JP2012253288A - 発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の欠陥キャビティが配列されたフォトニック結晶を用いた場合でも、モードの共振周波数の分布を抑え、発光高度の増強を高効率で行うことが可能となる発光素子を提供する。
【解決手段】活性層と、周期的な屈折率分布中に該周期的な屈折率分布を乱す欠陥部分が導入されて構成されたフォトニック結晶層と、該フォトニック結晶層の平均屈折率よりも低い屈折率を有するクラッド層と、を有し、
前記フォトニック結晶層の欠陥部分を欠陥キャビティとして利用する発光素子であって、
前記フォトニック結晶層は、前記欠陥キャビティが複数配列された構成を備え、
前記複数配列された欠陥キャビティは、それぞれの欠陥キャビティが長さの異なる長手軸と短手軸とを有し、隣り合う欠陥キャビティの間で前記長手軸が異なる方向を向いた構成とされている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発光素子に関し、特に複数の欠陥キャビティが形成されたフォトニック結晶を使用して輝度を向上させた発光素子に関する。
近年、発光素子の輝度を、フォトニック結晶の欠陥キャビティを利用して向上させる研究が盛んに行われている。
キャビティ内に閉じ込められて強度が増した電場の中に活性層を置くと、電場と活性層との結合が強められ、活性層の自然放出レートが増す。
自然放出レートが増すと、これまで非発光再結合(non−radiative recombination)していたキャリアが放射再結合(radiative recombination)し、発光素子の出力が増強される(非特許文献1)。
このようなキャビティによる自然放出レートの増加はパーセル効果と呼ばれており、誘導放出を用いた光増強とは異なる発光増強方法として、発光素子への応用が期待されている。
以下、図10を用いて、従来例におけるフォトニック結晶の欠陥キャビティを備えた発光素子の構造を説明する。
図10(a)は発光素子の断面図である。発光素子1001は、フォトニック結晶層1002とその内部の活性層1003、クラッド層1004、および電極1005により構成されている。
クラッド層1004はフォトニック結晶層の有効屈折率(屈折率の平均値)よりも屈折率の低い材料で構成されており、フォトニック結晶層1002に光を閉じ込める働きをする。
クラッド層1004およびフォトニック結晶層1002はともに導電性であり、電極1005より注入されたキャリアを活性層1003に輸送する。
図10(b)はフォトニック結晶層の上面図である。フォトニック結晶層は、フォトニック結晶の周期構造とは異なる構造1006を有している(以下、このような構造を欠陥と呼ぶ)。
この欠陥で発生した光は、フォトニック結晶によって面内方向に閉じ込められる。
このようにクラッド層および欠陥によって光が閉じ込められた空間(欠陥キャビティ)では非常に強い電場が発生し、そこに置かれた活性層と電場との結合が強められる。その結果、活性層の自然放出レートが増す。
図10(c)は、発光素子1001から放出される光のスペクトルを示している(実線)。
図中の破線は、フォトニック結晶を構成する空孔1007が無い発光素子の発光スペクトルである。
図10(c)の実線と破線とを比較すると、欠陥キャビティがある場合、欠陥キャビティの共振周波数ω0と同じ周波数に鋭い出力のピークがあることが分かる。
この出力のピークは欠陥キャビティによる自然放出レートの増強によって生じている。
自然放出レートの増幅による発光の増強は、誘導放出を利用したレーザとは異なり、キャリアの反転分布を必要としない。また、レーザのように増幅に至るまでの電流閾値もない。
図11は、図10(b)の欠陥キャビティが複数配列されアレイ化されたフォトニック結晶の上面図である。
図11のように欠陥キャビティが複数配列されアレイ化されたフォトニック結晶を用いると、より広い領域で発光の増強効果を得ることができる。
Applied Physics Letters, Vol.87,151119(2005).
