JP2012509166A - 異なる表面後架橋を有する表面後架橋された超吸収体の混合物 - Google Patents

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Abstract

異なる表面後架橋を有する超吸収体の混合物、具体的には、ベースポリマーの篩画分であって、異なって表面後架橋された前記画分の混合物は、均一に表面後架橋された超吸収体と比較して、改善された吸収性および保持力を示す。

Description

本発明は、さまざまな表面後架橋を有する表面後架橋された超吸収体の混合物に関する。より具体的には、本発明は、さまざまに後架橋された、さまざまな平均粒径を有する超吸収体の混合物に関する。本発明はさらに、そのような混合物を製造するための方法およびその使用、ならびにそのような混合物を含む衛生用品に関する。
超吸収体は公知である。この種の材料は、例えば、「高膨潤性ポリマー」、「ヒドロゲル」(しばしば乾燥形態にさえ用いる)、「ヒドロゲル形成ポリマー」、「吸水性ポリマー」、「吸収ゲル形成材料」、「膨潤性樹脂」、「吸水性樹脂」、「吸水性ポリマー」などの呼称で一般にも知られている。当該材料は、架橋親水性ポリマー、より具体的には、(共)重合された親水性モノマー、適切なグラフトベース上の1つ以上の親水性モノマーのグラフト(コ)ポリマー、セルロースまたはデンプンの架橋エーテル、架橋カルボキシメチルセルロース、部分的に架橋されたポリアルキレンオキシド、あるいは水性流体中で膨潤性の天然物、例えばグアー誘導体から形成されたポリマーであり、その中でも、部分的に中和されたアクリル酸をベースにした超吸収体は最も広く使用されている。超吸収体の本質的特性は、中程度の圧力下でさえ、その自重の何倍もに相当する量の水性流体を吸収および保持するその能力である。乾燥粉末の形態で使用される超吸収体は、液体吸収時にゲルに変換し、具体的には通常どおりに水を吸収した際、ヒドロゲルに変換する。その架橋によって、合成超吸収体は常用の単なる増粘剤とは本質的かつ重要に区別されるが、これはこの架橋がポリマーを水不溶性にするためである。可溶性の物質は、超吸収体としては役に立たないであろう。超吸収体の非常に重要な利用分野は、体液の吸収である。超吸収体は、例えば、幼児用おむつ、成人用失禁用品、または女性用衛生用品に使用されている。別の利用分野の例は、市場園芸における保水剤として、防火のための貯水手段として、食品包装における流体吸収のため、または極めて一般的に、水分の吸収のためである。
超吸収体は、加圧下で、その自重の数倍の水を吸収および保持することができる。一般的に、そのような超吸収体は、少なくとも5g/g、好ましくは少なくとも10g/g、より好ましくは少なくとも15g/gの遠心分離保持能(CRC、測定方法は後述する)を有するであろう。また超吸収体は、協同するまでは吸収特性を有さない化学的に異なる個々の超吸収体または成分の混合物であってもよく、そのため超吸収体成すのは、その化学組成よりもむしろ超吸収(超吸収性)特性を有するという事実である。
超吸収体にとって、その吸収能のみが重要なのではなく、加圧下で液体を保持する能力(保持力:通常は、荷重下吸収性(AUL)または加圧下吸収性(AAP)として表わされる)、および膨潤状態で液体を輸送する能力(通常は、生理食塩水流れ誘導性(SFC)として表わされる)も重要である。膨潤ゲルは、まだ膨潤していない超吸収体への液体の輸送を減少、あるいは阻止(ゲルブロッキング)することさえしかねない。良好な液体輸送特性を有しているのは、例えば、膨潤状態で高いゲル強度を有するヒドロゲルである。強度に欠けるゲルは、印加された圧力下、例えば体重による圧力下で変形しやすく、超吸収体/セルロース繊維吸収体内の孔を詰まらせ、それによって継続して流体を吸収するのを阻止する。ゲル強度の強化は、一般に、架橋度を増加させることによって得られるが、これにより生成物の吸収能は低下する。ゲル強度を向上させる明快な方法は、超吸収体粒子表面の架橋度を粒子内部と比較して増加させることである。ある平均架橋密度を有する乾燥超吸収体粒子を、通常は表面後架橋ステップにおいて、それらの粒子の薄い表面層でさらに架橋させる。表面後架橋は、超吸収体粒子の表面シェルにおける架橋密度を増加させ、それらの荷重下吸収性をより高いレベルに引き上げる。超吸収体粒子の表面層における吸収能が減少する一方、それらのコアは、移動可能なポリマー鎖の存在により、(シェルと比較して)改善された吸収能を有し、それによってシェル構造は、ゲルブロッキング作用の発生を伴わずに改善された流体伝達を確保する。さらにこれは、全体的により高度に架橋された超吸収体を製造すること、またその後に粒子内部の架橋度を粒子の外側シェルと比較して減少させることでも知られている。
超吸収体を製造するための方法も公知である。市場で最も一般的な超吸収体の形態であるアクリル酸をベースとする超吸収体は、架橋剤(「内部架橋剤」)の存在下でのアクリル酸フリーラジカル重合によって製造される。このときアクリル酸は、典型的にはアルカリ、通常は水酸化ナトリウム水溶液を重合前、重合後、または一部を重合前、一部を重合後に添加することによって部分的に中和される。そのようにして得たポリマーゲルを粉砕し(これは、使用する重合反応器により、重合と同時に実施することができる)、乾燥させる。そのようにして得た乾燥粉末(「ベースポリマー」)を、典型的にはこれをさらなる架橋剤、例えば有機架橋剤または多価カチオン、例えばアルミニウム(通常は、硫酸アルミニウムの形態で使用する)、あるいはそれら両者と反応させることにより、粒子の表面で後架橋させ、粒子内部と比較してより高度に架橋された表面層を作製する。
Fredric L.Buchholz and Andrew T.Graham(編集者)は、"Modern Superabsorbent Polymer Technology",J.Wiley & Sons,New York,U.S.A./Wiley−VCH,Weinheim,Germany,1997,ISBN 0−471−19411−5において、超吸収体の包括的な概説、それらの特性、および超吸収体の製造方法を提示している。
欧州特許公開公報第691 133(A1)号は、さまざまな吸収能およびさまざまな加圧下吸収能を有する超吸収体の混合物を教示している。この混合物は、さまざまな表面後架橋されていない超吸収体の混合、または表面後架橋されていない超吸収体と表面後架橋された超吸収体との混合を含む。
目標は、依然として、新規の改善された超吸収体、およびそのような超吸収体を製造するための方法を発見することである。より具体的には、超吸収体の吸収能(CRC)、および保持力または荷重下吸収性(AUL)を向上させることは、恒常的な目標である。
その結果、さまざまな表面後架橋を有する超吸収体の混合物が発見された。この混合物は、統一的に表面後架橋された超吸収体と比較して、CRC値およびAUL値が高い点で注目に値する。また、そのような混合物を製造するための方法、これらの超吸収体混合物の使用、さらにこれらの超吸収体混合物を含む衛生用品も発見された。
本発明の超吸収体混合物は、任意の所望の混合法を用いて、2つ以上のさまざまに表面後架橋された超吸収体を混合することによって製造することができる。また、3つ、4つ、5つ、またはその他の任意の数のさまざまに表面後架橋された超吸収体を混合してもよい。表面後架橋された超吸収体自体、混合法と同様に公知である。
さまざまに表面後架橋された超吸収体は、種類、量、および/または後処理に関してさまざまに表面後架橋剤で処理され、結果、さまざまに表面後架橋された超吸収体である。さまざまに表面後架橋された超吸収体の非限定的な例には、例えば、さまざまな量の表面後架橋剤(個々のベースポリマーに対する、表面後架橋剤の質量%)が付与された超吸収体、さまざまな表面後架橋剤が付与された超吸収体、あるいは表面後架橋剤の塗布後にさまざまに後処理された、より具体的にはさまざまな温度またはさまざまな持続時間で後処理された超吸収体がある。そのような特徴の1つのみ、2つ以上、または全てが異なる超吸収体を混合することができる。
さまざまに表面後架橋された超吸収体は、必ずしも必要ではないが、表面後架橋度が異なっていてもよい。表面後架橋度は、CRCが表面後架橋度とともに減少することから、超吸収体のCRCの減少によって間接的に判断することができる。また、特にさらなる添加剤が膨潤した超吸収体の浸透性に影響を与える場合、SFCの増加を表面後架橋度の尺度として用いることもできる。
混合は、表面後架橋後に実施してもよいが、表面後架橋中に実施してもよい。表面後架橋中に混合を実施する場合、混合物の構成要素には、表面後架橋の一部が一体的に実施される。特に、ベースポリマーに表面後架橋剤を付与するステップと、それに続く表面後架橋を完了させるための熱処理ステップとを含む、一般に用いられている表面後架橋方法の場合、熱処理は、典型的には、混合によって連続搬送を実施する加熱装置内で行なう。この種の装置は、化学工業において粉末を乾燥させるためにしばしば使用されており、これらは通常は単に連続「乾燥機」と称される。表面後架橋剤を別々に付与したベースポリマーをそのような乾燥機の異なる地点に供給することにより、少なくともさまざまな熱処理持続時間の結果としてさまざまに表面後架橋された超吸収体の混合物がもたらされる。また、これは本発明による混合物を製造する特に便利な方法である。この作成方法は、さらに、異なるベースポリマー、異なる表面後架橋剤、および/または異なる量の1つ以上の表面後架橋剤を使用してもよく、また異なる温度帯を有する乾燥機を使用して、それによりさまざまな滞留時間によってだけではなく、さまざまな温度によって、さまざまな表面後架橋を作り出すこともできる。
本発明の好適な一実施形態において、さまざまな表面後架橋を有する超吸収体の混合物は、ベースポリマーのさまざまに表面後架橋された篩画分を含む。
本発明の混合物は、本質的にベースポリマーのさまざまに表面後架橋された篩画分の混合物であってもよく、あるいはベースポリマーのさまざまに表面後架橋された篩画分の混合物、すなわちベースポリマーのさまざまに表面後架橋された篩画分からなっていてもよい。
本発明に関連して、「篩画分」とは、ベースポリマーの全粒径分布のうちの一分画を意味すると理解されるものとする。異なる篩画分は平均粒径が異なるが、これは篩分析によって、または光学的方法、例えば光散乱法またはレーザー回折法によって測定することができる。この種の分画は、通常は篩別によって回収される。しかし、別の分級方法によって、例えば集塵装置内の気流中での分離を含む送風選別によって得ることもできる。ただしこのような方法では、例えば密度または粒子形状によって、軽微な副次的作用が生じることがあり、それらは日常的に考慮されている。
原則として、任意の所望の数の篩画分が、混合物中に存在していてよい。好ましくは、混合物は2つ、3つ、または4つの篩画分を含み、より好ましくは2つまたは3つの篩画分を含み、最も好ましくは2つの篩画分を含む。
本発明の好適な一実施形態において、混合物は、別々に表面後架橋剤を付与された後、異なる時間熱処理された、ベースポリマーの少なくとも2つの異なる篩画分を含む。そのような混合物を得る特に簡単な方法は、表面後架橋剤を付与した篩画分を、混合によって連続搬送を実施する加熱装置(連続乾燥機)の種々の地点に供給し、それによって個々の篩画分がさまざまな持続時間で加熱処理されるようにする方法である。より好ましくは、本発明の混合物は、その平均粒径が小さいほど、より長く加熱処理された篩画分を含む。
本発明の混合物中に存在する超吸収体は、例えば、溶液重合、懸濁重合、液滴化、または噴霧重合など、さまざまな方法で得ることができる。この種の方法は公知である。
アクリレート超吸収体を製造するための好適な本発明の重合方法は、
a)場合により少なくとも部分的に塩として存在する、少なくとも1つのエチレン性不飽和の酸基を有するモノマーと、
b)少なくとも1つの架橋剤と、
c)少なくとも1つの開始剤と、
d)場合により、a)に挙げたモノマーと共重合可能な1つ以上のエチレン性不飽和モノマーと、
e)場合により、1つ以上の水溶性ポリマーと、
を含むモノマー混合物の水溶液重合である。
モノマーa)は、好ましくは水溶性であり、すなわちこれらの23℃での水への溶解性は、典型的には少なくとも1g/100g(水)、好ましくは少なくとも5g/100g(水)、より好ましくは少なくとも25g/100g(水)、最も好ましくは少なくとも35g/100g(水)である。
適切なモノマーa)は、例えば、エチレン性不飽和カルボン酸またはそれらの塩、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、およびイタコン酸またはその塩である。特に好適なモノマーは、アクリル酸およびメタクリル酸である。アクリル酸が、極めて好適である。
さらなる適切なモノマーa)は、例えば、エチレン性不飽和スルホン酸、例えばスチレンスルホン酸および2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)である。
