JP2016145976A - 着色感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]着色剤(A)、樹脂(B)、重合性化合物(C)及び重合開始剤(D)を含み、着色剤(A)として、C.I.ピグメントブルー15:3又はC.I.ピグメントブルー15:4と、C.I.ピグメントグリーン58と、C.I.ピグメントイエロー138とを含む着色感光性樹脂組成物。
[2][1]に記載の着色感光性樹脂組成物から形成される塗膜。
[3][1]に記載の着色感光性樹脂組成物から形成されるカラーフィルタ。
[4][3]に記載のカラーフィルタを含む表示装置。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、さらに溶剤(E)を含むことが好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、さらにレベリング剤(F)及びチオール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つを含んでもよい。
本明細書において、各成分として例示する化合物は、特に断りのない限り、単独で又は複数種を組み合わせて使用することができる。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、着色剤(A)として、C.I.ピグメントグリーン(以下、「PG」と称する場合がある。)58及びC.I.ピグメントイエロー(以下、「PY」と称する場合がある。)138を含み、さらにC.I.ピグメントブルー(以下、「PB」と称する場合がある。)15:3、C.I.ピグメントブルー15:4から選ばれる銅フタロシアニン化合物を含む。
中でも、着色剤(A)として、PG58と、PY138と、PB15:3とを含むことが好ましい。
ここで、本明細書における「固形分の総量」とは、着色感光性樹脂組成物の総量から溶剤の含有量を除いた量のことをいう。固形分の総量及びこれに対する各成分の含有量は、例えば、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーなどの公知の分析手段で測定することができる。
C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、73などのオレンジ色の顔料;
C.I.ピグメントグリーン7、36などの緑色顔料;等が挙げられる。
顔料は、粒径が均一であることが好ましい。顔料分散剤を含有させて分散処理を行うことで、顔料が溶液中で均一に分散した状態の顔料分散液を得ることができる。
樹脂(B)としては、特に限定されないが、アルカリ可溶性樹脂であることが好ましく、不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸無水物からなる群より選ばれる少なくとも1種に由来する構造単位を有する重合体であることがより好ましい。樹脂(B)としては、以下の樹脂[K1]〜[K6]等が挙げられる。
樹脂[K1]不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種(a)(以下「(a)」という場合がある)と、炭素数2〜4の環状エーテル構造とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(b)(以下「(b)」という場合がある)との共重合体。
樹脂[K2](a)と(b)と、(a)と共重合可能な単量体(c)(ただし、(a)及び(b)とは異なる。)(以下「(c)」という場合がある)との共重合体。
樹脂[K3](a)と(c)との共重合体。
樹脂[K4](a)と(c)との共重合体に(b)を反応させて得られる樹脂。
樹脂[K5](b)と(c)との共重合体に(a)を反応させて得られる樹脂。
樹脂[K6](b)と(c)との共重合体に(a)を反応させ、さらにカルボン酸無水物を反応させて得られる樹脂。
マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、3−ビニルフタル酸、4−ビニルフタル酸、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、ジメチルテトラヒドロフタル酸、1,4−シクロヘキセンジカルボン酸等の不飽和ジカルボン酸類;
メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、5−カルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等のカルボキシ基を含有するビシクロ不飽和化合物類;
無水マレイン酸、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、3−ビニルフタル酸無水物、4−ビニルフタル酸無水物、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、ジメチルテトラヒドロフタル酸無水物、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン無水物(ハイミック酸無水物)等の不飽和ジカルボン酸類無水物;
こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕等の2価以上の多価カルボン酸の不飽和モノ〔(メタ)アクリロイルオキシアルキル〕エステル類;
α−(ヒドロキシメチル)アクリル酸のような、同一分子中にヒドロキシ基及びカルボキシ基を含有する不飽和アクリル酸等が挙げられる。
