JP2012246346A - 油脂のエステル交換反応促進用組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 トリアシルグリセライドとアルカリ触媒を反応させた後、反応物中から脂肪酸金属塩を除去することによって得られるエステル交換反応促進用組成物を用いて、エステル交換したい原料となるトリアシルグリセライドをエステル交換すること。
【選択図】なし
Description
まず、濾過助剤をトリアシルグリセライドと十分に攪拌・混合させる。このとき用いるトリアシルグリセライドとしては特に限定はないが、脱水された濾過助剤を、その後アルカリ触媒と混合したトリアシルグリセライドと接触させることを考慮し、エステル交換反応促進用組成物の原料としてアルカリ触媒との混合に供される前記トリアシルグリセライドと同じものを使用することが好ましい。
トリアシルグリセライド中の濾過助剤の水分量は、カールフィッシャー水分計を用いることで、測定することができる。まず、トリアシルグリセライドと脱水した濾過助剤の混合物中の水分量を、カールフィッシャーを用いて測定する。その後、フィルター濾過などによって濾過助剤を除いたトリアシルグリセライド中の水分量を同様に測定する。これら2つの水分量の差を、濾過助剤の水分量として算出する。
前記のように水分含量を減らしたトリアシルグリセライド100重量部に対して、アルカリ触媒を好ましくは0.04〜4重量部、より好ましくは0.2重量部〜2重量部、さらに好ましくは0.4重量部〜1.6重量部を添加し、十分に攪拌・混合して反応させる。アルカリ触媒の使用量が0.04重量部より少ないと、本発明のエステル交換反応促進用組成物のエステル交換反応促進能が低くなる場合がある。また、4重量部より多いと、トリアシルグリセライドとの反応後に生成される脂肪酸金属塩量が多くなる場合がある。
エステル交換反応促進用組成物の製造方法1において、エステル交換反応混合物から脂肪酸金属塩を除去する際、前記濾過助剤の脱水方法に従って得られる、脱水後の濾過助剤をトリアシルグリセライドと分離しないままの混合物に、アルカリ触媒とトリアシルグリセライドとの反応混合物を添加し、そしてこのトリアシルグリセライド、濾過助剤、アルカリ触媒の混合物をフィルター濾過すること以外は、同様にして、エステル交換反応促進用組成物である濾液を得る。
前記濾過助剤の脱水方法に従って得られる、脱水後の濾過助剤をトリアシルグリセライドと分離しないままの混合物に、アルカリ触媒を添加して攪拌・混合し、このトリアシルグリセライド、濾過助剤、アルカリ触媒の混合物をフィルター濾過することで、エステル交換反応促進用組成物である濾液を得る。この製造方法におけるエステル交換反応促進用組成物を作製するためのエステル交換反応時間は、アルカリ触媒を添加して攪拌・混合した時点から、トリアシルグリセライド、濾過助剤、アルカリ触媒の混合物をフィルター濾過するまでの時間になり、該エステル交換反応時間は同様に、3分間〜1時間が好ましく、より好ましくは5分間〜40分間、さらに好ましくは10分間〜30分間である。
エステル交換反応促進用組成物を用いて、所望のトリアシルグリセライドのエステル交換反応を行う。その際の、エステル交換反応条件は特に限定がなく、通常の条件で構わないが、エステル交換反応温度は、20〜90℃が好ましく、より好ましくは30〜90℃、さらに好ましくは40〜80℃、特に好ましくは50〜70℃である。
本発明のトリアシルグリセライドに結合した総炭素数含量の測定は、ガスクロマトグラフィーを用いて行い、得られた各ピークのリテンションタイム及びエリア比から算出した。以下に、分析の条件を記す。
注入口温度:320℃
FID検出器温度:330℃
オーブン温度:100℃より開始し、10℃/分の速度で320℃まで昇温し、320℃で8分間保持する。
分析試料:約50mgの油脂をイソオクタン4mLに溶解し、溶液1μLをガスクロマトグラフィーで分析した。
エステル交換の反応率は、エステル交換反応前後のトリアシルグリセライドに結合した脂肪酸の上記総炭素数分析結果において、特定の総炭素数を有するトリアシルグリセライドに着目し、反応前の総炭素数の測定結果を0%、反応後の総炭素数は100%ランダムエステル交換したとする場合の計算値を用い、反応前後での測定結果の差を100分率で表したものを用いた。
