JP2015066006A - シャワー装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シャワー水の噴出範囲を大きくしてシャワー水の当たりを柔らかくしたり、あるいはシャワー水の噴出範囲を狭く絞ってマッサージ効果を得るといった変更を容易かつ適切に行なうことが可能なシャワー装置を提供する。【解決手段】散水板3の複数のノズル孔31のうち、過半数以上のノズル孔31は、散水板3の表面30a側に開口する一端開口部31aが裏面30b側に開口する他端開口部31bよりも散水板3の中心から遠くなる方向に傾いており、シャワーヘッド本体部2に対して散水板3をその表面30a側が前面側となるように取り付けた状態では、シャワー水は広がり状態となる一方、散水板3をその裏面30b側が前面側となるように取り付けた状態においては、シャワー水は狭まり状態となる。【選択図】 図2
Description
本発明は、浴室に設置されて使用されるシャワー装置に関する。ここで、「浴室」の概念には、浴槽が設置されていないシャワールームも含まれる。
従来、シャワー装置として、ホースの先端部にシャワーヘッドを取り付けたハンドシャワータイプのものや、浴室の壁面または浴室の壁面に取り付けられた筐体にシャワーヘッドを固定して取り付けたものなどが広く知られている。このようなシャワー装置としては、シャワー水の噴出方向やシャワー噴出水量を調整可能としたものは種々提案されているものの、シャワー水の噴出状態を広がり状態と狭まり状態とのいずれかに選択的に切替え変更可能としたものは提案されていない。
この点をより詳細に説明すると、入浴者がシャワーを浴びる場合、たとえばシャワー水量をかなり多くした状態のままで、湯水の噴出範囲を狭く絞りたいような場合がある。湯水の噴出範囲を狭く絞れば、シャワー水によるマッサージ効果が得られる。一方、これとは反対に、湯水の噴出範囲を大きくし、柔らかい刺激のシャワー水を大量または適量だけ浴びたいような場合もある。
ところが、従来においては、前記したような湯水の噴出範囲の変更を簡易な構成によって適切に行なうことが可能なシャワー装置は提案されていないのが実情である。したがって、そのような機能をもったシャワー装置を提案することが望まれる。
この点をより詳細に説明すると、入浴者がシャワーを浴びる場合、たとえばシャワー水量をかなり多くした状態のままで、湯水の噴出範囲を狭く絞りたいような場合がある。湯水の噴出範囲を狭く絞れば、シャワー水によるマッサージ効果が得られる。一方、これとは反対に、湯水の噴出範囲を大きくし、柔らかい刺激のシャワー水を大量または適量だけ浴びたいような場合もある。
ところが、従来においては、前記したような湯水の噴出範囲の変更を簡易な構成によって適切に行なうことが可能なシャワー装置は提案されていないのが実情である。したがって、そのような機能をもったシャワー装置を提案することが望まれる。
従来のシャワー装置としては、たとえば特許文献1に記載されているように、水の噴出の仕方が異なる複数種類のシャワーヘッドを設置しておき、ユーザが複数種類のシャワーヘッドのうちのいずれかを適宜選択して使用できるようにしたものがある。ただし、このような手段によれば、構造が大きく相違する複数種類のシャワーヘッドを用いる必要がある。したがって、その製造コストは高いものとなる。
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、シャワー水の噴出範囲を大きくしてシャワー水の当たりを柔らかくしたり、あるいはシャワー水の噴出範囲を狭く絞ってマッサージ効果を得るといった変更を容易かつ適切に行なうことが可能なシャワー装置を提供することを、その課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明により提供されるシャワー装置は、少なくとも1つのシャワーヘッドを備えており、このシャワーヘッドは、複数のノズル孔が設けられた散水板がシャワーヘッド本体部に取り付けられ、かつ配管部材を介して前記シャワーヘッド本体部内に供給された湯水が前記複数のノズル孔を通過して外部に噴出するように構成されている、シャワー装置であって、前記散水板の複数のノズル孔のうち、過半数以上のノズル孔は、前記散水板の表面側に開口する一端開口部が裏面側に開口する他端開口部よりも前記散水板の中心から遠くなる方向に傾いて形成されているとともに、前記散水板は、前記シャワーヘッド本体部へ
