JP2012520045A - 多原色変換 - Google Patents

多原色変換 Download PDF

Info

Publication number
JP2012520045A
JP2012520045A JP2011553567A JP2011553567A JP2012520045A JP 2012520045 A JP2012520045 A JP 2012520045A JP 2011553567 A JP2011553567 A JP 2011553567A JP 2011553567 A JP2011553567 A JP 2011553567A JP 2012520045 A JP2012520045 A JP 2012520045A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
primary
polyhedron
luminance
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011553567A
Other languages
English (en)
Inventor
イェー ヘー ヒンネン,カレル
イェー ヘクストラ,ヘルベン
ハー アー ランヘンデイク,エルノ
テー イェー マイス,レムコ
アー クロンペンハウウェル,ミシール
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koninklijke Philips NV
Original Assignee
Koninklijke Philips NV
Koninklijke Philips Electronics NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koninklijke Philips NV, Koninklijke Philips Electronics NV filed Critical Koninklijke Philips NV
Publication of JP2012520045A publication Critical patent/JP2012520045A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N9/00Details of colour television systems
    • H04N9/64Circuits for processing colour signals

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Processing Of Color Television Signals (AREA)

Abstract

本発明は、M次元色空間XYZにおける多原色ディスプレイDPの画素PIの色を定義する入力駆動値RGBをN次元駆動空間におけるN(>M)個の出力駆動値diに変換する多原色変換5に関する。N個の出力駆動値は、画素のN個のサブピクセルSPiを駆動し、色空間における画素の色は、N個のサブピクセルのそれぞれのN色の原色の線形結合により定義される。当該多原色変換は、色空間において制約を定義して、頂点V10,V11,V12,V20,V21;V50により定義される凸多面体U0;L0;V50を色空間において形成するステップを含み、凸多面体に属する色空間における色のみが制約を満足する。当該多原色変換は、頂点のサブセットについて出力駆動値の典型的な解を決定するステップ、及び典型的な解の凸結合として制約を満足させる出力駆動値を導出するステップを含む。

