JP2012532350A5 - - Google Patents

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JP2012532350A5
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慣性質量による並進駆動ミラーの動的変形の軽減
本発明は、独立請求項の前段に記載する並進駆動ミラーを用いたマイクロメカニカルミラー構造に関する。さらに本発明は、かかるマイクロメカニカルミラー構造の操作方法と該構造の使用に関する。
微小機械的に製造する並進駆動ミラーは、例えば、とりわけ赤外波長域に対するフーリエ変換分光計(FTS)(FTIR)における位相シフト要素として使用されている。さらに、共鳴駆動及び静電駆動の並進駆動ミラーを加速度センサとして使用することも周知である。
図1aは、並進駆動ミラー面の平面図で、かかる並進駆動ミラーの基本的な構造を示す。並進駆動ミラーを形成するミラープレート1は、複数の支持要素2(本例では2つ)を介してフレーム構造3に接続し、示す面に垂直な方向に、固定したフレーム構造3に対して並進方向に動作することができる。代替的に、2つの支持要素2について以下ではジョイント若しくはヒンジと称することもあるが、これらは例えば曲り梁、蛇行ばね、若しくはパンタグラフ型支持手段等とすることができる。
ミラープレート1が静止位置(図1cの位置。図1bから図1dは、図1aで示すミラー構造の、並進駆動ミラー面又は図1aに示す面に垂直な方向の断面図を示し、断面は支持要素2の長手軸を通る面である)にあれば、ミラープレート1に慣性力は働かない。従ってミラープレートは平坦である。並進駆動ミラー面に垂直な要素を有する駆動パルスにより、ミラープレート1が静止位置から動作すると、支持要素2の弾性的な反作用が、動作するミラー質量に抵抗する。これらの反作用により、ミラープレートは変形することとなる(図1bと図1d)。動作の反転点において、すなわち運動エネルギーが変形エネルギーに完全に変換される際に、反作用は最大となる。フレーム構造3が(ミラープレート1及び支持要素2と共に)上方に動作すると、ミラープレート1はフレーム構造に対して下方に動作する。よってミラープレート1の慣性力により、ミラープレート1は鍵状に変形することとなる(図1d)。ミラープレート1が逆方向(上方)に動作すると、慣性力によってミラープレート1はヘルメット状に変形することになる(図1b)。
ミラープレートの厚さを厚くすれば、ミラープレートの構造が強固になり、並進動作するマイクロミラーの動的変形を軽減できる。しかし、特にマイクロメカニカルミラープレートの場合には、厚さを無制限に増大できるものではない。ミラープレートの厚さを増大してマイクロコンポーネントを製造することは、技術的制約に対して技術的取り組みを重ねることでのみ可能であるが、ミラープレートを厚くすればそれと同時にプレートの質量も増すため、マイクロコンポーネントの耐衝撃性にマイナスの影響が出る。さらに、可撓性の支持要素若しくは支持構造(例えば梁ばね、トーションバー、若しくは捻り要素)がミラープレートの厚さと同じ構造高さ又は厚さを有すると、硬直して望ましくない。支持要素の硬直及び/又はミラープレートの質量の増大はさらに、共鳴動作するマイクロミラーにおいて並進駆動の振動の機械的固有振動数を変化させる。
従って本発明の目的は、従来技術を発端として、並進駆動ミラープレートの慣性誘起の動的変形を軽減する、並進駆動ミラーを有するマイクロメカニカルミラー構造を提供することである。
従来技術より知られているかかる慣性力は、動作方向に一致しミラープレートを変形させる(例えば反らせる)が、これを軽減することは、例えばフーリエ変換分光計においてミラープレートを使用する際に重要である。それは、位相シフトするミラープレートが動的変形すると、フーリエ変換分光計のスペクトル分解能が低下することにより、干渉計のビーム広がりが増大するためである。一方、ミラープレートの慣性誘起の動的変形を減少することは、(例えばミラープレートが偏向要素を示すアクチュエータにおいても)一般的に非常に望ましい。なぜなら、適応光学系において並進駆動ミラーを使用した場合にミラープレートの動的変形が生じると、反射光が逸れることになるためである。
まず、以下で本発明を概説し、その後個別の実施形態を参照して説明する。この点に関して、本発明の複数の特徴を1つの実施形態において互いに組み合わせているが、本明細書で示す通りに組み合わせる必要はなく、特許請求の範囲の定める保護範囲内にある、その他の組み合わせで発明を実現することができる。詳細には、1つの実施形態で示す複数の特徴について、それらを個別に省略することもできれば、本明細書で示す実施形態若しくはその他の実施形態の更なる個々の特徴と別の方法で組み合わせることもできる。
本発明の構成においては、中心(例えばミラープレート又は慣性要素)は、対応する要素(例えば点対称像を有する円形ミラープレート)の幾何学的中心、及び/又は対応する要素の質量中心(即ち要素の重力の中心)と解釈する。本発明によるミラー構造で使用するミラープレートは原則として、特に対称形状(例えば中心に対して点対称)に成形することができる。ただし、ミラープレートは不規則な形状に、又は任意の所望の形状に成型してもよい。この点に関して、ミラープレートは支持要素を介してフレーム構造に接続するもの全体であると解釈する。即ちミラープレートはフレーム構造に対して並進方向に偏向可能である。ミラープレート又は並進駆動ミラーという用語は特に、原則として規則的な形状(例えば円形若しくは矩形構造)の基本構造を含むばかりでなく、かかる基本構造に取り付けた突出する慣性要素も含む。
この点に関して、かかるミラープレートは単層、又は複数層を有する構造としてもよい。ミラープレートは単一材料からなるものであっても、様々な材料からなる個々の部分を複数含むものであってもよい。ミラープレートという用語は、プレートの面に存在して相互に接続した、そしてフレーム構造に対して並進方向に偏向できる(また、フレーム構造に対して並進動作する際に支持要素によってその動作を制限される)任意の所望の形状からなるミラーボディーの全ての部分を含む。
