JP2012502020A - ポリヒドロキシルテート(polyhydroxyltate)脂肪アルコールおよび誘導体を含む化粧品組成物およびその使用 - Google Patents

ポリヒドロキシルテート(polyhydroxyltate)脂肪アルコールおよび誘導体を含む化粧品組成物およびその使用 Download PDF

Info

Publication number
JP2012502020A
JP2012502020A JP2011525681A JP2011525681A JP2012502020A JP 2012502020 A JP2012502020 A JP 2012502020A JP 2011525681 A JP2011525681 A JP 2011525681A JP 2011525681 A JP2011525681 A JP 2011525681A JP 2012502020 A JP2012502020 A JP 2012502020A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition
skin
polyhydroxylated fatty
fatty alcohol
oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011525681A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012502020A5 (ja
Inventor
メレツキ,シャイ
ロゼンブラト,ゲンナディ
セガル,ヨセフ
Original Assignee
ポリオル バイオテク エルティーディー.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ポリオル バイオテク エルティーディー. filed Critical ポリオル バイオテク エルティーディー.
Publication of JP2012502020A publication Critical patent/JP2012502020A/ja
Publication of JP2012502020A5 publication Critical patent/JP2012502020A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q19/00Preparations for care of the skin
    • A61Q19/004Aftersun preparations
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/33Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing oxygen
    • A61K8/34Alcohols
    • A61K8/345Alcohols containing more than one hydroxy group
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q19/00Preparations for care of the skin
    • A61Q19/08Anti-ageing preparations

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Gerontology & Geriatric Medicine (AREA)
  • Emergency Medicine (AREA)
  • Birds (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Abstract

環境汚染および/または紫外線により対象体の皮膚に引き起こされる損傷を予防または回復させるための化粧用の方法および組成物であって、例えば、皮膚細胞に対する損傷を低減することにより、および/またはヒト皮膚の美的概観を向上させることにより、環境汚染および紫外線の皮膚に対する有害効果を予防または回復させるのに有効な量で、局所塗布用の単離されたポリヒドロキシル化脂肪アルコールまたはそれらの誘導体を含む方法および組成物。
【選択図】図1B

