JP5401635B1 - ラマン散乱光増強デバイス、ラマン散乱光増強デバイスの製造方法、ならびに、ラマン散乱光増強デバイスを用いたラマンレーザ光源 - Google Patents

ラマン散乱光増強デバイス、ラマン散乱光増強デバイスの製造方法、ならびに、ラマン散乱光増強デバイスを用いたラマンレーザ光源 Download PDF

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半導体基板に空孔(20a)が形成されたフォトニック結晶(20)において、入射光に対して複数の周波数で共鳴モードを有する導波路を備えるラマン散乱光増強デバイスであって、一の共鳴モードと他の共鳴モードとの周波数差が前記半導体基板のラマンシフト周波数に等しくなっているとともに、前記二つの共鳴モードの電磁界分布と前記半導体基板のラマンテンソルによって表されるラマン遷移確率が最大となるように、前記半導体基板の結晶方位面における前記導波路の形成方向が設定されている。

Description

本発明は、ラマン散乱光増強デバイスであって、特に、半導体基板に空孔が形成されたフォトニック結晶を用いた光導波路または光共振器に適用可能なラマン散乱光増強デバイス、ラマン散乱光増強デバイスの製造方法に関する。また、当該ラマン散乱光増強デバイスを用いたラマンレーザ光源に関する。
特許文献1には、シリコンからなるスラブに多数の空孔が2次元的な周期構造を有するように形成されるスラブ型の2次元フォトニック結晶において、誘導ラマン散乱を起こすことが可能なように形成されたラマン散乱光増強デバイスが開示されている。特許文献1のラマン散乱光増強デバイスは、構造パラメータの異なる2次元フォトニック結晶を併設することで形成される面内へテロ構造を有しており、この構造パラメータの違いにより、モードギャップ差を利用した光閉じ込めを実現する。
特許文献1のラマン散乱光増強デバイスでは、フォトニック結晶に形成された線状の欠陥からなる導波路により構成された光共振器を備えており、入射光の波長と対象媒質のラマン散乱光の波長とのそれぞれに対する各共鳴モードを実現するように2つの反射部が設けられている。
特開2008−241796号公報
特許文献1に開示されたラマン散乱光増強デバイスによれば、誘導ラマン散乱によって生じたラマン光を光共振器によって所定領域内に強く閉じ込めることができるので、高効率にラマン散乱光を得ることができる。このようなラマン散乱光増強技術は、将来的には、フォトニック結晶を用いたラマンレーザの実現に繋がるものとして注目を浴びている。フォトニック結晶を用いたラマンレーザは、従来の半導体レーザが対応できない波長域のレーザ光を得ることのできる技術として、またシリコンのような間接遷移型半導体でもレーザ光を創出できる技術として実用化を期待されているが、一般にラマン散乱光の強度は非常に低いことが知られており、特許文献1のラマン散乱光増強デバイスを利用したとしても、低閾値のレーザ発振を実現することは容易ではない。従って、より強いラマン散乱光を得るための増強デバイスが求められている。
ところで、特許文献1のようなラマン散乱光増強デバイスを、シリコン基板において作製する場合、へき開の容易な[110]方向やそれと等価な方向を用いることが一般的である。これに対して、本願発明者らは、鋭意研究の結果、ラマン散乱光の強度(ラマン遷移確率)が材料基板の結晶方位面に依存することに注目し、従来技術と全く異なる新たな視点から、より強いラマン散乱光を得るための技術を提案するものである。
本発明の目的とするところは、導波路の形成方向を最適化することによって、より強いラマン散乱光を得ることのできるラマン散乱光増強デバイス、ラマン散乱光増強デバイスの製造方法を提供することにある。
実施の態様において、ラマン散乱光増強デバイスは、半導体基板に空孔が形成されたフォトニック結晶において、入射光に対して複数の周波数で共鳴モードを有する導波路を備える。そして、一の共鳴モードと他の共鳴モードとの周波数差が前記半導体基板のラマンシフト周波数に等しくなっているとともに、前記二つの共鳴モードの電磁界分布と前記半導体基板のラマンテンソルとによって表されるラマン遷移確率が最大となるように、前記半導体基板の結晶方位面における前記導波路の形成方向が設定されている。
実施の態様において、前記二つの共鳴モードは、基底導波モードと第一励起導波モードとである。