不純物は、重合にかなりの影響を与えうる。したがって、使用する原料は、極めて純粋であるべきである。したがって、モノマーa)を特別に精製することは、しばしば有利である。適切な精製方法は、例えば、国際公開第2002/055469(A1)号、国際公開第2003/078378(A1)号、および国際公開第2004/035514(A1)号に記載されている。適切なモノマーa)は、例えば、国際公開第2004/035514(A1)号に記載されているように精製した、99.8460質量%のアクリル酸、0.0950質量%の酢酸、0.0332質量%の水、0.0203質量%のプロピオン酸、0.0001質量%のフルフラール、0.0001質量%のマレイン酸無水物、0.0003質量%のジアクリル酸、および0.0050質量%のハイドロキノンモノメチルエーテルを含むアクリル酸である。
アクリル酸および/またはその塩に帰属するモノマーa)の総量の比率は、好ましくは少なくとも50mol%、より好ましくは少なくとも90mol%、最も好ましくは少なくとも95mol%である。
モノマー溶液は、好ましくは最大250質量ppm、より好ましくは最大130質量ppm、さらに好ましくは70質量ppmであり、かつ好ましくは少なくとも10質量ppm、より好ましくは少なくとも30質量ppm、特におよそ50質量ppmのハイドロキノンモノエーテルを含むが、これらは全て中和されていないモノマーa)に対するものであり、このとき中和されたモノマーa)、すなわちモノマーa)の塩は、算術的に中和されていないモノマーa)として数えられる。例えば、このモノマー溶液は、適当なハイドロキノンモノエーテル含有量を有するエチレン性不飽和の酸基を有するモノマーを用いて得られる。
好適なハイドロキノンモノエーテルは、ハイドロキノンモノメチルエーテル(MEHQ)および/またはアルファトコフェロール(ビタミンE)である。
適切な架橋剤b)(「内部架橋剤」)は、少なくとも2つの架橋に適した基を有する化合物である。この種の基は、フリーラジカル内部重合によりポリマー鎖を形成することができるエチレン性不飽和基、およびモノマーa)の酸基と共有結合を形成可能な官能基である。適切な架橋剤b)には、少なくとも2つのモノマーa)の酸基と配位結合を形成可能な多価金属塩がさらに含まれる。
架橋剤b)は、好ましくは、フリーラジカル内部重合によりポリマーネットワークを形成可能な、少なくとも2つの重合可能な基を有する化合物である。適切な架橋剤b)は、例えば、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、アリルメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリアリルアミン、テトラアリルアンモニウムクロリド、テトラアリルオキシエタン(欧州特許公開公報第530 438(A1)号に記載されている)、ジアクリレートおよびトリアクリレート(欧州特許公開公報第547 847(A1)号、欧州特許公開公報第559 476(A1)号、欧州特許公開公報第632 068(A1)号、国際公開第93/21237(A1)号、国際公開第2003/104299(A1)号、国際公開第2003/104300(A1)号、国際公開第2003/104301(A1)号、およびドイツ特許公開公報第103 31 450(A1)号に記載されている)、アクリレート基の他にさらなるエチレン性不飽和基を含む混合アクリレート(ドイツ特許公開公報第103 31 456(A1)号およびドイツ特許公開公報第103 55 401(A1)号に記載されている)、または架橋剤混合物(例えば、ドイツ特許公開公報第195 43 368(A1)号、ドイツ特許公開公報第196 46 484(A1)号、国際公開第90/15830(A1)号、および国際公開第2002/32962(A2)号に記載されている)である。
好適な架橋剤b)は、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、テトラアリルオキシエタン、メチレンビスメタクリルアミド、10〜20回エトキシル化されたトリメチロールプロパントリアクリレート、10〜20回エトキシル化されたトリメチロールエタントリアクリレート、より好ましくは15回エトキシル化されたトリメチロールプロパントリアクリレート、ポリエチレングリコール鎖中に4〜30個のエチレンオキシド単位を有するポリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、3〜30回エトキシル化されたグリセロールのジアクリレートおよびトリアクリレート、より好ましくは10〜20回エトキシル化されたグリセロールのジアクリレートおよびトリアクリレート、およびトリアリルアミンである。また、ここではアクリル酸と完全にはエステル化されていないポリオールが、それ自体とのマイケル付加物として存在してもよく、その場合、テトラ−、ペンタ−、またはそれ以上のアクリレートが存在してもよい。
極めて好適な架橋剤b)は、例えば国際公開第2003/104301(A1)号に記載されているような、ジアクリル化、ジメタクリル化、トリアクリル化、またはトリメタクリル化され、多重にエトキシル化されたおよび/またはプロポキシル化されたグリセロールである。3〜10回エトキシル化されたグリセロールのジアクリレートおよび/またはトリアクリレートは、特に有利である。1〜5回エトキシル化されたおよび/またはプロポキシル化されたグリセロールのジアクリレートまたはトリアクリレートが極めて好ましい。3〜5回エトキシル化されたおよび/またはプロポキシル化されたグリセロールのトリアクリレート、特に3回エトキシル化されたグリセロールのトリアクリレートが最も好ましい。
架橋剤b)の量は、全てモノマーa)に対して、好ましくは0.05〜1.5質量%の範囲、より好ましくは0.1〜1質量%の範囲、最も好ましくは0.3〜0.6質量%の範囲である。架橋剤の含有量が増加するにつれ、遠心分離保持能(CRC)が減少し、0.3psiの圧力下での吸水性(AUL 0.3psi)は増加する。
有用な開始剤c)には、重合条件下で遊離基を発生するあらゆる化合物が含まれ、例としては、熱開始剤、レドックス開始剤、光開始剤がある。適切なレドックス開始剤は、ペルオキソ二硫酸ナトリウム/アスコルビン酸、過酸化水素/アスコルビン酸、ペルオキソ二硫酸ナトリウム/重亜硫酸ナトリウム、および過酸化水素/重亜硫酸ナトリウムである。熱開始剤とレドックス開始剤との混合物、例えばペルオキソ二硫酸ナトリウム/過酸化水素/アスコルビン酸を使用することが好ましい。しかし、還元性成分は、好ましくは、2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸のナトリウム塩と、2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸の二ナトリウム塩と、重亜硫酸ナトリウムとの混合物である(Brueggolit(登録商標) FF6MまたはBrueggolit(登録商標)FF7、あるいはBRUGGOLITE(登録商標) FF6MまたはBRUGGOLITE(登録商標) FF7として、L Brueggemann KG(Salzstrasse 131, 74076 Heilbronn、ドイツ、www.brueggemann.com)から入手可能である)。
エチレン性不飽和の酸基を有するモノマーa)と共重合可能なエチレン性不飽和モノマーd)は、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジエチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、マレイン酸、およびマレイン酸無水物である。
有用な水溶性ポリマーe)には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、デンプン誘導体、改質セルロース、例えばメチルセルロースまたはヒドロキシエチルセルロース、ゼラチン、ポリグリコール、あるいはポリアクリル酸が含まれ、好ましくはデンプン、デンプン誘導体、および改質セルロースである。
典型的には、水性モノマー溶液を使用する。モノマー溶液の含水量は、好ましくは40〜75質量%の範囲、より好ましくは45〜70質量%の範囲、最も好ましくは50〜65質量%の範囲である。また、モノマー懸濁液、すなわちモノマーの過飽和溶液を使用することもできる。含水量を増加させることは、その後の乾燥における必要エネルギー量を増加させることを意味し、含水量を減少させることは、重合熱の除去が不十分になることを意味しうる。
好適な重合禁止剤は、最適な作用のために溶存酸素を必要とする。したがって、モノマー溶液から、重合の前に溶存酸素を除去してよい。これは、モノマー溶液を不活性化させることによって、すなわちモノマー溶液に不活性ガス、好ましくは窒素または二酸化炭素を流すことによって除去することができる。モノマー溶液の酸素含有量は、重合前に、好ましくは1質量ppm未満まで、より好ましくは0.5質量ppm未満まで、最も好ましくは0.1質量ppm未満まで減少させる。
モノマー混合物は、さらなる成分を含んでいてもよい。この種のモノマー混合物中のさらなる成分の例には、例えば、金属イオンが溶液中に保持できるようにするためのキレート剤がある。
適切な重合反応器は、例えば、混練反応器またはベルト型反応器である。混練機は、国際公開第2001/38402(A1)号に記載されているように、例えば反転攪拌軸を用いて、水性モノマー溶液または懸濁液の重合において形成したポリマーゲルを連続して粉砕する。ベルト上での重合は、例えば、ドイツ特許公開公報第38 25 366(A1)号および米国特許第6,241,928号に記載されている。ベルト型反応器における重合は、ポリマーゲルを生じるが、これはさらなる工程ステップにおいて、例えば肉挽き機、押出機、または混練機で粉砕しなければならない。しかしながら、懸濁重合法、噴霧重合法、または液滴重合法によって、超吸収体の球状粒子を製造することもできる。
得られるポリマーゲルの酸基は、典型的には、部分的に中和された状態である。中和は、好ましくは、モノマー段階で実施する。すなわち、酸基を有するモノマーの塩、あるいは正確には、酸基を有するモノマーと酸基を有するモノマーの塩との混合物(「部分的に中和された酸」)を成分a)として重合に使用する。これは典型的には、中和剤を水溶液として、あるいは好ましくは固体として、重合の対象となるモノマー混合物中に、あるいは好ましくは酸基を有するモノマーまたはその溶液中に取り入れることによって達成される。中和度は、好ましくは25〜95mol%の範囲、より好ましくは50〜80mol%の範囲、最も好ましくは65〜72mol%の範囲であり、常用の中和剤を使用することができる。これは好ましくは、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属炭酸塩、またはアルカリ金属重炭酸塩、およびそれらの混合物である。また、アルカリ金属塩の代わりに、アンモニウム塩も使用することができる。ナトリウムおよびカリウムは、アルカリ金属カチオンとしての使用に特に好適であり、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、または重炭酸ナトリウム、およびそれらの混合物が、極めて好適である。
また、中和は、重合後に、重合で形成されたポリマーゲルの段階で実施することもできる。さらに、モノマー溶液に中和剤の一部を添加して、酸基の最大40mol%、好ましくは10〜30mol%、より好ましくは15〜25mol%を重合前に中和し、重合後のポリマーゲル段階ではじめて所望の最終中和度に設定することもできる。ポリマーゲルを重合後に少なくとも部分的に中和する場合、このポリマーゲルを好ましくは例えば押出機を用いて機械的に粉砕する。この場合、中和剤は、噴霧、散布、または注入してから慎重に混ぜ込むことができる。この目的で、得られたゲル塊を均一化するためさらに繰り返して押出してもよい。
しかしながら、モノマー段階で中和することが好ましい。言い換えると、モノマーa)として、25〜95mol%、より好ましくは50〜80mol%、最も好ましくは65〜72mol%の酸基を有するモノマーの塩と、残りの量(100mol%にするための)の酸基を有するモノマーとの混合物を使用することは、極めて好適な実施形態である。この混合物は、例えば、アクリル酸ナトリウムとアクリル酸との混合物、またはアクリル酸カリウムとアクリル酸との混合物である。
好適な実施形態は、鉄含有量が一般に10質量ppm未満、好ましくは2質量ppm未満、より好ましくは1質量ppm未満の中和剤を用いた中和を含む。少量の塩化物および少量の塩素の酸素酸のアニオンを有することは、同様に望ましい。適切な中和剤は、例えば、膜法グレードとして売買されている、50質量%の水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウム水溶液であるが、アマルガム法グレードまたは水銀法グレードの50質量%の水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウム水溶液は、高価ではあるが、より純粋であり好ましい。