Description

本発明は、一般的に化粧品の分野であり、具体的には、皮膚に対する環境損傷およびUV誘導性損傷を予防または治療するための化粧品組成物および方法に関する。
ヒト皮膚細胞、特にケラチノサイト、線維芽細胞、および脂腺細胞(sebocyte)の外観および物理的特性は、年齢と共に変化する。老化は、肉眼での臨床変化として現れる分子的修飾の蓄積の結果として生じる。紫外線(UV)、大気汚染、創傷、感染、外傷性傷害、酸素欠乏症、たばこの煙、およびホルモン状態を含む要因は、分子的修飾の蓄積速度を増加させ、したがって老化プロセスの加速に重要な役割を有する。
皮膚老化の主要な細胞内原因は酸化であり、それは、細胞を損傷し皮膚の区域を破壊するフリーラジカルの産生をその結果としてもたらす。皮膚は、紫外線(UV)誘導性酸化ストレスに対処するための精巧な抗酸化防御系を有する。しかしながら、紫外線への曝露が甚だしいと、皮膚の抗酸化能力を圧倒し、酸化的損傷および最終的には早発性皮膚老化に結びつく。
紫外線(UV)照射への曝露は、インターフェロン(IFN)ガンマおよび腫瘍壊死因子(TNF)アルファなどの幾つかのメディエーターを誘導することが見出されており、それらは、急性皮膚炎および亜急性慢性炎症の両方に関与すると考えられており、それらの累積的な変性効果は、内因性および外因性の老化に結びつく。したがって、しわ、浅さ(shallowness)、ならびに皮膚の機械的特性および全体的な美的外観の低下が、時間の経過と共に生じる。
TNF−アルファは、慢性および急性の太陽放射に応答する表皮損傷に関与する最も重要な組織因子のうちの1つであると考えられている。TNF−アルファは、マクロファージ、ナチュラルキラー細胞(NK)、Tリンパ球、およびケラチノサイトを含む種々様々な細胞により産生される。様々な刺激が、様々な細胞および調節機構を介してTNF−アルファ産生を誘導することが実証された。皮膚が紫外線で照射されると、TNF−アルファは、残留表皮Tリンパ球(Hassan−Zahraee,M、Wu,J、Gordon,J:“Rapid synthesis of IFN−gamma by T cells in skin may play a pivotal role in the human skin immune system”、Int.Immunol.2002年、10巻:1599〜1612頁)およびケラチノサイトにより産生される。
mRNAレベルでは、紫外線により、培養ケラチノサイト中の腫瘍壊死因子アルファmRNAのレベルが、4時間以内に20〜40倍上方制御されることが示されている。
最近の研究により、TNF−アルファは、UVB照射に曝露された後の細胞動態およびDNA修復に重大な影響を及ぼすことも示されている。UVは、シクロブタンピリミジンダイマー(CPD、Cyclobutane Pyrimidine Dimmer)および6−4−光産物の形成などのDNA損傷を直接的に引き起こす場合があり、それらは両方とも、ヌクレオチド除去修復(NER)系により修復することができる(Moriwaki S、Takahashi Y:“Photoaging and DNA repair”、J Dermatol Sci.2008年、6月;50巻(3号):169〜76頁;Bykov VJ、Sheehan JM、Hemminki K、Young AR.:“In situ repair of cyclobutane pyrimidine dimers and 6−4 photoproducts in human skin exposed to solar simulating radiation”、J Invest Dermatol.1999年 3月;112巻(3号):326〜31頁)。TNF−アルファは、細胞周期中の細胞の割合を増加させ、アポトーシスの速度を増大させ、未修理のシクロブタンピリミジンダイマー(CPD)を含有する細胞が細胞周期に入ることを可能にすることが実証された。このように、TNF−アルファは、皮膚光老化の促進に重要な役割を果たす。
インターフェロンガンマ(IFN−γ)は、UV関連皮膚リモデリングの発生に関与すると考えられている別の重要な細胞因子である。IFN−γは、種々の刺激に応答して、Tリンパ球、樹状細胞、およびナチュラルキラー細胞により分泌される。紫外線に曝露された表皮皮膚における少量だが重要で持続的なIFN−γの産生は、以前にShenらにより報告されている(Shen J、Bao S、Reeve VE:“Modulation of IL−10, IL−12,and IFN−gamma in the epidermis of hairless mice by UVA(320−400nm) and UVB(280−320nm) radiation.”J Invest Dermatol 113巻:1059〜1064、1999年)。色素斑の発生は、皮膚光老化の最も代表的な症状のうちの1つである。ヒト皮膚で形成される多くの種類の色素斑の中で、そばかす、黒皮症、および日光黒子が、最も一般的に観察される。色素斑の形成におけるIFN−γの極めて重要な役割は、Aoki HおよびMoro O.“Up−regulation of the IFN−gamma−stimulated genes in the development of delayed pigmented spots on the dorsal skin of F1 mice of HR−1 x HR/De”J Invest Dermatol.2005年 5月;124巻(5号):1053〜61頁により、最近になって実証された。マウス背側皮膚のモデルを使用して、Aoki HおよびMoro Oは、UV曝露による色素性病変において、分泌されたIFN−γの濃度が、非照射対照と比較して4倍を超えて非常に著しく増加することを実証している。
IFN−γの初期供給源は、UV曝露により活性化された残留表皮Tリンパ球である可能性が仮定されている。分泌されたIFN−γは、ケラチノサイトを刺激し、単球走化性タンパク質(MCP)−2、インターフェロン誘導タンパク質(IP)−10、およびインターフェロン−γにより誘導されるモノカイン(MIG)の転写を上方制御し、損傷部位により多くのTリンパ球を動員する。浸潤したTリンパ球は、追加的なIFN−γを含むケモカインおよびサイトカインをさらに産生する。Tリンパ球活性に加えて、それらの細胞によりおよび活性化ケラチノサイトにより分泌される炎症性ケモカインおよびサイトカインは、マスト細胞、単球、およびマクロファージの浸潤および活性化も引き起こす。これらの細胞は全て、相互作用的ネットワークの形成に関与しており、メラノサイト活性化のために好適な局所的環境を提供する。さらに、IFN−γは、核因子(NF)−カッパBのTNF−アルファ誘導活性を相乗効果的に増強し、皮膚老化を引き起こす。
紫外線が、炎症プロセスの重要なステップであるT細胞増殖および炎症誘導細胞の損傷皮膚への浸潤を引き起こすという事実に基づき、このプロセスを遅延させ皮膚傷害を防止するためにT細胞阻害剤が開発された。現在のところ、多くのTリンパ球阻害剤、ならびにTNF−アルファおよびIFN−γ発現阻害剤が知られており、タンパク質に基づくTNFアルファ阻害剤は効能が実証されており、種々の炎症性疾患での臨床使用が認可されている。しかしながら、これら化合物は全て強力な薬物であり、潜在的に重篤な全身性副作用を引き起こし、化粧品製剤で使用することはできない(Palladino MA、Bahjat FR、Theodorakis EA、Moldawer LL:“Anti−TNF−alpha therapies:the next generation”、Nat Rev Drug Discov.2003年 9月;2巻(9号):736−46頁)。インターフェロン関連炎症性疾患を治療するためのインターフェロンアンタゴニストの使用の一例は、米国特許第7,285,526号明細書に記述されている。T細胞活性化の増加を特徴とする特定の皮膚状態、例えばUV損傷を治療するためのインターフェロンアンタゴニストの使用の一例は、米国特許第7,323,171号明細書に開示されている。
T細胞増殖ならびにTNFアルファおよびIFN発現に対して阻害効果を示す限られた数の天然化合物が記述されている(Drug Discov Today.2006年 8月;ll巻(15〜16頁):725〜32頁)。
アボカド果実は、食物として世界中で一般的に消費されており、種々の医薬目的および化粧品目的にも使用されている。アボカドの健康上の利益は、それが20種を超える必須栄養素および種々の潜在的な生物学的活性化合物を含有しているという事実による可能性がある。
ポリヒドロキシル化脂肪アルコール(PFA)のアセチル誘導体は、アボカド果実の果肉および種子の両方に存在する。非アセチル化ポリヒドロキシル化脂肪アルコールも、アボカド果実中に少量検出された。ポリヒドロキシル化脂肪アルコールのアセチル誘導体は、比較的類似した構造を有する一群の脂質である。これら物質は、癌細胞系統に対して活性を持つことが以前に見出されおり(Oberlies NH、Rogers LL、Martin JM、およびMcLaughlin JL:“Cytotoxic and insecticidal constituents of the unripe fruit of Persea Americana.”J Nat Prod 1998年;61巻:781〜5頁)、肝保護活性および抗毒活性が実証されており(Kawagishi H、Fukumoto Y、Hatakeyama M、He P、Arimoto H、Matsuzawa Tら、“Liver injury suppressing compounds isolated from avocado.”J Agric Food Chem 2001年;49巻:2215〜21頁)、エピマスチゴートおよびトリポマスチゴートに対する中程度の活性が実証されている(Abe F、Nagafuji S、Okawa M、Kinjo J、Akahane H、Ogura Tら:“Trypanocidal constituents in plants 5.Evaluation of some Mexican plants for their trypanocidal activity and active constituents in the seeds of Persea Americana”.Biol Pharm Bull 2005年;28巻:1314〜7頁)。加えて、これら化合物の幾つかは、抗真菌特性、及び(Dominguez F、Helms GL、Prusky D、Browse J:“Antifungal compounds from idioblast cells isolated from avocado fruits”.Phytochemistry 2000年;54巻:183〜9頁)、抗菌特性を示し(Neeman I.、Lishitz,A、およびKashman,Y.1970年:“New antibacterial agent isolated from avocado pear.”Applied Microbiology、19巻:470〜473頁)、アセチルCoA(acety CoA)カルボキシラーゼ活性を阻害する重要な能力を有することも実証されている(Hashimura H、Ueda C、Kawabata J、Kasai T.:“Acetyl−CoA carboxylase inhibitors from avocado(Persea americana Mill.) fruits”.Biosci Biotechnol Biochem 2001年;65巻:1656〜8頁)。
アボカド油の不鹸化画分は、アルカリ性溶液で長期間加水分解した後で依然として水に不溶性である脂肪性物質の画分であり、有機溶媒を使用して抽出することができる。アボカド種子油の不鹸化画分は、幾つかの化粧応用および治療応用に有用である。例えば、国際公開第99/43298号パンフレットは、皮膚線条および角化症を寛解するための、アボカド種子由来の不鹸化脂質抽出物を含有する皮膚科学的製剤の使用を記述している。無機アルカリ性溶液中でアボカド油を鹸化することによりトリグリセリドを単離するプロセス中に、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールのアセチル誘導体が、非アセチル化ポリヒドロキシル化脂肪アルコールへと加水分解され、不鹸化画分中にその状態で残ることが見出された。
非アセチル化ポリヒドロキシル化脂肪アルコールも、アボカド種子の鹸化(加水分解)抽出物で検出される場合があり、それらの濃度は、不鹸化画分の10%までを占める場合がある。アボカド種子の不鹸化物中に存在する別の主要な群の化合物はフランであり(図4)、それは、不鹸化画分の30%までの濃度で存在する場合がある。これらフラン化合物は、生物学的活性特性が以前に実証されている。
米国特許第6,582,688号明細書は、非アセチル化ポリヒドロキシル化脂肪アルコールとの混合物中(25%まで)のフラン脂質で構成される画分の分離を可能にする、アボカドの不鹸化物質の画分を単離するための方法、および皮膚の化粧的治療および炎症性障害の治療のための、フランに基づく化合物の使用を記述している。脱アセチル化形態のポリヒドロキシル化脂肪アルコールおよびフラン脂質が両方とも、これら化粧品応用に存在することは、この製剤の主要な欠点である。
フラン脂質は、リシルオキシダーゼの既知の強力な阻害剤であり(M.J.Werman、S.Mokady、およびI.Neeman:“Partial Isolation and Characterization of a New Natural Inhibitor of Lysyl Oxidase from Avocado Seed Oil”、J.Agric.Food Chem.1990年、38巻、2164〜2168頁;Rosenblat G、Kagan H、Shah M、Spiteller G、Neeman I:“Chemical Characterization of Lysyl Oxidase Inhibitor from Avocado Seed Oil”、JAOCS 72巻、225〜229頁(1995年))、リシルオキシダーゼは正常な皮膚の張りおよび弾力性に重要な酵素である。
リシルオキシダーゼ活性に対するフランの阻害効果のため、フラン含有脂質は、過剰コラーゲンおよびエラスチン沈着を伴う疾患の治療において、強皮症関連状態において、分子内および分子間架橋を阻害するための、および恐らくは新しく形成された架橋の切断を増強するための抗繊維症薬物として機能する場合がある。対照的に、他の状態では、リシルオキシダーゼ活性の低減は、皮膚弛緩症および関節過剰伸長性のリスク増加に関連している(Song YL、Ford JW、Gordon D:“Shanley CJ Regulation of lysyl oxidase by interferon−gamma in rat aortic smooth muscle cells.”Arterioscler Thromb Vasc Biol.20巻(2000)、982〜988頁)。実験動物モデルを使用して、体内(in vivo)でのリシルオキシダーゼ活性の低減が、大動脈瘤の発生リスクと関連していることが実証された(Maki JM、Rasanen J、Tikkanen H、Sormunen R、Makikallio K、Kivirikko KI、Soininen R.:“Inactivation of the lysyl oxidase gene Lox leads to aortic aneurysms, cardiovascular dysfunction, and prenatal death in mice.”Circulation. 2002年 11月5日;106巻(19号):2503〜9頁)。
米国特許第7,285,526号 米国特許第7,323,171号 国際公開第99/43298号 米国特許第6,582,688号 国際公開第99/43298号 米国特許第6,582,688号 米国特許第6,582,688号