の取り付けの向きを表裏反転させることが可能とされており、前記シャワーヘッド本体部に対し、前記散水板をその表面側が前面側となるように設定した第1の取付け状態においては、前記複数のノズル孔から噴出するシャワー水は広がり状態となる一方、前記散水板をその裏面側が前面側となるように設定した第2の取付け状態においては、前記シャワー水は狭まり状態となるように構成されていることを特徴としている。
の取り付けの向きを表裏反転させることが可能とされており、前記シャワーヘッド本体部に対し、前記散水板をその表面側が前面側となるように設定した第1の取付け状態においては、前記複数のノズル孔から噴出するシャワー水は広がり状態となる一方、前記散水板をその裏面側が前面側となるように設定した第2の取付け状態においては、前記シャワー水は狭まり状態となるように構成されていることを特徴としている。
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、シャワーヘッド本体部への散水板の取付け状態を、第1の取付け状態と第2の取付け状態とのいずれかに切り替えることにより、シャワー水の噴出状態を広がり状態と狭まり状態とのいずれかに選択的に切り替えることが可能である。シャワー水の広がり状態や狭まり状態は、シャワー水の噴出水量には殆ど関係なく生じさせることができる。したがって、シャワー水の噴出範囲を大きくして全身または略全身を柔らかく包むような感覚のシャワー水を浴びたり、あるいはシャワー水が狭く絞られてマッサージ効果が得られるシャワー水を浴びるといった変更を適切に行なうことが可能となり、ユーザの幅広い要望に的確に応えることができる。
シャワー水の噴出状態を広がり状態と狭まり状態とのいずれか一方から他方に切り替えるには、シャワーヘッド本体部に対する散水板の取り付けの向きを変更すればよい。したがって、その変更作業も容易であり、ユーザにとって便利である。
さらに、本発明においては、散水板の取り付けの向きを変更することによって、各ノズル孔がシャワー用の湯水を利用して逆洗浄される作用も得られる。したがって、各ノズル孔の目詰まり防止、あるいは目詰まりの解消を図るのにも有効である。
すなわち、シャワーヘッド本体部への散水板の取付け状態を、第1の取付け状態と第2の取付け状態とのいずれかに切り替えることにより、シャワー水の噴出状態を広がり状態と狭まり状態とのいずれかに選択的に切り替えることが可能である。シャワー水の広がり状態や狭まり状態は、シャワー水の噴出水量には殆ど関係なく生じさせることができる。したがって、シャワー水の噴出範囲を大きくして全身または略全身を柔らかく包むような感覚のシャワー水を浴びたり、あるいはシャワー水が狭く絞られてマッサージ効果が得られるシャワー水を浴びるといった変更を適切に行なうことが可能となり、ユーザの幅広い要望に的確に応えることができる。
シャワー水の噴出状態を広がり状態と狭まり状態とのいずれか一方から他方に切り替えるには、シャワーヘッド本体部に対する散水板の取り付けの向きを変更すればよい。したがって、その変更作業も容易であり、ユーザにとって便利である。
さらに、本発明においては、散水板の取り付けの向きを変更することによって、各ノズル孔がシャワー用の湯水を利用して逆洗浄される作用も得られる。したがって、各ノズル孔の目詰まり防止、あるいは目詰まりの解消を図るのにも有効である。
本発明において、好ましくは、前記散水板は、金属板を用いて構成されており、かつ前記各ノズル孔は、前記金属板の表裏両面からエッチング処理を施すことにより形成された一対の凹部が互いに連通し、かつ前記金属板の厚み方向の略中心位置において内径が最も小さくされた貫通孔とされている。