以下で特記しない限り、発明の個別の実施形態又は概説において使用する視点は常に、並進駆動ミラーの静止位置におけるミラー面又は並進駆動ミラーの位置(又はミラープレートの位置)に関連する。例えば、ミラープレートの中心から外側縁の平均距離に関して述べる場合には、全てのこれらのパラメータは、並進駆動ミラー面において又はこの並進駆動ミラー面(原則として図面の面に一致する)に垂直に並進駆動ミラー面に対して平行投影することによって決定するものとする。
本発明の基本的概念は、ミラープレートの基本構造(以下では代替的にミラープレートの中心隣接及び/又は中心近接部分とも呼ぶ)の縁部に固着した又は縁部から突出した、追加的な慣性質量(以下ではミラープレートの外側縁近接部分及び/又はミラープレートの慣性要素とも称する)を用いて、慣性誘起変形を軽減することである。
本発明によれば、慣性力はまず、外側縁に近接させて追加的に取り付けたこれらの部分又はミラープレートのこれらの慣性要素に対して、ミラープレートの中心近接部分に作用する方向と同じ方向に作用する。しかし、支持要素(例えばジョイント又はヒンジ)とミラープレートとの接続領域を内側にオフセットさせて配置しているため、即ち接続領域をミラープレートの中心近接部分の縁部領域に直接取り付けているため、慣性要素の外側縁に近い部分の慣性力が、接続領域と称する領域において、即ちミラープレートの中心近接部分の縁部において、トルクを生じさせることとなる。これらのトルクが合わさって、ミラープレートにおいて追加的に曲げモーメントが生じ、ミラープレートの中心近接領域の慣性質量の曲げモーメントに対抗する。従って、ミラープレートの中心又は中心近接部分における慣性誘起の動的変形が軽減される。このように中心近接領域は直線的に引っ張られる。
これらの物理的な関係を実現するために、支持要素のミラープレートとの接続領域を、ミラープレートの外側縁からミラープレートの中心方向へと内側にオフセットさせて配置することができる。この特徴は、上述のように並進駆動ミラー面又は静止位置に関連する。
ミラープレートの中心からミラープレートの外側縁までの平均距離を、この中心から接続領域までの離間距離より大きくすることができる。(この点に関して、「接続領域」はここでも他の構成と同様に、常に支持要素をミラープレートにおいて固着する位置である。)
ミラープレートは複数の追加的な慣性要素を有することができ、これら慣性要素は、支持要素及び/又は前述の接続領域に対して、ミラープレートの中心から外方向へとミラープレートの中心に点対称となるように、そして突出するように配置することが好ましい。
ミラープレートは複数の慣性要素を有することができるが、これら慣性要素の配置にあたっては、ミラープレートの中心を通る直線上への慣性要素の中心の直交射影が、この直線上への前述の接続領域の直交射影よりも、ミラープレートの中心から更に遠くにあるように、ミラープレートの中心に対して点対称に配置する。かかる射影は、並進駆動ミラー面における射影である。
本発明によれば、並進駆動のミラープレートの実際に使用する光学面の外に慣性質量又は慣性要素を配置することで、追加的質量の機械的慣性によりミラープレートに伝わるモーメント又は力が、ミラープレートの慣性誘起の動的変形に対抗し、動的変形を補償する。
ミラープレートの中心近接部分又はミラープレートの基本構造の外側縁に、即ち並進方向に動作するミラープレートの実際に使用するミラー面の外で、追加的質量を統合することができる。この点に関して、以下でより詳述するように、平衡用質量、即ち追加的質量は、更なる構造によって(例えばフレーム要素を介して)ミラー質量から離間させることができる。
ミラー要素の実際に光学的に使用する面を、追加的質量又は慣性要素で囲むことができる。
ただし、追加的質量又は慣性要素にミラー被覆層を備え、これらを光学的に使用するようにしてもよい。
本発明によるマイクロメカニカルミラー構造は共鳴的又は非共鳴的に振動する並進駆動ミラーに使用することができるが、並進駆動ミラーの駆動は、静電駆動、電磁駆動、圧電駆動、圧磁駆動、電歪駆動、磁歪駆動、熱駆動、又は空気圧駆動で行うことができる。
ミラープレートの中心近接領域(基本構造)の輪郭は、(ミラープレートのこの内部領域に取り付ける支持要素、及びこの内部領域の外に取り付ける慣性要素と併せて)矩形、円形、又は楕円形とすることができる。慣性要素は、要望に合わせた形状とすることができる、又は任意の所望の形状で突出させることができる。
慣性要素同士は、慣性要素支持要素を介して互いに、又はミラープレートの内側部分又は中心近接領域に接続することができる。様々なタイプの連続した又は離散した支持要素を、慣性要素支持要素に、そして並進駆動ミラーをフレーム構造に接続する上述の支持要素に使用することができる。例えば輪郭の無い、梁ばね、蛇行ばね要素、又はパンタグラフ型支持手段等がある。当業者であれば、かかる支持要素の製造に関する詳細には精通している。
別個のフレーム要素を介してミラープレートの中心近接部分に慣性要素を接続する場合には、かかるフレーム要素を円形のフレーム構造若しくは環状構造として、又は多角形のフレーム構造若しくは環状構造とし、その後複数の内側及び外側の接続要素によってミラープレート及び/又は慣性要素の内側部分に固着させるように設計することができる。
本発明によれば、ミラー構造の個々の要素の(並進駆動ミラー面に垂直方向の)構造高さは、様々な高さとすることができる。ミラープレートは単層若しくは複数層であってよく、引張層を有しても有さなくてもよく、裏面側若しくは前面側に補強構造を有しても有さなくてもよく、及び/又は前掲の要素を様々に組み合わせたものであってよい。このことについては、以下で詳述する。
ミラープレート1は、好ましくは棒状構造が横方向に突出する格子歯を有するラメラ格子要素とすることができる。慣性要素自体をラメラ格子として作製してもよい。
