JP2012517503A - 室温硬化性エポキシ接着剤 - Google Patents

室温硬化性エポキシ接着剤 Download PDF

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Abstract

室温硬化性エポキシ接着剤について述べる。この接着剤は、エポキシ樹脂、アセトアセトキシ官能化化合物、金属塩触媒、1アミン当量当たり少なくとも50gの当量を有する第1のアミン硬化剤、及び1アミン当量当たり45g以下の当量を有する第2のアミン硬化剤を含むものである。

Description

本開示は室温硬化性のエポキシ接着剤に関し、詳細には、室温で硬化させられる場合に、構造接着剤として機能する2液型エポキシ接着剤に関する。
簡単に述べると、一態様において本開示は、エポキシ樹脂と、アミン当量1モル当たり少なくとも50gの当量を有する第1のアミン硬化剤と、アミン当量1モル当たり45g以下の当量を有する第2のアミン硬化剤と、アセトアセトキシ官能化化合物と、金属塩触媒と、を含む接着剤を提供する。
いくつかの実施形態では、エポキシ樹脂は一般式:
Figure 2012517503
(式中、Rは1以上の脂肪族、脂環式、及び/又は芳香族炭化水素基を含み、場合によりRは隣り合う炭化水素基の間に少なくとも1個のエーテル結合を更に含み、nは1よりも大きい整数である。)を有する。いくつかの実施形態では、エポキシ樹脂はビスフェノール−A、ビスフェノール−F、又はノボラックのグリシジルエーテルを含む。
いくつかの実施形態では、第1のアミン硬化剤の当量は、アミン当量1モル当たり少なくとも55gである。いくつかの実施形態では、第2のアミン硬化剤の当量は、アミン当量1モル当たり40g以下である。いくつかの実施形態では、低当量アミン硬化剤及び高当量アミン硬化剤の相対量は、低当量及び高当量アミン硬化剤の総合重量の少なくとも25重量%を低当量のアミン硬化剤が構成するように選択される。例えばいくつかの実施形態では、低当量アミン硬化剤及び高当量アミン硬化剤の相対量は、低当量及び高当量アミン硬化剤の総合重量の30〜60重量%(30及び60重量%を含む)を低当量アミン硬化剤が構成するように選択される。
いくつかの実施形態では、少なくとも一方のアミン硬化剤、いくつかの実施形態では、両方のアミン硬化剤が式:
Figure 2012517503
[式中、R、R、及びRは独立して、水素、1〜15個の炭素原子を有する炭化水素、及び1〜15個の炭素原子を有するポリエーテルから選択され、Rは、1〜15個の炭素原子を有する炭化水素、又は1〜15個の炭素原子を有するポリエーテルを表し、nは1〜10(1及び10を含む)である。]を有する。
いくつかの実施形態では、アセトアセトキシ官能化化合物は一般式:
Figure 2012517503
(式中、Xは1〜10の整数であり、Yは、O、S又はNHを表し、R6は、ポリオキシ、ポリヒドロキシ、ポリオキシポリヒドロキシ、及びポリヒドロキシポリエステル−アルキル、−アリール、及び−アルキルアリールからなる群から選択され、ただしR1は炭素原子を介してYに連結され、R7は、1〜12個の炭素原子を有する直鎖若しくは分枝鎖又は環状アルキルである。)を有する。
いくつかの実施形態では、金属塩触媒はカルシウムトリフラートを含む。いくつかの実施形態では、接着剤は組成物の総重量に対して0.3〜1.5重量%の触媒を含む。
いくつかの実施形態では、接着剤は例えばコアシェル型ポリマー及び/又はブタジエン−ニトリルゴムなどの靱性付与剤を更に含む。いくつかの実施形態では、接着剤は芳香族第3級アミンを更に含む。
本開示のいくつかの態様では、接着剤は2つの成分を含む。第1の成分は、アセトアセトキシ官能化化合物及び少なくとも一部のエポキシ樹脂を含み、第2の成分は第1のアミン硬化剤、第2のアミン硬化剤、及び金属塩触媒を含む。いくつかの実施形態では、第2の成分は一部のエポキシ樹脂を更に含む。
いくつかの実施形態では、ゲル化時間の試験方法に従って測定した、接着剤の25℃におけるゲル化時間が20分以下である。いくつかの実施形態では、23℃で硬化させた場合に、強度増加速度の試験方法に従って測定した、接着剤の30分以内の重なり剪断値が少なくとも0.34MPaである。
別の態様では、本開示は、2液型接着剤の第1の成分を収容する第1のチャンバと、2液型接着剤の第2の成分を収容する第2のチャンバと、混合用先端部とを含む接着剤ディスペンサーであって、第1の成分及び第2の成分が混合用先端部を通じて流れるように、第1のチャンバ及び前記第2のチャンバが混合用先端部に連結される、接着剤ディスペンサーを提供する。第1の成分はエポキシ樹脂及びアセトアセトキシ官能化化合物を含み、第2の成分はアミン当量1モル当たり少なくとも50gのアミン当量を有する第1のアミン硬化剤、アミン当量1モル当たり45g以下のアミン当量を有する第2のアミン硬化剤、及び金属塩触媒を含む。
上記の本開示の概要は、本発明のそれぞれの実施形態を説明することを目的としたものではない。本発明の1以上の実施形態の詳細を以下の説明文においても記載する。本発明の他の特徴、目的、及び利点は、その説明文から、また「特許請求の範囲」から明らかとなるであろう。