しかし、上記の図11に示される従来例の複数の欠陥キャビティが形成されたフォトニック結晶においては、近接する欠陥キャビティの電磁場が相互作用してその共振周波数が分布を持ち、発光の増強効果が下がってしまうという課題を有している。
以下、図12を用いてこのような課題について説明する。図12(a)は、x方向に一次元アレイ化された欠陥キャビティを表わす。
一次元にアレイ化された欠陥キャビティは、近接する欠陥キャビティ間で電磁場エネルギーを交換する。
その結果、欠陥キャビティの電磁場の共振モードは波数Kでx方向に伝搬するブロッホ関数として表わされる。
近似として、最近接キャビティ間のエネルギー交換のみを考慮すると、共振モードの共振周波数は次の式(1)で表わされる。
Figure 2012253288
ここで、Ωは図10(b)に示されるアレイ化していない欠陥キャビティの共振周波数であり、Rは図12(a)のキャビティ間の距離である。
N個のキャビティが一次元にアレイ化されている場合、波数KはK=2πn/RN(n=1、2、、、N)のいずれかの値をとる。
式(1)において、第2項は欠陥キャビティ間のエネルギー交換による共振周波数のズレを表わし、第3項は波数Kに依存する共振周波数の分布を表わす。
第2項の共振周波数のズレは、フォトニック結晶の周期を調整することにより補正できるため、以下の議論では第2項は無視する。
第3項の係数κは最近接キャビティの電場の重なり積分であり、次の式(2)で表わされる。
Figure 2012253288
ε0は図10(b)のアレイ化しないキャビティの誘電率分布、εは図12(a)のアレイ化したキャビティの誘電率分布を表わす。
またEnとEn-1は、隣り合うn番目とn−1番目の欠陥キャビティの電場モードであり、縮退している。
ここで、モードが縮退しているとは、アレイ化していない欠陥キャビティにおいて、モードが同じ共振周波数を持つことを言う。
縮退していない欠陥キャビティのモード間では、電磁場エネルギーの交換は生じない。
式(2)で表わされるκは、電場モード間のエネルギー交換の強さを表わす。
図12(b)は、隣り合う欠陥キャビティの双極子固有状態(ダイポールモード)の電場を表わしている。
図12(b)では、x方向に振動するダイポールモード1201、1202とy方向に振動するダイポールモード1203、1204とが描かれている。
欠陥キャビティはx方向およびy方向に鏡面をもつ四回対称であることから、ダイポールモード1201〜1204は縮退している。
このとき、モード間ではエネルギー交換が生じ、ダイポールモードの対称性より、同じ方向に振動するダイポールモード1201と1202のκ、および1203と1204のκは有限の値を取る。
図13(a)は、活性層の発光スペクトル、図13(b)は式(1)で表わされる共振周波数の分布を表わしている。
図13(a)および(b)で示されるように、電場の重なり積分κの値が大きくなると、共振周波数の一部は活性層の発光周波数帯1303から外れてしまう。ここでの発光周波数帯とは、発光スペクトルの半値幅内の周波数を指す。
活性層の発光周波数帯1303から外れたモード(図(b)の黒丸)は、活性層との結合強度が弱く、発光強度の増強に殆ど寄与しない。
重なり積分κの値は、欠陥キャビティ間の距離Rが小さくなると増すことから、キャビティを近づけて単位面積当たりの欠陥キャビティを増すと、発光強度の増強に寄与しないモードも増える。
したがって、欠陥キャビティアレイでは、欠陥キャビティの数密度を増やしても、欠陥キャビティ間の電磁場エネルギーの交換によって周波数が分布し、発光強度の増強効果が十分に得られないという課題がある。
ここでは1次元の欠陥キャビティアレイを用いた場合の課題について説明したが、このような課題は2次元の欠陥キャビティアレイでも同様に生じる。
2次元のアレイでは、モードは
Figure 2012253288
で記述されるブロッホ関数で表わされる。
このとき、共振周波数の分布の幅を表わすκは、一次元アレイと同様に、最近接する欠陥キャビティの重なり積分として式(2)で定義される。
本発明は、上記課題に鑑み、複数の欠陥キャビティが配列されたフォトニック結晶を用いた場合でも、モードの共振周波数の分布を抑え、発光高度の増強を高効率で行うことが可能となる発光素子の提供を目的とする。
本願発明の発光素子は、活性層と、周期的な屈折率分布中に該周期的な屈折率分布を乱す欠陥部分が導入されて構成されたフォトニック結晶層と、該フォトニック結晶層の平均屈折率よりも低い屈折率を有するクラッド層と、を有し、
前記フォトニック結晶層の欠陥部分を欠陥キャビティとして利用する発光素子であって、
