JP2012515779A - ペンタフルオロスルホラン含有抗糖尿病化合物 - Google Patents

ペンタフルオロスルホラン含有抗糖尿病化合物 Download PDF

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Abstract

本発明は、下記式で示されるある種のペンタフルオロスルホラン含有化合物又は薬学的に許容されるその塩、エステル、溶媒和物若しくはプロドラッグ(式中の変数は明細書に定義)を提供する;本発明化合物は、Gタンパク質共役受容体40(GPR40;遊離脂肪酸受容体FFARとしても知られる)のアゴニストである。さらに、本発明は、これらの化合物を含有する医薬組成物及び哺乳動物におけるインスリンレベルを調節するためのこれら化合物の使用に関する。該化合物は、例えば、II型糖尿病の予防及び治療に、またインスリン抵抗性、肥満及び脂質障害などのII型糖尿病関連症状の予防及び治療に使用し得る。

Description

(関連出願)
本出願は、ここに援用される2009年1月23日出願の米国仮出願第61/146,833号の特典を主張する。
本発明は、Gタンパク質共役受容体40(GPR40、遊離脂肪酸受容体FFARとしても知られる)のアゴニストであるペンタフルオロスルホラン含有化合物、該化合物を含有する医薬組成物及び哺乳動物におけるインスリンレベルを制御するためのこれら化合物の使用に関する。該化合物は、例えば、II型糖尿病の予防及び治療に、またインスリン抵抗性、肥満及び脂質障害などのII型糖尿病関連症状の予防及び治療に使用し得る。
糖尿病は原因となる多くの要素に由来する病状又は経過に関係し、絶食状態における又はグルコース負荷試験に際してのグルコースの投与後の、血漿グルコースレベルの上昇(高血糖)を特徴とする。永続性又は非制御性高血糖症は、広範囲の病態と関連がある。糖尿病は空腹時血糖レベルの上昇と、また増大した早期心血管系疾患及び早期死亡率と関連がある。また、糖尿病は種々の代謝性症状、例えば、脂質、リポタンパク質、アポリポタンパク質代謝の改変及び他の代謝性及び血行動態性疾患に直接的及び間接的に関係する。従って、糖尿病患者は巨大血管及び微小血管系合併症のリスクが増大する。かかる合併症は、冠心臓疾患、脳卒中、末梢血管系疾患、高血圧症、腎症、末梢神経障害及び網膜症などの疾患及び症状に繋がり得る。それ故、グルコース恒常性の治療的制御と矯正が糖尿病の臨床管理と治療において重要と考えられる。
糖尿病には一般に認識される2種の形態がある。I型糖尿病又はインスリン依存性糖尿病(IDDM)の場合、糖尿病患者の膵臓は、グルコースの取り込みと細胞による利用を調節するホルモン、インスリンの適切な量を生産することができない。II型糖尿病又は非インスリン依存性糖尿病(NIDDM)の場合、患者の血漿インスリンレベルは、しばしば非糖尿病患者のレベルに匹敵する;しかしながら、II型糖尿病に罹患する患者の細胞は、正常若しくは上昇した血漿レベルの場合でも、グルコース及び脂質代謝に関して、とりわけ主たるインスリン感受性組織(筋肉、肝臓及び脂肪組織)において、インスリンの作用に抵抗性を発現する。
インスリン抵抗性は、細胞性インスリン受容体数の減少と関連するものではなく、むしろ良く理解されていないインスリン受容体結合後の欠陥と関連する。このインスリンに対する細胞抵抗性は、筋肉での細胞グルコースの取り込み、酸化及び貯蔵の不十分なインスリン活性化と、脂肪組織における脂肪分解及び肝臓におけるグルコース生産と分泌の不適切なインスリン抑制を生じる。インスリンに対する感受性低下の正味の作用は、血漿グルコースの適切な低下を伴うことなく血中を循環するインスリンが高いレベルにあることである(高血糖症)。高インスリン血症は、高血圧症発症のリスクファクターであり、血管系疾患の一因となる。
インスリン抵抗性を有する患者は、しばしば、あわせてシンドロームX又はメタボリックシンドロームといわれる数種の症候を有する。広く用いられる定義の一つによると、メタボリックシンドロームの患者は以下の5種の症候の群から選択される3種又はそれ以上の症候を有することが特徴である:(1)腹部肥満;(2)高トリグリセリド血症;(3)低高密度リポタンパク質コレステロール(HDL);(4)高血圧、及び(5)絶食時グルコース上昇(これは患者が糖尿病でもある場合、II型糖尿病の特徴的範囲にあり得る)。これらの症候それぞれは、成人における高血中コレステロールの検出、評価及び治療に関する国立コレステロール教育プログラム専門委員会の第三報告書(成人治療パネルIII又はATPIII)(国立保健研究所、2001、NIH公報No.01−3670)に臨床的に定義されている。メタボリックシンドロームの患者は、II型糖尿病であろうとなかろうと、それにより発症する巨大血管及び微小血管系合併症、例えば、アテローム性動脈硬化症及び冠心臓疾患などの発症のリスクが増大する。
II型糖尿病の利用可能な治療法は、その幾つかは長年実質的に変っていないが、それらを単独で、また組み合わせて使用する。しかし、これら治療法の多くは、限界があることが認識されている。例えば、体操と食事による脂肪、高糖性炭水化物及びカロリーの摂取減少が糖尿病症状を劇的に改善する一方で、指示されたこの治療法の遵守は、習慣として確固となっている座りっきりのライフスタイル及び過剰な食物の消費、とりわけ、高量の飽和脂肪含有食物の消費などの故に殆ど達成されていない。膵臓ベータ細胞を刺激してより多くのインスリンを分泌させるスルホニルウレア類(例:トルブタミド及びグリピジド)若しくはメグリチニドを投与することにより、及び/又はスルホニルウレア類若しくはメグリチニドが無効となった場合にインスリンを注射することにより、インスリンの血漿レベルを増加させると、組織中のインスリン抵抗性を刺激するのに十分なインスリン濃度を得ることができる。しかし、インスリン又はインスリン分泌促進剤(スルホニルウレア類又はメグリチニド)を投与すると、血漿グルコースが危険な程の低レベルとなることがあり、またさらに高い血漿インスリンレベルのため、インスリン抵抗性レベルが上昇することもある。ビグアニド類は、インスリン感受性を増大させ、高血糖症をある程度矯正することの可能な別個の分類の薬剤である。しかし、これらの薬剤は、乳酸アシドーシス、吐気及び下痢などを誘発する。
グリタゾン類(即ち、5−ベンジルチアゾリジン−2,4−ジオン類)は、II型糖尿病の治療に有用であることが証明されている別の分類の化合物である。これらの薬剤はII型糖尿病の数種の動物モデルにおいて、筋肉、肝臓及び脂肪組織におけるインスリン感受性を増大させ、高血糖症を発症させることなく、上昇した血漿グルコースレベルを部分的に又は完全に矯正する。現在市販されているグリタゾン類は、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)、主としてPPAR−γサブタイプのアゴニストである。PPAR−γアゴニズムは、一般に、グリタゾン類で観察されるインスリン増感の改善に関与していると信じられる。II型糖尿病の治療のために試験しつつある新規のPPARアゴニストは、アルファ、ガンマ又はデルタ−サブタイプ又はその組合せのアゴニストであり、多くの場合、グリタゾン類とは化学的に異なるものである(即ち、それらはチアゾリジンジオン類ではない)。深刻な副作用(例えば、肝毒性)が、トログリタゾンなどのグリタゾン薬物で治療した一部の患者に認められている。
ジペプチジルペプチダーゼ−IV(DPP−IV)酵素の阻害剤である化合物もまた、糖尿病、とりわけ、II型糖尿病の治療に有用であり得る薬物として、目下検討中である。
高血糖症及び糖尿病を治療する別の方法は、現在検討中である。新しい生化学的方法は、アルファ−グルコシダーゼ阻害剤(例:アカルボース)、タンパク質チロシンホスファターゼ−1B(PTP−1B)阻害剤及びグルカゴン受容体アンタゴニストによる治療などを含む。
遊離脂肪酸受容体GPR40(FFAR又はFFAR1)は、様々な鎖長の脂肪酸に結合する最近非稀用化されたGPCR類ファミリーの一部である。GPR40は長鎖FFA、特にオレイン酸、並びにPPAR−ガンマアゴニストのロシグリタゾンに結合する。GPR40は膵臓において高度に発現され、そこでCa++を流出させるPKC経路の活性化を介して、アゴニストの刺激に基づき、インスリン放出を生じるように機能する。この受容体はサル及びヒトの脳の至る処で発現されるが、げっ歯類では発現されない。
GPR40KOマウスでの当初の研究では、それらが高脂肪食餌誘発のインスリン抵抗性に抵抗すると報告されており、アンタゴニストメカニズムがこの標的として適切であろうことを示唆していた。しかし、該受容体の局在化と機能、並びに殆どのグループがこの当初の知見を再現しなかったという事実を仮定すると、アゴニストの使用は、糖尿病の治療のためにインスリン放出を増大させる適切な答えであると思われる。事実、GPR40のアゴニストは、インビトロでのグルコース依存性インスリン分泌を刺激し、インビボで上昇した血中グルコースレベルを低下させることが証明されている。参照例:Diabetes2008,57,2211;J.Med.Chem.2007,50,2807。
GPR40受容体アゴニストとして作用する化合物は、当該技術分野において既知である。WO2008/054674(メルクに譲渡)は、下記式で示される二環式誘導体を開示している。
Figure 2012515779
これらの誘導体は、II型糖尿病及び当該疾患と関連する症状(インスリン抵抗性、肥満及び脂質障害などを含む)の治療に有用であるといわれている。WO2006/083781、WO2006/083612、US2007/0265332及びWO2008/054674(すべてメルクに譲渡)は、GPR40受容体を調節し、II型糖尿病を治療するといわれる二環式誘導体を開示している。
その他の二環式誘導体は、糖尿病、肥満及び代謝障害などの病的状態の治療に有用であることが、当該技術分野で既知である。WO2004/058174(バイエルに譲渡)は、下記式で示されるインダン酢酸誘導体を開示しており、II型糖尿病、肥満及びアテローム性動脈硬化症の治療に有用であると述べている。
Figure 2012515779
US2005/0245529(ベーリンガー・インゲルハイム)は、MCH−受容体に拮抗することにより、代謝障害及び糖尿病を治療する上で有用であるといわれるアルキン誘導体を開示している。
GPR40受容体と関連する疾患及び障害を治療するための、哺乳動物のインスリンレベルを制御することにより良好な安全性プロフィールと有効性を示す新規化合物、製剤、処置法及び治療法が必要とされる。それ故、本発明の目的は、GPR40受容体と関連する疾患及び障害、例えば、高血糖症、糖尿病及び関係する代謝疾患及び兆候などの治療又は予防又は改善に有用な化合物を提供することにある。
発明の要旨
その多くの実施態様において、本発明はGPR40受容体のアゴニストである新規クラスの架橋及び縮合へテロ環化合物、又はその代謝産物、立体異性体、塩、溶媒和物若しくは多形、かかる化合物の調製法、かかる化合物の1種以上を含有する医薬組成物、かかる化合物の1種以上を含有する医薬製剤の調製法、及びGPR40受容体のアゴニストとして作用する化合物に関連する1つ以上の症状を治療、予防、阻害又は改善する方法を提供する。
一態様において、本出願は、ある種の化合物又は当該化合物の薬学的に許容される塩、エステル、代謝産物、溶媒和物、プロドラッグ若しくは多形を開示し、当該化合物は式:
Figure 2012515779
[式中、
Gは、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリールアルキルであり、これらは少なくとも1個(例えば、1個ないし3個)のRにより置換されていてもよく;
Lは、−O−、−C(O)−、−S(O)−又は−N(R)−であり;
Wは、−C−又は−N−であり;
Xは、単結合、−O−、−C(O)−、−S(O)、−C(R)(R)−又は−N(R)−であり;
Yは、単結合、−[C(R)(R)]−O−[C(R)(R)]、−[C(R)(R)]、−C(O)−[C(R)(R)]、−[C(R)(R)]−S(O)−[C(R)(R)]、−[C(R)(R)]−又は−N(R)−であり;
Rは、
(i)
Figure 2012515779
(ii)
Figure 2012515779
(iii)
Figure 2012515779
(iv)
Figure 2012515779
及び、
(v)テトラゾリル;からなる群より選択される基であり、
ここで、Qは、−CH−又は−N−であり;そして
Jは、−S−、−CH−、−O−又は−N(R)−であり;
は、独立してH、−OH、ハロ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル及びシクロアルキルアルキルからなる群より選択され;
は、独立してH、−OH、ハロ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル及びシクロアルキルアルキルからなる群より選択され;
は、独立してH、ハロゲン、−SF、−CN、−NO、−N(R)(R)、−OH、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルコキシ及び−S(O)−アルキルからなる群より選択され、ここで、当該アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル及びシクロアルキルアルコキシは、−OH、ハロ、アルキル、−S(O)−アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ及びシクロアルキルからなる群より選択される1個以上(例えば、1個ないし5個又は1個ないし3個)の基で置換されていてもよく;
は、独立してハロゲン、−CN、−NO、−N(R)(R)、−OH、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルコキシ、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、へテロアリールアルキル及び−S(O)−アルキルからなる群より選択され、ここで、当該アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルコキシ、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルは、−OH、ハロ、アルキル、−S(O)−アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ及びシクロアルキルからなる群より選択される1個以上(例えば、1個ないし5個又は1個ないし3個)の基で置換されていてもよく;
は、独立してH、アルキル及びハロアルキルからなる群より選択され;
は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
又は、R及びRが一緒になって、N原子に加えて、O、N(R)、N若しくはSからなる群より選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を有してもよい4員ないし7員のヘテロシクロアルキル又は5員若しくは5員のヘテロアリール環を形成し、ここで、当該環は、1個以上(例えば、1個ないし5個又は1個ないし3個)のR12基で置換されていてもよく;
は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、−C(O)−R、−C(O)O−R、−C(O)N(R)(R)、−C(O)−アルキレン−OR、−C(O)−アルキレン−N(R)(R)、−C(O)−アルキレン−S(O)−R、−S(O)−R、−S(O)−アルキレン−OR、−S(O)−アルキレン−N(R)(R)、−アルキレン−OR、−アルキレン−S(O)−R、−アルキレン−N(R)(R)及び−S(O)N(R)(R)からなる群より選択され、ここで、当該アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル及びアルキレンは、−OH、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ及びシクロアルキルからなる群より選択される1個以上(例えば、1個ないし5個又は1個ないし3個)の基で置換されていてもよく;
は、独立してH、アルキル、ハロアルキルからなる群より選択され;
10は、独立してH、−OH、アルキル、アルキル、シクロアルキル又はアルコキシからなる群より選択され、ここで、当該アルキル、アルキル、シクロアルキル又はアルコキシ基は、ハロ及び−ORからなる群より選択される少なくとも1個(例えば、1個ないし5個又は1個ないし3個)の置換基で置換されていてもよく;
11は、独立してH、アルキル及びハロアルキルからなる群より選択され;