Description

本発明は、多原色変換、多原色変換を実行するコンピュータプログラム、多原色変換器、及び多原色変換器を備える多原色表示装置に関する。
従来のディスプレイは、画素当たり3つのサブピクセル(カラーピクセルとも呼ばれる)をもつ画素を有する。通常、画素は、EBUノルムに従う色座標をもつ赤、緑及び青のサブピクセルを有する。サブピクセルの色の選択は、それぞれのカラーのサブピクセルを駆動する対応する赤、緑及び青の成分を有するか、又は対応する赤、緑及び青の成分に変換される入力信号の容易な信号処理を可能にする。ある画素の色(輝度及び色度)は、サブピクセルの駆動値により定義される。これらの駆動値は、サブピクセルの色の原色の線形結合を示す。
多原色ディスプレイは、ある色を表現するためにN>3色の原色を使用する。従って、多原色ディスプレイは、表示画素当たりN個のサブピクセルを有する。N個のサブピクセルのN色は、N次元の駆動空間を定義する原色である。従来のRGBディスプレイに比較して、多原色ディスプレイは、増加されたギャマットサイズ及び自然色の良好なカバーリングを有するように設計される。さらに、多原色ディスプレイは、ピーク輝度、コスト、電力消費量の観点での利益を与える。特に、後者の理由のため、多原色技術は、携帯電話の応用にとって重要である。しかし、このコンセプトは、将来のテレビジョン及びコンピュータモニタ事業にとって重要な差別化要因となる、改善されたギャマットサイズ、高いピーク輝度、低い電力消費量のような、大型スクリーンについても利点を有する。係る多原色ディスプレイの潜在能力を十分に利用する方法は、典型的にRGBで符号化された入力コンテンツを、N個のサブピクセル向けにN個の成分の駆動信号に効率的に変換する可能性を有するしかない。
多原色変換(さらに、MPCとも呼ばれる)として知られるこの変換は、繊細且つ複雑なプロセスである。この変換は、追加の原色により提供される更なる自由度を除く必要があるだけでなく、上述された利点に到達する必要がある。これは、多原色ディスプレイの動作を最適化するコンピュータを用いたやり方で自由度が制限される必要があることを意味している。特に4色の原色を超える数の原色をもつ多原色ディスプレイについて、所望の制約を実現するため、非常に大量の処理能力が必要とされる。
3−N変換の自由度の制限における重要なステップは、正しい色を有するものに解を制限することで、カラーマッチング問題を解決することである。
別のステップは、解像度のエンハンスメントについて、サブピクセルの分散の技術におけるバランスの取れた又は等しい輝度の制約を実現することである。たとえば、6色の多原色ディスプレイにおいて、ディスプレイの画素は、3つのサブピクセルからなる2つのサブピクセルグループに分割される。多原色ディスプレイのサブピクセルの次元がRGBディスプレイのサブピクセルと同じであることが想定され、それぞれの画素は、3つのサブピクセルを有し、6色の多原色ディスプレイの解像度は、半分にされる。できるだけ解像度を回復するため、隣接するサブピクセルグループの輝度は、RGBディスプレイの対応する隣接する画素の輝度にできるだけ類似するように割り当てられる。サブピクセルグループ間の輝度の分散を通して制御を有するこのプロセスは、サブピクセルレンダリングと呼ばれる。
サブピクセルレンダリングは、多原色変換に更なる制約を課す。これをより明示的にするため、図1Bにおける多原色サブピクセルのレイアウトを考える。多原色変換における第一の目的は、多原色ディスプレイMDPの画素PIへの入力の色に整合することである。考慮されるサブピクセルのレイアウトについて、これは、図1Aの2つの入力画素PI1及びPI2の平均色に、多原色ディスプレイの色を整合することに対応する。この整合により、サブピクセルのグループを通した輝度の分布に制約が課されない場合に、解像度の損失がない。輝度の分散を指示する入力は、必ずしも、物理的な画素に対応しないが、サブピクセルのグループを通して色を分散しなおすバランシングフィルタの出力として得られる。知覚的な観点から、解像度は、色よりも輝度における詳細により主に決定される。サブピクセルのレンダリングでは、これは、サブピクセルのグループSPG1及びSPG2を通して輝度を分散し直すことで、見かけの解像度を増加するために使用される。多原色変換における自由度は、サブピクセルのグループSPG1とSPG2との間の所望の輝度の分布を実現するのを可能にする。
図1の例では、多原色ディスプレイのサブピクセルは、緑、赤及び青のサブピクセルから構成されるグループSPG1、黄色、赤及びシアンの画素から構成されるグループSPG2という2つのサブピクセルのグループに分割される。輝度のバランスを取ることは、全体の画素の色XYZへの影響なしに(影響を最小にして)、両方のサブグループ間の輝度の分布に影響を及ぼす多原色アルゴリズムの能力を示す。このプロセスは、第一のサブピクセルのグループにおける所望の輝度を指定する制約を課すことで実行される。係る制約は、たとえば画素PIIの輝度とサブピクセルのグループSPG1の輝度を整合させ、画素PI2の輝度とサブピクセルのグループSPG2の輝度を整合させるために使用される。
バランスのとれた輝度の制約に類似して、サブピクセルのグループを通して所望の色の分布への制約を定義することができる。バランスのとれた輝度の制約は、グループを通して輝度の分布に関して既に動作するので、このコンポーネントは、バランスのとれた色度の制約について除外される。バランスのとれた色度は、第一及び第二のサブピクセルSPG1及びSPG2の(XYZ色空間における)X1Z1とX2Z2との間の所定の分布を課す能力を示す。バランスのとれた輝度及び色度は、多原色変換に基づいてルックアップテーブル(更にLUTとも呼ばれる)に組み込むことが難しいデータに依存した制約である。
多原色ディスプレイのサブピクセルの駆動値について定義されたソリューションを発見するために多原色変換におけるバランスのとれた輝度の制約を使用することは、4色の原色をもつシステムについて知られている。しかし、4色の原色の多原色ディスプレイの効果的な特定のアプローチは、4色を超える原色をもつ多原色ディスプレイに適用することができない。他方で、バランスのとれた輝度の制約を課すために総当り的なアプローチは、4色を超える原色について非常に計算が集中する。サブピクセルのグループを通した色の分布への制約は、4色を超える原色をもつシステムの自由度を除くために使用される。
本発明の目的は、4色を超える原色を有する多原色ディスプレイにとって効果的な多原色変換を提供することにある。
本発明の第一の態様は、請求項1に記載される多原色変換を提供する。本発明の第二の態様は、請求項13に記載されるコンピュータプログラムを提供する。本発明の第三の態様は、請求項14に記載される多原色変換器を提供する。本発明の第四の態様は、請求項15に記載される多原色ディスプレイを提供する。有利な実施の形態は、従属の請求項で定義される。
本発明の第一の態様に係る多原色変換は、M次元色空間における多原色ディスプレイのある画素のある色を定義する入力駆動値を、N次元駆動空間におけるN(>M)個の出力駆動値に変換する。通常、M次元の色空間は、CIE XYZ又は線形化したCIELAB空間のような線形3次元色空間である。通常、入力駆動値は、原色RGBの線形結合として入力色を示す3つの値のセットを定義する。これらの入力駆動値は3つの原色RGBディスプレイを駆動することが意味されるので、3つの値からなる1つの係るセットは、画素表示当たり従来の3つのサブピクセルからなる1つの画素の色(強度及び色相)を定義する。N個の出力駆動値は、多原色ディスプレイの画素のN個のサブピクセルを駆動する。多原色ディスプレイの画素の色は、それぞれのN個のサブピクセルのN色の原色の出力駆動値の線形結合により色空間で定義される。また、N色の原色は、3次元の線形色空間表現される一方、N個の出力駆動値は、独立なとき、N次元の線形出力空間で定義される。
ドライバの制約を考慮して、色空間におけるそれぞれのカラーポイントは、可能性のある駆動値のセットに関連する。可能性のある駆動値のセットは、マトリクススイッチングと呼ばれる、計算上非効率な試行錯誤のアプローチにより頂点が計算される多面体を形成する。本発明は、色空間における多原色変換に関する制約を実現すること、計算される必要がある頂点の数を減少することに向けられる。3次元色空間における制約の実現は、非常に簡単であり、N>3次元駆動空間における制約を直接的に実現するよりも少ない試みを必要とする。行列演算の量は、制約を満たす色空間における多面体の頂点の制限された数(又は1つ)を変換することによってのみ減少される。
従って、多原色変換は、色空間における凸多面体に属する色のみが制約を満たすように、色空間における頂点により定義される凸多面体となる色空間における制約を定義する。次に、色空間における頂点からなる少なくともサブセットについて出力駆動値の駆動空間における例示的な解が決定される。最後に、制約を満たす出力駆動値は、駆動空間における例示的な解の駆動空間における凸結合として取得される。凸結合は、正であって1まで合計される係数を使用した(ベクトル又はスカラーである)点の線形結合である。全ての可能性のある点の凸結合は、点により定義される凸包の内部又は境界上にある。
色空間におけるそれぞれのカラーポイントは、頂点により定義される駆動空間において凸多面体(平行体)を定義する。駆動空間における頂点は、「マトリクススイッチング」により計算される。「マトリクススイッチング」は、色空間におけるカラーポイントについて駆動空間における解をカバーする駆動空間における凸多面体を定義する駆動空間における頂点を発見することができる。駆動空間におけるこれらの解は、駆動空間における頂点の凸結合である。駆動空間における頂点は、線形写像により色空間における多面体の頂点に関連され、逆に、色空間における多面体の頂点は、線形写像により駆動空間における頂点に関連される。駆動空間におけるこれら頂点は、色空間におけるカラーポイントの典型的な解と呼ばれる。典型的な解を決定する更に効果的な方法は、本発明の実施の形態に関して説明される。しかし、この効果的なやり方は、本発明に限定されるものではなく、3次元色空間における特定の色のN次元駆動空間における典型的な解を発見するため、あらゆる多原色変換において実現される。
本発明は、制約を満たす色空間における多面体の頂点の典型的な解、又は多面体の頂点のサブセットの典型的な解を発見することに向けられる。実施の形態に関して明らかとなるように、制約は、多原色ディスプレイのある画素又はあるサブピクセルのグループの色、輝度又は色度に向けられる。
実施の形態では、多原色ディスプレイのN個のサブピクセルは、サブピクセルのグループを通して分割される。全てのグループのN個のサブピクセルは、多原色ディスプレイの画素と呼ばれる。制約は、複数のグループのうちの第一のグループの色の凸多面体として色空間において決定され、残りのグループの有効な出力駆動値をもつ画素の所望の色を取得することを可能にする。出力駆動値の典型的な解は、凸多面体の頂点の典型的な解により決定される。有効な出力駆動値は、駆動回路により生成される駆動値である。通常、有効な駆動値の範囲は、駆動回路について使用される電源電圧により制限される。以下では、出力駆動値の有効な範囲は、境界値を含めて0と1の範囲に正規化される。
本発明のこの実施の形態は、カラーマッチング問題を満たす解の凸多面体は、サブピクセルのグループの色の自由度に関連すると言う洞察に基づいている。所望の出力色を達成するように第一のサブピクセルのグループの色における自由度を表現する色空間における多面体の頂点と、駆動空間における典型的な解との間で1対1の関係がある。この凸多面体は、個々のサブピクセルグループにより実現することができる色における所望の出力色の全ての可能な分解を表現する。典型的な解を色における自由度に関連付けることは、バランスのとれた輝度及び色度の制約が同じ色空間において定式化されるときに魅力的である。たとえば、線形XYZ色空間では、バランスのとれた輝度は、第一のサブピクセルのグループの輝度に所望の値を課すことを目標とする一方、バランスの取れた色度は、残りの色成分について所望の値を指定する。従って、制約を課すプロセスは、残りの自由度の量を特徴付ける頂点に関する演算を低減する。
たとえば、6色の多原色ディスプレイの画素が3個のサブピクセルからなる2つのグループから構成される場合、制約は、3個のサブピクセルからなる第二のグループの有効な駆動値により所望の色に到達するように、3個のサブピクセルからなる第一のグループの色が選択されることである。制約を満たす全ての色をカバーする多面体は、画素の所望の色が第二のグループの多面体の頂点のうちの1つ(原点から最も離れた頂点)であるように、第一のグループの原色により定義される多面体と、第二のグループの原色により定義される多面体のとの交点を、あるオフセットにより決定することで色空間において発見される。
図1に示される例では、多原色ディスプレイのサブピクセルは、2つのサブピクセルグループに分割される。輝度のバランスをとることは、全体の画素の色への最小の影響の有無に係らず、両方のサブピクセルのグループ間の輝度の分布に影響を及ぼす多原色変換アルゴリズムの能力を示す。この輝度のバランシングは、第一のサブピクセルのグループにおける所望の輝度を指定するコントラストを提供する。係るコントラストは、第一の入力画素の輝度と第一のサブピクセルのグループの輝度とを整合し、第二の入力画素の輝度と第二のサブピクセルのグループの輝度とを整合するために使用される。通常、サブピクセルのグループの所望の輝度は、サブピクセルのレンダリングプロセスの一部として決定される。
実施の形態では、カラーマッチングの制約に加えて、制約は、サブピクセルのグループのうちの1つの所望の輝度を定義する輝度の制約を更に含む。この実施の形態では、出力駆動値の例示的な解は、所望の輝度を表す平面と、輝度の制約を満たすサブピクセルのグループのうちの1つの色を定義する多面体との交点として定義される色空間における交点の多面体の頂点について決定される。以下では、サブピクセルグループのうちの1つは、第一のサブピクセルグループとして示されるが、このグループが位置的に(左から右へ)最初である必要があることを示すものではない。
