JP2017064097A - 吐水装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造で、コンパクトに構成することができ、使い勝手の良い吐水を得ることができる吐水装置を提供する。
【解決手段】湯水を往復振動させながら吐出する吐水装置であって、吐水装置本体と、湯水を往復振動させながら吐出する振動発生素子4と、を有し、振動発生素子4は、給水通路10aと、給水通路の下流側端部に配置され、湯水が衝突することで、その下流側に交互に反対回りの渦を発生させる湯水衝突部14と、給水通路の下流側に設けられ、流路断面積が下流側に向かって縮小するテーパ部分を備えた渦列通路10bと、この渦列通路10bの下流端に設けられ、渦列通路の壁面に沿った湯水の流れに作用するコアンダ効果を抑制する剥離部12と、この剥離部の下流側に設けられ、剥離部を通過した湯水の流れを整流するほぼ一定の流路断面積を有する整流通路10cと、を有することを特徴としている。
【選択図】図4

Description

本発明は、吐水装置に関し、特に、吐水口から湯水(湯又は水)を往復振動させながら吐出する吐水装置に関する。
吐水口から吐出される湯水の方向が振動的に変化するシャワーヘッドが知られている。このシャワーヘッドのような吐水装置においては、供給される湯水の給水圧によりノズルを振動的に駆動し、吐出口から吐出される湯水の方向を変化させている。このようなタイプの吐水装置では、単一の吐水口から広い範囲に湯水を吐出することができるので、広い範囲に吐水可能な吐水装置をコンパクトに構成できることが期待される。
一方、特開2000−120141号公報(特許文献1)には、温水洗浄便座装置が記載されている。この温水洗浄便座装置においては、流体素子ノズルを使用して自励発振を誘発し、洗浄水の噴出方向を振動的に変化させている。具体的には、この温水洗浄便座装置においては図10に示すように、噴射ノズル102の両側にフィードバック流路104が設けられている。各フィードバック流路104は、噴射ノズル102と連通したループ状の流路であり、噴射ノズル102内を流れる洗浄水の一部が流入して循環するように構成されている。また、噴射ノズル102は、楕円形断面の噴射口102aに向けてテーパ状に広がる形状に構成されている。
洗浄水が供給されると、噴射ノズル102から噴射される洗浄水は、コアンダ効果(Coanda effect)により、楕円形断面の噴射口102aの何れか一方の側の壁面に引き寄せられ、これに沿うように噴射される(図10の状態a)。洗浄水が一方の壁面に沿って噴射されると、洗浄水が噴射されている側のフィードバック流路104内にも洗浄水が流入し、フィードバック流路104内の圧力が上昇する。この圧力上昇により、噴射されている洗浄水が押され、洗浄水は反対側の壁面に引き寄せられ、反対側の壁面に沿って噴射されるようになる(図10の状態a→b→c)。さらに、反対側の壁面に沿って洗浄水がされると、今度は、反対側のフィードバック流路104内の圧力が上昇し、噴射洗浄水は押し戻される(図10の状態c→b→a)。この作用を繰り返すことにより、噴射される洗浄水は、図10の状態aとcの間で振動的に方向が変化する。
また、特開2004−275985号公報(特許文献2)には、純流体素子が記載されている。この純流体素子は、流体噴出ノズルを横断するように、連結ダクトが設けられており、この連結ダクトの作用により、流体噴出ノズル内の上側又は下側の圧力が交互に上昇する。この圧力上昇により押された噴流は、コアンダ効果により、流体噴出ノズルの上側板に沿った噴流、又は下側板に沿った噴流となり、これらの状態が一定周期で繰り返され、噴射方向が振動的に変化する流れとなる。
さらに、特公昭58−49300号公報(特許文献3)には、振動スプレー装置が記載されている。この振動スプレー装置は、図11に示す構成を有するものであり、前室110内で発生するカルマン渦を利用して、出口112から噴射される噴流の方向を振動的に変化させるものである。まず、入口孔114から前室110内に流入した流体は、前室110内に島状に設けられた三角形断面の障害物116に衝突する。流体が衝突すると、障害物116の下流側には、障害物116の上側と下側に交互にカルマン渦が発生し、渦列となる。
このカルマン渦の渦列は、成長しながら出口112に到達する。出口112近傍においては、渦列の渦が存在する側の流速が速く、反対側の流速が遅くなる。図11に示す例においては、カルマン渦は障害物116の上側と下側で交互に発生し、この渦列が順次出口112まで到達するので、出口112近傍では、上側の流速が速い状態と、下側の流速が速い状態が交互に現れる。上側の流速が速い状態では、流速の速い流体が出口112上側の壁面110aに衝突して方向が変えられ、出口112から噴射される流体は、全体として斜め下方に向かう噴流となる。一方、下側の流速が速い状態では、流速の速い流体が出口112下側の壁面110bに衝突し、出口112からは斜め上方に向かう噴流が噴射される。このような状態が交互に繰り返されることにより、出口112からの噴流は往復振動しながら噴射される。
