JP2013001950A - 透析促進剤および金属回収方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
煩雑な工程を使用せず、かつ、比較的簡便な設備によって、リチウムイオン電池から有価金属を回収する方法を提供することにある。
【解決手段】
リチウム及び遷移金属元素とを含むリチウムイオン電池の正極材を酸性溶液に溶解させてリチウムイオンと遷移金属イオンとを酸性溶液内に生成させ、その酸性溶液と回収液とを陰イオン透過膜を挟んで流してリチウムイオンを酸性溶液から回収溶液へ透析させ、透析でリチウムイオンが溶解した回収液から、リチウムイオンを回収する。このときに、透析膜内部を親水化する添加剤を添加することにより、リチウムイオンの透過膜透過速度が向上し、リチウム選択透過率及び回収率が向上する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、リチウムイオン電池の正極部材からの有価金属を回収する方法および透析処理液に関する。
近年、電子機器の携帯化が進むにつれて2次電池の使用量が急激に増大している。携帯電話や携帯型音楽プレイヤーなどの比較的小電力の機器に限らず、電動工具、電動自転車、電気自動車などの高出力を要する機器へも2次電池の適用が広がるに至り、高エネルギー密度が得られるリチウムイオン電池に注目が集まっている。高出力機器への適用が増えたことにより、使用済み電池からの有価物回収の必要性が高まっており、リチウムイオン電池からの有価金属を回収するためのさまざまな技術が提案されている。
例えば、非特許文献1にはリチウムイオン電池のリサイクル技術が特集されており、リチウムイオン電池を構成する有価金属類を回収する方法が系統的に説明されている。非特許文献1に掲載された典型的なリサイクル方法によると、例えば、使用済みリチウムイオン電池は開封・解体・粉砕などの機械的な処理の後に、酸滲出によって有価金属を溶解させ、そこから、所望成分毎の溶解特性の差を利用して、成分毎に分別して沈殿形成させる、あるいは所望成分を優先的に溶媒抽出するなどの処理によって所望成分毎に分別回収される。
特許文献1では、陰極液として酸滲出によって得られる有価金属を溶解液と陽イオン交換膜を隔膜とする隔膜電解を用いる銅およびコバルトの回収技術が提案されている。この技術では、陰イオン交換膜を用いた拡散透析法の併用により、滲出酸を循環使用できる。
特許第3675392号公報
Jinqiu Xu et al.,"A review of processes and technologies for the recycling of lithium−ion secondary batteries", Journal of Power Sources, vol.177, pp.512−527(2008) Yanjie Zhang et al.,"Specific Ion Effects on the Water Solubility of Macromolecules: PNIPAM and the Hofmeister Series", Journal of American Chemical Society, vol.127, pp.4505‐14510(2005)
非特許文献1においては、さまざまな工夫により有価物の回収率向上と回収物の高純度化の両立を目指しているが、工程が煩雑であるうえ、多量の廃電池を処理するには莫大な設備投資が必要という点で改善の余地が大きい。
特許文献1においては、イオン交換膜が有する特性を上手く活用して比較的簡単な設備で高純度な回収を実現している。具体的には、陽イオン交換膜が有するイオン選択特性を利用した比較的簡便な設備(特許文献1 図2に示す隔膜電解槽)と陰イオン選択膜の陰イオン選択性を利用した拡散透析設備(説明図なし)を用いる。より具体的に説明すると、隔膜電解による銅の電析回収→pH調整→隔膜電解によるコバルトの電析回収→pH調整→Fe(OH)およびAl(OH)の沈殿回収→炭酸塩添加によるLiCO回収という一連の処理により主要有価金属を全て回収できる。この技術によると、銅(2価イオン)およびコバルト (3価イオン)を電気化学的に還元して回収するので高純度な金属を得ることができるが、多量の廃電池を処理する場合には莫大な電気量の印加が必要という点で改善の余地がある。