尚、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸及びメタクリル酸よりなる群から選ばれる少なくとも1種を表す。「(メタ)アクリロイル」及び「(メタ)アクリレート」等の表記も、同様の意味を有する。
X1及びX2は、互いに独立に、単結合、*−Rc−、*−Rc−O−、*−Rc−S−、
*−Rc−NH−を表す。
Rcは、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
*は、Oとの結合手を表す。]
Ra、Rbの水素原子がヒドロキシで置換されたアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、2−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等が挙げられる。
Ra及びRbとしては、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又は炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基が好ましく、より好ましくは水素原子、又は炭素数1〜4のアルキル基であり、具体的に、好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基が挙げられ、より好ましくは水素原子、メチル基が挙げられる。
X1及びX2としては、単結合、*−Rc−、又は*−Rc−O−が好ましく、より好ましくは単結合、又は*−Rc−O−であり、具体的に、好ましくは単結合、メチレン基、エチレン基、*−CH2−O−(*はOとの結合手を表す)基、*−CH2CH2−O−基が挙げられ、より好ましくは単結合、*−CH2CH2−O−基が挙げられる。
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチル等のジカルボン酸ジエステル;
これらのうち、(c)としては、共重合反応性及び耐熱性の点から、(メタ)アクリル酸エステル、ビニル基含有芳香族化合物、ジカルボニルイミド誘導体類、ビシクロ不飽和化合物類が好ましい。具体的には、ベンジル(メタ)アクリレート、トリシクロデシル(メタ)アクリレート、スチレン、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等が好ましい。また、パターン形成時の現像性に優れることから、ベンジル(メタ)アクリレート、トリシクロデシル(メタ)アクリレートがより好ましい。
(a)に由来する構造単位;2〜50モル%(より好ましくは10〜45モル%)
(b)に由来する構造単位;50〜98モル%(より好ましくは55〜90モル%)
樹脂[K1]の構造単位の比率が、上記の範囲にあると、保存安定性、現像性、得られるパターンの耐溶剤性に優れる傾向がある。
(a)に由来する構造単位;4〜45モル%(より好ましくは10〜30モル%)
(b)に由来する構造単位;2〜95モル%(より好ましくは5〜80モル%)
(c)に由来する構造単位;1〜65モル%(より好ましくは5〜60モル%)
樹脂[K2]の構造単位の比率が、上記の範囲にあると、保存安定性、現像性、得られるパターンの耐溶剤性、耐熱性及び機械強度に優れる傾向がある。
具体的には、(a)、(b)及び(c)の所定量、重合開始剤及び溶剤を反応容器中に仕込んで、脱酸素雰囲気下で、攪拌、加熱、保温する方法が挙げられる。得られた共重合体は、反応後の溶液をそのまま使用してもよいし、濃縮あるいは希釈した溶液を使用してもよいし、再沈殿等の方法で固体(粉体)として取り出したものを使用してもよい。
(a)2〜55モル%、より好ましくは10〜50モル%
(c)45〜98モル%、より好ましくは50〜90モル%
樹脂[K3]は、例えば、樹脂[K1]の製造方法として記載した方法と同様に製造することができる。
まず(a)と(c)との共重合体を、樹脂[K1]の製造方法として記載した方法と同様に製造する。この場合、それぞれに由来する構造単位の比率は、(a)と(c)との共重合体を構成する全構造単位中、以下の範囲にあることが好ましい。
(a)5〜50モル%、より好ましくは10〜45モル%
(c)50〜95モル%、より好ましくは55〜90モル%
(a)と(c)との共重合体の製造に引き続き、フラスコ内雰囲気を窒素から空気に置換し、(b)、カルボン酸又はカルボン酸無水物と環状エーテルとの反応触媒(例えばトリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等)及び重合禁止剤(例えばハイドロキノン等)等をフラスコ内に入れて、例えば、60〜130℃で、1〜10時間反応することにより、樹脂[K4]を得ることができる。
(b)の使用量は、(a)100モルに対して、5〜80モルが好ましく、より好ましくは10〜75モルである。この範囲とすることにより、保存安定性、現像性、耐溶剤性、耐熱性、機械強度及び感度のバランスが良好になる傾向がある。環状エーテルの反応性が高く、未反応の(b)が残存しにくいことから、樹脂[K4]に用いる(b)としては(b1)が好ましく、さらに(b1−1)が好ましい。
前記反応触媒の使用量は、(a)、(b)及び(c)の合計量に対して0.001〜5質量%が好ましい。前記重合禁止剤の使用量は、(a)、(b)及び(c)の合計量に対して0.001〜5質量%が好ましい。
各試剤の仕込方法、反応温度及び反応時間等の反応条件は、製造設備や重合による発熱量等を考慮して適宜調整することができる。なお、重合条件と同様に、製造設備や重合による発熱量等を考慮し、仕込方法や反応温度を適宜調整することができる。
第一段階において、(b)及び(c)に由来する構造単位の比率は、前記の(b)と(c)の共重合体を構成する全構造単位の合計モル数に対して、以下の範囲にあることが好ましい。
