JP2012244163A - 半導体発光素子及びウェーハ - Google Patents
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Abstract
【課題】広い電流密度範囲で高い発光効率が得られる半導体発光素子及びウェーハを提供する。
【解決手段】実施形態によれば、c面を主面とする窒化物半導体を含むn形半導体層と、窒化物半導体を含むp形半導体層と、n形半導体層とp形半導体層との間に設けられた発光部と、を備えた半導体発光素子が提供される。発光部は、Inx1Ga1−x1N(0<x1<1)を含む複数の井戸層と、複数の井戸層どうしの間に設けられGaNを含む障壁層と、を含む。p形半導体層に最も近いp側井戸層の厚さは、4nm以上であり、p側井戸層を除く全ての井戸層の厚さは4nm未満である。p側井戸層のIn組成比は、0.145未満であり、p側井戸層を除く全ての井戸層のIn組成比は0.145以上である。障壁層の厚さは、p側井戸層の厚さの2倍以下である。発光部から放出される光は単一ピークを有する。
【選択図】図1
【解決手段】実施形態によれば、c面を主面とする窒化物半導体を含むn形半導体層と、窒化物半導体を含むp形半導体層と、n形半導体層とp形半導体層との間に設けられた発光部と、を備えた半導体発光素子が提供される。発光部は、Inx1Ga1−x1N(0<x1<1)を含む複数の井戸層と、複数の井戸層どうしの間に設けられGaNを含む障壁層と、を含む。p形半導体層に最も近いp側井戸層の厚さは、4nm以上であり、p側井戸層を除く全ての井戸層の厚さは4nm未満である。p側井戸層のIn組成比は、0.145未満であり、p側井戸層を除く全ての井戸層のIn組成比は0.145以上である。障壁層の厚さは、p側井戸層の厚さの2倍以下である。発光部から放出される光は単一ピークを有する。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、半導体発光素子及びウェーハに関する。
窒化物半導体を用いた発光ダイオードやレーザダイオードなどの半導体発光素子が開発されている。半導体発光素子において、供給する電流密度が高くなるに従い発光効率が低下するという問題がある。
例えば、多重量子井戸構造の半導体発光素子において、複数の井戸層の間で厚さを変えることで、発光効率の電流密度依存性を調整する構成がある。この場合には、例えば高電流密度のときに高効率を得ると、低電流密度においては低効率となってしまい、広い電流密度範囲で高い効率を得ることが困難である。
本発明の実施形態は、広い電流密度範囲で高い発光効率が得られる半導体発光素子及びウェーハを提供する。
本発明の実施形態によれば、c面を主面とする窒化物半導体を含むn形半導体層と、窒化物半導体を含むp形半導体層と、前記n形半導体層と前記p形半導体層との間に設けられた発光部と、を備えた半導体発光素子が提供される。前記発光部は、Inx1Ga1−x1N(0<x1<1)を含む複数の井戸層と、前記複数の井戸層どうしの間に設けられGaNを含む障壁層と、を含む。前記複数の井戸層のうちで前記p形半導体層に最も近いp側井戸層の厚さは、4ナノメートル以上であり、前記複数の井戸層のうちの前記p側井戸層を除く全ての前記井戸層の厚さは4ナノメートル未満である。前記p側井戸層のIn組成比は、0.145未満であり、前記p側井戸層を除く全ての前記井戸層のIn組成比は0.145以上である。前記障壁層の厚さは、前記p側井戸層の厚さの2倍以下である。前記発光部から放出される光は単一ピークを有する。
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施形態)
本実施形態は、LED及びLDなどの半導体発光素子に係る。以下では、本実施形態に係る半導体発光素子の1つの例として、LEDについて説明する。
図1は、第1の実施形態に係る半導体発光素子の構成を例示する模式的断面図である。 図2は、第1の実施形態に係る半導体発光素子の構成の概要を例示する模式的断面図である。
図3は、第1の実施形態に係る半導体発光素子の一部の構成を例示する模式的断面図である。
本実施形態は、LED及びLDなどの半導体発光素子に係る。以下では、本実施形態に係る半導体発光素子の1つの例として、LEDについて説明する。
図1は、第1の実施形態に係る半導体発光素子の構成を例示する模式的断面図である。 図2は、第1の実施形態に係る半導体発光素子の構成の概要を例示する模式的断面図である。
図3は、第1の実施形態に係る半導体発光素子の一部の構成を例示する模式的断面図である。
図2に表したように、本実施形態に係る半導体発光素子110は、n形半導体層10と、p形半導体層20と、発光部30と、を備える。発光部30は、n形半導体層10とp形半導体層20との間に設けられる。
ここで、n形半導体層10からp形半導体層20に向かう方向をZ軸方向とする。Z軸に対して垂直な1つの軸をX軸とする。Z軸とX軸とに対して垂直な方向をY軸とする。Z軸は、n形半導体層10、発光部30及びp形半導体層20を含む積層構造体10sの積層方向に対して平行である。
