JP2012237917A - 現像剤搬送装置並びにこれを用いた容器及び装置 - Google Patents

現像剤搬送装置並びにこれを用いた容器及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】螺旋状に巻かれた金属線材で構成される現像剤の送り部を有して回転する搬送部材を備え、その搬送部材の送り部の少なくとも一部が接触し得る接触部材が存在する場合、特に接触部材とそれに接触する搬送部材の送り部との間に存在する現像剤の量が少なくなる状況においても、回転するときの搬送部材の送り部が接触部材に接触して擦れることにより騒音が発生することを抑制できる現像剤搬送装置等を提供する。
【解決手段】現像剤搬送装置は、螺旋状に巻かれた金属線材で構成される現像剤の送り部を有し、回転して現像剤を前記送り部により搬送する搬送部材と、前記搬送部材の送り部の少なくとも一部が接触し得る接触部材とを備え、前記搬送部材の送り部の少なくとも前記接触部材に接触し得る表面部分と前記接触部材の少なくとも前記搬送部材の送り部が接触し得る表面部分のいずれか一方又はその双方を、現像剤が付着して保持される凹凸面として形成している。
【選択図】図5

Description

この発明は、現像剤搬送装置並びにこれを用いた容器及び装置に関するものである。
粉末状の現像剤で構成される画像を形成する複写機、プリンタ等の画像形成装置においては、現像剤をある場所から他の場所に搬送(移送)する構造部が存在している。その構造部には、現像剤が搬送される空間を有する構造体と、その構造体の空間内で回転して現像剤を搬送する搬送部材を少なくとも備えた現像剤搬送装置が設置されることがある。搬送部材としては、例えば、螺旋状に巻かれた金属線材で構成される現像剤の送り部を有し、回転したときにその送り部が現像剤を搬送するものが使用されている。
このような現像剤搬送装置にあっては、その構造体に搬送部材の送り部の少なくとも一部が接触し得る部分(部材)が存在すると、その搬送部材の送り部と構造体の部分との接触に伴って擦れ合う不快な騒音が発生することがある。
これに対して従来においても、かかる騒音の発生を抑制するための対策を施した現像剤搬送装置が知られている。
例えば、トナー搬送管と、そのトナー搬送管内に配置されて回転駆動されるらせん状に巻かれたコイルからなるトナー搬送部材を有し、そのトナー搬送部材として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂からなる搬送部材を用いたトナー搬送装置がある(特許文献1)。この搬送装置では、回転するトナー搬送部材がトナー搬送管の内壁面に摺接したとき、樹脂製のトナー搬送部材がトナー搬送管の内壁面を擦る力が弱められるので、大きな擦れ音が発生することを阻止できるとされている。
また、搬送方向が直線的な直線部分と搬送方向が円滑に向け変えられる湾曲部分を含むトナー搬送用パイプと、そのトナー搬送用パイプに内接させて、スパイラル軸芯周りに回転させるバネスパイラルを有し、トナー搬送用パイプの湾曲部分に内接させる湾曲部のスパイラルピッチをトナー搬送用パイプの直線部分に内接させる直線部のスパイラルピッチより小さくしたトナー搬送装置がある(特許文献2)。この搬送装置では、搬送パイプの湾曲部分におけるバネスパイラルのパイプ内面への接触圧が小さくなり、安価な材料から形成されたパイプであっても騒音を十分に小さくすることができるとされている。
さらに、湾曲する搬送経路中に備える粉体搬送手段を回転させてトナー等の粉体をその搬送経路に沿うように搬送する装置において、その粉体搬送手段を、軸形状部分とそのまわりのコイル形状部分とを樹脂材料を用いて一体成形により形成した第一搬送部分と、樹脂を用いてコイル形状に形成して前記搬送経路の湾曲部分に配置する第二搬送部分とで構成した粉体搬送装置がある(特許文献3)。この搬送装置では、粉体搬送手段の第二搬送部を樹脂で形成しているので、その第二搬送部が搬送経路の内面に摺擦しても大きな騒音を発しないとされている。
特開2001−324904号公報 特開2007−256740号公報 特開2007−286322号公報
この発明は、螺旋状に巻かれた金属線材で構成される現像剤の送り部を有して回転する搬送部材を備え、その搬送部材における送り部の少なくとも一部が接触し得る接触部材が存在する場合、特に接触部材とそれに接触する搬送部材の送り部との間に存在する現像剤の量が少ない状況においても、その回転するときの搬送部材の送り部が接触部材に接触して擦れることにより騒音が発生することを抑制することができる現像剤搬送装置並びにこれを用いた容器及び装置を提供するものである。
この発明(A1)の現像剤搬送装置は、
螺旋状に巻かれた金属線材で構成される現像剤の送り部を有し、回転して前記送り部により現像剤を搬送する搬送部材と、
前記搬送部材の送り部の少なくとも一部が接触し得る接触部材と
を備え、
前記搬送部材の送り部の前記接触部材に接触し得る表面部分と前記接触部材の前記搬送部材の送り部が接触し得る表面部分のいずれか一方又はその双方を、現像剤が付着して保持される凹凸面として形成しているものである。
この発明(A2)の現像剤搬送装置は、上記発明A1の現像剤搬送装置において、
前記凹凸面は、その表面の算術平均粗さ(Ra)が1.0以上3.0以下の範囲の値になる面に形成されているものである。
この発明(A3)の現像剤搬送装置は、上記発明A1又はA2の現像剤搬送装置において、
前記凹凸面は、その表面の算術平均粗さ(Ra)が前記現像剤の平均粒径をL(μm)としたときに、Ra=(L・π)/8という関係を満たす値になる面に形成されているものである。
この発明(A4)の現像剤搬送装置は、上記発明A1からA3のいずれかの現像剤搬送装置において、
前記接触部材の前記搬送部材の送り部が接触し得る表面部分に、当該搬送部材の回転時における軸となる軸方向に沿って存在するように突出した突出部を設け、
かつ、前記突出部の前記搬送部材の送り部が接触し得る表面部分を前記凹凸面として形成しているものである。
この発明(B1)の現像剤回収容器は、
回収される現像剤を収容する収容部と前記収容部に前記現像剤を受け入れる受入口を有する容器本体と、前記容器本体の収容部において前記受入口から受け入れた現像剤を搬送する搬送装置を備え、
