JP2012247539A - 緑色感光性樹脂組成物およびカラーフィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】産性に問題を生じない適正な膜厚で高色再現性、高透過率を両立した緑色画素を形成するための緑色感光性樹脂組成物、およびそれを用いたカラーフィルタ、液晶表示装置を提供するものである。
【解決手段】カラーフィルタの緑色画素を形成する緑色感光性樹脂組成物であって、少なくとも着色材、樹脂、重合性モノマー、光重合開始剤および溶剤から成り、該着色材がC.I.ピグメントグリーン58と青色色材および黄色色材を含有することを特徴とする緑色感光性樹脂組成物である。
【選択図】なし
【解決手段】カラーフィルタの緑色画素を形成する緑色感光性樹脂組成物であって、少なくとも着色材、樹脂、重合性モノマー、光重合開始剤および溶剤から成り、該着色材がC.I.ピグメントグリーン58と青色色材および黄色色材を含有することを特徴とする緑色感光性樹脂組成物である。
【選択図】なし
Description
本発明は、テレビ受像機、コンピュータおよび携帯電話端末等に用いられる液晶表示装置のカラー化に必要なカラーフィルタおよびカラーフィルタの製造に用いられる緑色感光性樹脂組成物に関するものである。
液晶表示装置は薄型軽量で低消費電力であるといった特徴を活かしPCモニタ、テレビ受像機、携帯情報端末といった多様な用途へ展開が進んでいる。なかでも、携帯情報端末用途においては移動体通信技術の飛躍的な発展に伴う表示内容の高度化に対応するため、一層の表示品位向上が求められている。
液晶表示装置の表示品位向上に向けて、色再現範囲を拡大する試みが盛んである。液晶表示装置の色再現範囲を表す代表的な指標としては、NTSC比が挙げられる。これは、CIE色度図上でアナログテレビ放送の標準規格であるNTSC方式にて表現出来る色の範囲を100%とした際に、カバーできる色域を比率で表したものである。従来の携帯情報端末に用いられる液晶表示装置の色再現性はNTSC比50〜60%程度が一般的であったが、近年NTSC比で70%以上、更には90%を越えるような超広色度域対応が求められるようになってきている。
液晶表示装置の色再現範囲を拡大するためには、カラーフィルタ、とりわけ緑色画素の色純度を向上させる必要がある。一般に、着色画素の膜厚を厚くすることで色純度を向上させることが可能であるが、厚膜化により生産性の低下という問題を生じる。とりわけ、大型テレビ向け液晶表示装置のカラーフィルタの緑色画素形成に広く用いられているC.I.ピグメントグリーン36乃至C.I.ピグメントグリーン58とC.I.ピグメントイエロー150乃至138を調色してなる緑色感光性樹脂組成物においては、3.0μm以下の実用的な膜厚でNTSC比90%以上を達成するのは不可能であった。また、NTSC比を拡大するためには特に青味の強い緑色が求められるが、主顔料をC.I.ピグメントグリーン36乃至C.I.ピグメントグリーン58とした場合は分光特性上これらの色域を表現できないという問題も生じていた。
このため、広色度域対応の緑色画素形成にはピグメントグリーン36乃至58よりも青味で着色力が高いピグメントグリーン7を主顔料としてイエロー顔料を調色した緑色感光性樹脂組成物が用いられている。例えば、特許文献1にはC.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントイエロー185を含有する緑色感光性樹脂組成物を用いて緑色画素を形成し、2.2μm以下の薄膜で高色再現を達成する提案がなされている。
しかしながら、PG7はPG36、PG58と比して透過率が低いため、得られる液晶表示装置の輝度が低下してしまうという問題があった。輝度に関してはバックライトで補うことも可能であるが、その場合消費電力の増大という新たな問題が生じるため改善が求められている。
一方、特許文献2および3には、青色顔料と黄色顔料を混合した感光性樹脂組成物を用いて緑色画素を形成することで色再現範囲を拡大する提案がなされており、青色顔料としてC.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー16およびC.I.ピグメントブルー76が、黄色顔料としてC.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139およびC.I.ピグメントイエロー150が例示されている。しかしながら、これらの提案も透過率が低く、高色再現と透過率の両立という要望を満たせるものではなかった。
本発明はかかる事情を鑑みてなされたものであり、生産性に問題を生じない適正な膜厚で高色再現性、高透過率を両立した緑色画素を形成するための緑色感光性樹脂組成物、およびそれを用いたカラーフィルタ、液晶表示装置を提供するものである。
本発明の請求項1に係る発明は、カラーフィルタの緑色画素を形成する緑色感光性樹脂組成物であって、少なくとも着色材、樹脂、重合性モノマー、光重合開始剤および溶剤から成り、該着色材がC.I.ピグメントグリーン58と青色色材および黄色色材を含有することを特徴とする緑色感光性樹脂組成物である。
また、本発明の請求項2に係る発明は、前記青色色材が、C.I.ピグメントブルー15:3、15:4または15:6の少なくとも1つを含有することを特徴とする請求項1記載の緑色感光性樹脂組成物である。