以上、特許文献1乃至3に記載されている流体素子をシャワーヘッド等の吐水装置に応用して、湯水を往復振動させながら吐出することも考えられる。
特開2000−120141号公報 特開2004−275985号公報 特公昭58−49300号公報
まず、散水ノズルを振動的に駆動して吐出される湯水の方向を変化させる吐水装置は、ノズルを駆動する必要があるため、ノズル周辺の構造が複雑になり、複数のノズルをコンパクトに吐水装置に収納することが難しいという問題がある。また、このタイプの吐水装置では、ノズルが物理的に動くため、可動部分に摩耗が発生しやすく、摩耗を回避するためには、可動部を構成する部材の材質の選択に制約を受けるという問題がある。さらに、複雑な構造の可動部分を摩耗しにくい材料で形成する必要があるため、コスト高になるという問題がある。
一方、特許文献1乃至3に記載されているタイプの噴射装置は流体素子による発振現象を利用したものであり、可動部材を設けることなく流体の噴射方向を変化させることができるため、簡単な構成で、コンパクトにノズル部分を構成できるという利点がある。
しかしながら、特許文献1及び2に記載の流体素子をシャワーヘッド等の吐水装置に応用した場合には、噴射される湯水の浴び心地が良くないという問題が、本件発明者により見出された。ここで、発明者が目標としている良好な浴び心地とは、大きな液滴の湯水が、広範囲に万遍なく吐出されている状態を意味している。即ち、シャワーヘッドから吐出される湯水の液滴が過度に小さい場合には湯水がミスト状となり、同量の湯水を浴びていたとしてもシャワーを浴びている実感を得ることができない。また、吐出される湯水が吐水範囲内で不均一になっていると、使用者が意図してシャワーをあてた部分を均一に洗い流すことができず、使用感の悪いものとなる。
ここで、特許文献1及び2に記載されている流体素子は、噴出される流体がコアンダ効果により壁面に沿って流れるという現象を利用したものであるため、吐出範囲内に噴射される流体にムラができてしまう。即ち、図10に示す温水便座装置においては、噴射される洗浄水は状態a、b、cの間を遷移するものであるが、実際には、噴流が壁面に引き寄せられている状態aや状態cの期間が長く、それらの間の状態(状態b付近)をとる期間は極僅かである。このため、特許文献1及び2に記載されている流体素子をシャワーヘッド等の吐水装置に応用した場合、吐水範囲の周辺部分の吐水量が多く、中央付近の吐水量が少ない「中抜け」した状態となり、浴び心地の悪いものとなってしまう。
これに対して特許文献3に記載されている流体素子は、カルマン渦を応用したものであるため、噴流が壁面に引き寄せられながら流れるという現象は殆ど発生していない。このため、吐水方向が振動的に変化することにより形成される吐水範囲内において、ほぼ均一な吐水量を得ることができる。しかしながら、図11に示す流体素子をシャワーヘッド等の吐水装置に応用した場合、噴射される湯水が往復振動する範囲が、噴出する湯水の流量に強く依存して変化してしまうという問題が本件発明者により見出された。即ち、図11に示す流体素子では、流量を大きくし、出口112から噴射される湯水の流速を速くすると、湯水は大きな速度で壁面110a(又は110b)に衝突して大きく方向転換される。このため、流量が大きい状態では、出口112から噴射される湯水は広い範囲に広がるのに対して、流量が小さくなると吐水範囲が狭くなる。このように、流量の変更に伴って吐水範囲が大きく変化するのでは、使い勝手の悪い吐水装置となってしまう。
従って、本発明は、簡単な構造で、コンパクトに構成することができ、使い勝手の良い吐水を得ることができる吐水装置を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、湯水を吐水口から往復振動させながら吐出する吐水装置であって、吐水装置本体と、この吐水装置本体に設けられ、供給された湯水を往復振動させながら吐出する振動発生素子と、を有し、振動発生素子は、吐水装置本体から供給された湯水が流入する給水通路と、この給水通路の流路断面の一部を閉塞するように、給水通路の下流側端部に配置され、給水通路によって導かれた湯水が衝突することで、その下流側に交互に反対回りの渦を発生させる湯水衝突部と、この湯水衝突部により形成された渦を成長させながら導くように、給水通路の下流側に設けられ、流路断面積が下流側に向かって縮小するようにテーパしたテーパ部分を備えた渦列通路と、この渦列通路の下流端に設けられ、渦列通路の壁面に沿った湯水の流れに作用するコアンダ効果を抑制する剥離部と、この剥離部の下流側に設けられ、剥離部を通過した湯水の流れを整流するほぼ一定の流路断面積を有する整流通路と、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明によれば、振動発生素子により、吐水装置から吐出される湯水を往復振動させることができるので、コンパクトで簡単な構造で、1つの吐水口から広い範囲に湯水を吐出することができる。また、吐出するノズルを動かすことなく、吐水方向を変化させることができるので、可動部の摩耗等の問題がなく、低コストで、耐久性の高い吐水装置を構成することができる。また、振動発生素子の渦列通路に、流路断面積が縮小するテーパ部が設けられているので、湯水の吐水流量に依存して大きく吐水範囲が変化することがなく、使い勝手の良い吐水装置を構成することができる。即ち、渦列通路内を流れる湯水はこのテーパした壁面に沿って流れ、湯水の流れ方向は、概ねテーパした壁面に沿った方向に規定されることになるので、流量の変化に起因して吐水範囲が変化し難くなり、吐水範囲をほぼ一定とすることが可能となった。