このような構成によれば、各ノズル孔をエッチング処理によって微小径に形成することが容易となる。また、各ノズル孔が金属板の厚み方向の略中心位置において内径が最も小さい形態とされていれば、散水板を第1の取付け状態と第2の取付け状態とのいずれの取付け状態に設定した場合であっても、各ノズル孔を通過する湯水の流れ方(湯水の絞られ方など)が同様となり、シャワー水流自体に大きな変化を生じないようにし、入浴者に違和感を与えないようにすることができる。
本発明において、好ましくは、前記散水板は、前記金属板の表面が凸状の湾曲面とされ、かつ裏面が凹状の湾曲面となるように前記金属板にプレス加工を施すことにより形成されている。
このような構成によれば、次のような効果が得られる。すなわち、散水板の製造に際して、散水板を構成する平板状の金属板に複数のノズル孔を厚み方向に貫通した状態で形成しておき、その後に前記金属板にプレス加工を施して湾曲させれば、複数のノズル孔を所定の状態(ノズル孔のうち、散水板の表面側に開口する一端開口部が裏面側に開口する他端開口部よりも散水板の中心から遠くなる方向に傾いた状態)に傾斜させることが可能である。したがって、前記構成によれば、金属板に複数のノズル孔を形成する際に、このノズル孔を斜めに傾斜させた状態に形成する必要はなく、散水板の製造が容易となる。
本発明において、好ましくは、前記散水板の周縁部は、非湾曲状のフランジ部とされており、前記シャワーヘッド本体部に対する前記散水板の取り付けは、前記シャワーヘッド本体部に螺合装着可能に形成されたリング状の押さえ部材と前記シャワーヘッド本体部との両者間に前記フランジ部を挟み込むことにより行なわれる構成とされている。
このような構成によれば、シャワーヘッド本体部に対する散水板の取付け構造を簡易にしつつ、散水板の着脱作業や取り付けの向きの変更作業を、より的確かつ容易に行なうことが可能となる。
本発明において、好ましくは、前記シャワーヘッドとして、複数のシャワーヘッドを備えており、これら複数のシャワーヘッドのそれぞれのシャワーヘッド本体部は、浴槽の壁面に固定して取り付けられる筐体内に組み込まれており、前記筐体のうち、前記シャワーヘッド本体部に対向する部分には、開口部が設けられ、この開口部を介して前記シャワーヘッド本体部への前記散水板の着脱が可能とされている。
このような構成によれば、複数のシャワーヘッドのうち、全てまたは一部の散水板を第1の取付け状態とし、かつ残りを第2の取付け状態とするなどして、シャワー水の噴出の仕方のバリエーションを多くすることができる。また、散水板の着脱は、筐体に設けられた開口部を介してその正面側から行なうことができるために、散水板の向きの変更作業なども、やはり容易に行なうことが可能となる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1に示すシャワー装置Aは、給湯用の混合栓90が設置された浴室の壁面91に取り付けられた筐体1、この筐体1の上部に固定して取り付けられた複数(本実施形態では、3つ)のシャワーヘッドH、およびハンドシャワー8を備えている。
筐体1は、たとえば上下縦長状に延びた正面視略矩形の薄型ボックス状であり、その前面部には、矩形の鏡19が取り付けられている。混合栓90は、筐体1の下部の手前側に突出するように設置されており、給湯のオン・オフ操作や給湯温度調整操作などが可能とされている。
複数のシャワーヘッドHは、筐体1の上部に横一列の配列で設けられており、混合栓90から供給される湯水を噴出可能である。このための手段として、筐体1内には、混合栓90の湯水供給口90aと各シャワーヘッドHとを接続する配管部70,71が設けられ
ている。配管部70,71間には、操作レバー75を用いて流路の切替え動作が可能な三方弁V1が設けられており、混合栓90からの湯水が配管部71を介して複数のシャワーヘッドHに供給され状態、湯水が配管部72を介してハンドシャワー8の接続ホース80に供給される状態、および湯水の供給が停止された状態のいずれかに切替え設定可能とされている。ハンドシャワー8は、従来既知のものと同様であり、その説明は省略する。
ている。配管部70,71間には、操作レバー75を用いて流路の切替え動作が可能な三方弁V1が設けられており、混合栓90からの湯水が配管部71を介して複数のシャワーヘッドHに供給され状態、湯水が配管部72を介してハンドシャワー8の接続ホース80に供給される状態、および湯水の供給が停止された状態のいずれかに切替え設定可能とされている。ハンドシャワー8は、従来既知のものと同様であり、その説明は省略する。
