容器2底板に固定されている。レール101とレール受け102はスライド方向以外にずれないように凹部と凸部が形成されており、またレール101とレール受け102の間はベアリング103によって滑らかに動く構造となっている。なお図2の(b)に示すように、スライド機構10はローラー104と溝105を組み合わせた構造でもよい。
図3に従ってダストモニタの動作を説明すると、吸気口11は例えば原子力発電所等の放射線関連施設や施設周辺区域等において採取されたサンプリング空気を取り入れ、入口弁12はサンプリング空気の導入を止めたり調整したりする。吸気口11から取り入れたサンプリング空気は、入口弁12、配管13、ろ紙4、サクションヘッド6、フレキシブル配管13、配管13を通って、ポンプ14まで吸い上げられる。ポンプ14で吸引されたサンプリング空気は出口弁15を通って排気口16から放出される。サンプリング空気の流量はポンプ14の直上流に設けられた流量計17で計測され、サンプリング空気の配管内圧力は圧力計18により計測される。ろ紙4上のサクションヘッド6に接触した部分にダストが収集される。収集されたダストに含まれる放射性同位元素から放出される放射線は放射線検出器3にて計測される。放射線検出器3によって計測されたデータは測定装置19に送信され、当該計測データと流量計17および圧力計18からのサンプリング空気量に関するデータを基にダストに含まれる放射性同位元素の放射能濃度が算出される。
この発明のダストモニタでは特に、ろ紙4と、ろ紙駆動装置5と、サクションヘッド6と、気密容器内放射線遮蔽体7は支持台9に搭載され、該装置一体としてスライド機構10でスライドさせることがきる。支持台9搭載装置と放射線検出器3側装置は分離されているため、支持台9のスライドにより支持台9搭載装置と放射線検出器3側装置には装置配置干渉等の影響がない(ダスト収集手段側の気密容器内放射線遮蔽体7と放射線検出手段側の検出器側放射線遮蔽体8も含めて)。サクションヘッド6下流の配管をフレキシブル配管13(例えば柔軟性のある材料でかつ蛇腹構造等にしたもの)としたことで、支持台9のスライドにより配管に影響することもない。気密容器2内の気密性は、支持台9搭載装置と放射線検出器3側装置を分離したことにより低下しない。このために、放射線検出器3と気密容器2の間に検出器筒31(分離体)を設けて気密容器2内の気密性を保持している。すなわち、検出器側放射線遮蔽体8は気密容器2に、検出器筒31は検出器側放射線遮蔽体8にそれぞれ気密容器2内の気密性が保持されるように取り付けられ、支持台9搭載装置と放射線検出器3側装置を切り分けている。なお図3の20、22については後述する。
次に図1を用いて支持台9の引出しについて説明する。図中破線で示した支持台9搭載装置は放射線計測時の支持台通常位置91のものであり(放射線検出器3は除く)、この時には実際には気密容器2の図示の手前側の面に気密容器2内の気密性を保持するように蓋板(図示せず)が取り付けられる。一方、同装置の実線で示した位置はろ紙4の交換メンテナンス時の支持台メンテナンス位置92のものである。ろ紙4の交換メンテナンス時には、スライド機構10により支持台9を支持台メンテナンス位置92まで引き出して、ろ紙4を取り外し、新しいろ紙4をろ紙駆動装置5にセットし、新しいろ紙4がサクションヘッド6に正しくセットされているか確認し、スライド機構10により支持台通常位置91まで押し戻して、ろ紙4交換作業を終了する。ろ紙4の交換作業で、ろ紙4の取り外しが容易なこと、新しいろ紙4がサクションヘッド6に正しくセットされているかの確認を目視にて実施できること、サクションヘッド6の清掃が容易にできることがこの発明の特徴である。
この発明によるダストモニタは、支持台9搭載装置をろ紙4と、ろ紙駆動装置5と、サクションヘッド6と、気密容器内放射線遮蔽体7といったろ紙交換メンテナンス時に取扱う装置としたので、スライド機構10を設けて支持台9を可動にしたことにより、定期的に必要となるダストろ紙交換作業の効率を向上させることができ、メンテナンスコストを低減させる効果を奏する。
