JP2012237852A - 撮像レンズ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】物体側から順に、物体側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカスレンズである第1レンズと、撮像側の面が非球面を持ち、物体側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカスレンズである第2レンズと、非球面を持たず、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第3レンズと、開口絞りと、両側に凸面となり正の屈折力を有し、両側非球面である第4レンズとの4枚のレンズを配置し、所定の条件式を満足する事により、周辺の視認性を向上させるレンズを可能とする。
【選択図】図1
Description
これは、画角が広がる(換言すれば、画角中心から画面周辺にシフト)に従い、撮像面上で物体が大きく写ることを意味する。実施例1を例に上記式を説明する。例えば、半画角20degから21degの物体は、撮像面上で結像位置の差は、14.9(μm)となる。半画角21degから22degの物体は、撮像面上で15.0(μm)となる。このように画角が広がるに伴い、物体は撮像面上で大きく映る事となる(図5参照)。
このような条件を満たすように設計することで、小型、小径のカメラモジュールを実現する事が可能となる。広角レンズにおいて、光学全長は、第1レンズ径に相関がある。焦点距離が一定で、第1レンズ径と光学全長を伸ばせば、収差の補正は容易となり高い光学性能を確保する事ができる。逆に第1レンズ径と光学全長を短くしていくと、収差補正が困難となり品質の低下を招く事となる。ここで径と全長をパラメーターとしているのは、前述したとおり両者には強い相関があり各々の個別の小型が困難だからである。換言すれば、径一定で全長を短く、全長一定で径を小さくする事は、小型化に適切ではない。上記式を満足する設計とすることで高い光学性能を維持したまま、小型化を可能とすることができる。
このような条件を満たすように設計することで、使用環境において低温から高温まで幅広い温度領域で高い品質のカメラモジュールを実現する事が可能となる。ここでいう高い品質とは、光学性能と射影特性が温度によって変動しない事を意味する。上記、下限と上限を逸脱してしまうと温度変化に伴い、樹脂レンズの変動により光学性能が変化してしまう。上記式の意味するところは、凹レンズとなる第2レンズ、凸レンズとなる第4レンズのパワー比(焦点距離比)を略1:1(0.9〜1.1の範囲内)にすることで、温度変化に伴う変化を樹脂レンズ同士で相殺する事である。ガラスレンズは、もともと温度に伴う変化が小さいため、これによりカメラモジュール全体として広い温度領域で高い品質のカメラモジュールを実現する。
3.4<r1/r2<4.2 ・・・(5)
このような条件を満たすように設計することで、フロントカメラ用車載カメラモジュールとして機能する事が可能となる。上記撮像レンズを車載用フロントカメラとして使用する場合、第1レンズは、走行中の子石などの影響により強い落下衝撃強度を必要とされる。その場合、第1レンズが薄いと十分な強度を得られない。上記式は、前記状況を鑑みて設計しなければならない項目である。当然、サイズが小さくなるに伴い薄くても十分な強度を得る事が可能なので、パラメーターに厚みdと焦点距離f、第1レンズ両面の曲率半径の比率としている。
150(deg)<2V<160(deg) ・・・(7)
このような条件を満たすように設計することで、画面周辺部の物体を大きく写すことが可能となる。上記式(6)については、まず本発明のカメラモジュールとして車載用カメラを想定している。フロントカメラにおいて死角となる180deg方向が見える必要がある。上記式(7)については、周辺部を大きくするために垂直画角は上記式を満足するエリアになければならない。150degより小さい画角だと周辺倍率としては、有利だが高い光学性能を維持することが困難となる。特に倍率色収差の補正が困難となり周辺の像性能が劣化する傾向にある。逆に160degを超えると周辺が小さく写り本発明の目的となる周辺の視認性が低下する事となる。
