JP2013002118A - 節水型の散水吐水装置及びこれを用いた水栓 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】先端部の散水板68と、散水板68の背後に区画形成された水室72と、上流側の入水口から散水板68に向かって延び水室72へと到る給水路50とを備えてシャワー吐水装置40を構成する。その給水路50は、水室72に向かって漸次拡径するテーパ形状となすとともに、水室72は給水路50の先端の流入口74から径方向外方に拡がった空間を形成し、内面76Aが流入口74から径方向に拡がって散水板68の外周部に到る傾斜形状のものとなし、また散水板68は給水路50の直線状をなす中心の軸線Pの延長線上で給水路50の径方向に向けて配置しておく。
【選択図】 図6
Description
これに対し、即湯加熱部において、加熱ゾーン入口から入った水を加熱ゾーン内を流動させながら所定温度の温水まで加熱して加熱ゾーン出口から出水させる即湯ユニットを備えた水栓が、例えば口腔洗浄用,洗髪用,歯磨用等として下記特許文献1に開示されている。
この特許文献2には、散水板の背後にすり鉢状の空間を形成している点が併せて開示されている。
但しこの特許文献2に開示のものでは、そのすり鉢状の空間が給水路から折れ曲って形成されており、また散水板が給水路の軸線の延長線上に位置していない点で、本発明と異なる。
但しこの特許文献3に開示のものも、散水板が給水路の軸線の延長線上に位置しておらず、本発明と異なる。
この特許文献4に開示のものもまた、給水路の軸線の延長線上に散水板が位置しておらず、本発明と異なる。
但しこの場合、散水吐水装置は少量の吐水でも広い範囲に亘って散水吐水できること、また少量の吐水であっても散水孔からの散水流を強く噴射できること、散水孔即ち散水流の数も手洗いに必要な数とすることが求められる。
このとき給水路から出た水は、一部は散水板に設けた散水孔をそのまま通過して外部に散水吐水されるが、他の多くの一部は散水板に対して角度をもって斜めに当たり、そして散水板で水室内に跳ね返されて、その跳ね返りにより水室内に乱れた流れを生ぜしめる。
これにより水室内が水で満たされるようになる。
従って本発明の散水吐水装置によれば、少量の水の吐水であっても良好に手洗いを行うことができる。
このようにすることで、水室内での乱流をより効果的に生ぜしめることができ、ひいては水室内の圧力を高め得てより強い勢いで散水流を吐出できるようになる。
このようにすれば、散水流を気泡混じりの泡沫流として吐水でき、節水効果を高めることができるとともに、散水流の勢いを増すことができる。
また旋回流発生部材の働きにより空気の混入量を多くすることができる。
またメンテナンスの必要が生じたときには、カートリッジを取り外すことで容易にメンテナンス作業をすることができる。
即ち請求項6によれば、即湯ユニットで生ぜしめた少量且つ適温の温水を手洗い用として十分に用いることが可能となる。
図1において、10は手洗い水栓(以下単に水栓とする)で、カウンター12の下方に設けられた即湯ユニット14と、カウンター12から起立し、手洗い鉢,シンク等の水槽16に向けて吐水を行う吐水管18とを有している。
ここで吐水管18は上部が逆U字状で全体としてグースネック形状をなしている。
この水栓10は、水を瞬間的に温水に沸し上げて吐水する関係上、温水として吐水可能な流量は毎分約1L(リットル)程度の少量である。
図に示しているように即湯ユニット14は、内部配管24上に流量を定流量化する弁26,流路を開閉する電磁弁28,即湯加熱部30に対する入側と出側のサーミスタ32,34が設けられている。
36は制御部で、この制御部36によって即湯ユニット14全体の動作が制御される。
42は吐水管18内部に配管された給水チューブで、この給水チューブ42に対してシャワー吐水装置40が接続され、給水チューブ42を通じて送られて来た水(温水)が、このシャワー吐水装置40にて吐水管18の先端の吐水口44から外部にシャワー吐水される。
これらの図において、46はシャワー吐水装置40における本体ボデーで、この本体ボデー46は、胴部46Aとヘッド部46Bとを有している。
胴部46Aには接続部48が設けられており、この接続部48が図2(A)及び図3の給水チューブ42に差込接続されている。
尚本体ボデー46には、この収容室56に臨む位置において空気混入口62が設けられている。
このとき、絞りノズル60周りに生成する負圧によって、空気混入口62から外部の空気が水流に混入せしめられ、水流が泡沫流とされる。
この散水板68には、小孔から成る散水孔70が分散して設けられている。
ここで散水板68は、給水路50の中心の軸線Pの延長線上で給水路50の径方向に向けて配置されている。