社団法人日本油化学協会編「基準油脂分析法」(発行年:1996年)の2.6.2−1996セッケンに記載された方法に従って測定した。
実施例・比較例で得られたエステル交換反応促進用組成物100重量部を、エステル交換反応促進用組成物を作製するために用いた原料と同じ油脂100重量部に加え、90℃、真空状態(3torr)で攪拌(300rpm)を行った。攪拌を1時間行った後、エステル交換反応が進行していれば、エステル交換反応促進用組成物のエステル交換反応促進能があると判定し、「〇」と表記した。促進能が無い場合は、「×」と表記した。
表1に従って、パームオレイン(ヨウ素価:60)400重量部と活性白土(水澤化学製「NVZ」)4重量部をナスフラスコに入れ、攪拌(300rpm)しながら、真空状態(3torr)での脱水を90℃で30分間行い、活性白土中の水分含有量を0.08重量%まで低下させた。活性白土の脱水後、パームオレインと活性白土の混合物中に、ナトリウムメチラート1.6重量部を加え、90℃で20分間、真空状態(3torr)で撹拌(300rpm)を行った(脂肪酸金属塩含有量:2.4重量%)。その後、濾紙(アドバンテック社製「No.2」)を敷いたヌッチェを用い、400重量部/分の速度で活性白土をろ過分離し、エステル交換反応促進用組成物1を得た。また、エステル交換反応促進用組成物1中の脂肪酸金属塩含有量は、0.423重量%であった。
パームオレイン(ヨウ素価:60)100重量部と活性白土(水澤化学製「NVZ」)4重量部をナスフラスコに入れ、攪拌(300rpm)しながら、真空状態(3torr)での脱水を90℃で30分間行い、活性白土中の水分含有量を0.075重量%まで低下させた。脱水後の活性白土は、濾過によって分離を行った。また、活性白土の脱水と平行し、パームオレイン(ヨウ素価:60)400重量部をナスフラスコに入れ、攪拌(300rpm)しながら、真空状態(3torr)での脱水を90℃で30分間行い、油脂中の水分量を0.03重量%に調整した。その後、ナトリウムメチラートを1.6重量部加えて20分間保持し、エステル交換反応を行った。このエステル交換反応物100重量部に対して、前記脱水した活性白土を2重量部添加し、90℃で10分間、真空状態(3torr)で攪拌(300rpm)した(脂肪酸金属塩含有量:2.5重量%)。その後、濾紙(アドバンテック社製「No.2」)を敷いたヌッチェを用い、410重量部/分の速度でエステル交換反応物中より活性白土を濾過分離し、エステル交換反応促進用組成物2を得た。また、エステル交換反応促進用組成物2中の脂肪酸金属塩含有量は、0.598重量%であった。
パームオレイン(ヨウ素価:60)400重量部とパーライト(東興パーライト工業製「トプコパーライト」)12重量部をナスフラスコに入れ、攪拌(300rpm)しながら、真空状態(3torr)での脱水を90℃で30分間行い、活性白土中の水分含有量を0.007重量%まで低下させた。活性白土の脱水後、パームオレインと活性白土の混合物中に、ナトリウムメチラートを1.6重量部加え、90℃で20分間、真空状態(3torr)で撹拌(300rpm)を行った(脂肪酸金属塩含有量:2.45重量%)。その後、濾紙(アドバンテック社製「No.2」)を敷いたヌッチェを用い、140重量部/分の速度でパーライトを濾過分離し、エステル交換反応促進用組成物3を得た。また、エステル交換反応促進用組成物3中の脂肪酸金属塩含有量は、0.68重量%であった。
パームオレイン(ヨウ素価:60)400重量部と活性白土(日本活性白土製「SA1」)12重量部をナスフラスコに入れ、攪拌(300rpm)しながら、真空状態(3torr)での脱水を90℃で30分間行い、活性白土中の水分含有量を0.06重量%まで低下させた。活性白土の脱水後、パームオレインと活性白土の混合物中に、ナトリウムメチラートを1.6重量部加え、90℃で20分間、真空状態(3torr)で撹拌(300rpm)を行った(脂肪酸金属塩含有量:2.36重量%)。その後、濾紙(アドバンテック社製「No.2」)を敷いたヌッチェを用い、400重量部/分の速度で活性白土を濾過分離し、エステル交換反応促進用組成物4を得た。また、エステル交換反応促進用組成物4中の脂肪酸金属塩含有量は、0.319重量%であった。
