JP2012242512A - 配向層用原版、位相差フィルムの製造方法、長尺状配向膜および長尺位相差フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、表面に微細凹凸形状が形成されたロール基材を有し、上記微細凹凸形状の形成方向が、上記ロール基材の回転方向に対して45°の方向であることを特徴とする配向層用原版を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1
Description
偏光板102Aおよび102Bは、所定の振動方向の振動面を有する直線偏光(図中、矢印で模式的に図示)のみを選択的に透過させるように構成されたものであり、それぞれの振動方向が相互に直角の関係になるようにクロスニコル状態で対向して配置されている。
また、液晶セル104は画素に対応する多数のセルを含むものであり、偏光板102Aと102Bとの間に配置されている。
ここで、コレステリック規則性の分子構造を有する位相差光学素子では、λ=nav・p(p:液晶分子の螺旋構造における螺旋(ヘリカル)ピッチ、nav:螺旋軸に直交する平面内での平均屈折率)で表される選択反射波長が、例えば特許文献1または特許文献2に開示されているように、透過光の波長よりも小さくなる、または大きくなるように調整している。
しかしながら、このようなラビング処理による配向規制力を付与する方法では、配向膜表面のラビング処理により、微細な粉塵や静電気を生じ、その結果、クリーンな環境を要求される液晶ディスプレイ等の表示装置の製造の歩留まりを低下させる原因となるといった問題があった。
また、特許文献3では、配向膜として光配向材料を含む光配向膜を用いる方法が開示されている。このような方法によれば、粉塵や静電気の発生のないものとすることができるが、光配向材料が非常に高価であり、また、このような光配向膜を配向させるのに用いる偏光の紫外線照射装置も高価であることから、高コストなものとなるといった問題があった。また、ラビング処理により配向規制力を付与されたものと比較し、配向規制力が低い傾向があるといった問題があった。
また、長手方向に対して45°の方向に上記微細凹凸形状が転写された配向層を形成することができ、例えば、アクティブ方式の3次元表示装置に好適に用いられるものとすることができる。
また、長尺状であることにより、位相差フィルムの製造プロセスの自由度を高いものとすることができる。
以下、本発明の配向層用原版、位相差フィルムの製造方法、長尺状配向膜、および長尺位相差フィルムについて詳細に説明する。
まず、本発明の配向層用原版について説明する。
本発明の配向層用原版は、表面に微細凹凸形状が形成されたロール基材を有し、上記微細凹凸形状の形成方向が、上記ロール基材の回転方向に対して45°の方向であることを特徴とするものである。
なお、図2中の矢印は、微細凹凸形状の形成方向を示すものである。
また、長手方向に対して45°の方向に上記微細凹凸形状が転写された配向層を形成することができ、例えば、アクティブ方式の3次元表示装置に好適に用いられるものとすることができる。
このようなアクティブ方式の3次元表示装置に用いられる態様としては、右目用および左目用の位相差層として、棒状化合物の配列方向が45°異なる第1位相差領域および第2位相差領域をパターン状に含むパターン位相差フィルムと組み合わせて用いる態様を挙げることができる。
すなわち、上記第1位相差領域および第2位相差領域の面内レターデーション値をλ/2分に相当するものとし、さらに、本発明の原版を用いて形成された配向層上に面内レターデーション値がλ/4となるように形成された位相差層を有するλ/4板とを組み合わせて用いることにより、容易に3次元表示装置を製造することができる。
ここで、上記形成方向の場合にλ/4板と組み合わせることにより、容易に3次元表示装置を製造することができる点について、より詳細に説明する。図4は、本発明の原版を用いて形成されたλ/4板と、パターン位相差フィルムを組み合わせて用い、3次元表示可能な液晶表示装置を作製した場合の一例を示す概略図である。図4に例示するように、本発明の原版を用いて形成されたλ/4板とパターン位相差フィルムとを組み合わせて用いる液晶表示装置は、パッシブ方式により3次元表示が可能なものとなる。その原理は次の通りである。