Hassan−Zahraee,M、Wu,J、Gordon,J:"Rapid synthesis of IFN−gamma by T cells in skin may play a pivotal role in the human skin immune system"、Int.Immunol.2002年、10巻:1599〜1612頁 Moriwaki S、Takahashi Y:"Photoaging and DNA repair"、J Dermatol Sci.2008年、6月;50巻(3号):169〜76頁 Bykov VJ、Sheehan JM、Hemminki K、Young AR.:"In situ repair of cyclobutane pyrimidine dimers and 6−4 photoproducts in human skin exposed to solar simulating radiation"、J Invest Dermatol.1999年 3月;112巻(3号):326〜31頁 Shen J、Bao S、Reeve VE:"Modulation of IL−10, IL−12,and IFN−gamma in the epidermis of hairless mice by UVA(320−400nm) and UVB(280−320nm) radiation."J Invest Dermatol 113巻:1059〜1064、1999年 Aoki HおよびMoro O."Up−regulation of the IFN−gamma−stimulated genes in the development of delayed pigmented spots on the dorsal skin of F1 mice of HR−1 x HR/De"J Invest Dermatol.2005年 5月;124巻(5号):1053〜61頁 Palladino MA、Bahjat FR、Theodorakis EA、Moldawer LL:"Anti−TNF−alpha therapies:the next generation"、Nat Rev Drug Discov.2003年 9月;2巻(9号):736−46頁 Drug Discov Today.2006年 8月;ll巻(15〜16頁):725〜32頁 Oberlies NH、Rogers LL、Martin JM、およびMcLaughlin JL:"Cytotoxic and insecticidal constituents of the unripe fruit of Persea Americana."J Nat Prod 1998年;61巻:781〜5頁 Kawagishi H、Fukumoto Y、Hatakeyama M、He P、Arimoto H、Matsuzawa Tら、"Liver injury suppressing compounds isolated from avocado."J Agric Food Chem 2001年;49巻:2215〜21頁 Abe F、Nagafuji S、Okawa M、Kinjo J、Akahane H、Ogura Tら:"Trypanocidal constituents in plants 5.Evaluation of some Mexican plants for their trypanocidal activity and active constituents in the seeds of Persea Americana".Biol Pharm Bull 2005年;28巻:1314〜7頁 Dominguez F、Helms GL、Prusky D、Browse J:"Antifungal compounds from idioblast cells isolated from avocado fruits".Phytochemistry 2000年;54巻:183〜9頁 Neeman L、Lishitz,A、およびKashman,Y.1970年:"New antibacterial agent isolated from avocado pear."Applied Microbiology、19巻:470〜473頁 Hashimura H、Ueda C、Kawabata J、Kasai T.:"Acetyl−CoA carboxylase inhibitors from avocado(Persea americana Mill.) fruits".Biosci Biotechnol Biochem 2001年;65巻:1656〜8頁 M.J.Werman、S.Mokady、およびI.Neeman:"Partial Isolation and Characterization of a New Natural Inhibitor of Lysyl Oxidase from Avocado Seed Oil"、J.Agric.Food Chem.1990年、38巻、2164〜2168頁 Rosenblat G、Kagan H、Shah M、Spiteller G、Neeman I:"Chemical Characterization of Lysyl Oxidase Inhibitor from Avocado Seed Oil"、JAOCS 72巻、225〜229頁(1995年) Song YL、Ford JW、Gordon D:"Shanley CJ Regulation of lysyl oxidase by interferon−gamma in rat aortic smooth muscle cells."Arterioscler Thromb Vase Biol.20巻(2000)、982〜988頁 Maki JM、Rasanen J、Tikkanen H、Sormunen R、Makikallio K、Kivirikko KI、Soininen R.:"Inactivation of the lysyl oxidase gene Lox leads to aortic aneurysms, cardiovascular dysfunction, and prenatal death in mice."Circulation. 2002年 11月5日;106巻(19号):2503〜9頁 Hasson,E.、Slovatizky,Y.、Shimoni,Y.、Falk,H.、Panet,A.、およびMitrani,E."Solid tissues can be manipulated ex vivo and used as vehicles for gene therapy".J Gene Med.7巻:926〜935頁、2005年
したがって、環境汚染および紫外線への曝露の結果として対象体の皮膚に引き起こされる損傷を予防および/または回復させるための方法および化粧品組成物に対する必要性が存在し、そのような方法および化粧品組成物を有することは有用であろう。
したがって、本発明は、環境汚染および紫外線により対象体の皮膚に引き起こされる損傷を予防および/または回復させるための化粧用の方法および組成物を提供し、これらの方法および組成物は、例えば、皮膚細胞に対する損傷を低減することにより、および/またはヒト皮膚の美的概観を向上させることにより、環境汚染および紫外線の皮膚に対する有害効果を予防または回復させるのに有効な量で、局所塗布用の単離されたポリヒドロキシル化脂肪アルコールまたはそれらの誘導体を含む。
「化粧品」とは、これらに限定されないが、柔軟性、柔らかさ、および弾力性の増強;しわの低減;および/もしくは老化プロセスの明らかな低減;またはそれらの組合せを含む、皮膚の視覚的外観を向上させる任意の組成物または方法を意味する。「皮膚の美的外観」という用語は、皮膚の視覚的な外観を指す。
皮膚老化の寛解、予防、治療、または回復のいずれかとは、これらに限定されないが、角質肥厚化、きめの粗さ、しわ、たるみ、弾力性の喪失、色素斑(これらに限定されないが、そばかす、黒皮症、および日光黒子を含む)、損傷を受けやすい皮膚、皮膚のたるみ、微細線、皮膚の菲薄化、皮膚光沢の欠如、皮膚の疲労、および皮膚の乾燥、もしくは斑状色素沈着、またはそれらの組合せを含む、皮膚に対する老化の1つまたは複数の目に見える影響の寛解、予防、治療、または回復のいずれかを意味する。
UV誘導性損傷の場合、そのような損傷は、これらに限定されないが、角質肥厚化、きめの粗さ、しわ、たるみ、弾力性の喪失、もしくは斑状色素沈着、またはそれらの組合せを含む、皮膚に対する紫外線の任意の目に見える影響に関する。したがって、UV誘導性損傷の寛解、予防、治療、または回復は、UV誘導性損傷の上記効果またはそれらの組合せのいずれかを寛解、予防、治療、または回復させることに関する。
別様に定義されない限り、本明細書で使用されている技術用語および科学用語は全て、本発明が属する分野の当業者が一般的に理解するものと同じ意味を有する。本明細書に記述されているものに類似したまたは等価である方法および物質を、本発明の実施または試験に使用することができるが、好適な方法および物質が下記に記述されており、矛盾が生じた場合は、定義を含む本特許明細書が優先することになる。加えて、物質、方法、および例は、単なる例示に過ぎず、限定を意図していない。
本明細書で使用される場合、「約」は、表示されている値のプラスまたはマイナスおよそ10パーセントを意味する。
本明細書では、単なる例として添付の図面を参照して本発明を記述する。これから図面を詳細に具体的に参照するが、示されている詳細は、本発明の好ましい実施形態の例としておよび例示的な考察のためのものであり、本発明の原理および概念的態様のうち最も有用であると考えられるものならびに説明が容易に理解されると考えられるものを提供するために提示されていることを強調しておく。この点で、本発明の構造的詳細を示そうとする試みは、本発明の基本的理解に必要以上に詳細にはなされていない。当業者であれば、本発明の幾つかの形態を実際にどのように実施できるかについては、図面に記載されている記述を参照すれば明白である。本図面には以下の図が含まれている:
アボカド種子(A)および果肉(B)に由来するポリヒドロキシル化脂肪アルコールの天然誘導体のガスクロマトグラフィー溶出プロファイルを示す図である。 アボカド種子(A)および果肉(B)に由来するポリヒドロキシル化脂肪アルコールの天然誘導体のガスクロマトグラフィー溶出プロファイルを示す図である。 ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの主要な天然誘導体の構造を示す図である。 アボカドに由来する天然ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの主要な脱アセチル化誘導体の化学構造を例示する図である。 アボカドに由来する代表的なフラン脂質の化学構造を例示する図である。 初代ヒトT細胞およびジャーカット細胞の増殖に対する、天然ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの阻害効果を実証する棒グラフである。 初代ヒトT細胞の生存率に対する、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの天然誘導体および脱アセチル化ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの効果を実証する棒グラフである。 ヒト活性化CD3+Tリンパ球によるTNF−αおよびIFN−γ分泌に対する、アボカド由来のポリヒドロキシル化脂肪アルコールの天然誘導体の阻害効果を実証する棒グラフである。 UVB照射に曝露された後のHaCaT細胞(A)および初代ヒトケラチノサイト(B)の生存率に対する、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの保護効果を実証する棒グラフである。 UVB照射に曝露された後のHaCaT細胞(A)および初代ヒトケラチノサイト(B)の生存率に対する、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの保護効果を実証する棒グラフである。 12−O−テトラデカノイルホルボール−13−アセテート(TPA)(ホルボール12−ミリステート13−アセテート、PMAとしても知られている)誘導性のミトコンドリア電位喪失に対する、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの効果を実証する棒グラフである。 初代ヒトケラチノサイトによるTPA誘導性IL−6分泌に対する、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの効果を実証する棒グラフである。 初代ヒトケラチノサイトによるUV誘導性IL−6分泌に対する、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの効果を示す棒グラフである。 初代ヒトケラチノサイトによるUVB誘導性PGE分泌に対する、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの効果を示す棒グラフである。 UV照射された初代ヒトケラチノサイトによるプロスタグランジン(PGE)分泌に対する、ポリヒドロキシル化脂肪アルコール、ならびにウルソール酸およびアセチルサリチル酸とのポリヒドロキシル化脂肪アルコール混合物の阻害効果を実証する表である。 PFA(「ポリオール」として示されている)有りまたは無しでUVB照射された皮膚外植片における日焼け細胞の写真を示す図である。 UVB照射された皮膚外植片における日焼け細胞の形成に対する、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの保護効果を示す棒グラフである。 初代ヒトケラチノサイトにおけるUVB誘導性シクロピリミジンダイマー(CPD)の除去を促進するPFAの効果を示す棒グラフである。 ケラチノサイト(HaCaT細胞)(A)および線維芽細胞(B)の生存率に対する、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの効果を示す棒グラフである。
ポリヒドロキシル化脂肪アルコール(PFA)は、ヒト皮膚細胞に対して著しい生物学的効果を示し、皮膚の特性に影響を及ぼすことができ、皮膚の美的外観を向上させ、皮膚老化の影響を予防または寛解するための有用性を裏付けている。本発明の種々の実施形態は、これら化合物を含むかまたは使用する。「ポリヒドロキシル化脂肪アルコール」とは、任意のタイプの果実または植物に含まれる物質、好ましくはアボカド種子またはアボカド果実の果肉に見出されてもよく、またはそれらに由来してもよい任意のポリヒドロキシル化脂肪アルコールを意味する。「由来する」とは、任意のタイプの果実または植物、好ましくは本明細書で記述されているようなアボカド種子またはアボカド果実の果肉に見出すことができる任意のポリヒドロキシル化脂肪アルコールの任意のタイプの誘導体化を意味する。
さらに、これらポリヒドロキシル化脂肪アルコールは、好ましくは、環境上の原因により引き起こされる皮膚細胞損傷を低減または予防することもでき、例えば、それらは、紫外線に曝露されることにより引き起こされる皮膚損傷を低減または修復することができ、様々な化粧品応用に使用することができる。
加えて、少なくとも幾つかの実施形態では、これらポリヒドロキシル化脂肪アルコールは、皮膚の視覚的な外観を向上させるための種々の化粧品応用のために、皮膚細胞(ケラチノサイト)に対する直接損傷により、ならびにUVまたは他の環境汚染による皮膚損傷後の炎症細胞の活性化および炎症促進性メディエーターの産生により引き起こされる皮膚への有害効果を予防または低減することができる。皮膚の深部組織に対するUV損傷および老化の影響に関する上記の背景技術における説明は、弾力性、関門特性、および透過性などを含む角質層における生物学的効果にも関係する。
本発明者らは、驚くべきことに、ポリヒドロキシル化脂肪アルコール、例えばアボカドおよびアボカド種子から単離されたものが、ヒト皮膚に対して著しい化粧的効果および皮膚細胞に対する生物学的効果を示すことを発見し、それにより皮膚老化の影響の寛解およびその美的外観の向上にそれらが有用であることを確認した。さらに、これらポリヒドロキシル化脂肪アルコールは、好ましくは、例えば毒性化合物または紫外線への曝露により引き起こされる皮膚細胞損傷を低減することもできる。
加えて、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールは、紫外線への曝露および/または環境損傷後の炎症細胞の増殖および活性に影響を及ぼすことができ、炎症促進性メディエーターの産生を低減することができ、化粧品応用のために皮膚局所的炎症反応を低減するために使用することができる。
加えて、少なくとも幾つかの実施形態では、これらポリヒドロキシル化脂肪アルコールは、臨床研究において陰性の皮膚反応を示さず、それにより様々な化粧品応用に使用することが可能になった。
単一の仮説に制限されることは望まないが、皮膚の視覚的な外観におけるそのような向上は、随意に、より好ましくは皮膚の角質層およびより深部の組織の両方を含む、皮膚細胞に対するPFAの生物学的効果により、および/またはスフィンゴ脂質様化合物としてのポリヒドロキシル化脂肪アルコールの機能により生じてもよく、したがって適合性がより自然に近い溶液を提供する。
本発明者らは、例えば、ガスクロマトグラフィーおよびHPLC法を使用して、アボカド種子およびアボカド果実に存在する活性成分を単離および定量化した。
本発明の幾つかの実施形態によると、ヒト皮膚の美的外観を向上させるのに有効な量で、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールまたはそれらの誘導体を含む局所用化粧品組成物が提供される。本発明の好ましい実施形態のさらなる特徴によると、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの誘導体は、アセチル化誘導体を実質的に含む。
幾つかの実施形態によると、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールまたはそれらの誘導体は、天然供給源から単離される。
随意におよび好ましくは、単離された天然ポリヒドロキシル化脂肪アルコールは、例えばアボカド果実またはアボカド種子などの果実または植物供給源から単離される。
記述されている好ましい実施形態のなおさらなる特徴によると、天然ポリヒドロキシル化脂肪アルコールは、実質的に純粋な形態で単離される。
本明細書で使用される場合、「天然」は、非アセチル化されている少量成分と共にアセチル化形態を含む、抽出物由来の物質を全て含む。加水分解後、脂肪アルコールは脱アセチル化されており、本明細書では天然とは呼ばない。
幾つかの実施形態によると、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールまたはそれらの誘導体は、合成産物である。
幾つかの実施形態によると、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールまたはそれらの誘導体は、合成産物である。
記述されている好ましい実施形態のなおさらなる特徴によると、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールは、単離物質の約80%〜約95%重量/重量の濃度で存在する。
記述されている好ましい実施形態のなおさらなる特徴によると、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールは、全組成物の約0.001%〜約20%重量/重量の濃度で存在する。
記述されている好ましい実施形態のなおさらなる特徴によると、組成物には、フラン脂質が含まれていないかまたは全く含まれていない。「フラン脂質が全く含まれていない」とは、約5%までのフラン脂質が組成物中に存在してもよいことを意味する。「フラン脂質が含まれていない」とは、約20%まで、好ましくは約15%まで、より好ましくは約10%まで、および最も好ましくは約7.5%までのフラン脂質が、組成物中に存在してもよいことを意味する。
記述されている好ましい実施形態のなおさらなる特徴によると、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールまたはそれらの誘導体は、l−アセトキシ−2,4−ジヒドロキシ−16−ヘプタデセン、l−アセトキシ−2、4−ジヒドロキシ−16−ヘプタデシンからなる群から実質的に選択される。
本発明は、ヒト皮膚および皮膚細胞におけるUV誘導性老化の外部徴候の低減に使用するための、前述組成物のいずれかの使用をさらに提供する。
本発明は、皮膚の視覚的な外観を向上させるための、ヒト皮膚および皮膚細胞に対するUV損傷の予防的治療用の前述組成物のいずれかの使用をさらに提供する。
したがって、少なくとも幾つかの実施形態では、本発明のポリヒドロキシル化脂肪アルコール混合物は、紫外線への曝露前におよび/または曝露後に、予防用化合物として投与することができる。