ここで、R、R、R及びRにおけるアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキル基は、それぞれ未置換であるか又は独立して1個以上(例えば、1個ないし5個又は1個ないし3個)のR12基で置換されていてもよく、
ここで、R12は、独立してアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、−OR、−C(O)−R、−C(O)O−R、−S(O)−R、−N(R)(R)、−C(O)N(R)(R)及び−S(O)N(R)(R)、−NO、−SF、−CN及びハロからなる群より選択され、ここで、R12における各アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキル基は、独立して未置換であるか又は1個以上(例えば、1個ないし5個又は1個ないし3個)のR13基で置換され、
ここで、R13は、独立してアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、−OR、−C(O)−R、−C(O)O−R、−S(O)−R、−C(O)N(R)(R)及び−S(O)N(R)(R)、−NO、−SF、−CN及びハロからなる群より選択され;
mは、独立して、1、2又は3であり;
nは、独立して、0、1又は2であり;
pは、0、1、2又は3であり;
qは、独立して、0、1又は2であり;
rは、0又は1であり;そして
yは、1、2、3、4又は5である]で示される一般構造を有する。
別の態様において、本出願は、薬学的有効量の式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩、エステル、溶媒和物若しくはプロドラッグ、及び薬学的に許容される担体を含有する医薬組成物を提供する。
さらに別の態様において、本出願は、哺乳動物(例えば、ヒト)におけるインスリンレベルの制御方法であって、それを必要とする哺乳動物(例えば、ヒト)に有効量の式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩、エステル、溶媒和物若しくはプロドラッグを投与することを含む方法を提供する。
本発明の別の態様は、哺乳動物(例えば、ヒト)におけるII型糖尿病の予防又は治療方法であって、それを必要とする哺乳動物(例えば、ヒト)に有効量の式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩、エステル、溶媒和物若しくはプロドラッグを投与することを含む方法を提供することである。
本発明の別の態様は、哺乳動物(例えば、ヒト)におけるII型糖尿病に関連する症状(例えば、インスリン抵抗性、肥満及び脂質障害)の予防又は治療方法であって、それを必要とする哺乳動物(例えば、ヒト)に有効量の式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩、エステル、溶媒和物若しくはプロドラッグを投与することを含む方法を提供することである。
本発明の別の態様は、哺乳動物(例えば、ヒト)におけるシンドロームXの予防又は治療方法であって、それを必要とする哺乳動物(例えば、ヒト)に有効量の式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩、エステル、溶媒和物若しくはプロドラッグを投与することを含む方法を提供することである。
詳細な検討
一実施態様において、本発明は、構造式(I)で示されるある種の架橋縮合へテロ環化合物又は薬学的に許容されるその塩、エステル、溶媒和物若しくはプロドラッグを開示する(この場合の種々の基は上記のとおりである)。
本発明の一実施態様は、式(I)において、Wが−CH−である化合物である。
本発明の別の実施態様は、式(I)において、Xが単結合である化合物である。
本発明の別の実施態様は、式(I)において、Xが−CH−である化合物である。
本発明の別の実施態様は、式(I)において、Xが−O−である化合物である。
別の実施態様は、式(I)において、Yが単結合である化合物である。
別の実施態様は、式(I)において、Yが−CH−である化合物である。
別の実施態様は、式(I)において、Yが−CH−CH−である化合物である。
別の実施態様は、式(I)において、Wが−CH−であり、Rがハロゲン、シアノ又は−SFであり、pが1である化合物である。
別の実施態様は、式(I)において、Gがアリール(例えば、フェニル又はナフチル)である化合物である。
別の実施態様は、Gがヘテロアリールの場合であり、例えば、ピリジル、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピリミジニル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、フラザニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、キノキサリニル、フタラジニル、ベンゾフラザニル、インドリル、アザインドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、イミダゾリル、チエノピリジル、キナゾリニル、チエノピリミジル、イソキノリニル、ベンゾアザインドリル、1,2,4−トリアジニル、ベンゾチアゾリルである。
別の実施態様は、式(I)において、Gがフェニル又はナフチルであり、Rが存在しない化合物である。
別の実施態様は、式(I)において、Gが1個のR基により置換されているフェニル又はナフチルであり、R基がハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)又はハロ(例えば、フルオロ又はクロロ)である化合物である。
別の実施態様は、式(I)において、Gがピリミジニル、ピリジル又はチアゾリルであり、Rが存在しない化合物である。
別の実施態様は、式(I)において、Gが1個のR基により置換されているピリミジニル、ピリジル又はチアゾリルであり、R基がハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)又はハロ(例えば、フルオロ又はクロロ)である化合物である。
別の実施態様は、式(I)において、yが1である化合物である。
別の実施態様は、式(I)において、yが2である化合物である。
別の実施態様は、式(I)において、yが3である化合物である。
別の実施態様は、式(I)において、rが0である化合物である。
別の実施態様は、式(I)において、rが1である化合物である。
別の実施態様は、式(I)において、Rが−CH−C(O)−OHである化合物である。
別の実施態様は、式(I)において、Rが−CH−C(O)−O(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(I)においてR、が−CH−C(O)−NHである化合物である。
別の実施態様は、式(I)においてRが、
Figure 2012515779
で示され、そしてRがH又は−(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)においてRが、
Figure 2012515779
で示され、そしてRが独立してH又は−(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(I)においてRが、
Figure 2012515779
で示され、そしてRがH又は−(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(I)においてRが、
Figure 2012515779
で示され、そしてRがH又は−(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(I)においてRが、
Figure 2012515779
で示され、そしてRがH又は−(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(I)においてRが、
Figure 2012515779
で示され、RがH又は−(C−C)アルキルであり、そしてR11がRがH又は−(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(I)においてRが、
Figure 2012515779
で示され、RがH又は−(C−C)アルキルであり、そしてR11がRがH又は−(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(I)においてRが、
Figure 2012515779
で示され、RがH又は−(C−C)アルキルであり、そしてR11がRがH又は−(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(I)においてRが、
Figure 2012515779
で示され、RがH又は−(C−C)アルキルであり、そしてR11がRがH又は−(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(I)において、Rがテトラゾリルである化合物である。
別の実施態様は、式(I)において、Lが−O−である化合物である。
別の実施態様は、式(I)において、Lが−N(R)−であり、そしてRがH又は(C−C)アルキル又はハロ−(C−C)−アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(I)において、Rが存在しないか又はRがハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)若しくはハロである化合物である。
本発明の別の実施態様は、式:
Figure 2012515779
[式中、
Gは、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリールアルキルであり、これらは少なくとも1個のRにより置換されていてもよく;
Lは、−O−、−C(O)−、−S(O)−又は−N(R)−であり;
Wは、−C−又は−N−であり;
Yは、単結合、−[C(R)(R)]−O−[C(R)(R)]、−[C(R)(R)]−C(O)−[C(R)(R)]、−[C(R)(R)]−S(O)−[C(R)(R)]、−[C(R)(R)]−又は−N(R)−であり;
Rは、
(i)
Figure 2012515779
(ii)
Figure 2012515779
(iii)
Figure 2012515779
(iv)
Figure 2012515779
及び、
(v)テトラゾリル;からなる群より選択される基であり、
ここで、Qは、−CH−又は−N−であり;そして
Jは、−S−、−CH−、−O−又は−N(R)−であり:
は、独立してH、−OH、ハロ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル及びシクロアルキルアルキルからなる群より選択され;
は、独立してH、−OH、ハロ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル及びシクロアルキルアルキルからなる群より選択され;
は、独立してH、ハロゲン、−SF、−S(O)−アルキル、−CN、−NO、−N(R)(R)、−OH、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル及びシクロアルキルアルコキシからなる群より選択され、ここで、当該アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル及びシクロアルキルアルコキシは、−OH、ハロ、−S(O)−アルキル、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ及びシクロアルキルからなる群より選択される1個以上の基で置換されていてもよく;
は、独立してハロゲン、−CN、−NO、−N(R)(R)、−OH、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルコキシ、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、へテロアリールアルキル及び−S(O)−アルキルからなる群より選択され、ここで、当該アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルコキシ、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルは、−OH、ハロ、アルキル、−S(O)−アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ及びシクロアルキルからなる群より選択される1個以上の基で置換されていてもよく;
は、独立してH、アルキル、ハロアルキルからなる群より選択され;
は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
又は、R及びRが一緒になって、N原子に加えて、O、N(R)、N若しくはSからなる群より選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を有してもよい4員ないし7員のヘテロシクロアルキル又は5員若しくは5員のヘテロアリール環を形成し、ここで、当該環は、1個以上のR12基で置換されていてもよく;
は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、−C(O)−R、−C(O)O−R、−C(O)N(R)(R)、−C(O)−アルキレン−OR、−C(O)−アルキレン−N(R)(R)、−C(O)−アルキレン−S(O)−R、−S(O)−R、−S(O)−アルキレン−OR、−S(O)−アルキレン−N(R)(R)、−アルキレン−OR、−アルキレン−S(O)−R、−アルキレン−N(R)(R)及び−S(O)N(R)(R)からなる群より選択され、ここで、当該アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル及びアルキレンは、−OH、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ及びシクロアルキルからなる群より選択される1個以上の基で置換されていてもよく;
は、独立してH、アルキル、ハロアルキルからなる群より選択され;
10は、独立してH、−OH、アルキル、アルキル、シクロアルキル又はアルコキシからなる群より選択され、ここで、当該アルキル、アルキル、シクロアルキル又はアルコキシ基は、ハロ及び−ORからなる群より選択される少なくとも1個の置換基で置換されていてもよく;
11は、独立してH、アルキル及びハロアルキルからなる群より選択され;
ここで、R、R、R及びRにおけるアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキル基は、それぞれ未置換であるか又は独立して1個以上のR12基で置換されていてもよく、ここで、
12は、独立してアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、−OR、−C(O)−R、−C(O)O−R、−S(O)−R、−C(O)N(R)(R)及び−S(O)N(R)(R)、−NO、−SF、−CN、−N(R)(R)及びハロからなる群より選択され、ここで、R12における各アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキル基は、独立して未置換であるか又は1個以上のR13基で置換され、ここで、
13は、独立してアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、−OR、−C(O)−R、−C(O)O−R、−S(O)−R、−C(O)N(R)(R)及び−S(O)N(R)(R)、−NO、−SF、−CN及びハロからなる群より選択され;
mは、独立して、1、2又は3であり;
nは、独立して、0、1又は2であり;
pは、0、1、2又は3であり;
qは、独立して、0、1又は2であり;
rは、0又は1であり;そして
yは、1、2、3、4又は5である]で示される式(I)の化合物又は薬学的に許容されるそのエステル、塩、溶媒和物若しくはプロドラッグである。