第一のサブピクセルのグループの色における自由度を特徴付けることで、バランスがとれた輝度の制約は、都合よく適用することができる。制約を適用することは、カラーマッチングの制約を満たす色空間における凸多面体と第一のサブステップについて所望の輝度の平面との交点を計算することに帰着する。これは、所望の輝度よりも高い輝度をもつグループと、所望の輝度よりも低い輝度をもつグループといった、2つのグループに全ての頂点を分割することで達成される。これらのグループにおける点を接続し、考慮されるカラーマッチングの凸多面体のエッジを形成するラインセグメントを考慮することで、交点は、正しい輝度を与える線形結合として計算することができる。計算された交点は、カラーマッチングとバランスがとれた輝度の制約の両者を満足する全ての解のセットの頂点を形成する。所望の輝度が最小の輝度の解よりも小さいか又は最大の輝度の解よりも大きい場合、バランスがとれた輝度の制約は、等式の意味で満足されない。最小二乗の解は、カラーマッチングの凸多面体の最も近い値に所望の輝度値をクリップすることで得られる。
なお、本発明は、複数の制約のうちのそれぞれについて議論されたやり方で制約を実現することに限定されない。たとえば、第一のサブピクセルのグループの所望の色の決定は、全体の画素の所望の色について例示的な解を決定し、第一のサブピクセルのグループの原色の駆動値を色空間に変換し、色空間におけるカラーマッチングの凸多面体を得ることで取得される。この実施の形態では、つぎに、輝度の制約は、そのように発見されたカラーマッチングの凸多面体に関して実現される。
実施の形態では、制約は、交点の多面体で色度の制約を実現することを更に含む。バランスのとれた輝度の制約と同様に、サブピクセルのグループを通して色の所望の分布に関する制約を定義することができる。バランスがとれた輝度の制約はグループを通して輝度の分布に既に影響するので、この成分は、バランスがとれた色度の制約について実行される。色空間における凸型の交差の多面体の頂点が与えられると、バランスがとれた色度の制約が直接に適用される。第一のサブピクセルの所望の色が交差の多面体にある場合、所望の色は、このグループについて最適な色である。さもなければ、最適な色は、所望の色への平均平方距離を最小にするカラーマッチング多面体内の点である。
バランスがとれた輝度の制約を適用した後、実現可能な解のセットは、ある点又はある凸多面体の何れかである。後者の場合、選択すべき複数の解が存在する。議論されるように、この選択は、バランスがとれた色度の制約を課すことで行われる。これは、固有の解が左にあるまで、引き続いて解を加え、解のセットを狭くする手順となる。係る手順は、適用される制約の重要性の順序を明らかにするという仮定に基づく。しかし、コスト関数における制約の相対的な重要度を重み付けするアプローチに比較して、これは、数字に関する最適化の必要を回避するので更に効果的な実現につながる。
実施の形態では、複数のグループの第一のグループの所望の輝度値を定義する輝度の制約は、カラーマッチングの制約に加えられる。この所望の輝度の制約は、所望の色を定義するカラーマッチングの多面体の最小の輝度及び最大の輝度をそれぞれ有する頂点を決定し、これら頂点の凸結合の係数を決定することで色空間において実現される。係数は、これらの頂点を通る直線と所望の輝度を表す平面との交点を定義する。色空間における交点について駆動空間における出力駆動値の例示的な解は、色空間で決定された係数を使用して最小の輝度と最大の輝度をそれぞれ有する頂点について出力駆動値の凸結合として決定される。
このアプローチは、第一のサブピクセルのグループにおいて集中する最小量の輝度及び最大量の輝度を有する例示的な解のみを考慮することで計算上の効率を更に改善する。この簡略化は、固有の良好に定義された解に到達するため、バランスがとれた色度の制約を課す必要を回避する。最小及び最大の輝度の解のみを考慮することで、全体の手順は、その凸結合を取ることに帰着する。目的は、できるだけ第一のサブグループの所望の輝度に接近する凸結合を発見することである。これは、バランスがとれた輝度の制約を考慮することができる効果的な多原色アルゴリズムにつながる。
実施の形態では、制約は、複数のグループのうちの第一のグループの所望の輝度を定義する輝度の制約を含む。駆動空間における出力駆動値の例示的な解は、所望の輝度を表す平面と、最小の輝度と最大の輝度をそれぞれ有する所望の色を定義する多面体の極端な輝度の頂点により定義される直線との交点として、色空間において決定される。出力駆動値の例示的な解は、交点の頂点について決定される。
実施の形態では、頂点の出力駆動値の典型的な値は、既知のマトリクススイッチングのアプローチを使用することで得られ、色空間における全ての原色は、選択された値を有するN−3色の原色のグループとフリーの値を有する3原色のグループとからなるセットに分割される。選択された値をもつグループの原色は、ゼロ又は0の値を有する。原色のグループは、フリーの値が固定された値をもつ原色により定義される多面体において所望の色を得るために選択又は決定することができる意味で自由な値である。又は、固定された値を持つ原色は、フリーの原色により定義される多面体についてオフセットを決定する。全てのフリーの原色の値が0に選択された場合、これは、固定された値をもつ原色により定義されるカラーポイントとなる。従って、取得された色の多面体は、固定された原色の値により定義されるこのカラーポイントから開始し、フリーの原色の有効な値の凸結合で実現される全てのカラーポイントをカバーする。このように、固定された値0又は1を有するように原色の全ての可能な組み合わせを選択することで、全体のギャマットは、通常は部分的にオーバラップする複数の多面体でカバーされる。
従って、固定された原色及びフリーの原色のセットは、N色の原色により定義されるカラーギャマットを完全にカバーする(オーバラップする)多面体のセットを提供し、マトリクススイッチングアプローチは、入力駆動値により定義された入力色が多面体内部にあるかを多面体のセットのそれぞれについてチェックし、多面体内部にある場合、一方で固定された原色の選択された値(0又は1)から駆動値を決定する行列演算を行い、他方でフリーの値を有する原色と共に入力色を決定する行列演算を行う。
実施の形態では、頂点の例示的な解の決定は、ギャマットの多面体の予め決定された境界値を決定又は予め決定することで実行される。色空間におけるギャマットの多面体は、N色の原色の3色の可変の原色と共に、値が0又は1で選択されるN色の原色のうちのN−3色の固定された原色により定義される。従って、ギャマットの多面体は、3つの可変の原色により定義されるボリュームを有し、ボリュームは、固定された原色の選択された値により定義された原点に関してオフセットを有する。固定された原色の値は、0又は1に選択される。これらギャマットの多面体が、N−3色の固定された原色の全ての可能な組み合わせについて、値0又は1の全ての可能な組み合わせについて定義される場合、結果として得られるボリュームは、原色により生成される色の完全なギャマットをカバーする。結果として得られるボリュームは、部分的にオーバラップする。ギャマットの多面体は、ギャマットが多面体間のオーバラップなしに完全にカバーされるように選択される。オーバラップしない多面体を使用することは、典型的な解を決定する更に効率的なプロセスを提供する。これは、ギャマットの多面体のより少ない数の境界の平面が決定又は回復される必要があるからである。所望の出力色の位置は、所望の出力色が位置する、ギャマットの多面体を示す境界の平面に関して決定される。
実施の形態では、境界の平面の法線を決定し、法線の内積及び所望の出力色を定義するベクトルを計算することで決定される。内積の符号は、境界の平面のどちら側で、所望の出力色が位置されるかを示す。このように、所望の出力色が符号をチェックするだけでギャマットの多面体の特定の1つの内部にあるか又は外部にあるかを結論付けることができる。
実施の形態では、境界の平面は、平行な境界の平面のグループにグループ分けされる。法線グループのうちのそれぞれについて1度だけ計算される。平行な平面に関して所望の出力色の位置を決定するため、平行な平面は、原点に対するそれらの距離に関して正しく並べられる。
実施の形態では、所望の出力色の位置は、境界の平面に関して所望の色の距離を計算することで決定される。この距離は、どのギャマットの多面体に所望の出力色があるかを判定し、所望の出力色を得るために必要とされる可変の原色の値を決定するために使用される。
本発明のこれらの態様及び他の態様は、以下に記載される実施の形態を参照して明らかとなるであろう。
従来のRGBディスプレイの画素配列を示す図である。 6色の原色をもつ多原色ディスプレイの画素配列を示す図である。 6色の原色の選択の例によるxy色空間を示す図である。 多原色変換器をもつディスプレイ装置のブロック図である。 2次元色空間XYにおけるギャマットの多面体を示す図である。 4次元駆動空間におけるギャマットの多面体を示す図である。 2次元色空間XYにおける4色の多原色ディスプレイの全てのギャマットの多面体を示す図である。 画素の第二のサブピクセルのグループによる多原色ディスプレイの画素の所望の色に到達するのを可能にする、多原色ディスプレイの第一のサブピクセルのグループの色を所望の多面体がどのように含むかを例示する図である。 第一のサブピクセルのグループの所望のギャマットの多面体と、第一のサブピクセルのグループの所望の輝度を表す平面との交点の多面体を例示する図である。 所望のギャマットの多面体の極端な輝度の頂点を使用することで、所望の色と所望の輝度とを有する第一のサブピクセルのグループの多面体又はカラーポイントをどのように発見するかを例示する図である。 本発明に係る多原色変換器の実施の形態のブロック図である。 所望の出力色の典型的な解を決定するブロック図である。 オーバラップしないギャマットの多面体のセットを示す図である。 所望の出力色の典型的な解を決定する効果的な実施の形態のブロック図である。 なお、異なる図面において同じ参照符号を有するアイテムは、同じ構造的な特徴、同じ機能を有するか、又は同じ信号である。係るアイテムの機能及び/構造が説明された場合、詳細な説明においてその説明を繰り返す必要がない。
図1は、従来のRGBディスプレイにおける画素の配列及び6色の原色をもつ多原色ディスプレイにおける画素の配列を示す。実際のディスプレイは、図示されているよりも非常に多くの画素を有する。
RGBディスプレイDPは、画素PI1,PI2を有し、それぞれ色R(赤)、G(緑)、B(青)を有する3つのサブピクセルSPiをもつ。ディスプレイDPで表示される必要がある入力信号は、RGB又はたとえばYUVのような、RGB成分に容易に変換することができる他の成分を有する。これらRGB成分は、それぞれRGBサブピクセルについて駆動値を定義する。画素当たりのサブピクセルの数は入力信号の成分の数に等しいため、駆動値は、RGB成分から確定的に発見することができる。
多原色ディスプレイMDPは、たとえば色GRBYRCを有する6個のサブピクセルSPiをもつ画素PIを有し、Gは緑、Rは赤、Yは黄、及びCはシアンである。この例では、サブピクセルSPG1の第一のグループは、色RGBを有し、サブピクセルの第二のグループSPG2は、色YRCを有する。この多原色ディスプレイは、6個のサブピクセルの色に対応する6色の原色を有する。原色は、必須ではないが、全ての異なる色を有する。
RGBディスプレイDPと多原色ディスプレイMDPのサブピクセルのそれぞれの領域が同じである場合、画素PIは、画素PI1及びPI2のそれぞれの2倍の領域をカバーする。結果的に、ディスプレイMDPの解像度は、ディスプレイDPの半分の解像度である。解像度は輝度により主に決定されるため、ディスプレイDPの解像度は、サブピクセルのグループSPG1及びSPG2を通した最適な輝度の分布を決定することで回復することができる。この輝度分布は、バランスのとれた輝度の制約として多原色の変換に供給される。最適な輝度の分布は、サブピクセルのグループSPG1及びSPG2の輝度の割合が画素PI1及びPI2の輝度の割合と同じである。代替的に、他のサブピクセルのレンダリングのアルゴリズムが実現される場合がある。
図示される多原色ディスプレイMDPは、画素当たり6個のサブピクセルを有するが、画素当たりのサブピクセルの数は、3を超える他の数であり、サブピクセルの色は、図1に示されるのとは異なる場合がある。多原色ディスプレイのサブピクセルは、2を超えるグループで分割される。多原色ディスプレイのサブピクセルのグループは、サブピクセルの異なる数を有する。
図2は、6色の原色の選択の例と共にxy色空間を示す。EBU原色P0,P1及びP2により定義される三角形は、サブピクセルSPiが原色としてEBU RGB原色を有する従来のRGBディスプレイで実現されるG1のギャマットである。原色P1,P2,P3,P4,P5及びP6は、多原色ディスプレイMDPのカラーギャマットを定義する多面体G2を示す。
図3は、多原色変換器を備える表示装置のブロック図である。表示装置は、任意の逆ガンマ処理1、RGB−XYZ変換器2、色処理3、サブピクセルバランシング4、多原色変換器5、サブピクセル分布6、任意のガンマ補正7及び多原色ディスプレイ8を備える。
逆ガンマ処理1は、RGB入力信号のガンマ前補正を補償する。逆ガンマ処理1は、RGB−XYZ変換器2と共に、RGB入力信号を、CIEに従って線形XYZ空間で線形入力信号(XiYiZi)’に変換する。任意の色処理3は、たとえば輝度ピーキング、色相補正又はギャマット拡張のような所望の処理を実行し、色XiYiZiを供給する。サブピクセルバランシング4は、多原色変換器5にバランスの制約を供給する。たとえば、係るバランスの制約は、多原色ディスプレイ8のサブピクセルの2以上のグループの輝度を釣り合わせることである。サブピクセルバランシング4は、更なる処理を提供する。たとえば、アンチアリアシング動作は、この出力信号が多原色変換器5に供給される前に、色処理3の出力信号XiYiZiに実行される。図3に示される実施の形態では、サブピクセルのバランシング4の出力信号は、多原色変換器5に直接供給される。多原色変換器5は、XYZ空間におけるその入力信号XiYiZiを、多原色ディスプレイ8のN色の原色(N個のサブピクセル)についてN次元の駆動空間における駆動値Diに変換する。サブピクセル分布6は、分布された駆動値di’を得るためにN個のサブピクセルを通して駆動値diを分布させる。任意のガンマ処理7は、使用される特定のタイプのディスプレイ8に適したガンマ補正駆動信号di’’を得るため、分布された駆動値di’にガンマ演算を適用する。