(b)に由来する構造単位;5〜95モル%(より好ましくは10〜90モル%)
(c)に由来する構造単位;5〜95モル%(より好ましくは10〜90モル%)
第二段階において、前記(b)と(c)の共重合体に反応させる(a)の使用量は、(b)100モルに対して、5〜80モルが好ましい。環状エーテルの反応性が高く、未反応の(b)が残存しにくいことから、樹脂[K5]に用いる(b)としては(b1)が好ましく、さらに(b1−1)が好ましい。
カルボン酸無水物としては、無水マレイン酸、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、3−ビニルフタル酸無水物、4−ビニルフタル酸無水物、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、ジメチルテトラヒドロフタル酸無水物、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン無水物(ハイミック酸無水物)等が挙げられる。カルボン酸無水物の使用量は、(a)の使用量1モルに対して、0.5〜1モルが好ましい。
中でも、樹脂(B)としては、樹脂[K1]及び樹脂[K2]が好ましく、樹脂[K1]がより好ましい。
樹脂(B)の分子量分布[重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)]は、好ましくは1.1〜6であり、より好ましくは1.2〜4である。
樹脂(B)の酸価は、好ましくは50〜180mg−KOH/gであり、より好ましくは60〜150mg−KOH/gである。ここで酸価は樹脂1gを中和するに必要な水酸化カリウムの量(mg)として測定される値であり、例えば水酸化カリウム水溶液を用いて滴定することにより求めることができる。
重合性化合物(C)の重量平均分子量は3,000以下であることが好ましい。重合性化合物(C)は、光を照射されることによって重合開始剤(D)から発生した活性ラジカル等によって重合しうる化合物であれば、特に限定されず、例えば、重合性のエチレン性不飽和結合を有する化合物等が挙げられる。
重合性化合物(C)の含有量は、着色感光性樹脂組成物中の樹脂(B)100質量部に対して、好ましくは20〜150質量部である。
重合開始剤(D)としては、光や熱の作用により活性ラジカルを発生し、重合性化合物(C)の重合を開始しうるものであれば特に限定されることなく、公知のラジカル重合開始剤を用いることができる。
重合開始剤(D)としては、光の作用により活性ラジカルを発生する化合物が好ましく、アルキルフェノン化合物、トリアジン化合物、アシルホスフィンオキサイド化合物、オキシム化合物(特に、O−アシルオキシム化合物)及びイミダゾール化合物がより好ましく、特にオキシム化合物を含む重合開始剤がさらに好ましい。
式(d2)で表される部分構造を有する化合物としては、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−イソプロペニルフェニル)プロパン−1−オンのオリゴマー、α,α−ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
感度の点で、アルキルフェノン化合物としては、式(d1)で表される部分構造を有する化合物が好ましい。
中でも、O−アシルオキシム化合物は、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)ブタン−1−オン−2−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)−3−シクロペンチルプロパン−1−オン−2−イミン及びN−アセチルオキシ−1−[4−{4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル}スルファニルフェニル]−プロパン−1−オン−2−イミンからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン及びN−アセチルオキシ−1−[4−{4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル}スルファニルフェニル]−プロパン−1−オン−2−イミンからなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましい。これらのO−アシルオキシム化合物であると、高明度なカラーフィルタが得られる傾向にある。
オキシム化合物とイミダゾール化合物を併用する場合、その含有量比は、質量基準で、好ましくは1:9〜9:1、より好ましくは2:8〜8:2、さらに好ましくは4:6〜6:4である。
重合開始助剤(D1)としては、アミン化合物、アルコキシアントラセン化合物、チオキサントン化合物、カルボン酸化合物、チオール化合物等が挙げられ、チオール化合物が好ましい。これらの重合開始助剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
