JP2012506692A - ミキサ組立体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、モータと、駆動軸と、該駆動軸と接続されたプロペラであって、作動時、プロペラ軸線の回りにて回転するよう上記のモータにより駆動される、前記プロペラを備え、液体の容積内にて運動を発生させ且つ維持するミキサ組立体に関する。該ミキサ組立体は、上記モータが固定子及びハイブリッド型回転子を備え、ハイブリッド型回転子は、非同期型の環状の半径方向外側部分15と、前記外側部分15の半径方向内側に配置された同期型の環状の半径方向の内側部分16とから成る回転子コア13を備えることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、全体として、回転駆動されるプロペラにより液体を攪拌するよう作動可能な、液体中に没すよう配置された装置の分野に関する。更に、本発明は、例えば、廃水のようなある量の液体内にて運動を発生させ且つ維持するミキサ組立体の分野に特に関する。該ミキサ組立体は、モータと、プロペラと、該モータ及びプロペラと接続された中間の駆動軸とを備えており、該プロペラは、作動時、プロペラの軸線の回りにて回転するよう、モータにより駆動されてプロペラの吸引側から圧力側への液体の流れを発生させる。
上記のミキサは、主として、ある量の液体中にて運動を発生させ且つ維持し、液体中に分散された固体物質の沈殿又は凝集を防止し、又は、異なる密度を有する液体の層状化を防止し、液体中にて物質を均質化し又は混合させる等のため使用される。典型的な実施例は、例えば、廃水の処理、水の純化、PHの中和、塩素処理工程、冷却の用途、解凍の用途、肥料の処理を含む。このように、ミキサは、ミキサが例えば、数日、数週間又はより長期間のような、長い期間にわたって連続的に作動する用途にて従来から使用されている。
先行技術のミキサは、例えば、50−60Hzの周波数を有する主電源から直接、給電される非同期型モータを備えている。従来、多くの用途にとって、ミキサのプロペラは約500−600rpmにて回転させることが適しており、このことは、かかる用途にて選ばれる非同期型モータの磁極は12であることを必要とする。しかし、より多数の磁極数を有する非同期型モータでは、機械を磁化するため固定子の高電流成分が必要とされるため、低電力ファクタである。この固定子電流の増大は、また、固定子電流の損失の増加及びモータ効率の低下を招くことになる。
固定子電流の磁化電流成分は、モータの磁極数の増加に伴って増大する。多数の磁極数を有する非同期型モータを備える同等の先行技術によるミキサの効率は、通常、所定の電力出力に対して極めて低い。
設計変更によって効率を向上させる異なる方法がある。しかし、所定の電力出力に対する特定のミキサの非同期型モータの効率を向上させる最も経済的な方法は、より大型のモータを使用することである。しかし、このことは、より大きい固定子ハウジングを必要とし、このため、事実上、新たなミキサとなり、特定のミキサに対する所定の電力出力にとって効率の向上の点にて改良されたミキサとはならない結果となる。しかし、ある特定のミキサの非同期型モータの効率を向上させることは、製造コストの増加の点にて正当化されない。
本発明は、従来から既知のミキサの上述した不利益な効果を緩和し、且つ改良されたミキサ組立体を提供することを目的とする。本発明の主たる目的は、同一の固定子を備え、且つこれと同時に、所定の電力出力に対するミキサ組立体の効率を向上させるのみならず、電力ファクタを増加させる、冒頭記載の型式の改良したミキサ組立体を提供することである。
本発明に従い、少なくとも1つの主要な目的は、独立請求項に記載した特徴を有する冒頭記載のミキサ組立体により実現される。本発明の好ましい実施の形態は、従属請求項に更に記載されている。
本発明の第一の態様に従い、モータが固定子及びハイブリッド型回転子を備え、ハイブリッド型回転子は、非同期型の環状の半径方向外側部分と、該外側部分の半径方向内側に配置された同期型の半径方向の内側部分とから成る回転子コアを備えることを特徴とする、冒頭記載の型式のミキサ組立体が提供される。
このように、本発明は、本発明のハイブリッド型回転子を使用する結果、同期型モータの利点を利用することができる、すなわち所定の電力出力に対する回転子の損失が減少する結果、より多数の磁極数にてより高電力ファクタ及びより高効率を実現することができるとの洞察に基づくものである。