別の実施態様は、式(Ia)において、Yが単結合である化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)において、Yが−CH−である化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)において、Yが−CH−CH−である化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)において、Wが−CH−であり、Rがハロゲン、シアノ又は−SFであり、そしてpが1である化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)において、Gがアリール、例えば、フェニル又はナフチルである化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)において、Gがヘテロアリール、例えば、ピリジル、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピリミジニル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、フラザニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、キノキサリニル、フタラジニル、ベンゾフラザニル、インドリル、アザインドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、イミダゾリル、チエノピリジル、キナゾリニル、チエノピリミジル、イソキノリニル、ベンゾアザインドリル、1,2,4−トリアジニル、ベンゾチアゾリルである化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)において、Gがフェニル又はナフチルであり、そしてRが存在しない化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)において、Gが1個のR基により置換されているフェニル又はナフチルであり、R基がハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)又はハロ(例えば、フルオロ又はクロロ)である化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)において、Gがピリミジニル、ピリジル又はチアゾリルであり、そしてRが存在しない化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)において、Gが1個のR基により置換されているピリミジニル、ピリジル又はチアゾリルであり、R基がハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)又はハロ(例えば、フルオロ又はクロロ)である化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)において、yが1である化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)において、yが2である化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)において、yが3である化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)において、Rが−CH−C(O)−OHである化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)において、Rが−CH−C(O)−O(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)において、Rが−CH−C(O)−NHである化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)においてRが、
Figure 2012515779
で示され、そして、RがH又は−(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)においてRが、
Figure 2012515779
で示され、そして、Rが独立してH又は−(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)においてRが、
Figure 2012515779
で示され、そして、RがH又は−(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)においてRが、
Figure 2012515779
で示され、そして、RがH又は−(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)においてRが、
Figure 2012515779
で示され、そして、RがH又は−(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)において、Lが−O−である化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)において、Lが−N(R)−であり、そして、RがH又は−(C−C)アルキル又はハロ−(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(Ia)において、RがH、ハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)又はハロである化合物である。
本発明の別の実施態様は、式(Ib):
Figure 2012515779
[式中、
Gは、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリールアルキルであり、これらは少なくとも1個のRにより置換されていてもよく;
Lは、−O−、−C(O)−、−S(O)−又は−N(R)−であり;
Wは、−C−又は−N−であり;
Xは、単結合、−O−、−C(O)−、−S(O)、−C(R)(R)−又は−N(R)−であり;
Yは、単結合、−[C(R)(R)]−O−[C(R)(R)]、−[C(R)(R)]−C(O)−[C(R)(R)]、−[C(R)(R)]−S(O)−[C(R)(R)]、−[C(R)(R)]−又は−N(R)−であり;
Rは、
(i)
Figure 2012515779
(ii)
Figure 2012515779
(iii)
Figure 2012515779
(iv)
Figure 2012515779
及び、
(v)テトラゾリル;からなる群より選択される基であり、
ここで、Qは、−CH−又は−N−であり;そして
Jは、−S−、−CH−、−O−又は−N(R)−であり;
は、独立してH、−OH、ハロ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル及びシクロアルキルアルキルからなる群より選択され;
は、独立してH、−OH、ハロ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル及びシクロアルキルアルキルからなる群より選択され;
は、独立してH、ハロゲン、−SF、−S(O)−アルキル、−CN、−NO、−N(R)(R)、−OH、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル及びシクロアルキルアルコキシからなる群より選択され、ここで、当該アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル及びシクロアルキルアルコキシは、−OH、ハロ、−S(O)−アルキル、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ及びシクロアルキルからなる群より選択される1個以上の基で置換されていてもよく;
は、独立してハロゲン、−CN、−NO、−N(R)(R)、−OH、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルコキシ、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、へテロアリールアルキル及び−S(O)−アルキルからなる群より選択され、ここで、当該アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルコキシ、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルは、−OH、ハロ、アルキル、−S(O)−アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ及びシクロアルキルからなる群より選択される1個以上の基で置換されていてもよく;
は、独立してH、アルキル、ハロアルキルからなる群より選択され;
は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
又は、R及びRが一緒になって、N原子に加えて、O、N(R)、N若しくはSからなる群より選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を有してもよい4員ないし7員のヘテロシクロアルキル又は5員若しくは5員のヘテロアリール環を形成し、ここで、当該環は、1個以上のR12基で置換されていてもよく;
は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、−C(O)−R、−C(O)O−R、−C(O)N(R)(R)、−C(O)−アルキレン−OR、−C(O)−アルキレン−N(R)(R)、−C(O)−アルキレン−S(O)−R、−S(O)−R、−S(O)−アルキレン−OR、−S(O)−アルキレン−N(R)(R)、−アルキレン−OR、−アルキレン−S(O)−R、−アルキレン−N(R)(R)及び−S(O)N(R)(R)からなる群より選択され、ここで、当該アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル及びアルキレンは、−OH、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ及びシクロアルキルからなる群より選択される1個以上の基で置換されていてもよく;
は、独立してH、アルキル、ハロアルキルからなる群より選択され;
10は、独立してH、−OH、アルキル、アルキル、シクロアルキル又はアルコキシからなる群より選択され、ここで、当該アルキル、アルキル、シクロアルキル又はアルコキシ基は、ハロ及び−ORからなる群より選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
11は、独立してH、アルキル及びハロアルキルからなる群より選択され;
ここで、R、R、R及びRにおけるアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキル基は、それぞれ未置換であるか又は独立して1個以上のR12基で置換されていてもよく、ここで、
12は、独立してアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、−OR、−C(O)−R、−C(O)O−R、−S(O)−R、−C(O)N(R)(R)及び−S(O)N(R)(R)、−NO、−SF、−CN、−N(R)(R)及びハロからなる群より選択され、ここで、R12における各アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキル基は、独立して未置換であるか又は1個以上のR13基で置換され、ここで、
13は、独立してアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、−OR、−C(O)−R、−C(O)O−R、−S(O)−R、−C(O)N(R)(R)及び−S(O)N(R)(R)、−NO、−SF、−CN及びハロからなる群より選択され;
mは、独立して、1、2又は3であり;
nは、独立して、0、1又は2であり;
pは、0、1、2又は3であり;
qは、独立して、0、1又は2であり;
rは、0又は1であり;そして
yは、1、2、3、4又は5である]で示される化合物又は薬学的に許容されるそのエステル、塩、溶媒和物若しくはプロドラッグである。
本発明の一実施態様は、式(Ib)において、Wが−CH−である化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)において、Xが単結合である化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)において、Xが−CH−である化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)において、Xが−O−である化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)において、Yが単結合である化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)において、Yが−CH−である化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)において、Yが−CH−CH−である化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)において、Wが−CH−であり、そして、Rがハロゲン、シアノ又は−SFであり、pが1である化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)において、Gがアリール(例えば、フェニル又はナフチル)である化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)において、Gがヘテロアリールの場合であり、例えば、ピリジル、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピリミジニル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、フラザニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、キノキサリニル、フタラジニル、ベンゾフラザニル、インドリル、アザインドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、イミダゾリル、チエノピリジル、キナゾリニル、チエノピリミジル、イソキノリニル、ベンゾアザインドリル、1,2,4−トリアジニル、ベンゾチアゾリルの化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)において、Gがフェニル又はナフチルであり、そして、Rが存在しない化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)において、Gが1個のR基により置換されているフェニル又はナフチルであり、R基がハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)又はハロ(例えば、フルオロ又はクロロ)である化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)において、Gがピリミジニル、ピリジル又はチアゾリルであり、そして、Rが存在しない化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)において、Gが1個のR基により置換されているピリミジニル、ピリジル又はチアゾリルであり、R基がハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)又はハロ(例えば、フルオロ又はクロロ)である化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)において、yが1である化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)において、yが2である化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)において、yが3である化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)において、Rが−CH−C(O)−OHである化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)において、Rが−CH−C(O)−O(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)において、Rが−CH−C(O)−NHである化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)においてRが、
Figure 2012515779
で示され、そして、RがH又は−(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)においてRが、