また、本発明の請求項3に係る発明は、前記黄色色材が、C.I.ピグメントイエロー150、138または139の少なくとも1つを含有することを特徴とする請求項1または2記載の緑色感光性樹脂組成物である。
また、本発明の請求項4に係る発明は、前記C.I.ピグメントグリーン58と青色色材、黄色色材の混合比率が重量比で1:0.05〜0.3:0.1〜1であり、全着色材量が緑色感光性樹脂組成物の固形分に対して重量比で25%〜50%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の緑色感光性樹脂組成物である。
また、本発明の請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の緑色感光性樹脂組成物を用いて形成される緑色画素を具備することを特徴とするカラーフィルタ。
また、本発明の請求項6に係る発明は、前記緑色画素のC光源を用いて測定した色度が、XYZ表色系でx≦0.250、y≧0.630であることを特徴とする請求項5記載のカラーフィルタである。
また、本発明の請求項7に係る発明は、前記緑色画素の膜厚が2.7μm以下であることを特徴とする請求項5または6記載のカラーフィルタである。
本発明の緑色感光性樹脂組成物を用いることにより、生産性に問題を生じない適正な膜厚で高色再現性、高透過率を両立したカラーフィルタを製造することが可能である。
本発明の緑色感光性樹脂組成物は、少なくとも着色材、樹脂、重合性モノマー、光重合
開始剤および溶剤を含有し、前記着色材としてC.I.ピグメントグリーン58と青色色材および黄色色材を含有することを特徴とする。前記着色材の総量が緑色感光性樹脂組成物の固形分中に占める割合は25%〜50%であることが好ましく、より好ましくは30%〜45%である。固形分中に占める割合が25%未満である場合、適正な膜厚で高色再現性を得ることが困難になる。一方、固形分中に占める割合が50%を超えると、感光性樹脂組成物の感度不足、パターン形状不良が生じやすくなる。
開始剤および溶剤を含有し、前記着色材としてC.I.ピグメントグリーン58と青色色材および黄色色材を含有することを特徴とする。前記着色材の総量が緑色感光性樹脂組成物の固形分中に占める割合は25%〜50%であることが好ましく、より好ましくは30%〜45%である。固形分中に占める割合が25%未満である場合、適正な膜厚で高色再現性を得ることが困難になる。一方、固形分中に占める割合が50%を超えると、感光性樹脂組成物の感度不足、パターン形状不良が生じやすくなる。
以下、本発明をより具体的に説明するために、本発明に係る着色材、樹脂、重合性モノマー、光重合開始剤および溶剤について説明する。
<着色材>
本発明の緑色感光性樹脂組成物は、主要な着色材としてC.I.ピグメントグリーン58を用いることを特徴とする。C.I.ピグメントグリーン58は、従来のカラーフィルタの緑色画素形成に用いる緑色感光性樹脂組成物において、主顔料として用いられてきたC.I.ピグメントグリーン36と比して、490nm〜630nmの波長領域における透過率が高いため緑色画素、しいてはカラーフィルタの透過率を高めるのに好適に用いられる。C.I.ピグメントグリーン58が前記緑色感光性樹脂組成物の固形分中の全着色材に占める割合は40%以上であることが好ましく、より好ましくは80%以上95%以下である。全着色材に占める割合が40%以下である場合、緑色画素の透過率が不足する。一方、全着色材に占める割合が95%以上である場合、本発明の青色色材を加える余地が相対的に乏しくなり、適正な膜厚で高色再現性を得ることが困難になる。また、本発明の黄色色材を加える余地が相対的に乏しくなり、緑色画素の色域が青味の強い領域に限定されてしまう。
本発明の緑色感光性樹脂組成物は、主要な着色材としてC.I.ピグメントグリーン58を用いることを特徴とする。C.I.ピグメントグリーン58は、従来のカラーフィルタの緑色画素形成に用いる緑色感光性樹脂組成物において、主顔料として用いられてきたC.I.ピグメントグリーン36と比して、490nm〜630nmの波長領域における透過率が高いため緑色画素、しいてはカラーフィルタの透過率を高めるのに好適に用いられる。C.I.ピグメントグリーン58が前記緑色感光性樹脂組成物の固形分中の全着色材に占める割合は40%以上であることが好ましく、より好ましくは80%以上95%以下である。全着色材に占める割合が40%以下である場合、緑色画素の透過率が不足する。一方、全着色材に占める割合が95%以上である場合、本発明の青色色材を加える余地が相対的に乏しくなり、適正な膜厚で高色再現性を得ることが困難になる。また、本発明の黄色色材を加える余地が相対的に乏しくなり、緑色画素の色域が青味の強い領域に限定されてしまう。
本発明の緑色感光性樹脂組成物は、前記C.I.ピグメントグリーン58以外の緑色色材を併用することも可能である。緑色色材としては、例えばC.I.ピグメントグリーン7、10、36、37などの緑色顔料、C.I.ソルベントグリーン1、3、4、5、7、28、29、32、33、34、35などの緑色染料が挙げられる。これらは1つまたは2つ以上を混合して用いることが出来る。