例えば、約100kgのコバルトを回収するためには、1アンペアの電流を約100時間流し続ける必要があるが、その前に銅の電析でもほぼ同等の電気量を印加するのであるから、隔膜電解だけで全ての金属を回収することは案外な手間を要するのである。さらに、多段のpH調整を経るごとに液量が増大するために一連の処理の最終段階でLiCOを回収する際にはリチウムの濃度が低下しており、炭酸塩を添加してもリチウムの回収率は必ずしも高くならないことが多い。炭酸リチウムの飽和溶解度は20℃で1.3wt%もあるので液量が多くなるほど未回収成分が増えるためである。これを避けるためには濃縮工程を追加するなどの処理が必要である。さらに、Fe(OH)やAl(OH)は弱酸性〜中性の水溶液中でゲル状化しやすい傾向があるため、特許文献1の技術に基づいてFe(OH)やAl(OH)を濾別回収する工程の操作は容易ではなく、一方、濾別操作を容易化するために液を希釈するとリチウムの回収率が低下する。また、Fe(OH)やAl(OH)のゲル状沈殿の表面はリチウムイオンを吸着する特性もあるので、この観点でもリチウム回収率を大幅に改善することは難しい。
本願発明の目的は、上記先行技術のような煩雑な工程を使用せず、かつ、比較的簡便な設備によって、リチウムイオン電池から有価金属を効率よく回収する方法を提供することにある。
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば次のとおりである。
リチウムと遷移金属元素とを含む正極活物質を滲出して得られた酸性溶解液を透析膜により透析することにより、リチウムイオンを回収液に回収してリチウムを回収する。透析前に、酸性溶解液に、透析膜内部を親水化する添加剤を添加しておく
本発明によれば、透析膜内部を親水化することでリチウムイオンの透過性が向上するとともに、遷移金属イオンの透過性が低下するので、リチウムイオンの選択透過率が向上し、リチウムの回収率を向上させることができる。
本発明に係る第一の実施例の有価金属を回収するための工程フロー概略である。 本発明の実施例にかかる透析膜を用いた透析装置の1形態を示す概略図である。 リチウムイオンが位置する透析装置内の領域と、リチウムイオンの挙動との関係を説明する図である。 本発明に係る透析処理によるLi/Co濃度比と回収率の結果である。
以下、本願発明を実施するための形態を説明する。なお、図を用いて説明する場合には図面を構成する各部品にはそれぞれ符号を付して説明を施すが、同一機能の場合には符号や説明を省略する場合がある。また、図中に示した各部品の寸法は実際の部品寸法を反映した縮尺には必ずしも一致していない場合がある。
本実施例の廃リチウムイオン電池(以下、廃電池)からの金属回収の工程フロー概略を図1に示す。
廃リチウム電池(以下、廃電池)から有価金属を回収するためには、まず電池を解体(S101)する必要があるが、解体に先立って、電池内に残っているかもしれない電荷を放電する。
本実施例では、電解質を含有する導電性液体中に電池を浸漬することによって電池内に残っている電荷を放電させる。本実施形態においては、電解質を含有する導電性液体として硫酸/γブチロラクトン混合溶液を用いた。この混合溶液中では硫酸が電解質として作用するので硫酸濃度を調節することによって導電率(抵抗値の逆数)を調整した。本実施例では、放電槽の右端〜左端までの距離間で溶液の電気抵抗を実測したところ、100kΩであった。溶液の抵抗値が小さすぎると、放電が急速に進みすぎて危険であるし、逆に、抵抗値が大きすぎると放電に時間がかかりすぎて実用性が低下する。本実施例では、溶液抵抗が1k〜1000kΩ程度の範囲にあることが望ましく、この抵抗値範囲に入るように電解質濃度を調整すると良い。
