JP2012237765A - 超音波探傷検査用探触子および超音波探傷検査用スキャナ - Google Patents

超音波探傷検査用探触子および超音波探傷検査用スキャナ Download PDF

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Abstract

【課題】探傷子およびこれをパイプの外周面に沿って回転させる走査機構部を極力小型化して、建屋の天井や壁の近くに配設されたパイプにも適用できるようにする。
【解決手段】検査対象となるパイプの外周面に接触しつつ超音波を前記パイプに向けて照射するとともにその反射波を受信するヘッド1を備え、パイプに着脱自在に取り付けられる探触子であって、パイプを、その外周面の2点に接した状態で、把持する一対の開閉可能なレバー3を有し、このレバー3は常時閉方向に付勢されており、一対のレバー3の支点の間にヘッド1を配し、パイプの外周面に接するヘッド1の表面が、パイプ外径に合致した曲率の凹状の曲面となっており、この凹部にパイプが収まるように構成されており、一対のレバー3とヘッド1の表面によって、パイプの外周の半周以上を収容することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

この発明は、ステンレス鋼パイプなどのパイプの突き合わせ溶接部などの溶接欠陥の有無を検査する超音波探傷検査に使用される超音波探傷検査用探触子および超音波探傷検査用スキャナに関する。
パイプの突き合わせ溶接部などを超音波探傷によって検査することは周知であり、例えば特開2001−47232号公報、特開2001−74712号公報などに、そのための検査装置、検査方法が開示されている。
特開2001−74712号公報には、小径パイプの溶接部の溶接欠陥を検査するために好適な超音波探傷装置が提案されている。
しかしながら、この超音波探傷装置にあっては、探触子を検査対象のパイプの外周面に沿って回転させるための走査機構部が大型であり、かつこの走査機構部を該パイプに固定するように構成されているため、建屋内の天井や壁の近くに配設されたパイプ、配管に適用することが困難であった。
特開2001−47232号公報 特開2001−74712号公報
よって、本発明における課題は、探傷子およびこれをパイプの外周面に沿って回転させる走査機構部を極力小型化して、建屋の天井や壁の近くに配設されたパイプにも適用できるようにすることにある。
かかる課題を解決するため、
請求項1に係る発明は、検査対象となるパイプの外周面に接触しつつ超音波を前記パイプに向けて照射するとともにその反射波を受信するヘッドを備え、前記パイプに着脱自在に取り付けられる探触子であって、前記パイプを、その外周面の2点に接した状態で、把持する一対の開閉可能なレバーを有し、このレバーは、それぞれに設けられた付勢部材によって常時閉方向に付勢されており、前記一対のレバーの支点の間に前記ヘッドを配し、前記パイプの外周面に接する前記ヘッドの表面が、前記パイプ外径に合致した曲率の凹状の曲面となっており、この凹部に前記パイプが収まるように構成されており、前記一対のレバーと前記ヘッドの表面によって、前記パイプの外周の半周以上を収容することを特徴とする超音波探傷検査用探触子である。
請求項2に係る発明は前記レバーの先端には、ローラが軸支されており、前記ローラが前記パイプの外周面に接触し、前記パイプを前記ヘッド側に押圧することを特徴とする請求項1に記載の超音波探傷検査用探触子である。
請求項3に係る発明は、コイルバネによって前記レバーが常時閉方向に付勢されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の超音波探傷検査用探触子である。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の超音波探傷検査用探触子を着脱自在に保持するとともに装着状態で探触子を前記パイプの中心軸廻りに等速回転させる回転ホルダと、この回転ホルダを回転駆動する駆動部と、前記パイプを着脱自在に把持する一対のレバーからなるグリップを備えたことを特徴とする超音波探傷検査用スキャナである。
請求項5に係る発明は、前記駆動部が、正逆転可能なモータと、このモータの回転を前記回転ホルダに伝達するギア群と、このギア群のギア間に設けられてモータからの回転を接断するクラッチと、前記ギヤモータの回転を検知するエンコーダと、前記モータの正逆転を切り替えるスイッチと、前記ギヤモータの駆動のための電力供給線と前記エンコーダからの出力線が接続されたコネクタから構成され、これらが1個の筐体内に収容されていることを特徴とする請求項4記載の超音波探傷検査用スキャナである。
