JP2012533064A - 免疫原性アッセイ - Google Patents

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Abstract

製剤、食物アレルゲン及び環境アレルゲンに対する抗体を検出するためのアッセイが記載されている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、一部分において、薬物の測定ならびに、薬物、食物抗原及び他の環境抗原、例えば宿主動物及び患者における未修飾及び修飾生体分子である環境抗原に対する抗体の測定に関する。この20年間、薬物としてのタンパク質及び核酸、例えば組換えタンパク質、ペプチド、抗体、結合受容体、DNA、低分子干渉RNA(siRNA)、マイクロRNA(miRNA)及びRNA干渉(RNAi)などの使用が急激に増加した。サイズ、荷電及び含有量などのために、これらの分子は一般的に免疫原性を有し、宿主動物又はヒト患者において、それに対する抗体を誘発する。このような大分子の多くは、免疫原性を低下させる目的で置換基を含むように操作されている。この故に、このような大分子薬物の多くは、複数の要素、すなわち薬物それ自体及び他の置換基から構成される。しかしながら、これらの置換基もまた免疫原性を有する場合がある。加えて、本発明の開示は、薬物又は複合薬物に加えて、薬物に結合した特定の置換基、例えば水溶性ポリマーに特異的な特定の免疫グロブリンアイソタイプ、例えばIgG、IgM、IgA、IgD及びIgE又はそれらのサブタイプの検出のためのアッセイも含む。
生物学的治療薬(therapeutic biologic-based pharmaceutical)の開発者は、例えば、ヒト化、免疫原性部位の覆い隠し又は、最少免疫原性もしくは非免疫原性とされるヒト配列と、例えば潜在的に免疫原性である非ヒト起源由来の活性ドメインとを組み合わせることによるキメラ構築物の開発によって、それらの潜在的免疫原性を最小限にするように努める。しかしながら、これらの処置にもかかわらず、これらの薬物又は複合薬物は、免疫原性を保持したままであるか、あるいは患者に投与薬物に対する免疫反応を生じさせる潜在能が残っているため、それらの薬物は最初から無効であるか、徐々に無効になるか、かつ/又は例えばそれらに対するアナフィラキシー型反応が原因で生命を脅かすことになる。
従って、例えば、ドラッグデザインを最適化する開発過程において、薬物の免疫原性を測定することが重要である。このようなアッセイはまた、暴露前でも、治療コース中に患者をモニターするためにも、薬物に対するレシピエントの反応性を測定するために使用することができる。従って、これらの理由で、治療を受けている宿主動物又は患者の血清又は血漿中の抗薬物抗体(ADA)を検出するアッセイを使用することができる。
薬物の免疫原性を測定する現行の方法の一部は、酵素免疫抗体法(ELISA)の材料及び方法を用いる。これらのアッセイは、一般に、薬物がマイクロタイタープレートにおけるウェルなどの固相上にコーティングされ、同じ薬物の標識バージョンが液体媒体中に溶解されている二重抗原架橋フォーマットを用いる。標識は、シグナルを生じる酵素又は、シグナルを生じる酵素で標識された結合パートナーと複合体を形成できる結合部分からなることができる。次いで、患者試料中のADAは、結合部位の1つがコーティングされた抗原に結合し、もう1つの結合部位が標識薬物に結合する架橋複合体を形成できる。洗浄及び基質試薬の添加後、ADAを含有するウェルは、結合した酵素と関連するシグナルを生じる。
免疫原性の測定のために、直接の非標識アッセイフォーマットを用いる表面プラズモン共鳴(SPR)アッセイも用いられる。
しかしながら、これらのアッセイは、大きな労働力を要し、時間がかかるばかりでなく、複雑で高価な装置を必要とする。場合によっては、バックグラウンドを低下させるために(すなわち、SPR及びELISAアッセイのために)試料希釈段階を必要とし、あるいは、遊離抗体と抗原を分離するために(すなわち、ELISAのために)複数の洗浄段階を必要とする。洗浄段階(単数又は複数)によって、低い親和性かつ低アビディティのADAは除去される恐れがある。例えば、抗体は種々の結合速度及び解離速度を有するため、速い解離速度を有する抗体の検出は徹底的な洗浄が原因となって検出できない。更にまた、試料希釈段階は、患者が、実際は低いが臨床的に意味のあるレベルのADAを有する場合であっても、陰性反応の同定をもたらす恐れがある。
当該技術分野における、薬物、食物抗原、環境抗原及び他の一般抗原に対する抗体の検出上の欠点を克服するために、本発明は、このような抗体の検出のためのイムノクロマトグラフィーアッセイ(ラテラルフローアッセイ(LFA)としても知られている)に関する。本アッセイは、一部分において、薬物に特異的に結合する抗体(ADA)の検出に関する。LFAは、薬物-ADA-薬物架橋サンドイッチアッセイ、競合アッセイ及び直接血清アッセイ(すなわち、直接又は間接結合を介して薬物分子を固体表面に固定し、次いで例えば直接又は間接に標識した抗免疫グロブリンを用いて結合したADAを検出する)を含むように構成されることができる。
直接及び間接結合は、共有結合であることもできるし、非共有結合であることもできる。加えて、間接結合は、結合ペアの2つのメンバー間の反応によって形成されることができ、ここで結合ペアのメンバーは、抗体又はその抗原結合部分、抗原、アビジン/ストレプトアビジン/ニュートラアビジン、ビオチン、ジニトロフェノール(DNP)、抗DNP抗体、ジゴキシン、抗ジゴキシン抗体、ジゴキシゲニン、抗ジゴキシゲニン抗体、ハプテン、抗ハプテン抗体、多糖、多糖結合部分(例えばレクチン)、受容体、フルオレセイン、抗フルオレセイン抗体、相補的DNA、RNAなどを含むことができる。
好都合には、本アッセイは、低力価の目的とする抗体、例えばADAを検出する慣用法の能力を低下させる試料希釈を必要としない。また、本アッセイは、1以上の洗浄段階を必要としない。そのことによって、広範囲の親和性を有する抗体、特に低い親和性又は低アビディティのADAが検出される可能性が増加する。
本アッセイはまた、目的とする試薬の成分として、特定のデンドリマー、デンドリグラフト、多分岐ポリマー、樹枝状ポリマー、星型ポリマー、櫛型ポリマー及びランダム分岐ポリマーを用いることができる。これらのポリマーを、すべて、一般に、本発明の分岐ポリマーと呼ぶ。このような操作によって、多くの場合、目的とする薬物上の抗原エピトープの存在可能性が増加し、他のアッセイ及びアッセイフォーマットに疑問を投げかける高用量フック効果が低下又は除去される。
同様にして、従来のELISAマイクロプレート及びビーズアッセイフォーマットにおける種々の設計の免疫原性アッセイのパフォーマンスもまた、このような抗体の検出のためのこのようなアッセイに用いる試薬の成分として同じ分岐ポリマーを用いることによって増加させることができる。
本発明のさらなる用途には、患者試料における、このような抗原に対する免疫原性抗体反応を構成する免疫グロブリンアイソタイプの同定がある。
一実施形態において、少なくとも1つのイムノクロマトグラフィー用固相をその近位領域でストリップなどの第1固相上で試料と接触させ、ここで試料は移動相に少なくとも1つの抗体を含み;近位領域から固相の遠位領域に可動性抗体を流れさせ、ここで遠位領域は固相の遠位領域に捕捉部位又は試験部位に固定した捕捉剤を含み、捕捉剤は複合体における抗体を固定し、抗体複合体は抗体の第1抗原結合領域に結合した第1DOI、FA又はEA部分を含み、第1DOI、FA又はEA部分は、レポーター部分に結合する手段を含み;捕捉部位でレポーター結合を検出し、ここでレポーターレベルの検出が試料におけるDOI、FA又はEAに対する抗体の存在と関連することを含む、目的とする薬物(DOI)、例えばADAに対する抗体、又は食物抗原(FA)もしくは環境抗原(EA)に対する抗体の存在を検出するイムノアッセイ法が開示される。いくつかの実施形態において、試料は、第1固相と流体連通するパッドなどの第2固相に添加される。関連した側面において、マルチストリップ/マルチテストイムノクロマトグラフィー用固相装置に少なくとも1つのストリップ/テストが含まれる。
一側面において、第1DOI、FA又はEA部分とレポーター第1結合ペアを介して結合され、DOI、FA又はEA部分は、第1コグネイト(cognate)タグ、例えば結合ペアの第1メンバーを含み、レポーターは第2コグネイトタグ、又は第1結合ペアの第2メンバーを含む。
関連した側面において、捕捉剤は、DOI、FA又はEAであるか、あるいはDOI、FA又はEAに対する抗体又は結合パートナーである。
一側面において、捕捉剤は第2結合ペアのメンバーである。関連した側面において、抗体は、第2抗原結合領域に結合した第2DOI、FA又はEA部分を更に含み、第2DOI、FA又はEA部分は第2結合ペアの第1コグネイトタグ又は第1メンバーを含み、この捕捉剤(すなわち、第2結合ペアの第2コグネイトタグ又は第2メンバー)は、第2結合ペアの第1コグネイトタグに特異的に結合する。
さらなる関連する側面において、第1及び/又は第2コグネイトタグは、分岐ポリマー又は樹枝状ポリマー、例えば対称又は非対称分岐ポリマーを更に含む。関連した側面において、対称分岐ポリマーは、星型ポリマー、櫛型ポリマー、デンドリマー、スターバーストデンドリマー(starburst dendrimer)、コームバーストデンドリグラフト(combburst dendrigraft)及び/又はハイパーコーム分岐ポリマー(hypercombbranched polymer)を含む。さらなる関連する側面において、非対称分岐ポリマーはポリリジンデンドリマー又はランダム分岐ポリマーを含む。
他の側面において、本方法は、固相と接触させる前に、試料と第1及び第2のDOI、FA又はEA部分を混合することを更に含む。
一側面において、捕捉剤はDOI、FA又はEAである。関連した側面において、本方法は、接触させる前に、試料とレポーターを混合することを更に含み、ここでレポーターは第1結合ペアの第1コグネイトタグを含み、DOI、FA又はEA部分は第1結合ペアの第2コグネイトタグを含む。本方法は、接触させる前に、前記試料とレポーターを混合することを更に含み、ここでレポーターは第1結合ペアの第1コグネイトタグを含み、前記DOI、FA又はEA部分は第1結合ペアの第2コグネイトタグを含む。DOI、FA又はEA部分は、第1及び/又は第2固相との間で流体連通する第2又は第3固相上に放出可能に固定されることができる。従って、DOI、FA又はEA部分は、試料を受容するための第2固相上に放出可能に固定することもできるし、第1及び第2固相と流体連通する第3固相上に存在させることもできる。
他の側面において、第1及び/又は第2コグネイトタグは、対称又は非対称分岐ポリマーを更に含む。関連した側面において、対称分岐ポリマーは、星型ポリマー、櫛型ポリマー、デンドリマー、スターバーストデンドリマー、コームバーストデンドリグラフト及び/又はハイパーコーム分岐ポリマーを含む。
一側面において、第1コグネイトタグはハプテンである。関連した側面において、ハプテンは、ジニトロフェノール(DNP)、ジゴキシゲニン、ジゴキシン、フルオレセイン、チロキシン、テトラヒドロカンナビノール(THC)、モルヒネ、アンフェタミン、ヘロイン及びバルビツレートを含む。他の側面において、結合ペアは、抗体又はその抗原結合部分及び抗原、アビジン/ストレプトアビジン/ニュートラアビジン及びビオチン、DNP及び抗DNP抗体、ジゴキシン及び抗ジゴキシン抗体、ジゴキシゲニン及び抗ジゴキシゲニン抗体、ハプテン及び抗ハプテン抗体、多糖及び多糖結合部分、レクチン及び受容体、リガンド及び受容体、フルオレセイン及び抗フルオレセイン抗体、ならびに相補的核酸を含む。
一側面において、レポーターは、限定するものではないが、酵素、フェリチン、蛍光性もしくは有色のミクロもしくはナノ粒子/ビーズ、コロイド金属、量子ドット、磁性粒子、アップコンバージョンリン光粒子、エレクトロケミルミネッセント分子、遷移金属含有化合物及び/又はランタニド金属含有化合物を含む。関連した側面において、遷移金属はRu又はOsである。さらなる関連する側面において、ランタニド金属は、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、又はLuである。
一側面において、DOIは、有機化合物、ポリペプチド、抗体、モノクローナル抗体、免疫グロブリン及びその抗原結合部分、ポリヌクレオチド、siRNA、RNAi、miRNA、脂質、糖質、多糖ならびにそれらの組み合わせを含む。
他の側面において、抗体は、IgG、IgM、IgA、IgE及びIgDを含むアイソタイプを有する。
一側面において、ADAは薬物の置換基に結合する。関連した側面において、薬物の置換基は、荷電基、エステル基、グリカン、炭水化物、官能基、ケトン、カルボニル基、炭化水素、脂質及び/又は合成ポリマーを含む。関連した側面において、合成ポリマーはポリエチレングリコール(PEG)又はポリエチレンオキシド(PEO)である。
他の側面において、少なくとも1つのマルチストリップイムノクロマトグラフィー用固相は保持装置又はホルダー内に含まれる。一側面において、複数のマルチストリップイムノクロマトグラフィー用固相は、保持装置又はホルダー内に含まれる。関連した側面において、各マルチストリップイムノクロマトグラフィー用固相は、異なるIgアイソタイプに結合する異なるレポーターを含む。さらなる関連する側面において、保持手段は、組織培養プレート基板、マルチウェルプレート基板又はそれらの組み合わせを含む。
一側面において、固相は、膜、例えばニトロセルロース、ガラス繊維、綿、及びナイロン(ポリアミド)膜、ガラス製マイクロ/ナノチャネル、プラスチックマイクロ/ナノチャネル 天然の芯、合成の芯、マイクロビーズ粒子、ナノビーズ粒子又はそれらの組み合わせを含む。
他の側面において、保持手段は、組織培養プレート基板、マルチウェルプレート基板又はそれらの組み合わせを含む。
他の実施形態において、複数のマルチストリップイムノクロマトグラフィー用固相を、ストリップなどの第1固相上、その近位領域で試料と接触させ、ここで試料は移動相に少なくとも1つの抗体を含み、第1固相は、前記第1固相の遠位にある捕捉部位又は試験部位において特定のIgアイソタイプに選択的に結合する捕捉剤を含み;近位領域から固相の遠位領域に可動性抗体を流れさせ、ここで遠位領域は試験部位に捕捉剤を含み、捕捉剤は、選択されたIgアイソタイプを含む複合体における抗体を固定し、それによって抗体は抗体の第1抗原結合領域に結合した第1DOI、FA又はEA部分を含み、第1DOI、FA又はEA部分はレポーター部分に結合する手段を含み;固相上の捕捉部位においてレポーター結合を測定又は検出し、ここで捕捉部位におけるレポーターの量の測定が試料における1以上の抗体Igアイソタイプの存在と関連することを含む、目的とする薬物(DOI)、FA又はEAに対する抗体のアイソタイプを決定するためのイムノアッセイ法が開示される。
一側面において、第1DOI、FA又はEA部分とレポーターは第1結合ペアを介して結合され、DOI FA又はEA部分は、第1コグネイトタグ又は、第1結合ペアのメンバーを含み、レポーターは、第2コグネイトタグ又は、第1結合ペアの第2メンバーを含む。
関連した側面において、捕捉剤はDOI、FA又はEAであるか、あるいはDOI、FA又はEAに対する抗体又は結合ペアである。
他の側面において、捕捉剤は第2結合ペアの抗体メンバーである。関連した側面において、抗体は、第2抗原結合領域に結合した第2DOI、FA又はEA部分を更に含み、第2DOI、FA又はEA部分は第2結合ペアの第1コグネイトタグ又は第1メンバーを含み、その捕捉剤(すなわち、第2結合ペアの第2コグネイトタグ又は第2メンバー)は第2結合ペアの第1コグネイトタグに特異的に結合する。他の関連する側面において、第1及び/又は第2コグネイトタグは対称又は非対称分岐ポリマーを更に含む。関連した側面において、対称分岐ポリマーは、星型ポリマー、櫛型ポリマー、デンドリマー、スターバーストデンドリマー、コームバーストデンドリグラフト及び/又はハイパーコーム分岐ポリマーを含む。さらなる関連する側面において、非対称分岐ポリマーはポリリジンデンドリマー又はランダム分岐ポリマーを含む。