発明の好ましい実施の形態において、ハイブリッド型回転子の回転子コアの環状の半径方向外側部分は、その内部に非磁性で且つ電気伝導性材料にて充填された、多数の回転子スロットが配置されており、これらの回転子スロットは、上記回転子コアの包絡線面に隣接し且つ該包絡線面に沿って分配され、且つ軸方向に配置されている。このことは、ミキサの始動時、モータは、非同期化型モータとして作動することを意味する。すなわち、固定子電流は、回転する磁界を発生させ、該磁界は、回転子スロット内にて電流を誘発し、該誘発された電流は、固定子の回転する磁界に追従しようとする磁界を形成する。
本発明の好ましい実施の形態において、ハイブリッド型回転子の回転子コアの環状の半径方向内側部分は、多数の永久磁石を備える。このことは、ハイブリッド型回転子に回転運動が与えられたとき、永久磁石が回転子スロットに取って代わり、その結果、ハイブリッド型回転子は固定子の回転する磁界に追従し且つ該磁界と同期的に回転しようとし、回転子スロットは不作動となることを意味する。したがって、ミキサの始動後、且つ通常の作動中、モータは、同期型モータとして作動する。永久磁石の効率は、回転子の損失の減少のため、遥かに高くなる、すなわち、同期速度にて回転子に電流は存在せず、このため、非同期化型モータにおけるような、回転子の電流損失は存在しない。磁極数が多数である場合、固定子電流の磁化電流成分も減少し、このことは、より高電力ファクタとなり、このため、固定子の電流損失は減少することになる。
好ましい実施の形態に従い、回転子コアの環状の半径方向内側部分は、半径方向外方に開放するように向き決めされた軸方向に配置した多数のV字形スロットを備えており、これらのV字形スロットの2つの外端は、各々回転子コアの環状の半径方向外側部分の回転子スロットに隣接して且つ該回転子スロットの半径方向内側で終端し、また、回転子コアの材料架橋部により上記の回転子スロットから分離されている。好ましくは、上記の材料架橋部は、0.5から2mmの範囲にあるものとする。これにより、該材料架橋部は、そこを通って磁界が漏洩するには狭過ぎ、また、該材料架橋部は飽和され、このことは、磁界が1つの磁極から隣接する磁界へ短絡するのを更に防止することになる。
本発明の上述した特徴及びその他の特徴並びに有利な効果は、添付図面に関する好ましい実施の形態の以下の詳細な説明のみならず、その他の従属請求項からより完全に理解されよう。
ミキサ組立体の側面図である。 部分断面図によるハイブリット型回転子を備える駆動軸ユニットの概略側面図である。 部分断面図による固定子及びハイブリット型回転子の概略斜視図である。 回転子コアの上方から見た概略図である。 図2に従った軸ユニットの上方から見た概略図である。 回転子コアの1つの代替的な実施の形態の一部分の上方から見た拡大図である。 回転子コアの別の代替的な実施の形態の一部分の上方から見た拡大図である。
図1には、ミキサ1又はミキサ組立体が図示されている。該ミキサ1は、固定子ハウジングとしても知られたハウジング2と、吸引側S及び圧力側Pを有するプロペラ3とを備えている。電気ケーブル4は、ミキサ1から伸びており、且つ主電源に直結されるように配置されている、すなわちミキサ1は、ミキサ1の始動時、固定子電流を漸次に増加させるため任意の可変周波数駆動装置(VFD)等が不要である。かかるミキサ1は、線始動ミキサとしても知られている。
次に、図2及び図3について説明する。該ミキサ1は、全体として参照符号5で示したモータと、該モータ5からミキサ1のプロペラ3まで伸びる駆動軸6とを備えている、すなわちプロペラ3は、駆動軸6の下端に取り付けられている。該プロペラ3は、作動時、モータ5によりプロペラ軸線Aの回りを回転するよう駆動され、プロペラ3の吸引側Sから圧力側Pへの液体の流れを生じさせる。該プロペラ3は、ハブと、該ハブから伸びる1つ又はより多数の羽根とを備えている。
