JP2012500671A - 上部構造物および対応テンプレートを作製するための方法およびトランスファ部材 - Google Patents
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Abstract
Description
前記方法の変化形の場合には、第1段階で、顎のCTスキャンが作成され、顎の上に上部構造物が固定され、整列板が、直接に前記CTスキャンの電子情報に基づいて作製される。次に、前述の技術に従って上部構造物が作製される。
顎に未だかなりの歯が残っている場合には、それらの歯を、整列板および/または上部構造物の作製の基準として利用できるだろう。しかし、顎に残っている歯の精確な位置を十分な精度で検出することは難しいので、残存する歯を基準目的に利用することは容易ではない。
実際には、整列板は基準用具に載置されるための支持部を備えており、整列板が支持部と共に基準用具上に載置された場合、前記開口を通して前記穴を開けることができる。
この具体例によれば、整列板の固定手段は開口を有するのが好ましく、この開口が、整列板が基準用具の支承域上に載置された場合、基準用具に設けたフィードスルー穴とほぼ精確に接続され、それによって、ボルトが、基準用具を貫通できる。基準用具のフィードスルー穴内の雌ネジにネジ止めされる。
好ましくは、前記整列板は前記三次元画像に基づいて作製される。
好ましくは、前記三次元画像が電子的に処理されることで、前記整列板および/または上部構造物が原型作製技術と呼ばれる技法により作製される。
本発明は、また歯の表面に対する固定手段を有する基準用具に関し、しかも、該基準用具は、中心に位置する円筒形フィードスルー穴を備えた球形支承域を含み、該支承域が整列板用の支持部として使用される。
好ましくは、基準用具の前記固定手段は、例えば歯表面に接着された平らな固定板から成り、基準用具の前記フィードスルー穴は雌ネジを備えている。
この方法によれば、整列板には前記開口が設けられ、固定手段に対する前記開口の位置および配向は、顎に穴を開けられるように選択され、しかもその場合、穴の位置および配向は、整列板が少なくとも1基準用具に固定された時に、前記インプラントの選択位置および配向に合致するようになっている。
本発明は、広くは、患者の顎骨内に配置されるインプラントと呼ばれる挿入物に固定する必要のある歯科補綴物を作製する方法に関するものである。この種の歯科補綴物は上部構造物と呼ばれる部材を含み、該上部構造物には、自体公知の形式で義歯が取り付けられ、かつ前記インプラントに固定されるように固定部材が備えられている。本発明は、より具体的には、整列板、それも前記インプラントが配置される顎骨に、残存する歯に対して極めて精確な位置および配向で穴を開けることを可能にする整列板の作製方法に関するものである。
該歯科補綴物を「急速原型作製」(rapid prototyping)技法と呼ばれる技術によって作製し、それにより、例えば上部構造物を完全自動式切削装置によって金属片から直接作製できるようにするためには、基準点の精確な位置を指示する三次元デジタル顎模型を予め作製するのが好ましい。
本発明による方法の興味ある1実施例によれば、基準用具2は、上部構造物が配置される下顎に残存する歯の幾つかに固定される。図1には、幾つかの歯12を有する下顎が略示され、3つの歯12に、基準用具2が配置されている。
これらの基準用具2は、歯肉11の上方、それも顎1の異なる歯12の表面に接着され、したがって、容易に取り外すことができる。
球形支承域22は、固定板21に固定された球により形成されている。固定板21と球形支承域22との間には、円形の細いロッドが配置されている。このロッドの長さは、球形支承域22が歯12の近くに位置するように、比較的短いのが好ましい。更に、球形支承域22の球の直径は、例えば約2〜5mmである。球形支承域22は、また中心にフィードスルー穴23を備え、該穴は、固定板21と事実上平行に延びるのが好ましい。基準用具2は、固定板21と一緒に歯2に接着されることで、穴23は、歯12と事実上平行に延び、かつ顎1の歯列弓の平面に対し事実上直角である。
