JP2012246698A - 細幅見付笠木 - Google Patents
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Abstract
【課題】 笠木の外側の水切りにおける見付幅を細幅として、建造物のデザインにマッチしたものとする。
【解決手段】 笠木2の天板内外の水切り21の見付幅を2〜3cmとして、水切り21の内外端をコンクリート壁1から2〜3cm外側に突出し、水切り21の下端をコンクリート壁1の上面の延長線上に配置するか、これよりやや下位に位置するように配置して、コンクリート壁1への雨水浸入を許容する一方、コンクリート壁1外側面への雨垂れとその痕跡の付着を防止する。細幅の見付であるため、笠木2の設置が建造物のデザインを損なうことがなく、デザインにマッチしたものとなる。新築又は既設建造物の改装に使用でき、また、手摺付きの笠木とすることもできる。
【選択図】 図2
【解決手段】 笠木2の天板内外の水切り21の見付幅を2〜3cmとして、水切り21の内外端をコンクリート壁1から2〜3cm外側に突出し、水切り21の下端をコンクリート壁1の上面の延長線上に配置するか、これよりやや下位に位置するように配置して、コンクリート壁1への雨水浸入を許容する一方、コンクリート壁1外側面への雨垂れとその痕跡の付着を防止する。細幅の見付であるため、笠木2の設置が建造物のデザインを損なうことがなく、デザインにマッチしたものとなる。新築又は既設建造物の改装に使用でき、また、手摺付きの笠木とすることもできる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、屋上パラペット、マンションの廊下やベランダ手摺等のコンクリート壁に設置する笠木に関し、特に見付面を可及的に細幅とした細幅見付笠木に関する。
この種の、コンクリート壁の上面に固定したベース金具に笠木ホルダー金具を介して設置した笠木として、ベース金具を断面コ字状とし、ホルダー金具を該ベース金具にスライド自在に係合載置してコンクリート壁を横断し前後の下向き突片の下端に外側に向けて突出した一対の支持突片を有する断面U字状とし、該ホルダー金具の一対の支持突片に、笠木の内外に見付面をなす幅広の垂下片の下部に対向方向に向けて突出配置した一対の固定片を載置し、支持突片の下面からのネジで螺着して、該笠木を設置したものとされている。
この場合、笠木は、これを、コンクリート壁に対して強固にして安定且つ確実に設置することができるが、この種のコンクリート壁(一般に躯体にモルタル、タイル、レンガ、ALC等の仕上を施してある)は、例えば15cm程度以上の見込幅を有するから、これを基準とすると、上記特許文献1の図面に例示されるものは、垂下片の幅を10cm程度乃至これを幾分下回る、例えば7〜8cmをなす幅広の見付幅を有するものとされており、このように幅広の見付幅を有するものにあっては、建造物のデザインとマッチしない結果を招く傾向がある。
即ち、笠木は、建造物のデザイン要素をなすとともに上記コンクリート壁の雨水による劣化や雨水や直射日光によるクラック発生の防止等の保護機能を有するが、上記太幅の見付幅は、モルタル、タイル、レンガ、ALC等の仕上を施した外装面に対して存在感が強く、特にアルミ等の金属製にして着色がなされたものは、建造物のデザインを損なったり、デザインに違和感を与えたりすることも多い。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、その解決課題とするところは、笠木としての必要機能を確保しつつ、可及的に細い見付幅を有することによって建造物のデザインに常にマッチし得るようにした細幅見付笠木を提供するにある。
上記課題に沿って検討した結果、例えば、見付幅を、極小化するように可及的に細幅化した3cm乃至それ以下のものとすれば、建造物に用いて笠木が存在感を主張することなく、建造物に対してすっきりした細ストライプのアクセントをなすものとすることが可能となり、新築、改装を問わずに歓迎されるものとなるとみられるところ、該見付幅を3cm乃至それ以下とすると、笠木はコンクリート壁にベース金具、ホルダー金具を用いて設置する必要があるため、笠木によるコンクリート壁との良好な納まりを確保できない、という問題を生じる。即ち、コンクリート壁の上部に雨水が浸入して、上記劣化やクラックの発生を招いてコンクリート壁の保護を充分になし得なくなって、笠木を設置しながら、その設置意義を喪失するに至り兼ねないという結果を招く。