Figure 2012515779
で示され、そして、Rが独立してH又は−(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)においてRが、
Figure 2012515779
で示され、そして、RがH又は−(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)においてRが、
Figure 2012515779
で示され、そして、RがH又は−(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)においてRが、
Figure 2012515779
で示され、そして、RがH又は−(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)において、Lが−O−である化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)において、Lが−N(R)−であり、RがH又は−(C−C)アルキル又はハロ−(C−C)アルキルである化合物である。
別の実施態様は、式(Ib)において、Rが存在しないか又はRがハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)若しくはハロである化合物である。
本発明のさらなる実施態様は、
Figure 2012515779
からなる群より選択される化合物又は薬学的に許容されるそのエステル、塩若しくは溶媒和物である。
本発明のさらなる実施態様は、単離及び精製された形状の式(I)の化合物である。
本発明のさらなる実施態様は、II型糖尿病の治療のための医薬の製造における、式(I)で示される化合物又は薬学的に許容されるその塩、エステル、溶媒和物若しくはプロドラッグの使用である。
本発明のさらなる実施態様は、II型糖尿病と関連する疾患(例えば、インスリン抵抗性、肥満及び脂質障害)の治療のための医薬の製造における、式(I)で示される化合物又は薬学的に許容されるその塩、エステル、溶媒和物若しくはプロドラッグの使用である。
本発明のさらなる実施態様は、シンドロームXの治療のための医薬の製造における、式(I)で示される化合物又は薬学的に許容されるその塩、エステル、溶媒和物若しくはプロドラッグの使用である。
上記及び本明細書全体にて使用する場合、以下の用語は、別に特に断りのない限り、以下の意味を有すると理解するものとする:
“患者”は、ヒト及び動物の双方を包含する。
“哺乳類”は、ヒト及び他の哺乳動物を意味する。
“アルキル”とは、直鎖又は分枝であって、鎖中に約1個ないし約20個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基を意味する。好適なアルキル基は、鎖中に約1個ないし約12個の炭素原子を含む。より好適なアルキル基は、鎖中に約1個ないし約6個の炭素原子を含む。分枝とは、メチル、エチル又はプロピルなどの1個以上の低級アルキル基が線状のアルキル鎖に結合していることを意味する。“低級アルキル”とは、鎖中に約1個ないし約6個の炭素原子を有する基を意味し、直鎖であっても、分枝であってもよい。“置換アルキル”という用語は、アルキル基が同一若しくは異なっていてもよい1個以上の置換基で置換されていることを意味し、各置換基はハロ、アルキル、アリール、シクロアルキル、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルチオ、アミノ、−NH(アルキル)、−NH(シクロアルキル)、−N(アルキル)、カルボキシ及び−C(O)O−アルキルからなる群より独立して選択される。適当なアルキル基の例は、限定されるものではないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル及びt−ブチルを含む。
“アルキレン”とは、二価のアルキル基、例えば、−CH−(メチレン)又は−CHCH−(エチレン)を意味する。水素基は、上記アルキルについて定義したアルキル置換基1個以上と置換わり得る。
“アリール”は芳香族の単環式又は多環式環系を意味し、その場合、多環式環の少なくとも1つがアリール環であって、約6個ないし約14個の炭素原子、好ましくは約6個ないし約10個の炭素原子を含む。アリール基は、同一若しくは異なっていてもよく、また本明細書にて定義した1個以上の“環系置換基”により置換されてもよい。適当なアリール基の例は、限定されるものではないが、フェニル及びナフチルを含む。アリール多環式環系の例は、限定されるものではないが、
Figure 2012515779
を包含する。
“ヘテロアリール”とは、芳香族の単環式又は多環式環系を意味し、その場合、多環式環の少なくとも1つが芳香性であって、約5個ないし約14個の環原子、好ましくは約5個ないし約10個の環原子を含み、その場合の1個以上の環原子が炭素以外の元素、例えば、窒素、酸素若しくはイオウ単独又はその組合せである。好適なヘテロアリールは約5個ないし約6個の環原子を含む。“ヘテロアリール”は、同一若しくは異なっていてもよい、そして本明細書にて定義した1個以上の“環系置換基”により置換されてもよい。ヘテロアリール語根の前の接頭辞、アザ、オキサ又はチアは、少なくとも1個の窒素、酸素又はイオウ原子が、それぞれ環原子として存在することを意味する。ヘテロアリールの窒素原子は、対応するN−オキシドに酸化されていてもよい。適当なヘテロアリールの例は、限定されるものではないが、ピリジル、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピリミジニル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、フラザニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、キノキサリニル、フタラジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、イミダゾ[2,1−b]チアゾリル、ベンゾフラザニル、インドリル、アザインドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、イミダゾリル、チエノピリジル、キナゾリニル、チエノピリミジル、ピロロピリジル、イミダゾピリジル、イソキノリニル、ベンゾアザインドリル、1,2,4−トリアジニル、ベンゾチアゾリルなどを含む。
ヘテロアリール多環式環系の例は、限定されるものではないが、
Figure 2012515779
を包含する。
“アラルキル”又は“アリールアルキル”とは、アリールとアルキルが既に記載したようなアリール−アルキル−基を意味する。好適なアラルキルは低級アルキル基を含む。適当なアラルキル基の例は、限定されるものではないが、ベンジル、2−フェネチル及びナフタレニルメチルを含む。母体部分への結合はアルキルを経由する。
“アルキルアリール”とは、アルキルとアリールとが既に記載したようなアルキル−アリール−基を意味する。好適なアルキルアリールは低級アルキル基を含んでなる。適当なアルキルアリール基の例は、限定されるものではないが、トリルである。母体部分への結合はアリールを経由する。
“シクロアルキル”は、非芳香族の単環式又は多環式環系を意味し、約3個ないし約10個の炭素原子、好ましくは約5個ないし約10個の炭素原子を含む。好適なシクロアルキル環は、約5個ないし約7個の環原子を含む。シクロアルキルは、同一若しくは異なっていてもよく、また上記に定義した1個以上の“環系置換基”により置換されていてもよい。適当な単環式シクロアルキルの例は、限定されるものではないが、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどを含む。適当な多環式シクロアルキルの例は、限定されるものではないが、1−デカリニル、ノルボルニル、アダマンチルなどを含む。
“シクロアルキルアルキル”とは、シクロアルキルとアルキルが既に記載したようなシクロアルキル−アルキル−基を意味する。好適なシクロアルキルアルキルは低級アルキル基を含む。
“ハロゲン”及び“ハロ”とは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を意味する。好適には、フッ素、塩素又は臭素であり、より好適には、フッ素及び塩素である。
“環系置換基”とは、例えば、環系上の利用可能な水素と置換わる芳香族の又は非芳香族の環系に結合する置換基を意味する。環系置換基は同一であっても、異なっていてもよく、それぞれが独立して、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、アルキルアリール、へテロアラルキル、アルキルヘテロアリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アシル、アロイル、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、アラルキルチオ、へテロアラルキルチオ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、YN−、YN−アルキル−、YNC(O)−及びYNSO−からなる群より選択され、ここで、Y及びYは、同一であっても、異なっていてもよく、独立して、水素、アルキル、アリール及びアラルキルからなる群より選択される。
“ヘテロシクロアルキル”又は“ヘテロシクリル”とは、約3個ないし約10個の環原子、好ましくは、約5個ないし約10個の環原子を含む非芳香族の飽和単環式又は多環式環系を意味し、ここで、環系原子の1個以上は、炭素以外の元素、例えば、窒素、酸素若しくはイオウの単独又は組合せである。環系に存在する酸素及び/又はイオウ原子は隣接していない。好適なヘテロシクリルは、約5個ないし約6個の環原子を含む。ヘテロシクリル語根名の前の接頭辞、アザ、オキサ又はチアは、少なくとも1個の窒素、酸素又はイオウ原子が、それぞれ環原子として存在することを意味する。ヘテロシクリル環中の−NHは、例えば、−N(Boc)、−N(CBz)、−N(Tos)基などのように保護されて存在してもよく;かかる保護基もまた、本発明の一部と考えられる。ヘテロシクリルは、同一若しくは異なっていてもよく、また本明細書にて定義した1個以上の“環系置換基”により置換されていてもよい。ヘテロシクリルの窒素原子又はイオウ原子は、対応するN−オキシド、S−オキシド又はS,S−ジオキシドに酸化されていてもよい。適当な単環式ヘテロシクリル環の例は、限定されるものではないが、ピペリジル、ピロリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、1,4−ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニルなどを含む。
留意すべきことは、本発明の系を含む飽和ヘテロシクリルにおいて、N、O又はS原子に隣接する炭素原子上には、ヒドロキシル、アミノ又はチオール基が存在しないことである。従って、例えば、以下の環:
Figure 2012515779
には、2位及び5位と付した炭素に直接結合する−OHが存在しない。留意すべきことは、この定義がN、O又はSに隣接するC原子上の(=O)、(=S)若しくは(=N)置換又はそれらの互変異性体を排除するものではないことである。従って、例えば、上記の環において、炭素5上の(=O)置換又はそのイミノエーテル互変異性体が可能である。
本発明を説明する例は、限定されるものではないが、以下のとおりである:
Figure 2012515779
以下の例は、限定するものではないが、本発明が意図するものではない遊離基を説明するためのものである:
Figure 2012515779
“ヘテロアリールアルキル”又は“ヘテロアラルキル”は、ヘテロアリールとアルキルが既に記載したようなヘテロアリール−アルキル−基を意味する。好適なヘテロアラルキルは低級アルキル基を含む。適当なアラルキル基の例は、限定されるものではないが、ピリジルメチル及びキノリン−3−イルメチルを含む。母体部分への結合はアルキルを経由する。
“ヘテロシクロアルキルアルキル”は、ヘテロアルキルとアルキルが既に記載したようなヘテロシクロアルキル−アルキル基を意味する。好適なヘテロシクロアルキルアルキルは低級アルキル基を含む。適切なヘテロシクロアルキルアルキル基の例は、限定されるものではないが、ピペリジルメチル、ピペリジルエチル、ピロリジルメチル、モルホリニルプロピル、ピペラジニルエチル、アジンジルメチル、アゼチジルエチル、オキシラニルプロピルなどを含む。母体部分への結合はアルキルを経由する。
“ヒドロキシアルキル”は、アルキルが既に定義したものであるHO−アルキル−基を意味する。好適なヒドロキシアルキルは低級アルキルを含む。適当なヒドロキシアルキル基の例は、限定されるものではないが、ヒドロキシメチル及び2−ヒドロキシエチルを含む。
“アシル”とは、有機酸基のカルボキシル基の−OHがある種の他の置換基と置換わっている基を意味する。適当な例は、限定されるものではないが、H−C(O)−、アルキル−C(O)−、シクロアルキル−C(O)−、ヘテロシクリル−C(O)−及びヘテロアリール−C(O)−基を含み、その場合の種々の基は既に記載したとおりのものである。母体部分への結合はカルボニルを経由する。好適なアシルは低級アルキルを含む。適当なアシル基の例は、限定されるものではないが、ホルミル、アセチル及びプロパノイルを含む。
“アロイル”は、アリール−C(O)−基のアリール基が既に記載したような基を意味する。母体部分への結合はカルボニルを経由する。適当な基の例は、限定されるものではないが、ベンゾイル及び1−ナフトイルを含む。
“アルコキシ”とは、アルキル−O−基のアルキル基が既に記載したような基を意味する。適当なアルコキシ基の例は、限定されるものではないが、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ及びn−ブトキシを含む。母体部分への結合はエーテル酸素を経由する。
“シクロアルコキシ”とは、シクロアルキル−O−基のシクロアルキル基が既に記載したような基を意味する。
“シクロアルキルアルコキシ”とは、シクロアルキルアルキル−O−基のシクロアルキルアルキル基が既に記載したような基を意味する。
“アリールオキシ”とは、アリール−O−基のアリール基が既に記載したような基を意味する。適当なアリールオキシ基の例は、限定されるものではないが、フェノキシ及びナフトキシを含む。母体部分への結合はエーテル酸素を経由する。
“アラルキルオキシ”又は“アリールアルキルオキシ”とは、アラルキル−O−基のアラルキル基が既に記載したような基を意味する。適当なアラルキルオキシ基の例は、限定されるものではないが、ベンジルオキシ及び1−又は2−ナフタレンメトキシを含む。母体部分への結合はエーテル酸素を経由する。
“ヘテロアリールアルコキシ”とは、ヘテロアリールアルキル−O−基のヘテロアリールアルキル基が既に記載したような基を意味する。
“ヘテロシクロアルキルアルコキシ”とは、ヘテロシクロアルキルアルキル−O−基のヘテロシクロアルキルアルキル基が既に記載したような基を意味する。
“アルキルチオ”とは、アルキル−S−基のアルキル基が既に記載したような基を意味する。適当なアルキルチオ基の例は、限定されるものではないが、メチルチオ及びエチルチオを含む。母体部分への結合はイオウを経由する。
“アリールチオ”は、アリール−S−基のアリール基が既に記載したような基を意味する。適当なアリールチオ基の例は、限定されるものではないが、フェニルチオ及びナフチルチオを含む。母体部分への結合はイオウを経由する。
“アラルキルチオ”とは、アラルキル−S−基のアラルキル基が既に記載したような基を意味する。適当なアラルキルチオ基の例は、限定されるものではないが、ベンジルチオである。母体部分への結合はイオウを経由する。
“ヘテロアルキルチオ”とは、ヘテロアルキル−S−基のヘテロアルキル基が既に記載したような基を意味する。
“ヘテロアリールチオ”とは、ヘテロアリール−S−基のヘテロアリール基が既に記載したような基を意味する。
“アルコキシカルボニル”とは、アルキル−O−CO−基を意味する。適当なアルコキシカルボニル基の例は、限定されるものではないが、メトキシカルボニル及びエトキシカルボニルを含む。母体部分への結合はカルボニルを経由する。
“アリールオキシカルボニル”とは、アリール−O−C(O)−基を意味する。適当なアリールオキシカルボニル基の例は、限定されるものではないが、フェノキシカルボニル及びナフトキシカルボニルを含む。母体部分への結合はカルボニルを経由する。
“アラルコキシカルボニル”とは、アラルキル−O−C(O)−基を意味する。適当なアラルコキシカルボニル基の例は、限定されるものではないが、ベンジルオキシカルボニルである。母体部分への結合はカルボニルを経由する。
