JP2012525591A - プログラム可能な電気泳動ノッチフィルターシステムと方法 - Google Patents

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Abstract

少なくとも1つのサンプルチャンネルを有するゲルカートリッジと、各々が該サンプルチャンネルと係合可能な電極及び対電極と、プログラムされたシーケンスを形成するためにサンプルチャンネル用の1つ以上のステップをプロセッサ内にプログラムするためのユーザーインターフェースと、そして該プログラムされたシーケンスを実施するための電気泳動制御器と、を具備する電気泳動ノッチフィルター装置。
【選択図】 図2C

Description

本発明は溶液中の被検体の単離、精製及び分別に有用であり、プログラム可能な電気泳動ノッチフィルターシステムと方法に関する。本発明は一般的に被検体の単離及び精製の分野に関し、特に例えば質量分析、ELISA、表面プラズモン共鳴(Surface Plasmon Resonance)、又は当該技術で公知の他の一般検出方法を使う次の分析の前に、タンパク質、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質複合体、抗体、DNA、RNA又は他の生物学的材料の様な被検体の、同調可能な電気泳動式単離、精製、及び分別に関する。
複雑な生物学的サンプルの精製、単離及び分別は、分子及び細胞生物学、薬剤の研究開発そして医学的診断と、多数の他の分野を通して必要な中心的過程である。例えば、ゲノム学及び‘ネクストジェン(next gen)’ゲノム塩基配列決定の場合、DNA断片はサイズにより分離され、目標サイズの断片はDNA塩基配列決定用DNAライブラリーのロバストな創生用に単離される。
生物学的サンプルで見出される全タンパク質の大域的同定及び定量化として規定される、“検出プロテオミクス(discovery proteomics)”の分野では、サンプルは、該サンプルのダイナミックレンジ及び複雑度を減じるため、そして液体クロマトグラフィー−タンデム質量分析(LC−MS/MS)の様な方法を使って高感度な分析を可能にするため、公知で予測可能な生化学特性に従い、再現可能な様に分別されねばならない。公知の血漿タンパク質のアバンダンス範囲は、例えば10桁以上に及ぶ。翻訳後及び転写後の変性により導入された異種と一緒に取り上げられて、複雑な多数被検体サンプル内の低アバンダンスタンパク質の検出は大きな挑戦に留まり、新規バイオマーカー及び/又は薬剤ターゲットとして役立つ被検体の検出と検証を制限し、更に細胞及び分子経路の解析を制限する。
狙いが一般的にヒト血漿の様な、生物学的サンプルで見出される1つ以上のターゲットタンパク質を定量化する“ターゲット向けプロテオミクス(targeted proteomics)”の分野では、S/N比を高め、LC−MS/MSを使うことが多い高感度な定量化を可能にするために、ターゲットタンパク質(複数を含む)は著しく、該サンプル内に見出される他のタンパク質に対し、屡々百万倍以上で、濃縮されねばならない。例えば抗体を使うアフィニティー検定の様な、他の分析技術は、非特異性相互作用を減じ、よりロバストで、高感度で、そして再現性ある測定を可能にするために、アフィニティー相互作用の前か又は後か何れかで精製を要する。
薬剤の検出及び開発の努力に於いて、抗体と他の生物学的治療効果体は、それらが質、機能、作用機構他で特徴付けられるよう、単離、精製されねばならない。更に、分子生物学及び生物学的治療効果特徴付けでは、例えば治療ターゲットを解析し、生物学的経路を良く理解するために、特異のタンパク質、化合物又は他の分子実体と相互作用する被検体を精製することが望ましいことが多い。これらの場合、該被検体複合物は、高感度な分析を可能にするためにサンプル内の他の成分から精製されねばならない。これら及び関連分野の当業者に公知の、これら及び多数の他の応用に、被検体の単離、精製及び分別の方法が要求される。
アフィニティー相互作用、濾過、電気泳動分離そして、逆相クロマトグラフィー、ゲル浸透クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー及び陽イオン交換クロマトグラフィーを含むがそれらに限定されないクロマトグラフ式分離、を利用するそれらの様な被検体精製用の広い種類の方法が公知である。
一般に、被検体を単離、精製及び分別する時、その様に行うために使われるシステムは、多量の合計被検体がシステムに装填されるよう、大きい装填容量を有するのが望ましい。多くのターゲット被検体はサンプル内の最もアバンダントな分子の濃度より数百万倍低い濃度にあるので、高い装填容量は低アバンダンス分子の検出を可能にするよう充分なサンプルの準備を可能にするのが理想的である。
第2に、高度に特異的で、高い分解能を有する仕方で、被検体の単離、精製及び分別を提供することが通常望ましい。換言すれば、該準備システムは出来るだけ‘生の’サンプルでのターゲット被検体の抽出を提供し、すなわちそのS/N比が最適化されるよう、ただ1種類のタンパク質が単一の単離されたフラクションで見出されるのが理想的である。
更に進んだ願望は、該単離、精製及び分別の方法が高度に再現可能であるので、同じシステムと方法が、変わり易さを招くことなしに多数サンプルで繰り返し使用されてもよく、それにより明確で議論の余地のない結果を提供することである。また、該方法とシステムが、単離され、精製されそして分別された被検体の高い回収率と、回収率の再現性と、を提供することも願望である。
更に、被検体を単離、精製する方法が、他の被検体に容易に適合され、一般的に有用であるよう、多用途性であることが望ましい。例えば、サイズ排除クロマトグラフィーの様な方法は、各ターゲット被検体用の或る初期方法開発に続く、広い範囲の被検体を精製するために一般的に有用であり、単一サンプルからシーケンシャルな仕方で多数の被検体又はフラクションを精製するため使われてもよい。しかしながら、これらの方法は比較的乏しい被検体回収率と乏しい特異性/分解能の悩みを伴う。逆に、高度に特異的な抗体を使うアフィニティー精製は比較的高い濃縮を提供するが、精製を狙った各被検体用に特異抗体の生産を要する。
更に、多次元の分離/濃縮が屡々要求されるので、どんな一つの単離又は精製のシステム/方法も単離、精製及び分別用の他の方法/システムと両立することが望ましい。最後に、この様なシステムと方法が使い易く、種々のサンプル及びターゲット被検体用に最適化し易いことが望ましい。
恐らく、荷電被検体を分離、精製及び単離するため最も広く使われる方法は、典型的にアガロースか又はポリアクリルアミドか何れかのゲルの電気泳動(PAGE)を使う、1次元電気泳動(1DE)である。1DEは電気泳動移動度に基づき、DNA、タンパク質、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質複合体、RNA他の様な、被検体の分離を可能にする。印加電界下で、荷電被検体はポリマーゲルマトリックスを通って移動し、該マトリックスにより篩い分けされる。この様であるから、高い質量対電荷比を有する被検体は、低い質量対電荷比を有する被検体よりゆっくり移動し、かくして分離される。
硫酸ドデシルナトリウム(SDS)と一緒に使用されると、均一な正味の電荷は、分離が、質量対電荷に基づくより寧ろ、分子量に基づいて厳密に達成されるよう、サンプル内の全タンパク質に分けられる。clear native PAGE、blue native PAGE、フィールド反転電気泳動、向流電気泳動、キャピラリー電気泳動等を含むがそれらに限定されない、多数の他の1次元電気泳動方法が公知である。良く刊行されている様に、1次元電気泳動は、スラブゲルフォーマット、チューブゲルフォーマット、又は対称又は非対称フォーマットの幾つかの組み合わせ、で実施されてもよい。この様であるから、1次元電気泳動は、電気泳動移動度又は分子量に基づいた分離を提供するその能力、大きな質量範囲に亘る分解能パワー、使い易さ、そして多用途性のために、被検体の単離、精製及び分別用に最も広く実施され、かつ一般的に有用な技術の1つである。
1次元電気泳動過程中、電場は、ゲルマトリックスの長さ全体に亘るサンプル被検体の完全な分離を可能にするのに充分な時間の連続期間の間一定電圧で印加されるのが典型的である。該電圧は、実験の終わりで、ほとんどの電気泳動的に移動性の被検体がゲルの終わりに達する直前にのみ遮断される。次いで該ゲルは蛍光、染料、又は他の当該技術で公知の方法を使って画像形成され、分離された被検体‘バンド’の位置が検出される。検出に続いて、該ゲル内の1つ以上のバンドが剃刀刃又は他の同様なツールを使って切り出されてもよい。
次いで該抽出されたゲルバンドから精製された被検体を回収するための多数の方法が公知である。ゲルプラグ精製用に最も広く使われる方法は該被検体を、該ゲルプラグ細孔から周囲液体内へ拡散される小要素に、酵素で又は他の化学的方法で切断することに依存している。この方法は、有用であるが、大きな、無傷の被検体、例えばタンパク質、タンパク質複合体他が小さな部分要素に切断されねばならない点で限定される。かくして、無傷な被検体の直接分析は、不可能でなくても難しいのが一般的である。特にタンパク質の分析を含む或る応用では、この限定は、該サンプル内の遺伝子産物を完全に特徴付けるのに必要な、翻訳後修飾、トランケーション(truncation)、スプライス変異及び他の特徴のたやすい分析を妨げる。加えて、該方法は非常に労働集約的で退屈であり、ゲルプラグからの回収率は比較的低く、15−60%の間に見積もられ、下流の分析を厳しく制限する。これらの限定は重要な応用範囲での該方法の利用を厳しく制限する。
1次元電気泳動からの被検体回収の代わりの方法は、抽出ゲルプラグから溶液内への、又は膜上への被検体の電気溶出を含む。この場合、該カットされたゲルプラグは室内に置かれ、該ゲルから液体又は捕捉サポート(例えば、捕捉膜、逆相面、他)内へ該ターゲット被検体を電気泳動的に動かすために該ゲルプラグを通して電場が向けられる。幾つかの応用には有用であるが、該電気溶出技術は概して非効率的で、よく刊行されている様に高い回収率で大きな分子を回収することは出来ない。該技術はまた、ゲルプラグの手動抽出とそれらのプラグの第2装置内への挿入と該第2装置の運転を含むので、労働集約的かつ時間が掛かる。該方法はまた、過剰な被検体希釈に帰着する。
第3の方法は、印加される電気泳動場の下で、該ゲル、ほとんどの場合チューブゲルの端から、液体の流れ内への被分離被検体の連続溶出を含む。このモードでは、被検体は該被検体の該ゲルを通しての電気泳動移動度に基づいて分離される。高移動度被検体が該ゲルの端に達する前に電圧を切り、該ゲルマトリックスから分離されるバンドを切断するより寧ろ、該ゲルマトリックスから該被分離被検体を溶出するよう電圧印加は続けられる。この様であるから、該電圧は、最後の溶出被検体が該ゲルマトリックスから溶出され、該ゲルマトリックスの端で流れる採集液内に浸透するまで印加され続ける。1つの採集バイアルからもう1つへ該溶出体を移動させるためロボット型フラクション採集器が使われ、それにより該サンプルの‘分別’を可能にする。
この方法は被検体単離、精製及び分別用の他の1次元電気泳動方法に優る幾つかの利点を提案し、それらの中で最高のものは溶液内の分離被検体を無傷で回収する能力である。しかしながら、連続溶出ゲル電気泳動法の限界は利用性、再現性及び希釈を含む。被検体が分離媒体から液体の流れ内に溶出されるので、遅い速度でゲルから溶出され、かくしてゲルから完全に溶出するのに長くかかる被検体は、連続的に希釈され、該希釈は非常に望ましくない。更に、電圧はこれらのシステム及び方法を使って連続的に印加されねばならないので、非常に望ましい多重化、高スループットフォーマットで特異の予め決められた被検体フラクションを取り込む効果的方法はない。更に、どの現在のシステムも、一貫して、再現可能な仕方で製造され、一貫した結果が繰り返されることを可能にする、すぐに使えるキットの使用を可能にしない。被検体は標準1次元電気泳動方法で‘開発される’よりも、ゲルマトリックスから溶出されるので、それぞれの被検体がもし単離され、再現可能な仕方で精製されるべきなら、該それぞれの被検体の移動時間は精確に同じ繰り返しであらねばならない。
かくして、本発明の目的は上記で論じた従来技術の種々の制限を克服し、被検体の改良された単離、精製そして分別用のシステムと方法を説明することである。