一側面において、本方法は、固相と接触させる前に、試料と第1及び第2のDOI、FA又はEA部分を混合することを更に含む。他の側面において、複数のマルチストリップイムノクロマトグラフィー用固相は保持手段に含まれる。一側面において、固相は、膜、天然の芯、合成の芯、マイクロビーズ粒子、ナノビーズ粒子又はそれらの組み合わせを含む。
他の側面において、保持手段は、組織培養プレート基板、マルチウェルプレート基板又はそれらの組み合わせを含む。
一側面において、第1コグネイトタグはハプテンである。関連した側面において、ハプテンは、DNP、ジゴキシゲニン、ジゴキシン、フルオレセイン、チロキシン、THC、モルヒネ、アンフェタミン、ヘロイン及びバルビツレートを含む。他の側面において、結合ペアは、抗体又はその抗原結合部分及び抗原、アビジン/ストレプトアビジン/ニュートラアビジン及びビオチン、ジニトロフェノール(DNP)及び抗DNP抗体、ジゴキシン及び抗ジゴキシン抗体、ジゴキシゲニン及び抗ジゴキシゲニン抗体、ハプテン及び抗ハプテン抗体、多糖及び多糖結合部分、レクチン及び受容体、リガンド及び受容体、フルオレセイン及び抗フルオレセイン抗体、ならびに相補的核酸を含む。
一側面において、レポーターは、限定するものではないが、酵素、フェリチン、蛍光性もしくは有色のミクロ粒子/ビーズもしくはナノ粒子/ビーズ、コロイド金属、量子ドット、磁性粒子、アップコンバージョンリン光粒子、エレクトロケミルミネッセント分子、例えばRu含有分子、遷移金属含有化合物及びランタニド金属含有化合物を含む。
一実施形態において、少なくとも1つのマルチストリップイムノクロマトグラフィー用固相を、固相上、その近位領域で試料と接触させ、ここで試料は移動相に少なくとも1つの抗体を含み;近位領域から固相の遠位領域に可動性抗体を流れさせ、ここで遠位領域は固相の遠位領域(捕捉部位又は試験部位)に固定したDOI、FA又はEAを含み、DOI、FA又はEAは抗体を固定し、それによって、抗体は抗体の第1抗原結合領域に結合した第1DOI、FA又はEA部分を含み、第1DOI、FA又はEA部分は、レポーター部分を結合するための手段を含み;固定されたDOI FA又はEAに結合しているレポーターの存在及びレベルを測定することを含む、目的とする薬物(DOI)、FA又はEAに対する抗体の存在を検出するイムノアッセイ法であって、レポーター結合レベルの測定が、DOI、FA又はEAに対する抗体の存在と関連する前記方法が開示される。
一側面において、第1DOI、FA又はEA部分とレポーターは第1結合ペアを介して結合され、DOI、FA又はEA部分は、第1コグネイトタグを含み、レポーターは第1結合ペアの第2コグネイトタグを含む。他の側面において、本方法は、アッセイを行う前に、試料とレポーターを混合することを更に含み、ここでレポーターは第1結合ペアの第1コグネイトタグを含み、DOI、FA又はEA部分は第1結合ペアの第2コグネイトタグを含み、そしてここでDOI、FA又はEA部分は、すべてが第1固相と流体連通している第2又は第3固相に放出可能に固定される。関連した側面において、第1及び/又は第2コグネイトタグは対称又は非対称分岐ポリマーを更に含む。
以下の図面の簡単な説明は、本発明を例示する種々の実施形態を示す限定するものではない例に関する。
目的とするイムノアッセイの構成を示す図である。1つの結合ペアはビオチン及びストレプトアビジンによって提供される。金粒子はレポーターである。第2結合ペアに関しては、ハプテンは任意の抗原分子であることができ、結合ペアの他のメンバーは、膜に固定されて捕捉要素又は捕捉剤を提供する、その抗原分子に対する抗体である。 目的とするイムノアッセイのもう1つの構成を示す図である。液摘は液体試料を示す。CSPは、小さな斑点で覆われた長方形として側面図で示されている。左側の白色及び暗色グレー構造は、LFA試薬を含む複数パッドを示し、試料を受容することを目的とする。 縦座標のリーダーユニット及び軸の抗体レベルで示されるシグナル間の陽性相関を示す、グラフの型式でのデータの概要を示す図である。検出される抗原、すなわちADAはヤギ抗マウスIgG抗体であった。捕捉試薬は、ニトロセルロース膜上に固定されたマウスIgGであった。ディテクターはビオチン化マウスIgGであった。レポーターはストレプトアビジンでコーティングされた金であった。 PEGに結合する抗体を検出するためのLFAからのデータの概略を示す図である。よって、軸上、ADAはPEGに対する抗体である。 漸増レベルのスパイク抗原(例えば、PEG)がシグナルの低下をもたらすことによって反応の特異性が評価される薬物枯渇アッセイのデータの概略を示す図である。モニターされるADAはPEGに対する抗体であった。本質的に競合アッセイであり、反応混合物における漸増レベルのPEGは、LFAにおいて任意の抗PEG抗体(ADA)が反応するのを抑制し、それによって架橋複合体の形成が抑制され、よってシグナルが減少した。 40kDa PEG免疫原性LFAにおける50の正常ヒト血清試料のスクリーニング結果の概略を示す図である。試料216及び257は弱いか又はぎりぎり陽性であり、再試験し、確認のために薬物枯渇アッセイに供した。NCは陰性対照であり、LPCは弱陽性対照(125ng/mL抗体)でありHPCは強陽性対照(500ng/mL)である。 40kDa PEG免疫原性LFAのための薬物枯渇アッセイにおけるぎりぎりの陽性ヒト試料の再試験において試料216及び257が真陰性を示した結果を示す図である。 抗グルカゴンADAの検出のための免疫原性LFAの用量反応曲線を示す図である。 漸増量のスパイクグルカゴンによってシグナルの低下を示す、グルカゴンの薬物枯渇/競合アッセイ曲線から得られたデータの概略を示す図である。 グルカゴン免疫原性LFAを用いる、50の正常ヒト血清試料のスクリーニング結果を示す図である。試料7、9、28及び32は陽性を示したため、再試験を行い、確認のために薬物枯渇アッセイに供した。 グルカゴン枯渇アッセイにおいて、みかけの陽性正常ヒト試料の再試験が、試料7が偽陽性であり、試料9が弱い真陽性であり、試料28及び32が真陰性である結果の概略を示す図である。 GLP-1に対する抗体の検出のための免疫原性LFAの用量反応曲線を示す図である。 漸増量のスパイクGLP-1によってシグナルの低下を示す、GLP-1に対するADAの薬物枯渇/競合アッセイから得られたデータの概略を示す図である。 GLP-1免疫原性LFAを用いる、50の正常ヒト血清試料のスクリーニング結果を示す図である。試料7及び9は陽性であったため、再試験し、確認のために薬物枯渇アッセイに供した。 薬物枯渇アッセイにおいて、みかけの陽性正常ヒト試料の再試験で、試料7が偽陽性であり、試料9が真陰性である結果を示す図である。 GLP-1免疫原性LFAを用いる、25の肥満ヒト血清試料のスクリーニング結果を示す図である。陽性試料はなかった。 GLP-1免疫原性LFAを用いる、もう1つの25の肥満ヒト血清試料のスクリーニング結果の概略を示す図である。試料300は陽性であったため、再試験した。 薬物枯渇アッセイにおける、みかけの陽性肥満ヒト患者試料番号300の再試験により、試料300が偽陽性であることを示す図である。 IgGアイソタイプ又はサブクラスの同定のためのLFAの1つのフォーマットのための反応概略図を示す図である。 ADAのIgMアイソタイプ又はサブクラスの同定のためのLFAの1つのフォーマットのための反応概略図を示す図である。 ADAのIgAアイソタイプ又はサブクラスの同定のためのLFAの1つのフォーマットのための反応概略図を示す図である。 ADAのIgEアイソタイプ又はサブクラスの同定のためのLFAの1つのフォーマットのための反応概略図を示す図である。 薬物がタグ付きでも標識されてもいないIgアイソタイプ及びサブクラスの同定のためのLFAのための代替反応概略図を示す図である。 ADAのIgE及び他のアイソタイプ又はサブクラスの同定のためのLFAの代替反応概略図を示す図である。 イムノクロマトグラフィー装置の一実施形態のチケットの等測図を示す図である。Aは下方透視図であり;Bは側面図であり;Cは目的とするLFA装置の内部を見ることを可能にする上面図である。Dはチケットのための選択可能なアダプター手段を示す。 複数のチケットを設置するためのアダプター手段を含む、図1に示す複数のチケットの適合される配置の上面図を示す図である。2つの異なるアダプター手段12及び12aが提供される。 並行して複数のCSPを固定するイムノクロマトグラフィー装置の他の実施形態の蓋の上面図を示す図である。 3つの主要なコンポーネントを示す、イムノクロマトグラフィー装置の分解組立図を示す図である。 見当に合わせて積み重ねられた2つのイムノクロマトグラフィー装置の斜視図を示す図である。 イムノクロマトグラフィー装置の上面図を示す図である。 既存のプレートリーダー又は専用リーダーに適したイムノクロマトグラフィー装置であって、アッセイ担体がマルチウェル組織培養プレートの型式で構成される前記装置の分解組立図を示す図である。 2つの積み重ねる既存のプレートリーダー又は専用リーダーに適したイムノクロマトグラフィー装置であって、アッセイ担体がマルチウェル組織培養プレートの型式で構成される前記装置の斜視図を示す図である。 第2コンポーネント又は部分の下に列挙される、プレートリーダーに適したイムノクロマトグラフィー装置のもう1つの分解組立図を示す図である。
発明の詳細な説明
本発明は、例えばイムノクロマトグラフィーアッセイフォーマットを用いる、抗薬物抗体(ADA)を検出するためのイムノアッセイに関する。イムノクロマトグラフィーアッセイの適切なフォーマットはラテラルフローアッセイ(LFA)である。目的とするアッセイは、種々の構成、型式及びフォーマットを採用することができる。
本発明においては、“タグ”は公知の材料及び方法を用いて薬物などの試薬に結合又は連結された部分として特定され、タグそれ自身は検出可能シグナルを生じない。タグは、標識又はレポーターなどのシグナル生成剤を含む結合パートナーなどの別の部分に結合されることができる。タグは、結合ペア、例えば抗体又はその抗原結合部分、抗原、アビジン/ストレプトアビジン/ニュートラアビジン、ビオチン、抗DNP抗体、DNP、抗ジゴキシン抗体、ジゴキシン、抗ジゴキシゲニン抗体、ジゴキシゲニン、ハプテン、抗ハプテン抗体、多糖、多糖結合部分、フルオレセイン、抗フルオレセイン抗体、相補的DNA、RNAなどのメンバーを含むことができる。
他方では、“標識”又は“レポーター”は、例えばそれへ、又はそれとともに、適切な共反応剤/基質を添加することによって検出可能シグナルを生じる酵素標識などの反応剤の添加によって直接又は間接に検出可能シグナルを生じる部分であって、酵素とともに、あるいは酵素によって作用するとき、検出可能シグナルを生じる前記部分と定義される。標識は、肉眼で見えるなどの、それ自体で検出可能であることもでき、顕微鏡、分光光度計、比色計などの可視化装置を用いることによって検出可能であることもできる。従って、このような標識は、例えば、酵素、フェリチン、蛍光性もしくは有色のミクロ粒子/ビーズもしくはナノ粒子/ビーズ、コロイド金属(金及び銀コロイド粒子を含む)、量子ドット、磁性粒子、アップコンバージョンリン光粒子、エレクトロケミルミネッセント分子、種々の金属を含む化合物(限定するものではないが、遷移金属、例えばSc、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Tc、Re、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Hg及びOs;ランタニド系列元素、例えばCe、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb and Lu;アウチニド系列元素、例えばTh、Pa、U、Np、Pu、Am、Cm、Bk、Cf、Es、Fm、Md、No及びLr;などを含む)を含むことができる。
本発明においては、薬物と治療薬は同義であるとみなされ、例えば長期の保持時間のために添加された炭水化物又はグリカンなどの、有益な特性をそれとともに含む種々の添加剤及び置換基を含む薬理活性実体を含むことができる。このような組成物は、複合薬物(薬物と同義であるとみなされる)として特定することができ、これらは生体高分子、例えばポリペプチド、ポリヌクレオチド、多糖、脂質及びそれらの組み合わせ、結合体、改変薬物分子などを含み、他の要素と組み合わされて、滞留時間の延長又は低い免疫原性などの有益な薬剤特性を発揮する。他の要素は、例えば、側鎖基、官能基、水溶性ポリマー(例えばPEG又はPEO)、炭水化物、グリカンなどを含む。一側面において、薬物は目的とする薬物(DOI)と記載され、DOI部分とは区別される。本発明においては、DOI部分はタグ又は標識を含むように共有結合的に改変された薬物であり、例えば、ハプテンと結合したDOIはDOI部分である。関連した側面において、DOI又はDOI部分が改変されていようがいまいが、ADAによって認識されるエピトープは、改変後にもなお利用可能である。
従って、本発明においては、薬物又は複合薬物は、哺乳動物に投与される薬理作用のある物質又は任意の化合物である。よって、本発明は、一部分において、体液中で薬物に結合する循環抗体又は抗体として顕在化することができる、宿主が薬物に対する免疫応答を起こしたかどうかを検出するためのアッセイに関する。従って、それらに対して液性反応を生じさせる任意の化合物又は組成物は、本明細書に記載の材料及び方法を用いる試験に基づいて分析できる。このような薬物の例は、有機化合物、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、脂質、糖質及びそれらの組み合わせを含む。従って、例えば、治療用ポリペプチド及びポリヌクレオチド、例えばモノクローナル抗体又はその抗原結合部分及びアプタマーは、このような薬物の例である。
本アッセイの標的となりうる薬物の特定例は、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、モノクローナル抗体類の薬物を含み、その多くはPEG化、すなわち1以上のPEG部位を有するような改変を受けている。例えばCD3、CD20、CD25、TNF、CD25、RSV、IgE、EGF-R、VEGF、GP IIb/IIIaR、HER2、CD33、CD52、CD11a、A4インテグリン、GCSFなどに対する抗体:ポリヌクレオチド薬物、例えばリボザイム、アンチセンス核酸、siRNA、miRNA、RNAi分子、アプタマー(例えば、PEG化ポリヌクレオチドであって、VEGFに結合するMacugen)など;及びポリペプチド薬物、例えばインスリン、HGH、インターフェロン、tPA、EPO、GLP-1、グルカゴン、サイトカイン、血液凝固因子;病原体エピトープ;などを含む。
複合薬物は、例えば、限定するものではないが、特に中間のスペーサーもしくはリンカー分子の有り無しでの、アミン(もしくはオキシアミン)、活性エステル、エステル、カルボキシル、カルボニル(アルデヒドもしくはケトン)、ヒドロキシル、ジスルフィド、スルフヒドリル、マレイミド、ヨードアセトアミド又は光反応性基を含むホモ二官能性、ヘテロ二官能性又は多官能性基を含む種々の市販試薬を用いて化学修飾することによって、元の薬物(タンパク質/ペプチド/ポリヌクレオチド/核酸)の合成中に元素又は置換基を導入することによって、置換、連結、標識化又はタグ付けすることができる。このようなスペーサー又はリンカー分子は、限定するものではないが、連結される官能基と薬物の間に原子1つのみを有する短いリンカー又は、ポリマー(例えば、種々の分子量のPEGもしくはPEOポリマー又は非対称及び対称分岐ポリマーを含む分岐ポリマー)、タンパク質分子(例えば、ウシ、ウサギ、マウス、ラット、ヤギ、シート、ウシ及びヒト由来のアルブミンもしくは免疫グロブリンなど)又はポリヌクレオチド(例えば、DNA、RNAもしくはアプタマーなど)などの長いリンカーを含むことができる。抗体は市販されているが、でなければ、当該技術分野で公知の材料及び方法で製造することができる。結合物質及び方法は市販されており、当該技術分野で公知である。