しかしながら、湯水の流れをテーパした壁面に沿わせることにより、吐水流量に対する吐水範囲の依存性を改善することが可能になったものの、この構成により新たな技術課題が生じた。即ち、このようにして得られた吐水は、吐水範囲の周辺部分の水量が多く、中央付近の吐水量の少ない「中抜け」したものとなり、浴び心地の良くない吐水となってしまった。これは、湯水がテーパした壁面に沿って流れることによりコアンダ効果が発生してしまい、吐水範囲の周辺に吐水が集中したものと考えられる。そこで、本件発明者は、この新たな技術課題を解決するために、渦列通路の壁面に沿った湯水の流れを剥離させるべく、渦列流路の下流端に剥離部を設けた。このように、本件発明者は、剥離部を設けることにより整流通路から流出する際のコアンダ効果を抑制し、吐水範囲にムラなく液滴を分布させながら、流量の変化による吐水範囲の変化を抑制することに成功した。
本発明において、好ましくは、剥離部は渦列通路の中心軸線に対して傾斜して設けられた剥離部壁面により形成され、この剥離部壁面の傾斜角度は、テーパ部分を形成するテーパ部分壁面の傾斜角度よりも大きく形成されている。
このように構成された本発明によれば、剥離部壁面の傾斜角度がテーパ部分壁面の傾斜角度よりも大きく形成されているので、テーパ部分壁面に沿った渦列通路内の流れを効果的に壁面から剥離させることができ、コアンダ効果を確実に抑制することができる。
本発明において、好ましくは、テーパ部分壁面と、剥離部壁面とのなす角は、90゜よりも大きい。
このように構成された本発明によれば、テーパ部分壁面と剥離部壁面とのなす角が90゜よりも大きく構成されているので、吐出流量の変化に起因した、湯水の振動振幅の変化を効果的に抑制することができる。
本発明において、好ましくは、剥離部壁面は、渦列通路の中心軸線とほぼ直交するように設けられている。
このように構成された本発明によれば、剥離部壁面が渦列通路の中心軸線とほぼ直交するように設けられているので、湯水が吐出口から吐出される際に発生するコアンダ効果を、最も効果的に抑制することができる。
本発明において、好ましくは、剥離部壁面の長さは、テーパ部分壁面の長さよりも短い。
このように構成された本発明によれば、剥離部壁面の長さがテーパ部分壁面の長さよりも短く構成されているので、湯水が剥離部壁面に沿って長い距離流れることによるコアンダ効果の発生を防止することができる。
本発明において、好ましくは、テーパ部分壁面は、渦列通路の中心軸線に対して3゜乃至25゜傾斜している。
このように構成された本発明によれば、吐水流量による吐水範囲の変化と、吐出時におけるコアンダ効果の発生をバランス良く抑制することができる。
本発明によれば、使い勝手の良い吐水装置を、簡単な構造で、コンパクトに構成することができる。
本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドの外観を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドの全断面図である。 本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドに備えられている振動発生素子の外観を示す斜視図である。 (a)本発明の第1実施形態における振動発生素子の平面断面図であり、(b)振動発生素子の垂直断面図である。 本発明の実施形態によるシャワーヘッドに備えられている振動発生素子における湯水の流れを解析した流体シミュレーションの結果を示す図である。 比較例として、図11に示す構造の振動発生素子における湯水の流れを解析した流体シミュレーションの結果を示す図である。 (a)本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドに備えられている単一の振動発生素子から吐出された湯水の流れを示すストロボ写真の一例であり、(b)比較例として、図11に示す構造の振動発生素子から吐出された湯水の流れを示すストロボ写真の一例である。 本発明の第2実施形態における振動発生素子の平面断面図である。 本発明の第3実施形態における振動発生素子の平面断面図である。 特許文献1に記載されている流体素子の作用を示す図である。 特許文献3に記載されている流体素子の構成を示す図である。
次に、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態の吐水装置であるシャワーヘッドを説明する。