しかし乍ら、笠木機能を検討するに、該機能は、上記コンクリート壁上部への雨水浸入を防止すること、コンクリート壁、特に雨水流下側の壁面への雨垂れとその痕跡付着の防止、更に上記建造物のデザイン要素としてのアクセント付与にあると認められるところ、上記コンクリート壁上部への雨水浸入は、該コンクリート壁に防水措置を施して、笠木との機能分担を行うことによって、これを許容することができるから、この観点から笠木機能を見直し、該機能を、上記雨水流下の雨垂れとその痕跡防止、デザイン要素としてのアクセント付与の2機能に限定単純化して、これら2機能を両立するように笠木を形成することによって、笠木としての必要機能を確保しつつ、可及的に細い見付幅を有することによって建造物のデザインに常にマッチし得るようにしたものであって、即ち、請求項1に記載の発明を、コンクリート壁の上面に固定した複数箇所のベース金具にそれぞれホルダー金具を介して設置した笠木であって、該笠木の内外の見付面を2.5±0.5cmの細幅とした断面C字状長尺に形成し、該笠木の外側見付面をコンクリート壁より外側に突出し且つ下端をコンクリート壁の上面の延長線上乃至これよりやや下位に位置するように設置して、該コンクリート壁への雨水浸入を許容する一方、コンクリート壁外側面への雨垂れとその痕跡の付着を可及的に防止してなることを特徴とする屋上パラペット、ベランダ手摺等の細幅見付笠木としたものである。
請求項2に記載の発明は、上記に加えて、デザイン要素としての機能を確保しつつ、雨垂れとその痕跡付着を可及的有効且つ確実に防止し得るものとするように、これを、上記コンクリート壁より外側に突出し且つ下端をコンクリート壁の上面の延長線上乃至これよりやや下位に位置する笠木の外側見付面を、その上記外側への突出幅を3±1cm、下位への突出幅を0乃至1.5cmとしてなることを特徴とする請求項1に記載の屋上パラペット、ベランダ手摺の細幅見付笠木としたものである。
請求項3に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記機能を単純化した笠木を可及的簡易に構成し且つ確実にコンクリート壁に設置し得るものとするように、これを、上記ベース金具を、下向きコ字状の受座に一対の固定片を備えて形成し、該各固定片をコンクリート壁にアンカー固定し、上記ホルダー金具を該ベース金具の受座に載置固定したコンクリート壁を横断し内外端部に下向き係止片を備えて形成し、該ホルダー金具の係止片に上記笠木における内外見付面に対向方向に向けて突出配置した下部一対の係止条を引掛け係止して笠木の設置を行ってなることを特徴とする請求項1又は2に記載の屋上パラペット、ベランダ手摺の細幅見付笠木としたものである。
請求項4に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記笠木の外側見付面の下端とコンクリート壁上面の延長線上乃至これよりやや下位とする位置関係を、コンクリート壁上面と上記ベース金具間にライナーを介設することによって、可及的簡易且つ確実に選択可能とするように、これを、上記笠木の下端のコンクリート壁の上面の延長線上乃至これよりやや下位の位置を、上記ベース金具とコンクリート壁上面間に介設したライナーによって定めてなることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の屋上パラペット、ベランダ手摺の細幅見付笠木としたものである。
請求項5に記載の発明は、同じく上記に加えて、コンクリート壁の天端をなす上面長手方向に存在する不陸を、上記ライナーの高さを変化することによって吸収し、笠木とコンクリート壁上面の相対位置関係を長手方向に可及的同一化した納まりとして、笠木設置の可及的良好な外観を確保したものとするように、これを、上記介設したライナーの高さを変化することによってコンクリート壁上面の不陸吸収の調整を施してなることを特徴とする請求項4に記載の屋上パラペット、ベランダ手摺の細幅見付笠木としたものである。