前記搬送装置は、上記発明A1からA4のいずれかの現像剤搬送装置で構成されているものである。
この発明(C1)の現像剤補給容器は、
補給する現像剤が収容される収容部と前記収容部から前記現像剤を排出させる排出口を有する容器本体と、前記容器本体の収容部において現像剤を前記排出口にむけて搬送する搬送装置を備え、
前記搬送装置は、上記発明A1からA4のいずれかの現像剤搬送装置で構成されている
ものである。
この発明(D1)の画像形成装置は、
現像剤で構成される画像を形成する手段と、回収される現像剤を収容する回収容器を備え、
前記現像剤回収容器は、上記発明B1の現像剤回収容器で構成されているものである。
この発明(D2)の画像形成装置は、
現像剤で構成される画像を形成する手段と、補給する現像剤が収容されている補給容器を備え、
前記補給容器は、上記発明C1の現像剤補給容器で構成されているものである。
この発明(D3)の画像形成装置は、
現像剤で構成される画像を形成する手段と、現像剤を搬送する構造部を備え、
前記現像剤を搬送する構造部の少なくとも一部は、上記発明A1からA4のいずれかの現像剤搬送装置で構成されているものである。
上記発明A1の現像剤搬送装置によれば、その構成を有しない場合に比べて、特に接触部材とそれに接触する搬送部材の送り部との間に存在する現像剤の量が少ない状況においても、回転するときの搬送部材の送り部が接触部材に接触して擦れることにより騒音が発生することを抑制することができる。
上記発明A2の現像剤搬送装置では、その構成を有しない場合に比べて、特に接触部材とそれに接触する搬送部材の送り部との間に存在する現像剤の量が少ない状況においても、回転するときの搬送部材の送り部が接触部材に接触して擦れることにより騒音が発生することを的確に抑制することができる。
上記発明A3の現像剤搬送装置では、その構成を有しない場合に比べて、特に接触部材とそれに接触する搬送部材の送り部との間に存在する現像剤の量が少ない状況においても、回転するときの搬送部材の送り部が接触部材に接触して擦れることにより騒音が発生することを的確に抑制することができる。
上記発明A4の現像剤搬送装置では、その構成を有しない場合に比べて、特に接触部材とそれに接触する搬送部材の送り部との間に存在する現像剤の量が少ない状況においても、回転するときの搬送部材の送り部が接触部材に接触して擦れることにより騒音が発生することをより的確に抑制することができる。
上記発明B1の現像剤回収容器によれば、その構成を有しない場合に比べて、特に容器本体の収容部に存在する現像剤の量が少なくなって、接触部材とそれに接触する搬送部材の送り部との間に存在する現像剤の量が少ない状況においても、回転するときの搬送部材の送り部が接触部材に接触して擦れることにより騒音が発生することを抑制することができる。
上記発明C1の現像剤補給容器によれば、その構成を有しない場合に比べて、特に容器本体の収容部に存在する現像剤の量が少なくなって、接触部材とそれに接触する搬送部材の送り部との間に存在する現像剤の量が少ない状況においても、回転するときの搬送部材の送り部が接触部材に接触して擦れることにより騒音が発生することを抑制することができる。
上記発明D1の画像形成装置によれば、その構成を有しない場合に比べて、特に容器本体の収容部に存在する現像剤の量が少なくなって、接触部材とそれに接触する搬送部材の送り部との間に存在する現像剤の量が少ない状況においても、その回収容器内で回転するときの搬送部材の送り部が接触部材に接触して擦れることにより騒音の発生が抑制される。
上記発明D2の画像形成装置によれば、その構成を有しない場合に比べて、特に現像剤補給容器内に存在する現像剤の量が少なくなって、接触部材とそれに接触する搬送部材の送り部との間に存在する現像剤の量が少ない状況においても、その補給容器内で回転するときの搬送部材の送り部が接触部材に接触して擦れることにより騒音の発生が抑制される。
上記発明D3の画像形成装置によれば、その構成を有しない場合に比べて、特に現像剤を搬送する構造部に存在する現像剤の量が少なくなって、接触部材とそれに接触する搬送部材の送り部との間に存在する現像剤の量が少ない状況においても、その構造部で回転するときの搬送部材の送り部が接触部材に接触して擦れることにより騒音の発生が抑制される。
実施の形態1に係る画像形成装置の概要を示す説明図である。 図1の画像形成装置における一部(作像装置、補給装置、回収装置など)を概念的に示す説明図である。 回収装置における回収容器を示す斜視図である。 図3の回収容器における一部を切り欠いた状態を示す斜視図である。 図3の回収容器における上部本体を取り外した後の部分の状態を示す斜視図である。 図6の回収容器部分の一部について分解した分解斜視図である。 図3の回収容器における保持体を示し、(a)はその斜視図、(b)は(a)のQ−Q線に沿う断面における端面図である。 図5の回収容器部分のQ1−Q1線に沿う断面図である。 図5の回収容器部分のQ2−Q2線に沿う断面図である。 評価試験の条件及び結果を示す図表である。 凹凸面における算術平均粗さと現像剤の平均粒径との関係を説明するために示す説明図である。 回収容器における保持体の他の構成例を示し、(a)はその斜視図、(b)は(a)のQ−Q線に沿う断面における端面図である。 補給装置における補給容器と補給搬送装置の一部を示す説明図である。
[実施の形態1]
図1は実施の形態1に係る画像形成装置1の概要を示し、図2はその画像形成装置1における一部(作像装置、現像剤の補給装置及び回収装置)を示している。
画像形成装置1は、例えばカラープリンタとして構成されたものである。この画像形成装置1は、筐体10の内部空間に、作像手段としての作像装置20、中間転写装置30、給紙装置40、定着装置45等が配置されている。筐体10は、骨組部材、補強部材、外装部材等を用いて形成されている。図1中の矢付き一点鎖線は、筐体10内において被記録材の一例としての記録用紙19が主に搬送される搬送経路を示す。
