JP2012248952A - 固体撮像装置、撮像装置、および信号読み出し方法 - Google Patents

固体撮像装置、撮像装置、および信号読み出し方法 Download PDF

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Abstract

【課題】信号品質の劣化を低減すると共にチップ面積の増大を抑制し、かつ、ゲインの低下を低減する。
【解決手段】本発明の一態様に係る固体撮像装置は、画素を構成する回路要素が配置された第1の基板と第2の基板とが電気的に接続されている固体撮像装置であって、前記画素は、前記第1の基板に配置された光電変換素子と、前記光電変換素子で発生した信号を増幅して増幅信号を出力する増幅回路と、前記第2の基板に配置され、前記増幅回路から出力された前記増幅信号を蓄積する信号蓄積回路と、前記信号蓄積回路に蓄積された前記増幅信号を前記画素から出力する第1の出力経路と、前記増幅回路から出力された前記増幅信号を、前記信号蓄積回路を介さずに前記画素から出力する第2の出力経路とを切り替える切り替え回路と、を有することを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、画素を構成する回路素子が配置された第1の基板と第2の基板とが電気的に接続されている固体撮像装置および撮像装置に関する。また、本発明は、画素から信号を読み出す信号読み出し方法に関する。
近年、ビデオカメラや電子スチルカメラなどが広く一般に普及している。これらのカメラには、CCD(Charge Coupled Device)型や増幅型の固体撮像装置が使用されている。増幅型の固体撮像装置は、光が入射する画素の光電変換部が生成・蓄積した信号電荷を、画素に設けられた増幅部に導き、増幅部が増幅した信号を画素から出力する。増幅型の固体撮像装置では、このような画素が二次元マトリクス状に複数配置されている。増幅型の固体撮像装置には、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)トランジスタを用いたCMOS型固体撮像装置等がある。
従来、一般的なCMOS型固体撮像装置は、二次元マトリクス状に配列された各画素の光電変換部が生成した信号電荷を行毎に順次読み出す方式を採用している。この方式では、各画素の光電変換部における露光のタイミングは、信号電荷の読み出しの開始と終了によって決まるため、行毎に露光のタイミングが異なる。このため、このようなCMOS型固体撮像装置を用いて動きの速い被写体を撮像すると、撮像した画像内で被写体が歪んでしまう。
この被写体の歪みを無くすために、信号電荷の蓄積の同時性を実現する同時撮像機能(グローバルシャッタ機能)が提案されている。また、グローバルシャッタ機能を有するCMOS型固体撮像装置の用途が多くなりつつある。グローバルシャッタ機能を有するCMOS型固体撮像装置では、通常、光電変換部が生成した信号電荷を、読み出しが行われるまで蓄えておくために、遮光性を持った蓄積容量部を有することが必要となる。このような従来のCMOS型固体撮像装置は、全画素を同時に露光した後、各光電変換部が生成した信号電荷を全画素で同時に各蓄積容量部に転送して一旦蓄積しておき、この信号電荷を所定の読み出しタイミングで順次画素信号に変換して読み出している。
ただし、従来のグローバルシャッタ機能を有するCMOS型固体撮像装置では、光電変換部と蓄積容量部とを同一基板の同一平面上に作りこまねばならず、チップ面積の増大が避けられない。さらに、蓄積容量部に蓄積された信号電荷を読み出すまでの待機期間中に、光に起因するノイズや、蓄積容量部で発生するリーク電流(暗電流)に起因するノイズにより信号の品質が劣化してしまうという問題がある。
この問題を解決するために、単位セル毎に配線層側にマイクロパッドを形成したMOSイメージセンサチップと、MOSイメージセンサチップのマイクロパッドに対応する位置の配線層側にマイクロパッドを形成した信号処理チップとをマイクロバンプによって接続してなる固体撮像装置が特許文献1に開示されている。また、光電変換部が形成された第1の基板と、複数のMOSトランジスタが形成された第2の基板とを貼り合わせた固体撮像装置によりチップ面積の増大を防ぐ方法が特許文献2に開示されている。
特開2006−49361号公報 特開2010−219339号公報
特許文献1においては、MOSイメージセンサチップのセルは、光電変換素子と増幅トランジスタ等を含み(特許文献1の図5、図12)、信号処理チップのセルは、MOSイメージセンサチップのセルから出力される信号をデジタル化した後にメモリに格納する構成(特許文献1の図8、9)をとっている。このように信号をデジタル化しているため、2つのチップを用いて固体撮像装置を構成しているにも拘わらず、チップ面積の増大を避ける効果が十分ではなく、現在の微細化技術では、むしろチップ面積が増大してしまうという問題がある。
特許文献2においては、従来のグローバルシャッタ機能を有する画素を構成する回路要素を2つの基板に分けて配置している(特許文献2の図9)。このため、チップ面積の増大を避けることが可能である。また、MOSイメージセンサチップの蓄積容量部に蓄積された信号電荷を読み出すまでの待機期間中に画素に入射する光に起因するノイズがMOSイメージセンサチップから信号処理チップに移動する現象が抑制されるため、このノイズによる信号品質の劣化を避けることが可能である。しかし、一般的に蓄積容量部ではリーク電流(暗電流)に起因するノイズが発生しており、このノイズによる信号品質の劣化が生じるという問題がある。
詳細については後述するが、上記のノイズによる信号品質の劣化を低減するように固体撮像装置を構成した場合、画素1から信号を出力する出力経路における一部の回路要素のゲインが1よりも小さいため、信号のゲインが低下する。このゲインの低下を低減することがより望ましい。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであって、信号品質の劣化を低減すると共にチップ面積の増大を抑制し、かつ、ゲインの低下を低減することを目的とする。
本発明の一態様に係る固体撮像装置は、画素を構成する回路要素が配置された第1の基板と第2の基板とが電気的に接続されている固体撮像装置であって、前記画素は、前記第1の基板に配置された光電変換素子と、前記光電変換素子で発生した信号を増幅して増幅信号を出力する増幅回路と、前記第2の基板に配置され、前記増幅回路から出力された前記増幅信号を蓄積する信号蓄積回路と、前記信号蓄積回路に蓄積された前記増幅信号を前記画素から出力する第1の出力経路と、前記増幅回路から出力された前記増幅信号を、前記信号蓄積回路を介さずに前記画素から出力する第2の出力経路とを切り替える切り替え回路と、を有することを特徴とする。
本発明の他の態様に係る固体撮像装置は、画素を構成する回路要素が配置された第1の基板と第2の基板とが電気的に接続される固体撮像装置であって、前記画素は、前記第1の基板に配置された光電変換素子と、前記光電変換素子で発生した信号をゲートに受け、前記ゲートに受けた信号を増幅して、ソースおよびドレインの一方から増幅信号を出力する増幅トランジスタと、前記第2の基板に配置され、前記増幅トランジスタから出力された前記増幅信号を蓄積するメモリ回路と、前記メモリ回路に蓄積された前記増幅信号をソースおよびドレインの一方に受け、当該ソースおよびドレインの一方に受けた前記増幅信号をソースおよびドレインの他方から前記画素の外部の信号線に出力する出力トランジスタと、前記増幅トランジスタと前記メモリ回路との間の電気的に接続された経路に配置されたスイッチであって、前記信号蓄積回路に蓄積された前記増幅信号を前記画素から出力する第1の出力経路と、前記増幅回路から出力された前記増幅信号を、前記信号蓄積回路を介さずに前記画素から出力する第2の出力経路とを切り替える前記スイッチと、を有することを特徴とする。
本発明の他の態様に係る撮像装置は、画素を構成する回路要素が配置された第1の基板と第2の基板とが電気的に接続されている撮像装置であって、前記画素は、前記第1の基板に配置された光電変換素子と、前記光電変換素子で発生した信号を増幅して増幅信号を出力する増幅回路と、前記第2の基板に配置され、前記増幅回路から出力された前記増幅信号を蓄積する信号蓄積回路と、前記信号蓄積回路に蓄積された前記増幅信号を前記画素から出力する第1の出力経路と、前記増幅回路から出力された前記増幅信号を、前記信号蓄積回路を介さずに前記画素から出力する第2の出力経路とを切り替える切り替え回路と、を有することを特徴とする撮像装置。
本発明の他の態様に係る撮像装置は、画素を構成する回路要素が配置された第1の基板と第2の基板とが電気的に接続される撮像装置であって、前記画素は、前記第1の基板に配置された光電変換素子と、前記光電変換素子で発生した信号をゲートに受け、前記ゲートに受けた信号を増幅して、ソースおよびドレインの一方から増幅信号を出力する増幅トランジスタと、前記第2の基板に配置され、前記増幅トランジスタから出力された前記増幅信号を蓄積するメモリ回路と、前記メモリ回路に蓄積された前記増幅信号をソースおよびドレインの一方に受け、当該ソースおよびドレインの一方に受けた前記増幅信号をソースおよびドレインの他方から前記画素の外部の信号線に出力する出力トランジスタと、前記増幅トランジスタと前記メモリ回路との間の電気的に接続された経路に配置されたスイッチであって、前記信号蓄積回路に蓄積された前記増幅信号を前記画素から出力する第1の出力経路と、前記増幅回路から出力された前記増幅信号を、前記信号蓄積回路を介さずに前記画素から出力する第2の出力経路とを切り替える前記スイッチと、を有することを特徴とする撮像装置。
本発明の他の態様に係る信号読み出し方法は、画素を構成する回路素子が配置された第1の基板と第2の基板とが電気的に接続されている固体撮像装置の前記画素から信号を読み出す信号読み出し方法であって、前記第1の基板に配置された前記光電変換素子で発生した信号を増幅回路により増幅して増幅信号を出力するステップと、前記増幅回路から出力された前記増幅信号を、前記第2の基板に配置された信号蓄積回路に蓄積するステップと、前記信号蓄積回路に蓄積された前記増幅信号を前記画素から出力する第1の出力経路と、前記増幅回路から出力された前記増幅信号を、前記信号蓄積回路を介さずに前記画素から出力する第2の出力経路とのいずれかを選択して前記増幅信号を前記画素から出力するステップと、を有することを特徴とする信号読み出し方法。