従来技術による顎1の鋳型作製の場合、円筒形スリーブが、好ましくは基準用具2の球形支承域22に配置され、それにより、ロッドまたはボルト26が円筒形スリーブを貫通してフィードスルー穴内に挿入されることで、前記スリーブが基準用具2および歯12に対して精確に位置づけられる。
次に、自体公知の形式で、歯の鋳型が、基準用具2および/またはそれに配置されるスリーブまたはボルトと一緒の顎1で作られる。この鋳型によって、咬合板と呼ばれるものが作られ、この咬合板によって患者の下顎に対する上顎の位置が検出できる。
この「フィット‐イン‐ワックス」模型に基づいて、仮補綴物が作られ、この補綴物の歯は、したがって、例えばCTスキャンによる三次元画像作成時に明瞭に識別可能である。また、この仮補綴物はスキャン補綴物とも呼ばれる。
前記三次元画像を得るために、例えば、CTスキャンと呼ばれる手法が使用される。この三次元画像の情報は、好ましくは電子的に処理されることで、簡単に、例えばコンピュータ・スクリーン上に表示できるので、一定の原型作製技術(「急速原形作製技術」と呼ばれるもの)に利用できる。
インプラントの目標位置および配向は、基準用具2に対して決定される。
この情報に基づいて、複数基準用具2の相対位置とインプラントの目標位置および配向とを考慮に入れて、整列板3が、適切な配向と直径を備えた開口4を有するように作られ、それによって穴5が顎1の骨内に作られ、前記インプラント9,10が埋入される。
これらの固定手段は、特に、穴を有し、該穴は、その位置がフィードスルー穴23の位置に対応し、かつほとんど精確にフィードスルー穴に接続されている。この場合、基準用具2の各々に取り外し可能に整列板3を固定するためには、ボルト26を使用するのが好ましい。ボルト26には穴23の雌ネジに適合する雄ネジを備えるのが好ましい。
これにより、基準用具2に対する前記開口4の位置が決定され、整列板は、歯12と、顎1と、基準用具とに対する固定位置を占める。これによって、自体公知の形式で、ドリルによって各インプラント用の穴5を開けることができる。既述のように、前記開口4の位置および配向は、顎1への穴開け時に血管、神経束6、その他の解剖学上の臨界的な組織を損傷しないように選択される。
前記整列板3とは別に、また上部構造物が、一方では、前記仮設計物と、前記基準用具2の位置に対応する前記キャビティとに基づき、他方では、基準用具に対する整列板の開口4の相対位置、つまりインプラントの位置とに基づいて作られる。上部構造物は、好ましくは、整列板3の作製に使用された技術に似た原型作製技術により作られる。
前記実体模型に基づいて、義歯を備えた上部構造物7を作ることができる。この目的のために、この上部構造物7は、実体模型に設けられたインプラント上に、整列板3と実体模型内に存在する対応基準用具2とを介してネジ止めされる。
次に、上部構造物7は、プラスチックまたは陶材を介して上部構造物に義歯を固定することで完成する。この作業は、当業者には周知の従来技術であり、その場合には、フィット‐イン‐ワックス模型とシリコーン・キーとが最も普通に使用される。
図5および図6には、固定板21と球形支承域22とから形成された基準用具2が示されている。基準用具2は、ほとんど平らな固定板21を介して歯12の前側に、それも歯肉11の上方に、自体公知の接着剤により接着されている。固定板21は歯のエナメル質の表面に接着されているので、基準用具2は容易に取り外すことができる。球形支承域22は、固定板21と事実上平行に延びる中心フィードスルー穴23を有しているため、固定板が歯12に接着された場合、穴23は、当該下顎1の歯列弓の平面に対してほとんど直角となる。フィードスルー穴23は、雌ネジを備えた円筒形の穴である。この穴23には、前記整列板3を支承域22に固定できるように、ボルトがネジ止めされる。
