JP2012522343A - 鉛直なコネクタ貫通部用のシール装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、ハウジング(16)の内部に配置された制御装置を電気的に接触接続するために用いられる鉛直なコネクタ貫通部用のシール装置(10)であって、少なくとも1つのシールリップ(28)を有するシール部分(22)が設けられていて、該シール部分(22)はガイド部分(12)によって取り囲まれている形式のものに関する。このような形式のシール装置において本発明では、シール部分(22)におけるシールリップ(28)が、環状に又は交互に配置されたセグメント部(48)をもって形成されており、該シールリップ(28)は半径方向外側に向かって下降する傾斜部(40,42)を有している。
Description
本発明は、ハウジングの内部に配置された少なくとも1つの制御装置を電気的に接触接続するために用いられる鉛直なコネクタ貫通部用のシール装置であって、少なくとも1つのシールリップを有するシール部分が設けられていて、該シール部分はガイド部分によって取り囲まれている形式のものに関する。
DE19711939A1は、内燃機関の吸気管における圧力及び温度を検出するための装置に関する。1つの共通のハウジング内には温度センサが、評価回路及びほとんど歪みもしくは応力なしに固定された圧力センサと一緒に保持体に配置されている。圧力下にある媒体を導入するために、ハウジング部分には管片部分が固定されている。保持体と管片部分とに結合された中間部材が使用され、この中間部材は、機械的な応力を遮断するシール接着剤を用いて固定されている。
DE102006049924A1は、自動車において使用される圧力測定装置に関する。この圧力測定装置では流動媒体の圧力が検出され、この場合圧力測定装置は、センサ構成群内に収容された少なくとも1つの圧力測定セルを有しており、この圧力測定セルは、流動媒体の圧力を収容する内管を備えている。さらに、流動媒体内に進入可能な外管を備えたゾンデ構成群が設けられている。内管は、流動媒体と接続可能な外管の圧力測定通路内に進入している。内管と外管との間には少なくとも1つのシールリングが設けられており、このシールリングの材料は、フルオロシリコンラバー、特にFVMQを有している。
EP1018788A1は、コネクタ用のハウジングシール装置に関する。コネクタは、差込み部分もしくは受容部分から成っていて差し合わせ可能な2つの接続部分を有している。ハウジングシール装置は、シール作用を有する3つのリップを有していて、横断面で見て平らな線形のシールエレメントとして形成されている。差し合わせ可能な両方の接続部分の間における領域をシールするために、シールリップのうちの1つが、差込み方向で両接続部分の間に挿入されてクランプされ、他の2つのシールリップは、受容部分の内部に位置している。
特に自動車の分野において使用されるオートマチックトランスミッションでは、電子制御モジュールをトランスミッションハウジングの内部に配置することがある。この電子制御モジュールの電気的な接続部は、トランスミッションハウジングを貫いて外部に向かって導かれる。コネクタの貫通部は、温度差に起因して生じる正又は負の圧力差が生じた場合でも、水及びオイルに対してシールされねばならない。鉛直方向に取り付けられたコネクタでは、シール個所の上側に飛沫水が集まることを回避しなくてはならない。それというのは、さもないとトランスミッションが冷えた場合に液体が吸い込まれてしまうおそれがあるからである。
オートマチックトランスミッションであれマニュアルトランスミッションであれ、従来トランスミッションにおいて使用されていたシール装置では、コネクタの位置決め誤差を補償するためにシールスリーブが使用されている。このシールスリーブは、例えば金属製の深絞り部品又はプラスチック射出成形部品として形成された剛性のガイド部分と、弾性的に形成されたシールエレメントとを有している。鉛直方向のコネクタ配置形式では、シールスリーブのガイド装置は、シール装置の上にリング状に延びる不都合な中空室を形成し、この中空室に飛沫水が滞留してしまうことがある。シールスリーブのガイド装置を省くと、確かに、飛沫水が集まる中空室を最小にすることができるが、しかしながらこの場合には、シールスリーブのガイドはもっぱら、弾性材料から成るシール構成部材を介して行われることになり、不十分である。
発明の開示
従来技術における欠点を排除するために本発明によるシール装置では、ハウジングの内部に配置された少なくとも1つの制御装置を電気的に接触接続するために用いられる鉛直なコネクタ貫通部用のシール装置であって、少なくとも1つのシールリップを有するシール部分が設けられていて、該シール部分はガイド部分によって取り囲まれている形式のものにおいて、シール部分において少なくとも1つのシールリップが環状に又は交互に配置されたセグメント部をもって形成されており、該シールリップは半径方向外側に向かって下降する傾斜部を形成しているようにした。