“アルキルスルホニル”は、アルキル−S(O)−基を意味する。好適な基は、アルキル基が低級アルキルである基である。母体部分への結合はスルホニルを経由する。
“アリールスルホニル”は、アリール−S(O)−基を意味する。母体部分への結合はスルホニルを経由する。
“置換された”という用語は、明示された原子上の1個以上の水素が、明示された基から選択されたものと置換わっていることを意味するが、ただし、存在する状況下で明示された原子は標準原子価を超えず、また置換は安定な化合物を生成するものである。置換基及び/又は変数の組合せは、かかる組合せが安定な化合物を生成する場合にのみ可能である。“安定な化合物”又は“安定な構造”とは、反応混合物から有用な純度まで単離し、及び効果的な治療剤への製剤化に耐えるに十分に安定である化合物を意味する。
式(I)の炭素は、1個〜3個の珪素原子と置き換え得るが、ただし、すべての原子価の要件が満足されるものとする。
“置換されていてもよい”という用語は、特定の基、遊離基又は部分による任意の置換を意味する。
単結合としての直線( )は、一般に、可能な異性体の混合物又はそのいずれかを示し、異性体の例は、限定されるものではないが、(R)−及び(S)−立体化学を含むものである。例えば、
Figure 2012515779
破線(−−−)は任意の結合を表す。
例えば、下記のように環系中に引かれた線は、明示された線(結合)が置換可能な環原子のいずれかに結合し得ることを示し、その例は、限定されるものではないが、炭素、窒素及びイオウ環原子を含む。
Figure 2012515779
当該技術分野では周知のように、結合の末端に残基が描かれていない特定の原子から引かれた結合は、他に特に断りのない限り、その結合を介して原子に結合したメチル基を示す。例えば、以下のようである:
Figure 2012515779
また、留意すべきことは、本明細書中の本文、図面、実施例及び表中に、満たされていない原子価をもつヘテロ原子は、原子価を満足するために水素原子をもつと想定することである。
化合物中の官能基が“保護されている”という場合、このことは当該基が、該化合物を反応に付した場合に、保護されている部位での不所望の副反応を除外するために、当該基が修飾された形状にあることを意味する。適当な保護基は当業者が認識できるものであり、また標準的教科書(例えば、T.W.Greene et al,Protective Groups in Organic Synthesis(有機合成における保護基)(1991),Wiley,New York)を参照することにより認知し得よう。
何らかの変数(例えば、アリール、ヘテロ環、Rなど)がいずれかの構成要素又は式に一度ならず出現する場合、各出現ごとのその定義は、それぞれの他の出現でのその定義から独立している。
別に定義されない限り、変数についての定義はすべて、右側の基が分子に対する付着点を形成するという慣習に従う;即ち、定義がアリールアルキルである場合、これは定義のアルキル部分が分子に結合していることを意味する。さらに、二価の変数はすべて左から右に結合する。
本明細書にて使用する場合、“組成物”という用語は、特定量の特定成分を含有してなる生成物、並びに特定量の特定成分の組合せから、直接的又は間接的に生じる生成物を包含するものとする。
本出願においては、他に特に断りのない限り、式(I)などの構造式が提供されている場合に、当該式は、化合物のすべての形態、例えば、溶媒和物、水和物、立体異性体、互変異性体などを包含するものとする。
本発明化合物のプロドラッグ及び溶媒和物もまた、本明細書にて意図するものである。“プロドラッグ”という用語は、本明細書にて使用する場合、患者に投与した際に、代謝過程若しくは化学過程により化学的変換を受けて、式(I)で示される化合物又はその塩及び/又は溶媒和物を生じる薬物前駆体である化合物を意味する。プロドラッグの考察は文献(T.Higuchi and V. Stella,Pro−drugs as Novel Delivery Systems(新しい送達システムとしてのプロドラッグ)(1987) Volume 14 of the A.C.S.Symposium Series,及びBioreversible Carriers in Drug Design(薬物設計における生物可逆性担体)(1987)Edward B.Roche,ed.,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press)に提供されており、その両方を参照により本明細書の一部とする。
例えば、式(I)の化合物又は該化合物の薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物がカルボン酸官能基を含んでいる場合、プロドラッグは該酸基の水素原子と、例えば、(C−C)アルキル、(C−C12)アルカノイルオキシメチル、4個ないし9個の炭素原子を有する1−(アルカノイルオキシ)エチル、5個ないし10個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルカノイルオキシ)−エチル、3個ないし6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルオキシメチル、4個ないし7個の炭素原子を有する1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、5個ないし8個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、3個ないし9個の炭素原子を有するN−(アルコキシカルボニル)アミノメチル、4個ないし10個の炭素原子を有する1−(N−(アルコキシカルボニル)アミノ)エチル、3−フタリジル、4−クロトノラクトニル、ガンマ−ブチロラクトン−4−イル、ジ−N,N−(C−C)アルキルアミノ(C−C)アルキル(例えば、β−ジメチルアミノエチル)、カルバモイル−(C−C)アルキル、N,N−ジ(C−C)アルキルカルバモイル−(C−C)アルキル及びピペリジノ−、ピロリジノ−若しくはモルホリノ(C−C)アルキルなどの基とを置き換えることで形成されるエステルを含み得る。
同様に、式(I)の化合物がアルコール官能基を含む場合、プロドラッグはアルコール基の水素原子と、例えば、(C−C)アルカノイルオキシメチル、1−((C−C)アルカノイルオキシ)エチル、1−メチル−1−((C−C)アルカノイルオキシ)エチル、(C−C)アルコキシカルボニルオキシメチル、N−(C−C)アルコキシカルボニルアミノメチル、スクシノイル、(C−C)アルカノイル、α−アミノ(C−C)アルカノイル、アリールアシル及びα−アミノアシル又はα−アミノアシル−α−アミノアシルなどの基とを置き換えることにより形成することができ、この場合、各α−アミノアシル基は、独立して、天然産L−アミノ酸、−P(O)(OH)、−P(O)(O(C−C)アルキル)又はグリコシル(炭水化物のヘミアセタール体の水酸基の除去により得られる遊離基)などから選択される。
式(I)の化合物が、一級若しくは二級アミン中に又は含窒素へテロ環中に、例えば、イミダゾール若しくはピペラジン環中に、−NH−官能基を組入れている場合、プロドラッグはアミン基の水素原子と、例えば、R−カルボニル、RO−カルボニル、NRR’−カルボニル(ただし、R及びR’はそれぞれ独立して、(C−C10)アルキル、(C−C)シクロアルキル、ベンジルであるか又はR−カルボニルが天然のα−アミノアシル若しくは天然のα−アミノアシルである)、−C(OH)C(O)OY(式中、YはH、(C−C)アルキル若しくはベンジルである)、−C(OY)Y(式中、Yは(C−C)アルキルであり、Yは(C−C)アルキルである)、カルボキシ(C−C)アルキル、アミノ(C−C)アルキル又はモノ−N−若しくはジ−N,N−(C−C)アルキルアミノアルキル、−C(Y)Y(式中、YはH又はメチル及びYはモノ−N−若しくはジ−N,N−(C−C)アルキルアミノ、モルホリノ、ピペリジン−1−イル又はピロリジン−1−イルである)などの基とを置き換えることにより形成し得る。
本発明の1種以上の化合物は、非溶媒和物として、並びに、水、エタノールなどの薬学的に許容される溶媒との溶媒和形状として存在し得、本発明には溶媒和物及び非溶媒和物の両方の形状を包含するものとする。“溶媒和物”とは、本発明化合物と1種以上の溶媒分子との物理的会合物を意味する。この物理的会合は、水素結合など、様々な度合いのイオン性結合及び共有結合を含む。特定の事例において、溶媒和物は、例えば、1個以上の溶媒分子が結晶固体の結晶格子に取り込まれている場合に単離することができる。“溶媒和物”は溶液相及び単離可能な溶媒和物の両方を包含する。説明用の溶媒和物の例は、限定されるものではないが、エタノラート、メタノラートなどを含む。“水和物”は溶媒分子がHOである場合の溶媒和物である。
本発明の1種以上の化合物は、場合により溶媒和物に変換し得る。溶媒和物の調製は一般に既知である。従って、例えば、文献、M.Caira et al,J.Pharmaceutical Sci.,93(3),601−611 (2004)、は抗真菌剤フルコナゾールの溶媒和物について、酢酸エチル中、並びに水からの調製について記載している。溶媒和物、半溶媒和物、水和物などの同様の調製については、文献、E.C.van Tonder et al,AAPS PharmSciTech.,5(1),article 12(2004)及びA.L.Bingham et al,Chem.Commun.,603−604(2001)に記載されている。代表的な方法は、限定されるものではないが、本発明化合物を所望量の所望溶媒(有機溶媒又は水又はその混合物)に、室温よりも高い温度で溶解し、次いで、溶液を結晶形成に十分な速度で冷却し、次いで、結晶を標準的方法により単離することを含む。分析技法、例えば、IRスペクトル法などは、結晶中の溶媒(又は水)が溶媒和物(又は水和物)として存在することを示す。
グルクロニド及び硫酸塩など、式(I)の化合物への可逆的変換を受け得る代謝接合体は本発明にて意図される。
“有効量”又は“治療有効量”とは、所望の治療、改善、阻害若しくは予防効果を生じる上で有効な本発明の化合物又は組成物の量を記載するためのものである。
化合物について“精製した”、“精製した形状の”又は“単離精製した形状の”という用語は、本明細書にて使用する場合、合成工程(例えば、反応混合物から)又は天然起源又はその組合せから単離した後の当該化合物の物理的状態をいう。従って、化合物についての“精製した”、“精製した形状の”又は“単離精製した形状の”という用語は、精製工程又は本明細書に記載の工程若しくは当業者周知の工程(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)から得られた後の、本明細書に記載された又は当業者周知の標準的分析技法により特性化し得る十分な純度の、当該化合物の物理的状態をいう。
“カプセル”とは、有効成分を含有する組成物を保持又は収納するための、メチルセルロース、ポリビニルアルコール又は変性ゼラチン若しくはデンプンから作製された特別の容器又は封入物を表すものである。硬殻カプセルは、一般に、比較的高いゲル強度の骨とブタ皮ゼラチンの混合物から作製される。該カプセルはそれ自体、少量の色素、不透明剤、可塑剤及び保存剤を含有していてもよい。
“錠剤”とは、有効成分と適切な賦形剤とを含有する圧縮又は成形した固形の投与形状を表すものである。錠剤は湿式造粒法、乾式造粒法又はその組合せにより得られる混合物又は造粒物の圧縮により調製することができる。
“経口ゲル剤”とは、親水性半固体マトリックス中に分散又は溶解した有効成分を表すものである。
“構成用粉末”とは、水又はジュースに懸濁し得る有効成分と適当な賦形剤を含有する粉末混合物をいう。
“賦形剤”とは、通常、組成物又は投与形態の主要部分を作り上げる物質をいう。適当な賦形剤は、ラクトース、スクロース、マンニトール及びソルビトールなどの糖類;コムギ、トウモロコシ、コメ及びバレイショ由来のデンプン及び微結晶性セルロースなどのセルロースを含む。組成物中の賦形剤の量は、総組成物の重量で約10%ないし約90%の範囲であり、好ましくは重量で約25%ないし約75%、より好ましくは重量で約30ないし約60%、さらにより好ましくは約12%ないし約60%である。
“崩壊剤”とは、薬物を破壊(崩壊)し放出を促進するために組成物に添加する物質をいう。適当な崩壊剤は、デンプン;ナトリウムカルボキシメチルデンプンなどの“冷水可溶性”変性デンプン;天然及び合成ガム、例えば、イナゴマメ、カラヤ(梧桐)、クラスタマメ、トラガカント及び寒天など;メチルセルロース及びナトリウムカルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体;微結晶性セルロース及び架橋微結晶性セルロース、例えば、ナトリウムクロスカルメロース;アルギン酸及びアルギン酸ナトリウムなどのアルギン酸塩;ベントナイトなどのクレー;及び泡立て混合物などを含む。組成物中の崩壊剤の量は、重量で組成物の約2%ないし約15%の範囲、より好ましくは重量で約4%ないし約10%である。
“結合剤”とは、粉末を結合又は“接着”させ、顆粒を形成することにより凝集させる物質、従って、製剤において“接着剤”として作用する物質をいう。結合剤は希釈剤又は充填剤において既に利用可能な凝集力を増す。適当な結合剤は、スクロースなどの糖類;コムギ、トウモロコシ、コメ及びバレイショ由来のデンプン;アラビアゴム、ゼラチン及びトラガカントなどの天然ガム;アルギン酸、アルギン酸ナトリウム及びアルギン酸アンモニウムカルシウムなどの海草の誘導体;メチルセルロース及びナトリウムカルボキシメチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース物質;ポリビニルピロリドン;及び珪酸マグネシウムアルミニウムなどの無機物である。組成物中の結合剤の量は、重量で組成物の約2%ないし約20%、より好ましくは重量で約3%ないし約10%、さらにより好ましくは、重量で約3%ないし6%である。
“滑沢剤”は、圧縮した後の錠剤、顆粒などを、摩擦又は磨耗を減少させることにより鋳型又は成形型から外すことができるように、剤形に添加する物質を表すものである。適当な滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム若しくはステアリン酸カリウムなどのステアリン酸金属塩;ステアリン酸;高融点ワックス;及び水溶性滑沢剤、例えば、塩化ナトリウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール及びd’l−ロイシンなどを含む。滑沢剤は通常、圧縮前の最終段階で添加する;その理由は、滑沢剤が顆粒の表面に、またそれらと錠剤プレスの部分との間に存在しなければならないからである。組成物中の滑沢剤の量は、重量で組成物の約0.2%ないし約5%、好ましくは約0.5%ないし約2%、より好ましくは、重量で約0.3%ないし約1.5%である。
“滑り剤”は粘結性を防止し、造粒の流動特性を改善し、流動が円滑かつ均一となるようにする物質を意味する。適当な滑り剤は二酸化珪素及びタルクを含む。組成物中の滑り剤の量は、重量で総組成物の約0.1%ないし約5%、好ましくは重量で約0.5%ないし約2%の範囲である。
“着色剤”とは、組成物又は剤形に着色を施す添加剤をいう。かかる添加剤は食用色素及びクレー又は酸化アルミニウムなどの適当な吸着剤に吸着させた食用色素を含む。着色剤の量は、重量で総組成物の約0.1%ないし約5%、好ましくは約0.1%ないし約1%で変わり得る。
“生物学的利用能”(バイオアベイラビリティ)とは、標準又は対照に比較して薬物活性成分又は治療残基が投与された製剤から全身の循環系に吸収される比率と範囲をいう。錠剤を調製する常套の方法は既知である。かかる方法は、直接圧縮及び緊密化により製造される造粒圧縮などの乾式法又は湿式法又は他の特別の手法を含む。投与用の他の形状、例えば、カプセル、坐剤などの常套の調製法もまた周知である。
式(I)の化合物は塩を形成することが可能であり、その塩も本発明の範囲内である。式(I)の化合物を本明細書にて言及する場合、他に特に断りのない限り、その塩も言及していると理解される。“塩(類)”という用語は、本明細書にて使用する場合、無機酸及び/又は有機酸で形成される酸塩、並びに無機塩基及び/又は有機塩基で形成される塩基性塩を意味する。さらに、式(I)の化合物が、限定されるものではないが、ピリジン又はイミダゾールなどの塩基性部分、及び、限定されるものではないが、カルボン酸などの酸性部分を含む場合は、双性イオン(“分子内塩”)が形成されてもよく、本明細書にて使用される“塩(類)”という用語に包含される。薬学的に許容される(即ち、非毒性、生理学的に許容される)塩が好適であるが、他の塩もまた有用である。式(I)の化合物の塩は、例えば、式(I)の化合物と、ある量の酸又は塩基、例えば、当量のものとを、塩が沈殿する媒体などの媒体中で又は引き続き凍結乾燥に付す水性媒体中で反応させることにより、形成させ得る。