本請求の発明は上記で識別した問題の1つ以上を解決するよう意図されており、低コストで使い易くなっている。特に、本発明は、ユーザーがプログラム可能な多数チャンネルの電気泳動電源、被検体を分離するのに有用な予め成型されたポリマーゲルマトリックス、及び被検体がゲルから溶出された時分離された被検体を保持する静止液体容積を有する採集室から成るシステムに関する。一緒に、該システムは電子制御器を通してシーケンスに予めプログラムされたステップ及び/又は検出された被検体泳動に基づく能動的フィードバック、に基づき加電圧の自動休止を使って、複合体サンプルの単離、精製及び分別と、予め規定された液体容積内の単離され分別された被検体の採集と、を独特に可能にする。複合生物学的サンプルを広い質量範囲に亘る予め決められユーザー選択可能な電気泳動フラクションに分け、予め規定された液体容積内に前記フラクションを取り込む方法、又は予め規定された液体容積内への前記被検体の回収を伴いながら予めプログラムされた単離及び精製用に1つ以上の特異被検体をターゲットにする方法が提供される。
該請求される発明は連続チューブゲル電気泳動からの概念を利用するが、該第1発明は、予めプログラムされた溶出と、予め決められた被検体フラクションの採集と、を独特に可能にするユーザープログラム可能な電気泳動制御器を組み入れることである。本発明は更に、サンプルの希釈又は拡散を引き起こすことなくサンプルを水平チューブゲル分離チャンネル内に装填するユニークな特徴のみならず、該被検体フラクションの希釈又は拡散を引き起こすことなく溶出フラクションを規定液体容積内に捕捉する特徴を組み入れる。更に、独特な特徴は、該システムを通しての電流流れを望ましくなく妨げる泡を捕らえる可能性無しに簡単なピペットを用いた分離チャンネルからの容易な回収を可能にする。本発明は更に、多重サンプル処理、高い再現性及び高い回収率を提供する。併せて、これらの特徴は新規で電気泳動的にプログラム可能な被検体ノッチフィルターと、該フィルターを使う方法と、を提供する。
特に、本発明の1側面は、少なくとも1つのサンプルチャンネルを有するゲルカートリッジであって、各該サンプルチャンネルが陰極バッファー室と、サンプル導入室と、該サンプル導入室と組み合わされる第1端部を有するチューブゲルと、該チューブゲルの第2端部と組み合わされるサンプル採集室と、そして陽極バッファー室と備え、該陰極バッファー室、該サンプル導入室、該ゲルチューブ、該サンプル採集室そして該陽極バファー室はイオン性電気接触をすることが出来る該ゲルカートリッジと、各サンプルチャンネルの陰極バッファー室及び各サンプルチャンネルの陽極バッファー室と契合可能な電源と、サンプルチャンネル用の1つ以上のステップをプロセッサ内にプログラムするユーザーインターフェースであって、該プログラムされたステップは該プログラムされたステップ中該サンプルチャンネルを跨いで印加された電流又は電圧の少なくとも1つをプログラムする過程と、該サンプルチャンネルを跨いだ電圧又は電流の印加の持続時間をプログラムする過程と、を有し、該プログラムされた1つ以上のステップはプログラムされたシーケンスを形成する、該ユーザーインターフェースと、そして該プログラムされたシーケンスを実施するプロセッサを有する電気泳動制御器と、を具備する電気泳動ノッチフィルター装置である。
本発明のもう1つの側面は、少なくとも1つのサンプルチャンネルを有するゲルカートリッジであって、各該サンプルチャンネルが陰極バッファー室と、サンプル導入室と、該サンプル導入室と組み合わされる第1端部を有するチューブゲルと、該チューブゲルの第2端部と組み合わされるサンプル採集室と、そして陽極バッファー室とを備えており、該陰極バッファー室、該サンプル導入室、該ゲルチューブ、該サンプル採集室そして該陽極バッファー室はイオン性電気接触をすること出来る該ゲルカートリッジと、各サンプルチャンネルの陰極バッファー室及び各サンプルチャンネルの陽極バッファー室と契合可能な電源と、該ゲルカートリッジサンプル導入室内に置かれたサンプルの特徴を検出する検出器と、少なくとも1つのサンプルチャンネル用のシーケンスを実施し、該検出器が該サンプル特徴を検出した時、該検出器からのフィードバックを受ける電気泳動制御器であって、該電気泳動制御器は該検出器からのフィードバックに基づき該シーケンスの実施を休止する該電気泳動制御器と、を具備する電気泳動ノッチフィルター装置である。
本発明のなおもう1つの側面は、少なくとも1つのサンプルチャンネルを有するゲルカートリッジを形成する過程であって、各該サンプルチャンネルが陰極バッファー室と、サンプル導入室と、該サンプル導入室と組み合わされる第1端部を有するチューブゲルと、該チューブゲルの第2端部と組み合わされるサンプル採集室と、そして陽極バッファー室とを備えており、該陰極バッファー室と、該サンプル導入室と、該ゲルチューブと、該サンプル採集室と、そして該陽極バッファー室と、はイオン性電気接触をすることが出来る、該形成する過程と、少なくとも1つのサンプルチャンネルの該陰極バッファー室内のバッファー溶液内に電極を配置する過程と、該同じ少なくとも1つのサンプルチャンネルの該陽極バッファー室内のバッファー溶液内に対電極を配置する過程と、該少なくとも1つのサンプルチャンネル用の1つ以上のステップをプロセッサ内にプログラムする過程であって、該プログラムする過程は、該プログラムされたステップ中該サンプルチャンネルを跨いで印加される電流又は電圧の少なくとも1つをプログラムする過程と、該サンプルチャンネルを跨いだ電圧又は電流の印加の持続時間をプログラムする過程と、を有しており、該プログラムされる1つ以上のステップはプログラムされるシーケンスを形成している該プログラムする過程と、そして該プログラムされたシーケンスを実施するために該プロセッサを有する電気泳動制御器を契合させる過程と、を具備する生物学的サンプルから関心のある被検体を回収する方法である。
本発明の更に進んだ側面は、陰極バッファー室と陽極バッファー室とを有する少なくとも1つのサンプルチャンネルを保持するハウジングであって、該陰極バッファー室と該陽極バッファー室は離れ隔てられ、イオン性電気接触をすることが出来る該ハウジングと、陰極バッファー室電極及び陽極バッファー室対電極と、該少なくとも1つのサンプルチャンネルを使って被検体を電気泳動分離するための1つ以上のステップをプロセッサ内にプログラムするためのユーザーインターフェースであって、プログラムされるステップは該プログラムされるステップ中に該サンプルチャンネルを跨いで印加される電流又は電圧の少なくとも1つをプログラムする過程と該サンプルチャンネルを跨いだ該電圧又は電流の印加の持続時間をプログラムする過程とを有しており、該プログラムされる1つ以上のステップはプログラムされるシーケンスを形成する該ユーザーインターフェースと、そして該プログラムされたシーケンスを実施する該プロセッサを有する電気泳動制御器と、を具備する電気泳動ノッチフィルター装置である。
本発明のゲルカートリッジ実施例で有用な電気泳動ノッチフィルターサンプル室実施例の略図である。 図2A、2B及び2Cは、本発明のゲルカートリッジ実施例のそれぞれ斜視図、正面図及び組み立て分解図であり、図2Dは本発明のゲルカートリッジ実施例の平面図である。 蓋が開いた本発明の空の電気泳動制御器実施例の斜視図である。 開いた蓋と、ゲルカートリッジスロット内のゲルカートリッジとそしてゲルカートリッジからの契合が外れた電極アレーとを有する本発明の電気泳動制御器実施例の斜視図である。 開いた蓋と、ゲルカートリッジスロット内のゲルカートリッジとそしてゲルカートリッジと契合した電極アレーとを有する本発明の電気泳動制御器実施例の斜視図である。 本発明の電気泳動制御器実施例の電子機器の略図である。 本発明の電気泳動ノッチフィルター装置実施例で有用な96ウエルプレートカートリッジ実施例の図である。 30−150kDa間の分解能を有し、質量範囲3.5−150kDaに亘る本発明の‘中間’質量タンパク質分離実施例を使った、酵母菌溶菌液の分別の結果の1次元ゲル可視化である。 図7で示したゲルの1つフラクションからのベースピーククロマトグラムを示す。 例1の方法を使って単離された1つのターゲットタンパク質の溶出プロフアイルのプロットである。 質量範囲3.5−60kDaに亘る本発明の‘低’質量タンパク質分離実施例を使った酵母菌容菌液の分別の1次元ゲル可視化である。 本発明の実施例を使って分別された除去ヒト血漿ゲルの1次元ゲル可視化である。 本発明の独特の方法を使った1つのターゲットタンパク質のプログラム可能な単離、精製及び分別を表す。 例5で説明された、分別されたNF kappa B p65サンプルの1次元ゲル分析の結果を示す。 本発明のチャンネル及びカートリッジの各々に亘る再現性を示す。 本発明のシステムと方法の全8チャンネルに亘るBSAの回収の再現性を示す。 制御レーンと一緒に例8のフラクション4、6、8及び10の結果の1次元ゲル可視化であり、DNAラダーを示す。 電気泳動制御器タッチスクリーンインターフェースの“メイン画面”の1スクリーン像である。 電気泳動制御器タッチスクリーンインターフェースの“方法画面”の1スクリーン像である。 電気泳動制御器タッチスクリーンインターフェースの“検索方法”画面の1スクリーン像である。 電気泳動制御器タッチスクリーンインターフェースの“新方法を規定する”画面の1スクリーン像である。 電気泳動制御器タッチスクリーンインターフェースの“新方法を開発/編集”画面の1スクリーン像である。 電気泳動制御器タッチスクリーンインターフェースの“新方法を開発/編集”画面の1スクリーン像である。 “実験を中止”画面を重ね合わせた電気泳動制御器タッチスクリーンインターフェースの“メイン画面”の1スクリーン像である。
本発明は溶液内の被検体の単離、精製及び分別で有用なプログラム可能な電気泳動ノッチフィルターに関する。本発明は一般的に被検体の単離及び精製の分野に関し、特に、例えば、質量分析、ELISA、表面プラズモン共鳴、又は当該技術で公知の他の一般検出方法を使う次の分析の前の、タンパク質、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質複合体、抗体、DNA、RNA又は他の生物学的被検体の電気泳動的に同調可能な単離、精製及び分別に関する。
本発明の電気泳動ノッチフィルターシステムは3つの主要部品:(1)プログラム可能な電気泳動制御器200、(2)予め成型されたポリマー分離ゲル、及び(3)被検体の拡散又は希釈無しにサンプル追加又はフラクション除去を行うのに有用なサンプル導入室及びサンプル採集室、を有する。1実施例では、該分離ゲルと、サンプル導入及び採集室と、は一回使用の多チャンネルゲルカートリッジ100内で組み合わされる。該電気泳動制御器200は予めプログラムされたフラクション採集休止を用いるゲルカートリッジチャンネルの各々を跨ぐ一定電圧又は電流の制御された印加、又は一体化検出器の使用によるダイナミックなフラクション採取制御を提供する。該ゲルカートリッジ100は複数のサンプルチャンネル110を有し、そこでは各サンプルチャンネルは複数の被検体を有するサンプル溶液から1つ以上の関心のある被検体を単離、精製及び/又は分別することが出来る。
併せて、該システムは、電子制御器によりシーケンス内に予めプログラムされたステップに基づいた加電圧の自動休止及び/又は検出された被検体移動に基づく能動的フィードバックを使って、複雑なサンプルの単離、精製、及び分別と、予め規定された液体容積内の単離された又は分別された被検体の採集と、を独特に可能にする。複雑な生物学的サンプルを広い質量範囲に亘る予め決められ、ユーザー選択可能な電気泳動フラクションに分け、前記フラクションを予め規定された液体容積内で取り込む方法、又は予め規定された液体容積内の前記被検体の回収を伴って、予めプログラムされた単離及び精製用の1つ以上の特異被検体がターゲットにされる方法が提供される。
請求する本発明は、予めプログラムされた溶出と、予め決められた被検体フラクションの採集とを独特に可能にするユーザープログラム可能な電気泳動制御器を組み入れる連続チューブゲル電気泳動法の概念を利用する。本発明は更に該サンプルの希釈又は拡散を引き起こすことなくサンプルを水平チューブゲル分離チャンネル内に装填する独特の特徴のみならず、該被検体フラクションの希釈又は拡散を引き起こすことなく溶出済みフラクションを規定された液体容積内に捕捉する特徴を組み入れる。更に、本設計は、該システム