本発明によれば、フーリエ変換分光計、干渉計、薄板格子干渉計、共焦点顕微鏡、光路長変調器、又は加速度センサにマイクロメカニカルミラー構造を備えることができる。
本発明の上記実施形態だけでなく、それらの実施形態を更に変形した実施形態について、個別の実施形態を参照しながら以下で説明する。
従来技術によるマイクロメカニカルミラー構造を示す図である。 本発明の第1実施形態を示す図である。 単純に構造化した基本構造又はミラープレートの中心近接部分を有する、本発明の更なる実施形態を示す図である。 単純に構造化した基本構造又はミラープレートの中心近接部分を有する、本発明の更なる実施形態を示す図である。 単純に構造化した基本構造又はミラープレートの中心近接部分を有する、本発明の更なる実施形態を示す図である。 単純に構造化した基本構造又はミラープレートの中心近接部分を有する、本発明の更なる実施形態を示す図である。 単純に構造化した基本構造又はミラープレートの中心近接部分を有する、本発明の更なる実施形態を示す図である。 単純に構造化した基本構造又はミラープレートの中心近接部分を有する、本発明の更なる実施形態を示す図である。 ラメラ構造のミラープレートの中心近接部分若しくは基本構造に関する更なる実施形態を示す図である。 ラメラ構造のミラープレートの中心近接部分若しくは基本構造に関する更なる実施形態を示す図である。 ラメラ構造のミラープレートの中心近接部分若しくは基本構造に関する更なる実施形態を示す図である。
図2は、本発明によるマイクロメカニカルミラー構造の第1例を示す。ここで、ミラープレート1は並進駆動ミラーを形成し、ミラープレート1の原点若しくは中心6に対して対称に配置した4つの支持要素2を介してフレーム構造3に接続している。上述のように、図2の最上部の図面に示す並進駆動ミラー面に垂直なフレーム構造3の動作に関して、これら支持要素は、並進駆動ミラー面に垂直な方向にフレーム構造3に対してミラープレート1が旋回自在となるよう、プレート1を接続する(図2の中央図と下図、これらは並進駆動ミラー面に垂直な断面図である)。
ミラープレート1は中心近接部分11を含み、該部分11は円形プレートの形状に形成し、ミラープレート1の中心6の周りに同心的に配置する。ミラープレート1のこの中心近接円形部分11の外側縁(該縁を点線で示す)には、ミラープレート1の中心6に対して対称となるように、この円形中心部分11の周囲にわたって90°の間隔で分布させて梁ばねの形態の4つの支持要素2を配置し、円形部分11又はミラープレート1に接続させる。
ミラープレート1は2つの隣接する支持要素2同士の間にそれぞれ慣性要素7を有し、4つの慣性要素7全体をミラープレート1の外側立設部分として形成する。これら4つの慣性要素7は、ミラープレート1の中心6に点対称となるように作製、成型、及び配置する。慣性要素7は、中心近接部分11の外側縁(点線)に配置する、又は一体成形の形態で外側縁に接続させる。
ミラープレート1の中心6から、ミラープレート1の中心近接内側部分11に対して外側に突出するように配置した慣性要素7の分だけさらに離れた位置に、又は中心に近い方の支持要素2の端部とミラープレート1若しくはミラープレートの中心近接部分11との接続領域4(又は接点4)よりも有限の表面長だけ離れた位置に、ミラープレート1(慣性要素7と中心近接部分11を含む)の外側縁5を配置及び形成する。
4つの慣性要素7は、支持要素2とミラープレート1との接続領域4の位置に対して外へと、そしてミラープレート1の中心6から外方向へと突出する。この点に関して、突出する又は突き出した形状の慣性要素7を、支持要素2に対して45度の角度でオフセットさせて、中心近接部分11に固着する。
本発明によるマイクロメカニカルミラー構造の構成について、以下のように説明することができる。
−支持要素2のミラープレート1への接続領域4は、ミラープレート1の外側縁5からミラープレート1の中心へと内側にオフセットさせて配置する。
−ミラープレート1の外側縁5の中心6からの平均距離E(図2には図示していないが、図3ではこの平均距離を一部示している)が、(突出する慣性要素7と内側部分11からなる)ミラープレート1の外周上に形成される場合には、この平均距離Eは、支持要素2とミラープレート1との接続領域4の中心6からの離間距離より大きい。
−ミラープレート1は4つの慣性要素7を有するが、これらはミラープレートの中心6に点対称に配置すると共に、ミラープレート1の中心6から見て、支持要素2又はそのミラープレート1への接続領域4に対して外側に突出するよう配置されている。
−ミラープレートの中心6を通る直線9(図2の点対称構成の対角線)が存在し、以下では並進駆動ミラー面におけるこの直線上への直交射影を使用する。慣性要素7の中心8(ここでは左下の慣性要素7の中心8のみ示している)の直交射影P8が直線9上に入るため、支持要素2のミラープレート1との接続領域4(同様に、本図左部分の1つの支持要素2に対してのみ示している)の前面直交射影P4よりも、ミラープレート1の中心6からさらに離れた位置に、前記直交射影P8が存在する。
図2の下半分の図は、フレーム構造が下方向に動作した際の動的変形(上図)とフレーム構造が上方向に動作した際の動的変形(下図)を示している。上記のように、慣性要素7には、ミラープレート1の内側部分11にかかるのと同じ方向に慣性力がかかる。しかし、ミラープレートの内側部分11の縁部に支持要素2を直接取り付けているため、慣性要素7の慣性力により、内側部分11の縁部(図2の最上部の図面の点線で示す円)にトルクM1が働くことになる。さらに、これらトルクが合わさってミラープレート1の中心近接部分11に曲げモーメントが生じ、これが慣性誘起の動的変形によって生じるミラープレート1の中心近接部分の曲げモーメントに対抗する。こうしてミラープレート1の慣性誘起の動的変形が軽減され、ミラープレート1は引っ張られていわば直線的な状態となる。
