JP2014107711A - 振動子および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】より小型化が可能で振動もれが少なく、製造工程において、可動電極がスティッキングをおこすことがなく、安定して製造される振動子を提供する。
【解決手段】MEMS振動子100は基板1と、基板1の主面上に設けられた固定部23と、固定部23から延出する支持部(支持梁22および連結梁21)と、支持部によって基板1に遊離して支えられた上部電極20(振動体)と、を備え、上部電極20は、上部電極20の周縁部から上部電極20の中央部24に向かい形成された切り欠き部30によって露出する上部電極20の周縁部から上部電極20の中央部に向かう上部電極20の側面31に被接続部を有し、被接続部が、支持部に連接されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動子および電子機器に関する。
一般に、微細加工技術を利用して形成されたMEMS(Micro Electro Mechanical System)デバイスと呼ばれる機械的に可動な構造体を備えた電気機械系構造体(例えば、振動子、フィルター、センサー、モーターなど)が知られている。この中で、MEMS振動子は、これまで主に使用されてきた水晶や誘電体を使用した振動子・共振子と比較して、半導体回路を組み込んで製造することが容易であり、微細化、高機能化に対し有利であるために、その利用が活発になってきている。
従来のMEMS振動子の代表例としては、基板面と平行な方向に振動する櫛型振動子と、基板の厚さ方向に振動する梁型振動子とが知られている。梁型振動子は、基板上に形成された下部電極(固定電極)と、この下部電極の上方に間隙を介して配置された上部電極(可動電極)などからなる振動子で、上部電極の支持の仕方により、片持ち梁型(clamped‐free beam)、両持ち梁型(clamped‐clamped beam)、両端自由梁型(free‐free beam)などが知られている。
両端自由梁型のMEMS振動子は、振動する上部電極の振動の節の部分が支持部材によって支持されるため、基板への振動もれが少なく振動の効率が高い。特許文献1には、この支持部材の長さを振動の周波数に対して適切な長さとすることにより振動特性を改善する技術が提案されている。
米国特許第US6930569B2号明細書
しかしながら、特許文献1に記載のMEMS振動子を含め、上述した従来の技術では、小型化、薄型化、省電力化、高周波数化などのニーズに充分に応えられないという課題があった。具体的には、小型化、薄型化、省電力化、高周波数化などに対応するためには、両端自由梁型のMEMS振動子を用いて、その上部電極や支持部のスティフネスを小さくしたり、電極間の間隙を小さくしたりすることが有効であったが、その結果、製造工程における上部電極のスティッキングを誘発し、充分な製造歩留まりが得られなくなってしまうという課題があった。スティッキングとは、MEMS構造体を形成するために、犠牲層をエッチング除去したときに、微細な構造体が基板や他の構造体に付着してしまう現象である。つまり、従来技術では、製造工程において、上部電極が下部電極にスティッキングしてしまうという課題が、上述のニーズへの対応と共に顕在化してきた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例または形態として実現することが可能である。
[適用例1] 本適用例に係る振動子は、基板と、前記基板の主面上に設けられた固定部と、前記固定部から延出する支持部と、前記支持部によって前記基板から遊離して支えられた振動体と、を備え、前記振動体は、前記振動体の周縁部から前記振動体の中央部に向かい設けられた切り欠き部と、前記切り欠き部によって露出されてなる前記振動体の周縁部から前記振動体の中央部に向かう前記振動体の側面部に被接続部と、を有し、前記被接続部が、前記支持部に連接されていることを特徴とする。
本適用例によれば、振動体は、振動体の周縁部から中央部に向かい形成された切り欠き部によって露出する振動体の周縁部から振動体の中央部に向かう振動体の側面部に被接続部を有し、被接続部が、支持部に連接されている。つまり、支持部が、振動体の周縁部より内側に位置する被接続部に連接し振動体を支持することで、振動体の周縁部と中央部(被接続部より中央よりの部分)とが振動の腹として振動する振動子を構成することができる。
従来の、例えば、両端自由梁型振動子の場合には、振動板の側面に位置する振動の節部分に支持部を連接させるため、支持部の数は、側面における振動の節の数より多くすることができなかった。また、支持部は、振動板の側面から離れる方向に延在させる必要があったため、支持部を含めた振動子としての占有面積は、振動板より大きくならざるを得なかった。
これに対し、本適用例の構成によれば、振動体の内部に位置する振動の節に対して周縁部から切り欠き部を設け、切り欠き部によって露出する側面に支持部が連接する被接続部を形成しているため、必要な数の切り欠き部を設けることで、限定されることなく、支持部の数を増やすことができる。その結果、振動体を支える剛性が増し、例えば、基板の主面上に遊離した振動体を形成する製造工程において、エッチング液や洗浄液の表面張力などが働いた場合であっても、振動体が基板の主面上に付着してしまうスティッキング現象が起こりにくくなる。その結果、スティッキングによる歩留まり低下を抑制することができる。