牛脂400重量部と活性白土(水澤化学製「ミズカライフF−2G」)12重量部をナスフラスコに入れ、攪拌(300rpm)しながら、真空状態(3torr)での脱水を90℃で30分間行い、活性白土中の水分含有量を0.06重量%まで低下させた。活性白土の脱水後、パームオレインと活性白土の混合物中に、ナトリウムメチラートを1.6重量部加え、90℃で20分間、真空状態(3torr)で撹拌(300rpm)を行った(脂肪酸金属塩含有量:2.4重量%)。その後、濾紙(アドバンテック社製「No.2」)を敷いたヌッチェを用い、160重量部/分の速度で濾過によって活性白土を分離することで、エステル交換反応促進用組成物5を得た。また、本エステル交換反応促進用組成物5中の脂肪酸金属塩含有量は、0.174重量%であった。
パームオレイン(ヨウ素価:60)400重量部と活性白土(水澤化学製「NVZ」)6重量部をナスフラスコに入れ、攪拌(300rpm)しながら、真空状態(3torr)での脱水を90℃で30分間行い、活性白土中の水分含有量を0.07重量%まで低下させた。活性白土の脱水後、パームオレインと活性白土の混合物中に、ナトリウムメチラートを1.6重量部加え、90℃で20分間、真空状態(3torr)で撹拌(300rpm)を行った(脂肪酸金属塩含有量:2.42重量%)。また、同時にパームオレイン(ヨウ素価:60)100重量部とケイソウ土(昭和化学製「ラジオライト#700」)6重量部をナスフラスコに入れ、攪拌(300rpm)しながら、真空状態(3torr)での脱水を90℃で30分間行い、活性白土中の水分含有量を0.007重量%まで低下させた。脱水後のケイソウ土は、濾過によって分離を行った。分離されたケイソウ土150重量部を、濾紙(アドバンテック社製「No.2」)を敷いたヌッチェ上に敷き詰め、その上からパームオレイン、活性白土、ナトリウムメチラートの混合物407.6重量部を80重量部/分の速度で濾過させることで、濾液をエステル交換反応促進用組成物6として得た。また、本エステル交換反応促進用組成物6中の脂肪酸金属塩含有量は、0.137重量%であった。
菜種油100重量部とパーライト(東興パーライト工業製「トプコパーライト」)3重量部をナスフラスコに入れ、攪拌(300rpm)しながら、真空状態(3torr)での脱水を90℃で30分間行い、パーライト中の水分含有量を0.007重量%まで低下させた。パーライトの脱水後、パームオレインとパーライトの混合物中に、ナトリウムメチラートを1.6重量部加え、90℃で20分間、真空状態(3torr)で撹拌(300rpm)を行った(脂肪酸金属塩含有量:2.4重量%)。その後、濾紙(アドバンテック社製「No.2」)を敷いたヌッチェを用い、100重量部/分の速度でパーライトを濾過分離し、エステル交換反応促進用組成物7を得た。また、エステル交換反応促進用組成物7中の脂肪酸金属塩含有量は、0.84重量%であった。
パームオレイン(ヨウ素価:60)400重量部とパーライト(東興パーライト工業製「トプコパーライト」)4重量部をナスフラスコに入れ、攪拌(300rpm)しながら、真空状態(3torr)での脱水を90℃で30分間行い、パーライト中の水分含有量を0.005重量%まで低下させた。パーライトの脱水後、パームオレインとパーライトの混合物中に、ナトリウムメチラートを1.6重量部加え、90℃で1時間、真空状態(3torr)で撹拌(300rpm)を行った(脂肪酸金属塩含有量:2.4重量%)。その後、濾紙(アドバンテック社製「No.2」)を敷いたヌッチェを用い、40重量部/分の速度でパーライトを濾過分離しで、エステル交換反応促進用組成物8を得た。また、エステル交換反応促進用組成物8中の脂肪酸金属塩含有量は、0.186重量%であった。
パームオレイン(ヨウ素価:60)400重量部をナスフラスコに入れ、攪拌(300rpm)しながら、真空状態(3torr)での脱水を90℃で30分間行った後、ナトリウムメチラートを1.6重量部加え、真空状態(3torr)で20分間攪拌し、エステル交換反応促進用組成物9を得た。本エステル交換反応促進用組成物9中の脂肪酸金属塩含有量は、2.45重量%であった。