請求項6に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記可及的に細幅とした笠木を、該笠木上に金属製手摺を備えたものとするとともに該金属製手摺の支柱と笠木上面の納まりを外観良好のものとするように、これを、上記笠木が、該笠木を上下に貫通する支柱によって起立設置した手摺を備え、笠木上面に配置した化粧カバーによって上記支柱の笠木近傍位置を被覆してなることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載の屋上パラペット、ベランダ手摺の細幅見付笠木としたものである。
請求項7に記載の発明は、同じく上記に加えて、コンクリート壁を、上記笠木と機能分担したものとすることによって、従前の笠木機能を実質的に確保し得るものとするように、これを、上記コンクリート壁を、防水措置を施した防水コンクリート壁として手摺と機能分担してなることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に記載の屋上パラペット、ベランダ手摺の細幅見付笠木としたものである。
請求項8に記載発明は、同じく上記に加えて、既設建造物の既設コンクリート壁に笠木機能を付与する改装に用いて該既設建造物の資産価値を向上確保したものとするように、これを、上記笠木を、既設建造物のコンクリート壁に改装によって設置してなることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7に記載の屋上パラペット、ベランダ手摺の細幅見付笠木としたものである。
本発明はこれらをそれぞれ発明の要旨として、上記課題解決の手段としたものである。
本発明は以上のとおりに構成したから、請求項1に記載の発明は、笠木機能を雨水流下の雨垂れとその痕跡防止、デザイン要素としてのアクセント付与の2機能に限定単純化して、これら2機能を両立するように笠木を形成することによって、笠木としての必要機能を確保しつつ、可及的に細い見付幅を有することによって建造物のデザインに常にマッチし得るようにした屋上パラペット、ベランダ手摺等の細幅見付笠木を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、上記に加えて、デザイン要素としての機能を確保しつつ、雨垂れとその痕跡付着を可及的有効且つ確実に防止し得るものとすることができる。
請求項3に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記機能を単純化した笠木を可及的簡易に構成し且つ確実にコンクリート壁に設置し得るものとすることができる。
請求項4に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記笠木の外側見付面の下端とコンクリート壁上面の延長線上乃至これよりやや下位とする位置関係を、コンクリート壁上面と上記ベース金具間にライナーを介設することによって、可及的簡易且つ確実に選択可能とすることができる。
請求項5に記載の発明は、同じく上記に加えて、コンクリート壁の天端をなす上面長手方向に存在する不陸を、上記ライナーの高さを変化することによって吸収し、笠木とコンクリート壁上面の相対位置関係を長手方向に可及的同一化した納まりとして、笠木設置の可及的良好な外観を確保したものとすることができる。
請求項6に記載の発明は、同じく上記に加えて、上記可及的に細幅とした笠木を、該笠木上に金属製手摺を備えたものとするとともに該金属製手摺の支柱と笠木上面の納まりを外観良好のものとすることができる。
請求項7に記載の発明は、同じく上記に加えて、コンクリート壁を、上記笠木と機能分担したものとすることによって、従前の笠木機能を実質的に確保し得るものとすることができる。
請求項8に記載発明は、同じく上記に加えて、既設建造物の既設コンクリート壁に笠木機能を付与する改装に用いて該既設建造物の資産価値を向上確保したものとすることができる。