また、支持部や固定部を切り欠き部によって空いた領域に設けることで、支持部を振動体の外側に延在させることなく振動子を構成することができるため、あるいは、延在させる長さを短くすることができるため、振動子をより小型にすることができる。
[適用例2] 上記適用例に係る振動子において、前記振動体は、前記切り欠き部を有する円形の板状体であることが好ましい。
本適用例のように、振動体が切り欠き部を有する円形の板状体で構成されることにより、振動体の周縁部と中心部とが振動の腹として振動する振動子を構成することができる。振動体を円形で構成するため、振動の節の位置や振動特性をより容易に設計することができる。
[適用例3] 上記適用例に係る振動子において、前記振動体は、複数の前記切り欠き部が設けられていることが好ましい。
本適用例のように、振動体が、複数の切り欠き部を備え、複数の切り欠き部によって露出する複数の被接続部に連接された複数の支持部によって支えられる構成とすることで、振動体を支える剛性が増す。つまり、必要な数の切り欠き部を設け、支持部が連接する被接続部を露出させることができるため、限定されることなく、支持部の数を増やすことができる。その結果、振動体を支える剛性が増す。例えば、基板の主面上に遊離した振動体を形成する製造工程において、エッチング液や洗浄液の表面張力などが働いた場合であっても、振動体が基板の主面上に付着してしまうスティッキング現象が起こりにくくなる。その結果、スティッキングによる歩留まり低下を抑制することができる。
[適用例4] 上記適用例に係る振動子において、前記固定部は、前記基板を平面視したときに、前記切り欠き部と重なる領域に設けられていることを特徴とする。
本適用例のように、固定部が切り欠き部と重なる領域、つまり、切り欠き部によって空いた領域に設けられることで、支持部を振動体の外側に延在させることなく構成することができるため、振動子をより小型にすることができる。
[適用例5] 上記適用例に係る振動子において、前記支持部は、1つの前記切り欠き部によって露出する少なくとも2つの前記側面部のそれぞれに設けられた前記被接続部を連結する連結梁と、前記固定部から延出し前記連結梁に連接する支持梁とを含み構成されていることを特徴とする。
本適用例によれば、支持部は、1つの切り欠き部によって露出する少なくとも2つの側面部のそれぞれに設けられた被接続部を連結する連結梁と、固定部から延出し連結梁に連接する支持梁とを含み構成されている。このように構成することで、振動体の被接続部から固定部に伝わる振動もれのエネルギーの多くを連結梁のねじれとして吸収することができる。特に、連結梁が、振動の節部分に連接される場合には、振動もれを最も軽減することができる。
[適用例6] 上記適用例に係る振動子において、一つの前記連結梁に対して複数の前記支持梁が連接されていることを特徴とする。
本適用例のように、一つの連結梁に対して複数の支持梁が連接するように振動体を支える構成とすることで、振動体を支える剛性が増す。例えば、基板の主面上に遊離した振動体を形成する製造工程において、エッチング液や洗浄液の表面張力などが働いた場合であっても、振動体が基板の主面上に付着してしまうスティッキング現象が起こりにくくなる。その結果、スティッキングによる歩留まり低下を抑制することができる。
[適用例7] 上記適用例に係る振動子において、前記振動体を平面視したとき、前記振動体は回転対称の形状であることを特徴とする。
本適用例のように、振動体が回転対称の形状で構成されることにより、振動体をよりバランス良く振動させることができる。その結果、振動もれがより少なく、また安定した振動特性を示す振動子を得ることができる。
[適用例8] 上記適用例に係る振動子において、前記被接続部は、前記振動体の周縁部と前記振動体の中央部とが、前記振動体の厚み方向において逆位相で振動することで、前記周縁部と前記中央部との間に形成されてなる振動の節が含まれる部分に形成されていることを特徴とする。
本適用例のように、振動体は、振動体の周縁部と振動体の中央部とが、振動体の厚み方向において逆位相で振動することで、周縁部と中央部との間に振動の節が形成される。被接続部は、振動の節が含まれる部分に形成されることで、端部自由梁型の振動子が構成されるため、振動効率の高い振動子を構成することができる。また、支持部が、振動の節に連接されるため、振動もれの少ない振動子を構成することができる。
[適用例9] 上記適用例に係る振動子において、前記振動体が、上部電極であり、前記基板と、前記振動体の前記振動の節と前記連結梁とによって囲まれた領域との間に第1の下部電極を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、振動子は、上部電極と、上部電極の中央部(振動の節と連結梁とによって囲まれた領域)と重なる位置に配置された第1の下部電極とで構成され、振動体(上部電極)の周縁部と中央部(被接続部より中央よりの部分)とが振動の腹として振動する静電振動子として構成することができる。