散水板68は外面,内面(裏面)共に軸線Pと直角の面をなしており、その中心部が軸線Pの延長線上に位置するように設けられている。
また散水板68に設けられた散水孔70は、その板面と直角方向即ち軸線Pと平行方向を向くように、散水板68に設けられている。
尚この実施形態において、散水孔70の総面積は後述の流入口74の開口面積に対して小さくされている。
詳しくは、水室72は給水路50の先端の水室72への流入口74から給水路50の径方向外方に拡がった空間を形成し、流入口74に続く内面76Aが、流入口74から給水路50の径方向に拡がって散水板68の外周部に到る、径拡大部52内面のテーパ角度よりも急角度をなす傾斜面とされている。
水室72の内面76は、図5に示す側面断面形状においても内面76Bが給水路50の径拡大部52の内面のテーパ角度よりも急角度とされているが、その角度の大きさは、図6の内面76Aに比べて小さい。
これら切欠部80,82には、赤外線式の人体検知センサ(図示省略)が取り付けられる。
この実施形態では、即湯ユニット14から出水した水(温水)が吐水管18の内部の給水チューブ42を通じて吐水管18先端部のシャワー吐水装置40へと流れ込み、シャワー吐水装置40の先端部の散水部68からシャワー吐水される。即ち吐水管18先端の吐水口44からシャワー吐水される。
このとき給水路50から出た水は、一部は散水板68をそのまま通過して外部にシャワー吐水されるが、他の多くの一部は散水板68に対して角度をもって斜めに当たり、そして散水板68で水室72内に跳ね返されて、その跳ね返りにより水室72内に乱れた流れを生ぜしめる。
これにより水室72内が水で満たされるようになる。
また旋回流発生部材58及び絞りノズル60の働きにより、空気の混入量を多くすることができる。
図において88は散水吐水装置で、この散水吐水装置88は、散水板68に2重筒構造をなす散水孔部材90を複数(ここでは4つ)並べて設け、各散水孔部材90において、外筒部の底部92に設けた開口94から水室76内の水を内部に流入させるとともに、外筒部の壁部96と内筒部の壁部98との間に形成した空気混入口100から空気を吸入し、内筒部の内側の先端部の散水孔102から泡沫流を1本の散水流として吐水するようになした例である。
ここでは散水板68の4つの散水孔102から泡沫流が散水吐水される。
尚泡沫流から成る散水流は多数の細孔から成る通孔104を通じて吐出される。
尚この例では、図5の空気混入口62は設けられていない。
例えば上記実施形態では空気混入口62,旋回流発生部材58,絞りノズル60等を設けてシャワー流を気泡混じりの泡沫流となしているが、これら空気混入口62,旋回流発生部材58,絞りノズル60等を省略し、空気を含まない水流をシャワー吐水するようになすことも可能である。
その他本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
14 即湯ユニット
18 吐水管
40 シャワー吐水装置
50 給水路
54 入水口
58 旋回流発生部材
62 空気混入口
68 散水板
70 散水孔
72 水室
74 流入口
76 内面
Claims (6)
- 先端部の散水板と、該散水板の背後に区画形成された水室と、上流側の入水口から該散水板に向かって延び該水室へと到る給水路と、を有しており
該給水路は該水室に向かって漸次拡径する形状をなしているとともに
前記水室は該給水路の先端の該水室への流入口から該給水路の径方向外方に拡がった空間を形成して、該流入口に続く内面が該流入口から該径方向外方に拡がって該給水路よりも幅広の前記散水板の外周部に到る形状をなしており、
該散水板は前記給水路の中心の軸線の延長線上で該給水路の径方向に向けて配置してあることを特徴とする節水型の散水吐水装置。 - 請求項1において、前記給水路はテーパ形状をなしており、
前記水室の前記内面は該給水路のテーパ形状よりも急角度で該給水路の前記径方向外方に拡がった傾斜形状の面となしてあることを特徴とする節水型の散水吐水装置。 - 請求項1,2の何れかにおいて、前記流入口の開口面積に対して、前記散水板に設けられた散水孔の総面積が小さくしてあることを特徴とする節水型の散水吐水装置。
- 請求項1〜3の何れかにおいて、前記流入口よりも上流部で前記給水路に開口する空気混入口が設けてあるとともに、該空気混入口の更に上流部に、水流に旋回流を生ぜしめる旋回流発生部材が設けてあることを特徴とする節水型の散水吐水装置。
- 請求項1〜4の何れかに記載の散水吐水装置が1つの組付体からなるカートリッジとして吐水管の先端部に脱着可能に取り付けてあることを特徴とする水栓。
- 請求項1〜5の何れかに記載の散水吐水装置と即湯ユニットとを含んで成る水栓。
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