JP2012246782A - スクロール型流体機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転軸を小径化することができるスクロール型流体機械を提供すること。
【解決手段】スクロール型圧縮機において、偏心軸15aの中心軸L1をブッシュ26の中心軸L2よりも回転軸15の中心軸L側で、かつ、ブッシュ26の中心軸L2に対して圧縮室33からの荷重FDが作用する方向側に配置した。
【選択図】図2

Description

本発明は、回転軸の偏心位置に支持された偏心軸と、偏心軸に回転可能に支持されるブッシュと、固定スクロールと、ブッシュを介して偏心軸に回転可能に支持された可動スクロールと、を有するスクロール型流体機械に関する。
可動スクロールを公転可能に支持したスクロール型流体機械としては、例えば、特許文献1が挙げられる。図2(c)に示すように、回転軸100の中心に対して偏心した位置に偏心軸101が設けられるとともに、この偏心軸101には、ブッシュ102が回転可能に支持されている。また、ブッシュ102には、可動スクロールが回転可能に支持される。
偏心軸101の中心Q1はブッシュ102の中心Q2からずれており、このようなクランク機構を従動クランク機構という。そして、この従動クランク機構によれば、可動スクロールの中心(ブッシュ102の中心Q2)に接線方向への荷重FD(圧縮機であれば圧縮反力)が作用したとき、偏心軸101の中心Q1を中心とする反時計方向へのモーメントにより、矢印Y方向への力が発生する。この力により、可動スクロールの渦巻壁が固定スクロールの渦巻壁に押接され、渦巻壁間に区画される作用室のシール性が高められるようになっている。
特開2008−133805号公報
ところが、従動クランク機構においては、回転軸100の中心Q3と、ブッシュ102の中心Q2との距離q1が、回転軸100の中心Q3と、偏心軸101の中心Q1との距離q2より短くなっている。すなわち、偏心軸101が、ブッシュ102の中心Q2よりも回転軸100の中心Q3から遠く離れた位置に設けられており、回転軸100の直径が大きくなってしまっている。
本発明は、回転軸を小径化することができるスクロール型流体機械を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、回転軸と、該回転軸の偏心位置に支持された偏心軸と、有蓋円筒状をなし、前記偏心軸が嵌合される偏心穴を有し、前記偏心軸に回転可能に支持されるブッシュと、固定側端板上に固定側渦巻壁を形成した固定スクロールと、前記固定スクロールと対向配置され、可動側端板上に可動側渦巻壁を形成するとともに、前記ブッシュを介して前記偏心軸に回転可能に支持された可動スクロールと、を有し、前記回転軸の回転に伴い公転する前記可動スクロールの可動渦巻壁と前記固定渦巻壁との間に、前記可動スクロールの公転に基づいて容積変更する作用室が形成されるスクロール型流体機械に関する。また、前記偏心軸の中心軸を前記ブッシュの中心軸よりも前記回転軸の中心軸側で、かつ、前記ブッシュの中心軸に対して前記作用室からの荷重が作用する方向側に配置した。
このように偏心軸を配置すると、回転軸の中心と偏心軸の中心との距離が、回転軸の中心とブッシュの中心との距離より短くなる。その結果、偏心軸を回転軸の中心に近づけることができ、回転軸において偏心軸が支持される部位を小径化することができる。このように、偏心軸を回転軸の中心に近づけても、作用室からの荷重によるモーメントで、可動側渦巻壁を固定側渦巻壁に押接させ、作用室からの流体漏れを抑制することができ、スクロール型流体機械としての機能を維持することができる。
また、前記回転軸は、軸方向全体に亘って同一径で形成されていてもよい。
これによれば、偏心軸の支持のために確保すべき回転軸の部位を小径化することができるため、回転軸も小径化することができる。そして、回転軸を同一径で形成すれば、回転軸全体を細く形成することが可能になり、回転軸の製造コストを抑えることができる。
本発明によれば、回転軸を小径化することができる。
第1の実施形態のスクロール型圧縮機を示す断面図。 (a)は両渦巻壁、回転軸、偏心軸、及びブッシュを示す図1の2a−2a線断面図、(b)は第1の実施形態及び第2の実施形態の回転軸、偏心軸、及びブッシュを示す図、(c)は背景技術の回転軸、偏心軸、及びブッシュを示す図。 (a)は第2の実施形態のスクロール型膨張機を備える複合流体機械を示す断面図、(b)はランキンサイクル装置の回路図。