まず、図1乃至図7を参照して、本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドを説明する。図1は本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドの外観を示す斜視図である。図2は本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドの全断面図である。図3は本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドに備えられている振動発生素子の外観を示す斜視図である。また、図4は、(a)本実施形態における振動発生素子の平面断面図であり、(b)振動発生素子の垂直断面図である。
図1に示すように、本実施形態のシャワーヘッド1は、概ね円柱形の吐水装置本体であるシャワーヘッド本体2と、このシャワーヘッド本体2内に、軸線方向に一直線に並べて埋め込まれた7つの振動発生素子4と、を有する。
本実施形態のシャワーヘッド1は、シャワーヘッド本体2の基端部2aに接続されたシャワーホース(図示せず)から湯水が供給されると、各振動発生素子4の吐水口4aから湯水が往復振動しながら吐出される。なお、本実施形態においては、湯水は、シャワーヘッド本体2の中心軸線に概ね直交する平面内で、所定の中心角を有する扇形を形成するように、各吐水口4aから吐出される。
次に、図2を参照して、シャワーヘッド1の内部構造を説明する。
図2に示すように、シャワーヘッド本体2内には、通水路を形成する通水路形成部材6と、各振動発生素子4を保持する振動発生素子保持部材8が内蔵されている。
通水路形成部材6は、概ね円筒形の部材であり、シャワーヘッド本体2の内部に供給された湯水の流路を形成するように構成されている。通水路形成部材6の基端部には、シャワーホース接続部材6aが水密的に接続されるようになっている。また、通水路形成部材6の先端部は、半円形断面状に切り欠かれており、この切り欠き部分に振動発生素子保持部材8が配置される。
振動発生素子保持部材8は、概ね半円柱形の部材であり、通水路形成部材6の切り欠き部に配置されることにより、円柱形が形成されるようになっている。また、通水路形成部材6と振動発生素子保持部材8の間にはパッキン6bが配置され、これらの間の水密性が確保されている。さらに、振動発生素子保持部材8には、各振動発生素子4を挿入して保持するための7つの素子挿入孔8aが、概ね等間隔に、軸線方向に一直線に並べて形成されている。これにより、通水路形成部材6の中に流入した湯水は、振動発生素子保持部材8に保持された各振動発生素子4の背面側に流入し、正面に設けられた吐水口4aから吐出される。また、各素子挿入孔8aは、シャワーヘッド本体2の中心軸線に直交する平面に対して僅かに傾斜するように設けられており、各振動発生素子4から噴射される湯水は、全体としてシャワーヘッド本体2の軸線方向にも僅かに広がるように吐出される。
次に、図3及び図4を参照して、本実施形態のシャワーヘッドに内蔵されている振動発生素子4の構成を説明する。
図3に示すように、振動発生素子4は概ね薄い直方体状の部材であり、その正面側の端面には長方形の吐水口4aが設けられ、背面側の端部には鍔部4bが形成されている。さらに、振動発生素子4の周囲を一周するように、鍔部4bと平行に溝4cが設けられている。この溝4cにはOリング(図示せず)が嵌め込まれ、振動発生素子保持部材8の素子挿入孔8aとの間の水密性が確保される。また、振動発生素子4は、鍔部4bにより振動発生素子保持部材8に対して位置決めされると共に、水圧による振動発生素子保持部材8からの脱落が防止されている。
図4(a)は図3のA−A線に沿う断面図であり、図4(b)は図3のB−B線に沿う断面図である。
図4(a)に示すように、振動発生素子4の内部には、長手方向に貫通するように長方形断面の通路が形成されている。この通路は、上流側から順に、給水通路10a、渦列通路10b、整流通路10cとして形成されている。
給水通路10aは、振動発生素子4背面側の流入口4dから延びる断面積一定の長方形断面の直線状の通路である。
渦列通路10bは、給水通路10aの下流側に、給水通路10aに連なるように(段差なく)設けられた長方形断面の通路である。即ち、給水通路10aの下流端と、渦列通路10bの上流端は、同一の寸法形状を有している。渦列通路10bの対向する一対の壁面(両側壁面)は、下流側に向けて流路断面積が渦列通路10b全体に亘って縮小するようにテーパして構成されている。即ち、渦列通路10bは下流側に向けて細く、次第に幅が狭くなるように構成されている。
整流通路10cは、渦列通路10bと連通するように下流側に設けられた長方形断面の通路であり、断面積一定で直線状に形成されている。この整流通路10cにより、渦列通路10bによって導かれた渦列を含む湯水が整流され、吐水口4aから吐出される。この整流通路10cの流路断面積は、渦列通路10bの下流側端部の流路断面積よりも小さく構成されており、渦列通路10bと整流通路10cの間には段部12が形成されている。この段部12の表面である段部壁面は、渦列通路10bの中心軸線に対して直交する方向に向けられている。従って、渦列通路10bのテーパした壁面(テーパ部分壁面)と段部壁面の為す角度は90゜よりも大きく(90゜+α゜)なる。また、段部壁面の長さは、テーパ部分壁面の長さよりもよりも短く構成されている。