[適用例10] 上記適用例に係る振動子において、前記振動体が、上部電極であり、前記基板と、前記振動体の前記振動の節と前記連結梁とによって囲まれた領域の外側の領域との間に第2の下部電極を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、振動子は、上部電極と、上部電極の周縁領域(振動の節と連結梁とによって囲まれた領域の外側の領域)と重なる位置に配置された第2の下部電極とで構成され、振動体(上部電極)の周縁部と中央部(被接続部より中央よりの部分)とが振動の腹として振動する静電振動子として構成することができる。
[適用例11] 上記適用例に係る振動子において、前記振動体が、上部電極であり、前記基板と、前記振動体の前記振動の節と前記連結梁とによって囲まれた領域との間に第1の下部電極を備え、前記基板と、前記振動体の前記振動の節と前記連結梁とによって囲まれた領域の外側の領域との間に第2の下部電極を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、振動子は、上部電極と、上部電極の中央部(振動の節と連結梁とによって囲まれた領域)と重なる位置に配置された第1の下部電極と、上部電極の周縁領域(振動の節と連結梁とによって囲まれた領域の外側の領域)と重なる位置に配置された第2の下部電極とで構成され、振動体(上部電極)の周縁部と中央部(被接続部より中央よりの部分)とが振動の腹として振動する静電振動子として構成することができる。
[適用例12] 上記適用例にかかる振動子において、前記振動体が、前記上部電極と前記第1の下部電極との間に印加される第1の交流電圧と、前記上部電極と前記第2の下部電極との間に前記第1の交流電圧と逆位相で印加される第2の交流電圧と、によって振動することを特徴とする。
本適用例によれば、上部電極の中央部と重なる位置に配置された第1の下部電極と、上部電極の周縁領域と重なる位置に配置された第2の下部電極とにおいて、上部電極との間で逆位相の交流電圧を印加することで、より振動エネルギーの高い振動子を構成することができる。
[適用例13] 本適用例に係る電子機器は、上記適用例に係る振動子を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、電子機器として、より高性能な特性を劣化させることなく、また、より小型化され、製造歩留まりを高く安定させた振動子が活用されることにより、より高性能で安価な電子機器を提供することができる。
(a)実施形態1に係る振動子としてのMEMS振動子の平面図、(b)同図(a)のA−A断面図、(c)同図(a)のB−B断面図。 (a)〜(f)円板形状の可動電極を有する振動子の主な振動モードを示す概念図。 実施形態2に係る振動子としてのMEMS振動子の平面図。 (a)電子機器の一例としてのモバイル型のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図、(b)電子機器の一例としての携帯電話機の構成を示す斜視図。 電子機器の一例としてのデジタルスチールカメラの構成を示す斜視図。 (a)〜(c)変形例1に係るMEMS振動子として、下部電極のバリエーションの例を示す平面図。 変形例2に係るMEMS振動子として、支持部のバリエーションの1例を示す平面図。 (a)〜(c)変形例3に係るMEMS振動子として、上部電極(振動体)および支持部のバリエーションの例を示す平面図。 変形例4に係るMEMS振動子として、上部電極のバリエーションの例を示す平面図。
以下に本発明を具体化した実施形態について、図面を参照して説明する。以下は、本発明の一実施形態であって、本発明を限定するものではない。なお、以下の各図においては、説明を分かりやすくするため、実際とは異なる尺度で記載している場合がある。
(実施形態1)
まず、実施形態1に係る振動子としてのMEMS振動子100について説明する。
図1(a)は、MEMS振動子100の平面図、図1(b)は、図1(a)のA−A断面図、図1(c)は、図1(a)のB−B断面図である。
MEMS振動子100は、基板の主面に積層された犠牲層がエッチングされることにより基板から遊離して形成される可動の上部電極(振動体)が備えられたMEMS振動子である。
なお、犠牲層とは、酸化膜などで一旦形成される層であり、その上下や周囲に必要な層を形成した後にエッチングにより除去される。犠牲層が除去されることによって、上下や周囲の各層間に必要な間隙や空洞が形成されたり、必要な構造体が遊離して形成されたりする。
MEMS振動子100は、基板1、第1の下部電極11、第2の下部電極12、振動体としての上部電極20、連結梁21および支持梁22から成る支持部、固定部23などを含み構成されている。上部電極20は、切り欠き部分を有する円板形状の可動電極(振動体)であり、固定部23から延出する支持部によって基板1に遊離して支えられている。
図2(a)〜(f)に円板形状の可動電極を有する振動子の主な振動モードを示す。
図において、破線は振動の節を表し、+−の記号は振動の腹として上下方向(可動電極の厚み方向)に振動する部分を、その位相の関係を含めて示している。例えば、+が上方向への動きの場合に、振動の節を境にした隣の領域が−の下方向への動きになっていることを示している。