本発明の一実施形態による撮像装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による撮像装置が備える撮像部の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による撮像装置が備える撮像部の断面図および平面図である。 本発明の一実施形態による撮像装置が備える画素の回路構成を示す回路図である。 本発明の一実施形態による撮像装置が備える画素の回路構成を示す回路図である。 本発明の一実施形態による撮像装置が備える画素の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態による撮像装置が備える画素の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態による撮像装置が備える画素を3グループに分類した状態を示す参考図である。 本発明の一実施形態による撮像装置が備える画素の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態による撮像装置が備える画素の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態による撮像装置が備える画素の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態による撮像装置が備える画素の動作を示すタイミングチャートである。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態を説明する。以下の詳細な説明は、一例として特定の詳細な内容を含んでいる。以下の詳細な内容にいろいろなバリエーションや変更を加えたとしても、そのバリエーションや変更を加えた内容が本発明の範囲を超えないことは、当業者であれば当然理解できる。したがって、以下で説明する各種の実施形態は、権利を請求された発明の一般性を失わせることはなく、また、権利を請求された発明に対して何ら限定を加えることもない。
図1は、本実施形態による撮像装置の構成を示している。本発明の一態様に係る撮像装置は、撮像機能を有する電子機器であればよく、デジタルカメラのほか、デジタルビデオカメラ、内視鏡等であってもよい。
図1に示す撮像装置は、レンズ201と、撮像部202と、画像処理部203と、表示部204と、駆動制御部205と、レンズ制御部206と、カメラ制御部207と、カメラ操作部208とを備えている。図1にはメモリカード209も示されているが、このメモリカード209を撮像装置に対して着脱可能に構成することによって、メモリカード209は撮像装置に固有の構成でなくても構わない。
図1に示す各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPU、メモリ等の電気回路部品や、レンズ等の光学部品、ボタン、スイッチ等の操作部品など各種部品で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現できるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックとして描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウェア、ソフトウェアの組合せによって色々な形態で実現できることは、当業者であれば当然理解できる。
レンズ201は、固体撮像装置(固体撮像素子)を構成する撮像部202の撮像面に被写体の光学像を結像するための撮影レンズである。撮像部202は、レンズ201によって結像された被写体の光学像を光電変換によりデジタルの画像信号に変換して出力する。画像処理部203は、撮像部202から出力される画像信号に種々のデジタル的な画像処理を施す。この画像処理部203は、画像信号を記録用に処理する第1画像処理部203aと、画像信号を表示用に処理する第2画像処理部203bとを備えている。
表示部204は、画像処理部203の第2画像処理部203bにより表示用に画像処理された画像信号に基づき画像を表示する。この表示部204は、静止画像を再生表示することができると共に、被撮像範囲の画像をリアルタイムに表示する動画(ライブビュー)表示を行うことができるようになっている。駆動制御部205は、カメラ制御部207からの指示に基づいて撮像部202の動作を制御する。レンズ制御部206は、カメラ制御部207からの指示に基づいて、レンズ201の絞りや焦点位置を制御する。
カメラ制御部207は、撮像装置全体を制御する。カメラ制御部207の動作は、撮像装置が内蔵するROMに格納されているプログラムに規定されている。カメラ制御部207は、このプログラムを読み出して、プログラムが規定する内容に従って、各種の制御を行う。カメラ操作部208は、ユーザが撮像装置に対する各種の操作入力を行うための操作用の各種部材を有し、操作入力の結果に基づく信号をカメラ制御部207へ出力する。カメラ操作部208の具体例として、撮像装置の電源をオン・オフするための電源スイッチ、静止画撮影を指示するためのレリーズボタン、静止画撮影モードを単写モードと連写モードの間で切り替えるための静止画撮影モードスイッチなどが挙げられる。メモリカード209は、第1画像処理部203aにより記録用に処理された画像信号を保存するための記録媒体である。
図2は、撮像部202の構成を示している。撮像部202は、複数の画素1を有する画素部2と、垂直走査回路3と、列処理回路4と、水平読み出し回路5と、出力アンプ6と、制御回路7とを有する。図2に示す各回路要素の配置位置は実際の配置位置と必ずしも一致するわけではない。
画素部2では、複数の画素1が2次元の行列状に配列されている。図2では、10行×12列の120個の画素1が配列されているが、図2に示す画素の配列は一例であり、行数および列数は2以上であればよい。また、図2は、それぞれの画素1が行列状に配列されている様子を模式的に示した図であり、図2に示すようにそれぞれの画素1が分離して配置されているわけではない。後述するように、実際には複数の画素間で一部の回路要素を共有している。
本実施形態では、撮像部202が有する全画素からなる領域を画素信号の読み出し対象領域とするが、撮像部202が有する全画素からなる領域の一部を読み出し対象領域としてもよい。読み出し対象領域は、少なくとも有効画素領域の全画素を含むことが望ましい。また、読み出し対象領域は、有効画素領域の外側に配置されているオプティカルブラック画素(常時遮光されている画素)を含んでもよい。オプティカルブラック画素から読み出した画素信号は、例えば暗電流成分の補正に使用される。
垂直走査回路3は、例えばシフトレジスタで構成されており、行単位で画素1の駆動制御を行う。この駆動制御には、画素1のリセット動作、蓄積動作、信号読み出し動作等が含まれる。この駆動制御を行うため、垂直走査回路3は、行毎に設けられている制御信号線8を介してそれぞれの画素1へ制御信号(制御パルス)を出力し、画素1を行毎に独立して制御する。垂直走査回路3が駆動制御を行うことによって、列毎に設けられている垂直信号線9へ画素1から画素信号が出力される。
列処理回路4は、列毎の垂直信号線9に接続されており、画素1から出力された画素信号に対してノイズ除去や増幅等の信号処理を行う。水平読み出し回路5は、例えばシフトレジスタで構成されており、画素信号を読み出す画素列を選択して、選択した画素列に係る列処理回路4を順次選択し、列処理回路4から画素信号を順次水平信号線10へ出力することにより画素信号を読み出す。出力アンプ6は、水平信号線10へ出力された画素信号に対して信号処理を行い、出力端子11を介して外部へ画素信号を出力する。制御回路7は、垂直走査回路3、列処理回路4、水平読み出し回路5等の動作の基準となるクロック信号や制御信号等を生成し、垂直走査回路3、列処理回路4、水平読み出し回路5等へ出力する。
図3は撮像部202の断面構造(図3(a))および平面構造(図3(b))を示している。撮像部202は、画素1を構成する回路要素(光電変換素子や、トランジスタ、容量等)が配置された2枚の基板(第1基板20、第2基板21)が重なった構造を有する。画素1を構成する回路要素は第1基板20と第2基板21に分配して配置されている。第1基板20と第2基板21は、画素1の駆動時に2枚の基板間で電気信号を授受可能なように電気的に接続されている。
第1基板20の2つの主面(側面よりも相対的に表面積が大きい表面)のうち、光Lが照射される側の主面側に光電変換素子が形成されており、第1基板20に照射された光は光電変換素子に入射する。第1基板20の2つの主面のうち、光Lが照射される側の主面とは反対側の主面には、第2基板21との接続用の電極である多数のマイクロパッド22が形成されている。1画素毎あるいは複数画素毎に1つのマイクロパッド22が配置される。また、第2基板21の2つの主面のうち、第1基板20と対向する側の主面において、マイクロパッド22と対応する位置には、第1基板20との接続用の電極である多数のマイクロパッド23が形成されている。
マイクロパッド22とマイクロパッド23の間にはマイクロバンプ24が形成されている。第1基板20と第2基板21は、マイクロパッド22とマイクロパッド23が互いに対向するように重ねて配置され、マイクロパッド22とマイクロパッド23間がマイクロバンプ24によって電気的に接続されるように一体化されている。マイクロパッド22、マイクロバンプ24、マイクロパッド23は、第1基板20と第2基板21を接続する接続部を構成する。第1基板20に配置されている光電変換素子で発生した信号電荷に基づく信号は、マイクロパッド22、マイクロバンプ24、マイクロパッド23を介して第2基板21へ出力される。
第1基板20の2つの主面のうち、光Lが照射される側の主面とは反対側の主面の周辺部には、マイクロパッド22と同様の構造を有するマイクロパッド25が形成されている。第2基板21の2つの主面のうち、第1基板20と対向する側の主面において、マイクロパッド25と対応する位置には、マイクロパッド23と同様の構造を有するマイクロパッド26が形成されている。マイクロパッド25とマイクロパッド26の間にはマイクロバンプ27が形成されている。第1基板20に配置された回路要素、または第2基板21に配置された回路要素を駆動するための電源電圧等は、マイクロパッド25、マイクロバンプ27、マイクロパッド26を介して第1基板20から第2基板21へ、または第2基板21から第1基板20へ供給される。