分子内にスルファニル基を1つ有する化合物としては、例えば、2−スルファニルオキサゾール、2−スルファニルチアゾール、2−スルファニルベンズイミダゾール、2−スルファニルベンゾチアゾール、2−スルファニルベンゾオキサゾール、2−スルファニルニコチン酸、2−スルファニルピリジン、2−スルファニルピリジン−3−オール、2−スルファニルピリジン−N−オキサイド、4−アミノ−6−ヒドロキシ−2−スルファニルピリミジン、4−アミノ−6−ヒドロキシ−2−スルファニルピリミジン、4−アミノ−2−スルファニルピリミジン、6−アミノ−5−ニトロソ−2−チオウラシル、4,5−ジアミノ−6−ヒドロキシ−2−スルファニルピリミジン、4,6−ジアミノ−2−スルファニルピリミジン、2,4−ジアミノ−6−スルファニルピリミジン、4,6−ジヒドロキシ−2−スルファニルピリミジン、4,6−ジメチル−2−スルファニルピリミジン、4−ヒドロキシ−2−スルファニル−6−メチルピリミジン、4−ヒドロキシ−2−スルファニル−6−プロピルピリミジン、2−スルファニル−4−メチルピリミジン、2−スルファニルピリミジン、2−チオウラシル、3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−チオール、4,5−ジフェニルイミダゾール−2−チオール、2−スルファニルイミダゾール、2−スルファニル−1−メチルイミダゾール、4−アミノ−3−ヒドラジノ−5−スルファニル−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−5−スルファニル−1,2,4−トリアゾール、2−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−チオール、4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−チオール、3−スルファニル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−チオール、2−アミノ−5−スルファニル−1,3,4−チアジアゾール、5−アミノ−1,3,4−チアジアゾール−2−チオール、2,5−ジスルファニル−1,3,4−チアジアゾール、(フラン−2−イル)メタンチオール、2−スルファニル−5−チアゾリドン、2−スルファニルチアゾリン、2−スルファニル−4(3H)−キナゾリノン、1−フェニル−1H−テトラゾール−5−チオール、2−キノリンチオール、2−スルファニル−5−メチルベンズイミダゾール、2−スルファニル−5−ニトロベンズイミダゾール、6−アミノ−2−スルファニルベンゾチアゾール、5−クロロ−2−スルファニルベンゾチアゾール、6−エトキシ−2−スルファニルベンゾチアゾール、6−ニトロ−2−スルファニルベンゾチアゾール、2−スルファニルナフトイミダゾール、2−スルファニルナフトオキサゾール、3−スルファニル−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−6−スルファニルピラゾロ[2,4−d]ピリジン、2−アミノ−6−プリンチオール、6−スルファニルプリン、4−スルファニル−1H−ピラゾロ[2,4−d]ピリミジン等が挙げられる。
チオール化合物の含有量は、重合開始剤(D)100質量部に対して、好ましくは0.5〜20質量部、より好ましくは1〜15質量部である。チオール化合物の含有量がこの範囲内にあると、感度が高くなり、また現像性が良好になる傾向がある。
また、重合開始剤(D)と重合開始助剤(D1)との合計含有量は、着色感光性樹脂組成物の固形分に対して、好ましくは1〜35質量%、より好ましくは1〜25質量%、さらに好ましくは5〜20質量%である。
芳香族炭化水素溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンなどが挙げられる。
アミド溶剤としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどが挙げられる。
上記の溶剤のうち、塗布性、乾燥性の点から、1atmにおける沸点が120℃以上180℃以下である有機溶剤が好ましい。中でも、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、3−メトキシブチルアセテート、3−メトキシ−1−ブタノール、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、N,N−ジメチルホルムアミド等が好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メトキシ−1−ブタノール、3−エトキシプロピオン酸エチル等がより好ましい。
レベリング剤(F)としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が挙げられる。これらは、側鎖に重合性基を有していてもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、分子内にシロキサン結合を有する界面活性剤等が挙げられる。具体的には、トーレシリコーンDC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同SH29PA、同SH30PA、同SH8400(東レ・ダウコーニング(株)製)、KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341(信越化学工業(株)製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF4446、TSF4452及びTSF4460(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)等が挙げられる。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、例えば、着色剤(A)、樹脂(B)、重合性化合物(C)、重合開始剤(D)、並びに必要に応じて用いられる溶剤(E)、レベリング剤(F)、重合開始助剤(D1)及びその他の成分を混合することにより調製できる。
本発明の着色感光性樹脂組成物を用いてパターンを形成する方法としては、フォトリソグラフ法、インクジェット法、印刷法等が挙げられる。中でも、フォトリソグラフ法が好ましい。