複数のシャワーヘッドHのそれぞれは、構造および各部のサイズが同一のものである(後述する散水板3の向きは除く)。図4に示すように、各シャワーヘッドHは、シャワーヘッド本体部2、散水板3、および押さえ部材4を備えている。シャワーヘッド本体部2は、樹脂製であり、前面側が開口した凹状のチャンバ20aを形成する正面視略円形状の主要部20の下部に、配管連結用の筒状部21が連設された構成を有している。シャワーヘッド本体部2は、図2および図3に示すように、筒状部21が配管部材71に連結された状態で筐体1内に固定されている。この固定を確実化するための手段として、たとえばシャワーヘッド本体部2の外面部に設けられた係合用の凸状部20bに、筐体1に固定されたブラケット部材18の一端を連結し、このブケラット部材18を利用してシャワーヘッド本体部2の固定支持を図る手段が適宜採用されている。筐体1の上部前面には、斜め下方を向いた傾斜板部12が設けられ、かつこの傾斜板部12には開口部13が設けられており、シャワーヘッド本体部2は、開口部13にチャンバ20aやその周囲の部分が対面するように設定されている。
散水板3は、チャンバ20a内の湯水を通過させるための複数のノズル孔31が貫通して設けられたものである。この散水板3の構成の詳細については後述するが、この散水板3は、シャワーヘッド本体部2のチャンバ20aの前面開口部を塞ぐように配された上で、シール用リング6とともに、シャワーヘッド本体部2と押さえ部材4との間に挟み込まれている。押さえ部材4は、内筒部40と外筒部41とを有しており、内筒部40のネジ部42をシャワーヘッド本体部2のネジ部22に螺合させることによりシャワーヘッド本体部2への取り付け、およびその取り外しが可能とされている。このことにより、散水板3の向きを、図2(a)に示す向きと、同図(b)に示す向きとのいずれにも設定変更可能である。押さえ部材4をシャワーヘッド本体部2に取り付けた状態においては、筐体1の開口部13の隙間部分は押さえ部材4の外筒部41によって塞がれるようになっている。
散水板3は、ステンレス板などの金属板30を用いて構成されており、各ノズル孔31は、金属板30にエッチング処理を施すことにより形成され、図2(a)の要部拡大図に示すように、金属板30の厚み方向の中心線CL1を挟む両側部分は対称である。各ノズル孔31は、たとえば図5に示すようなエッチング処理工程を経て形成されている。
具体的には、まず図5(a)に示すように、金属板30の表裏両面30a,30bにレジスト層としてのマスキング層5を形成しておく。その際、金属板30のうち、最終的にノズル孔31とされる部分は、非マスキング部分38a,38bとされる。次いで、同図(b)に示すように、エッチング処理液中に金属板30を浸漬させるなどして、エッチングを行なう。すると、金属板30の表面30a側および裏面30b側に凹部33a,33bがそれぞれ形成されてこれらが拡大する結果、これら凹部33a,33bどうしは互いに連通する。この段階でエッチング処理を終了し、マスキング層5を除去すると、同図(c)に示すように、中間部分が小径に括れた形態のノズル孔31が形成された金属板30が得られる。このような手法によれば、ノズル孔31として、厚み方向中心部の最小径d1が、たとえば0.3mm程度の微小サイズのノズル孔を形成することができる。ノズル孔31をこのような微小径にすると、複数のノズル孔31を通過したシャワー水は、水流が相当に細く、入浴者の身体に柔らかく作用するものとなる。ノズル孔31を前記したような微小径に形成することは、樹脂成形の手法では難しい。