第2基板21の2つの主面のうち一方の主面の周辺部には、第1基板20、第2基板21以外の系とのインターフェースとして使用されるパッド28が形成されている。パッド28に代えて、第2基板21を貫通する貫通電極を設け、貫通電極を外部接続用の電極として使用してもよい。図3に示す例では第1基板20と第2基板21の主面の面積が異なるが、第1基板20と第2基板21の主面の面積が同じであってもよい。また、マイクロバンプを設けずに、第1基板20の表面に設けたマイクロパッド(第1の電極)と、第2基板21の表面に設けたマイクロパッド(第2の電極)とを直接貼り合わせることにより第1基板20と第2基板21を接続してもよい。
画素1を構成する回路要素は第1基板20と第2基板21に分散して配置されている。画素1以外の垂直走査回路3、列処理回路4、水平読み出し回路5、出力アンプ6、制御回路7に関しては、それぞれ第1基板20と第2基板21のどちらに配置されていてもよい。また、垂直走査回路3、列処理回路4、水平読み出し回路5、出力アンプ6、制御回路7のそれぞれを構成する回路要素が第1基板20と第2基板21に分散して配置されていてもよい。画素1以外の構成についても第1基板20と第2基板21の間で信号の授受が必要となる場合があるが、画素1と同様にマイクロパッドとマイクロバンプを使用して第1基板20と第2基板21を接続したり、マイクロパッド同士を直接接続して第1基板20と第2基板21を接続したりすることが可能である。
図4は画素1の回路構成を示している。画素1は、光電変換素子101と、転送トランジスタ102と、FD(フローティングディフュージョン)103と、FDリセットトランジスタ104と、第1増幅トランジスタ105と、電流源106と、クランプ容量107と、サンプルトランジスタ108と、アナログメモリリセットトランジスタ109と、アナログメモリ110と、第2増幅トランジスタ111と、選択トランジスタ112と、切り替えトランジスタ113とを有する。図4に示す各回路要素の配置位置は実際の配置位置と必ずしも一致するわけではない。
光電変換素子101の一端は接地されている。転送トランジスタ102のドレイン端子は光電変換素子101の他端に接続されている。転送トランジスタ102のゲート端子は垂直走査回路3に接続されており、転送パルスΦTXが供給される。FD103の一端は転送トランジスタ102のソース端子に接続されており、FD103の他端は接地されている。FDリセットトランジスタ104のドレイン端子は電源電圧VDDに接続されており、FDリセットトランジスタ104のソース端子は転送トランジスタ102のソース端子に接続されている。FDリセットトランジスタ104のゲート端子は垂直走査回路3に接続されており、FDリセットパルスΦRSTが供給される。
第1増幅トランジスタ105のドレイン端子は電源電圧VDDに接続されている。第1増幅トランジスタ105の入力部であるゲート端子は転送トランジスタ102のソース端子に接続されている。電流源106の一端は第1増幅トランジスタ105のソース端子に接続されており、電流源106の他端は接地されている。一例として、ドレイン端子が第1増幅トランジスタ105のソース端子に接続され、ソース端子が接地され、ゲート端子が垂直走査回路3に接続されたトランジスタで電流源106を構成してもよい。
クランプ容量107の一端は第1増幅トランジスタ105のソース端子および電流源106の一端に接続されている。サンプルトランジスタ108のドレイン端子はクランプ容量107の他端に接続されている。サンプルトランジスタ108のゲート端子は垂直走査回路3に接続されており、サンプルパルスΦSHが供給される。
アナログメモリリセットトランジスタ109のドレイン端子は電源電圧VDDに接続されており、アナログメモリリセットトランジスタ109のソース端子はサンプルトランジスタ108のソース端子に接続されている。アナログメモリリセットトランジスタ109のゲート端子は垂直走査回路3に接続されており、クランプ&メモリリセットパルスΦCLが供給される。
アナログメモリ110の一端はサンプルトランジスタ108のソース端子に接続されており、アナログメモリ110の他端は接地されている。第2増幅トランジスタ111のドレイン端子は電源電圧VDDに接続されている。第2増幅トランジスタ111の入力部を構成するゲート端子はサンプルトランジスタ108のソース端子に接続されている。選択トランジスタ112のドレイン端子は第2増幅トランジスタ111のソース端子に接続されており、選択トランジスタ112のソース端子は垂直信号線9に接続されている。選択トランジスタ112のゲート端子は垂直走査回路3に接続されており、選択パルスΦSELが供給される。
切り替えトランジスタ113のドレイン端子は第1増幅トランジスタ105のソース端子、電流源106の一端、およびクランプ容量107の一端に接続されている。切り替えトランジスタ113のソース端子は第2増幅トランジスタ111のソース端子および選択トランジスタ112のドレイン端子に接続されている。切り替えトランジスタ113のゲート端子は垂直走査回路3に接続されており、切り替えパルスΦSWが供給される。上述した各トランジスタに関しては極性を逆にし、ソース端子とドレイン端子を上記と逆にしてもよい。
光電変換素子101は、例えばフォトダイオードであり、入射した光に基づく信号電荷を生成(発生)し、生成(発生)した信号電荷を保持・蓄積する。転送トランジスタ102は、光電変換素子101に蓄積された信号電荷をFD103に転送するトランジスタである。転送トランジスタ102のオン/オフは、垂直走査回路3からの転送パルスΦTXによって制御される。FD103は、光電変換素子101から転送された信号電荷を一時的に保持・蓄積する容量である。
FDリセットトランジスタ104は、FD103をリセットするトランジスタである。FDリセットトランジスタ104のオン/オフは、垂直走査回路3からのFDリセットパルスΦRSTによって制御される。FDリセットトランジスタ104と転送トランジスタ102を同時にオンにすることによって、光電変換素子101をリセットすることも可能である。FD103/光電変換素子101のリセットは、FD103/光電変換素子101に蓄積されている電荷量を制御してFD103/光電変換素子101の状態(電位)を基準状態(基準電位、リセットレベル)に設定することである。
第1増幅トランジスタ105は、ゲート端子に入力される、FD103に蓄積されている信号電荷に基づく信号を増幅した増幅信号をソース端子から出力するトランジスタである。電流源106は、第1増幅トランジスタ105の負荷として機能し、第1増幅トランジスタ105を駆動する電流を第1増幅トランジスタ105に供給する。第1増幅トランジスタ105と電流源106はソースフォロワ回路を構成する。
クランプ容量107は、第1増幅トランジスタ105から出力される増幅信号の電圧レベルをクランプ(固定)する容量である。サンプルトランジスタ108は、クランプ容量107の他端の電圧レベルをサンプルホールドし、アナログメモリ110に蓄積するトランジスタである。サンプルトランジスタ108のオン/オフは、垂直走査回路3からのサンプルパルスΦSHによって制御される。
アナログメモリリセットトランジスタ109は、アナログメモリ110をリセットするトランジスタである。アナログメモリリセットトランジスタ109のオン/オフは、垂直走査回路3からのクランプ&メモリリセットパルスΦCLによって制御される。アナログメモリ110のリセットは、アナログメモリ110に蓄積されている電荷量を制御してアナログメモリ110の状態(電位)を基準状態(基準電位、リセットレベル)に設定することである。アナログメモリ110は、サンプルトランジスタ108によってサンプルホールドされたアナログ信号を保持・蓄積する。
アナログメモリ110の容量は、FD103の容量よりも大きな容量に設定される。アナログメモリ110には、単位面積当たりのリーク電流(暗電流)の少ない容量であるMIM(Metal Insulator Metal)容量やMOS(Metal Oxide Semiconductor)容量を使用することがより望ましい。これによって、ノイズに対する耐性が向上し、高品質な信号が得られる。
第2増幅トランジスタ111は、ゲート端子に入力される、アナログメモリ110に蓄積されている信号電荷に基づく信号を増幅した増幅信号をソース端子から出力するトランジスタである。第2増幅トランジスタ111と、垂直信号線9に接続された、負荷となる電流源(図示せず)とはソースフォロワ回路を構成する。選択トランジスタ112は、画素1を選択し、第2増幅トランジスタ111の出力を垂直信号線9に伝えるトランジスタである。選択トランジスタ112のオン/オフは、垂直走査回路3からの選択パルスΦSELによって制御される。
切り替えトランジスタ113は、画素1から信号を出力する出力経路(読み出し経路)を切り替えるトランジスタである。本実施形態の画素1は2つの出力経路を有する。第1の出力経路は、アナログメモリ110に蓄積されている信号電荷に基づく信号を出力する経路であり、サンプルトランジスタ108のソース端子に接続されたアナログメモリ110の一端から第2増幅トランジスタ111および選択トランジスタ112を介して垂直信号線9に至るまでの電気的に接続された経路を含む。第2の出力経路は、第1増幅トランジスタ105から出力された増幅信号を、アナログメモリ110を介さずに画素1から出力する経路であり、第1増幅トランジスタ105のソース端子から切り替えトランジスタ113および選択トランジスタ112を介して垂直信号線9に至るまでの電気的に接続された経路を含む。切り替えトランジスタ113のオン/オフによって、第1の出力経路および第2の出力経路が切り替わる。切り替えトランジスタ113がオフである期間は第1の出力経路が選択され、切り替えトランジスタ113がオンである期間は第2の出力経路が選択される。
FD103が信号電荷を保持している期間中、信号品質の劣化の原因となるノイズが信号電荷に重畳する。このノイズの主な要因は、FD103のリーク電流による電荷と、光電変換素子101以外の部分に入射する光に起因する電荷である。第1の出力経路が選択された場合、アナログメモリ110に蓄積された信号電荷に基づく信号が画素1から出力されるため、信号品質の劣化を低減した信号を得ることが可能となる。アナログメモリ110に信号電荷を蓄積することにより信号品質の劣化を低減できる理由については後述する。