フォトリソグラフ法は、前記着色感光性樹脂組成物を基板に塗布し、乾燥し、フォトマスクを介して露光し、現像することによってパターンを得る方法である。フォトリソグラフ法において、露光の際にフォトマスクを用いないこと、及び/又は現像しないことにより、上記着色組成物層の硬化物である着色塗膜を形成することができる。このように形成した着色パターンや着色塗膜を本発明のカラーフィルタとすることができる。
基板への塗布は、例えば、スピンコーター、スリット&スピンコーター、スリットコーター(ダイコーター、カーテンフローコーター、スピンレスコーターとも呼ばれることがある)、インクジェット等の塗布装置を用いて行うことができる。
露光に用いられる光源としては、250〜450nmの波長の光を発生する光源が好ましい。例えば、350nm未満の光を、この波長域をカットするフィルタを用いてカットしたり、436nm付近、408nm付近、365nm付近の光を、これらの波長域を取り出すバンドパスフィルタを用いて選択的に取り出したりしてもよい。具体的には、光源としては、水銀灯、発光ダイオード、メタルハライドランプ、ハロゲンランプ等が挙げられる。
露光面全体に均一に平行光線を照射したり、フォトマスクと基材との正確な位置合わせを行うことができるため、マスクアライナ、ステッパ等の装置を使用することが好ましい。
現像方法は、パドル法、ディッピング法、スプレー法等のいずれでもよい。さらに現像時に基板を任意の角度に傾けてもよい。
現像後は、水洗することが好ましい。
これらの無機及び有機塩基性化合物の水溶液中の濃度は、好ましくは0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.03〜5質量%である。
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、その他のポリオキシエチレン誘導体、オキシエチレン/オキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン等のノニオン系界面活性剤;
ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム、オレイルアルコール硫酸エステルナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のアニオン系界面活性剤;
ステアリルアミン塩酸塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等のカチオン系界面活性剤等が挙げられる。
塩基性化合物の水溶液中の界面活性剤の濃度は、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.05〜8質量%、特に好ましくは0.1〜5質量%である。
還流冷却器、滴下ロート及び攪拌機を備えた1Lのフラスコ内に窒素を適量流し窒素雰囲気に置換し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート280重量部を入れ、攪拌しながら80℃まで加熱した。次いで、アクリル酸38重量部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8又は/及び9−イルアクリレートの混合物289重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート125重量部の混合溶液を5時間かけて滴下した。一方、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)33重量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート235重量部に溶解した混合溶液を6時間かけて滴下した。滴下終了後、4時間同温度で保持した後、室温まで冷却して、B型粘度(23℃)125mPas、固形分37.0重量%、溶液酸価27mg−KOH/gの、共重合体を含む樹脂B−1溶液を得た。生成した共重合体の重量平均分子量Mwは9200、分子量分布2.08であった。
装置 ;HLC−8120GPC(東ソー(株)製)
カラム ;TSK−GELG2000HXL
カラム温度 ;40℃
溶媒 ;THF
流速 ;1.0mL/min
被検液固形分濃度;0.001〜0.01質量%
注入量 ;50μL
検出器 ;RI
校正用標準物質 ;TSK STANDARD POLYSTYRENE
F−40、F−4、F−288、A−2500、A−500
(東ソー(株)製)
C.I.ピグメントグリーン58 13.0部
アクリル系顔料分散剤 2.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 85.0部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させることにより、顔料分散液(A−1)を得た。
C.I.ピグメントイエロー138 15.0部
アクリル系顔料分散剤 4.5部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 80.5部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させることにより、顔料分散液(A−2)を得た。
C.I.ピグメントブルー15:3 12.0部
アクリル系顔料分散剤 4.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 84.0部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させることにより、顔料分散液(A−3)を得た。