本発明の超音波探傷検査用探触子によれば、これを極めて小型に構成することができ、さらにこれを検査対象となるパイプに手動で取り付け、パイプの外周面に沿って手動で回転させて、超音波探傷検査を行うことができるので、検査に要するスペースが小さくなり、建屋内の天井、壁などの近くに配設されたパイプに対しても適用することができる。
本発明の超音波探傷検査用スキャナによれば、このスキャナの回転ホルダに前記探傷子を装着した状態で操作できるので、探傷子を自動的にパイプに周囲で定速回転させて超音波探傷検査が実施できる。このため、探傷検査に要する時間を短縮することができ、正確な測定結果が得られ、特別の検査技能を必要することもない。
また、このスキャナは、従来の超音波探傷検査装置の走査機構部に比べて小型に構成することができるので、探傷子を装着した使用状態でも小型となって、同様に狭いスペースでの超音波探傷検査が実施可能になる。
本発明の探触子の一例を示す正面図である。 本発明の探触子の一例を示す斜視図である。 本発明のスキャナの一例を示す縦断面図である。 本発明のスキャナの一例の筐体の内部構造を示す図である。 本発明のスキャナの一例の一方の側面図である。 本発明のスキャナの一例の他方の側面図である 本発明のスキャナのグリップの例を示す分解正面図である。 本発明のスキャナのグリップの回転爪の例を示す正面図である。
図1および図2は、この発明の超音波探傷検査用探触子の一例を示すものである。
この例の探触子は、ヘッド1と、このヘッド1を保持するヘッドホルダ2と、このヘッドホルダ2に軸支された一対のレバー3、3と、この一対のレバー3、3を付勢する2個のコイルバネ4、4とから概略構成されている。
前記ヘッド1は、検査対象となるパイプPに向けて超音波を発信し、その反射波を受信するものである。ヘッド1は、その外形が直方体の合成樹脂からなるもので、その内部には発信圧電素子および受信圧電素子が収められている。ヘッド1には、発信圧電素子に電力を供給するコード5および受信圧電素子からの受信信号を送出するコード6が接続され、これらコード5、6は、図示しない超音波探傷検査装置本体に接続されている。
また、ヘッド1のパイプPに接する一面は凹状の曲面となっている。この凹状曲面は、パイプPの外径に合致した曲率となっており、このヘッド1の凹状曲面にパイプPの外周面の一部が隙間なく、ぴったりと密着した状態となるように構成されている。
このヘッド1は、ヘッドホルダ2に保持、固定されている。
このヘッドホルダ2は、金属製であって、1枚の底板部2aと、この底板部2aの両端部から垂直に延びる2枚の側板部2b、2bと、個々の側板部2bの先端部から外方に向けて垂直に延びる一対2組の支持板部2c、2c、2c、2cとから構成され、一対の支持板部2c、2cは互いに相対峙している。
このヘッドホルダ2の底板部2aと2枚の側板部2b、2bとで構成される直方体状の空間に前記ヘッド1が、その凹状曲面が露出するようにして収められ、接着剤などによって、固着されている。
また、一対の支持板部2c、2cの間には1本の金属製のピン7が掛け渡されている。
前記レバー3は、合成樹脂製のものであって、押さえ部3aと、この押さえ部3aの先端から折曲して延びる把持部3bと、この把持部3bの先端部付近から折曲して外方に開くようにして延びるガイド部3cとから構成されている。
このレバー3は、その押さえ部3aと把持部3bとの間の部分において、前記ピン7に挿通され、回転可能に軸支されるとともに一対の支持板部2c、2cの間に挟まった状態で設けられている。
また、ピン7には、コイルバネ4が巻き付けられ、このコイルバネ4の一方の端部は前記ヘッドホルダ2の側板部2bの外側に、他方の端部は前記レバー3の押さえ部3aの内側にそれぞれ圧着されており、これにより一対のレバー3、3は、その把持部3b、3bの内方方向に向けて常時付勢されるように構成されている。
また、レバー3の把持部3bの先端には、ローラ8が軸支されている。このローラ8は、検査対象となるパイプPの外周面に当接しつつ自転可能なものであって、このローラ8も、コイルバネ4の付勢力によって把持部3b、3bの内方に向けて常時付勢されている。
このような構成の探触子にあっては、一対のレバー3、3の押さえ部3a、3aを、コイルバネ4の付勢力に反するように、指で押圧することで把持部3b、3bが大きく開き、検査対象のパイプPを把持部3b、3bの内方に収容することができる。この際、パイプPの外周面の一部がヘッド1の凹状曲面にぴったりと密着し、一対のローラ8、8もパイプPの外周面に接触し、パイプPをヘッド1側に軽く押圧する。