実施の態様において、前記半導体基板はシリコンであり、かつ前記半導体基板の結晶方位面における前記導波路の形成方向は、前記シリコンの結晶方位[100]方向あるいはこれと等価な面方位である。
実施の態様において、前記フォトニック結晶に形成された線状の欠陥からなる導波路にて、当該導波路の途中で光伝搬波長の帯域をずらすように、周囲のフォトニック結晶の構造を変化させた一対の光反射面を有する光共振器を備える。
実施の態様において、前記一対の光反射面は、基底導波モードの光と第一励起導波モードの光との両方を反射する。
実施の態様においては、ラマンレーザ光源は、半導体基板に空孔が形成されたフォトニック結晶において、入射光に対して複数の周波数で共鳴モードを有する導波路を備えるラマン散乱光増強デバイスであって、一の共鳴モードと他の共鳴モードとの周波数差が半導体基板のラマンシフト周波数に等しくなっているとともに、二つの共鳴モードの電磁界分布と半導体基板のラマンテンソルとによって表されるラマン遷移確率が最大となるように、半導体基板の結晶方位面における導波路の形成方向が設定され、フォトニック結晶に形成された線状の欠陥からなる導波路において、当該導波路の途中で光伝搬波長の帯域をずらすように、周囲のフォトニック結晶の構造を変化させた一対の光反射面を有する光共振器を備え、一対の光反射面は、基底導波モードの光と第一励起導波モードの光との両方を反射するラマン散乱光増強デバイスと、第一励起導波モードの光を出力する励起光光源とを有し、励起光光源が出力する第一励起導波モードの光は、ラマン散乱光増強デバイスの光共振器へ入力される。
実施の態様において、励起光光源は、レーザ光源でよい。
実施の態様において、励起光光源は、発光ダイオードでよい。
実施の態様において、励起光光源は、フォトニック結晶が形成された半導体基板に形成されてよい。
実施の態様において、ラマン散乱光増強デバイスの製造方法は、半導体基板に空孔が形成されたフォトニック結晶において、入射光に対して複数の周波数で共鳴モードを有する導波路を備えるラマン散乱光増強デバイスの製造方法である。そして、当該ラマン散乱光増強デバイスの製造方法は、一の共鳴モードと他の共鳴モードとの周波数差を前記半導体基板のラマンシフト周波数に等しくするように、前記フォトニック結晶の空孔の大きさや配置を設定する段階と、前記二つの共鳴モードの電磁界分布と前記半導体基板のラマンテンソルとによって表されるラマン遷移確率が最大となるように、前記半導体基板の結晶方位面における前記導波路の形成方向を設定する段階とを備える。
本発明によれば、導波路の形成方向を最適化することによって、より強いラマン散乱光を得ることができ、ラマンレーザの連続発振、サイズ最小化、省電力化、大量生産可能による低コスト化を実現することが可能となる。
本実施形態の光共振器の概略構成を示す図である。 2次元フォトニック結晶の概略構成を示す図である。 2次元フォトニック結晶の中央部分を拡大し、その導波モードの様子を示す図である。 2次元フォトニック結晶に形成される2つの導波モード(準位)による共振モードの電磁界の様子を示す図であり、図4(a)〜図4(c)は、励起光を閉じ込める第一励起導波モードの電磁界の様子、図4(d)〜図4(f)は、ラマン散乱光を閉じ込める基底導波モードの電磁界の様子を示している。 2次元フォトニック結晶の製造方法を示すプロセス図である。 シリコン(SOI)基板における面方位を説明する図である。 導波路の形成方向が[100]の場合のラマンテンソルを示す図である。 導波路の形成方向が[110]の場合のラマンテンソルを示す図である。 ラマン遷移確率の逆数と導波路の形成角度との関係を示すグラフである。 第一励起導波モード用の導波路と基底導波モード用の導波路をラマン散乱光を増幅する素子である微小共振器を形成する導波路に並列して作製したサンプルを示す図である。 励起モードを外部光源を用いて励起した時にラマンモードから放出されたラマン散乱光スペクトルを示すグラフである。 他の実施形態のラマン光散乱光増強デバイスの概略構成を示す図である。 更なる実施形態のラマン散乱光増強デバイスの概略構成を示す図である。 ラマンレーザ光源に入力されるポンプ光のパワーと、ラマンレーザ光源から出力される誘導ラマン散乱光のパワーとの関係を示すグラフ
[実施の形態1]
以下、添付の図面を参照して、ラマン散乱光増強デバイスの一例として光共振器100を説明する。
[1.光共振器の構成]