図示されたブロックの処理は、専用のハードウェア、適切にプログラムされたプロセッサ、又はその組み合わせで実行される。
図4は、2次元色空間XY及び4次元駆動空間(すなわち4原色)のギャマット多面体を示す。以下では、本発明の実施の形態は、3D色空間XYZの代わりに仮説に基づいた2D(2次元)色空間XYにおいて例示を通して説明される。この「二次元空間」の例示は、3D空間における透視投影を使用する必要なしに、便利な2Dグラフ表示を可能にする点で利点を有する。しかし、全ての提示される考えは、3D色空間に一般化することができ、3D色空間に適用される。必要に応じて、2D表現と3D表現との間の関係が議論される。
図4Aは、図5の完全な多面体のセットがどのように得られるかを示すため、XY空間において3つの多面体PT12,00,PT34,00及びPT34,11のみを示す。この例は、多原色ディスプレイ8画素PIの4個のサブピクセルSPiの色により定義される4色の原色P1〜P4を考慮する。提示される例は、多原色ディスプレイ8のサブピクセルにより定義されるより多くの原色に容易に適用される。
図示される例では、4個のサブピクセルSPiの色は、原色P1,P2,P3及びP4により定義される。多面体について使用される表記は、PTij,klであり、i及びjは、フリーの原色を示し、k及びlは、固定された原色が0又は1に選択されたかを示す。k及びlは、それらの下付き文字の順序で固定された原色を示す。従って、多面体PT12,00は、フリーの原色P1及びP2、並びに両者がそれぞれ値0をもつ固定された原色P3及びP4により定義される。多面体PT34,00は、フリーの原色P3及びP4、並びに両者が値0をもつ固定された原色P1及びP4により定義される。頂点V1,V2,V3,V4をもつ多面体PT12,00は、フリーの原色P1及びP2、並びに両者が値0をもつ固定された原色P3及びP4により定義される。頂点V1,V2,V3,V4をもつ多面体PT12,11は、フリーの原色P1及びP2、並びに両者が値1をもつ固定された原色P3及びP4により定義される。頂点V1は、P1及びP2の両者が0である場合に得られる。頂点V4は、P1が値1を有し、P2が値0を有する場合に得られる。従って、多面体PT12,11は、P3及びP4が値1を有し、P1及びP2が境界値0と1を含めて有効な範囲0〜1において変化するときに実現される全ての色をカバーする。
図4Bは、多原色ディスプレイ8のサブピクセルSPiの軸D1,D2,D3及びD4である原色により定義されるN(=4)次元駆動空間における多面体PTを示す。XYZ色空間及び駆動空間の両者は線形な空間であるため、色の頂点Vi(V1〜V4が明示的に示される)と駆動値di(d1〜d4は4次元駆動空間で概念的に表現される)との間の1対1の関係が存在する。原色D1〜D4のそれぞれの極端な駆動値である駆動値d1,d2,d3,d4は、点V1について[0011]にそれぞれ等しい。これらの極端な駆動値d1〜d4は、図5に関して更に説明される、典型的な解と呼ばれる。以下では、カラーギャマットにおける多面体PTij,klは、ギャマットの多面体PTiと呼ばれ、iは、ギャマットの多面体の特定の1つ又は一般に全てのギャマットの多面体を示す。同様に、原色P1〜P4は、Piと呼ばれ、例示的な解d1〜d4は、diと呼ばれる。
図5は、2次元色空間XYにおける4原色の多原色ディスプレイの全てのギャマットの多面体を示す。ギャマットの多面体PTiを部分的にオーバラップさせることでカバーされる全体の領域は、4原色Piで実現される色のギャマットG2である。ギャマットの多面体PTiは、固定された原色として原色Piのうちの2つの全ての組み合わせと、フリーの原色として残りの原色の全ての組み合わせを取ることで、図4Aに関して説明されたのと同じやり方で発見される。3D色空間XYZでは、N−3原色は、値0又は1に固定される必要があり、固定された原色の値のそれぞれの組合せについて、残りの3原色は、ギャマットの多面体PTiの色が固定された原色の値により定義されるオフセットベクトルから開始して3色のフリーの原色により定義されるようにフリーである。以下では、色Cの典型的な解diがどのように決定されるかが説明される。色Cは、3つのギャマットの多面体PTiにある。
第一のギャマットの多面体PT12,10は、フリーの原色P1及びP2、並びに固定された原色P3=1及びP4=0により定義される。従って、オフセットベクトルはP3である。ギャマットの多面体PT12,10に対応する例示的な解diは、P1及びP2の適切な値に従う駆動値d1及びd2の適切な値により与えられ、駆動値d3及びd4の値は、それぞれ1及び0である。
第二のギャマットの多面体PT23,01は、フリーの原色P2及びP3、並びに固定された原色P1=0及びP4=1により定義される。従って、オフセットベクトルはP4であり、ギャマットの多面体PT23,01に対応する例示的な解diには、P2及びP3の適切な値に従って駆動値d2及びd3の適切な値が与えられ、駆動値d1及びd4の値は、それぞれ0及び1である。
第三のギャマットの多面体PT24,01は、フリーの原色P2及びP4、並びに固定された原色P1=0及びP3=1により定義される。従って、オフセットベクトルはP3であり、ギャマットの多面体PT24,01に対応する例示的な解diは、P2及びP4の適切な値に従って駆動値d2及びd4の適切な値により与えられる。
例示的な解diは、固定された原色の値が極値0又は1のうちの1つを有するように選択されているので、極端な解である。結果的に、先に定義された3つの例示的な解diは、色Cが取得される駆動値の全ての凸結合を含むN次元駆動空間におけるギャマットの多面体PTdの頂点である。駆動空間における頂点は、駆動値と色との間の線形の関係により色空間における頂点に直接に関連される。この例では、Vi=P1*d1+P2*d2+P3*d3+P4*d4である。
マトリクススイッチングのアプローチは、色Cが存在するギャマットの多面体を発見するため、固定された原色の全ての可能な組み合わせを分析する。実際に、マトリクススイッチングのアプローチは、駆動空間における駆動値diを計算するため、ギャマットの多面体PTiのそれぞれのフリーの原色についてベクトル分解(事前にコンパイルされた逆行列を想定した行列の乗算)を実行する。色Cが位置されるギャマットの多面体PTiのみがそれらの有効な範囲内の駆動値を導く。
図6は、所望のギャマットの多面体が、画素PIの第二のサブピクセルのグループSPG2により多原色ディスプレイ8の画素PIの所望の色Cに到達することを可能にするため、多原色ディスプレイMDPの第一のサブピクセルのグループSPG1の色をどのように含むかを例示する。
第一のグループSPG1のサブピクセルSPiの原色PiはP1及びP2であり、第二のグループSPG2のサブピクセルSPiの原色PiはP3及びP4であることが想定される。解決すべき問題は、第一のグループSPG1の色と組み合わせて第二のグループSPG2の色が有効な範囲における駆動値diを使用して所望の色Cを生成することができるように、原色P1及びP2により定義されるギャマットの多面体PTiにおけるどの色が、第一のグループSPG1の色を提供するかである。図6は、原色P3及びP4により定義される色C2を色C1に加えて、第一のグループSPG1の色C1が所望の色Cに到達することができるように選択される必要がある点で定義される、頂点V10,V11,V12をもつ多面体U0がギャマットの多面体PT12,00のサブエリアであることを示す。図6に示されるように、この多面体U0は、多面体PT12,00と、色Cが原点への最長距離を有するこの多面体の頂点のうちの1つである、フリーの原色P3及びP4により定義される多面体である多面体PTxとに共通の色により定義される。図6に示される例における多面体U0の構成は、多面体U0及びその近傍の拡大されたバージョンを示す図7において良好に見ることができる。
代替的に、第一のサブピクセルグループの所望の色の決定は、全体の画素の所望の色の典型的な解を決定し、色空間においてカラーマッチングの凸型の多面体を得るため、第一のサブピクセルのグループの原色の駆動値を色空間に変換することで得られる。この実施の形態では、つぎに、輝度のコントラストは、そのように発見されたマッチングの凸型の多面体で実現される。
上記の点は、以下に更に詳細に記載される。色C1及びC2は、XYZ空間におけるベクトルである。C1=[X1 Y1 Z1]T及びC2=[X2 Y2 Z2]T
ここでTは転置を示す。
両方のサブピクセルのグループSPG1及びSPG2が同じエリアをカバーすることを想定し、画素PIの全体の色Cは、以下のように定義される。
C=1/2(C1+C2) (1)
サブピクセルのグループSPG1及びSPG2の領域の他の分布について、グループの寄与はこれに応じてスケーリングされる必要があり、算術平均は、領域におけるそれぞれのグループの寄与を考慮するために重み付け平均により置き換えられる。
所望の色Cについて、カラーマッチング問題の典型的な解D={d1,…,dn}が既知であることが想定される。カラーマッチングの問題は、以下の関係を満たす第一及び第二のグループSPG1及びSPG2の駆動値を発見する問題として定義される。
x=Ps1*ds1+Ps2*ds2 0≦ds1,ds2≦1 (2)
行列Ps1及びPs2の列は、第一のグループSPG1及び第二のグループSPG2の表示の原色からそれぞれ構成され、それらの寄与する領域に従ってスケーリングされる。第一のグループSPG1のサブピクセルの駆動値は、ベクトルds1により定義され、第二のグループのサブピクセルの駆動値は、ベクトルds2により定義される。
多原色システムは、色空間の次元よりも多くの原色を有するため、カラーマッチング問題は、ギャマット内の色について複数の解を典型的に有する。確認されるように、式(2)を満たす解のセットは、例示的な解と呼ばれる点D={di,…,dn}の凸結合として特徴付けられる、凸多面体を形成する。従って、所望の出力色Cを生じる全ての駆動値djのセットは、以下の駆動空間に属する全てのdjとして表現される。
Figure 2012520045
例示的な解Dは、マトリクススイッチングにより計算される。例示的な解を決定する高速な方法は、図10に関して説明される。代替的に、例示的な解のds1成分は、多面体U0の頂点を決定するために使用される。例示的な解Dを決定して第一のグループSPG1の色C1における自由度を特徴付けした後、多原色変換に対する次の制約は、バランスがとれた輝度の制約及びバランスがとれた色度の制約である。多面体U0内のある色について任意の解djについて、両方のサブピクセルのグループSPG1及びSPG2による全体の明度の寄与は、djが式(1)におけるカラーマッチングの条件を満たすときに固定される。バランスがとれた輝度の制約は、サブピクセルのグループSPG1とSPG2の間の輝度の分布を制御することを狙いとする。バランスがとれた輝度の制約を実現するアプローチは、図7〜図9に関して説明される。
図7は、第一のサブピクセルのグループSPG1の色における自由度を表す多面体U0と、第一のサブピクセルのグループSPG1の所望の輝度を表す平面Y1との交点がどのように決定されるかを示す。
図7は、図6に定義される多面体U0の拡大されたバージョンを示す。多面体U0の境界線である原色P1,P3及びP4と平行であるラインは、それぞれP1’,P3’及びP4’により示される。多面体U0は、頂点V10,V11及びV12を有する。第一のグループSPG1に適用される輝度の制約は、このグループの輝度がY1であるべきことである。2D色空間XYでは、この輝度の制約は、ラインY1により定義される。3D色空間XYZでは、輝度の制約は、輝度値Y1を示す平面である。図7から、頂点V20とV21との間の線部分L1はカラーマッチングと輝度の制約の両者を満たす色を定義することが即座に明らかである。また、より一般には、色及び輝度の制約の両者を満たす色は、色の制約を満たす色を示す多面体U0と、所望の輝度Y1を示す平面との交点である多面体の頂点により定義される。
多面体U0により定義される色のセットを決定した後、バランスの取れた輝度の制約を課す問題は、基本的に、所望の輝度Y1に最も近い色を発見することである。ここで2つに状況が生じる可能性がある。はじめに、所望の輝度Y1は多面体U0の全ての個々の頂点の輝度よりも小さいか又は大きい場合、品質を達成することは困難である。この場合、サブピクセルSPG1の第一のグループについて最適な色は、最小の輝度又は最大の輝度をそれぞれもつ頂点に対応する。最適な駆動値djは、選択された頂点に対応する例示的な解である。他方で、所望の輝度Y1が多面体U0の頂点の最小の輝度と最大の輝度との間にある場合、バランスが取れた輝度の制約が品質の意味で課される。この制約を満たすサブピクセルのグループSPG1の全ての色のセットは、U0のL1と所望の輝度Y1をもつ色のセットとの交点を取ることで得られる。
必要とされる交点L1を計算する1つの方法は、この交点の頂点V20及びV21を決定することである。これらの頂点V20,V21は、所望の輝度Y1よりも高い輝度をもつグループと所望の輝度Y1よりも低い輝度をもつグループである2つのグループに頂点V10,V11及びV12を分割することで計算される。図7の例では、V10及びV11は、第一のグループに属し、V12は、第二のグループに属する。次のステップは、多面体U0のエッジであるこれらのグループにおける点間の全ての可能な線セグメントを発見することである。図示される例では、これらのラインセグメントは、ラインP1’及びP4’である。これらのラインの平面Y1(図示される2Dの単純化について線Y1)との交点は、多面体L1の頂点V20及びV21を提供する。従って、交点の頂点は、多面体U0の頂点の凸結合である。これらの新たな頂点の駆動値は、駆動領域における対応する凸結合を取ることで更新される。また、このアプローチは、多面体U0が図8に示される4つの頂点であるように原点に関する色C’の距離が小さい場合に有効である。