該モータ5は、同等の先行技術のミキサにて使用されるものと同一であることが好ましい、固定子7を備えている、すなわち、本発明のミキサ組立体1は、完全に非同期型モータを備える先行技術のミキサと同一の固定子7を備えている。しかし、同期型固定子及び非同期型固定子は、本発明のミキサ組立体1に関して等価的であることを指摘すべきである。固定子7は、図示した実施の形態にて、例えば、鉄のような金属の如き磁性材料にて出来た、互いに積重ねた多数の環状の固定子板8を備えている。該固定子板8の積重ね体は、内方に突出し、且つ固定子スロット10により分離された多数の軸方向に伸びる歯部9を備えている。図3にて概略図的に示した固定子コイル11は、従来の態様にて固定子スロット10内に配置され、このため、磁界は、ミキサ1、すなわち固定子コイル11が主電源と接続されたとき、プロペラ軸線Aの回りにて固定子7に沿って回転する。固定子コイル11は、分配した巻線又は集中した巻線、すなわち、重ね合わさる巻線又は単一の歯巻線によりそれぞれ構成することができる。
次に図4及び図5について説明する。固定子7に加えて、モータ5は、全体として参照番号12で示したハイブリッド型回転子を備えている。該ハイブリッド型回転子12は、図2にて開示したように、幾つかの回転子板14の積み重ね体とし、又は、図3にて開示したように、単一物にて鋳造することのできる、回転子コア13を備えている。該回転子コア13は、例えば、鉄のような金属の如き磁性材料にて出来たものとする。回転子コア13は、非同期型の環状の半径方向外側部分15と、上記外側部分の半径方向内方に配置された同期型の環状の半径方向内側部分16とを備えることが必須である。各環状部分の幅を図示する図4を参照。該非同期型の環状の外側部分15は、モータ5の始動時にのみ作動可能であるように配置され、同期型の環状の内側部分は、ハイブリッド型回転子12が回転運動を実現した後、且つ通常の作動中、確実に作用可能となるように配置されている。
本発明の好ましい実施の形態に従い、ハイブリッド回転子12の回転子コア13の環状の半径方向外側部分15は、その内部に配置された多数の回転子スロット17を備えている。図4及び図5に示した好ましい実施の形態において、回転子スロット17の各々は、2つの側壁がそこから外方に拡散する真直ぐな基部壁により境が画されており、該側壁は、半円形の頂部壁により接続されている。回転子スロット17は、上記回転子コア13の包絡線面に隣接して軸方向に配置され且つ該包絡線面に沿って分配されている。回転子コア13を製造するとき、回転子コア13を製造することを容易にするため、例えば、回転子板14をプレス加工することにより回転子スロット17の各々が、回転子コア13により完全に境界が画されることが好ましい。該完成したハイブリッド型回転子12は、回転子スロット17の半径方向最外側部分と、回転子コア13の包絡線面との間に配置された材料の架橋部18を備えており、該材料の架橋部18は、半径方向に0−2mmの範囲内にあることが好ましい。上記の材料架橋部18の最終幅は、例えば、ハイブリッド型回転子12の丸削りのような、機械加工により実現され、該機械加工は、また、ハイブリッド型回転子を均衡させるためにも行われる。このように、ミキサ1の通常の作動中、材料架橋部が存在しないとき、又は、回転子スロット17の半径方向最外側部分と回転子コア13の包絡線面との間に薄い材料の架橋部が存在するとき、磁界の漏洩は防止されよう。材料の架橋部が欠如すること、又は薄い材料の架橋部が飽磁されることの何れかに起因して、磁界の漏洩は防止されよう。回転子スロット17は、環状の内側部分16を回転子コア13の包絡線面と接続する回転子歯部19により分離されている。製造の観点からして好ましい回転子スロット17の形状のため、各回転子歯部19の主要部分の幅は均一である。図3参照。このように、2つの隣接する回転子スロット17の隣接する側壁は、互いに平行であることが好ましい。
回転子スロット17は、例えば、アルミニウム又は銅のような、非磁性材料にて出来た、回転子スロットの詰め物20にて満たされる。図2及び図5参照。該詰め物内にて電流を誘発させることができる。ハイブリッド型回転子12の上端及び下端にて、回転子スロットの詰め物20は、回転子スロットの詰め物20と同一の材料にて出来た、上側リング21と下側リング22とにより接続されている。上側リング21、下側リング22及び回転子スロットの詰め物20は、一緒になって、回転子ケージとしても知られている。該回転子ケージは、単一物にて鋳造することができ、又は、回転子スロットの詰め物20が、予鋳造したバーと、該バーを、回転子スロット17内に挿入し、且つ上側リング21及び下側リング22によりそれぞれ接続されたものとしてもよい。
