JP2012248172A - 硬貨処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】硬貨取出容器65には、発光素子82および受光素子83が設けられていて、発光素子の発する光が受光素子83で受光されたか否かにより、硬貨取出容器65に残留硬貨があるか否かを検出する。シャッター68が開いて硬貨取出容器65から硬貨が取り出せる状態では、発光素子82をパルス発光制御回路87によりパルス発光させ、外来光の影響のない残留硬貨検知を行わせる。そして一旦シャッター68を閉じて硬貨取出容器65に外来光が進入しなくなったときには、直流発光制御回路86により発光素子82を直流発光をさせて、バラ硬貨が残っているか否かを正確に検知する。
【選択図】図7
Description
また、パルス光を用いて検出する場合、外来光の影響は受けないが、棒金硬貨ではなくバラ硬貨などの小さな硬貨は検出しにくく、検出精度を上げようとすればコストが高くなるといった課題があった。
この発明は、また、硬貨処理装置において、棒金硬貨の取り忘れ検出、および、バラ硬貨の取り忘れ検出の両方が良好に行える硬貨処理装置を提供することを他の目的とする。
請求項4記載の発明は、前記硬貨取出容器の底は、前記一端側から他端側を見たとき、中央が下方へ凹湾曲した底部を有しており、前記複数の発光素子および受光素子の対は、それぞれ、下方へ凹湾曲した底部に沿って配置され、底部に存在する硬貨によって発光素子から受光素子への検出光が遮られるように配列されていることを特徴とする、請求項3記載の硬貨処理装置である。
請求項2記載の発明によれば、直流光を用いた検出と、パルス光を用いた検出とでは、異なる受光回路によって受光信号を処理するため、受光信号の処理が適切に行え、硬貨の残留検出を正しく行える。また、第1の受光回路も第2の受光回路も、いずれも、比較的簡易な回路構成で実現でき、安価に装置を構成できる。
請求項4記載の発明によれば、硬貨取出容器の底が、硬貨の取り忘れの少ない下方へ凹湾曲した底部となっており、さらに、凹湾曲した底部に残った硬貨を確実に検出できる装置とすることができる。
図1は、この発明の一実施形態に係る硬貨処理装置の内部構成を示す側面図である。図2は、図1に示す硬貨処理装置における投出ユニットの構成を示す、図1のA−A矢視による側面図である。また、図3および図4は、図1に示す硬貨処理装置における投出ユニットの構成を示す、図2のB−B矢視による側面図である。
棒金硬貨収納ユニット21において、その枠体23に、断面が浅い上向きコ字状を有する多数のガイドレール24が前傾姿勢として上下方向に並ぶよう配設されている。各ガイドレール24には棒金トレイ25が当該ガイドレール24に沿って移動可能となるように装着されている。また、棒金トレイ25の前端近傍の側面にはストッパ26が突設されており、このストッパ26が各ガイドレール24の前端に設けられた各ストッパ27に当接することにより、棒金トレイ25の装着位置が定められるようになっている。
この実施形態に係る棒金硬貨収納ユニット21においては、図1には表わされていないが、2つの棒金トレイ25が横並び状に並列して収納されるようになっている。
ちなみに図1に示す実施の形態においては、上部の2段の棒金トレイ25が1円硬貨用、以下1段分の棒金トレイ25が5円硬貨用、以下5段分の棒金トレイ25が10円硬貨用、以下1段分の棒金トレイ25が50円硬貨用、以下4段分の棒金トレイ25が100円硬貨用、以下1段分の棒金トレイ25が500円硬貨用とされており、500円硬貨用の棒金トレイ25は他の金種のものに比べて若干厚く形成されている。
図2に示すように、投出ユニット22を構成する枠体39の一方の側枠39aの外面にはブロック40が取り付けられている。このブロック40は、垂直方向に延びるよう硬貨処理装置10の筐体20内に配設されたガイドロッド41に摺動自在に嵌挿されている。また、枠体39の他方の側枠39b側には一対のローラー43が設けられており、これらのローラー43は、垂直方向に延びるよう硬貨処理装置10の筐体20内に配設されたガイドレール42上でそれぞれ移動するよう回転するようになっている。このことにより、投出ユニット22は水平状態を保ちながらガイドロッド41やガイドレール42に沿って昇降されるようになっている。