構造接着剤は多くの接着用途において有用である。例えば構造接着剤は、溶接などの従来の接合技術、又はナットとボルト、ネジ、リベットなどの機械的締結具の使用に代わるものとして、あるいはこれらを補強するために使用することができる。
一般に構造接着剤は、1液型接着剤と2液型接着剤の2つの大きな種類に分けることができる。1液型接着剤では、単一の組成物が最終的な硬化接着剤を得るために必要な材料のすべてを含んでいる。こうした接着剤は通常、接着しようとする基材に塗布され、高温(例えば、50℃よりも高い温度)に曝すことによって接着剤を硬化させる。
これに対して、2液型接着剤は2つの成分からなる。第1の成分は一般に「ベース樹脂成分」と呼ばれ、例えば硬化性エポキシ樹脂などの硬化性樹脂を含む。第2の成分は一般に「硬化促進剤成分」と呼ばれ、硬化剤及び触媒を含む。各種の他の添加剤が、一方又は両方の成分に含まれていてもよい。
一般的に、2液型接着剤の2つの成分は、接着しようとする基材に塗布されるのに先立って混合される。混合後、2液型接着剤ゲルは所望の取り扱い強度に達し、最終的には所望の最終強度となる。2液型接着剤の中には、硬化させる、又は少なくとも所望の時間内に硬化させるうえで高温に曝さなければならないものがある。しかしながら、硬化させるうえで熱を必要とせず(例えば、室温硬化性接着剤)、なお耐剥離性、剪断抵抗及び耐衝撃性において優れた性能を与える構造接着剤が提供されることが望ましい場合がある。
本明細書で使用するところの「ゲル化時間」とは、混合された成分がゲル化点に達するまでに要する時間のことを言う。本明細書で使用するところの「ゲル化点」とは、混合物の貯蔵弾性率がその損失弾性率を上回る点のことを言う。
「取り扱い強度」とは、接着された部材を後の操作において接着が破壊されることなく取り扱うことができる点にまで硬化する接着剤の能力のことを言う。必要とされる取り扱い強度は用途によって異なる。本明細書で使用するところの「初期硬化時間」とは、混合された成分が、一般的な取り扱い強度の目標値である0.34MPa(50psi)の重なり剪断接着力に達するまでに要する時間のことを言う。一般的に、初期硬化時間はゲル化時間と相関している。すなわち、一般にゲル化時間が短いほど初期硬化時間が短い接着剤であることを示す。
一般的に、構造接着剤の接着強度(例えば、剥離強度、重なり剪断強度、又は耐衝撃性)は、初期硬化時間をかなり過ぎても高くなりつづける。例えば、接着剤がその最終強度に達するには数時間、又は更には数日間かかる場合もある。
例示的な2液型構造接着剤としては、アクリル、ポリウレタン、及びエポキシ化学成分に基づいたものがある。エポキシ系の2液型構造接着剤は、一般に、高温においても剥離強度及び剪断強度において高い性能を示す。一般的な硬化剤は通常、アミン又はメルカプト官能性材料であり、これらの化合物の多く異なるものがエポキシ硬化用に存在している。しかしながら、多くのアミン硬化性室温硬化性エポキシ系接着剤は硬化速度が比較的遅く、取り扱い強度に達するまでに数時間を要しうる。触媒、通常は第3級アミン類、フェノール官能樹脂、及びある種の金属塩はこれらの硬化を促進しうる。それでもなお、エポキシ接着剤の室温での初期硬化時間は、アクリル接着剤の初期硬化時間よりも通常は大幅に長い。
いくつかの実施形態では、本開示は、硬化速度の速い、室温硬化性の2液型エポキシ接着剤を提供する。いくつかの実施形態では、これらの接着剤は、0.5mm(20ミル)までの接着剤の接着厚さにおいて20分未満の室温ゲル化時間及び初期硬化時間を与えるものである。いくつかの実施形態では、これらの接着剤は、特定の用途においては望ましくないメルカプタン及びアクリル官能基を含まないものもある。
一般に本開示の接着剤は、エポキシ樹脂、高当量のアミン硬化剤、低当量のアミン硬化剤、アセトアセトキシ官能化化合物、及び金属塩触媒を含む。
エポキシ樹脂。本開示の組成物において有用なエポキシ樹脂は、グリシジルエーテル型のものである。有用な樹脂としては一般式(I):
Figure 2012517503
(式中、
Rは、1以上の脂肪族、脂環式、及び/又は芳香族炭化水素基を含み、場合によりRは、隣り合う炭化水素基の間に少なくとも1個のエーテル結合を更に含み、かつ
nは1よりも大きい整数である。)を有するものが含まれる。
一般的に、nはグリシジルエーテル基の数であり、接着剤中に存在する式Iのエポキシ樹脂の少なくとも1つについて1よりも大きい。いくつかの実施形態では、nは2〜4(2及び4を含む)である。