次に、回転子スロットの代替的な実施の形態の一例を開示する、図6及び図7について説明する。図6に従った回転子スロット17´は、好ましい実施の形態に従って回転子スロット17の頂部に配置された円形の頂部の形状をした伸長部を備え、図7に従った回転子スロット17´´は、好ましい実施の形態に従って回転子スロット17の頂部に配置されたボトルネック部の形状をした伸長部を備えている。図示した代替的な実施の形態及びそれらの等価物は、図4に従った好ましい実施の形態と完全に互換可能である。
本発明の好ましい実施の形態に従い、ハイブリッド型回転子12の回転子コア13の環状の半径方向内側部分16は、その内部に配置された多数のV字形スロット23を備えている。図4参照。上記のV字形スロットは、V字形内に配置され、且つ薄い材料の架橋部によってのみ分離された2つの別個の真直ぐなスロットにより構成することができる。該V字形スロット23は、回転子コア13内にて軸方向に配置され且つ、半径方向外方に開くように向き決めされている。V字形スロット23の2つの脚部の外端の各々は、回転子コア13の環状の半径方向外側部分15の回転子スロット17に隣接し且つ該スロットの半径方向内側にて終端となり、且つ回転子コア13の材料の架橋部24により上記の回転子スロット17から分離されている。図示した実施の形態において、2つの隣接するV字形のスロット23の2つの隣接する脚部は、同一の回転子スロット17内の半径方向内側にてに終端している。
ハイブリッド型回転子12の好ましい実施の形態において、ハイブリッド型回転子12の回転子コア13の環状の半径方向内側部分16は、多数の永久磁石25を備えており、これらの永久磁石は、上記のV字形スロット23内に挿入され、該V字形スロット23の各々はハイブリッド回転子12の磁極26を構成するものとする。永久磁石25は、立方形であり、また、好ましい実施の形態にて、2つ、3つ又はより多くの軸方向に配置した永久磁石25がV字形スロット26の脚部の各々の内部に挿入されている。V字形スロット26の脚部の各々の内部にて幾つかの永久磁石25を使用は、長く、薄く且つ幅の広い永久磁石25を製造するのが困難であるからである。V字形スロット23の基部及びV字形スロット23の脚部の各々の外端は、空気又は任意のその他の適当なガスにて満たされることを指摘すべきである。各第二の磁極26は、「正」であり、各その他の磁極は26「負」である。図示した実施の形態において、ハイブリッド型回転子12は、12の磁極26を備え、その結果、ミキサ1の通常の作動中、ハイブリッド回転子12、このため、プロペラ3は50−60Hzの周波数を有する主電源から直接、給電されたとき、500−600rpmにて回転することになる。別の周波数を有する主電源から給電されたとき、プラペラ3は、異なる速度にて回転することを指摘すべきである。
V字形スロット23の外端の各々と最寄の回転子スロット17との間の材料の架橋部24は、0.5−2mmの範囲にあることが好ましい。該材料の架橋部24は、磁束の漏洩を防止し得るよう可能な限り狭いと同時に、回転子コア13を互いに保持するよう可能な限り大きい必要があることを指摘すべきである。所定の範囲の場合、材料の架橋部24は、磁束の高漏洩を防止するのに十分に狭く、また、材料の架橋部24は、飽磁され、このことは、1つの磁極26から隣接する磁極26までの磁束の短絡を更に防止することになる。磁極26の各々の磁界はハイブリッド型回転子12の包絡線面に向けて半径方向に向き決めされることが重要である。
理論上、永久磁石はモータ5の始動性能に悪影響を与えるから、本発明のハイブリッド型回転子12が適正に機能するためには、永久磁石25はモータ5が始動したとき、ハイブリッド回転子12の中心にできる限り近い位置に配置され、且つミキサ1の通常の作動中、ハイブリッド回転子12の包絡線面にできるだけ近い位置に配置されることが重要である。このため、永久磁石25は、モータ5の始動を妨害することなく、ハイブリッド回転子12の包絡線面にできるだけ近い位置に配置すべきである。本発明のハイブリッド型回転子12の好ましい実施の形態に従い、永久磁石25の半径方向外端は、ハイブリッド型回転子12の半径の80%以下である、ハイブリッド型回転子12の中心からの距離に配置される。