本発明は、例えば色素斑(これらに限定されないが、そばかす、黒皮症、および日光黒子を含む)の外観、損傷を受けやすい皮膚、皮膚のたるみ、微細線、しわ、皮膚の菲薄化、皮膚光沢の欠如、皮膚の疲労、および皮膚の乾燥などのヒト皮膚のUV誘導性老化を含む、しかしこれに限定されない、老化の外部徴候の予防に使用するための、上述組成物のいずれかの使用をさらに提供する。
幾つかの実施形態によると、老化の外部徴候はUV誘導性早期老化による。本発明は、皮膚の発赤または刺激の低減に使用するための、上述組成物のいずれかの使用をさらに提供する。
幾つかの実施形態によると、本発明の組成物は、例えば、酒さまたは酒さに伴う毛細血管拡張症により引き起こされる、ならびに/またはUV誘導性損傷および/もしくは環境損傷による皮膚の発赤または刺激を低減するために使用される。環境損傷の一例はおむつかぶれであり、そのため本組成物は、随意に、おむつかぶれを予防および/または軽減するために使用される。
本発明の幾つかの実施形態によると、天然ポリヒドロキシル化脂肪アルコールおよびそれらの誘導体を、果実または植物供給源から単離するための方法であって、果実または植物供給源を破砕して凍結乾燥粉末を取得することと、凍結乾燥粉末を無極性有機溶媒または極性溶媒で抽出して粗脂質抽出物を取得することと、無極性有機溶媒または極性溶媒を使用して粗脂質抽出物を濃縮し、濃縮粗脂質抽出物を取得することと、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールおよびそれらの誘導体を、室温より低い温度で結晶化することにより濃縮粗脂質抽出物から分離して結晶を取得することと、結晶化されたポリヒドロキシル化脂肪アルコールおよびそれらの誘導体をろ過することと、ろ過液にエタノールを添加することと、エタノールに残る不溶性物質をろ過することと、蒸発させることと、無極性溶媒で再結晶させることとを含む方法を提供する。
紫外線は、広い範囲の生物系に有害である。損傷の程度は、曝露のレベルおよび曝露期間、ならびに曝露した生物の感受性および抵抗性に依存する。紫外線への曝露に由来する重要なヒトの健康への影響には、皮膚癌、白内障、および免疫抑制が含まれる。加えて、他の皮膚科学的な影響には、重篤な光アレルギーおよび皮膚の老化促進が含まれる。紫外線による皮膚への損傷は、皮膚の免疫学的防御を低下させ、感染症ならびに皮膚腫瘍に対する抵抗性を妨げ、ワクチンの有効性を低下させる。本発明の組成物は、好ましくは、皮膚に対する紫外線の悪影響を予防および/または寛解することができる。
本発明の天然ポリヒドロキシル化脂肪アルコール混合物は、炎症性メディエーターの発現および活性化T細胞の増殖を特徴とする炎症反応を著しく阻害することを実証した。紫外線により損傷を受けた細胞に対する活性化合物の活性を体外(in vitro)で試験することにより、本化合物がUV誘導性IL−6発現およびPGE2発現を阻害することができることを示した。
加えて、本発明のポリヒドロキシル化脂肪アルコールに関する体外(in vitro)生物学的研究により、本活性化合物が、照射された皮膚細胞の生存率を著しく保護し、UV誘導性ケラチノサイト死滅を阻害し、皮膚外植片における日焼け細胞の形成を阻害し、ヒトケラチノサイトにおいてUVB誘導性シクロピリミジンダイマー(CPD)の除去を著しく促進することができることが実証された。ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの保護機序は、まだ研究中である。
さらに、アボカド種子由来のポリヒドロキシル化脂肪アルコールのアセチル化誘導体は、驚くべきことに、同じ供給源から単離され、鹸化プロセスで形成される非アセチル化ポリヒドロキシル化脂肪アルコールと比較して、毒性が極めて低いことを実証した。
体外(in vitro)毒物学的研究により、高い生物活性を示した濃度(1μg/mlまで)のポリヒドロキシル化脂肪アルコールは、ケラチノサイト、線維芽細胞、またはT細胞に対して毒性でないことを示した。これらの結果ならびに追加的な知見により、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールは、アボカド果実の種子だけでなく食用部分にも見出されることを実証し、本活性化合物のヒト安全性分析を可能にした。
本発明の化合物が、皮膚と接触する際に、任意の望ましくない反応を引き起こすかどうかを特定するためにポリヒドロキシル化脂肪アルコールの安全性試験を実施した。反復傷害パッチ試験(Repeat Insult Patch Test)は、ある成分または産物がヒト対象体に接触過敏症をもたらす可能性を予測するための最も信頼できる研究であると考えられている。このプロトコールでは、50人の志願者に10回の連続パッチを使用し、有害皮膚反応を示した者はいなかった。
したがって、化粧品応用のためには、本化合物の考え得る悪影響を回避するために、そのようなフラン化合物が含まれていないか、または実質的に含まれていないアボカド種子由来の活性成分を提供することが非常に有益であることは明らかだろう。同様に、それらの脱アセチル化誘導体の代りに天然ポリヒドロキシル化脂肪アルコールを使用することは、本化合物の細胞毒性増加に関連する前記効果を回避するために、より好ましい。
ポリヒドロキシル化脂肪アルコールのアルカリ性加水分解は、主に1,2,4−トリヒドロキシヘプタデカ−16−エンおよび1,2,4−トリヒドロキシヘプタデカ−16−インの形成に結びつく。加水分解されたポリヒドロキシル化脂肪アルコールは、本化合物の毒性を著しく増加させる(図6)。したがって、国際公開第99/43298号パンフレットおよび米国特許第6,582,688号明細書に記述されているような、不鹸化物から分離された、または他のアボカド不鹸化物と混合されている脱アセチル化化合物の代りに、自然に存在するアセチル化ポリヒドロキシル化脂肪アルコールを使用することには大きな利点がある。さらに、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの誘導体の構造に少なくとも1つのアセチル基が存在することにより、産物の安定性が増加され、活性分子が酸化から保護される。
化粧品製剤
本発明の少なくとも幾つかの実施形態によると、局所投与用の化粧品製剤が提供される。
幾つかの実施形態によると、本組成物は、これらに限定されないが、ローション、乳液、クリーム、およびパックなどの顔用化粧品;プレメイクアップ(pre−makeup)、ファンデーション、頬紅、口紅、リップクリーム、アイシャドー、アイライナー、マスカラ、および日焼け止めなどのメイクアップ化粧品;ボディ化粧品;芳香化粧品;化粧落とし、洗顔剤、およびボディシャンプーなどの皮膚洗浄剤;エアロゾル、固塊、クリーム、軟膏、乳剤、精油、フォーム、ゲル、ローション、ムース、ペースト、パッチ、筆、美容液、液剤、濡れナプキン、マスク、ボディラップ(body wrap)、スプレー、またはスティックを含む従来の皮膚外用剤の任意の形態である。
本化粧品組成物は、例えば、アンモニウムアクリロイルジメチルタウレート/VP−コポリマーに基づくものなどの油/水乳剤;グリセリルポリメタクリレート/プロピレングリコールに基づくものなどのゲル製剤;またはエトキシ化脂肪アルコールおよびソルビトール脂肪酸エステルに基づくものなどの非イオン性乳剤を含んでいてもよい。
局所投与用の好ましい組成物は、非イオン水中油型乳剤である。乳剤組成物は、好ましくは、約30%〜約80%(重量/重量)の、最も好ましくは約35%〜約40%(重量/重量)の油相を含む。水相は、好ましくは、約19%〜約70%(重量/重量)、最も好ましくは約59%〜約65%(重量/重量)の範囲である。ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの濃度は、好ましくは約0.01%〜約5%(重量/重量)であり、最も好ましくは約0.1%〜約1%である。
油相は、好ましくは、天然植物油、多価不飽和脂肪酸、ビタミンA、E、およびF、アスコルビン酸パルミテート、酸化防止剤、ならびに他の好適な成分の少なくとも1つ、またはそれらの混合物を含む。天然植物油は、好ましくは、ホホバ油、麦芽油、アボカド油、大豆油、胡麻油、米油、または他の好適な自然な植物油に限定される。クリーム組成物の水相は、好ましくは、水、天然植物抽出物、湿潤剤、非イオン性乳化剤、および他の好適な成分の混合物を含む。
クリーム製剤は、好ましくは、顔面皮膚および身体皮膚が、毒素、病原体、紫外線、悪影響をもたらす環境要因、および環境汚染という敵対的環境にさらされる前に、顔面皮膚、頚部、頭皮、目のまわり、および身体皮膚に局所的に塗布することにより、随意に投与することができる。
親油性天然油組成物は、好ましくは、ポリヒドロキシル化脂肪アルコール、天然植物油、ポリヒドロキシル化脂肪酸、ビタミンA、E、およびF、酸化防止剤、浸透促進剤、ならびに他の好適な成分の少なくとも1つを含む。ポリヒドロキシル化脂肪アルコールは、好ましくは、約0.01%〜約5%(重量/重量)の、より好ましくは約0.1%〜約1%(重量/重量)の範囲の濃度で存在する。天然植物油の濃度は、好ましくは約20%〜約80%(重量/重量)であり、最も好ましくは約65%〜約75%(重量/重量)である。
天然植物油は、麦芽油、胡麻油、大豆油、アボカド油、オリーブ油、および米油の1つまたは複数を含むことが好ましい。脂肪酸は、好ましくは、リノール酸、リノレン酸、オメガ3、ガンマリノレン酸、およびアラキドン酸−オメガ6の1つもしくは複数、またはそれらの混合物である。浸透促進剤は、好ましくは、約0.5%〜約2.0%(重量/重量)の濃度、最も好ましくは2%(重量/重量)の濃度で存在する。
好ましい浸透促進剤には、これらに限定されないが、プロピレングリコールジペラルゴネートおよびエトキシジアグリコール(ethoxydiaglycol)が含まれる。プロピレングリコールジペラルゴネートは、好ましくは、約1.60%(重量/重量)の濃度で存在し、エトキシジアグリコールは、好ましくは、約0.4%(重量/重量)の濃度で存在する。追加的な好適な成分は、随意に、約19%〜約80%(重量/重量)の範囲で存在する。
親油性天然油製剤は、顔面皮膚、頚部、唇、頭皮、目のまわり、および身体皮膚に、好ましくは1日2回、局所的に塗布することにより随意に投与することができる。塗布は、顔面皮膚および身体皮膚が、毒素、病原体、紫外線、悪影響をもたらす環境要因、および環境汚染という敵対的環境にさらされる前が特に好ましい。
随意に、本組成物は、化粧品用に許容される担体をさらに含む。好適な担体の例には、水;ホホバ油、アボカド油、またはトウモロコシ油などの植物油;鉱油;オクチルパルミテート、したがってイソプロピルミリステートおよびイソプロピルパルミテートなどのエステル;ジカプリリルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、およびジメチルイソソルビドなどのエーテル;エタノールおよびイソプロパノールなどのアルコール;セチルアルコール、セテアリルアルコール、ステアリルアルコール、およびビフェニルアルコールなどの脂肪アルコール;イソオクタン、イソドデカン、およびイソヘキサデカンなどのイソパラフィン;シクロメチコン、ジメチコン、ジメチコンクロスポリマー、ポリシロキサン、およびそれらの誘導体、好ましくは有機修飾誘導体などのシリコン油;鉱油、ワセリン、イソエイコサン、およびポリイソブテンなどの炭化水素油;プロピレングリコール、グリセリン、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、およびヘキシレングリコールなどのポリオール;蜜ろうおよび植物ろうなどのろう;またはそれらの任意の組合せもしくは混合物が含まれる。
担体は、随意に、例えば緑茶抽出物、生姜抽出物、およびブドウ種子抽出物、またはそれらの混合物などの酸化防止剤をさらに含む。
本組成物は、随意に、水溶性着色剤(FD&C青色#1など);油溶性着色剤(D&C緑色#6など);キレート剤(EDTA二ナトリウムなど);乳剤安定化剤(カルボマーなど);保存剤(メチルパラベンなど);芳香剤(ピネンなど);香味料(ソルビトールなど);湿潤剤(ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1、3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロン酸(caronic acid)、アテロコラーゲン、コレステリル12−ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl−ピロリドンカルボン酸(dl−pyrrolidonecarboxylic acid)塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセロール(エチレンオキシド)プロピレンオキシド付加物、チェストナットローズ(chestnut rose)の抽出物、マリホイル(malifoil)(セイヨウノコギリソウ(Achillea millefolium)の抽出物、およびメリロートの抽出物);白色剤(胎盤の抽出物、グルタチオン、ユキノシタ(creeping saxifrage)(ユキノシタ(Saxifrage stolonifera)の抽出物、防水剤(PVP/エイコサエンコポリマーなど);水溶性薄膜形成剤(ヒドロキシプロピルメチルセルロースなど);油溶性薄膜形成剤(水素化C−9樹脂など);陽イオン性ポリマー(ポリクオテミウム(Polyquatemium)10など);陰イオンポリマー(キサンタンガムなど);ジメチコン、ポリシリコン、およびシクロメチコンなどの皮膚軟化剤;潤滑剤;保湿剤;皮膚浸透促進剤;界面活性剤;増粘剤;および粘性調整剤などを含むがそれらに限定されない1つまたは複数の化粧品用に許容される賦形剤をさらに含む。
単離された天然ポリヒドロキシル化脂肪アルコールまたはそれらの誘導体の有効量、および本組成物の適用期間は、低減または予防されようとしている特定の老化徴候、個人の年齢および健康状態、老化徴候の程度、使用される特定の担体、ならびに当業者の知識および専門における要因などに応じて変化する。適用期間は、例えば、少なくとも1週間または2週間または2週間以上の間、1日に1回または2回であってもよい。
記述されている好ましい実施形態のなおさらなる特徴によると、本発明の組成物は、例えば、緑茶に基づくポリフェノールの1つまたは複数、エピガロカテキン(EGC)、エピカテキン3−ガレート(ECG、epicathechin 3−gallate)、エピカテキンガレート(EG)、オオアザミ(silymarine)、ブドウ抽出物、リスベラトロールイチョウ抽出物(resveratrol Ginkgo biloba extract)、ポリフェノール、ロスマリン酸、ウルソール酸、コエンザイムQ10(coQ10)、グルタチオン、ビタミンC、ビタミンA、リコピン、カロチノイド、フラボノイド/ポリフェノールビタミンE、アロベラ(Alovera)抽出物、およびザクロ種子油などの、油溶性ビタミン、ポリフェノールの酸化防止剤および酸化防止剤抽出物、天然植物抽出物、および天然種子油からなる群から選択される追加的な化合物をさらに含む。
追加的化合物は、例えば、麻酔剤;抗アレルギー剤;抗菌剤;抗真菌剤;アセチルサリチル酸またはウルソール酸などの天然または合成COX(シクロオキシゲナーゼ)阻害剤;防腐剤;キレート剤;着色剤;脱色剤;ジメチコン、ポリシリコン、およびシクロメチコンなどの皮膚軟化剤;レチナール、レチナール、およびレチノイン酸などの剥脱剤(exfollient);芳香剤;乳化剤;湿潤剤;虫よけ剤;潤滑剤;保湿剤;保存剤;皮膚浸透促進剤;安定化剤;日焼け止め;界面活性剤;増粘剤;粘性調整剤;防腐剤;酸化防止剤およびビタミンの1つまたは複数を含んでいてもよい。しかしながら、それに皮膚の視覚的な外観に対する化粧的効果(複数可)があれば、あらゆるそのような1つまたは複数の追加的な化合物が含まれることに留意すべきである。
幾つかの実施形態によると、本発明の組成物は、随意に、油溶性ビタミン群、緑茶に基づくポリフェノール、エピガロカテキン(EGC)、エピカテキン3−ガレート(ECG)、およびエピカテキンガレート(EG)などのポリフェノールを含有する酸化防止剤または酸化防止剤抽出物、オオアザミ、ブドウ抽出物、リスベラトロール、イチョウ抽出物、アロエベラ抽出物などの天然植物抽出物、およびザクロ種子油などの天然種子油を含むがそれらに限定されない群から選択される合成または天然化合物をさらに含む。
好適なビタミンの例には、ビタミンA、B群のビタミン、ビタミンC、ビタミンE、およびそれらの誘導体が含まれる。有用な誘導体には、レチナール、レチナール、レチノイン酸、およびレチノイドまたはレチノイドのような活性を有する他の関連化合物、リン酸アスコルビルマグネシウム、リン酸アスコルビルナトリウム、リン酸アスコルビルトコフェリル、およびマレイン酸アスコルビルトコフェリルが含まれる。
酸化プロセスを遅延または防止可能な酸化防止剤の例には、緑茶に基づくポリフェノール、コエンザイムQ10(CoQ10)、グルタチオン、ビタミンC、ビタミンA、リコピン、カロチノイド、フラボノイド/ポリフェノール、およびビタミンEなどの化合物、ならびにカタラーゼおよびペルオキシダーゼなどの酵素が含まれる。
他の特に有用な追加的な成分は、日焼け止めである。好ましい日焼け止めは、オクトクリレン、アボベンゾン(パーソル 1 78 9)、オクチルメトキシシンナメート、ホモシレート(homosylate)、ベンゾフェノン、カンファー誘導体、酸化亜鉛、および二酸化チタンなどの広範囲なUVBおよびUVA保護を示すものである。
他の特に有用な追加的な成分は、アルファヒドロキシ酸、ベータヒドロキシ酸、オキサ酸、オキサ二酸、ならびにそれらのエステル、無水物、および塩などの誘導体などの剥離剤(exfoliating agent)である。
ポリヒドロキシル化脂肪アルコールおよび誘導体
したがって、本発明は、ヒト皮膚の美的外観を向上させるのに有効な量の、単離された天然ポリヒドロキシル化脂肪アルコールまたはそれらの誘導体またはそれらの合成型を含む局所用化粧品組成物を提供する。
好ましい実施形態によると、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールまたはそれら誘導体は、好ましくは、随意に少なくとも1つの不飽和炭素結合を有するC13〜C25炭素の骨格を含む。好ましくは、少なくとも1つの不飽和炭素結合が存在する場合、不飽和炭素結合は、骨格の最後の2つの炭素間に、二重結合または三重結合のいずれかとして存在する。随意におよびより好ましくは、ヒドロキシル基が、Cl、C2、またはC4に存在する。