図1は、2次元フォトニック結晶20を用いた光共振器100の概略構成を示す図である。2次元フォトニック結晶20は、シリコンに多数の空孔20aが配列された構造となっている。光共振器100は、レーザダイオード(LD)10からレンズファイバ11を経て出射されたレーザ光(波長は1435nm)が入光器12から入力導波路13に入射されると、出力導波路15を経て新たな波長のレーザ光(波長は約1550nm)が出光器30によって集光されてレンズファイバ31に導かれる構成となっている。
図2に拡大して示すように、2次元フォトニック結晶20は、スラブ型のシリコン基板において、空孔20aが周期的に設けられた構造である。A方向から入力導波路13に励起用のレーザ光が入射されると、図中央の微小共振器14において誘導ラマン散乱によって波長変換がなされ、出力導波路15を経て新たな波長のレーザ光がB方向から出射される。2次元フォトニック結晶20における空孔20aの間隔は微小共振器14の近傍領域を除いて約400nmとなっている一方、微小共振器14の近傍領域ではモードギャップ差を利用した光閉じ込めが実現されるように、空孔の位置が微調整されている。
すなわち、2次元フォトニック結晶20において、光共振は、フォトニック結晶に形成された線状の欠陥からなる導波路によって実現され、この導波路の途中で伝搬波長の帯域をずらすように、周囲のフォトニック結晶の構造を変化させて、一対の光反射面を設けることにより実現されている。具体的には、光反射面の領域のフォトニック結晶の空孔の大きさを変化させたり、空孔の位置や間隔を僅かに変化させたりする(例えば、導波路に近づけたり、遠ざけたりする)ことにより、周囲のフォトニック結晶の構造を変化させることができる。
図3は、2次元フォトニック結晶20の微小共振器14近傍におけるフォトニック結晶構造を拡大して、その共鳴モードの様子を示すものである。共鳴モードの周波数は、有効屈折率に依存するので、図3に示すように、2次元フォトニック結晶20では、微小共振器14近傍の空孔位置にモジュレーションがかけられており、空孔の間隔は、410nm,420nm,410nmと領域毎に変化させたヘテロ構造となっている。
図3に示すように、このようなモジュレーションをかけた領域には、より高いエネルギー準位の「励起モード」(第一励起導波モード)とその準位から15.6THz(シリコンのラマンシフト周波数)だけ低くなったエネルギー準位の「ラマンモード」(基底導波モード)とが存在しており、それぞれのエネルギー準位において井戸型ポテンシャルが形成されている。
この井戸型ポテンシャルによって光の閉じ込めが生じるが、上述のエネルギー準位は、図3の左側領域(波数空間でのバンド図)に示されるように、周波数を縦軸に、波数ベクトルを横軸にとったとき、「励起モード」(第一励起導波モード)は垂直方向の磁場成分のパリティが導波路中心軸に対して奇、「ラマンモード」(基底導波モード)は垂直方向の磁場成分のパリティが偶となっている。
2次元フォトニック結晶20では、導波路周辺の各空孔20aの位置や径を微調整することによって、基底導波モードと第一励起導波モードとの各周波数をそれぞれ調整し、励起光とラマン散乱光との共振に用いることができるように設計されている。例えば、導波路周辺の各空孔20aの位置を僅かに導波路に近づけたり、遠ざけたりしたり、空孔20a同士の間隔を変化させたり、空孔20aの径の大きさを変化させたりする。なお、このような微調整を実際に行うにあたっては、空孔の径を少しずつ変化させたサンプルを多数作製して、基底導波モードと第一励起導波モードとの周波数差がラマンシフト周波数に一致するサンプルを選び出す方法が比較的簡便である。
本実施形態の2次元フォトニック結晶20では、生成されたラマン散乱光を外部に逃がさず、効率的に閉じ込め利用できるように、特許文献1のように反射部を二組設けることはせず、一組の反射部によって励起光とラマン散乱光との両方を反射する構成を採用している。これにより、励起光とラマン散乱光との空間的重なりが大きくなり、励起光とラマン散乱光との導波モードのQ値をそれぞれ100万以上という非常に高い値にすることが可能となる。さらに、周波数差15.6THzを上記利点を損なわずに、光通信波長帯(1.3〜1.6マイクロメートル)全てにおいて容易に実現できるという利点、すなわち波長設計自由度の高さを備えている。