このため、ヘッド1から発信される超音波は効率よくパイプPに入射され、パイプPからの反射波も無駄なくヘッド1に入射される。したがって、超音波の利用効率が高くなり、ヘッド1とパイプPとの間に塗布される接触媒質として水あるいは純水を用いることができる。
そして、探触子内部にパイプPを収容した状態で、探触子全体をパイプPの中心軸廻りに手動で回転させつつ、ヘッド1から超音波を発信し、その反射波をヘッド1で受信し、その受信信号を図示しない超音波探傷検査装置本体において解析することで、パイプPの溶接欠陥の有無などを検査することができる。
このような構成の探触子は、前述のようにパイプPの周囲を手動で回転させて探傷検査をすることもできるが、以下に説明する超音波探傷検査用スキャナを用いて自動的に定速回転させることにより高精度で効率よく探傷検査を実施することができる。
図3ないし図8は、この発明の超音波探傷検査用スキャナの一例を示すものである。
この例のスキャナは、筐体11とこの筐体11の上部に設けられた回転ホルダ12と、この回転ホルダ12を回転駆動する駆動部13と、前記筐体11の一側部に取り付けられたグリップ14とから概略構成されている。
前記筐体11は、外形が直方体状であり、その長手方向の上部は装着部11aとされ、下部は操作部11bとされ、装着部11aは、操作部11bよりも薄肉となっている。
筐体11の装着部11aの上端部には、U字状の切り込みが形成されている。また、操作部11bは、使用者が片手で把持して操作できる程度の大きさとなっている。
前記駆動部13は、図3に示すように、正逆転可能なモータ18と、このモータ18の回転を前記回転ホルダに伝達するギア群21と、このギア群21を構成するギアの間に設けられてモータ18からの回転を接断するクラッチ22と、前記モータ18の回転を検知するエンコーダ19と、前記モータ18の正逆転を切り替えるスイッチ15と、前記モータ18の駆動のための電力供給線と前記エンコーダ19からの出力線が接続されたコネクタ20から構成されている。
この駆動部13のうち、モータ18、エンコーダ19、スイッチ15、コネクタ20は前記操作部11b内に収められ、ギア群21、クラッチ22は、図4に示すように、前記装着部11a内に収められている。
モータ18とエンコーダ19とは一体化されており、モータ18の回転軸には第1ベベルギア21aが取り付けられ、この第1ベベルギア21aはクラッチ22を構成する第2ベベルギア21bに螺合するようになっている。
前記クラッチ22は、前記第2ベベルギア21bとスラストベアリング24とコイルバネ25と可動ギア26とクラッチレバー27とから構成されている。
第2ベベルギア21bの後端部にはスラストベアリング24を介してコイルバネ25が当接され、これにより第2ベベルギア21bは図中右方向に常時付勢されている。
前記可動ギア26は、平板状のギア部26aと棒状の軸部26bと円柱状の押圧チップ26cとから構成され、これら三者はそれぞれの中心軸を同じくしている。
前記可動ギア26の軸部26bは、第2ベベルギア21b内の凹部に挿入されて固着されており、これにより第2ベベルギア21bの回転がギア部26aに伝わるように構成されている。ギア部26aは、ギア群21を構成する第1中間ギア21cに螺合するようになっている。
前記押圧チップ26cは、ギア部26aの中心から外方に向けて筐体11から突出して設けられている。
前記クラッチレバー27は、筐体11の装着部11aの外側の前記押圧チップ26cの近傍に取り付けられている。クラッチレバー27の押圧チップ26cとの接触面はテーパー状となっており、これを回動することで、押圧チップ26cが筐体11内方向に押圧され、可動ギア26が図中左側に押されて、第2ベベルギア21bが前記第1ベベルギア21aから離脱し、螺合が解かれて、モータ18の回転が可動ギア26に伝達されないようになる。
前記ギア群21を構成する第1中間ギア21cは、この第1中間ギア21cの両側に対称的に配置された2個の第2中間ギア21d、21dと螺合するように構成され、さらにこの第2中間ギア21d、21dは、同時にUギア21eと螺合するように構成されている。
このUギア21eは、比較的大径の平板状のギアにU字状の切り込みを形成したもので、この切り込みはギアの回転軸をも取り込んだ深いものであって、自らの平面形状もほぼU字状となっているものである。
さらに、このUギア21eは、そのU字状の切り込みが筐体11の装着部11aに上端部に前述のように形成されたU字状の切り込みと位置が一致するように、装着部11a内でフローティング状態で配置されている。