このように、パターン位相差フィルムおよびλ/4板を通過した右目用映像および左目用映像は、互いに直交する円偏光に変換されることになるため、視聴者に右目用レンズと左目用レンズとに互いに直交する円偏光レンズを採用した円偏光メガネを装着させ、右目用映像が右目用レンズのみを通過し、かつ左目用映像が左目用レンズのみを通過するようにすることによって、右目用映像が右目のみに届き、左目用映像が左目のみに届くようにすることができ、3次元表示が可能となるのである。
以下、本発明の配向層用原版の各構成について詳細に説明する。
本発明に用いられるロール基材は、表面に微細凹凸形状を有するものである。
また、微細凹凸形状の形成方向が、上記ロール基材の回転方向に対して45°の方向であるものである。
本発明における微細凹凸形状は一定方向に形成されるものであり、このような微細凹凸形状が転写されることにより、棒状化合物を一定方向に配列させることが可能な配向層を形成することができるものである。
一方、ライン状凹凸構造がストライプ状に形成された態様とは、壁状に形成された凸部が一定の間隔でストライプ状に形成された態様を意味するものである。ライン状凹凸構造の大きさは前述のランダムの態様よりも比較的大きく、例えば表面にラビング処理がなされた場合に形成されるような微小な傷のような凹凸形状はこれに含まれないものである。
なお、回転方向に対して45°の方向とは、45°のみならず、回転方向に対して135°の方向のものも含むものである。
本発明に用いられるロール基材は、ロール状の基材であれば特に限定されるものではなく、具体的には、ロール形状、スリーブ形状等とすることができ、なかでも、スリーブ形状であることが好ましい。
スリーブ形状の場合、ロール形状のものに比べて軽量であり、取扱いが容易となるといった利点を有するからである。
ここで、ロール形状の基材としては、具体的には、軸付ロール、軸なしパイプ等を挙げることができる。ここで、軸なしパイプとは、その厚みが3000μm以上である円筒形状の基材を指すものである。
また、スリーブ形状とはシームレスの基材の帯状体を表し、上記スリーブ形状の基材は空気圧力や応力により容易に変形させることができるものであり、具体的にはその厚みが1000μm以下の円筒形状の基材を指すものである。
本発明におけるロール基材としては、継ぎ目のないシームレスであることが好ましいが、板状の基材を円筒状にした継ぎ目を有するものであっても良い。
本発明の原版は、上記ロール基材を有するものであるが、必要に応じて、その他の構成を有するものであっても良い。
具体的には、上記ロール基材の微細凹凸形状が形成される表面の反対表面上に配置され、ロール基材を支持する支持基体等を挙げることができる。なお、このような支持基体としては、一般的な原版に用いられるものと同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
特に、先端に微細凹凸形状を有するダイヤモンドバイト等のバイト等を用いて、上記ロール基材の表面をロール基材の回転方向に対して45°の方向に切削することにより、ストライプ状のライン状凹凸構造を形成する切削処理を行う方法を好ましく用いることができる。
次に、本発明の位相差フィルムの製造方法について説明する。
本発明の位相差フィルムの製造方法は、上述の配向層用原版上に、配向層形成用樹脂組成物からなる配向層形成用層を接触させた後、加圧し、上記配向層形成用層に上記配向層用原版表面の形状を賦型する賦型工程と、上記賦型工程後に、上記配向層形成用層を硬化させる硬化工程および上記配向層形成用層を上記配向層用原版から剥離し、配向層を形成する剥離工程と、上記配向層上に、屈折率異方性を有する棒状化合物を含む位相差層形成用塗工液を塗布する塗布工程と、上記位相差層形成用塗工液の塗膜に含まれる棒状化合物を、上記配向層に形成された微細凹凸形状の方向に沿って配列させる配向工程と、を有することを特徴とするものである。
次いで、図7(a)に示すように、上記配向層12上に、屈折率異方性を有する棒状化合物を含む位相差層形成用塗工液を塗布して塗膜を形成し、その塗膜13´を加熱することにより、塗膜13´に含まれる棒状化合物を、上記配向層12に形成された微細凹凸形状の方向に沿って配列させることにより(図7(b))、上記配向層12に形成された微細凹凸形状と同一方向、すなわち、上記配向層の長手方向に対して45°の方向に配列された棒状化合物を含む位相差層13を形成し、位相差フィルム30とするものである(図7(c))。