前記フォトニック結晶層は、前記欠陥キャビティが複数配列された構成を備え、
前記複数配列された欠陥キャビティは、それぞれの欠陥キャビティが長さの異なる長手軸と短手軸とを有し、隣り合う欠陥キャビティの間で前記長手軸が異なる方向を向いていることを特徴とする。
本発明によれば、複数の欠陥キャビティが配列されたフォトニック結晶を用いた場合でも、モードの共振周波数の分布を抑え、発光高度の増強を高効率で行うことが可能となる発光素子を実現することができる。
本発明の実施形態1における発光素子の構成例について説明する図。 本発明の実施形態1における隣り合う欠陥キャビティとそのダイポールモードについて説明する図。 本発明の実施形態1における活性層の発光スペクトルと欠陥キャビティアレイの共振周波数分布について説明する図。 本発明の実施形態2における発光素子を構成するフォトニック結晶層の上面図。 本発明の実施形態2における隣り合う欠陥キャビティとそのダイポールモードについて説明する図。 本発明の実施形態3における発光素子を構成するフォトニック結晶層の上面図。 本発明の実施形態3における隣り合う欠陥キャビティとそのダイポールモードについて説明する図。 本発明の実施形態4における正方格子フォトニック結晶に形成された、長手軸と短手軸とを持つ欠陥キャビティを示す図。 本発明の実施形態4における三角格子フォトニック結晶に形成された、長手軸と短手軸とを持つ欠陥キャビティを示す図。 先行技術により構成された発光素子の断面図、フォトニック結晶層の上面図、および発光素子の出力を示す図。 先行技術により構成されたフォトニック結晶層の上面図。 先行技術により構成された一次元欠陥キャビティアレイの上面図、およびそのダイポールモードについて説明する図。 活性層の発光スペクトルと先行技術により構成された欠陥キャビティアレイの共振周波数の分布を示す図。
以下、本発明の実施形態における発光素子の構成例について図を用いて説明する。
[実施形態1]
本発明の実施形態1として、本発明を適用した発光素子の構成例について、図1、図2、図3を用いて説明する。
本実施形態の発光素子は、活性層と、周期的な屈折率分布中に該周期的な屈折率分布を乱す欠陥部分が導入されて構成されたフォトニック結晶層と、該フォトニック結晶層の平均屈折率よりも低い屈折率を有するクラッド層を備える。
そして、このフォトニック結晶層の欠陥部分を、複数配列して欠陥キャビティとして利用するものである。
その具体的な構成は、図1(a)の発光素子の断面図に示されている。
図1(a)に示すように、本実施形態の発光素子101は、周期的な屈折率分布を持つフォトニック結晶層102と、活性層103と、フォトニック結晶層に光を閉じ込めるクラッド層104と、発光素子にキャリアを注入する電極105とで構成されている。
図1(b)は、フォトニック結晶層の上面図である。
図1(b)に示すように、フォトニック結晶層には正方格子状に欠陥キャビティが複数配列しアレイ化された欠陥キャビティが設けられている。以下、このようなアレイ化された欠陥キャビティを欠陥キャビティアレイと記す。
図1(b)の欠陥キャビティアレイを構成する欠陥キャビティは、フォトニック結晶の空孔が取り除かれた領域と、図中の矢印方向にシフトした一対の空孔(図中の黒丸)とで構成されている。
図中の実線で囲われた領域106は、フォトニック結晶本来の空孔(白丸)の接線を結んだ領域であり、欠陥キャビティを表す。
欠陥キャビティ106は、空孔をシフトした方向に長手軸107、それに直角な方向に短手軸108とを有する。
隣り合う欠陥キャビティ間である最近接キャビティ間では、シフトさせる空孔の対(黒丸)の方向が異なっており、欠陥キャビティの長手軸は90°異なる方向を向いている。
図2(a)と図2(b)とは、隣り合う欠陥キャビティの上面図および欠陥キャビティに生成されるダイポールモードの電場を表わす。
黒丸で示される空孔がシフトしているため、欠陥キャビティのx方向の断面とy方向の断面とは一致しない。
よって、図2(a)のダイポールモード201、202と、図2(b)のダイポールモード203、204とは縮退しておらず、それらの間では電磁場エネルギーの交換が生じない。
一方、図2(a)および図2(b)において、同じ図に描かれた近接するダイポールモード201と202および203と204は縮退している。
しかし、隣り合うキャビティ間でその振動方向が90°異なっており、式(2)で表わされる重なり積分κはほぼゼロとみなせる。
図3(a)は、活性層の発光スペクトルであり、上記したように活性層の発光周波数帯は、この発光スペクトルの半値幅内にある。