MEMS振動子100は、図2(d)に示す振動モードの振動子であり、第1の下部電極11および第2の下部電極12の配置、およびこれらの電極と上部電極20との間に印加する交流電圧によりこの振動モードを実現している。
図1(a)〜(c)を参照し、具体的にMEMS振動子100の構成を説明する。
MEMS振動子100は、上部電極20の周縁部と上部電極20の中央部とが振動の腹として逆の位相で上下方向に振動する振動子であり、振動の節は、前記周縁部と中央部との間に環状の振動の節40として現れる。
基板1には、好適例としてシリコンウェハーを用いているがこれに限定するものではなく、例えば、他の半導体基板やガラス基板などであっても良い。
第1の下部電極11、第2の下部電極12、上部電極20、連結梁21、支持梁22、固定部23は、基板1の主面に形成された第1酸化膜2、窒化膜3の上部に形成されている。
なお、ここでは、基板1の厚み方向において、基板1の主面に順に第1酸化膜2および窒化膜3が積層される方向を上方向として説明している。
第1の下部電極11および第2の下部電極12は、窒化膜3の上部に積層された下部導電層をフォトリソグラフィーによりパターニングすることで形成される。
第1の下部電極11は、基板1と、上部電極20の振動の節40と連結梁21とによって囲まれた領域とに挟まれた領域に含まれる基板1の主面上(窒化膜3の上部)の領域に形成されている。
第2の下部電極12は、基板1と、上部電極20の振動の節40と連結梁21とによって囲まれた領域の外側の領域とに挟まれた領域を含む基板1の主面上(窒化膜3の上部)の領域に形成されている。
上部電極20は、4つの切り欠き部30を有する円形の板状体であり、平面視したときに切り欠き部30の領域に配置された4つの固定部23からそれぞれ延出する支持梁22および連結梁21によって基板1に遊離して支えられている。固定部23は、切り欠き部30の領域において、振動の節40の外側(周縁部側)の領域に設置されている。
切り欠き部30は、図1(a)に示すように(4つのうち1つについて網掛けで示している)上部電極20の径方向に沿い、上部電極20の周縁部から振動の節40を越えて上部電極20の中心に向かう切り込みによって形成された切り欠きである。
切り欠き部30により残された上部電極20の中心から切り欠き部30までの領域は、中央部24として上部電極20の周縁部と逆位相で振動する中央部の振動の腹の部分を構成している。
切り欠き部30によって、上部電極20には、上部電極20の周縁部から中央部24に向かう側面部としての側面31と、中央部24から周縁部の方向を向く側面32とが形成される。側面31には、振動の節40が含まれ、振動の節40を含む部分に連結梁21が連接する被接続部が設けられる。つまり、固定部23は、支持梁22および連結梁21を介して振動の節40を支える。
連結梁21は、1つの切り欠き部30によって露出する2つの側面31のそれぞれに含まれる振動の節40の部分を連結する梁であり、図1(a)に示すように、環状に延在する振動の節40に沿って延在するように形成されている。なお、連結梁21は、被接続部から固定部23への振動もれを少なくするために、より細く構成することが好ましい。
支持梁22は、固定部23から延出し、連結梁21の中央領域に連接して連結梁21を支えている。
上部電極20は、平面視したときに、回転対称の形状に形成されている。具体的には、4つの切り欠き部30は、それぞれ同じ大きさ同じ形状となるように形成され(つまり、上部電極20から取り除かれ)、隣り合う切り欠き部30とは、それぞれ等間隔で配置されている。
なお、切り欠き部30や、それに伴う連結梁21、支持梁22、固定部23の数は、4つに限定するものではない。スティッキングを抑制するに必要充分な範囲で増やすことができるが、上部電極20の形状は、平面視したときに、回転対称の形状に形成されるのが好ましい。
上部電極20、固定部23および固定部23から延出する支持梁22および連結梁21は、下部導電層(第1の下部電極11および第2の下部電極12)の上部に犠牲層を介して積層された上部導電層をフォトリソグラフィーによりパターニングして形成される。つまり、パターニングにより、切り欠き部30が形成され、連結梁21が側面31の被接続部に連接して支持梁22と共に上部電極20を支える構成となるように、上部電極20、固定部23、支持梁22および連結梁21が一体で形成される。
切り欠き部30の幅(切り欠き部30によって露出する径方向に沿う対向する側面31間の距離)は、連結梁21の長さが充分な長さとなる幅としている。具体的には、連結梁21は、振動の節40が含まれる被接続部に連接しているため、上部電極20の振動によって、振動の節40の軸周りの動きによる応力を受ける。この応力は、連結梁21に対して固定部23から延出する支持梁22との間で、ねじれ応力として作用する。連結梁21の長さが短い場合には、このねじれ応力が吸収されずに、振動を妨げる方向に作用する。従って、連結梁21は、より細く構成すると共に、その長さは必要な振動が得られるに充分な長さとする必要がある。