(第1の実施形態)
以下、本発明のスクロール型流体機械を、スクロール型圧縮機に具体化した第1の実施形態を図1〜図2にしたがって説明する。
図1に示すように、スクロール型圧縮機10のハウジング11は、有底円筒状をなす第1ハウジング部材11a、及び有蓋円筒状をなす第2ハウジング部材11bをボルトなどにより接合固定して構成されている。
第1ハウジング部材11aには、スクロール型圧縮機10で圧縮する流体(冷媒)を取り込むための吸入ポート14が形成されている。また、第1ハウジング部材11aの内部には、回転軸15が前後方向に沿って延びるように配設されている。回転軸15は、軸方向全体に亘って同一径で形成されるとともに、その両端に配設された軸受16,17によって回転軸15の中心軸Lまわりで回転可能に支持されている。回転軸15には、永久磁石埋め込み型のロータ20が回転軸15と一体回転可能に固定されている。また、第1ハウジング部材11aの内周面には、ロータ20を囲うようにステータ21が固定されている。本実施形態では、回転軸15、ロータ20、及びステータ21により電動モータ23が構成されている。
第1ハウジング部材11a内には区画壁25が固設されるとともに、この区画壁25によりハウジング11内にモータ収容室24が区画されている。そして、回転軸15の一端側(図1では左端側)を支持する軸受16は、区画壁25の内周面に支持されている。また、区画壁25の内周面において、軸受16よりも第2ハウジング部材11b側には、シール部材22が装着されている。そして、回転軸15の周面と、区画壁25の内周面との間は、シール部材22によってシールされている。
図1及び図2(a)に示すように、回転軸15の一端面には、回転軸15の中心としての中心軸Lに対して偏心した位置に偏心軸15aが支持されるとともに、偏心軸15aには、有蓋円筒状のブッシュ26が回転可能に支持されている。また、回転軸15の一端には、可動スクロール27がブッシュ26を介して回転可能に支持されている。
可動スクロール27は、円盤状をなす可動側端板27aと、この可動側端板27aから第2ハウジング部材11bに向けて突設された渦巻状の可動側渦巻壁27bと、可動側端板27aから区画壁25に向けて突設された円筒状の支持筒部27cと、からなる。そして、支持筒部27cには、軸受29が支持されるとともに、この軸受29には、ブッシュ26が回転可能に支持されている。ブッシュ26は、その中心としての中心軸L2が、支持筒部27cの中心軸上に位置するように支持筒部27cに支持されている。また、ブッシュ26には、その中心軸L2から径方向外側にずれた位置に偏心穴26aが形成されるとともに、この偏心穴26aには、偏心軸15aが回転可能に嵌合されている。そして、ブッシュ26の偏心穴26aに偏心軸15aが嵌合されることで、従動クランク機構が構成されている。ブッシュ26は、回転軸15の回転により、偏心軸15aと共に中心軸Lの周りを公転する。
可動スクロール27の可動側端板27aに対向する区画壁25には、複数(図1では1つだけ図示)の公転位置規制円筒41が嵌入止着されるとともに、可動側端板27aには円柱形状の自転阻止用素子42が嵌入止着されている。そして、自転阻止用素子42は、公転位置規制円筒41に挿入配置されている。
また、区画壁25の第2ハウジング部材11b側の端面には、固定スクロール31が可動スクロール27と対向するように固設されている。固定スクロール31は、円盤状をなす固定側端板31aと、この固定側端板31aから可動スクロール27に向けて突設された渦巻状の固定側渦巻壁31bとを一体に備えている。そして、可動スクロール27の可動側渦巻壁27bと、固定スクロール31の固定側渦巻壁31bとは互いに噛み合わされ、可動スクロール27と固定スクロール31の間に容積変更可能な作用室としての圧縮室33が区画される。
区画壁25と固定スクロール31との間には、可動スクロール27が配設されるとともに、可動スクロール27の可動側端板27aと、区画壁25の内周面との間には、背圧室32が区画されている。この背圧室32には、高圧の制御ガスが導入され、この制御ガスにより、回転軸15の軸方向に沿って可動スクロール27を固定スクロール31に押し付けるようになっている。背圧室32は、シール部材22によって気密にシールされている。