作像装置20は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色の現像剤(トナー)で構成されるトナー像をそれぞれ形成することができる4つの作像装置20Y,20M,20C,20Kで構成されている。実施の形態1では、4つの作像装置20(Y,M,C,K)をブラック、シアン、マゼンタ、イエローの順番で位置が次第に高くなる状態(全体として傾斜して並んだ状態)で配置しており、これにより装置全体の水平方向における幅の低減化を図っている。また、各作像装置20(Y,M,C,K)は、以下に示すようにほぼ共通した構成のものである。
各作像装置20(Y,M,C,K)は、矢印で示す方向に回転する感光ドラム21を備えており、この感光ドラム21の周囲に、主に次のような各機器が配置されている。主な機器とは、感光ドラム21の表面(像保持面)を所要の電位に帯電させる帯電装置22と、感光ドラム21の帯電された表面に対し、入力される画像の情報(信号)に基づく光を照射して電位差のある(各色用の)静電潜像を形成する露光装置23と、その静電潜像を対応する色(Y,M,C,K)の現像剤のトナーで現像して可視像であるトナー像とする現像装置24(Y,M,C,K)と、そのトナー像を中間転写装置30(の中間転写ベルト)に転写する一次転写装置25と、転写後の感光ドラム21の表面に残留して付着するトナー等の付着物を除去するドラム清掃装置26とである。
このうち現像装置24(Y,M,C,K)は、図2等に示すように、現像剤の補給装置5から現像剤が補給されるようになっている。補給装置5は、4色(Y,M,C,K)の補給用の現像剤(トナー)がそれぞれ収容され、筐体10に設けられる装着部に対して着脱自在に装着される交換式の補給容器50(Y,M,C,K)と、各補給容器50内の現像剤を各現像装置24に対してそれぞれ所要のタイミングで必要な量だけ搬送して補給する補給搬送装置55(Y,M,C,K)とで構成されている。図2において符合24aは現像ロール、24bは攪拌搬送部材を示す。
また、現像装置24(Y,M,C,K)は、図2等に示すように、その装置内に収容されている現像剤の一部を排出口から装置外に排出する構造になっている。各現像装置24から排出された現像剤は、回収装置6により回収される。回収装置6は、回収される現像剤を収容する回収容器60と、各現像装置24の排出口から排出される現像剤を回収容器60まで搬送する回収搬送装置70とで構成されている。
さらに、ドラム清掃装置26は、一次転写位置を通過した後の感光ドラム21の表面に接触して残留トナー等の付着物を除去する弾性ブレード26aと、弾性ブレード26aで除去したトナー等の付着物を回収装置6の回収搬送装置70にむけて送り出すように搬送する送出部材26b等で構成されている。回収搬送装置70は、各ドラム清掃装置26と回収容器60とを接続するように設けられている。
中間転写装置30は、各作像装置20(Y,M,C,K)の上方の位置に存在するよう配置されている。この中間転写装置30は、各作像装置20における感光ドラム21と一次転写装置25(一次転写ロール)の間となる一次転写位置を通過しながら回転する無端状の中間転写ベルト31を使用するものである。中間転写ベルト31は、その内面から複数の支持ロール32a,32bにより回転自在に支持されており、駆動ロールとして構成される支持ロール32aによって矢印で示す方向に回転させられる。
また、中間転写装置30は、支持ロール32bに支持されている中間転写ベルト31の外周面に所要の圧力で接触して回転する二次転写ロール35と、二次転写ロール35を通過した後に中間転写ベルト31に残留して付着するトナー、紙粉等の付着物を除去するベルト清掃装置36を有している。ベルト清掃装置36は、二次転写位置を通過した後の中間転写ベルト31の外周面に接触して残留トナー等の付着物を除去する弾性ブレード36aと、弾性ブレード36aで除去したトナー等の付着物を回収装置6の回収搬送装置70にむけて送り出すように搬送する送出部材36b等で構成されている。回収搬送装置70は、このベルト清掃装置36と回収容器60とを接続するように設けられている。
給紙装置40は、作像装置20の下方の位置に存在するよう配置されている。給紙装置40は、所望のサイズ、種類等の記録用紙19を積載した状態で収容する単数(又は複数)の用紙収容体41を備え、その用紙収容体41から送出装置42により記録用紙19を1枚ずつ送り出すよう構成されている。給紙装置40から送りされる記録用紙19は、複数の用紙搬送ロール対43や図示しない搬送ガイド材で構成される給紙用の搬送路を経由し、中間転写装置30における中間転写ベルト31と二次転写ロール35の間である二次転写位置に搬送される。
定着装置45は、二次転写位置の上方の位置に存在するよう配置されている。この定着装置45は、筐体46の内部に、矢印で示す方向に回転するとともに表面温度が所定の温度に保持されるように加熱手段によって加熱される加熱回転体47と、この加熱回転体47の軸方向にほぼ沿う表面部分に所定の圧力で接触して従動回転する加圧用回転体48とを設置し、その加熱回転体47と加圧回転体48の間の圧接部に未定着のトナー像が転写された記録用紙19を導入して通過させるようになっている。定着装置45による定着が終了して画像が形成された記録用紙19は、複数の搬送ロール対44や図示しない搬送ガイド材で構成される排出用の搬送路を通して搬送され、例えば筐体10の上部に形成されている排出収容部11にむけて排出されて収容される。
この画像形成装置1による基本的な画像形成動作は、以下のように行われる。ここでは、前記4つの作像装置20(Y,M,C,K)のすべてを使用して形成する4色(Y,M,C,K)のトナー像を組み合わせて構成されるフルカラー画像を形成する場合の画像形成動作について説明する。
画像形成装置1は、画像形成動作(プリント)を行う要求の指示があると、4つの作像装置20(Y,M,C,K)において、各感光ドラム21が矢印で示す方向に回転し、各帯電装置22がその各感光ドラム21の表面を所要の極性(例えばマイナス極性)及び電位にそれぞれ帯電させる。続いて、露光装置23が、帯電された後の感光ドラム21の表面に対し、画像形成装置1と接続される外部機器等から入力される画像の情報に基づいて発光される光を照射して露光を行い、所要の電位差で構成される各色成分の静電潜像をそれぞれ形成する。