食物抗原もしくはアレルゲン(FA)、環境抗原もしくはアレルゲン(EA)などの、宿主に導入された任意の実体を含む導入された抗原である他の抗原に対する抗体の存在を検出するためのアッセイもまた本発明の範囲内であると考えられる。従って、液体もしくは固体として摂取されたもの、又は例えば吸入もしくは経皮によって宿主に導入されたものはすべて、それに対する免疫応答を引き起こすことができ、このような導入された抗原に対する抗体の存在及びレベルを検出するために目的とするアッセイを用いることができる。従って、例えば、目的とするアッセイは、ピーナッツアレルゲンもしくは他のナッツアレルゲン、ウシ乳、グルテン、小麦、卵、ホウレンソウ、スカッシュなどに対するIgE応答を検出するために用いることができる。同様に、目的とするアッセイは、塵、ふけ、花粉、微生物毒素などに対するIgEの存在を検出するために用いることができる。
目的とするアッセイは、ペット、家畜、ヒトなどの宿主における抗体の同定に関する。抗体は、宿主に導入された任意の実体、例えば薬物、補装具、食物、飲み物、環境中に見いだされる実体(例えば塵、花粉など)、種々の神経障害において見られるミエリンに対する抗体などの病的自己抗体を生じる自己抗原、核酸に対する抗体(例えばエリテマトーデスにおいて見られるもの)など、種々の抗原に対するものであることができる。本発明においては、これらの抗原はすべて同等であると考えられ、抗原のクラスの1つに対する言及は、それに反する根拠が存在しない限り、他のクラスの抗原の包含を含むと解釈することができる。
すでに処置レジメンにあるか、その処置レジメンに包含されると考えられる宿主の身体における特定の薬物、調合薬、治療レジメンなどに対する抗体の存在を評価することが目的なので、目的とするアッセイは、多くのフォーマットをとることができる。従って、以下の実施形態は例示のみを目的としたものである。
“コグネイトタグ”はメンバーと同等であり、結合ペアの1つの実体である。結合ペアの他の実体もまた、結合ペアのコグネイトタグ又はメンバーである。これら2つの実体は、結合ペアの第1及び第2コグネイトタグ又はメンバーとして特定することができる。
DOIは、ハプテン(H)などの第1結合ペアのメンバーである分子によって、共有結合的に改変してタグ付けすることができる。この実体は、捕捉薬物分子と呼ぶことができる。同様に、同じ薬物を、ビオチン(b)などの第2結合ペアのメンバーである分子によって、共有結合的に改変してタグ付けすることができる。これはディテクター(detector)薬物分子と呼ばれる。他方では、反対の構成を用いることもできる。両方の薬物複合分子又は部分は、患者試料中の任意の抗体と液相中で反応して、混合した架橋複合体を形成するが、各抗体は標識薬物分子の各タイプの少なくとも1つの分子と結合する。図1を参照のこと。プレインキュベーション段階は数分から数時間の範囲であるが、好ましくは平衡状態が達成されるまでである。
LFAの場合、次に、ストリップの一端の付着パッド上で乾燥させた第2結合ペアの他のメンバーでコーティングされた放出可能なシグナル生成粒子を含む膜又はストリップなどの試験固相に反応混合物を添加する。第2結合ペアの他のメンバーは、シグナル生成標識又は可視標識などのレポーターに直接又は間接に(場合により、分岐ポリマーを介して)結合されている。図1に示した例において、ストレプトアビジン又は分岐ポリマー-ストレプトアビジン結合体でコーティングされた金粒子が用いられる。試料を添加し、放出可能な試薬(単数又は複数)を含むための付着パッドの下流のストリップ上には、膜に固定された第1結合ペアの他のメンバーからなる固定した試験部位又は捕捉部位、すなわち反応ゾーンがある。固定された試薬は捕捉剤として役立つことができる。捕捉剤はリガンド、結合ペアのメンバーなどであることができる。図1に示した例において、試験ゾーンは固定された抗ハプテン抗体を含む。液体反応混合物は、乾燥金粒子などの放出可能な試薬を再構成及び放出させ、液体反応混合物は毛管作用によって試験ゾーンまで膜の距離をこの粒子と共に移動する。
図1に示した例において、試験ゾーンにおける抗ハプテン抗体は、抗体及びビオチン化薬物分子と混合架橋複合体を形成する薬物分子に結合したハプテンに結合する。次いで、ストレプトアビジンでコーティングされた金粒子又はストレプトアビジン-分岐ポリマー結合体でコーティングされた金粒子が、架橋複合体の2つの薬物分子の1つに結合されたビオチンに結合する。その結果、試験ゾーン又は捕捉部位に肉眼で見える赤い線が形成される。その線の強度は、試験試料における抗体レベルに直接に比例し、裸眼によって視覚的に測定することもできるし、適切なリーダー又は読み取り装置によって測定することもできる。リーダーは、定量的、半定量的又は定性的(すなわち、正又は負の)試験結果を提示するように構成される。固定陰性カットオフ(NCO)シグナル又は浮動/動的カットオフポイントに対して試験線シグナルを比較することによって、実験結果がバックグラウンド、陰性対照又は他のベースライン計量又は統計値に対して陽性か陰性かを決定することが可能になる。あるいは、作成された検量線又は保存された検量線を用いれば、試験ストリップ上の反応ゾーン線強度の、試験試料のADA濃度値への変換又は対応が可能になる。
抗体を含む試料は、標識薬物部分、タグ付き薬物部分などの標識された抗原又は試薬と反応させ、プレインキュベーション段階で平衡化し、次いで、試料希釈及び洗浄段階をなんら用いずに薬物-ADA-薬物複合体などの架橋複合体の形成を測定することができる。従って、そのフォーマットによって、低親和性及び高親和性抗体ばかりでなく、低アビディティ及び高アビディティ抗体も検出することができる。
別のLFAフォーマットにおいて、直接コーティング又は間接手段のいずれかによって膜の遠位領域における試験ゾーン又は捕捉部位に薬物又は複合薬物が固定されるストリップ又は膜などの試験固相が用いられる。試験ストリップの反対側で、ビオチン(b)などの第1結合ペアのメンバーに結合された放出可能な薬物又は複合薬物が、例えば、付着パッドなどの、試験ストリップと流体連通する第2固相上で放出可能に乾燥される。試験ストリップと流体連通する別のパッドは、第1結合ペアの他のメンバーでコーティングされた放出可能なシグナル生成粒子を保持することができる。図2に示されるように、ストレプトアビジンでコーティングされた金粒子又はストレプトアビジン-分岐ポリマー結合体でコーティングされた金粒子はレポーターとして役立つ。
抗体を含むことが疑われるか、又は抗体を含むことが既知の患者試料、例えば生理食塩水もしくは緩衝液、組織培養培地又は組織を含む洗浄液などの適切な希釈剤で希釈又は薄められていてもいなくてもよい液体試料、例えば、血清、血液、血漿、唾液、尿、涙、鼻腔液及び他の体液を試験ストリップに付着させたパッドに添加することによって試験が開始される。血清は、放出可能に乾燥された試薬、例えば金粒子及びビオチン化薬物を再構成及び放出させ、次いで粒子及びビオチン化薬物と共に、例えば、毛管作用によって試験ゾーンまで膜の距離を移動する。
試験ゾーン又は捕捉部位に固定された薬物は、血清が流れるに従って、宿主血清からの抗体の結合部位の1つに結合し、一方でパッドから放出されるビオチン化薬物が抗体の他の結合部位(単数又は複数)(IgM又はIgAの場合)と結合して架橋構造を形成することによって架橋複合体を形成する。次いで、ストレプトアビジンでコーティングされた金粒子又はストレプトアビジン-分岐ポリマー結合体でコーティングされた金粒子は、捕捉された架橋複合体に結合されたビオチンに結合する。その結果、試験ゾーンに肉眼で見える赤い線が形成される。固定陰性カットオフ(NCO)シグナル又は浮動/動的カットオフポイントに対して試験線シグナルの強度を比較することによって、実験結果が陽性か陰性かを決定することが可能になる。あるいは、作成された検量線又は保存された検量線を用いても、ストリップ上の反応ゾーン線強度の、試験試料の抗体濃度値への試験変換が可能になる。
同様の方法で、アッセイ感度を高め、偽陽性反応を抑制するために対称又は非対称分岐ポリマーを用いること以外は、上記のLFA法と同様にして、ELISAマイクロプレート又はビーズベースアッセイを作成することができる。異なるレポーター/シグナル生成システムに適合させるために、これらのアッセイの第1及び第2結合ペアは反対であることができる。例えば、アビジン/ストレプトアビジン又はアビジン/ストレプトアビジン-分岐ポリマー結合体でコーティングされたELISAプレート又はビーズを、ビオチン化薬物を結合させる捕捉剤として用いることができる一方で、薬物を直接又は間接に(例えば、ハプテン及び抗ハプテン結合ペアなどの結合ペア架橋を介して、ここでハプテンは、例えば、DNP、ジゴキシゲニン、ジゴキシン、フルオレセイン、チロキシン、THC、モルヒネ、アンフェタミン、ヘロイン、バルビツレートなどであることができる)酵素及び/又はフルオロフォアなどのレポーター分子に結合させて抗体の検出のためのディテクター試薬を作成することができる。他の実施形態において、ビオチン-薬物を捕捉剤としてプレート又はビーズ上にプレコーティングし、抗体及びディテクター薬物試薬(単数又は複数)を順次添加することもできるし、あるいはビオチン-薬物を抗体及びディテクター薬物試薬と共にプレインキュベートし、次いでアビジン/ストレプトアビジンコーティングしたプレート又はビーズに添加し、次いでリーダーで検出することもできる。
本アッセイにおいて、液体試料として、抗体を含むことが知られている任意の体液を用いることができる。適切な試料は血清、唾液、涙、尿、鼻腔液であるが、抗体を含むことが知られている身体由来の任意の液体試料を用いることができる。場合によっては、粘膜からの漿液分泌試料などの試料は、適切な生理的緩衝液又は生理食塩水で希釈される必要がある場合がある。また、適切な液状媒体中で、組織を浸漬又は粉末化することができる。組織又は組織片を媒体中でインキュベートすることができる。次いで、この媒体を目的とする液体試料として用いる。
“リーダー”又は“読み取り装置”は、蛍光、光、色、放射能などのシグナルを検出及び測定する能力又は性能を提供する装置である。リーダーは、カメラ、光電子増倍管、スキャナなどの、シグナルを検出するための検知コンポーネントを含むことができる。リーダーは、一度で、又は定められた順序で連続的に複数の部位又は試料を検出することを可能にするために、検知コンポーネント、試料又は1以上の試料の保持装置の担体もしくはホルダーを含む種々のコンポーネントを操作する、プロセッサ、コンピュータなどによって制御されることができるコンポーネントを含むことができる。リーダーは、試料を運ぶ製品又はホルダーもしくは担体を読み取り装置に導入し、次いで検出の完了後に製品を取り除くロボットシステムのコンポーネントとして構成されることができる。分光光度計、ルミノメーター、液体シンチレーションカウンタ、マイクロタイタープレートリーダーなどは、リーダー又は読み取り装置の例である。それぞれにおいて、例えば試験管、シンチレーションバイアル、組織培養装置(例えばマイクロタイタープレート)などの適切な試料容器もしくは器あるいは試料担体もしくはホルダーが用いられる。本発明は、抗体又は免疫グロブリンを同定するのに適用できるし、ラテラルフローアッセイフォーマットなどの目的とするアッセイを用いて、例えば、食物、環境抗原 薬物又は他の抗原に対する免疫応答として宿主動物又はヒト患者によって発現される特異的抗体の免疫グロブリン(Ig)アイソタイプ、クラス、サブクラスなどを検出するのにも適用できる。目的とするアッセイの一部は1以上の洗浄及び/又は試料希釈段階を必要としないため、本アッセイは、種々の親和性及びアビディティを有する抗体を検出することができる。
一実施形態において、ラテラルフローは、少なくとも1つのストリップ(又はパッド)イムノクロマトグラフィー用固相を用いて達成される。このような装置は、少なくとも2つのコンポーネント、試料を負荷するためのパッドなどの近位固相及び、試験又は捕捉ゾーンに捕捉剤を含む、例えば近位固相と流体連通するストリップ又は膜などの別の遠位固相を含むことができる。一側面において、固相は別のパッドなどの第3固相を含み、ここで第3固相はDOI部分などの1以上の放出可能に固定される試薬を含むことができ、例えばこの第3固相は第1及び第2固相と流体連通する。本明明細書に記載の方法は、このような固相(単数又は複数)が、保持装置又はホルダー(例えば、限定するものではないがプレート、トレイ、プラットフォーム又はそれらの組み合わせであって、固相の1以上を収容できるように適合されたプレート、トレイ、プラットフォーム、専用囲い又はそれらの組み合わせ)に含まれることができることを含め、開示された本発明を実施するためのこのような固相の1以上を使用することができる。一側面において、イムノクロマトグラフィー用固相を含む少なくとも1つのストリップ又はパッドが、マルチストリップ/マルチパッド/マルチテストイムノクロマトグラフィー装置に含まれる。
従って、例えば、ラテラルフローストリップ膜の長軸に沿った一端の試験ゾーンに捕捉剤又はリガンドとして抗ハプテン抗体を固定できる。ラテラルフロー装置とは分離した器において、患者試料がハプテン/タグが連結された抗原/薬物と十分な時間、適切な温度で反応される。インキュベーション期間中に、特異的抗体はタグ付き抗原/薬物と免疫複合体を形成する。
次いで、例えば、試料を受容するか、あるいは放出可能な試薬、例えば第2結合ペアの1つのメンバー(例えば、ビオチン)と連結されたディテクター抗Igクラス抗体及び第2結合ペアの他のメンバー(例えば、ストレプトアビジン)に連結された放出可能なシグナル生成粒子もしくは標識を含むのに役立つパッド又は一連のパッドを一端に含む試験ストリップに反応混合物のアリコートを添加する。パッドの1つは試料の受容専用であることができる。もう1つのパッドは、過剰な流体を保持するために用いることができる。パッドは、アッセイが行われる膜、紙又は表面と直接又は間接に連通することができる。溶質(すなわち、ADA及び他の抗体)の移動は、パッド又はストリップと流体連通する移動層のパーコレーションによって達成される。本明細書において、移動層は、吸着性物質を介して試料中の物質の混合物を運ぶ流体である。例えば、試料が生理的緩衝液(例えば、PBS)で希釈されている場合、緩衝液は移動層として役立つ。
試料がタグ付き抗Igクラス抗体及びシグナル生成粒子もしくは標識を再構成及び放出させ、毛管作用で膜の長軸に沿って、対照反応のための試験対照ゾーンが位置する試験ストリップの遠位部分における反応試験ゾーン又は捕捉部位に移動するように、反応混合物のアリコートをパッド(単数又は複数)上に直接に添加する。試料中でハプテン標識された抗原と複合体を形成した特定の反応性抗体は、試験ゾーンに固定された抗ハプテン抗体に捕捉される。次いで、標識された抗Igクラス抗体は、特定のIgアイソタイプ又はクラスを含む捕捉された複合体と反応し、その場合、試験ゾーンにおいて固定される。次いで、捕捉された抗Igクラス抗体は、第2結合ペアの相互作用によってレポーター又は標識された粒子と反応し、試験ゾーンにおいて検出可能シグナルを生じる。検出可能シグナルは、宿主動物又はヒト患者によって発現される特定の免疫応答が試験されているIgクラスに属することを示す。
アッセイ対照ゾーンは試験ゾーンの下流に位置し、固定された非特異的Igクラス分子など、又は陽性対照である実施可能なアッセイの指標を提供する、試験されているIgクラスに特異的な固定された抗体を含むものとする。対照ゾーンにおけるシグナルの生成により、このアッセイが、確かに目的とする特定のクラスを検出することが確認される。
Igクラス又はアイソタイプは、IgG、IgM、IgA、IgE又はIgDのいずれか1つであることができる(図19〜22)。また、IgG1、IgG2などのIgサブクラスもまた検出できる。更に、抗体がκ鎖又はλ鎖を含むかどうかなどの、抗体のタイプを検出できる。このような測定を実施するための試薬、すなわち抗体は市販されているが、でなければ、当該技術分野で公知の材料及び方法を用いて製造できる。
このようなアッセイの別の設計は、抗原に特異的な抗体を用い、この抗体は、試験又は捕捉ゾーンに捕捉剤として固定される。その場合、試験に用いられる抗原は、一般にタグ付け又は標識されない。次いで、Ig特異的抗体(ディテクター)は結合ペアのメンバーでタグ付けされ、シグナル生成粒子は結合ペアの他のメンバーで標識される。例として、図23は、結合ペアとしてのビオチン/ストレプトアビジンの使用を示す。