本実施例で好適な電解質としては、硫酸のほか、塩酸や硝酸、蟻酸などの酸類、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸カルシウム、硫酸マグネシウムなどの塩類、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化リチウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどの塩基類などである。また、これらの電解質を溶解して導電性液体となすための溶媒としては、γブチロラクトンの他、スルホラン、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、NMP(N−メチルピロリジノン)、ジメトキシエタン、テトラメチル尿素、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホン、水、アセトニトリル、あるいはこれらの混合物などが使用できる。
改めて指摘するまでもないことであるが、本願発明の廃電池は、所定の充放電回数の限界に達して充電容量が低下してしまったいわゆる使用済み電池の他に、電池製造工程内での不具合などで発生する半製品、製品仕様変更に伴って発生する旧型式在庫整理品なども含む。
放電処理後の電池は、適宜な方法を用いて、筐体、パッキン・安全弁、回路素子類、スペーサ、集電体、セパレータ、正極および負極の電極活物質などの電池構成部材をそれぞれ部材毎に分離する(S102)。なお、廃リチウムイオン電池は内部にガスが充満して加圧状態になっていることが多いので、作業安全上の配慮が必要であることは言うまでも無い。本実施例では、電解質を含有する導電性液体に浸漬した状態で冷却しながら湿式粉砕した。冷却下での湿式粉砕を採用したことにより、電池内部に充満しているガスを大気中に飛散させることなく安全に破砕できた。また、集電体表面に塗工・成形された正極活物質および負極活物質をそれぞれの集電体表面からの剥離を促進するために、電解質を溶解する電解質を含有する導電性液体の組成を調整することは差し支えない。なお、放電工程に使用する導電性液体では導電性が留意すべき特性であり、湿式粉砕工程に使用する導電性液体では粘度や誘電率が留意すべき特性である。放電工程と湿式粉砕工程では要求仕様が異なるので、工程毎に使用する導電性液体の組成を換えても良いが、その場合には2種類以上の導電性液体を準備する必要がある。本実施例では、簡便化や手間・コストの抑制の観点から、同一の組成とした。
本実施例で使用可能な湿式粉砕法としては、例えばボールミルなどの方法があるが、必ずしもこれに限るわけではない。筐体、パッキン・安全弁、回路素子類、スペーサ、集電体、セパレータ、電極活物質などの構成部材のうち、正極の電極活物質(正極活物質)と負極の電極活物質(負極活物質)が優先的に破砕する条件で破砕した後に、篩い分け処理を施す。これにより、正極活物質と負極活物質は篩い下、それ以外の部材は篩い上に分別回収される。本実施例においては篩い分けを用いたが、もともと湿式にて粉砕しているのであるから、湿式粉砕によって得られたスラリーをそのまま比較的目の粗いフィルターを用いて濾別処理にて分別しても良い。湿式粉砕〜濾別の連続処理を導入することにより、回収率が向上する可能性もある。なお、筐体、パッキン・安全弁、集電体(アルミ箔、銅箔)などは、正極活物質(典型的にはLiCoO)や負極活物質(典型的にはグラファイト)よりも延展性が大きく、従って破断強度も大きい。この特性のために、電極活物質の破砕物はそれ以外の部材から得られる破砕物よりもサイズが小さくなり、その結果として、篩い分けあるいは濾別によって容易に分別回収できるのである。
篩い下物の破砕物には負極活物質が混入しているため、正極活物質と負極活物質とを比重差分離で分離し、負極活物質を除去する。
上記処理によって得られた負極活物質が分離されて、主な成分が正極活物質のみとなった篩い下物は、鉱酸、有機酸、純水などからなる滲出液で酸溶解(滲出)する(S103)。本実施例で使用できる滲出液のうち鉱酸としては、塩酸のほか、硫酸、リン酸、硝酸あるいはこれらの混合酸を用いることができる。有機酸としては、リンゴ酸、クエン酸、シュウ酸、ギ酸、酢酸あるいはこれらの混合酸を用いることができる。また、LiCoOを主とするリチウム化合物の溶解量を増やすため過酸化水素水などを添加してもよい。リチウム化合物の種類や組成、処理量、処理時間、コストなどを考慮して、これらの中から適宜選択できる。本実施例では、硫酸と過酸化水素水の混合溶液を滲出液として用いた。LiCoOと滲出液を混合し1時間攪拌した後、15000rpm、20℃、15分間遠心分離して溶解液A(S104)と残渣である固体成分B(S105)に分離した。