従来技術における欠点を排除するために本発明によるシール装置では、ハウジングの内部に配置された少なくとも1つの制御装置を電気的に接触接続するために用いられる鉛直なコネクタ貫通部用のシール装置であって、少なくとも1つのシールリップを有するシール部分が設けられていて、該シール部分はガイド部分によって取り囲まれている形式のものにおいて、シール部分において少なくとも1つのシールリップが環状に又は交互に配置されたセグメント部をもって形成されており、該シールリップは半径方向外側に向かって下降する傾斜部を形成しているようにした。
すなわち本発明の解決策では、シール装置は、シールされるハウジングの一部であるガイド部分が、例えばプラスチック又はゴムのような弾性材料から製造されたシール部分と共働するようになっている。
鉛直なコネクタ貫通部用の本発明によるシール装置は有利には、2つの構成要素から成る構成群である。構成群の一方の構成要素は、有利には、シールされるハウジング自体に形成された一体成形されたカラーによって形成され、他方の構成要素は、弾性材料から製造されていてスリーブ形に形成されたシールエレメントによって構成されている。特に有利な実施形態では、ハウジングに形成されているカラーの端面が、内側に個別セグメントをもって(Inneneinzelsegmentierung)形成されている。すなわちシールされる開口の周囲に沿って、爪形に形成された複数の係合凸部(Uebergriffen)が形成されていて、これらの係合凸部の間にそれぞれ空間が残されている。シールされる開口の周囲におけるカラーに設けられた爪形の凸部のピッチに対応して、シールされる開口に嵌め込まれかつシールエレメントを形成されたシールスリーブには、複数の空間が形成されており、これらの空間には、ハウジングのカラーにおけるガイド部分の爪が係合する。他方において、弾性材料から製造されたスリーブ形状に形成されたシール部分は個々の突出部を有しており、これらの突出部は、カラー部分に形成された爪形の係合凸部の間の空間に進入する。シール部分におけるこれらの突出部は、保持セグメントとして働き、同様に、シール部分の周囲に対するセグメント部に形成されており、このセグメント部は、ハウジングのカラー部分の個別セグメントのピッチに対応している。
特に有利な実施形態では、シール部分とカラーとは、シールされる開口の領域において2つの接触面を形成している。一方の接触面は半径方向において、カラーの下でハウジングの下側面と、弾性材料から製造されたシールエレメントにおけるねじ結合された縁部の上側面との間を延びており、これに対して他方の接触面は、シールされる開口に対して軸方向に延びていて、カラーの内側面とスリーブ形に形成されたシール部分の外側面とによって形成されている。スリーブ形に形成されたシール部分の一体成形された縁部の領域と内側面とには、単数又は複数のシールリップが周方向において延びていてよい。
本発明の特に有利な実施形態では、スリーブ形に形成されたシール部分の最も高い位置にある個所に、環状に形成されたシールリップが設けられている。このシールリップは、ほぼ三角形の成形部を有していて、シールエレメントの端面に対して傾斜部を有しており、この傾斜部は半径方向外側に向かって下降する勾配を有している。ほぼ三角形に成形されたシールエレメントの上側にこのような傾斜部もしくは勾配が設けられていることによって、飛沫水は半径方向外側に向かって、爪形の係合凹凸部と係合されたシールエレメントの保持セグメントとの間における空間を通って導出されることができ、その結果飛沫水がシールエレメントの端面に滞留することはなくなり、トランスミッションの冷却時に、シールすべきトランスミッションハウジングの内部に吸い込まれることもなくなる。
本発明による解決策は、シール部分の端面に溜まり水が生じることを回避している。それというのは、溜まった水は、鉛直な差込みガイドのシール装置の周囲における空間を通って半径方向外側に向かって導出されるからである。
シールされる開口の領域において交互に並んで形成された爪形の係合凹凸部が、該係合凹凸部に対応するピッチで形成された、シール部分の周囲における保持セグメントと共働することによって、シールされる開口におけるシール部分の取付け時やシールされるハウジングの温度変化に基づく圧力変動時にも、シール装置の確実な位置決めが達成される。
第1の実施形態ではシールリップは環状であり、これによってシールリップを製造するための工具構成を簡単もしくは単純にすることができ、これに対して別の有利な実施形態では、シールは交互に連続して配置されたセグメント部をもって形成されている。すなわちシールされる開口の周方向で見て、シールリップは、交互に連続する切欠きと突出部とによって形成され、そしてこの場合のピッチは、カラーの縁部領域における爪形の係合凹凸部のピッチに相当している。この第2の有利な実施形態では、半径方向における飛沫水の流出のための、シール部分の最適化された形状が得られる。
次に図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
図1に示されたシール装置は、水流入部及びオイル流出部又はこれに類したものに対してハウジングをシールするために働く。