を通る電流を望ましくなく妨げるバブルを捕捉する可能性なしに、簡単なピペットを用いた分離チャンネルからの容易な回収を可能にする。本発明は多重サンプル処理、高い再現性及び高い回収度を提供する。
ゲルカートリッジサンプルチャンネル110の断面が図1で示される。各サンプルチャンネル110は幾つかの別々の部品、すなわち、陰極バッファー室112、サンプル導入室114、チューブゲル116、サンプル採集室118、そして陽極バッファー室120を有する。該チューブゲル116は一般に中空のチューブ状構造体で、該構造体はポリアクリルアミド、アガロース、又は当該技術で公知の他の材料又はそれらの混合物の様な、予め成型された、多孔質のポリマーゲルマトリックスを有する。好ましくは、該ゲルマトリックスは、操作前又は操作中のゲル移動を避けるために、該チューブゲルの側壁に取り付けられ、それにより高い再現性及び耐久性を可能にするのがよい。
該ゲルを保持する該チューブは円形である必要はない。事実、該‘チューブ’は長方形、円形、正方形、又は本発明に従う何等か他の幾何学的形状であってもよい。実際、用語“チューブゲル”は、ここで使われる時、前の文章で論じた形状を含め、円形であろうとなかろうと、どんな断面形状を有してもよいチューブ内にゲルを囲んでいる。しかしながら、該システムの負荷容量は該ゲルの断面積に左右される。更に、該電気泳動過程中に発生する熱は分離を低下させ、該ゲル中の粘性に特異的に影響する。従って、実質的に円形のチューブゲルが負荷容量及び熱放散を最大化するために好ましい。断面は、好ましい実施例での直径が0.1mmと10mmの間にあるが、0.1nmと50cmの間にあってもよい。
該チューブ自身はプラスチックス、ガラス、セラミック、又は他の材料を含むがそれらに限定されない大抵の公知の材料で作られてもよい。ガラスは、その伝熱能力、光透過性、そして表面化学的改質の容易さのため一般的に好ましい。重要なことは、分離結果の再現性を最大化するために、該チューブの内径(ID)及び外径(OD)がチューブからチューブで著しく変化してはならないことであり、何故ならば例えば内径の小さな変動は与えられた印加電圧でのチューブを通る発生電流の著しい変化を引き起こし、分離及び溶出の時間の再現性に負に影響するかも知れないからである。
該チューブ内で成型されたポリマーマトリックス(ゲルマトリックス)はチューブ全体を通して単一多孔性、多数個別多孔性、又は該チューブ長さを通しての勾配した多孔性を有してもよい。該ゲルマトリックスはまた、埋め込まれた抗体、酵素、ナノ粒子、染料又は他の特定応用に有用な反応性、又は非反応性の種を含んでもよい。該ゲルは当該技術で公知のバッファー及び導電率の範囲から成ってもよい。
1つの好ましい実施例では、該ゲルマトリックスは、低多孔性、例えば3%の‘スタック用ゲル’と高多孔性、例えば12%の分解能ゲルから成る。この実施例のスタック用ゲルは該サンプルプラグをシャープなバンド内に集中させるのに役立つ。一旦、該バンドが該分解能ゲルに達すると、該ゲルを通しての被検体泳動はより小さい細孔により妨げられ、被検体はそれらのそれぞれの電気泳動移動度により分離する。この様であるから、より高い電気泳動移動度の被検体は分離ゲルの端部に達し、低い電気泳動移動度の被検体の前に該ゲルから溶出する。この仕方で該サンプル内の被検体の部分集合は該サンプル内の他の被検体から単離、精製又は分別される。
1実施例では、ゲルチューブ116は、6.3mm内径のホウケイ酸塩ガラスキャピラリー内に成型されたポリアクリルアミドゲルマトリックスを有する。該ポリアクリルアミドゲルは2層−スタック用層と分解能層、に成型される。該スタック用層は3.2%Tと5%Cの橋かけ結合のポリアクリルアミドから成り、該分解能ゲルは8%Tと5%Cの橋かけ結合のポリアクリルアミドから成り、両者はpH7でのゲルバッファーとしてトリスアセテート(Tris−Acetate)を使って成型される。被検体分離分解能が最大化され、そしてバンドが歪まない、側方へ分離しない等、となるよう、該ゲルの頂部、スタック用及び分解能用の間のインターフエースそして該ゲルの底部が、電気泳動電流方向に垂直に走るスムーズで、平坦なインターフエースを有することが重要である。この様であるから、該ゲルが平面状インターフエースを形成するよう重合する前に、該ゲルの頂部上にブタノール又は同様な化学薬品を置くことが有用である。また、与えられたパーセンテージ層内で細孔サイズが同一であるよう、各層の断面を通してゲル濃度が均一であることも重要である。更に重要なことは本発明による溶出の再現性を提供するために各ゲル集合体の長さが精密に制御されることである。
該陰極バッファー室112及びサンプル導入室114の間の境界と、該サンプル採集室118及び陽極バッファー室120の間の境界は膜122と124であり、該膜は電気泳動電流が該陰極バッファー室112から陽極バッファー室120へ通過することを可能にするが、サンプル導入室114内に導入される関心のある分子が陰極バッファー室112か又は陽極バッファー室120か何れかに入るのを防止する。好ましくは、該バッファー内の塩イオンが通過し、それにより電気泳動電流を運ぶことを可能にしながら、該サンプル採集室内の実質的に全分子を捕捉するよう、膜122及び124の両者が500Daから3.5kDa分子量カットオフ膜であるのがよい。しかしながら、該陰極又は陽極バッファー室に入るサンプル内の関心のある分子を捕捉するどんな分子量カットオフ膜が使われてもよい。
代わりに、或る予め選択されたサイズの分子は通過し、サンプル採集室内に捕捉されるのを避けるが、より大きいサイズの分子を保持することを可能にするよう、大きい細孔サイズの分子量カットオフ膜が使われてもよい。このオプションはターゲットフラクションのそれらの直ぐ上の電気泳動移動度を有する被検体のフラクションを採集するニーヅを防止するが、種々の電気泳動移動度を有する被検体の精製用に種々の膜の使用を必要にするので望ましくない点はある。
もう1つの実施例では、該膜は該膜面から分子を追い払い、非特異的結合を避けるよう僅かに帯電される。本発明は分子量カットオフ膜に限定されず、イオン交換膜、疎水性膜、親水性膜、アフィニティー捕捉膜及び当業者に公知の全ての他の膜を用いて効果的に使用される。
図2A−2Dは本発明のゲルカートリッジ実施例の種々の図面である。示されたゲルカートリッジ100は8つの個別に分離されたサンプルチャンネル110を有し、該サンプルチャンネルは図1に示す1つのチャンネル110と設計が本質的に同一であり、該サンプルチャンネルは該チューブゲルと、該ゲルにサンプルを導入する手段及び該ゲルからフラクションを採集する手段の両者と、を組み入れるユニット型ゲルカートリッジを一緒に形成する。図2A乃至2Dに示す様に、ゲルカートリッジ100は、複数の個別陰極バッファー室112を有する陰極バッファーハウジング130を備える。各陰極バッファー室112は、サンプル導入ハウジング134と組み合わされる陰極バッファーハウジング130のエッジにあるアパーチャー136を除いて、シールされている。サンプル導入ハウジング134は複数のサンプル導入室114を備え、各サンプル導入室はサンプル導入室114を通過し、陰極バッファー室112のアパーチャー136と一端で組み合わされるアパーチャー137を有する。膜122はガスケット123と組み合わされ、該ガスケットは翻って陰極バッファーハウジング130及びサンプル導入ハウジング134の間に配置されるが、それはアパーチャー136内の膜122が、関心の被検体の陰極バッファー室112内への移動を防止しながら、各陰極バッファー室112及び陽極バッファー室120の間の電気泳動的連通を可能にするためである。アパーチャー137は開いた侭なの
で、サンプル導入室114内に導入されたサンプルはチューブゲル116と流体的に接触する。
チューブゲル116は上記で概略説明され、モノリシックゲル又はゲルマトリックスを有するチューブ状部材140を備える。チューブ状部材140はサンプル導入室アパーチャー137と組み合わされる第1開口部141と、サンプル採集ハウジング144内のアパーチャー143と組み合わされる第2開口部142と、を有する。サンプル採集ハウジング144は各チャンネル110用にサンプル採集室118を有する。各サンプル採集室118は開いた頂部145を有し、該頂部は、関心のある被検体が例えばピペット又は他の液体サンプリングデバイスを使って手動で、又は自動で採取される場所を提供する。各サンプル採集室118は採取されたサンプルの容積再現性を保証するために規定された容積を有する。
サンプル採集ハウジング144は陽極バッファー室130内のアパーチャー148と組み合わされるアパーチャー143を有する。膜124はガスケット125と組み合わされるが、該ガスケットは各サンプル採集室118をその陽極ハウジング152内の隣接陽極バッファー室120から、物理的に分離するが、電気的には分離しないよう、アパーチャー143/148間に横たわっている。追加のガスケット131と133はそれぞれ中央チューブゲルハウジング135とサンプル導入ハウジング134とサンプル採集ハウジング144の間の液体シールを形成するのに役立つ。
該カートリッジ部品は低いタンパク質結合特性を有する生物適合性ポリマーから加工又は成型されてもよい。例えば、該カートリッジ部品は何等かの機械加工可能な又は成型可能な材料(セラミック、他)、好ましくはプラスチック、より好ましくは、低被検体結合用に使われ、離型剤の様な汚染物のないプラスチック、で作られてもよい。該カートリッジは複数の膜及びチューブゲル116を受け入れる単一のモノリスとして形成されてもよい。或いは、該カートリッジは上記説明の様に、別々のハウジングから形成されてもよい。加えて、該カートリッジ及び/又はカートリッジ部品(バッファー室)は一回使用又は多数回使用であってもよい。多数回使用カートリッジではゲルチューブは1回の使用後、新ゲルチューブで再充填可能又は置換可能であってもよい。
該チューブゲル116は直径で0.1−10mmの内側寸法を有するホウケイ酸ガラス又は薄いプラスチックで作られるのが好ましいチューブを有する。好ましい実施例では、該チューブ内に配置されるゲル(複数を含む)は、本発明により予め成型されなかったチューブを受け入れるアパーチが当業者には明らかであろうが、該カートリッジのそれらの組立の前にゲルチューブとなるよう成型される。一旦組み立てられると、該カートリッジ部品は、該カートリッジを恒久的にシールするために該部品が一緒に圧入されることを可能にする、ノッチ可能な整合ピン154の様な結合手段を使ってシールを保証するよう結合される。代わりに、該カートリッジを一時的にシールするためにねじピン又は他の連結デバイスが使われてもよい。
一旦組み立てられると、該カートリッジは、望ましいpHと導電率の貯蔵バッファーで充填され、使用時まで水和したゲルを保つよう、該カートリッジの開いた頂部全体をカバーするため、接着性マイラー(Mylar)シートの様なプレートシーラーが付けられる。該貯蔵バッファーは該カートリッジが使用に入る前にユーザーにより置換されるよう意図されている。
ゲルカートリッジ100を使用するために、種々のリザーバー及び室を露出するよう該プレートシーラーシートは除かれ、貯蔵バッファーは該カートリッジ内の1つ以上のチャンネルから排出される。次に、1つ以上のサンプルチャンネルの陽極及び陰極バッファー室が排出され、適当なランニングバッファーで再充填される。最終的に、1つ以上のサンプル導入室が関心のある1つ以上の被検体を有する液体サンプルで装填され、そして全て下記で詳細に説明されるように、該カートリッジは電気泳動制御器内に置かれ、処理される。サンプル導入及びフラクション採集は1つの又は多数チャンネルのピペットの使用によるか、又はロボット式液体取扱いステーションを介して実現される。該チャンネル間隔は標準液体取扱いロボットを使用するカートリッジバッファーの装填及び操作に適合するよう設計される。
広い種類のゲル及びバッファーシステムが本発明のゲルカートリッジで使用するのに好適である。一般に、ゲル及びバッファーシステムの選択は、関心のある被検体の分子量範囲及び望まれる単離、精製又は分別に求められる質量分解能に左右される。例えば、トリス−トリシン(tris−tricine)バッファーシステムは1kDaと300kDaの間の分子量を有するタンパク質を分離するのに有用である。使われるバッファー及びゲルの他の非限定的例はトリス/グリシン及びトリス−アセテート/HEPES、ビス−トリス/MOPS他を含む。種々のpH範囲に及ぶネイティブ(native)ゲルシステムが非変性条件下でタンパク質及びタンパク質複合体の分離用に利用可能である。TBE又はTAE又は他の一般ランニングバッファーを有するアガロースゲルがDNA及びRNA分離用に有用である。