Igアイソタイプアッセイのための別の設計は次のとおりである(図24)。例えば、抗IgEは捕捉試薬としての第1結合ペアのメンバー(例えば、ハプテン)でタグ付け又は連結され、一方、薬物はディテクター試薬としての第2結合ペアのメンバー(例えば、ビオチン)で結合又はタグ付けされる。この例示に関連して、固相は、抗ハプテンなどの抗体でコーティングされることができる。固相上、標的又はアッセイゾーンに、捕捉剤、リガンドのいずれかをプレコーティングし、次いで、宿主試料中の任意のIgE及びディテクター試薬を順次結合させるか、あるいは宿主試料からの任意のIgEとディテクター試薬を共にプレインキュベートし、次いでこのような混合物を固相に添加することができる。アビジン/ストレプトアビジン-分岐ポリマー結合体又はアビジン/ストレプトアビジンレポーターもしくは標識をレポーター又はシグナル生成剤として用いることができ、目測するか又はリーダーで読むことができる。あるいは、アビジン/ストレプトアビジンでコーティングされた固相を捕捉表面要素として用いることができ、これに順次、ビオチン化抗IgE抗体、宿主試料からの任意のIgE及びハプテンタグ付き薬物を加えるか、あるいはこれに、ビオチン化抗IgE、宿主試料からの任意のIgE及びハプテンタグ付き薬物を含むプレインキュベートした複合体を添加することができる。各々の選択肢は、次いで例えば、レポーター又はシグナル生成剤として役立つレポーター又は標識に連結された抗ハプテン又は抗ハプテン分岐ポリマーが添加される。
前節に記載されている分岐ポリマーの光学的利用に関する限り、本発明のLFAのために記載したプラットフォーム技術は、例えば、ELISA、マイクロビーズ/粒子及びナノビーズ/粒子アッセイなどの他のフォーマットにまで及ぶこともできる。ELISAは、種々の構成及びフォーマット、例えば二重抗原架橋フォーマットを用いることができる。ELISAは、ディップスティック、ビーズ、膜、組織培養基板、例えばマイクロタイター基板などの種々の固相のいずれかを用いて実施できる。その場合、薬物は、結合ペア、ビオチン及びストレプトアビジン/アビジン/ニュートラアビジン結合ペアなどの結合ペアを介して、直接又は間接に固相にコーティングされることができ、次いで、試料及び直接又は間接に標識された薬物が添加される。あるいは、タグ付き薬物(例えば、ビオチンなどの結合ペアのメンバーでタグ付けされた)、抗体/宿主試料及び直接又は間接に標識された薬物(例えば、酵素又は例えば、蛍光部分で直接又は間接に(例えば、ハプテン及び抗ハプテン結合ペアを介して標識された薬物)をある期間プレインキュベートし、次いでこのような混合物を固相に暴露することができる。結合ペアのメンバーが用いられる場合、固相は、結合ペアの他のメンバー、例えば、アビジン/ストレプトアビジン、抗ハプテン抗体(限定するものではないが、抗DNP抗体、抗ジゴキシン抗体、抗ジゴキシゲニン抗体、抗フルオレセイン抗体、抗チロキシン(T4)抗体、乱用薬物抗体の任意の抗薬物(例えば、抗モルヒネ、抗バルビツレート、抗THC、抗ヘロイン、抗アンフェタミンなど)、抗食物アレルゲン抗原又は、例えば、捕捉剤として役立つ任意の抗ハプテン抗体を含む)を含むことができる。ひとたび捕捉部分の結合ペアが選択されれば、非特異的又は偽陽性結合を避けるために、ディテクター部分のために、特に間接的に結合される標識のために、異なる結合ペアを用いることができる。それらの場合において、ディテクターに結合したレポーター部分の一部として、あるいは捕捉のタグの一部として、分岐ポリマーリンカーの使用が適用可能であり、それらのアッセイの感度を改善することができる。
分岐ポリマーの使用と同様にして、マイクロビーズ/粒子又はナノビーズ/粒子は、薬物分子で直接又は間接に(結合ペアを介して)コーティングされ、次いで試料及び標識薬物が添加されることもできる。次いで、このような薬物-ADA-薬物複合体の形成を、例えば適切な装置、例えばLuminexリーダーを用いて検出することができる。タグ付き薬物(例えば、ビオチン又はハプテンのタグ付き)、ADA及び薬物(例えば、酵素標識薬物又は蛍光標識薬物などの直接標識)をある期間プレインキュベートし、次いでこのような混合物を、例えば抗体の検出のためのアビジン/ストレプトアビジン又は抗ハプテンコーティングされたマイクロビーズ/粒子もしくはナノビーズ/粒子に添加することができる。再び、ひとたび捕捉部分の結合ペアが選択されれば、非特異的又は偽陽性結合を避けるために、ディテクター部分のために、特に間接的に結合される標識のために、異なる結合ペアを用いる必要がある。
本発明の他の目的は、荷電基、エステル基、グリカン、炭水化物、置換基、合成ポリマー(例えばPEG又はPEO)などの薬物の置換基に対する抗体を検出するためのLFA、ELISA又はビーズアッセイプラットフォームの使用である。増加したin vivo有効性を有する生物学的薬物の多くは、1以上の置換基、例えばPEG又はPEOなどの水溶性ポリマーで連結又は共有結合されているため、このような置換基に対する抗体、例えば抗PEG又は抗PEO抗体ばかりでなく、薬物と置換基の組み合わせ、すなわち例えば、置換基が薬物に結合したつなぎ目における部位などの組み合わせによって生じるエピトープ又は薬物表面の置換基のフォールディングによって生じるエピトープの検出のためのアッセイを作成することが重要となることもある。
よって、例えば、ラテラルフローアッセイフォーマットが用いられる場合、PEG又はPEOポリマーを、第1結合ペアのメンバー(例えば、ハプテン)でタグ付けして捕捉試薬を製造し、一方で、別のPEG又はPEOポリマーを第2結合ペアのメンバー(例えば、ビオチン)で結合してディテクター試薬を製造する。固相を、リガンド(本明細書の例では抗ハプテン)でコーティングすることができる。捕捉試薬は、固相上にプレコーティングし、次いで宿主試料中の任意の抗PEG/PEO抗体及びディテクター試薬を順次結合させることもできるし、あるいは捕捉試薬を宿主試料中の任意の抗PEG抗体及びディテクター試薬と共にプレインキュベートし、次いでこのような混合物を固相を添加してアッセイを行うこともできる。本明細書の例においては、レポーター又は標識で標識されたアビジン/ストレプトアビジン又はアビジン/ストレプトアビジン-分岐ポリマーの添加に続いて、シグナルを目測するか又はリーダーで読むことができる。ELISA又はビーズアッセイフォーマットが用いられる場合、分岐ポリマー-アビジン/ストレプトアビジンでコーティングされた固相を捕捉表面要素として用い、次いで、ビオチン化薬物、宿主試料からの任意の抗PEG抗体及びハプテンタグ付き薬物を順次結合させることができる。あるいは、ビオチン化薬物、宿主試料からの任意の抗PEG抗体及びハプテンタグ付き薬物を含むプレインキュベートした複合体を捕捉表面に添加し、次いで、レポーターもしくは標識で連結された抗ハプテン又はレポーターもしくは標識で連結された抗ハプテン分岐ポリマーを添加することができる。更に、第2結合ペア(例えば、ハプテン及び抗ハプテン)を必要とせずに、直接に標識した薬物もまた用いることができる。
いずれか1つの置換基という場合、置換基は、複数の種を含む類を含むことができることは公知である。例えば、炭化水素置換基は、炭素原子の添加を徐々に増やすことによって異なるサイズを有することもでき、例えば線状であることもでき、分岐していることもできる。従って、置換基の類の望ましい形態又はすべての形態が検出されることを確実にするために、標的に対する抗体などの適切なディテクターが用いられる。
場合によっては、アッセイのパフォーマンスを改善するために、ポリマー、例えばPEG又はPEOを、直接薬物標識/レポーター結合体を用いるアッセイに使用することができる。従って、PEG又はPEOは、捕捉要素又はディテクター要素として用いることができる。PEG/PEOポリマーの分子量は、PEG抗体を検出するために、約500〜約1,000,000、約2,000〜約100,000又は約10,000〜約50,000の範囲であることができる。
本明細書に記載のアッセイは、分岐ポリマー又は樹枝状ポリマー、例えば、対称及び非対称分岐ポリマー、例えば米国公開番号20060041058、20080114077及び20080200562に記載のもの又は他のデンドリマーもしくは樹枝状ポリマーを用いることもできる。対称分岐ポリマーは、限定するものではないが、星型ポリマー、櫛型ポリマー、スターバーストデンドリマー、コームバーストデンドリグラフト及びハイパーコーム分岐ポリマーを含むことができ、非対称分岐ポリマーは、ポリリジンデンドリマー、ランダム分岐ポリマーなどを含むことができる。
本発明によれば、対称分岐ポリマーは、いくつかの鎖が、中央部分又は領域(原子又は原子のクラスターであることができる)から放射状に広がることができるポリマーの一種であり、その鎖は、境界線、平面、中心又は軸のそれぞれの側に実質的に正確に対応して放射状に広がっている。従って、その鎖は、同じかほぼ同じ長さであり、分岐は同じかほぼ同じ部位で生じる。その結果、全構造の構成、構築及び外観に対して全般的な対称性がもたらされる。
対照的に、非対称分岐ポリマーは、いくつかの鎖が中央部分又は領域(原子又は原子のクラスターであることができる)から放射状に広がることができ、コア又は中央部が存在しない場合もあるポリマーの一種であり、その鎖は、境界線、平面、中心又は軸のそれぞれの側に実質的に正確に対応して放射状に広がってはいない。従って、分岐の長さは変化でき、あるいはランダムであり、分岐部位は変化でき、あるいはランダムである。従って、非対称樹枝状ポリマーの形状、構成又は構成において、いかなるレベルにおいても、分子に関する全般的な対称性は存在しない。
通常は、分岐ポリマー又は樹枝状ポリマーは、小分子モノマー、例えば小さな炭化水素、置換炭化水素(アミンなど)で構築される。分岐ポリマーは、アミノ酸又は塩基であるヌクレオシドもしくはヌクレオチドから製造できるが、目的とする分岐ポリマーは、タンパク質及び核酸などの生体情報分子を意味するわけではない。従って、目的とする分岐ポリマーは、1アミノ酸(例えばポリリジン)を含むことができる。従って、目的とする分岐ポリマーは、一般に、1種類のアミノ酸又は1種類の塩基(ヌクレオシドもしくはヌクレオチド)のみを含む。
このようなポリマーの利用によって、更にアッセイの感度を改善し、アッセイのバックグラウンドを低下させることができる。そのことは、宿主動物及びヒトの試料、例えば流体、例えば尿、唾液、涙、鼻腔液、血液、血清及び血漿において抗体濃度が低い場合がある免疫原性試験にとって重要となることがある。樹枝状ポリマーは、中間体として、あるいはある成分もしくは試薬、特に認識もしくは結合能力もしくは機能を有する成分もしくは試薬をもう1つに結合もしくは連結させる手段として役立つことができる。従って、例えば、分岐ポリマーは、結合ペアのメンバーを粒子、標識又はレポーターに結合させるのに使用できる。
本発明の実施に用いられる種々の試薬は一般に市販されているが、でなければ、当該技術分野で公知の材料及び方法、例えば抗体、吸水紙、化学試薬、樹枝状ポリマー、レポーター、ニトロセルロース、緩衝液などを用いて製造できる。設計上の選択として、本明細書に記載のように、あるいは本明細書に記載の引用文献のように、あるいは当該技術分野で公知のようにして、種々の材料が構成され、構成される。
よって、目的とする製品は、目的とする方法を実施するために使用できるものである。LFAに関連して、製品は、試料を受容することを目的とする固相又はクロマトグラフィー固定相(CSP)に試料を添加できるように、製品に液体デリバリーデバイスのアクセスを可能にするように構成されことができる。製品は、そこでアッセイが行われるCSPに加えて、例えば試薬を含み、試料を受容するためのさらなる固相ならびに本明細書に記載のCSP上の部位に固定された捕捉試薬を含む。他の製品はアッセイ装置を含み、さらなるアッセイ装置、1以上の試薬のためのバイアルもしくは他の容器、希釈剤もしくは洗浄媒体のための器もしくはバイアル、試験前の試料処理のための1以上の空の器などを更に含むことができる。
一実施形態において、LFA装置は、少なくとも1つのブロックを含む装置であり、ここでブロックは、その中に、上面、下面又は両方の外面に沿った突起又は窪み及び第1溝を含み、第1溝は、第1溝内に着脱可能にかみ合う少なくとも1つのCSPを受容するように構成される。他の実施形態において、ブロックは、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16又はそれ以上の突起又は窪みを含む。対応する相補的な突起及び窪みは、2つの部分を固定又は結合する手段を提供するために、突起と窪みがかみ合うことができるように結合される部分に位置させる。ブロックはCSP支持構造体を含むことができる。
他の側面において、装置は、ブロックの周囲寸法を収容できる十分な深さを有する少なくとも1つの第2溝を含むように構成されたアダプター手段又は部分を含み、ここでブロックは、第2溝内に着脱可能にかみ合う。関連した側面において、アダプター手段又は部分は、ブロックの突起又は窪みと、アダプター手段又は部分の内表面の外面に沿った対応する相補的な突起と窪みとがかみ合うように構成される。
他の側面において、装置は、ブロックの上面に着脱可能に取り付けられる蓋を含み、ここで蓋は、CSPの一端に液体試料を塗布できるように適合された一端における少なくとも1つの開口部を含む。関連した側面において、蓋は、試料塗布のための開口部とは分離した口、例えば実質的に長方形の口を更に含み、その口は、CSPの特定の部位の反応複合体における結合したレポーターの検出を可能にするために、CSPの反応ゾーンの見通しを可能にするように構成される。
一側面において、アダプター手段又は部分は、1以上の分離構造によって分離された1以上のコンパートメントを含む。
他の側面において、装置は、アダプター手段又は部分が、読み取り装置内に含まれる受容部位に着脱可能にかみ合う読み取り装置を含む。
他の実施形態において、LFA装置は蓋を含み、ここで蓋は、内表面上の1以上のスリーブ;蓋に着脱可能に取り付けられる少なくとも1つのCSP支持構造体;CSP支持構造体に着脱可能にかみ合う少なくとも1つのCSP;及び下部構造であって、CSP支持構造体を収容できる十分な深さを有するように構成され、CSP支持構造体は下部構造内に着脱可能にかみ合う前記下部構造を含む。
一側面において、CSP支持構造体は、CSPをその中に収容できるように適合された上部内表面に少なくとも1つの溝を含むように構成される。関連した側面において、溝は一体トリパタイトマニホールド構造を含み、ここでトリパタイトマニホールド構造は、マニホールド構造の第1末端における、逆さの実質的に十字形の突起;マニホールド構造の中央の突起;及びマニホールド構造の第2末端の突起を含む。マニホールド構造は、CSP及び、存在する任意の他の固相、例えばパッドを支持する。他の実施形態において、CSP支持構造体は種々の形状及びサイズで提供され、CSPなどの形状及びサイズに近似する単一構造体であることができる。CSP支持構造体は、例示されるように、例えば材料を節約するために分割することができる。また、CSP支持構造体は、例えばさらなる固相の部位において、幅が異なることができる。更に、CSP支持構造体は、CSPを枠にはめ、それを含むための空所をその上に作り出すために、それに直角な部分を含むことができる。
他の側面において、CSP支持構造体は合くぎを更に含み、ここで合くぎは、蓋における対向スリーブをかみ合わせることによって支持構造体に蓋を固定するように構成される。関連した側面において、蓋は、CSPの一端に液体試料を塗布できるように適合された一端における少なくとも1つの開口部を含み、ここで蓋は、開口部とは分離した口を含み、その口は、膜の反応ゾーンにおける反応複合体の分析を可能にするように構成される。他の実施形態において、支持構造体は、2の合くぎ、3の合くぎ、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16又はそれ以上の合くぎを含む。
一側面において、蓋は透明である。他の側面において、支持構造体は底面に複数の安定化突起を含む。