他の好ましい実施形態によると、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの誘導体は、好ましくは、アシル化(エステル化)されているか、または酸化されているか、または例えば不飽和炭素結合を水素添加するために、不飽和炭素結合を1つまたは複数の他の分子と反応させたポリヒドロキシル化脂肪アルコールを含む。
「ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの天然誘導体」という用語は、本明細書で使用される場合、果実または植物抽出物に存在し、加水分解を受けていない全てのタイプのポリヒドロキシル化脂肪アルコールの誘導体を指す。上記で言及されているように、主成分はアセチル化されているが、少量成分は脱アセチル化されている。
「アセチル化ポリヒドロキシル化脂肪アルコール」という用語は、本明細書で使用される場合、ヒドロキシル基のひとつの水素原子の代りに少なくとも1つのアセチル基を含有する全てのタイプのポリヒドロキシル化脂肪アルコールの誘導体を指す。アセチル基は、随意に、Cl、C2、またはC4にあってもよいが、好ましくはC1またはC4にある。
幾つかの実施形態によると、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールは、例えば純度95%、純度90%、純度85%、または純度80%などの、実質的に純粋な形態で単離されている天然ポリヒドロキシル化アルコールである。
本発明の幾つかの実施形態によると、単離された天然ポリヒドロキシル化脂肪アルコールまたはそれらの誘導体または合成等価物には、これらに限定されないが、1−アセトキシ−2,4−ジヒドロキシ−16−ヘプタデセン、もしくは1,2−ジヒドロキシ−4−アセトキシ−16ヘプタデセン、1−アセトキシ−2,4−ジヒドロキシ−16ヘプタデシン、もしくは1,2−ジヒドロキシ−4−アセトキシ−16−ヘプタデシン、またはそれらの組合せが含まれる。
アボカド種子および果実から分離された天然アセチル化ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの溶出プロファイルは、図1Aおよび1Bに示されている。アボカドの種子および果肉から分離された天然アセチル化脂肪酸の主要な誘導体の構造は、図2に示されている。
化合物の特定は、GC/MSおよびLC/MS分析を使用することにより実施した。化合物の化学構造の解明は、質量スペクトルの特徴ピーク(m/e)および化合物のナトリウム付加体[MNa]の分子ピークと、対応するポリヒドロキシル化脂肪ポリヒドロキシル化脂肪アルコールについて以前に記述されているピークとの類似性に基づいていた。
図3は、アルカリ性溶液中でアセチル化ポリヒドロキシル化脂肪アルコールを鹸化することにより得られた脱アセチル化ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの代表的な構造を示す。
図4は、アボカド種子に由来する代表的なフラン脂質の構造を示しており、それにより本発明のポリヒドロキシル化脂肪アルコールの好ましい実施形態の構造との違いが示される。
幾つかの実施形態によると、アボカド種子の粗抽出物からポリヒドロキシル化脂肪アルコールの天然誘導体の画分を特異的に単離するための方法が提供される。そのプロセスは、随意に、そして好ましくはアボカド種子をアボカド果実から単離する段階、アボカド種子を破砕する段階、およびアボカド種子を凍結乾燥する段階を含む。
凍結乾燥された粉末を、無極性(有機)溶媒(例えば、ヘキサン、石油エーテル)または極性溶媒(エタノール、メタノール)を使用して抽出し、粗脂質抽出物を得る。
粗脂質抽出物を、無極性溶媒(ヘキサン、石油エーテル)または極性溶媒(エタノール、メタノール)を使用することにより濃縮する。
所望の成分を、好ましくは、低温結晶化法により、つまり室温より低い温度で結晶化させ、その後ろ過することにより濃縮粗抽出物から分離する。
ろ過した化合物をエタノールに溶解し、不溶性の高度に無極性な化合物をろ過により分離する。
エタノールを蒸発させ、得られた化合物を、例えばヘキサンまたは石油エーテルなどの無極性溶媒で再結晶させる。
驚くべきことに、無極性溶媒中で冷却アボカド抽出液から再結晶される化合物は、アセチル化ポリヒドロキシル化脂肪アルコールを多く含み、フラン含有脂質を含んでいないかまたはそれら化合物をごく微量にしか含んでいないことを見出した。
ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの天然誘導体を単離するためのこの方法は、フラン含有脂質を有する混合物中25%までのポリヒドロキシル化脂肪アルコールの濃度をその結果としてもたらす、米国特許第6,582,688号明細書に記述されているような分子蒸留を使用する背景技術の方法と比較して、これら活性化合物の濃度を著しく、少なくとも約4倍増加させる。
この方法により分離されるポリヒドロキシル化脂肪アルコールの天然誘導体は、乾燥粉末の重量で95%までを占めることができる。
本発明の組成物は、随意に、約0.01%〜約90重量%の天然ポリヒドロキシル化脂肪アルコールまたはそれらの合成等価物を含むことができる。
本発明は、環境損傷、UVB光損傷、およびTPA誘導性のミトコンドリア電位喪失に対する保護をもたらし、Tリンパ球増殖、TNFアルファ発現、およびIFN−γ発現の阻害剤である天然ポリヒドロキシル化脂肪アルコールおよびそれらの誘導体を、アボカド果実および/またはアボカド種子を含む果実または植物供給源から単離するための方法をさらに提供する。
図5および7に示されているように、Tリンパ球増殖、TNFアルファ発現、およびIFNガンマ発現を阻害するポリヒドロキシル化脂肪アルコールの能力を、体外(in vitro)で実証した。
無機アルカリ性溶液中でアボカド油を鹸化することによりトリグリセリドを単離するプロセス中に、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールのアセチル誘導体は、非アセチル化ポリヒドロキシル化脂肪アルコールへと加水分解され、不鹸化画分中にその状態で残ることが見出された。脱アセチル化脂肪アルコールの存在下でT細胞生存率を調査することにより、本発明者らは、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの脱アセチル化が、単離された化合物の毒性を著しく増加させることを実証した(図6)。
幾つかの実施形態では、本発明は、随意に、例えば加水分解により調製された脱アセチル化脂肪アルコールも含むため天然ポリヒドロキシル化脂肪アルコールに関する、本明細書に記述されている用途は、そのような脱アセチル化アルコールのものともみなすこともできる。
本発明のポリヒドロキシル化脂肪アルコールの組成物は、汚染物質に曝露されることより引き起こされる損傷から皮膚および皮膚細胞を保護するために、および皮膚老化を予防するために使用することができる。汚染物質の例には、これらに限定されないが、大気的要因、化学汚染物質、および生物学的汚染物質が含まれる。皮膚に影響を及ぼす大気的要因の例には、これらに限定されないが、太陽からの紫外線などの放射線、オゾン、酸性雨、および極端な温度が含まれる。化学的および生物学的汚染物質には、自動車、産業、フリーラジカル、洗剤、化粧品に由来する汚染物質が含まれる。
対象体が汚染物質に曝露されることにより、皮膚老化、皮膚刺激、および膚湿度の低下などの異常な皮膚状態の発生が、その結果としてもたらされる場合がある。本発明のポリヒドロキシル化脂肪アルコール混合物は、先述の汚染物質のいずれかに曝露される前または後に、予防用化合物として投与することができる。
用量は、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールに対する対象体の応答性に依存する。ポリヒドロキシル化脂肪アルコール組成物は、約0.01μg/ml〜約10μg/mlの量で有効である。ポリヒドロキシル化脂肪アルコールを含有する製剤は、好ましくは、約0.01%〜約5%、より好ましくは0.1%〜約1%のポリヒドロキシル化脂肪アルコールを含む。しかしながら、より高いかまたはより低い用量も可能である。用量の投薬頻度は、対象体の応答性に依存するだろう。当業者であれば、最適用量、投薬方法、および反復率を容易に決定することができる。 実施例
これから以下の例を参照する。これらは、上記の説明と共に非限定的な様式で本発明を例示するものである。
I:ポリヒドロキシル化アルコールの単離
実施例1
アボカド種子由来の天然ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの単離、およびそれらのアルカリ加水分解
アボカド種子をアボカドの果肉から分離し、その後凍結および凍結乾燥した。10kgの凍結乾燥された粉末の種子を、ヘキサンを使用してソックスレー装置で14時間抽出した。
有機溶媒を、約30ミリバールの圧力、40〜60℃の温度間隔でローター蒸発器中で蒸発させた。抽出された化合物を、2容積のヘキサンまたは石油エーテル(無極性溶媒の非限定的な例として)に再溶解し、その後低温結晶化のプロセスのために、温度が2〜8℃の範囲にある低温室に約12時間入れておいた。
結晶化した化合物を、Worthman社製ろ紙でろ過することにより溶媒から分離した。
このプロセスにより、30gの晶質化合物を得た。GC/MSおよびHPLC/MS−ECI分析による溶出プロファイルおよび化学構造は、図1Aおよび2に示されている。フラン脂質は検出されなかった。
室温で24時間、メタノール中2%の水酸化ナトリウムで天然PFAをアルカリ加水分解することにより、脱アセチル化PFAを得た。反応終了時に、溶液を5%塩酸で中和し、脱アセチル化ポリヒドロキシル化脂肪アルコールをジエチルエーテルで抽出した。溶媒を減圧下で除去した。
所望のポリヒドロキシル化脂肪アルコールを定量化するために、ガスクロマトグラフ法を開発した。分析は、水素炎イオン化検出器を備えるPerkin Elmer社製ガスクロマトグラフを使用して実施した。低温結晶化によりアボカド種子から分離されたポリヒドロキシル化脂肪アルコールの混合物を、標準物質として使用した。
実施例2
アボカドの果肉に由来するポリヒドロキシル化脂肪アルコールの単離
アボカド果実の食用部分からポリヒドロキシル化脂肪アルコールを単離するために、200gのすりつぶしたアボカドの果肉(ハガリル(Hagalil)またはエッチンガー(Ettinger))を、60℃で1時間、400mlの温エタノールで2回抽出し、その後4℃で終夜アセトン抽出した。抽出物を全て収集し、溶媒を蒸発させた。乾燥抽出物を、35mlのヘキサンに再溶解した。アボカド果肉のヘキサン抽出物を終夜冷却し(4℃)、析出したポリヒドロキシル化脂肪アルコールをろ過により分離し、試料をGCカラムで分析した。このプロセスにより、100〜140mgの晶質化合物を得た。GCによる溶出プロファイル、およびGC/MS分析による化学構造は、図1Bおよび図2に示されている。
実施例3
T細胞およびジャーカット細胞の増殖ならびにT細胞生存率に対するポリヒドロキシル化脂肪アルコールの効果
ヒトT細胞を、健常ヒト供与体の末梢血から精製した。全血を、RosetteSep(登録商標)ヒトT細胞濃縮カクテル(StemCell Technologies社、バンクーバー、ブリティッシュコロンビア、カナダ)と共にインキュベートした(20分間、22℃)。その後、残りの非沈降細胞を、リンパ球分離培地(ICN Biomedicals社、ベルギー)に投入し、密度遠心分離により単離し、PBSで洗浄した。得られた精製細胞(95%を超えるCD3T細胞)を、抗生物質および10%加熱不活化FCSを含有するRPMI中で培養した。T細胞の増殖を、PFA存在下において、細胞分裂促進性抗CD3細胞活性化後に、2,3−ビス−[2−メトキシ−4−ニトロ−5−スルホフェニル]−2H−テトラゾリウム−5−カルボキサニリド(XTT)アッセイにより評価した。T細胞生存率に対するポリヒドロキシル化脂肪アルコールの効果を調査するため、CD3 T細胞を、試薬と共に72時間インキュベートし、その後XTTアッセイによりT細胞生存率を測定した。
抗CD3の添加によるCD3T細胞の活性化は、T細胞増殖を促進させる。しかしながら、この増殖は、細胞をPFAで前処理することにより阻害された。約40%増殖阻害が、10μg/mlの濃度のPFAで処理された抗CD3活性化T細胞で観察された。ジャーカット細胞はPFAの影響をより受けやすく、同様の条件で80%を超える細胞増殖の阻害を達成した。結果は、図5に示されている。
生存率アッセイは、T細胞の数が、PFAを投与した72時間後に、未処理細胞と比較してわずかに減少したことを明らかにした(図6)。10μg/mlのPFA濃度で、生細胞の数は約10%減少したが、これは40%のT細胞阻害増殖の説明にはならなかった。
10μg/mlの濃度の脱アセチル化PFAは、T細胞増殖を著しく減少させた(約20%阻害)(図6)。
実施例4
Tリンパ球によるTNFアルファおよびINFガンマ産生に対する、アボカド種子由来のポリヒドロキシル化脂肪アルコールの天然誘導体の阻害効果
以下の実験は、活性化Tリンパ球によるTNFアルファおよびINFガンマ産生に対する、アボカド種子由来のポリヒドロキシル化脂肪アルコールの天然誘導体の阻害効果を確認するために実施した。
T細胞(1ml当たり2×10個の細胞)を、10%の加熱不活化FCSを含有するRPMIに基づく培地の24ウエルプレート中で指示濃度の試薬を用いて活性化した(1時間、37℃)。細胞を洗浄し、アボカド種子由来のポリヒドロキシル化脂肪アルコールと共におよびそれら無しで、抗CD3mAbを事前にコーティングした24ウエルプレートに、同じ濃度で24時間4℃で再播種した(2μg/ml;非組織培養等級プレート)。上清を収集し、サイトカイン含有量(TNF−α、IFN−γ)を、製造業者の説明書に従って市販のELISAキット(OptiEIAキット;BD Pharmingen社)を使用することにより測定した。
PFAによる細胞の前処理は、T細胞によるTNFアルファおよびIFNガンマ分泌の著しい用量依存的抑制を引き起こした。濃度1μg/mlのPFAで前処理されたT細胞によるTNFアルファおよびIFNガンマ分泌は、対照細胞の分泌より25%および30%低かった。濃度10μg/mlのPFAの存在下におけるサイトカイン発現抑制は、それぞれ約50%および70%はるかに高く達成された。結果は図7に示されている。
実施例5
UVB照射に曝露された後のケラチノサイト細胞の生存率に対するポリヒドロキシル化脂肪アルコールの効果
ヒト不死化ケラチノサイト細胞系であるHaCaTを、10%ウシ胎仔血清、L−グルタミン2mM、および抗生物質(1ml当たり100Uのペニシリンおよび1ml当たり100mgのストレプトマイシン)で補完されたDMEM(Biological Industries社、ベイトヘメク(Beit Haemek)、イスラエル)中で、5%CO、37℃で増殖させた。この細胞系は、N.Fusenig氏、ハイデルベルグ、ドイツの研究室が由来である。初期の継代のみ(<50)を実験に使用した。
初代正常ヒト表皮ケラチノサイトは、M.Chaouat理学修士(Laboratory of Experimental Surgery、ハダーサ病院、エルサレム、イスラエル)により提供された。細胞は、美容形成外科手術中に除去された皮膚から単離された。手短に言えば、分割した薄い厚さの皮膚生検を、無菌的に(asceptically)採取し、4〜8℃で終夜トリプシン処理する。表皮層を皮層から分離し、単一の細胞を単離し、専用のケラチノサイト培地中で培養する。その後ケラチノサイトを、致死的に照射された3T3を含有するフラスコに再分布させる。フラスコを、37℃、8〜10%COでインキュベートする。サブコンフルエントに達した際に、細胞を、3T3支持細胞層を有していない新しいフラスコに再分布する。
HaCaT細胞生存率を、MTTアッセイにより測定した。細胞を、1×10細胞/ウエルの濃度で96ウエルマイクロタイタープレートに播種した。UVB照射の前に、細胞を、60分間PFAで前処理した。培地を除去した後、培養物をPBSでよく洗浄し、PBSで満たし、UVBを30mJ/cm2で照射した。細胞を照射した後、PBS生理食塩水を、対応するPFA濃度を含有する増殖培地に変更し、細胞をさらに24時間インキュベートした。
インキュベーション時間の終了時に、100μlのMTT(5mg/ml)を各ウエルに添加した。37℃で4時間インキュベーションした後、プレートを1000rpmで50分間遠心分離した。上清を除去し、沈殿物を100μlのイソプロパノールに溶解した。その結果生じた溶液の540nmにおけるO.Dを、分光測光法で測定した。
初代ヒトケラチノサイトの生存率を、蛍光染料を含有するDead/Liveキット(Molecular Probes社、ユージーン、オレゴン州、アメリカ合衆国)を使用して測定した。ケラチノサイトを、8ウエルのμ−スライド(組織培養で処理、IBIDI社)上で、サブコンフルエント状態になるまで増殖させた。UVB照射の前に、細胞を、60分間PFAで前処理した。培地を除去した後、培養物をPBSでよく洗浄し、PBSで満たし、UVBを20mJ/cm2で照射した。細胞を照射した後、PBS生理食塩水を、対応するPFA濃度を含有する増殖培地に変更し、細胞をさらに24時間インキュベートした。細胞数を、共焦点顕微鏡法を使用することにより算出した。
細胞生存率は、図8に示されている。細胞数は、計数された初期細胞と比較した、各試料中の生細胞の割合として表されている。UV処理をしていない対照細胞の生存率を、任意に100%として示してある。
図8(A)に示されているように、UVB照射に曝露されたHaCaT細胞は、対照と比較して、23%の細胞生存率を示した。しかしながら、細胞をPFAで前処理すると、細胞生存率は著しく増加した。これらの条件では、細胞生存は、0.2μg/mlおよび1μg/mlのPFAで前処理した後、それぞれ23%から34%、および23%から43%に増加した。
HaCaT細胞の挙動と同様に、PFAによる前処理は、図8(B)に示されているように、UVBに曝露された初代ヒトケラチノサイトの生存率を著しく増加させる。これらの条件では、PFAで前処理されたUV照射初代ヒトケラチノサイトの生存率は、50%(未処理細胞)から90%に増加した。PFAは、280〜320nmの波長では、UVBを遮蔽するいかなる特性も示さない(データ非表示)。
実施例6
TPA誘導性のミトコンドリア電位(ΔΨm)喪失に対するポリヒドロキシル化脂肪アルコールの効果