固定スクロール31の外周壁31dと可動スクロール27の可動側渦巻壁27bの最外周部との間には、圧縮室33へ冷媒を取り込むための吸入室35が区画形成されている。また、固定スクロール31と第2ハウジング部材11bとの間には、吐出室34が区画形成されている。さらに、固定スクロール31において、固定側端板31aの中心には、圧縮室33と吐出室34を連通させる吐出孔31cが形成されている。
固定側端板31aの吐出室34側の端面には、吐出孔31cを開閉するためのリード弁からなる吐出弁40が配設されている。また、第2ハウジング部材11bには、吐出室34に連通する吐出ポート11cが形成されている。この吐出ポート11cと、吸入ポート14とは、外部冷媒回路50によって接続されている。外部冷媒回路50には、凝縮器51、膨張弁52、及び蒸発器53が介在されている。
そして、電動モータ23への電力供給によって回転軸15が回転駆動されると、ブッシュ26が偏心軸15aを介して回転軸15の中心軸Lまわりで公転される。このブッシュ26の公転に伴い、可動スクロール27は、回転軸15の中心軸Lと、ブッシュ26の中心軸L2との間の距離R1を半径とした円軌道上を公転する。このとき、可動側渦巻壁27bと固定側渦巻壁31bとの線接触部が、固定側渦巻壁31bの周面に沿って中心方向へ移動し、圧縮室33の容積を減少させ、吸入室35から圧縮室33に取り込んだ冷媒の圧縮が行われる。そして、圧縮室33で圧縮された冷媒は、吐出孔31cから吐出弁40を介して吐出室34に吐出される。なお、自転阻止用素子42により、可動スクロール27の自転が阻止されるようになっている。
次に、回転軸15と、偏心軸15aと、ブッシュ26の位置関係について説明する。
図2(b)に示すように、偏心軸15aは、その中心軸L1が回転軸15の中心軸Lよりも、回転軸15の径方向に沿った外側に配置されている。一方、ブッシュ26は、その中心軸L2が、偏心軸15aの中心軸L1よりも回転軸15の径方向外側に配置されている。
そして、回転軸15の中心軸Lと、ブッシュ26の中心軸L2との距離R1は、回転軸15の中心軸Lと、偏心軸15aの中心軸L1との距離R2より長くなっている。また、ブッシュ26の中心軸L2と、偏心軸15aの中心軸L1との距離R3は、上述の距離R1,R2より短くなっている。すなわち、偏心軸15aの中心軸L1をブッシュ26の中心軸L2よりも回転軸15の中心軸L側で、かつ、ブッシュ26の中心軸L2に対して圧縮室33からの荷重FDが作用する方向側に配置している。
ここで、回転軸15が回転すると、ブッシュ26は、偏心軸15aに引かれてブッシュ26の中心軸L2が回転軸15の中心軸Lから離れようとする力が作用し、可動スクロール27の可動側渦巻壁27bが、固定スクロール31の固定側渦巻壁31bに押接される。
また、可動スクロール27の公転に伴い圧縮が行われると、圧縮室33からの荷重FD(圧縮反力)が可動スクロール27の円軌道の接線方向へ作用する。ここで、偏心軸15aの中心軸L1と、ブッシュ26の中心軸L2を通過する直線を第1基準線K1とする。また、ブッシュ26の中心軸L2を通過し、そのブッシュ26(可動スクロール27)の円軌道の接線方向へ延びる直線を第2基準線K2とする。
このとき、偏心軸15aの中心軸L1は、第2基準線K2よりも回転軸15の中心軸L側で、かつブッシュ26の中心軸L2から荷重FD方向の向きと同じ側へ第1基準線K1上で移動させた位置に配置されている。このため、ブッシュ26の中心軸L2に接線方向への荷重FDが作用したとき、偏心軸15aの中心軸L1を中心とする時計回りのモーメントにより、矢印X方向への力が発生する。この力により、可動スクロール27の可動側渦巻壁27bが固定スクロール31の固定側渦巻壁31bに押接される。
次に、スクロール型圧縮機10の作用について説明する。