前述したグローバルシャッタ機能による動作(グローバルシャッタ動作)は、信号電荷の蓄積の同時性を実現し、被写体の歪みを低減できるため、主に静止画用信号の読み出しに使用される。グローバルシャッタ動作では、全画素を同時に露光した後、各光電変換素子が生成した信号電荷を全画素で同時にFDに転送して一旦蓄積しておき、この信号電荷に基づく信号を行毎に順次読み出す。このため、例えば画素配列の上側の行から下側の行に向かって行毎に画素を走査して信号を読み出す場合、より下側に位置する画素では、FD103が信号電荷を保持している期間が長くなる。この期間が長いほど、信号電荷に重畳するノイズが多くなる。このノイズによる信号品質の劣化を低減するため、本実施形態では第1の出力経路を介して静止画用信号が出力される。
しかし、クランプ容量107およびサンプルトランジスタ108の合計のゲインが1よりも小さく、かつ第2増幅トランジスタ111のゲインが1よりも小さいため、第1の出力経路を介して信号を出力すると、信号のゲインが低下する。一方、動画用信号の読み出しに関しては、後述する読み出し動作(いわゆるローリングシャッタ動作)により、FD103が信号電荷を保持する期間を短くし、この期間に信号電荷に重畳するノイズの影響を無視することが可能となる。このため、動画用信号に関しては、ノイズによる信号品質の劣化を低減するための第1の出力経路を使用する必要がない。このような理由から、本実施形態では第2の出力経路を介して動画用信号が読み出される。したがって、動画用信号のゲインの低下を低減することができる。
図4に示す回路要素のうち、光電変換素子101は第1基板20に配置され、アナログメモリ110は第2基板21に配置され、他の回路要素は第1基板20と第2基板21のいずれかに配置される。図4の破線D1は第1基板20と第2基板21の境界線を示している。第1基板20には、光電変換素子101と、転送トランジスタ102と、FD103と、FDリセットトランジスタ104と、第1増幅トランジスタ105とが配置されている。第2基板21には、電流源106と、クランプ容量107と、サンプルトランジスタ108と、アナログメモリリセットトランジスタ109と、アナログメモリ110と、第2増幅トランジスタ111と、選択トランジスタ112と、切り替えトランジスタ113とが配置されている。
第1基板20の第1増幅トランジスタ105から出力された増幅信号は、マイクロパッド22、マイクロバンプ24、およびマイクロパッド23を介して第2基板21へ出力される。また、電源電圧VDDは、マイクロパッド25、マイクロバンプ27、およびマイクロパッド26を介して第1基板20と第2基板21の間で授受される。
図4では、マイクロパッド22、マイクロバンプ24、マイクロパッド23を含む接続部が第1増幅トランジスタ105のソース端子と、電流源106の一端、クランプ容量107の一端、および切り替えトランジスタ113のドレイン端子との間の経路に配置されているが、これに限らない。接続部は、光電変換素子101からアナログメモリ110までの電気的に接続された経路上のどこに配置されていてもよい。
図5は、第1基板20と第2基板21の境界線の例を示している。破線D1〜D5は、第1基板20と第2基板21の境界線として可能な例を示している。第1基板20と第2基板21の境界線は、破線D1〜D5のいずれであってもよく、これら以外もあり得る。破線D1については上述した通りである。破線D2が示す例では、光電変換素子101の他端と転送トランジスタ102のドレイン端子との間の経路に接続部が配置される。破線D3が示す例では、転送トランジスタ102のソース端子と、FD103の一端、FDリセットトランジスタ104のソース端子、および第1増幅トランジスタ105のゲート端子との間の経路に接続部が配置される。
破線D4が示す例では、クランプ容量107の他端とサンプルトランジスタ108のドレイン端子との間の経路に接続部が配置されると共に、第1増幅トランジスタ105のソース端子、電流源106の一端、およびクランプ容量107の一端と切り替えトランジスタ113のドレイン端子との間の経路に接続部が配置される。破線D5が示す例では、サンプルトランジスタ108のソース端子と、アナログメモリリセットトランジスタ109のソース端子、アナログメモリ110の一端、および第2増幅トランジスタ111のゲート端子との間の経路に接続部が配置されると共に、第1増幅トランジスタ105のソース端子、電流源106の一端、およびクランプ容量107の一端と切り替えトランジスタ113のドレイン端子との間の経路に接続部が配置される。
次に、画素1の動作を説明する。以下では、本実施形態の動作の基本となるグローバルシャッタ動作およびローリングシャッタ動作を説明した後、ローリングシャッタ動作によりライブビュー表示用の動画用信号を取得しながらグローバルシャッタ動作により記録用の静止画用信号を複数フレームに渡って取得する連写時の動作を説明する。
<グローバルシャッタ動作>
図6は、グローバルシャッタ動作時に垂直走査回路3から任意の1行分の画素1に供給される制御信号を示している。図6を用いて、グローバルシャッタ動作を説明する。グローバルシャッタ動作では、切り替えパルスΦSWは“L”(Low)レベルに保たれるため、切り替えトランジスタ113はオフである。このため、グローバルシャッタ動作では、第1の出力経路を介して画素1から信号が出力される。
時刻t1において、全ての画素1(以下、全画素と記載する)へ出力される転送パルスΦTXが“L”(Low)レベルから“H”(High)レベルに変化することで、全画素の転送トランジスタ102がオンとなる。同時に、全画素へ出力されるFDリセットパルスΦRSTが“L”レベルから“H”レベルに変化することで、全画素のFDリセットトランジスタ104がオンとなる。これによって、光電変換素子101がリセットされる。
続いて、時刻t2において、全画素へ出力される転送パルスΦTXおよびFDリセットパルスΦRSTが“H”レベルから“L”レベルに変化することで、全画素の転送トランジスタ102およびFDリセットトランジスタ104がオフとなる。これによって、全画素の光電変換素子101のリセットが終了し、全画素の露光(信号電荷の蓄積)が一括して(同時に)開始される。
露光期間内の時刻t3において、全画素へ出力されるクランプ&メモリリセットパルスΦCLが“L”レベルから“H”レベルに変化することで、全画素のアナログメモリリセットトランジスタ109がオンとなる。これによって、全画素のアナログメモリ110がリセットされる。同時に、全画素へ出力されるサンプルパルスΦSHが“L”レベルから“H”レベルに変化することで、全画素のサンプルトランジスタ108がオンとなる。これによって、クランプ容量107の他端の電位が電源電圧VDDにリセットされると共に、サンプルトランジスタ108がクランプ容量107の他端の電位のサンプルホールドを開始する。
続いて、露光期間内の時刻t4において、全画素へ出力されるFDリセットパルスΦRSTが“L”レベルから“H”レベルに変化することで、全画素のFDリセットトランジスタ104がオンとなる。これによって、全画素のFD103がリセットされる。
続いて、露光期間内の時刻t5において、全画素へ出力されるFDリセットパルスΦRSTが“H”レベルから“L”レベルに変化することで、全画素のFDリセットトランジスタ104がオフとなる。これによって、全画素のFD103のリセットが終了する。FD103のリセットを行うタイミングは露光期間中であればよいが、露光期間の終了直前のタイミングでFD103のリセットを行うことによって、FD103のリーク電流によるノイズをより低減することができる。
続いて、露光期間内の時刻t6において、全画素へ出力されるクランプ&メモリリセットパルスΦCLが“H”レベルから“L”レベルに変化することで、全画素のアナログメモリリセットトランジスタ109がオフとなる。これによって、全画素のアナログメモリ110のリセットが終了する。この時点でクランプ容量107は、第1増幅トランジスタ105から出力される増幅信号(FD103のリセット後の増幅信号)をクランプしている。
続いて、時刻t7において、全画素へ出力される転送パルスΦTXが“L”レベルから“H”レベルに変化することで、全画素の転送トランジスタ102がオンとなる。これによって、全画素の光電変換素子101に蓄積されている信号電荷が、転送トランジスタ102を介してFD103に転送され、FD103に蓄積される。
続いて、時刻t8において、全画素へ出力される転送パルスΦTXが“H”レベルから“L”レベルに変化することで、全画素の転送トランジスタ102がオフとなる。これによって、全画素の露光(信号電荷の蓄積)が一括して(同時に)終了する。さらに、時刻t9において、全画素へ出力されるサンプルパルスΦSHが“H”レベルから“L”レベルに変化することで、全画素のサンプルトランジスタ108がオフとなる。これによって、サンプルトランジスタ108がクランプ容量107の他端の電位のサンプルホールドを終了する。
FD103のリセットが終了した後に光電変換素子101からFD103に信号電荷が転送されることによるFD103の一端の電位の変化をΔVfd、第1増幅トランジスタ105のゲインをα1とすると、光電変換素子101からFD103に信号電荷が転送されることによる第1増幅トランジスタ105のソース端子の電位の変化ΔVamp1はα1×ΔVfdとなる。
アナログメモリ110とサンプルトランジスタ108の合計のゲインをα2とすると、光電変換素子101からFD103に信号電荷が転送された後のサンプルトランジスタ108のサンプルホールドによるアナログメモリ110の一端の電位の変化ΔVmemはα2×ΔVamp1、すなわちα1×α2×ΔVfdとなる。アナログメモリ110のリセットが終了した時点のアナログメモリ110の一端の電位は電源電圧VDDであるため、光電変換素子101からFD103に信号電荷が転送された後、サンプルトランジスタ108によってサンプルホールドされたアナログメモリ110の一端の電位Vmemは以下の(1)式となる。(1)式において、ΔVmem<0、ΔVfd<0である。
Vmem=VDD+ΔVmem
=VDD+α1×α2×ΔVfd ・・・(1)
また、α2は以下の(2)式となる。(2)式において、CLはクランプ容量107の容量値であり、CSHはアナログメモリ110の容量値である。ゲインの低下をより小さくするため、クランプ容量107の容量値CLはアナログメモリ110の容量値CSHよりも大きいことがより望ましい。
Figure 2012248952
時刻t9以降、アナログメモリ110に蓄積されている信号電荷に基づく信号が行毎に順次読み出される。本実施形態の例では、1行目、2行目、3行目、・・・n行目(最終行目)の順番で画素1から行毎に信号が読み出される(ローリング読み出し)。