本発明の緑色感光性樹脂組成物は、膜厚及び色相調整のため青色色材が前記C.I.ピグメントグリーン58と併用される。青色色材としてはC.I.ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64、80などの青色顔料、C.I.ソルベントブルー35、37、59、67などの青色染料が挙げられる。なかでも、着色力、透過率および耐熱性のバランスに優れたC.I.ピグメントブルー15:3、15:4および15:6が好適に用いられる。青色色材が前記緑色感光性樹脂組成物の固形分中の全着色材に占める割合は1%以上20%以下であることが好ましく、より好ましくは3%以上15%以下である。全着色材に占める割合が1%以下である場合、適正な膜厚で高色再現性を得ることが困難になる。一方、全着色材に占める割合が20%以上である場合、緑色画素の透過率が不足する。
本発明の緑色感光性樹脂組成物は、前記C.I.ピグメントグリーン58と青色色材に加えて調色のため黄色色材を併用することができる。黄色色材を適宜加えることにより、緑色画素を所望の色度に調整することが可能である。黄色色材としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、126、127、128、129、138、139、147、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、198、199、213、214などの黄色顔料、C.I.ソルベントイエロー4、14、15、23、24、38、62、63、68、82、94、98、99、162などの黄色染料が用いられる。好ましくはC.I.ピグメントイエロー138、139、150が用いられ、より好ましくは着色力、透過率および耐熱性のバランスに優れたC.I.ピグメントイエロー150が好適に用いられる。これらの黄色色材は用途に応じて単独で、または2つ以上を組み合わせて用いることが出来る。
<樹脂>
本発明に係る前記樹脂はとしては、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、及び感光性樹脂が用いられる。これらは単独で、あるいは2種以上を混合して用いることが可能である。樹脂の総量が緑色感光性樹脂組成物の固形分中に占める割合は20%以上50%以下であることが好ましく、より好ましくは25%以上45%以下である。固形分中に占める割合が20%以下である場合、緑色感光性樹脂組成物の安定性、現像性が悪化してしまう。また、パターン形状不良が発生しやすくなる。一方、固形分中に占める割合が50%以上である場合、緑色感光性樹脂組成物の固形分中に占める感光成分量が相対的に低下して感度が不足する。
本発明に係る前記樹脂はとしては、可視光領域の400〜700nmの全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、及び感光性樹脂が用いられる。これらは単独で、あるいは2種以上を混合して用いることが可能である。樹脂の総量が緑色感光性樹脂組成物の固形分中に占める割合は20%以上50%以下であることが好ましく、より好ましくは25%以上45%以下である。固形分中に占める割合が20%以下である場合、緑色感光性樹脂組成物の安定性、現像性が悪化してしまう。また、パターン形状不良が発生しやすくなる。一方、固形分中に占める割合が50%以上である場合、緑色感光性樹脂組成物の固形分中に占める感光成分量が相対的に低下して感度が不足する。
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン、ポリブタジエン、ポリイミド樹脂等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
また、前記感光性樹脂としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等の反応性の置換基を有する線状高分子にイソシアネート基、アルデヒド基、エポキシ基等の反応性置換基を有する(メタ)アクリル化合物やケイヒ酸を反応させて、(メタ)アクリロイル基、スチリル基等の光架橋性基を該線状高分子に導入した樹脂が用いられる。また、スチレン−無水マレイン酸共重合物やα−オレフィン−無水マレイン酸共重合物等の酸無水物を含む線状高分子をヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル化合物によりハーフエステル化したものも用いられる。
<光重合性モノマー>
本発明に係る光重合性モノマーとしては、例えば、エチレングリコール(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンテトラ(メタ)アクリレート、テトラトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらの成分は単独又は混合物として使用される。また、各種変性(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等を用いることも可能である。