ここで示す例では、ミラープレート1の中心近接部分11と追加的に取り付けた慣性要素7は同一の厚さ(並進駆動ミラー面に垂直方向の厚さ)を有し、同一材料で作製する。ただし、ミラープレートの内側部分11、慣性要素7、及び/又は支持要素2の構造高さが異なるように設計すること、及び/又は、ミラープレートの中心近接部分11、慣性要素7、及び/又は支持要素2の個々の領域若しくは領域全体が異なる材料を含むようにすることも、一般的に可能である。
例えば10nmから500μmの厚さのアモルファスシリコン、単結晶シリコン、又は多結晶シリコン、酸化シリコン、アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、チタン、チタンアルミナイド、若しくは酸化チタン、又はその他の半導体適応材料を使用することができる。
上記実施形態は全部で4つの支持要素2を示しているが、ミラープレート1をフレーム構造3に支持するには、又は並進駆動ミラー面1に垂直な方向へのフレーム構造3に対するミラープレート1の偏向を限定するには、ミラープレートの内側領域11の外側縁(破線)において対向させた状態で支持要素2を2つ備えれば、一般的には十分である。
図3は更なる実施形態を示すが、構造は図2に示す実施形態と概して同じであるため、ここではそれらの違いのみを説明する。ミラープレート1はそれぞれの切り込み10を有し、この切り込み10は支持要素2とミラープレート1との接続領域4に隣接し、ミラープレート1の外側配置部分7同士の間、又はミラープレート1の慣性要素7と中心近接部分11との間の、ミラープレート1の中心近接部分11の外側縁部分に沿った部分に導入する。
従って、(支持要素とミラープレート1との接続領域をまず無視した場合に)ミラープレートの内側部分11の全周にわたって慣性要素7を内側部分11に固着するのではなく、外側から慣性要素7の中心(これについては図2の参照番号8を参照されたい)への部分が固着部分となり、支持要素近くの部分はスロット部分に置き換わっている。
図4は更なる実施形態を示すが、図2に示す実施形態に類似した構成を有するため、上記同様に違う箇所のみを記載する。中心近接部分11は、オフセットした環状のフレーム要素12を介して慣性要素7に接続する。慣性要素7は、中心近接部分と一体成形するのではなく、フレーム要素12を介して中心近接部分11にオフセットして接続する。この接続は、中心近接部分11の外側全周又は慣性要素7の内側全周にわたって、一定の間隔で配置した接続片13を介して行う。フレーム要素12の外周側に配置する接続片13は、フレーム要素12を慣性要素7に接続する。フレーム要素12の内周側に配置する接続片13は、フレーム要素12の内部に配置したミラープレート1の中心近接部分11にフレーム要素12を接続する。慣性要素7同士の間で支持要素2を接続領域4に固着するが、その各々において、内側に配置した端部(即ち中心6に面した端部)を環状のフレーム要素12に固着する。よって、支持要素2はミラープレート1の要素7と11を、フレーム要素12及び接続片13を介して支持する。
ここで示す例示では、慣性要素7は接続片13、環状のフレーム要素12、及びミラープレート1の中心近接部分11を形成する。接続片13を用いて、環状のフレーム要素12を介してミラープレート1の中心近接部分11に慣性要素7を接続する。これには、慣性要素7によって局所的に伝わる曲げモーメントM1(図2を参照されたい)を、ミラープレートにおいて一層均一に分布させることができるという利点がある。さらに、ミラープレート1の変形に支持要素2が及ぼす影響を軽減し、ミラープレートが支持要素から一部機械的に分離される。接続片13の数と位置は、設計変数である。(環状のフレーム要素12の内側若しくは外側に配置する)接続片13については、フレーム要素12と協働する「分布型支持要素」と称してもよい。
図2から図4で概説した本発明の基本的な原理は、特に、従来技術より知られるマイクロメカニカルミラー構造に関して以下の利点を有している。
−本発明の原理によれば、並進駆動で動作するマイクロミラーの動的変形を絶対的に、そして変形の平均値と変形の所謂ピーク値−底値(即ち最大値−最小値)の両方に関して軽減する。
−本発明の原理によれば、特に平面性に関する要求が最も高い、ミラーの中心近接中央部分11の領域において、動的変形プロファイルが最適化される。これは、近似ガウス分布の照射レーザ光の強度プロフィールを変えるためにマイクロミラーをよく使用することで、収差と分解能の限界に関してミラーの中央部分11の変形がミラーの縁部の変形よりも及ぼす影響が大きい場合に、顕著である。
−本発明による原理は、前面側14又は裏面側15(以下を参照のこと)に追加的に補強構造を有するようにミラープレート1を構造化したり、ミラープレート1の中心近接領域をさらに薄くしたり、ミラープレート1全体の厚さを厚くしたりということを行わなくとも、効用を発揮する。これは特に、本発明によるマイクロメカニカルミラー構造が、さらなる取り組みを伴わなくとも技術的に製造可能であるという利点を有する。
図5から図8は本発明による更なる実施形態を示す。その構成は概して図2に示ものと同様であるが、それぞれの図面は、並進駆動ミラー面に垂直な面を正面投影した図であり、互いに対向させて配置した2つの支持要素2の長手軸に沿って延在する。
図2から図4の実施形態では、ミラープレート1又は要素7、11が同一の構造高さ(並進駆動ミラー面に垂直な方向の高さであり、以下ではDと称する)を有する設計であると仮定した。並進駆動ミラー面は例えば、BSOIウェハ等の所謂デバイス面(SOI層=シリコンオンインシュレータ)であり、例えばCVD(化学蒸着)又はPVD(物理的気相成長)プロセスにより、エピタキシャル成長、蒸着、及び被覆させた機械的機能層である。
これから示す構造高さDの異なる実施形態は、追加的なエッチング工程により実現することができる。
図5aは、ミラープレート1の中心近接部分11の厚さ若しくは高さが、ミラープレート1の外側縁に近い部分7又は慣性要素7の厚さD2の半分である実施形態を示している。支持要素2は、慣性要素7と同一の厚さD2を有するよう製造する。
