JP3150076U - シャワーヘッド - Google Patents
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Abstract
【課題】散水板が金属薄板で形成されており、散水板の総開口面積を絞って節水構造にした場合でも、散水板に過剰な圧力が作用しないようにしたシャワーヘッドを提供する。【解決手段】入口と出口を備えたシャワーヘッド本体の出口部分に、金属薄板にて形成されるとともに総開口面積を小さくして節水構造とした散水板を取り付け、この散水板の上流側に、金属薄板にて形成されるとともに多数の小孔を開口し、この総開口面積をシャワーヘッド本体の最小通水路面積よりも小さくした制水板を取付けたことを特徴とするシャワーヘッドである。【選択図】図1
Description
本考案は、浴室や洗髪台等に設けられて身体や頭髪等を洗うシャワーヘッドに関する。
一般家庭やホテルのバスルーム、浴場、温泉、理容院・美容室などの洗髪台、または朝シャン用洗面化粧台などで使用されて身体や頭髪などを洗うシャワーヘッドは、最近資源削減のため節水タイプが普及している。
シャワーヘッドを節水タイプにするには、通水路の面積を絞ればよく、例えばヘッド本体内に節水コマや節水ノズルを設けるなどの手段が採用されている。
また、国際公開番号「WO 03/070380」に記載されているシャワーヘッドのように、散水板における総開口面積を小さくして節水する構造も採用されている。この散水板は、金属薄板にフォトエッチング加工によって、直径が0.1〜0.5mmの小さな散水孔を多数個開口した構造をなしており、総開口面積を減じるとともに直径が0.1〜0.5mmの小さな散水孔を多数個形成することにより、節水タイプであるにも拘わらず、柔らかなシャワー水が得られるように工夫されている。
シャワーヘッドを節水タイプにするには、通水路の面積を絞ればよく、例えばヘッド本体内に節水コマや節水ノズルを設けるなどの手段が採用されている。
また、国際公開番号「WO 03/070380」に記載されているシャワーヘッドのように、散水板における総開口面積を小さくして節水する構造も採用されている。この散水板は、金属薄板にフォトエッチング加工によって、直径が0.1〜0.5mmの小さな散水孔を多数個開口した構造をなしており、総開口面積を減じるとともに直径が0.1〜0.5mmの小さな散水孔を多数個形成することにより、節水タイプであるにも拘わらず、柔らかなシャワー水が得られるように工夫されている。
ヘッド本体の下流端に設けられる散水板を、樹脂により金型成形する場合は、金型で直径0.1〜0.5mm位の小さな散水孔を開けるのは難しく、孔が小さい場合はステンレス等のような金属薄板にエッチング加工により成形するのが量産性やコストおよび寸法精度などの点で有利である。
しかしながら、節水のために散水板の総開口面積を絞った場合、散水板で水を堰き止める構造になるから内圧が高くなり、散水板に大きな圧力が加わる。散水板を板厚の小さな金属薄板で形成した場合は、散水板が変形する恐れがある。
また、直径が小さな散水孔の場合、水道水に含まれるごみや鉄錆等の異物が孔に詰り、孔が塞がれたり、孔から出る水の噴射方向が乱れるなどの不具合がある。
しかしながら、節水のために散水板の総開口面積を絞った場合、散水板で水を堰き止める構造になるから内圧が高くなり、散水板に大きな圧力が加わる。散水板を板厚の小さな金属薄板で形成した場合は、散水板が変形する恐れがある。
また、直径が小さな散水孔の場合、水道水に含まれるごみや鉄錆等の異物が孔に詰り、孔が塞がれたり、孔から出る水の噴射方向が乱れるなどの不具合がある。
この考案の目的は、金属薄板を用い、エッチング加工により小さな散水孔を開けるとともに散水板の総開口面積を絞って節水構造にした場合、散水板に過剰な圧力が作用しないようにし、かつごみ等の異物による目詰まりを防止できるシャワーヘッドを提供しようとするものである。
請求項1の考案は、入口と出口を備えたシャワーヘッド本体の出口部分に、金属薄板にて形成されるとともに多数個の散水孔をエッチング加工により形成し、この総開口面積を小さくして節水構造とした散水板を取り付け、この散水板の上流側に、金属薄板にて形成されるとともに多数の小孔をエッチング加工により開口し、これら小孔の総開口面積をシャワーヘッド本体の最小通水路面積よりも小さくした制水板を取付けてなるシャワーヘッドが提供される。
ここで節水構造というのは、一般に標準(スタンダード)タイプと称されて販売されているシャワーヘッドに比べて30%以上の節水効果を有するシャワーヘッドのことをさす。