なお、この例においては、図6(a)〜(b)が賦型工程であり、図6(c)が硬化工程であり、図6(d)が剥離工程であり、図7(a)が塗布工程であり、図7(b)〜(c)が配向工程である。
また、配向層形成用層自体をラビング処理するものではないので、製造時に粉塵や静電気の発生が少ないものとすることができる。
以下、本発明の位相差フィルムの製造方法の各工程について詳細に説明する。
本発明の製造方法における賦型工程は、上記配向層用原版上に、配向層形成用樹脂組成物からなる配向層形成用層を接触させた後、加圧し、上記配向層形成用層に上記配向層用原版表面の形状を賦型する工程である。
なお、本工程に用いられる原版については、上記「A.配向層用原版」の項に記載の内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本工程に用いられる配向層形成用層は、配向層形成用樹脂組成物からなるものである。
本工程においてはこれらの何れの構成材料であっても好適に用いることができるが、なかでも電離放射線硬化性樹脂組成物が用いられることが好ましい。電離放射線硬化性樹脂組成物が用いられることにより、生産性の高いものにできるからである。なお、配向層形成用樹脂組成物として、電離放射線硬化性樹脂組成物が用いられた場合、本発明により形成される配向層は硬化された電離放射線硬化性樹脂組成物からなることになる。
また、溶融型の樹脂の場合には、例えば、190℃におけるメルトフローインデックス(MFI)が、0.1g/10分以上であることが好ましく、なかでも1.0g/10分以上であることが好ましく、特に5.0g/10分以上であることが好ましい。上記粘度が上述の範囲内であることにより賦型性に優れたものとすることができるからである。
本工程は、上記原版上に、配向層形成用樹脂組成物からなる配向層形成用層を接触させた後、加圧し、上記配向層形成用層に上記原版表面の形状を賦型する工程である。
以下、これらの方式を用いて配向層形成用層に上記圧力を負荷する方法を図を用いて説明する。
また、図9は、本発明における加圧方法を説明する説明図である。図9は、ベルトプレス方式により加圧する方法を例示するものであり、ロール版10に直接、配向層形成用樹脂組成物を吐出する配向層形成用ダイ53と、加圧ベルト56とを有する配向膜製造装置を用いて加圧する方法を例示するものである。ベルトプレス方式においては、原版としてロール版を用いた場合、ロール版と加圧ベルトとを対峙させることによって、配向層形成用層に圧力を負荷することができる。ベルトプレス方式はロール版と配向層形成用層との接触時間を長くすることができるため、配向層形成用層に所望の微細凹凸形状を安定して賦型することが可能となる。
なお、図9において説明していない符号については、図8と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
以下、このような賦型方法について説明する。
本態様の賦型方法は、上記原版上に上記配向層形成用樹脂組成物を塗工し、上記配向層形成用層を形成する充填処理と、上記配向層形成用層上に透明フィルム基材を配置する配置処理と、を行った後に加圧する方法である。このような賦型方法により賦型することにより、透明フィルム基材上に、配向層を容易に形成することができる。
本態様においては、なかでも、配向層形成用樹脂組成物への溶媒の添加が不要な方法であることが好ましく、特に、溶融押し出し法、ノンソルコーティング法を好ましく用いることができる。乾燥処理等を不要とすることができ、工程通過性に優れたものとすることができるからである。
ここで、溶融押し出し法としては、例えば、上記配向層形成用樹脂組成物をガラス転移温度以上熱分解温度以下の温度範囲内で熱溶融させた状態で準備し、Tダイを用いて押し出す方法等が挙げられる。
また、充填処理後、適宜乾燥処理や熱またはUVやEBによるハーフキュア処理を入れることができる。
本態様の賦型方法は、透明フィルム基材上に上記配向層形成用樹脂組成物を塗工し、上記配向層形成用層を形成する配向層形成用層形成処理と、上記配向層形成用層を、上記原版上に接触させる接触処理と、を行った後に加圧する方法である。このような賦型方法であることにより、透明フィルム基材上に配向層が積層された位相差フィルムを容易に形成することができる。