続いて、各現像装置24(Y,M,C,K)が、感光ドラム21に形成された各色成分の静電潜像に対し、所要の極性(マイナス極性)に帯電された対応する色(Y,M,C,K)のトナーを供給して静電的に付着させる。これにより、各感光ドラム21で形成された各色成分の静電潜像は、現像装置24を通過することにより、その対応する色のトナーでそれぞれ現像されて4色(Y,M,C,K)のトナー像として顕像化される。
次いで、各作像装置20(Y,M,C,K)の感光ドラム21上に形成された各色のトナー像は、一次転写装置25により、中間転写装置30の中間転写ベルト31に対して順番に位置合わせされた状態で一次転写される。また、中間転写装置30は、回転する中間転写ベルト31に一次転写されたトナー像を保持して二次転写位置まで搬送した後、その二次転写位置において二次転写ロール35が給紙装置40から搬送されて送り込まれる記録用紙19に対して中間転写ベルト31上のトナー像を二次転写させる。
トナー像が二次転写された記録用紙19は、中間転写ベルト31から剥離された後に定着装置45の加熱回転体47と加圧回転体48との間の圧接部に導入されて通過させられる。これにより、必要な定着処理(加熱及び加圧)を受けてトナー像が用紙19に定着させられる。定着が終了した用紙19は、その片面への画像の形成を行うだけの画像形成動作のときは、例えば筐体10の排出収容部11に排出されて収容される。
以上の動作により、4色のトナー像を組み合わせて構成されるフルカラー画像が記録用紙19に形成される。ちなみに、画像形成装置1では、その他にも例えば、4つの作像装置20の一部(例えばブラック色の作像装置20K)を使用した画像の形成を行うことも可能な構成になっている。
また、この画像形成装置1では、所要の時期に次のような動作も行われる。
作像装置20(Y,M,C,K)の現像装置24では、補給装置5により必要に応じて現像剤の補給がなされ、この現像剤の補給にほぼ連動して現像装置24内に収容されている現像剤の一部の排出がなされる。また、作像装置20(Y,M,C,K)ではドラム清掃装置26による感光ドラム21の清掃が行われ、中間転写装置30ではベルト清掃装置36による中間転写ベルト31の清掃が行われる。さらに、回収装置6では、現像装置24から排出される現像剤とドラム清掃装置26及びベルト清掃装置36からそれぞれ送出される現像剤を、回収搬送装置70により回収しながら回収容器60まで搬送して収容する。
次に、回収装置6について詳述する。
回収装置6における回収容器60は、図3、図4等に示すように、回収される現像剤を受け入れる受入口62が形成された容器本体61と、容器本体61の内部において受入口62から受け入れられた現像剤を搬送する搬送部材63とを備えている。この回収容器60は、画像形成装置1の筐体10に形成される装着部に対して着脱自在に装着され、収容した現像剤で満杯になると新品の回収容器60と交換して使用される。
容器本体61は、全体の外観がほぼ直方体の形状からなり、その内部に現像剤を収容するためのほぼ直方体の形状からなる収容部(空間)61aを有している。また、容器本体61は、その上下で分割される形態に形成された上部本体61A及び下部本体61Bで構成され、その両者を合体させて使用する構造になっている。
容器本体61の受入口62は、上部本体61Aの上面部の長手方向における一端部にその長手方向の中心線からずれて片寄った位置に形成されている。図3等における符合64は、回収容器60の着脱動作に連動して受入口62を開閉する開閉蓋である。また、符合65は、容器本体61の内部に取り込まれた空気を現像剤等の不要物を取り除いた状態で外部に放出させるフィルタ、符合66aは収容部61aと隔てる隔壁で囲まれた板状の空間からなる空気の排出路、符合66bは、排出路66aに空気を取り入れる取入口である。さらに、符合67は、画像形成装置1の筐体10側に設置された図示しない検出器が容器本体61に収容される現像剤の満杯になる状態を検出するために使用する検出窓部である。
搬送部材63は、図5、図6等に示すように、容器本体61の下部本体61Bにおける底面部の受入口62と対応して片寄った位置に配置されている。また、この搬送部材63は、図5、図6等に示すように、下部本体61Bの長手方向に沿って設置される直線状の軸部63Aと、その軸部63Aの一端部63Aaから軸部63Aの途中の部位に至るまで軸部63Aの回りに存在するよう螺旋状に所要のピッチで巻かれた形状の送り部63Bとを有する構造のもの(例えばコイルオーガ)である。この搬送部材63は、例えば、ステンレス等の金属からなる断面円形の線材を曲げ加工して成形することにより製作される。
さらに、搬送部材63は、その軸部63Aの他端部63Abを、下部本体61Bの長手方向における一端側の側壁面61Bbに配置されている回転連結体68に取り付けることにより、全体として片持ちの状態で支持される。回転連結体68は、円筒状の本体部68aと、その本体部68aの下部本体61Bの外側に位置する一端部に形成される円盤状の連結部68bを有する形状のものである。また、回転連結体68は、その本体部68aが下部本体61Bの一側壁面61Bbに貫通した状態で回転自在に取り付けられており、回収容器60を画像形成装置1の装着部に装着したときに、その連結部68bが画像形成装置1の筐体10側に配置された図示しない駆動装置と接続する駆動連結体と結合した状態になり、その駆動連結体から回転動力が伝達される。搬送部材63の軸部63Aの他端部63Abは、例えば、回転連結体68の本体部68aに形成される取り付け孔に差し込む形状に形成されている。
そして、搬送部材63は、回転連結体68から軸部63Aを介して回転動力を受けることにより軸部63Aを中心にして所要の方向に回転し、その送り部63Bが受入口62から受け入れられた現像剤を矢印で示す搬送方向Cにむけて順次搬送する。なお、搬送部材63は、軸部63Aがなく、螺旋状の送り部63Bだけで構成される形状(コイル形状)のものであってもよい。
また、回収容器60は、図5〜図9等に示すように、その容器本体61の下部本体61Bに、搬送部材63の回転するときの状態を安定させるように保持するための2つの保持体80A,80Bが設置されている。