このような条件を満たすように設計することで、撮像面とレンズの間隔を確保する事が可能となる。条件式を逸脱する事で起きる弊害は2点である。第一に、この間隔が短くなると、ローパスフィルターや赤外線カットフィルターといった部材を挿入する事が困難となる。さらに撮像レンズと撮像素子の傾きを調整する際の調整代を確保する事が困難となる。第二に、撮像素子と第4樹脂レンズが近くなり、撮像素子の発熱の影響を受けて、第4レンズが熱伝送によって発熱し組成変化を引き起こす。特に樹脂レンズは、ガラス転移温度が低温な為、黄変等の問題を起こすこともある。
2.3<|f2/f|<2.7 ・・・(10)
2.9<|f3/f|<4.0 ・・・(11)
2.3<|f4/f|<2.7 ・・・(12)
このような条件を満たすように設計することで、上述に記載の要件を同時に満たす光学系を実現する事が可能となる。
実施の形態1におけるレンズ系の基本構成は図2に示され、各数値データ(設定値)は表3、表4、表5に、球面収差、および非点収差を示す収差図は図3にそれぞれ示される。図3は、実施例1において、左が球面収差を、右が非点収差をそれぞれ示している。縦収差図の縦軸は、瞳径を1に正規化したもので、非点収差図の縦軸は半画角ωを表し、実線Mはメリジオナル像面の値、破線Sはサジタル像面の値をそれぞれ示している。図3からわかるように、実施例1によれば、球面、非点の諸収差が良好に補正され、結像性能に優れた撮像レンズ101が得られる。
また、ディストーションDは、Y、Y0によって以下の通り現される。
図5は、撮像レンズ101の像倍率を示す。横軸を半画角とし、縦軸に像の大きさを示す。
実施の形態2におけるレンズ系の基本構成は図6に示され、各数値データ(設定値)は表6、表7、表8に、球面収差、および非点収差を示す収差図は図7にそれぞれ示される。図7は、実施例2において、左が球面収差を、右が非点収差をそれぞれ示している。縦収差図の縦軸は、瞳径を1に正規化したもので、非点収差図の縦軸は半画角ωを表し、実線Mはメリジオナル像面の値、破線Sはサジタル像面の値をそれぞれ示している。図7からわかるように、実施例2によれば、球面、非点の諸収差が良好に補正され、結像性能に優れた撮像レンズ102が得られる。
実施の形態3におけるレンズ系の基本構成は図10に示され、各数値データ(設定値)は表9、表10、表11に、球面収差、および非点収差を示す収差図は図11にそれぞれ示される。図11は、実施例3において、左が球面収差を、右が非点収差をそれぞれ示している。縦収差図の縦軸は、瞳径を1に正規化したもので、非点収差図の縦軸は半画角ωを表し、実線Mはメリジオナル像面の値、破線Sはサジタル像面の値をそれぞれ示している。図11からわかるように、実施例3によれば、球面、非点の諸収差が良好に補正され、結像性能に優れた撮像レンズ103が得られる。
実施の形態4におけるレンズ系の基本構成は図14に示され、各数値データ(設定値)は表12、表13、表14に、球面収差、および非点収差を示す収差図は図15にそれぞれ示される。図15は、実施例4において、左が球面収差を、右が非点収差をそれぞれ示している。縦収差図の縦軸は、瞳径を1に正規化したもので、非点収差図の縦軸は半画角ωを表し、実線Mはメリジオナル像面の値、破線Sはサジタル像面の値をそれぞれ示している。図15からわかるように、実施例4によれば、球面、非点の諸収差が良好に補正され、結像性能に優れた撮像レンズ104が得られる。
実施の形態5におけるレンズ系の基本構成は図18に示され、各数値データ(設定値)は表15、表16、表17に、球面収差、および非点収差を示す収差図は図19にそれぞれ示される。図19は、実施例5において、左が球面収差を、右が非点収差をそれぞれ示している。縦収差図の縦軸は、瞳径を1に正規化したもので、非点収差図の縦軸は半画角ωを表し、実線Mはメリジオナル像面の値、破線Sはサジタル像面の値をそれぞれ示している。図19からわかるように、実施例5によれば、球面、非点の諸収差が良好に補正され、結像性能に優れた撮像レンズ105が得られる。
実施の形態6におけるレンズ系の基本構成は図22に示され、各数値データ(設定値)は表18、表19、表20に、球面収差、および非点収差を示す収差図は図23にそれぞれ示される。図23は、実施例6において、左が球面収差を、右が非点収差をそれぞれ示している。縦収差図の縦軸は、瞳径を1に正規化したもので、非点収差図の縦軸は半画角ωを表し、実線Mはメリジオナル像面の値、破線Sはサジタル像面の値をそれぞれ示している。図23からわかるように、実施例6によれば、球面、非点の諸収差が良好に補正され、結像性能に優れた撮像レンズ106が得られる。