上記の滲出処理が終了した後、溶け残っている固体成分B(遷移金属a,b,・・)は滲出液をろ過することによっても除去できる。
滲出により得られた溶解液Aは透析膜を用いる透析槽へ運ばれて透析にかけられる(S106)。溶解液A中に含まれ透析回収される金属イオンはリチウムとコバルト(その他の遷移金属)であり、リチウムとそれ以外とはイオン価数の違いがあるため、透析処理によって分別回収できる(S108、S109)。滲出の残渣である固体成分Bの成分と透析処理により得られた溶液に含まれる遷移金属a,b,・・とは同一の成分を含んでいるので、S109で統合回収され、その後、各成分、遷移金属a,b,・・にそれぞれ分別されて回収される。遷移金属a、bには、例えば、コバルトが含まれる。
S106の透析処理について詳細は以下の通りである。本実施例で使用する透析槽8の概略構造を図2に示す。
図2に示した透析槽8には、ろ過処理後の溶解液を供給するための溶解液流入口2および透析を受けた溶解液で、コバルトなど遷移金属を含む回収液が流出する溶解液流出口3を備えた透析用加圧タンク6と、リチウムを透析回収するための回収液を供給するための回収液流入口4および透析膜1を透過して出てきた酸およびリチウムを溶かし込んでいる回収液が流出する回収液流出口5を備えた回収液タンク7が備え付けられている。また、上記透析用加圧タンク6と回収液タンク7とは透析膜1を介して接続された構造となっている。本実施例では透析膜1として旭硝子製の拡散透析用の陰イオン交換膜であるセレミオンDSV(登録商標)を加工して透析用加圧タンク6と回収液タンク7との間にはめ込んで使用した。本実施例では他のイオン交換膜を使用することもできるが、その場合、イオン輸率や耐酸化性を考慮して選定することが望ましい。ここに示した図2は概略図であるため詳細が省略されているが、各流入口・流出口にはそれぞれ流量計、圧力計が設けられ、また、透析用タンク6や回収液タンク7には液量計が設けられている。改めて指摘するまでも無いが、導電率計、pH計、イオン濃度計などのセンサ類のほか、液の流れを整流するための整流機構、加圧するための加圧機構、全体を制御するための制御機構など、透析槽8の機能を実現するために必要な機器・装備は過不足なく備え付けられている。また、透析機能を最大限発揮することを目的に、滲出液の流れと回収液の流れが透析膜の両面でほぼ向流となるような流路配置となっている。
S104によって得られる酸滲出後の溶解液Aは、図2に示す透析槽8の溶解液流入口2から供給されて溶解液流出口3に向かって流れ、流入口2から流出口3に至る間に透析膜1の表面を通過するように工夫されている。透析膜1の表面を通過する際に、溶解液中に溶解しているリチウムイオン、酸などが透析膜1の表面に吸着し、透析膜1の内部を拡散していくことにより、回収液側とイオン交換する仕組みである。
透析は、加圧や吸引、遠心など圧力をかけてもよいし、常圧で行ってもよい。ただし、拡散透析だけでは透析終了までに長時間を要するので、多量の廃電池の処理には適さない。加圧機構が不要で、また加圧に要するエネルギーも節約できるなどのメリットもあるため、小規模なリサイクルを低コストで実現したい場合であれば拡散透析だけでも対応できる。一方、特許第3675392号公報などに記載されている電気透析法を使えば、1段の透析処理で濃縮回収液を得ることができるが、濃縮には電気エネルギーが必要となるので、電気透析だけで莫大な量の滲出液を処理することは現実的とは言えず、圧力透析との併用が望ましい。
S106の透析処理についての詳細は以下のとおりである。本実施例では、透析促進剤AまたはB、あるいはAとBの両方が添加されている溶解液を、イオン交換膜で透析処理した。
透析促進剤の添加効果について図3を用いて説明する。図3は、Liイオンを例にして被透析液から透析膜中を透過して回収液に透析していくイオンの移動の挙動を概念的に示す説明図である。領域(I)(III)は液中のイオン拡散領域(II)、領域(II)は透析膜中のイオン拡散である。領域(I)(II)(III)いずれもイオン拡散現象の基本的な法則であるフィックの法則、ストークスのサイズ則に支配される。