請求項2の考案は、入口と出口を備えたシャワーヘッド本体と、このシャワーヘッド本体の出口部分に取着され、金属薄板にて形成されるとともに直径が0.1mm以上0.6mm以下の多数の散水孔をエッチング加工により総開口面積が30mm2以下となるように開設した散水板と、上記散水板の上流側に取着され、金属薄板にて形成されるとともに直径が0.1mm以上0.6mm以下の多数の小孔をエッチング加工により形成し、この総開口面積をシャワーヘッド本体の最小通水路面積よりも小さくした制水板と、を具備したシャワーヘッドが提供される。
請求項3の考案は、制水板に形成された小孔は、散水板に形成された散水孔の最大のものより小さな孔であることを特徴とするシャワーヘッドが提供される。
請求項4の考案は、制水板の総開口面積は散水板の総開口面積より大きいことを特徴とするシャワーヘッドが提供される。
請求項5の考案は、制水板は散水板と正対しており、制水板に形成された多数の小孔は、この制水板の外径の半分以下の直径の円の中に集中して形成してあることを特徴とするシャワーヘッドが提供される。
ここで節水構造というのは、一般に標準(スタンダード)タイプと称されて販売されているシャワーヘッドに比べて30%以上の節水効果を有するシャワーヘッドのことをさす。
請求項2の考案は、入口と出口を備えたシャワーヘッド本体と、このシャワーヘッド本体の出口部分に取着され、金属薄板にて形成されるとともに直径が0.1mm以上0.6mm以下の多数の散水孔をエッチング加工により総開口面積が30mm2以下となるように開設した散水板と、上記散水板の上流側に取着され、金属薄板にて形成されるとともに直径が0.1mm以上0.6mm以下の多数の小孔をエッチング加工により形成し、この総開口面積をシャワーヘッド本体の最小通水路面積よりも小さくした制水板と、を具備したシャワーヘッドが提供される。
請求項3の考案は、制水板に形成された小孔は、散水板に形成された散水孔の最大のものより小さな孔であることを特徴とするシャワーヘッドが提供される。
請求項4の考案は、制水板の総開口面積は散水板の総開口面積より大きいことを特徴とするシャワーヘッドが提供される。
請求項5の考案は、制水板は散水板と正対しており、制水板に形成された多数の小孔は、この制水板の外径の半分以下の直径の円の中に集中して形成してあることを特徴とするシャワーヘッドが提供される。
通常、シャワーヘッド本体の出口部に取付けられる散水板の総開口面積を絞って、標準タイプに比べて節水する場合、散水板で流れを堰き止めるので、散水板に加わる圧力が高くなる。
これに対し、請求項1の考案のように、散水板の上流側に総開口面積を最小通水路面積より小さくした制水板を設けると、制水板でも流れを堰き止めるので流量を絞るようになり、節水作用が生じる。すなわち、散水板の上流側で一旦流量を絞ることができるため散水板に作用する圧力を減じることができ、散水板に加わる力を抑制することができる。よって、水道水圧が高い場所や水圧が高い時間中に使用しても、散水板に変形が生じるなどの不具合を防止することができる。また、さらに散水板の総開口面積を減じて、節水作用の大きな散水板を使用することもできる。
そして、制水板に設ける小孔を小さくしてあるので、この小孔がフィルターの作用をなし、水道水に含まれるごみ等の異物を捕獲して散水孔の目詰まりを防止することができる。
請求項2の考案は、請求項1の構成をさらに具体化した構造であり、請求項1の場合と同様な作用を奏する。
請求項3の考案の場合は、制水板に形成された小孔を散水板に形成された散水孔の最大のものより小さくしたので、少なくとも最も大きな散水孔が目詰まりすることがない。
これに対し、請求項1の考案のように、散水板の上流側に総開口面積を最小通水路面積より小さくした制水板を設けると、制水板でも流れを堰き止めるので流量を絞るようになり、節水作用が生じる。すなわち、散水板の上流側で一旦流量を絞ることができるため散水板に作用する圧力を減じることができ、散水板に加わる力を抑制することができる。よって、水道水圧が高い場所や水圧が高い時間中に使用しても、散水板に変形が生じるなどの不具合を防止することができる。また、さらに散水板の総開口面積を減じて、節水作用の大きな散水板を使用することもできる。
そして、制水板に設ける小孔を小さくしてあるので、この小孔がフィルターの作用をなし、水道水に含まれるごみ等の異物を捕獲して散水孔の目詰まりを防止することができる。
請求項2の考案は、請求項1の構成をさらに具体化した構造であり、請求項1の場合と同様な作用を奏する。