例示的なエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、及びノボラック樹脂のグリシジルエーテル、並びに脂肪族又は脂環式ジオールのグリシジルエーテルが挙げられる。市販のグリシジルエーテルの例としては、ビスフェノールA(例えば、ヘキシオン・スペシャルティーズ・ケミカルズ社(Hexion Specialty Chemicals GmbH)(ドイツ、ロースバッハ)よりEPON 828、EPON 1001、EPON 1310及びEPON 1510の商品名で販売されるもの、ダウ・ケミカル社(Dow Chemical Co.)よりD.E.R.の商品名で販売されるもの(例えば、D.E.R.331、332及び334)、大日本インキ化学工業株式会社よりEPICLONの商品名で販売されるもの(例えば、EPICLON 840及び850)、及びジャパン・エポキシ・レジン株式会社よりYL−980の商品名で販売されるもの)のジグリシジルエーテル;ビスフェノールF(例えば、大日本インキ化学工業株式会社よりEPICLONの商品名で販売されるもの(例えば、EPICLON 830))のジグリシジルエーテル;ノボラック樹脂(例えば、ダウ・ケミカル社(Dow Chemical Co.)よりD.E.N.の商品名で販売されるもの(例えば、D.E.N.425、431及び438)などのノボラックエポキシ樹脂)のグリシジルエーテル;並びに、難燃性エポキシ樹脂(例えば、ダウ・ケミカル社(Dow Chemical Co.)より販売される臭素化ビスフェノール型エポキシ樹脂であるD.E.R.580)などが挙げられる。いくつかの実施形態では、二価フェノールを過剰量のエピクロロヒドリンと反応させることにより調製されたものなどの芳香族グリシジルエーテルが好ましい場合がある。いくつかの実施形態では、ニトリルゴム変性エポキシを使用することができる(例えば、シー・ブイ・シー・ケミカル社(CVC Chemical)より販売されるKELPOXY 1341)。
いくつかの実施形態では、エポキシ樹脂は少なくとも170g/モル、例えば少なくとも200g/モルの分子量を有する。いくつかの実施形態では、エポキシ樹脂は10,000g/モル以下、例えば3,000g/モル以下の分子量を有する。いくつかの実施形態では、樹脂のエポキシ当量は少なくとも50g/モルであり、いくつかの実施形態では少なくとも100g/モルのエポキシ当量である。いくつかの実施形態では、樹脂のエポキシ当量は500g/モル以下であり、いくつかの実施形態では400g/モル以下のエポキシ当量である。
いくつかの実施形態では、本開示の組成物は組成物の総重量に対して少なくとも20重量%、例えば少なくとも25重量%、又は更には少なくとも30重量%のエポキシ樹脂を含む。いくつかの実施形態では、本開示の組成物は組成物の総重量に対して90重量%以下、例えば75重量%以下、又は更には60重量%以下のエポキシ樹脂を含む。
本明細書で言うところの「組成物の総重量」なる語句は、両成分、すなわちベース樹脂成分と硬化促進剤成分、の総合重量のことを言う。
アミン硬化剤。好適な硬化剤は、エポキシ樹脂を架橋することが可能な化合物である。通常、これらの物質は第1級及び/又は第2級アミンである。アミンは脂肪族、脂環式、又は芳香族であってよい。いくつかの実施形態では、有用なアミン硬化剤は一般式(II):
Figure 2012517503
(式中、
、R、及びRは独立して、水素、1〜15個の炭素原子を有する炭化水素、及び最大で15個の炭素原子を有するポリエーテルから選択され、
は、1〜15個の炭素原子を有する炭化水素、又は最大で15個の炭素原子を有するポリエーテルを表し、
nは1〜10(1及び10を含む)である。)を有するものが含まれる。
本開示の接着剤は、少なくとも2種類のアミン硬化剤を含む。第1のアミン硬化剤は、低当量のアミン硬化剤、すなわちアミン当量1モル当たり45g以下のアミン当量を有するアミン硬化剤である。いくつかの実施形態では、低当量のアミン硬化剤は、アミン当量1モル当たり40g以下、又は更には35g以下のアミン当量を有する。いくつかの実施形態では、2種類以上の低当量のアミン硬化剤を使用することができる。
第2のアミン硬化剤は、高当量のアミン硬化剤、すなわち当量1モル当たり少なくとも50gのアミン当量を有するアミン硬化剤である。いくつかの実施形態では、高当量のアミン硬化剤は、アミン当量1モル当たり少なくとも55gのアミン当量を有する。いくつかの実施形態では、2種類以上の高当量のアミン硬化剤を使用することができる。
例示的なアミン硬化剤としては、エチレンアミン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタメチレン−ジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン(「TEPA」)、ヘキサエチレンヘプタミンなどが挙げられる。市販のアミン硬化剤としては、エア・プロダクツ・アンド・ケミカルズ社(Air Products and Chemicals, Inc.)よりANCAMINEの商品名で販売されるものがある。
いくつかの実施形態では、アミン硬化剤の少なくとも1種類は、ポリプロピレンオキシド又はポリエチレンオキシドから誘導することが可能なポリエーテルアミンなどの1以上のアミン部分を有するポリエーテルアミンである。使用可能な好適なポリエーテルアミンとしては、ハンツマン(HUNTSMAN)社よりJEFFAMINEの商品名で、及びエア・プロダクツ・アンド・ケミカルズ社(Air Products and Chemicals, Inc.)よりANCAMINEの商品名で販売されるものがある。