また、領域(I)〜(II)の領域における拡散速度のうちで最も速度が小さい領域における速度が全体の透析速度を決定する律速段階となるわけであるが、本発明の透析促進剤A,Bは各領域に対する作用・効果がそれぞれ異なる。以下、領域ごとに促進剤の作用・効果を説明する。
図3中の領域(I)では、液中のイオンの拡散速度は、イオン濃度に比例する(フィックの法則)。また、拡散速度は、イオンのストークス半径に反比例する(ストークス・アインシュタインの式)。この2つの拡散速度への影響のうち、透析促進剤Aすなわち水和構造を破壊する物質は、リチウムイオンの水和構造を破壊して、みかけのリチウムイオンサイズ(リチウムイオンのストークス半径)を小さくしてリチウムイオンの拡散速度を増大し、その結果として透析膜表面、膜面aをリチウムイオンを通しやすくする。なお、改めて指摘するまでもないことであるが、水和状態におけるリチウムイオンのストークス半径は、相当に大きく遷移金属イオンのストークス半径と同等であるが、非水和状態のリチウムイオン半径は、全ての帰属イオンの中でも最も小さい部類に分類される。
透析促進剤Aを添加した系においては、被透析溶解液から透析膜表面へのイオン供給律速(拡散律速)に起因する透析速度低下は、リチウムイオンについてはほぼ発生せず、常に安定した透析速度が得られる。一方、その他の金属イオン(遷移金属a,b,・・)は、非水和状態において、リチウムイオンよりも数倍大きなイオン半径を有しているため、透析膜表面へのイオン供給律速(拡散律速)のためにすぐに透析速度が低下することになり、これらの結果として、リチウムイオンの選択的な透析回収が実現できる。
逆に、水和構造破壊物質を含まない系では、水和リチウムイオンのストークス半径とその他の金属イオン(遷移金属a,b,・・)の水和イオンのストークス半径が大きく違わないため、元素の種類によらず拡散律速起因の透析速度低下が発生し、透析回収におけるイオン選択性を実現することが難しい場合がある。
透析促進剤Aとしては、イオンの水和構造破壊物質として一般的な、イオン性物質である各種グアニジン酸塩を用いることができる(非特許文献2)。塩の種類は、塩酸塩、硫酸塩、チオシアン酸塩などがある。非イオン性物質として、DMI(1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(1,3−dimethyl−2−imidazolidinone))、NMP(N−メチルピロリドン)、γ−ブチロラクトン、メタノールなどを用いることができる。
図3中の領域(II)は、液相から固相(膜内)中へとイオンが浸透・拡散する過程である。透析促進剤Bは、この膜中イオン浸透・拡散過程において単独、あるいは透析促進剤Aの作用・効果を増幅してイオンの移動速度を増大せしめる作用・効果を有する添加剤である。
膜中イオン浸透・拡散過程は、細かく見ると3段階に分けられる。第1段階目の過程は膜表面(図2の膜面a)に吸着したイオンが膜内表面近傍に取り込まれる過程であり、第2段階目の過程は膜内表面近傍から膜奥部にイオン拡散して膜裏面(図2の膜面b)の近傍膜内に到達する過程であり、第3段階目の過程は膜内から回収液に滲み出す過程である。
透析されるイオンは、図3中の領域(II)の第1段階目の過程を経ると、図3中の領域(I)内にあった時と比べて大きく異なる周辺環境におかれる。具体的には、水分子が周囲を取り囲んだ状態から、透析膜を構成する有機分子が周囲を取り囲んだ状態に変化する。端的に言えば該イオン周辺の誘電率が低下するとともに疎水的な環境になることを意味しており、図3中の領域(I)内でイオンがその周囲に保持していた多数の水分子(水和水分子)を保持し続けることができなくなって、イオンの脱水和が生じる。イオンの脱水和は透析膜に取り込まれる過程でイオンの種類に限らずに生じる現象であるが、通常、遷移金属イオン(遷移金属a,b, .)が図2中の領域(I)内にある時の水和分子数よりも、図2中の領域(I)内にある時のリチウムイオンの水和分子数が多い為、その脱水和過程を推進するために必要な活性化エネルギーは、リチウムイオン>遷移金属イオン(遷移金属a, b, .)となっている。一方、本発明では、イオンの水和構造を破壊する透析促進剤Aをあらかじめ被透析液に添加したことにより、遷移金属イオン(遷移金属a, b, .)