C.I.ピグメントイエロー150 11.9部
アクリル系顔料分散剤 5.4部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 82.7部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させることにより、顔料分散液(A−4)を得た。
C.I.ピグメントグリーン7 11.0部
アクリル系顔料分散剤 3.3部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 81.3部
を混合し、ビーズミルを用いて顔料を十分に分散させることにより、顔料分散液(A−5)を得た。
〔着色感光性樹脂組成物の調製〕
表1記載の成分を混合して着色感光性樹脂組成物を得た。尚、着色感光性樹脂組成物の固形分が表1の「固形分(%)」となるように、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを混合した。
着色分散液(A1);上記で得られた顔料分散液(A−1)
着色分散液(A2);上記で得られた顔料分散液(A−2)
着色分散液(A3);上記で得られた顔料分散液(A−3)
着色分散液(A4);上記で得られた顔料分散液(A−4)
着色分散液(A5);上記で得られた顔料分散液(A−5)
樹脂(B1);樹脂B−1溶液
重合性化合物(C1);ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD DPHA;日本化薬(株)製)
重合開始剤(D1);N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュアOXE 01;BASF社製;O−アシルオキシム化合物)
重合開始剤(D2);下記式で表される化合物の混合物(CHEMCURE−TCDM;ケンブリッジ社製;ビイミダゾール化合物)
株)製;下記式で表される化合物)
2インチ角のガラス基板(イーグルXG;コーニング社製)上に、着色感光性樹脂組成物をスピンコート法で塗布したのち、100℃で3分間プリベークした。冷却後、この着色感光性樹脂組成物を塗布した基板に露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、150mJ/cm2の露光量(365nm基準)で光照射した。光照射後、得られた膜を、非イオン系界面活性剤0.12%と水酸化カリウム0.04%を含む水系現像液に24℃で60秒間浸漬することにより現像し、水洗後、オーブン中、230℃で30分間ポストベークを行い、着色塗膜を得た。
得られた着色塗膜について、膜厚測定装置(DEKTAK3;日本真空技術(株)製))を用いて膜厚を測定した。
得られた着色塗膜について、測色機(OSP−SP−200;オリンパス(株)製)を用いて分光を測定し、C光源の特性関数を用いてCIEのXYZ表色系におけるxy色度座標(x、y)と明度Yを測定した。
2インチ角のガラス基板(イーグルXG;コーニング社製)上に、上記と同様にして着色感光性樹脂組成物をスピンコート法で塗布した後、100℃で3分間プリベークした。冷却後、スピン現像機(SD−408R;(有)押鐘製)にて非イオン系界面活性剤0.12%と水酸化カリウム0.04%を含む水系現像液を0.05hPaで噴射し、基板上に塗布した膜が全て溶解するまでの時間を測定した。結果を表2に示す。
2インチ角のガラス基板(イーグルXG;コーニング社製)上に、表2で示された膜厚になるように、着色感光性樹脂組成物をスピンコート法で塗布したのち、減圧乾燥機にて、130Paまで減圧乾燥を行った。その後、この着色感光性樹脂組成物を塗布した基板とパターンを有する石英ガラス製フォトマスクとの間隔を100μmとして、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、150mJ/cm2の露光量(365nm基準)で光照射した。尚、フォトマスクとしては、50μmラインアンドスペースパターンが形成されたマスクを使用した。光照射後、上記塗膜を、非イオン系界面活性剤0.12%と水酸化カリウム0.04%を含む水系現像液に24℃で上記で測定した溶解時間+30秒間浸漬現像し、水洗後、オーブン中、230℃で30分間ポストベークを行い、着色パターンを作製した。
着色パターン作製中、現像液へ浸漬した際に、未露光部の現像液への溶解性を確認した。現像液へ溶解した場合には「○」、剥離片を伴ってガラス基板から剥がれた固形物が確認された場合には「×」として評価を行った。結果を表2に示す。剥離片を発生させながら現像液へ溶解していく場合には、着色パターンを作製する工程において、剥離片が発生した後、他の画素へ付着し、正常な着色パターンが得られない為に、歩留まりが極端に低下する。
作製したラインアンドスペースパターンを有する着色パターンにおいて、30μmのパターンが得られた場合に、形状が順テーパーならば「○」、逆テーパーの場合には「×」として評価を行った。結果を表2に示す。
Claims (4)
- 着色剤(A)、樹脂(B)、重合性化合物(C)及び重合開始剤(D)を含み、
前記着色剤(A)として、C.I.ピグメントブルー15:3又はC.I.ピグメントブルー15:4と、C.I.ピグメントグリーン58と、C.I.ピグメントイエロー138とを含む着色感光性樹脂組成物。 - 請求項1に記載の着色感光性樹脂組成物から形成される塗膜。
- 請求項1に記載の着色感光性樹脂組成物から形成されるカラーフィルタ。
- 請求項3に記載のカラーフィルタを含む表示装置。
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