図5bは、図5aに示すように形成した更なる実施形態を示しているが、支持要素2の厚さを中心近接部分11の厚さD1と一致させているという点のみ異なっている。
図5cは、慣性要素7、支持要素2、及びミラープレートの中心近接部分11が同一の厚さDを有するように形成し、ミラープレート1の下側15の慣性部分7に更なる慣性部分16又は慣性体16を備えた更なる実施形態を示している。(図示はしないが)代替的に、ミラープレート1の上側14に又はミラープレート1の上側14と下側15の両方に、追加的な慣性部分16を形成してもよい。
図5dは、図5cの例示に類似したものを示しているが、(唯一の違いとして)ミラープレート1の中心近接部分11を、慣性要素7及び支持要素2の厚さの約3分の2の厚さ分薄くした例示を示している。
図5eは、ミラープレート1の中心近接部分11ではなく(図5d参照)、支持要素2を約3分の1の厚さにした更なる例示を示している。
慣性要素7又は慣性質量の上昇は、追加的に構造化した層の形態の慣性部分16により実現できる。この層は例えば、適切なエッチングプロセス(例えばDRIE)によって基板(例えばミラープレート1に使用するバルクシリコン)から作り出すことができる。
ミラープレート1は1つの材料(所謂デバイス面の材料)で一体的に製造してもよいが、層(例えば引張応力のある又は引張応力のない薄膜)を追加してミラープレートを製造してもよい。図6は、かかる実施形態(すなわちバルク材は慣性要素7と支持要素2のみを形成し、前記薄膜上に慣性要素7を配置して、この薄膜と共にミラープレートを形成する)を示す。この場合にも、一般的に追加的な慣性部分16を組み合わせてもよい(図示はしない)。
図7は更なる3つの実施形態を、図5及び図6と同様に正面投影図で示す。
図5及び図6の実施形態では、ミラープレート1の中心近接部分11、慣性要素7、及び/又は支持要素2全体を隣接する要素より薄く又は厚くした。代替的に、又はこれらと組み合わせて、本発明によるミラープレート1の動的変形、又は慣性要素及び裏面側補強構造若しくは表面補強構造17と組み合わせた内部部分11の動的変形を最小にすることができる。これは、ミラープレート1を部分的に(特にその中心部分11)薄くし、ミラープレート1の総質量を減らすことができるという利点を有する。全体的な質量の減少は、マイクロミラーの耐衝撃性に関して望ましいものである。
図7aは、中心部分11の裏面側15に肋材状の補強構造17を取り付けた一例を示している。ここではこれらの表面補強構造17を、下面15から突出し、互いに平行且つ互いに離間して配置した梁状の肋材として設計しているが、追加的な慣性要素16と同様に、追加的に構造化した層によって作製することも可能である。例えば、適切なエッチングプロセスにより基板(例えばバルクシリコン)からこの層を作り出すことも可能である。表面補強構造17の横方向の形状は、要望通りに設計できる。互いに平行に延在するだけの肋材ではなく、ハニカム状の表面補強構造を形成してもよい。
図7bは、図7aと概して同様な設計の実施形態を示すが、本例示では、表面補強構造17を下側15に入り込む補強構造(ここでは、直線的な溝の形態の複数の凹部が互いに平行に、そして互いに離間して延在している)として作製している。ここでは、裏面側構造17を要素11の機能層に一体化する。
図7cは、図7aに示す例示の表面補強構造17を、図5に関して述べた追加的慣性部分16と組み合わせた実施形態を示している。
当然のことながら、追加的慣性部分16及び/又は表面補強層17は、図5に示すように厚さに変化を持たせて、ほぼ望み通りに作製することができる。
図8は、ミラープレート1の中心近接部分11を複数層にして製造した2つの例示を示しており、複数の層のうちの少なくとも1つは、引張層として形成する。
図8aでは、中心近接部分11の製造にあたり、上側14に面する上方層18aを張力層として形成し、下側15に面する下方層18cを非張力層として形成する。図8bは、中心近接部分11をサンドイッチ構造として形成した三層設計を示しているが、その上側14に面する上方層18aと下側15に面するように配置した下方層18bをそれぞれ引張層とし、中間層18cは、2つの層18aと18bの間の非引張層に形成する。
ここで示す例示では、引張応力によりミラープレートの中心部分11を補強し、動的変形をさらに軽減する。このような(内部)張力は、機能層若しくはミラープレート1の製造方法(PVDプロセス、CVDプロセス、エピタキシャルプロセス、若しくは蒸着プロセス)におけるプロセスパラメータを適切に調整することにより設定できる。この点に関する手順は、当業者には周知である。かかる引張層構造は、当然のことながら上述の追加的慣性部分16、表面補強構造17、又は薄層化部分と組み合わせることができる。
数十マイクロメータの厚さで微小機械的に製造した並進駆動ミラーの機械的機能層として、又はミラープレート層1に、SOI層を使用することが多い。これら構造厚さを薄膜技術(例えばエピタキシ、CVD、PVD)により作り出すには非常に時間がかかり、通常望ましいものではない。SOI(単結晶シリコン)には張力がないため、引張応力は原則として、ミラープレート1中に薄膜を追加することによってのみ生み出すことができる。図8は、追加的な薄膜18a、18bによって張力をかけたミラープレートの中心部分11と慣性要素7との可能な組み合わせを示している。引張層18a、18bをミラープレートの片側だけに備えると(図8a)、ミラープレートの静的湾曲が生じる。引張層を両側に備える(図8b)又は対称的に引張応力をかけると、初期的な静的湾曲は生じない。
図5から図8による実施形態は、特に以下の利点を有する。
−効果(慣性質量による動的変形の軽減)がさらに増す
及び/又は、
−モノリシックミラープレートと比較して大きさが同等という効果もあって、ミラープレートの質量を減らすことができる(耐衝撃性にプラスの効果をもたらす)。
図9から図11の更なる3つの実施形態が示すように、本発明は並進駆動のラメラ格子構成において実現でき、特にFTIR内で使用できる。