図4は、2次元フォトニック結晶20に形成される2つの導波モード(準位)における電磁界の様子を図示したものであり、色の濃い部分は電磁界が強いことを示している。図4(a)〜図4(c)は、励起光を閉じ込める第一励起導波モードの電磁界の様子を示す図であり、それぞれ電場成分Ex[図4(a)],電場成分Ey[図4(b)],磁場成分Hz[図4(c)]を表している。そして、図4(d)〜図4(f)は、励起光よりエネルギーの低いラマン散乱光を閉じ込める基底導波モードの電磁界の様子を示す図であり、それぞれ電場成分Ex[図4(d)],電場成分Ey[図4(e)],磁場成分Hz[図4(f)]を表している。前述のように、第一励起導波モードと基底導波モードとでは、空間対象性が異なり、第一励起導波モードは垂直方向の磁場成分のパリティが導波路中心軸に対して奇、基底導波モードは垂直方向の磁場成分のパリティが偶となっている。
[2.2次元フォトニック結晶の製造方法]
次に、図5を用いて、2次元フォトニック結晶20の製造方法について説明しておく。後述するように、本実施形態では、第一励起導波モードと基底導波モードとを利用し、導波路の形成方向がシリコンの結晶方位面[100]方向となるように、2次元フォトニック結晶20を作製する。
まず、図5(a)に示すように、Si層51,SiO層52,Si層53からなる積層基板(SOI基板)を洗浄する。次に、図5(b)に示すように、その積層基板の上にレジスト層54を塗布し、図5(c)に示すように電子線描画を行う。次に、図5(d)に示すように、現像してレジスト層54に空孔を設けた状態で、図5(e)に示すように、ICPエッチングを行い、レジスト層54の空孔パターンをSi層53に転写する。次に、図5(f)に示すように、表面洗浄を行った後、図5(g)に示すように、必要に応じてSi層51の基板研磨を行う。最後に、図5(h)に示すように、フッ酸でSiO層52をエッチングし、2次元フォトニック結晶20が完成する。
[3.ラマン散乱光の強度向上]
図6は、シリコン(SOI)基板における面方位を説明する図である。[110]方位と[010]方位との間には45度の角度の相違がある。[110]方位にはオリフラが設けられている。従来、導波路構造ないし光共振構造を作製する場合には、劈開により導波路端面を作製することが容易な[110]方位に設けられることが一般的であった。
これに対して、本願発明者らは、鋭意研究の結果、ラマン散乱光の強さを決定するラマンテンソルは、結晶の面方位により値が変化することに注目し、従来技術と全く異なる新たな視点から、より強いラマン散乱光を得るための技術を提案するものである。
本実施形態におけるラマン散乱光の増強は、励起モードの共鳴周波数とラマンモードの共鳴周波数との周波数差を、シリコンのラマンシフト周波数(15.6THz)に一致させることを前提としながら、これら2つの共鳴モードの空間対称性とシリコンのラマンテンソルとを考慮して、励起モードとシリコンのフォノンが相互作用して発生するラマン散乱の電磁界分布を共鳴モードの電磁界分布と良く一致させることにより実現される。
換言すれば、本実施形態は、一の共鳴モードと他の共鳴モードとの周波数差がシリコンのラマンシフト周波数に等しくなっている。そして、本実施形態は、二つの共鳴モードの電磁界分布とシリコンのラマンテンソルとによって表されるラマン遷移確率gが最大となるように、シリコンの結晶方位面における導波路の形成方向を設定するものである。
このラマン遷移確率gは、次の式(1)の積分式に比例する。
Figure 0005401635
式(1)において、Eramanは、ラマンモードの電磁界分布を表し、Epumpは励起モードの電磁界分布を表す。Rijはラマンテンソルを示している。Eraman,Epumpは導波路を作製する結晶の方位に対して不変であるが、ラマンテンソルは変化する。
強いラマン散乱光を得るためには、式(1)の値を大きくする必要があるが、そのためには、少なくとも、ラマン散乱光の電磁界分布とラマンモードの電磁界分布の空間対称性(偶か奇か)が一致している必要がある。それゆえ、選択する共鳴モードの組み合わせには、ラマンテンソルにあわせてアルゴリズム的な選択則が考えられる。本実施形態は、かかる選択則に従って、ラマン散乱光の強度が強くなる共鳴モードの組み合わせを抽出するものである。
まず、一般的に考察すると、共鳴モードは、x方向の対称性が偶でy方向の対称性が偶のタイプ(タイプA),x方向の対称性が奇でy方向の対称性が奇のタイプ(タイプB)、x方向の対称性が偶でy方向の対称性が奇のタイプ(タイプC)、x方向の対称性が奇でy方向の対称性が偶のタイプ(タイプD)の4タイプに分類される。