セットL1が決定された後、バランスが取れた色度の制約は、類似のやり方で適用される。第一のサブピクセルのグループSPG1の所望の色C1がL1のエレメントである場合、この色は、グループの最適な色である。この場合、バランスが取れた輝度及び色度の両者の制約を満たしつつ、所望の出力色Cに到達することができる。他方で、多面体L1が第一のグループSPG1について所望の色C1を含まない場合、第一のサブピクセルのグループSPG1の色C1は、2D平面におけるある点とある多面体との間の平均平方距離を最小にすることで計算される。この問題は、幾何学的な方法により容易に解くことができる。最適な色C1が与えられると、式(1)は、色C2を決定するために使用される。この色における再分割から、最適な駆動値djは、都合よく計算される。代替として、駆動値djは、最適な色C1を達成するために必要とされるL1の頂点の凸結合に対応する駆動空間における凸結合を取ることで計算される。
バランスが取れた輝度の制約及びバランスが取れた色度の制約を引き続いて適用する提案される手順は、むしろ計算的に集中する。計算上の複雑度が余りに高く、ボトルネックであると考えられる場合、バランスが取れた色度の条件は、簡略化された低コストの解に到達するために無視される。しかし、所定の量のロバスト性を保証するため、良好に定義され且つ固有のやり方で残りの自由度を低減することは重要である。バランスが取れた輝度の制約を組み込む更に効率的な方法に到達するため、最小の輝度及び最大の輝度をもつ例示的な解は、図8に関して説明されるように使用される。
図8は、ギャマットの多面体U0’の極端な輝度の頂点を使用することで、所望の色C1及び所望の輝度Y1を有する第一のサブピクセルのグループSPGiの多面体又はカラーポイントをどのように発見するかを示す。
図8では、第一のサブピクセルのグループSPG2による色C’に到達するのを可能にする第一のサブピクセルのグループSPG1の色を含む、ギャマットの多面体U0’は、4つの頂点V30〜V33を有する。線L1は、ギャマットの多面体U0’内に所望の輝度Y1を有する色を定義する。ラインL2は、ギャマットの多面体U0’の最小の輝度及び最大の輝度をそれぞれもつ頂点V30及びV32を通る線として解釈される。この線L2と線L1との交点V50は、選択された色C1を提供する。3D色空間XYZでは、最小の輝度及び最大の輝度をもつ頂点が固有ではない場合、線L1は平面であり、線L2は多面体である。
代替的に、以下の凸結合を取ることでバランスが取れた輝度の制約を定義することができる。
d=α dmax+(1−α)dmin
ここで0≦α≦1であり、dmax及びdminは、ギャマットの多面体U0’のそれぞれの最小の輝度及び最大の輝度をもつ頂点V30及びV32の例示的な解である。αの値は、Y1の輝度平面と頂点V30及びV32を通る多面体との間で交点V50が得られるように、頂点V30及びV32の凸結合により定義される。
値αは、以下の式により色空間において決定される。
α=(Y1−Ymax)/(Ymax−Ymin)
ここでYmaxは、頂点V32の色の輝度であり、Yminは、頂点V30の色の輝度である。
計算されたαが範囲[0,1]の外にある場合、最も近い極値にクリップされる。このアプローチにより、バランスされた輝度の制約を課す非常に効率的な方法に繋がる。さらに、最小及び最大の解の凸結合を取ることにより、先に記載された拡張されたアプローチとして同じ輝度の範囲でサブピクセルのグループSPG1について解を生成することができる。これは、輝度の制約が前と同じ程度に満たされることを意味する。さらに、提案される手順は、最小の輝度及び最大の輝度をもつ例示的な解を必要とするだけであるので、計算上の複雑度における更なる改善を可能にする。dmin及びdmaxを計算する効率的なやり方は、図10に関して説明される。
図9は、本発明に係る多原色変換器の実施の形態のブロック図を示す。多原色変換器5は、ブロック50及び51を有し、これらのブロックは、多面体U0’(図8参照)の極端な頂点V32及びV30の最大及び最小の輝度Ymax及びYminを決定し、対応する駆動値の例示的な解dmax及びdminを決定する。図8に関して記載されるように、ブロック52は、所望の輝度Y1、並びに最大の輝度Ymax及び最小の輝度Yminからファクタαを計算する。ブロック53は、d=α dmax+(1−α)dminとして例示的な解を得るため、最大の駆動値dmax及び最小の駆動値dminをファクタαで混合する。
先のアルゴリズムは、多原色変換において色の整合を達成する例示的な解のセットに関してバランスが取れた輝度及び色度の制約を課す方法を提供する。例示的な解djを計算するアプローチと共に、このタイプのデータに依存する制約を扱うことができる多原色変換スキームを提供する。バランスが取れた輝度の制約を組み込む既知のアプローチとは対照的に、アルゴリズムは、4原色を持つシステムに制限されない。多原色変換にバランスが取れた輝度の制約を課す能力は、サブピクセルのレンダリング技術にとって必須のものである。サブピクセルのレンダリングは、画素のカウントを増加する必要なしに、高い解像度を維持することにおいて、多数の原色をもつ多原色システムにおける重要なツールである。係るように、提案されるアルゴリズムは、将来の多原色パネルの最大の可能性を解き放すことにおいて必須の要素であり、一方で広いギャマット及び高いピーク輝度を提供し、他方で高い解像度を維持する。計算的に更に効率的なバージョンのアルゴリズムに到達するため、第一のサブピクセルのグループSPG1における最小の輝度及び最大の輝度をもつ典型的な解djのみを考慮することが提案される。この場合、バランスが取れた輝度の制約を組み込んだ全体の手順は、所望の輝度Y1を生じる凸結合を発見することに帰着する。図10に関して提示された例示的な解の高速な計算のための技術と結合して、これは、非常に効率的な多原色の変換アルゴリズムにつながる。
図10は、所望の出力色Cの例示的な解を決定するブロック図を示す。ブロック図のブロックは、専用のハードウェア、適切にプログラムされたプロセッサ、又はその組み合わせで実現される。
任意のブロック60は、多原色ディスプレイ8の画素PIのサブピクセルSPiの原色P1〜PNからギャマットの多面体PTjを定義又は読み出す。ブロック61は、ギャマット多面体PTiの境界の平面BPiを決定するが、境界平面BPiを定義する記憶された事前に計算されたデータを読み出す。たとえば、境界の平面BPiは、それらの法線ni(図11参照)及びオフセットにより定義される。代替的に、1つの法線ni及びそれら相対的な位置により平行に延びる境界平面BPiを定義することができる。
ブロック62は、出力色Cが位置するギャマットの多面体又は多面体PTjを提供するため、境界の平面BPiに関して所望の出力色Cの位置を決定する。たとえば、所望の出力色Cと境界の平面BPiの法線niとの内積が計算される。この内積は、平行に配置される境界の平面BPiの順序と共に、どのギャマットの多面体PTjにおいて、所望の出力色Cが位置され、どのギャマットの多面体において、所望の出力色が位置されないかを直接に示す。平行の境界の平面の全てのセットを考慮することで、Cを含むギャマットの多面体PTjを一意的に識別することができる。どのギャマットの多面体PTjに所望の出力色Cが位置されるかが既知であるとき、これらギャマットの多面体PTjのそれぞれについて、固定された原色FIPは既知である。
ブロック63は、所望の出力色Cが位置されることが検出されたギャマットの多面体PTjのそれぞれにおけるフリーの原色PRPの値を決定する。ここで、所望の出力色Cが属するこれらギャマットの多面体PTjのそれぞれについて、固定された原色FIP及びフリーの原色FRPの両者の値は既知であり、典型的な解Dも既知である。
以下では、このアプローチは、更に詳細に説明される。画素PIの正しい所望の出力色Cを生じる多原色ディスプレイ8の画素PIのサブピクセルSPiの駆動値diは、駆動空間において多面体を形成する。この多面体は、駆動値d1〜dNの例示的又は極端な解Dと呼ばれる頂点により定義される。駆動空間における係る多面体は、駆動多面体と呼ばれる。
マトリクススイッチングは、典型的な解Dを計算する1つの方法を提供する。本発明の実施の形態は、典型的な解Dを計算するマトリクススイッチングのアプローチよりも効率的なアルゴリズムに向けられる。本発明に係るこのアルゴリズムは、カラーギャマットG2におけるギャマットの多面体PTjを制限する境界の平面DPiに関して所望の出力色Cの位置を決定することに基づく。色空間XYZにおけるギャマットの多面体PTjは、サブピクセルSPiの原色P1〜PNにより定義される。色空間XYZにおける色のギャマットG2は、ある画素PIのサブピクセルSPiの有効な駆動値diにより生成される全ての色を含む。駆動値diの有効な値は、境界値を示す範囲0〜1に正規化される。ギャマットの多面体PTjは、N−3の原色Piの固定された値0を選択することで定義され、残りの3つの原色Pi’の値は、それらの範囲0〜1において変化する。0又は1の選択された値を有する原色Piは、固定された原色FIPと呼ばれ、変化する原色は、フリーの原色FRPと呼ばれる。ギャマットの多面体PTjのセットは、0又は1の固定された値を固定された原色FIPの組み合わせに割り当てる全ての可能な組み合わせについて、固定された原色FIPの全ての可能な組み合わせについて作成される。このギャマットの多面体PTjの完全なセットは、完全なギャマットをカバーし、部分的にオーバラップする多面体PTjを含む。これらオーバラップする多面体PTjの例は、図5に示されている。これらギャマットの多面体PTjは、画素PIのサブピクセルSPiの原色Piの座標から事前に計算することができる。ギャマットの多面体PTjの境界の平面BPiに関する所望の出力色Cの位置は、たとえば所望の出力色Cを表すベクトルと境界の平面BPiの法線との内積を計算し、適切なオフセットOを引くことで決定される。境界の平面BPi、境界の平面BPiの法線及びオフセットOは、原色Piが実際の多原色ディスプレイ8により定義されるので、ギャマットの多面体PTjから事前に計算される。法線及びオフセットの観点で境界の平面BPiの表現の代わりに、相対的な位置を決定するために境界の平面の他の表現を使用することができる。
実施の形態では、計算の複雑度は、オーバラップしないやり方でギャマットの多面体が完全なギャマットをカバーするように、ギャマットの多面体PTjを選択することで更に低減される。オーバラップしない多面体PTjの選択は、全ての可能な(候補となる)多面体が決定される総当り的なアプローチに基づく場合がある。次のステップでは、多面体PTjのそれぞれの頂点のそれぞれについて、全ての典型的な解が決定される。たとえば、第一のサブピクセルのグループにおいて最大の輝度を有する解に対応するギャマットの固有なギャマットのカバーに関心がある場合、頂点についてどの典型的な解がこの基準を満たすかが判定される。これは、候補となる多面体の全ての頂点について行われる。選択された典型的な解が同じギャマットの多面体、すなわち分析された多面体に全て対応する場合、オーバラップのないギャマットのカバーに属する。そうでなければ、無視される。
ギャマットの多面体PTjの境界の平面BPiに関して所望の出力色Cの位置を決定することで、色Cが含まれるギャマットの多面体PTjを直接的に発見することができる。
実施の形態では、所望の出力色Cのギャマットの多面体PTjの境界の平面BPiへの距離は、フリーの原色FRPにより定義される要求される駆動値diを計算するために使用される。どの候補となる解が有効な範囲0〜1内の駆動値diに繋がるかをチェックするために全ての候補となる解が計算される必要がある、総当り的なマトリクススイッチングは必要とされない。本発明の実施の形態に係るアルゴリズムのマトリクススイッチングと比較した計算の効率におけるゲインは、以下の表に示される。
Figure 2012520045
表の第一列は、多原色ディスプレイMDPの原色Piの数Nを示す。最後の列は、ギャマットにおける全ての可能なギャマットの多面体PTjの数を示す。第二列は、ギャマット多面体PTiの境界平面BPiの数を示す。第三列は、本発明のアルゴリズムに従う関連するギャマットの多面体を決定するために必要とされる演算数を示す。第四列は、マトリクススイッチングのアプローチにおける関連するギャマットの多面体を決定するために必要とされる演算数を示す。Mは乗算数であり、Aは加算数、Csは符号の比較の数、及びCfは、浮動小数点数の比較の数である。本発明に係るアルゴリズムは、ギャマットの多面体PTjではなく、境界の平面BPiを使用し、マトリクススイッチングアプローチは、境界の平面BPiではなく、ギャマットの多面体PTjを使用する。考慮されるべき境界の平面BPiの数がギャマットの多面体PTjの数よりも多いとしても、提案されるアルゴリズムは、計算の複雑度における大幅な低減につながる。これは、境界の平面BPi上の点(所望の出力色C)の投影を計算する複雑度は、(マトリクススイッチングの多面体としても知られる)ギャマットの多面体PTjのうちの1つについて駆動値diを計算するよりも要素3だけ低いからである。マトリクススイッチングの多面体PTjのうちの1つの駆動値diの計算は、ベクトルと3×3の行列の乗算を含む。
さらに、境界の平面BPiの多くは、平行に延び、平行な境界の平面BPiに関して所望の出力色Cを表すポイントの相対的な位置を決定するのを可能にする。点Cの平行な平面BPiへの投影は、平面BPi間の既知のオフセットから同じく離れる。さらに、ギャマットの多面体PTjの数は、境界の平面BPiの数よりも早く成長する。これは、マトリクススイッチングに関してアルゴリズムの計算効率は、関連する原色Pの数Nにつれて増加することを意味する。
表における数は、最悪の場合のシナリオを表す。これらの数は、マトリクススイッチングのアプローチについてギャマットの多面体PTjの完全なセット、又は本発明に係るアプローチについて境界の平面BPiの完全なセットから例示的な解Dの完全なセットを決定するために必要とされる複雑度を表す。既に指摘されたように、複雑度の更なる低減は、全ての例示的な解Dが必要とされない場合に達成することができる。たとえばサブピクセルのグループSPGiにおける最小又は最大の輝度をもつ解Dのみが関心がある場合、オーバラップしないが、完全なギャマットを互いにカバーするギャマットの多面体PTjをもつギャマットの対応するカバーを事前に計算することができる。完全なギャマットをカバーする最小の数のオーバラップしないギャマットの多面体PTjを含むセットは、ギャマットの多面体PTjの最小の輝度のセット又は最大の輝度のセットとそれぞれ呼ばれる。なお、このアプローチは、提案されるアルゴリズムに制限されず、マトリクススイッチングのアプローチにも限定されない。