以下図面の例に従って本発明を更に具体的に説明すれば、図1及び図2において、2は、屋上パラペット、マンションの廊下やベランダ手摺等のコンクリート壁1に設置した笠木であり、該笠木2は、コンクリート壁1の上面に固定したベース金具3にホルダー金具4を介してその設置を行ってあり、このとき、該笠木2の内外の見付面を2.5±0.5cmの細幅とした断面C字状長尺に形成し、該笠木2の外側見付面をコンクリート壁1より外側に突出し且つ下端をコンクリート壁1の上面の延長線上乃至これよりやや下位に位置するように設置して、該コンクリート壁1への雨水浸入を許容する一方、コンクリート壁1外側面への雨垂れとその痕跡の付着を可及的に防止したものとしてある。このとき、上記コンクリート壁1を、防水措置を施した防水コンクリート壁として手摺と機能分担してあり、これによって上記コンクリート壁1上部への雨水浸入を許容し、該防水措置によってコンクリート壁1の保護機能を該コンクリート壁1自身が分担するようにしてある。
本例にあって、上記コンクリート壁1より外側に突出し且つ下端をコンクリート壁1の上面の延長線上乃至これよりやや下位に位置する笠木の外側見付面を、その上記外側への突出幅を3±1cm、下位への突出幅を0乃至1.5cmとしてあり、また、上記ベース金具3は、これを、下向きコ字状の受座に一対の固定片を備えて形成し、該各固定片をコンクリート壁1にアンカー31固定し、上記ホルダー金具4を該ベース金具3の受座に載置固定したコンクリート壁1を横断し内外端部に下向き係止片41を備えて形成し、該ホルダー金具4の係止片41に上記笠木2における内外見付面に対向方向に向けて突出配置した下部一対の係止条22を引掛け係止して笠木2の設置を行ったものとしてある。
本例の笠木2は、例えば、アルミ押出材又はアルミ板加工材を用い、必要に応じて二次電解着色を施したアルミ製にして、幅広見込の天板と、該天板の内外両端に幅狭見付の水切り21を一体に配置した、例えば、長さを4m程度とした長尺のものとしてあり、このとき天板は、コンクリート壁1上面の外側に向けて下降傾斜した勾配に合わせて数度、例えば3度程度の勾配を付する一方、該天板内外の水切り21を、外側で直角に該角度を加え、内側で直角から該角度を減じた各内角で天板両端から鉛直をなすように下向き突出し、コンクリート壁の勾配に拘わらず、雨水の水切りを鉛直方向に行うようにしてある。
本例にあって、該笠木2は、コンクリート壁1の見込より、内外にそれぞれ上記3±1cmとし、内外合計で4〜8cm、本例にあっては内外に各2cmの合計4cm幅広とした見込幅を有するものとしてあり、例えば笠木2設置対象のコンクリート壁1の見込15cmの場合に、該天板の見込幅は、これを19cmとしてある。このとき上記水切り21の見付幅は、内外共に上記2.5±0.5cm、特に2cmとした極小化の細幅をなすようにしてある。
このように形成した笠木2は、コンクリート壁1短手方向中間位置、本例にあっては中央位置に、センターを合わせて上記断面S字状のベース金具2の下片をアンカー31によって固定し、その上片に載置した厚肉プレート状のホルダー金具4における、同じく上記中間位置、特に中央位置にセンターを合わせて、ホルダー金具3の上面からのネジ32を上片のナット孔に螺入して、その載置固定を行ってある。該ベース金具2及びホルダー金具3は、例えば、笠木2の長手方向両端と中間に1m程度のピッチで、これをコンクリート壁1に配置して長尺の笠木2を固定することによって、その設置を行ったものとしてある。
笠木2の固定は、例えば、その上記水切り21の下端を対向方向に折曲して形成した上記下部一対の係止条22を、上記ホルダー金具4位置で、その上記係止片41に引掛け係止して、これを行うものとしてあり、本例にあって該引掛け係止は、該ホルダー金具4の形状を厚肉プレートを弓状に加工することによって下向きの弓状とし、その内外先端をそれぞれ下向きに傾斜した上記係止片41とし、該ホルダー金具4にこれを被嵌するように笠木2を被せ、上記係止条22を該係止片41に対して、笠木2の素材弾性を利用してその引掛け係止を行うようにしてある。
このとき笠木2は自ずとそのセンターをコンクリート壁1の中間位置、特に中央位置に合わせ且つコンクリート壁1上面に合わせた勾配でその設置を行うものとなるところ、該笠木2はコンクリート壁1より上記内外に4cm幅広のものとしたから、該笠木2の各水切り21、即ち内外側各見付面は、見込幅の1/2幅、即ち2cmをコンクリート壁1の外側及び内側からそれぞれ内外側双方に向けて突出して天板から鉛直に垂下したものとしてその設置がなされるに至る。