そして、励起モードとシリコンのフォノンの相互作用により発生するラマン散乱の電界分布の空間対称性を考える。シリコンのフォノンは[001]方向、[010]方向、[100]方向に振動する3種類が存在している。
シリコンにおいて、[100]方向と[110]方向とは45°の回転角の相違がある。そして、[100]方向と[110]方向との中間の角度の方向においては、式(1)の積分式の大きさは、[100]方向と[110]方向との重ね合わせとなるので、必ず[100]方向か[110]方向のいずれかで式(1)は極大値をとる。
したがって、式(1)の値、すなわちラマン散乱光の強度を最大化するためには、導波路の形成方向を[100]方向とした場合のラマン遷移確率gと、導波路の形成方向を[110]方向とした場合のラマン遷移確率gとを比較して、ラマン遷移確率gのより高い方向を採用すればよい。
導波路の形成方向が[100]方向の場合のシリコンのラマンテンソルは、図7のように表現される。本実施形態では、励起モードとラマンモードの偏光は、2次元フォトニック結晶の面内に平行なものだけを考えているので、図7のうち、Rij (1)のラマンテンソルによる影響だけが結果的に重要となる。そうすると、式(1)の積分式は、次のように変換される。
Figure 0005401635
すなわち、導波路の形成方向がシリコンの結晶方位[100]方向(またはこれと等価な[010]方向、[−100]方向など)を向いている場合は、ラマンモードの電磁界分布の空間対称性は、励起モードのx方向の対称性とy方向の対称性との偶奇が入れ替わったものとなる。
従って、導波路の形成方向がシリコンの結晶方位[100]方向を向いている場合、ラマン散乱光が増強できる励起モードとラマンモードとの組み合わせは、前記タイプA−前記タイプB,前記タイプB−前記タイプA,前記タイプC−前記タイプD,前記タイプD−前記タイプCの4通りだけとなる。それ以外の組み合わせでは、式(2)の積分値は0となるからである。
これに対して、導波路の形成方向が[110]方向の場合のシリコンのラマンテンソルは、図8のように表現される。本実施形態では、励起モードとラマンモードの偏光は、2次元フォトニック結晶の面内に平行なものだけを考えているので、図8のうち、Rij (1)のラマンテンソルによる影響だけが結果的に重要となる。そうすると、式(1)の積分式は、次のように変換される。
Figure 0005401635
式(3)からは、導波路の形成方向がシリコンの結晶方位[110]方向を向いている場合、ラマン散乱光が増強できる励起モードとラマンモードとの組み合わせは、前記タイプA−前記タイプA,前記タイプB−前記タイプB,前記タイプC−前記タイプC,前記タイプD−前記タイプDの4通りだけとなる。それ以外の組み合わせでは、式(3)の積分値は0となるからである。
これらのことから、物質固有のラマンテンソルを考慮して、ラマン散乱増強に用いる共鳴モードを的確に選択し、結晶方位面における導波路の形成方向を設定することが重要であることがわかる。このような考察は、誘導ラマン散乱増幅光ファイバの知見から容易に得られるようなものではない。なぜなら、アモルファス構造を有する光ファイバと単結晶からなるシリコン等では、ラマンテンソルの形式が全く異なっているからである。
纏めると、2次元フォトニック結晶20を用いたラマン散乱の増幅に用いる2つの共鳴モードは、第一にフォノン周波数(ラマンシフト周波数)に一致する適切な周波数差(シリコンであれば15.6THz)を持たなければならない。さらに、電磁界分布が適切な空間対称性を持ち、適切な結晶方位に作製されなければならない。そのうえで、式(1)の積分値が大きくなる組み合わせを選ぶ必要がある。また、共振器構造で強いラマン散乱光を得たり、低い閾値でレーザ発振を実現したりするためには、Q値が高いモードを実現可能であることも望まれる。
これらの要請をすべて満たすような最適な共鳴モード対の一例が、励起モードとして第一励起導波モード、ラマンモードとして基底導波モードを選択し、導波路の形成方向をシリコンの結晶方位[100]とする組み合わせである。第一励起導波モードの電場成分Exは、x方向とy方向に対して偶の対称性を持ち(前記タイプA)、基底導波モードの電場成分Exは、x方向とy方向に対して奇の対称性を持っているので(前記タイプB)、上記の組み合わせは、導波路をシリコンの結晶方位[100]方向に形成すると、式(1)の積分式(ラマン遷移確率g)が大きくなる組み合わせに相当する。