水溶液重合で得られるポリマーゲルは、場合により続いて中和し、その後好ましくはベルト式乾燥機を用いて乾燥させ、残留水分含有量を好ましくは0.5〜15質量%の範囲、より好ましくは1〜10質量%の範囲、最も好ましくは2〜8質量%の範囲にする(残留水分含有量または含水量の測定方法については下記を参照)。残留水分含有量が高すぎる場合、その乾燥ポリマーゲルは、過度に低いガラス転移温度Tgを有することとなり、さらなる加工が困難になる。残留水分含有量が低すぎる場合、その乾燥ポリマーゲルは、脆弱になりすぎ、その後の粉砕ステップにより、望ましくないほど大量の過度に小さい粒径である「微粒子」のポリマー粒子が生じる。乾燥前のゲルの固形分は、一般に、25〜90質量%の範囲、好ましくは30〜80質量%の範囲、より好ましくは35〜70質量%の範囲、最も好ましくは40〜60質量%の範囲である。あるいは、流動床乾燥機、または機械的混合部材を有する加熱可能なミキサー、例えばパドル乾燥機、あるいはさまざまに設計された混合手段を有する類似の乾燥機を使用することができる。場合により、乾燥機は、窒素下または別の何らかの非酸化性不活性ガス下、あるいは少なくとも低下させた酸素分圧下で作動させてもよく、これにより酸化黄変過程を防ぐことができる。しかしながら、一般に、十分な通気および水蒸気の除去によっても許容可能な生成物が得られる。色および生成物の質に関して、極めて短い乾燥時間が一般に有利である。この目的で、一般的に使用されているベルト式乾燥機を、典型的には、使用する乾燥用ガスの温度を少なくとも50℃、好ましくは少なくとも80℃、より好ましくは少なくとも100℃、かつ一般に最大250℃、好ましくは最大200℃、より好ましくは最大180℃にして作動させる。一般的に使用されているベルト式乾燥機は、しばしば複数のチャンバーを有し、これらのチャンバー内の温度は異なっていてもよい。あらゆる種類の乾燥機において、作動条件は、その乾燥作業の所望の結果が達成できるよう、従来の方法で全般的に選択しなければならない。
また、乾燥は、ポリマー粒子の残留モノマー含有量を減少させ、最終的な微量の開始剤を消失させる。
続いて、乾燥ポリマーゲルを粉砕し、分級する。有用な粉砕装置には、典型的には、1つ以上の段階、好ましくは2つまたは3つの段階を有する圧延機スタンド、ピンミル、ハンマーミル、またはスイングミルが含まれる。内部が依然として乾燥していないことが多い過大なゲル塊は、弾性があり、粉砕において問題を引き起こすため、好ましくは粉砕前に除去する。これは単に送風選別によって、または篩(ミルの保護スクリーンとして作用する)を用いて実施することができる。この保護スクリーンのメッシュサイズは、過度に大きい弾性の粒子による中断が理想的にはないよう、使用するミルに基づいて選択しなければならない。
不十分な微粉砕による大きすぎる超吸収体の粒子は、衛生用品、例えばこれらの主な用途であるおむつにおいて粗大粒子として目に付き、またこれらは超吸収体の平均膨潤速度を低下させる。これらはどちらも望ましくない。したがって、生成物から粗い顆粒のポリマー粒子を除去することは有利である。これは、常用の分級方法、例えば送風選別を用いて、またはメッシュサイズ最大1000μm、好ましくは最大900μm、より好ましくは最大850μm、最も好ましくは最大800μの篩を通した篩過によって実施する。例えば、700μm、650μm、または600μmのメッシュサイズの篩を使用する。除去した粗い顆粒のポリマー粒子(「過大」)は、粉砕および篩過のサイクルに再循環させるか、別個にさらに加工して、コストを最適化することができる。
粒径に関して小さすぎるポリマー粒子は、浸透性(SFC)を減少させる。したがって、この分級の過程で、細かい顆粒状のポリマー粒子を除去することも有利である。これを行なうための便利な方法は、メッシュサイズ最大300μm、好ましくは最大200μm、より好ましくは最大150μm、最も好ましくは最大100μmの篩を用いることによる方法である。除去した細かい顆粒状のポリマー粒子(「過小」または「微粉」)は、コスト最適化のために、任意の所望の方法で、ゲルの乾燥前に、モノマー流である重合するゲルまたは重合したゲルに戻すことができる。
生成物分画として取り出したポリマー粒子の平均粒径は、一般に少なくとも200μm、好ましくは少なくとも250μm、好ましくは少なくとも300μmであり、かつ一般に最大600μm、好ましくは最大500μmである。粒径が少なくとも150μmの粒子の比率は、一般に少なくとも90質量%、好ましくは少なくとも95質量%、より好ましくは少なくとも98質量%である。粒径が850μmまでの粒子の比率は、一般に少なくとも90質量%、好ましくは少なくとも95質量%、より好ましくは少なくとも98質量%である。
そのようにして得たポリマーは超吸収特性を有し、したがって「超吸収体」という用語に含まれる。そのCRCは、典型的には比較的高いが、そのAULまたはSFCは比較的低い。そのような表面後架橋されていない超吸収体は、しばしば「基本ポリマー」、または「ベースポリマー」と称され、それらから製造される表面後架橋された超吸収体とは区別される。
超吸収体粒子を表面後架橋して、その特性をさらに改善する。より具体的には、AUL値およびSFC値が向上する(CRC値は減少する)。少なくとも2つのさまざまに後架橋された超吸収体を混合することにより、本発明の超吸収体混合物がもたらされる。表面後架橋に使用する基本ポリマーは、同一であっても異なってもよい。
本発明の好適な実施形態において、基本ポリマーの生成物分画(すなわち、過小でも過大でもない分画)は、少なくとも2つの篩画分に分割するか、少なくとも2つの篩画分として回収し、続いてこれらをさまざまに表面後架橋し、混合して本発明の混合物を形成する。この目的で、第1の篩過ステップで回収した基本ポリマーを第2のステップで2つ以上の篩画分にもう1度分離することができる。あるいは、過大および/過小の除去と同時に、生成物分画を複数の篩画分として回収してもよい。上述のように、分級は必ずしも篩過によるものである必要はなく、任意の既知の分級方法の形態をとってもよい。篩過は、ほとんどの場合に最も便利な方法であるというだけである。
可能な篩画分への分離の非限定的な一例は、例えば、生成物分画としての粒径100〜850μmの分画の回収である(すなわち、メッシュサイズ850μmの篩を通過しない粒子を過大として分離し、メッシュサイズ150μmの篩上に保持されない粒子を過小として分離する)。これは、メッシュサイズ400μmの中間篩の使用により、粒径100〜400μmおよび粒径400〜850μmの2つの篩分画として回収される。同様に、複数のおよび/または別の中間篩の使用によって、別の生成物分画および別の篩画分を回収する。
適切な後架橋剤は、超吸収体粒子の少なくとも2つの官能基との結合を形成可能な基を含む化合物である。市場で優勢なアクリル酸/アクリル酸ナトリウムをベースとする超吸収体の場合、適切な表面後架橋剤は、少なくとも2つのカルボキシレート基との結合を形成可能な基を含む化合物である。好適な後架橋剤は、一般式(I)
Figure 2012509166
[式中、
1は、C1−C12−アルキル、C2−C12−ヒドロキシアルキル、C2−C12−アルケニル、またはC6−C12−アリールであり、
2は、XまたはOR6であり、
3は、水素、C1−C12−アルキル、C2−C12−ヒドロキシアルキル、C2−C12−アルケニル、またはC6−C12−アリール、あるいはXであり、
4は、C1−C12−アルキル、C2−C12−ヒドロキシアルキル、C2−C12−アルケニル、またはC6−C12−アリールであり、
5は、水素、C1−C12−アルキル、C2−C12−ヒドロキシアルキル、C2−C12−アルケニル、C1−C12−アシル、またはC6−C12−アリールであり、
6は、C1−C12−アルキル、C2−C12−ヒドロキシアルキル、C2−C12−アルケニル、またはC6−C12−アリールであり、
Xは、R2およびR3に共通して、カルボニル酸素であり、
このときR1とR4および/またはR5とR6は、架橋したC2−C6−アルカンジイルであってよく、また上述の基R1〜R6は、全体で自由原子価1〜2を追加的に有してもよく、これらの基は、これらの自由原子価によって、少なくとも1つの適切な基本構造体と結合していてもよい]のアミドアセタールまたはカルバメート、
あるいは多価アルコールであって、その場合、この多価アルコールは、水酸基1個当たり好ましくは分子量100g/mol未満、より好ましくは90g/mol未満、さらに好ましくは80g/mol未満、最も好ましくは70g/mol未満を有し、ビシナル、ジェミナル、第2級、または第3級の水酸基を有さず、また多価アルコールは、一般式(IIa)
HO−R7−OH (IIa)
[式中、
7は、式−(CH2n−(nは、整数3〜20、好ましくは3〜12である)の非分岐状ジアルキル基であり、両水酸基が末端であり、あるいはR7は、非分岐状、分岐状、もしくは環状ジアルキル基である]のジオール、または一般式(IIb)
Figure 2012509166
[式中、
基R8、R9、R10、R11は、互いに独立して、水素、ヒドロキシル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチルオキシメチル、1−ヒドロキシプロプ−2−イルオキシメチル、2−ヒドロキシプロピルオキシメチル、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、1,2−ジヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、または4−ヒドロキシブチルであり、全体で2個、3個、または4個、好ましくは2個または3個の水酸基が存在し、R8、R9、R10、およびR11のうちの1つ以下がヒドロキシルである]のポリオールのいずれかである、多価アルコール、
あるいは一般式(III)
Figure 2012509166
[式中、
12、R13、R14、R15、R16、およびR17は、互いに独立して、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、またはイソブチルであり、nは、0または1のいずれかである]の環状炭酸エステル、
あるいは一般式(IV)
Figure 2012509166
[式中、
18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、およびR25は、互いに独立して、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、またはイソブチルであり、R26は、単結合、直鎖状、分岐状、または環状C2−C12−ジアルキル基、あるいは例えば、ポリグリコールジカルボン酸に担持された、1〜10個のエチレンオキシド単位および/またはプロピレンオキシド単位から構築されるポリアルコキシジイル基である]のビスオキサゾリンである。
一般式(II)の好適な後架橋剤は、2−オキサゾリドン類、例えば2−オキサゾリドンおよびN−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキサゾリドン、N−メチル−2−オキサゾリドン、N−アシル−2−オキサゾリドン類、例えばN−アセチル−2−オキサゾリドン、2−オキソテトラヒドロ−1,3−オキサジン、二環式アミドアセタール類、例えば5−メチル−1−アザ−4,6−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン、1−アザ−4,6−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン、および5−イソプロピル−1−アザ−4,6−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン、ビス−2−オキサゾリドン類、ならびにポリ−2−オキサゾリドン類である。
一般式(I)の特に好適な後架橋剤は、2−オキサゾリドン、N−メチル−2−オキサゾリドン、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキサゾリドン、およびN−ヒドロキシプロピル−2−オキサゾリドンである。
一般式(IIa)の好適な後架橋剤は、1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、および1,7−ヘプタンジオールである。一般式(IIa)の後架橋剤の更なる例は、1,3−ブタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、および1,10−デカンジオールである。
このジオールは、好ましくは水溶性であり、このとき一般式(IIa)のジオールは、23℃の水に、少なくとも30質量%まで、好ましくは少なくとも40質量%まで、より好ましくは少なくとも50質量%まで、最も好ましくは少なくとも60質量%まで溶解する。この例には、1,3−プロパンジオールおよび1,7−ヘプタンジオールがある。25℃で液体であるそのような後架橋剤はさらに好ましい。
一般式(IIb)の好適な後架橋剤は、ブタン−1,2,3−トリオール、ブタン−1,2,4−トリオール、グリセロール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、エトキシル化グリセロール、トリメチロールエタン、またはトリメチロールプロパンであって、それぞれ分子1個当たり1〜3個のエチレンオキシド単位を有するもの、およびプロポキシル化グリセロール、トリメチロールエタン、またはトリメチロールプロパンであって、それぞれ分子1個当たり1〜3個のプロピレンオキシド単位を有するものである。さらに、2回エトキシル化またはプロポキシル化されたネオペンチルグリコールも好ましい。2回および3回エトキシル化されたグリセロール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、およびトリメチロールプロパンが特に好ましい。