本発明が何等かの単一ゲル/バッファーシステムの使用に限定されず、どんな既知電気泳動ゲル/バッファーシステムでも使用されてよいことは理解される。これらのシステムの各々は、ゲルパーセンテージを変えること、勾配ゲルの使用、複合ゲルの使用又は種々のゲルの多数層の使用により更に最適化されてもよい。ゲル及びバッファーの選択は下記基準、すなわち選択された応用へ適合性、再現性、成型の容易さ、そして貯蔵寿命、の1つ以上に基づいて行われてもよい。1つの有用なゲルバッファーシステムは、スタック用ゲル及び分解能ゲル内に別々のpHのバッファーを有するより寧ろ単一バッファーシステムを有する。これは時間経過時の性能の変化を最小化し、それにより再現性を最大化する。加えて、選ばれたゲルの化学性が可能な最低電力を使って効率的分離を可能にすることも好ましい。もしジュール加熱が著しい場合、ゲル内の分解性が損なわれ、積極的冷却を要する。積極的冷却無しに、チャンネル当たり合計電力消費を最大3W、好ましくは2Wより少なく保つことが、本発明のシステムを使って質の良い分離を保持するのに重要である。本発明の或る実施例はゲルチューブの積極的冷却を組み入れるのに、例えばペルチエ(peltier)クーラー又は循環式冷水バス(bath)に依るが、その場合チャンネル当たり電力は著しく高くてもよい。バッファー導電度、ゲル長さ、そしてゲルの直径及び多孔性はサンプルチャンネル電力要求の管理に影響する他の要因である。
ゲルカートリッジ100のもう1つの重要部品は、境界として作用し、サンプル室及び採集室内でサンプルを保持する膜122及び124である。1種類の有用膜は透析膜である。種々の特性を有する透析膜が利用可能である。膜選択の1要因は、被検体結合を最小に伴いながら関心のある被検体を捕捉する適切な分子量カットオフ値の選択を含むがそれに限定されない。1つの好ましい膜材料は、透析用に広く利用可能な膜であり、電気泳動の条件下で低い被検体結合アフィニティーと高い安定性を有すると示されたセルロースアセテートである。本発明の好ましい動作に重要な追加の膜特性は分極又は帯電作用である。本発明の好ましい実施例で使われる膜は本質的に帯電せず、印加電気泳動電位下で帯電されないことが好ましい。さもないと、これは膜を通した電気浸透を誘起し、サンプル導入又はサンプル採集室内に見出される例えば被検体の濃化又は希釈を引き起こす。
本発明のなおもう1つの側面は、分別スループットの増加が必要な大規模バイオマーカー検出プログラムに専用のnLC/MS/MSシステムの様な、高スループット応用に有用なカートリッジシステムである。図6A及び6Bは必要な高度のスループットを達成す
る96チャンネルカートリッジ400の図面である。図6A及び6Bに示すカートリッジは該8つのチャンネルデバイス内にある同じ一般要素を使う。しかしながら、この場合、チューブゲル410は垂直に回され、9mmピッチで8*12フォーマットでフォーマットされる。このフォーマットは液体取扱いロボットと直接一体化され、もっと多くのサンプルの準備を完全に自動化することを可能にする。
図6A及び6Bに示すカートリッジでは、全てのチャンネル用に独立の対電極を有するのに充分な物理的空間が無い。代わりに、この設計は回路を完成するために分子量カットオフ膜の下に共通範囲420を組み入れる。この設計は空間を節約し、現在の実験室機器とインターフエースするのに必要なフォーマットを可能にする。
該カートリッジは成型された生物適合性プラスチックで作られ、4つの主要部品、すなわちベース402、複数のサンプル採集ウェル406を有するサンプル採集トレー404、そしてサンプルウェル枠408を有する。チューブゲル410はサンプルウェル枠408内のアパーチャー412内に直接投じられる。各チューブゲル410の容積と長さは相互に同一であり、8チャンネルデバイスのそれと同一であるのが好ましい。これは少なくとも100μlのサンプル装填容積を可能にする。サンプル採集トレー404は該サンプルウェル枠408の底部に架橋する膜414を有する。ユーザーは被検体を含むサンプルを装填する前に、サンプル採集トレーを望ましい容積までバッファーで充たす。各サンプル採集ウェルは35−200μlのバッファーを収容する。該サンプルウェル枠408がサンプル採集トレー404上に位置すると、チューブゲル410は該バッファー内に浸され、回路を完成する。一旦組み立てられると、サンプルはチューブゲルの頂部上で該ウェル枠内へ直接装填される。該サンプル上の面積は分離のpHを制御するためにバッファーで充たされる。電圧が印加されると、被検体は該チューブゲルを通るよう移動し、下のサンプル採集ウェル内に溶出する。一旦望ましい分子のフラクションが採集されると、電圧は各ウェル個別に又はカートリッジ全体で一致してオフにされ、ウェル枠408は取り除かれ、そして該サンプルはサンプルウェル406から清浄な96のウェルプレートへ分析用に転送される。
ここに説明する電気泳動制御器は、主に電気泳動セルへ電流を提供する電極アレーを変型することにより該96のウェルカートリッジ設計に適合するよう修正されてもよい。96のウェル設計では各々がサンプルウェル内のサンプルと接触する96の独立電極と、該カートリッジの外側エッジ上の共通戻りウェル425内に挿入される4つの共通電極と、があるのが好ましい。
本発明により可能となる単離、精製又は分別の程度は、印加電気泳動電流、篩い分け用マトリックスの長さ、篩い分け用マトリックスの多孔性、該ゲル及び稼働バッファーのpH及び導電率、動作温度、そして単一採集期間中電場が休止される前に経過を許容される時間、により制御される。全ての他の可変定数を一定に保持して、採集期間は、採集される電気泳動移動度フラクションの幅内のユーザー選択可能性を提供する。本発明の電気泳動制御器は、予めプログラムされた採集期間休止、又は移動又は溶出被検体の検出に基づくフィードバック誘起採集期間休止、を用いた一定又は可変の電圧又は電流の印加の制御を提供する。
図3、4A及び4Bは本発明のプログラム可能な電気泳動ノッチフィルター制御器実施例の種々の側面を示す。該電気泳動制御器200は8サンプルチャンネル制御器であり、サイズがベンチトップ用であり、ゲルカートリッジ100内の8つのサンプルチャンネル110の各々に予めプログラムされた時間の間、一定電流又は電圧を同時に供給することが出来る。
電気泳動制御器200は可動蓋204を有するハウジング202を備える。蓋204は光感応性被検体を保護するUV阻止材料製であるのが好ましい。該蓋204は該器具の頂部に配置され、ヒンジ206上で動作する。一旦蓋204が開くと、ゲルカートリッジ100は陰極バッファー室を有するカートリッジを図4Aに示す様に電極アレー210及び212の間の左に適当に配向するよう、“ネスト”208内に挿入される。各サンプル室内の電極と対電極の間の距離が常に同じであるよう該バッファー室内の電極の配置は同じ繰り返しであることが重要である。カートリッジ挿入に続いて、電極210と反対電極212のアレー(該カートリッジの各側に8つ)は、図4Bに示す様に、個別電極211が各陰極バッファー室112内に配置され、個別対電極213が各陽極バッファー室120内に配置されるよう、該カートリッジ内に手動又は自動で降ろされる。蓋204は閉じられ、該蓋が閉じられる限り、各個別電極/対電極組み合わせへの電流/電圧印加を可能にするインターロックは契合される。
タッチスクリーンインターフェース220は該機器の前部に配置され、下記で詳細に表明されるようにユーザーが該制御器をプログラムすることを可能にする。 重要なことに、ユーザーが採集期間のシーケンスを規定するよう各サンプルチャンネル用の1つ以上のステップをプログラムすることで出来ることである。各ステップはユーザー規定の又はユーザーが予めプログラムした、各個別サンプルセル110を跨いで印加する電圧/電流のみならず、該各プログラムされた電圧/電流の期間用の持続時間も有する。該プログラムされた採集期間又はステップは、本発明の単離、精製及び分別をもたらすに必要なシーケンスを規定する。該印加電圧は1から300Vであり、該時間は14400s以上迄になってもよい。集合的に、与えられる分離用にプログラムされる数の期間はシーケンスと呼ばれる。該システムはnの数の期間−ここでnは1以上であるが−を可能にしており、実験/サンプルにより指定される分画プロセスのカスタマイズを可能にする。
該システムを使うために、ユーザーは該シーケンスをプログラムするか、又は8つの電気泳動セルの各々用の予めプログラムされたシーケンスのメニューから選び、タッチスクリーンインターフェース220を使って実験をスタートさせる。該デバイスは、或るステップ用の時間インターバルが満了した時は何時も、該サンプルチャンネル110への電圧の印加を自動的に休止するようプログラムされる。これはユーザー又はロボットが適当なサンプルチャンネルのサンプル採集室118から関心のあるサンプルフラクションを抽出することを可能にする。本発明のシステムは、各サンプルチャンネル用のプログラムされたシーケンスが、該サンプルチャンネルの全てが同じ又は異なるシーケンスを同時に行うよう個別にプログラムされる点で、多用途向きである。
代わりの実施例では、該制御器は、被検体が該分離ゲルを通して又は該分離ゲルから溶出する時、関心のある被検体又は関心のある被検体に関する特徴を検出する手段を有する。検出装置と方法はUV、IR、吸収率、容量差、他を含むがそれらに限定されない。1実施例では、該検出される特徴は、サンプルチャンネルからの被検体の移動及び/又は溶出を校正し、測定するためにサンプルに付加される1つ以上の分子量マーカーであってもよい。検出器300がターゲット被検体のユーザーが選択した単離用フィードバックを該制御器に提供するため使われてもよい。例えば、ユーザーは単離用に1つ以上の被検体の溶出に対応する1つ以上の電気泳動採集期間を選択してもよい。前記被検体が該ゲルチューブから溶出及び/又は移動すると、該被検体の位置は検出器300を介して検出され、そしてピペットを使って手動で、又は制御器により制御されたロボットを介して、の何れかで該1つ以上の被検体がサンプル採集室118から採集されるように、適当な時に該電気泳動電流は切られる。
該8チャンネルの指定された電気泳動移動度ウインドウ上の、印加電流及び電圧と検出された溶出を含む測定情報は、該シーケンスの経過中スクリーン又はタッチスクリーンインターフェースの様なディスプレー上に表又は線図形式でユーザーへ表示されてもよい。加えて、シーケンス情報は、該電気泳動制御器の背部に配置されたシリアルケーブル又はUSBポートを使って、テキストでの定められたフォーマットで出力可能である。
該電気泳動制御器電子機器は図5で示めされる。該電子機器は電気プラグ402と組み合わされた低電圧電源400を有する。高電圧電源404は低電圧電源402と電気的に組み合わされ、かつプロセッサ406と電気的に組み合わされる。プロセッサ406はプログラム可能であり、電気泳動制御器200が使用入力を受け入れ、ここで論じたように動作することを可能にするよう予めプログラムされる。プロセッサ406は、タッチスクリーングラフィカルユーザーインターフェース220を駆動するようディスプレー制御器412と相互作用し、かつ各サンプルチャンネル内で電極間に導かれる電圧及び/又は電流の量及び/又は持続時間を−電力制御部408を介して−個別に制御する。該機器により発生される熱は該機器の後部に配置された1つ以上の冷却ファン412を使って放散される。
未処理血液、血清、血漿、尿、唾液、組織ホモジネート、細胞溶解産物、食料からの抽出物、土、植物、水、生物工学成分、油、他を含むが、それらに限定されない、どんな種類のサンプルが本発明で使用されてもよい。