これに対して、導波路をシリコンの結晶方位[110]方向に形成する共鳴モードの組み合わせは不利である。なぜなら、この場合、前述のように、共鳴モードの組み合わせは、前記タイプA−前記タイプA,前記タイプB−前記タイプB,前記タイプC−前記タイプC,前記タイプD−前記タイプDの4通りのいずれかでなければ、ラマン散乱光の強度は大きくならない。しかし、タイプAの奇モードは分散曲線が平らなために、15.6THzの周波数差を奇モード同士で実現することは難しい一方、偶モードは広い周波数範囲に存在しているが、線欠陥領域から垂直方向に光が逃げにくい波数の大きい領域を用いると、シリコンの吸収が無視できる1200nmより長波で実現することが難しく、さらに波数が大きくずれている2点を用いると、式(1)の積分値が小さくなってしまう。
したがって、シリコンのラマン周波数(周波数差)が15.6THzであること、そして波数の重なりを考えると、上述のように、励起モードとして第一励起導波モード[図4(a)参照]、ラマンモードとして基底導波モード[図4(b)参照]を用いるのが最適となる。この組み合わせによれば、図3のような構造で高いQ値を得ることができる。
この組み合わせにおいて、ラマン遷移確率gの逆数(VSRS)と導波路の形成角度との関係を示すグラフが図9である。図9を参照すると、導波路の形成角度がシリコンの結晶方位[110]方向やそれと等価な方向である場合には、ラマン遷移確率gの逆数(VSRS)が小さく(すなわちラマン遷移確率gが大きく)なる一方、導波路の形成角度がシリコンの結晶方位[110]方向やそれと等価な方向である場合には、ラマン遷移確率gの逆数(VSRS)が大きく(すなわちラマン遷移確率gが小さく)なることが読み取れる。
[4.実際のサンプル作製]
図10に、シリコンの結晶方位[100]に第一励起導波モード用と基底導波モード用とのそれぞれの導波路を設けて作製した2次元フォトニック結晶30の概略図を示す。2次元フォトニック結晶30では、15.6Hz差を得られるような例示的設計として、格子定数aを410nm、空孔の径rを130nm、シリコン基板の厚さdを220nmとした。
この2次元フォトニック結晶30の第一励起導波モードと基底導波モードとの計算による理想Q値は、第一励起導波モードが150万、基底導波モードが1500万程度であり、シリコンのラマンシフト15.6THz差を実現できる選択モードとしては、最もQ値が高くなる組み合わせであると考えられる。我々は、2次元フォトニック結晶30を実際に試作したQ値の実験値として、第一励起導波モードで20万、基底導波モードで300万の値を得た。これを上回る値は、報告されていない。
2次元フォトニック結晶30に関する式(1)の積分値(ラマン遷移確率g)は、空孔を考慮した上で60%程度となり、このラマン遷移確率gは、考えられる共鳴モードの組み合わせの中で最も高いと思われる。実際に、シリコンの結晶方位[100]方向に導波路を設けた2次元フォトニック結晶の方が、シリコンの結晶方位[110]方向に導波路を設けた2次元フォトニック結晶よりも、ラマン散乱光の強度が高いことを確認した。
2次元フォトニック結晶30に励起光を入射して、そのスペクトル(露光時間120秒)を調べた結果が図11である。図11に示すとおり、従前と比較して、非常に強いラマン散乱光のピークが得られた。入射光(励起モード)の波長が1415nmであるのに対して、ラマンシフト15.6THzを経たラマン散乱光(ラマンモード)の波長は1525nmである。
[5.効果]
本実施形態のラマン散乱光増強デバイスの効果を纏めると、次のとおりである。本実施形態のラマン散乱光増強デバイスによれば、励起光から発生したラマン光を効果的に増強できるので、従来より強いラマン散乱光が得られる。そして、強いラマン散乱光が得られるので、省電力のラマンレーザの実現に繋がる。また、従来技術と異なり、ラマンレーザの連続発振を実現できる可能性が高まる。さらに、集積性に優れ、作製が容易であり、低コストで実現できる。加えて、励起光で発生した自由キャリアのキャリア寿命が短くなることが期待できる。
[他の実施の形態]
実施の形態の一例として、実施の形態1を説明した。しかし、実施の形態は、これらには限定されない。以下は、その他の実施の形態に関するものである。
