JP2012242464A - 光学レンズシート用エネルギー線硬化型樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記一般式(1)で表されるポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート(A)
(式中、R1、R2はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基、m及びnは、それぞれ独立して5〜10の正数を表す)を30〜70質量部、フェニルエーテル構造を有するモノ(メタ)アクリレート(B)を3〜50質量部、3個以上の(メタ)アクリロイル基を有し、且つカプロラクトンまたはエチレンオキサイドにて変性された多官能(メタ)アクリレート(C)を3〜20質量部、テトラメチレングリコール構造を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(D)を3〜20質量部、及び光重合開始剤(E)を1〜10質量部、それぞれ含有する基材上に成型するエネルギー線硬化型樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
(1)下記一般式(1)で表されるポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート(A)
(2)フェニルエーテル構造を有する(メタ)アクリレート(B)がフェノキシエチルアクリレート、フェノキシポリエトキシアクリレート、o−フェニルフェノール(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールモノエトキシ(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールポリエトキシ(メタ)アクリレート、p−フェニルフェノール(メタ)アクリレート、p−フェニルフェノールモノエトキシ(メタ)アクリレート、p−フェニルフェノールポリエトキシ(メタ)アクリレートからなる群より選ばれる1以上であることを特徴とする(1)に記載のエネルギー線硬化型樹脂組成物。
(3)テトラメチレングリコール構造を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(D)が分子量500〜1000のジオール化合物とポリイソシアネート化合物と水酸基含有(メタ)アクリレートとを反応させて得られるウレタンアクリレートオリゴマーである(1)に記載のエネルギー線硬化型樹脂組成物。
(4)ポリイソシアネート化合物が環構造を有する(1)乃至(3)に記載のエネルギー線硬化型樹脂組成物。
(5)E型粘度計で測定した25℃での粘度が2000mPa・s以下である(1)乃至(4)のいずれか一項に記載のエネルギー線硬化型樹脂組成物。
(6)(5)に記載の硬化物を有する光学レンズシート。
p−クミルフェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、エトキシ変性トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、プロポキシ変性トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、フェノキシヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレン(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエトキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(メタ)アクリレート、エトキシ変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、ポリエトキシ変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノール(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールモノエトキシ(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールポリエトキシ(メタ)アクリレート、p−フェニルフェノール(メタ)アクリレート、p−フェニルフェノールモノエトキシ(メタ)アクリレート、p−フェニルフェノールポリエトキシ(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールエポシキ(メタ)アクリレート、p−フェニルフェノールエポキシ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。特にフェノキシエチル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールモノエトキシ(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールポリエトキシ(メタ)アクリレートが好ましい。これらフェニルエーテル構造を有する(メタ)アクリレートは、単独で用いてもよいし、複数種を混合して使用することができる。
○・・・・金型からの離型が良好である
△・・・・離型がやや困難あるいは離型時に剥離音がある
×・・・・離型が困難あるいは型残りがある
○・・・・再現性良好である
×・・・・再現性が不良である
評価結果は0〜2を○とし、3〜5を×とした。
○・・・・傷無し〜僅かに傷有り
×・・・・傷有り