好適な多価アルコール(IIa)および(IIb)は、23℃での粘度が、3000mPas未満、好ましくは1500mPas未満、より好ましくは1000mPas未満、さらに好ましくは500mPas未満、最も好ましくは300mPas未満である。
一般式(III)の特に好適な後架橋剤は、エチレンカーボネートおよびプロピレンカーボネートである。
一般式(IV)の特に好適な後架橋剤は、2,2’−ビス(2−オキサゾリン)である。
好適な後架橋剤は、揮発性であり、そのため悪臭のある化合物をもたらす、副反応および派生反応を最小限に抑える。好適な後架橋剤を用いて得られる超吸収体は、したがって湿潤状態でも臭気が強くない。
上記の選択肢のうち単一の後架橋剤を使用しても、または種々の後架橋剤の任意の所望の混合物を使用してもよい。
後架橋剤は、全てこれを付与する基本ポリマー(例えば該当する篩分画)の質量に対して、通常は少なくとも0.001質量%、好ましくは少なくとも0.02質量%、より好ましくは少なくとも0.05質量%であり、かつ一般に最大2質量%、好ましくは最大1質量%、およびより好ましくは最大0.3質量%、例えば最大0.15質量%、または最大0.095質量%の量で使用する。
後架橋は、典型的には、乾燥した基本ポリマー粒子上に後架橋剤の溶液の噴霧することによって実施する。噴霧後、後架橋剤で被覆したポリマー粒子を加熱乾燥させるが、後架橋反応は乾燥前および乾燥中に生じうる。重合可能な基を有する表面後架橋剤を使用する場合、一般的に使用されている遊離基形成剤による、または高エネルギー放射線、例えば紫外線による、そのような基のラジカル誘導重合によって、表面後架橋を実施することもできる。これは、基本ポリマー粒子の表面上の官能基と共有結合またはイオン結合を形成する後架橋剤の使用と同時に、またはこの使用の代わりに実施することができる。
後架橋剤溶液の噴霧は、好ましくは、可動混合手段を有するミキサー、例えばスクリューミキサー、ディスクミキサー、パドルミキサー、またはショベルミキサー、あるいはその他の混合手段を有するミキサー内で実施する。しかしながら縦型ミキサーが特に好適である。しかし、後架橋剤溶液を流動床内で噴霧することもまた可能である。適切なミキサーは、例えば、Pflugschar(登録商標)プローシェアミキサーとして、Gebr. Loedige Maschinenbau GmbH(Elsener−Strasse 7−9, 33102 Paderborn、ドイツ)から、またはSchugi(登録商標) Flexomix(登録商標)ミキサー、Vrieco−Nauta(登録商標)ミキサー、もしくはTurbulizer(登録商標)ミキサーとして、Hosokawa Micron BV(Gildenstraat 26, 7000 AB Doetinchem、オランダ)から入手できる。
使用可能な噴霧ノズルには、いかなる制限もない。適切なノズルおよび霧化システムは、例えば、以下の参考文献に記載されている:Zerstaeuben von Fluessigkeiten, Expert−Verlag, Vol. 660, Reihe Kontakt & Studium, Thomas Richter (2004)、およびZerstaeubungstechnik, Springer−Verlag, VDI−Reihe, Guenter Wozniak (2002)。単分散および多分散噴霧システムを使用することができる。多分散システムの中では、一成分加圧ノズル(噴流形成型または層流形成型)、回転噴霧器、二成分噴霧器、超音波噴霧器、および衝突ノズルが適している。二成分噴霧器の場合、内部または外部のいずれかで、液相を気相と混合することができる。ノズルのスプレー外形は重要ではなく、例えば円形噴流、平面噴流、広角円形ビーム、または円環噴霧外形など、いかなる所望の形状をとってもよい。二成分噴霧器を使用する場合、非酸化性ガスの使用が有利であり、窒素、アルゴン、または二酸化炭素が特に好ましい。噴霧する液体は、加圧下で、そのようなノズルに供給することができる。特定の最小速度に達したとき、それをダイ孔内で減圧することによって、噴霧する液体を霧化することができる。さらに、本発明の目的で、一成分ノズルを使用することもでき、これには例えば、スロットダイまたは衝突チャンバー(フルコーンノズル)(例えば、Duesen−Schlick GmbH(ドイツ)製、またはSpraying Systems Deutschland GmbH(ドイツ)製)。そのようなノズルは、欧州特許公開公報第0 534 228(A1)号および欧州特許公開公報第1 191 051(A2)号にも記載されている。
後架橋剤は、典型的には、水溶液の形態で使用する。水のみを溶媒として使用する場合、有利には、界面活性剤または脱凝集助剤を後架橋剤溶液または基本ポリマー自体に添加する。これにより湿潤性能が向上し、集塊形成傾向が低下する。
いかなるアニオン性、カチオン性、非イオン性、および両性の界面活性剤も脱凝集助剤として有用であるが、皮膚適合性の理由から、非イオン性および両性の界面活性剤が好ましい。また、界面活性剤は、窒素を含んでいてもよい。例えば、ソルビタンモノエステル、例えばソルビタンモノココエートおよびソルビタンモノラウレート、またはそれらのエトキシル化変異体、例えばPolysorbat 20(登録商標)を添加する。適切な脱凝集助剤には、さらに、2−プロピルヘプタノールのエトキシル化およびアルコキシル化誘導体が含まれ、これらはLutensol XL(登録商標)およびLutensol XP(登録商標)の商標名で販売されている(BASF SE、Carl−Bosch−Strasse 38, 67056 Ludwigshafen、ドイツ)。
脱凝集助剤は、別個に計量供給しても、後架橋剤溶液に添加してもよい。好ましくは、脱凝集助剤は、単に後架橋剤溶液に添加する。
使用する脱凝集助剤の量は、基本ポリマーに対して、例えば0〜0.1質量%の範囲、好ましくは0〜0.01質量%の範囲、より好ましくは0〜0.002質量%の範囲である。脱凝集助剤は、好ましくは、膨潤した基本ポリマーおよび/または膨潤した架橋超吸収体の水性抽出物の23℃での表面張力が、少なくとも0.060N/m、好ましくは少なくとも0.062N/m、より好ましくは少なくとも0.065N/m、および有利には最大0.072N/mとなるように添加する。
水性後架橋剤溶液は、少なくとも1つの後架橋剤に加え、共溶媒をさらに含んでいてもよい。非水性溶媒の含有量および/または溶媒の総量を利用して、後架橋剤のポリマー粒子内への浸透深度を調整することができる。工業上極めて適切な共溶媒は、C1−C6−アルコール類、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、または2−メチル−1−プロパノール、C2−C5−ジオール類、例えばエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、または1,4−ブタンジオール、ケトン類、例えばアセトン、あるいはカルボン酸エステル類、例えば酢酸エチルである。これらの共溶媒の一部に伴う不利点は、それらが特異臭を有することである。
共溶媒自体は、反応条件下で、理想的には後架橋剤ではない。しかしながら、限界点において、また滞留時間および温度により、共溶媒が架橋にある程度寄与することもある。このことは、例えば一般式(IV)の環状炭酸エステル、一般式(IIIa)のジオール、または一般式(IIIb)のポリオールの使用のように、後架橋剤が比較的不活性であり、そのためそれ自体がその共溶媒を形成することができる場合に特に当てはまる。そのような後架橋剤は、より反応性の高い後架橋剤と混合した場合、共溶媒としても使用することもできるが、これはより反応性の高い架橋剤が存在しない場合よりも低い温度および/または短い滞留時間で、実際の後架橋反応を実施することができるためである。共溶媒は、比較的大量に使用し、また生成物中にある程度残留するであろうことから、毒性であってはならない。
また、一般式(IIa)のジオール、一般式(IIb)のポリオール、および一般式(III)の環状炭酸エステルは、本発明の方法における共溶媒として有用である。これらは、一般式(I)および/または(IV)および/またはジグリシジルもしくはトリグリシジル化合物の反応性後架橋剤の存在下で、この機能を果たす。しかしながら、本発明の方法における好適な共溶媒は、より具体的には一般式(IIa)のジオールであり、より具体的には水酸基の反応への関与が、隣接基によって立体的に阻害される場合である。そのようなジオールは、原則として後架橋剤としても有用であるが、このためには立体的に阻害されていないジオールよりも極めて高い反応温度、あるいは場合により高い使用量が要求される。
一方の共溶媒として使用するあまり反応性の高くない後架橋剤と、他方の反応性後架橋剤との特に好適な組み合わせは、好適な多価アルコール、一般式(IIa)のジオール、および一般式(IIb)のポリオールと、一般式(I)のアミドアセタールまたはカルバメートとの組み合わせである。
適切な組み合わせは、例えば、2−オキサゾリドン/1,2−プロパンジオール、およびN−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキサゾリドン/1,2−プロパンジオール、ならびにエチレングリコールジグリシジルエーテル/1,2−プロパンジオールである。
極めて好適な組み合わせは、2−オキサゾリドン/1,3−プロパンジオール、およびN−(2−ヒドロキシエチル)−2−オキサゾリドン/1,3−プロパンジオールである。
さらなる好適な組み合わせは、エチレングリコールジグリシジルエーテル、またはグリセロールジグリシジルエーテルもしくはグリセロールトリグリシジルエーテルと、以下の溶媒、共溶媒、または共架橋剤:イソプロパノール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロピレングリコール、またはそれらの混合物との組み合わせである。
さらなる好適な組み合わせは、2−オキサゾリドンまたは(2−ヒドロキシエチル)−2−オキサゾリドンと、以下の溶媒、共溶媒、または共架橋剤:イソプロパノール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロピレングリコール、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、またはそれらの混合物との組み合わせである。
水性後架橋剤溶液の共溶媒の濃度は、後架橋剤溶液に対して、しばしば15〜50質量%の範囲、好ましくは15〜40質量%の範囲、より好ましくは20〜35質量%の範囲である。水との限定された混和性を有する共溶媒の場合には、必要であれば共溶媒の濃度を低下させることによって、1つの相のみが存在するように水性後架橋剤溶液を調整することが有利となるであろう。
好適な一実施形態では、共溶媒を使用しない。このとき後架橋剤は水溶液としてのみ使用し、場合により脱凝集助剤を添加する。
水性後架橋剤溶液中の少なくとも1つの後架橋剤の濃度は、後架橋剤溶液に対して、典型的には1〜20質量%の範囲、好ましくは1.5〜10質量%の範囲、より好ましくは2〜5質量%の範囲である。
基本ポリマーに対する後架橋剤溶液の総量は、典型的には0.3〜15質量%の範囲、好ましくは2〜6質量%の範囲である。
表面後架橋剤と基本ポリマー粒子表面の官能基との反応による実際の表面後架橋は、通常は、表面後架橋剤溶液で湿らせた基本ポリマーを加熱することによって実施するが、これは典型的には「乾燥」と称される(しかし、典型的にははるかに大量の液体を除去しなくてはならない、上述の重合からのポリマーゲルの乾燥と混同してはならない)。この乾燥は、熱交換面を介してジャケットを加熱することによって、または高温ガスを吹き込むことによって、ミキサー自体の中で実施することができる。例えば流動床乾燥機では、超吸収体と表面後架橋剤の混合と乾燥とを同時に実施することができる。しかし乾燥は、通常は、下流の乾燥機、例えばトレイ乾燥機、回転管炉、パドル乾燥機またはディスク乾燥機、あるいは加熱可能なスクリューで実施する。適切な乾燥機は、例えば、Solidair(登録商標)またはTorusdisc(登録商標)乾燥機として、Bepex International LLC(333 N.E. Taft Street, Minneapolis, MN 55413、米国)から、あるいはパドルもしくはショベル乾燥機として、または移動床乾燥機として、Nara Machinery Co., Ltd., Zweigniederlassung Europa(Europaallee 46, 50226 Frechen、ドイツ)から入手可能である。