このとき、上記笠木2の下端のコンクリート壁1の上面の延長線上乃至これよりやや下位の位置は、これを、上記ベース金具2とコンクリート壁1上面間に介設したライナー5によって定めたものとしてあり、これによって笠木2とコンクリート壁1の位置関係を可及的簡易且つ確実に選択可能としてあり、本例にあって該ライナー5は、楔状一対のものをベース金具2の外側下端に介設することによって、該ベース金具2の外側端部を上向きに回動して、そのコンクリート壁1への固定を行うようにして、上記水切り21の鉛直垂下を維持しながら、その下端をコンクリート壁1上面の延長線上に位置するようにしてある。また、本例のライナー5を介設使用した笠木2において、更に、上記介設したライナー5の高さを変化することによってコンクリート壁1上面の不陸吸収の調整を施してあり、これによってコンクリート壁1の天端をなす上面長手方向に存在する不陸を、上記ライナー5の高さを変化することによって吸収し、笠木2とコンクリート壁1上面の相対位置関係を長手方向に可及的同一化した納まりとして、笠木2設置の可及的良好な外観を確保してある。
図3及び図4は他の例を示すもので、本例にあって、上記笠木2は、これが、該笠木2を上下に貫通する支柱6によって起立設置した手摺を備え、笠木2上面に配置した化粧カバー7によって上記支柱6の笠木2近傍位置を被覆したものとしてあり、これによって、該細幅とした見付を有する笠木2を、いわゆる手摺付き笠木とした例である。本例の上記支柱6は、コンクリート壁1における上記ベース金具3とホルダー金具4配置位置とは異なる長手方向所定位置にコンクリート壁1に下端を埋込み、笠木2に配置した透孔を介して該笠木2上に起立設置したものとしてある。
支柱6には、化粧カバー7を配置し、笠木2近傍位置を笠木2上面において被覆してあり、該化粧カバー7の被覆は、分割形成したアルミ鋳物製一対のカバー部材をジョイントによって一体化して、支柱6にネジ71止めすることによって行ってあり、このとき笠木2の透孔下面には該透孔を囲繞するようにシーリング受8を配置し、これに配置したシーリング剤81によって笠木2下面位置において該笠木2と支柱6間を封止することによって、該支柱6からの雨水の防水措置をなすものとしてある。
図5は同じく他の例を示すもので、本例にあって、上記笠木2の外側見付面の下端をコンクリート壁1の上面よりやや下位に位置するように設置した例、即ち、外側見付面によりコンクリート壁1をやや呑み込み状とするように、笠木2を設置した例である。このとき、上記ベース金具2、ホルダー金具3の部材を共通に用いる一方、上記ライナー5の介設を省略し、直付けするようにして、上記例に対してベース金具2の外側端部を下向きに回動して、笠木2の外側見付面の下端とコンクリート壁1との位置関係を上記呑み込み状に変化するように、笠木2の設置を行った例であり、このとき内側見付面の下端は上記コンクリート壁1の上面の延長線上乃至これより僅かに上方に位置するようにしてある。なお、笠木2は上記と同一のものを用い又は水切り21の設置内角を変更したものを用いるものとすることにより、該水切り21の鉛直乃至略鉛直の垂下をなし得るものとしてある。
以上の笠木2は、いずれも笠木機能を雨水流下の雨垂れとその痕跡防止、デザイン要素としてのアクセント付与の2機能に限定単純化して、これら2機能を両立するものとし、笠木2としての必要機能を確保しつつ、可及的に細い見付幅を有することによって建造物のデザインに常にマッチして、そのデザインとの調和を図ったものとすることができる。また、該笠木2は、建造物の新築及び改装を問わずにそのコンクリート壁1に設置することが可能であり、該笠木2を、既設建造物のコンクリート壁1に改装によって設置した場合を含めて、その建造物の資産価値を向上確保したものとすることができる。
図示した例は以上のとおりとしたが、本発明の実施に当って、コンクリート壁、ベース金具、ホルダー金具、笠木、水切り、必要に応じて用いるライナー、手摺、支柱、化粧カバー、防水措置等の各具体的形状、構造、材質、これらの関係、これらに対する付加等は、上記発明の要旨に反しない限り様々な形態のものとすることができる。