の水和分子もリチウムイオンの水和分子もほとんど引き剥がされ、その結果として、遷移金属イオン(遷移金属a, b, .)の水和分子数とリチウムイオンの水和分子とがほぼ同等となっていると想定される。つまり、この脱水和過程を推進するために必要な活性化エネルギーは、リチウムイオンと遷移金属イオン(遷移金属a, b, .)との間で実質的にはほぼ同じである。その結果として、表面(図2の膜面a)に吸着したイオンが膜内表面近傍に取り込まれる過程(図2中の領域の第1段階)におけるイオン拡散の速度の主要制御因子は、脱水和状態のイオンサイズとなり、ストークスの拡散原理に則ってリチウムイオンが遷移金属イオン(遷移金属a,b, .)よりも早く拡散する状態が作り出されている。
逆に、透析促進剤Aを添加しない場合には、上述のとおり、脱水和過程を推進するために必要な活性化エネルギーはリチウムイオン>遷移金属イオン(遷移金属a, b, .)である。従って、遷移金属イオン(遷移金属a, b, .)と比べるとリチウムイオンが膜内表面近傍に取り込まれるために必要なエネルギーは大きくなり、リチウムイオンの選択性が低下する。
すなわち、図3中の領域(I)内にある時のリチウムイオンは多数の水和分子に取り囲まれているので、図3中の領域(I)内にある時の遷移金属イオンと比べて、そのストークス半径がほぼ同等かあるいはむしろ大きく、従って、ストークスの拡散原理に則って、リチウムイオンが膜内表面近傍を移動する速度は抑制されており、かつ、透析膜内に取り込まれるのに必要な脱水和に要する活性エネルギーが、遷移金属に比べて大きい。この2通りの機構により、リチウムイオンが図3中の領域(II)の第1段階目の過程を経るために必要な時間は遷移金属イオンと同等あるいは、条件によっては、むしろ遷移金属イオンよりも時間がかかる(リチウムイオンの逆選択性)。
図3中の領域(II)の第1段階目の過程を経たイオン種は、膜内表面近傍から膜奥部に拡散していく第2段階目の過程に進むが、この過程は透析膜の内部構造と関連付けられて理解されている。透析膜内に取り込まれたイオンの膜内拡散速度は、通常、イオンの電荷数に依存しているといわれており、一般にリチウムイオンなどの1価イオンは、遷移金属イオンなどの多価イオンと比べて透析速度が大きい。この現象は、透析膜内のイオンチャネル構造と被透析イオン種の相互作用として説明されている。透析膜内では、疎水性分子骨格を主鎖とし、親水基(末端にSO やNH 基を有する分子鎖)がその主鎖にグラフト重合された構造となっている。透析膜内に膨潤内包された水分子は親水基の周囲に凝集し、親水基を配向させてイオンチャネルを構成している。透析膜中をイオンが拡散する際には、このイオンチャネル部に形成されている分子サイズ微細孔を通過していき、多価イオンはイオンチャネルの親水基との静電的相互作用が1価イオンとイオンチャネルの親水基との静電的相互作用よりも強いため、その移動速度が遅くなる。
イオンチャネル細孔内壁にはイオンのホッピング移動の足場となる水分子が存在し、この足場水分子が、図3中の領域(II)の第1段階目の過程を経て膜内表面近傍に取り込まれたイオンを水和している少数の水和分子(通常2〜3分子)に随時、置換されることによってホッピング移動を起こす。ここで、透析温度を上げるなど、ホッピング足場となっている分子が移動しやすくなるようにすれば、透析速度を増大できることがある。
本発明では、イオンチャネルを構成する親水基と被透析イオン種の間の静電的相互作用を阻害しない静電的中性な特性を有し、水分子と比べて透析膜内の拡散速度が速く、イオンチャネル細孔内壁(親水基)に凝集・集積する分子構造を有する透析促進剤Bを利用することによって、透析膜内に取り込まれたイオンの膜内拡散速度の増大を図る。
イオンチャネルの水分子の一部を透析促進剤Bの分子に置換してホッピング移動を加速させる。イオンチャネルを構成する親水基と被透析イオン種の間の静電的相互作用を阻害しないので、拡散速度は基本的にはリチウムイオン>遷移金属イオン(遷移金属a,b, .)が保たれる。また、水分子と同様にイオンチャネル細孔内壁(親水基)に凝集・集積する性質を有しているため、イオンがホッピング移動する際の足場となる。さらに、水分子と比べて透析膜内の拡散速度が速いことにより、ホッピングを加速する効果も期待できる。