図9は、ミラープレート1を櫛形構造19の形態のラメラ格子として製造した第1実施形態を示す。この目的のために、ミラープレート1は、櫛形構造の複数の櫛歯21を有する長尺状直線梁20を有し、櫛形構造は梁の長手軸に垂直に互いに離間して突出している。梁20の長手軸をここでは参照番号9で示す。梁20、梁20を含むミラープレート1の中心近接部分11、そしてミラープレート1全体(以下に記載する要素7、20、21を含む)の並進駆動ミラー面における対称の中心(点対称の中心)を、前掲の実施形態と同じように参照番号6で示す。
長手軸9に沿って見ると、梁20はその2つの端部25a、25bそれぞれにおいて(支持要素2の位置、以下を参照されたい)突出する慣性要素7を有する。ここでは、ミラープレート1、支持要素2、及びフレーム構造3の形成については、梁の長手軸9に沿って、中心6から梁20の2つの端部25a、25bの方へと外方向に、並進駆動ミラー面における梁の長手軸に垂直に突出すると共に、互いに平行にまた互いに離間させて配置した複数の櫛歯21を有する梁部をまず形成するようにする。長手軸9に対して見て、ミラープレート1の複数の突出する櫛歯21を有するこの部分に隣接させて、長手軸9の両側に垂直に突出する各支持要素2を形成する。最後に、梁の長手軸9の方向にそれぞれ突出する慣性要素7を、梁20の2つの外側端部25a、25bに設ける。
外側に配置する慣性要素7、ミラープレート1若しくは梁20と支持要素2との接続領域4、並びにミラープレート1の中心6の配置にあたっては、長手軸9上にこれらの要素を垂直に(並進駆動ミラー面に)投影した際に、直線の投影線9又は梁の長手軸9において、慣性要素7の中心8(射影P8)が支持要素2又は接続領域4の中心の射影(長手軸9上の投影位置P4)よりも中心6から更に遠くなるようにする。
ここで示す例示では、フレーム構造3もまた櫛形構造24の複数の櫛歯23を有し、この櫛歯23は内側の面22に垂直に突出すると共に、ミラープレート1に面するこれらの内側の面22に互いに離間させ、互いに平行となるよう形成する。櫛形構造24の櫛歯23は、ミラープレート1の櫛形構造19の櫛歯21に対して互いにオフセットさせて、また互いに間に入り込んだ形で、形成及び配置する。ミラープレート1の櫛形構造19とフレーム構造3の櫛形構造24はさらに、静電的に動作するコームドライブとして使用することができる。
図9は、慣性要素が突出したラメラ格子要素の形態のミラープレート1の概略図を示す。この格子要素は実質的に、4つの機能要素を含んでいる。ミラー被覆層を備えるラメラ状櫛21を梁状構造20に固着する。ジョイント又はヒンジと見なすことができる支持要素2に梁状構造20を連結又は固着する。ここでは支持要素は曲り梁であるが、蛇行ばね要素やパンタグラグ型懸架手段として設計してもよい。ミラープレート1の櫛形構造19にジッパーのように入り込むラメラ状櫛歯23又は櫛構造24を同様に有する(固定した)フレーム構造3に支持要素2を固着する。ミラー被覆層を、櫛歯要素23上に又は櫛形構造24上に配置する。ラメラ状櫛形構造19及び24は、光学的効果を有する面を形成し、ラメラ格子干渉計を表す。
上述のように、ラメラ状櫛形構造は静電スキャナドライブ(コームドライブ)内の駆動電極として使用することも可能である。梁状構造20は内部のラメラ状櫛形構造19と共に、駆動電極同士の間で適切なAC電圧を使用することにより、示す並進駆動ミラー面又は並進駆動面から並進に動作する。ただし、代替的な駆動機構を想定してもよい。
梁状構造又は中心近接部分11も(突出する櫛歯21と共に)、梁状構造の中心において最大となる慣性誘起の動的変形を受ける。しかし、梁構造の2つの端部25a、25bに(又は支持要素2と接続領域4に)突出する慣性要素7を備えるため、梁状構造の動的変形を軽減できる。内部のラメラ状櫛形構造19が梁状構造20に固着されているため、梁状構造の動的変形を軽減すれば、それと同時に、内部のラメラ状櫛形構造19の動的変形も軽減され、またラメラ状格子の光学的効果を有する面の平坦性も改善される。
図10は、単純な交差梁構造として形成したミラープレート1を含む更なる実施形態を示す。ミラープレート1は、長手軸に対して見て互いに垂直に配置した2つの梁要素20a、20bを有する。梁要素20aは前述(図9)のように、梁の長手軸9aに垂直に突出する櫛形構造19の複数の櫛歯21を有する。梁要素20bにはその長手軸に沿った、かかる櫛歯は存在しない。
図10に示す例示では、2つの梁構造の各々において、それぞれの支持要素2又は接続領域4は各々(梁の長手軸に対して見て)、慣性要素7に対して、交差梁構造20a、20bの中心(ここでも参照番号6で示す)の方へと内側にオフセット又は配置される。
ここで示す実施形態では、第1梁状要素20aの中心に第2梁状要素20bを取り付けているため、第2梁状要素20bが第2梁要素20aの中心を強化し、動的変形をさらに軽減する。第1梁要素と第2梁要素両方の端部にそれぞれの慣性要素7を配置すると、第1梁要素が強化されるばかりでなく、2つの梁要素20a、20bの、そしてひいてはラメラグ格子の動的変形が大いに軽減される。
図11は、ミラープレート1として二重の交差梁を有する更なる実施形態を示している。ミラープレート1は第1梁20aと、互いに離間させて平行となるよう配置した2つの更なる第2梁20b、20cとを有し、第1梁20aを2つの梁20b、20cに垂直に配置し、第1梁20aには梁の長手軸(図示せず)に垂直に突出する櫛形構造19の複数の櫛歯21を備える。フレーム構造3の対向配置構造は、ここでも同様に(図10に示す例示と同様に)、個々の櫛歯23を有する櫛形構造24として形成する。2つの櫛形構造19と24は、図9に関して述べたように、互いに間に入り込んだ形で噛み合っている。
図11は、図10に示す基本構想(交差梁)を複数使用した場合にも、動的変形を軽減できることを示している。直交する梁を要望に合った数で追加することも可能である。
1 ミラープレート
2 支持要素
3 フレーム構造
6 中心
7 慣性要素
11 中心近接部分
12 フレーム要素
13 接続片