図1には、2次元フォトニック結晶20を用いた光共振器100の概略構成を示したが、図12に示すように光共振器200は、フォトニック結晶と同一基板に半導体レーザを設けた一体型構成としてもよい。光共振器200において、2次元フォトニック結晶40は、同一基板上に作製されたレーザダイオード(LD)110から出射されたレーザ光が直接、入力導波路111に入射されると、出力導波路112を経て新たな波長のレーザ光が出光器120によって集光されてレンズファイバ121に導かれる構成となっている。また、レーザダイオード110では、P接合113とN接合114とが電源115を介して接続された構成となっている。または、シリコン上に化合物半導体レーザを貼り付けて、レーザダイオードとフォトニック結晶とを一体化することもできる。
また、図13に、ラマン散乱光増強デバイスの他の実施形態として光増幅器300を示す。光増幅器300は、シリコンの結晶方位[100]方向に図3の左領域で示したようなバンド構造を持つ共振器を備えない導波路構造を有しており、この導波路に励起光を導入するための励起用導波路を設けた2次元フォトニック結晶50を用いることにより、前述の式(1)の積分値(ラマン遷移確率g)を高くし、強い誘導ラマン散乱による光増幅を得ることができる。
なお、上述の実施形態としては、フォトニック結晶を作製する半導体の例としてシリコンを挙げたが、半導体の例はこれに限られるものではなく、シリコンと同じ結晶構造を持つゲルマニウムやダイアモンドなどを用いることもできる。また、シリコンやゲルマニウムに適宜のドーピングを施してもよい。
[ラマンレーザ光源]
発明者は、図1に示した構成において、誘導ラマン散乱光の連続発振に成功した。図14は、図1におけるLD10から光共振器100へ入力される励起光(ポンプ光)のパワー(横軸)と、共振器100から出力される誘導ラマン散乱光(以下、「ラマンレーザ光」と称す。)のパワーとの関係を示すグラフである。なおこのとき用いた励起光は、スペクトルのピークを波長1425nmに有するレーザ光(cw)である。
図14よりあきらかなように、光共振器100へ入力される励起光のパワーが約1μWを超えたあたりから、ラマンレーザ光(波長1540nm)のパワーが急激に増大している。つまり、図1に示した構成においては、ラマンレーザ光の連続発振は約1μWという極めて低い閾値で実現される。
連続発振を実現するのに必要な励起光の閾値(図14における約1μW)は光共振器100の励起光およびラマン散乱光についてのQ値の高低により変化するが、光共振器100における、励起光(第一励起導波モード)についてのQ値がおよそ10万(以上)、ラマン散乱光(基底導波モード)についてのQ値がおよそ100万(以上)の場合、光共振器100のラマンレーザ光の連続発振の閾値は、励起光パワーにしておよそ1μWである。
このように、光共振器100では、入力される励起光(cw、中心波長1425nm)のパワーがおよそ1μWを超えると、誘導ラマン散乱光のレーザ発振が生じる。そして光共振器100からは、中心波長1540nmを有するラマンレーザ光が出力される。このように光共振器100においてはレーザ発振の閾値が1μWという極めて低い値で実現されることは、光共振器100を共振器として用いてラマンレーザ光源を構成しようとする場合に励起光光源の選択に従来以上の自由度を与える点で極めて有利である。
例えば、発光ダイオード(LED)は、レーザ光源と比較してブロードなスペクトル特性を有するが、光共振器100を共振器として用いるラマンレーザ光源においては、LEDをポンプ光光源(励起光光源)として使用することも可能である。この場合、励起光光源としてのLEDと、光共振器100とで、ラマンレーザ光源を実現することができる。上述した例のように、光共振器100の励起光(第一励起導波モード)についてのQ値がおよそ10万(以上)、ラマン散乱光(基底導波モード)についてのQ値がおよそ100万(以上)であれば、LEDから光共振器100へ入力される比較的広い帯域を有する励起光のうち、波長(1425nm)を中心に線幅プラスマイナス約5pmの範囲(約1424.995nm〜1425.005nmの範囲)に含まれる励起光のパワーが1μWを超えると、光共振器100に誘導ラマン散乱光によるレーザ発振が生じ、ラマンレーザ光が出力される。
すなわち、光共振器100は、ラマンレーザ光源の共振器として利用できる。このとき、励起光光源は、光共振器100の励起モード(第一励起導波モード)に相当する波長を有する光を励起光として光共振器100へ入力する光源であればよい。そして、光共振器100は、レーザ発振の閾値が約1μWと極めて低いため、励起光光源には、例えば、レーザ光源のほか、発光ダイオード(LED)を使用することができ、また、これに限定されない。