一方、図4(b)に示すように、給水通路10a、渦列通路10b、及び整流通路10cの高さ方向に対向する壁面(天井面及び床面)は、全て同一平面上に設けられている。即ち、給水通路10a、渦列通路10b、及び整流通路10cの高さは全て同一で、一定である。
次に、給水通路10aの下流側端部(給水通路10aと渦列通路10bの接続部近傍)には湯水衝突部14が形成されており、この湯水衝突部14は給水通路10aの流路断面の一部を閉塞するように設けられている。この湯水衝突部14は、給水通路10aの高さ方向に対向する壁面(天井面及び床面)を連結するように延びる三角柱状の部分であり、給水通路10aの幅方向の中央に、島状に配置されている。湯水衝突部14の断面は、直角二等辺三角形状に形成されており、その斜辺が給水通路10aの中心軸線と直交するように配置され、また、直角二等辺三角形の直角の部分は下流側に向くように配置されている。この湯水衝突部14を設けることにより、その下流側にカルマン渦が生成され、吐水口4aから吐出される湯水が往復振動される。また、本実施形態においては、湯水衝突部14は、直角二等辺三角形の斜辺の部分(湯水衝突部14の上流端)が渦列通路10bの上流端よりも上流側に位置し、直角二等辺三角形の直角の部分(湯水衝突部14の下流端)が渦列通路10bの上流端よりも下流側に位置するように配置されている。
なお、本実施形態において、渦列通路10bの側壁面と、中心軸線との為す角(図4(a)における角α)は約7゜である。好ましくは、側壁面と中心軸線との為す角は約3゜乃至約25゜に設定する。このように角度を設定することにより、吐出流量の変化に伴う吐水範囲の変化を抑制しながら、コアンダ効果の発生を抑制することができる。なお、供給通路10a下流端の、湯水衝突部14によって一部が閉塞されている部分の流路断面積は、整流通路10cの流路断面積よりも大きく構成されている。
次に、図5乃至図7を新たに参照して、本発明の実施形態によるシャワーヘッド1の作用を説明する。
図5は、本発明の実施形態によるシャワーヘッド1に備えられている振動発生素子4における湯水の流れを解析した流体シミュレーションの結果を示す図である。図6は、比較例として、図11に示した構造の振動発生素子における湯水の流れを解析した流体シミュレーションの結果を示す図である。図7(a)は、本発明の実施形態によるシャワーヘッド1に備えられている単一の振動発生素子4から吐出された湯水の流れを示すストロボ写真の一例である。図7(b)は、比較例として、図11に示した構造の振動発生素子から吐出された湯水の流れを示すストロボ写真の一例である。
まず、シャワーホース(図示せず)から供給された湯水は、シャワーヘッド本体2内の通水路形成部材6(図2)に流入し、さらに、振動発生素子保持部材8に保持された各振動発生素子4の流入口4dに流入する。各振動発生素子4の流入口4dから給水通路10aに流入した湯水は、その流路の一部を閉塞するように設けられた湯水衝突部14に衝突する。これにより、湯水衝突部14の下流側には、交互に反対回りのカルマン渦の渦列が形成される。この湯水衝突部14により形成されたカルマン渦は、テーパ状に先が細くなった渦列通路10bによって導かれながら成長し、整流通路10cに至る。
この渦列通路10b内における湯水の流れを流体シミュレーションにより解析した結果が図5(a)〜(c)である。この流体シミュレーションに示されているように、湯水衝突部14の下流側には渦が発生し、その部分で流速が高くなっている。この流速の高い部分(図5において色の濃い部分)は湯水衝突部14の両側に交互に表れ、渦列は渦列通路10bの壁面に沿って吐水口4aに向かって進行する。渦列通路10bの下流側の整流通路10cに流入した湯水は、ここで整流される。この整流通路10cを経て吐水口4aから吐出される湯水は、吐水口4aにおける流速分布に基づいて曲げられ、流速の高い部分が図5における上下方向に移動するに従って、吐出方向が変化する。即ち、湯水の流速の高い部分が図5における吐水口4aの上端に位置する状態では、湯水は下方に向けて噴射され、流速の高い部分が吐水口4aの下端に位置する状態では、湯水は上方に向けて噴射される。このように、湯水衝突部14の下流側に交互にカルマン渦を発生させることにより、吐水口4aにおいて流速分布が発生して、噴流が偏向する。また、渦列の進行により流速の速い部分の位置が往復運動するため、噴射される湯水も往復振動する。
また、渦列通路10bと整流通路10cの間には段部12が設けられているため、渦列通路10bのテーパした壁面(テーパ部分壁面)に沿う流れは、ここで剥離されて整流通路10cに流入する。この段部12により流れが壁面から剥離されることにより、整流通路10cの壁面において発生するコアンダ効果が抑制され、吐水口4aから吐出される湯水は、滑らかに往復移動される。従って、段部12は、渦列通路10bの壁面に沿った流れを剥離させ、コアンダ効果を抑制する剥離部として作用する。従って、段部12の表面である段部壁面は、剥離部壁面として機能する。