基準用具2の支承域22は少なくとも部分的に球形であるため、比較的簡単な対応支持部を整列板3に設けることができる。少数の基準用具2が使用される場合、整列板3は、結果として、基準用具2の異なる支承域22に同時に容易に配置できる。
図7に示すように、マーカー34は、その位置が明確に検出されるように、基準用具2に対して特定の位置に、かつまた一定の距離に固定される。
この目的のために、マーカー34は、例えば、一方の端部に雄ネジを有する好ましくは円筒形の支持ロッド35に配置され、該端部は、基準用具2の球面22のフィードスルー穴23内に取り外し可能に固定される。したがって、取り付け後、ロッドは該穴23に対し同軸線的に延びることになる。
マーカー34と基準用具2の支承域22に結合される支持ロッド35の端部との間隔は、支承域に結合され固定された状態で測定されるのが好ましい。
前記支持ロッド35は、高いX線透過性を有する材料で作るが好ましい。
基準用具2が配置された下顎1に対する基準用具2の位置を検出するには、
マーカー34を備えた前記支持ロッド35を基準用具2の支承域22に固定する。次に、X線により、例えば既述のようにCTスキャンによって、基準用具2およびマーカー34と一緒に下顎1の三次元画像を作成する。
本発明のこの実施例の変化形の場合、整列板および上部構造物の作製時に、マーカー34を、前記三次元画像内での基準として使用するか、または基準用具2にマーカー34を備えるようにする。
前記の方法は、また前記実体模型にも適用できる。その場合、マーカーを患者の口腔に設ける必要はない。その結果、基準用具とマーカーとを備えた実体模型の三次元画像が作成され、CTスキャンまたは可能ならレーザ・スキャニングによってスキャン補綴物が作製される。
前記インプラント9,10は、例えば前記実体模型で使用でき、次いで、その上に義歯を有する上部構造物7を形成できる。
更に、基準用具2の位置は、下顎1に配置されたスキャン可能な補綴物の仮設計物と一緒に患者の下顎1の三次元画像を作成するさい、基準用具にマーカーを固定することによって検出できる。こうすることで、義歯と基準用具2とを備えた下顎1のデジタル画像が得られる。これによって基準点が明確に作り出され、この基準点によって、整列板3を作ることができ、配置されるインプラントの位置および配向を選択できる。
あるいはまた、義歯およびインプラントを備えた全補綴物を、顎1および解剖学上の臨界的組織6に対する基準用具2の精確な位置に基づき、コンピュータ模型で仮想設計できる。
この目的のために、患者の当該の顎1の鋳型を、好ましくは第1段階で作製することにより、顎1の実体模型38が作られる。この実体模型38歯、図8に示されており、例えば石膏製である。
この実体模型38と、通常は咬合床と、対向顎の模型とによって、歯科技工士は、スキャン補綴物と呼ばれるものを、「ジャスト・イン・ワックス」模型によるような公知のやり方で作製する。このスキャン補綴物39により、最終的な補綴物用の目標歯配列の放射線不透過模型が形成され、それが図9に示されている。
更に、基準用具2は、実体模型39の歯14に、例えば歯14の側面に接着によって配置される。図10に示した例では、基準用具2が、実体模型38の3つの歯14に固定されている。
このこととは別に、トランスファ部材15と呼ばれるものが作られ、これによって基準用具2を患者の口腔内の歯12に当接でき、その場合、口腔内で顎の歯に対する基準用具の相対位置は、実体模型38内での基準用具2の相対位置と等しい。
次に、トランスファ部材15のプラスチック・ストリップが硬化することで、歯14の頂部に適合するように配置できるほぼ変形不能の全体が得られる。
実体模型38の歯14に固定された基準用具2には、長ネジ17によりトランスファ円筒体16が取り付けられる。この取り付けは、トランスファ円筒体16と各基準用具との間に事実上遊びが生じないように行われる。トランスファ円筒体16と前記ネジ17とで、位置トランスファ用具が形成される。