この場合、配向層形成用樹脂には配向層形成用樹脂と相溶性がある溶剤を含んでいても良い。溶剤を含有する場合、透明フィルム基材の上に配向層形成用樹脂組成物を塗工したのち、溶剤を蒸発させる乾燥処理を行うことが望ましい。また溶剤として、透明フィルム基材に浸透することで透明フィルム基材と配向層形成用層との間に溶剤浸透層を形成することができるため、透明フィルム基材と配向層との界面で発生するニジムラや密着不良を防止することが可能となる。
本態様の賦型方法は、上記原版上に上記配向層形成用樹脂組成物を塗工し、上記配向層形成用層を形成する充填処理、を行った後に加圧する方法である。このような賦型方法であることにより、例えば、配向層のみを容易に得ることができる。
本態様における充填処理で行われる、上記原版上に上記配向層形成用樹脂組成物を塗工する方法としては、所望の厚みの配向層形成用層を形成できるものであれば特に限定されるものではないが、上記「(a)第1実施態様」の項に記載の充填処理と同様とすることができる。
本工程を行うことにより配向層形成用層に形成される配向領域は、上記原版の表面形状が賦型されたものである。
したがって、上記配向層形成用層に形成された配向領域は、ロールの回転方向、すなわち、配向層形成用層の長手方向(長尺方向)に対して45°の方向に微細凹凸形状が形成されたものとなる。
本発明の製造方法における硬化工程は、賦型工程後の上記配向層形成用層を硬化させる工程である。
なお、硬化率とは、本工程を行った後の配向層に含まれる反応性を有する官能基のモル数をX本工程を行う前に配向層形成用層に含まれていた反応性を有する官能基のモル数をYとしたときに、(Y−X)/Y × 100(%)で表されるものである。
本工程において、配向層形成用層を加熱する方法としては、配向層形成用層を所望の温度とすることができる方法であれば特に限定されるものではなく、公知の加熱方法を用いることができるが、具体的には、原版として温度調節可能なものを用いる方法や、赤外線照射装置、温風送風装置等を用いる方法を挙げることができる。
本発明の製造方法における剥離工程は、上記配向層形成用層を上記原版から剥離し、配向層を形成する工程である。
本工程における剥離方法としては、硬化された上記配向層形成用層、すなわち配向層を傷つけることなく上記原版を剥離することができれば、特に限定されるものではない。具体的には、既に説明した図8または図9に示すような剥離用ロールを用いて剥離する方法を挙げることができる。
本発明における塗布工程は、上記配向層上に、屈折率異方性を有する棒状化合物を含む位相差層形成用塗工液を塗布する工程である。
なお、本工程においては片末端に重合性官能基を有する液晶性材料を用いた場合であっても、他の分子と架橋して配列安定化することができる。
このような溶媒としては、上記棒状化合物を均一に溶解または分散できるものであれば特に限定されるものではないが、上記「1.賦型工程」の項に記載の内容と同様とすることができる。
本工程においては、上記棒状化合物として上記重合性液晶材料を用いる場合は、上記他の化合物として重合開始剤または重合禁止剤を用いることが好ましい。
本工程においては、なかでも、上記配向工程後の面内レターデーションがλ/4分に相当するような範囲内の厚みであることが好ましい。パターン位相差フィルムと共に3次元表示装置の製造に好適に用いられるものとすることができるからである。
本発明における配向工程は、上記位相差層形成用塗工液の塗膜に含まれる棒状化合物を、上記配向層に形成された微細凹凸形状の方向に沿って配列させる工程である。
本工程においては、位相差層の面内レターデーション値がλ/4分に相当する程度のものとする場合には、具体的には、100nm〜160nmの範囲内であることが好ましく、110nm〜150nmの範囲内であることがより好ましく、120nm〜140nmの範囲内であることがさらに好ましい。
Re[nm]=(Nx−Ny)×d[nm]
で表わされる値である。面内レターデーション値(Re値)は、例えば、王子計測機器株式会社製 KOBRA−WRを用い、平行ニコル回転法により測定することができるし、微小領域の面内レタデーション値はAXOMETRICS社(米国)製のAxoScanでミューラーマトリクスを使って測定することも出来る。また、本願明細書においては特に別段の記載をしない限り、Re値は波長589nmにおける値を意味するものとする。