UVB誘導性またはPMA誘導性のミトコンドリア膜内外電位差喪失に対するポリヒドロキシル化脂肪アルコールの効果を調査した。HaCaT細胞を、μ−スライド8ウエル(組織培養で処理、IBIDI社、ミュンヒェン、ドイツ)上で48時間増殖させ、その後ポリヒドロキシル化脂肪アルコールで40分間前処理した。PFA処理細胞を、12−O−テトラデカノイルホルボール−13−アセテート(TPA)(ホルボール12−ミリステート13−アセテート(PMA)としても知られている)を、25ng/mlの濃度で90分間追加投与することにより処理した。細胞をPBSで洗浄し、電位感受性色素TMRMで染色した。
内部ミトコンドリアTMRM蛍光を、共焦点顕微鏡法により測定し、膜内外電位差(ΔΨm)を任意の蛍光単位で表した。TPA誘導性のミトコンドリア電位(ΔΨm)喪失に対するポリヒドロキシル化脂肪アルコールの効果は、図9に示されている。0.2μg/ml〜1μg/mlの濃度範囲のポリヒドロキシル化脂肪アルコールによる細胞の前処理は、ミトコンドリア電位喪失からHaCaT細胞を有意に保護した。
実施例7
初代ヒトケラチノサイトにおけるUV誘導性およびTPA誘導性のIL−6分泌に対するアボカド種子由来のポリヒドロキシル化脂肪アルコールの効果
TPA誘導性IL−6分泌に対する効果を研究するために、24ウエルプレート中でサブコンフルエント状態にある初代ケラチノサイトを、増殖培地中で60分間、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールで処理した。終了時に、1ng/mlのTPAで増殖培地をさらに補完し、細胞を、37℃、5%COで8時間インキュベートした。市販のキット(ヒトIL−6 Quantikine HS ELISAキット、R&D system社、ミネソタ州、アメリカ合衆国)を製造業者の説明書に従って使用して、ELISA法により、IL−6を増殖培地中で定量化した。
紫外線の影響を調査するために、24ウエルプレート中でサブコンフルエント状態にある初代ヒトケラチノサイトを、増殖培地中で60分間、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールで処理した。培地を除去した後、培養物をPBSでよく洗浄し、1cm層のPBSで満たし、UVB(30mJ/cm)で照射した。細胞を照射した後、PBS生理食塩水を、対応する濃度のポリヒドロキシル化脂肪アルコールを含有する増殖培地に変更し、細胞を、37℃、5%COで8時間インキュベートした。同じキットを製造業者の説明書に従って使用することにより、ELISA法でIL−6を増殖培地中で定量化した。
結果は、図10および11に示されている。図に見ることができるように、TPAおよびUVB放射は両方とも、初代ヒトケラチノサイトにおいてIL−6の分泌増加を誘導する。PFAによる細胞の前処理は、IL−6の追加的な分泌を40〜50%著明に阻害した。PMA処理細胞とUVB曝露細胞との間の違いは、IL−6に対するPFAの阻害効果が、UVB照射細胞においては、濃度1ug/ml以上でまだ明白ではなかったということだった。
実施例8
初代ヒトケラチノサイトにおけるUVB誘導性PGE2分泌に対するアボカド種子由来のポリヒドロキシル化脂肪アルコールの効果
24ウエルプレート中でサブコンフルエント状態にある初代ヒトケラチノサイトを、増殖培地中で60分間、PFAで処理した。培地を除去した後、培養物をPBSでよく洗浄し、1cm層のPBSで満たし、UVB(30mJ/cm)で照射した。細胞を照射した後、PBS生理食塩水を、対応する濃度のポリヒドロキシル化脂肪アルコールを含有する増殖培地に変更し、細胞を、37℃、5%COで8時間インキュベートした。市販のキット(プロスタグランジンE2パラメーターアッセイキット、R&D system社、ミネソタ州、アメリカ合衆国)を製造業者の説明書に従って使用することにより、ELISA法で、PGE2を培地中で定量化した。
図12は、初代ヒトケラチノサイトにおけるUVB照射誘発性のPGE2分泌を実証する。ポリヒドロキシル化脂肪アルコールによる細胞の前処理は、PGE2の追加的分泌を阻害する。図12に示されている結果は、UVB曝露ケラチノサイトにおけるプロスタグランジンE2合成に対するポリヒドロキシル化脂肪アルコールの阻害効果を実証する。
実施例9
UV照射された初代ヒトケラチノサイトでのPGE2分泌に対する、ポリヒドロキシル化脂肪アルコール、およびウルソール酸またはアセチルサリチル酸とのポリヒドロキシル化脂肪アルコール混合物の阻害効果
24ウエルプレート中でサブコンフルエント状態にある初代ヒトケラチノサイトを、DMEMに基づく増殖培地中で60分間、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールもしくはウルソール酸もしくはアセチルサリチル酸のエタノール溶液で、またはポリヒドロキシル化脂肪アルコールおよびウルソール酸またはアセチルサリチル酸の混合物で処理した。培地を除去した後、培養物をPBSでよく洗浄し、1cm層のPBSで満たし、UVB(30mJ/cm)で照射した。細胞を照射した後、PBS生理食塩水を、試験化合物またはそれらの混合物を含有する増殖培地に変更し、細胞を、37℃、5%COで8時間インキュベートした。
同じキットを製造業者の説明書に従って使用することにより、ELISA法でPGE2を培地中で定量化した。結果は、図13に示されている。
図13が実証しているように、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの生物活性と、アセチルサリチル酸またはウルソール酸などのCOX阻害剤の生物活性との間には、相乗効果が存在する。COX阻害剤とポリヒドロキシル化脂肪アルコールの混合物は、いずれかの成分が単独でPGE2分泌を阻害する能力と比較して、初代ヒトケラチノサイトによるPGE2分泌をより高いレベルで減少させることを見出した。
実施例10
器官培養モデルにおいてUV損傷から皮膚組織を保護するポリヒドロキシル化脂肪アルコールの能力
ヒトの皮膚組織試料を、外科手術の2時間以内に取得した(エルサレム、イスラエル、ハダーサ病院の施設内治験審査委員会の第0273−08−HMO号の承認に基づく)。器官培養物を、基本的にHassonおよび同僚らにより記述されているように調製した(Hasson,E.,Slovatizky,Y.,Shimoni,Y.,FaIk,H.,Panet,A.およびMitrani,E.“Solid tissues can be manipulated ex vivo and used as vehicles for gene therapy”.J Gene Med.7巻:926〜935頁、2005年)。手短に言えば、皮膚組織試料をDMEMで洗浄し、ミクロトーム(組織切片器、Sorvall社製TC−2型;Thermo Fisher Scientific社、ウォルサム、マサチューセッツ州)で薄切片(300μm)に切断し、10%FCS、ゲンタミシン(15.2μg/ml)、およびシプロキシン(シプロフロキサシン、19μg/ml)を含有するDMEM中で、37℃、5%COでインキュベートした。
UV照射の前に、各試料をポリヒドロキシル化脂肪アルコールで60分間処理した。それが終了した後、培地を除去し、培養物をPBSでよく洗浄し、1cm層のPBSで満たし、UVB(90mJ/cm)で照射した。細胞を照射した後、PBS生理食塩水を、対応する濃度の試験化合物を含有するDMEM培地に変更した。24時間後に、皮膚試料を、4%パラホルムアルデヒドを含有するリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中で30分間固定し、すすいで、TissueTek(Sakura社、日本)に包埋した。組織学的検査は、Young CM−3000低温槽を使用して8μmの厚さの凍結切片を調製することにより実施した。染色は、日常的な組織学的方法によりヘマトキシリン/エオシン(H&E)を用いて行った。日焼け細胞は、ケラチノサイトに由来していた。ヘマトキシリン‐エオシン染色は、収縮クロマチン、好酸球性細胞質、および核濃縮性の核を示した。
結果は、図14Aおよび14Bに示されている。1μg/mlのポリオールによる前処理皮膚外植片は、処理された皮膚培養およびUV曝露された皮膚培養内の日焼け細胞およびアポトーシス細胞の量を劇的に減少させた。
実施例11
ヒトケラチノサイトにおいてUVB誘導性のCPD除去を促進するPFAの効果
9cm培養皿中でサブコンフルエント状態にある初代ヒトケラチノサイトを、増殖培地中で60分間、ポリヒドロキシル化脂肪アルコールで処理した。培地を除去した後、培養物をPBSでよく洗浄し、1cm層のPBSで満たし、UVB(20mJ/cm)で照射した。細胞を照射した後、PBS生理食塩水を、対応するポリヒドロキシル化脂肪アルコール濃度を含有するDMEMに基づく増殖培地に変更し、細胞を、37℃、5%COで24時間インキュベートし、その後WizardゲノムDNA精製キット(Promega社、マディソン、ウィスコンシン州、アメリカ合衆国)を使用してDNAを抽出した。[12]。
対照試料では、照射直後にDNAを抽出した。手短に言えば、5μg/ウエルの変性DNAを、ポリ−L−リジン(Sigma社)を事前にコーティングしたELISAプレートに三重反復でアプライし、PBSで5回洗浄し、PBS中2%のFCSでブロッキングした。第1の抗体として、PBS中2%のFCSで1:1,000に希釈された抗チミジンダイマーH3クローン4F6(Affiteck社、オスロ、ノルウェー)を使用した。第2の抗体として、1:50,000に希釈されたビオチンSP結合ヤギ抗マウスIgを使用し、その後1:10,000に希釈されたペルオキシダーゼ−結合ストレバビジン(strepavidin)(Jackson社)を使用した。0.02%のH2O2の存在下で0.4mg/mlのOPD(o−フェニルアミン)(Sigma社)を使用して、ペルオキソダーゼ反応を実施し、分光光度法により492nmの色強度を測定した。
データは、図15に示されている。濃度1μg/mlのポリヒドロキシル化脂肪アルコール処理は、その結果として照射の24時間後に、細胞のCPD濃度の著しい低減をもたらした。
実施例12
ケラチノサイトおよび線維芽細胞の生存率に対するポリヒドロキシル化脂肪アルコールの効果
実施例5に記述されているように、HaCaT細胞を増殖させた。HaCaT細胞生存率を、MTTアッセイにより測定した。細胞を、1×10細胞/ウエルの濃度で96ウエルマイクロタイタープレートに播種した。
終夜培養した後、100μlのポリヒドロキシル化脂肪アルコールで補完された培地を、細胞に添加し、4時間または24時間インキュベートした。100μlのMTT(5mg/ml)を各ウエルに添加した。37℃で4時間インキュベーションした後、プレートを1000rpmで50分間遠心分離した。上清を除去し、沈殿物を100μlのイソプロパノールに溶解した。その結果生じた溶液の540nmにおけるO.Dを、分光光度法で測定した。
正常なヒト皮膚線維芽細胞は、M.Chaouat理学修士(Laboratory of Experimental Surgery、ハダーサ病院、エルサレム、イスラエル)により提供された。線維芽細胞は、胸部形成外科手術を受けた健常供与体から取得された。細胞を、37℃、5%CO、9cm培養皿で、10%ウシ胎仔血清、L−グルタミン2mM、および抗生物質(1ml当たり100Uペニシリンおよび1ml当たり100mgのストレプトマイシン)で補完されたDMEM(Biological Industries社、ベイトヘメク、イスラエル)中で培養した。実験は、継代4と8との間で実施した。
線維芽細胞生存率を、24ウエルプレート上でMTTアッセイにより測定した。10μg/mlまでの濃度のPFAによる短期間のHaCaT細胞処理(4時間)では、細胞増殖に対するPFAの効果は明らかではなかった。対照的に、1μg/mlより高濃度のPFAによる長期間細胞処理(24時間)では、細胞生存率の用量依存的減少が実証された。さらに、より低いPFA濃度は、HaCaT細胞に毒性ではなかった(図16A)。
線維芽細胞生存率に対するPFAの効果は、20μg/mlまでの濃度では検出されなかった(図16B)。
実施例13
アボカド種子由来のポリヒドロキシル化脂肪アルコールを含有する非イオン性水中油型乳剤に基づく化粧用途のクリーム組成物の調製
非イオン性水中油型乳剤は、20%〜40%(重量/重量)の本組成物の油相を含んでいた。油相は、麦芽油、多価不飽和脂肪酸、ビタミンA、E、およびF、アスコルビン酸パルミテート、ならびに酸化防止剤を含有していた。水相は、60%〜80%(重量/重量)であり、水、植物抽出物、湿潤剤、および非イオン性乳化剤の混合物を含有していた。
アボカド由来のポリヒドロキシル化脂肪アルコールの濃度は、0.01%〜l%(重量/重量)だった。クリームは、水相を油相に添加することによる逆乳化プロセスにより調製した。ポリヒドロキシル化脂肪アルコールを事前に油相に溶解し、非イオン性乳化剤を事前に水相に分散した。両相を、75℃に予熱した。乳化は、高速ホモジナイザーで20〜40分間、低速軌道ミキサーでさらに60〜120分間継続することによってもたらさせた。
実施例14
アボカド種子由来のポリヒドロキシル化脂肪アルコールを含有する化粧用途の親油性天然油組成物の調製
親油性天然油組成物は、ポリヒドロキシル化脂肪アルコール、ホホバ油、ガンマリノレン酸、プロミグラナート(promigranate)油、アボカド油、ビタミンA、E、およびF、酸化防止剤、ならびにプロピレングリコールおよびジペラルゴネートエトキシジアグリコールを含んでいた。
ポリヒドロキシル化脂肪アルコールは、0.05%〜0.1%(重量/重量)の濃度で存在していた。天然植物油の濃度は、70%(40%〜80%)(重量/重量)だった。プロピレングリコールジペラルゴネートは、約1.60%(2%〜7%)(重量/重量)の濃度で存在し、エトキシジアグリコールは、約0.4%(0.05%〜1%)(重量/重量)の濃度で存在していた。追加的成分は、27.95%(10%〜50%)(重量/重量)の濃度で存在していた。
実施例15
毒物学的臨床研究−反復傷害パッチ試験(RIPT)
ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの毒性試験を、RIPT(反復傷害パッチ試験)法を使用して実施した。RIPTでは、少量の活性化合物を各々の個々対象体の皮膚に塗布し、その効果をモニターする。一定時間間隔にわたって、皮膚を観察、類別、および再試験した。
この臨床研究は、HELA皮膚研究センター(HELA Skin Research Center)により実施された。このセンターは、化粧品、医薬品、栄養補助食品、原材料、医療器具、および繊維工業の製品評価を専門とする国際的に認められている独立系の検査会社である。
この研究の目的は、ヒト対象体の皮膚への反復投与条件下でポリヒドロキシル化脂肪アルコールにより処理された皮膚の刺激および/または敏感化能力を決定することである。対象体には、拒絶反応の可能性を含む検査の性質を通知した。全ての参加者は、誘導の前に同意書に署名した。指示を読み、理解し、従うことができた対象体だけに参加を依頼した。試験の開始前に、各対象体は問診票に記入した。対象体は、試験物質(複数可)の塗布を妨げるであろう、身体的または皮膚科学的ないかなる状態も示していなかった。
反復傷害(RIPT)は、2つの段階で50人のヒト対象体で実施した。第1段階は、誘導段階である。1試験パッチ当たりの塗布された試験物質の量は、5%重量/重量の各物質のおよそ0.2mLまたは0.2gだった。試験物質(複数可)を、2cm四方のParke−David Readi包帯(閉鎖性)、またはScanporテープに貼り付けた2cm四方のWebril不織布(半閉鎖性)、または同様の被覆物に配置した。パッチを、対象体の肩胛骨と腰との間の背部に適用した。各適用の24時間後に、パッチを対象体から剥がした。剥がした後は毎回、24時間の休息期間をおいた。各再適用に先立って、経験を積んだ有資格のHELA職員が、部位(複数可)を評価した。
この手順を、試験物質(複数可)が9回塗布されるまで繰り返した。皮膚応答は、以下のスコアリングにより評価した:
0)可視反応がない。
?)疑わしい反応:微かで最小限の紅斑、無浸潤。
1)弱い陽性反応:紅斑、浸潤、「離散性の丘疹」
2)強い陽性反応:紅斑、浸潤、丘疹、離散性の小水疱
3)より大きな陽性反応:激しい紅斑、浸潤、融合した小水疱、球状反応。
IR)刺激反応:浸潤のない離散性の紅斑/斑状のろ胞状紅斑/出血性およびろ胞状膿疱。
NT)未試験。
対象体が、誘導段階中にレベル2またはそれ以上の陽性反応を発症した場合、次回の適用では、未適用の隣接部位にパッチを適用した。レベル2またはそれ以上の反応が第2の部位または塗布で生じた場合、誘導段階の残り間、それ以上の反応試験物質の塗布を行わなかった。
第2段階は、負荷段階である。最後の誘導パッチを適用した10〜21日後に、負荷パッチ(複数可)を、元の誘導パッチ部位に隣接した以前にパッチされていない(未適用)部位に適用した。負荷部位を、適用の24〜48時間後にスコアリングした。対象体には、最後の負荷パッチ読み取り後に生じる可能性のあるあらゆる遅延反応について報告するように依頼した。
結果
50人の志願者:男性7名および女性43名に対して試験を実施した。対象体の年齢は、15〜65歳の間で比較的均等に分布していた。
皮膚応答は、試験物質のいずれかの塗布中または塗布後、50人の志願者のうちの誰にも見出されなかった。したがって、この物質は、皮膚に対して非刺激性であり、非毒性であるとみなすことができる。
本発明のある特徴は、分かりやすくために別々の実施形態の状況で記述されているが、単一の実施形態の組合せで提供することもできることが認識される。逆に、本発明の種々の特徴は、簡略化のために単一の実施形態の状況で記述されているが、別々にもしくは任意の好適なサブコンビネーションで、または本発明の任意の他の記述されている実施形態において好適なように提供することもできる。種々の実施形態の状況で記述されているある特徴は、それらの要素がなければ実施形態が機能しない限り、それら実施形態の本質的な特徴とみなすべきではない。
本発明は、その特定の実施形態と共に記述されているが、当業者には、多くの代替、改変、および変異が明白であることは明らかである。したがって、添付の特許請求の範囲の趣旨および幅広い範囲内にある代替、改変、および変異を全て包含することが意図されている。
本出願中にある任意の参考文献の引用または特定は、そのような参考文献が本発明に対する従来技術として利用可能であるという承認として解釈されるべきではない。
項目の見出しが使用される程度に、必ずしも限定として解釈されるべきでない。