例示としての酸付加塩は、酢酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、二硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、リン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩(トシル酸塩としても知られる)などを含む。さらに、塩基性の医薬化合物から薬学的に有用な塩の形成に適すると一般に考えられる酸は、例えば、文献、S.Berge et al,Journal of Pharmaceutical Sciences(1977)66(1)1−19;P.Gould,International J.of Pharmaceutics(1986)33、201−217;Anderson et al,The Practice of Medicinal Chemistry(1996),Academic Press,New York及びThe Orange Book(Food & Drug Administration,Washington,D.C.(ウエブサイト)にて考察されている。これらの開示は参照により本発明の一部とする。
例示としての塩基塩は、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、リチウム塩及びカリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩及びマグネシウム塩など)、有機塩基との塩(例えば、ジシクロヘキシルアミン、t−ブチルアミンなどの有機アミンとの塩)及びアルギニン、リジンなどのアミノ酸との塩などを含む。塩基性含窒素基は、ハロゲン化低級アルキル(例えば、メチル、エチル及びブチルの塩化物、臭化物及びヨウ化物)、硫酸ジアルキル(例えば、硫酸ジメチル、ジエチル及びジブチル)、長鎖ハロゲン化物(例えば、デシル、ラウリル及びステアリルの塩化物、臭化物及びヨウ化物)、ハロゲン化アラルキル(例えば、臭化ベンジル及びフェネチル)、その他の薬剤により四級化されていてもよい。
かかる酸塩及び塩基塩は、すべて本発明の範囲内で薬学的に許容される塩であることを意図し、酸塩及び塩基塩のすべては、本発明の目的のためには、相当する化合物の遊離の形態と等価であると考えられる。
本発明化合物(該化合物の塩、溶媒和物及びプロドラッグ並びにプロドラッグの塩及び溶媒和物を含む)の立体異性体(例えば、幾何異性体、光学異性体など)はすべて、様々の置換基上の不斉炭素若しくはイオウにより存在し得る異性体など、例えば、エナンチオマー形状(不斉炭素の存在しない場合でも存在し得る)、回転異性体形状、アトロプ異性体及びジアステレオ異性体形状を含め、本発明の範囲内のもとする。例えば、式(I)の化合物が二重結合又は縮合環を組み込む場合、シス−体とトランス−体の双方並びに混合物が、本発明の範囲内に包含される。本発明化合物の個々の立体異性体は、例えば、他の異性体を実質的に含まないようにし得るし、又は、例えば、ラセミ体として又は他のすべて若しくは他の選択された立体異性体と混合し得る。本発明のキラル中心は、IUPAC1974の推奨により定義されたS又はR立体配置を有し得る。用語“塩”、“溶媒和物”、“プロドラッグ”などの使用は、本発明化合物のエナンチオマー、立体異性体、回転異性体、互変異性体、ラセミ体又はプロドラッグの塩、溶媒和物及びプロドラッグに同様に適用されるものとする。
ジアステレオマー混合物は、それらの物理化学的差異に基づき、当業者周知の方法、例えば、クロマトグラフィー及び/又は分別結晶により、それらの個々のジアステレオマーに分離することができる。エナンチオマーは、エナンチオマー混合物を適切な光学活性化合物(例えば、キラルアルコール又はモッシャー酸(Mosher’s acid)塩化物などのキラル補助剤)と反応させてジアステレオマー混合物に変換し、ジアステレオマーを分離し、個々のジアステレオマーを対応する純エナンチオマーに変換(例えば、加水分解)することにより分離することができる。また、式(I)の化合物の一部はアトロプ異性体(例えば、置換されたビアリール)であってもよく、本発明の一部と考えられる。エナンチオマーはまた、キラルHPLCカラムの使用により分離することもできる。
式(I)の化合物及び式(I)の化合物の塩、溶媒和物及びプロドラッグの結晶多形も本発明に包含されるものとする。
本発明はまた、1個以上の原子が、通常自然界に見出される原子質量又は質量数と異なる原子質量又は質量数を有する原子と置換わっているという事実以外、本明細書に詳述した化合物に一致する同位体標識した本発明化合物をも包含する。本発明化合物に取り込み得る同位体の例は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素及び塩素とヨウ素、例えば、それぞれ、H、H、11C、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、36Cl及び123Iなどを含む。
式(I)で示されるある種の同位体標識化合物(例えば、H及び14Cで標識した化合物)は、化合物及び/又は基質組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化(即ち、H)及び炭素−14(即ち、14C)同位体は、調製が容易なことと、検出し易いことで特に好適である。ある種同位体標識された式(I)の化合物は、医学画像処理の目的に有用であり得る。例えば、11C又は18Fのような陽電子放射同位体で標識した化合物は、陽電子放射断層撮影法(PET)での適用のために有用であり得、また123Iのようなガンマ線放射同位体で標識した化合物は、断層シンチグラフィー(SPECT)での適用のために有用である。さらに、重水素(即ち、H)などの重同位体での置換は、良好な代謝安定性(例えば、インビボでの半減期の増加又は投与要件の緩和)から生じるある種の治療上の有益性を与え、またそれ故、ある状況下で好適であり得る。さらに、重水素(即ち、H)などの重同位体での置換は、良好な代謝安定性(例えば、インビボでの半減期の増加又は投与要件の緩和)から生じるある種の治療上の有益性を与え、またそれ故、ある状況下で好適であり得る。加えて、エピマー化が起こる部位での同位体置換は、エピマー化過程を減速又は緩和し、それによって、化合物のより活性な又は有効な形状を長時間維持することが可能である。式(I)で示される同位体標識化合物、とりわけ、長い半減期(T1/2>1日)をもつ同位体を含む化合物は、一般に、本明細書の下記工程図及び/又は実施例に開示した手法と同様の手法に従って、非同位体標識試薬を適切な同位体標識試薬に置き換えることにより調製することができる。
本発明による化合物は、薬理学的性質を有し;とりわけ、式(I)の化合物は、GPR40受容体アゴニストとして有用であり得る。
式(I)の化合物の好適な投与量は、約0.1ないし100mg/kg体重/日である。特に好適な投与量は、式(I)の化合物又は当該化合物の薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物として0.1ないし30mg/kg体重/日である。
本発明化合物の薬理学的性質は、多くの薬理学的アッセイ法により確認し得る。後で説明する例示としての薬理学的アッセイ法は、本発明による化合物及びその塩で実施した。
本発明はまた、少なくとも1種の式(I)の化合物又は当該化合物の薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物及び少なくとも1種の薬学的に許容される担体を含有する医薬組成物をも目的とする。
本発明が記載する化合物から医薬組成物を調製する場合、不活性の薬学的に許容される担体は、固体であっても、液体であってもよい。固体形状の製剤は、粉末剤、錠剤、分散性顆粒、カプセル、カシェ剤及び坐剤である。粉末剤及び錠剤は、約5パーセントないし約95パーセントの有効成分から構成し得る。適当な固体担体は、当該技術分野で既知であり、例えば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖又はラクトースである。錠剤、粉末剤、カシェ剤及びカプセルは、経口投与に適する固体剤形として使用し得る。薬学的に許容される担体の例及び種々の組成物の製造方法の例は、文献、A.Gennaro(ed.),Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th Edition,(1990),Mack Publishing Co.,(イーストン、ペンシルバニア)に見出される。
液状の製剤は、溶液、懸濁剤及び乳剤を含む。一例としては、非経口注射については水溶液若しくは水−プロピレングリコール溶液を、又は溶液、懸濁剤及び乳剤については甘味剤及び乳白剤の添加を挙げることができる。液体形状の製剤はまた、鼻内投与用の溶液又は懸濁剤であってもよい。
本発明の態様は、医薬組成物が、式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩、エステル、溶媒和物若しくはプロドラッグと、少なくとも1種の薬学的に許容される担体、アシュバンド又は媒体とを含有する固体の剤形であることである。
液状の製剤は、溶液、懸濁剤及び乳剤を含む。一例としては、非経口注射用については水溶液若しくは水−プロピレングリコール溶液を、又は溶液、懸濁剤及び乳剤については甘味剤及び乳白剤の添加を挙げることができる。液体形状の製剤はまた、鼻内投与用の溶液又は懸濁剤であってもよい。
吸入に適するエーロゾル製剤は、溶液及び粉末形状の固体を含み、これらは不活性の圧縮ガス、例えば、窒素などの薬学的に許容される担体と組み合せ得る。
また、経口又は非経口投与用に、使用直前に液状製剤に変換することを意図する固体形状製剤も包含される。かかる液体形状は、溶液、懸濁剤及び乳剤を含む。
本発明化合物は経皮的に送達し得るものでもよい。経皮組成物は、クリーム、ローション、エーロゾル及び/又は乳剤の形状を採ることが可能であり、またこの目的のために当該技術分野において定法である、マトリックス又は保有体型の経皮パッチに含有させてもよい。
本発明化合物は、皮下送達することもできる。
好ましくは、該化合物は経口投与する。
好ましくは、医薬用製剤は単位投与剤形とする。かかる剤形において、製剤は適切な量の活性成分、例えば、所望の目的を達成するために有効な量を含有する適当なサイズの単一投与体にさらに分割する。
単位投与製剤中の活性化合物の量は、特定の適用に応じて、約1mgないし約1000mg、好ましくは、約1mgないし約500mg、より好ましくは、約1mgないし約100mgの範囲で変化し得るか又は調整し得る。
採用される実際の投与量は、患者の要求及び治療する症状の重症度に依存的に変化し得る。特定の状況に対する適当な投薬計画の判定は、当該技術分野の技術の範囲内である。便宜上、全一日投与量は分割して、必要とされるその日内に分割投与し得る。
本発明化合物及び/又は薬学的に許容されるその塩の投与量と投与頻度は、患者の年令、症状及び大きさ、並びに治療すべき症候の重篤度などの要因を考慮して、診療する医師の判断に従い調整する。経口投与に推奨される代表的な一日投与処方計画は、1回ないし4回分割用量として又は徐放性形状として、約1mg/日ないし約1000mg/日、好ましくは、1mg/日ないし100mg/日の範囲とし得る。
式(I)の化合物(薬学的に許容されるそれらの塩、エステル、溶媒和物及びプロドラッグを含む)は、式(I)の化合物が有用とされる疾患又は症状の治療又は改善に有用であり得る他の薬物と組み合わせて使用し得る。かかる他の薬物は、そのものについて通常に使用される経路及び用量で、式(I)の化合物と同時に又は連続して投与し得る。II型糖尿病、インスリン抵抗性、肥満、脂質障害、メタボリックシンドローム及びこれらの疾患を伴う併存疾患を有する患者の治療においては、1種を超える薬物を一般に投与する。本発明の化合物は一般に、これらの症状に対し、既に1種以上の他の薬物を服用している患者にも投与し得る。
式(I)の化合物(薬学的に許容されるそれらの塩、エステル、溶媒和物及びプロドラッグを含む)を1種以上の他の薬物と同時に使用する場合、かかる他の薬物と式(I)の化合物を含有する単位投与形状の医薬組成物が好適である。しかし、併用療法は式(I)の化合物と1種以上の他の薬物を、異なる重なり合うスケジュールで投与する治療法をも包含する。1種以上の他の有効成分と組み合わせて使用する場合、本発明化合物と他の有効成分は、それぞれを単独で使用する場合よりも低用量で使用し得ることも考慮される。従って、本発明の医薬組成物は、式(I)の化合物に加えて、1種以上の他の有効成分を含む組成物を包含する。
式(I)の化合物と組み合わせて投与し得るか、また別個に又は同じ医薬組成物として投与し得る他の有効成分の例は、限定されるものではないが、以下のとおりである:
(a)PPARガンマアゴニスト及び選択的PPARガンマ部分アゴニスト(SPPARM):グリタゾン類及び非グリタゾン類の両方を含む(例:トログリタゾン、ピオグリタゾン、エングリタゾン、MCC−555、ロシグリタゾン、バラグリタゾン、ネトグリタゾン、T−131、LY−300512及びLY−818及びUSP6,525,083、WO2004/020409及びWO2004/020408に記載されたSPPARM類);
(b)ビグアニド類:例えば、メトホルミン及びフェンホルミン;
(c)タンパク質チロシンホスファターゼ−1B(PTP−1B)阻害剤;
(d)ジペプチジルペプチダーゼIV(DP−IV)阻害剤、例えば、シタグリプチン、サキサグリプチン及びビルダグリプチン;
(e)インスリン又はインスリン模倣体;
(f)スルホニルウレア、例えば、トルブタミド、グリメピリド、グリピジド及び関連物質;
(g)α−グルコシダーゼ阻害剤(アカルボースなど):
(h)患者の脂質プロフィールを改善する以下の薬剤:(i)HMG−CoA還元酵素阻害剤(ロバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、リバスタチン、イタバスタチン、ZD−4522及び他のスタチン類)、(ii)胆汁酸金属イオン封鎖剤(コレスチラミン、コレスチポール及び架橋デキストランのジアルキルアミノアルキル誘導体)、(iii)ナイアシン受容体アゴニスト、ニコチニルアルコール、ニコチン酸若しくはその塩;(iv)フェノフィブリン酸誘導体などのPPARαアゴニスト(ゲミフィブロジル、クロフィブラート、フェノフィブラート及びベンザフィブラート)、(v)コレステロール吸収阻害剤、例えば、エゼチミブなど、(vi)アシルCoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACAT)阻害剤、例えばアバシミブ、(vii)CETP阻害剤、例えば、トルセトラピブ及びWO2005/100298、WO2006/014413及びWO2006/014357に記載された化合物、及び(viii)フェノール性酸化防止剤、例えばプロブコール;
(i)PPARα/γ二重アゴニスト、例えばムラグリタザール、テサグリタザール、ファルグリタザール及びJT−501;
(j)PPARδアゴニスト、例えばWO97/28149に開示のアゴニスト;
(k)抗肥満化合物、例えば、フェンフルラミン、デクスフェンフルラミン、フェンチラミン、スビトラミン、オルリスタット、神経ペプチドY5阻害剤、Mc4rアゴニスト、カンナビノイド受容体1(CB−1)アンタゴニスト/インバースアゴニスト及びβアドレナリン受容体アゴニスト;
(l)回腸胆汁酸トランスポーター阻害剤;
(m)炎症症状に使用することを意図する薬剤、例えばアスピリン、非ステロイド性抗炎症剤、グルココルチコイド、アズルフィジン及びシクロ−オキシゲナーゼ2選択的阻害剤;
(n)グルカゴン受容体アンタゴニスト;
(o)GLP−1;
(p)GIP−1;
(q)GLP−1類似体、例えばエクセンジン類(例、エクセナチド(ビエッタ)(Byetta);
(r)グルコキナーゼ活性化因子;
(s)GPR119アゴニスト;
(t)GPR120アゴニスト、及び
(u)ヒドロキシステロールデヒドロゲナーゼー1(HSD−1)阻害剤。
上記組合せは本発明化合物と、1種の他の活性化合物とのみならず、2種以上の他の活性化合物との組合せを含む。例示としては、限定されるものではないが、式(I)で示される化合物と、ビグアニド類、スルホニルウレア類、HMG−CoA還元酵素阻害剤、他のPPARアゴニスト、PTP−1B阻害剤、DP−IV阻害剤及び抗肥満化合物から選択される2種以上の活性化合物との組合せである。
本発明の別の態様は、少なくとも1種の式(I)の化合物又は当該化合物の薬学的に許容される塩又は溶媒和物の治療有効量と、薬学的に許容される担体、媒体又は賦形剤とを含有してなるキットである。
