JP2012249360A - モータ制御装置及びモータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コントローラ12の制御用電源電圧V1が所定の閾値電圧Vthまで低下したとき、PWM信号伝達回路13のフォトカプラPCの電源(駆動用電源電圧VCC)を遮断することで、インバータ回路14へのPWM信号の出力を停止する。制御用電源電圧V1の低下はリセットIC16により監視し、電源電圧の低下時にリセットIC16から出力されるリセット信号/RESETを用いて、フォトカプラPCの電源線上に設けられた第1のスイッチSW1をOFFすることで電源遮断を行う。
【選択図】 図2
Description
このようなモータ制御装置における電圧降下時のインバータ回路の出力停止方法(PWM信号停止方法)として、例えば特許文献1に記載の技術がある。この技術は、インバータ回路の電源電圧の低下に伴って制御用電源電圧値が低下したとき、リセット回路がこれを検出してマイコンにリセット信号を出力するものである。マイコンは、このリセット信号を受けて、駆動回路へのPWM信号出力を停止するようになっている。
マイコンからの信号出力は信号電流をほとんど流せない。そのため、マイコン出力を一度IC等で受けるのが一般的である。ところが、制御用電源電圧が低下すると、マイコン出力を受けるICの出力も不定となるため、マイコンがリセット信号を受けてPWM信号を停止しても、インバータ回路素子にON信号が入力されてしまう可能性がある。この場合、インバータスイッチングが正常に行われなくなり、その結果、インバータ素子短絡を引き起こし素子破壊が生じるおそれがある。
そこで、本発明は、制御用電源電圧が不足した際のインバータ素子短絡を防止することができるモータ制御装置、及びこれにより駆動制御されるモータを提供することを課題としている。
これにより、演算手段側とモータ側とを電気的に絶縁しつつ、演算手段からモータ駆動手段へのPWM信号の伝達が可能となる。このように、演算手段側とモータ側とを電気的に絶縁することで、伝導ノイズの影響を抑制することができると共に、感電等を防止することができる。そして、演算手段の電源電圧の低下時に、このフォトカプラの電源を遮断することで、確実に演算手段からモータ駆動手段へのPWM信号の伝達を遮断することができる。
このように、電圧低下検出信号によってON、OFFする第1のスイッチを用いて、PWM信号伝達手段の電源線の導通と遮断とを切り換えるので、簡易な回路構成で電源遮断手段を実現することができる。
このように、電源監視手段を一般的に使用されるリセットICで構成するので、容易且つ適切に演算手段の電源電圧の低下を検出することができる。
また、本発明に係るモータは、上記の何れかのモータ制御装置によって駆動制御されることを特徴としている。
これにより、モータ制御装置の演算手段の電源電圧が低下したときの誤作動が抑制された、安定したモータとすることができる。
したがって、上記モータ制御装置によって駆動されるモータは、誤作動が抑制された安定したモータとなる。
図1は、本発明におけるモータ制御装置及びモータの全体構成を示すブロック図である。
図中、符号1は交流モータ(以下、単にモータ1と称す)であり、このモータ1は、モータ制御装置2によって駆動制御される。
モータ制御装置2は、制御用電源11の制御用電源電圧V1を受けて、パルス幅変調信号(PWM信号)の指示信号を生成し出力するコントローラ12を備える。コントローラ12が出力したPWM信号の指示信号(PWM入力信号/PWM)はPWM信号伝達回路13に入力され、PWM信号伝達回路13は、これをもとにPWM信号(PWM出力信号PWM)をインバータ回路14に伝達可能となっている。
なお、本実施形態では、PWM入力信号をPWM出力信号の反転信号として説明するが、PWM入力信号はPWM出力信号の反転信号でなくてもよい。また、PWM信号伝達回路13の電源を、制御用電源11と同一電源としてもよい。
インバータ回路14は、MOSFETやIGBT等のインバータスイッチング素子を備える。当該インバータスイッチング素子は、PWM信号伝達回路13からのPWM出力信号PWMによってON、OFFされ、これによりモータ1が駆動制御されるようになっている。
ここで、閾値電圧Vthは、コントローラ12が正常にPWM信号を出力できる下限電源電圧値に設定する。なお、閾値電圧Vthは、コントローラ12が正常にPWM信号を出力できる電源電圧値であればよく、上記下限電源電圧値よりも高い電圧値に設定してもよい。
また同様に、電源遮断回路17は、PWMイネーブル信号/PWM_ENがPWM出力禁止状態を示している場合にも、PWM信号伝達回路13に供給する駆動用電源電圧VCCを遮断するようになっている。
図2は、電源遮断回路17と周辺回路の具体的構成を示す回路図である。
PWM信号伝達回路13には、コントローラ12からPWM入力信号/PWMが入力される。このPWM信号伝達回路13は、上記絶縁素子として、発光ダイオード13aとフォトトランジスタ(不図示)とを備えるフォトカプラPC等を含んで構成されており、入力側(コントローラ12側)と出力側(モータ1側)とを電気的に絶縁している。このような構成により、異なるGND間の信号を伝達しながら、伝導ノイズの影響を抑制すると共に、感電等を防止している。