本発明の位相差フィルムの製造方法は、上記賦型工程、硬化工程、剥離工程、塗布工程および配向工程を少なくとも有するものであるが、必要に応じて、塗布工程後に、位相差層形成用塗工液の塗膜を乾燥する乾燥工程や、上記棒状化合物として重合性液晶材料を用いる場合、上記重合性液晶材料を重合する重合工程を有するものであっても良い。
さらに、上記塗膜の乾燥方法としては、一定の温度に調整された乾燥風を、上記塗膜に当てる方法を用いることもできるが、このようは乾燥方法を用いる場合は、上記塗膜に当てる乾燥風の風速が3m/秒以下であることが好ましく、特に0.5m/秒以下であることが好ましい。
また、必要に応じて、上記配向層上に透明フィルム基材を積層する積層工程を有するものであっても良い。なお、配向層および透明フィルム基材の積層方法としては、上述の配向層形成用層形成処理のように、透明フィルム基材上に配向層形成用樹脂組成物を塗工する方法や、上記配向層に透明フィルム基材を加熱圧着する方法や、接着剤等を介して貼り合わせる方法等を挙げることができる。
具体的には、上記配向層形成用樹脂組成物が電離放射線硬化性樹脂組成物である場合には、上記硬化工程として紫外線硬化法を用いて上記配向層形成用層の原版と接触する面を硬化させ表面形状を転写した後、上記剥離工程により、上記配向層を原版から剥離し、その後、第2硬化工程として、上記配向層の上記原版と接触する面に対して紫外線照射を行うことができる。
また、上記配向層形成用樹脂組成物が電離放射線硬化性および熱可塑性を有する樹脂組成物である場合には、まず、加熱して溶融状態とした状態で上記賦型工程を行った後、上記硬化工程として冷却法により硬化を用い、上記配向層形成用層の原版と接触する面を硬化させ表面形状を転写した後、上記剥離工程により、上記配向層を原版から剥離し、その後、第2硬化工程として、上記配向層の上記原版と接触する面に対して紫外線照射を行う紫外線硬化法を用いることができる。
本工程における紫外線硬化法にて照射する紫外線の照射方法としては、配向層形成用層の原版と接触する面から照射する方法でも、接触する面の反対面から照射する方法でも良いが、上記接触する面から照射する方法であることが好ましい。上記配向層を、上記原版の表面形状をより安定的に保持するものとすることができるからである。
また、図11中の符号については、図7のものと同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
次に本発明の長尺状配向膜について説明する。
本発明の長尺状配向膜は、表面に微細凹凸形状が形成されている長尺状の配向層を有し、上記微細凹凸形状の形成方向が、上記配向層の長手方向に対して45°の方向であることを特徴とするものである。
以下、本発明の長尺状配向膜の各構成について詳細に説明する。
本発明における配向層は、表面に微細凹凸形状が形成されているものである。また、上記微細凹凸形状の形成方向が、配向層の長手方向に対して45°の方向のものである。
ここで、長尺状であるとは、ロール状に巻き取ることができる程度の長さのものであることをいうものであり、製造装置に設置できる重量等に応じて任意に決定すればよいが、具体的には、長さが10m以上の範囲内とすることが好ましく、なかでも、50m〜5000mの範囲内とすることが好ましく、特に、100m〜4000mの範囲内とすることが好ましい。
また、長さは幅に対して10倍以上であることが好ましく、なかでも50倍〜5000倍の範囲内であることが好ましく、特に、100倍〜4000倍の範囲内であることがこの好ましい。取扱い性等に優れたものとすることができるからである。
本発明の長尺状配向膜は、上記配向層を有するものである。
本発明の長尺パターン配向膜は、少なくとも配向層を有するものであるが、通常、上記配向層上に形成された透明フィルム基材を有するものである。長尺状の透明フィルム基材を準備し、この長尺状の透明フィルム基材上に上記配向層を形成可能な配向層形成用樹脂組成物を塗布することで、容易に長尺状の配向層を形成できるからである。
本発明において用いられる透明フィルム基材としては、上記配向層を安定的に支持することができるものであれば特に限定されるものではないが、上記「B.位相差フィルムの製造方法」の項に記載の内容と同様とすることができる。
次に本発明の長尺位相差フィルムについて説明する。