他の側面において、装置は2又はそれ以上のCSPを含む。関連した側面において、装置は、3のCSP、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24又はそれ以上のCSPを含む。
他の側面において、装置は2又はそれ以上のCSP支持構造体を含む。関連した側面において、装置は、3のCSP支持構造体、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24又はそれ以上のCSP支持構造体を含む。2以上のCSP支持構造体を、対応する2以上のCSPを支持するユニットに組み込むか又は結合することができる。
一側面において、装置は、装置におけるCSPの数に対応する適切な数の開口部及び口を含む。一実施形態において、試料塗布のための異なる開口部によって、試料の混在が最小化される。目的に応じて作られた(purpose-build)設計によって、設計上の選択として、1装置あたりの任意の数のアッセイに適合させることが可能になる。
他の側面において、装置は、前記読み取り装置内に含まれる受容部位によって下部構造が着脱可能にかみ合う読み取り装置を含む。
本明細書において、“クロマトグラフィー固定相”(“CSP”)は、それを介して移動層が流れ、そこで溶質と相の間の分布が生じるイムノクロマトグラフィーシステムの一部を意味する。固定相は、固体上に固定又は吸着された固体又は液体であることができる。固定相は、粒子(多孔質もしくは固体)又は繊維状物質(例えば、ニトロセルロース、ナイロンもしくはポリアミド、ガラス繊維、芯、ガラス製マイクロ/ナノチャネル、プラスチックマイクロ/ナノチャネル又は紙)からなることができる。CSPは、平面の薄いシート、例えば紙を含む種々の形態で提供できる。ラテラルフローアッセイストリップは、通常ニトロセルロースを含むが、CSPの1例である。
“リーダー”、“読み取り装置”又は“読み取り手段”は、適切な検知手段、例えば光電子増倍管装置、CCD装置、CMOS装置などを用いた、適切なシグナル、例えば蛍光、光、色、放射能などを検出及び測定するための能力を提供する装置である。例えば、プレートリーダーは、プレートなどの試料担体の平面表面上の組織化パターンにおけるドット、スポット、線又は他の一定の構成又は形状の型式で試験ゾーンで生成される蛍光、光、色、放射能などの適切なシグナルあるいは、96ウェルマイクロウェルプレートなどの担体において平面グリッドに構成される複数の容器内の液体混合物内で生成されるシグナルの検出及び測定を可能にする装置である。リーダーは、一度で、又は定められた順序で連続的に複数の部位又は試料を検出することを可能にするために、検知手段、試料又は1以上の試料の担体もしくは保持手段を操作するプロセッサ制御手段を含むことができる。このようなリーダーは、比色測定、蛍光測定、発光測定、エレクトロルミネセンス測定、磁気測定、電磁測定、屈折率測定、光反射測定、表面増強ラマン測定、放射性測定、蛍光偏光測定、時間分解蛍光測定、UV測定などを用いることができる。カラーベースリーダーのためには、電荷結合素子(CCD)カメラ、相補的金属酸化物半導体(CMOS)、スキャナ(すなわち、フラットベッドスキャナ)又は光反射ベース画像捕捉装置を用いることができる。カラーベースリーダーのためには、本明細書記載のアッセイにおいてシグナルを発生させるために光反射ベースリーダーを用いることができる。更に、画像を作成するためにCCD/CMOSカメラ又はスキャナを用いることができ、次いでそれを、パターン認識ソフトウェアを用いて処理して定量的又は半定量的結果を得ることができる。原シグナル/画像は、電子記録としてデジタル化又は保存することができる。更にまた、リーダーは、試料を運ぶ製品又は担体を読み取り装置に導入し、次いで検出の完了後に製品を取り除くロボットシステムのコンポーネントとして構成されることができる。分光光度計、ルミノメーター、液体シンチレーションカウンタ、マイクロタイタープレートリーダーなどは、リーダー又は読み取り装置の例である。それぞれにおいて、例えば試験管、シンチレーションバイアル、組織培養装置(例えばマイクロタイタープレート)などの適切な担体が用いられるが、それは当業者には明らかであろう。
本発明においては、読み取り装置でLFA CSPを分析することを可能にするLFA装置が開示されており、このような読み取り装置でCSPに関する試験シグナルを測定することができる。従って、図のいくつかで示されるように、マイクロタイタープレートリーダーは標準的マイクロプレートの各ウェルにおいてシグナルを読み取るか又は検出するように設計されており、その各ウェルにおいてイムノアッセイが行われる。よって、プレートリーダーは、各マイクロプレートを受容する手段を有し、次いでプレートにおける各ウェルからのシグナルを読みとる手段を有する。次いで、プレートリーダーは、データ分析のために各ウェルからの測定値を提供する。本発明に関連して、LFA装置は、例えば、標準的マイクロプレートリーダーで、複数のLFA CSPを分析することを可能にする。よって、LFA装置は、96ウェルELISAプレートなどの標準的マイクロプレート装置とは異ならない全体的な体裁を有し、ここでLFA装置の内部は、リーダーに1以上のLFA CSPを受容し、提示するように構成される。LFA装置は、任意の適切な材料で構築されることができ、当業者には明らかなように、設計上の選択としての特徴を含むことができる。
イムノアッセイフォーマットを用いる多くの現行の診断アッセイは、ハイスループット用に自動化設計される。よって、試薬は、コンピュータ制御のロボットアームなどの自動化手段によって試験装置に添加されることができ;次いでこの試験装置は、例えばロボット手段によって、適切なレポーターの存在が測定される、検出手段である読み取り装置もしくはリーダー、例えば比色計、ルミノメーター、発光検出手段(発光に基づく装置は、入射光源を必要としないため、蛍光に基づく装置よりもより単純であることができる)、時間分解蛍光検出手段、例えば液体シンチレーションカウンタ、蛍光偏光検出手段、放射能検出手段、蛍光検出手段、例えば光検出器、例えば光電子増倍管などに入れることができ;完了したら、ロボット手段は、読み取り試験装置を保持領域もしくは貯蔵領域に移動させることができる。その測定結果はデジタル化され、データの解釈のためにデータ保存手段及びデータ処理手段に伝達される。従って、例えば、アッセイをウェル中で行うか、試験試料をウェル中に入れることができる、例えば、96ウェル、384ウェルなどのマイクロタイタープレートであるか又はそれに類似したプレートフォーマットを有する製品又は試験装置を用いる操作のために構成された多くのELISAプレートリーダー、発光リーダーなどが存在する。
他の実施形態において、目的とするマルチLFA装置は、専用読み取り装置で分析される。マルチLFA装置の型式は設計上の選択である。
目的とするLFAは、試料が塗布され、そこでアッセイが行われるCSPが、試料アクセス手段及び結果検出手段を含むように構成されたプラスチック又はポリマーなどの不活性材料を含む保持もしくはハウジングのための手段もしくは装置にハウジングされるユニットアッセイとして行われるLFAであることができる。例えば、WO2006119160を参照のこと。一実施形態において、結果は、試料が添加され、例えば、アッセイストリップの反応ゾーンにおいて視覚化手段、読み取り手段、走査手段などを用いることによって結果を検出できる“チケット”(実質的に長方形のブロック、すなわち、ある側面が隣接する側面より長い)を含むLFA装置である。チケットは、顕微鏡スライドの寸法とほぼ同じか又はそれより小さい寸法を有するハウジング手段で1回のアッセイを行うように構成されることができる。1つのチケットは、複数のアッセイを行うように構成されることもできる。本発明のLFA装置は、膜のための支持構造体を提供し、アッセイ反応が行われる膜のバリア又は保護手段として役立つ。
図25は、LFAを実施するためのCSP109(図27参照)を支持するように適合されたチケット10(アダプター手段11を含む)の部分の図である。上面図(A)は、チケット10の蓋の下面を示し、その表面はまた、透視図の縁に足102として描かれた突起101も含む。突起101は、長側面の隅及び中ほどに外面上で一定の間隔を置く6つの部位として描かれている。第2図(B)はチケット10の側面図である。チケットは足102を含む。図(B)は、CSP支持構造体とかみ合う蓋の下方透視図を示すこともできる。第3図(C)は、チケット10の内部を描く上部位置ならびにその上部周囲を示す。蓋の足102を受容するための空所103は、長側面の隅及び中ほどに外面上で一定の間隔を置く6つの部位として描かれ、突起102と見当が合う。突起及び空所は、CSP及び種々のパッドなどの種々の固相をチケット内の定位置に方角を定めて置き付着させるのにも役立つ。チケット10はまた、LFAのためのCSP109を保持する溝105を提供する、長軸の側面に平行に走る隆起104も含む。第4図(D)は、既存のリーダーもしくは読み取り装置中でチケット10を読み取ることを可能にするか又は、見当に合わせてチケット10に積み重ねるのを可能にする、(C)に示したチケットの胴体の下面であることができる、適合手段11を示す。よって、既存の読み取り装置の既存の試料含有手段が、チケット10を受容することができるもの、例えば顕微鏡スライドのサイズに近いものである限り、既存の読み取り装置を用いることができる。
図26は、複数のLFAを行うための複数のチケット10のアセンブリを示す。適合手段12、12aは、既存の読み取り装置の試料含有手段の形状及びサイズを近似するように構成されることができ、アダプター手段12、12aは、1以上のチケット10を受容するように改変される。よって、アダプター手段12は、1以上のチケット10を支持するための支持構造体を提供し、ここでアダプター手段12は、チケット10を付着させ、着脱可能に固定する。図に示すように、アダプター手段12は、分離装置107なしで構成されることもできるし、アダプター手段12aは、1以上の分離装置108を含むように構成されることもできる。アダプター手段11、12、12aは、種々の公知の物質、例えばプラスチック、例えばポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリル ブタジエン スチレンなどのいずれかから製造できる。アダプター手段11、12、12aは、チケットコンポーネントを固定するために、あるいはアダプターを積み重ねることができるように、空所又は足106などの部位を提供するために成形することができる。あるいは、アダプター手段11、12、12aは固定手段を含むことができる。固定手段は、チケット10を定位置に固定するためのロッキング手段であることができる。このような固定手段は、例えば、チケット10を定位置に固定するための可動バー、カバーなどであることができる。例えば、アダプター手段11、12、12aは、チケット10の長縁にフレームをつけるための、適合手段11、12、12aの長軸に沿って走る一対の隆起を含むことができる。このように、この隆起対により、適合手段11、12、12a上に浅い溝が生じる。適合手段11、12、12aは、外面のあたりに均等に間隔を置くことができ、アダプター手段11、12、12aに取り付けられる、チケット10の下面領域よりもわずかに小さい開口部を生じる、固定手段として柔軟性のタブ又は突起を含むことができる。挿入に際して、アダプター手段11、12、12aの可逆的拡張を強いる圧力を用い、ひねる動きによって、ある角度でチケット10を挿入することによってチケット10を受容させるなどによって、チケット10を溝に挿入することができる。このような例において、定位置においた後、固定手段は元の方向に戻り、チケット10に付着するか又はその上部の位置を占め、それによってチケット10を定位置に固定する。適合手段11、12、12aの実際の構成は設計上の選択であり、当業者には明らかであろう。
イムノクロマトグラフィー装置20の他の実施形態において、図27は、蓋110で定位置に並行して固定された、複数のCSP10を示す。蓋110は、CSP109の端を付着させ、固定する。蓋110は、試料がCSP109に添加される楕円111及び、CSP109のそれぞれの反応ゾーン113(2つの暗色の棒で示してある)を視覚化したり、スキャンしたり読み取ったりすることができる、中央のむき出しの長方形領域112を含む。
図28は、3つの主要な部分110、114、115を含むイムノクロマトグラフィー装置20を示す。下面は、LFAを実施するための複数のCSP109をハウジングする、CSP支持構造体115を受容する中央の空所117を有するハウジング底114を含む。CSP109は、ハウジング底114に位置するCSP支持構造体115に並行して整列している。ストリップ109の反応ゾーン113は、各CSP109の2つの棒で示される。蓋110は上部及び右に位置し、これもまたCSP109を定位置に維持し、CSP109のための保護バリアを提供する。蓋110は、それを介して試料がCSP109に添加される複数の楕円111及び、蓋110がCSP支持構造115上に設置されるとき、CSP109上の反応ゾーン113への視覚アクセス及び検出アクセスを提供する空所112を含む。CSPの各々の側にもパッド118、119が示されているが、118は試料受容パッドであることができ、119は、毛管現象で運ばれた流体及び過剰試薬のための予備パッドであることができる。蓋表面116は、半透明、不透明又は透明であることができる。
図29は、見当に合わせて積み重ねた2つのイムノクロマトグラフィー装置を示す。装置20の体裁は、標準的96ウェルマイクロタイタープレートの体裁に近似し、そのリーダーにおける使用を対象とする。図でみられるように、楕円の穴を介して試料アクセスが提供される。楕円の穴111の列に隣接して、長方形の空所112が見えるが、装置20内のCSP109を見せる。マニホールド構造122の部分もまた示されている。
図30は、上から見た、イムノクロマトグラフィー装置20の上面図である。先細卵形の試料アクセス111が提供され、各アクセス位置内の薄い色の卵形形状は、試料を受容するためのパッド118(図28参照)を示し、パッド118は、反応が行われるCSP109と流体連通する。捕捉部位又は試験ゾーン120の上の口112は、反応の検出(すなわち、“窓”)を可能にし、109内の膜の反応ゾーン113(図28参照)を見せる。
図31は、プレートリーダーにおける適合性のために構成されたイムノクロマトグラフィー装置20の分解組立図である。蓋110及び表面116は、3つの構造110、114、115の上部構造を構成し、試料アクセス位置111及び口112を提供する。CSP支持構造体115は、その上にCSP109が位置する12組のトリパタイトマニホールド構造120、121、122を示し、各トリパタイト構造120、121、122は逆さの十字形の形状121を含み、十字架形状121は、LFAのための試薬を含む種々のパッド118(図28参照)ならびに試料受容パッドを支持することを目的とする。トリパタイト構造120、121、122の中央部分であるマニホールドストリップホルダー120は、口112の部位でCSP109を支持し、検出又は読み取りのためのCSP109の安定性を確実にするための小さめの中央の構造である。トリパタイト構造122の最後の部分は、例えば、流体及び過剰の試薬を採取するためのCSP109及び/又はパッド119を支持するためのもう1つの形状である。CSP支持構造115は、任意の流出流体を受容するための窪み123を提供する。一連のピン又は合くぎ124は、装置20の2つの部分110、115の整列を提供するために、蓋110の下面に存在する受容空所に収容されることを目的とする構造115上に分布される。第3構造114は、装置20のCSP支持構造体115を支持する手段を提供する基部又はフレームであり、各CSP支持構造体115を積み重ねることを可能にするように成形され構成される。上記のように、LFAは、通常、1以上のパッドを介する流体の毛細管流によってアッセイが行われるCSPを含む。CSPは、一般に、流体の毛細管流に対して伝導性がある膜、紙などの平面構造である。ニトロセルロース、ナイロンもしくはポリアミド、紙、ガラス繊維などが、このような膜の例である。パッドはその数を変えることができ、種々の材料でできていることができる種々の膜又は紙タイプの製品のいずれかを含むことができる。例えば、試料を受容するために、その上で及びその中に乾燥して試薬を含ませるために、あるいは過剰な流体を受容するために1以上のパッドを使用することができる。パッドはアッセイCSPと流体連通することができる。製品、アッセイ又は試験ストリップを作成するために、パッド及びCSPは、堅い下地材料、例えばプラスチック又は他のポリマーで支持されることができる。アッセイCSP構成はコンポーネントを安全にするために貢献し、有効に流体連通する。次いで、このようなCSPを支持構造体115上に構成する。あるいは下部構造114とCSP支持構造115を結合して1片にすることもできる。