いくつかの実施形態では、低当量及び高当量のアミン硬化剤の相対量は、低当量のアミン硬化剤が、低当量及び高当量のアミン硬化剤の総合重量の少なくとも25重量%、いくつかの実施形態では少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、又は更には少なくとも50重量%を構成するように選択される。いくつかの実施形態では、低当量のアミン硬化剤は、低当量及び高当量のアミン硬化剤の総合重量の30〜70重量%、いくつかの実施形態では30〜60重量%、又は更には約30〜50重量%を構成する。
特に断らないかぎり、本明細書で示す範囲はすべて包括的、すなわちすべての範囲はその範囲の端点を含むものである。したがって、例えば30〜70重量%の範囲には30重量%、70重量%及びその間のすべての値(例えば、30.1重量%、40重量%及び69.9重量%)が含まれる。
アセトアセトキシ官能化化合物。アセトアセトキシ官能化化合物は、少なくとも1個のアセトアセトキシ基を、好ましくは末端位置に含む物質である。このような化合物としては、アセトアセトキシ基を有するアルキルなどの炭化水素及びポリエーテル、ポリオール、ポリエステル、ポリヒドロキシポリエステル、ポリオキシポリオール、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
一般にアセトアセトキシ官能化化合物は、モノマー又は比較的低分子量のオリゴマーである。いくつかの実施形態では、オリゴマーは20個以下の繰り返し単位、いくつかの実施形態では10個以下、又は更には5個以下の繰り返し単位を含む。いくつかの実施形態では、アセトアセトキシ官能化オリゴマーは、10,000g/モル以下、例えば4,000g/モル以下、3000g/モル以下、又は更には1000g/モル以下の分子量を有する。いくつかの実施形態では、アセトアセトキシ官能化化合物は、少なくとも100g/モル、例えば少なくとも150g/モル、又は更には少なくとも200g/モルの分子量を有する。
いくつかの実施形態では、アセトアセトキシ官能化化合物は一般式(III)を有する。
Figure 2012517503
式(III)中、
xは、1〜10の整数(例えば、1〜3の整数)であり、
Yは、O、S又はNHであり、
R7は、1〜12個の炭素原子を有する直鎖若しくは分枝鎖又は環状アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチルなど)である。
式(III)中、R6は、ポリオキシ、ポリヒドロキシ、ポリオキシポリヒドロキシ、及びポリヒドロキシポリエステル−アルキル、−アリール、及び−アルキルアリール(例えば、ポリオキシ−アルキル、ポリオキシ−アリール、及びポリオキシ−アルキルアリール)からなる群から選択され、ただしR1は炭素原子を介してYに連結される。
一般に、R6は直鎖又は分枝鎖である。いくつかの実施形態では、R6は2〜20個の炭素原子、例えば2〜10個の炭素原子を含む。いくつかの実施形態では、R6は2〜20個の酸素原子、例えば2〜10個の酸素原子を含みうる。
アセトアセトキシ官能化化合物は、例えば、キング・インダストリーズ社(King Industries)からK−FLEX XM−B301として市販されている。
本開示の組成物は、組成物の総重量に対して少なくとも15重量%のアセトアセトキシ官能化化合物を含む。いくつかの実施形態では、組成物は組成物の総重量に対して少なくとも16重量%、又は更には少なくとも17重量%のアセトアセトキシ官能化化合物を含む。いくつかの実施形態では、組成物は組成物の総重量に対して30重量%以下、例えば25重量%以下、又は更には20重量%以下のアセトアセトキシ官能化化合物を含む。
金属塩触媒。好適な金属塩触媒としては、第1族の金属、第2族の金属及びランタノイドの塩が挙げられる。いくつかの実施形態では、第1族の金属カチオンはリチウムである。いくつかの実施形態では、第2族の金属カチオンはカルシウム又はマグネシウムである。一般にアニオンは、それらの水和物を含む、硝酸塩、ヨウ化物、チオシアネート、トリフラート、アルコキシド、過塩素酸塩、及びスルホン酸塩から選択される。いくつかの実施形態では、アニオンは硝酸塩又はトリフラートである。いくつかの実施形態では、金属塩触媒は、硝酸ランタン、ランタントリフラート、ヨウ化リチウム、硝酸リチウム、硝酸カルシウム、カルシウムトリフラート、及びこれらの対応する水和物からなる群から選択することができる。
一般に、触媒量の塩が用いられる。いくつかの実施形態では、組成物は組成物の総重量に対して少なくとも0.1重量%、例えば少なくとも0.5重量%、又は更には少なくとも0.8重量%の触媒を含む。いくつかの実施形態では、組成物は組成物の総重量に対して2重量%以下、例えば1.5重量%以下、又は更には1.1重量%以下の触媒を含む。いくつかの実施形態では、組成物は組成物の総重量に対して0.2〜2重量%、例えば0.3〜1.5重量%、又は更には0.8〜1.1重量%の触媒を含む。