時刻t9から行に応じた期間が経過した時刻t10において、読み出し対象の行の画素1へ出力される選択パルスΦSELが“L”レベルから“H”レベルに変化することで、読み出し対象の行の画素1の選択トランジスタ112がオンとなる。これによって、(1)式に示した電位Vmemに基づく信号が選択トランジスタ112を介して垂直信号線9へ出力される。続いて、時刻t11において、読み出し対象の行の画素1へ出力される選択パルスΦSELが“H”レベルから“L”レベルに変化することで、読み出し対象の行の画素1の選択トランジスタ112がオフとなる。
続いて、時刻t12において、読み出し対象の行の画素1へ出力されるクランプ&メモリリセットパルスΦCLが“L”レベルから“H”レベルに変化することで、読み出し対象の行の画素1のアナログメモリリセットトランジスタ109がオンとなる。これによって、読み出し対象の行の画素1のアナログメモリ110がリセットされる。続いて、時刻t13において、読み出し対象の行の画素1へ出力されるクランプ&メモリリセットパルスΦCLが“H”レベルから“L”レベルに変化することで、読み出し対象の行の画素1のアナログメモリリセットトランジスタ109がオフとなる。
続いて、時刻t14において、読み出し対象の行の画素1へ出力される選択パルスΦSELが“L”レベルから“H”レベルに変化することで、読み出し対象の行の画素1の選択トランジスタ112がオンとなる。これによって、アナログメモリ110をリセットしたときのアナログメモリ110の一端の電位に基づく信号が選択トランジスタ112を介して垂直信号線9へ出力される。続いて、時刻t15において、読み出し対象の行の画素1へ出力される選択パルスΦSELが“H”レベルから“L”レベルに変化することで、読み出し対象の行の画素1の選択トランジスタ112がオフとなる。
列処理回路4は、(1)式に示した電位Vmemに基づく信号と、アナログメモリ110をリセットしたときのアナログメモリ110の一端の電位に基づく信号との差分をとった差分信号を生成する。この差分信号は、(1)式に示した電位Vmemと電源電圧VDDとの差分に基づく信号であり、光電変換素子101に蓄積された信号電荷がFD103に転送された直後のFD103の一端の電位と、FD103の一端がリセットされた直後のFD103の電位との差分ΔVfdに基づく信号である。したがって、アナログメモリ110をリセットすることによるノイズ成分と、FD103をリセットすることによるノイズ成分とを抑圧した、光電変換素子101に蓄積された信号電荷に基づく信号成分を得ることができる。
列処理回路4から出力された信号は、水平読み出し回路5によって水平信号線10へ出力される。出力アンプ6は、水平信号線10へ出力された信号を処理し、出力端子11から画素信号として出力する。以上で、読み出し対象の行の画素1からの信号の読み出しが終了する。時刻t9以降の期間では、読み出し対象の行を順次選択しながら、上記と同様の動作により画素1から信号が読み出される。
グローバルシャッタ動作では、全画素一括で光電変換素子101からFD103に転送された信号電荷をFD103が各画素1の読み出しタイミングまで保持していなければならない。FD103が信号電荷を保持している期間中にノイズが発生すると、FD103が保持している信号電荷にノイズが重畳され、信号品質(S/N)が劣化する。
FD103が信号電荷を保持している期間(以下、保持期間と記載)中に発生するノイズの主な要因は、FD103のリーク電流による電荷(以下、リーク電荷と記載)と、光電変換素子101以外の部分に入射する光に起因する電荷(以下、光電荷と記載)である。単位時間に発生するリーク電荷と光電荷をそれぞれqid、qpnとし、保持期間の長さをtcとすると、保持期間中に発生するノイズ電荷Qnは(qid+qpn)tcとなる。
FD103の容量をCfd、アナログメモリ110の容量をCmemとし、CfdとCmemの比(Cmem/Cfd)をAとする。また、前述したように、第1増幅トランジスタ105のゲインをα1、アナログメモリ110とサンプルトランジスタ108の合計のゲインをα2とする。露光期間中に光電変換素子101で発生した信号電荷をQphとすると、露光期間の終了後にアナログメモリ110に保持される信号電荷はA×α1×α2×Qphとなる。
光電変換素子101からFD103に転送された信号電荷に基づく信号は時刻t9までにサンプルトランジスタ108によってサンプルホールドされ、アナログメモリ110に格納される。したがって、FD103に信号電荷が転送されてからアナログメモリ110に信号電荷が格納されるまでの時間は短く、FD103で発生したノイズは無視することができる。アナログメモリ110が信号電荷を保持している期間に発生するノイズを上記と同じQnと仮定すると、S/NはA×α1×α2×Qph/Qnとなる。
一方、特許文献2に記載された従来技術のように、容量蓄積部に保持された信号電荷を、増幅トランジスタを介して画素から読み出す場合のS/NはQph/Qnとなる。したがって、本実施形態のS/Nは従来技術のS/NのA×α1×α2倍となる。A×α1×α2が1よりも大きくなるようにアナログメモリ110の容量値を設定する(例えば、アナログメモリ110の容量値をFD103の容量値よりも十分大きくする)ことによって、信号品質の劣化を低減することができる。
<ローリングシャッタ動作>
図7は、ローリングシャッタ動作時に垂直走査回路3から任意の1行分の画素1に供給される制御信号を示している。図7を用いて、ローリングシャッタ動作を説明する。ローリングシャッタ動作では、第2の出力経路を介して画素1から信号が出力される。このため、第1の出力経路を介した信号の出力に係るクランプ&メモリリセットパルスΦCLおよびサンプルパルスΦSHは“L”レベルに保たれる。
時刻t21において、読み出し対象の行の画素1へ出力される切り替えパルスΦSWが“L”レベルから“H”レベルに変化することで、読み出し対象の行の画素1の切り替えトランジスタ113がオンとなる。これによって、第2の出力経路が選択される。
続いて、時刻t22において、読み出し対象の行の画素1へ出力される転送パルスΦTXが“L”レベルから“H”レベルに変化することで、読み出し対象の行の画素1の転送トランジスタ102がオンとなる。同時に、読み出し対象の行の画素1へ出力されるFDリセットパルスΦRSTが“L”レベルから“H”レベルに変化することで、読み出し対象の行の画素1のFDリセットトランジスタ104がオンとなる。これによって、読み出し対象の行の画素1の光電変換素子101がリセットされる。
続いて、時刻t23において、読み出し対象の行の画素1へ出力される転送パルスΦTXおよびFDリセットパルスΦRSTが“H”レベルから“L”レベルに変化することで、読み出し対象の行の画素1の転送トランジスタ102およびFDリセットトランジスタ104がオフとなる。これによって、読み出し対象の行の画素1の光電変換素子101のリセットが終了し、読み出し対象の行の画素1の露光(信号電荷の蓄積)が開始される。
露光期間内の時刻t24において、読み出し対象の行の画素1へ出力される選択パルスΦSELが“L”レベルから“H”レベルに変化することで、読み出し対象の行の画素1の選択トランジスタ112がオンとなる。続いて、露光期間内の時刻t25において、読み出し対象の行の画素1へ出力されるFDリセットパルスΦRSTが“L”レベルから“H”レベルに変化することで、読み出し対象の行の画素1のFDリセットトランジスタ104がオンとなる。これによって、読み出し対象の行の画素1のFD103がリセットされる。また、リセット後のFD103の一端の電位に基づく信号(リセット信号)が第1増幅トランジスタ105から出力され、切り替えトランジスタ113および選択トランジスタ112を介して垂直信号線9へ出力される。
続いて、露光期間内の時刻t26において、読み出し対象の行の画素1へ出力されるFDリセットパルスΦRSTが“H”レベルから“L”レベルに変化することで、読み出し対象の行の画素1のFDリセットトランジスタ104がオフとなる。
続いて、時刻t27において、読み出し対象の行の画素1へ出力される転送パルスΦTXが“L”レベルから“H”レベルに変化することで、読み出し対象の行の画素1の転送トランジスタ102がオンとなる。これによって、読み出し対象の行の画素1の光電変換素子101に蓄積されている信号電荷が、転送トランジスタ102を介してFD103に転送され、FD103に蓄積される。続いて、時刻t28において、読み出し対象の行の画素1へ出力される転送パルスΦTXが“H”レベルから“L”レベルに変化することで、読み出し対象の行の画素1の転送トランジスタ102がオフとなる。これによって、読み出し対象の行の画素1の露光(信号電荷の蓄積)が終了する。
光電変換素子101に蓄積されている信号電荷がFD103に転送された時点で切り替えトランジスタ113および選択トランジスタ112がオンである。このため、光電変換素子101から転送された信号電荷が蓄積されているFD103の一端の電位に基づく信号(光信号)が第1増幅トランジスタ105から出力され、切り替えトランジスタ113および選択トランジスタ112を介して垂直信号線9へ出力される。
列処理回路4は、リセット後のFD103の一端の電位に基づくリセット信号と、光電変換素子101から転送された信号電荷が蓄積されているFD103の一端の電位に基づく光信号との差分をとった差分信号を生成する。光信号には、FD103をリセットすることによるノイズ成分が含まれるため、列処理回路4が差分信号を生成することによって、FD103をリセットすることによるノイズ成分を抑圧した、光電変換素子101に蓄積された信号電荷に基づく信号成分を得ることができる。
列処理回路4から出力された信号は、水平読み出し回路5によって水平信号線10へ出力される。出力アンプ6は、水平信号線10へ出力された信号を処理し、出力端子11から画素信号として出力する。
続いて、時刻t29において、読み出し対象の行の画素1へ出力される選択パルスΦSELが“H”レベルから“L”レベルに変化することで、読み出し対象の行の画素1の選択トランジスタ112がオフとなる。続いて、時刻t30において、読み出し対象の行の画素1へ出力される切り替えパルスΦSWが“H”レベルから“L”レベルに変化することで、読み出し対象の行の画素1の切り替えトランジスタ113がオフとなる。以上で、読み出し対象の行の画素1からの信号の読み出しが終了する。ローリングシャッタ動作では、図7に示した動作を単位として、読み出し対象の行を順次選択しながら、上記と同様の動作により画素1から信号が読み出される。