本発明に係る光重合性モノマーとしては、例えば、エチレングリコール(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンテトラ(メタ)アクリレート、テトラトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらの成分は単独又は混合物として使用される。また、各種変性(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等を用いることも可能である。
<光重合開始剤>
本発明に係る光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン系光重合開始剤、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系光重合開始剤、ボレート系光重合開始剤、カルバゾール系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤等が用いられる。
本発明に係る光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン系光重合開始剤、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系光重合開始剤、ボレート系光重合開始剤、カルバゾール系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤等が用いられる。
前記光重合開始剤は、単独或いは2種以上混合して用いるが、増感剤として、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等の化合物を併用することもできる。
増感剤は、光重合開始剤100重量部に対して、0.1〜60重量部の量で含有することができる。
さらに、緑色感光性樹脂組成物には、連鎖移動剤としての働きをする多官能チオールを含有することができる。
多官能チオールは、チオール基を2個以上有する化合物であればよく、例えば、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン等が挙げられる。これらの多官能チオールは、1種又は2種以上混合して用いることができる。
多官能チオールは、緑色感光性樹脂組成物中の色素100重量部に対して、0.2〜150重量部、好ましくは0.2〜100重量部の量で用いることができる。
<溶剤>
本発明に係る溶剤としては、例えば1,2,3−トリクロロプロパン、1,3−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコールジアセテート、1,4−ジオキサン、2−ヘプタノン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、3−メトキシブタノール、3−メトキシブチルアセテート、4−ヘプタノン、m−キシレン、m−ジエチルベンゼン、m−ジクロロベンゼン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、n−ブチルアルコール、n−ブチルベンゼン、n−プロピルアセテート、N−メチルピロリドン、o−キシレン、o−クロロトルエン、o−ジエチルベンゼン、o−ジクロロベンゼン、p−クロロトルエン、p−ジエチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、γ−ブチロラクトン、イソブチルアルコール、イソホロン、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノール、シクロヘキサノールアセテート、シクロヘキサノン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ダイアセトンアルコール、トリアセチン、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ベンジルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノール、酢酸n−アミル、酢酸n−ブチル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、二塩基酸エステル等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いる。
本発明に係る溶剤としては、例えば1,2,3−トリクロロプロパン、1,3−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコールジアセテート、1,4−ジオキサン、2−ヘプタノン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、3−メトキシブタノール、3−メトキシブチルアセテート、4−ヘプタノン、m−キシレン、m−ジエチルベンゼン、m−ジクロロベンゼン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、n−ブチルアルコール、n−ブチルベンゼン、n−プロピルアセテート、N−メチルピロリドン、o−キシレン、o−クロロトルエン、o−ジエチルベンゼン、o−ジクロロベンゼン、p−クロロトルエン、p−ジエチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