操作では、サンプルはサンプル導入室を通して該デバイスに導入される。該サンプルはサンプルバッファーと混合され、指定容積まで該サンプル導入室を充たすよう容積を調整され、該サンプルpHの緩衝を受ける。該サンプルバッファーは該電気泳動分離に役立つ反応剤(DTT、他)及び/又は洗浄剤を有してもよい。残りの3つの室、すなわち陰極室、陽極室及びサンプル採集室は電気泳動用ランニングバッファーで充たされる。分離中、該サンプル内に含まれる被検体は、該カートリッジの陰極側のサンプル導入室から該陽極の方へ電気泳動的に駆動される。1実施例では、該分離は2相でポリマーマトリックス内で行われる。該サンプル室内に導入されるサンプルの大きな容積を補償し、分解能を最大化するために、スタック用ゲルが使われる。この領域では、該サンプルは該ゲル内の分解領域内へ移動する前に狭い窮屈なバンド内へ焦点合わせされる。サンプルの個別分子量フラクション内への分離は該分解能ゲル内で達成される。サンプルは分解能ゲルの端部から溶出されるので、該サンプルは、1つの側では該チューブゲルにより限られ、もう1つの側ではバッファーイオンを通過させるが、関心のある被検体を通過させぬよう特別に選ばれたイオン透過膜を有する、固定容積のサンプル採集室内へ注ぐ。該捕捉されたサンプルはピペットを使って該採集室から除去され、該サンプルフラクションは次の分析用に貯蔵される。
該蓋204を開くことは、カートリッジ100を装填し、降ろしそして実験中フラクションを採集するために該カートリッジコンパートメント208への接近を可能にする。該カートリッジは図4A及び4Bに示すように装填されるが、それは該カートリッジ上にプリントされたウェル番号が操作者により読まれ、該カートリッジ上にプリントされた矢印が右を指すよう行われる。カートリッジ位置付け用キー205はユーザーが誤った配向でカートリッジ100を装填することを防止する。装填されたカートリッジは該カートリッジコンパートメント207の底部上で完全に静止すべきである。カートリッジが位置付けられると共に、電極アレー210及び212が降下して位置付けられる。
該電気泳動分離デバイス200は、キーボードの様な何等かのインターフェースを使うが、好ましくはタッチスクリーンインターフェース220を使ってプロセッサ406により制御されるのがよい。主要な動作モードは(1)方法開発/編集;(2)方法実行;及び(3)モニタリングである。一旦該デバイスが電力付与されると、主たる中央ナビゲーション及び操作スクリーンがタッチスクリーンインターフェース220上に表示される。図17に示される該‘メイン画面’はユーザーが該制御ソフトウエアを辿り、分離方法を開発/編集、実行そしてモニターするのに必要なキー特徴部を有する。
1実施例では、シーケンス開発/編集操作は次の様に達成される。該主スクリーン上で、図17の上右隅に表示された‘方法’ボタンをタッチする。これは該ユーザーを図18に示す方法スクリーンへ進ませる。次いでユーザーは‘検索’ボタンにタッチし、該ボタンを起動させる。これはプロセッサに方法番号を求める対話画面(図19)へ進ませる。ユーザーは番号パッド上の“C”ボタンを押すことにより現在の入力を消し始める。次にユーザーは使われなかった方法番号を入れ、OKを押す。これは該プロセッサに図20に示す画面を表示させる。次いでユーザーは修正されるべきステップ番号にタッチする。これは該プロセッサに図21に示す入力画面を表示させる。活動中のセルは、例えば緑色でハイライトにされる。次いでユーザーは下記により付加又は修正されるべき電圧、電流又は時刻の値を付加又は修正する、
a.番号パッド上のCを使いセル内の値を取り消す
b.望む値を入れる
c.休止セルをタッチして、該休止セルをアクティブにさせる。次いで過程bを繰り返す。
d.‘次の’及び‘前の’ボタンはユーザーが、それぞれ、次のステップ又は前のステップを編集することを可能にする。どんな1つの方法内にも最大30ステップが含まれてもよい。
e.挿入/編集が完了したらOKボタンをタッチする。
次に、ユーザーは新しく規定された方法の各ステップ用の電圧又は電流と時間のプロフアイルをレビューする。もし該プロフアイルが受け入れ可能なら、ユーザーは方法画面(図20)上の‘保存’を押す(図20)。メイン画面へ戻るよう進むために、ユーザーは同じ画面上の‘適用’を押す。
現在のシーケンスステップを編集するために、ユーザーは下記を除いては上記概説したステップに従う。新方法用の番号を使うよりも、現在のシーケンス番号を入れる。現在の方法が上記説明の様に編集され、次いで保存される。
一旦、1つ以上のステップが入力され、1つ以上のサンプルチャンネル内で実行される過程用に保存されると、1つ以上のステップから成る方法(複数を含む)がユーザーにより実行される。該方法は、前に説明された様にメイン画面(図18)上の‘方法’ボタンを押すことによりユーザーにより実行される。一旦該方法が選択されると、ユーザーは該方法を適用するために‘適用’を押し、メイン画面−図17へ戻る。次に、該ユーザーは該メイン画面上の‘チャンネル’ボタンを押すことによりカートリッジ内の運転すべきチャンネルを選択する。これはチャンネルスクリーンを持ち出す(図21)。該チャンネルスクリーンから、ユーザーは、対応するチャンネルボタンを押す(例えば‘Channel’)ことにより実験中運転すべき1つ以上のチャンネルを−チャンネル番号により−選択するか、又は該方法を全8チャンネルに一度に適用するため‘全部を選択’を押す。一旦チャンネルの望ましい組み合わせが選択されると、ユーザーは該メイン画面へ戻るために‘実施済み’ボタンを押す。最後に、ユーザーは場の極性を設定するためにメイン画面(図17)上の極性ボタンを押す。SDSを使う全部の実験用に、該極性は‘負’にセットされる。
一旦シーケンス(複数を含む)が適用され、チャンネルが選択されると、ユーザーは運転を始めるために‘スタート’ボタンを押す。一旦運転すると、該‘スタート’ボタンは‘休止’ボタンになり、該休止ボタンはユーザーが運転を休止させることを可能にする。一旦、実験がスタートされて、該実験を完全に停止するためには、ユーザーは‘中止’ボタンを押す。確認スクリーンが現れるであろう(図23)。中止するためには、ユーザーは‘イエス’ボタンにタッチする。もし該ユーザーが‘ノー’ボタンにタッチすると、プロセッサはメイン画面を表示し、処理は継続する。
タッチスクリーンインタフェース220はシーケンスをモニターするために使われてもよい。最初に該タッチスクリーンインターフェース220はチャンネルステイタスを表示するため使われる。図17で示されるスクリーンの左側のボックス内に示された円は各チャンネルのステイタスを画く。チャンネル番号周りの円−緑色が好ましい−はチャンネルが活動中であることを示す。印加電圧と電流は該チャンネルステイタス円の右に表示される。該方法が休止すると、該円は黄色の様な異なるカラーになる。もし該方法がスタートに失敗したり、運転中故障した場合、該円は赤の様な異なるカラーになる。該円が黄色か又は赤色か何れかであると、電圧の読み出しはゼロである。
時間はデジタル時間カウンター上の図17の“経過時間”ボタンをタッチすることによりモニターされる。ユーザーは‘経過時間’、‘残り時間’又は‘休止時間’の間を切り替えるためにタッチスクリーンインターフエースを使ってもよい。図17でデジタル時間カウンターの下に配置された進行バーは全ての時間計測の視覚的指示を提供する。図17でメイン画面底部左隅に、現在選択されたシーケンスが表示される。該メイン画面(図17)の底部中央には、活動中のシーケンス内の現在のステップが示される{例えば、‘12のステップi’(85V、5分)}。蓋のステイタスも表示される。円−好ましくは緑色がよい−は該蓋が閉じている(動作用に準備済み/安全である)ことを示し、異なるカラーの円−赤色の様な−は該蓋が開いている(動作しない)ことを示す。
カートリッジは、サンプルを準備する;カートリッジを該サンプル用に準備する;そしてサンプルを1つ以上のサンプル導入室114内に装填する、と言う総合ステップにより電気泳動制御器200内への挿入用に準備される。該サンプルは塩と、洗剤及び尿素の様な公知の汚染物と、を該サンプルから除去することにより一般的に準備される。次いで、該サンプルはサンプル導入室114内に置かれるか又はそれはバッファー追加、希釈、DTT追加等の様なステップにより更に処理されてもよい。1方法では、該サンプルは該サンプルをサンプルバッファー、水及びDTTと組み合わせることにより更に処理される。該サンプルは次いでサンプル導入室114へ付加されるか又は該サンプルは、関心のある1つ以上の被検体を含む準備済みサンプルを与えるために、加熱と次の冷却とを含むステップにより更に処理されてもよい。
次に、ゲルカートリッジ100がサンプル追加用に準備される。ゲルカートリッジの準備は該カートリッジ頂部からのプレートシーラーの除去で始まる。もし該カートリッジ内の8つ全部のチャンネルが1実験に使われるなら、ユーザーは全部のカートリッジ室内に配置された貯蔵バッファーを除去する。もし全8チャンネルより少ないチャンネルが使われるなら、該処理中活動するサンプルチャンネル110のみに組み合わされるコンパートメントから貯蔵バッファーを除去するために、転送ピペット又は何等かの他のデバイスが使われてもよい。次に、全活動サンプルチャンネル用の陽極バッファー室112にランニングバッファーが追加される。ランニングバッファーは又各活動サンプルチャンネル110のサンプル採集室118にも追加される。次いで陰極バッファー室112が全活動チャンネル用にランニングバッファーで充たされる。次に精細な先端の転送ピペットを使って、ユーザーは陰極バッファー室112からサンプル装填室114内へ流れたどんなバッファーも除去し、捨てる。最後に、150μlの準備済みサンプルが直ちにサンプル装填室114又は同チャンネル内へ装填される。上記ステップは他の活動チャンネル用にも繰り返される。
次いでゲルカートリッジ100が上記説明の様に電気泳動制御器200内へ装填される
。次に、陽極及び陰極バッファー室内に配置されたバッファーに接触するよう電極アレーが置かれる。蓋が閉じられる。そしてプログラムされた電気泳動分離がメイン画面内の‘スタート’にタッチすることでユーザーにより上記説明の様に始動される。

例1−酵母菌溶菌液の広い質量範囲の分別
広い質量範囲のタンパク質分別用の本発明のプログラム可能な電気泳動ノッチフィルターの独特の能力を示すために、酵母菌溶菌液が12の個別分子量フラクションに分別され、液体クロマトグラフィー−質量分析(LC−MS)のみならず、1次元ゲル電気泳動及び銀色付けを使って可視化される。
該酵母菌溶菌液を準備するために、該酵母菌細胞は10分間3,000gの遠心力でペレット化された。2.5mlセリチック(Cellytic)Y{シグマ(Sigma)#C4482−50ml}、25μlの1M DTT(シグマ#43816)及び25μlプロテアーゼインヒビターカクテル(シグマ#P−8215)が1gの酵母菌細胞ペレット当たりに付加された。該混合物は室温で30分間緩やかに加振された。不溶性の残りかすは10分間14,000gの遠心分離と、それに続く5μmのシリンジフィルター{パル(Pall)#4650}を通す濾過と、により除去された。タンパク質濃度が測定され[DCプロテインアッセイ{バイオラド(Biorad)#500−0112}]、該混合物がアリコートされ、使用まで−80℃で貯蔵された。使用前に、該サンプルの200μgのアリコートが112μlの容積を達成するため脱イオン水で希釈された。このサンプルに、最終容積が150μlになるよう、8μlの1M DTTと、1%のSDS及び25mM Tris pH8.5と、を有するサンプルバッファーの30μlが付加された。
8%T 5%Cのポリアクリルアミドゲル、トリスアセテートを6.3mm内径、8mm外径のチューブゲル内に投入し、完全に重合することにより、本発明の電気泳動ノッチフィルターが準備された。該チューブゲルは2つの3.5kDa分子量カット膜を有するカートリッジ内に置かれ、該カートリッジは該チャンネルが電気的及び流体的に分離され、シールされるよう固定された。ポリアクリルアミドゲルバッファーから成る貯蔵バッファーがカートリッジの全室を充たすよう使用され、プレートシーラーが付けられた。
使用する直前に、該プレートシーラーは除去され、貯蔵バッファーは電気泳動ノッチフィルターチャンネルから除去された。望まれるチャンネルの陽極及び陰極バッファーリザーバーに8.0mlのTris−HEPES SDS ランニングバッファー、0.05M Tris、0.1%SDS、pH7.9が付加された。ランニングバッファーの150μlのアリコートがサンプル採集室に付加された。次に、150μlの準備されたサンプルが対応するチャンネルのサンプル装填室内にピペット移しされた。
運転を実行するために、カートリッジは該機器内に置かれ、電極が降ろされた。次いで下記表1で概説されるステップで電気泳動ノッチフィルターシーケンスが創られた。
Figure 2012525591