成分(A)としてニューフロンティアBPE−10(第一工業製薬(株)製:ビスフェノールAポリエトキシジアクリレート(一般式(1)においてR1=H、R2=H、m=5、n=5))を40部、成分(B)としてニューフロンティアPHE(第一工業製薬(株)製:フェノキシエチルアクリレート)を5部、同じく成分(B)としてKAYARAD OPP−1.5(日本化薬(株)製:o−フェニルフェノールポリエトキシアクリレート)を40部、成分(C)としてKAYARAD THE−330(日本化薬(株)製:トリメチロールプロパンポリエトキシトリアクリレート)を10部、成分(D)としてKAYARAD UX−0937(日本化薬(株)製:ポリエーテルウレタンアクリレートオリゴマー)を5部、成分(E)としてIrgacure 184(BASFジャパン(株)製:1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン)を5部、60℃に加温、混合し、本発明の樹脂組成物を得た。この樹脂組成物に高圧水銀ランプで1000mJ/cm2の照射量の紫外線を照射して硬化膜を得て屈折率を測定した。
また、この樹脂組成物をプリズムレンズ金型の上に膜厚が約50μmになるように塗布し、その上に基材として易接着PETフィルム(東洋紡コスモシャインA4300、100μm厚)を接着させ、更にその上から高圧水銀ランプで1000mJ/cm2の照射量の紫外線を照射させ、硬化させた後剥離して、本発明のプリズムレンズシートを得た。
評価結果
粘度:300mPa・s、屈折率:1.557、離型性:○、型再現性:○、密着性:○、耐擦傷性:○
成分(A)としてニューフロンティアBPE−10を60部、成分(B)としてニューフロンティアPHE−2(第一工業製薬(株)製:フェノキシジエトキシアクリレート)を10部、成分(C)としてKAYARAD DPCA−60(日本化薬(株)製:ジペンタエリスリトールポリカプロラクトンヘキサアクリレート)を15部、成分(D)としてKAYARAD UX−0937を15部、成分(E)としてDarocur 1173(BASFジャパン(株)製:2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン)を5部、60℃に加温、混合し、本発明の樹脂組成物を得た。また、実施例1と同様にして得た樹脂層の屈折率を測定した。
得られた樹脂組成物を用いて実施例1と同様にして本発明のプリズムレンズシートを得た。
評価結果
粘度:800mPa・s、屈折率:1.531、離型性:○、型再現性:○、密着性:○、耐擦傷性:○
成分(A)としてニューフロンティアBPE−20(第一工業製薬(株)製:ビスフェノールAポリエトキシジアクリレート(一般式(1)においてR1=H、R2=H、m=10、n=10))を30部、成分(B)としてニューフロンティアPHEを10部、同じく成分(B)としてKAYARAD OPP−1(日本化薬(株)製:o−フェニルフェノールモノエトキシアクリレート)を30部、成分(C)としてKAYARAD DPCA−120(日本化薬(株)製:ジペンタエリスリトールポリカプロラクトンヘキサアクリレート)を10部、成分(D)としてKAYARAD UX−0937を20部、成分(E)としてIrgacure 184を5部、60℃に加温、混合し、本発明の樹脂組成物を得た。また、実施例1と同様にして得た樹脂層の屈折率を測定した。
得られた樹脂組成物を用いて実施例1と同様にして本発明のプリズムレンズシートを得た。
評価結果
粘度:850mPa・s、屈折率:1.548、離型性:○、型再現性:○、密着性:○、耐擦傷性:○
成分(A)としてニューフロンティアBPE−10を30部、成分(B)としてニューフロンティアPHEを5部、同じく成分(B)としてKAYARAD OPP−1.5を45部、成分(C)としてSR−9035(サートマー製:トリメチロールプロパンポリエトキシトリアクリレート)を5部、成分(D)としてKAYARAD UX−0937を15部、成分(E)としてDarocur 1173を5部、60℃に加温、混合し、本発明の樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の粘度(25℃)は500mPa・sであった。また、実施例1と同様にして得た樹脂層の屈折率を測定した。
得られた樹脂組成物を用いて実施例1と同様にして本発明のプリズムレンズシートを得た。
評価結果
粘度:500mPa・s、屈折率:1.560、離型性:○、型再現性:○、密着性:○、耐擦傷性:○
特許文献1(特開2010−126670号公報)の実施例3に従い、該文献製造例3の化合物(ビスフェノールAジグリシジルエーテルのアクリル酸4モル付加物)を合成し、製造例3の化合物を90部、KAYARAD DPHA(日本化薬(株)製、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)を10部、Irgacure 184(BASFジャパン(株)製:1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン)2部を60℃に加温、混合し、比較用の樹脂組成物を得た。この樹脂組成物の粘度(50℃)は9400mPa・sであった。また、実施例1と同様にして得た樹脂層の屈折率を測定した。
得られた樹脂組成物を用いて実施例1と同様にして本発明のプリズムレンズシートを得た。この比較例は粘度が非常に高いため加工性が悪く、離型性にも劣るため連続成型加工には不適である。
評価結果
粘度:9400mPa・s、屈折率:1.550、離型性:×、型再現性:○、密着性:○、耐擦傷性:×