以上の構成により、モータ18の回転は、第1ベベルギア21a、第2ベベルギア21b、可動ギア26、第1中間ギア21c、第2中間ギア21dを経てUギア21eに減速して伝達され、Uギア21eが定速で正逆転することになる。
そして、Uギア21eには、前記回転ホルダ12が取り付けられている。
回転ホルダ12は、図3、図5に示すように、略半円状の取付部12aと、この取付部12aに連結されたL字状の一対の取付アーム部12b、12bと、この一対の取付アーム部12b、12bに連結された略四角枠状の装着枠部12cと、取付アーム部12b、12bと装着枠部12cとを連結する2本の結合ピン12d、12dとから構成されている。
そして、前記回転ホルダ12の取付部12aは、前記Uギア21eに一体に固着されており、これによりUギア21eの回転に伴って回転ホルダ12が回転するようになっており、結局モータ18の回転により前記歯車群21を介して、回転ホルダ12が回転するようになっている。
さらに、筐体11の操作部11b内には、モータ18(回転ホルダ12)の回転を正逆転させるためのメンブレンスイッチ15がモータ18の側面に収められ、これの押しボタン16、17が操作部11bの表面に露出している。
操作部11bの下端には、コネクタ20が取り付けられている。このコネクタ20には、エンコーダ19からの信号取出線と前記モータ18への電力供給線が接続されている。
また、前記回転ホルダ12の装着枠部12cには、前述の探触子が着脱自在に装着されるようになっている。すなわち、探触子の一対のレバー3、3の押さえ部3a、3aを回転ホルダ12の装着枠部12の枠内に上方から通すことにより探触子を回転ホルダ12に装着できる。この際、レバー3、3の押さえ部3a、3aがコイルバネ4により外方に開くように付勢されているので、この付勢力により押さえ部3a、3aが装着枠部12c内で一時的に固定される。
探触子を回転ホルダ12から取り外す場合には、レバー3、3の押さえ部3a、3aを押し込んでその間隔を狭くした状態で装着枠部12cから探触子を上方に抜き取ればよい。
前記グリップ14は、検査対象となるパイプを着脱可能に把持することで、超音波探傷検査用スキャナの筐体11をパイプに取り付けて、このスキャナに装着された前記探触子と該パイプが密着するようにするためのものである。
このグリップ14は、図6、図7に示すように、一対のレバー14a、14aと、この一対のレバー14a、14aの先端に取り付けられた一対の互いに対峙する回転爪14b、14bと、一対のレバー14a、14a間に取り付けられて、一対のレバー14a、14aを互いに離間するように常時付勢するバネ14cとから構成されている。
レバー14aの上部には、取付孔14dが穿孔されており、この取付孔14dを用いてレバー14aが筐体11の装着部11aに回動可能にねじ止めされている。
レバー14aの前記取付孔14dよりも上方の部分は薄肉の板状となっており、この部分に回転爪取付孔14eと、回転爪取付孔留め14gが形成されている。この回転爪取付孔14eには、前記回転爪14bが回転自在にピン止めされている。
回転爪14bは、図8に示すような特殊な形状のものである。この回転爪14bは、例えば厚みのある鋼製の円板の中心にピン孔14fを穿孔し、このピン孔14fに向けて円板の外側から3個の直角状の切り込みを形成したもので、それぞれの切り込みの直角の隅部とピン孔14fとの距離がそれぞれ異なるように構成されている。また、突状の3つのノックピン14h・・が設けられている。
これらの切り込みには、それぞれ検査対象となる外径の異なるパイプが収められるようになっており、その隅部とピン孔14fとの距離が近い切り込みには大径のパイプが収容されることになり、この例の回転爪14bでは、3種の外径の異なるパイプを収めることができるように構成されている。
この回転爪14bは、そのピン孔14fにピンを挿通し、さらにこのピンを前記レバー14aの回転爪取付孔14eに挿通することで、前述のようにレバー14aの上部に回転自在に取り付けられ、回転爪取付孔留14gとノックピン14hとで固定されている。
このようなグリップ14では、バネ14cの弾発力により常時一対の回転爪14b、14bが互いに接する状態となっており、バネ14cの付勢力に逆らうようにレバー14a、14aを握ることで回転爪14b、14bが互いに離れることになる。
この時、回転爪14b、14bのそれぞれの切り込みを同種のものとして、切り込みに応じた外径のパイプを把持して、レバー14a、14aに与えている握力を解放すれば、グリップ14はパイプに一時的に取り付けられた状態となる。