、γ−ブチロラクトン、イソブチルアルコール、イソホロン、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノール、シクロヘキサノールアセテート、シクロヘキサノン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ダイアセトンアルコール、トリアセチン、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ベンジルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノール、酢酸n−アミル、酢酸n−ブチル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、二塩基酸エステル等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いる。
緑色感光性樹脂組成物には、組成物の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。また、透明基板との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることもできる。
貯蔵安定剤としては、例えばハイドロキノン、メチルハイドロキノン、2,5ジ−tert−ブチルハイドロキノン、tert−ブチルハイドロキノン、tert−ブチル−β
ベンゾキノン、tert−ブチルハイドロキノン2,5ジフェニル−p−ベンゾキノンなどのハイドロキノン系化合物、ベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸及びそのメチルエーテル、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリベンジルホスフィンなどのホスフィン化合物、トリオクチルホスフィンオキサイド、トリフェニルホスフィンオキサイドなどのホスフィンオキサイド化合物、トリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイトなどのホスファイト化合物、t−ブチルピロカテコールなどが挙げられる。貯蔵安定剤は、緑色感光性樹脂組成物中の顔料100重量部に対して、0.1〜10重量部の量で用いることができる。
ベンゾキノン、tert−ブチルハイドロキノン2,5ジフェニル−p−ベンゾキノンなどのハイドロキノン系化合物、ベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸及びそのメチルエーテル、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリベンジルホスフィンなどのホスフィン化合物、トリオクチルホスフィンオキサイド、トリフェニルホスフィンオキサイドなどのホスフィンオキサイド化合物、トリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイトなどのホスファイト化合物、t−ブチルピロカテコールなどが挙げられる。貯蔵安定剤は、緑色感光性樹脂組成物中の顔料100重量部に対して、0.1〜10重量部の量で用いることができる。
シランカップリング剤としては、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン類、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリルシラン類、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン類、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のチオシラン類等が挙げられる。シランカップリング剤は、カラーフィルタ用着色組成物中の顔料100重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部の量で用いることができる。
本発明のカラーフィルタは、ブラックマトリックスを形成した透明基板上に、前記緑色感光性樹脂組成物並びに赤色、青色の感光性樹脂組成物を用いたフォトリソグラフィー法により各着色画素を形成することで製造することができる。ここで、赤色、青色の感光性樹脂組成物は、従来公知の色材を用いて前記緑色感光性樹脂組成物の場合と同様にして製造することができる。
赤色感光性樹脂組成物には、例えばC.I.ピグメントレッド7、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、81:4、146、168、177、178、184、185、187、200、202、208、210242、246、254、255、264、270、272、279等の赤色顔料が用いられる。赤色感光性樹脂組成物には、C.I.ピグメントオレンジ43、71、73等の橙色顔料、更にはC.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、126、127、128、129、138、139、147、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、198、199、213、214等の黄色顔料を併用することができる。