本発明のさらに別の態様は、少なくとも1種の式(I)の化合物又は当該化合物の薬学的に許容される塩又は溶媒和物のある量と、上記に掲載の少なくとも1種の治療薬のある量を含有してなるキットであり、その場合の2種以上の成分量は所望の治療効果を生じる量である。
一般に、本発明における化合物は、当業者既知の様々な方法により、また類似の既知方法により製造し得る。本明細書に開示の発明は、以下の調製法及び実施例により例示されるが、これらは本開示の範囲を限定するものと解釈すべきではない。替わりとなる機構的経路及び類似の構造が当業者にとっては明らかであろう。専門家はこれらの方法に限定されない。
当業者は、一つのルートの最適化が、付属の置換基の選択に依存してなされることを認識するであろう。さらに、当業者は、一部の事例で工程の順序を、官能基の不適合を回避するために調整しなければならないことを認識するであろう。
調製した化合物は、その組成と純度について分析可能であり、同様に、例えば、元素分析、NMR、質量スペクトル法及びIRスペクトルなどの標準的分析法により特性化することができる。
当業者は、実際に使用する試薬及び溶媒が、当該技術分野で同等に有効であることが周知である数種の試薬と溶媒から選択し得ることを認識しよう。それ故、特定の溶媒又は試薬が記述されている場合、それはその特定の反応工程図及び以下に記載の調製法及び実施例において、望ましい条件の説明例ともなることを意味する。
NMRデータを提示する場合、HスペクトルはバリアンVXR−200(200MHz、H)、バリアンジェミニ−300(300MHz)、バリアンマーキュリーVX−400(400MHz)又はブルーカー−バイオスピンAV−500(500MHz)のいずれかで取得し、プロトン数と多重度を括弧内に示すと共に、ppmで報告する。LC/MSデータを示す場合、分析はアップライドバイオシステムスAPI−100マススペクトロメーター及びC18カラム、10〜95%CHCN−HO(0.05%TFA含有)勾配を用いて実施した。観測された親イオンを示す。
本明細書に開示した発明は、以下の説明用プロセスにより例示されるが、これらは開示の範囲を限定するものと解釈すべきではない。替わりとなる機構的経路及び類似の構造が当業者にとっては明らかであろう。
本明細書に開示した発明は、以下の説明用プロセスにより例示されるが、これらは開示の範囲を限定するものと解釈すべきではない。替わりとなる機構的経路及び類似の構造が当業者にとっては明らかであろう。
実施例1
Figure 2012515779
中間体1−4は英国特許出願(1994)GB2276379に従って調製した。
実施例1(工程1)
4−ニトロペンタフルオロスルファニルベンゼン(1−1)(20.0g、80.3mmol)及び鉄粉(67.0g、1.20mol)を2−プロパノール(190mL)と水(32mL)に加えた。濃塩酸(2.7mL)を混合物に加え、混合物を2時間加熱還流した。混合物を室温に冷却し、濾過した。濾過ケークを2−プロパノールで洗い、濾液を減圧濃縮した。残渣をEtOAc(400mL)と水(300mL)に分配した。有機層を食塩水で洗い、NaSOで乾燥し、濾過、減圧濃縮して化合物(1−2)(17.0g、97%)を黄色固体として得た。
H NMR(500MHz,CDCl)δ7.52(d,J=9.0Hz,2H)、6.61(d,J=8.9Hz,2H)、3.98(s,2H).
実施例1(工程2)
化合物(1−2)(5.00g、22.8mmol)のアセトニトリル(60mL)中の混合物を45℃で攪拌した。N−クロロコハク酸イミド(2.72g、20.4mmol)を加え、混合物を3時間攪拌した。混合物を減圧濃縮し、残渣をジエチルエーテル(100mL)で処理した。不溶残渣を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc=19:1により溶出)により精製し、化合物(1−3)(4.0g、69%)を淡褐色固体として得た。
H NMR(300MHz,CDCl)δ7.66(d,J=2.4Hz,1H)、7.45(dd,J=2.4,8.9Hz,1H)、6.72(d,J=8.9Hz,1H)、4.42(s,2H).
実施例1(工程3)
塩化銅(II)(1.48g、11.0mmol)のアセトニトリル(36mL)中の懸濁液をN下、0℃で冷却した。亜硝酸tert−ブチル(1.65g、14.4mmol)を滴下した。混合物を0℃で30分間攪拌した後、化合物(1−3)(2.4g、9.6mmol)のアセトニトリル(10mL)中の溶液をゆっくり加えた。混合物を室温に戻し、一夜攪拌した。混合物を塩酸(6N、150mL)にゆっくり注入し、30分間攪拌した。混合物をジエチルエーテルで抽出し、併せた有機層を食塩水で洗った。有機層をNaSOで乾燥し、濾過、減圧濃縮して、化合物(1−4)(2.02g、77%)を淡褐色固体として得た。
H NMR(300MHz,CDCl)δ7.87(d,J=2.3Hz,1H)、7.64−7.52(m,2H).
実施例1(工程4)
5−((R)−5−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)チアゾリジン−2,4−ジオン(1−5)は、WO2006/083781の記載に従って調製した。化合物(1−5)(70mg、0.28mmol)、化合物(1−4)(115mg、0.420mmol)及び炭酸セシウム(275mg、0.840mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(2mL)中の混合物を窒素気流下で100℃で一夜加熱した。混合物を室温まで冷却し、水(50mL)中に注入した。混合物を塩酸(1N)によりpH1の酸性とし、EtOAcで抽出した。有機層を食塩水で洗い、NaSOで乾燥し、濾過、減圧濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc19:1ないし9:1で溶出)により精製し、さらにprep−HPLC(XブリッジODB C18、5μm、30×150mm、43mL/分、アセトニトリル/水、10:90ないし90:10、25分、全操作50分)により精製して、実施例1の化合物(55mg、40%)を灰白色固体(7:3のジアステレオマー混合物)として得た。
H NMR(300MHz,CDOD)δ8.05−7.95(m,1H)、7.80−7.65(m,1H)、7.34(d,J=8.2Hz,0.7H)、7.19(d,J=8.2Hz,0.3H)、7.05−6.80(m,3H)、5.24(d,J=3.8Hz,0.7H)、4.20−4.05(m,1H)、3.10−2.80(m,2H)、2.60−2.40(m,0.3H)、2.35−2.20(m,0.7H)、2.15−1.90(m,1H)。MS(APCI)m/z:484[M−H]。MP:75−80°C、HPLC98.5%、t=25.6&25.9min.
表1の化合物は、実施例1の手順と同様の手順に従い、WO2006/083781に記載された中間体を用いて調製した。
Figure 2012515779
GPR40一次FLIPRアッセイ
ヒトGPR40受容体をエンコードするcDNAをpcDNA3.1発現ベクターにサブクローンし、リポフェクタミン2000を用いてHEK293細胞に安定的に形質移入した。hGPR40受容体を安定的に発現する細胞を収穫し、ポリ−D−リジン被覆384穴プレートに、8,000/ウエルの濃度で塗布し、5%CO下、37℃のインキュベーター中、約24時間インキュベートした。実験当日、20mMヘペス、0.04%チャプス(CHAPS)及び2.5mMプロベネシドをハンクス緩衝液と組み合わせることにより、FLIPR緩衝液Aを調製した。次いで、モレキュラープローブカルシウム4ダイを製造業者の説明書に従い、FLIPR緩衝液Aに、1:20に希釈し、細胞色素ローディング緩衝液を調製した。細胞から培地を除去し、その後、色素ローディング緩衝液35μlを加えた。プレートを5%COインキュベーター中、37℃で1時間インキュベートし、次いでその後にさらに1時間室温に放置した。次いで、プレートをFLIPR384に入れ、8倍濃度の化合物5μlをFLIPR自動装置により加えた。
化合物各濃度での最大蛍光応答をFLIPR384ソフトウエアにより定量した。次いで、各濃度の最大蛍光を化合物不存在下での応答(%対照)と比較し、化合物存在下の基線蛍光の増加について、EC50をマイクロソフトエクセルフィットソフトウエアにより計算した。該化合物の最大蛍光応答についても、30μM濃度の標準化合物存在下で認められる応答と比較し、パーセント最大応答を計算した。データはEC50と%最大応答両方について報告した。
該化合物は、92nMよりも高く、1μM未満のEC50を示した。該化合物は50%を超える最大応答を示す。
本発明について、上に述べた具体的な実施態様と関連付けて説明してきたが、その多く代替法、改変及び変更が、当業者にとっては明らかとなろう。かかる代替法、改変及び変更はすべて本発明の趣旨と範囲に入るものとする。

Claims (16)

  1. 式:
    Figure 2012515779
    [式中、
    Gは、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリールアルキルであり、これらは少なくとも1個のRにより置換されていてもよく;
    Lは、−O−、−C(O)−、−S(O)−又は−N(R)−であり;
    Wは、−C−又は−N−であり;
    Xは、単結合、−O−、−C(O)−、−S(O)、−C(R)(R)−又は−N(R)−であり;
    Yは、単結合、−[C(R)(R)]−O−[C(R)(R)]、−[C(R)(R)]−C(O)−[C(R)(R)]、−[C(R)(R)]−S(O)−[C(R)(R)]、−[C(R)(R)]−又は−N(R)−であり;
    Rは、
    (i)
    Figure 2012515779
    (ii)
    Figure 2012515779
    (iii)
    Figure 2012515779
    (iv)
    Figure 2012515779
    及び、
    (v)テトラゾリル;からなる群より選択される基であり、
    ここで、Qは、−CH−又は−N−であり;そして、
    Jは、−S−、−CH−、−O−又は−N(R)−であり;
    は、独立してH、−OH、ハロ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル及びシクロアルキルアルキルからなる群より選択され;
    は、独立してH、−OH、ハロ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル及びシクロアルキルアルキルからなる群より選択され;
    は、独立してH、ハロゲン、−SF、−CN、−NO、−N(R)(R)、−OH、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルコキシ及び−S(O)−アルキルからなる群より選択され、ここで、当該アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル及びシクロアルキルアルコキシは、−OH、ハロ、アルキル、−S(O)−アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ及びシクロアルキルからなる群より選択される1個以上の基で置換されていてもよく;
    は、独立してハロゲン、−CN、−NO、−N(R)(R)、−OH、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルコキシ、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、へテロアリールアルキル及び−S(O)−アルキルからなる群より選択され、ここで、当該アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルコキシ、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルは、−OH、ハロ、アルキル、−S(O)−アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ及びシクロアルキルからなる群より選択される1個以上の基で置換されていてもよく;
    は、独立してH、アルキル及びハロアルキルからなる群より選択され;
    は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
    は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
    は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
    は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
    又は、R及びRが一緒になって、N原子に加えて、O、N(R)、N若しくはSからなる群より選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を有してもよい4員ないし7員のヘテロシクロアルキル又は5員若しくは5員のヘテロアリール環を形成し、ここで、当該環は、1個以上のR12基で置換されていてもよく;
    は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、−C(O)−R、−C(O)O−R、−C(O)N(R)(R)、−C(O)−アルキレン−OR、−C(O)−アルキレン−N(R)(R)、−C(O)−アルキレン−S(O)−R、−S(O)−R、−S(O)−アルキレン−OR、−S(O)−アルキレン−N(R)(R)、−アルキレン−OR、−アルキレン−S(O)−R、−アルキレン−N(R)(R)及び−S(O)N(R)(R)からなる群より選択され、ここで、当該アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル及びアルキレンは、−OH、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ及びシクロアルキルからなる群より選択される1個以上の基で置換されていてもよく;
    は、独立してH、アルキル、ハロアルキルからなる群より選択され;
    10は、独立してH、−OH、アルキル、アルキル、シクロアルキル又はアルコキシからなる群より選択され、ここで、当該アルキル、アルキル、シクロアルキル又はアルコキシ基は、ハロ及び−ORからなる群より選択される少なくとも1個の置換基で置換されていてもよく;
    11は、独立してH、アルキル及びハロアルキルからなる群より選択され;
    ここで、R、R、R及びRにおけるアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキル基は、それぞれ未置換であるか又は独立して1個以上のR12基で置換されていてもよく、ここで、
    12は、独立してアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、−OR、−C(O)−R、−C(O)O−R、−S(O)−R、−N(R)(R)、−C(O)N(R)(R)及び−S(O)N(R)(R)、−NO、−SF、−CN及びハロからなる群より選択され、ここで、R12における各アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキル基は、独立して未置換であるか又は1個以上のR13基で置換され、ここで、
    13は、独立してアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、−OR、−C(O)−R、−C(O)O−R、−S(O)−R、−C(O)N(R)(R)及び−S(O)N(R)(R)、−NO、−SF、−CN及びハロからなる群より選択され;
    mは、独立して、1、2又は3であり;
    nは、独立して、0、1又は2であり;
    pは、0、1、2又は3であり;
    qは、独立して、0、1又は2であり;
    rは、0又は1であり;そして
    yは、1、2、3、4又は5である]で示される化合物又は薬学的に許容されるその塩。
  2. 式:
    Figure 2012515779
    [式中、
    Gは、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリールアルキルであり、これらは少なくとも1個のRにより置換されていてもよく;
    Lは、−O−、−C(O)−、−S(O)−又は−N(R)−であり;
    Wは、−C−又は−N−であり;