図11は、オーバラップしないギャマットの多面体のセットを示す。対応するサブピクセルSPiの原色P1及びP2の最小の輝度について図示される最小の輝度のセットは、P1=P2=0並びにP3及びP4が0と1の間で変化する、ギャマットの多面体PT34,00で開始することで構成される。他のギャマットの多面体PTjは、これらの多面体が共通して1つの境界線BPiを有し、ギャマットがオーバラップしないギャマットの多面体PTjにより完全にカバーされるように選択される。図示される最小の輝度のセットの代替として、別の原色の組み合わせが最小である別の最小の輝度のセットが選択される。原色のグループの最小の輝度を選択する代わりに、最大の輝度が選択される。
所望の出力色Cは、フリーの原色がP1及びP3であり、固定された原色P2及びP4がそれぞれ値0及び1であるギャマットの多面体PT13,01にある。ギャマットの多面体PT13,01は、法線n3を持つ境界線BP1及びBP2、並びに法線n1をもつ境界線BP3及びBP4を有する。境界線BP1とBP2の間の距離は、ベクトルn3とP1の内積により決定される。境界線BP3とBP4の間の距離は、ベクトルn1及びP3の内積により決定される。所望の出力色Cの境界線BP4への距離はa1であり、所望の出力色Cの境界線BP2への距離はa3である。
どの例示的な解が実現可能であるかを判定するため、境界線BPi(3D色空間XYZにおける境界の平面)のどちら側で、所望の出力色Cが位置されるかを見ることは十分である。どちら側で所望の出力色Cが位置されるかを判定する最も簡単なやり方は、平面への距離を判定することである。距離は、法線niと境界線BPiとの内積を取り、適切なオフセットを引くことで計算される。計算された距離の符号は、境界線BPiのどちら側で、所望の出力色Cが位置されるかに関する情報を提供する。従って、境界線のそれぞれについて法線niの方向は予め定義されると想定される場合、所望の出力色Cは内積の符号をチェックすることで発見される、1つのギャマットの多面体PTjを発見することができる。たとえば、法線niの方向は、(原点から)左から右に、上から下に常に示すように選択される。ひとたび所望の出力色Cが位置される1つのギャマットの多面体PTjが発見されると、固定された原色FIPの値が既知となる。図示される例では、ギャマットの多面体PT13,01の固定された多面体P2及びP4の値は、それぞれ0と1である。
内積からオフセットを引いた値は、所望の出力色Cの境界線BPiの距離aiを与える。これらの距離aiは、所望の出力色Cが位置されるギャマットの多面体PTjのフリーの原色FRPの値を定義する。図示される例では、多面体PT13,01について、フリーの多面体の値は、P1=a3/(n3.p1)及びP3=a1/(n1.p3)により定義される。距離n3.p1は、原色P1〜P4のカラーポイントにのみ依存し、従って事前に計算することができる。このアプローチは、境界線PTjへの距離を直接に使用して、フリーの原色FRPに沿って分解を実行し、ベクトルと行列の乗算が必要とされない。
このように、固定された原色FIPとフリーの原色FRPの決定された値は、画素PIのサブピクセルSPiについて対応する駆動値d1〜d4を提供するか、又は対応する駆動値である。
図12は、所望の出力色Cの例示的な解Dを決定する効果的な実施の形態のブロック図を示す。図12に示される実現の動作の説明は、線形の3D色空間XYZに関して与えられる。しかし、他の線形の3D色空間が使用される場合がある。アルゴリズムの中心となるステップは、所望の出力色Cの位置を境界の平面BPiのセットと比較することである。
ブロック70は、ルックアップテーブル71,72,73及び75を満たすために使用される原色Piの座標を提供する。ブロック71は、ルックアップテーブル(LUTとも呼ばれる)であり、ギャマットの多面体PTiの境界の平面BPiの法線ベクトルniを含む法線行列Nを定義する。
ブロック77は、所望の出力色のベクトルCと法線ベクトルniとの内積を決定するため、所望の出力色Cと法線行列Nとを受ける。図11を参照して、境界の平面BPiは、平行な平面のグループに分割される。1つの係るグループは、同じ法線ベクトルniであるが、法線niとサポートベクトルsvi(図示せず)との内積により定義される異なるオフセットをもつ全ての境界の平面BPiを含む。特定の境界の平面BPiのサポートベクトルsviは、原点から境界の平面BPiへのベクトルである。従って、1つの係るグループにおける全ての平面BPiについて、このグループの法線ベクトルniと所望の出力色Cのベクトルとの内積は、一度だけ計算される必要がある。たとえば、係るグループの内積IPは、原点に交差し、且つそのグループの平面に平行に伸びる平面について計算される。所望の出力色Cのベクトルとそのグループにおける実際の平面BPiとの距離は、原点に交差するように考えられる平行な平面に関する変位を示す適切なオフセットを加えることで発見される。
ブロック72は、LUTであり、対応する平行に延びる境界の平面BPiのオフセットを含むオフセット行列Oを定義する。ブロック78は、平行に配置される平面BPiのそれぞれに対する所望の出力色Cの正しい距離aiを得るため、異なる平行に配置された平面BPiについてオフセット行列Oにおいて定義される異なるオフセットを加算又は減算する。行列Oは、原色の座標と選択されたギャマットの多面体PTjにのみ依存し、従って事前に計算することができる。オフセット行列Oのそれぞれの行は、法線行列Nにおける対応する法線のオフセットを含む。それぞれの行におけるオフセットは、降順でソートされる。オフセットマトリクスOの列の数は、平行な平面BPiのグループで生じる平行な平面BPiの最大数に等しい。平行な平面BPiの全てのグループがこの最大数の平行な平面BPiを有さないため、全ての行が完全に満たされる必要がない。3D色空間では、ギャマット多面体PTjの最小の輝度又は最大の輝度のセットのみを考慮するとき、全てのギャマットの多面体PTiが考慮され且つ数がNのうちの3である場合、最大の列数は2N-2である。
ブロック76は、平行な境界の平面BPiと所望の出力色Cとが位置される距離aiを決定する。しかし、平行な平面BPiの1つのグループにおける全ての境界の平面BPiへの距離aiの決定において、このグループの法線ベクトルniと所望の出力色Cのベクトルとの内積は、平行な平面BPiのうちの1つについて、又はグループの平面BPiに平行に延びる原点を通る平面について、一度計算される。この内積が与えられると、所望の出力色Cから平行な平面への距離は、適切なオフセットを減算することで計算される。上述されたように、距離aiの符号は、境界の平面BPiのどちらの側に所望の出力色Cが位置されるかを示す。行列Cにおけるオフセットが降順に配列される場合、境界の平面BPiと所望の出力色Cとが配置される距離を決定するプロセスは。どのエレメント間でオフセット行列Oの行が符号を変えるかを判定することで行われる。
従って、所望の色Cのグループの平行な平面に関する相対的な位置は、平行な境界の平面BPiのグループの数に等しい次元を有する整数のベクトルVaとして表現される。図11の2Dの例では、法線niの番号はそれぞれの原色P1〜P4に対応することが想定され、且つ法線niが右を示す成分を有するように符号付けされる場合(平行な平面BPiの法線niは左から右へ、及び上から下にカウントされる)、所望の出力色Cの整数のベクトルVaはVa=(2111)Tである。又は、出力色Cは、原色P1に垂直の法線n1をもつ2番目の境界の平面と3番目の境界の平面BPiとの間に位置し、原色P2,P3及びP4にそれぞれ垂直の法線n2,n3及びn4を有する境界の平面BPiのグループの平面のうちの1番目の平面BPiと2番目の平面BPiとの間に位置する。従って、所望の色Cの位置を決定するため、ブロック76は、ベクトルVaの整数値を知っているだけで十分であり、正確な距離diを知っている必要がない。
ベクトルVaにより定義される整数の位置は、所望の出力色Cが位置されるギャマットの多面体を読み出すために使用される。このため、ベクトルVaは、特定のギャマットの多面体PTiに属するために所望の出力色Cについて満たされる必要がある上側の境界と下側の境界を指定するルックアップテーブル74とエレメント毎に比較される。言い換えれば、ルックアップテーブル74は、それぞれのギャマットの多面体PTiについて、どの整数値の間で、Vaのエレメントがあるべきかを指定する。図11に示される最小のカバーの場合、全ての条件を満たす正確に1つのギャマットの多面体PTiが存在する。図5に示されるギャマットの完全なカバーについて、複数のギャマットの多面体PTiがテストを通過し、複数の例示的な解が得られる場合がある。LUT74は、それぞれの行がギャマット多面体PTiのうちの1つを定義し、全ての行がギャマットの全てのギャマット多面体PTiを定義する、複数の整数の行数を有するように事前に構築される。番号付けの慣習は、ベクトルVaについて使用される番号付けの慣習と同じである。多面体LUT74は、多面体の境界LUT73における予め定義されたデータからギャマットの多面体PTiの境界BPiに関する情報を受ける。
ひとたび出力色Cが位置されるギャマット多面体PTiが既知となると、固定された原色FIP及びそれらの極値が既知となる。これら固定された原色FIPは、出力色Cが位置されるギャマットの多面体PTiのサポートベクトルである。固定された原色FIPのリストは、Isにより示され、対応する固定された値は、dsにより示される。図11の例では、原色P2=0,P4=1によりサポートされ且つフリーの原色P1及びP3をもつギャマットの多面体PT13,01のみがテストを通過する。これは、Is={2,4}及びds=[0,1]であることを意味する。相補的に、多面体LUT74は、Ifと、所望の色Cが位置されるギャマット多面体PTiのサポートベクトルから生じる境界の平面BPiの識別子Iとにより示される、フリーの原色FRPのリストを返す。後者は、対応する法線niのインデックス及びaiとOとにおけるオフセットをもつ行列Iの観点で指定される。図11の例では、If={1,3}の場合、行列Iは以下に示される。
Figure 2012520045
第一の列におけるインデックスは、法線n1及びn3をもつ境界の平面BPiをそれぞれ示し、第二の列におけるインデックスは、どの平行な平面がサポートベクトルP4の端を交差するかを示す。例により説明される2D色空間では、Ifにおけるエレメント及びIにおける第一の列は、同じである。3D色空間では、Ifにおけるエレメントは、Iにおける第一の列におけるエレメントとは異なる。
最後のステップでは、フリーのパラメータFRPの値は、ブロック79により計算される。フリーの原色FRPの寄与は、以下の式に従って計算される。
Figure 2012520045
必要とされる距離aiは、Iにより指定される距離行列Aにおけるエントリから読み出される。図11で示される例では、a1=A(1,2)及びa=A(3,2)である。
必要とされる正規化要素n1.p3は、事前に計算された正規化要素LUT75から読み出される。行列Iは、適切なインデックス付けのために使用される。フリーの原色FRP及び固定された原色FIPの計算された値を結合することで、所望の典型的な解が最終的に提供される。
本発明の主要な応用は、多原色変換の分野である。提案される境界の平面のアプローチは、所定の所望の出力色Cを生成することができる多原色ディスプレイ(たとえばLCD,OLED,直視型又は投影型ディスプレイ)について全ての典型的な解を計算する効果的な方法を提供する。計算の複雑度の更なる低減は、例示的な解の特定のサブセットのみを読み出すことで達成される。係る解の事前の選択を行うことは、(ギャマットの最小のカバーリングと呼ばれる)オーバラップのないギャマットの多面体の特定のセットを選択として見る事ができる。典型的な解を計算する効果的な方法を有することは、4色を超える原色をターゲットとする多原色アルゴリズムにおける、バランスが取れた輝度の制約のような動的な制約を盛り込むことにおいて重要である。このタイプの柔軟性は、画素カウントにおける増加の必要なしに、高解像度を維持するサブピクセルレンダリング技術について重要である。係るように、提案されるアルゴリズムは、一方で広いギャマット及び高い輝度を提供し、他方で高解像度を維持する将来の多原色ディスプレイパネルの十分な潜在能力を解き放すことにおいて重要な要素である。
なお、上述された実施の形態は本発明を限定するのではなく例示するものであり、当業者であれば特許請求の範囲から逸脱することなしに代替となる多くの実施の形態を設計することができるであろう。提案されるアプローチは、6色の原色を持つシステムについて展開されているが、3を超える任意の数の原色を持つシステムにも適用される。このアプローチは簡単さのために2次元色空間XYに関して部分的に説明されたが、このアプローチが3次元色空間XYZにおいて、又は他の3次元線形色空間においてどのように機能するかを容易に理解することができる。
請求項において、括弧間に位置される参照符号は、請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。動詞「備える」及びその派生の使用は、請求項において列挙されたエレメント又はステップ以外のエレメント又はステップの存在を排除しない。エレメントに先行する冠詞“a”又は“an”は、複数の係るエレメントの存在を排除しない。本発明は、幾つかの個別のエレメントを有するハードウェアにより、適切にプログラムされたコンピュータにより実現される。幾つかの手段を列挙する装置の請求項では、これらの手段の幾つかは、同一アイテムのハードウェアにより実施される場合がある。所定の手段が相互に異なる従属の請求項で引用される事実は、これらの手段が利用することができないことを示すものではない。