下流の乾燥機の接触面を介して、または高温不活性ガスの供給によって、または1つ以上の不活性ガスと蒸気との混合物によって、または蒸気のみによって、ポリマー粒子を加熱し、乾燥および後架橋を行なうことができる。接触面を介して熱を供給する場合、わずかなまたは完全な負圧の不活性ガス下で反応を実施することができる。蒸気を用いてポリマー粒子を直接加熱する場合、本発明によると、大気圧または高圧で乾燥機を作動させることが望ましい。この場合、後架橋ステップを、蒸気での加熱ステップと、不活性ガス下であるが蒸気は用いない反応ステップとに分割することが賢明であろう。これは1つ以上の装置で実施することができる。本発明によると、ポリマー粒子は、まだ後架橋用ミキサー内にある間に、蒸気を用いて加熱することができる。使用する基本ポリマーは、前の工程からの10〜120℃の範囲の温度を依然として有してもよく、後架橋剤溶液は、0〜70℃の範囲の温度を有していてよい。より具体的には、後架橋剤溶液を加熱して粘度を減少させることができる。
好適な乾燥温度は、100〜250℃の範囲、好ましくは120〜220℃の範囲、より好ましくは130〜210℃の範囲、最も好ましくは150〜200℃の範囲である。この温度での反応ミキサーまたは乾燥機内の好適な滞留時間は、好ましくは少なくとも10分、より好ましくは少なくとも20分、最も好ましくは少なくとも30分であり、典型的には最大60分である。典型的には、乾燥は、超吸収体の残留水分含有量が、一般に少なくとも0.1質量%、好ましくは少なくとも0.2質量%、より好ましくは少なくとも0.5質量%であり、かつ一般に最大15質量%、好ましくは最大10質量%、より好ましくは最大8質量%であるように実施する。
架橋は、標準大気条件下で実施することができる。「標準大気条件」とは、後架橋反応が主として行なわれる装置(「後架橋用反応器」、典型的には乾燥機)内で、酸化性ガスの分圧、例えば大気中の酸素の分圧を低下させるための技術的事前措置がとられていないことを意味する。しかしながら、低下させた酸化性ガス分圧下で後架橋反応を実施することが好ましい。酸化性ガスは、23℃で蒸気圧少なくとも1013mbarを有し、燃焼工程において酸化剤として作用する物質であり、例えば酸素、酸化窒素、および二酸化窒素、特に酸素である。酸化性ガスの分圧は、好ましくは140mbar未満、より好ましくは100mbar未満、さらに好ましくは50mbar未満、最も好ましくは10mbar未満である。熱後架橋を周囲温度で、すなわち全圧およそ1013mbarで実施する場合、酸化性ガスの総分圧はそれらの体積率によって決定される。酸化性ガスの比率は、好ましくは14体積%未満、より好ましくは10体積%未満、さらに好ましくは5体積%未満、最も好ましくは1体積%未満である。
後架橋は、減圧下、すなわち全圧1013mbar未満で実施することができる。この全圧は、典型的には670mbar未満、好ましくは480mbar未満、より好ましくは300mbar未満、最も好ましくは200mbar未満である。乾燥および後架橋を酸素含有量20.8体積%の空気下で実施する場合、上述の全圧に対応する酸素分圧は、139mbar(670mbar)、100mbar(480mbar)、62mbar(300mbar)、および42mbar(200mbar)である(それぞれの全圧を括弧内に示す)。酸化性ガスの分圧を下げるための別の方法は、非酸化性ガス、より具体的には不活性ガスを後架橋に使用する装置内に導入する方法である。適切な不活性ガスは、後架橋用乾燥機内の後架橋温度および所定の圧力において気体状態で存在し、それらの条件下で、乾燥中のポリマー粒子の構成要素に酸化作用を及ぼさない物質である。この例には、窒素、二酸化炭素、アルゴン、水蒸気があり、なかでも窒素が好適である。不活性ガス比は、超吸収体1kgに対して、一般に0.0001〜10m3の範囲、好ましくは0.001〜5m3の範囲、より好ましくは0.005〜1m3の範囲、最も好ましくは0.005〜0.1m3の範囲である。
本発明の方法において、水蒸気を含まない不活性ガスは、後架橋用乾燥機内にノズルで注入してもよいが、この不活性ガスをノズルを介してミキサー内またはミキサーのすぐ上流でポリマー粒子流に添加し、そこで超吸収体と表面後架橋剤とを混合することが特に好ましい。
当然ながら、乾燥機から除去された共溶媒蒸気は、乾燥機の外部で再凝縮させ、場合により再利用することができる。
本発明による方法の一実施形態において、表面後架橋の典型的な条件についての記載の枠内で表面後架橋されてはいるが互いに異なる、少なくとも2つの超吸収体を続いて混合する。本発明による方法のさらなる好適な実施形態において、基本ポリマーの2つ以上の異なる篩画分に、便利には上述のような縦型ミキサー内での噴霧によって、表面後架橋剤を別々に付与する。これは、2つ以上(使用する篩分画の数に応じて)の同時に作動するミキサー内で実施しても、または連続して1つのミキサー内で実施してもよく、またこれは、表面後架橋剤を付与した篩画分の中間保管を当然必要とする。各篩分画において、表面後架橋剤の種類および量は、同じでも異なってもよい。
これらの篩画分は、それら各々の乾燥機内で別々に処理して表面後架橋反応を実施し、その後混合してもよい。しかしながら、さらなる好適な実施形態では、表面後架橋剤を付与したこれらの篩分画を1つの連続乾燥機の種々の地点に供給する。
連続搬送式乾燥機は、乾燥される生成物流が、乾燥機の入口から出口まで連続して搬送される乾燥機である。この工程において、乾燥機の内容物を好ましくは攪拌して、乾燥機の全内容物が加熱面に接触するようする。この工程において、乾燥機の内容物にある程度のおそらくはむしろ徹底的な混合を行ない、このとき通常は一定量の逆混合が存在するが、交差混合がはるかに優勢である。言い換えると、生成物の乾燥機内での滞留時間分布は、攪拌槽型反応器よりも流管型反応器の滞留時間分布に近似している。典型的には、逆混合率(すなわち、第1の生成物供給地点で乾燥機に導入した全粒子の平均滞留時間からの、第1の生成物供給地点で乾燥機に導入した全粒子の95質量%の最大滞留時間の逸脱)は、50%以下であり、好ましくは40%以下、より好ましくは30%以下である。20%以下の逆混合率は、極めて好適である。逆混合率を測定する方法は既知であり、通常は、マーカー物質の出現を時間の関数として追跡する。連続搬送式乾燥機に直接応用可能な、連続搬送式混練機における逆混合率を測定する常用の方法は、例えば国際公開第2006/034806(A1)号に記載されている。さらなる供給地点で導入された生成物の逆混合率も同様に測定することができる。逆混合率は、搬送手段の設計、より具体的には種類および配置、ならびに乾燥機の運転パラメータ、より具体的には充填量の影響を受け、これは所望の値に調整することができるが、これら全ては公知である。本発明の方法に適した乾燥機は、とりわけディスク乾燥機もしくはパドル乾燥機、または加熱スクリューであり、好ましくはパドル乾燥機である。
本発明による混合物を製造するための好適で便利な方法において、すでに表面後架橋剤が付与された基本ポリマー(同じ基本ポリマーの異なる篩画分であってもよいが、そうでなくてもよい)を連続搬送式乾燥機の異なる地点に導入する。乾燥機内への異なる供給地点は、所望の効果が得られるよう間隔があいている。一般的に、これらの供給地点は、少なくとも、隣接する供給地点で供給される生成物流の平均滞留時間の百分率で示される差が、2つの隣接する供給地点で導入される生成物流の逆混合率を上回るように、十分に離れている。小さい間隔は、逆混合により、添加される個々の生成物の熱処理の長さに事実上いかなる差も生じないであろうことから、通常は賢明ではない。好ましくは、これらの供給地点は、隣接する供給地点で添加される生成物流の平均滞留時間の百分率で示される差が、隣接する供給地点で添加される生成物流の逆混合率の少なくとも2倍となるように間隔をあけ、より好ましくはこれらの供給地点は、この差が少なくとも3倍になるように間隔をあける。
単純な一実施形態において、基本ポリマーの2つの篩画分に別々に表面後架橋剤を付与し、これらの篩画分の一方を乾燥機の出発点、すなわち第1の生成物入口で添加し、他方の篩画分を乾燥機の出発点と生成物出口との中間で添加する。これにより、乾燥機中の生成物充填量が、乾燥機の全長にわたって同一であり(これはまた、例えば搬送手段の種類および配置により、異なって配置することもできる)、かつ乾燥機内の温度がいずれの場所でも同じであれば、添加される第2の篩画分が、第1の篩画分の半分の強度で加熱処理されることになる。
当然ながら、ここで表面後架橋剤を付与した後に基本ポリマーを分級することも同様に可能であろう。しかしながら、単に実際面では、このための最も単純な方法である「篩過」は、通常、表面後架橋剤付与後の典型的には湿ったポリマー粉末では困難である。
1つの基本ポリマーの異なる篩画分を表面後架橋剤が付与される基本ポリマーとして使用し、これらに同じ方法で同量の表面後架橋剤を付与する場合、より微細な篩画分、すなわち平均粒径がより小さい篩画分は、より粗大な篩画分よりも手前の供給地点で、乾燥機に導入することが好ましい。同様に、より粗大な粒子には、質量がより少ない表面後架橋剤を付与すること、および/または一定量に関してより低い表面後架橋度を達成する表面後架橋剤を付与することが好ましい。より少量のまたはより低架橋性の表面後架橋剤、およびより低強度の熱処理という2つの手段は、個々にまたは組み合わせて適用し、使用することができる。
しかしながら、原則として、異なる表面後架橋剤、したがってより具体的にはさまざまな反応性を有する表面後架橋剤、および/またはそのさまざまな量、ならびにその後の一体的な熱処理または別々であるが同一の熱処理(例えば、1つの乾燥機の一体的な通過)を選択することによって、本発明のさまざまに表面後架橋された超吸収体の混合物を製造することもできる。
さまざまに表面後架橋された超吸収体の混合物を製造するための本発明の方法の最も単純な実施形態は、基本ポリマーの常用の篩別、すなわち過大および過小の除去において、中間篩を追加的に使用し、それにより生成物を比較的微細な篩画分と比較的粗大な篩画分との2つの篩画分の形態で回収し、これら2つの篩画分に、例えばそれぞれ縦型ミキサー内で別々に表面後架橋剤を付与し、それらを連続搬送式乾燥機の2つの異なる地点に導入するものである。その後、均一に表面後架橋された超吸収体の場合と同じように、再び一体的にさらなるワークアップを行なう。
本発明の好適な一実施形態において、後架橋剤に加え、多価カチオンを後架橋の前、最中、または後に粒子表面に塗布する。これは、原則として、非共有イオン結合によるさらなる表面後架橋であるが、当該金属イオンとの「錯化」、または単に当該物質(「錯化剤」)での「被覆」と表現されることもある。
多価カチオンは、二価以上のカチオンの溶液を噴霧することによって塗布する。このカチオンは通常は二価、三価、もしくは四価の金属カチオンであるが、多価カチオン、例えばビニルアミンモノマーで全体的または部分的に形式上構築されたポリマー、例えば部分的または完全に加水分解されたポリビニルアミド(いわゆる「ポリビニルアミン」)であって、そのアミン基が、常に(極めて高いpHであっても)部分的にアンモニウム基にプロトン化されたものも含まれる。有用な二価金属カチオンの例は、とりわけ元素周期表の第2族(より具体的には、Mg、Ca、Sr、Ba)、第7族(より具体的には、Mn)、第8族(より具体的には、Fe)、第9族(より具体的には、Co)、第10族(より具体的には、Ni)、第11族(より具体的には、Cu)、および第12族(より具体的には、Zn)の金属の二価カチオンである。有用な三価の金属カチオンの例は、より具体的には、元素周期表のランタニドを含む第3族(より具体的には、Sc、Y、La、Ce)、第8族(より具体的には、Fe)、第11族(より具体的には、Au)、第13族(より具体的には、Al)、および第14族(より具体的には、Bi)の金属の三価カチオンである。有用な四価カチオンの例は、より具体的には、元素周期表のランタニド(より具体的には、Ce)および第4族(より具体的には、Ti、Zr、Hf)の金属の四価カチオンである。これらの金属カチオンは、単独でだけではなく、混合して使用することもできる。三価金属カチオンの使用は、特に好適である。アルミニウムカチオンの使用は、極めて好適である。
使用する溶媒に対して十分に可溶性である、上記の金属カチオンのいかなる金属塩も適している。弱錯化性アニオン、例えば、塩化物、硝酸塩および硫酸塩、硫酸水素塩、炭酸塩、重炭酸塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、またはリン酸二水素塩を有する金属塩は、特に適している。モノカルボン酸およびジカルボン酸、ヒドロキシ酸、ケト酸、およびアミノ酸の塩、または塩基性塩が好ましい。この例は、好ましくは、酢酸塩、プロピオン酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、コハク酸塩である。同様に、水酸化物の使用も好ましい。2−ヒドロキシカルボン酸の塩、例えばクエン酸塩および乳酸塩の使用は特に好適である。特に好適な金属塩の例は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属のアルミン酸塩、ならびにそれらの水和物、例えばアルミン酸ナトリウムおよびその水和物、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の乳酸塩およびクエン酸塩、ならびにそれらの水和物、酢酸アルミニウム、プロピオン酸アルミニウム、クエン酸アルミニウム、および乳酸アルミニウムである。