図3(b)は、図1(b)の欠陥キャビティアレイの共振周波数301、および図11で示される従来の欠陥キャビティアレイの共振周波数302である。
図3より、従来の欠陥キャビティアレイと比較して、本実施形態の方が、振動周波数の分布が抑制されていることが分かる。
すなわち、従来の欠陥キャビティアレイでは発光増強に寄与しないモード(図3(b)の黒丸)が存在するが、本実施形態ではすべてモードが活性層の発光周波数帯303の内部にあり、発光増強に寄与する。
その結果、図1に示される発光素子の方が、従来例と比較して発光の増強効果が大きく、輝度の高い発光素子となる。
[実施形態2]
本発明の実施形態2として、実施形態1とは異なる形態の構成例について、図4、図5、図6を用いて説明する。
図4は、本実施形態における発光素子を構成する三角格子フォトニク結晶層の上面図である。
フォトニック結晶層には三角格子状に欠陥キャビティが並べられ、欠陥キャビティアレイを形成している。
欠陥キャビティは、空孔を取り除いた領域と、シフトさせた対面する一対の空孔(図中の黒丸)とで構成されている。
フォトニック結晶本来の空孔(白丸)の接線で囲まれた領域401は欠陥キャビティを表わしている。欠陥キャビティは、空孔をシフトさせた方向に長手軸、それと直角を成す方向に短手軸とを持つ。
本実施形態において、キャビティの長手軸の方向は、隣り合う欠陥キャビティ間である最近接格子間で60°異なっている。
図5(a)および(b)には、隣り合う欠陥キャビティと、そのダイポールモードとが描かれている。
図5(a)のダイポールモード501、502、503と図5(b)のダイポールモード504、505,506とは縮退していない。よって、それらの間で電磁場のエネルギーの交換が生じることはない。
一方、図5(a)に描かれている近接するダイポールモード501、502、503は縮退している。
しかし、その振動方向は最近接格欠陥キャビティの間で60°異なっているため、重なり積分κは、ダイポールモードが同じ方向に振動する場合よりも小さくなる。
同様に、図5(b)に描かれている近接するダイポールモード504、505、506は縮退しているが、振動方向が60°異なっているために、その重なり積分κは小さくなる。
すなわち、図4に示される欠陥キャビティアレイは共振周波数の分布が抑制されている。
よって、図4に示される欠陥キャビティアレイを備えた発光素子は、発光が効率的に増強された輝度の高い発光素子となる。
[実施形態3]
本発明の実施形態3として、上記各実施形態とは異なる形態の構成例について、図6、図7を用いて説明する。
図6は、本実施形態における発光素子を構成するフォトニク結晶層の上面図である。
フォトニック結晶層は、長方格子状に欠陥キャビティが並べられたキャビティアレイにより構成されている。
欠陥キャビティは、空孔が取り除かれた領域と、対面する一対の空孔または対面する二対の空孔(図中の黒丸)とで構成されており、それら空孔は欠陥キャビティの外側に向かってシフトしている。
フォトニック結晶本来の空孔(白丸)の接線で囲まれた領域601、602は欠陥キャビティを表わしている。
欠陥キャビティは、空孔をシフトさせた方向に長手軸、それと直角をなす方向に短手軸とを持っている(図中の矢印方向)。本実施形態において、キャビティの長手軸の方向は、最近接格子間で90°異なっている。
図7(a)と図7(b)とは、長方格子状に並べられた欠陥キャビティと、そのダイポールモードとを表わしている。
図7(a)に描かれたダイポールモード701〜704と、図7(b)描かれたダイポールモード705〜708とは縮退していない。
よって、図7(a)と図7(b)に描かれたダイポールモードの間で電磁場エネルギーの交換は生じない。
一方、図7(a)に描かれている近接するダイポールモード701〜704は、黒丸で示される空孔のシフト量によって縮退し得る。しかし、その振動方向は最近接欠陥キャビティの間で90°異なっているため、その重なり積分κはほぼゼロとみなせる。
同様に、図7(b)に描かれている近接するダイポールモード705〜708も縮退し得るが、振動方向が90°異なっているために、その重なり積分κはほぼゼロとみなせる。
その結果、図6に示される欠陥キャビティアレイは共振周波数の分布が抑制されており、それを備えた発光素子は輝度の高い発光素子となる。
一般的に、図6で示されるような振動方向が90°異なるダイポールモードの重なり積分は、図4で示されるよう振動方向が60°異なる場合の重なり積分よりも小さくなる。
よって、三角格子フォトニック結晶において、図6はより望ましい実施形態である。
[実施形態4]
実施形態4として、種々のキャビティの構成例について、図8、図9を用いて説明する。