本願明細書において、「積層」とは、互いに接して重ねられる場合の他に、間に他の層が挿入されて重ねられる場合も含む。
n形半導体層10及びp形半導体層20は、窒化物半導体を含む。
この例では、半導体発光素子110は、基板50をさらに備える。基板50には、例えば、サファイア基板(例えばc面サファイア基板)が用いられる。基板50には、例えば、GaN、SiC、ZnO及びSiなどの基板を用いても良い。
積層構造体10sは、下地層60をさらに含むことができる。下地層60と発光部30との間にn形半導体層10が配置される。基板50と下地層60との間に、バッファ層(図示しない)をさらに設けても良い。基板50の上に、バッファ層を形成し、その上に、下地層60、n形半導体層10、発光部30及びp形半導体層20がこの順に形成される。基板50の上に積層構造体10sを形成した後に、基板50が除去されても良い。この除去の際に、下地層60の少なくとも一部が除去されても良い。
下地層60には、例えばアンドープのGaN層が用いられる。下地層60の厚さは、例えば、約3マイクロメートル(μm)である。
n形半導体層10には、例えば、シリコン(Si)がドープされたn形GaN層が用いられる。Siのドープ量は、例えば、約8×1018(atoms/cm3)である。n形半導体層10の厚さは、例えば約5μmである。n形半導体層10の少なくとも一部は、n形クラッド層として機能する。
p形半導体層20は、第1p形層21と、第2p形層22と、第3p形層23と、を含む。第1p形層21とn形半導体層10との間に発光部30が設けられる。第2p形層22は、第1p形層21と発光部30との間に設けられる。第3p形層23は、第2p形層22と発光部30との間に設けられる。第1p形層21、第2p形層22及び第3p形層23には、p形不純物として、例えばMgがドープされる。
第3p形層23には、例えばp形AlGaN層が用いられる。第3p形層23は、例えば、発光部30に電子を閉じ込める機能を有する。第3p形層23には、例えば、Alx2Ga1−x2N(0<x2<1)が用いられる。x2は、例えば、0.1以上0.2以下に設定される。第3p形層23におけるMg濃度は、例えば、1×1019cm−3以上1×1020cm−3以下に設定される。第3p形層23の厚さは、例えば、約10ナノメートル(nm)である。
第2p形層22には、例えば、p形GaN層が用いられる。第2p形層22は、p側クラッド層として機能する。第2p形層22におけるMg濃度は、例えば、1×1019cm−3以上、1×1020cm−3未満に設定される。第2p形層22の厚さは、例えば、約50nmである。
第1p形層21には、例えばp形GaN層が用いられる。第1p形層21は、p側コンタクト層として機能する。第1p形層21には、第2p形層22におけるMg濃度よりも高い濃度でMgがドープされる。第1p形層21におけるMg濃度は、例えば、1×1020cm−3以上、3×1021cm−3に設定される。第1p形層21の厚さは、例えば、約10nmである。
この例では、第3p形層23と発光部30との間に、キャップ層25が設けられている。キャップ層25には、例えばAlx3Ga1−x3N層が用いられる。キャップ層25におけるAlの組成比(x3)は、例えば、0.003以上0.03以下である。キャップ層25におけるMg濃度は、p形半導体層20(例えば第3形層23)におけるMg濃度よりも低い。キャップ層25には、アンドープのAlGaN層が用いられる。キャップ層25の厚さは、例えば3nm以上5nm以下である。キャップ層25は、p形半導体層20の一部とみなすこともできる。
半導体発光素子110は、第1電極70と、第2電極80と、をさらに備えることができる。第1電極70は、n形半導体層10に電気的に接続されている。第2電極80は、p形半導体層20に電気的に接続される。
第1電極70には、例えば、Ti膜/Pt膜/Au膜の積層膜が用いられる。第2電極80には、例えば、Ni膜/Au膜の積層膜が用いられる。
この例では、積層構造体10sは、p形半導体層20の側の主面において、n形半導体層10の一部、及び、p形半導体層20と、が露出している。第1電極70及び第2電極80とは、この主面の側において、n形半導体層10及びp形半導体層20のそれぞれに接続される。
第1電極70と第2電極80との間に電圧を印加することで、n形半導体層10及びp形半導体層20を介して発光部30に電流が供給され、発光部30から光が放出される。
図2に表したように、積層構造体10sは、中間層40をさらに含むことができる。中間層40は、n形半導体層10と発光部30との間に設けられる。
図3は、中間層40の構成を例示している。
図3に表したように、中間層40は、Z軸に沿って交互に積層された複数の第1層41と複数の第2層42とを含む。
図3に表したように、中間層40は、Z軸に沿って交互に積層された複数の第1層41と複数の第2層42とを含む。