図12には、前記ネジ17の断面が示されている。ネジ17は、一端が雄ネジ32を備えたロッド部30で形成されている。このロッド部30の他端は、円錐形移行部40を経て拡径された同軸線円筒部41に移行している。該円筒部は、移行部40と反対側の端部に6角形状の凹部29を有しており、この凹部に工具を挿入して、ネジ17が中心軸線を中心として回動される。
口腔内の歯12には、模型38内での基準用具2の位置に対応する位置に基準用具2が配置される。そのためには、トランスファ円筒体16を有するトランスファ部材15が、ネジ17または当該基準用具2を外すことにより実体模型38から取り外される。次いで、トランスファ円筒体16には、外された基準用具2が前記ネジ17により固定され、トランスファ部材15が、患者の口腔内の歯に基準用具2と一緒に適合するように配置される。トランスファ部材15に固定された基準用具2は、プラスチックまたは接着剤の硬化により患者の口腔内の対応する歯12に永久結合される。
次いで、スキャン補綴物39およびマーカー34と一緒に顎の三次元画像が作成される。この画像は、例えば、CTスキャンにより得られる。
この三次元画像は電子式にまたはデジタルに処理され、好ましくはコンピュータ画面に表示される。この画像により、解剖学的組織、例えば神経束の、マーカーに対する位置、およびスキャン補綴物の歯に対する位置が明瞭に示される。したがって、配置されるインプラントの最適位置および配向が、スキャン補綴物39の歯13の位置と、顎1の骨の構造と、顎内の解剖学的組織6の位置とを考慮に入れて選択できる。
次に、整列板3が原型作製技術(「急速原型作製技術」と呼ばれる)により作製される。複数基準用具2または複数マーカー34の相互位置と、これらの基準用具2またはマーカー34に対するインプラントの目標位置および配向が、その場合、基礎と見なされる。整列板3は、デジタル式制御の切削装置により金属片またはプラスチック片から切削加工される。
こうして、整列板3は、整列板3を基準用具2に取り付ける固定手段と、顎に穴を開けるドリルを案内するための開口4とを有するように作製される。固定手段に対する開口4の位置および配向は、したがって、開口を介して顎の穴を作ることができるように選択され、穴の位置と配向は、整列板3が基準用具2に固定される場合、選択されるインプラント位置および配向に対応する。更に、開口4は、また顎に設けられた穴5にインプラントを配置する場合、インプラントの案内を可能にする。
これとは別に、前記三次元画像のデジタル情報と、基準用具2またはマーカー34に対するインプラントの選択位置とに基づいて、上部構造物が原型作製技術によって作製される。この上部構造物は、例えばチタン片から切削加工により作製される。
上部構造物7を完成し、その上に義歯8を設けるために、整列板3が、実体模型38の基準用具2に取り付けられる。次に、穴5が実体模型38に整列板3を介して開けられ、患者の顎内に配置されるインプラントまたは複製が穴内に固定される。
歯科補綴物を有する上部構造物7が仕上げられた後、整列板3が患者の口腔内の基準用具2に取り付けられる。次に、直径の増大につれて異なるドリルが整列板3の開口を通して連続的に案内されることで、インプラント用の穴5が公知形式で開けられる。次いで、インプラントが、これらの穴5に取り付けられる。この作業は、例えばWO 2008/009080に記載された形式で行われ、それにより、インプラントは選択された位置に精確に、特に顎内の精確な深さに配置できる。
インプラントが患者の顎に固定されると直ちに、整列板3が口腔内から取り出され、基準用具2が歯12から取り外される。次に、直ちに上部構造物7がインプラント上に適合するようにネジ止めされる。