図32は、試料アクセス楕円111及び口112を備える、2つ積み重ねた装置/20を示す。この実施形態において、蓋110は、蓋表面116を含めて透明である。
図33は、コンピュータによって制御できる、可動式トレイ、延伸機構、ベルト制御機構などを用いる、リーダーに導入できる、既存のマイクロタイタープレートリーダー中での使用を目的とする3つの部分110、114、115のもう1つの分解組立図である。
本発明は、一部分において、1つの装置で複数のアッセイを連続的又は遂次的に行うことができ、次にはレポーターの量をその部位で測定することによって試験部位又は捕捉部位における複合体の存在及び量を測定できる自動装置で分析できる、すなわち読み取ることができる装置に関する。従って、装置は、2以上のアッセイをその中に構成されることができる。構成されることができるアッセイ数は設計上の選択であり、装置の使用目的によって決定でき、所望の自動読み取り装置が使用される。従って、目的とする装置は、3のCSP、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24又はそれ以上のCSPを含むことができる。目的とする装置は、CSPを受容するために、対応する数の溝を含むことができる。CSPの長さは設計上の選択であることができ、装置は1つの列に並行して構成される複数のCPSを含むように構成されることもでき、装置は2以上の列のCSPを含むように構成されることもできる。従って、装置は、設計上の選択として、8つの試験を可能にする8つのCPSの1列を含むこともでき、16の試験を可能にする8つのCSPの2つの列などを含むこともできる。
他の実施形態において、LFA装置は、既存の試料含有手段、すなわち支持構造を、1以上のLFAアッセイ手段を収容できる現存しているプラットフォームに構成することによって、既存の読み取り装置フォーマットにかみ合うように適合される。一側面において、本明細書記載のユニット装置又はチケット上でみられるハウジングを無視して、各CSPがLFA装置に保持される(例えば、図28参照)。このような実施形態により、LFA装置に収容できるアッセイ数を増すことができ、アッセイは同時に行うことができ、同時に読み取ることができる。リーダーは、各CSP上のレポーターの存在を、個別に、小グループで、あるいはすべてのCSPを同時に読み取ることができるものであることができる。従って、各CSPを支持構造体上の部位又は空所に保持することができる。本発明のLFA装置は、例えば、接着手段、機械手段、例えば上部蓋又はストリップ上に乗るカバー手段及び、膜を定位置に付着する支持構造体を含むことができる。また、各ストリップは、各ストリップ又は膜のための専用空所を提供する隣接ストリップの空所とは分離した溝又は空所を各ストリップに提供するやり方で付着することができる。そのことは、例えば、本質的に溝を形成する、支持構造体の長さに沿って構成される、膜のストリップに平行に走る壁又は隆起、疎水性ポリマー、ペトロラタムなどの疎水性材料の薄い線などのバリア手段によって達成できる。支持構造体は、試料を添加する手段、必要に応じて流体を添加する手段及び反応部位でのレポーターの存在を検出する手段を可能にするように構成される。流体を添加する手段は、覆い又は蓋における空所;可視化を可能にする覆い又は蓋;などであることができる。他の実施形態において、蓋はまた、例えば、入射光又は他の形態の電磁放射に対して透明であることができ、ここで照明又は入射電磁放射の角度は、支持構造体とは直角であるか、あるいは支持構造体とは鋭角の角度である、すなわち光源はLFA装置の上部又は側面であることができる。更に他の実施形態において、蓋の下側又は底側は、例えば、良好な流体連通を確実にするために、異なる隣接アッセイストリップにさらなるバリアを提供するために、CSPに沿って毛管流体流を調節するために、定位置に、CSP及びパッドなどのコンポーネントを維持を助ける又は拘束するCSP、パッドなどの支持構造体上に見当に合わせて存在する安定化構造として、対応するガイド、拘束、統制手段及び他の物理的バリアなどを提供するフォーマット及びサイズで1以上の種々の隆起、釘、突起、形状などを含むように構成される。
単に例示目的であるが、装置が、既存のプレートリーダーでLFAを読み取らせることができるし、プレートリーダーで実施し、読み取ることもできる場合のいくつかの図が示される。目的とする装置は、任意の他の既存の読み取り装置で読み取ることができるように適合されることができる。
他の実施形態において、本発明は、本明細書記載の複数アッセイLFA装置のフォーマットに専用の読み取り装置を用いる、本発明の複数のアッセイLFA装置を読み取るための専用かつ組み込まれた自動システムに関する。従って、読み取り装置は、LFA装置をその中の検知手段へのアクセスのための読み取り装置に運送又は送出する、例えばコンピュータ制御のロボットアーム、ベルト、ギアリングシステムなどの手段(例えば、受容手段)を含むことができる。複数のアッセイがスキャン、読み取り、分析などされた後、運送手段又は送出手段によって、検知手段からLFA装置を、すでに試験した保持手段のための貯蔵領域に移動させることができる。
読み取り装置は、データ分析、データ表示及びデータ記憶を提供するために、データ処理手段、例えばCPU、データ記憶手段、例えばテープ、ディスク、ハードディスクドライブ、RAM、ROM、マイクロチップなど、データ表示手段、例えばLCD、CRTなど、データ再生もしくはデータ印刷手段などを含むことができる。読み取り装置は、LAN、WAN、WLAN、WWANなどによってデータを他の装置に転送するデータ通信を含むことができる。
読み取り装置は、場合により、LFA装置の各試料アクセス部位への試料添加を可能にする、適切に装備されたロボットアームなどの液体処理手段を含むことができる。よって、回転ラック又は他の専用試料ホルダーなどの試料保持手段中又はその上に試料を負荷し、そこから、試料塗布による試料アクセスによって液体処理装置によってアリコートを取り去り、本発明のLFA装置における試験のために試料を提供することができる。ニードル又はピペットなどの試料送出手段の内部から試料間の任意の試料を取り除くことを可能にするために、緩衝液、塩又は他の適切な液体洗浄液を含む器に試料送出手段を導入することができる。
自動システムなどにおいて、試料の確認を確実にするために、各試料を例えばカメラによって追跡することもできるし、各試料にバーコードなどの同定手段をつけることもできる。各LFA装置はまた、試料同定手段を試験同定手段に対応させることによって読み取り装置が試料を追跡できるように、バーコードなどの特有の試験同定手段を含むこともできる。従って、バーコードの場合は、読み取り装置はバーコードスキャン手段又は読み取り手段を含む。従って、読み取り結果は特定のイムノアッセイに対応し、そのイムノアッセイは特定の試料、従って患者に対応する。
一実施形態において、目的とするアッセイは、薬物の開発及び設計に用いられる。薬剤候補が、サブ母集団又は試験集団に認識されるエピトープ又は交差反応性もしくは免疫原性部位を含むかどうか、その場合どの程度までかを決定するために、それに対する抗体によって推定して、ランダム又は対象集団からの試料のパネルに対して薬剤候補をスクリーニングできる。そのデータによって、試料のパネルが得られる予定される集団における交差反応性及び/又は副作用の予想されるレベルのベースラインが提供される。薬剤候補は、本明細書記載のように薬物構造を変え、再試験することによって、免疫原性を避けるように操作されることができる。
他の実施形態において、目的とするアッセイは、患者が薬物処置レジメンへの組み入れの適切な候補かどうかを決定するために使用できる。既存の交差反応性ADAが存在するかどうかを測定するために患者が試験される。
本アッセイはまた、薬物処置レジメンの際の患者の状態をモニターするためにも用いられる。患者が薬物を投与されている間、定期的に患者モニタリングを行うことができる。ADAの存在は、可能な、あるいは予期される有効性の低下を示唆する。従って、投与量を増やすか、あるいは患者には代替薬物を投与する。
複数の薬物が同じか同様な置換基、基などを含む場合があるため、ある薬物に対する反応性は、同じか同様な置換基、基などを含む他の薬物に対する可能な、又は同様な反応性のシグナルになる可能性がある。従って、ある薬物を投与されている患者は、ADAの試験を行うことができ、ADAが存在する場合、そのADAが第2又は他の薬物と反応するかどうかについて患者を試験するか、あるいは、第2又は他の薬物に対する反応性について患者抗体を試験することができる。
他の実施形態において、アレルギーなどの病状の場合において、目的とするアッセイは、宿主が、食物アレルゲン、環境アレルゲン又は自己抗原などの目的とする抗原に対する抗体反応を起こしたかどうかを確かめるために使用できる。従って、本アッセイは、宿主が、特定の食物、例えばグルテン、小麦などに対するアレルギー;環境抗原、例えば特定の植物の花粉、ふけなど;ヒトにおいてセリアック病、関節リウマチ、重症筋無力症、糖尿病などの疾患を引き起こす、グレーブズ病などの、ミエリン、核酸、種々の器官、例えば甲状腺に対する自己抗体に起因する自己免疫疾患を有するかどうかを確かめるために使用できる。
ここで、限定するものではない以下の実施例によって、本発明を更に詳細に説明する。
実施例1
ビオチンとハプテンの結合方法
PEG又は薬物分子とビオチン及びハプテン、例えばDNP、ジゴキシゲニン、ジゴキシン、フルオレセイン、チロキシン、THC、モルヒネ、アンフェタミン、ヘロイン、バルビツレート又は他のタグとの結合の一般的な例として、PEG及びIgG分子を用いる。ペプチド、タンパク質及びDNA/RNA薬物の他の結合も同様にして製造した
方法1.40kDa PEGとビオチンとの結合(リンカー無し)。PEG-NH2(MW 40,000、NOF社)(1.33mg)をPBS(BupHリン酸緩衝化生理食塩水、Thermo社)1mLに溶解した。N-ヒドロキシスクシンイミドビオチン(EZ-Link NHS-ビオチン、Thermo社)(113μg)をジメチルスルホキシド(DMSO)33.3uLに溶解した。次いでこの溶液をPEG溶液に加えた。反応物を室温で1時間インキュベートした。生成物を脱塩カラム、限外濾過又は透析で精製した。
方法2.40kDa PEGとジゴキシゲニンとの結合(リンカー無し)。PEG-NH2(MW 40,000、NOF社)(1.33mg)をPBS(BupHリン酸緩衝化生理食塩水、Thermo社)1mLに溶解した。Ε-(ジゴキシゲニン-3-O-アセトアミド)カプロン酸N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(Sigma-Aldrich社)(219.6μg)をDMSO 33.3uLに溶解し、次いでそれをPEG溶液に加えた。反応物を室温で1時間インキュベートした。生成物を脱塩カラム、限外濾過又は透析で精製した。
方法3.40kDa PEGとDNPとの結合(リンカー無し)。PEG-NH2(MW 40,000、NOF社)(1.33mg)をPBS(BupHリン酸緩衝化生理食塩水、Thermo社)1mLに溶解した。2,4-ジニトロフェニル-N-ヒドロキシスクシンイミド(Cisbio社)(131.3μg)をジメチルスルホキシド33.3uLに溶解し、次いでそれをPEG溶液に加えた。反応物を室温で1時間インキュベートした。生成物を脱塩カラム、限外濾過又は透析で精製した。
方法4.マウスIgGとビオチンとの結合(リンカー無し)。マウスIgG 2mgをPBS(BupHリン酸緩衝化生理食塩水、Thermo社)2mLに溶解した。N-ヒドロキシスクシンイミドビオチン(EZ-Link NHS-ビオチン、Thermo社)45μgを水13.2uLに溶解し、それをマウスIgG溶液に加えた。反応物を室温で1時間インキュベートした。生成物を脱塩カラム、限外濾過又は透析で精製した。
方法5.マウスIgGとビオチンとの結合(リンカー有り)。マウスIgG 2mgをPBS(BupHリン酸緩衝化生理食塩水、Thermo社)2mLに溶解した。EZ-Link NHS-PEG4-ビオチン(Thermo社)(77.7μg)を水13.2uLに溶解し、次いでマウスIgG溶液に加えた。反応物を室温で1時間インキュベートした。生成物を脱塩カラム、限外濾過又は透析で精製した。
方法6.マウスIgGとジゴキシゲニンとの結合(リンカー無し)。マウスIgG 2mgをPBS(BupHリン酸緩衝化生理食塩水、Thermo社)2mLに溶解した。ε-(ジゴキシゲニン-3-O-アセトアミド)カプロン酸N-ドロキシスクシンイミドエステル(Sigma-Aldrich社)(86.96μg)をDMSO 13.2uLに溶解し、それをマウスIgG溶液に加えた。反応物を室温で1時間インキュベートした。生成物を脱塩カラム、限外濾過又は透析で精製した。
方法7.マウスIgGとジゴキシゲニンとの結合(リンカー有り)。マウスIgG 4mgを0.1Mリン酸ナトリウム(5mM EDTA、pH6.0)1mLに溶解した。2-メルカプトエチルアミン・HCl 6mgをマウスIgG溶液に加えた。反応物を37℃で90分間インキュベートした。還元したIgGを脱塩カラム、限外濾過又は透析で精製し、PBS(BupHリン酸緩衝化生理食塩水、Thermo社)1mLの容量に濃縮した。N-(κ-マレイミドウンデカン酸)ヒドラジド・トリフルオロ酢酸塩(Thermo社)(109μg)をジメチルスルホキシド26.6uLに溶解し、次いでそれをマウスIgG溶液に加えた。反応物を室温で2時間インキュベートした。反応混合物を、2-(モルホリノ)エタンスルホン酸(0.9%NaCl、Thermo社、pH4.7)を用いて、脱塩カラム、限外濾過又は透析で精製した。ε-(ジゴキシゲニン-3-O-アセトアミド)カプロン酸N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(Sigma-Aldrich社)(175μg)をDMSO 26.6uLに溶解し、次いでそれを活性化マウスIgG溶液に加えた。反応物を室温で1時間インキュベートした。生成物を脱塩カラム、限外濾過又は透析で精製した。
方法8.マウスIgGとDNPとの結合(リンカー無し)。マウスIgG 2mgをPBS(BupHリン酸緩衝化生理食塩水、Thermo社)2mLに溶解した。2,4-ジニトロフェニル-N-ヒドロキシスクシンイミド(Cisbio社)52μgをジメチルスルホキシド13.2uLに溶解し、次いでマウスIgG溶液に添加した。反応物を室温で1時間インキュベートした。生成物を脱塩カラム、限外濾過又は透析で精製した。
方法9.マウスIgGとDNPとの結合(リンカー有り)。マウスIgG 4mgを0.1Mリン酸ナトリウム(5mM EDTA、pH6.0)1mLに溶解した。2-メルカプトエチルアミン・HCl 6mgをマウスIgG溶液に加えた。反応物を37℃で90分間インキュベートした。還元したIgGを脱塩カラム、透析又は限外濾過で精製し、PBS(BupHリン酸緩衝化生理食塩水、Thermo社)1mLの容量に濃縮した。N-(κ-マレイミドウンデカン酸)ヒドラジド・トリフルオロ酢酸塩(Thermo社)(109μg)をジメチルスルホキシド26.6uLに溶解し、これをマウスIgG溶液に加えた。反応物を室温で2時間インキュベートした。反応混合物を、2-(モルホリノ)エタンスルホン酸(0.9%NaCl、Thermo社、pH4.7)を用いて、脱塩カラム、透析又は限外濾過で精製した。2,4-ジニトロフェニル-N-ヒドロキシスクシンイミド(Cisbio社)(104.8μg)をジメチルスルホキシド26.6uLに溶解した。次いでそれをマウスIgG溶液に加えた。反応物を室温で1時間インキュベートした。生成物を脱塩カラム、限外濾過又は透析で精製した。