第1層41には、例えば、Siドープされたn形GaN層が用いられる。第1層41におけるSiドープ量は、例えば、約2×1018(atoms/cm3)である。第2層42には、例えば、アンドープのInGaN層が用いられる。具体的には、第2層42には、例えば、アンドープのInx4Ga1−x4N(0<x4<0.1)が用いられる。第1層41の厚さは、例えば約3nmである。第2層42の厚さは、例えば約1nmである。中間層40は超格子構造を有する。この例では、第2層42の数は、30以上である。
図1に表したように、発光部30は、複数の井戸層32と、複数の井戸層32どうしの間に設けられた障壁層31と、を含む。すなわち、複数の井戸層32と、複数の障壁層31と、がZ軸に沿って交互に積層される。
井戸層32は、Inx1Ga1−x1N(0<x1<1)を含む。障壁層31は、GaNを含む。すなわち、井戸層32はInを含み、障壁層31はInを実質的に含まない。障壁層31におけるバンドギャップエネルギーは、井戸層32におけるバンドギャップエネルギーよりも大きい。
このように、発光部30は、多重量子井戸(MQW:Multi Quantum Well)構造を有する。本実施形態においては、複数の井戸層32の数は、8以上である。
すなわち、発光部30は、(n+1)個の障壁層31と、n個の井戸層32と、を含む(nは、8以上の整数)。第(i+1)障壁層BL(i+1)は、第i障壁層BLiとp形半導体層20との間に配置される(iは、1以上(n−1)以下の整数)。第(i+1)井戸層WL(i+1)は、第i井戸層WLiとp形半導体層20との間に配置される。第1障壁層BL1は、n形半導体層10と第1井戸層WL1との間に設けられる。第n井戸層WLnは、第n障壁層BLnと第(n+1)障壁層BL(n+1)との間に設けられる。第(n+1)障壁層BL(n+1)は、第n井戸層WLnとp形半導体層20との間に設けられる。
発光部30から放出される光(発光光)のピーク波長は、例えば400ナノメートル(nm)以上650nm以下である。
本実施形態に係る半導体発光素子110においては、複数の井戸層32のうちでp形半導体層20に最も近いp側井戸層WLp(この例では、第8井戸層WL8)は、複数の井戸層32のうちのp側井戸層WLpを除く全ての井戸層32(この例では、第1井戸層WL1〜第7井戸層WL7)の厚さよりも厚い。ここで、井戸層32の厚さは、Z軸に沿った厚さである。
そして、p側井戸層WLpのIn組成比は、p側井戸層WLpを除く全ての井戸層32(この例では、第1井戸層WL1〜第7井戸層WL7)のIn組成比よりも低い。井戸層32のIn組成比は、Inx1Ga1−x1Nのx1である。
障壁層31の厚さ(Z軸に沿った厚さ)は、p側井戸層WLpの厚さの2倍以下である。
例えば、第1井戸層WL1〜第7井戸層WL7の厚さは、約3nmである。そして、第1井戸層WL1〜第7井戸層WL7におけるIn組成比(x1)は、0.15である。第1井戸層WL1〜第7井戸層WL7における発光のピーク波長は、約450nmである。
一方、第8井戸層WL8の厚さは、約5nmである。そして、第8井戸層WL8におけるIn組成比(x1)は、0.14である。第8井戸層WL8における発光のピーク波長は、約440nmである。
そして、障壁層31(第1障壁層BL1〜第9障壁層BL9)の厚さは、約5nmである。すなわち、障壁層31の厚さは、p側井戸層WLpの厚さと実質的に等しい。障壁層31はInを実質的に含まない。
なお、この例では、アンドープのAlGaN層からなるキャップ層25が設けられている。既に説明したように、キャップ層25の厚さは、例えば3nm以上5nm以下である。キャップ層25におけるAlの組成比が低く、キャップ層25がGaN層であると見なす場合においても、キャップ層25と第9障壁層BL9の合計の厚さは、8nm以上10nm以下であり、その厚さは、p側井戸層WLpの厚さの2倍以下である。
なお、井戸層32の厚さ及び障壁層31の厚さは、例えば、発光部30を電子顕微鏡により観察することで求めることができる。また、井戸層32におけるIn組成比は、例えば、X線回折による解析、及び、TEM−EDX(透過電子顕微鏡−エネルギー分散型X線分光法)による定量分析などにより求めることができる。
このような構成により、広い電流密度範囲で高い発光効率が得られる。以下、本実施形態に係る半導体発光素子の構成を構築する基となった実験について説明する。
以下説明する製造方法は、半導体発光素子110の製造方法の1つの例でもある。
c面サファイアの基板50に、前処理として、例えば有機洗浄及び酸洗浄を施した。この後、基板50を、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)装置の反応室内に収納した。窒素(N2)ガスと水素(H2)ガスの常圧混合ガス雰囲気中で、高周波加熱により、基板50の温度を1100℃に上げる。これにより、基板50の表面が気相エッチングされ、表面に形成されている自然酸化膜が除去される。