本発明の方法の別の変化形では、少なくとも1基準用具2がスキャン補綴物39に固定される。次いで、前記三次元画像が、患者の顎の歯12に基準用具2を付加する必要なしに、作成される。この画像により、スキャン補綴物39に固定される基準用具2に対するインプラントの位置および配向を選択できる。
次に、スキャン補綴物39が実体模型38に適合配置され、既述のトランスファ部材15が作製される。前記トランスファ円筒体16が、次いで模型38およびスキャン補綴物39の基準用具2に取り付けられ、次に、トランスファ部材15に付加される。
両方の三次元画像を組み合わせて、スキャン補綴物39に固定される基準用具の位置を考慮に入れることにより、固定手段を備えた整列板3を作製できるようになり、それらを実体模型38の基準用具2に取り付けることができる。特に、基準用具またはマーカーに対する両方の三次元画像の情報は、整列板の作製に使用される。
前記穴5を開けて、インプラントを配置するために、整列板3が患者の口腔内の基準用具2に取り付けられる。
本発明の方法のこの変化形は、基準用具2が患者の口腔内に存在するのが、限られた時間だけである点が利点である。
更に、患者の顎の三次元画像作成時に、基準用具2を配置できない場合がある。そのような場合、インプラントの選択位置は、スキャン補綴物39または補綴物の一定の歯13に対して定められる。
次いで、両方の三次元画像が組み合わされ、スキャン補綴物39の歯13の位置を考慮に入れて整列板3が作製される。
こうして、スキャン補綴物39と一緒のトランスファ部材15が、顎の三次元画像作成時、口腔内に配置される。その場合、この画像から顎の骨、スキャン補綴物の歯、顎の解剖学的組織、例えば神経束が観察できる。
この三次元画像によって、取り付けるべきインプラントの最適位置および配向が選択される。インプラントのこの位置および配向は、スキャン補綴物の歯の画像に対して定められる。
両方の三次元画像の情報を組み合わせることによって、整列板3に設けられる複数開口4の相対位置が、基準用具2に対して、特に支持部33に対して検出でき、既述の他の実施例の場合のように、該支持部を介して整列板が基準用具2に固定されねばならない。したがって、それに基づいて、すでに説明したように、整列板3は、支持部33に対して位置および配向が決定された開口4を有するように作製される。
本発明の別の興味ある適用によれば、基準用具2は矯正手術(0rthographic surgery)に利用される。前記基準用具2は、その場合、例えば下顎および上顎の歯に配置される。次いで、マーカー34により、既述のように、基準用具2が配置されている顎のデジタル模型がCTスキャンによって可能になる。こうして、これらの基準用具2を上下顎相互の再位置決めに使用できる。
基準用具2は、また例えば何らかの事故後の顎の形状修復に使用することもできる。
この基準用具2の利点は、容易に歯に配置でき、かつ容易に取り外せる点である。更に、既述の技術によって、部材位置を精確に検出できるので、例えば整列板は、基準用具の標準化された支承域に載置された場合には、口腔内の精確な位置におかれるように設計できる。
本発明は、本発明による方法、上部構造物、トランスファ部材、整列板、基準用具の既述の複数実施例に限定されるものではなく、基準用具に関する限り、同じく整列板の寸法および形状に関する限り、本発明の枠内で幾つかの変化形が考えられよう。
Claims (17)
- 部分的に歯を欠く下顎または上顎(1)の骨内の特定部位に穴(5)を開けるように設計された少なくとも1開口(4)を有する整列板(3)を作製する方法であって、前記開口(4)を介してインプラント(9,10)が口腔内の前記骨の穴(5)内に固定され、
そのさい、スキャン補綴物(39)と顎(1)の解剖学的臨界組織(6)との画像が作成され、
前記インプラント(9,10)の目標位置および配向が、前記画像に基づいて選択され、その結果、前記穴(5)の作製時に解剖学上の臨界的な組織に触れることなく、かつまた前記位置および配向が顎(1)(の骨)に対して固定位置を有する基準点に対して検出される形式のものにおいて、