より詳細には、投出ユニット22の枠体39の左右の側枠39a、39b間において棒金トレイ25に面する側の所要範囲の中央位置には中間枠39cが設けられている。そして、側枠39a、39bと中間枠39cとの間に、左右の棒金トレイ25用の各投出レバー50の各軸52が同一軸線上においてそれぞれ回転自在に設けられている。そして、これらの各軸52における、各棒金トレイ25の各スリット31に対応する位置に、各投出レバー50が左右一対ずつ固着されている。
押し上げ機構51は、投出されるべき棒金硬貨が収納された棒金トレイ25の真下に位置する1段下位の棒金トレイ25を後方へ押し上げて、その取出口29に位置する棒金硬貨Cを投出レバー50の回転半径外に退避させるものである。図2に示すように、各押し上げ機構51は、投出ユニット22の枠体39の中間枠39cを間にしてその左右位置に設けられている。
まず、硬貨処理装置10に棒金硬貨を補充する動作について説明する。棒金硬貨の補充動作を行うに当たり、棒金トレイ25を硬貨処理装置10の筐体20から取り出し、棒金トレイ25に所定金種の棒金硬貨Cを径方向に整列状態として収納する。そして、筐体20の後面の扉20aおよび棒金硬貨収納ユニット21の後部の扉35を開き、対応する各段のガイドレール24に棒金トレイ25を装填する。これにより、棒金トレイ25はガイドレール24の傾斜によってストッパ26、27が互いに当接するまで下降して停止する。その後、棒金硬貨収納ユニット21の後部の扉35および筐体20の後面の扉20aを閉じる。このようにして、硬貨処理装置10において棒金硬貨Cの投出が可能な状態となる。
次いで、投出レバー50がモータ53により図4における時計回りの方向に回動し、180°回動する間に棒金トレイ25の取出口29に位置する棒金硬貨Cを1本だけすくい上げてガイド部材64上へ移動させる。投出レバー50の180°回転は、センサS3よって停止位置が定められる。
図5および図6を参照して、取出容器65は、取り出すべき硬貨が収容される硬貨取出容器として機能するもので、上端に開放された取出口67を有している。取出口67は、前述したように、シャッター68により開閉可能になっている。シャッター68は、図5および図6に示す開いた状態から、図5において矢印で示すように下方へスライド移動し、または図6において矢印で示すように右方向へ水平にスライド移動して、取出口67は閉じた状態となる。硬貨取出容器65は、図5に示すように、中間枠39cにより左右2室に仕切られている。硬貨取出容器65の内底面80は、横方向(図5において左右方向)に真っ直ぐで、前後方向(図5において上下方向)において下方に向かって円弧状に凹湾曲した円弧状面となっていて、内底面80の前後方向中央部に収容された硬貨が集まるようにされている。また、内底面80は、その底面沿いに前後方向に延びるリブ81が等間隔で複数設けられている。リブ81は収容された硬貨を内底面80から少し浮かした状態にして、硬貨を取り出し易くするために設けられたものである。
図7は、一方の硬貨取出容器65に設けられた上述の発光素子82および受光素子83、ならびに発光制御回路を含む残留硬貨検出回路85の構成ブロック図である。残留硬貨検出回路85は、他方の硬貨取出容器65に対応しても設けられており、同様の構成をしている。以下では、一方の硬貨取出容器65に設けられた残留硬貨検出回路85について詳述する。
パルス受光回路91には、電流/電圧変換回路96、バンドパスフィルタ97、増幅回路98、整流回路99、平滑回路100、比較回路101および0/1信号生成回路102が含まれている。パルス受光回路91へ入力される検出電流信号は、たとえば図8(1)の信号波形であり、この電流信号は電流/電圧変換回路96において電圧信号に変換される(図8(2))。電圧信号に変換された信号成分には、外来光による影響(直流成分)が含まれている。そこで、バンドパスフィルタ97において外来光による直流成分を除去し、信号波形は図8(3)に示すものとなる。これを増幅回路98で増幅し(図8(4))、さらに整流回路99によって整流する(図8(5))。
図7に戻って、この実施形態では、シャッター68が開いた状態であるか、閉じた状態であるかに応じて、切換回路89、92により、直流発光制御回路86によって発光素子82を発光させ、その検出光を受光素子83で受光して、直流受光回路90で信号処理をするか、または、パルス発光制御回路87で発光素子82を発光させ、その検出信号を受光素子83で受光して、パルス受光回路91で処理するかを、切換えるようにしている。
図9は、硬貨取出容器65の内底面80にバラ硬貨が1枚残った状態の模式図で、(B)に示すように2つのリブ81の上にバラ硬貨が乗った状態であるとする。この場合、(A)に示すように、バラ硬貨は受光素子83cの検出光を一部遮り、また受光素子83dの検出光を一部遮る状態であり、受光素子83c、83dへの検出光を全て遮っているわけではない。