また、検出器筒31により、放射線検出器3および検出器側放射線遮蔽体8の側と、気密容器2内のろ紙4、サクションヘッド6および気密容器内放射線遮蔽体7の側とが、常時分離された構造であるため、連続ろ紙送り方式による連続測定を適用した場合にも、上記と同様の効果を奏する。
なお、ろ紙4、ろ紙駆動装置5、サクションヘッド6がダスト収集手段を構成し、吸気口11、入口弁12、配管13、フレキシブル配管13a、ポンプ14、出口弁15、排気口16がサンプリング空気吸気/排気手段を構成し、放射線検出器3が放射線検出手段を構成する。また、流量計17、圧力計18がサンプリング空気吸気/排気状態測定手段を構成し、測定装置19が放射能測定手段を構成し、支持台9、スライド機構10が引出機構を構成する。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、支持台9を可動にすることによりメンテナンス性が向上することについて述べたが、実施の形態2では連続ろ紙送り方式による連続測定にした場合にサクションヘッド6のところで流路が開放されるため、サンプリング空気に含まれる水蒸気が気密容器2の内部に拡散して滞留し、ろ紙駆動装置5及び気密容器2に錆が発生する。すなわち、この発明のダクトモニタではダスト収集側の気密容器内放射線遮蔽体7と放射線検出側の検出器側放射線遮蔽体8が測定時ににおいても間に隙間があり分離されているため、漏れないようにサンプリング空気の流れの調整はするものの、水蒸気を含むサンプリング空気が気密容器2内に漏れ出る可能性がある。そして特にろ紙を送りながら測定を行う場合には、サクションヘッド6の吸引穴に対してろ紙4が動くため、吸引状態が安定せず、漏れる可能性が高い。この問題を解決するために、図3に示すように気密容器2の内部に除湿器20(除湿手段)を設けた。除湿器20は気密容器2の壁に設置され、気密容器2の内部の雰囲気に拡散した水分すなわち水蒸気を除去する。
気密容器2の内部への水蒸気の供給メカニズムは拡散であるために、単位時間に供給される水蒸気量は大きくない。したがって除湿器20の能力としては供給された水蒸気をゆっくりと除去できればよいことになる。除湿器20を備えることにより、連続ろ紙送り方式でも気密容器2の内部を錆の発生しない低湿度状態に改善することができ、ろ紙駆動装置5の長寿命化の効果を奏する。
実施の形態3.
図4はこの発明の別の実施の形態による除湿器の構成を示す図である。図4の除湿器20において、吸湿剤2011は収納袋2012、例えば麻袋のような通気性の良好なものに入れられ、多数の穴が開けられた収納ケース2013の中に配置される。収納ケース2013は取付板2014に固定され、取付穴2015でネジ(図示せず)で固定される。サクションヘッド6でサンプリング空気の流路が開放されることによりサンプリング空気から気密容器2の内部に飛散する水蒸気は、吸湿剤2011で除去される。吸湿剤2011としては、シリカゲル、モレキュラーシーブ、ゼオライト等が市販で容易に入手できる。サンプリング空気の流量に応じて使用量を決定して定期的に取り替える。以上のように、除湿器20に吸湿剤2011を使用することにより、収納ケース2013を取付けるだけの簡単な構造で実現できるため、装置価格が安価になる。
実施の形態4.
図5はこの発明の別の実施の形態による除湿器の構成を示す図である。図5の除湿器20において、冷却コイル2021は気密容器2の内部に拡散した水蒸気を凝縮させ、冷却ユニット2022は冷却コイル2021に冷媒を循環させて熱サイクルを形成し、凝縮により発生したドレン(水滴)をドレン受け2023により受け、ドレン管2025を通してドレン排出電磁弁2024から排出する。制御部を含むドレン排出電磁弁2024は、通常は閉になっており定期的に動作させてドレンを気密容器2外に排出する。冷媒としては、冷却された水、代替フロンガス等で対応でき、冷却コイルはヒートパイプであってもよい。以上のように、水蒸気を凝縮させて除去するので、吸湿剤2011は不要となり、吸湿剤2011の交換がないので保守コストが低減できる。
実施の形態5.