本発明に好適な透析促進剤Bとしては、分子量<50かつプロティック(プロトン性)で、誘電率>20の有機化合物が好ましい。プロトン性の溶媒とは、解離してHイオンを放出する溶媒である。より具体的には炭素数<3のアルコール類、ケトン類などであり、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、アセトンなどがある。このような比較的高誘電率の有機物はリチウム塩類例えば塩化リチウムイオンを溶解する溶媒として使用可能であり、言い換えると、リチウムイオンを溶媒和することが可能である。つまり、本発明に好適な透析促進剤Bの分子は、イオンチャネル細孔内壁(親水基)に凝集・集積した状態で、リチウムイオンと相互作用することによってホッピング足場として作用する能力がある。
一方、これらの有機物は遷移金属塩類を溶解する能力は低く、言い換えると、遷移金属イオン類を溶媒和する能力も必ずしも高いとは言えない。したがって、本発明に好適な透析促進剤Bの分子は、イオンチャネル細孔内壁(親水基)に凝集・集積した状態で遷移金属イオン類と相互作用すると、ホッピング足場とならないばかりか、遷移金属イオン類の電離状態を不安定化して、拡散を抑制することも考えられる。
このように図2中の領域(II)の第2段階目の過程においては、透析促進剤Bの作用によってリチウムイオンの拡散が加速され、同時に、遷移金属イオンの拡散が抑制されるので、リチウムイオン選択性が高まる。
透析促進剤Bとして分子量≧50の有機化合物を使用すると、透析膜のイオンチャネル以外の疎水鎖部分への浸透を起こすなどにより、イオンチャネルの細孔構造に変化を引き起こしてしまうので、好ましくない。また、プロティックではなくアプロティックな有機化合物を使用すると、イオンチャネル細孔内壁(親水基)に対して水素結合に基づく凝集・集積能力を失ってホッピング足場として機能しなくなる。誘電率が20を下回る有機化合物では、塩類を溶解(溶媒和してイオン解離状態を安定化する)する能力が小さくなって被透析液中の飽和溶解量が小さくなってしまうため、透析液槽を大きくしなければならなくなるという実用上の問題が生じる。
透析促進剤Bとしては、誘電率が大きくプロトン性の有機溶媒としては、例えば、メタノール(誘電率:20.7)、1−プロパノール(20.3)、1−ブタノール(17.5)、アセトン(20.7)、エタノール(24.5)などがある。
図3中の領域(III)では、膜面bを透過したリチウムイオンが、回収液中に拡散していくが、膜面b近傍と回収液中の濃度差が大きいほどリチウムイオンの拡散速度は速くなる。そのため、被透析処理液濃度が高濃度であるとき、かつ回収液組成に純水を使用したときが、最もリチウムイオンの拡散速度が速くなると考えられる。
逆に、回収液中の濃度差が小さい場合(回収液に高濃度溶液を用いた場合)、リチウムイオンの回収液中への拡散速度は低下する。拡散速度が低下するために膜面b近傍の目詰まりを発生することも考えられ、リチウムイオンの回収率が低下する懸念がある。
本実施例では、透析促進剤A、透析促進剤Bの効果を期待されるメタノールを添加した(S107)。
このように、透析促進剤AとBはそれぞれ異なる機能をもち、それぞれまた双方の効果により、リチウムイオンとコバルトイオンの選択透過性が得られる。
本実施例の効果を検証するために、溶解液Aと透析促進剤の混合溶液を透析槽8に供給した。本実施例では、硫酸で正極材からイオンを滲出し、透析促進剤Bとしてメタノールを添加して50時間拡散透析した。
その結果を図4に示す。透析処理前の溶解液AのLi/Co濃度比は、1である。この溶解液の透析処理を50時間行った場合、回収液中のLi/Coモル比は6829に達した。これに対して、メタノールを添加しないときは、Li/Coモル比は171となり、リチウムイオンの選択透析性を約40倍高めたことがわかる。
従って、リチウムイオンを選択的に溶解させ、リチウムイオンの水和構造を破壊し、みかけのリチウムイオンサイズを小さくしたこと及び透析膜内部を親水化したことによりリチウムイオンの透過を促進した。
例えば鉱酸(硫酸)の滲出液を50時間透析した場合、Li回収率は、0.8%と低い。一方、硫酸とメタノールの混合溶液を50時間透析した場合、回収率は約10倍化し8.0に向上した。