グローバルシャッタ動作では、画素1からの信号の出力が開始されるタイミング(図6の時刻t10)が行毎に異なる。このため、画素1からの信号の出力が開始されるタイミングが遅い行では、FD103が保持している信号電荷にノイズが重畳され、信号品質(S/N)が劣化する。これに対して、ローリングシャッタ動作では、どの行の画素1についても、露光期間終了直後に光信号が画素1から出力される。このため、FD103が保持する信号電荷に重畳するノイズの影響を無視することが可能となる。したがって、ローリングシャッタ動作では、第2の出力経路を介して画素1から信号を読み出すことで、ゲインの低下を低減することができる。
<連写時の動作>
ローリングシャッタ動作によりライブビュー表示用の動画用信号を取得しながらグローバルシャッタ動作により記録用の静止画用信号を複数フレームに渡って取得する連写時の動作を説明する。連写時の動作では、全画素は3つのグループ(読み出し行群)に分類される。図8は、全画素を3つのグループに分類した例を示している。全画素の上側の略3分の1の画素1は第1読み出し行群(g-A)に分類され、全画素の下側の略3分の1の画素1は第3読み出し行群(g-C)に分類され、第1読み出し行群と第3読み出し行群の間に位置する画素1は第2読み出し行群(g-B)に分類される。
図8に示す例では全画素が占める領域において各グループの画素1の位置に偏りがあるが、各グループの画素1が均等に分散するようにしてもよい。例えば、第1読み出し行群、第2読み出し行群、第3読み出し行群の画素1を行単位で交互に繰り返し配列してもよい。
図9は連写時の動作を模式的に示している。図9の縦方向は行位置を示しており、横方向は時間を示している。連写時には、全画素で一括して露光が行われた後、読み出し行群毎に静止画用信号を読み出す合間に動画用信号を読み出す。動画用信号の読み出しは、全画素の一部を間引いた画素1で行われる。例えば、3行に1行の割合で画素1から動画用信号が読み出される。
まず、全画素の光電変換素子101がリセットされ(PD一括リセット)、全画素の露光が一括して開始される。続いて、露光の開始から所定の露光期間Tgsが経過すると、全画素の光電変換素子101から信号電荷がFD103に転送され(信号電荷一括転送)、全画素の露光が一括して終了する。上記の動作は図6の時刻t1から時刻t9までの動作に対応する。
全画素の露光が終了した後、読み出し期間Rgs1において、第1読み出し行群の画素1から静止画用信号を読み出す動作が行われる。読み出し期間Rgs1における動作は図6の時刻t9以降の動作に対応する。第1読み出し行群の画素1から静止画用信号を読み出す動作が終了した後、読み出し期間Rrs1において、全画素の一部を間引いた画素1から動画用信号を読み出す動作が行われる。読み出し期間Rrs1における動作は図7の動作に対応する。画像処理部203の第2画像処理部203bは、撮像部202から出力された動画用信号を表示用に処理する。表示部204は、第2画像処理部203bによって処理された動画用信号に基づいて画像(ライブビュー画像)を表示する。
全画素の一部を間引いた画素1から動画用信号を読み出す動作が終了した後、読み出し期間Rgs2において、第2読み出し行群の画素1から静止画用信号を読み出す動作が行われる。読み出し期間Rgs2における動作は図6の時刻t9以降の動作に対応する。第2読み出し行群の画素1から静止画用信号を読み出す動作が終了した後、読み出し期間Rrs2において、全画素の一部を間引いた画素1から動画用信号を読み出す動作が行われる。読み出し期間Rrs2における動作は図7の動作に対応する。画像処理部203の第2画像処理部203bは、撮像部202から出力された動画用信号を表示用に処理する。表示部204は、第2画像処理部203bによって処理された動画用信号に基づいて画像(ライブビュー画像)を表示する。
全画素の一部を間引いた画素1から動画用信号を読み出す動作が終了した後、読み出し期間Rgs3において、第3読み出し行群の画素1から静止画用信号を読み出す動作が行われる。読み出し期間Rgs3における動作は図6の時刻t9以降の動作に対応する。第3読み出し行群の画素1から静止画用信号を読み出す動作が終了すると、1フレームの動作が終了する。画像処理部203の第1画像処理部203aは、第1読み出し行群、第2読み出し行群、第3読み出し行群のそれぞれの画素1から読み出した静止画用信号を記録用に処理し、1枚(1フレーム)の静止画データをメモリカード209に記録する。
1フレームの動作が終了した後、上記と同様に次のフレームの動作が行われる。上記の1フレームの動作を繰り返し行うことで、複数フレームの静止画用信号を読み出すと共に、静止画用信号の読み出しの合間に動画用信号を取得することができる。
図10、図11、図12は、図9に示した1フレームの動作における第1読み出し行群、第2読み出し行群、第3読み出し行群のそれぞれの画素1の動作を示している。図10は、第1読み出し行群に属する1行分の画素1の動作を示している。
1フレームの動作の開始後、静止画用の露光期間Tgsが経過して、読み出し期間Rgs1において静止画用信号を読み出すまでの動作は、図6に示した動作に対応する。図10に示す時刻t2,t8,t15はそれぞれ図6の時刻t2,t8,t15に対応する。静止画用信号の読み出しが終了した後、動画用信号が読み出される(図10のLV信号(RS)取得期間1)。動画用の露光期間Trs1で光電変換素子101に信号電荷が蓄積され、読み出し期間Rrs1でリセット信号と光信号とが読み出される。図10に示す時刻t23,t24,t28はそれぞれ図7の時刻t23,t24,t28に対応する。
動画用信号の読み出しが終了し、第2読み出し行群の静止画用信号を読み出すための読み出し期間Rgs2が経過した後、動画用信号が読み出される(図10のLV信号(RS)取得期間2)。動画用の露光期間Trs2で光電変換素子101に信号電荷が蓄積され、読み出し期間Rrs2でリセット信号と光信号とが読み出される。図10に示す時刻t23,t24,t28はそれぞれ図7の時刻t23,t24,t28に対応する。動画用信号の読み出しが終了し、第3読み出し行群の静止画用信号を読み出すための読み出し期間Rgs3が経過すると、1フレームの動作が終了する。
図11は、第2読み出し行群に属する1行分の画素1の動作を示している。1フレームの動作の開始後、静止画用の露光期間Tgsが経過するまでの動作は、図6に示した動作に対応する。図11に示す時刻t2,t8はそれぞれ図6の時刻t2,t8に対応する。静止画用の露光期間Tgsが終了し、第1読み出し行群の静止画用信号を読み出すための読み出し期間Rgs1が経過した後、動画用信号が読み出される(図11のLV信号(RS)取得期間1)。動画用の露光期間Trs1で光電変換素子101に信号電荷が蓄積され、読み出し期間Rrs1でリセット信号と光信号とが読み出される。図11に示す時刻t23,t24,t28はそれぞれ図7の時刻t23,t24,t28に対応する。
動画用信号の読み出しが終了した後、読み出し期間Rgs2において第2読み出し行群の画素1から静止画用信号が読み出される。図11に示す時刻t15は図6の時刻t15に対応する。第2読み出し行群の静止画用信号の読み出しが終了した後、動画用信号が読み出される(図10のLV信号(RS)取得期間2)。動画用の露光期間Trs2で光電変換素子101に信号電荷が蓄積され、読み出し期間Rrs2でリセット信号と光信号とが読み出される。図10に示す時刻t23,t24,t28はそれぞれ図7の時刻t23,t24,t28に対応する。動画用信号の読み出しが終了し、第3読み出し行群の静止画用信号を読み出すための読み出し期間Rgs3が経過すると、1フレームの動作が終了する。
図12は、第3読み出し行群に属する1行分の画素1の動作を示している。1フレームの動作の開始後、静止画用の露光期間Tgsが経過するまでの動作は、図6に示した動作に対応する。図12に示す時刻t2,t8はそれぞれ図6の時刻t2,t8に対応する。静止画用の露光期間Tgsが終了し、第1読み出し行群の静止画用信号を読み出すための読み出し期間Rgs1が経過した後、動画用信号が読み出される(図12のLV信号(RS)取得期間1)。動画用の露光期間Trs1で光電変換素子101に信号電荷が蓄積され、読み出し期間Rrs1でリセット信号と光信号とが読み出される。図12に示す時刻t23,t24,t28はそれぞれ図7の時刻t23,t24,t28に対応する。
動画用信号の読み出しが終了し、第2読み出し行群の静止画用信号を読み出すための読み出し期間Rgs2が経過した後、動画用信号が読み出される(図10のLV信号(RS)取得期間2)。動画用の露光期間Trs2で光電変換素子101に信号電荷が蓄積され、読み出し期間Rrs2でリセット信号と光信号とが読み出される。図12に示す時刻t23,t24,t28はそれぞれ図7の時刻t23,t24,t28に対応する。
動画用信号の読み出しが終了した後、読み出し期間Rgs3において第3読み出し行群の画素1から静止画用信号が読み出される。図12に示す時刻t15は図6の時刻t15に対応する。第3読み出し行群の静止画用信号の読み出しが終了すると、1フレームの動作が終了する。
本実施形態では、ローリングシャッタ動作による動画用信号の読み出しを任意の画素1で行うことが可能である。したがって、例えば、任意のブロック領域の画素1のみから読み出した動画用信号を利用して拡大表示を行うことが可能となる。また、レンズ201のフォーカス制御を行うための評価値(例えば画像のコントラスト値)を得るために、上記のようにして読み出した動画用信号を利用することも可能となる。
上述したように、本実施形態によれば、画素を構成する回路要素を2枚の基板のそれぞれに配置し、増幅回路(第1増幅トランジスタ105)から出力された増幅信号をデジタル化せずに信号蓄積回路(アナログメモリ110)に蓄積することによって、チップ面積の増大を抑制することができる(多画素化も容易となる)。さらに、信号蓄積回路(アナログメモリ110)を設けたことによって、信号品質の劣化を低減することができる。
本実施形態では、アナログメモリ110に蓄積されている信号電荷に基づく信号を出力する第1の出力経路と、第1増幅トランジスタ105から出力された増幅信号を、アナログメモリ110を介さずに画素1から出力する第2の出力経路とが選択可能である。グローバルシャッタ動作時に第1の出力経路を介して画素1から静止画用信号を出力することによって、信号品質の劣化を低減することができる。また、ローリングシャッタ動作時に第2の出力経路を介して画素1から動画用信号を出力することによって、ゲインの低下を低減することができる。