図6はこの発明の別の実施の形態による除湿器の構成を示す図である。図5の除湿器20において、ペルチェ素子2031は冷却フィン2032と取付板2033の間に挟まるように密着して取り付けられる。取付板2033は気密容器2に密着するように取付穴2034でネジ(図示せず)で固定される。ペルチェ素子2031(その詳細な説明は図示せず)は、冷却フィン2032にセラミックス基板を介してn型半導体とp型半導体の共通電極が取り付けられ、取付板2033に同様にセラミックス基板を介して取り付けられ、前記n型半導体と前記p型半導体の個別電極が取り付けられた構造になっている。p型半導体の個別電極をプラス電極として、n型半導体の個別電極にマイナス電極として直流電圧Eを印加すると、n型半導体は共通電極からマイナス電極へ向かって電子が移動し、p型半導体は共通電極からプラス電極へ向かって正孔が移動し、その移動に伴って熱エネルギーの移動が生じ、共通電極側がエネルギー不足の状態になって結果として冷却される。冷却フィン2032で吸収した熱は、取付板2033を経由して気密容器2の表面から外気に放熱される(気密性が保持されれば放熱側が気密容器2外部に露出するような構造にしてもよい)。冷却フィン2032が冷却されることにより、気密容器2の内部の水蒸気は凝縮してドレン(水滴)となり、上記実施の形態と同様にドレン受け2023、ドレン排出電磁弁2024、ドレン管2025からなるドレン排出手段により気密容器2外に排出される。ペルチェ素子2031を使用した電子冷却方式は冷媒方式のように冷凍機がないので装置が小型になる。以上のように、ペルチェ素子を使用し、冷媒サイクルをなくして直接サンプリング空気を冷却することにより、装置を小型化できる。
実施の形態6.
図7はこの発明の別の実施の形態による除湿器の構成を示す図である。図7において、水分除去膜を構成する固体高分子電界質膜2041、陽極2042、陰極2043(陽極2042と陰極2043は多孔性触媒電極)を含む除湿器20は取付穴2045を有する取付板2044により気密容器2に取り付けられる。固体高分子電界質膜2041はプロトン伝導性を有する厚み200μm程度の機能膜で、陽極2042と陰極2043に挟まれた構造になっており、電極間に直流電圧3V程度を印加すると内部に吸収した水を伴って水素イオンが膜中を移動する。一方、電極の陽極2042と陰極2043は、多孔質の触媒作用を有する材料を使用しており、陽極2042は水蒸気を取り込んでその触媒作用で酸素イオンと水素イオンに分解し、酸素イオンは陽極2042の表面で酸素ガスになり気密容器2中に放出され、水素イオンは固体高分子電界質膜2041の内部を電界により移動し、陰極2043の表面から水素ガスとして随伴した水蒸気とともに放出されて気密容器2の除湿が行われる。従って気密性が保持されるように陰極2043側が気密容器2外部に露出するような構造にする。
図8は上記固体高分子電解質膜2041の内部を水素イオンが移動するメカニズムを示す図である。Aはナフィオンの分子構造を示す。固体高分子電解質膜2041は、例えばフッ素系の樹脂を主鎖に持ち、プロトンを付加することができるスルフォニル基SO を側鎖に持つ構造になっている。この膜は例えば、デュポン社の商品名ナフィオンとして市販されており、手で触っても害のない電気絶縁性の透明なフィルムであり、容易に入手できる。なお、電極間に加える電圧は、3V程度と低く万一漏電しても安全である。ナフィオンを使用した除湿器20の除湿能力は、膜面積が一定の場合、陽極2042側の気密容器2の内部の絶対湿度のみに比例し、次式で与えられる。
D=6×10×p×S
D:水素分離膜の除湿能力(g/h)
p:サンプルエアーの絶対湿度(g/cm)
S:固体電解質膜有効面積(cm)
気密容器2の内部への水蒸気の供給がサンプリング空気からの拡散なので、固体高分子電解質膜の面積としては100mm×100mmあれば十分である。
以上のように、上記の構成の除湿器20を用いることにより、除湿器20が水蒸気を排出する水蒸気ポンプとして機能するため、吸湿剤交換等の保守が不要となり、保守コストが低減する。また、気密容器2の内部に結露水を発生させることがないので排水機構が不要となり、設備コスト低減ができる。
実施の形態7.