なお、固定部23の底部は下部導電層(第2の下部電極12)に固定されている。つまり、固定部23の底部の領域には犠牲層を積層させず、固定部23を直接下部導電層に積層させている。従って、エッチングにより犠牲層が除去されても、固定部23は下部導電層に固定されている。従って、上部電極20は、連結梁21、支持梁22、固定部23を介して第2の下部電極12と電気的に接続されている。
また、エッチングにより犠牲層が除去されることで、上部電極20が基板1から遊離して配置される。
下部導電層および上部導電層には、それぞれ好適例として導電性のポリシリコンを用いているが、これに限定するものではなく、半導体回路で用いられるその他の導電層を用いることができる。なお、静電振動子として必要な導電率や、上部導電層の場合には、振動体としての必要な剛性(スティフネス)が備えられた導電層である必要がある。
上部電極20、第2の下部電極12および第1の下部電極11は、MEMS振動子100の周囲から接続される配線により外部回路と接続される。
上部電極20、第2の下部電極12は、MEMS振動子100の周囲から第2の下部電極12に接続される配線14により外部回路(図示省略)と接続される。
第1の下部電極11には、MEMS振動子100の周囲から4つの切り欠き部30のいずれかの領域において、第2の下部電極12と絶縁された配線13により外部回路と接続される。
図1(a)に示す例では、第2の下部電極12は、配線13が通る2箇所の領域においてパターンが分離され、2つのランドパターンを構成している。それぞれのランドパターンは、配線14によって外部回路と接続されている。
このような構成において、MEMS振動子100は静電振動子として構成され、上部電極20と第1の下部電極11との間に外部回路から印加される交流電圧によって、上部電極20の周縁部と中央部24とが振動の腹として逆の位相で振動する。
以上述べたように、本実施形態による振動子としてのMEMS振動子100によれば、以下の効果を得ることができる。
上部電極20は、上部電極20の周縁部から中央部24に向かい形成された切り欠き部30によって露出する側面31に被接続部を有し、被接続部が、支持梁22および連結梁21によって基板1に遊離して支えられている。つまり、支持梁22および連結梁21から成る支持部が、上部電極20の周縁部より内側に位置する被接続部に連接し上部電極20を支持することで、上部電極20の周縁部と中央部24とが振動の腹として振動する振動子を構成することができる。
従来の、例えば、両端自由梁型振動子の場合には、振動板の側面に位置する振動の節部分に支持部を連接させるため、支持部の数は、側面における振動の節の数より多くすることができなかった。また、支持部は、振動板の側面から離れる方向に延在させる必要があったため、支持部を含めた振動子としての占有面積は、振動板より大きくならざるを得なかった。これに対し、本実施形態による振動子としてのMEMS振動子100によれば、上部電極20の内部に位置する振動の節40に対して周縁部から切り欠き部30を設け、切り欠き部30によって露出する側面31に支持部が連接する被接続部を形成しているため、必要な数の切り欠き部30を設けることで、限定されることなく、支持部の数を増やすことができる。その結果、上部電極20を支える剛性が増し、例えば、基板1の主面上に遊離した上部電極20を形成する製造工程において、エッチング液や洗浄液の表面張力などが働いた場合であっても、上部電極20が基板1の主面上(第1の下部電極11、第2の下部電極12、あるいは窒化膜3)に付着してしまうスティッキング現象が起こりにくくなる。その結果、スティッキングによる歩留まり低下を抑制することができる。
また、支持部や固定部23を切り欠き部30によって空いた領域に設けることで、支持部を上部電極20の外側に延在させることなく振動子を構成することができるため、あるいは、延在させる長さを短くすることができるため、振動子をより小型にすることができる。
また、上部電極20が切り欠き部30を有する円形の板状体で構成されることにより、上部電極20の周縁部と中心部とが振動の腹として振動する振動子を構成することができる。上部電極20を円形で構成するため、振動の節40の位置や振動特性をより容易に設計することができる。
また、固定部23が切り欠き部30と重なる領域、つまり、切り欠き部30によって空いた領域に設けられることで、支持部を上部電極20の外側に延在させることなく構成することができるため、振動子をより小型にすることができる。
また、支持部は、1つの切り欠き部30によって露出する2つの側面31のそれぞれに設けられた被接続部を連結する連結梁21と、固定部23から延出し連結梁21に連接する支持梁22とを含み構成されている。このように構成することで、上部電極20の被接続部から固定部23に伝わる振動もれのエネルギーの多くを連結梁21のねじれとして吸収することができる。
また、上部電極20が回転対称の形状で構成されることにより、上部電極20をよりバランス良く振動させることができる。その結果、振動もれがより少なく、また安定した振動特性を示す振動子を得ることができる。
また、上部電極20は、上部電極20の周縁部と中央部24とが、上部電極20の厚み方向において逆位相で振動することで、周縁部と中央部24との間に振動の節40が形成される。被接続部は、振動の節40が含まれる部分に形成されることで、端部自由梁型の振動子が構成されるため、振動効率の高い振動子を構成することができる。また、支持部が、振動の節40に連接されるため、振動もれの少ない振動子を構成することができる。