本発明の長尺位相差フィルムは、上述の長尺状配向膜と、上記長尺状配向膜に含まれる配向層上に形成され、屈折率異方性を有する棒状化合物を含む位相差層と、を有することを特徴とするものである。
また、本発明における位相差層13に含まれる棒状化合物の配列方向は、上記配向層に形成された微細凹凸形状の形成方向と同様に、上記配向層の長手方向に対して45°の方向である。
また、長尺状であることにより、位相差フィルムの製造プロセスの自由度を高いものとすることができる。
以下、本発明の長尺位相差フィルムの各構成について詳細に説明する。
なお、上記配向膜については、上記「C.長尺状配向膜」の項に記載の内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本発明に用いられる位相差層は、上記長尺状配向膜の配向層上に形成され、屈折率異方性を有する棒状化合物を含むものである。
本発明においては、上記位相差層が上記配向層上に形成されていることにより、位相差層に含まれる棒状化合物は、上記配向層に形成された微細凹凸形状の形成方向と同様に、上記配向層の長手方向に対して45°の方向である。
なお、本発明に用いられる棒状化合物、位相差層の厚み、および位相差層の面内レターデーション等については、上記「B.位相差フィルムの製造方法」の項に記載の内容と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本発明の長尺状位相差フィルムは、上記長尺状配向膜および位相差層を有するものであるが、必要に応じて他の構成を有してもよいものである。このような他の構成の例としては、上記「B.位相差フィルム製造方法」の項に記載の内容と同様とすることができる。
次に、上記透明フィルム基材を銅版から剥離し、凹凸形状を透明フィルム基材上に賦形することにより、上記透明フィルム基材上に配向層を形成した。SEMで配向層の断面形状を観察したところ、200nmピッチの凹凸が斜め45度の方向に観測された。
次に、シクロヘキサノンに固形分15%で溶解した下記構造式で表わされる液晶性材料の溶液に、光重合開始剤(BASF株式会社製イルガキュア184)を5重量%を加えた溶液を、上記配向層が形成された透明フィルム基材上にスピンコーターで塗布、80℃で10分乾燥し、紫外線を照射して硬化することにより、位相差フィルムを作製した。
作製した位相差フィルムを偏光板クロスニコルの中に入れて回転させたところ、90度回転する毎に、明と暗が反転した。
尚、今回の銅版切削にはダイヤモンドバイトを用いたが、LCD製造に使われているラビング用の布を使ってもよい。
11 … 透明フィルム基材
12´ … 配向層形成用層
12 … 配向層
13 … 位相差層
15 … 反射防止層またはアンチグレア層
16 … 粘着層
17 … セパレータ
10 … 配向層用原版
20 … 配向膜
30 … 位相差フィルム
Claims (5)
- 表面に微細凹凸形状が形成されたロール基材を有し、
前記微細凹凸形状の形成方向が、前記ロール基材の回転方向に対して45°の方向であることを特徴とする配向層用原版。 - 請求項1に記載の配向層用原版上に、配向層形成用樹脂組成物からなる配向層形成用層を接触させた後、加圧し、前記配向層形成用層に前記配向層用原版表面の形状を賦型する賦型工程と、
前記賦型工程後に、前記配向層形成用層を硬化させる硬化工程および前記配向層形成用層を前記配向層用原版から剥離し、配向層を形成する剥離工程と、
前記配向層上に、屈折率異方性を有する棒状化合物を含む位相差層形成用塗工液を塗布する塗布工程と、
前記位相差層形成用塗工液の塗膜に含まれる棒状化合物を、前記配向層に形成された微細凹凸形状の方向に沿って配列させる配向工程と、
を有することを特徴とする位相差フィルムの製造方法。 - 表面に微細凹凸形状が形成されている長尺状の配向層を有し、
前記微細凹凸形状の形成方向が、前記配向層の長手方向に対して45°の方向であることを特徴とする長尺状配向膜。 - 請求項3に記載の長尺状配向膜と、
前記長尺状配向膜に含まれる配向層上に形成され、屈折率異方性を有する棒状化合物を含む位相差層と、
を有することを特徴とする長尺位相差フィルム。 - 前記位相差層の面内レターデーション値がλ/4であることを特徴とする請求項4に記載の長尺位相差フィルム。
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