c面サファイアの基板50に、前処理として、例えば有機洗浄及び酸洗浄を施した。この後、基板50を、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)装置の反応室内に収納した。窒素(N2)ガスと水素(H2)ガスの常圧混合ガス雰囲気中で、高周波加熱により、基板50の温度を1100℃に上げる。これにより、基板50の表面が気相エッチングされ、表面に形成されている自然酸化膜が除去される。
基板50の温度を500℃まで降温させ、N2ガスとH2ガスの混合ガスをキャリアガスとし、プロセスガスとして、例えばアンモニア(NH3)ガスと、トリメチルガリウム(TMG:Tri-Methyl Gallium)と、トリメチルアルミニウム(TMA:Tri-Methyl Aluminum)と、を供給し、基板50の上にバッファ層(低温バッファ層)を形成する。
次に、NH3ガスの供給を続けながらTMGおよびTMAガスの供給を停止し、温度を1100℃まで昇温させた。この温度を保持し、再びTMGを供給して、下地層60となるアンドープのGaN層(厚さ3μm)を形成した。
次に、プロセスガスはそのままでn形ドーパントとして、シラン(SiH4)ガスを供給し、n形半導体層10となるn形GaN層(Siドープ濃度8×1018atoms/cm3、厚さ5μm)を形成した。
次に、NH3ガスの供給を続けながらTMGおよびSiH4ガスの供給を停止し、基板50の温度を、800℃まで降温し、800℃で保持した。
この温度で、中間層40を形成した。具体的には、N2ガスをキャリアガスとし、プロセスガスとして、NH3ガス及びTMG、SiH4ガスを供給し、第1層41となるn形GaN層(Siドープ濃度が2×1018atoms/cm3、厚さ3nm)を形成した。この後、SiH4ガスの供給を停止したのち、トリメチルインジウム(TMI:Tri-Methyl Indium)をさらに供給し、第2層42となるアンドープInGaN層(厚さ1nm、In組成比が0.07)を形成した。
さらに、SiH4ガスの供給とTMIの供給とを交互に30周期繰り返すことで、第1層41と第2層42との超格子構造を有する中間層40を形成した。
次に、発光部30を形成した。具体的には、N2ガスのキャリアガス、並びに、プロセスガスのNH3ガス及びTMGを供給し、第1障壁層BL1となるGaN層(厚さ5nm)を形成した。この後、トリメチルインジウム(TMI:Tri-Methyl Indium)をさらに供給し、第1井戸層WL1となるInGaN層(厚さ3nm、In組成比が0.15)とを形成した。
さらに、TMIの供給を断続することにより、第2〜第8障壁層BL2〜BL8となるGaN層(厚さ5nm)と、第2井戸層WL2〜第7井戸層WL7となるInGaN層(厚さ3nm、In組成比が0.15)と、を形成した。
さらに、TMIを供給し、第8障壁層BL8の上に、p側井戸層WLp(第8井戸層WL8)となるInGaN層(厚さ5nm、In組成比が0.14)を形成した。そして、TMIの供給を停止し、第8井戸層WL8の上に第9障壁層BL9となるGaN層(厚さ5nm)を形成した。これにより、発光部30が形成される。
さらに、TMAを供給し、発光部30の上(第9障壁層BL9の上)にキャップ層25となるAlGaN層(例えばアンドープ)を形成する。このAlGaN層を形成した直後におけるこのAlGaN層の厚さは例えば5nmであるが、この後の温度上昇によりこのAlGaN層の厚さは例えば約3nmとなる。
次に、NH3ガスの供給を続けながらTMGの供給を停止し、N2ガス雰囲気中で、基板50の温度を、1030℃まで昇温し、1030℃で保持した。
この温度で、N2ガスとH2ガスの混合ガスをキャリアガスとし、プロセスガスとしてNH3ガス、TMG及びTMA、並びに、p形ドーパントとしてビスシクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)を供給し、第3p形層23となるp形AlGaN層(Mg濃度が1×1019以上1×1020cm−3以下、厚さ10nm)を形成した。
次に、TMG及びCp2Mgを供給し続けながらTMAの供給を停止し、第2p形層22となるp形GaN層(Mg濃度が約3×1019cm−3、厚さ約50nm)を形成した。
次に、Cp2Mgの供給量を増やして、第1p形層21となるp形GaN層(Mg濃度が約1×1021cm−3、厚さ約10nm)を形成した。
次に、NH3ガスの供給を続けながらTMG及びCp2Mgの供給を停止し、キャリアガスのみ引き続き供給し、基板50を自然降温した。基板50の温度が300℃に達するまでNH3ガスの供給を続けた。
基板50をMOCVD装置から取り出した後に、積層構造体10sの内の一部を、n形半導体層10に達するまでRIE(Reactive Ion Etching)法により除去した。露出したn形半導体層10の上にTi膜/Pt膜/Au膜を形成し、第1電極70が形成される。
また、第1p形層21上に、Ni膜/Au膜を形成し、第2電極80を形成される。これにより、本実施形態に係る半導体発光素子110が得られた。