図5に従った断面図で見て、磁極26当たりの永久磁石の全面積は、100−300平方mmの範囲であり、また、永久磁石は、モータ5の始動を妨害することなく、モータ5の通常の作動中、モータ5の適正な機能を実現し得るよう、ネオジム磁石(Neodymium Iron Boron)(NdFeB)型式のものである。好ましくは、磁極26当たりの永久磁石の全面積は、200平方mm以上であり、より好ましくは、約240平方mm以上、好ましくは、250平方mm以下であるものとする。好ましくは、V字形スロット23の脚部の間の角度、このため、1つの磁極26にて永久磁石25の間の角度αは、36−80°の範囲にあるものとする。好ましくは、ハイブリッド型回転子12の包絡線面にて多かれ少なかれ半径方向に向き決めした磁界を得ることができるようにするために上記角度αは、40°以上、好ましくは、50°以下である。
永久磁石は、回転子の含浸中、処理温度に抵抗し得るように少なくとも150°Cまで温度抵抗性があることが好ましく、この含浸は、永久磁石を水素ガスから保護するため行なわれる。水素ガスは、幾つかの適用例にて存在し、また、水素ガスは、永久磁石が含浸等により保護されない場合、永久磁石の劣化過程を開始させるであろう。
図4に従った断面図にて見られる、磁極26当たりの回転子スロットの全面積は、モータ5の通常の作動を妨害することなく、モータ5の始動中、モータ5の適正な機能を実現するようにするために200−350平方mmの範囲である。好ましくは、磁極26当たりの回転子スロットの全面積は、250平方mm以上であり、より好ましくは、270平方mm以上、好ましくは、300平方mm以下、より好ましくは、280平方mm以下であるものとする。好ましくは、磁極26当たりの回転子スロット17の数は、3−7の範囲とする。回転子スロット17の数及び磁極26当たりの全回転子スロットは、モータ5の始動時、回転子スロットの詰め物20内に電流を誘発させる固定子7の能力に影響を与え、該誘発される電流は固定子7の回転する磁界に従うのに十分強力な磁界を発生させるのに十分強力な電流である。このため、回転子スロット17、すなわち環状の半径方向外側部分15は、ハイブリッド回転子12を供給された電力と非同期的に回転させるべく使用される。その後、永久磁石25、すなわち環状の半径方向内側部分16は、ハイブリッド回転子12を供給された電力と同期的に回転させる。
好ましくは、周方向への磁極26当たりの回転子歯部19の全幅は、周方向への磁極26当たりの回転子スロット17の全幅の2.5倍以下であるものとする。
本発明に従い、画面に示した、同等の先行技術のミキサと同一の固定子7と12の磁極を有するハイブリット型回転子12を備える、本発明のミキサ組立体1の効率は、与えられた電力出力に対して完全に非同期型のモータを有する同等のミキサよりも約10%単位優れている。このことは、年間のエネルギコストを遥かに低減することにつながり、また、改良されたミキサ組立体1からより多くのパワーを得ることも可能である。一例として、完全な非同期型モータを備える同一のモータの最大電力出力が5.5kWであるのに対して、ハイブリッド型回転子12を備えるミキサ組立体1から9kW以上を得ることが可能である。
本発明は、主として図示し且つ例示を目的とする、上述し且つ図面に示した実施の形態にのみ限定されるものではない。この特許出願は、本明細書に記載した好ましい実施の形態の全ての調節及び変更例を包含することを意図するものであり、このため、本発明は、添付した請求の範囲及びその等価物の文言により規定されるものである。このため、ミキサ組立体は、添付した請求の範囲内にてあらゆる態様に改変することができる。
ミキサ及びミキサ組立体は、互換可能な表現にて使用されることを指摘すべきである。
上方、下方、下、上等のような文言に関する全ての情報は、図面に従って向き決めした装置に対して解釈し/読まれるべきであり、図面は、適正に参照することがでるような向きとされている。このため、かかる用語は、図示した実施の形態にて相互の関係のみを示すものであり、かかる関係は、本発明の装置が別の構造/設計を有する場合、変更可能である。更に、図面は縮尺に従って正確に作成したものではないことを指摘すべきである。
また、明確には記載されていないが、実施の形態による特徴は、別の実施の形態による特徴と組み合わせることが可能であり、その組み合わせは、そのかかる組み合わせが