請求項3の考案の場合は、制水板に形成された小孔を散水板に形成された散水孔の最大のものより小さくしたので、少なくとも最も大きな散水孔が目詰まりすることがない。
請求項4の考案の場合は、制水板の総開口面積を散水板の総開口面積より大きくしたので、制水板にも大きな負荷が加わるのを抑制することができ、制水板の変形を防止することができる。
請求項5の考案の場合、散水板より噴射される噴射水の噴射方向が綺麗になる。
すなわち、通常、シャワーヘッド本体内では、握り部からヘッド部に入って来た水の流れがヘッド部内で方向を転換するので、ここで流れに乱れが生じる。このような乱れは、散水孔から放出される水の向きを乱し、散水孔の軸線に対し傾斜した方向に噴射させることがある。このような場合、1本1本の噴射の方向に乱れが生じ、綺麗なシャワー水が噴射されなくなる。
これに対し、制水板を散水板に正対して配置し、制水板に設けた小孔を制水板の中心部に集中して形成すると、これら小孔から散水板の方向に向かう流れを発生させ、このため、散水孔を通過する水は散水孔の軸線に沿った流れになり、各散水孔から放出された水の放出方向がほぼ揃った向きになる。
請求項5の考案の場合、散水板より噴射される噴射水の噴射方向が綺麗になる。
すなわち、通常、シャワーヘッド本体内では、握り部からヘッド部に入って来た水の流れがヘッド部内で方向を転換するので、ここで流れに乱れが生じる。このような乱れは、散水孔から放出される水の向きを乱し、散水孔の軸線に対し傾斜した方向に噴射させることがある。このような場合、1本1本の噴射の方向に乱れが生じ、綺麗なシャワー水が噴射されなくなる。
これに対し、制水板を散水板に正対して配置し、制水板に設けた小孔を制水板の中心部に集中して形成すると、これら小孔から散水板の方向に向かう流れを発生させ、このため、散水孔を通過する水は散水孔の軸線に沿った流れになり、各散水孔から放出された水の放出方向がほぼ揃った向きになる。
以下に本考案の一実施例を図面にもとづき説明する。
図1はシャワーヘッドの断面図、図2は制水板の正面図、図3は散水板の正面図、図4は散水板と制水板の組付け状態を示す拡大した断面図、図5は圧力を同一にした場合の各条件における流量特性図である。
図1に示すシャワーヘッド本体1は合成樹脂にて形成されており、管状の握り部2とヘッド部3を一体に有し、握り部2内に導水路4を形成してあるとともにヘッド部3内に広がり室5を有している。導水路4の上流端は図示しないシャワーホースが連結されるとともに、下流端は広がり室5に連なっており、この広がり室5の下流端には制水板6および散水板7が取付けられている。
上記導水路4の上流端から広がり室5の下流端に亘る通水路において、最も断面積が小さくなっている箇所は、導水路4が広がり室5に開放される箇所40である。これは導水路4を成形する場合、金型の抜き勾配を確保するために、この箇所40は小さくし、上流端に近づくに応じて通路断面積を大きくして導水路4をテーパ孔にすることにより、このような構造になっている。
なお、この開放端40の直径は例えば11.5mm程度であり、この断面積A1は103.8mm2となっている。
ヘッド部3の開放端に取付けられた上記制水板6と散水板7は、図4に示すように、流れの方向に添ってこの順に取付けられており、散水板7が最下流に位置されている。これら制水板6と散水板7は、ゴムなどよりなるパッキング材8を挟んで互いに間隔を存して取付けられており、パッキング材8が制水板6と散水板7のスペーサーの役割を果たしている。制水板6と散水板7は互いに正対しており、その間隔は例えば4.0mm程度に設定されている。
これら制水板6と散水板7およびパッキング材8は、ヘッド本体1に対し押えリング9によって脱着可能に取付けられている。これにより散水板7はヘッド本体1に対し水密に保たれている。
図1はシャワーヘッドの断面図、図2は制水板の正面図、図3は散水板の正面図、図4は散水板と制水板の組付け状態を示す拡大した断面図、図5は圧力を同一にした場合の各条件における流量特性図である。
図1に示すシャワーヘッド本体1は合成樹脂にて形成されており、管状の握り部2とヘッド部3を一体に有し、握り部2内に導水路4を形成してあるとともにヘッド部3内に広がり室5を有している。導水路4の上流端は図示しないシャワーホースが連結されるとともに、下流端は広がり室5に連なっており、この広がり室5の下流端には制水板6および散水板7が取付けられている。
