JP2003514829A - 多室電気泳動 - Google Patents

多室電気泳動

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JP2003514829A JP2001538938A JP2001538938A JP2003514829A JP 2003514829 A JP2003514829 A JP 2003514829A JP 2001538938 A JP2001538938 A JP 2001538938A JP 2001538938 A JP2001538938 A JP 2001538938A JP 2003514829 A JP2003514829 A JP 2003514829A
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ハーバート ベン
ジョルジオ リゲッティ ピエール
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プロテオム システムズ リミテッド
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Abstract

(57)【要約】 新規な多室電解装置を使用し、2‐Dマップを実現する前に、複合タンパク質混合物をあらかじめ分画する。そのような前分画工程によって、適切な狭い範囲の等電位膜を介して、細胞溶解物または体液に過剰に存在するタンパク質を効果的に除去することができる。その結果、そのような多量の成分を取り除いた残りのタンパク質混合物をはるかに高いレベルで2‐Dマップ上に載せることができるため、少量のタンパク質に対する感度と検出能力が高まる。この装置は、サンプルの再循環が不要であることを特徴とする多室電解装置である。また、この装置は、濃縮され塩や緩衝剤が取り除かれたサンプルを生ずる集中法に基づいているため、それに続く2‐Dプロトコルに十分に適したタンパク質分画を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、全ての細胞溶解物、体液(例えば血漿、血清、髄液、尿)および組
織抽出物などで一般に見られる非常に複雑なタンパク質/ペプチド混合物を予め
分画に分け、次いでそれらを分離する装置、およびそれを用いた方法に関する。
【0002】 (発明の背景) この25年間、2次元ポリアクリルアミドゲル電気泳動(2‐D PAGE)
は、ある細胞型のタンパク質組成を分析するための、そして、さまざまな細胞の
機能を調整する数千のタンパク質を量的および質的に分析することにより、遺伝
子の活性の変化を監視するための最適の技術であった。しかし2‐D PAGEでさ
え、その非常に高い分解能にもかかわらず、単一の2‐Dマップにおいて分解し
検出することが可能なタンパク質の数に関して限界にきているようである。固定
化pH勾配(IPG)の登場により、分解能を高めることはできたが、さらに高
い分解能を得ることは出来ていない。新しい界面活性剤と新たな還元剤との導入
により混合物の可溶化は向上したが、その進歩は現在のところ横ばい状態のよう
である〔T. ラビロウド(Rabilloud)、C. アデッシ(Adessi)、A. ジローデル
(Giraudel)、J. ルナルディ(Lunardi)、エレクトロフォレシス(Electropho
resis) 18、1997年、307‐316〕〔M. シャバレー(Chevallet)
、V. サントーニ(Santoni)、A. ポイナス(Poinas)、D. ロキエ(Rouquie)
、A. フックス(Fuchs)、S. キーファー(Kieffer)、M. ロシニョール(Rossi
gnol)、J. ルナウディ(Lunardi)、J. ガーリン(Garin)、T. ラビロウド(R
abilloud)、エレクトロフォレシス(Electrophoresis) 19 1998年、
1901‐1909〕〔B.R. ハーバート(Herbert)、M.P. モロイ(Molloy)
、A.A. グーリー(Gooley)、B.J. ウォルシュ(Walsh)、W.G. ブリソン(Brys
on)、K.L. ウィリアムズ(Williams)、エレクトロフォレシス(Electrophores