Claims (15)

  1. M次元色空間における多原色ディスプレイの画素の色を定義する入力駆動値をN次元駆動空間におけるN(>M)個の出力駆動値に変換する多原色変換方法であって、
    前記N個の出力駆動値は、前記画素のN個のサブピクセルを駆動し、前記色空間における前記画素の色は、前記N個のサブピクセルのそれぞれのN色の原色の線形結合により定義され、
    当該多原色変換方法は、
    前記色空間において制約を定義して、頂点により定義される凸多面体を前記色空間において形成するステップと、前記凸多面体に属する色空間における色のみが前記制約を満足し、
    前記頂点のサブセットについて前記出力駆動値の典型的な解を決定するステップと、
    前記典型的な解の凸結合として前記制約を満足させる前記出力駆動値を導出するステップと、
    を含むことを特徴とする多原色変換方法。
  2. 前記画素のN個のサブピクセルは、サブピクセルのグループを通して分割され、
    前記制約を定義するステップは、前記グループのうちの残りのグループによる前記画素の所望の色を取得することを可能にする、前記グループのうちの第一のグループの色の凸多面体を前記色空間において決定するステップを含み、
    前記出力駆動値の典型的な解を決定するステップは、前記凸多面体の頂点の前記出力駆動値として前記典型的な解を決定することで行われる、
    請求項1記載の多原色変換方法。
  3. 前記画素のN個のサブピクセルは、サブピクセルのグループを通して分割され、
    前記制約は、前記グループのうちの第一のグループの所望の輝度を定義する輝度の制約を含み、前記所望の輝度は、前記色空間における平面により表され、
    前記出力駆動値の典型的な解を決定するステップは、前記所望の輝度を表す平面と、前記グループのうちの残りのグループによる前記画素の所望の色を取得することを可能にする、前記グループのうちの第一のグループの色の凸多面体との交点により得られる交点の多面体として定義される、前記色空間における多面体の頂点について前記出力駆動値として前記典型的な解を決定する、
    請求項1記載の多原色変換方法。
  4. 前記制約は、前記交点の多面体に関する色度の制約を実現することを含む、
    請求項3記載の多原色変換方法。
  5. 前記画素のN個のサブピクセルは、サブピクセルのグループを通して分割され、
    前記制約は、前記グループのうちの第一のグループの所望の輝度を定義する輝度の制約を含み、
    前記制約は、前記色空間において、前記グループのうちの残りのグループにより前記画素の所望の色を得ることを可能にする前記グループのうちの第一のグループの色の多面体の極端な輝度の頂点であって、最小の輝度と最大の輝度をそれぞれ有する極端な輝度の頂点としての頂点と、前記極端な輝度の頂点の凸結合の係数であって、前記輝度の制約を満足し、前記極端な輝度の頂点を通る線と前記所望の輝度を表す平面との交点を定義するために要求される混合要素である係数とを決定することで実現され、
    前記出力駆動値の典型的な解を決定するステップは、前記係数を使用して前記極端な輝度の頂点について前記出力駆動値の典型的な解の凸結合として前記交点に対応する典型的な解を決定することで実行される、
    請求項1記載の多原色変換方法。
  6. 前記N個のサブピクセルは、サブピクセルのグループを通して分割され、
    前記制約は、前記グループのうちの第一のグループの所望の輝度を定義する輝度の制約を含み、
    前記制約は、前記色空間において、前記所望の輝度と、前記グループのうちの残りのグループによる前記画素の所望の色を得ることを可能にする前記グループのうちの第一のグループの色の多面体の極端な輝度の頂点であって、最小の輝度と最大の輝度とをそれぞれ有する極端な輝度の頂点により定義される線との交点を決定することで実現され、
    前記出力駆動値の典型的な解を決定するステップは、前記交点の頂点について前記出力駆動値として前記典型的な解を決定することで行われる、
    請求項6記載の多原色変換方法。
  7. 前記頂点から前記出力駆動値の典型的な解を決定するステップは、マトリクススイッチングのアプローチを使用することで行われ、
    前記色空間における全ての原色は、選択された値を有するN−3色の原色のグループと、フリーの値を有する3色の原色のグループとからなるセットに分割され、
    前記選択された値を有する前記グループの原色は、値0又は1を有し、前記セットは、N色の原色により定義されるカラーギャマットにおける全ての可能な多面体を提供し、
    前記マトリクススイッチングアプローチは、それぞれの多面体について、前記入力値により定義される前記入力色が前記多面体内にあるかを判定し、前記入力色が前記多面体内にあると判定した場合、行列演算を行い、前記フリーの値を有する原色と共に前記多面体及び前記入力色を決定する前記選択された値から前記駆動値を決定する、
    請求項1記載の多原色変換方法。
  8. 前記頂点の典型的な解を決定するステップは、
    前記色空間におけるギャマットの多面体の境界の平面を決定又は読み出すステップと、前記ギャマットの多面体は、値が0又は1のいずれかに選択されるN色の原色のN−3色の固定された原色と、N色の原色のうちの3つの可変の原色とにより定義され、
    所望の出力色が位置する前記ギャマットの多面体を示すように、前記境界の平面に関して前記所望の出力色の位置を決定するステップと、
    により行われる、
    請求項1記載の多原色変換方法。
  9. 前記位置を決定するステップは、前記境界の平面の法線と、前記法線、オフセット値及び前記所望の出力色を定義するベクトルの内積とを決定するステップを含む、
    請求項8記載の多原色変換方法。
  10. 前記法線を決定するステップは、前記境界の平面を平行な境界の平面のグループにグループ化するステップと、前記グループのそれぞれについて一度だけ法線を計算するステップと、原点に関して同じグループにおける平行な境界の平面の距離を示すステップを含む、
    請求項9記載の多原色変換方法。
  11. 前記位置を決定するステップは、前記可変の原色の値を決定するため、前記境界の平面に関して前記所望の色の距離を計算するステップを含む、
    請求項9又は10記載の多原色変換方法。
  12. 前記ギャマットの多面体を決定又は読み出すステップは、オーバラップしないギャマットの多面体のセットを決定又は読み出すステップを含み、前記セットは、前記原色の有効な値により定義されるカラーギャマットをカバーする、
    請求項8記載の多原色変換方法。
  13. コンピュータに、M次元色空間における多原色ディスプレイの画素の色を定義する入力駆動値をN次元駆動空間におけるN(>M)個の出力駆動値に変換する多原色変換方法を実行させるコンピュータプログラムであって、
    前記N個の出力駆動値は、前記画素のN個のサブピクセルを駆動し、前記色空間における前記画素の色は、前記N個のサブピクセルのそれぞれのN色の原色の線形結合により定義され、
    前記多原色変換方法は、
    前記色空間において制約を定義して、頂点により定義される凸多面体を前記色空間において形成するステップと、前記凸多面体に属する色空間における色のみが前記制約を満足し、
    前記頂点のサブセットについて前記出力駆動値の典型的な解を決定するステップと、
    前記典型的な解の凸結合として前記制約を満足させる前記出力駆動値を導出するステップと、
    を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
  14. M次元色空間における多原色ディスプレイの画素の色を定義する入力駆動値をN次元駆動空間におけるN(>M)個の出力駆動値に変換する多原色変換器であって、
    前記N個の出力駆動値は、前記画素のN個のサブピクセルを駆動し、前記色空間における前記画素の色は、前記N個のサブピクセルのそれぞれのN色の原色の線形結合により定義され、
    前記多原色変換器は、
    前記色空間において制約を読み出し、頂点により定義される凸多面体を前記色空間において形成する入力又はメモリと、前記凸多面体に属する色空間における色のみが前記制約を満足し、
    前記頂点のサブセットについて前記出力駆動値の典型的な解を決定し、前記典型的な解の凸結合として前記制約を満足させる前記出力駆動値を導出する計算ユニットと、
    を備えることを特徴とする多原色変換器。
  15. 多原色ディスプレイと、
    前記多原色ディスプレイのサブピクセルに前記出力駆動値を供給する請求項9記載の多原色変換器と、
    を備えることを特徴とする多原色表示装置。
JP2011553567A 2009-03-09 2010-03-03 多原色変換 Pending JP2012520045A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP09154645 2009-03-09
EP09154645.7 2009-03-09
PCT/IB2010/050919 WO2010103433A1 (en) 2009-03-09 2010-03-03 Multi primary conversion