19 櫛形構造
20 梁
21 櫛歯

Claims (28)

  1. マイクロメカニカルミラー構造であって、
    ミラープレートであって、並進駆動ミラーとして形成すると共に、少なくとも2つの支持要素を介してフレーム構造に接続して前記フレーム構造に対して並進方向に動作可能である、前記ミラープレートを含み、
    前記ミラープレートの外側縁から前記ミラープレートの中心の方へと内側にオフセットさせて、前記支持要素と前記ミラープレート接続領域を配置し、
    前記ミラープレートが、その中心に点対称となるよう配置した慣性要素を有し、前記支持要素の少なくとも1つ及び/又は前記支持要素と前記ミラープレートの少なくとも1つの接続領域に対して、前記ミラープレートの前記中心から外方向へと突出するよう前記慣性要素を配置すること、
    を特徴とするマイクロメカニカルミラー構造。
  2. 前記ミラープレート中心から前記外側縁までの平均距離が、当該中心から前記ミラープレートと前記支持要素との前記接続領域までの離間距離より大きいこと、
    を特徴とする請求項1に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  3. 前記慣性要素中心の、前記ミラープレートの前記中心を通って延在する直線への直交射影が、前記支持要素と前記ミラープレートとの前記接続領域直交射影よりも、前記ミラープレートの前記中心から更に遠くに存在するよう、前記慣性要素を配置すること、
    を特徴とする請求項1又は2に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  4. 前記ミラープレートの前記外側縁から前記ミラープレートの前記中心へと内側方向に、前記ミラープレートの外側配置部分及び/又は前記ミラープレートの前記慣性要素と、前記中心に面する及び/又は近接する前記ミラープレートの内側配置部分及び/又は部分との間に、前記支持要素と前記ミラープレートとの少なくとも1つの接続領域に近接及び/又は隣接させて、スロットを配置及び導入すること、
    を特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  5. 前記ミラープレートの前記中心に面する及び/又は近接する部分を、オフセットフレーム要素を介して前記ミラープレートの前記慣性要素に接続し、前記フレーム要素には、前記ミラープレートのプレート面方向に前記中心に面する側と前記中心から遠い側に複数の接続片を設け、前記中心に面する及び/又は近接する前記部分と前記慣性要素の両方に、前記接続片を介して前記フレーム要素を接続すること、
    を特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  6. 前記ミラープレートが、そのプレート面に垂直方向に全て同一の厚さを有し、この厚さが10nm以上及び/又は500μm以下であること、
    を特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のマイクロメカニカルミラー構造
  7. 前記ミラープレートが、そのプレート面に垂直方向に部分的に異なる厚さを有し、これらの厚さの少なくとも1つが、10nm以上及び/又は500μm以下であること、
    を特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  8. 前記ミラープレートの前記中心に面する及び/又は近接する部分第1の厚さを有し、前記ミラープレートの前記慣性要素第2の厚さを有し、前記第1の厚さが前記第2の厚さより小さいこと、
    を特徴とする請求項7に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  9. 前記支持要素の少なくとも1つが、前記ミラープレートの前記プレート面に垂直方向に、前記ミラープレートの前記中心に面する及び/又は近接する部分と同じ厚さを有する、及び/又は前記ミラープレートの前記慣性要素と同じ厚さを有すること、
    を特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  10. 前記ミラープレートの前記慣性要素が、前記ミラープレートの前記プレート面に垂直な方向の上側及び/又は下側において、少なくとも1つの追加的慣性部分を有すること、
    を特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  11. 前記ミラープレートの前記中心に面する及び/又は近接する部分が、前記ミラープレートの前記プレート面に垂直な方向の上側及び/又は下側において、少なくとも1つの表面補強構造を有すること、
    を特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  12. 前記上側及び/又は前記下側内に入り込む凹部として少なくとも部分的に前記表面補強構造を形成すること、及び/又は、前記上側及び/又は前記下側を越えて突出する突起部分として少なくとも部分的に前記表面補強構造を形成すること、及び/又は、前記表面補強構造が、好ましくは互いに平行に且つ互いに離間させて配置した、及び/又は少なくとも部分的にハニカム構造として形成した複数の補強肋材を含むこと、
    を特徴とする請求項11に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  13. 前記ミラープレートの前記中心に面する少なくとも1つの部分又は前記ミラープレートの前記中心に近接する1つの部分又は前記ミラープレート全体を、引張層プレート及び/又は複数層プレート(部分)構造とすること、
    を特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  14. 前記ミラープレートの前記上側及び/又は前記下側に設けた引張層において、前記ミラープレートの前記プレート面に垂直な方向に引張応力を実現すること、