本開示の接着剤組成物は、広範な更なる必要に応じて用いられる成分を含んでもよい。例示的かつ非限定的な必要に応じて用いられる添加剤としては、以下のものが挙げられる。
靱性付与剤。靱性付与剤は、硬化したエポキシ樹脂の靱性を高めることが可能なポリマーである。靭性は硬化した組成物の剥離強度によって測定することができる。一般的な靱性付与剤としては、コア/シェル型ポリマー、ブタジエン−ニトリルゴム、並びにアクリルポリマー及びコポリマーが挙げられる。
いくつかの実施形態では、靱性付与剤はコア/シェル型ポリマーである。いくつかの実施形態では、コアは、例えばガラス転移温度が0℃よりも低いエラストマーなどのエラストマーでありうる。いくつかの実施形態では、ブタジエンポリマー若しくはコポリマー(例えば、ブタジエン−スチレンコポリマー)、アクリロニトリルポリマー若しくはコポリマー、アクリレートポリマー若しくはコポリマー、又はこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、コアのポリマー又はコポリマーは架橋されてもよい。
一般にシェルは、コア上にグラフトされた1以上のポリマーからなる。いくつかの実施形態では、シェルポリマーは高いガラス転移温度、すなわち26℃よりも高いガラス転移温度を有する。ガラス転移温度は、動的熱機械分析(DMTA)(Polymer Chemistry,The Basic Concepts,Paul C.Hiemenz,Marcel Dekker 1984)によって測定することができる。
例示的なコア/シェル型ポリマー及びその調製法については、例えば米国特許第4,778,851号に述べられている。市販のコア/シェル型ポリマーとしては、ローム・アンド・ハース社(Rohm & Haas Company)(米国、フィラデルフィア)より販売されるPARALOID EXL 2600及びカネカ社(Kaneka)(ベルギー)より販売されるKANE ACE MX120が挙げられる。
いくつかの実施形態では、コア/シェル型ポリマーは少なくとも10nm、例えば少なくとも150nmの平均粒径を有する。いくつかの実施形態では、コア/シェル型ポリマーは1,000nm以下、例えば500nm以下の平均粒径を有する。
いくつかの実施形態では、コア/シェル型ポリマーは全組成物の重量に対して少なくとも5重量%、例えば少なくとも7重量%の量で含まれうる。いくつかの実施形態では、コア/シェル型ポリマーは全組成物の重量に対して50重量%以下、例えば30重量%以下、例えば15重量%以下の量で含まれうる。
いくつかの実施形態では、組成物は更に二次硬化剤を含んでもよい。例示的な二次硬化剤としては、イミダゾール、イミダゾール塩、及びイミダゾリンが挙げられる。式(IV)の構造を有するものなどの芳香族第3級アミンを、二次硬化剤として使用することもできる。
Figure 2012517503
(式中、R8は、水素又はアルキル基であり、R9、R10、及びR11は、独立して水素又はCHNR12R13であり(ただしR9、R10、及びR11の少なくとも1つはCHNR12R13である)、R12及びR13は独立してアルキル基である。)いくつかの実施形態では、R8、R12、及び/又はR13は、メチル又はエチル基である。例示的な二次硬化剤の1つとして、エア・プロダクツ・ケミカルズ社(Air Products Chemicals)よりANCAMINE K54として販売されるトリス−2,4,6−(ジメチルアミノメチル)フェノールがある。
反応性希釈剤を添加することにより、接着剤組成物の流動特性を制御することができる。好適な希釈剤は少なくとも1つの反応性末端部分、好ましくは飽和又は不飽和の環状骨格鎖を有しうる。好ましい反応性末端エーテル部分としては、グリシジルエーテルが含まれる。
充填剤には接着促進剤、腐食防止剤及びレオロジー調整剤が含まれうる。例示的な充填剤としては、シリカゲル、ケイ酸カルシウム、リン酸塩、モリブデン酸塩、ヒュームドシリカ、ベントナイト又はウォラストナイトなどの粘土、有機粘土、アルミニウム三水和物、中空ガラスマイクロスフェア、中空ポリマーマイクロスフェア、及び炭酸カルシウムが挙げられる。
顔料としては、酸化第二鉄、れんが粉、カーボンブラック、酸化チタンなどの無機又は有機顔料が挙げられる。
試験方法
ゲル化時間の試験方法。0.5mm間隔の直径25mmのプレートを有する平行なプレートの構成を用い、ARES 4000−0049レオメーター(ティー・エー・インスツルメント社(TA Instruments))により25℃でゲル化時間を測定した。測定は5%の歪みから始めて、1Hzのダイナミックモードで行なった。自動張力及び自動歪み設定を使用して、測定の間の間隔及びトルクを調節した。試料を下側のプレートに直接塗布した後、間隔を設定して、30秒以内に試験を開始した。クロスオーバー点、すなわち貯蔵弾性率(G’)の値が損失弾性率(G”)の値を上回る点に達するまでの時間を、ゲル化時間として記録した。