シール装置10、特に、ハウジング16の内部に位置している構成部材を電気的に接触接続するための垂直なコネクタガイドのためのシール装置10は、ガイド部分12を有している。このガイド部分12はハウジング16の一部であり、カラー14によって形成される。ハウジング16の平面に対してほぼ直角にハウジング16から突出しているカラー14は、シールすべき開口の周方向において複数の保持セグメント18を有している。シールすべき開口の周方向において、保持セグメント18は交互に連続して配置されており、すなわち互いに隣接配置された2つの保持セグメント18の間に、カラー14のシールされる開口の周囲に1つの切欠き20が位置するように、配置されている。
ガイド部分12として働くカラー14には、シール部分22が挿入されており、このシール部分22は有利には、弾性特性を有する材料から製造されている。
弾性材料から製造されたシール部分22の端面にも保持セグメント24が設けられており、これらの保持セグメント24は周方向56において切欠き26と交互に連続するように、切欠き26と共にシール部分22に一体成形されている。弾性的な特性を有するシール部分22が取り付けられると、図1に示されたパターン、つまり各切欠き20;26に保持セグメント18;24が交互に係合するパターンが生じる。図1に示された斜視図からさらに分かるように、カラー14の保持セグメント18と、シール部分22の端面に形成された保持セグメント24との個々の側面は、互いに面で接触しているのではなく、互いに対して小さな溝形の切欠きを有している。符号28は、図1の斜視図において環状に形成されたシールリップを示しており、このシールリップ28は、シール部分22の端面において、シール部分22に形成された保持セグメント24もしくは切欠き26の下に位置している。
図2には、本発明によるシール装置が拡大して示されている。
図2から分かるように、シール部分22は周方向56に延びている少なくとも1つのシールリップ28を有している。このシールリップ28は、軸方向のスリーブ付加部33の端面において延在しており、このスリーブ付加部33の内側面32には図2に示されているように、互いに上下に位置するように配置された2つの隆起部30が形成されている。弾性材料から製造されたシール部分22の軸方向のスリーブ付加部33は、一体成形された縁部37に移行している。弾性特性を有する材料から成るシール部分22の一体成形された縁部37の下側には、同心的に形成された2つの支持隆起部38が延在している。
図2に示されたガイド部分12内へのシール部分12の取付け位置から分かるように、軸方向のスリーブ付加部33もしくは該スリーブ付加部33の外周面と、カラー14の内側面との間には、第1の接触面34が生じており、この第1の接触面34はシール機能を満たしており、さらに第2の接触面36が、ここでは平らに形成されたハウジング16の下側面と、シール部分22に一体成形された縁部37の上側面との間に生じている。
さらに断面された図2の斜視図に示されているように、カラー14の保持セグメント18はシール部分22の切欠き26に係合しているのに対して、シール部分22の保持セグメント24は、カラー14に形成されかつ相応に輪郭形成された切欠き20に係合している。図2に示されたハウジング16は、金属材料から製造された深絞り部品であってもプラスチックハウジングであってもよい。
図3は、図1に示された鉛直方向に延びるコネクタ貫通部を半分割して示す斜視図である。
図3から分かるように、図3に示した実施形態において環状に形成されているシールリップ28は、軸方向のスリーブ付加部33の内側面32に設けられていて、シール部分22の軸方向のスリーブ付加部33の内側面32において互いに上下に位置している2つの隆起部30の上に延在している。図3から特に良く分かるように、カラー14の保持セグメント18はシール部分22の、保持セグメント18に対応するように形成された切欠き26に係合しており、これによってシール部分22の重なり係合部、ひいては固定部が生ぜしめられる。しかしながらこの場合カラー14の互いに並んで位置するように配置された保持セグメント18とシール部分22の保持セグメント24との間には、半径方向に延びる小さな空間が残されている。図3では符号34で第1の接触面が示され、符号36でハウジング16とシール部分22の一体成形された縁部37との間における第2の接触面が示されている。
図4にはシール部分22の第1実施形態が断面図で示されている。
図4から分かるように、この実施形態において環状に形成されたシールリップ28は、断面図で見てほぼ三角形の成形部(Profil)44を有している。この三角形の、半径方向内側に向かって延びている先端は、軸方向のスリーブ付加部33の端面を基準にして上方に向かって延びており、つまりスリーブ付加部33の端面よりも高い位置に位置しており、その結果、半径方向外側に向かって下り勾配を有する傾斜部42が生ぜしめられている。これによってシール装置10の取り付けられた状態において、端面もしくは傾斜部42に集まった水は、半径方向外側に向かって導かれ、互いに隣接配置されたカラー14の保持セグメント18とシール部分22の保持セグメント24との間における空間を通って、半径方向において流出方向46で外側に向かってハウジング16へと流出することができる。これによって、シール装置10の上側面における飛沫水の滞留が効果的に阻止され、もし飛沫水の滞留が生じると、つまりシール装置10の上側に飛沫水が集まってしまうと、例えばギヤハウジングであるハウジング16の冷却時に滞留飛沫水がトランスミッション内に吸い込まれてしまうおそれがあり、このようなことは、トランスミッションオイルの特性を損なわないために、絶対に回避されねばならない。