散水板3は、図6(a),(b)に示すように、前記したノズル孔31を複数形成した平板状の金属板30に、この金属板30を部分的な球面状に湾曲させるプレス加工を施すことにより構成されている。このプレス加工は、具体的には、金属板30の表面30aを凸状の湾曲面とし、かつ裏面30bを凹状の湾曲面とするプレス加工である。散水板3の周縁部は、非湾曲状のフランジ部34とされている。このフランジ部34は、図2に示すように、押さえ部材4とシャワーヘッド本体部2とによって挟まれる部分となる。なお、各ノズル孔31は、図6(a)に示す状態において、上下対称の形状であるため、金属板30を表裏いずれの方向からプレス加工しても同じ構造の散水板3が製造される。したがって、プレス加工に際し、そのプレス加工の方向を間違えて不良品が発生するといった虞はない。
散水板3の表面30aおよび裏面30bが前記した湾曲状である結果、図6(b)に示すように、中央に位置する1つのノズル孔31を除き、これ以外の他のノズル孔31は、その中心線CL2が散水板3の中心線CL0に対して傾斜した貫通孔となっている。具体的には、各ノズル孔31の中心線CL2は、散水板3の表面30aおよび裏面30bの曲率中心(図示略)に集束するように傾いている。この構成を換言すると、各ノズル孔31は、図2(a)の部分拡大図に示すように、各ノズル孔31は、散水板3の表面30a側に開口する一端開口部31aが裏面30b側に開口する他端開口部31bよりも散水板3の中心(中心線CL0)から遠くなる方向に傾いている。
次に、前記した構成のシャワー装置Aの作用について説明する。
まず、図2(a),(b)に示すように、シャワーヘッド本体部2に対する散水板3の取り付けの向きは、変更することが可能である。同図(a)に示すように、散水板3をその表面30aが前面側となるように設定した第1の取付け状態においては、複数のノズル孔31から噴出するシャワー水は広がり状態となる。このようなシャワー態様によれば、たとえば入浴者の略全身を柔らかく包み込むようなシャワー浴が可能となる。これに対し、同図(b)に示すように、散水板3をその裏面30bが前面側となるように設定した第2の取り付け状態においては、シャワー水は狭まり状態となる。このようなシャワー水は、入浴者の身体をマッサージする効果を生じさせる。ユーザは、これら2種類のシャワー水の噴出状態のいずれかを任意に選択することが可能であり、シャワー水の噴出状態の切替えができないシャワー装置と比較すると、ユーザの幅広いニーズに応え得るものとなる。各ノズル孔31は、散水板3の厚み方向の中心部が最も小径に括れた形態を有し、厚み方向中心線CL1の両側は対称形状であるために、散水板3を表裏反転させたとしても、シャワー水の水流自体には大きな変化を生じないようにすることも可能である。
前記したシャワー水の噴出態様の切り替えは、散水板3の向きを変更するだけでよい。この作業は、押さえ部材4を手で把持して回転させ、シャワーヘッド本体部2との螺合接続を解除させて取り外すことにより行なえばよい。したがって、散水板3の向きを変更する作業も容易であり、ユーザにとって便利である。また、前記したように、散水板3の表裏を反転させれば、各ノズル孔31の詰まりを防止または抑制する効果も得られる。具体的には、図2(a)の第1の取付け状態においては、散水板3の裏面30b側において各ノズル孔31に詰まりを生じ易いが、この状態から図2(b)の第2の取付け状態に設定すると、前記した詰まりを生じ易い部分が前面側となるために、各ノズル孔31がこのノズル孔31を通過する湯水によって逆洗浄される状態となり、詰まりを解消する効果が期待できることとなる。
このシャワー装置Aにおいては、3つのシャワーヘッドHを有しているために、たとえば図7に示すようなシャワー態様に設定することが可能である。
より具体的には、同図(a)においては、3つのシャワーヘッドH(H1〜H3)の全てが、図2(a)に示した散水板3の第1の取付け状態に設定されている。このような設定によれば、各シャワーヘッドHから噴出されるシャワー水がいずれも広がり状態となり、入浴者の身体の全体を柔らかく包むようにしたシャワー水を浴びることができる。図7(b)においては、左右両側のシャワーヘッドH1,H3が第1の取付け状態とされ、かつ中央のシャワーヘッドHが図2(b)に示した第2の取付け状態とされている。図7(c)においては、図7(b)とは反対に、中央のシャワーヘッドH2が第1の取付け状態とされ、かつ左右両側のシャワーヘッドH1,H3が第2の取付け状態とされている。同図(b),(c)に示す設定状態によれば、同図(a)とは異なり、シャワー水の一部を部分的に集中させた状態で浴び、マッサージ効果を得るといったことが可能となる。図面には示していないが、3つのシャワーヘッドHの全てを第2の取付け状態に設定するといったことも可能である。このように、本実施形態のシャワー装置Aによれば、複数のシャワーヘッドHとして同一構造のものを用いていながらも、シャワー水の噴出の仕方に多くのバリエーションをもたせることができる。