Claims (43)

  1. ヒト皮膚の美的外観を向上させるのに有効な量のポリヒドロキシル化脂肪アルコールまたはそれらの誘導体と、化粧用に許容される担体とを含む局所用化粧品組成物。
  2. 紫外線に曝露された後のヒト皮膚の美的外観を向上させるための方法であって、前記皮膚に、化粧的有効量のポリヒドロキシル化脂肪アルコールまたはそれらの誘導体を化粧用に許容される担体中に含む組成物を適用することを含む方法。
  3. 前記ポリヒドロキシル化脂肪アルコールまたはそれらの誘導体が、C13〜C25炭素の骨格を含む、請求項1または2のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  4. 前記ポリヒドロキシル化脂肪アルコールまたはそれらの誘導体が、少なくとも1つの不飽和炭素結合を含む、請求項3に記載の組成物または方法。
  5. 前記少なくとも1つの不飽和炭素結合が、前記骨格の最後の2つの炭素間に存在する、請求項4に記載の組成物または方法。
  6. 前記骨格が、Cl、C2、またはC4の1つまたは複数に存在するヒドロキシル基をさらに含む、請求項3〜5のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  7. 前記ポリヒドロキシル化脂肪アルコールが、単離された天然ポリヒドロキシル化脂肪アルコールである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  8. 前記単離された天然ポリヒドロキシル化脂肪アルコールが、果実または植物供給源から単離される、請求項7に記載の組成物または方法。
  9. 前記果実または植物供給源が、アボカド果実およびアボカド種子からなる群から選択される、請求項8に記載の組成物または方法。
  10. 前記天然ポリヒドロキシル化脂肪アルコールの誘導体が、アセチル化誘導体を実質的に含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  11. 前記ポリヒドロキシル化脂肪アルコールまたはそれらの誘導体が、実質的に純粋な形態で単離されている、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  12. 前記ポリヒドロキシル化脂肪アルコールまたはそれらの誘導体が、合成的に調製される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  13. 前記ポリヒドロキシル化脂肪アルコールまたはそれらの誘導体が、前記単離された物質の約80%〜約95%重量/重量の純度で存在する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  14. 前記ポリヒドロキシル化脂肪アルコールが、前記全組成物の約0.001%〜約20%重量/重量の濃度で存在する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  15. 前記ポリヒドロキシル化脂肪アルコールが、前記全組成物の約0.01%〜約5%重量/重量の濃度で存在する、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  16. 前記組成物が、フラン脂質を実質的に含んでいない、請求項1〜15のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  17. 前記ポリヒドロキシル化脂肪アルコールまたはそれらの誘導体またはそれらの組合せが、1−アセトキシ−2,4−ジヒドロキシ−16−ヘプタデセン、またはl,2−ジヒドロキシ−4−アセトキシ−16ヘプタデセン、1−アセトキシ−2,4−ジヒドロキシ−16−ヘプタデシン、またはl,2−ジヒドロキシ−4−アセトキシ−16−ヘプタデシンからなる群から選択される、請求項1〜16のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  18. 前記組成物が、油溶性ビタミン、ポリフェノールの酸化防止剤および酸化防止剤抽出物、天然植物抽出物、ならびに天然種子油からなる群から選択される追加的な化合物をさらに含む、請求項1〜17のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  19. 前記追加的な化合物が、緑茶に基づくポリフェノール、エピガロカテキン(EGC)、エピカテキン3−ガレート(ECG)、エピカテキンガレート(EG)、オオアザミ、ブドウ抽出物、リスベラトロールイチョウ抽出物、ポリフェノール、コエンザイムQ10(CoQ10)、グルタチオン、ビタミンC、ビタミンA、リコピン、カロチノイド、フラボノイド/ポリフェノールビタミンE、アロベラ抽出物、およびザクロ種子油からなる群から選択される、請求項18に記載の組成物または方法。
  20. 前記組成物が、麻酔剤;抗アレルギー剤;抗菌剤;抗真菌剤;防腐剤;キレート剤;着色剤;脱色剤;皮膚軟化剤;剥脱剤;芳香剤;乳化剤;湿潤剤;虫よけ剤;潤滑剤;保湿剤;保存剤;皮膚浸透促進剤;安定化剤;日焼け止め;界面活性剤;増粘剤;粘性調整剤;およびビタミンからなる群から選択される追加的な化合物を含む、請求項1〜19のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  21. 前記組成物が、エアロゾル、固塊、クリーム、軟膏、乳剤、精油、フォーム、ゲル、ローション、ムース、ペースト、パッチ、筆、美容液、液剤、濡れナプキン、マスク、ボディラップ、スプレー、およびスティックからなる群から選択される形態である、請求項1〜20のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  22. 前記乳剤が水中油型乳剤である、請求項21に記載の組成物または方法。
  23. 前記水中油型乳剤が、約30%〜約80%重量/重量の油相を含む、請求項22に記載の組成物または方法。
  24. 前記油相が、天然植物油、多価不飽和脂肪酸、ビタミンA、E、およびF、アスコルビン酸パルミテート、酸化防止剤、ならびに他の好適な成分、またはそれらの混合物からなる群から選択される、請求項23に記載の組成物または方法。
  25. 前記天然植物油が、ホホバ油、麦芽油、アボカド油、大豆油、胡麻油、米油、またはそれらの混合物からなる群から選択される、請求項24に記載の組成物または方法。
  26. 前記ポリヒドロキシル化脂肪アルコールが、全組成物の約0.01%〜約5%(重量/重量)の濃度で存在する、請求項22〜25のいずれか一項に記載の組成物または方法。
  27. 前記ポリヒドロキシル化脂肪アルコールが、全組成物の約0.05%〜約1%(重量/重量)の濃度で存在する、請求項26に記載の組成物または方法。
  28. ヒト皮膚に対するUV損傷の外部徴候を低減するための、請求項1〜27のいずれか一項に記載の組成物または方法の使用。
  29. ヒト皮膚に対するUV損傷を予防するための、請求項1〜27のいずれか一項に記載の組成物または方法の使用。
  30. ヒト皮膚に対するUV誘導性老化の外部徴候を低減するための、請求項1〜27のいずれか一項に記載の組成物または方法の使用。
  31. ヒト皮膚におけるUV誘導性老化の外部徴候を予防するための、請求項1〜27のいずれか一項に記載の組成物または方法の使用。
  32. 前記老化の外部徴候が色素斑の外観を含む、請求項30または31のいずれか一項に記載の使用。
  33. 前記色素斑が、そばかす、黒皮症、および日光黒子からなる群から選択される、請求項32に記載の使用。
  34. 前記UV誘導性老化の外部徴候が、損傷を受けやすい皮膚、皮膚のたるみ、微細線、しわ、皮膚の菲薄化、皮膚光沢の欠如、皮膚の疲労、および皮膚の乾燥からなる群から選択される、請求項30〜33のいずれか一項に記載の使用。
  35. 前記皮膚の発赤または炎症を低減するための、請求項1〜27のいずれか一項に記載の組成物または方法の使用。
  36. おむつかぶれを予防または低減するための、請求項1〜27のいずれか一項に記載の組成物または方法の使用。
  37. ヒト皮膚に対する環境損傷の外部徴候を低減するための、請求項1〜27のいずれか一項に記載の組成物または方法の使用。
  38. ヒト皮膚に対する1つまたは複数の目に見える老化の影響を低減するための、請求項1〜27のいずれか一項に記載の組成物または方法の使用。
  39. ヒト皮膚に対する1つまたは複数の老化の影響を寛解するための、請求項1〜27のいずれか一項に記載の組成物または方法の使用。
  40. ヒト皮膚に対する1つまたは複数の老化の影響を予防するための、請求項1〜27のいずれか一項に記載の組成物または方法の使用。
  41. ヒト皮膚に対する環境損傷の外部徴候を予防するための、請求項1〜27のいずれか一項に記載の組成物または方法の使用。
  42. 天然ポリヒドロキシル化脂肪アルコールおよびそれらの誘導体を、果実または植物供給源から単離する方法であって、
    前記果実または植物供給源を破砕および凍結乾燥して凍結乾燥粉末を取得することと、
    前記凍結乾燥粉末を無極性有機溶媒または極性溶媒で抽出して粗脂質抽出物を取得することと、
    無極性溶媒または極性溶媒を使用して前記粗脂質抽出物を濃縮し、濃縮粗脂質抽出物を取得することと、
    前記ポリヒドロキシル化脂肪アルコールおよびそれらの誘導体を、室温より低い温度で結晶化することにより前記濃縮粗脂質抽出物から分離して結晶を取得することと、
    前記結晶化されたポリヒドロキシル化脂肪アルコールおよびそれらの誘導体をろ過することと、
    前記ろ過液にエタノールを添加することと、
    前記エタノールに残る不溶性物質をろ過することと、
    蒸発させることと、
    無極性溶媒で再結晶させることを含む方法。
  43. 前記果実または植物供給源が、アボカド果実およびアボカド種子からなる群から選択される、請求項42に記載の組成物または方法。
JP2011525681A 2008-09-08 2009-09-08 ポリヒドロキシルテート(polyhydroxyltate)脂肪アルコールおよび誘導体を含む化粧品組成物およびその使用 Pending JP2012502020A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US13646908P 2008-09-08 2008-09-08
US61/136,469 2008-09-08
PCT/IL2009/000874 WO2010026595A2 (en) 2008-09-08 2009-09-08 Cosmetic compositions comprising polyhydroxyltate fatty alcohols and derivatives and uses thereof