特許文献2(特許第4457960号)の実施例1に従い、合成例1のウレタンアクリレートを合成し、合成例1の化合物を22.5部、ビス(4−アクリロイルオキシエトキシフェニル)スルフィドを20部、o−フェニルフェニルアクリレートを25部、ベンジルメタクリレートを10部、テトラヒドロフルフリルアクリレートを17.5部、トリメチロールプロパントリアクリレートを5部、Irgacure 184を5部、60℃に加温、混合し、比較用の樹脂組成物を得た。また、実施例1と同様にして得た樹脂層の屈折率を測定した。
得られた樹脂組成物を用いて実施例1と同様にして本発明のプリズムレンズシートを得た。
粘度:70mPa・s、屈折率:1.560、離型性:○、型再現性:○、密着性:○、耐擦傷性:×
成分(A)としてニューフロンティアBPE−4(第一工業製薬(株)製:ビスフェノールAポリエトキシジアクリレート(一般式(1)においてR1=H、R2=H、m=2、n=2))を40部、成分(B)としてニューフロンティアPHEを5部、同じく成分(B)としてKAYARAD OPP−1.5を40部、成分(C)としてKAYARAD THE−330を10部、成分(D)としてKAYARAD UX−0937を5部、成分(E)としてIrgacure 184を5部、60℃に加温、混合し、本発明の樹脂組成物を得た。また、実施例1と同様にして得た樹脂層の屈折率を測定した。
得られた樹脂組成物を用いて実施例1と同様にして本発明のプリズムレンズシートを得た。
評価結果
粘度:300mPa・s、屈折率:1.566、離型性:○、型再現性:○、密着性:○、耐擦傷性:×
成分(A)としてファンクリルFA−328(日立化成工業(株)製:ビスフェノールAポリエトキシジアクリレート(一般式(1)においてR1=H、R2=H、m=4、n=4))を30部、成分(B)としてニューフロンティアPHEを5部、同じく成分(B)としてKAYARAD OPP−1.5を40部、成分(C)としてKAYARAD THE−330を20部、成分(D)としてKAYARAD UX−0937を5部、成分(E)としてIrgacure 184を5部、60℃に加温、混合し、本発明の樹脂組成物を得た。また、実施例1と同様にして得た樹脂層の屈折率を測定した。
得られた樹脂組成物を用いて実施例1と同様にして本発明のプリズムレンズシートを得た。
評価結果
粘度:200mPa・s、屈折率:1.555、離型性:○、型再現性:○、密着性:○、耐擦傷性:×
成分(A)としてニューフロンティアBPE−10を60部、成分(B)としてニューフロンティアPHE−2(第一工業製薬(株)製:フェノキシジエトキシアクリレート)を5部、成分(C)としてKAYARAD PET−30(日本化薬(株)製:ペンタエリスリトールトリアクリレート)を20部、成分(D)としてKAYARAD UX−0937を15部、成分(E)としてDarocur 1173を5部、60℃に加温、混合し、本発明の樹脂組成物を得た。また、実施例1と同様にして得た樹脂層の屈折率を測定した。
得られた樹脂組成物を用いて実施例1と同様にして本発明のプリズムレンズシートを得た。
評価結果
粘度:900mPa・s、屈折率:1.535、離型性:○、型再現性:○、密着性:○、耐擦傷性:×
成分(A)としてニューフロンティアBPE−10を60部、成分(B)としてニューフロンティアPHE−2(第一工業製薬(株)製:フェノキシジエトキシアクリレート)を10部、成分(C)としてKAYARAD DPHA(日本化薬(株)製:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)を15部、成分(D)としてKAYARAD UX−0937を15部、成分(E)としてDarocur 1173を5部、60℃に加温、混合し、本発明の樹脂組成物を得た。また、実施例1と同様にして得た樹脂層の屈折率を測定した。
得られた樹脂組成物を用いて実施例1と同様にして本発明のプリズムレンズシートを得た。
評価結果
粘度:900mPa・s、屈折率:1.539、離型性:○、型再現性:○、密着性:○、耐擦傷性:×
Claims (6)
- 下記一般式(1)で表されるポリエチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート(A)
- フェニルエーテル構造を有する(メタ)アクリレート(B)がフェノキシエチルアクリレート、フェノキシポリエトキシアクリレート、o−フェニルフェノール(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールモノエトキシ(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールポリエトキシ(メタ)アクリレート、p−フェニルフェノール(メタ)アクリレート、p−フェニルフェノールモノエトキシ(メタ)アクリレート、p−フェニルフェノールポリエトキシ(メタ)アクリレートからなる群から選択される1種以上である請求項1に記載のエネルギー線硬化型樹脂組成物。
- テトラメチレングリコール構造を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(D)が分子量500〜1000のジオール化合物とポリイソシアネート化合物と水酸基含有(メタ)アクリレートとを反応させて得られるウレタンアクリレートオリゴマーである請求項1に記載のエネルギー線硬化型樹脂組成物。
- ポリイソシアネート化合物が環構造を有する請求項1乃至請求項3に記載のエネルギー線硬化型樹脂組成物。
- E型粘度計で測定した25℃での粘度が2000mPa・s以下である請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のエネルギー線硬化型樹脂組成物。
- 請求項5に記載の硬化物を有する光学レンズシート。
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