さらに、この状態で、パイプは、装着部11aのU字状の切り込み内に位置し、同時に回転ホルダ12に装着された探触子のヘッド1の凹状曲面に、その外周面が密着するように構成されている。
また、図5に示すように、前記スイッチ15の押しボタン16、17、クラッチレバー27および回転ホルダ12は、いずれも筐体11の同一側面に配置されており、操作性を高めるように構成されている。一方、グリップ14は、これと反対側の側面に配置されている。
このようなスキャナにあっては、その回転ホルダ12に探触子が装着された状態で検査に供される。すなわち、前述のようにしてグリップ14を操作することで、検査対象となるパイプにスキャナを取り付けた状態とし、ついでスキャナのメンブレンスイッチ15を押すことでモータ18が定速回転を開始し、この回転はギア群21、クラッチ22を介してUギア21eに取り付けられた回転ホルダ12に伝えられ、探触子がパイプの周囲を定速で回転する。探触子のヘッド1から超音波を発信し、その反射波を受信することでパイプの溶接欠陥などの有無を検査することができる。
さらに、探触子の回転中に必要に応じてクラッチレバー27を回動させれば、クラッチ22を切ることができ、探触子の回転を一時的に停止することができ、またクラッチレバー27を操作してクラッチ22を接続して探触子を再度回転させることができる。
そして、スキャナは、片手で操作できる程度の小型であるので、検査のためのスペースが狭い箇所においても、探触子をパイプに周囲で定速回転させることができ、超音波探傷検査が実施できる。したがって、探傷検査に要する時間を短縮することができ、正確な測定結果が得られ、特別の検査技能を必要することもない。
また、パイプとヘッド1とをパイプのほぼ半周に渡って密着させることができるので、超音波の伝搬が効率よく行え、媒質として水を使用することができる。水は使用後痕跡を残さないので、高度の清浄性を要求される半導体製造工場のクリーンルーム内の半導体製造用ガスの供給用配管の検査にも好適となる。
なお、超音波探傷検査のためのスペースが極めて狭い箇所では、前述の通り、探触子のみを使用して手動にて検査を実施することができる。
1・・ヘッド、3・・レバー、P・・パイプ、11・・筐体、12・・回転ホルダ、13・・駆動部、14・・グリップ、18・・モータ、19・・エンコーダ、20・・コネクタ、21・・ギア群、22・・クラッチ

Claims (5)

  1. 検査対象となるパイプの外周面に接触しつつ超音波を前記パイプに向けて照射するとともにその反射波を受信するヘッドを備え、前記パイプに着脱自在に取り付けられる探触子であって、
    前記パイプを、その外周面の2点に接した状態で、把持する一対の開閉可能なレバーを有し、このレバーは、それぞれに設けられた付勢部材によって常時閉方向に付勢されており、
    前記一対のレバーの支点の間に前記ヘッドを配し、
    前記パイプの外周面に接する前記ヘッドの表面が、前記パイプ外径に合致した曲率の凹状の曲面となっており、この凹部に前記パイプが収まるように構成されており、
    前記一対のレバーと前記ヘッドの表面によって、前記パイプの外周の半周以上を収容することを特徴とする超音波探傷検査用探触子。
  2. 前記レバーの先端には、ローラが軸支されており、
    前記ローラが前記パイプの外周面に接触し、前記パイプを前記ヘッド側に押圧することを特徴とする請求項1に記載の超音波探傷検査用探触子。
  3. コイルバネによって前記レバーが常時閉方向に付勢されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の超音波探傷検査用探触子。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の超音波探傷検査用探触子を着脱自在に保持するとともに装着状態で探触子を前記パイプの中心軸廻りに等速回転させる回転ホルダと、この回転ホルダを回転駆動する駆動部と、前記パイプを着脱自在に把持する一対のレバーからなるグリップを備えたことを特徴とする超音波探傷検査用スキャナ。
  5. 前記駆動部が、正逆転可能なモータと、このモータの回転を前記回転ホルダに伝達するギア群と、このギア群のギア間に設けられてモータからの回転を接断するクラッチと、前記ギヤモータの回転を検知するエンコーダと、前記モータの正逆転を切り替えるスイッチと、前記ギヤモータの駆動のための電力供給線と前記エンコーダからの出力線が接続されたコネクタから構成され、これらが1個の筐体内に収容されていることを特徴とする請求項4記載の超音波探傷検査用スキャナ。
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