より具体的には、同図(a)においては、3つのシャワーヘッドH(H1〜H3)の全てが、図2(a)に示した散水板3の第1の取付け状態に設定されている。このような設定によれば、各シャワーヘッドHから噴出されるシャワー水がいずれも広がり状態となり、入浴者の身体の全体を柔らかく包むようにしたシャワー水を浴びることができる。図7(b)においては、左右両側のシャワーヘッドH1,H3が第1の取付け状態とされ、かつ中央のシャワーヘッドHが図2(b)に示した第2の取付け状態とされている。図7(c)においては、図7(b)とは反対に、中央のシャワーヘッドH2が第1の取付け状態とされ、かつ左右両側のシャワーヘッドH1,H3が第2の取付け状態とされている。同図(b),(c)に示す設定状態によれば、同図(a)とは異なり、シャワー水の一部を部分的に集中させた状態で浴び、マッサージ効果を得るといったことが可能となる。図面には示していないが、3つのシャワーヘッドHの全てを第2の取付け状態に設定するといったことも可能である。このように、本実施形態のシャワー装置Aによれば、複数のシャワーヘッドHとして同一構造のものを用いていながらも、シャワー水の噴出の仕方に多くのバリエーションをもたせることができる。
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係るシャワー装置の各部の具体的な構成は、本発明の意図する範囲内において種々に設計変更自在である。
上述の実施形態では、散水板のノズル孔は、散水板の厚み方向の中心を挟む両側部分が互いに対称である形状とされているが、本発明はこれに代えて、ノズル孔を非対称の形状としてもよい。また、上述の実施形態では、散水板のノズル孔を所定の傾斜状態(散水板の表面側に開口する一端開口部が裏面側に開口する他端開口部よりも散水板の中心から遠くなる方向に傾いた状態)に形成するための手段として、散水板を湾曲状に形成しているが、やはり本発明にこれに限定されない。余り現実的ではないが、散水板を平板状のままとし、かつ複数のノズルを散水板の厚み方向に対して斜めに傾けた角度に形成した構成とすることも可能である。
散水板を表裏反転させることによってシャワー水の広がり状態と狭まり状態とを切り替えることを実現させるには、散水板の複数のノズル孔のうち、過半数以上のノズル孔が前記した所定の傾斜状態に形成されていればよい。したがって、複数のノズル孔の全て、または略全てが所定の傾斜状態に形成されていなくてもよい。ノズル孔としては、上述したような微小径のものに代えて、比較的大きめの内径のものにすることも可能であり、内径の具体的な寸法は問わない。また、断面形状や開口部の形状も問わない。散水板は、金属製に限らず、たとえば樹脂製とすることも可能である。
本発明に係るシャワー装置は、本発明が意図する構成のシャワーヘッドを少なくとも1つ具備していればよい。したがって、ハンドシャワータイプのシャワー装置として構成することも可能であり、シャワーヘッドが浴室の壁面や、壁面に取り付けられた筐体に固定されていない構成とすることもできる。シャワーヘッドを複数設ける場合には、上述した実施形態のように、3つのシャワーヘッドに限らず、2つ、あるいは4つ以上とすることもできる。複数のシャワーヘッドの具体的な配列も問わず、横一列とは異なる配列としてもよいことは勿論である。
A シャワー装置
H シャワーヘッド
1 筐体
2 シャワーヘッド本体部
3 散水板
4 押さえ部材
13 開口部(筐体の)
30 金属板
30a 金属板の表面(散水板の表面)
30b 金属板の裏面(散水板の裏面)
31 ノズル孔
31a 一端開口部(ノズル孔の)
31b 他端開口部
34 フランジ部(散水板の)
91 浴室の壁面
H シャワーヘッド