一方、比較例として図6に示すように、図11に示した構造の振動発生素子においては、衝突部の下流側にカルマン渦の渦列が発生しているものの、吐水口の部分において噴射される湯水が大きく偏向され、噴射される湯水の吐水範囲が広くなりすぎている。また、吐出させる湯水の流量を減少させてシミュレーションを行うと、今度は、噴射される湯水があまり偏向されなくなり吐水範囲が狭くなってしまうことが確認された。一方、本実施形態における振動発生素子4では、適切な大きさの吐水範囲が、比較的広い範囲の流量で得られることが確認されている。
次に、図7(a)に示す、本実施形態における振動発生素子4から吐出された湯水の流れを示すストロボ写真では、吐水方向が滑らかに往復移動しているため、整った正弦波状の流れが得られている。これに対し、比較例として図7(b)に示す、図11に示した構造の振動発生素子から吐出された湯水は、往復振動しているものの、弓形に湾曲している。これは、湯水の吐出方向の変化が滑らかではなく、偏向角度が最大となっている時間が長く、最大の偏向角度の間で噴流が移動する時間が短くなっているためである。このように、本実施形態における振動発生素子4によれば、大粒の液滴が、広い範囲にムラなく吐出される浴び心地の良いシャワー吐水を得ることができる。
次に、図8を参照して、本発明の第2実施形態によるシャワーヘッドを説明する。
本実施形態のシャワーヘッドは、内蔵されている振動発生素子の通路の構成のみが、上述した第1実施形態とは異なっている。従って、ここでは、本実施形態の第1実施形態とは異なる点のみを説明し、同様の構成、作用、効果については説明を省略する。
図8は、本発明の第2実施形態における振動発生素子の平面断面図である。
図8に示すように、本実施形態における振動発生素子30は、渦列通路の構成が第1実施形態と異なっており、渦列通路の上流側が断面積一定の通路で構成されている。振動発生素子30の内部には、長手方向に貫通するように長方形断面の通路が形成されている。この通路は、上流側から順に、給水通路32a、渦列通路32b、整流通路32cとして形成されている。
給水通路32aは、振動発生素子30背面側の流入口30dから延びる断面積一定の長方形断面の直線状の通路である。
渦列通路32bは、給水通路32aの下流側に、給水通路32aに連なるように設けられた長方形断面の通路である。即ち、給水通路32aの下流端と、渦列通路32bの上流端は、同一の寸法形状を有している。渦列通路32bの対向する一対の壁面(両側面)は、その上流側においては平行に形成され、下流側においては、下流端に向けて流路断面積が縮小するようにテーパして構成されたテーパ部分32dが設けられている。即ち、渦列通路32bは、上流端から断面積一定で延びた後、下流側に向けて次第に幅が狭くなるように構成されている。
整流通路32cは、渦列通路32b(テーパ部分32d)と連通するように下流側に設けられた長方形断面の通路であり、断面積一定で直線状に形成されている。この整流通路32cにより、渦列通路32bによって導かれた渦列を含む湯水が整流され、吐水口30aから吐出される。この整流通路32cの流路断面積は、渦列通路32b(テーパ部分32d)の下流側端部の流路断面積よりも小さく構成されており、渦列通路32bと整流通路32cの間には剥離部である段部36が形成されている。この段部36の表面である段部壁面は、渦列通路32bの中心軸線に対して直交する方向に向けられている。従って、渦列通路32bのテーパした壁面(テーパ部分壁面)と段部壁面の為す角度は90゜よりも大きく(90゜+α゜)なる。また、段部壁面の長さは、テーパ部分壁面の長さよりもよりも短く構成されている。
一方、第1実施形態と同様に、給水通路32a、渦列通路32b、及び整流通路32cの高さ方向に対向する壁面(天井面及び床面)は、全て同一平面上に設けられている。即ち、給水通路32a、渦列通路32b、及び整流通路32cの高さは全て同一で、一定である。
次に、給水通路32aの下流側端部(給水通路32aと渦列通路32bの接続部近傍)には、給水通路32aの流路断面の一部を閉塞するように、湯水衝突部34が設けられている。この湯水衝突部34の構成は、第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
渦列通路32bのテーパ部分32dの軸線方向の長さを、整流通路32cの軸線方向の長さよりも長く形成しておくことにより、吐出される湯水の流量による吐出範囲の変化を十分に抑制できることが確認されている。好ましくは、テーパ部分32dの軸線方向の長さは、整流通路32cの軸線方向の長さの4倍以上に形成する。また、渦列通路32bの側壁面と、中心軸線との為す角(図9における角α)は約7゜である。好ましくは、側壁面と中心軸線との為す角は約3゜乃至約25゜に設定する。このように角度を設定することにより、吐出流量の変化に伴う吐水範囲の変化を抑制しながら、コアンダ効果の発生を抑制することができる。さらに、給水通路32a下流端の、湯水衝突部34によって一部が閉塞されている部分の流路断面積(給水通路32aの流路断面積から湯水衝突部34の投影面積を減じた面積)は、整流通路32cの流路断面積よりも大きく構成されている。