同様に図4から分かるように、シール部分22の組み付けられた状態において軸方向のスリーブ付加部33の周面とカラー14の内側面との間には第1の接触面34が存在しており、これに対してシール部分22の一体成形された縁部37の上側面と、ハウジング16の平らに形成された画成面の下側面との間には第2の接触面36が生じている。
符号40によって、図4では環状に形成されたシールリップ28の鉛直方向における当て付け部(Anstellung)が示されており、このように形成されていることによって傾斜部42が生ぜしめられ、この傾斜部42によって最終的に、集められた飛沫水の流出が可能になる。
図5に示された別の実施形態によるシール装置10では、環状のシールリップ28は交互に配置されたセグメント部48を有している。このような交互に配置されたセグメント部48は、シール部分22の周方向において突出部52と切欠き50とが交互に配置されていることによって生ぜしめられている。突出部52は、図4に示された第1実施形態による環状のシールリップ28と同様に、当て付け部40を有しており、その結果飛沫水は半径方向において外側に向かって流出方向46に相応して、ハウジング16へと、もしくはカラー14の下に位置する面へと流出する。勾配もしくは傾斜部42を有する個々の突出部52の間には切欠き50が延びており、これらの切欠き50はカラー14の切欠き20の領域に位置している。
図4に示された実施形態では環状のシールリップ28の形成時に、特に簡単もしくは単純な工具構成を得ることができるのに対して、図5に示された、シール部分22における少なくとも1つのシールリップ28の複雑なジオメトリには、廃水の流出に関して最適化された形状が得られるという利点がある。
図1〜図3に示されているように、ガイド部分12におけるカラー14の保持セグメント18とシール部分22の保持セグメント24とが交互に配置されている場合には、ハウジング16への取付け時にもハウジング16において生じる圧力交番時においても、シール装置10の確実な位置決めが達成される。
Claims (10)
- ハウジング(16)の内部に配置された少なくとも1つの制御装置を電気的に接触接続するために用いられる鉛直なコネクタ貫通部用のシール装置(10)であって、少なくとも1つのシールリップ(28)を有するシール部分(22)が設けられていて、該シール部分(22)はガイド部分(12)によって取り囲まれている形式のものにおいて、シール部分(22)において少なくとも1つのシールリップ(28)が環状に又は交互に配置されたセグメント部(48)をもって形成されており、該シールリップ(28)は半径方向外側に向かって下降する傾斜部(40,42)を形成していることを特徴とするシール装置。
- 少なくとも1つのシールリップ(28)は、シール部分(22)の軸方向のスリーブ付加部(33)の内側面(32)の端面に一体成形されている、請求項1記載のシール装置。
- シールリップ(28)の交互に配置されたセグメント部(48)は、周方向(56)において交互に配置された切欠き(50)と突出部(52)とによって形成されている、請求項1記載のシール装置。
- ガイド部分(12)とシール部分(22)とはそれぞれ、周方向(56)において交互に配置された保持セグメント(18,24)と切欠き(20,26)とを有している、請求項1記載のシール装置。
- シールリップ(28)は、ほぼ三角形の成形部(44)を有している、請求項1記載のシール装置。
- シールリップ(28)は、軸方向のスリーブ付加部(33)の内壁(32)の端面に対して斜めに起立するように延びている、請求項1記載のシール装置。
- シール部分(22)は内側面(32)に少なくとも1つの隆起部(30)を有し、かつ一体成形された縁部(37)に少なくとも1つの支持隆起部(38)を有している、請求項1記載のシール装置。
- ガイド部分(12)のカラー(14)の内側面とスリーブ付加部(33)との間に、第1の接触面(34)が形成されている、請求項1記載のシール装置。
- ガイド部分(12)のカラー(14)の下におけるハウジング(16)と、一体成形された縁部(34)との間に、第2の接触面(36)が形成されている、請求項7記載のシール装置。
- ハウジング(16)、特に車両のオートマチックトランスミッションのギヤハウジングにおける鉛直なコネクタ貫通部をシールするための、請求項1から9までのいずれか1項記載のシール装置(10)の使用。
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