また、画素の全ての回路要素を1枚の基板に配置する場合と比較して、第1基板の光電変換素子の面積を大きくすることが可能となるため、感度が向上する。さらに、アナログメモリを用いることによって、第2基板に設ける信号蓄積用の領域の面積を小さくすることができる。
また、全画素の光電変換素子101が一括して露光(信号電荷の蓄積)を開始することで画像内の被写体の歪みを低減することができる。さらに、全画素の光電変換素子101が一括して露光(信号電荷の蓄積)の開始および終了を行うグローバルシャッタを実現することができる。
また、アナログメモリ110の容量値をFD103の容量値よりも大きくする(例えば、アナログメモリ110の容量値をFD103の容量値の5倍以上にする)ことによって、アナログメモリ110が保持する信号電荷が、FD103が保持する信号電荷よりも大きくなる。このため、アナログメモリ110のリーク電流による信号劣化の影響を小さくすることができる。
また、クランプ容量107およびサンプルトランジスタ108を設けることによって、第1基板20で発生するノイズを低減することができる。第1基板20で発生するノイズには、第1増幅トランジスタ105に接続される回路(例えばFDリセットトランジスタ104)の動作に由来して第1増幅トランジスタ105の入力部で発生するノイズ(例えばリセットノイズ)や、第1増幅トランジスタ105の動作特性に由来するノイズ(例えば第1増幅トランジスタ105の回路閾値のばらつきによるノイズ)等がある。
また、アナログメモリ110をリセットしたときの信号と、光電変換素子101からFD103へ信号電荷を転送することによって発生する第1増幅トランジスタ105の出力の変動に応じた信号とを時分割で画素1から出力し、画素1の外部で各信号の差分処理を行うことによって、第2基板21で発生するノイズを低減することができる。第2基板21で発生するノイズには、第2増幅トランジスタ111に接続される回路(例えばアナログメモリリセットトランジスタ109)の動作に由来して第2増幅トランジスタ111の入力部で発生するノイズ(例えばリセットノイズ)等がある。
本発明に係る増幅回路(増幅トランジスタ)は例えば第1増幅トランジスタ105に対応し、本発明に係る信号蓄積回路(メモリ回路)は例えばアナログメモリ110に対応し、本発明に係る切り替え回路(スイッチ)は例えば切り替えトランジスタ113に対応する。また、本発明に係るリセット回路は例えばFDリセットトランジスタ104に対応し、本発明に係るノイズ低減回路は例えばクランプ容量107およびサンプルトランジスタ108に対応し、本発明に係るクランプ部(クランプ容量)は例えばクランプ容量107に対応し、本発明に係るサンプルホールド部(トランジスタ)は例えばサンプルトランジスタ108に対応する。
また、本発明に係る第1のリセット回路は例えば転送トランジスタ102およびFDリセットトランジスタ104に対応し、本発明に係る第2のリセット回路は例えばFDリセットトランジスタ104に対応し、本発明に係る転送回路は例えば転送トランジスタ102に対応する。また、本発明に係る第2の増幅回路は例えば第2増幅トランジスタ111に対応し、本発明に係る第3のリセット回路は例えばアナログメモリリセットトランジスタ109に対応し、本発明に係る出力トランジスタは例えば選択トランジスタ112に対応し、本発明に係る差分処理回路は例えば列処理回路4に対応する。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について詳述してきたが、具体的な構成は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。上記では、2枚の基板が接続部で接続されている固体撮像装置の構成を示したが、3枚以上の基板が接続部で接続されていてもよい。3枚以上の基板が接続部で接続される固体撮像装置の場合、3枚以上の基板のうち2枚の基板が第1の基板と第2の基板に相当する。
例えば、本発明の一態様に係る固体撮像装置は、
「画素を構成する回路要素が配置された第1の基板と第2の基板とが電気的に接続されている固体撮像装置であって、
前記画素は、
前記第1の基板に配置された光電変換手段と、
前記光電変換手段で発生した信号を増幅して増幅信号を出力する増幅手段と、
前記第2の基板に配置され、前記増幅手段から出力された前記増幅信号を蓄積する信号蓄積手段と、
前記信号蓄積手段に蓄積された前記増幅信号を前記画素から出力する第1の出力経路と、前記増幅手段から出力された前記増幅信号を、前記信号蓄積手段を介さずに前記画素から出力する第2の出力経路とを切り替える切り替え手段と、
を有することを特徴とする固体撮像装置。」
であってもよい。
例えば、本発明の一態様に係る撮像装置は、
「画素を構成する回路要素が配置された第1の基板と第2の基板とが電気的に接続されている撮像装置であって、
前記画素は、
前記第1の基板に配置された光電変換手段と、
前記光電変換手段で発生した信号を増幅して増幅信号を出力する増幅手段と、
前記第2の基板に配置され、前記増幅手段から出力された前記増幅信号を蓄積する信号蓄積手段と、
前記信号蓄積手段に蓄積された前記増幅信号を前記画素から出力する第1の出力経路と、前記増幅手段から出力された前記増幅信号を、前記信号蓄積手段を介さずに前記画素から出力する第2の出力経路とを切り替える切り替え手段と、
を有することを特徴とする撮像装置。」
であってもよい。
上述した各構成要素や各処理プロセスの任意の組合せを実現するコンピュータプログラムプロダクトも本発明の態様として有効である。コンピュータプログラムプロダクトとは、プログラムコードが記録された記録媒体(DVD媒体,ハードディスク媒体、メモリ媒体など)、プログラムコードが記録されたコンピュータ、プログラムコードが記録されたインターネットシステム(例えば、サーバとクライアント端末を含むシステム)など、プログラムコードが組み込まれた記録媒体、装置、機器やシステムをいう。この場合、上述した各構成要素や各処理プロセスは各モジュールで実装され、その実装されたモジュールからなるプログラムコードがコンピュータプログラムプロダクト内に記録される。
例えば、本発明の一態様に係るコンピュータプログラムプロダクトは、
「画素を構成する回路素子が配置された第1の基板と第2の基板とが電気的に接続されている固体撮像装置の前記画素から信号を読み出す処理をコンピュータに実行させるためのプログラムコードが記録されたコンピュータプログラムプロダクトであって、
前記第1の基板に配置された前記光電変換素子で発生した信号を増幅回路により増幅して増幅信号を出力するモジュールと、
前記増幅回路から出力された前記増幅信号を、前記第2の基板に配置された信号蓄積回路に蓄積するモジュールと、
前記信号蓄積回路に蓄積された前記増幅信号を前記画素から出力する第1の出力経路と、前記増幅回路から出力された前記増幅信号を、前記信号蓄積回路を介さずに前記画素から出力する第2の出力経路とのいずれかを選択して前記増幅信号を前記画素から出力するモジュールと、
を含むプログラムコードが記録されたコンピュータプログラムプロダクト。」
であってもよい。
上述した実施形態による各構成要素や各処理プロセスの任意の組合せを実現するためのプログラムも本発明の態様として有効である。このプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータに読み込ませ、実行させることで、本発明の目的を達成することができる。
ここで、「コンピュータ」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上述したプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータから、伝送媒体を介して、あるいは伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように、情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上述したプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能を、コンピュータに既に記録されているプログラムとの組合せで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、上述した各構成要素や各処理プロセスとして、色々な代替物、変形物、等価物を用いることができる。本明細書に開示された実施形態において、1または複数の機能を実行するために、1つの部品を複数の部品と置き換えてもよいし、複数の部品を1つの部品で置き換えてもよい。このような置換が、本発明の目的を達成するために適切に作用しない場合を除き、このような置換は、本発明の範囲内である。したがって、本発明の範囲は、上記の説明を参照して決められるものではなく、請求項により決められるべきであり、均等物の全範囲も含まれる。請求項において、明示的に断らない限り、各構成要素は1またはそれ以上の数量である。請求項において「〜のための手段」のような語句を用いて明示的に記載する場合を除いて、請求項がミーンズ・プラス・ファンクションの限定を含むものと解してはならない。
本明細書に使用される用語は特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本発明を制限しようとするものではない。本明細書においては、単数形で用語が使用されている場合でも、複数形を排除することが文脈で明確に示されていない限り、その用語は複数形をも同様に含む。
1・・・画素、2・・・画素部、3・・・垂直走査回路、4・・・列処理回路、5・・・水平読み出し回路、6・・・出力アンプ、7・・・制御回路、20・・・第1基板、21・・・第2基板、22,23,25,26・・・マイクロパッド、24,27・・・マイクロバンプ、28・・・パッド、101・・・光電変換素子、102・・・転送トランジスタ、103・・・FD、104・・・FDリセットトランジスタ、105・・・第1増幅トランジスタ、106・・・電流源、107・・・クランプ容量、108・・・サンプルトランジスタ、109・・・アナログメモリリセットトランジスタ、110・・・アナログメモリ、111・・・第2増幅トランジスタ、112・・・選択トランジスタ、113・・・切り替えトランジスタ、201・・・レンズ、202・・・撮像部、203・・・画像処理部、203a・・・第1画像処理部、203b・・・第2画像処理部、204・・・表示部、205・・・駆動制御部、206・・・レンズ制御部、207・・・カメラ制御部、208・・・カメラ操作部、209・・・メモリカード