パームオレイン(ヨウ素価:60)400重量部をナスフラスコに入れ、攪拌(300rpm)しながら、真空状態(3torr)での脱水を90℃で30分間行った後、ナトリウムメチラートを1.6重量部加え、真空状態(3torr)で20分間攪拌し、トリアシルグリセライドとアルカリ触媒の混合物を得た。未脱水の活性白土(水澤化学製「NVZ」)を4重量部加え、90℃で20分間、真空状態(3torr)で攪拌(300rpm)した(脂肪酸金属塩含有量:2.4重量%)。その後、濾紙(アドバンテック社製「No.2」)を敷いたヌッチェを用い、400重量部/分の速度で活性白土を濾過分離しで、エステル交換反応促進用組成物10を得た。エステル交換反応促進用組成物10中の脂肪酸金属塩含有量は0.71重量%まで低下していた。
パームオレイン(ヨウ素価:60)400重量部とパーライト(東興パーライト工業製「トプコパーライト」)4重量部をナスフラスコに入れ、攪拌(300rpm)しながら、真空状態(3torr)での脱水を90℃で30分間行い、パーライト活性白土中の水分含有量を0.008重量%まで低下させた。パーライトの脱水後、パームオレインとパーライトの混合物中に、ナトリウムメチラートを1.6重量部加え、90℃で2時間、真空状態(3torr)で撹拌(300rpm)を行った(脂肪酸金属塩含有量:2.4重量%)。その後、濾紙(アドバンテック社製「No.2」)を敷いたヌッチェを用い、濾過を行った。しかし、1時間経過しても濾過を終了させることができず、得られた濾液、即ちエステル交換反応促進用組成物11の量は、130重量部のみであった。また、エステル交換反応促進用組成物11中の脂肪酸金属塩含有量は、0.167重量%であった。
真空状態(3torr)の状態のセパラブルフラスコに入ったパームオレイン(ヨウ素価:60)1200重量部(水分含有量:0.005重量%)を、300rpmで攪拌しながら50℃に保ち、そこへ実施例1で得られたエステル交換反応促進用組成物1を400重量部添加した。そしてエステル交換反応は53分間で終了した。また、反応後のエステル交換反応油脂中の脂肪酸金属塩含有量は、0.106重量%であった。なお、それらの結果などは、表2にまとめた。
実施例1で作成したエステル交換反応促進用組成物200重量部を、セパラブルフラスコに入ったパームオレイン(ヨウ素価60)1,400重量部(水分含有量:0.007重量%)に対して、70℃、300rpm、真空状態(3torr)の状態で添加した。エステル交換反応は30分間で終了した。また、反応後のエステル交換反応油脂中の脂肪酸金属塩含有量は、0.051重量%であった。なお、それらの結果などは、表2にまとめた。
実施例2で作成したエステル交換反応促進用組成物400重量部を、セパラブルフラスコに入ったパームオレイン(ヨウ素価60)1200重量部(水分含有量:0.006重量%)に対して、80℃、300rpm、真空状態(3torr)の状態で添加した。エステル交換反応は5分間で終了した。また、反応後のエステル交換反応油脂中の脂肪酸金属塩含有量は、0.15重量%であった。なお、それらの結果などは、表2にまとめた。
実施例5で作成したエステル交換反応促進用組成物100重量部を、セパラブルフラスコに入った牛脂1500重量部(水分含有量:0.009重量%)に対して、70℃、300rpm、真空状態(3torr)の状態で添加した。エステル交換反応は10分間で終了した。また、反応後のエステル交換反応油脂中の脂肪酸金属塩含有量は、0.044重量%であった。なお、それらの結果などは、表2にまとめた。
比較例1で作成したエステル交換反応促進用組成物400重量部を、セパラブルフラスコに入ったパームオレイン(ヨウ素価60)1,200重量部(水分含有量:0.009重量%)に対して、50℃、300rpm、真空状態(3torr)の状態で添加した。エステル交換反応は50分間で終了した。反応後のエステル交換反応油脂中の脂肪酸金属塩含有量は、0.625重量%であった。なお、それらの結果などは、表2にまとめた。
比較例1で作成したエステル交換反応促進用組成物200重量部を、セパラブルフラスコに入ったパームオレイン(ヨウ素価60)1,400重量部(水分含有量:0.009重量%)に対して、70℃、300rpm、真空状態(3torr)の状態で添加した。エステル交換反応は30分間で終了した。反応後のエステル交換反応油脂中の脂肪酸金属塩含有量は、0.31重量%であった。なお、それらの結果などは、表2にまとめた。