次に、図9を参照して、本発明の第3実施形態によるシャワーヘッドを説明する。
本実施形態のシャワーヘッドは、内蔵されている振動発生素子の通路の構成のみが、上述した第1実施形態とは異なっている。従って、ここでは、本実施形態の第1実施形態とは異なる点のみを説明し、同様の構成、作用、効果については説明を省略する。
図9は、本発明の第3実施形態における振動発生素子の平面断面図である。
図9に示すように、本実施形態における振動発生素子40は、渦列通路の構成及び剥離部の構成が第1実施形態と異なっており、渦列通路の上流側が断面積一定の通路で構成されていると共に、渦列通路と整流通路との間に段部の角度が第1実施形態とは異なっている。即ち、振動発生素子40の内部には、長手方向に貫通するように長方形断面の通路が形成されている。この通路は、上流側から順に、給水通路42a、渦列通路42b、整流通路42cとして形成されている。
給水通路42aは、振動発生素子40背面側の流入口40dから延びる断面積一定の長方形断面の直線状の通路である。
渦列通路42bは、給水通路42aの下流側に、給水通路42aに連なるように設けられた長方形断面の通路である。即ち、給水通路42aの下流端と、渦列通路42bの上流端は、同一の寸法形状を有している。渦列通路42bの対向する一対の壁面(両側面)は、その上流側においては平行に形成され、下流側においては、下流端に向けて流路断面積が縮小するようにテーパして構成されたテーパ部分42dが設けられている。即ち、渦列通路42bは、上流端から断面積一定で延びた後、下流側に向けて次第に幅が狭くなるように構成されている。
整流通路42cは、渦列通路42b(テーパ部分42d)の下流側に設けられた長方形断面の通路であり、断面積一定で吐水口40aまで直線状に延びている。また、渦列通路42b(テーパ部分42d)と整流通路42cの間には段部46が設けられており、この段部46の表面である段部壁面はテーパした壁面から構成されている。また、段部壁面は、テーパ部分42dの壁面(テーパ部分壁面)よりも大きな角度で下流側に向けて流路断面積が縮小するようにテーパしている。従って、渦列通路42b(テーパ部分42d)の下流端は、段部46の上流端と同一の寸法形状を有しており、整流通路42cの上流端は、段部46の下流端と同一の寸法形状を有している。また、段部壁面の長さは、テーパ部分壁面の長さよりもよりも短く構成されている。
一方、第1実施形態と同様に、給水通路42a、渦列通路42b、及び整流通路42cの高さ方向に対向する壁面(天井面及び床面)は、全て同一平面上に設けられている。即ち、給水通路42a、渦列通路42b、及び整流通路42cの高さは全て同一で、一定である。
次に、給水通路42aの下流側端部(給水通路42aと渦列通路42bの接続部近傍)には、給水通路42aの流路断面の一部を閉塞するように、湯水衝突部44が設けられている。この湯水衝突部44の構成は、第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
第2実施形態と同様に、渦列通路42bのテーパ部分42dの軸線方向長さを、整流通路42cの軸線方向の長さよりも長く形成しておくことにより、吐出される湯水の流量による吐出範囲の変化を十分に抑制できることが確認されている。好ましくは、テーパ部分42dの長さは、整流通路42cの長さの4倍以上に形成する。また、渦列通路42bの側壁面と中心軸線との為す角(図9における角α)は約7゜であり、段部46と中心軸線との為す角(図9における角β)は約45゜である。好ましくは、渦列通路42bの側壁面と中心軸線との為す角は約3゜乃至約25゜に設定し、段部46と中心軸線との為す角は約40゜乃至約90゜に設定する。このように角度を設定することにより、吐出流量の変化に伴う吐水範囲の変化を抑制しながら、コアンダ効果の発生を抑制することができる。さらに、供給通路42a下流端の、湯水衝突部44によって一部が閉塞されている部分の流路断面積(給水通路42aの流路断面積から湯水衝突部44の投影面積を減じた面積)は、整流通路42cの流路断面積よりも大きく構成されている。
本発明の実施形態のシャワーヘッド(1)によれば、振動発生素子(4、30、40)により、シャワーヘッドから吐出される湯水を往復振動させることができるので、コンパクトで簡単な構造で、1つの吐水口から広い範囲に湯水を吐出することができる。また、吐出するノズルを動かすことなく、吐水方向を変化させることができるので、可動部の摩耗等の問題がなく、低コストで、耐久性の高いシャワーヘッドを構成することができる。また、振動発生素子の渦列通路(10b、32b、42b)に、流路断面積が縮小するテーパ部分(10b、32d、42d)が設けられているので、湯水の吐水流量に依存して大きく吐水範囲が変化することがなく、使い勝手の良いシャワーヘッドを構成することができる。さらに、渦列通路の下流端には、渦列通路の壁面に沿った湯水の流れを剥離させる段部(12、36、46)が設けられているので、整流通路から流出する際のコアンダ効果が抑制され、吐水範囲にムラなく液滴を分布させることができる。