上記導水路4の上流端から広がり室5の下流端に亘る通水路において、最も断面積が小さくなっている箇所は、導水路4が広がり室5に開放される箇所40である。これは導水路4を成形する場合、金型の抜き勾配を確保するために、この箇所40は小さくし、上流端に近づくに応じて通路断面積を大きくして導水路4をテーパ孔にすることにより、このような構造になっている。
なお、この開放端40の直径は例えば11.5mm程度であり、この断面積A1は103.8mm2となっている。
ヘッド部3の開放端に取付けられた上記制水板6と散水板7は、図4に示すように、流れの方向に添ってこの順に取付けられており、散水板7が最下流に位置されている。これら制水板6と散水板7は、ゴムなどよりなるパッキング材8を挟んで互いに間隔を存して取付けられており、パッキング材8が制水板6と散水板7のスペーサーの役割を果たしている。制水板6と散水板7は互いに正対しており、その間隔は例えば4.0mm程度に設定されている。
これら制水板6と散水板7およびパッキング材8は、ヘッド本体1に対し押えリング9によって脱着可能に取付けられている。これにより散水板7はヘッド本体1に対し水密に保たれている。
次に、制水板6について図2にもとづき説明する。
本実施例の制水板6はステンレス製の薄板からなり、板厚0.4mm、直径46.5mm程度の平坦な円盤をなしており、多数の小孔60…が形成されている。各小孔の直径は0.6mm以下、好ましくは0.1mm以上で0.4mm以下であり、本実施例では、直径0.36mmの孔がフォトエッチング加工により総数250個形成されている。したがって、これら小孔60…の総開口面積A2は25.44mm2になっている。
これら小孔60…は、制水板6の中央部に集中して形成されており、制水板の直径の半分以下の直径の円の中に、本実施例では直径17mmの円の中に、250個の小孔が、例えば5列の同心環状孔列を成して分散配置されている。
本実施例の制水板6はステンレス製の薄板からなり、板厚0.4mm、直径46.5mm程度の平坦な円盤をなしており、多数の小孔60…が形成されている。各小孔の直径は0.6mm以下、好ましくは0.1mm以上で0.4mm以下であり、本実施例では、直径0.36mmの孔がフォトエッチング加工により総数250個形成されている。したがって、これら小孔60…の総開口面積A2は25.44mm2になっている。
これら小孔60…は、制水板6の中央部に集中して形成されており、制水板の直径の半分以下の直径の円の中に、本実施例では直径17mmの円の中に、250個の小孔が、例えば5列の同心環状孔列を成して分散配置されている。
一方、散水板7について図3にもとづき説明する。
本実施例の散水板7も、ステンレス製の薄板からなり、板厚0.4mm、直径50mm程度の平坦な円盤をなしている。このようなステンレス製の散水板7には、多数の散水孔70…が形成されている。各散水孔70の直径は0.1mm以上で0.6mm以下であり、フォトエッチング加工により形成されている。
散水板7における散水孔70…の配置は、以下の通りになっている。すなわち、散水板7の中心部には、直径12mmの円の中に、直径0.52mmの大きさの散水孔が、4列の同心環状孔列を成して合計38個形成されているとともに、その周囲に、直径27mmの円周上に、直径0.32mmの大きさの散水孔が21個形成されており、さらに直径40mmの円周上に、直径0.36mmの大きさの散水孔が90個形成されている。
したがって、散水板6の孔数は合計149個であり、総開口面積A3は18.91mm2となっている。
本実施例の散水板7も、ステンレス製の薄板からなり、板厚0.4mm、直径50mm程度の平坦な円盤をなしている。このようなステンレス製の散水板7には、多数の散水孔70…が形成されている。各散水孔70の直径は0.1mm以上で0.6mm以下であり、フォトエッチング加工により形成されている。
散水板7における散水孔70…の配置は、以下の通りになっている。すなわち、散水板7の中心部には、直径12mmの円の中に、直径0.52mmの大きさの散水孔が、4列の同心環状孔列を成して合計38個形成されているとともに、その周囲に、直径27mmの円周上に、直径0.32mmの大きさの散水孔が21個形成されており、さらに直径40mmの円周上に、直径0.36mmの大きさの散水孔が90個形成されている。
したがって、散水板6の孔数は合計149個であり、総開口面積A3は18.91mm2となっている。
このような構造のシャワーヘッドについて、その作用を説明する。