is) 19 1998年、845‐851〕。 染色実験プロトコルに関して、
ここ5年間で検出感度は高まっていないようようである。このことは、検出の限
界が約1‐2ngである良好な銀染色と同程度の感度をもつといわれるシプロル
ビー(Sypro Ruby)等の蛍光染色についても当てはまる。しかし、途方もなく複
雑なプロテオーム(ヒトのゲノムには100,000もの遺伝子が存在すると考
えられているが、もしあらゆる翻訳後修飾の可能性を考えると、プロテオーム中
には100万ものタンパク質が存在すると推測されている)には、少量の成分を
探知するための検出感度の向上をできれば伴った分解能の向上が必要である。
【0003】 2‐Dマップ分析には、主に2つの問題がある。その1つは、最小臨界検出レ
ベル未満における、細胞によって発現された何種類もの少量のポリペプチド濃度
であり、もう1つは、2‐Dマップ上に存在する少量のタンパク質をおおってい
る大量のタンパク質の除去である。適例としては、ヒトの血漿の2‐D分析があ
げられる。通常、標準的な2‐Dマップには、2、3千のポリペプチド鎖が分離
されて現れるが、この数は発現したポリペプチドの総数よりもかなり少なく見積
もられていると考えられる。この問題を解決する方法の1つは、1次元目の等電
点電気泳動用(IEF)ゲルにサンプルを必要以上に大量に加え、最も量の少な
いタンパク質を増量することであるが、これは不可能である。その理由は、アル
ブミン(それだけでヒト血清中に存在する総タンパク質の約60%を占める)の
過剰な増量のために、pH勾配の大半にわたってひどいしみや沈殿が発生し、パ
ターンを大いにゆがめたりぼやけさせたりするからである。たとえアルブミンを
選択的に除去することができたとしても(現在のところは正しく行なえていない
が)、適切な分解能を得るためには、ポリペプチドが非常に多く存在するpI
領域(pH 4‐6領域には全発現ポリペプチドの60%が含まれる)において
比較的狭い範囲のpH勾配(1 pH単位以下の幅)を用いなければならないと
いう問題がある。しかし、狭い範囲のpH勾配に細胞溶解物全体(所定の細胞型
によって発現され、典型的には、pH3‐11の範囲にわたる pI 値を有する
抽出可能なすべてのタンパク質を含む)をのせると、そのような狭いpH間隔内
で等電位でないすべてのタンパク質によって、大量の沈殿が発生する。また、そ
れらの沈殿は、所定のpH間隔に等電点を持つタンパク質をとりこみ、更に、等
電点電気泳動工程を非常に妨げる。
【0004】 本発明は、分解能を高め、好ましくは検出感度を向上させるよう動作可能な新
しい装置を提供しようとするものである。
【0005】 (発明の概略) 第1の広い態様において、本発明の基本的な考えは、2‐Dマップを実現する
前に、新規な多室電解装置構成を用いて、複合タンパク質混合物をあらかじめ分
画することにある。そのような前分画工程によって、適切な狭い範囲の等電位膜
を介して、細胞溶解物または体液に過剰に存在するタンパク質を効果的に除去す
ることができる。その結果、その多量の成分を取り除いた残りのタンパク質混合
物をはるかに高い濃度でpH間隔の狭い2‐Dマップ上に載せることができるた
め、少量のタンパク質に対する感度と検出能力が確実に高まる。本発明を具体化
した装置は、濃縮され塩や緩衝剤が取り除かれたサンプルを生ずる集中法に基づ
いているため、後に続く2‐Dプロトコルに十分に適したタンパク質分画を生成
する。
【0006】 本発明の方法は、サンプルの再循環が不要であることを特徴とする多室電解装
置を用いて行なってもよい。
【0007】 したがって、ある一態様では、本発明は、高分子の混合物をグループ分けする
電気泳動分離方法であって、高分子のサンプル混合物を、既知のpIを有する等
電位膜によって仕切られた一連のチャンバーと、該一連のチャンバーの両端に位
置し、上記一連のチャンバーに電界を印加する手段を有するチャンバーとを備え
た分離装置内に入れる工程と、 上記チャンバー群に電界を印加し、上記高分子をそれぞれの等電点に基づいて
分離する工程とを備え、上記サンプル混合物はチャンバー内で攪拌され、再循環
されないことを特徴とする方法を提供する。