1 筐体
2 シャワーヘッド本体部
3 散水板
4 押さえ部材
13 開口部(筐体の)
30 金属板
30a 金属板の表面(散水板の表面)
30b 金属板の裏面(散水板の裏面)
31 ノズル孔
31a 一端開口部(ノズル孔の)
31b 他端開口部
34 フランジ部(散水板の)
91 浴室の壁面
Claims (5)
- 少なくとも1つのシャワーヘッドを備えており、
このシャワーヘッドは、複数のノズル孔が設けられた散水板がシャワーヘッド本体部に取り付けられ、かつ配管部材を介して前記シャワーヘッド本体部内に供給された湯水が前記複数のノズル孔を通過して外部に噴出するように構成されている、シャワー装置であって、
前記散水板の複数のノズル孔のうち、過半数以上のノズル孔は、前記散水板の表面側に開口する一端開口部が裏面側に開口する他端開口部よりも前記散水板の中心から遠くなる方向に傾いて形成されているとともに、
前記散水板は、前記シャワーヘッド本体部への取り付けの向きを表裏反転させることが可能とされており、
前記シャワーヘッド本体部に対し、前記散水板をその表面側が前面側となるように設定した第1の取付け状態においては、前記複数のノズル孔から噴出するシャワー水は広がり状態となる一方、前記散水板をその裏面側が前面側となるように設定した第2の取付け状態においては、前記シャワー水は狭まり状態となるように構成されていることを特徴とする、シャワー装置。 - 請求項1に記載のシャワー装置であって、
前記散水板は、金属板を用いて構成されており、かつ前記各ノズル孔は、前記金属板の表裏両面からエッチング処理を施すことにより形成された一対の凹部が互いに連通し、かつ前記金属板の厚み方向の略中心位置において内径が最も小さくされた貫通孔とされている、シャワー装置。 - 請求項2に記載のシャワー装置であって、
前記散水板は、前記金属板の表面が凸状の湾曲面とされ、かつ裏面が凹状の湾曲面となるように前記金属板にプレス加工を施すことにより形成されている、シャワー装置。 - 請求項3に記載のシャワー装置であって、
前記散水板の周縁部は、非湾曲状のフランジ部とされており、
前記シャワーヘッド本体部に対する前記散水板の取り付けは、前記シャワーヘッド本体部に螺合装着可能に形成されたリング状の押さえ部材と前記シャワーヘッド本体部との両者間に前記フランジ部を挟み込むことにより行なわれる構成とされている、シャワー装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載のシャワー装置であって、
前記シャワーヘッドとして、複数のシャワーヘッドを備えており、
これら複数のシャワーヘッドのそれぞれのシャワーヘッド本体部は、浴槽の壁面に固定して取り付けられる筐体内に組み込まれており、
前記筐体のうち、前記シャワーヘッド本体部に対向する部分には、開口部が設けられ、この開口部を介して前記シャワーヘッド本体部への前記散水板の着脱が可能とされている、シャワー装置。
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---|---|---|---|
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109965755A (zh) * | 2019-05-13 | 2019-07-05 | 陈伟 | 一种新型淋浴房 |
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WO2023188483A1 (ja) * | 2022-03-28 | 2023-10-05 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | シャワーヘッド |
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2013
- 2013-09-26 JP JP2013200456A patent/JP2015066006A/ja active Pending
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