1 コンクリート壁
2 笠木
21 水切り
22 係止条
3 ベース金具
31 アンカー
32 ネジ
4 ホルダー金具
41 下向き係止片
5 ライナー
6 支柱
7 化粧カバー
71 ネジ
8 シーリング受
81 シーリング剤
2 笠木
21 水切り
22 係止条
3 ベース金具
31 アンカー
32 ネジ
4 ホルダー金具
41 下向き係止片
5 ライナー
6 支柱
7 化粧カバー
71 ネジ
8 シーリング受
81 シーリング剤
Claims (8)
- コンクリート壁の上面に固定した複数箇所のベース金具にそれぞれホルダー金具を介して設置した笠木であって、該笠木の内外の見付面を2.5±0.5cmの細幅とした断面C字状長尺に形成し、該笠木の外側見付面をコンクリート壁より外側に突出し且つ下端をコンクリート壁の上面の延長線上乃至これよりやや下位に位置するように設置して、該コンクリート壁への雨水浸入を許容する一方、コンクリート壁外側面への雨垂れとその痕跡の付着を可及的に防止してなることを特徴とする屋上パラペット、ベランダ手摺等の細幅見付笠木。
- 上記コンクリート壁より外側に突出し且つ下端をコンクリート壁の上面の延長線上乃至これよりやや下位に位置する笠木の外側見付面を、その上記外側への突出幅を3±1cm、下位への突出幅を0乃至1.5cmとしてなることを特徴とする請求項1に記載の屋上パラペット、ベランダ手摺の細幅見付笠木。
- 上記ベース金具を、下向きコ字状の受座に一対の固定片を備えて形成し、該各固定片をコンクリート壁にアンカー固定し、上記ホルダー金具を該ベース金具の受座に載置固定したコンクリート壁を横断し内外端部に下向き係止片を備えて形成し、該ホルダー金具の係止片に上記笠木における内外見付面に対向方向に向けて突出配置した下部一対の係止条を引掛け係止して笠木の設置を行ってなることを特徴とする請求項1又は2に記載の屋上パラペット、ベランダ手摺の細幅見付笠木。
- 上記笠木の下端のコンクリート壁の上面の延長線上乃至これよりやや下位の位置を、上記ベース金具とコンクリート壁上面間に介設したライナーによって定めてなることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の屋上パラペット、ベランダ手摺の細幅見付笠木。
- 上記介設したライナーの高さを変化することによってコンクリート壁上面の不陸吸収の調整を施してなることを特徴とする請求項4に記載の屋上パラペット、ベランダ手摺の細幅見付笠木。
- 上記笠木が、該笠木を上下に貫通する支柱によって起立設置した手摺を備え、笠木上面に配置した化粧カバーによって上記支柱の笠木近傍位置を被覆してなることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載の屋上パラペット、ベランダ手摺の細幅見付笠木。
- 上記コンクリート壁を、防水措置を施した防水コンクリート壁として手摺と機能分担してなることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に記載の屋上パラペット、ベランダ手摺の細幅見付笠木。
- 上記笠木を、既設建造物のコンクリート壁に改装によって設置してなることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7に記載の屋上パラペット、ベランダ手摺の細幅見付笠木。
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JP2011120118A Pending JP2012246698A (ja) | 2011-05-30 | 2011-05-30 | 細幅見付笠木 |
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2011
- 2011-05-30 JP JP2011120118A patent/JP2012246698A/ja active Pending
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