【0008】 上記各チャンバーは、磁気攪拌棒を受け入れるように構成された穴またはくぼ
みを形成していることが好ましい。
【0009】 上記分離装置を多位置磁気攪拌台に配置し、上記電解装置のそれぞれのチャン
バーの内容物を磁気攪拌棒で混合することによって、電気デカンテーションを防
止できる。
【0010】 本発明の上記分離装置は、電源と冷却器と磁気攪拌台とを備えた対応する台を
利用してもよい。磁気攪拌台の磁石トレイにおける磁石の位置は、電解装置にお
ける攪拌磁石の位置と一致しなければならないことは明らかである。適温を保つ
ように調節可能な磁気攪拌台の埋め込み式のペルチエ素子を用いることにより、
放熱が行なわれる。
【0011】 上記台は、また、両性担体pH勾配または固定化pH勾配における複数の等電
点電気泳動用ゲルトレイを収容するように構成されてもよい。
【0012】 典型的には、最初の動作モード(前分画)において、多室電解装置は、複数の
それぞれ別体のチャンバーから組み立てられ、電界内で動作し、所定のチャンバ
ー内に所望のタンパク質群を捕捉することが可能な一組の等電位膜(陽極から陰
極へ単調に増加するpI値を有している)を備えている。前分画モードでは、1
つまたは複数の多室電界装置を用いて、上記装置は、温度が約20℃に設定され
る2‐Dマップ分析で通常行われるように、(カオトロピック剤、界面活性剤、
有機溶剤およびシステイン還元剤および/またはシステインアルキル化剤の混合
物を、サンプルとそれに対応するチャンバー液に添加した)変性状態で動作する
ことができる。それに代えて、生物学的な活性を利用したより高次の分析のため
に天然タンパク質が必要でありかつ一般に約4℃で行なわれる場合、上記装置は
変性剤を用いない天然状態で動作することができる。
【0013】 上記等電位膜は、標準的なアクリルアミドモノマー、またはN‐アクリロイル
アミノエトキシエタノール、N‐アクリロイルアミノプロパノールなどの安定な
アクリルアミド誘導体、またはそれらの混合物からなっていてもよい。膜pHは
、緩衝方式と、ポリアクリルアミドまたはその誘導体と共重合が可能ですぐれた
緩衝力を有するアクリルアミド誘導体である対イオン種とを適切に選択すること
により規定される。
【0014】 上記等電位膜は、高レベルの架橋剤、アクリルアミド鎖の側方凝集、または上
記両方の手段の組合せによってマクロ細孔質にされてもよい 複合タンパク質/サンプルの前分画は、糖、非洗浄性スルホン酸ベタイン、グ
リセロール、エチレン、プロピレングリコールおよびそれらの混合物など、タン
パク質の結合性を維持するのに適した溶解剤の存在下で、天然状態で得てもよい
【0015】 複合タンパク質/サンプル混合物の前分画は、有機溶剤、カオトロピック剤、
中性または両性の界面活性剤およびアミド−スルホン酸ベタインなどの適切な溶
解剤の存在下で、さらに、必要な場合は適切な二硫化物架橋還元剤および/また
はアルキル化剤の存在下で、変性状態で得てもよい。
【0016】 サンプルの付与の好ましい実施形態として、電解装置の1つのチャンバーにパ
ルス状に添加されてもよく、該チャンバーは、pHスケールにおいて中性または
塩基性の領域にあることが好ましい。
【0017】 前分画工程は、サンプルの複合度に応じて、電解装置の最初の運転で広いpH
分画を得、次に非常に狭いpH窓に分画するように段階的に行なってもよい。
【0018】 上述のように、本発明に記載の装置は、両性担体pH勾配または固定化pH勾
配において等電点電気泳動法を用いて、いくつかのタンパク質分画を同時に分離
する第2の動作モードをさらに備えている。また、分画モードと等電点電気泳動
モードとの整合を簡単にするために、多室電解装置を反転させ、分画溶液を等電
点電気泳動用トレイに直接装填することも可能である。
【0019】 (発明の好ましい実施形態と実施例の説明) 本発明の具体的な実施形態を例示としてのみ、添付の図面に基づいて説明する
【0020】 図面を参照すると、図1は、多室電解装置10の形をした分解状態の分離装置
を示している。この装置は、内側の3つの分画チャンバー12と外側の2つの電
極チャンバー14を区画形成する5つのチャンバーブロックを有する。各チャン
バーブロックは、横断面がほぼ正方形である。円筒形の貫通孔16は、各分画チ