なお、得られたリチウム回収液をクロマトグラフィ技術などイオン交換樹脂によって、リチウムとコバルトなど遷移金属とを分離してさらにLi/Coモル比を高めることもできる。
このようにして不純物や過剰の酸が除去された回収液からは、高純度なリチウムが回収できる(S108)。具体的には、pH調整して水酸化リチウムとして沈殿回収するか、あるいは炭酸ナトリウムを添加して炭酸リチウムとして沈殿回収する、電気透析しながらCOガスを吹き込む、などの方法がある。
なお、正極活物質が、LiCoOの場合はリチウムの回収と同時にコバルトも高純度に回収ができる。
正極活物質はLiCoOに限定されずCo以外の他の遷移金属を含む組成でもよい。リチウム化合物を含有する場合、例えば、LiNiO、LiMnO、LiNi1/3Mn1/3Co1/3などを含有する場合も液のpH調整によってNi、Mn、Coを水酸化物として沈殿回収できる。
S109では遷移金属a,b,・・が混合しているので、pH調整後、溶液をろ過するなどして順次分離回収する(S110,S111)。
なお、本実施例では、透析促進剤AとBの両方を用いたが、透析促進剤Bのみを用いてもよい。また、透析促進剤Bの添加時期を、溶解液Aを固体成分Bと分離して回収した後としたが、その前でもよく、例えば正極材を溶解させる前のS103の酸性溶液に添加してあってもよい。
1・・・透析膜、2・・・溶解液流入口、3・・・溶解液流出口、4・・・回収液流入口、5・・・回収液流出口、6・・・透析用加圧タンク、7・・・回収液タンク、8・・・透析槽。

Claims (8)

  1. リチウム及び遷移金属元素とを含むリチウムイオン電池の正極材から金属を回収する金属回収方法において、
    前記正極材を、酸性溶液に溶解させ、リチウムイオンと遷移金属イオンとを前記酸性溶液内に生成させる酸滲出工程と、
    前記リチウムイオンと前記遷移金属イオンとを含む酸性溶液と回収液とを、陰イオン透過膜を挟んで流し、前記リチウムイオンを前記酸性溶液から前記回収溶液へ透析させる透析工程と、
    前記透析したリチウムイオンを含む回収液から、前記リチウムイオンを回収するリチウム回収工程とを含み、
    前記透析工程の前に、前記酸性溶液に、前記透析膜内部を親水化させる第1の添加剤を添加する第1の添加工程を行うことを特徴とする金属回収方法。
  2. 請求項1において、
    前記第1の添加剤は、分子量<50かつプロティックで誘電率>20[Ω・m]の、極性親水性有機溶媒であることを特徴とする金属回収方法。
  3. 請求項1または2において、
    前記第1の添加剤は、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトンのいずれかであることを特徴とする金属回収方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記第1の添加工程は、前記酸滲出工程の前に行うことを特徴とする金属回収方法。
  5. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記酸滲出工程の後に、前記正極材の残渣を除去する残渣除去工程と含み、
    前記残渣除去工程の後に、前記第1の添加工程を行うことを特徴とする金属回収方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    前記リチウムイオンの水和構造を破壊する第2の添加剤を添加する第2の添加工程を有し、
    前記酸性溶液が当該第2の添加剤を有した状態で、前記透析工程を行うことを特徴とする金属回収方法。
  7. リチウムイオン及び遷移金属イオンを含む溶液を透析膜により透析する前に当該溶液に添加する透析促進剤であって、
    前記透析膜内部を親水化する機能を有することを特徴とする透析促進剤。
  8. 請求項7において、
    前記透析促進剤は、分子量<50かつプロティックで誘電率>20[Ω・m]の、極性親水性有機溶媒であることを特徴とする透析促進剤。
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