また、本実施形態のシャワーヘッド(1)によれば、段部(12、36、46)の傾斜角度がテーパ部分壁面(10b、32d、42d)の傾斜角度よりも大きく形成されているので、テーパ部分壁面に沿った渦列通路(10b、32b、42b)内の流れを効果的に壁面から剥離させることができ、コアンダ効果を確実に抑制することができる。
さらに、本実施形態のシャワーヘッド(1)によれば、段部(12、36、46)の長さがテーパ部分壁面(10b、32d、42d)の長さよりも短く構成されているので、湯水が剥離部壁面に沿って長い距離流れることによるコアンダ効果の発生を防止することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、上述した実施形態に種々の変更を加えることができる。特に、上述した実施形態においては、本発明をシャワーヘッドに適用していたが、台所のシンクや洗面台等で使用する水栓装置や、便座等に備えられる温水洗浄装置等、任意の吐水装置に本発明を適用することができる。また、上述した実施形態においては、シャワーヘッドに複数の振動発生素子が備えられていたが、吐水装置には適用に応じて任意の個数の振動発生素子を備えることができ、単一の振動発生素子を備えた吐水装置を構成することもできる。
なお、上述した本発明の実施形態において、振動発生素子内の通路について、便宜的に「幅」、「高さ」等の用語を用いて形状を説明したが、これらの用語は振動発生素子を設ける方向を規定するものではなく、振動発生素子は任意の方向に向けて使用することができる。例えば、上述した実施形態における「高さ」の方向を水平方向に向けて振動発生素子を使用することもできる。
1 本発明の第1実施形態の吐水装置であるシャワーヘッド
2 シャワーヘッド本体(吐水装置本体)
4 振動発生素子
4a 吐水口
4b 鍔部
4c 溝
4d 流入口
6 通水路形成部材
6a シャワーホース接続部材
6b パッキン
8 振動発生素子保持部材
8a 素子挿入孔
10a 給水通路
10b 渦列通路
10c 整流通路
12 段部(剥離部)
14 湯水衝突部
30 振動発生素子
30a 吐水口
30d 流入口
32a 給水通路
32b 渦列通路
32c 整流通路
32d テーパ部分
34 湯水衝突部
36 段部(剥離部)
40 振動発生素子
40a 吐水口
40d 流入口
42a 給水通路
42b 渦列通路
42c 整流通路
42d テーパ部分
44 湯水衝突部
46 段部
102 噴射ノズル
102a 噴射口
104 フィードバック流路
110 前室
110a 壁面
110b 壁面
112 出口
114 入口孔
116 障害物

Claims (6)

  1. 湯水を吐水口から往復振動させながら吐出する吐水装置であって、
    吐水装置本体と、
    この吐水装置本体に設けられ、供給された湯水を往復振動させながら吐出する振動発生素子と、を有し、
    上記振動発生素子は、
    上記吐水装置本体から供給された湯水が流入する給水通路と、
    この給水通路の流路断面の一部を閉塞するように、上記給水通路の下流側端部に配置され、上記給水通路によって導かれた湯水が衝突することで、その下流側に交互に反対回りの渦を発生させる湯水衝突部と、
    この湯水衝突部により形成された渦を成長させながら導くように、上記給水通路の下流側に設けられ、流路断面積が下流側に向かって縮小するようにテーパしたテーパ部分を備えた渦列通路と、
    この渦列通路の下流端に設けられ、上記渦列通路の壁面に沿った湯水の流れに作用するコアンダ効果を抑制する剥離部と、
    この剥離部の下流側に設けられ、上記剥離部を通過した湯水の流れを整流するほぼ一定の流路断面積を有する整流通路と、
    を有することを特徴とする吐水装置。
  2. 上記剥離部は上記渦列通路の中心軸線に対して傾斜して設けられた剥離部壁面により形成され、この剥離部壁面の傾斜角度は、上記テーパ部分を形成するテーパ部分壁面の傾斜角度よりも大きく形成されている請求項1記載の吐水装置。
  3. 上記テーパ部分壁面と、上記剥離部壁面とのなす角は、90゜よりも大きい請求項2記載の吐水装置。
  4. 上記剥離部壁面は、上記渦列通路の中心軸線とほぼ直交するように設けられている請求項2又は3に記載の吐水装置。
  5. 上記剥離部壁面の長さは、上記テーパ部分壁面の長さよりも短い請求項2乃至4の何れか1項に記載の吐水装置。
  6. 上記テーパ部分壁面は、上記渦列通路の中心軸線に対して3゜乃至25゜傾斜している請求項2乃至5の何れか1項に記載の吐水装置。
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