ャンバーブロックの中心を通り、外側の電極チャンバー14の途中まで延びてい
る。これらのブロックの正方形断面の隅に位置する4つの細い貫通孔18は、5
つのチャンバー全てを貫通して延びている。孔18には、これらの孔を1列に並
べ、各チャンバーを連結するために使用可能なねじ切りされたタイロッド(図示
せず)がはめ込まれる。各チャンバーは、チャンバーブロックの上面に、ブロッ
クの上面から孔18まで延びるサンプル導入口26をさらに有している。
【0021】 各チャンバー12の孔の底部には、通常はサンプル導入口と同軸の浅い穴又は
くぼみ20が形成されている。使用時には、図示されていないが、その穴が磁気
攪拌器を受け入れる。
【0022】 各チャンバーブロック12の一側面には、孔16の周囲に突出する環状の差し
込み部22が形成されている。反対側の面には、それに対応するくぼみ24が形
成されている。一方の電極チャンバー14の開口面には、穴が形成されている。
もう一方の電極チャンバー14の開口面には、差し込み部が形成されている。 多室電解装置は、隣り合うチャンバー間に隔壁すなわち仕切壁(図示せず)を配
置し、タイロッドを各チャンバーの孔に挿通させ、装置が封止されるまで締め付
ける。種々のチャンバー間の隔壁は、ガラス繊維や他の適切な支持体に対して注
型された等電位の緩衝膜である。それらの膜は、2つの座金間にはさまれ、Oリ
ングが膜の外側に配設されてさらに封止を行なう。そのような膜は、不透性で、
適切なpH調節を保証する。
【0023】 図1aは、サンプル導入口26を閉じるキャップ30を示している。磁気攪拌
器32(通常は、小型でテフロン(R)コーティングされた棒磁石)が、キャッ
プ30から回り継手34を介してワイヤ33、糸等で吊り下げられている。ワイ
ヤの長さは、攪拌器が穴20の中におさまる程度である。
【0024】 本発明による新規な装置は、全ての細胞溶解物、組織抽出物、体液や、あらゆ
る複合タンパク質/ベプチド混合物の分画のためにサンプル処理として、その後
の2次元分析工程の前に用いることができる。
【0025】 各チャンバーの端にある膜は、そのチャンバー内に閉じ込められるタンパク質
のpI範囲を含むpH値を持つ。チャンバー上部のサンプル導入口26を介して
、電極溶液とサンプル溶液が添加され、除去される。また、サンプル導入口によ
って、特定のチャンバー内の過剰な液体を排出することができる。
【0026】 図1に示す装置は、両端の2つの電極チャンバーと3つのサンプルチャンバー
からなる5つのチャンバーから構成されているが、当業者であれば、この構成の
多室電解装置を5つ以上またはそれ未満のチャンバーを有するようにできること
は明らかである。
【0027】 チャンバーブロックは、機械加工されたアクリル樹脂製であってもよいが、使
い捨てのプラスチック素材で成形されたものがより一般的である。分離作業間の
サンプルキャリーオーバーの問題があれは、使用のたびに完全に洗浄しなければ
ならない非使い捨て式のチャンバーが必要になり、使用後にチャンバーブロック
をそのまま廃棄することは、必要とされる洗浄の量を考えると資源の点に関して
有効である。チャンバーは一般に80mlの容量があるが、それ以下、例えば5
mlの容量のものも使用できる。
【0028】 チャンバーは、既存の多室電解装置のようにサンプルの再循環を必要としない
。その代わり、磁気攪拌器がサンプル液をチャンバー中で動かし、サンプルのタ
ンパク質等を膜に確実に通過させるとともに、電気デカンテーションを確実に防
止する。また、これにより、再循環によるタンパク質の損失が防止され、蠕動ポ
ンプが不要になり、装置の封止箇所数が低減される。磁気攪拌器をチャンバー内
にキャップから吊り下げて搭載する方法は、再利用のために攪拌器をチャンバー
から簡単に外すことができるが、チャンバーは処分可能であることを意味してい
る。
【0029】 図2は、図1に示す複数の多室電解装置10が、一体型の電源と多位置磁気攪
拌器とペルチエ冷却器とを備えた電気泳動台50上で使用される様子を示してい
る(台の床52はペルチエ素子により冷却される)。図2は、ペルチエ冷却され
た多位置磁気攪拌台上に2つの多室電解装置10を用いた例を示しているが、当