図2(a)及び(b)に示すように、スクロール型圧縮機10の従動クランク機構において、回転軸15の中心軸Lと、偏心軸15aの中心軸L1との距離R2は、背景技術における回転軸100の中心Q3と、偏心軸101の中心Q1との距離q2に比べて短くなっている。すなわち、スクロール型圧縮機10においては、偏心軸15aは、背景技術の偏心軸101に比べて、回転軸15の中心軸Lに近付いた位置に設けられている。このため、背景技術に比べて、回転軸15を小径化することができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)スクロール型圧縮機10において、偏心軸15aの中心軸L1をブッシュ26の中心軸L2よりも回転軸15の中心軸L側で、かつ、ブッシュ26の中心軸L2に対して圧縮室33からの荷重FDが作用する方向側に配置した。このように偏心軸15aを配置すると、偏心軸15aを回転軸15の中心軸Lに近づけることができ、回転軸15を小径化することができる。したがって、例えば、回転軸15の周面をシールし、圧縮室33及び背圧室32からの冷媒漏れを抑制するシール部材22に関しては、その周長を短くすることができ、シール部材22の耐久性低下を抑えることができる。
(2)偏心軸15aを回転軸15の中心軸Lに近づけても、荷重FDによる時計方向へのモーメントで、可動側渦巻壁27bを固定スクロール31の固定側渦巻壁31bに押接させることができる。したがって、回転軸15を小径化しながらも、圧縮室33からの冷媒漏れを抑制することができ、スクロール型圧縮機10としての機能を維持することができる。
(3)シール部材22は、回転軸15に密接するため、緊迫力を有し、この緊迫力は、回転軸15の損失トルクを招くものである。そして、損失トルクは、緊迫力と、シール部材22の周長との積によって算出される。よって、回転軸15を小径化し、シール部材22の周長を短くすることで、損失トルクを低減させることができる。
(4)偏心軸15aを所定の位置に配置することで、偏心軸15aを回転軸15の中心軸Lに近づけた位置に配置することができる。そして、偏心軸15aの支持のために確保すべき回転軸15の可動スクロール27側の端部径を小径化することができるため、回転軸15全体も小径化することができ、回転軸15を同一径で、細く形成することが可能になり、回転軸15の製造コストを抑えることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明のスクロール型流体機械をスクロール型膨張機に具体化した第2の実施形態を図2(b)及び図3にしたがって説明する。なお、以下の説明では、既に説明した実施形態と同一構成について同一符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する。
図3に示すように、複合流体機械60は、ランキンサイクル装置94に組み込まれるとともに、ハウジング61内に、モータ・ジェネレータ79、ギヤポンプ75、及びスクロール型膨張機80を有する。複合流体機械60のハウジング61は、筒状をなすセンターハウジング62と、センターハウジング62の前端(図3では左端)に連結されたフロントハウジング63と、センターハウジング62に一体形成された隔壁64と、センターハウジング62の後端(図3では右端)に連結されたリヤハウジング65とから構成されている。
フロントハウジング63、及び隔壁64には駆動軸67が軸受68a,68bを介して回転可能に支持されるとともに、駆動軸67にはロータ69が固定されている。また、センターハウジング62の内周面にはステータ70がロータ69を取り囲むように固定されている。そして、駆動軸67、ステータ70及びロータ69は、回転電機としてのモータ・ジェネレータ79を構成する。モータ・ジェネレータ79は、ステータ70のコイル70aへの通電によってロータ69を回転させる電動機としての機能と、ロータ69が回転することによってステータ70のコイル70aに電力を生じさせる発電機としての機能とを併せ持つ。
センターハウジング62内にはサイドプレート71が隔壁64に対向するように固設されている。隔壁64とサイドプレート71との間にはポンプ室72が区画されている。駆動軸67は、隔壁64に形成された軸孔64aを通ってサイドプレート71を貫通している。軸孔64a内には、駆動軸67の周面に沿ったポンプ室72からの冷媒漏れを抑制するシール部材64bが配設されている。ポンプ室72内には駆動軸67に止着された駆動ギヤ73と、駆動ギヤ73に噛合する従動ギヤ74とが配設されている。ポンプ室72、従動ギヤ74及び駆動ギヤ73は、ギヤポンプ75を構成する。