また、青色感光性樹脂組成物には、例えば、C.I.ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64等の青色顔料が用いられる。青色感光性樹脂組成物には、C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等の紫色顔料を併用することができる。
透明基板としては、ソーダ石灰ガラス、低アルカリ硼珪酸ガラス、無アルカリアルミノ硼珪酸ガラスなどのガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂板が用いられる。また、ガラス板や樹脂板の表面には、液晶パネル化後の液晶駆動のために、酸化インジウム、酸化錫などからなる透明電極が形成されていてもよい。
フォトリソグラフィー法による各着色画素の形成は、上記着色感光性樹脂組成物を、透明基板上に、スプレーコート、スピンコート、スリットコート、ロールコート等の塗布方法により塗布する。塗布膜の乾燥には、減圧乾燥機、コンベクションオーブン、IRオーブン、ホットプレート等を使用してもよい。
必要により乾燥された膜には、この膜と接触或いは非接触状態で設けられた所定のパターンを有するマスクを通して紫外線露光を行う。その後、溶剤又はアルカリ現像液に浸漬するかもしくはスプレーなどにより現像液を噴霧して未硬化部を除去して焼成し所望のパターンを形成したのち、同様の操作を他色について繰り返すことでカラーフィルタを製造することができる。
現像に際しては、アルカリ現像液として炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。現像処理方法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を適用することができる。
以下に、本発明の具体的実施例について説明する。なお、本発明はその要旨を超えない範囲において、以下の実施例に限定されるものではない。
[緑色感光性樹脂組成物の調整]
以下の着色材を用いて、実施例1〜5および比較例1〜3の緑色感光性樹脂組成物を調整した。上記緑色感光性樹脂組成物の組成については、下記表1に示す。
以下の着色材を用いて、実施例1〜5および比較例1〜3の緑色感光性樹脂組成物を調整した。上記緑色感光性樹脂組成物の組成については、下記表1に示す。
<緑色色材>
C.I.ピグメントグリーン58(PG58)
(大日本インキ社製)「Phthalocyanine Green A110」)
C.I.ピグメントグリーン7(PG7)
(東洋インキ社製、「LIONOL GREEN YS−07」)
<青色色材>
C.I.ピグメントブルー15:3(PB15:3)
(東洋インキ社製「LIONOL BLUE FG−7351」)
<黄色色材>
C.I.ピグメントイエロー150(PY150)
(バイエル社製「ファンチョンファーストイエロー Y−5688」)
C.I.ピグメントイエロー139(PY139)
(BASF社製、「PALIOTOL YELLOW D1819」)
C.I.ピグメントグリーン58(PG58)
(大日本インキ社製)「Phthalocyanine Green A110」)
C.I.ピグメントグリーン7(PG7)
(東洋インキ社製、「LIONOL GREEN YS−07」)
<青色色材>
C.I.ピグメントブルー15:3(PB15:3)
(東洋インキ社製「LIONOL BLUE FG−7351」)
<黄色色材>
C.I.ピグメントイエロー150(PY150)
(バイエル社製「ファンチョンファーストイエロー Y−5688」)
C.I.ピグメントイエロー139(PY139)
(BASF社製、「PALIOTOL YELLOW D1819」)
[赤色/青色感光性樹脂組成物の調整]
下記着色材を用い、それぞれ表2、表3に示す赤色/青色の感光性樹脂組成物を調整した。
下記着色材を用い、それぞれ表2、表3に示す赤色/青色の感光性樹脂組成物を調整した。
(赤色感光性樹脂組成物)
C.I.ピグメントレッド254(PR254)
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガーフォーレッド B‐CF」)
C.I.ピグメントレッド177(PR177)
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「クロモフタールレッド A2B」)
(青色感光性樹脂組成物)
C.I.ピグメントブルー15:6(PB15:6)
(東洋インキ製造社製「LIONOL BLUE ES」)
C.I.ピグメントバイオレット(PV23)
(BASF社製「バリオゲンバイオレット 5890」)
C.I.ピグメントレッド254(PR254)
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガーフォーレッド B‐CF」)
C.I.ピグメントレッド177(PR177)
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「クロモフタールレッド A2B」)
(青色感光性樹脂組成物)
C.I.ピグメントブルー15:6(PB15:6)