前記実施の形態2から6では、気密容器2に除湿器20を搭載して除湿を行うことについて述べたが、この実施の形態では、ろ紙がサンプリング空気の水蒸気を吸湿することにより圧力損失が増大し、サンプリング空気の流量が低下することを改善するために、図9に示すようにサクションヘッド6に(サクションヘッド)ヒータ21を設けた。ヒータ21によりサクションヘッド6に熱を供給し、サクションヘッド6に接触しているろ紙4に熱を伝達する。サクションヘッド6にヒータ21を備えることにより、ろ紙を常に乾いた状態に維持できるので、ろ紙の吸湿によるサンプリング空気の流量変動を抑制し、高精度でダストの放射能を測定できる。
実施の形態8.
この実施の形態では、ダストモニタを腐食性ガスを含む空気をサンプリングする系統に適用する場合があり、この場合には図3に示すように気密容器2の内部に腐食性ガス除去器22(腐食性ガス除去手段)を設ける。連続ろ紙送り方式のダストモニタにおいて、腐食性ガスを含む空気をサンプリングすると、気密容器2の内部に水蒸気と共に腐食性ガスが拡散することになり、例えば気密容器2の壁面、ろ紙駆動装置5、サクションヘッド6、検出器筒31に腐食性ガスが付着する。この腐食性ガスは例えばHCl、SOx、NOxである。気密容器2内部の機器及び部材の表面に腐食性ガスがその水溶液として付着する現象は、腐食性ガスの濃度と水蒸気量に依存する。腐食性ガスが付着しても構成する部材には問題が起きないが、腐食性ガスの水溶液が付着すると腐食するという問題が生じる。この問題を解決するために、腐食性ガス除去器22を気密容器2内の壁面に設ける。
腐食性ガス除去器22の設置方法を図10を用いて説明する。腐食性ガス除去器22は腐食性ガスを吸着させる腐食性ガス除去シート221からなり、腐食性ガス除去シート221は例えば活性炭素繊維フェルトである。腐食性ガス除去シート221は腐食性ガス除去器22内に台座222等で固定される。さらに腐食性ガス除去シート221は止め金具223(例えば所定方向にスライド可能に支持するもの)で固定される構造として簡単に取替可能のものとする。このように腐食性ガスをサンプリングする系統にダストモニタを適用する場合であっても、腐食性ガス除去器22を適用すると、錆による可動部の固着を防止でき、支持台9をメンテナンスのためにスムーズ引き出すことができ、例えばサンプリング空気に腐食性ガスが含まれる場合で、上流配管から飛来する錆が気密容器2内部に飛散しても腐食性ガスを除去するため清掃保守作業が容易になる。
なおこの発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、これらの実施の形態の可能な組合せも含むことはいうまでもない。
この発明の一実施の形態による放射性ダストモニタのダストモニタ本体の構成を示す透視斜視図である。 この発明によるスライド機構の例を示す拡大断面図である。 この発明の一実施の形態による放射性ダストモニタの全体の構成を示す構成図である。 この発明の別の実施の形態によるダストモニタ本体に設けられた吸湿材を用いた除湿器の構成を示す図である。 この発明のさらに別の実施の形態によるダストモニタ本体に設けられた冷却コイルを用いた除湿器の構成を示す図である。図4の除湿器2 この発明のさらに別の実施の形態によるダストモニタ本体に設けられたペルチェ素子を用いた除湿器の構成を示す図である。 この発明のさらに別の実施の形態によるダストモニタ本体に設けられた固体高分子電解質膜を用いた除湿器の構成を示す図である。 図7の固体高分子電解質膜のメカニズムを説明するための図である。 この発明のさらに別の実施の形態によるダストモニタ本体に設けられたサクションヘッドヒータの構成を示す図である。 この発明のさらに別の実施の形態によるダストモニタ本体に設けられた腐食性ガス除去器の構成を示す図である。
符号の説明