センターハウジング62のリヤハウジング65側内には、支持ブロック76が固設されている。支持ブロック76には従動軸77が軸受78によって回転可能に支持されるとともに、この従動軸77は、駆動軸67と同軸上で連結されている。そして、本実施形態では、駆動軸67と、従動軸77とから回転軸が構成されるとともに、回転軸は、軸方向に沿って直径が異なる段付状に形成されている。
支持ブロック76とリヤハウジング65との間にはスクロール型膨張機80が設けられている。スクロール型膨張機80において、従動軸77の先端には偏心軸81が設けられている。このため、本実施形態では、従動軸77が、回転軸の中で最も直径が大きくなっている。従動軸77は、サイドプレート71を挟んでギヤポンプ75と反対側に配置されている。そして、支持ブロック76の内周面には、シール部材77aが装着されるとともに、このシール部材77aにより従動軸77の周面に沿ったギヤポンプ75からの冷媒漏れが抑制されている。
偏心軸81は、従動軸77の回転により駆動軸67の中心軸の周りを公転する。また、第1の実施形態と同様に、偏心軸81には可動スクロール83がブッシュ86及び軸受85を介して回転可能に支持されている。可動スクロール83は、可動側端板83aに、軸受85を支持する支持筒部83cを備えるとともに、可動側渦巻壁83bを備える。
センターハウジング62のリヤハウジング65側には固定スクロール84が可動スクロール83と対向するように固設されている。固定スクロール84は、固定側端板84aと、固定側渦巻壁84bとを備えている。そして、可動スクロール83の可動側端板83aと、固定スクロール84の固定側渦巻壁84bとは互いに噛み合わされ、可動スクロール83と固定スクロール84の間に容積変更可能な作用室としての膨張室87が区画される。
また、固定側端板84aの中央部には吸入孔84cが形成されている。固定側端板84aとリヤハウジング65との間には、吸入室88が区画されるとともに、この吸入室88には吸入孔84cを介して膨張前の膨張室87に連通している。また、リヤハウジング65には、吸入室88に連通する吸入ポート65aが形成されている。さらに、固定スクロール84の内周面と、可動スクロール83における可動側渦巻壁83bの最外周面との間には吐出室89が区画形成されるとともに、センターハウジング62には吐出室89に連通する吐出ポート62aが形成されている。
そして、複合流体機械60は、ランキンサイクル装置94に組み込まれている。図3(b)に示すように、ランキンサイクル装置94は、複合流体機械60のスクロール型膨張機80、凝縮器91、複合流体機械60のギヤポンプ75、及び熱交換器92によって構成されている。熱交換器92は、エンジン93に接続された冷却水循環経路93a上に設けられている。冷却水循環経路93a上にはラジエータ93bが設けられている。車両のエンジン93を冷却した冷却水(高温流体)は、冷却水循環経路93aを循環して熱交換器92及びラジエータ93bで放熱する。
そして、ギヤポンプ75から吐出された冷媒は、熱交換器92での熱交換によりエンジン93からの廃熱によって加熱される。熱交換器92の導出側にはスクロール型膨張機80における吸入ポート65aが接続されている。スクロール型膨張機80の吐出ポート62aには凝縮器91が接続されている。そして、スクロール型膨張機80で膨張した冷媒は、凝縮器91に導入されるようになっている。凝縮器91の導出側にはギヤポンプ75のポンプ室72が接続されている。ランキンサイクル装置94内の冷媒は、ギヤポンプ75のポンプ作用により、ポンプ室72、熱交換器92、スクロール型膨張機80及び凝縮器91を通過してランキンサイクル装置94を循環するようになっている。
上記複合流体機械60のスクロール型膨張機80において、図2(b)に示すように、偏心軸81の中心軸L1をブッシュ86の中心軸L2よりも従動軸77の中心軸L側で、かつ、ブッシュ86の中心軸L2に対して膨張室87からの荷重FDが作用する方向側に配置している。すなわち、偏心軸81は、その中心軸L1が従動軸77の中心軸Lよりも、径方向に沿った外側に配置されている。一方、ブッシュ86は、その中心軸L2が、偏心軸81の中心軸L1よりも従動軸77の径方向外側に位置している。そして、従動軸77の中心軸Lと、ブッシュ86の中心軸L2との距離R1は、従動軸77の中心軸Lと、偏心軸81の中心軸L1との距離R2より長くなっている。また、ブッシュ86の中心軸L2と、偏心軸81の中心軸L1との距離R3は、上述の距離R1,R2より短くなっている。