(実施形態2)
次に、実施形態2に係る振動子としてのMEMS振動子101について説明する。なお、説明にあたり、上述した実施形態と同一の構成部位については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略する。
図3は、MEMS振動子101の平面図である。
MEMS振動子101は、基板1、第1の下部電極11、第2の下部電極12e、振動体としての上部電極20、連結梁21および支持梁22から成る支持部、固定部23、固定基部12iなどを含み構成されている。
実施形態1(MEMS振動子100)では、図1(a)に示すように、上部電極20は、連結梁21、支持梁22、固定部23を介して第2の下部電極12と電気的に接続されているとして説明したが、本実施形態では、第2の下部電極12を構成する部分が、第2の下部電極12eと固定基部12iとに分割させている。この点および、第2の下部電極12e、固定基部12iへの外部回路からの配線接続が異なる点を除き、MEMS振動子101は、MEMS振動子100と同様である。
MEMS振動子101では、MEMS振動子100において、平面視したときに、第2の下部電極12と切り欠き部30とが重なる領域を、固定基部12iとして分割させている。具体的には、下部導電層をフォトリソグラフィーによりパターニングする際に、固定基部12iがランドとして独立し、第2の下部電極12eと電気的に絶縁するようにパターニングされる。
また、固定部23の底部は下部導電層の固定基部12iに固定される。つまり、固定部23と一体に形成される上部電極20は、第2の下部電極12eとは電気的に絶縁されている。また、4つの切り欠き部30の領域において固定基部12iと絶縁された第2の下部電極12eは、電気的に4つの電極に分かれて構成される。
上部電極20には、MEMS振動子101の周囲から固定基部12iに接続される配線14により外部回路との接続を行なう。
4つの第2の下部電極12eには、MEMS振動子101の周囲から接続される配線、あるいは、それぞれの直下の窒化膜3を貫通し接続される配線により外部回路との接続を行なう(図示省略)。
このような構成において、MEMS振動子101は静電振動子として構成され、上部電極20と第1の下部電極11との間に印加される交流電圧と、上部電極20と第2の下部電極12eとの間に前記交流電圧と逆位相で印加される交流電圧とによって、上部電極20の周縁部と中央部24とが振動の腹として逆の位相で振動させることができる。
本実施形態による振動子としてのMEMS振動子101によれば、上部電極20の中央部24と重なる位置に配置された第1の下部電極11と、上部電極20の周縁領域と重なる位置に配置された第2の下部電極12eとにおいて、上部電極20との間で逆位相の交流電圧を印加することで、より振動エネルギーの高い振動子を構成することができる。
[電子機器]
次いで、本発明の一実施形態に係る電子部品としてのMEMS振動子100を適用した電子機器について、図4(a),(b)、図5に基づき説明する。
図4(a)は、本発明の一実施形態に係る電子部品を備える電子機器としてのモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成の概略を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1000を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、フィルター、共振器、基準クロック等として機能する電子部品としてのMEMS振動子100が内蔵されている。
図4(b)は、本発明の一実施形態に係る電子部品を備える電子機器としての携帯電話機(PHSも含む)の構成の概略を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1000が配置されている。このような携帯電話機1200には、フィルター、共振器、角速度センサー等として機能する電子部品(タイミングデバイス)としてのMEMS振動子100が内蔵されている。
図5は、本発明の一実施形態に係る電子部品を備える電子機器としてのデジタルスチールカメラの構成の概略を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。デジタルスチールカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルスチールカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1000が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行なう構成になっており、表示部1000は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCD等を含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1000に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このデジタルスチールカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなデジタルスチールカメラ1300には、フィルター、共振器、角速度センサー等として機能する電子部品としてのMEMS振動子100が内蔵されている。