1 ダストモニタ装置本体、2 気密容器、3 放射線検出器、4 ろ紙、5 ろ紙駆動装置、6 サクションヘッド、7 気密容器内放射線遮蔽体、8 検出器側放射線遮蔽体、9 支持台、10 スライド機構、11 吸気口、12 入口弁、13 配管、13a フレキシブル配管、14 ポンプ、15 出口弁、16 排気口、17 流量計、18 圧力計、19 測定装置、20 除湿器、21 ヒータ、22 腐食性ガス除去器、31 検出器筒、91 支持台通常位置、92 支持台メンテナンス位置、101 レール、102 レール受け、103 ベアリング、104 ローラー、105 溝、221 腐食性ガス除去シート、222 台座、223 止め金具、2011 吸湿剤、2012 収納袋、2013 収納ケース、2014 取付板、2015 取付穴、2021 冷却コイル、2022 冷却ユニット、2023 ドレン受け、2024 ドレン排出電磁弁、2025 ドレン管、2031 ペルチェ素子、2032 冷却フィン、2033 取付板、2034 取付穴、2041 固体高分子電解質膜、2042 陽極、2043 陰極、2044 取付板、2045 取付穴。

Claims (9)

  1. 採取されたサンプリング空気からダストを収集するダスト収集手段と、放射線が照射された領域内で上記収集されたダストから放出される放射線を検出する放射線検出手段と、を備えたダストモニタであって、
    上記ダスト収集手段の上記領域内のダストを収集する部分および上記放射線検出手段を、互いに分離された双方の放射線遮蔽体が上記領域を作るように配置されて一体に囲繞し、上記領域内に上記放射線検出手段を上記ダスト収集手段側から気密性を持って分離する分離体を設け、上記ダスト収集手段およびこれの放射線遮蔽体を一体に引出し可能に気密容器内に設け、上記放射線検出手段およびこれの放射線遮蔽体が上記気密容器に気密性を維持するように外部から固定されて設けられたことを特徴とする放射性ダストモニタ。
  2. 上記ダスト収集手段が、ダストを収集するための集塵部材と、上記放射線遮蔽体間の隙間から上記領域内に上記集塵部材を供給する集塵部材駆動装置と、上記領域内に供給された上記サンプリング空気を上記集塵部材を介してダストがこれに集塵されるように上記領域内で吸引するサクションヘッドと、からなることを特徴とする請求項1に記載の放射性ダストモニタ。
  3. 上記気密容器内雰囲気中の水分を除去する除湿手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の放射性ダストモニタ。
  4. 上記除湿手段が、上記気密容器内雰囲気中の水分を吸湿除去する吸湿剤を含むことを特徴とする請求項3に記載の放射性ダストモニタ。
  5. 上記除湿手段が、上記気密容器内雰囲気中の水分を凝縮除去する冷却コイルと、上記冷却コイルで発生した水滴を上記気密容器外に排出するドレン排出手段を含むことを特徴とする請求項3に記載の放射性ダストモニタ。
  6. 上記除湿手段が、上記気密容器内雰囲気中の水分を凝縮除去する冷却フィンと、冷却フィンを冷却するペルチェ素子と、上記冷却フィンで発生した水滴を上記気密容器外に排出するドレン排出手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の放射性ダストモニタ。
  7. 上記除湿手段が、固体電解質膜の両面に多孔性触媒電極を接合した水分除去膜を含み、上記気密容器内雰囲気中の水分を一方の上記多孔性触媒電極側で分解して上記固体電解質膜を介した他方の上記多孔性触媒電極で再び水分を発生して上記気密容器外に放出して除去することを特徴とする請求項3に記載の放射性ダストモニタ。
  8. 上記ダスト収集手段の集塵部材と接するサクションヘッドを加熱するサクションヘッドヒータを備えたことを特徴とする請求項2ないし7のいずれか1項に記載のダストモニタ。
  9. 上記気密容器内雰囲気中の腐食性ガスを除去する腐食性ガス除去手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載のダストモニタ。
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