少なくとも1基準用具(2)が顎(1)の少なくとも1つの歯(12)に固定され、それにより前記インプラント(9,10)の目標位置および配向が前記基準用具(2)に対して検出され、また、
前記整列板(3)に固定手段が設けられることにより、前記基準用具(2)に取り外し可能に整列板(3)が取り付けられ、更に、
前記開口(4)が整列板(3)に設けられ、前記固定手段に対する前記開口(4)の位置および配向が、顎(1)内に穴(5)を開けることができるように選択され、整列板(3)が少なくとも1基準用具(2)に固定されるさい、該穴(5)の位置および配向が、前記インプラント(9,10)の選択位置および配向に対応することを特徴とする、整列板を作製する方法。 - 前記整列板(3)が、基準用具(2)に載置されるための支持部(33)を備え、これにより整列板(3)の支持部(33)が基準用具に載置された場合、前記穴(5)が前記開口(4)を介して開けられる、請求項1記載の方法。
- 前記整列板(3)が、基準用具(2)のフィードスルー穴(23)内に固定するための固定手段を備えている、請求項1または請求項1記載の方法。
- 整列板(3)の前記固定手段が穴(31)を含み、該穴は、整列板(3)が基準用具(2)の支承域(22)に載置された場合に、ほぼ精確にフィードスルー穴(23)に接続される結果、ボルト(26)が穴(33)を貫通してねじ込まれ、基準用具(2)のフィードスルー穴(23)の雌ネジにねじ止めされる、請求項3記載の方法。
- 歯の鋳型が前記基準用具(2)を有する顎(1)で作られ、スキャン補綴物または仮設計物が、前記鋳型に基づく義歯を有する上部構造物(7)で作られ、これにより、仮設計物のスキャン補綴物および前記基準用具(2)と一緒の前記顎(1)の三次元画像が作成される、請求項1から請求項4までのいずれか1項記載の方法。
- 前記整列板(3)が、前記三次元画像に基づいて作製される、請求項5記載の方法。
- 前記三次元画像が電子処理されることで、前記整列板(3)および/または前記上部構造物(7)が、原型作製技法と呼ばれる技術によって作製される、請求項5または請求項6記載の方法。
- 義歯(8)を有する上部構造物を作製する方法であって、該義歯が口腔内の少なくとも1インプラント(9,10)上に取り付けられ、該インプラント(9,10)が、歯(12)の存在する上顎または下顎(1)の骨に開けられた対応穴(5)に配置される形式のものにおいて、
基準用具(2)が、顎(1)の少なくとも1つの歯(12)に固定され、かつまた基準用具(2)が、前記実体模型(38)の対応歯(14)に固定され、
その場合、顎(1)内での、顎に対する基準用具(2)の位置が、前記模型(38)内での、模型(38)に対する基準用具(2)の位置と等しく、
また、整列板(3)が、実体模型(38)の基準用具(2)に取り付けられることで、模型(38)に穴(5)が開けられ、
更に、インプラント(9,10)が、模型(38)のこの穴(5)内に配置され、前記上部構造物(7)がこのインプラント(9,10)に固定され、義歯(8)が引き続き上部構造物(7)に設けられることを特徴とする、義歯を有する上部構造物を作製する方法。 - トランスファ部材(15)が作製され、この部材が明確な位置に、かつまた顎(1)および実体模型(38)に精確に適合する位置に配置でき、
位置トランスファ用具(16,17)が、顎(1)または実体模型(38)の各々に設けられた基準用具(2)に固定された後、トランスファ部材(15)に結合され、
次いで、位置トランスファ用具(16,17)が、当該基準用具(2)から取り外され、自由な基準用具(2)が位置トランスファ用具(16,17)に固定され、
次いで、前記トランスファ部材(15)が、位置トランスファ用具(16,17)および該位置トランスファ用具に固定された自由な基準用具(2)と一緒に、実体模型(38)または顎(1)の各々に適合するように配置され、