また、ラマンレーザ光源は、光共振器100に代えて、光共振器200(図12)を備えてもよい。このとき、ラマンレーザ光源の励起光光源は、光共振器200が形成されるフォトニック結晶と同一の基板に一体的に構成されてよい。この、一体的に構成される励起光光源は、上述のレーザダイオード(LD)110、化合物半導体レーザのほか、発光ダイオードでもよい。発光ダイオードは、シリコンLED、化合物半導体LED等でよい。このように、光共振器200を有するラマンレーザ光源は、励起光光源をフォトニック結晶と同一の基板に備えた、電流注入型シリコンラマンレーザ光源である。
本発明のラマン散乱光増強デバイス、ラマン散乱光増強デバイスの製造方法は、半導体基板に空孔が形成されたフォトニック結晶を用いたことで、最小化、省電力化、連続発振が可能であり、かつ作成が容易で低コストであるため、高機能LSIとして電気電子分野のIT機器を中心に多分野で好適に適用できる。
10 レーザダイオード
11 レンズファイバ
12 入光器
13 入力導波路
14 微小共振器
15 出力導波路
20 2次元フォトニック結晶
20a 空孔
30 出光器
31 レンズファイバ
100 光共振器

Claims (10)

  1. 半導体基板に空孔が形成されたフォトニック結晶において、入射光に対して複数の周波数で共鳴モードを有する導波路を備えるラマン散乱光増強デバイスであって、
    一の共鳴モードと他の共鳴モードとの周波数差が前記半導体基板のラマンシフト周波数に等しくなっているとともに、
    前記二つの共鳴モードの電磁界分布と前記半導体基板のラマンテンソルとによって表されるラマン遷移確率が最大となるように、前記半導体基板の結晶方位面における前記導波路の形成方向が設定されていることを特徴とするラマン散乱光増強デバイス。
  2. 前記二つの共鳴モードは、基底導波モードと第一励起導波モードとであることを特徴とする請求項1に記載のラマン散乱光増強デバイス。
  3. 前記半導体基板はシリコンであり、かつ前記半導体基板の結晶方位面における前記導波路の形成方向は、前記シリコンの結晶方位[100]方向あるいはこれと等価な面方位であることを特徴とする請求項2に記載のラマン散乱光増強デバイス。
  4. 前記フォトニック結晶に形成された線状の欠陥からなる前記導波路において、当該導波路の途中で光伝搬波長の帯域をずらすように、周囲のフォトニック結晶の構造を変化させた一対の光反射面を有する光共振器を備えることを特徴とする請求項1に記載のラマン散乱光増強デバイス。
  5. 前記一対の光反射面は、基底導波モードの光と第一励起導波モードの光との両方を反射することを特徴とする請求項4に記載のラマン散乱光増強デバイス。
  6. ラマンレーザ光源であって、
    請求項5に記載のラマン散乱光増強デバイスと、
    前記第一励起導波モードの光を出力する励起光光源とを有し、
    前記励起光光源が出力する第一励起導波モードの光は、前記ラマン散乱光増強デバイスの前記光共振器へ入力される、ことを特徴とするラマンレーザ光源。
  7. 前記励起光光源は、レーザ光源である、請求項6に記載のラマンレーザ光源。
  8. 前記励起光光源は、発光ダイオードである、請求項6に記載のラマンレーザ光源。
  9. 前記励起光光源は、前記フォトニック結晶が形成された前記半導体基板に形成されている、請求項7または8に記載のラマンレーザ光源。
  10. 半導体基板に空孔が形成されたフォトニック結晶において、入射光に対して複数の周波数で共鳴モードを有する導波路を備えるラマン散乱光増強デバイスの製造方法であって、
    一の共鳴モードと他の共鳴モードとの周波数差を前記半導体基板のラマンシフト周波数に等しくするように、前記フォトニック結晶の空孔の大きさや配置を設定する段階と、
    前記二つの共鳴モードの電磁界分布と前記半導体基板のラマンテンソルとによって表されるラマン遷移確率が最大となるように、前記半導体基板の結晶方位面における前記導波路の形成方向を設定する段階とを備えることを特徴とするラマン散乱光増強デバイスの製造方法。
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