ステップ2の後、該システムはタンパク質≦30kDaに典型的に対応する最初の予め規定されたフラクション採集時間の採集用に自動的に休止した。ピペットを使い、150μlがサンプル採集室から採集チューブへ転送された。どんな残り溶液も該フラクション採集室から除去され、最初の150マイクロリットルに付加された。次いでチップは捨てられ、該室は150μlのランニングバッファーで洗浄され、150μlの新鮮なランニングバッファーで補充された。該シーケンスは次いで該機器のプログラム可能なインターフエース上の‘再開’を押すことにより再開された。該過程は自動電気泳動制御器を使って残り全フラクション用に繰り返された。ステップ3及び11の後に、該システムを通して適当なpHを保証するために、陰極及び陽極バッファーリザーバー内のランニングバッファーが替えられた。
広い質量範囲の分別結果を1次元ゲル上で可視化するために、製造者の取扱い説明書に従い10−20%のTris−Glycine gel(invitrogen)が準備された。該電気泳動ノッチフィルターシステムからの各フラクションの8μlのアリコートが10μlのTris−Glycine SDSサンプルバッファー(2X)及び2μlのNuPAGE(登録商標)還元剤(10X)と組み合わされた。該サンプルは10分間50℃で加熱された。5μlの予め混合された分子量標準混合物、マーク12{ライフテクノロジー(Life Technologies)#LC5677}がレーン1及び2内に装填された。本発明からの各準備されたフラクションの15μlがレーン2−13のゲル上に装填された。該ゲルは125ボルトで約2時間標準プロトコルに従い運転された。該ゲルは該カセットから除去され、標準の方法を使って銀色付けされた。結果は図7に示される。サイズで約5−160kDaに及ぶタンパク質がこの例で可視化されている。更にそれらの分子量により際立つ独特のタンパク質が各フラクションで見出される。
1次元ゲル電気泳動による分別の可視化とは別に、LC−MSを使ってフラクションが分析された。被検体のLC−MS分析の前に、SDSが、ヴェッセル及びフリューゲ(Wessel and Flugge)により説明された沈殿プロトコルを使って、最終フラクションから除去された。沈殿に続いて、最終ペレットが100mMのNHHCOの50μl内で再構成され、還元され、アルキル化され、そして37℃で1晩中蒸解された。蒸解は蟻酸を用いた酸性化により停止され、次いでサンプル当たり15μlの最終容積まで溶剤蒸発により濃縮された。3pl部分は次いで150mmで180pmの前述のバイオベーシック(Biobasic)C18カラム{サーモサイエンチフィック(Thermo Scientific)}上に噴射され、そして85分以上、2から40%B(ACN/0.1%蟻酸)の勾配と、続く5分以上の80%B迄のランプアップ(ramp up)と、を使って分離された。エルテーキュー(LTQ)線形イオントラップ質量分析計(サーモサイエンティフィック)にインターフエースするためナノスプレー125源が使われたが、該分析計はペプチドシーケンス用にエムエス/エムエススペクトルを得るためにデータ依存モードで操作された。ユニプロットデータベースのエス.セレビジエ副集合(S.cerevisiae subset)に対し、バイオワーク(BioWorks)3.2ソフトウエアを有する、シークエスト(Sequest)を使ってデータが探索された。電荷+1、+2、+3を有するペプチドはそれぞれ1.9、2.2、及び3.75より大きいXcorrスコアで受け入れられた。該ペプチドは更にOCn≧0.1、そしてRsp<4で濾過された。ユニークなペプチドシーケンスは一回だけ割り当てられた。多数タンパク質に匹敵するペプチドは最低分子量を有するタンパク質に任意に割り当てられた。信頼される同定については、2つ以上のユニークなタンパク質がマッチする時はタンパク質は積極的ヒットとしてのみ受け入れたられた。エムエス分析は12のフラクションから同定された合計1110のタンパク質(4891ペプチド)に帰結した。図8は1つのフラクションからの合計イオン電流を示し、著しいタンパク質イオン電流を表示している。更に、該方法を用いて単離された単一ターゲットタンパク質の溶出プロフアイルが図9で示される。スペクトルカウント技術を使ってアルファ−グルコシダーゼが特に測定され、電気泳動ノッチフィルター、フラクション7を使って1つのフラクション採集期間で主に精製されると決定された。
例2−酵母菌溶菌液の低質量の分別
前記で説明した様に、本発明の電気泳動ノッチフィルターシステムの質量範囲は篩い分けマトリックスの細孔サイズを変えることにより変えられてもよい。従って、本発明を使って、篩い分けマトリックスの%Tを増加することで低質量範囲で高い分解能を有する同調可能な電気泳動分別が行われる。ここでは、質量範囲3.5−60kDaに亘る、12%Tで5%Cのポリアクリルアミドゲルを使って酵母菌溶菌液が12の異なる分子量フラクションに分別され、結果が1次元ゲル電気泳動とそれに続く銀染色法を使って可視化された。
一般的にシステムとサンプルは精確に上記例1の様に準備された。しかしながら、より高い%Tのカートリッジ用に異なるフラクション採集期間を見越すため、電気泳動ノッチフィルターシステムは下記のシーケンスでプログラムされた。
Figure 2012525591
分別プロトコルの完了に続いて、前に説明された様にサンプルが準備され、装填され、1次元ゲル上で分離され、銀染色法で可視化された。結果は図10で示される。タンパク質は質量範囲5−55kDaで明らかに視認可能で、本発明により可能となった独特の分別を示す。加えて、各フラクションは指定された採集期間のどちらかの側でそれらのフラクションの分子量での僅かな重複を有する。
例3−ヒトの血漿の分別
ヒトの血漿は可能性のある治療用タンパク質生物学的標識の優れた源を示すが、それは該血漿が血液で運ばれるタンパク質のみならず、体中の組織から除去されるタンパク質を有するからである。しかしながら、血漿は、その途轍もないダイナミックレンジと固有の被検体複雑性とのために、質量分析法の様な技術を使って分析するのに全サンプル中恐らく最も難しいものであることが裏付けられて来た。アフィニティー除去(affinity depletion)を使うアバンダントタンパク質の除去はサンプルのダイナミックレンジを大幅に減じるが、単独ではLC−MSを使う精密タンパク質解析用には不充分である。結果として、LC−MSを使う更に進んだ分離及び分析の前にサンプルを事前分別及び/又は濃縮する直交法が使われねばならない。本発明のプログラム可能な電気泳動ノッチフィルターシステムは、除去ヒト血漿を12の予め選択可能な分子量フラクションに分けるが、前記フラクションの液相回収を伴いながら、分けるよう使われる。
サンプルを準備するために、血漿{バイオリクラメーション(Bioreclamation)}は解凍され、アリコートは製造者の指示書により、IgY−12アバンダントタンパク質除去カラム{ジェンウエイ(Genway)}を使ってアバンダントタンパク質除去に供された。該除去サンプルは次いで濃縮され、3500MWカットオフスピンフィルター{ミリポーア(Millipore)}を使って脱塩された。タンパク質濃度はDCプロテインアッセイ{バイオラド実験所(Bio−Rad Laboratoies)}を使って測定され、該サンプルは等分され、更に進んだ使用時まで−80℃で貯蔵された。
除去サンプルの200μgのアリコートは解凍され、112μlの容積を達成するため脱イオン水で希釈された。このサンプルへ、前に説明した、8μlの1M DTTと30μlのサンプルバッファーが、最終容積が150μlとなるよう、付加された。該サンプルは50℃で10分間加熱された。
該プログラム可能な電気泳動ノッチフィルターカートリッジが例1で説明した様に準備された。使用前に、プレートシーラーがカートリッジから除去され、貯蔵バッファーが望まれたチャンネルの全コンパートメントから除去された。8.0mlのHEPESランニングバッファーが該チャンネルの陽極及び陰極バッファーリザーバーに付加された。次に、150μlのランニングバッファーがサンプル採集室に付加された。準備されたサンプルの150μlのアリコートは次いでサンプル装填室内に装填された。装填時泡の導入を避けるために注意が払われた。
次に、プログラム可能な電気泳動ノッチフィルタータッチスクリーンインターフエースを使って下記概要の様な方法が創られた。
Figure 2012525591
該カートリッジが該機器内に置かれ、電極が降ろされそして蓋が閉じられた。メイン画面上の‘スタート’をタッチすることによりシーケンスがスタートした。ステップ2の後、該システムは第1フラクションの採集のため自動休止した。8チャンネルピペットを使って、150μlがサンプル採集室から96ウェルプレートの第1カラムへ転送された。新鮮なピペット先端を使って、150μl新鮮ランニングバッファーでサンプル採集室は洗浄された。次いで該サンプル採集室は150μlの新鮮なランニングバッファーで充たされ、シーケンスは再開された。該過程は全部の残りのフラクション用に繰り返された。安定なバッファーpHを保証するためにランニングバッファーはステップ3と11の後変更された。
プログラム可能な電気泳動ノッチフィルターを使った除去ヒト血漿分別過程の結果は図11で示される。レーン1及び14はマーク(Mark)12分子量マーカーミックスを有する。レーン2−13は本発明からの12フラクションの各々のアリコートを示し、採
集された各フラクションの合計容積の4%に対応する。レーン15は未分別サンプルを有する。期待される様に、IgY除去カラムは、非除去血漿(データは示されてない)内で見出される大きなパーセンテージの高アバンダンスタンパク質を除去した。それでもなお、サンプル全体のかなりの割合は高アバンダンスタンパク質から成り、〜66kDaのアルブミンを含む。該サンプル内に含まれるタンパク質の圧倒的多数は50−100kDaの範囲内にある。この範囲で見出される高アバンダンスタンパク質の大きな比率にも拘わらず、2つより多いフラクションではタンパク質バンドが観察されず、サンプルの効果的な単離、精製及び分別を示している。
例4−BSAをターゲットとする単離と精製
前記説明の様に、本発明の目的は、次の特徴付け用に、ターゲット被検体、例えば抗体、のプログラム可能な単離及び精製の手段を提供することである。この様な実験では、他の汚染分子からターゲット被検体を高純度で単離及び精製し、出来るだけ多くのターゲット被検体を回収することが非常に望ましい。この利用法を示すよう、ウシ血清アルブミン(BSA)の単離及び精製用にフラクション溶出時間を規定するために、本発明の独特の特徴が使われた。電気泳動単離を行うために、例1で前に説明したようにカートリッジが準備された。
該サンプルを準備するために、BSA(シグマ)は、112μlの容積を達成するよう、脱イオン水内で1−25μgに及ぶ濃度のシリースで希釈された。このサンプルに、最終容積が150μlになるよう、前に説明したように1M DTTの8μl及びサンプルバッファーの30μlが付加された。該サンプルは50℃で10分間加熱された。
該プログラム可能な電気泳動ノッチフィルターカートリッジが例1に説明した様に準備され、該サンプルが多数チャンネルカートリッジの全部で8つのチャンネルに装填された。ランニングバッファーが付加された。BSAの分子量が約66kDaであることが公知なので、最初のシーケンスステップは100V、27分間にプログラムされた。次に、100V、90秒で運転する10ステップのシリースが各々プログラムされた。該運転はスタートした。
ステップ1の終わりで、該機器は自動的に休止し、サンプル採集室の容積全体が捨てられた。該室は前記説明の様に洗浄され、150μlのランニングバッファーが該室内にピペット注入された。次のステップの各々の終わりで、サンプル採集室の容積全体が取り除かれ、96のウェルプレートのシーケンシャルなウェル内に置かれ、該室は洗浄され、バッファーは取り換えられそして次のステップが行われた。
結果を可視化するため、採集されたフラクション容積全体の6%を表すフラクションの各々のアリコートが装填され、1次元ゲル上で運転され、銀染色法で可視化された。合計BSAの1μg、5μg、10μg及び25μgの結果は図12(a)で示される。画かれている様に、1μgBSAは2つの90秒フラクション採集ウインドウ上に溶出するよう観察される。5μgBSAは3つの90秒フラクション採集ウインドウ上に溶出するよう示される。10μgBSAは4つの90秒フラクションウインドウ上に溶出するよう示され、25μgBSAは5つの90秒フラクションウインドウ上で視認可能である。かくして、期待される様に、フラクション採集時間は増加する量のターゲットタンパク質と共に広がり、より広い被検体バンドに対応している。