上述したように、電子機器として、より小型で、また、製造歩留まりを高く安定させたMEMS振動子100が活用されることにより、より小型で安価な電子機器を提供することができる。
なお、本発明の一実施形態に係る電子部品としてのMEMS振動子100は、図4(a)のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図4(b)の携帯電話機、図5のデジタルスチールカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等の電子機器に適用することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。ここで、上述した実施形態と同一の構成部位については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略している。
(変形例1)
図6(a)〜(c)は、変形例1に係るMEMS振動子として、下部電極のバリエーションの例を示す平面図である。
実施形態1では、図1(a)に示すように、下部電極には、第1の下部電極11と第2の下部電極12との両方があるとして説明したが、この構成に限定するものではなく、下部電極は、一方の下部電極だけによる構成であっても良い。
図6(a)に示す変形例は、下部電極を第1の下部電極11だけで構成している例である。
図6(b)に示す変形例は、下部電極を第2の下部電極12だけで構成している例である。
図6(c)に示す変形例は、下部電極を第2の下部電極12eだけで構成している例である。
このような構成においても、振動エネルギーは異なるものの、上述した実施形態と同様の振動モードの静電振動子を構成することができる。
本変形例のように、一方の下部電極だけによる構成によれば、第1の下部電極11、第2の下部電極12のそれぞれに対する配線の近接や交差などに対する絶縁などを考慮することなく、下部電極に対する配線をより簡便に行なうことができる。
(変形例2)
図7は、変形例2に係るMEMS振動子として、支持部のバリエーションの1例を示す平面図である。
実施形態1では、連結梁21は、1つの切り欠き部30によって露出する2つの側面31のそれぞれに含まれる振動の節40の部分を連結する梁であり、図1(a)に示すように、連結梁21は、環状に延在する振動の節40に沿って延在するように形成されている、また、支持梁22は、固定部23から延出し、連結梁21の中央領域に連接して連結梁21を支えている、として説明した。これに対し、本変形例は、図7に示すように、側面31の被接続部に連接する支持部として、屈曲部を有する連結支持梁21vaを備えている。
連結支持梁21vaは、連結梁21および支持梁22の機能を備え、一方の端が振動の節40が含まれる側面31の被接続部に、他方の端が固定部23に連接されている。連結支持梁21vaは、被接続部と固定部23との間に有する2つの屈曲部を経て延在することにより、上部電極20から固定部23への振動もれを抑制している。
なお、連結支持梁21vaが有する屈曲部の数は2つに限定するものではない。連結支持梁21vaの形状や幅(太さ)などは、必要充分な剛性の範囲で適宜設定されるのが望ましい。具体的には、振動時における上部電極20から固定部23への振動もれが充分抑制され、また製造工程における上部電極20のスティッキングが抑制される剛性が得られる範囲で適宜設定されるのが望ましい。
支持部として、本変形例のような連結支持梁21vaを備えることで、切り欠き部30によって空いた領域に固定部23が設けられ、支持部を上部電極20の外側に延在させることなく振動子を構成することができるため、振動子をより小型にすることができる。
(変形例3)
図8(a)〜(c)は、変形例3に係るMEMS振動子として、上部電極および支持部のバリエーションの例を示す平面図である。
実施形態1では、図1(a)に示すように、上部電極20は、周縁部から中央部24に向かう4つの切り欠き部30を有する円形の板状体であるとして説明したが、この構成に限定するものではない。図8(a)〜(c)に示す上部電極20vのように、切り欠きを大きく2つの領域に構成してもよい。
図8(a)に示す変形例は、切り欠き部30をより大きく構成し、切り欠き部30の数を2つとすることにより、連結梁21の長さをより長く構成した例である。
本変形例によれば、連結梁21が長く構成されることにより、振動のもれがより低減された振動子を得ることができる。
図8(b)に示す変形例は、図8(a)に示す変形例に対して、連結梁21に連接する支持梁22および固定部23の数を増やした例である。
本変形例によれば、一つの連結梁21に対して複数の支持梁22が連接するように上部電極20を支える構成とすることで、上部電極20を支える剛性が増す。その結果、製造工程におけるスティッキングによる歩留まり低下を抑制することができる。