シャワーヘッド本体1を、水道の給水栓につないだシャワーホースに連結して給水栓を開けると、水道水(又はお湯)がシャワーヘッド本体1に供給される。シャワーホース本体1に導入された水道水は、握り部2内の導水路4を通り、この開放端40より広がり室5に流入し、広がり室5の下流に設けた制水板6を通り、散水板7を経てシャワー水となって噴射される。
この場合、散水板7では散水孔70…の総開口面積A3を18.91mm2にしてあり、これは通常の標準タイプのシャワーヘッド(開口面積は40〜80mm2)に比べて開口面積を小さくしてあるので、流量を絞り込むことができ、よって節水することができる。
そして、このような散水板7の上流側に間隔を存して制水板6を設けたので、この制水板6も流れを規制する。すなわち、この制水板6では、総開口面積A2を25.44mm2としてあり、これはシャワーヘッド本体1内の通水路における最小開口面積A1=103.8mm2より小さいので、この制水板6が節水作用を生じる。
すなわち、このようなシャワーヘッドでは、通路を流れる水を制水板6で1段目の節水を行うとともに、散水板7で2段目の節水を行うことになる。
このため、散水板7のみを使用する場合に比べ、節水作用が高くなる。
シャワーヘッド本体1を、水道の給水栓につないだシャワーホースに連結して給水栓を開けると、水道水(又はお湯)がシャワーヘッド本体1に供給される。シャワーホース本体1に導入された水道水は、握り部2内の導水路4を通り、この開放端40より広がり室5に流入し、広がり室5の下流に設けた制水板6を通り、散水板7を経てシャワー水となって噴射される。
この場合、散水板7では散水孔70…の総開口面積A3を18.91mm2にしてあり、これは通常の標準タイプのシャワーヘッド(開口面積は40〜80mm2)に比べて開口面積を小さくしてあるので、流量を絞り込むことができ、よって節水することができる。
そして、このような散水板7の上流側に間隔を存して制水板6を設けたので、この制水板6も流れを規制する。すなわち、この制水板6では、総開口面積A2を25.44mm2としてあり、これはシャワーヘッド本体1内の通水路における最小開口面積A1=103.8mm2より小さいので、この制水板6が節水作用を生じる。
すなわち、このようなシャワーヘッドでは、通路を流れる水を制水板6で1段目の節水を行うとともに、散水板7で2段目の節水を行うことになる。
このため、散水板7のみを使用する場合に比べ、節水作用が高くなる。
この点を確かめた実験の結果を図5に示す。
実験は、シャワーホースとシャワーヘッドの間に流量計および圧力計を取付け、標準タイプのシャワーヘッドの場合と、本実施例のシャワーヘッドにおいて、制水板6のみを取付けた場合、散水板7のみを取付けた場合、および制水板6と散水板7をともに取付けた場合の各流量特性をそれぞれ測定した。
なお、標準タイプのシャワーヘッドは、大手水道器具メーカS社が標準タイプと表示して販売している商品を用いた。
図5より、蛇口を最大に開いた場合、標準タイプでは22.0リットル/分の流量となるのに対し、制水板6のみを取付けた場合は18.8リットル/分、散水板7のみを取付けた場合は17.5リットル/分、制水板6および散水板7をともに取付けた場合は16.0リットル/分となる。これにより、標準タイプに対する節水率は、制水板6のみを取付けた場合は14.5%、散水板7のみを取付けた場合は20.5%、制水板6および散水板7をともに取付けた場合が27.3%になっている。
また、圧力を同一にした場合でも、例えば内圧0.1Mpaの場合では、標準タイプ>制水板6のみ>散水板7のみ>制水板6と散水板7をともに使用する、の順に流量が少なくなっており、標準タイプに対する節水率はそれぞれ34.3%、39.2%、52.0%になっている。
したがって、散水板7のみを使用する場合よりも散水板7と制水板6をともに取付けた方が節水効果の高いことが判る。
このことから、制水板6を使用することにより下流端の散水板7の負担が少なくなり、すなわち、散水板7のみで節水する場合に比べて、同等の節水率ならば散水板7に加わる圧力を軽減することができ、散水板が金属薄板で出来ていても変形を防止することができる。
逆に、制水板6を用いることで金属薄板を用いるにも拘わらず、散水板7の総開口面積をさらに絞って一層節水効果の大きな散水板7を使用することもできる。
さらに、制水板6の総開口面積A2は散水板7の総開口面積A3より大きくしてあるので、流れる水は導水路4の開放端40の最小通路面積の箇所A1で絞られ、次に制水板6で絞られ、最後に散水板7で絞られる。よって、下流に行くに従い順に流量を絞るので、制水板6にも大きな負荷が加わるのが抑制され、制水板6の変形を防止することもできる。