1つの保持体80Aは、下部本体61Bの長手方向の一端部61Ba側で且つ受入口62のほぼ真下になる位置に配置され、搬送部材63の片持ち支持される端部とは反対側の端部に存在するよう配置された送り部63Bの一部63Baを保持するものである。もう1つの保持体80Bは、下部本体61Bの長手方向のほぼ中央になる位置に配置され、搬送部材6の送り部63Bにおける下部本体61Bの長手方向のほぼ中央の位置に対応して存在する部分63Bbを保持するものである。なお、保持体80の設置数は、1つであっても、あるいは3以上であっても構わない。
保持体80A,80Bはいずれも、搬送部材63の回転するときの軸(軸部63A)となる軸方向とほぼ直交する面で切断した断面がU字又は半円等の形状からなり、その軸方向に沿って所要の長さ(幅)を有する溝状のガイド面81が形成された構造物である。ガイド面81は、その下部側の曲面部分が搬送部材63の螺旋形状からなる送り部63Bの最外部で構成される円の直径よりも少し大きい直径からなる円柱の外周面にほぼ沿った曲面の形状になっている。ガイド面81は、ほぼ平滑な面で形成されている。このような保持体80A,80Bは、例えば、ポリアセタール(POM)、ABS樹脂、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PB)等の合成樹脂を用いて成形することで製作される。
保持体80A,80Bは、各ガイド面81を上方にむけた状態で下部本体61Bの設置すべき部位に、ねじ止め等の所定の固定手段でそれぞれ固定した状態で取り付けられている。これに対し、搬送部材63は、その一端が前述したように片持ち状態で支持されているため、その支持されていない自由端側に形成された送り部63Bの一部分63Ba,63Bb(実際にはその下方側に位置しているときの部分)が、保持体80A,80Bの各ガイド面81にそれぞれ載せて置かれた状態になる。
したがって、保持体80A,80Bは、図5、図8、図9等に示すように、その各ガイド面81により、搬送部材63の送り部63Bにおける一部分63Ba,63Bbをその下方側から囲むような状態で支えてそれぞれ保持する。これにより、搬送部材6は、回転するときに送り部63Bの一部が2つの保持体80A,80Bのガイド面81により動く範囲が規制され、その回転しているときの状態が軸ぶれも抑えられて安定する。ちなみに、この回収容器60においては、少なくとも搬送部材63と保持体80A,80Bとが現像剤搬送装置4(図5)を構成していることになる。
一方、回収装置6における回収搬送装置70は、図1や図2に示すように、各作像装置20における現像装置24及びドラム清掃装置26と回収容器60との間や中間転写装置3におけるベルト清掃装置36と回収容器60との間をそれぞれ接続するように設置される搬送パイプ71を備えている。
搬送パイプ71の一部は、水平な状態又は傾斜した状態で配置されている。このような状態で配置されるパイプ部分(主搬送部)71Aには、図2に示すように、そのパイプの内部空間となる円筒状の搬送空間に、回転して現像剤を搬送するための搬送部材72が設置されている。搬送部材72としては、金属等からなる線材を螺旋状に巻いた形状に成形したものが使用されている。この搬送部材72は、図示しない駆動装置により所要の方向に回転するように駆動し、その螺旋状に巻いた形状部分(送り部)により現像剤を搬送する。
また、主搬送部71Aを除く残りの搬送パイプ71の部分については、ほぼ重力方向に沿った状態で配置されている。このような状態で配置されるパイプ部分(垂直搬送部)71B,71C,71D,70Eは、搬送する現像剤を重力により自然落下して搬送させるため、搬送部材72を設置していない。垂直搬送部71Bは、主搬送部71Aと回収容器60(の受入口62)との間を接続している。垂直搬送部71C,71Dは、現像装置24(の排出口)及びドラム清掃装置26(の送出部)と主搬送部71Aとの間を接続している。垂直搬送部71Eは、ベルト清掃装置36(の送出部)と主搬送部71Aとの間を接続している。
この回収装置6による現像剤の回収は、次のように行われる。
まず、回収装置6の回収搬送装置70においては、搬送パイプ71の垂直搬送部71C,71Dが、各作像装置20における現像装置24及びドラム清掃装置26から排出又は送出される現像剤を自然落下させることにより主搬送部71Aまで搬送する。また、搬送パイプ71の垂直搬送部71Eが、中間転写装置3におけるベルト清掃装置36から送出される現像剤を自然落下させることにより主搬送部71Aまで搬送する。
次いで、搬送パイプ71における主搬送部71Aが、各垂直搬送部71B〜71Eからそれぞれ搬送された現像剤を、回転駆動する搬送部材72の搬送力により搬送パイプ71の垂直搬送部71Bまで搬送する。最後に、搬送パイプ71における垂直搬送部71Bが、主搬送部71Aにより搬送されてきた現像剤を、主搬送部71Aから自然落下させることにより回収容器60まで搬送する。
続いて、回収装置6の回収容器60においては、回収搬送装置70によって搬送された現像剤が容器本体61の受入口62を通して自然落下することにより容器本体61の内部に受け入れられる。次いで、その受け入れられた現像剤の少なくとも一部が、受入口62の下方の位置でかつ容器本体61の収容部61aの片寄った位置において2つの保持体80A,80Bに保持された状態で回転駆動する搬送部材63の送り部63Bの搬送力を受けて順次押されるように搬送され、容器本体61の受入口62が形成された端部側と反対側の端部にむけて移動させられる。
これにより、回収容器60は、受入口62から受け入れられた現像剤の少なくとも一部を、搬送部材63の搬送力により、容器本体61の受入口62のある端部とは反対側の端部の方(収容部61aの奥側)から徐々に溜めるような状態で収容している。また、搬送部材63の搬送力から外れた現像剤は、その搬送力を受けない収容部61aの部分(下部本体61Bの底面部)に存在するように収容される。
そして、この回収装置6では、その回収容器60において搬送部材63が回転するときに金属製の送り部63Bが保持体80A,80Bに接触して擦れることにより騒音が発生することがある。その騒音は、特に使用初期段階、回収容器60の新品に交換した後の使用開始時等のように、保持体80A,80Bとそれに接触する搬送部材63の送り部63Bとの間に存在する現像剤の量が少ない状況にある時期に多く発生する傾向がある。