グラフ線図フォーマットに該溶出をプロットすると、ピーク幅は2.5及び8分の間で変わり、全幅の半分で最大となることが示される{図12(b)}。この情報を用いると、1μgBSAは29分及び32.5分の間で2.5分のウインドウに亘り溶出されることが明らかである。25μgBSAは27分から35分の7分の採集時間に亘り溶出され
る。この様であるから、全ての濃度用のフラクション採集ウインドウは容易に規定され、本発明のシステムは1つのフラクション内のターゲット被検体の実質的に全てを採集するよう運転される。
その目的で、該電気泳動ノッチフィルターの1つのチャンネル(チャンネル1)は1μgBSAで装填され、もう1つのチャンネル(チャンネル2)は25μgBSAで装填された。ステップ1用に29分間100Vを、そして2.5分間100Vの第2ステップを印加するシーケンスがチャンネル1用に規定された。27分間100Vを、そして8分間100Vの第2ステップを印加するシーケンスがチャンネル2用に規定された。該システムは前記説明の様に運転され、ステップ1の完了時の自動休止の後第1フラクションは捨てられ、該過程はステップ2用に再開された。
フラクション採集室の中味は両場合共ステップ2の後採集され、それぞれ1μg及び25μgのBSAを含む制御と一緒に1次元ゲル上で可視化された。結果は図12(c)で示される。明らかに、両場合共、該BSAの実質的に全てが本発明のプログラム可能な電気泳動ノッチフィルターを使って該サンプルから単離され、精製された。該ゲルは更に走査され、各バンドの強度は商業的に利用可能なソフトウエア(バイオラド実験所)を使って定量化された。図12(d)の棒グラフは該制御サンプルに対する各採集フラクションの量を示し、両場合の>90%の回収を示す。この例は、電気泳動移動度ベースの分離と液相回収を使ってターゲット被検体のユーザープログラム可能な単離及び精製をもたらす本発明の独特の特徴を示す。
例5−共免疫沈降された被検体の分離及び導かれた単離
関連応用で、次の被検体用にターゲットサンプル成分をアフィニティー精製することが望ましいことが多い。共免疫沈降はアフィニティー精製用の最もポピュラーな方法の1つである。しかしながら、当該技術で公知の様に、アフィニティー精製方法は、どんなに特異的な親和性リガンドが使われようと、ターゲット被検体と一緒に高アバンダンスで、欲しない種を‘破壊する(pull−down)’ことが多い。この様であるから、本発明の1応用は、より高感度な次の準備又は分析を可能にするよう、免疫沈降からの成分を更に単離、精製することである。
この例では、カートリッジは例1で前に説明したように精確に準備された。サンプルは、当該技術で公知の方法により、共役のアガロースビーヅで免疫沈降されたNF kappa B p65であった。抗体共役のアガロースビーヅに結合した組み合わせタンパク質を有する免疫沈降されたピー65の1μgとして準備され、該サンプルは1X SDS含有サンプルバッファー内のインキュベーションにより該ビーヅから解離された。遠心分離後、浮遊物は150μlの最終容積になるようDTTと混合された。この混合サンプルは本発明のカートリッジ内に装填され、例1に説明したシーケンスを使って12フラクションに分けられた。該フラクションは採集され、前記説明の過程が行われた。各フラクションの6μlアリコートが1次元ゲル電気泳動と銀染色法を使い解析された。
図13は分別されたNF kappa B p65サンプルの該1次元ゲル解析の結果を示す。各フラクションは別々のゲルレーンで表される(レーン2−13)。制御部として、浮遊物及びアガロースビーヅの両者を有する未分別タンパク質サンプルのアリコートはレーン14に装填された。フラクション3、4及び8(レーン4、5及び9)はサンプルの最もアバンダントなタンパク質を含む。55.4kDaマーカーに近いフラクション8のタンパク質は〜60kDaのターゲットタンパク質である。該ターゲットタンパク質は該31kDaマーカーに近いフラクション3及び4で視認可能な汚染タンパク質から上手く分離された。
例6−プログラム可能な電気泳動ノッチフィルターの再現性の評価
システム再現性は、何等かの準備システム、特にELISA及びLC−MSの様な分析方法の上流で、単離、精製及び分別するため使われる準備システムについて、最も重要な性能基準の1つである。従って、ここで開示される方法とデバイスがチャンネル間で、そしてカートリッジ間で高い再現性を提供することは本発明の重要な狙いである。システム全体の再現性は多数の変数に左右され、該変数の最重要なものは、印加電圧/電流の安定性及び再現性、プログラム可能な制御器、バッファー組成、チューブ内外径、ゲル組成そして膜組成により決まるフラクション時間再現性を含んでいる。
主題発明の再現性を特徴付けるために、200μgの酵母菌溶菌液が例1の手順およびデバイスにより分別された。シーケンシャルに動作する1つの電気泳動制御器を使ってチャンネル変動性及びカートリッジ変動性の両者をアセスするために4つの独立チャンネル−2つの異なるカートリッジからの2つのチャンネル、を動作させた。12のフラクションが採集された。次いでフラクション1、5及び9からのアリコートは前に説明したように1次元ゲル電気泳動及び銀染色法に供された。
図14に示す様に、該チャンネル及びカートリッジの各々間の再現性は優れている。各レーンの上下境界は全3つのフラクションの4つの一組の各々で一貫しており、一貫した電気泳動移動度ベースの溶出時間を示す。更に、各レーンの強度は略同じである。これらの結果は連続チューブゲル分離及び液相の被検体のプログラム可能な採集用に本発明により与えられる独特の再現性を示す。
例7−プログラム可能な電気泳動ノッチフィルターの回収率の評価
再現性に加えて、回収率は、他の応用の中で、分子及び細胞生物学、診断、そして治療開発用の単離、精製及び分別方法で至高に重要である。LC−MSでは、回収率は特に重要であり、何故ならば分析用に質量分析計に導入されるタンパク質の量は与えられたサンプルについてのカバー深さ、感度に直接相関するからである。乏しい回収率を被るサンプル準備技術は、漏洩を起こす組織や、インターロイキンを伴うとして知られ、研究、診断そして治療開発での重要なタンパク質である、低アバンダントのタンパク質を費やして、その様な準備が行われることが多い。同様に、各フラクションで回収されるタンパク質は再現可能でなければならない。タンパク質アバンダンスの変動は定量化及び2サンプル間の比較分析用に明らかな含意を有し、少ない変動は観察された変化が重要であるとの統計的信頼度を高める。
回収率は関心のある被検体により指定される2つのアプローチを使って評価される。5kDaより下のペプチド及び選択された大きさのタンパク質については、回収率を測定するためにLC−MS/MSが使われる。該質量範囲内のペプチドについては、質量分析法が高感度、高速及び特異的である利点を有する。より大きいタンパク質の場合、LC−MS/MS定量化が精密で高感度であるためには蒸解が必要である。より大きいタンパク質の回収率を測定するためには、分光分析及び電気泳動が選択されるべき方法である。分光分析で測定されるプロテインアッセイは速く、実行しやすくそして絶対的に定量的である利点を有する。
両方の場合に、5μgのBSAが装填され、本発明の1つのカートリッジ内の8つのチャンネルの各々内で、例4で概説されたデバイスと手順を使って電気泳動ノッチフィルター上で運転された。BSAは前記説明の様に単一フラクション採集ウインドウ内で採集され、各フラクションのアリコートは1次元ゲル電気泳動/銀染色法により分析された。各バンドの相対強度も、商業的に利用可能なゲル定量化ソフトウエアを使い、前記説明の様に測定された。
図15は全8チャンネルに亘るBSAの回収率の再現性を示す。全8サンプルの回収率の変動係数は10%より少ないと決定され、ターゲットタンパク質の優れた回収率を示す。この例は、高収率液相でのプログラム可能な電気泳動フラクションで、ターゲットタンパク質を単離し、回収する本発明の独特のパワーを示す。
例8−DNAの分別
これまで提示された例はタンパク質から成るが、本発明がタンパク質単離、精製及び分別以外の分野での重要な利用法を有することは明らかである。1つのこの様な場合では、剪断されたDNAを分別し、予め決められたベース対長さのDNAを、液相で単離、精製そして抽出することが望ましい。それらのフラクションは次いで、ラピッドDNAシークエンシング方法で有用なライブラリーを創るために、増幅に供される。
DNA分別及び単離用での本発明の利用法を示すために、ポリアクリルアミドより寧ろ0.5%アガロースが篩い分けマトリックスとして使われたことを除けば、例1で前に説明されたようにカートリッジが準備された。更に、スタック用/分解能の組み合わせより寧ろ唯一層の篩い分けマトリックスが使用された。該ゲルは、一般的に、0.5%の低電気内部浸透性流れのアガロース(シグマ)の脱イオン水との混合と、該溶液の沸騰と、から成る、当該技術で公知の技術を使って準備された。該溶融アガロースは次いで注意深くガラス管内にピペット移しされ、室温まで冷却することで重合化させられた。
使用バッファーは50mMアセテートランニングバッファーを有するTris−HCL、pH7.9ゲルバッファーである。85V、15分間でスタートし、次いで85V、5分間インターバルが12回続くシーケンスが電気泳動ノッチフィルター制御器内にプログラムされた。商業的に入手可能なDNA分子量ラダー(シグマ)が購入され、150の最終容積まで、脱イオン水と染料、青色ブロモフェノールと混合された。該混合サンプルは装填され、分別過程が始動された。前に説明した様に、フラクションは各予め規定されたステップの終わりで採集された。合計採集容積の4%に対応する各フラクションのアリコートがアガロース1次元ゲル(インビトロン)上に装填され、分離され、画像形成された。該DNAラダーを示す制御レーンと一緒にフラクション4、6、8及び10の結果が図16で示される。各フラクションは変動ベース対の略3標準(3 standards)を含む。各フラクションの分解能は特定応用の要求に依り狭くも、広くも成り得る。この例はDNA単離、精製及び分別での本発明のプログラム可能な電気泳動ノッチフィルターの有用性を示す。

Claims (49)

  1. 電気泳動ノッチフィルター装置であって、
    a.少なくとも1つのサンプルチャンネルを備えるゲルカートリッジであって、各サンプルチャンネルが陰極バッファー室と、サンプル導入室と、該サンプル導入室と組み合わされる第1端部を有するチューブゲルと、該チューブゲルの第2端部と組み合わされるサンプル採集室と、そして陽極バッファー室と、を有しており、該陰極バッファー室と、該サンプル導入室と、ゲルチューブと、該サンプル採集室と、そして該陽極バッファー室とがイオン性電気接触が出来ている該ゲルカートリッジと、
    b.各サンプルチャンネルの陰極バッファー室及び各サンプルチャンネルの陽極バッファー室と契合可能な電源と、
    c.サンプルチャンネル用に1つ以上のステップをプロセッサ内にプログラムするユーザーインターフェースであって、ステップをプログラムする過程が該プログラムされるステップ中に該サンプルチャンネルを跨いで印加される電流又は電圧の少なくとも1つをプログラムする過程と、該サンプルチャンネルを跨いで該電圧又は電流を印加する持続時間をプログラムする過程とを有しており、該プログラムされた1つ以上のステップがプログラムされたシーケンスを形成する該ユーザーインターフェースと、そして
    d.該プログラムされたシーケンスを実施する該プロセッサを有する電気泳動制御器と、を具備する電気泳動ノッチフィルター装置。