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012502020A true JP2012502020A (ja) 2012-01-26
JP2012502020A5 JP2012502020A5 (ja) 2012-10-18

Family

ID=41797598

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011525681A Pending JP2012502020A (ja) 2008-09-08 2009-09-08 ポリヒドロキシルテート(polyhydroxyltate)脂肪アルコールおよび誘導体を含む化粧品組成物およびその使用

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20110250154A1 (ja)
EP (1) EP2340089A2 (ja)
JP (1) JP2012502020A (ja)
CN (1) CN102387838A (ja)
AU (1) AU2009288801A1 (ja)
WO (1) WO2010026595A2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101930311B1 (ko) * 2017-09-08 2018-12-18 (주)퓨어셀코리아 실리마린을 함유하는 대기오염물질에 의한 피부손상 방지용 화장료 조성물
US20210251882A1 (en) * 2020-02-17 2021-08-19 Mary Kay Inc. Topical cosmetic compositions

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2846675T3 (es) 2010-08-09 2021-07-28 Inst Tecnologico Estudios Superiores Monterrey Actividad antimicrobiana, antibacteriana y que inhibe la germinación de esporas de compuestos extraídos de aguacate
FR2984748B1 (fr) * 2011-12-26 2017-02-10 Expanscience Lab Utilisation d'avocats mous entiers pour obtenir une huile d'avocat riche en insaponifiable
FR2985666B1 (fr) * 2012-01-13 2015-01-09 Expanscience Lab Utilisation de noyau d'avocat pour obtenir une huile d'avocat enrichie en alkyls polyols et/ou en leurs derives acetyles
FR2985665B1 (fr) 2012-01-13 2015-10-02 Expanscience Lab Utilisation de peau d'avocat pour obtenir un insaponifiable d'avocat enrichi en hydrocarbures aliphatiques satures et en sterols
US9982216B2 (en) 2012-07-10 2018-05-29 Avomed Ltd. Polyhydroxylated fatty alcohols
US20160000696A1 (en) * 2013-03-14 2016-01-07 Avon Products, Inc. Sargassum muticum extracts and methods of use
TWI605822B (zh) * 2015-04-09 2017-11-21 高雄醫學大學 酪梨萃取物、avocadenol B及(2R,4R)-1,2,4-三羥基十七碳-16-炔的用途,以及包含酪梨萃取物之保健食品
CA2998291C (en) 2015-09-23 2022-07-12 Instituto Tecnologico Y De Estudios Superiores De Monterrey Acetogenin molecules having antiplatelet and/or antithrombic activities, and methods and compositions thereof
WO2017063150A1 (zh) * 2015-10-14 2017-04-20 高雄医学大学 酪梨萃取物、avocadenol B及(2R,4R)-1,2,4-三羟基十七碳-16-炔的用途,以及包含酪梨萃取物的保健食品
US10932484B2 (en) 2016-10-19 2021-03-02 Instituto Tecnologico Y De Estudios Superiores De Monterrey Inhibitory activity of acetogenins against Listeria monocytogenes
IL266991B (en) * 2019-05-29 2020-09-30 Avomed Ltd A method for removing polyhydroxyl fatty acids using carbon dioxide in a supercritical state
CN111297763B (zh) * 2020-04-14 2022-02-22 张丽 一种具有美白淡斑功效的组合物及其应用

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4849932A (ja) * 1971-10-28 1973-07-14
WO1999043298A1 (en) * 1998-02-26 1999-09-02 Moy Lawrence S Improved cosmetic formulation and method for amelioration of skin keratoses and striae distensae
JP2003509506A (ja) * 1999-09-22 2003-03-11 ラボラトワール ファルマシアンス アボガドのフラン脂質化合物およびポリヒドロキシル化された脂肪族アルコールを抽出する方法、該化合物に基く組成物および治療、美容並びに食品における該化合物の使用
JP2003528821A (ja) * 2000-01-10 2003-09-30 メイア エイニ 局所適用のための薬学的および化粧用の担体または組成物
US20040013753A1 (en) * 1998-12-23 2004-01-22 Laboratoires Pharmascience Use of unsaponifiable components of vegetable oils for preparing a food additive
JP2006504650A (ja) * 2002-07-12 2006-02-09 ジョンソン・アンド・ジョンソン・ゲーエムベーハー 塗薬用具と脂質相および水相を備えた製品
EP2075994A1 (en) * 2007-12-25 2009-07-01 E-Ten Information Systems Co., Ltd. Portable electronic apparatus with automatic switching between two modes of operation
US20090286871A1 (en) * 1999-09-22 2009-11-19 Laboratoires Expanscience Use of a plant oil product as an agent for increasing the synthesis of skin lipids

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
LU55371A1 (ja) * 1968-01-29 1969-08-21 Oreal
IL33678A0 (en) * 1970-01-08 1970-04-20 Univ Tel Aviv A new unsaturated alcohol,method of producing it and use thereof as antibacterial agent
FR2787714B1 (fr) * 1998-12-23 2003-01-31 Pharmascience Lab Utilisation d'insaponifiables d'huiles vegetales pour la preparation d'un medicament stimulant l'expression du tgf-beta ou l'expression de l'inhibiteur pai-1 de l'activateur du plasminogene
PL1750695T3 (pl) * 2004-05-28 2010-08-31 Expanscience Lab Zastosowanie alkilofuranów do wytwarzania leku przeznaczonego do leczenia otyłości i do kosmetycznego leczenia nadwagi ciała

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4849932A (ja) * 1971-10-28 1973-07-14
WO1999043298A1 (en) * 1998-02-26 1999-09-02 Moy Lawrence S Improved cosmetic formulation and method for amelioration of skin keratoses and striae distensae
US20040013753A1 (en) * 1998-12-23 2004-01-22 Laboratoires Pharmascience Use of unsaponifiable components of vegetable oils for preparing a food additive
JP2003509506A (ja) * 1999-09-22 2003-03-11 ラボラトワール ファルマシアンス アボガドのフラン脂質化合物およびポリヒドロキシル化された脂肪族アルコールを抽出する方法、該化合物に基く組成物および治療、美容並びに食品における該化合物の使用
US20090286871A1 (en) * 1999-09-22 2009-11-19 Laboratoires Expanscience Use of a plant oil product as an agent for increasing the synthesis of skin lipids
JP2003528821A (ja) * 2000-01-10 2003-09-30 メイア エイニ 局所適用のための薬学的および化粧用の担体または組成物
JP2006504650A (ja) * 2002-07-12 2006-02-09 ジョンソン・アンド・ジョンソン・ゲーエムベーハー 塗薬用具と脂質相および水相を備えた製品
EP2075994A1 (en) * 2007-12-25 2009-07-01 E-Ten Information Systems Co., Ltd. Portable electronic apparatus with automatic switching between two modes of operation

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101930311B1 (ko) * 2017-09-08 2018-12-18 (주)퓨어셀코리아 실리마린을 함유하는 대기오염물질에 의한 피부손상 방지용 화장료 조성물
US20210251882A1 (en) * 2020-02-17 2021-08-19 Mary Kay Inc. Topical cosmetic compositions

Also Published As

Publication number Publication date
CN102387838A (zh) 2012-03-21
EP2340089A2 (en) 2011-07-06
AU2009288801A1 (en) 2010-03-11
WO2010026595A3 (en) 2011-03-17
WO2010026595A2 (en) 2010-03-11
US20110250154A1 (en) 2011-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2012502020A (ja) ポリヒドロキシルテート(polyhydroxyltate)脂肪アルコールおよび誘導体を含む化粧品組成物およびその使用
US7994141B2 (en) Compositions comprising compounds of natural origin for damaged skin
KR101015702B1 (ko) 해조추출물을 포함하는 염증 및 피부자극 개선 및 완화용조성물
KR101800498B1 (ko) 미성숙 사과 추출물 또는 이로부터 분리된 화합물을 유효성분으로 포함하는 주름 개선용 조성물
KR20190134652A (ko) 피부 치료 방법
US20120065159A1 (en) Composition containing chamaecyparis obtusa polysaccharides to be externally applied to the skin
AU2011292076B2 (en) Compositions comprising Paulownin and/or Paulownia extracts and uses thereof
EP2691074A1 (fr) Composition a base de camellia japonica et polygonum hydropiper pour protection de la peau
US20170189326A1 (en) Topical Antiaging Polyphenol Compositions
JP2020502172A (ja) 漢方薬抽出物を有効成分として含む化粧料組成物
KR101503158B1 (ko) 피부 주름 개선 및 탄력 증진용 화장료 조성물
JP5717958B2 (ja) セラミド産生促進剤、並びに該セラミド産生促進剤を用いた医薬品組成物、皮膚外用剤、化粧料組成物、及び化粧料
JP2004331602A (ja) 皮膚外用剤
KR20180072379A (ko) 나리 주아 추출물을 포함하는 피부 상태 개선용 조성물
KR20170025352A (ko) 피부 개선용 조성물
KR20150050981A (ko) 스테로이드계 락톤을 유효성분으로 포함하는 항염 화장료 조성물 또는 항염 피부 외용제
JP5155543B2 (ja) エンドセリン−1産生抑制剤、ヘキソサミニダーゼ遊離抑制剤、抗炎症用/美白用皮膚外用剤、エンドセリン−1の産生抑制方法及びヘキソサミニダーゼの遊離抑制方法
KR20150050982A (ko) 아실화된 사포닌을 유효성분으로 포함하는 항염 화장료 조성물 또는 항염 피부 외용제
KR20150050980A (ko) 윈터체리 추출물을 유효성분으로 포함하는 항염 화장료 조성물 또는 항염 피부 외용제
KR20180072381A (ko) 투탕카멘 완두 추출물을 포함하는 피부 상태 개선용 조성물
KR100561781B1 (ko) 방기 추출물을 유효성분으로 함유하는 피부 미백용 조성물
JP2002068933A (ja) 線維芽細胞増殖促進剤
KR20170025365A (ko) 피부 개선용 조성물
KR20150050983A (ko) 당화된 위타놀라이드를 유효성분으로 포함하는 항염 화장료 조성물 또는 항염 피부 외용제
KR20170025364A (ko) 피부 개선용 조성물

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20120510

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20120515

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120830

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140128

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20140418

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20140425

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20141007