ちなみに、騒音が発生したときの搬送部材63の送り部63Bと保持体80A,80Bのガイド面81の状態を観察したところ、その送り部63には現像剤が特に付着しておらず、また、そのガイド面81には送り部63aが停止していた表面部分に現像剤が少し存在する一方で、送り部63Bが存在しない表面部分には現像剤がほとんど存在しない状態にあった。その後、搬送部材63を回転させると、送り部63Bがガイド面81の現像剤が存在する部分とほとんど存在しない部分を通過する際に、現像剤の有無による摩擦抵抗の違いが起因しているかのように、その送り部63Bの進行速度が部分的に変化する挙動(実際には、螺旋状の送り部63Bが一時的に伸縮するように弾性変形する挙動)を示し、それによりガイド面81との間で不規則に振動することで不快な騒音を発生しているような様子が観察された。
そこで、この回収容器60では、その騒音の発生を抑制する対策として、保持体80A,80Bのうち搬送部材63の送り部63Bが接触するガイド面81、又は搬送部材63の送り部63Bのうち保持体80A,80Bと接触する(表面)部分63Ba,63Bbを、現像剤が付着して保持される凹凸面9として形成している。
凹凸面9については、後述する理由から、その表面の算術平均粗さ(Ra:日本工業規格JIS B0601:2001の規格に準じるもの)が1.0以上3.0以下の範囲の値になる面に形成している。凹凸面9の形成は、例えば、対象物に対してサンドブラスト加工、エッチング処理、やすりがけ等の手段を適用して行うことができる。搬送部材63の送り部63Bに対する凹凸面9の形成は、その送り部63Bの該当する部分63Ba,63Bbだけ行えば足りるが、送り部63Bの全体について行っても構わない。
また、保持体80A,80Bのガイド面81又は搬送部材63の送り部63Bの一部分63Ba,63Bbに形成する凹凸面9が上記範囲の算術平均粗さ(Ra)になる面であるか否かの確認は、例えば、サーフコム590A(東京精密製)、VK−9510(キーエンス製)等の測定器を用いて行うことができる。
ここで、上記騒音発生の抑制効果に関して行った評価試験について説明する。
評価試験は、保持体80A,80Bのガイド面81又は搬送部材63の送り部63Bの一部分63Ba,63Bbに、図10に示す算術平均粗さ(Ra)の値からなる凹凸面9をそれぞれ形成し、現像剤(平均粒径5μm:総量5g)をスプーンで採取した後にそのまま保持体80のガイド面81に自然落下させた状態で存在させてから搬送部材63を回転させたときに、その回転するときの搬送部材63の送り部63Bが保持板80のガイド面81に接触して擦れることによる騒音の発生状況について調べた。また、この試験は、容器本体61の上部本体61Aを取り外して下部本体61Bだけを使用した状態で行った。
搬送部材63としては、断面が直径2mmの円形からなるステンレス製線材を折り曲げ加工して軸部63Aの周囲に外径が20mmの円を構成するようにピッチ20mmの螺旋状に巻いた送り部63Bを形成したものを使用した。送り部63Bは、軸方向の長さが約280mmのものである。また、搬送部材63の重量は約30gである。凹凸面9は、送り部63Bの全体(特に外表面部分)に形成した。また、凹凸面9を形成しないときの送り部63Bは、その表面の算術平均粗さ(Ra)が0.4μmとなる表面状態にした。また、搬送部材63は120rpmの速度で回転させた。
保持体80A,80Bとしては、POMの合成樹脂を用いて、直径が約21mmの半円状の断面形状であって搬送部材63の軸方向に沿う長さ(幅)が25mmからなるガイド面81を有する形状に成形したものを使用した凹凸面9は、ガイド面81の全面に形成した。また、凹凸面9を形成しないときのガイド面81は、その表面の算術平均粗さ(Ra)が0.3μmとなる表面状態にした。
騒音の発生状況については、耳による官能評価を行い、そのときの各結果について以下の基準で評価した。
「○」…騒音は発生しなかった。
「×」…騒音が発生した。
このときの評価結果を図10に示す。
図10に示されるように、保持体80A,80Bのガイド面81又は搬送部材63の送り部63Bの一部分63Ba,63Bbの少なくとも一方に、表面の算術平均粗さ(Ra)が1.0以上で且つ3.0以下の範囲内の値になる凹凸面9を形成した場合には、騒音が発生しなかった。
また、この評価試験では、表面の算術平均粗さ(Ra)が上記数値範囲にある凹凸面9を形成した保持体80A,80Bのガイド面81や搬送部材63の送り部63Bの一部分63Ba,63Bbに、現像剤がほぼ一様に付着し、その接触し合う部分に現像剤が介在する状態になっていることが観察された。一方、算術平均粗さ(Ra)が上記数値範囲外である保持体80A,80Bのガイド面81や搬送部材63の送り部63Bの一部分63Ba,63Bbには、現像剤が付着していないか或いは部分的に少し付着しているだけの状態であることが観察された。
さらに参考までに、保持体80A,80Bのガイド面81と搬送部材63の送り部63Bの一部分63Ba,63Bbの双方について、その表面の算術平均粗さ(Ra)が上記数値範囲にある凹凸面9を形成したものを組み合わせて使用して試験を行なったところ、いずれの場合にも騒音の発生が認められなかった。また、このときの状態を観察したところ、ガイド面81と送り部の一部分63Ba,63Bbの双方に現像剤が付着した状態に保たれていた。このため、その双方の凹凸面9どうしが擦れ合うことに起因した騒音の発生もほとんどなかった。
[他の実施の形態]
実施の形態1においては、保持体80A,80Bのガイド面81と搬送部材63の送り部63Bの一部分63Ba,63Bbの少なくとも一方に形成する凹凸面9について、その表面の算術平均粗さ(Ra)が1.0以上3.0以下の範囲内の値になるよう設定したが、その凹凸面9は、現像剤の平均粒径をL(μm)としたときに、表面の算術平均粗さ(Ra)が次式の関係を満たす値の面に設定することも可能である。
Ra=(L・π)/8 …(式1)