そのさい、前記自由な基準用具(2)が、実体模型(38)の歯(14)または顎(1)の歯(12)の各々に結合され、トランスファ部材(15)から取り外される、請求項8記載の方法。 - ヒト口腔内の下顎または上顎(1)の骨内に埋入された少なくとも1インプラント(9,10)に取り付けるように設計された、義歯(8)を有する上部構造物(7)を作製するための方法、かつまた前記インプラント(9,10)埋入用の穴(5)を、整列板を介して骨に開けるための少なくとも1開口(4)を有する整列板(3)を作製するための方法において、
実体模型(38)が、歯に固定される少なくとも1基準用具(2)を有する前記顎(1)で作られ、かつまたこの実体模型(38)により前記上部構造物(7)の仮模型(39)が作られ、
そのさい、前記仮模型(39)および前記基準用具(2)と一緒に顎(1)の三次元画像が作成され、
該三次元画像が電子式に処理され、この三次元画像から、前記歯(12)に固定された前記基準用具(2)に対する前記顎(1)の解剖学上の組織(6)の位置が確認され、
次いで、前記インプラント(9,10)の位置および配向が、前記穴(5)の作製時に解剖学上の臨界的な組織に触れないように選択され、かつ選択された位置および配向に基づいて、前記整列板(3)が適切な配向および直径を有する前記開口(4)を有するように作られることにより、解剖学上の臨界的な組織に触れることなしに前記開口(4)を介して顎(1)内に前記穴(5)を開けることができ、
更に、整列板(3)には基準用具(2)への固定手段が備えられ、
また、前記上部構造物(7)が、前記仮模型(39)と基準用具(2)に対する前記インプラント(9,10)の目標位置および配向とに基づいて、急速原型作製技法と呼ばれる技術によって作製されることを特徴とする、上部構造物および整列板を作製する方法。 - 少なくとも1マーカー(27)が前記基準用具(2)に備えられ、該マーカー(34)が画像作成技術により高コントラストを生じ、
そのさい、顎(1)の画像が、X線または磁気共鳴または前記顎(1)の実体模型(38)によって、基準用具(2)と共に作成され、更に、
顎(1)に対するマーカー(34)の位置が、前記X線または前記磁気共鳴により作成された画像に基づいて検出され、
次いで、前記基準用具(2)の位置が、マーカー(34)の観察位置から確認される、請求項1から請求項10までのいずれか1項記載の方法。 - 好ましくはX線透過性材料製の、前記マーカー(34)を有する支持体(4)が、前記基準用具(2)のフィードスルー穴(23)の延長上に取り外し可能に前記基準用具(2)に固定されることで、この支持体(4)は基準用具(2)のフィードスルー穴(23)の延長上に延び、マーカー(3)が基準用具(2)から一定間隔(d)のところに位置し、基準用具(2)の位置は、更に前記マーカー(34)と基準用具(2)との予め定めた距離に基づいて検出される、請求項1から請求項11までのいずれか1項記載の方法。
- 前記画像がコンピュータ断層撮影により作成される、請求項1から請求項12までのいずれか1項記載の方法。
- トランスファ部材(15)と、少なくとも1基準用具(2)と、少なくとも1位置トランスファ用具とから成る1組において、
前記基準用具(2)と前記位置トランスファ用具とが互いに取り外し可能に固定されることを特徴とする1組。 - 歯(12)の表面に固定するための固定手段を有する基準用具(2)において、基準用具(2)が、円筒形状の中心フィードスルー穴(23)を有する球形支承域(22)を含み、該支承域が、整列板(3)のための支持部(33)として使用されることを特徴とする、基準用具。
- 前記固定手段が、歯(12)の表面に接着される平らな固定板(21)で形成される、請求項15記載の基準用具。
- 前記フィードスルー穴(23)が雌ネジを備えている、請求項15または請求項16記載の基準用具。
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