110:第1レンズ
120:第2レンズ
130:第3レンズ
140:開口絞り
150:第4レンズ
160:カバーガラス(またはIRCF)
170:撮像素子(または撮像面・結像面)
Claims (8)
- 物体側から順に、物体側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカスレンズである第1レンズと、撮像側の面が非球面を持ち、物体側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカスレンズである第2レンズと、非球面を持たず、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第3レンズと、開口絞りと、両側に凸面となり正の屈折力を有し、両側非球面である第4レンズとの4枚のレンズを配置し、下記の条件式を満足することを特徴とする撮像レンズ。ただし、2<Θ<90(deg)とし、h1は半画角Θ-2(deg)の物体が撮像面上で結像する撮像面中心からの高さ、h2は半画角Θ-1(deg)の物体が撮像面上で結像する撮像面中心からの高さ、h3は半画角Θ(deg)の物体が撮像面上で結像する撮像面中心からの高さとする。
(h2−h1)/(h3−h2)≦1.0 ・・・(1) - 前記第1レンズの物体側面から撮像素子までの距離をL(mm)とし、前記第1レンズの物体側面において光線が通過する最大径φ(mm)とする時、下記の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
0.95<φ/L<1.05 ・・・(2) - 前記第1レンズおよび第3レンズをガラス材料で形成し、前記第2レンズおよび第4レンズを樹脂材料で形成するとともに、
d線における前記第2レンズの焦点距離をf2(mm)、d線における前記第4レンズの焦点距離をf4(mm)とする時、下記の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
0.9<|f2/f4|<1.1 ・・・(3) - 前記第1レンズの物体側面曲率半径をr1(mm)、像側面曲率半径をr2(mm)、中心レンズ厚みd(mm)、光学系の焦点距離をf(mm)とする時、下記の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
1.2<d/f ・・・(4)
3.4<r1/r2<4.2 ・・・(5) - 前記撮像レンズにおける水平画角が、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の撮像レンズ。ただし、2Wは、撮像面での最大水平位置に入射する光線の全画角とする。
2W>180(deg) ・・・(6) - 前記撮像レンズにおける垂直画角が、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の撮像レンズ。ただし、2Vは、撮像面での最大垂直位置に入射する光線の全画角とする。
150(deg)<2V<160(deg) ・・・(7) - 前記第4レンズの像側の面から結像面までの距離をfb(mm)、光学系の焦点距離をf(mm)とする時、下記の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
bf/f<2.0 ・・・(8) - d線における前記第1レンズの焦点距離をf1(mm)、d線における前記第2レンズの焦点距離をf2(mm)、d線における前記第3レンズの焦点距離をf3(mm)、d線における前記第4レンズの焦点距離f4(mm)、光学系の焦点距離をf(mm)とする時、下記の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
6.0<|f1/f|<9.0 ・・・(9)
2.3<|f2/f|<2.7 ・・・(10)
2.9<|f3/f|<4.0 ・・・(11)
2.3<|f4/f|<2.7 ・・・(12)
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