実験は、シャワーホースとシャワーヘッドの間に流量計および圧力計を取付け、標準タイプのシャワーヘッドの場合と、本実施例のシャワーヘッドにおいて、制水板6のみを取付けた場合、散水板7のみを取付けた場合、および制水板6と散水板7をともに取付けた場合の各流量特性をそれぞれ測定した。
なお、標準タイプのシャワーヘッドは、大手水道器具メーカS社が標準タイプと表示して販売している商品を用いた。
図5より、蛇口を最大に開いた場合、標準タイプでは22.0リットル/分の流量となるのに対し、制水板6のみを取付けた場合は18.8リットル/分、散水板7のみを取付けた場合は17.5リットル/分、制水板6および散水板7をともに取付けた場合は16.0リットル/分となる。これにより、標準タイプに対する節水率は、制水板6のみを取付けた場合は14.5%、散水板7のみを取付けた場合は20.5%、制水板6および散水板7をともに取付けた場合が27.3%になっている。
また、圧力を同一にした場合でも、例えば内圧0.1Mpaの場合では、標準タイプ>制水板6のみ>散水板7のみ>制水板6と散水板7をともに使用する、の順に流量が少なくなっており、標準タイプに対する節水率はそれぞれ34.3%、39.2%、52.0%になっている。
したがって、散水板7のみを使用する場合よりも散水板7と制水板6をともに取付けた方が節水効果の高いことが判る。
このことから、制水板6を使用することにより下流端の散水板7の負担が少なくなり、すなわち、散水板7のみで節水する場合に比べて、同等の節水率ならば散水板7に加わる圧力を軽減することができ、散水板が金属薄板で出来ていても変形を防止することができる。
逆に、制水板6を用いることで金属薄板を用いるにも拘わらず、散水板7の総開口面積をさらに絞って一層節水効果の大きな散水板7を使用することもできる。
さらに、制水板6の総開口面積A2は散水板7の総開口面積A3より大きくしてあるので、流れる水は導水路4の開放端40の最小通路面積の箇所A1で絞られ、次に制水板6で絞られ、最後に散水板7で絞られる。よって、下流に行くに従い順に流量を絞るので、制水板6にも大きな負荷が加わるのが抑制され、制水板6の変形を防止することもできる。
また、制水板6に設けた小孔60…は、直径0.36mmの小径になっているので、これら小孔60…が水道水に含まれるゴミや鉄錆などを捕獲してフィルターとして機能し、散水板7の目詰まりを防止する。
制水板6がフィルター機能を発揮するためには、小孔60…の大きさは、散水板7の散水孔70…の最も大きな孔よりも小さな孔であることが望ましく、本例の場合、小孔60…は、散水板7の最も大きな散水孔0.54mmより小さくなっており、これにより散水板7の直径0.54mmの散水孔がごみや異物で塞がれることはない。
更に好ましいのは、制水板6の小孔60…の大きさは、散水板7の散水孔70…の最も小さな散水孔より小さくなっていることである。
そしてまた、シャワーヘッド本体1内では導水路4を通って広がり室5に入って来た水は下向きに変えるため流れに乱れが生じるが、散水板6にはその中央部に多数の小孔60…を集中して形成したので、これら小孔60…が水の向きを修正し、散水板7に向かう流れに変える。よって、散水孔70…から放出される水は散水孔70…の軸線に沿った流れになり、各噴射水は放出方向が綺麗に揃ったシャワー水になる。
制水板6がフィルター機能を発揮するためには、小孔60…の大きさは、散水板7の散水孔70…の最も大きな孔よりも小さな孔であることが望ましく、本例の場合、小孔60…は、散水板7の最も大きな散水孔0.54mmより小さくなっており、これにより散水板7の直径0.54mmの散水孔がごみや異物で塞がれることはない。
更に好ましいのは、制水板6の小孔60…の大きさは、散水板7の散水孔70…の最も小さな散水孔より小さくなっていることである。
そしてまた、シャワーヘッド本体1内では導水路4を通って広がり室5に入って来た水は下向きに変えるため流れに乱れが生じるが、散水板6にはその中央部に多数の小孔60…を集中して形成したので、これら小孔60…が水の向きを修正し、散水板7に向かう流れに変える。よって、散水孔70…から放出される水は散水孔70…の軸線に沿った流れになり、各噴射水は放出方向が綺麗に揃ったシャワー水になる。
以上説明した通り本考案によれば、制水板で流量を絞るので、散水板に過大な圧力が作用するのが抑制され、金属薄板を用いた散水板であっても散水板の変形を防止することができるとともに、さらに散水板の開口面積を減じて節水機能の大きなシャワーヘッドの提供も可能なる。また、制水板は多数の小孔を形成したものであるから、ごみ等の異物を捕まえ、散水板の目詰まりを防止することができる。