この実験では、以下の第1参考例〜第3参考例の半導体発光素子191〜193(図示しない)も作製した。半導体発光素子191〜193の構成は、発光部30を除いて、半導体発光素子110と同じである。以下では、半導体発光素子191〜193の発光部30に関して説明する。
第1参考例の半導体発光素子191においては、井戸層32の数が8であり、全ての井戸層32(第1井戸層WL1〜第8井戸層WL8)において、厚さは約3nmであり、In組成比x1は、0.15である。そして、障壁層31(第1障壁層BL1〜第9障壁層BL9)はGaN層であり、その厚さは、約5nmである。
第2参考例の半導体発光素子192においては、井戸層32の数が4である。そして、第1井戸層WL1〜第3井戸層WL3の厚さは約3nmであり、第1井戸層WL1〜第3井戸層WL3におけるIn組成比(x1)は、0.15である。そして、第4井戸層WL4の厚さは約5nmであり、第4井戸層WL4におけるIn組成比(x1)は、0.14である。障壁層31(第1障壁層BL1〜第5障壁層BL5)はGaN層であり、その厚さは、約5nmである。
第3参考例の半導体発光素子193においては、井戸層32の数が1である。井戸層32の厚さは約5nmであり、井戸層32におけるIn組成比(x1)は、0.14である。障壁層31(第1障壁層BL1及び第2障壁層BL2)はGaN層であり、その厚さは、約5nmである。
半導体発光素子191〜193は、半導体発光素子110に関して説明した製造方法において、障壁層31及び井戸層32の条件を変更することで作製された。
図4は、第1の半導体発光素子の特性を例示するグラフ図である。
同図は、実施形態に係る半導体発光素子110と第1参考例の半導体発光素子191の特性を例示している。横軸は、電流Id(ミリアンペア:mA)であり、縦軸は、発光効率Eff(ミリワット/ミリアンペア:mW/mA)である。半導体発光素子に供給する電流を変えながら、半導体発光素子から放射された光の強度を、積分球を用いて測定した。そして、得られた光の強度を電流Idで除算することにより、発光効率Effを求めた。
同図は、実施形態に係る半導体発光素子110と第1参考例の半導体発光素子191の特性を例示している。横軸は、電流Id(ミリアンペア:mA)であり、縦軸は、発光効率Eff(ミリワット/ミリアンペア:mW/mA)である。半導体発光素子に供給する電流を変えながら、半導体発光素子から放射された光の強度を、積分球を用いて測定した。そして、得られた光の強度を電流Idで除算することにより、発光効率Effを求めた。
図4に示すように、第1参考例の半導体発光素子191においては、電流Idが大きいと、すなわち、高い電流密度において、発光効率Effが大きく低下する。
これに対し、本実施形態に係る半導体発光素子110においては、電流Idが増加しても発光効率Effの低下は緩やかである。半導体発光素子110においては、小電流領域から大電流領域の広い電流領域において、半導体発光素子191よりも高い発光効率Effが得られた。
このように、半導体発光素子110においては、井戸層32の数が8であると言う点で同じである半導体発光素子191よりも、広い電流範囲で高い発光効率Effが得られる。
図5は、半導体発光素子の特性を例示するグラフ図である。
すなわち、同図は、半導体発光素子110及び半導体発光素子191のエレクトロルミネッセンス(EL)ピーク形状の電流依存性を示す。横軸は、波長λ(nm)であり、縦軸は、ELピーク強度Ip(任意目盛)である。
すなわち、同図は、半導体発光素子110及び半導体発光素子191のエレクトロルミネッセンス(EL)ピーク形状の電流依存性を示す。横軸は、波長λ(nm)であり、縦軸は、ELピーク強度Ip(任意目盛)である。
図5から分かるように、半導体発光素子191及び半導体発光素子110において、ピーク波長は、ほぼ440nmである。
これらを比較すると、半導体発光素子191においては、ピーク形状はシャープであり、ピーク強度が低い。これに対し、半導体発光素子110においては、ブロードな発光が得られており、ピーク波長よりも短波長側に肩を持つ波長特性が得られている。そして、ピーク強度が高い。
図6は、半導体発光素子の特性を例示するグラフ図である。
すなわち、同図は、半導体発光素子110、半導体発光素子192及び半導体発光素子193の特性を示している。横軸は、電流Idであり、縦軸は、発光効率Effである。
すなわち、同図は、半導体発光素子110、半導体発光素子192及び半導体発光素子193の特性を示している。横軸は、電流Idであり、縦軸は、発光効率Effである。
図6から分かるように、井戸層32の数が1である第3参考例の半導体発光素子193においては、発光効率Effは著しく低い。井戸層32の数が4である第2参考例の半導体発光素子192においては、半導体発光素子193に比べると発光効率Effは向上するが不十分である。