    Yは、単結合、−[C(R)(R)]−O−[C(R)(R)]、−[C(R)(R)]−C(O)−[C(R)(R)]、−[C(R)(R)]−S(O)−[C(R)(R)]、−[C(R)(R)]−又は−N(R)−であり;
    Rは、
    (i)
    Figure 2012515779
    (ii)
    Figure 2012515779
    (iii)
    Figure 2012515779
    (iv)
    Figure 2012515779
    及び、
    (v)テトラゾリル;からなる群より選択される基であり、
    ここで、Qは、−CH−又は−N−であり;そして、
    Jは、−S−、−CH−、−O−又は−N(R)−であり;
    は、独立してH、−OH、ハロ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル及びシクロアルキルアルキルからなる群より選択され;
    は、独立してH、−OH、ハロ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル及びシクロアルキルアルキルからなる群より選択され;
    は、独立してH、ハロゲン、−SF、−S(O)−アルキル、−CN、−NO、−N(R)(R)、−OH、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル及びシクロアルキルアルコキシからなる群より選択され、ここで、当該アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル及びシクロアルキルアルコキシは、−OH、ハロ、−S(O)−アルキル、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ及びシクロアルキルからなる群より選択される1個以上の基で置換されていてもよく;
    は、独立してハロゲン、−CN、−NO、−N(R)(R)、−OH、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルコキシ、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、へテロアリールアルキル及び−S(O)−アルキルからなる群より選択され、ここで、当該アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルコキシ、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルは、−OH、ハロ、アルキル、−S(O)−アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ及びシクロアルキルからなる群より選択される1個以上の基で置換されていてもよく;
    は、独立してH、アルキル、ハロアルキルからなる群より選択され;
    は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
    は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
    は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
    は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
    又は、R及びRが一緒になって、N原子に加えて、O、N(R)、N若しくはSからなる群より選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を有してもよい4員ないし7員のヘテロシクロアルキル又は5員若しくは5員のヘテロアリール環を形成し、ここで、当該環は、1個以上のR12基で置換されていてもよく;
    は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、−C(O)−R、−C(O)O−R、−C(O)N(R)(R)、−C(O)−アルキレン−OR、−C(O)−アルキレン−N(R)(R)、−C(O)−アルキレン−S(O)−R、−S(O)−R、−S(O)−アルキレン−OR、−S(O)−アルキレン−N(R)(R)、−アルキレン−OR、−アルキレン−S(O)−R、−アルキレン−N(R)(R)及び−S(O)N(R)(R)からなる群より選択され、ここで、当該アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル及びアルキレンは、−OH、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ及びシクロアルキルからなる群より選択される1個以上の基で置換されていてもよく;
    は、独立してH、アルキル、ハロアルキルからなる群より選択され;
    10は、独立してH、−OH、アルキル、アルキル、シクロアルキル又はアルコキシからなる群より選択され、ここで、当該アルキル、アルキル、シクロアルキル又はアルコキシ基は、ハロ及び−ORからなる群より選択される少なくとも1個の置換基で置換されていてもよく;
    11は、独立してH、アルキル及びハロアルキルからなる群より選択され;
    ここで、R、R、R及びRにおけるアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキル基は、それぞれ未置換であるか又は独立して1個以上のR12基で置換されていてもよく、ここで、
    12は、独立してアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、−OR、−C(O)−R、−C(O)O−R、−S(O)−R、−C(O)N(R)(R)及び−S(O)N(R)(R)、−NO、−SF、−CN、−N(R)(R)及びハロからなる群より選択され、ここで、R12における各アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキル基は、独立して未置換であるか又は1個以上のR13基で置換され、ここで、
    13は、独立してアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、−OR、−C(O)−R、−C(O)O−R、−S(O)−R、−C(O)N(R)(R)及び−S(O)N(R)(R)、−NO、−SF、−CN及びハロからなる群より選択され;
    mは、独立して、1、2又は3であり;
    nは、独立して、0、1又は2であり;
    pは、0、1、2又は3であり;
    qは、独立して、0、1又は2であり;
    rは、0又は1であり;そして
    yは、1、2、3、4又は5である]で示される請求項1記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
  3. Wが−CH−である請求項2記載の化合物。
  4. Rが
    Figure 2012515779
    であり、RがH又は−(C−C)アルキルである請求項4記載の化合物。
  5. Yが単結合である請求項4記載の化合物。
  6. 式:
    Figure 2012515779
    [式中、
    Gは、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール又はヘテロアリールアルキルであり、これらは少なくとも1個のRにより置換されていてもよく;
    Lは、−O−、−C(O)−、−S(O)−又は−N(R)−であり;
    Wは、−C−又は−N−であり;
    Xは、単結合、−O−、−C(O)−、−S(O)、−C(R)(R)−又は−N(R)−であり;
    Yは、単結合、−[C(R)(R)]−O−[C(R)(R)]、−[C(R)(R)]−C(O)−[C(R)(R)]、−[C(R)(R)]−S(O)−[C(R)(R)]、−[C(R)(R)]−又は−N(R)−であり;
    Rは、
    (i)
    Figure 2012515779
    (ii)
    Figure 2012515779
    (iii)
    Figure 2012515779
    (iv)
    Figure 2012515779
    及び、
    (v)テトラゾリル;からなる群より選択される基であり、
    ここで、Qは、−CH−又は−N−であり;そして、
    Jは、−S−、−CH−、−O−又は−N(R)−であり;
    は、独立してH、−OH、ハロ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル及びシクロアルキルアルキルからなる群より選択され;
    は、独立してH、−OH、ハロ、アルコキシ、アルキル、シクロアルキル及びシクロアルキルアルキルからなる群より選択され;
    は、独立してH、ハロゲン、−SF、−S(O)−アルキル、−CN、−NO、−N(R)(R)、−OH、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル及びシクロアルキルアルコキシからなる群より選択され、ここで、当該アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル及びシクロアルキルアルコキシは、−OH、ハロ、−S(O)−アルキル、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ及びシクロアルキルからなる群より選択される1個以上の基で置換されていてもよく;
    は、独立してハロゲン、−CN、−NO、−N(R)(R)、−OH、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルコキシ、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、へテロアリールアルキル及び−S(O)−アルキルからなる群より選択され、ここで、当該アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルコキシ、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルは、−OH、ハロ、アルキル、−S(O)−アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ及びシクロアルキルからなる群より選択される1個以上の基で置換されていてもよく;
    は、独立してH、アルキル、ハロアルキルからなる群より選択され;
    は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
    は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
    は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
    は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキルからなる群より選択され;
    又は、R及びRが一緒になって、N原子に加えて、O、N(R)、N若しくはSからなる群より選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を有してもよい4員ないし7員のヘテロシクロアルキル又は5員若しくは5員のヘテロアリール環を形成し、ここで、当該環は、1個以上のR12基で置換されていてもよく;
    は、独立してH、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、−C(O)−R、−C(O)O−R、−C(O)N(R)(R)、−C(O)−アルキレン−OR、−C(O)−アルキレン−N(R)(R)、−C(O)−アルキレン−S(O)−R、−S(O)−R、−S(O)−アルキレン−OR、−S(O)−アルキレン−N(R)(R)、−アルキレン−OR、−アルキレン−S(O)−R、−アルキレン−N(R)(R)及び−S(O)N(R)(R)からなる群より選択され、ここで、当該アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル及びアルキレンは、−OH、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ及びシクロアルキルからなる群より選択される1個以上の基で置換されていてもよく;
    は、独立してH、アルキル、ハロアルキルからなる群より選択され;
    10は、独立してH、−OH、アルキル、アルキル、シクロアルキル又はアルコキシからなる群より選択され、ただし、当該アルキル、アルキル、シクロアルキル又はアルコキシ基は、ハロ及び−ORからなる群より選択される1個以上の置換基で置換されていてもよく;
    11は、独立してH、アルキル及びハロアルキルからなる群より選択され;
    ここで、R、R、R及びRにおけるアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキル基は、それぞれ未置換であるか又は独立して1個以上のR12基で置換されていてもよく、ここで、
    12は、独立してアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、−OR、−C(O)−R、−C(O)O−R、−S(O)−R、−C(O)N(R)(R)及び−S(O)N(R)(R)、−NO、−SF、−CN、−N(R)(R)及びハロからなる群より選択され、ここで、R12における各アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール及びヘテロアリールアルキル基は、独立して未置換であるか又は1個以上のR13基で置換され、ここで、
    13は、独立してアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、−OR、−C(O)−R、−C(O)O−R、−S(O)−R、−C(O)N(R)(R)及び−S(O)N(R)(R)、−NO、−SF、−CN及びハロからなる群より選択され;
    mは、独立して、1、2又は3であり;
    nは、独立して、0、1又は2であり;
    pは、0、1、2又は3であり;
    qは、独立して、0、1又は2であり;
    rは、0又は1であり;そして
    yは、1、2、3、4又は5である]で示される請求項1記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
  7. Wが−CH−である請求項6記載の化合物。
  8. Rが
    Figure 2012515779
    であり、RがH又は−(C−C)アルキルである請求項7記載の化合物。
  9. Xが−O−であり、Yが−CH−である請求項8記載の化合物。
  10. Figure 2012515779
    からなる群より選択される請求項1記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
  11. 請求項1記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩の薬学的有効量と、薬学的に許容される担体とを含有する医薬組成物。
  12. 哺乳動物におけるインスリンレベルの制御方法であって、それを必要とする哺乳動物に請求項1記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩の有効量を投与することを含む方法。
  13. 哺乳動物におけるII型糖尿病の予防又は治療方法であって、それを必要とする哺乳動物に請求項1記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩の有効量を投与することを含む方法。
  14. 哺乳動物におけるII型糖尿病関連症状の予防又は治療方法であって、それを必要とする哺乳動物に請求項1記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩の有効量を投与することを含む方法。
  15. 該症状が、インスリン抵抗性、肥満又は脂質障害である請求項14記載の方法。
  16. 哺乳動物におけるシンドロームXの予防又は治療方法であって、それを必要とする哺乳動物に請求項1記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩の有効量を投与することを含む方法。
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