上記のカチオンおよび塩は、純粋な形態で、または種々のカチオンまたは塩の混合物の形態で使用する。使用する二価および/または三価の金属カチオンの塩は、さらなる二次構成要素、例えば、まだ中和されていないカルボン酸塩、および/または中和されたカルボン酸のアルカリ金属塩を含んでいてもよい。好適なアルカリ金属塩は、ナトリウム塩、カリウム塩、およびアンモニウム塩である。これらは典型的には、固体塩を水に溶解することによって製造した水溶液の形態で使用するか、好ましくは直接そのようなものとして製造し、これにより乾燥ステップおよび精製ステップを省くことができる。また、上記の塩の水和物を使用することは、それらが無水塩よりも迅速に水に溶解するため、有利となりうる。
使用する金属塩の量は、全て基本ポリマーの質量に対して、一般に少なくとも0.001質量%、好ましくは少なくとも0.01質量%、より好ましくは少なくとも0.1質量%、例えば少なくとも0.4質量%であり、かつ一般に最大5質量%、好ましくは最大2.5質量%、より好ましくは最大1質量%、例えば最大0.7質量%である。
三価金属カチオンの塩を溶液または懸濁液として使用することもできる。金属塩の有用な溶媒には、水、アルコール、DMF、DMSO、およびそれらの混合物が含まれる。水、ならびに水−アルコール混合物、例えば水−メタノール、水−1,2−プロパンジオール、および水−1,3−プロパンジオールは、特に好ましい。
二価以上の多価カチオンの溶液での基本ポリマーの処理は、乾燥ステップを含み、表面後架橋剤と同じように実施する。表面後架橋剤と多価カチオンとは、一体溶液として、または別々の溶液として噴霧分注することができる。超吸収体粒子上への金属塩溶液の噴霧は、表面後架橋の前だけでなく後に実施することもできる。特に好適な1つの方法において、金属塩溶液の噴霧は、架橋剤溶液の噴霧と同じステップで実施するが、その場合これら2つの溶液は、連続して別々に、または2つのノズルを介して同時に噴霧分注することができ、あるいは架橋剤と金属塩溶液とを1つのノズルを介して同時に噴霧分注してもよい。
とりわけ三価以上の多価金属カチオン、例えばアルミニウムを錯化に使用する場合、二価金属カチオンの塩基性塩またはそのような塩の混合物を添加するという選択肢もある。塩基性塩は、酸性水溶液、好ましくは0.1N塩酸のpHを上昇させられる塩である。塩基性塩は、典型的には、強塩基と弱酸の塩である。
任意の塩基性塩の二価金属カチオンは、好ましくは元素周期表の第2族の金属カチオン、より好ましくはカルシウムまたはストロンチウム、最も好ましくはカルシウムである。
二価金属カチオンの塩基性塩は、好ましくは無機弱酸の塩、有機弱酸の塩、および/またはアミノ酸の塩、より好ましくは水酸化物、重炭酸塩、炭酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、および/またはフマル酸塩であり、最も好ましくは水酸化物、重炭酸塩、炭酸塩、プロピオン酸塩、および/または乳酸塩である。この塩基性塩は、好ましくは水溶性である。水溶性塩は、20℃で、水1リットル当たり塩少なくとも0.5g、好ましくは水1リットル当たり塩少なくとも1g、より好ましくは水1リットル当たり塩少なくとも10g、さらに好ましくは水1リットル当たり塩少なくとも100g、最も好ましくは水1リットル当たり塩少なくとも200gの水溶性を有する塩である。しかしながら、本発明によると、噴霧溶液の噴霧温度で、この最低限の溶解性を有する塩を使用することもできる。また、上記の塩の水和物を使用することは、それらが無水塩よりも迅速に水に溶解するため、有利となりうる。
二価金属カチオンの適切な塩基性塩は、例えば、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、重炭酸カルシウム、重炭酸ストロンチウム、酢酸カルシウム、酢酸ストロンチウム、プロピオン酸カルシウム、乳酸カルシウム、プロピオン酸ストロンチウム、乳酸ストロンチウム、乳酸亜鉛、炭酸カルシウム、および炭酸ストロンチウムである。
水への溶解性が、所望の濃度で噴霧可能な溶液を製造するのに不十分な場合、固体塩のその飽和水溶液中の分散液を使用することもできる。また、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、亜硫酸カルシウム、亜硫酸ストロンチウム、リン酸カルシウム、およびリン酸ストロンチウムも水性分散液として使用することができる。
二価金属カチオンの塩基性塩の量は、基本ポリマーの質量に対して、典型的には0.001〜5質量%の範囲、好ましくは0.01〜2.5質量%の範囲、より好ましくは0.1〜1.5質量%の範囲、さらに好ましくは0.1〜1質量%の範囲、最も好ましくは0.4〜0.7質量%の範囲である。
二価金属カチオンの塩基性塩は、溶液または懸濁液として使用することができる。この例は、乳酸カルシウム溶液または水酸化カルシウム懸濁液である。典型的には、これらの塩は、超吸収体に対して15質量%以下、好ましくは8質量%以下、より好ましくは5質量%以下、最も好ましくは2質量%以下の水量を用いて、超吸収体上に噴霧する。
好ましくは、塩基性塩の水溶液を超吸収体上に噴霧する。これは、本発明の超吸収体混合物を用いて実施することができるが、その混合物の個々の超吸収体毎に実施することもできる。好都合には、塩基性塩は、表面後架橋剤、錯化剤と同時に添加するか、これらの物質の溶液のさらなる構成要素として添加する。これらの塩基性塩では、錯化剤と混合して添加することが好適である。塩基性塩の溶液が錯化剤の溶液と沈殿を伴わずに混和性でない場合、これらの溶液は、連続して別々に、または2つのノズルから同時に、超吸収体上に噴霧することができる。
超吸収体混合物または個々の超吸収体には、場合により、還元性化合物が添加されている。還元性化合物の例は、次亜リン酸塩、スルフィン酸塩、または亜硫酸塩である。スルフィン酸誘導体、より具体的には、式(V)
Figure 2012509166
[式中、
Mは、水素原子、アンモニウムイオン、一価金属イオン、または1当量の二価金属イオン(元素周期表の第1族、第2族、第8族、第9族、第10族、第12族、または第14族のもの)であり、
27は、OHまたはNR3031であり、このときR30およびR31は、互いに独立して、HまたはC1−C6−アルキルであり、
28は、H、またはアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、またはアリール基であり、これらは場合により、C1−C6−アルキル、OH、O−C1−C6−アルキル、ハロゲン、およびCF3からなる群から独立して選択された1、2、または3個の置換基を担持し、
29は、COOM、SO3M、COR30,CONR3031、またはCOOR30であり、このときM、R30、およびR31は、それぞれ上記に定義したとおりであるか、R28が、場合により上記に示したように置換されたアリールである場合には、Hである]の化合物、それらの塩、あるいはこのような化合物および/またはそれらの塩の混合物の添加が好ましい。
上式において、アルキルは、好ましくは1〜6個の炭素原子、より具体的には1〜4個の炭素原子を有する、直鎖状もしくは分岐状のアルキルである。アルキルの例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−ヘキシルなどである。同じことが、O−アルキルにおけるアルキルにも当てはまる。アルケニルは、好ましくは3〜8個の炭素原子、より具体的には3〜6個の炭素原子を有する、直鎖状もしくは分岐状のアルケニルである。アリルは、好適なアルケニルである。シクロアルキルは、より具体的にはC1−C6−シクロアルキルであり、この場合、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが好適である。アリール(アラルキルを含む)は、好ましくは、フェニルまたはナフチルである。アリールがフェニルであり、かつ置換されている場合、これは好ましくは2つの置換基を有する。これらはとりわけ2位および/または4位に配置される。
ハロゲンは、F、Cl、Br、またはIであり、好ましくはClまたはBrである。
Mは、好ましくは、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン、または1当量のアルカリ土類金属イオンもしくは亜鉛イオンである。適切なアルカリ金属イオンは、とりわけ、ナトリウムイオンおよびカリウムイオンであり、適切なアルカリ土類金属イオンは、とりわけ、マグネシウムイオン、ストロンチウムイオン、およびカルシウムイオンである。
27は、好ましくは、ヒドロキシルまたはアミノである。
28は、好ましくは、水素、または上記のように置換されていてもよいアルキル基もしくはアリール基である。これは、好ましくは、1つまたは2つのヒドロキシル置換基および/またはアルコキシ置換基を担持する。
29は、好ましくは、COOMまたはCOOR30(MおよびR30は、それぞれ上記に定義したとおりである)のいずれかであるか、R27が上記に示したように置換されていてもよいアリールである場合には、水素原子である。
好適な一実施形態において、超吸収体混合物または超吸収体には、上記の式(V)の化合物が添加されており、このときMは、アルカリ金属イオン、または1当量のアルカリ土類金属イオンもしくは亜鉛イオンであり、R27は、ヒドロキシルまたはアミノであり、R28は、Hまたはアルキルであり、R29は、COOMまたはCOOR30であり、このときR29がCOOMである場合、このCOOM基中のMは、H、アルカリ金属イオン、または1当量のアルカリ土類金属イオンであり、R29がCOOR30である場合、R30は、C1−C6−アルキルである。
さらなる好適な実施形態において、超吸収体混合物または超吸収体には、上記の式(V)の化合物が添加されており、このときMは、アルカリ金属イオン、または1当量のアルカリ土類金属イオンもしくは亜鉛イオンであり、R27は、ヒドロキシルまたはアミノであり、R28は、場合により上記に示したように置換されたアリール、より具体的には、ヒドロキシフェニルまたはC1−C4−アルコキシフェニルであり、R29は水素である。
化学分野における命名を担当する国際機関であるIUPAC(International Union of Pure and Applied Chemistry(国際純正・応用化学連合)、104 T.W. Alexander Drive, Building 19, Research Triangle Park, NC 27709、米国、www.iupac.org)による現在の番号付けにおける、元素周期表の第1族(H、Li、Na、K、Rb、Cs、Fr)、第2族(Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra)、第8族(Fe、Ru、Os)、第9族(Co、Rh、Ir)、第10族(Ni、Pd、Pt)、第12族(Zn、Cd、Hg)、および第14族(C、Si、Ge、Sn、Pb)は、CAS(Chemical Abstracts Service(化学情報検索サービス機関)、2540 Olentangy River Road, Columbus, OH 43202、米国、www.cas.org)が使用している番号付けにおける、第Ia族、第IIa族、第IIb族、第IVa族、および第VIIIb族に相当する。
上記式(V)のスルフィン酸誘導体は、純粋な形態で添加してもよいが、相当する金属イオンおよび相当するスルホン酸の亜硫酸塩との混合物(従来の方法でのそのような化合物の製造に由来する)として添加することもできる。そのような上式のスルフィン酸誘導体の製造は、公知であり、例えば国際公開第99/18 067(A1)号に記載されている。これらは一般的な市販製品であり、例えば2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸のナトリウム塩と、2−ヒドロキシ−2−スルホナト酢酸の二ナトリウム塩と、重亜硫酸ナトリウムとの混合物として、L. Brueggemann KG(Salzstrasse 131, 74076 Heilbronn、ドイツ、www.brueggemann.com)から、BRUEGGOLIT(登録商標) FF6MまたはBRUEGGOLIT(登録商標) FF7、あるいはBRUGGOLITE(登録商標) FF6MまたはBRUGGOLITE(登録商標) FF7の名称で入手可能である。
1つ以上の還元性化合物の超吸収体混合物または超吸収体への添加は、従来の方法で、超吸収体混合物または超吸収体の製造中または製造後に、溶媒または懸濁媒体中の溶液または懸濁液として、化合物を実質上添加することによって実施する。典型的には、水または有機溶媒中の還元性化合物の溶液または懸濁液、例えばアルコールまたはポリオール、あるいはそれらの混合物中の溶液または懸濁液を使用する。適切な溶媒または懸濁媒体の例は、水、イソプロパノール/水、1,3−プロパンジオール/水、およびプロピレングリコール/水であり、このとき混合質量比は、好ましくは20:80〜40:60の範囲である。この溶液または懸濁液には、界面活性剤が添加されていてもよい。還元性化合物を使用する場合、それらは一般に少なくとも0.0001質量%、好ましくは少なくとも0.001質量%、より好ましくは少なくとも0.025質量%、例えば少なくとも0.1質量%、または少なくとも0.3質量%であり、かつ一般に最大3質量%、好ましくは最大2.5質量%、より好ましくは最大1.5質量%、例えば最大1質量%または0.7質量%(全て、超吸収体の総質量に対して)の量で添加する。