方法10.アルデヒド官能基を用いる、マウスIgGとビオチンとの結合(リンカー無し)。マウスIgG 2mgを0.1M酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5、Thermo社)1mLに溶解した。メタ過ヨウ素酸ナトリウム(Thermo社)(2.1mg)をマウスIgG溶液に加えた。反応物を、室温、暗所で30分間インキュベートし、次いで脱塩カラム、透析又は限外濾過で精製し、PBS900uLに濃縮した。ビオチンヒドラジド(EZ-Linkビオチンヒドラジド、Thermo社)(1.29mg)をDMSO 100uLに溶解し、次いでそれを活性化マウスIgG溶液に加え、室温で2時間インキュベートした。生成物を脱塩カラム、限外濾過又は透析で精製した。
方法11.アルデヒド官能基を用いる、マウスIgGとビオチンとの結合(リンカー有り)。マウスIgG 2mgを0.1M酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5、Thermo社)1mLに溶解した。メタ過ヨウ素酸ナトリウム(Thermo社)(2.1mg)をマウスIgG溶液に加えた。反応物を室温、暗所で30分間インキュベートし、次いで脱塩カラム、透析又は濾過で精製し、PBS900uLに濃縮した。ビオチン-dPEG(登録商標)4-ヒドラジド(Quanta Biodesign社)(2.53mg)をDMSO100uLに溶解し、次いでそれを活性化マウスIgG溶液に加え、室温で2時間インキュベートした。生成物を脱塩カラム、限外濾過又は透析で精製した。
方法12.カルボキシル官能基を用いる、マウスIgGとビオチンとの結合(リンカー無し)。マウスIgG5mgを2-(モルホリノ)エタンスルホン酸(0.9%NaCl、Thermo社、pH4.7)962.5μLに溶解した。ビオチンヒドラジド(EZ-Linkビオチンヒドラジド、Thermo社)(323μg)をDMSO 25μLに溶解し、次いでそれをマウスIgG溶液に加えた。1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(1.25mg)を2-(モルホリノ)エタンスルホン酸(0.9%NaCl、Thermo社、pH4.7)12.5μLに溶解し、次いでそれをマウスIgG溶液に加えた。反応物を室温で2時間インキュベートした。生成物を脱塩カラム、限外濾過又は透析で精製した。
方法13.カルボキシル官能基を用いる、マウスIgGとビオチンとの結合(リンカー有り)。マウスIgG5mgを-(モルホリノ)エタンスルホン酸(0.9%NaCl、Thermo社、pH4.7)962.5μLに溶解した。ビオチン-dPEG(登録商標)4-ヒドラジド(Quanta Biodesign社)(632μg)をDMSO25μLに溶解し、次いでそれをマウスIgG溶液に加えた。1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(1.25mg)を(モルホリノ)エタンスルホン酸(0.9%NaCl、Thermo社、pH4.7)12.5uLに溶解し、その溶液をマウスIgG溶液に加えた。反応物を室温で2時間インキュベートした。生成物を脱塩カラム、限外濾過又は透析で精製した。
方法14.マレイミド官能基を用いる、マウスIgGとビオチンとの結合(リンカー無し)。マウスIgG 2mgを0.1Mリン酸ナトリウム(5mM EDTA、pH6.0)1mLに溶解した。2-メルカプトエチルアミン・HCl6mgをマウスIgG溶液に加えた。反応物を37℃で90分間インキュベートした。還元したIgGを脱塩カラムで精製し、次いでPBS(BupHリン酸緩衝化生理食塩水、Thermo社)で平衡させた。1-ビオチンアミド-4-[4´-(マレイミドメチル)シクロヘキサンカルボキサミド]ブタン(71μg)をDMSO 13μLに溶解し、次いでそれをマウスIgG溶液に加えた。反応物を室温で2時間インキュベートした。生成物を脱塩カラム、限外濾過又は透析で精製した。
方法15.マレイミド官能基を用いる、マウスIgGとビオチンとの結合(リンカー有り)。マウスIgG 2mgを0.1Mリン酸ナトリウム(5mM EDTA、pH6.0)1mLに溶解した。2-メルカプトエチルアミン・HCl6mgをマウスIgG溶液に加えた。反応物を37℃で90分間インキュベートした。還元したIgGを脱塩カラムで精製し、次いでPBS(BupHリン酸緩衝化生理食塩水、Thermo社)で平衡させた。EZ-Link(登録商標)マレイミド-PEG11-ビオチン(Thermo社)(243μg)をDMSO 26μLに溶解し、次いでそれをマウスIgG溶液に加えた。反応物を室温で2時間インキュベートした。生成物を脱塩カラム、限外濾過又は透析で精製した。
方法16.ヨードアセトアミド基を用いる、マウスIgGとビオチンとの結合(リンカー無し)。マウスIgG 4mgを0.1Mリン酸ナトリウム(5mM EDTA、pH6.0)1mLに溶解した。2-メルカプトエチルアミン・HCl6mgをマウスIgG溶液に加えた。反応物を37℃で90分間インキュベートした。還元したIgGを脱塩カラムで精製し、次いで50mMトリス・HCl(5mM EDTA、pH8.0〜8.3)で平衡させ、1mLの容量に濃縮した。N-ヨードアセチル-N-ビオチニルヘキシレンジアミン(Thermo社)100μgをジメチルホルムアミド(DMF)50μLに溶解し、次いでその溶液を還元したマウスIgG溶液に添加した。反応物を室温、暗所で90分間インキュベートした。生成物を脱塩カラム、限外濾過又は透析で精製した。
方法17.ヨードアセトアミド基を用いる、マウスIgGとビオチンとの結合(リンカー有り)。マウスIgG 4mgを0.1Mリン酸ナトリウム(5mM EDTA、pH6.0)1mLに溶解した。2-メルカプトエチルアミン・HCl6mgをマウスIgG溶液に加えた。反応物を37℃で90分間インキュベートした。還元したIgGを脱塩カラム、限外濾過又は透析で精製し、50mMトリス・HCl(5mM EDTA、pH8.0〜8.3)で平衡させ、1mLの容量に濃縮した。ビオチニル-ヨードアセトアミジル-3,6-ジオキサオクタンジアミン(Thermo社)110μgを50mMトリス・HCl(5mM EDTA、pH8.0〜8.3)50μLに溶解し、その溶液を還元したマウスIgG溶液に加えた。反応物を室温、暗所で90分間インキュベートした。生成物を脱塩カラム、限外濾過又は透析で精製した。
方法18.40kDa PEGとビオチンとの結合(リンカー無し)。方法1と同様にして、アミノキシPEG(MW 40,000、NOF社)をビオチンと連結した。
方法19.40kDa PEGとジゴキシゲニンとの結合(リンカー無し)。方法2と同様にして、アミノキシPEG(MW 40,000、NOF社)をジゴキシゲニンに連結した。
方法20.40kDa PEGとDNPとの結合(リンカー無し)。方法3と同様にして、アミノキシPEG(MW 40,000、NOF社)をDNPと連結した。
40kDa PEGを用いた場合と同様にして、10kDa〜50kDaのPEG分子量を用いて他のPEG-ビオチン及びPEG-ハプテン結合体を製造した。IgGを用いた場合と同様にして、他のペプチド/タンパク質-ビオチン及びペプチド/タンパク質-ハプテン結合体を製造した。88〜20,000の分子量のPEGなどのリンカー又はスペーサーを有する結合体;1炭素原子〜22炭素原子の炭化水素、芳香環、炭素以外のヘテロ原子(例えば、N、O、S、P、など)及び/又はそれらの組み合わせを含有するリンカー;タンパク質(すなわち、ウシ、ヒト、ウサギ、マウス、ラット、ヤギ及び/又は他の供給源由来のアルブミン又はIgG)、分岐ポリマー(例えば、ホモ官能基、ヘテロ2官能基及び多官能基を有する分岐PEGポリマーならびに他の対称及び非対称分岐ポリマー)は、すべて同様にして製造した。
実施例2
分岐ポリマー結合体の製造
タンパク質-ランダム分岐ポリマー結合体の製造
ランダム分岐(RB)混合(m)表面(OH/NH2混合)m-B-PEI-NH2/OH-2-タンパク質(PEIはポリエチレンイミンである)結合体の製造は、分岐ポリマー-ポリペプチド結合体の製造のための一般的手順で行われる。他の結合体、例えばPEI-タンパク質、m-RB-PEI-NH2-1-タンパク質、m-RB-PEI-NH2-2-タンパク質、m-RB-PEI-NH2-3-タンパク質、m-RB-PEI-NH2-4-タンパク質に加えて、m-RB-PEI-NH2/OH-1(OH/NH2混合)-タンパク質、m-RB-PEI-NH2/OH-2(OH/NH2混合)-タンパク質及びm-RB-PEI-NH2/OH-3(OH/NH2混合)-タンパク質結合体は同様にして製造した。
LC-SPDP-混合表面m-RB-PEI-NH2/OH-2:混合表面ランダム分岐m-RB-PEI-NH2/OH-2(400x10-9mol)のリン酸緩衝液(20mMリン酸塩及び0.1M NaCl、pH7.5)溶液(400ml)に、長鎖(LC)スペーサーを有する4.0x10-6molのスルホ-LC-SPDP(スクシンイミジル6-(3-[2-ピリジルジチオ]-プロピオンアミド)ヘキサノアート、Pierce社/Thermo Scientific社)の水溶液(400ml)を加えた。混合物をボルテックスし、30℃で30分間インキュベートした。LC-SPDP-m-RB-PEI-NH2/OH-2をゲル濾過クロマトグラフィーで精製し、緩衝液A(0.1Mリン酸塩、0.1M NaCl及びmM EDTA、pH6.8)で平衡させた。生成物を更に濃縮して、おおよそ0.77nmol/μmolの濃度の溶液465mlを得た。
LC-SPDP m-RB-PEI-NH2/OH-2からのチオール化m-RB-PEI-NH2/OH-2:LC-SPDP m-RB-PEI-NH2/OH-3(50nmol、緩衝液A 65ml)をジチオスレイトール(DTT)(50mM、緩衝液A)100mlと混合し、室温で15分間インキュベートした。緩衝液Aを用いるゲル濾過によって、過剰のDTT及び副生成物を除去した。生成物を10K Centricon Concentratorで濃縮して、390mlのチオール化m-RB-PEI-NH2/OH-2を得、それを活性化抗体との結合に用いた。
マレイミドR(MAL-R)活性化タンパク質:タンパク質のPBS溶液(310μL、34nmol)に、MAL-R-NHS(N-ヒドロキシスクシンイミド)溶液(10mM水溶液)20.4mlを加えた。混合物をボルテックスし、30℃で15分間インキュベートした。生成物を緩衝液Aを用いてゲル濾過で精製した。チオール化m-ran-AB-PEI-NH2/OH-2との結合のためにマレイミド-R活性化タンパク質を用いた。
m-RB-PEI-NH2/OH-2-タンパク質結合体:チオール化m-RB-PEI-NH2/OH-2(310ml又は35.7nmol)にMAL-R活性化タンパク質(4.8mL又は34nmol)を加えた。反応混合物をおおよそ800mlに濃縮し、次いでそれを終夜4℃で、室温で約1時間インキュベートした。完了後、反応物をエチルマレイミド(50ミリモル溶液)100μLでクエンチし、次いで20mMリン酸緩衝液(pH6)による塩化ナトリウムステップ勾配を用いるカルボキシメチルセルロースカラム(5ml)で結合体を分画した。塩化ナトリウム勾配を用いて結合体を溶出し、陽イオン交換クロマトグラフィー、UV分光法及びポリアクリルアミドゲル電気泳動で解析した。
還元的カップリングによる結合
タンパク質の還元:タンパク質(14nmol、緩衝液B(0.1Mリン酸ナトリウム、5mM EDTA及び0.1M NaCl、pH6.0を含む)160μL)にDTT(50mM、緩衝液B)40μLを加えた。溶液を室温で30分間放置した。緩衝液Bで平衡させたSephadex G-25カラムを用いるゲル濾過で生成物を精製した。還元したタンパク質を220μLに濃縮し、これを次の結合に用いた。
MAL-R-混合表面RBP:混合表面RBP溶液400μL(400x10-9mol)(pH7.4)にMAL-R-NHS(10mM水溶液)400μLを加えた。それを混合し、30℃で15分間インキュベートした。完了後、緩衝液Bで平衡させたSephadex G-25カラムで生成物を精製した。MAL-R-混合表面RBPを回収し、同じ緩衝液でのアリコートを40℃で保存した。
混合表面RBP-タンパク質結合体:還元したタンパク質(14nmol、220μL)に、撹拌しながらMAL-R-混合表面m-RB-PEI-NH2/OH-2(154μL、16.6nmol)を加えた。その混合物に炭酸ナトリウム(1.0M溶液)12.5μを加えてpH〜6.8にした。反応を室温で1時間続けた。システアミン(0.4mM溶液)100μLを添加して反応を停止させた。結合混合物を、塩化ナトリウム勾配溶離を用いるCMセルロースカラムで精製した。
ストレプトアビジン-非対称/対称分岐ポリマー結合体を含む他のタンパク質-非対称/対称分岐ポリマー結合体の製造を同様にして行った。
実施例3
金-Ab結合体の製造:
125mlフラスコにコロイド金溶液(直径20〜80nm、O.D.1.078)60mlを加えた。0.2M炭酸カリウム溶液を加えて、溶液のpHを8〜11に調整した。その溶液に、撹拌しながら、共役抗体/ストレプトアビジン溶液(O.D.0.1〜1.5、ホウ酸ナトリウム緩衝液)600mlを加え、次いでウシ血清アルブミン(20%、アジ化ナトリウム安定剤入り)600mlを添加した。20℃で更に20〜60分間混合物を撹拌した。溶液の色は紫色のままであり、いくらかの泡立ちが観察された。完了後、スターバーを取り除き、反応混合物を50mlコニカルチューブ2つに移行させた。上清に色がほとんど観察されなくなるまで物質を遠心分離した。上清を除去し、各チューブに25mMホウ酸ナトリウム緩衝液400mlを加えた。内容物を十分に混合し、2つのチューブの物質を合わせ、UV-Visで解析した。
実施例4
抗マウスIgGの検出のための免疫原性アッセイ
ラテラルフローアッセイ設計によって得られる典型的な結果を図3に示す。ここで、薬物はマウスIgGであり、宿主は、マウスIgGに暴露されるヤギである。図2に示したLFAフォーマットを用い、LFA試験ストリップリーダー(LURリーダー、ANP Technologies社]により、ヤギ抗体の連続希釈液を用いて図3の用量反応曲線を作成した。アッセイの検出限界はADA 25ng/mLである。任意のタイプの治療抗体に対するADAを検出するために、アッセイ設計を用いることができる。
実施例5
抗PEG/PEO抗体の検出
薬物又は抗体がPEG又はPEOポリマーにより置換されていることを除き、本明細書の記載と同様にして抗PEG/PEO抗体検出アッセイを作成する。種々の官能基化PEG/PEOポリマーは販売会社から購入した。
図1に記載のものと同様なLFAフォーマットを用いて、40kDa PEGのための免疫原性アッセイを開発した。アッセイには、ADAを含むことが疑われる血清試料と、上記の方法1によって製造したビオチン標識PEG及び上記の方法2によって製造したジゴキシゲニン連結PEGとを20分間インキュベートすることを含んだ。次いで、放出可能なストレプトアビジンでコーティングされた金粒子及び、固定されたマウス抗ジゴキシゲニン抗体(Meridian Life Science社)を含む試験ゾーンを含むラテラルフロー試験ストリップに反応混合物100μLを添加した。用量反応曲線を図4に示す。ADAの検出限界125ng/mLが達成された。アッセイにおける陽性対照ADAとしてマウスIgM抗PEG(Academia Sinicaから)を用いた。
500ng/mL ADA溶液に漸増量の40kDa PEGを加え、免疫原性LFAを試験することによって、ADA陽性シグナルが減少することを示す薬物枯渇アッセイによってPEG免疫原性LFAの特異性を検証した(図5)。