同様に、図10では、(B)に示すように、バラ硬貨が1本のリブ81に乗り上げて、斜め状態になった場合の模式図である。この場合においても、受光素子83bおよび83cは中途半端な光を検出することになる。従って、外来光の影響があると、受光素子83b、83cは、バラ硬貨を検出できない可能性がある。
図11は、図7に示すCPU88により実行される制御動作の一例を示す。図11の流れに沿って、図7に示す残留硬貨検出回路の動作について説明をする。
シャッター68が開いた旨のシャッター開信号が与えられると、CPU88は、切換回路89によってパルス発光制御回路87を選択し、また、切換回路92によってパルス受光回路91を選択する(ステップS2)。選択されたパルス発光制御回路87は、5つの発光素子82を順次パルス発光させる。これに応じて、5つの受光素子83は、順次残留硬貨検出信号を受光して、その信号はパルス受光回路91へ与えられる。そしてパルス受光回路91において、各受光素子83毎に、受光素子の検知出力が有るか(1)、無いか(0)の信号を生成してCPU88へ与える。CPU88では、シャッター68が開いた後、所定時間経過するのを待つ。すなわち、硬貨取出容器65から操作者が硬貨を取り終えるまでの時間を待つ。そして所定時間経過後にパルス受光回路91から残留硬貨有りを示す「1」信号が入力されているか否かを判別し(ステップS4)、入力されている場合は、残留硬貨有りとして、報知器103を用いて、視覚的または聴覚的に、操作者に残留硬貨が残っていることを知らせる(ステップS5)。
この実施形態は、以上のように残留硬貨の検出処理を行っているので、残留硬貨が棒金硬貨であっても、バラ硬貨であっても、外来光の影響を受けることなく、正しく残留硬貨を検出することが可能である。
更に、本実施の形態においては、発光素子82および受光素子83を硬貨取出容器65の内底面80に設けたが、特にこの位置に限定されるものではなく、発光素子82を上方に設け受光素子83を対向する下方に設け、斜め方向に検出するようにしても構わない。
65 硬貨取出容器
67 取出口
68 シャッター
80 内底面
81 リブ
82(82a、82b、82c、82d、82e) 発光素子
83(83a、83b、83c、83d、83e) 受光素子
85 残留硬貨検出回路
86 直流発光制御回路
87 パルス発光制御回路
88 CPU
89、92 切換回路
90 直流受光回路
91 パルス受光回路
Claims (4)
- 取出口を有し、取出すべき硬貨が収容される硬貨取出容器と、
前記硬貨取出容器の取出口を開閉するシャッターと、
前記硬貨取出容器の一端側に設けられ、この一端側から容器の他端側へと検出光を出力するための発光素子と、
前記硬貨取出容器の前記他端側に設けられ、前記発光素子が出力する検出光を受光するための受光素子と、
前記硬貨取出容器の取出口を開閉するシャッターが閉じた状態において、前記発光素子に対して直流電流を供給して、発光素子から連続発光する検出光を出力させるための第1の発光制御回路と、
前記硬貨取出容器の取出口を開閉するシャッターが開いた状態において、前記発光素子に対してパルス電流を供給して、発光素子からパルス発光する検出光を出力させるための第2の発光制御回路と、
を含むことを特徴とする硬貨処理装置。 - 前記第1の発光制御回路により発光素子が出力する検出光を前記受光素子が受光したとき、この受光素子の受光信号を処理するための第1の受光回路と、
前記第2の発光制御回路により発光素子が出力する検出光を前記受光素子が受光したとき、この受光素子の受光信号を処理するための第2の受光回路と、を有することを特徴とする請求項1記載の硬貨処理装置。 - 前記発光素子および受光素子は対になっており、
前記発光素子および受光素子の対が前記硬貨取出容器に複数対設けられていることを特徴とする、請求項1または2記載の硬貨処理装置。 - 前記硬貨取出容器の底は、前記一端側から他端側を見たとき、中央が下方へ凹湾曲した底部を有しており、
前記複数の発光素子および受光素子の対は、それぞれ、下方へ凹湾曲した底部に沿って配置され、底部に存在する硬貨によって発光素子から受光素子への検出光が遮られるように配列されていることを特徴とする、請求項3記載の硬貨処理装置。
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