業者であれば、この構成の電気泳動台が2つ以上またはそれ未満の多室電解装置
を収容できることは明らかである。
【0030】 図3は、図2で示された同じ電気泳動台50を使用して、本出願人の同時係属
中のPCT特許出願、PCT/AU/01065(内容は本文に引用の形で盛り
込まれている)で記述されている複数のトレイ54を収容した状態を示す。この
トレイはキャリア両性電解質または固定化pH勾配ゲル用に特別に設計されてい
る。なお、上記台は2つ以上またはそれ未満の等電点電気泳動用トレイを収容す
るようになっていてもよい。
【0031】 複雑な混合物をあらかじめ分画する本発明の有用性の例として、図4に、図1
に示す多室電解装置で分画されたpI4.0‐5.0分画を示す。IPG3‐1
0の細片が最初のIEF次元に用いられ、それにより、2‐Dマップにおいて、
実際には酸性の分画のみが表示され、残りのpHスケールにある他のタンパク質
はすべて効率よく除去されたことが分った。図5は、銀染色された2つのpH3
‐6IPGを示し、左のパネルには血漿全体、右のパネルには分画後の血漿を示
している。3つの黒い矢印は2つのゲル上の一致する領域を指している。右のパ
ネルにおける縦の矢印は、酸性とアルブミンのチャンバー間を区切っている膜の
pHであるpH5.6を示している。分画により、全血漿ゲル(左のパネル)に
おいて最も多いタンパク質であるアルブミンが除去されたことは明らかである。
さらに、全血漿ゲルにおけるpH3側の端にある3つの多量のスポットは分画後
のゲルには存在しないため、これらは沈殿したアルブミンであることを示してい
る。これらのスポットは、全血漿ゲル上のアルブミンと同じMrにあり、連続的
な水平方向のすじによってゲルのpH6側の端にあるアルブミンとつながってい
る。
【0032】 具体的な実施形態で示すような本発明に対して、広く記載された本発明の精神
や範囲から逸脱することなく多数の変更および/または改造を行ない得ることは
、当業者には理解できるであろう。したがって、本発明の実施形態はあらゆる点
で例示とみなされるべきであり、限定するものとみなされるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明を具体化した多室電解装置の概略分解図である。
【図1a】 図1aは、吊り下げ式磁気攪拌部材を示す。
【図2】 図2は、電源とペルチエ冷却器と多位置磁気攪拌器とを備えた電気泳動台上に
装備収容された2つの多室電解装置の概略図である。
【図3】 図3は、電源とペルチエ冷却器と多位置磁気攪拌器とを備えた電気泳動台上に
収容された2つの等電点電気泳動用トレイの概略図である。
【図4】 図4は、図1の多室電解装置により精製され、1次元目における7cmのpH
3‐10IPG細片に注入された大腸菌のpI4‐5分画の銀染色による2‐D
マップである。
【図5】 図5aおよび図5aは、pH3‐6の狭い範囲の1次元目の固定化ゲルにおけ
る血漿サンプルの2‐Dマップであり、図5aは未分画の血漿を示し、図5bは
あらかじめ分画された血漿を示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ピエール ジョルジオ リゲッティ イタリア国 ヴェローナ アイ−37134 ストラーダ・レ・グラツィエ ヌメロ 15 ユニバーシティ・オブ・ヴェローナ、フ ァカルティ・オブ・サイエンス ディパル ティメント・シエンティフィコ・エ・テク ノロジコ内 Fターム(参考) 2G045 AA13 AA16 AA24 BA01 BB03 CA26 CB03 DA36 FB05 2G052 AA29 AA33 AB18 AD26 AD46 EB12 EB13 ED14 FA08 FB02 FB07 FD02 GA22 4H045 AA20 AA40 BA10 GA32

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子の混合物をグループ分けする電気泳動分離方法であっ
    て、 高分子のサンプル混合物を、既知のpHを有する等電位膜によって仕切られた
    一連のチャンバーと、該一連のチャンバーの両端に位置し、上記一連のチャンバ