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012520045A true JP2012520045A (ja) 2012-08-30

Family

ID=42288674

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011553567A Pending JP2012520045A (ja) 2009-03-09 2010-03-03 多原色変換

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20120001963A1 (ja)
EP (1) EP2406960A1 (ja)
JP (1) JP2012520045A (ja)
CN (1) CN102349300A (ja)
RU (1) RU2011140810A (ja)
WO (1) WO2010103433A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015136625A (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 三菱電機株式会社 放射線療法治療のための放射線量を最適化する方法および放射線療法システム

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8947476B2 (en) * 2010-01-07 2015-02-03 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid-crystal display and signal converting circuit
KR101440773B1 (ko) 2010-12-13 2014-09-18 엘지디스플레이 주식회사 유기 발광 표시 장치의 구동 장치 및 그의 구동 방법
EP3386179A1 (en) 2013-09-20 2018-10-10 VID SCALE, Inc. Systems and methods for providing 3d look-up table coding for color gamut scalability
CN103700329B (zh) * 2013-12-13 2015-11-11 北京京东方光电科技有限公司 显示面板的显示方法
KR20170113713A (ko) 2013-12-13 2017-10-12 브이아이디 스케일, 인크. 보간을 이용하는 루마 및 크로마의 위상 정렬을 위한 컬러 색역 스케일러블 비디오 코딩 디바이스 및 방법
US10237349B1 (en) * 2015-05-11 2019-03-19 Providence IP, LLC Method and system for the organization and maintenance of social media information
EP3465628B1 (en) * 2016-05-24 2020-07-08 E Ink Corporation Method for rendering color images
EP3593340B1 (en) * 2017-03-06 2021-11-03 E Ink Corporation Method for rendering color images
US20190008017A1 (en) * 2017-06-30 2019-01-03 Echelon Corporation Discovery message and provisioning request interface for lighting networks
CN107945729B (zh) * 2017-12-15 2020-05-08 京东方科技集团股份有限公司 转换方法及电路、显示装置及驱动方法和电路、存储介质
CN112689138B (zh) * 2019-10-18 2022-08-26 华为技术有限公司 一种图像信号转换处理方法、装置及终端设备

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000338950A (ja) * 1999-05-26 2000-12-08 Olympus Optical Co Ltd 色再現システム
JP2003141518A (ja) * 2001-11-02 2003-05-16 Telecommunication Advancement Organization Of Japan 色再現システム
JP2004166045A (ja) * 2002-11-14 2004-06-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd ディスプレイ原色設計装置及びディスプレイ原色設計方法
JP2007134750A (ja) * 2005-10-12 2007-05-31 Seiko Epson Corp 色変換装置、色変換方法、色変換プログラム、画像処理装置、及び画像表示装置
WO2008035264A2 (en) * 2006-09-20 2008-03-27 Koninklijke Philips Electronics N.V. Colour conversion for a multy-primary display
WO2008047313A2 (en) * 2006-10-19 2008-04-24 Koninklijke Philips Electronics N.V. Multi-primary conversion
JP2008536172A (ja) * 2005-04-04 2008-09-04 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 多原色ディスプレイのために信号を変換する方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008513824A (ja) * 2004-09-15 2008-05-01 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ マルチ原色駆動値を算出する装置及び方法
KR20070116980A (ko) * 2005-04-04 2007-12-11 코닌클리케 필립스 일렉트로닉스 엔.브이. 감소된 프린징을 위한 컬러 변환 유닛
US7460133B2 (en) * 2006-04-04 2008-12-02 Sharp Laboratories Of America, Inc. Optimal hiding for defective subpixels

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000338950A (ja) * 1999-05-26 2000-12-08 Olympus Optical Co Ltd 色再現システム
JP2003141518A (ja) * 2001-11-02 2003-05-16 Telecommunication Advancement Organization Of Japan 色再現システム
JP2004166045A (ja) * 2002-11-14 2004-06-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd ディスプレイ原色設計装置及びディスプレイ原色設計方法
JP2008536172A (ja) * 2005-04-04 2008-09-04 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 多原色ディスプレイのために信号を変換する方法
JP2007134750A (ja) * 2005-10-12 2007-05-31 Seiko Epson Corp 色変換装置、色変換方法、色変換プログラム、画像処理装置、及び画像表示装置
WO2008035264A2 (en) * 2006-09-20 2008-03-27 Koninklijke Philips Electronics N.V. Colour conversion for a multy-primary display
WO2008047313A2 (en) * 2006-10-19 2008-04-24 Koninklijke Philips Electronics N.V. Multi-primary conversion

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015136625A (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 三菱電機株式会社 放射線療法治療のための放射線量を最適化する方法および放射線療法システム

Also Published As

Publication number Publication date
WO2010103433A1 (en) 2010-09-16
US20120001963A1 (en) 2012-01-05
RU2011140810A (ru) 2013-04-20
CN102349300A (zh) 2012-02-08
EP2406960A1 (en) 2012-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2012520045A (ja) 多原色変換
US7598961B2 (en) method and apparatus for converting from a source color space to a target color space
CN101390153B (zh) 改进的色域映射和子像素着色系统及方法
KR20090086555A (ko) 다원색 변환
US8237747B2 (en) Method of converting signals for multi-primary color display
CN1938752A (zh) 从一图像数据集到另一个的改进的色域映射系统和方法
JP2008064771A (ja) 表示パネルの駆動装置、それを備えた表示装置及び表示パネルの駆動方法、並びにプログラム、記録媒体
JP2001169303A (ja) 画像表示装置
US6735334B2 (en) Optimizing processing gamuts for color conversion chains
US8164597B2 (en) Color conversion circuit and method of color conversion using interpolation from conversion coefficients some of which are substituted
US6922198B2 (en) Color signal processing apparatus and method for reproducing colors on MPD
EP3518531A1 (en) Color gamut maintaining system and method
US20090141971A1 (en) Systems and Methods for Skin-Color-Cognizant Color Mapping
JP2001169125A (ja) 画像表示装置
JP5760409B2 (ja) 画像表示装置、画像処理装置および画像表示方法
JPH11238127A (ja) 刈り込み放射状補間および刈り込み四面体補間の共用補間回路
US20140028696A1 (en) ICC color conversion using GPU
KR20050120963A (ko) Mpd 제어벡터 산출을 위한 색신호 처리장치 및 그 방법
KR20050059719A (ko) 색신호 처리장치 및 그 방법
JP2007096895A (ja) 色変換テーブルを用いた色変換

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20120605

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131224

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140520