また、偏心軸81の中心軸L1は、第2基準線K2よりも従動軸77の中心軸L側で、かつブッシュ86の中心軸L2から荷重FD方向の向きと同じ側へ第1基準線K1上で移動させた位置に配置されている。このため、ブッシュ86の中心軸L2に接線方向への荷重(膨張反力)FDが作用したとき、偏心軸81の中心軸L1を中心とする時計回りのモーメントにより、矢印X方向への力が発生する。この力により、可動スクロール83の可動側渦巻壁83bが固定スクロール84の固定側渦巻壁84bに押接される。
従って、第2の実施形態によれば、第1の実施形態に記載の(2)〜(3)と同様の効果に加えて以下の効果を得ることができる。
(5)複合流体機械60では、ギヤポンプ75におけるポンプ室72からの冷媒漏れを抑制するために、駆動軸67及び従動軸77に密接するシール部材64b,77aを備え、従動軸77は大径に形成されている。そして、偏心軸81の位置を設定することで、偏心軸81を従動軸77の中心軸Lに近づけることができ、従動軸77を小径化することができる。したがって、従動軸77の周面をシールするシール部材77aに関しては、その周長を短くすることができ、シール部材77aの耐久性低下を抑えることができる。また、回転軸における駆動軸67に沿った冷媒漏れは、シール部材64bによって抑制され、大径側の従動軸77に沿った冷媒漏れは、シール部材77aによってシールされる。そして、駆動軸67側のシール部材64bは、駆動軸67が小径をなすため、シール性に問題はほとんど無く、従動軸77側のシール部材77aに関しても耐久性低下を抑えたため、シール性に問題がほとんど無い。したがって、ポンプ室72からの冷媒漏れを抑制することができる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 第2の実施形態では、スクロール型膨張機80を備える複合流体機械60としたが、圧縮機及びクラッチ機構を一体に設けて、冷凍サイクルを並設してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)冷媒を圧縮する圧縮機である請求項1又は請求項2に記載のスクロール型流体機械。
(ロ)冷媒を膨張させる膨張機である請求項1又は請求項2に記載のスクロール型流体機械。
(ハ)ランキンサイクル装置に採用される技術的思想(ロ)に記載のスクロール型流体機械。
FD…荷重、L…回転軸の中心軸、L1…偏心軸の中心軸、L2…ブッシュの中心軸、10…スクロール型流体機械としてのスクロール型圧縮機、15…回転軸、15a,81…偏心軸、26,86…ブッシュ、26a…偏心穴、27,83…可動スクロール、27a,83a…可動側端板、27b,83b…可動側渦巻壁、31,84…固定スクロール、31a,84a…固定側端板、31b,84b…固定側渦巻壁、33…作用室としての圧縮室、80…スクロール型流体機械としてのスクロール型膨張機、87…作用室としての膨張室。

Claims (2)

  1. 回転軸と、
    該回転軸の偏心位置に支持された偏心軸と、
    有蓋円筒状をなし、前記偏心軸が嵌合される偏心穴を有し、前記偏心軸に回転可能に支持されるブッシュと、
    固定側端板上に固定側渦巻壁を形成した固定スクロールと、
    前記固定スクロールと対向配置され、可動側端板上に可動側渦巻壁を形成するとともに、前記ブッシュを介して前記偏心軸に回転可能に支持された可動スクロールと、を有し、
    前記回転軸の回転に伴い公転する前記可動スクロールの可動側渦巻壁と前記固定側渦巻壁との間に、前記可動スクロールの公転に基づいて容積変更する作用室が形成されるスクロール型流体機械において、
    前記偏心軸の中心軸を前記ブッシュの中心軸よりも前記回転軸の中心軸側で、かつ、前記ブッシュの中心軸に対して前記作用室からの荷重が作用する方向側に配置したスクロール型流体機械。
  2. 前記回転軸は、軸方向全体に亘って同一径で形成されている請求項1に記載のスクロール型流体機械。
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