重なり剪断接着力の試験方法。複数の異なる材料からなる幅2.5cm×長さ10.2cm(幅1インチ×長さ4インチ)の試験パネルを用いて、重なり剪断接着力を評価した。各パネルの接着面を3M SCOTCH−BRITE 7447研磨パッド(栗色)を用いて軽く研磨した後、イソプロピルアルコールで拭って遊離した破片をすべて取り除くことによってきれいにした。次いで接着剤のビードを試験パネルの一端に沿って、縁部から6.4mm(0.25インチ)の位置に塗布した。パネルの長さに沿ってパネルの面同士を互いに接合して、概ね長さ1.3cm×幅2.5cm(長さ0.5インチ×幅1インチ)の重なり合った接着領域を得た。2枚の試験パネルを互いに接合する前に、少量の直径0.2mm(0.008インチ)の中実のガラスビーズを接着剤に振りかけることによって接着線の厚さを均一にした。接合した試験パネル試料を、23℃(室温)に少なくとも48時間置いて接着剤を完全に硬化させた。各試料を、22℃で2.5mm/分(0.1インチ/分)の分離速度でピーク重なり剪断強度について試験した。記録された値は3個の試料の平均を表す。
強度増加速度の試験方法。長さ10.2cm×幅2.5cm×厚さ1.6mm(長さ4インチ×幅1インチ×厚さ0.063インチ)の6枚のアルミニウム製試験パネルをきれいにして、上記に述べた重なり剪断接着力の試験方法に以下の変更を行なって接着した。0.08〜0.13mm(0.003〜0.005インチ)の直径を有するスペーサービーズを使用して接着線の厚さを調節した。接着した試験パネルを室温(23℃)で保持し、接着を行なった時点から一定の時間間隔で重なり剪断強度について評価を行なった。
低温衝撃試験方法。長さ10.2cm×幅2.5cm×厚さ1.6mm(長さ4インチ×幅1インチ×厚さ0.063インチ)のアルミニウム製試験パネルをきれいにして、上記に述べた重なり剪断接着力の試験方法に以下の変更を行なって接着した。メチルエチルケトンをイソプロピルアルコールの代わりに使用した。重なり合いの面積は2.54cm×2.54cm(1インチ×1インチ)とし、スペーサービーズは0.08〜0.13mm(0.003〜0.005インチ)の直径を有するものとした。接着した試料を室温(23℃)で48時間硬化させた。次いで、硬化した接着試料をフリーザー内で−20℃で平衡化し、取り出してから直ちに試験した。試験は、重さ1.4kg、高さ50.8cmのクサビを用いた振り子衝撃試験装置を使用して行なった。硬化した接着試料を水平位置に取り付け、試料の重なり合った部分の縁部との衝突時にクサビが垂直となる、すなわち90°の角度で衝突が起こるようにした。破断時の衝撃力を記録した。評価したそれぞれの接着剤組成物について3個の試料を試験した。
材料。実施例で使用した材料を表1にまとめて示す。
Figure 2012517503
ベース成分の調製方法。表2a及び2bにまとめた組成を用い、すべての材料をバッチサイズに応じてサイズの異なるプラスチックカップ内に秤量した。材料を室温でDAC 600 FVZスピードミキサー(ハウスチャイルド・エンジニアリング社(Hauschild Engineering)(ドイツ、ハム))中、1分から2分間、2350〜3000rpmで混合してベース成分を調製した。
Figure 2012517503
Figure 2012517503
硬化促進剤成分の調製方法。硬化促進剤成分を、表3にまとめて示した組成に従って調製した。ACAMINE 1922A、2678、及びTEPAアミンを、0.5Lの金属製容器に秤量した。この混合物を、ホットプレート上で71℃に加熱しつつ、窒素流下、オーバーヘッド攪拌モータ及びインペラブレードにより350rpmで攪拌した。エポキシを、シリンジにより1回の添加につき約30gずつ複数回に分けて添加した。各エポキシ添加後に起きる発熱反応を治まらせて、混合物の温度を71℃に戻した。温度が71℃に戻った時点で、更なるエポキシを添加した。所望の量のエポキシが添加されるまでこのプロセスを繰り返した。試料にCaOTf金属塩触媒が含まれている場合には、アミン/エポキシ混合物の温度を先ず82℃にまで昇温した。次いでCaOTfを加え、混合速度を750rpmにまで増大させた。30分後、温度を71℃に下げた。この温度に達した時点でANCAMINE K−54を加え、この硬化促進剤組成物を更に5〜10分間攪拌した。硬化促進剤組成物にいずれかの更なる充填剤が用いられている場合には、これらの材料を加え、ベース樹脂について上記に述べたようにしてDAC 600 FVZスピードミキサーを用いて混合した。
Figure 2012517503
2液型ディスペンサー。ベース樹脂及び硬化促進剤成分を混合しながら真空下、室温で脱気した。次いで、この材料を2:1DUO−PAKシリンジ(ウィルコープ社(Wilcorp Corporation)より販売されるもの)に装填した。その比は1重量部の硬化促進剤成分に対して2重量部のベース成分であり、アミン当量に対するエポキシ当量の比が2:1となるようにした。シリンジを70℃のオーブン内に15〜20分間置くことによって試料を脱気した。オーブンから取り出し、室温にまで冷ました後、カートリッジの両側から気泡のない、均一な流れが見られるようになるまで樹脂を吐出した。硬化及び接着させる接着剤を吐出するために、静的ミキサーのヘッドを使用した。次いで、シリンジの出口に静的混合用の先端部を取り付けた。