図8(a)および図9(a)は、実施形態1〜3で説明した、空孔をシフトさせて形成された欠陥キャビティである。
欠陥キャビティの領域は、フォトニック結晶本来の空孔の接線を結ぶことにより見いだせる(図中の直線で囲まれた領域)。
図8(a)および図9(a)では、空孔をシフトさせた方向が長手軸方向、それに直交する方向が短手軸方向となる。
図8(b)および図9(b)は、対面する一対の空孔の径を変えて形成されたキャビティである。この場合、径を変えた空孔を結ぶ方向が長手軸方向となる。
また、図8(c)および図9(c)は、対面する一対の空孔をフォトニック結晶層とは異なる部材で埋めて形成されたキャビティである。この場合、異なる部材で埋められた空孔を結ぶ方向が長手軸方向となる。
図8(d)および図9(d)は、隣り合う空孔を2個取り除いて形成された欠陥キャビティである。この場合、取り除いた空孔が並ぶ方向が長手軸方向となる。図8(e)および図9(e)は、空孔を取り除くことなく、近接する空孔をシフトさせることにより形成された欠陥キャビティである。この場合、空孔シフトさせた方向が長手軸方向となる。
何れの場合も、キャビティは長手軸方向およびそれに直交する短手軸方向に鏡面対称となるが、長手軸の長さと短手軸の長さは異なっている。
よって、図8および図9に示される欠陥キャビティにおいて、長手軸方向に振動するダイポールモードと、短手軸方向に振動するダイポールモードとは縮退しない。
また、これら図8および図9に示されるキャビティを、最近接キャビティ間で長手軸方向が異なるようにアレイ化することにより、縮退するダイポールモード間でもその重なり積分κを小さくすることができる。
また、本発明のキャビティの形状は、図8および図9で示される形状に限定されるものではない。
例えば、図8(b)および図9(b)の一対の空孔は、その径を大きくしてもよい。
また、図8(a)、(e)および図9(a)、(e)において、空孔のシフトは図と逆の方向であってもよい。また、図8(a)〜(d)および図9(a)〜(d)において、取り除く空孔は2個以上であってもよい。
以上で説明した本発明の構成によれば、重なり積分κの値が小さくなり、共振周波数の分布を抑えることができ、その結果、活性層の発光周波数帯から外れるモードの数が減少し、発光素子の輝度を効率的に高めることが可能となる。
このような本発明による発光素子の輝度の向上は、要するに欠陥キャビティと活性層との相互作用による自然放出レートの増幅により引き起こされる。
したがって、本発明の構成は、シリコンナノ粒子またはシリコン量子井戸など、本来自然放出レートが小さい活性層に適用することにより、より大きな効果を得ることができる。
101:発光素子
102:フォトニック結晶層
103:活性層
104:クラッド層
105:電極
106:欠陥キャビティ
107:長手軸
108:短手軸

Claims (5)

  1. 活性層と、周期的な屈折率分布中に該周期的な屈折率分布を乱す欠陥部分が導入されて構成されたフォトニック結晶層と、該フォトニック結晶層の平均屈折率よりも低い屈折率を有するクラッド層と、を有し、
    前記フォトニック結晶層の欠陥部分を欠陥キャビティとして利用する発光素子であって、
    前記フォトニック結晶層は、前記欠陥キャビティが複数配列された構成を備え、
    前記複数配列された欠陥キャビティは、それぞれの欠陥キャビティが長さの異なる長手軸と短手軸とを有し、隣り合う欠陥キャビティの間で前記長手軸が異なる方向を向いていることを特徴とする発光素子。
  2. 前記長手軸が、前記隣り合う欠陥キャビティの間で60°または90°異なる方向を向いていることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  3. 前記複数配列された欠陥キャビティは、長方格子または正方格子状に配列されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の発光素子。
  4. 前記複数配列された欠陥キャビティは、それぞれの欠陥キャビティに生成されるダイポールモードの共振周波数が活性層の発光スペクトルの半値幅内にあることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の発光素子。
  5. 前記活性層は、シリコンナノ粒子またはシリコン量子井戸を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の発光素子。
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