(東洋インキ製造社製「LIONOL BLUE ES」)
C.I.ピグメントバイオレット(PV23)
(BASF社製「バリオゲンバイオレット 5890」)
[カラーフィルタの作製]
ブラックマトリックスを作製したガラス基板上に、表1に示す実施例1〜5および比較例1〜3の緑色感光性樹脂組成物をスピンコートして緑色塗膜を形成した。緑色塗膜の膜厚は、実施例5以外は焼成後の色度がy=0.640となるよう調整した。実施例5に関しては、焼成後の色度がy=0.660となるよう調整した。乾燥後、前記ブラックマトリックスのパターン開口部に対応したフォトマスクを介して露光し、現像、焼成することでカラーフィルタの緑色画素を形成した。同様の操作をそれぞれ表2、表3に示した赤色、青色感光性樹脂組成物を用いて行い、カラーフィルタを作製した。
ブラックマトリックスを作製したガラス基板上に、表1に示す実施例1〜5および比較例1〜3の緑色感光性樹脂組成物をスピンコートして緑色塗膜を形成した。緑色塗膜の膜厚は、実施例5以外は焼成後の色度がy=0.640となるよう調整した。実施例5に関しては、焼成後の色度がy=0.660となるよう調整した。乾燥後、前記ブラックマトリックスのパターン開口部に対応したフォトマスクを介して露光し、現像、焼成することでカラーフィルタの緑色画素を形成した。同様の操作をそれぞれ表2、表3に示した赤色、青色感光性樹脂組成物を用いて行い、カラーフィルタを作製した。
[カラーフィルタの評価]
上記で得られたカラーフィルタについて、顕微分光測定装置(LCF−100、大塚電子製)を用いて色度の測定を行った。C光源での測色結果を表4に示す。
上記で得られたカラーフィルタについて、顕微分光測定装置(LCF−100、大塚電子製)を用いて色度の測定を行った。C光源での測色結果を表4に示す。
<比較結果>
本発明の緑色感光性樹脂組成物を用いた実施例1は、y=0.640と一般的なカラーフィルタの緑色画素と比して顕著に色が濃い領域においても透過率が高く、膜厚も2.6μmと生産性に影響を及ぼさない範囲の膜厚であった。
本発明の緑色感光性樹脂組成物を用いた実施例1は、y=0.640と一般的なカラーフィルタの緑色画素と比して顕著に色が濃い領域においても透過率が高く、膜厚も2.6μmと生産性に影響を及ぼさない範囲の膜厚であった。
また、実施例2〜4に示すように、本発明の緑色感光性樹脂組成物においては主顔料であるピグメントグリーン58と併用する青色色材、黄色色材の添加量を適宜調整することにより、カラーフィルタの緑色画素の色相を任意に調整することが可能である結果が得られた。
さらに、実施例5に示すように、ピグメントイエロー139のように高い着色力を有する色材を併用すれば、y=0.660と極めて濃い色相を適正な膜厚範囲で実現すること
も可能である結果が得られた。
も可能である結果が得られた。
一方、ピグメントグリーン58とピグメントイエロー150を組み合わせた、従来の緑色感光性樹脂組成物である比較例1は、透過率こそ高いものの膜厚は2.8μmとなり塗膜の均一性、乾燥性等に難があることが分かった。また、従来濃色化対応として用いられてきたピグメントグリーン7とピグメントイエロー150を組み合わせた比較例2および3は、膜厚を薄くできるもののいずれも透過率はそれぞれ同じ色相である本発明の実施例1、3と比較してはっきりと劣るものであった。
Claims (7)
- カラーフィルタの緑色画素を形成する緑色感光性樹脂組成物であって、少なくとも着色材、樹脂、重合性モノマー、光重合開始剤および溶剤から成り、該着色材がC.I.ピグメントグリーン58と青色色材および黄色色材を含有することを特徴とする緑色感光性樹脂組成物。
- 前記青色色材が、C.I.ピグメントブルー15:3、15:4または15:6の少なくとも1つを含有することを特徴とする請求項1記載の緑色感光性樹脂組成物。
- 前記黄色色材が、C.I.ピグメントイエロー150、138または139の少なくとも1つを含有することを特徴とする請求項1または2記載の緑色感光性樹脂組成物。
- 前記C.I.ピグメントグリーン58と青色色材、黄色色材の混合比率が重量比で1:0.05〜0.3:0.1〜1であり、全着色材量が緑色感光性樹脂組成物の固形分に対して重量比で25%〜50%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の緑色感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の緑色感光性樹脂組成物を用いて形成される緑色画素を具備することを特徴とするカラーフィルタ。
- 前記緑色画素のC光源を用いて測定した色度が、XYZ表色系でx≦0.250、y≧0.630であることを特徴とする請求項5記載のカラーフィルタ。
- 前記緑色画素の膜厚が2.7μm以下であることを特徴とする請求項5または6記載のカラーフィルタ。
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- 2011-05-26 JP JP2011117858A patent/JP2012247539A/ja not_active Withdrawn
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