上記の式1は次のようにして導かれるものである。つまり、凹凸面9は、現像剤が付着して保持されるような面であることが必要であることから、図11に概念的に示すように、凹凸面9における凹部91内に少なくとも現像剤(トナー粒子)100が半分程度埋まりこむような状態になることが要求されると仮定する。
とすれば、凹凸面9に現像剤100が埋まりこむ条件は、図11に例示するように、断面がほぼ円形の現像剤100の半分(半円)が交互に並んだような凹凸の断面形状(凹凸曲線90)になることである。そして、算術平均粗さ(Ra)は、現像剤100の半円部分(図11の右上がりの斜線部)の面積Sを平均線Mから一様に分布させた部分(図11の右下がりの斜線部)の面積の高さに相当するものであるので、その面積Sを現像剤100の平均粒径Lでわった値、すなわち「S/L」として表すことができる。ここで、面積Sは「S=1/2・π・(L/2)2」となる。このSをRa=S/Lに代入すると、上記した式1となる。
凹凸面9について表面の算術平均粗さ(Ra)が式1の関係を満たす値の面にする場合は、実施の形態1における凹凸面9の算術平均粗さ(Ra)で要求される数値範囲(1.0以上3.0以下の範囲)との関係をみると、その現像剤の平均粒径の大小によってその数値範囲に含まれるときと、含まれないときの両方がある。例えば、現像剤の平均粒径Lが5μmや6μmのときは、式1の値が約「1.9」や約「2.4」になるので、上記数値範囲に含まれる関係になる。
また、実施の形態1においては、保持体80A,80Bとして、図12に例示するような突出部82を設けたガイド面81を有するものを適用してもよい。
図12に例示する保持体80(B)は、ガイド面81に搬送部材63の回転時における軸となる軸部63Aの軸方向にほぼ沿って存在するように突出した複数(例えば6つ)の突出部82A〜82Fを設け、しかも、その各突出部82(A〜F)のうち搬送部材63の送り部63Bが接触し得る表面部分(少なくとも上部82a)を実施の形態1等に示した凹凸面9として形成しているものである。
このような凹凸面9を形成した突出部82を設けたガイド面81を有する保持体80A,80Bを適用した場合は、そのガイド面81における搬送部材63の送り部63の一部分63Ba,63Bbに対する接触面積(換言すれば、摩擦抵抗が変化する面積)が小さくなり、しかも搬送部材63の送り部63の一部分63Ba,63Bbが突出部82の凹凸面9と接触することになる。この結果、回転するときの搬送部材63における送り部63の一部分63Ba,63Bbが保持体80A,80Bに接触して擦れることによる騒音の発生が、実施の形態1における保持体80A,80Bを使用した場合に比べて、より抑制された。ちなみに、突出部82は、ガイド面81における現像剤の搬送(搬送方向Cへの移動)を阻害することがない。
この突出部82を設けたガイド面81を有する保持体80A,80Bを適用する場合は、搬送部材63における送り部63の一部分63Ba,63Bbについては凹凸面9でなく平滑な表面部分にしてもよい。また、その一部分63Ba,63Bbについても、凹凸面9として形成するようしても構わない。
さらに、実施の形態1においては、回収装置6を構成する回収搬送装置70の搬送パイプ71の一部においてパイプ内部で回転する搬送部材72の送り部72Bの一部がパイプ内壁面に接触する場合、次のように構成することができる。つまり、そのパイプ内壁面の少なくとも搬送部材72の送り部72Bが接触する表面部分(接触部材)、又は搬送部材72の送り部72Bの少なくともパイプ内壁面に接触する表面部分、又はその双方の表面部分を、実施の形態1等で示した凹凸面9として形成するように構成する。また、この場合には、パイプ内壁面の該当部分に、前記した凹凸面9を形成した突出部82を設けるように構成してもよい。
以上のように構成した場合は、回収搬送装置70において搬送パイプ71の内壁面に搬送部材72の送り部72Bが接触して擦れることにより騒音が発生することが抑制される。また、搬送パイプ71の内部に搬送部材72の一部を保持する実施の形態1等で例示するようなガイド面81を有する保持体が設置されている場合においても、その保持体におけるガイド面81を凹凸面9として形成するように構成したり、あるいは、そのガイド面81に前記した凹凸面9を形成した突出部82を設けるように構成してもよい。
この他にも、実施の形態1においては、補給装置5における補給容器50(Y,M,C,K)が、図13等に示すように、補給用の現像剤を収容する収容部51aと現像剤を収容部81aから排出される排出口52が形成された容器本体51と、その容器本体51の収容部51aにおいて現像剤を排出口52にむけて搬送する螺旋状に巻かれた現像剤の送り部53Bを有する搬送部材53を備えており、その搬送部材53の送り部53Bの少なくとも一部が容器本体51の少なくとも一部(下部側の内壁部)51bに接触する場合に、次のように構成することができる。つまり、その容器本体51の少なくとも搬送部材53の送り部53Bが接触する表面部分(接触部材)、又は搬送部材53の送り部53Bの少なくとも容器本体51の内壁面に接触する表面部分、又はその双方の表面部分を、実施の形態1等で示した凹凸面9として形成するように構成する。また、この場合は、容器本体51の該当部分51bに、前記した凹凸面9を形成した突出部82を設けるように構成してもよい。図13において符合53Aは搬送部材53の軸部であり、符合54は画像形成装置の筐体10側に設置され、搬送部材53を回転駆動させるための駆動装置である。
以上のように構成した場合は、補給容器50において特に補給現像剤の収容量が少なくなって、容器本体51の内壁部とそれに接触する搬送部材53の送り部53Bとの間に存在する現像剤の量が少なくなる状況にある時期に、その容器本体51の下部側の内壁部に搬送部材53の送り部53Bが接触して擦れることにより騒音が発生することが抑制される。なお、容器本体51の収容部51a内に搬送部材53の一部を保持する実施の形態1等で例示するようなガイド面81を有する保持体80が設置されている場合においても、そのガイド面81を凹凸面9として形成するように構成したり、あるいは、そのガイド面81に凹凸面9を形成した突出部82を設けるように構成してもよい。