パームオレイン(ヨウ素価60)1600重量部(水分含有量:0.007重量%)をセパラブルフラスコに入れ、攪拌(300rpm)しながら、50℃にて温調した。その後、真空状態(3torr)の状態で、ナトリウムメチラート1.6重量部を添加した。エステル交換反応は85分間で終了した。反応後のエステル交換反応油脂中の脂肪酸金属塩含有量は、0.64重量%であった。また、得られたエステル交換反応油脂を水洗し、脂肪酸金属塩除去処理を行ったところ、得られた油脂中の脂肪酸金属塩は0.053重量%であった。なお、それらの結果などは、表2にまとめた。
パームオレイン(ヨウ素価60)1600重量部(水分含有量:0.01重量%)をセパラブルフラスコに入れ、攪拌(300rpm)しながら、50℃にて温調した。その後、真空状態(3torr)の状態で、ナトリウムメチラート0.8重量部を添加した。エステル交換反応は170分間で終了した。反応後のエステル交換反応油脂中の脂肪酸金属塩含有量は、0.325重量%であった。なお、それらの結果などは、表2にまとめた。
油脂中の固体脂含有量は、社団法人日本油化学協会編「基準油脂分析法」(発行年:1996年)の2.2.9−2003固体脂含量(NMR法)に記載された方法により、測定を行った。
油脂の粘度は、社団法人日本油化学協会編「基準油脂分析法」(発行年:1996年)の2.2.10.5−1996粘度(ブルックフィールド法)に記載された方法により、測定を行った。
実施例1で作成したエステル交換反応促進用組成物400重量部を、セパラブルフラスコに入ったパームオレイン(ヨウ素価60)1,200重量部(水分含有量:0.005重量%)に対して、80℃、100rpm、真空状態(3torr)の状態で添加した。80℃で20分間保持した後に、反応温度を35℃に低下させ、24時間後に反応を終了させた。反応油脂の固体脂含有量は26.1%、粘度は3,600cpであった。また、反応油脂中の脂肪酸金属塩含有量は0.106重量%であった。また、反応油脂組成物中から圧力濾過(最大圧力3MPa)を用いて、液状油成分980重量部(収率:61%)を得た。なお、それらの結果などは、表3にまとめた。
比較例1で作成したエステル交換反応促進用組成物400重量部を、セパラブルフラスコに入ったパームオレイン(ヨウ素価60)1,200重量部(水分含有量:0.005重量%)に対して、80℃、100rpm、真空状態(3torr)の状態で添加した。80℃で20分間保持した後に、反応温度を35℃に低下させ、24時間後に反応を終了させた。反応油脂の固体脂含有量は25.9%、粘度は12400cpであった。また、反応油脂中の脂肪酸金属塩含有量は0.625重量%であった。また、反応油脂組成物中から圧力濾過(最大圧力3MPa)を用いて、液状油成分850重量部(収率:53重量%)を得た。なお、それらの結果などは、表3にまとめた。
Claims (6)
- トリアシルグリセライドとアルカリ触媒を反応させた後、反応物中から脂肪酸金属塩を除去することによって得られるエステル交換反応促進用組成物。
- エステル交換反応促進用組成物全体中、脂肪酸金属塩の含有量が0.9重量%以下である請求項1に記載のエステル交換反応促進用組成物。
- エステル交換反応促進用組成物を作製するためのエステル交換反応時間が30分以内で、トリアシルグリセライドとアルカリ触媒を反応させた後、水分含有量を0.3重量%以下に調整した濾過助剤を撹拌混合しながらフィルターを通過させ、濾液を回収することを特徴とするエステル交換反応促進用組成物の製造方法。
- 濾過助剤が、活性白土、パーライト、二酸化珪素、珪藻土から選ばれる少なくとも1種である請求項3に記載のエステル交換反応促進用組成物の製造方法。
- 請求項1又は2に記載のエステル交換反応促進用組成物を、エステル交換したい原料となるトリアシルグリセライド100重量部に対して5〜35重量部添加してエステル交換反応を行うことを特徴とする油脂組成物の製造方法。
- エステル交換反応がダイレクトエステル交換反応であり、反応温度が20〜70℃である請求項5に記載の油脂組成物の製造方法。
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