この還元性化合物は、一般に、表面後架橋のために超吸収体に塗布した表面後架橋剤溶液または懸濁液と全く同じように、超吸収体混合物または超吸収体と混合する。還元性化合物は、表面後架橋剤溶液またはその成分のうちの1つの一構成要素として、すなわち表面後架橋剤またはその成分のうちの1つの溶液に添加して、基本ポリマーに塗布することができる。その後、表面後架橋剤および還元性化合物で被覆した超吸収体に、表面後架橋に必要なさらなる工程ステップ、例えば本発明の方法による表面後架橋剤と超吸収体との熱誘導反応を実施する。この方法は、比較的単純であり、経済的である。
長期保管における変色に対する極めて高い安定性が不可欠な場合、還元性化合物は、好ましくは表面後架橋後に、別個の工程ステップで塗布する。還元性化合物を溶液または懸濁液の形態で塗布する場合、これを本発明のすでに表面後架橋された超吸収体または混合物に、表面後架橋剤を基本ポリマーに塗布したのと同じように塗布する。必ずしも必要ではないが通常は、この後、表面後架橋の場合とちょうど同じように、加熱して超吸収体を再び乾燥させる。ただし、この乾燥の温度設定は、一般に最大110℃、好ましくは最大100℃、より好ましくは最大90℃とすることによって、還元性化合物の望ましくない反応を回避することができる。選択する温度設定は、乾燥ユニット内の滞留時間を考慮して、超吸収体または超吸収体混合物の所望の含水量が得られるようなものとする。また、還元性化合物を個々に、または別の常用の助剤、例えば防塵剤、固化防止剤、または超吸収体を再び湿らせるための水(これらの助剤について以下に記載する)と一緒に、例えば表面架橋段階の下流に配置する冷却器内で添加することも十分に可能かつ便利である。この場合のポリマー粒子の温度は、0℃〜190℃であり、好ましくは160℃未満、より好ましくは130℃未満、さらに好ましくは100℃未満、最も好ましくは70℃未満である。これらのポリマー粒子は、適切な場合には被覆後に、還元性化合物の分解温度を下回る温度まで急速に冷却する。
表面後架橋および/または錯化剤での処理後に乾燥ステップを実施する場合、乾燥後に生成物を冷却することは、絶対に必要ではないが有利である。冷却は、連続式またはバッチ式で行なうことができ、好都合には、この目的で、生成物を乾燥機の下流に配置した冷却器内に連続的に搬送する。微粉状の固体から熱を取り除くための既知のいかなる装置、より具体的には乾燥装置として上記に記載したいかなる装置をこの目的に使用してもよいが、ただしこれは加熱媒体ではなく、冷却媒体、例えば冷却水によって作用し、それにより壁、および設計によっては撹拌手段、またはその他の熱交換面が、超吸収体または超吸収体混合物中に熱を運ぶのではなく、それらから熱を取り除く。生成物が攪拌される冷却器、すなわち冷却ミキサー、例えばショベル冷却器、ディスク冷却器、またはパドル冷却器を使用することが好ましい。また、超吸収体は、冷却ガス、例えば冷却空気を吹き込んで、流動化層で冷却することもできる。冷却条件は、さらなる工程に望まれる温度を有する超吸収体が得られるように調整する。典型的には、冷却器内の平均滞留時間は、一般に少なくとも1分、好ましくは少なくとも3分、より好ましくは少なくとも5分であり、かつ一般に最大6時間、好ましくは最大2時間、より好ましくは最大1時間であり、また冷却性能は、得られる生成物が、一般に少なくとも0℃、好ましくは少なくとも10℃、より好ましくは少なくとも20℃であり、かつ一般に最大100℃、好ましくは最大80℃、より好ましくは最大60℃の温度を有するようなものとする。
表面後架橋された超吸収体または混合物は、場合により、従来の方法で粉砕および/または篩過する。粉砕は、典型的にはここでは必要ないが、生成物の集塊または微粒子を篩別して、生成物の所望の粒径分布を達成することが通常は望ましい。集塊または微粒子は廃棄するか、あるいは好ましくは、従来の方法で粉砕後の集塊を適切な時点で工程に戻す。表面後架橋された超吸収体の望ましい粒径は、基本ポリマーの場合と同じである。
場合により、超吸収体粒子は、所望であれば、その製造工程のあらゆる段階で、任意の既知の被覆剤、例えばフィルム形成ポリマー、熱可塑性ポリマー、デンドリマー、ポリカチオン性ポリマー(例えば、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミン、またはポリアリルアミン)、水不溶性の多価金属塩、例えば炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、またはリン酸カルシウム、当業者に既知の任意の水溶性の一価もしくは多価金属塩、例えば硫酸アルミニウム、ナトリウム塩、カリウム塩、ジルコニウム塩、または鉄塩、あるいは親水性無機粒子、例えば粘土鉱物、ヒュームドシリカ、コロイド状シリカゾル、例えばLevasil(登録商標)、二酸化チタン、酸化アルミニウム、および酸化マグネシウムで追加的に表面被覆してもよい。有用なアルカリ金属塩の例は、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、乳酸ナトリウム、乳酸カリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、ソルビン酸ナトリウム、およびソルビン酸カリウムである。この結果付加的な効果を得られるが、これは例えば、製造工程のあらゆる段階における最終生成物または中間生成物の固化傾向の低減、加工特性の改善、または液体を伝達する能力(SFC)のさらなる強化である。添加剤を分散液の形態で使用し、噴霧によって塗布する場合、これらは好ましくは水性分散液として使用し、また超吸収体の表面に添加剤を固定するために、防塵剤を付加的に塗布することが好ましい。このとき防塵剤は、微粉状無機添加剤の分散液に直接添加するか、これを微粉状無機添加剤の塗布の前、最中、または後に、別個の溶液として噴霧により添加してもよい。最も好ましい形態は、後架橋段階において、後架橋剤と、防塵剤と、微粉状無機添加剤とを同時に噴霧により塗布する。しかしながら、この方法のさらなる好適な形態では、防塵剤を別個に、例えば上方から、下方から、または側方から噴霧することにより、冷却器内で添加する。微粉状無機添加剤を超吸収体粒子の表面に固定する役割も果たせる特に適切な防塵剤は、400〜20,000g/molの範囲の分子量を有するポリエチレングリコール、ポリグリセロール、3〜100回エトキシル化されたポリオール、例えばトリメチロールプロパン、グリセロール、ソルビトール、およびネオペンチルグリコールである。特に適しているのは、7〜20回エトキシル化されたグリセロールまたはトリメチロールプロパン、例えばPolyol TP 70(登録商標)(Perstorp、スウェーデン)である。これらは、超吸収体粒子の水性抽出物の表面張力をわずかにしか低下させないという特別な利点を有する。
また、本発明の超吸収体は、水を添加することにより、所望の含水量に調整することもできる。
場合により、本発明の超吸収体に、変色に対して安定化させるさらなる添加剤を付与する。この例は、より具体的には、既知の変色に対する安定剤、より具体的には還元性物質である。これらの中で好ましいものは、ホスフィン酸(H3PO2)の固体塩または溶解塩、およびホスホン酸(H3PO2)自体である。例えば、アンモニウムを含むアルカリ金属、およびアルカリ土類金属の全てのホスフィン酸塩は適している。ホスフィン酸イオンと、ナトリウム、カリウム、アンモニウムカルシウム、ストロンチウム、アルミニウム、マグネシウムから選択される少なくとも1つのカチオンとを含むホスフィン酸の水溶液が、特に好ましい。
また、ホスホン酸(H3PO3)の塩もホスホン酸(H3PO3)自体と同様に好ましい。例えば、アンモニウムを含むアルカリ金属、およびアルカリ土類金属の全ての第1級および第2級ホスホン酸塩が適している。第1級および/または第2級ホスフィン酸イオンと、ナトリウム、カリウム、カルシウム、ストロンチウムから選択される少なくとも1つのカチオンとを含むホスホン酸の水溶液が、特に好ましい。
全ての被覆剤、固体、添加剤、および助剤は、それぞれ別個の工程ステップで添加してもよいが、通常はこれらを添加する最も便利な方法は、これらを基本ポリマーと表面後架橋剤との混合時に添加しない場合、これらを冷却器内で超吸収体に、例えば溶液を噴霧することによって、または微粉化した固体の形態もしくは液体の形態で添加する方法である。
本発明の超吸収体混合物は、一般に、遠心分離保持能(CRC)が、少なくとも5g/g、好ましくは少なくとも10g/g、より好ましくは少なくとも20g/gである。さらなる適切なCRC最小値は、例えば25g/g、30g/g、または35g/gである。CRCは、典型的には40g/gを上回らない。表面後架橋された超吸収体の典型的なCRC範囲は、28〜33g/gである。
本発明の超吸収体混合物は、典型的には、荷重下吸収性(AUL 0.7psi、測定方法は下記を参照)が、少なくとも18g/g、好ましくは少なくとも20g/g、より好ましくは少なくとも22g/g、さらに好ましくは少なくとも23g/g、最も好ましくは少なくとも24g/gであり、典型的には30g/gを上回らない。
本発明の超吸収体混合物は、さらに、生理食塩水流れ誘導性(SFC、測定方法は下記を参照)が、少なくとも10×10-7cm3s/g、好ましくは少なくとも30×10-7cm3s/g、より好ましくは少なくとも50×10-7cm3s/g、さらに好ましくは少なくとも80×10-7cm3s/g、最も好ましくは少なくとも100×10-7cm3s/gであり、通常は1000×10-7cm2s/gを上回らない。
本発明は、本発明の超吸収体混合物を含む衛生用品、好ましくは、50〜100質量%、好ましくは60〜100質量%、好ましくは70〜100質量%、より好ましくは80〜100質量%、最も好ましくは90〜100質量%の本発明の超吸収体混合物からなる(当然ながら、吸収層を囲む外皮は含めない)吸収層を含む、極薄おむつをさらに提供する。
また、本発明の超吸収体混合物は、例えば米国特許第2003/0181115号および米国特許第2004/0019342号に記載されているような、積層体および複合構造体の製造においても極めて有利である。これら2つの参考文献に記載されている、そのような新規の吸収性構造体を製造するためのホットメルト接着剤、より具体的には、米国特許第2003/0181115号に記載されている、超吸収体粒子が付着したホットメルト接着繊維に加え、本発明の超吸収体混合物も、例えばAC−Resin(登録商標)(BASF SE, Carl−Bosch−Strasse 38, 67056 Ludwigshafen、ドイツ)として市販されているUV架橋性ホットメルト接着剤を用いて、全面的に類似する構造体を製造するために使用することができる。これらのUV架橋性ホットメルト接着剤は、120〜140℃程度の低温でも加工可能であるという利点を有し、したがってこれらは多くの熱可塑性物質とのより高い相溶性を有する。さらなる重要な利点は、UV架橋性ホットメルト接着剤が、一般に、毒物学者により非常に安全であるとみなされており、また衛生用品においてガス放出を生じないことである。本発明の超吸収体混合物に関する極めて重要な利点は、加工時および架橋時に黄変しにくいという、UV架橋性ホットメルト接着剤の特性である。これは、とりわけ極薄のまたは部分的に透明な衛生用品の製造時に有利である。したがって、本発明の超吸収体混合物とUV架橋性ホットメルト接着剤との組み合わせは特に有利である。適切なUV架橋性ホットメルト接着剤は、例えば、欧州特許公開公報第0 377 199(A2)号、欧州特許公開公報第0 445 641(A1)号、米国特許第5,026,806号、欧州特許公開公報第0 655 465(A1)号、および欧州特許公開公報第0 377 191(A2)号に記載されている。
また、本発明の超吸収体混合物は、液体、より具体的には水または水溶液が吸収される、別の技術分野において使用することもできる。これらの分野は、例えば、保存、包装、輸送(例えば花の輸送用などの、水または湿気の影響を受けやすい物品のための包装材料の構成要素として、また機械的衝撃に対する保護材として);動物衛生(猫用トイレ);食品包装(魚や新鮮肉の輸送;新鮮な魚または肉のパック内の水や血液の吸収);医薬(絆創膏、火傷用包帯または他の滲出性創傷のための吸水材料)、化粧品(製薬化学品および薬剤の担体材料、リウマチ用ギプス、超音波用ゲル、冷却ゲル、化粧品用増粘剤、日焼け防止);水中油型および油中水型乳剤用の増粘剤;布地(布地の水分制御、靴の中敷、例えば防護用の衣類、手袋、ヘッドバンドにおける、例えば気化冷却のため);化学工学用途(有機反応の触媒として、例えば酵素などの官能性巨大分子を固定化するため、凝集体に関連して付着剤として、蓄熱媒体、濾過助剤、ポリマー積層体中の親水性成分、分散剤、高流動化剤);粉末射出成形、建物建設、および工学における助剤として(架設、ロームベースの下塗り剤において、振動防止媒体として、水分の多い地盤でのトンネル掘削における助剤、ケーブル被覆);水処理、廃棄物処理、水の除去(除氷剤、再利用可能な土嚢);清掃;農業技術(灌漑、融水および露水の貯留、堆肥添加剤、真菌/昆虫侵入に対する森林の保護、植物への作用成分の遅延放出);消火または防火のため;熱可塑性ポリマーにおける共押出剤(例えば、多層フィルムを親水性化するため);自立フィルム/シート、および吸水可能な熱可塑性成形品の製造(例えば、農業のための雨水および露水の貯留フィルム;湿潤フィルムに包装された果物および野菜の鮮度を保つための超吸収体含有フィルム;超吸収体−ポリスチレン共押出品、例えば食品、例えば肉、魚、鶏肉、果物、および野菜などの包装のため);あるいは作用成分の処方物中の担持物質として(製薬、作物保護)である。