このように、p側井戸層WLpとn形半導体層10との間に配置される井戸層32の数が少ない場合(この例では、0または3の場合)、半導体発光素子110(p側井戸層WLpとn形半導体層10との間に配置される井戸層32の数が7)に比べて、発光効率Effが低い。
図7は、半導体発光素子の特性を例示するグラフ図である。
すなわち、同図は、半導体発光素子110、半導体発光素子192及び半導体発光素子193の特性を示している。横軸は、電流Idであり、縦軸は、発光部30から放出される光のピーク波長λp(nm)である。
すなわち、同図は、半導体発光素子110、半導体発光素子192及び半導体発光素子193の特性を示している。横軸は、電流Idであり、縦軸は、発光部30から放出される光のピーク波長λp(nm)である。
図7に示したように、半導体発光素子110、半導体発光素子192及び半導体発光素子193のいずれにおいても、電流Idを増大すると、ピーク波長λpは短くなる。すなわち、発光波長が短波長化する。
そして、半導体発光素子193においては、発光波長のシフト量は非常に大きい。これに対し、半導体発光素子110においては、シフト量は小さい。半導体発光素子192におけるシフト量は、両者の中間である。このように、p側井戸層WLpとn形半導体層10との間に配置される井戸層32の数が少ないほど、発光波長のシフト量が大きい。
c面の基板50上に形成された井戸層32(InGaN層)においては、InNとGaNとの格子定数の違いから圧縮ひずみが生じる。それに伴い圧電分極が生じ、ピエゾ電界が発生する。これにより、井戸層32における実質的なバンドギャップエネルギーは、圧縮ひずみが印加されないときの井戸層32のバンドギャップエネルギーよりも小さくなると考えられる。
電流Idを大きくしたときの発光波長のシフト量が大きいということは、井戸層32が受けている圧縮ひずみが大きいことに対応する。すなわち、上記の例では、半導体発光素子192及び193においては、井戸層32が受けている圧縮歪みが大きいと考えられる。
井戸層32において圧縮歪みが大きいと、正孔と電子とが離れて、発光再結合の効率が低くなる。このように、井戸層32における圧縮歪みの程度が発光再結合の程度に影響し、このことが、図6に例示した発光効率Effの低下の要因であると考えられる。
これに対し、図4及び図6に例示したように、本実施形態に係る半導体発光素子110においては、高い電流密度の電流Idにおける発光効率Effの低下を抑制することができる。これは、井戸層32のピエゾ電界の悪影響を抑制していることが寄与していると考えられる。
なお、半導体発光素子において、電流密度が高くなるに従い発光効率Effが低下することに対して、発光部30の体積を増大することで電流集中を回避することが考えられる。例えば、井戸層32を厚くして発光部30の体積を増大する。しかしながら、この方法においては、井戸層32に加わる圧縮ひずみにより生じるピエゾ電界の影響が大きく、発光再結合確率が低くなり、結果として発光効率が低下する。
また、これを回避するために、井戸層32のそれぞれにおいて、異なるIn組成比の薄膜を積層することで、圧縮ひずみを弱め、高電流密度を回避する構成が考えられる。しかし、井戸層32のそれぞれに、In組成比の異なる層を隣接して設けた場合には、その界面におけるIn組成比の制御が難しく、局所的に高In混晶比を有する析出部が発生し易い。この析出部は熱耐性が低く、井戸層32の形成の後の高温プロセス(例えばp形半導体層20の形成など)において、結晶品質が劣化する。このため、発光効率Effが低下し易い。
また、障壁層31として、InGaN層(例えばIn0.01Ga0.99N層など)を用いることで、井戸層32におけるピエゾ電界の悪影響を低減することを試みる構成もある。この場合には、障壁層31にInGaN層を用いると結晶品質が劣化し易いため、障壁層31の厚さを厚くする(例えば15nm)必要がある。
例えば、障壁層31として厚い(例えば15nm)InGaN層を用いた場合において、p側井戸層WLpの厚さを、p側井戸層WLpを除く全ての井戸層32の厚さよりも厚くし、p側井戸層WLpのIn組成比を、p側井戸層WLpを除く全ての井戸層32のIn組成比よりも低くした場合においては、全ての井戸層32の厚さ及びIn組成比を同じにした場合に比べて、高電流密度領域で発光効率Effが向上する可能性があるが、低電流密度領域では、発光効率Effは低下する。これは、障壁層31としてのInGaN層と井戸層32との界面に生じるIn析出部が一部欠陥となり、厚膜の井戸層32の品質劣化を引き起こすためである。すなわち、障壁層31として厚い(例えば15nm)InGaN層を用いた場合には、低電流密度から高電流密度の広い領域で、発光効率を向上することは困難である。
これに対し、本実施形態に係る半導体発光素子110においては、障壁層31として薄い(p側井戸層WLpの厚さの2倍以下)GaN層を用いつつ、p側井戸層WLpの厚さを、p側井戸層WLpを除く全ての井戸層32の厚さよりも厚くし、p側井戸層WLpのIn組成比を、p側井戸層WLpを除く全ての井戸層32のIn組成比よりも低くすることで、低電流密度から高電流密度の広い領域で、発光効率を向上することができる。