可能であれば、自明であるとみなすべきであることを指摘すべきである。
本明細書及び以下の請求項の全体を通じて、文言上、別段の記載がない限り、「備える」という語、及び「備え」又は「かる成る」というようなそれらの変更は、完全体として説明したもの、又はステップ、又は完全体のグループ又はステップのグループを含むことを意味するが、任意のその他の完全体又は完全体のグループ又はステップ又はステップのグループを排除するものではないことを理解すべきである。

Claims (12)

  1. モータ(5)と、駆動軸(6)と、該駆動軸(6)と接続されたプロペラ(3)であって、作動時、プロペラ軸線(A)の回りにて回転するよう前記モータ(5)により駆動される前記プロペラ(3)とを備える、液体の容積内にて運動を発生させ且つ維持するミキサ組立体(1)において、前記モータ(5)は、固定子(7)及びハイブリッド型回転子(12)を備え、該ハイブリッド型回転子(12)は、非同期型の環状の半径方向外側部分(15)と、該外側部分(15)の半径方向内側に配置された同期型の環状の半径方向内側部分(16)とから成る回転子コア(13)を備えることを特徴とする、ミキサ組立体。
  2. 請求項1に記載のミキサ組立体において、前記ハイブリッド型回転子(12)の回転子コア(13)の環状の半径方向外側部分(15)は、その内部に非磁性で且つ電気伝導性の材料にて充填配置した多数の回転子スロット(17)を備え、これらの回転子スロット(17)は、前記回転子コア(13)の包絡線面に隣接し且つ該包絡面線面に沿って分配され、且つ軸方向に配置される、ミキサ組立体。
  3. 請求項1又は2に記載のミキサ組立体において、前記ハイブリッド型回転子(12)の回転子コア(13)の環状の半径方向内側部分(16)は、多数の永久磁石(25)を備える、ミキサ組立体。
  4. 請求項1から3の何れかの項に記載のミキサ組立体において、前記回転子コア(13)の環状の半径方向内側部分(16)は、半径方向外方に開放するように向き決めされた軸方向に配置した多数のV字形スロット(23)を備え、これらのV字形スロット(23)の2つの脚部の外端は、各々回転子コア(13)の環状の半径方向外側部分(15)の回転子スロット(17)に隣接して且つ前記回転子スロット(17)の半径方向内側で終端し、且つ、回転子コア(13)の材料架橋部(24)により前記回転子スロット(17)から分離されている、ミキサ組立体。
  5. 請求項4に記載のミキサ組立体において、前記V字形スロット(23)の2つの脚部の外端の各々と最寄の前記回転子スロット(17)との間の材料の架橋部(18)の幅は半径方向に0.5−2mmの範囲にある、ミキサ組立体。
  6. 請求項4又は5に記載のミキサ組立体において、前記永久磁石(25)は、前記V字形スロット(23)内に挿入され、V字形スロット(23)の各々がハイブリッド型回転子(12)の1つの磁極(26)を構成する、ミキサ組立体。
  7. 請求項6に記載のミキサ組立体において、磁極(26)当たりの永久磁石の全面積は、100−300平方mmの範囲にあり、永久磁石(25)はネオジム磁石(NdFeB)型である、ミキサ組立体。
  8. 請求項6又は7に記載のミキサ組立体において、磁極(26)当たりの全回転子スロットの面積は200−350平方mmの範囲にある、ミキサ組立体。
  9. 請求項6から8の何れかの項に記載のミキサ組立体において、磁極(26)当たりの回転子スロット(17)の数は3−7の範囲にある、ミキサ組立体。
  10. 請求項4から9の何れかの項に記載のミキサ組立体において、前記V字形スロット(23)の脚部の間の角度は36−80°の範囲にある、ミキサ組立体。
  11. 請求項3から10の何れかの項に記載のミキサ組立体において、前記永久磁石(25)の半径方向外端は、ハイブリッド型回転子(12)の中心からハイブリッド型回転子(12)の半径の80%以下の距離に配置される、ミキサ組立体。
  12. 請求項6から11の何れかの項に記載のミキサ組立体において、前記ハイブリッド型回転子(12)の磁極(26)の数は、12である、ミキサ組立体。
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