    を特徴とする請求項13に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  15. ラメラ格子及び/又は櫛形構造を有するように前記ミラープレートを形成すること、及び/又は、少なくとも1つのであって、その前記長手軸に垂直に突出する櫛形構造の複数の櫛歯を有する前記少なくとも1つのを前記ミラープレートが含むこと、
    及び/又は、
    前記フレーム構造が、前記ミラープレートに面する少なくとも1つの内側の表面に垂直に突出する櫛形構造の複数の櫛歯を有し、前記ミラープレートの前記櫛形構造の前記櫛歯と前記フレーム構造の前記櫛形構造の前記櫛歯とが、互いにオフセットして配置されると共に互いに間に入り込んだ形で噛み合っていること、
    を特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  16. 前記ミラープレートが、長手軸方向に互いに垂直となるよう配置した2つのを含み、前記のそれぞれの長手軸に垂直に突出する櫛形構造の複数の櫛歯を、前記に備えること、
    を特徴とする請求項15に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  17. 前記ミラープレート第1の梁と、互いに離間して互いに平行に配置した2つの更なる第2の梁を有し、前記第1の梁を2つの前記第2の梁に垂直に配置し、少なくとも1つの前記に、前記梁のそれぞれの長手軸に垂直に突出する櫛形構造の複数の櫛歯を備えること、
    を特徴とする請求項15又は16に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  18. 少なくとも1つのの各長手軸方向の両端に、前記ミラープレートの少なくとも1つの突出する慣性要素を配置すること、
    を特徴とする請求項15から17のいずれか一項に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  19. 前記ミラープレートの前記櫛形構造と前記フレーム構造の前記櫛形構造をコームドライブとして形成すること、
    を特徴とする請求項15から18のいずれか一項に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  20. 前記ミラープレートの前記中心から外側に配置した及び/又は前記外側縁に配置した前記ミラープレートの前記慣性要素を第1の材料で形成し、前記ミラープレートの前記中心に面する及び/又は近接する部分を第2の材料で形成すること、
    を特徴とする請求項1から19のいずれか一項に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  21. 前記第1の材料及び/又は前記第2の材料が、アモルファスシリコン、単結晶シリコン、又は多結晶シリコン、酸化シリコン、アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、チタン、チタンアルミナイド、又は酸化チタンを含む又はからなること、
    を特徴とする請求項20に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  22. モノリシックミラープレートであること、を特徴とする請求項1から21のいずれか一項に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  23. 前記ミラープレートの前記中心から外側に配置した及び/又は前記外側縁に配置した前記ミラープレートの少なくとも1つの慣性要素をミラーで被覆しないことと、前記ミラープレートの前記中心に面する及び/又は近接する部分をミラーで被覆することと、
    を特徴とする請求項1から22のいずれか一項に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  24. 前記ミラープレートの前記中心から外側に配置した及び/又は前記外側縁に配置した前記ミラープレートの少なくとも1つの前記慣性要素をミラーで被覆すると共に、ラメラ格子及び/又は櫛形構造として形成することと、前記ミラープレート中心に面する及び/又は近接する部分をミラーで被覆すること、
    を特徴とする請求項1から23のいずれか一項に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  25. 前記支持要素を曲げ梁、蛇行ばね要素、梁状ばね要素、又はパンタグラフ型支持手段の構造とすること、を特徴とする請求項1から24のいずれか一項に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  26. 前記ミラープレートの前記中心に面する及び/又は近接する少なくとも1つの部分を、円形、楕円形、矩形、若しくは正方形のプレート部分として、又は点対称若しくは非対称の自由形状の面として作製すること、
    を特徴とする請求項1から25のいずれか一項に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  27. 前記ラメラ格子又は前記並進駆動ミラーを、静電駆動、電磁駆動、圧電駆動、圧磁駆動、電歪駆動、磁歪駆動、熱駆動、又は空気圧駆動で駆動可能な並進駆動ミラー又はラメラ格子として形成すること、及び/又は、前記ミラー構造若しくは前記格子構造をセンサ若しくはアクチュエータとして作製すること、
    を特徴とする請求項1から26のいずれか一項に記載のマイクロメカニカルミラー構造。
  28. フーリエ変換分光計、干渉計、特にラメラ格子干渉計、共焦点顕微鏡、光波長変調器、又は加速度センサにおける、請求項1から27のいずれか一項に記載のマイクロメカニカルミラー構造の使用。
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