  2. 該ユーザーインターフェースが多数サンプルチャンネル用シーケンスをプログラムするよう使用され、該電気泳動制御器が該プログラムされたシーケンスを同時に実施する請求項1記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  3. 全部の該プログラムされたシーケンスが同一である請求項2記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  4. 該プログラムされたシーケンスの2つ以上が同一でない請求項2記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  5. 該プログラムされたシーケンスが1つも同一でない請求項2記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  6. 電気泳動制御器が各プログラムされたシーケンスステップ中該電流又は該電圧を一定に保つ請求項1記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  7. 各プログラムされたステップが一定の電圧又は電流の設定及び電圧持続時間又は電流持続時間の設定の両者を有する請求項1記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  8. 少なくとも1つのプログラムされたシーケンスが複数のプログラムされたステップを有し、該電気泳動制御器が1つのステップが完了した後該シーケンスを休止する請求項1記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  9. 該電気泳動制御器が、各ステップが完了した後該シーケンスを休止する請求項8記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  10. 該電気泳動制御器が該電極への電力を制御することにより該プログラムされたシーケンスを実施する請求項1記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  11. 該電気泳動制御器がプログラムされたシーケンスに基づいて複数の電極の各々への該電
    力を独立に制御する請求項2記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  12. 該電気泳動制御器が該電極への電力を遮断することにより該シーケンスを休止する請求項8記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  13. 該ユーザーインターフェースがタッチスクリーンディスプレーである請求項1記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  14. 種々の陰極バッファーリザーバーと種々の陽極バッファー室が各サンプルチャンネルと組み合わされる請求項1記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  15. 該同じ陽極バッファー室が2つ以上のサンプルチャンネルと組み合わされる請求項1記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  16. 該カートリッジが、該陰極バッファー室と各サンプル導入室の間に配置された分子量カットオフ膜を有する請求項1記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  17. 電極のアレーと対電極のアレーとを具備しており、該電極のアレーと該対電極のアレーとが各々可動アーム上に保持される請求項1記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  18. 該サンプル導入室内に配置されたサンプルの特徴を検出する検出器を具備しており、該電気泳動制御器が該検出器からのフィードバックに基づきプログラムされたシーケンスの実施を休止する請求項1記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  19. 該検出器が該ゲルチューブと又はサンプルチャンネルの該サンプル採集室と、組み合わされる請求項18記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  20. 1つ以上のサンプル採集室から被検体フラクションを回収するためにロボット型液体取扱いアームを具備する請求項1記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  21. 該1つ以上のサンプル採集室から被検体フラクションを回収するために1つ以上のサンプル採集室と組み合わされた配管を具備する請求項1記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  22. 該ゲルカートリッジを冷却するための冷却手段を具備する請求項1記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  23. 該ゲルカートリッジが1つ以上のサンプル採集室と再使用可能な1つ以上のサンプル導入室とを有する請求項1記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  24. 該ゲルカートリッジが1つ以上のサンプル採集室と、廃棄可能な1つ以上のサンプル導入室とを有する請求項1記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  25. 該ゲルカートリッジが除去可能なシールを有する請求項1記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  26. 該ゲルカートリッジが再シール可能である請求項1記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  27. 該チューブゲルがゲルで充たされたチューブ状部材を有する請求項1記載の電気泳動ノ
    ッチフィルター装置。
  28. 該ゲルがアガロース、ポリアクリルアミド、そしてそれらの複合混合物から成るグループから選択される請求項27記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  29. 該ゲルが、単一多孔質ゲル、多数多孔質ゲル、単一pHゲル、多数pHゲルそしてそれらの組み合わせから成るグループから選択される請求項27記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  30. 該ゲルが染料、蛍光体、洗浄剤、親和性リガンドそしてそれらの組み合わせから成るグループから選択される材料を更に有する請求項27記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  31. 該ゲルが該チューブ状部材の内壁にリンクされた化学製品である請求項27記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  32. 該陽極バッファー室及び陰極バッファー室の各々が、Tris、HCL、トリシン、アセテート、HEPES、TBE、TAE及びMOPSの1つ以上から選択されたバッファーで充たされる請求項1記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  33. 該チューブ状部材が、0.1mmから10mmの直径を有し、ガラス、プラスチック、グラファイト、セラミックそしてそれらの複合物から成るグループから選択された材料で作られる請求項27記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  34. 固定容積サンプルが希釈、拡散又は泡の捕捉無しに該サンプル導入室内に水平に装填される請求項1記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  35. 該ゲルカートリッジが隣接室の整合を可能にするためにノッチ可能なピンを有する請求項1記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  36. 多数チャンネル用多数電源又は単一電源の概念を特徴とする請求項1記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  37. 電気泳動ノッチフィルター装置であって、
    a.少なくとも1つのサンプルチャンネルを備えるゲルカートリッジであって、各サンプルチャンネルが陰極バッファー室と、サンプル導入室と、該サンプル導入室と組み合わされる第1端部を有するチューブゲルと、該チューブゲルの第2端部と組み合わされるサンプル採集室と、そして陽極バッファー室と、を有しており、該陰極バッファー室と、該サンプル導入室と、該ゲルチューブと、該サンプル採集室と、そして該陽極バッファー室とがイオン性電気接触をすることが出来る該ゲルカートリッジと、
    b.各サンプルチャンネルの陰極バッファー室及び各サンプルチャンネルの陽極バッファー室と係合可能な電源と、
    c.該ゲルカートリッジサンプル導入室内に置かれたサンプルの特徴を検出する検出器と、そして
    d.少なくとも1つのサンプルチャンネル用シーケンスを実施するための、そして該検出器が該サンプルの特徴を検出した時該検出器からのフィードバックを受けるための、電気泳動制御器であって、該電気泳動制御器が該検出器からの該フィードバックに基づき該シーケンスの実施を休止する該電気泳動制御器と、を具備する電気泳動ノッチフィルター装置。
  38. 該検出器が該ゲルチューブと、又はサンプルチャンネルの該サンプル採集室と、組み合わされる請求項37記載の電気泳動ノッチフィルター装置。
  39. 生物学的サンプルから関心のある被検体を回収する方法であって、
    少なくとも1つのサンプルチャンネルを有するゲルカートリッジを形成する過程であって、各サンプルチャンネルが陰極バッファー室と、サンプル導入室と、該サンプル導入室と組み合わされる第1端部を有するチューブゲルと、該チューブゲルの第2端部と組み合わされるサンプル採集室と、そして陽極バッファー室と、を有しており、該陰極バッファー室と、該サンプル導入室と、該ゲルチューブと、該サンプル採集室と、そして該陽極バッファー室と、がイオン性電気接触をすることが出来る、該ゲルカートリッジを形成する過程と、
    少なくとも1つのサンプルチャンネルの該陰極バッファー室内のバッファー溶液内に電極を配置する過程と、
    該同じ少なくとも1つのサンプルチャンネルの該陽極バッファー室内のバッファー溶液内に対電極を配置する過程と、
    該少なくとも1つのサンプルチェンネル用の1つ以上のステップをプロセッサ内にプログラムする過程であって、該プログラムする過程が該プログラムされるステップ中に該サンプルチャンネルを跨いで印加される電流又は電圧の少なくとも1つをプログラムする過程と、該サンプルチャンネルを跨ぐ該電圧又は電流の印加の持続時間をプログラムする過程と、を備えており、該プログラムされる1つ以上のステップがプログラムされるシーケンスを形成する該プロセッサ内にプログラムする過程と、そして
    該プログラムされたシーケンスを実施するために該プロセッサを有する電気泳動制御器を係合させる過程と、を具備する該被検体を回収する方法。
  40. 該プロセッサが複数のサンプルチャンネルの各々用のシーケンスでプログラムされ、該電気泳動制御器が該プログラムされたシーケンスを同時に実施する請求項39記載の方法。
  41. 該プログラムされたシーケンスが同一シーケンス、同一でないシーケンス及びそれらの組み合わせから成るグループから選択される請求項40記載の方法。
  42. 該ステップをプログラムする過程が一定の電圧又は電流の設定と、電圧又は電流の持続時間の設定と、の両者をプログラムする過程を要する請求項39記載の方法。
  43. 該装置が剪断されたDNAを単離し、精製するため使われる請求項39記載の方法。
  44. 該装置がタンパク質、ペプチド及びポリペプチドを単離し、精製するため使われる請求項39記載の方法。
  45. 該装置がRNA、siRNA及びmRNAを単離し、精製するため使われる請求項39記載の方法。
  46. 該装置がDNA及び剪断DNAを単離し、精製するため使われる請求項39記載の方法。
  47. 該装置がタンパク質複合体を単離し、精製するため使われる請求項39記載の方法。
  48. 該装置が免疫沈降物又は共免疫沈降物からの成分を単離し、精製するため使われる請求項39記載の方法。
  49. 該装置が、血清、血漿、プロキシマルフルイド、尿、唾液、脳脊髄液、組織、組織ホモジネート、細胞溶解物、バクテリヤ、植物ホモジネートそして製造過程の反応成分及び反応成果物を分別するため使われる請求項39の方法。
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