1…シャワーヘッド本体
6…制水板
60…小孔
7…散水板
70…散水孔
6…制水板
60…小孔
7…散水板
70…散水孔
Claims (5)
- 入口と出口を備えたシャワーヘッド本体と、
このシャワーヘッド本体の出口部分に取着され、金属薄板にて形成されるとともに多数個の散水孔をエッチング加工により形成し、この総開口面積を小さくして節水構造とした散水板と、
上記散水板の上流側に取着され、金属薄板にて形成されるとともに多数の小孔をエッチング加工により開口し、これら小孔の総開口面積をシャワーヘッド本体の最小通水路面積よりも小さくした制水板と、
具備したことを特徴とするシャワーヘッド。 - 入口と出口を備えたシャワーヘッド本体と、
このシャワーヘッド本体の出口部分に取着され、金属薄板にて形成されるとともに直径が0.1mm以上0.6mm以下の多数の散水孔をエッチング加工により総開口面積が30mm2以下となるように開設した散水板と、
上記散水板の上流側に取着され、金属薄板にて形成されるとともに直径が0.1mm以上0.6mm以下の多数の小孔をエッチング加工により形成し、この総開口面積をシャワーヘッド本体の最小通水路面積よりも小さくした制水板と、
具備したことを特徴とするシャワーヘッド。 - 上記制水板に形成された小孔は、上記散水板に形成された散水孔の最大のものより小さな孔であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシャワーヘッド。
- 上記制水板の総開口面積は、散水板の総開口面積より大きいことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1に記載のシャワーヘッド。
- 制水板は散水板と正対しており、制水板に形成された多数の小孔は、この制水板の外径の半分以下の直径の円の中に集中して形成してあることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1に記載のシャワーヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009000847U JP3150076U (ja) | 2009-01-28 | 2009-01-28 | シャワーヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009000847U JP3150076U (ja) | 2009-01-28 | 2009-01-28 | シャワーヘッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3150076U true JP3150076U (ja) | 2009-04-30 |
Family
ID=54854604
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009000847U Expired - Lifetime JP3150076U (ja) | 2009-01-28 | 2009-01-28 | シャワーヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3150076U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013002118A (ja) * | 2011-06-15 | 2013-01-07 | Lixil Corp | 節水型の散水吐水装置及びこれを用いた水栓 |
JP2016104930A (ja) * | 2014-12-01 | 2016-06-09 | 宏彦 佐藤 | 散水板構造およびシャワーヘッド |
CN112843855A (zh) * | 2020-12-18 | 2021-05-28 | 南京微涟漪科技有限公司 | 一种带有冲洗功能的家用过滤机 |
-
2009
- 2009-01-28 JP JP2009000847U patent/JP3150076U/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013002118A (ja) * | 2011-06-15 | 2013-01-07 | Lixil Corp | 節水型の散水吐水装置及びこれを用いた水栓 |
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