実施形態に係る半導体発光素子110においては、井戸層32の数を8以上にすることで、圧縮歪みが特に大きくなるp側井戸層WLpにおける圧縮歪みを適度に緩和させ、p側井戸層WLpにおけるピエゾ電界の悪影響を抑制する。これにより、発光再結合確率の低下を抑えつつ、高電流密度における発光効率の向上が可能となる。
そして、ピエゾ電界の影響が小さいため、障壁層31として薄いGaN層を用いることが可能になり、高い結晶品質を維持でき、低電流密度における発光効率Effもさらに向上できる。
実施形態において、障壁層31の厚さは、3nm以上8nm以下であることが好ましい。障壁層31の厚さが3nm未満の場合には、例えば、電子を井戸層32に閉じ込める効果が低下し、発光効率Effが低下する。障壁層31の厚さが8nmを超えると、例えば動作電圧が上昇する。障壁層31の厚さは、5nm以下であることがさらに好ましい。これにより、高い発光効率Effと十分に低い動作電圧とが得られる。
実施形態において、p側井戸層WLpの厚さは、4nm以上であり、p側井戸層WLpを除く全ての井戸層32の厚さは4nm未満であることが望ましい。p側井戸層WLpを除く井戸層32の厚さが4nm以上になると、例えば、結晶品質が劣化することがある。
また、例えば、p側井戸層WLpの厚さは、p側井戸層WLpを除く全ての井戸層32の厚さの1.1倍以上2倍以下であることが望ましい。
p側井戸層WLpのIn組成比は0.145未満であり、p側井戸層WLpを除く全ての井戸層32のIn組成比は0.145以上であることが望ましい。これにより、特に発光効率が低い青色の光を高い発光効率Effで得ることができる。
p側井戸層WLpのIn組成比は、例えば、p側井戸層WLpを除く全ての井戸層32のIn組成比の0.8倍以上0.95倍以下であることが望ましい。
なお、発光部30の複数の井戸層32の厚さを、Z軸に沿って変化させる構成があるが、この場合には、厚さの制御が困難であり、製造上煩雑である。これに対して、実施形態に係る半導体発光素子110においては、例えば、p側井戸層WLpを除く井戸層32の厚さは一定でも良いので、生産性が高い。
(第2の実施形態)
本実施形態は、LED及びLDなどの半導体発光素子に用いられるウェーハに係る。
図8は、第2の実施形態に係るウェーハの構成を例示する模式的断面図である。
図8に表したように、本実施形態に係るウェーハ120は、窒化物半導体を含むn形半導体層10と、窒化物半導体を含むp形半導体層20と、n形半導体層10とp形半導体層20との間に設けられた発光部30と、を備える。ウェーハ120は、基板50をさらに備えても良い。また、ウェーハ120は、下地層60をさらに備えても良い。
本実施形態は、LED及びLDなどの半導体発光素子に用いられるウェーハに係る。
図8は、第2の実施形態に係るウェーハの構成を例示する模式的断面図である。
図8に表したように、本実施形態に係るウェーハ120は、窒化物半導体を含むn形半導体層10と、窒化物半導体を含むp形半導体層20と、n形半導体層10とp形半導体層20との間に設けられた発光部30と、を備える。ウェーハ120は、基板50をさらに備えても良い。また、ウェーハ120は、下地層60をさらに備えても良い。
発光部30は、Inx1Ga1−x1N(0<x1<1)を含む複数の井戸層32と、複数の井戸層32どうしの間に設けられGaNを含む障壁層31と、を含む。そして、複数の井戸層32のうちでp形半導体層20に最も近いp側井戸層WLpは、複数の井戸層32のうちのp側井戸層WLpを除く全ての井戸層32の厚さよりも厚い。p側井戸層WLpのIn組成比は、p側井戸層WLpを除く全ての井戸層32のIn組成比よりも低い。障壁層31の厚さは、p側井戸層WLpの厚さの2倍以下である。
これにより、広い電流密度範囲で高い発光効率が得られる半導体発光素子のためのウェーハが提供できる。
本実施形態に係るウェーハ120に含まれる各種の要素に関しては、第1の実施形態に関して説明した構成を適宜適用でき、同様の効果を得ることができる。
第1及び第2の実施形態に係る上記の記載において、井戸層32の厚さ及びIn組成比(p側井戸層WLpの厚さ及びIn組成比、並びに、p側井戸層WLpを除く井戸層32の厚さ及びIn組成比)は、1つの例である。本実施形態において、井戸層32の厚さ及びIn組成比は変更可能である。
上記においては、半導体層の形成方法としてMOCVD法を用いた場合について説明したが、その他の形成方法を用いても良い。例えば、ハイドライド気相成長法(HVPE:Halide Vapor Phase Epitaxy)及び分子線気相成長法(MBE:Molecular Beam Epitaxy)などを用いることが可能である。
プロセスガスとして、TMG、TMA、TMI及びNH3を用いた場合について説明したが、その他のプロセスガスを用いても良い。例えばトリエチルガリウム(TEG:Tri Ethyl Gallium)を用いることが可能である。