ベース組成物と硬化促進剤組成物の異なる組み合わせを、ゲル化時間の試験方法に従ってゲル化点について試験した。これらの異なる組成物及び結果を表4に示す。
Figure 2012517503
表2に示されるように、アセトアセトキシ官能化化合物を使用した場合に、大幅に短いゲル化時間が得られた。この改善は、ベース樹脂B2が、B2のビスフェノール−Aエポキシ以外に、ベース樹脂B1に使用されている高官能化エポキシ樹脂(すなわち、四官能性エポキシ)を含んでいない場合であっても認められた。
実施例4。2重量部のベース成分B2を1重量部の硬化促進剤成分A7と合わせ、アミン当量に対するエポキシ当量の比を2:1とした。得られた組成物は、低当量及び高当量のアミン硬化剤の総合重量に対して、15.0重量%のアセトアセトキシ官能化化合物、0.3重量%の金属塩触媒(CaTOf)、及び30重量%の低当量アミン硬化剤(TEPA)を含んでいた。
比較例8。2重量部のベース成分B5を1重量部の硬化促進剤成分A7と合わせ、アミン当量に対するエポキシ当量の比を2:1とした。得られた組成物は実施例4の組成物と似ていたが、比較例7は12.1重量%のアセトアセトキシ官能化化合物のみを含んでいた。
6枚の10.2×2.5cmのアルミニウム製クーポンを、1.3cmの重なり合い部分及び接着線の厚さを調節するための3〜5マイクロメートルのスペーサービーズを使用して、実施例4及び比較例7の接着剤によって接着した。強度増加速度の試験方法に従って、接着を行なった時点から一定の時間間隔で重なり剪断強度を測定した。結果を表5に示す。
Figure 2012517503
表6にまとめて示すように、異なるベース成分と硬化促進剤成分とを、アミン当量に対するエポキシ当量の重量比を2.1:1とするうえで必要な量で合わせた。6枚の10.2×2.5cmのアルミニウム製クーポンを、1.3cmの重なり合い部分及び接着線の厚さを調節するための3〜5マイクロメートルのスペーサービーズを使用して、上記で得られた接着剤によって接着した。強度増加速度の試験方法に従って、接着を行なった時点から10分おきの間隔で重なり剪断強度を測定した。結果を表8に示す。
Figure 2012517503
実施例6。2重量部のベース成分B3を1重量部の硬化促進剤成分A7と合わせ、アミン当量に対するエポキシ当量の比を2:1とした。得られた組成物は、低当量及び高当量のアミン硬化剤の総合重量に対して、15.0重量%のアセトアセトキシ官能化化合物、0.9重量%の金属塩触媒(CaTOf)、及び30重量%の低当量アミン硬化剤(TEPA)を含んでいた。実施例6の接着剤は、80,000mPa・秒の粘度、4分間の20g可使時間、及び10〜20分間の初期硬化時間(すなわち、0.34MPaの重なり剪断値に達するまでの時間)を有していた。
実施例7。2重量部のベース成分B2を1重量部の硬化促進剤成分A3と合わせ、アミン当量に対するエポキシ当量の比を2:1とした。得られた組成物は、低当量及び高当量のアミン硬化剤の総合重量に対して、15.0重量%のアセトアセトキシ官能化化合物、1.0重量%の金属塩触媒(CaTOf)、及び30重量%の低当量アミン硬化剤(ANCAMINE 2678)を含んでいた。
実施例6及び7の接着剤を異なる基材に塗布し、重なり剪断接着力の試験方法に従って評価を行なった。各基材及び結果を表7にまとめて示す。
Figure 2012517503
実施例8。2重量部のベース成分B2を1重量部の硬化促進剤成分A7と合わせ、アミン当量に対するエポキシ当量の比を2:1とした。得られた組成物は、低当量及び高当量のアミン硬化剤の総合重量に対して、15.0重量%のアセトアセトキシ官能化化合物、0.9重量%の金属塩触媒(CaTOf)、及び30重量%の低当量アミン硬化剤(TEPA)を含んでいた。
低温衝撃試験方法に従って実施例8の接着剤を評価した。3個の複製物を試験した。試験試料のいずれにも破壊は認められなかった。
本発明の様々な改変及び変更が、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく当業者には明らかとなるであろう。

Claims (21)

  1. (a)エポキシ樹脂と、
    (b)アミン当量1モル当たり少なくとも50gのアミン当量を有する第1のアミン硬化剤と、
    (c)アミン当量1モル当たり45g以下のアミン当量を有する第2のアミン硬化剤と、
    (d)アセトアセトキシ官能化化合物と、
    (e)金属塩触媒と、を含む、接着剤。
  2. 前記第1のアミン硬化剤の前記アミン当量が、アミン当量1モル当たり少なくとも55gである、請求項1に記載の接着剤。
  3. 前記第2のアミン硬化剤の前記アミン当量が、アミン当量1モル当たり40g以下である、請求項1又は2に記載の接着剤。
  4. 前記接着剤の総重量に対して、15重量%よりも多いアセトアセトキシ官能化化合物を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の接着剤。