    ーに電界を印加する手段を有するチャンバーとを備えた分離装置内に入れる工程
    と、 上記チャンバー群に電界を印加し、上記高分子をそれぞれの等電点に基づいて
    分離する工程とを備え、 上記サンプル混合物はチャンバー内で攪拌され、再循環されないことを特徴と
    する電気泳動分離方法。
  2. 【請求項2】 上記各チャンバーは、磁気攪拌棒を受け入れるように調節さ
    れた穴またはくぼみを形成している請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 上記分離装置は、分離工程中は磁気攪拌台の上に配置され、
    上記電解装置の各チャンバーの内容物は、上記穴内に位置する磁気攪拌棒を回転
    させることによって混合される請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 上記分離装置は、電源と冷却器と磁気攪拌台とを備えた対応
    する台に配置される請求項2または3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 上記台は、両性担体pH勾配または固定化pH勾配における複
    数の等電点電気泳動ゲルトレイを収容するように構成されている請求項4記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 上記分離装置は、陽極から陰極まで単調に増加するpI値を
    有するとともに所望のタンパク質群を所定のチャンバー内に捕捉することが可能
    な一組の等電位膜を有する複数のそれぞれ別体のチャンバーを備えている上記い
    ずれかの請求項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 上記工程は、変性状態で行なわれる請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 上記工程は、変性剤のない天然状態で行なわれる請求項6記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 上記等電位膜は、標準的なアクリルアミドモノマー、または
    N‐アクリロイルアミノエトキシエタノール、N‐アクリロイルアミノプロパノー
    ルなどの安定なアクリルアミド誘導体、またはそれらの混合物からなる請求項6
    ないし9のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 上記等電位膜は、高レベルの架橋剤、アクリルアミド鎖の
    側方凝集、または上記両方の手段の組合せによってマクロ細孔性になり得る請求
    項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 上記サンプルは、上記分離装置の1つのチャンバー内に添
    加され、該チャンバーは、好ましくはpHスケールにおいて中性または塩基性の
    領域にある先行する請求項9のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】 液状媒質内で等電点電気泳動を用いて複数の成分からなる
    混合物を分離する装置であって、既知のpHを有する等電位膜によって仕切られ
    た一連のチャンバーと、該一連のチャンバーの両端に位置し、上記一連のチャン
    バーに電界を印加する手段を有する端部チャンバーとを備え、上記チャンバーに
    は、上記液状媒質を再循環させることなくチャンバー内で攪拌する手段が設けら
    れていることを特徴とする装置。
  13. 【請求項13】 上記端部チャンバーを除く各チャンバーには、攪拌手段が
    設けられている請求項12記載の装置。
  14. 【請求項14】 上記端部チャンバーを含むすべてのチャンバーに、攪拌手
    段が設けられている請求項12記載の装置。
  15. 【請求項15】 上記攪拌手段は、磁気攪拌棒を受け入れるように構成され
    た穴またはくぼみを有している請求項12ないし14のいずれかに記載の装置。
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