なお、本実施形態では、第1のスイッチSW1をバイポーラトランジスタで構成する場合について説明する。第1のスイッチSW1をFETで構成した場合にも、バイポーラトランジスタで構成した場合と同様の動作となるため、ここでは説明を省略する。
したがって、この状態でコントローラ12からPWM入力信号/PWMがフォトカプラPCに入力されると、PWM入力信号/PWMの電圧レベルに応じて発光ダイオード13aが点滅し、この点滅によってフォトトランジスタがON、OFFする。そして、このフォトトランジスタのON、OFFにより、PWM信号伝達回路13の図示しないPWM信号出力端子の電圧が上昇と低下を繰り返し、PWM入力信号/PWMの反転信号となるPWM出力信号PWMが出力される。
同様に、リセット信号/RESETがHレベルで、且つPWMイネーブル信号/PWM_ENがHレベルである場合にも、第2のスイッチSW2のゲート−ソース間の電位差がなくなるため、第2のスイッチSW2がOFFとなる。このとき、第1のスイッチSW1もOFFとなるため、フォトカプラPCの駆動用電源電圧VCCが遮断される。
なお、上記において、コントローラ12が演算手段に対応し、PWM信号伝達回路13がPWM信号伝達手段に対応し、インバータ回路14がモータ駆動手段に対応し、リセットIC16が電源監視手段に対応し、電源遮断回路17が電源遮断手段に対応している。
以下、実施例を用いて本発明の効果を具体的に説明する。
図3は、電源遮断回路17と周辺回路の実施例を示す回路図である。ここでは、DSP(Digital Signal Processor)21を備え、DSP21がPWMイネーブル信号/PWM_ENを出力するものとする。また、リセットIC16からの出力やDSP21のようなPWM出力素子電源を3.3V系、駆動用電源電圧VCC=5Vとして、3.3V→5V変換回路を含めるようにする。なお、電圧変換が不要の場合は、当該電圧変換回路は省略可能である。
DSP21は、例えば、モータ1の電流検出値と所定の閾値電流とを比較し、電流検出値が閾値電流を上回るときにモータ1に過電流が発生しているとして、Hレベルとなる過電流検出信号を出力するコンパレータ等を含んで構成される。
なお、ここでは、DSP21で過電流を検知し、過電流検出信号に応じたPWMイネーブル信号/PWM_ENを出力する場合について説明したが、ここで検知する異常は、PWM信号出力を停止すべき異常であれば過電流に限定されるものではない。
さらに、フォトカプラPCの電源線上に第1のスイッチSW1を設け、制御用電源電圧V1の低下時に第1のスイッチSW1をOFFすることで、フォトカプラPCの電源を遮断するので、簡易な構成で電源遮断回路17を構成することができると共に、電源遮断制御を容易に行うことができる。
さらにまた、電源遮断回路17を第1のスイッチSW1と第2のスイッチSW2とを含んで構成し、リセット信号/RESETに加えてPWMイネーブル信号/PWM_ENを用いてフォトカプラPCの電源遮断を行うので、過電流等のアラーム信号によってもPWM信号の出力を停止することができる。
Claims (6)
- 複数のスイッチング素子を有し、パルス幅変調信号によって当該スイッチング素子がオンオフされることでモータを駆動制御するモータ駆動手段を備えるモータ制御装置であって、
前記パルス幅変調信号の指示信号を生成する演算手段と、
前記演算手段で生成された前記パルス幅変調信号の指示信号が入力されて、前記モータ駆動手段に前記パルス幅変調信号を伝達可能なPWM信号伝達手段と、
前記演算手段の電源電圧を監視する電源監視手段と、
前記電源監視手段で前記演算手段の電源電圧が所定の閾値電圧まで低下したことを検出したとき、前記PWM信号伝達手段の電源を遮断する電源遮断手段と、を備えることを特徴とするモータ制御装置。 - 前記PWM信号伝達手段は、入出力間が電気的に絶縁されたフォトカプラを含んで構成されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
- 前記電源遮断手段は、
前記PWM信号伝達手段の電源線上に設けられ、当該電源線の導通と遮断とを切換可能な第1のスイッチを備え、
前記電源監視手段が前記演算手段の電源電圧が前記閾値電圧まで低下したことを検出したことに対応して出力される電圧低下検出信号によって、前記電源線が遮断されるように前記第1のスイッチを制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ制御装置。 - 前記第1のスイッチはバイポーラトランジスタ及びFETの何れか一方であって、
前記電源遮断手段は、前記第1のスイッチの制御電極に流れる電流を制御するFETからなる第2のスイッチをさらに備え、
前記第2のスイッチのゲートに、前記演算手段の電源電圧が前記閾値電圧まで低下したことを検出したときLレベルとなる前記電圧低下検出信号が入力され、ソースに、前記PWM信号伝達手段による前記パルス幅変調信号の伝達を許可するときにLレベルとなるPWMイネーブル信号が入力され、ドレインが、前記第1のスイッチの制御電極に接続されていることを特徴とする請求項3に記載のモータ制御装置。 - 前記電源監視手段は、リセットICにより構成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のモータ制御装置。
- 前記請求項1〜5の何れか1項に記載のモータ制御装置によって駆動制御されることを特徴とするモータ。
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