流体を吸収するための本発明の物品は、本発明の超吸収体混合物を含む点で既存のものとは異なる。
また、本発明は、流体を吸収するための物品、より具体的には衛生用品を製造するための方法であって、本発明の超吸収体混合物を使用して当該物品を製造することを含む方法を提供する。他の点では、超吸収体を用いた、そのような物品を製造するための方法は既知である。
試験方法
以下に記載の試験方法を用いて、超吸収体をテストする。
以下に記載する「WSP」標準試験方法は、"Worldwide Strategic Partners"である、EDANA(European Disposables and Nonwovens Association、Avenue Eugene Plasky,157,1030 Brussels、ベルギー、www.edana.org)およびINDA(Association of the Nonwoven Fabrics Industry、1100 Crescent Green,Suite 115,Cary,North Carolina 27518、米国、www.inda.org)により共同発行された、"Standard Test Methods for the Nonwovens Industry"(2005年版)に記載されている。この出版物は、EDANAおよびINDAの両者から入手できる。
以下に記載の測定は全て、特に指定のない限り、周囲温度23±2℃および相対湿度50±10%で実施するものとする。超吸収体粒子は、特に指定のない限り、測定前に効果的に混合する。
遠心分離保持能(CRC)
超吸収体の遠心分離保持能は、標準試験方法No.WSP 241.5−02「Centrifuge retention capacity(遠心分離保持能)」に従って測定する。
0.7psiでの荷重下吸収性(AUL0.7psi)
超吸収体の4826Pa(0.7psi)の圧力下での吸収性は、標準試験方法No.WSP 242.2−05「Absorption under pressure(加圧下吸収性)」と同じように測定するが、ただし49g/cm2の加重(0.7psiの圧力をもたらす)を21g/cm2の加重(0.3psiの圧力をもたらす)の代わりに使用する。
生理食塩水流れ誘導性(SFC)
液体の吸収により超吸収体によって形成された膨潤ゲル層の流れ誘導性は、欧州特許公開公報第640 330(A1)号に、超吸収体粒子(文献中では、「absorbent gelling material(吸収性ゲル化材料)」にあたる「AGM」とされる)の膨潤ゲル層のゲル層浸透性(GLP:Gel Layer Permeability)として記載されているように、0.3psi(2068Pa)の封圧下で測定するが、前述の特許出願の19頁におよび図8に記載されている装置に、ガラスフリット(40)はここでは使用せず、ピストン(39)はシリンダー(37)と同じプラスチック材料で作製し、また今回は接触面全体にわたって均等に分布した21個の同じ大きさの穴を含めるという点で変更を加えた。測定の手順および評価は、欧州特許公開公報第640 330(A1)号から変更していない。流速は自動的に記録する。
生理食塩水流れ誘導性(SFC)は、以下のように計算する。
SFC[cm3s/g]=(Fg(t=0)×L0)/(d×A×WP)
[式中、Fg(t=0)は、t=0への外挿によって、流速測定のFg(t)データの線形回帰分析から得られた、NaCl溶液の流速(g/s)であり、L0はゲル層の厚さ(cm)であり、dはNaCl溶液の密度(g/cm3)であり、Aはゲル層の面積(cm2)であり、WPはゲル層にかかる静水圧(dyn/cm2)である]
超吸収体の水分含有量(残留水分含有量、含水量)
超吸収体粒子の含水量は、標準試験方法No.WSP 230.2−05 「Moisture content(水分含有量)」に従って測定する。
平均粒径
生成物分画の平均粒径は、標準試験方法No. WSP 220.2−05「Particle size distribution(粒径分布)」に従って測定する。
実施例
実施例1:基本ポリマーの製造(比較例)
加熱/冷却ジャケットを備える容量5リットルのPflugschar(登録商標)プローシェアミキサーVT 5R−MK型(製造者:Gebr.Loedige Maschinenbau GmbH;Elsener−Strasse 7−9,33102 Paderborn、ドイツ)に、最初に、183gの水と、239gのアクリル酸と、2148gの37.3質量%アクリル酸ナトリウム溶液(100mol%中和されている)とから形成される反応混合物、および2.8gの3回エトキシル化されたグリセロールトリアクリレートを装填し、そこに窒素をバブリングして20分不活性化した。この工程中、反応混合物を温度制御して、その後の開始剤の添加が約20℃で行なわれるようにした。攪拌下、2.39gの過硫酸ナトリウム(13.53gの水に溶解)と、0.05gのアスコルビン酸(10.18gの水に溶解)と、0.14gの30質量%過酸化水素(1.28gの水に溶解)とを開始剤として連続して迅速にミキサーに添加した。即座に反応が生じた。内部温度が30℃に達してから、ミキサーのジャケットを80℃の高温熱伝達媒体で加熱した。最高温度到達後、冷却流体(−12℃)を使用して、ミキサー内の得られたゲルを50℃未満に冷却し、その後このゲルを取り出した。このゲルを2つの網底トレイ上に広げ、循環空気乾燥庫内で160℃で2時間乾燥させた。続いて、乾燥させたゲルを実験室用超遠心ミル(製造者:Retsch GmbH;Rheinische Strasse 36,42781 Haan、ドイツ;ZM 200型)を用いて粉砕した。この生成物を篩過して、粒径150〜300μm、300〜400μm、400〜500μm、500〜710μmの4つの生成物分画を回収した。
基本ポリマーのこれらの篩画分のAUL 0.7psiおよびCRCの値は以下の通りである。
Figure 2012509166
実施例2:モデル基本ポリマー(比較例)の表面後架橋
同量の実施例1の4つの篩画分を混合して、全ての篩画分を25質量%ずつ含むモデル基本ポリマーを作製した。
加熱/冷却ジャケットを備える容量5リットルのPflugschar(登録商標)プローシェアミキサーVT 5R−MK型(製造者:Gebr. Loedige Maschinenbau GmbH;Elsener−Strasse 7−9, 33102 Paderborn、ドイツ)内で、実施例1の手順によって得られた基本ポリマー1.2kgに、架橋剤溶液を室温で激しく混合しながら噴霧した。実験室用噴霧乾燥機にも使用されているような常用の二成分噴霧ノズルを使用した(製造者:Buechi Labortechnik GmbH;Am Porscheplatz 5, 45127 Essen、ドイツ)。使用する基本ポリマーに対する架橋剤溶液の組成は、N−(2−ヒドロキシエチル)オキサゾリジノン0.10質量%、n−プロパノール1.10質量%、および水2.80質量%とした。次いで、湿潤ポリマーを同じ設計の第2のPflugschar(登録商標)プローシェアミキサー内で、ポリマー温度185℃で60分間乾燥させ、10分毎にポリマー試料5gを採取した。
熱処理中のAUL 0.7psi、CRC、およびSFCの経時的進行を下表に示す。
Figure 2012509166
実施例3(比較例):
実施例2の一連の実験の終了後(すなわち60分後)、ポリマーを取り出し、再び個々の篩画分に篩分した。
これらの篩画分のAUL 0.7psi、CRC、およびSFCの値は、以下の通りである。
Figure 2012509166
混合物の相当する値(実施例2の表の最終行)との比較により、一体的に表面後架橋された混合物のAULおよびCRCは、篩画分の相当する値の平均値と本質的に一致するが、混合物のSFCは、最も低いSFCを有する篩画分のSFCによって決定されることが示される。
実施例4
実施例1によって得られた150〜300μmの篩画分を、混合物に関して実施例2に記載したように表面後架橋した。熱処理中のAUL 0.7psi、CRC、およびSFCの経時的進行を下表に示す。
Figure 2012509166
実施例5
実施例1によって得られた300〜400μmの篩画分を、混合物に関して実施例2に記載したように表面後架橋した。熱処理中のAUL 0.7psi、CRC、およびSFCの経時的進行を下表に示す。
Figure 2012509166
実施例6
実施例1によって得られた400〜500μmの篩画分を、混合物に関して実施例2に記載したように表面後架橋した。熱処理中のAUL 0.7psi、CRC、およびSFCの経時的進行を下表に示す。
Figure 2012509166
実施例7
実施例1によって得られた500〜710μmの篩画分を、混合物に関して実施例2に記載したように表面後架橋した。熱処理中のAUL 0.7psi、CRC、およびSFCの経時的進行を下表に示す。
Figure 2012509166
実施例4〜7の比較により、比較的微細な篩画分は、表面後架橋剤の同一の付与を行なった場合、より粗大な篩画分と比べて、浸透性を達成するためにかなり強い熱処理を要することが示される。したがって、比較的微細な粒子に適切に適合された表面後架橋を行なうことによって、混合物全体としてのより高い浸透性の達成が可能になる。
実施例8
実施例1によって得られたモデル基本ポリマーを実施例2に記載したように後架橋するが、ただし熱処理は50分間実施する。同様に、基本ポリマーの各篩画の試料を同じように表面後架橋し、下表に示した持続時間で熱処理を行なった。続いて、4つの表面後架橋された篩画分を再び混合して、混合物を形成した。得られたCRC、AUL 0.7psi、およびSFCの値も下表に示す。
Figure 2012509166
これらの試験において、表面後架橋は、別々に後架橋した篩画分の混合物に、一体的に表面後架橋した混合物と比較して、事実上同じ平均熱処理持続時間で処理を行ない、かつ同じ浸透性が得られるように実施した。高浸透性の最適化は行なわなかった。この手順は、基本ポリマーの4つの篩画分への同一量の同じ表面後架橋剤の付与、および個々の篩画分の乾燥機内での平均滞留時間として示す個々の熱処理時間に対応する、連続搬送式乾燥機の4つの別々の地点へのそれらの導入に準じる。これらの試験は、本発明の方法により、同じ浸透性の場合に、別々に後架橋した篩画分の混合物により高い吸収性が与えられることを示している。

Claims (10)

  1. 種々の表面後架橋を有する超吸収体の混合物。
  2. 種々に表面後架橋がなされたベースポリマーの篩分画を含有することを特徴とする、請求項1に記載の混合物。
  3. 種々の長さの熱処理によって種々に表面後架橋がなされたベースポリマーの篩分画を含有することを特徴とする、請求項2に記載の混合物。
  4. 種々に表面後架橋がなされた超吸収体を混合することによって、種々の表面後架橋を有する超吸収体の混合物を製造するための方法。
  5. ベースポリマーの異なる篩分画を、種々に表面後架橋をして混合することを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. ベースポリマーの異なる篩分画に、別々に表面後架橋剤を加え、その後、種々の長さの熱処理によって表面後架橋をして混合することを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 熱処理のために連続搬送式加熱乾燥機を使用し、表面後架橋剤が加えられたベースポリマーの異なる篩分画を、前記乾燥機の種々の地点で供給することを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 請求項4から7までのいずれか1項に記載の方法であって、
    a)選択的に、少なくとも部分的に塩として存在する、少なくとも1つのエチレン性不飽和の酸基を有するモノマーと、
    b)少なくとも1つの架橋剤と、
    c)少なくとも1つの開始剤と、
    d)選択的に、a)に挙げたモノマーと共重合可能な1つ以上のエチレン性不飽和モノマーと、
    e)選択的に、1つ以上の水溶性ポリマーと、
    を含有するモノマー混合物の水溶液を重合し、得られたポリマーを乾燥し、選択的に粉砕し、少なくとも2つの篩画分に分級し、これらに別々に表面後架橋剤を加え、その後の熱処理のために、これらを連続搬送式加熱乾燥機の種々の地点で供給することを特徴とする前記方法。
  9. 請求項1から3までのいずれか1項で定義した超吸収体混合物を含有する、液体を吸収するための物品。
  10. 液体を吸収するための物品を製造するための方法であって、その製造時に請求項1から3までのいずれか1項で定義した超吸収体混合物を使用することを特徴とする前記方法。
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