図8(c)に示す変形例は、図8(a)に示す変形例に対して、固定部23を連結梁21の内側に配置した例である。実施形態1では、固定部23は、切り欠き部30の領域において、振動の節40の外側(周縁部側)の領域に設置されているとして説明したが、これに限定するものではない。図8(c)に示す連結梁21vのように振動の節40の外側まで延在するように構成することで、固定部23を連結梁21vの内側や実施形態1における振動の節40の内側に配置することができる。
本変形例によれば、振動子としての同じ占有面積において、より長く連結梁を延在させることができるため、より振動のもれが低減された振動子を構成することができる。
(変形例4)
図9は、変形例4に係るMEMS振動子として、上部電極のバリエーションの例を示す平面図である。
図9に示す変形例は、上部電極が切り欠け部を備えた円形ではなく、切り欠け部を備えた矩形状の上部電極20wによって構成されている。
矩形状の上部電極20wによって構成することにより、上部電極20wの振動の節40の外側の領域の面積を実施形態1の場合と比較して大きく構成することが可能となるため、対向する第2の下部電極12との間に印加される交流電圧による振動効率を向上させることができる。
なお、本変形例では、上部電極が矩形(四角形)の例を示しているが、矩形に限定されることはなく、三角形や、五角形以上の多角形であっても良い。
1…基板、2…第1酸化膜、3…窒化膜、11…第1の下部電極、12…第2の下部電極、12e…第2の下部電極、12i…固定基部、13,14…配線、20…上部電極、21…連結梁、22…支持梁、23…固定部、24…中央部、30…切り欠き部、31…側面、40…振動の節、100,101…MEMS振動子。

Claims (13)

  1. 基板と、
    前記基板の主面上に設けられた固定部と、
    前記固定部から延出する支持部と、
    前記支持部によって前記基板から遊離して支えられた振動体と、を備え、
    前記振動体は、
    前記振動体の周縁部から前記振動体の中央部に向かい設けられた切り欠き部と、
    前記切り欠き部によって露出されてなる前記振動体の周縁部から前記振動体の中央部に向かう前記振動体の側面部に被接続部と、を有し、
    前記被接続部が、前記支持部に連接されていることを特徴とする振動子。
  2. 前記振動体は、前記切り欠き部を有する円形の板状体であることを特徴とする請求項1に記載の振動子。
  3. 前記振動体は、複数の前記切り欠き部が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の振動子。
  4. 前記固定部は、前記基板を平面視したときに、前記切り欠き部と重なる領域に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の振動子。
  5. 前記支持部は、1つの前記切り欠き部によって露出する少なくとも2つの前記側面部のそれぞれに設けられた前記被接続部を連結する連結梁と、前記固定部から延出し前記連結梁に連接する支持梁とを含み構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の振動子。
  6. 一つの前記連結梁に対して複数の前記支持梁が連接されていることを特徴とする請求項5に記載の振動子。
  7. 前記振動体を平面視したとき、前記振動体は回転対称の形状であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の振動子。
  8. 前記被接続部は、前記振動体の周縁部と前記振動体の中央部とが、前記振動体の厚み方向において逆位相で振動することで、前記周縁部と前記中央部との間に形成されてなる振動の節が含まれる部分に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の振動子。
  9. 前記振動体が、上部電極であり、
    前記基板と、前記振動体の前記振動の節と前記連結梁とによって囲まれた領域との間に第1の下部電極を備えることを特徴とする請求項8に記載の振動子。
  10. 前記振動体が、上部電極であり、
    前記基板と、前記振動体の前記振動の節と前記連結梁とによって囲まれた領域の外側の領域との間に第2の下部電極を備えることを特徴とする請求項8に記載の振動子。
  11. 前記振動体が、上部電極であり、
    前記基板と、前記振動体の前記振動の節と前記連結梁とによって囲まれた領域との間に第1の下部電極を備え、
    前記基板と、前記振動体の前記振動の節と前記連結梁とによって囲まれた領域の外側の領域との間に第2の下部電極を備えることを特徴とする請求項8に記載の振動子。
  12. 前記振動体が、
    前記上部電極と前記第1の下部電極との間に印加される第1の交流電圧と、
    前記上部電極と前記第2の下部電極との間に前記第1の交流電圧と逆位相で印加される第2の交流電圧と、によって振動することを特徴とする請求項11に記載の振動子。
  13. 請求項1ないし請求項12のいずれか一項に記載の振動子を備えていることを特徴とする電子機器。
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