実施形態によれば、広い電流密度範囲で高い発光効率が得られる半導体発光素子及びウェーハが提供できる。
なお、本明細書において「窒化物半導体」とは、BxInyAlzGa1−x−y−zN(0≦x≦1,0≦y≦1,0≦z≦1,x+y+z≦1)なる化学式において組成比x、y及びzをそれぞれの範囲内で変化させた全ての組成の半導体を含むものとする。またさらに、上記化学式において、N(窒素)以外のV族元素もさらに含むもの、導電形などの各種の物性を制御するために添加される各種の元素をさらに含むもの、及び、意図せずに含まれる各種の元素をさらに含むものも、「窒化物半導体」に含まれるものとする。
なお、本願明細書において、「垂直」及び「平行」は、厳密な垂直及び厳密な平行だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直及び実質的に平行であれは良い。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、半導体発光素子及びウェーハに含まれる基板、半導体層、発光部、下地層、バッファ層及び電極などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した半導体発光素子及びウェーハを基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての半導体発光素子及びウェーハも、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…n形半導体層、 10s…積層構造体、 20…p形半導体層、 21…第1p形層、 22…第2p形層、 23…第3p形層、 25…キャップ層、 30…発光部、 31…障壁層、 32…井戸層、 40…中間層、 41…第1層、 42…第2層、 50…基板、 60…下地層、 70…第1電極、 80…第2電極、 λ…波長、 λp…ピーク波長、 110、191、192、193…半導体発光素子、 120…ウェーハ、 BL1〜BL9…第1〜第9障壁層、 Eff…発光効率、 Id…電流、 Ip…ピーク強度、 WL1〜WL8…第1〜第8井戸層、 WLp…p側井戸層
Claims (6)
- c面を主面とする窒化物半導体を含むn形半導体層と、
窒化物半導体を含むp形半導体層と、
前記n形半導体層と前記p形半導体層との間に設けられた発光部であって、
Inx1Ga1−x1N(0<x1<1)を含む複数の井戸層と、
前記複数の井戸層どうしの間に設けられGaNを含む障壁層と、
を含む発光部と、
を備え、
前記複数の井戸層のうちで前記p形半導体層に最も近いp側井戸層の厚さは、4ナノメートル以上であり、前記複数の井戸層のうちの前記p側井戸層を除く全ての前記井戸層の厚さは4ナノメートル未満であり、
前記p側井戸層のIn組成比は、0.145未満であり、前記p側井戸層を除く全ての前記井戸層のIn組成比は0.145以上であり、
前記障壁層の厚さは、前記p側井戸層の厚さの2倍以下であり、
前記発光部から放出される光は単一ピークを有することを特徴とする半導体発光素子。 - 前記複数の井戸層の数は、8以上であることを特徴とする請求項1記載の半導体発光素子。
- 前記障壁層の厚さは、3ナノメートル以上、8ナノメートル以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体発光素子。
- 前記p側井戸層の前記In組成比は、前記p側井戸層を除く全ての前記井戸層のIn組成比の0.8倍以上0.95倍以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体発光素子。
- 前記p側井戸層を除く全ての前記井戸層の前記厚さは、一定であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体発光素子。
- c面を主面とする窒化物半導体を含むn形半導体層と、
窒化物半導体を含むp形半導体層と、
前記n形半導体層と前記p形半導体層との間に設けられた発光部であって、
Inx1Ga1−x1N(0<x1<1)を含む複数の井戸層と、
前記複数の井戸層どうしの間に設けられGaNを含む障壁層と、
を含む発光部と、
を備え、
前記複数の井戸層のうちで前記p形半導体層に最も近いp側井戸層の厚さは、4ナノメートル以上であり、前記複数の井戸層のうちの前記p側井戸層を除く全ての前記井戸層の厚さは4ナノメートル未満であり、
前記p側井戸層のIn組成比は、0.145未満であり、前記p側井戸層を除く全ての前記井戸層のIn組成比は0.145以上であり、
前記障壁層の厚さは、前記p側井戸層の厚さの2倍以下であり、
前記発光部から放出される光は単一ピークを有することを特徴とするウェーハ。
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-
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