チケット上のレポーターを測定するために、手に持ったリーダー(SARIIリーダー、ANP Technologies社)を用いた。このリーダーは対照試料を用いてキャリブレーションし、特定のシグナルからのバックグラウンドを識別するために250リーダーユニットの固定カットオフを用いるように設計した。カットオフレベルを測定するために、試料を段階的量の遊離PEGでスパイクした。リーダーによって用いられるパターン認識ソフトウェアにおいて、その値より低い検出シグナルはすべてノイズ又はバックグラウンドとみなした。固定カットオフポイントは、ELISAフォーマットに多くも散られる浮動カットオフポイントよりも利点を提供する。
40kDa PEG免疫原性LFAを用いて、50の正常ヒト血清試料を試験した。結果を図6に示す。試料216及び257は弱いか又はぎりぎりの陽性を示したので、確認のために再試験し、薬物枯渇アッセイに供した。確認試験の結果は、両方の試料が真陰性であることを示している(図7)。
実施例6
抗グルカゴン抗体の検出
小さ目のタンパク質及びペプチドに対する抗体を検出するための目的とするアッセイの能力の例として、図1に示すLFAフォーマットを用いて、グルカゴン(MW=3,485)(Bachem社、カリフォルニア州トランス)の免疫原性アッセイを開発した。その実施形態において、薬物がグルカゴンであるという条件下で、前述と同様にして抗グルカゴン抗体検出アッセイを作成する。
アッセイには、ADAを含む血清試料とビオチン標識グルカゴン(Bachem社)及び上記のように製造したジゴキシゲニン連結グルカゴンとを20分間インキュベートし、次いで、放出可能なストレプトアビジンでコーティングされた金粒子(例えば、WO2005051295参照)及び、固定された市販抗ジゴキシゲニン抗体を含む試験ゾーンを含むラテラルフロー試験ストリップに反応混合物100uL添加することを含んだ。図8に用量反応曲線を示す。ADAの検出限界125ng/mLが達成された。アッセイにおけるADA陽性対照としてウサギ抗グルカゴン抗体(Bachem社)を用いた。
漸増濃度のグルカゴンを抗グルカゴン陽性対照抗体(Bachem社)に加え、試料をLFAで試験する薬物枯渇アッセイで免疫原性LFAの特異性を検証した。この試験によって、500ng/mL ADAに漸増量のグルカゴンを加え、免疫原性LFAを試験することによってADA陽性シグナルが減少することが示された(図9)。
グルカゴン免疫原性LFAを用いて、50の正常ヒト血清試料を試験した。結果を図10に示す。試料7、9、28及び32は陽性であったので、再試験し、確認のために薬物枯渇アッセイに供した。確認試験の結果は、試料7は偽陽性であり、試料9は真陽性であり、試料28及び32は真陰性であることを示している(図11)。
実施例7
抗GLP-1抗体の検出
本発明の他の実施形態において、グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1、MW=4,112)に対する抗体の検出が得られた。抗GLP-1抗体検出アッセイは、薬物がGLP-1であるという条件下で、前述と同様にして作成した。
アッセイは、ADAを含む血清試料と、ビオチン標識GLP-1(Bachem社)及び上記のように製造したジゴキシゲニン連結GLP-1とを20分間インキュベートすることを含んだ。次いで、放出可能なストレプトアビジンでコーティングされた金粒子及び、固定された市販抗ジゴキシゲニン抗体を含む試験ゾーンを含むラテラルフロー試験ストリップに反応混合物100μLを加えた。用量反応曲線を図12に示す。ADAの検出限界250ng/mLが達成された。陽性対照としてウサギ抗GLP-1(Bachem社)を用いた。
500ng/mL ADA溶液に漸増量のGLP-1を加え、免疫原性LFAを試験することによって、ADA陽性シグナルが減少することを示す薬物枯渇アッセイによってPEG免疫原性LFAの特異性を検証した(図13)。
グルカゴン免疫原性LFAを用いて、50の正常ヒト血清試料を試験した。結果を図14に示す。試料7及び9は陽性であったので、再試験し、確認のために薬物枯渇アッセイに供した。確認試験の結果は、試料7は偽陽性であり、試料9は真陽性であることを示している(図11)。
GLP-1免疫原性LFAの2つの異なるバッチにおいて、肥満患者からの50の血清試料を試験した(図16及び17)。試料300のみが陽性であることが見いだされた。試料を再試験し、確認のために薬物枯渇アッセイに供した。確認試験の結果は、試料300が偽陽性であることを示している(図18)。
本明細書に引用したすべての参考文献は、その全体が参照により本願に組み込まれる。
参考文献
Figure 2012533064

Claims (48)

  1. 目的とする薬物(DOI)、食物抗原(FA)又は環境抗原(EA)に対する抗体の存在を検出するイムノアッセイ法であって、以下の工程、
    1.少なくとも1つのイムノクロマトグラフィー用固相をその近位領域で試料と接触させる工程であって、前記試料が移動相に少なくとも1つの抗体を含む工程、
    2.前記近位領域から前記固相の遠位領域に可動性抗体を流れさせる工程であって、前記遠位領域が固定された捕捉剤を含み、前記捕捉剤が抗体複合体を固定し、前記抗体複合体が、前記抗体の第1抗原結合領域に結合した第1DOI、FA又はEA部分を含み、前記第1DOI、FA又はEA部分がレポーター部分を含む工程、及び
    3.前記固定された複合体に結合している前記レポーターを検出する工程、
    を含み、前記検出が、前記DOI、FA又はEAに対する抗体の存在と関連することを特徴とする方法。
  2. 前記第1DOI、FA又はEA部分と前記レポーターとが第1結合ペアを介して結合され、DOI、FA又はEA部分が第1コグネイトタグを含み、レポーターが第1結合ペアの第2コグネイトタグを含む、請求項1記載の方法。
  3. 捕捉剤がDOI、FA又はEAであるか、あるいはDOI、FA又はEAに結合した第2結合ペアの第2メンバーに結合した第2結合ペアの第1メンバーである、請求項2記載の方法。
  4. 捕捉剤が抗体であるか、あるいは第2結合ペアの第1メンバーである、請求項3記載の方法。
  5. 抗体複合体が、第2抗原結合領域に結合した第2DOI、FA又はEA部分を更に含み、前記第2DOI、FA又はEA部分が第2結合ペアの第1コグネイトタグを含み、前記捕捉用抗体が、前記第2結合ペアの前記第1コグネイトタグに特異的に結合する、請求項4記載の方法。
  6. 第1及び/又は第2コグネイトタグが対称又は非対称分岐ポリマーを更に含む、請求項5記載の方法。
  7. 対称分岐ポリマーが、星型ポリマー、櫛型ポリマー、デンドリマー、スターバーストデンドリマー、コームバーストデンドリグラフト及びハイパーコーム分岐ポリマーからなる群から選択される、請求項6記載の方法。
  8. 対称分岐ポリマーが、ポリリジンデンドリマー又はランダム分岐ポリマーから選択される、請求項6記載の方法。
  9. 前記固相と接触させる前に、前記試料と第1及び第2のDOI、FA又はEA部分を混合することを更に含む、請求項5記載の方法。
  10. 捕捉剤がDOI、FA又はEAである、請求項3記載の方法。
  11. 接触させる前に、前記試料とレポーターを混合する工程を更に含み、ここでレポーターは第1結合ペアの第1コグネイトタグを含み、前記DOI、FA又はEA部分は第1結合ペアの第2コグネイトタグを含む、請求項10記載の方法。
  12. 第1及び/又は第2コグネイトタグが対称又は非対称分岐ポリマーを更に含む、請求項11記載の方法。
  13. 対称分岐ポリマーが星型ポリマー、櫛型ポリマー、デンドリマー、スターバーストデンドリマー、コームバーストデンドリグラフト及びハイパーコーム分岐ポリマーからなる群から選択される、請求項12記載の方法。
  14. 非対称分岐ポリマーがポリリジンデンドリマー又はランダム分岐ポリマーから選択される、請求項12記載の方法。
  15. 第1コグネイトタグがハプテンである、請求項2記載の方法。
  16. 少なくとも2つの固相と試料を接触させる、請求項1記載の方法。
  17. 結合ペアが、抗体又はその抗原結合部分及び抗原、アビジン/ストレプトアビジン/ニュートラアビジン及びビオチン、ジニトロフェノール(DNP)及び抗DNP抗体、ジゴキシン及び抗ジゴキシン抗体、ジゴキシゲニン及び抗ジゴキシゲニン抗体、ハプテン及び抗ハプテン、多糖及び多糖結合部分、レクチン及び受容体、リガンド及び受容体、フルオレセイン及び抗フルオレセイン抗体、ならびに相補的核酸からなる群から選択される、請求項2記載の方法。
  18. レポーターが、酵素、フェリチン、蛍光性もしくは有色のミクロ粒子/ビーズもしくはナノ粒子/ビーズ、コロイド金属、量子ドット、磁性粒子、アップコンバージョンリン光粒子、エレクトロケミルミネッセント分子、遷移金属含有化合物及びランタニド金属含有化合物からなる群から選択される、請求項1記載の方法。
  19. DOIが、有機化合物、ポリペプチド、抗体、モノクローナル抗体、抗原結合性免疫グロブリン、ポリヌクレオチド、siRNA、RNAi、miRNA、脂質、糖質、多糖及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1記載の方法。
  20. 抗体が薬物の置換基に結合する、請求項1記載の方法。
  21. 荷電基、エステル基、グリカン、炭水化物、水溶性ポリマー及び合成ポリマーからなる群から薬物の置換基が選択される、請求項20記載の方法。
  22. 水溶性ポリマーがポリエチレングリコール(PEG)又はポリエチレンオキシド(PEO)である、請求項21記載の方法。
  23. 固相が、膜、ガラス製マイクロ/ナノチャネル、プラスチックマイクロ/ナノチャネル、天然の芯、合成の芯、マイクロビーズ粒子、ナノビーズ粒子又はそれらの組み合わせを含む、請求項1記載の方法。
  24. 前記膜が、ニトロセルロース、ガラス繊維、綿又はポリアミドを含む、請求項23記載の方法。
  25. 目的とする薬物(DOI)、食物抗原(FA)又は環境抗原(EA)に対する抗体のアイソタイプを決定するイムノアッセイ法であって、以下の工程、
    1.少なくとも1つのイムノクロマトグラフィー用固相を第1ストリップの近位領域で試料と接触させる工程であって、前記試料は移動相に少なくとも1つの抗体を含む工程、
    2.前記近位領域から前記固相の遠位領域に可動性抗体を流れさせる工程であって、前記遠位領域が、固定された捕捉剤を含み、前記捕捉剤が、前記抗体の第1抗原結合領域に結合した第1DOI、FA又はEA部分を含む抗体複合体を固定し、前記第1DOI、FA又はEA部分は前記捕捉剤によって特異的に結合されるハプテン、抗体サブタイプに特異的に結合するサブタイプ試薬及び、前記サブタイプ試薬に結合するレポーターを含む工程、
    3.前記レポーターが捕捉剤と複合体を形成するかどうかを測定する工程、
    を含み、前記決定が、前記試料における抗体アイソタイプの存在と関連することを特徴とする方法。
  26. 前記アイソタイプがIgA、IgD、IgE、IgG又はIgMである、請求項25記載の方法。
  27. 前記サブタイプ試薬と前記レポーターとが第1結合ペアを介して結合され、サブタイプ試薬が第1コグネイトタグを含み、レポーターが第1結合ペアの第2コグネイトタグを含む、請求項25記載の方法。
  28. 捕捉剤がDOI、FA又はEAであるか、又は第2結合ペアの第2メンバーに結合する第2結合ペアのメンバーであり、第2メンバーがDOI、FA又はEAに結合している、請求項25記載の方法。
  29. 捕捉剤が抗体である、請求項28記載の方法。
  30. 第2抗原結合領域に結合した第2DOI、FA又はEA部分を抗体複合体が更に含み、前記第2DOI、FA又はEA部分は第2結合ペアの第1コグネイトタグを含み、前記捕捉剤が前記第2結合ペアの前記第1コグネイトタグに特異的に結合する、請求項25記載の方法。
  31. 第1及び/又は第2コグネイトタグが対称又は非対称分岐ポリマーを更に含む、請求項27記載の方法。
  32. 対称分岐ポリマーが、星型ポリマー、櫛型ポリマー、デンドリマー、スターバーストデンドリマー、コームバーストデンドリグラフト及びハイパーコーム分岐ポリマーからなる群から選択される、請求項31記載の方法。
  33. 非対称分岐ポリマーが、ポリリジンデンドリマー又はランダム分岐ポリマーから選択される、請求項31記載の方法。
  34. 前記固相と接触させる前に、前記試料と第1及び第2のDOI、FA又はEA部分を混合することを更に含む、請求項25記載の方法。
  35. 固相が、膜、ガラス製マイクロ/ナノチャネル、プラスチックマイクロ/ナノチャネル、天然の芯、合成の芯、マイクロビーズ粒子、ナノビーズ粒子又はそれらの組み合わせを含む、請求項25記載の方法。
  36. 前記膜が、ニトロセルロース、ガラス繊維、綿又はポリアミドを含む、請求項35記載の方法。
  37. 第1コグネイトタグが、ハプテンである、請求項25記載の方法。
  38. ハプテンが、DNP、ジゴキシゲニン、ジゴキシン、フルオレセイン、チロキシン、THC、モルヒネ、アンフェタミン、ヘロイン及びバルビツレートからなる群から選択される、請求項37記載の方法。
  39. 結合ペアが、抗体又はその抗原結合部分及び抗原、アビジン/ストレプトアビジン/ニュートラアビジン及びビオチン、ジニトロフェノール(DNP)及び抗DNP抗体、ジゴキシン及び抗ジゴキシン抗体、ジゴキシゲニン及び抗ジゴキシゲニン抗体、ハプテン及び抗ハプテン、多糖及び多糖結合部分、レクチン及び受容体、リガンド及び受容体、フルオレセイン及び抗フルオレセイン抗体、ならびに相補的核酸からなる群から選択される、請求項27記載の方法。
  40. レポーターが、酵素、フェリチン、蛍光性もしくは有色のミクロ粒子/ビーズもしくはナノ粒子/ビーズ、コロイド金属、量子ドット、磁性粒子、アップコンバージョンリン光粒子、エレクトロケミルミネッセント分子、遷移金属含有化合物及びランタニド金属含有化合物からなる群から選択される、請求項25記載の方法。
  41. 目的とする薬物(DOI)、食物抗原(FA)又は環境抗原(EA)に対する抗体を検出する方法であって、以下の工程、
    1.少なくとも1つの抗体を含む試料を、固定された捕捉剤を含む固相に、前記捕捉剤への抗体複合体の結合を可能にする条件下で接触させる工程であって、捕捉剤が第1結合ペアのメンバーを含む工程、
    2.少なくとも1つの抗体を、第1結合ペアの第1コグネイトタグを含む第1DOI、FA又はEA部分及び第2結合ペアの第1コグネイトタグを含む第2DOI、FA又はEA部分と接触させる工程、
    3.第2部分をレポーターと接触させる工程であって、前記レポーターが第2結合ペアの第2コグネイトタグを含み、第1及び/又は第2結合ペアの第1及び/又は第2コグネイトタグの1以上が対称分岐ポリマー又は非対称分岐ポリマーを含む工程、
    4.第2結合ペアを介して前記捕捉剤に結合されたレポーターを含む捕捉された抗体複合体を検出する工程、
    を含み、検出が前記DOI、FA又はEAに対する抗体の存在と関連することを特徴とする方法。
  42. 捕捉剤が、DOI、FA又はEAであるか、あるいはその結合パートナーである、請求項41記載の方法。
  43. 第1及び第2結合ペアが、抗体又はその抗原結合部分及び抗原、アビジン/ストレプトアビジン/ニュートラアビジン及びビオチン、ジニトロフェノール(DNP)及び抗DNP抗体、ジゴキシン及び抗ジゴキシン抗体、ジゴキシゲニン及び抗ジゴキシゲニン抗体、ハプテン及び抗ハプテン、多糖及び多糖結合部分、レクチン及び受容体、リガンド及び受容体、フルオレセイン及び抗フルオレセイン抗体、ならびに相補的核酸からなる群から選択される、請求項41記載の方法。
  44. 対称分岐ポリマーが、星型ポリマー、櫛型ポリマー、デンドリマー、スターバーストデンドリマー、コームバーストデンドリグラフト及びハイパーコーム分岐ポリマーからなる群から選択される、請求項41記載の方法。
  45. 非対称分岐ポリマーが、ポリリジンデンドリマー又はランダム分岐ポリマーから選択される、請求項41記載の方法。
  46. 前記固相が、組織培養プレート、マルチウェルプレート又はそれらの組み合わせを含む、請求項41記載の方法。
  47. リーダーを用いてレポーターを検出することを更に含む、請求項41記載の方法。
  48. 固相がビーズを含む、請求項41記載の方法。
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