また、補給装置5における補給搬送装置55は、図2や図13に示すように、補給容器50の排出口52から排出される補給現像剤を受け入れて一時的に貯留するとともに、その貯留されている補給用の現像剤を各現像装置24にむけてそれぞれ送り出す貯留送出装置56と、貯留送出装置56と各現像装置24とを接続して現像剤を搬送する搬送パイプ57とで構成されている。図2、図13等において符号56aは貯留されている補給現像剤を攪拌しながら搬送する金属製の攪拌搬送部材、符合56bは補給現像剤の一部を搬送パイプ57と接続される送出口にむけて送り出す送出部材、符合56cは送出部材56bと送出口ある空間と攪拌搬送部材56aのある空間とを区画する隔壁である。また、符合58は攪拌搬送部材56aと送出部材56bを回転させる駆動装置、59は貯留されている補給現像剤が設定値以上存在しているか否か検出する残量検出センサである。
この補給搬送装置55においては、例えば、攪拌搬送部材56aの螺旋状に巻かれた現像剤の送り部が貯留送出装置56の一部に接触して騒音を発生させる場合には、その攪拌搬送部材56aの送り部と貯留送出装置56の一部の一方又はその双方の表面部分を、実施の形態1等で示した凹凸面9として形成するように構成することができる。
さらに、作像装置20のドラム清掃装置23において送出部材26bが現像剤送出する通路空間の一部に接触して騒音が発生する場合には、その送出部材26bと通路空間の一方又は双方の表面部分を、実施の形態1等で示した凹凸面9として形成するように構成することができる。また更に、中間転写装置30のベルト清掃装置36において送出部材36bが現像剤送出する通路空間の一部に接触して騒音が発生する場合には、その送出部材36bと通路空間の一方又は双方の表面部分を、実施の形態1等で示した凹凸面9として形成するように構成することができる。
なお、実施の形態1等においては、保持体80が容器本体61等と別体として構成されている場合を示したが、保持体80が容器本体61等の一部として一体に形成される構成のものであってもよい。
この他、画像形成装置1は、その形式等については実施の形態1等で例示した構成に特に限定されるものでなく、他の形式のものであっても構わない。
1 …画像形成装置
4 …現像剤搬送装置
9 …凹凸面
20…作像装置(現像剤で構成される画像を形成する手段)
26…ドラム清掃装置(現像剤を搬送する構造部)
36…ベルト清掃装置(現像剤を搬送する構造部)
50…補給容器(現像剤補給容器)
51…容器本体
51b…内壁面の一部(接触部材)
52…排出口
56…現像剤貯留送出装置(現像剤を搬送する構造部)
60…回収容器(現像剤回収容器)
61…容器本体
62…受入口
63…搬送部材
63B…送り部
63Ba,63Bb…送り部の該当部分(接触し得る表面部分)
71A…搬送パイプ(現像剤を搬送する構造部)
80…保持体(接触部材)
81…ガイド面(接触し得る表面部分)
81…突出部
81a…上部(接触し得る表面部分)
100…現像剤(粒子)

Claims (9)

  1. 螺旋状に巻かれた金属線材で構成される現像剤の送り部を有し、回転して前記送り部により現像剤を搬送する搬送部材と、
    前記搬送部材の送り部の少なくとも一部が接触し得る接触部材と
    を備え、
    前記搬送部材の送り部の前記接触部材に接触し得る表面部分と前記接触部材の前記搬送部材の送り部が接触し得る表面部分のいずれか一方又はその双方を、現像剤が付着して保持される凹凸面として形成していることを特徴とする現像剤搬送装置。
  2. 前記凹凸面は、その表面の算術平均粗さ(Ra)が1.0以上3.0以下の範囲の値になる面に形成されている請求項1に記載の現像剤搬送装置。
  3. 前記凹凸面は、その表面の算術平均粗さ(Ra)が前記現像剤の平均粒径をL(μm)としたときに、Ra=(L・π)/8という関係を満たす値になる面に形成されている請求項1又は2に記載の現像剤搬送装置。
  4. 前記接触部材の前記搬送部材の送り部が接触し得る表面部分に、当該搬送部材が回転するときの軸となる軸方向に沿って存在するように突出した突出部を設け、
    かつ、前記突出部の前記搬送部材の送り部が接触し得る表面部分を前記凹凸面として形成している請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像剤搬送装置。
  5. 回収される現像剤を収容する収容部と前記収容部に前記現像剤を受け入れる受入口を有する容器本体と、前記容器本体の収容部において前記受入口から受け入れた現像剤を搬送する搬送装置を備え、
    前記搬送装置は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像剤搬送装置で構成されていることを特徴とする現像剤回収容器。
  6. 補給する現像剤が収容される収容部と前記収容部から前記現像剤を排出させる排出口を有する容器本体と、前記容器本体の収容部において現像剤を前記排出口にむけて搬送する搬送装置を備え、
    前記搬送装置は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像剤搬送装置で構成されていることを特徴とする現像剤補給容器。
  7. 現像剤で構成される画像を形成する手段と、回収される現像剤を収容する回収容器を備え、
    前記回収容器は、請求項5に記載の現像剤回収容器で構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  8. 現像剤で構成される画像を形成する手段と、補給する現像剤が収容されている補給容器を備え、
    前記補給容器は、請求項6に記載の現像剤補給容器で構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  9. 現像剤で構成される画像を形成する手段と、現像剤を搬送する構造部を備え、
    前記現像剤を搬送する構造部の少なくとも一部は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像剤搬送装置で構成されていることを特徴とする画像形成装置。
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