Claims (20)

  1. 画素を構成する回路要素が配置された第1の基板と第2の基板とが電気的に接続されている固体撮像装置であって、
    前記画素は、
    前記第1の基板に配置された光電変換素子と、
    前記光電変換素子で発生した信号を増幅して増幅信号を出力する増幅回路と、
    前記第2の基板に配置され、前記増幅回路から出力された前記増幅信号を蓄積する信号蓄積回路と、
    前記信号蓄積回路に蓄積された前記増幅信号を前記画素から出力する第1の出力経路と、前記増幅回路から出力された前記増幅信号を、前記信号蓄積回路を介さずに前記画素から出力する第2の出力経路とを切り替える切り替え回路と、
    を有することを特徴とする固体撮像装置。
  2. 前記光電変換素子は、全画素で一括して露光を開始することを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記光電変換素子をリセットするリセット回路をさらに有し、
    前記リセット回路が全画素の前記光電変換素子を一括してリセットしてから所定期間が経過した後、
    全画素の前記光電変換素子で発生した信号を前記増幅回路が増幅して前記増幅信号を出力し、
    前記信号蓄積回路が前記増幅回路から出力された前記増幅信号を蓄積し、
    前記切り替え回路が前記第1の出力経路を選択しているとき、前記信号蓄積回路に蓄積された前記増幅信号を前記画素から出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  4. 前記増幅回路から出力された前記増幅信号中のノイズを低減するノイズ低減回路をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  5. 前記ノイズ低減回路は、
    前記増幅回路から出力された前記増幅信号をクランプするクランプ部と、
    前記クランプ部でクランプされた前記増幅信号に応じた信号をサンプルホールドして前記信号蓄積回路に蓄積するサンプルホールド部と、
    を有することを特徴とする請求項4に記載の固体撮像装置。
  6. 前記光電変換素子をリセットする第1のリセット回路と、
    前記増幅回路の入力部をリセットする第2のリセット回路と、
    前記光電変換素子で発生した信号を前記増幅回路の入力部に転送する転送回路と、
    前記信号蓄積回路に蓄積された前記増幅信号を増幅して第2の増幅信号を出力する第2の増幅回路と、
    前記第2の増幅回路の入力部をリセットする第3のリセット回路と、
    をさらに有することを特徴とする請求項5に記載の固体撮像装置。
  7. 前記第1のリセット回路が全画素の前記光電変換素子を一括してリセットした後、
    前記第2のリセット回路が全画素の前記増幅回路の入力部を一括してリセットし、
    前記増幅回路の入力部がリセットされた後の前記増幅回路から出力された前記増幅信号を前記クランプ部がクランプし、
    前記第1のリセット回路が全画素の前記光電変換素子を一括してリセットしてから所定期間が経過した後、全画素の前記光電変換素子で発生した信号を一括して前記転送回路が前記増幅回路の入力部に転送し、
    前記転送回路が前記信号を転送することによって発生する前記増幅信号の変動に応じた信号を前記サンプルホールド部がサンプルホールドして前記信号蓄積回路に蓄積した後、
    前記切り替え回路が前記第1の出力経路を選択しているとき、前記転送回路が前記信号を転送することによって発生する前記増幅信号の変動に応じた信号を前記サンプルホールド部がサンプルホールドして前記信号蓄積回路に蓄積した後の信号と、前記第3のリセット回路が前記第2の増幅回路の入力部をリセットした後の信号と、を前記画素から時分割で出力する
    ことを特徴とする請求項6に記載の固体撮像装置。
  8. 前記第1の出力経路で出力された2種類の信号の差分処理を行う差分処理回路をさらに有することを特徴とする請求項7に記載の固体撮像装置。
  9. 前記切り替え回路は、前記第1の出力経路と前記第2の出力経路とを切り替える、前記第2の基板に配置されたスイッチを有することを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  10. 前記切り替え回路は、前記増幅信号を静止画用信号として出力する場合には前記第1の出力経路を選択し、前記増幅信号を動画用信号として出力する場合には前記第2の出力経路を選択することを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  11. 前記第2の基板は、前記光電変換素子に入射する光が照射される前記第1の基板の表面とは反対側の表面と接続されることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  12. 画素を構成する回路要素が配置された第1の基板と第2の基板とが電気的に接続される固体撮像装置であって、
    前記画素は、
    前記第1の基板に配置された光電変換素子と、
    前記光電変換素子で発生した信号をゲートに受け、前記ゲートに受けた信号を増幅して、ソースおよびドレインの一方から増幅信号を出力する増幅トランジスタと、
    前記第2の基板に配置され、前記増幅トランジスタから出力された前記増幅信号を蓄積するメモリ回路と、
    前記メモリ回路に蓄積された前記増幅信号をソースおよびドレインの一方に受け、当該ソースおよびドレインの一方に受けた前記増幅信号をソースおよびドレインの他方から前記画素の外部の信号線に出力する出力トランジスタと、
    前記増幅トランジスタと前記メモリ回路との間の電気的に接続された経路に配置されたスイッチであって、前記信号蓄積回路に蓄積された前記増幅信号を前記画素から出力する第1の出力経路と、前記増幅回路から出力された前記増幅信号を、前記信号蓄積回路を介さずに前記画素から出力する第2の出力経路とを切り替える前記スイッチと、
    を有することを特徴とする固体撮像装置。
  13. 前記増幅トランジスタから出力された前記増幅信号をクランプするクランプ容量と、
    前記クランプ容量でクランプされた前記増幅信号に応じた信号をソースおよびドレインの一方に受け、当該ソースおよびドレインの一方に受けた信号をサンプルホールドして前記メモリ回路に蓄積するトランジスタと、
    をさらに有することを特徴とする請求項12に記載の固体撮像装置。
  14. 前記第1の基板と前記第2の基板とが接続部を介して電気的に接続されていることを特徴とする請求項13に記載の固体撮像装置。
  15. 前記接続部は、前記光電変換素子から前記メモリ回路までの電気的に接続された経路において、前記光電変換素子と前記増幅トランジスタの間、前記増幅トランジスタと前記クランプ容量の間、前記クランプ容量と前記トランジスタの間、または前記トランジスタと前記メモリ回路の間に配置されることを特徴とする請求項14に記載の固体撮像装置。
  16. 前記接続部は、バンプであることを特徴とする請求項15に記載の固体撮像装置。
  17. 前記接続部は、前記第1の基板の表面に形成された第1の電極と、前記第2の基板の表面に形成され、前記第1の電極と貼り合わされた第2の電極とを有することを特徴とする請求項16に記載の固体撮像装置。
  18. 画素を構成する回路要素が配置された第1の基板と第2の基板とが電気的に接続されている撮像装置であって、
    前記画素は、
    前記第1の基板に配置された光電変換素子と、
    前記光電変換素子で発生した信号を増幅して増幅信号を出力する増幅回路と、
    前記第2の基板に配置され、前記増幅回路から出力された前記増幅信号を蓄積する信号蓄積回路と、
    前記信号蓄積回路に蓄積された前記増幅信号を前記画素から出力する第1の出力経路と、前記増幅回路から出力された前記増幅信号を、前記信号蓄積回路を介さずに前記画素から出力する第2の出力経路とを切り替える切り替え回路と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
  19. 画素を構成する回路要素が配置された第1の基板と第2の基板とが電気的に接続される撮像装置であって、
    前記画素は、
    前記第1の基板に配置された光電変換素子と、
    前記光電変換素子で発生した信号をゲートに受け、前記ゲートに受けた信号を増幅して、ソースおよびドレインの一方から増幅信号を出力する増幅トランジスタと、
    前記第2の基板に配置され、前記増幅トランジスタから出力された前記増幅信号を蓄積するメモリ回路と、
    前記メモリ回路に蓄積された前記増幅信号をソースおよびドレインの一方に受け、当該ソースおよびドレインの一方に受けた前記増幅信号をソースおよびドレインの他方から前記画素の外部の信号線に出力する出力トランジスタと、
    前記増幅トランジスタと前記メモリ回路との間の電気的に接続された経路に配置されたスイッチであって、前記信号蓄積回路に蓄積された前記増幅信号を前記画素から出力する第1の出力経路と、前記増幅回路から出力された前記増幅信号を、前記信号蓄積回路を介さずに前記画素から出力する第2の出力経路とを切り替える前記スイッチと、
    を有することを特徴とする撮像装置。
  20. 画素を構成する回路素子が配置された第1の基板と第2の基板とが電気的に接続されている固体撮像装置の前記画素から信号を読み出す信号読み出し方法であって、
    前記第1の基板に配置された前記光電変換素子で発生した信号を増幅回路により増幅して増幅信号を出力するステップと、
    前記増幅回路から出力された前記増幅信号を、前記第2の基板に配置された信号蓄積回路に蓄積するステップと、
    前記信号蓄積回路に蓄積された前記増幅信号を前記画素から出力する第1の出力経路と、前記増幅回路から出力された前記増幅信号を、前記信号蓄積回路を介さずに前記画素から出力する第2の出力経路とのいずれかを選択して前記増幅信号を前記画素から出力するステップと、
    を有することを特徴とする信号読み出し方法。
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