  5. 前記接着剤の総重量に対して、少なくとも17重量%のアセトアセトキシ官能化化合物を含む、請求項4に記載の接着剤。
  6. 前記エポキシ樹脂が、ビスフェノール−A、ビスフェノール−F、又はノボラックのグリシジルエーテルを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の接着剤。
  7. 前記アミン硬化剤の少なくとも一方が一般式:
    Figure 2012517503
    [式中、
    、R、及びRは独立して、水素、1〜15個の炭素原子を有する炭化水素、及び1〜15個の炭素原子を有するポリエーテルから選択され、
    は、1〜15個の炭素原子を有する炭化水素、又は1〜15個の炭素原子を有するポリエーテルを表し、
    nは1〜10(1及び10を含む)である。]を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の接着剤。
  8. 低当量アミン硬化剤及び高当量アミン硬化剤の相対量が、前記低当量及び高当量アミン硬化剤の総合重量の少なくとも25重量%を前記低当量のアミン硬化剤が構成するように選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の接着剤。
  9. 低当量アミン硬化剤及び高当量アミン硬化剤の相対量が、前記低当量及び高当量アミン硬化剤の総合重量の30〜60重量%(30及び60重量%を含む)を前記低当量アミン硬化剤が構成するように選択される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の接着剤。
  10. 前記アセトアセトキシ官能化化合物が一般式:
    Figure 2012517503
    (式中、
    Xは、1〜10の整数であり、
    Yは、O、S又はNHを表し、
    R6は、ポリオキシ、ポリヒドロキシ、ポリオキシポリヒドロキシ、及びポリヒドロキシポリエステル−アルキル、−アリール、及び−アルキルアリールからなる群から選択され、ただしR6は炭素原子を介してYに連結され、
    R7は、1〜12個の炭素原子を有する直鎖若しくは分枝鎖又は環状アルキルである。)を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の接着剤。
  11. 前記金属塩触媒がカルシウムトリフラートを含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の接着剤。
  12. 前記接着剤が、組成物の総重量に対して0.3〜1.5重量%の触媒を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の接着剤。
  13. 前記接着剤が靱性付与剤を更に含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の接着剤。
  14. 前記靱性付与剤が、コアシェル型ポリマー及びブタジエン−ニトリルゴムの少なくとも一方を含む、請求項13に記載の接着剤。
  15. 芳香族第3級アミンを更に含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の接着剤。
  16. 前記接着剤が2つの成分を含み、第1の成分が、前記アセトアセトキシ官能化化合物及び少なくとも一部の前記エポキシ樹脂を含み、第2の成分が、前記第1のアミン硬化剤、前記第2のアミン硬化剤、及び前記金属塩触媒を含む、請求項1〜15のいずれか一項に記載の接着剤。
  17. 前記第2の成分が一部の前記エポキシ樹脂を更に含む、請求項16に記載の接着剤。
  18. ゲル化時間の試験方法に従って測定した、前記接着剤の25℃におけるゲル化時間が20分以下である、請求項1〜17のいずれか一項に記載の接着剤。
  19. 23℃で硬化させた場合に、強度増加速度の試験方法に従って測定した、前記接着剤の30分以内の重なり剪断値が少なくとも0.34MPaである、請求項1〜18のいずれか一項に記載の接着剤。
  20. 2液型接着剤の第1の成分を収容する第1のチャンバと、前記2液型接着剤の第2の成分を収容する第2のチャンバと、混合用先端部とを含む接着剤ディスペンサーであって、前記第1の成分及び前記第2の成分が前記混合用先端部を通じて流れるように、前記第1のチャンバ及び前記第2のチャンバが前記混合用先端部に連結され、前記成分がエポキシ樹脂及びアセトアセトキシ官能化化合物を含み、前記第2の成分が、アミン当量1モル当たり少なくとも50gのアミン当量を有する第1のアミン硬化剤、アミン当量1モル当たり45g以下のアミン当量を有する第2のアミン硬化剤、及び金属塩触媒を含む、接着剤ディスペンサー。
  21. 前記第1又は第2の成分の少なくとも一方が靱性付与剤を更に含み、前記靱性付与剤がコアシェル型ポリマー及びブタジエン−ニトリルゴムの少なくとも一方を含む、請求項20に記載の接着剤ディスペンサー。
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