以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る印刷装置100及び印刷装置100に装着されるカートリッジ110の外観構成を示す斜視図である。印刷装置100は、装置側面が開閉しカートリッジ110を矢印120方向に着脱可能な(装着可能/取出可能)ハウジング101を備える。ハウジング101の上部には、表示部102及び操作部103が配置されている。GUI(Graphical User Interface)の表示を行う表示部102は液晶ディスプレイ等の表示手段から構成され、画像データの表示や印刷に必要な設定データを入力するためのメニューの表示を行う。操作部103は、各種操作部材を備える。
図2に、表示部102及び操作部103を示す。操作部103を構成する操作部材としては、印刷装置100の電源投入及び印刷装置のシャットダウンを行う電源ボタン201があり、その押下により電源が投入される。また、印刷/中止ボタン206がある。印刷する画像データの選択と各種設定終了後に印刷/中止ボタン206を押下することで、印刷処理が開始される。印刷処理中に処理を中止したい場合は、印刷/中止ボタン206を押下することで処理が中止される。また、十字キー205、SETボタン212があり、十字キー205を操作して画像データの選択、SETボタン212の押下により印刷及び編集を実行する画像データの決定を行うことができる。また、ジョグダイヤル211があり、その回転操作により画像データの送り動作、スクロール動作、メニュー選択動作を行うことができる。また、メニューボタン203があり、その押下により印刷枚数設定画面や用紙種類設定画面へ遷移する。また、編集ボタン210があり、その押下により画像データのトリミング編集作業画面へ遷移する。また、ズームインボタン208及びズームアウトボタン207があり、それを操作して画像データのトリミングサイズを決定することができる。また、表示ボタン209があり、画像データのファイル名や撮影日、画像サイズといった情報の表示を行うことができる。また、おたのしみボタン202があり、その押下によりフレーム印刷、レイアウト印刷(複数の画像データを縮小、並べて印刷)といった編集機能の選択画面へ遷移する。
図1に説明を戻して、カートリッジ110には、染料インクが塗布されているインクリボンと、印刷用紙としてのロール紙(ローラに巻き回された帯状の記録媒体)とが収納されている。カートリッジ110を印刷装置100に装着する前の状態では、ロール紙はカートリッジ110のハウジング111により密閉されており、ユーザがロール紙に直接触れることがない構成となっている。そして、印刷時にはロール紙がカートリッジ110から引き出され、印刷装置100のサーマルヘッドを駆動させることによりインクリボンに塗布された染料をロール紙に転写して印刷が行われる。
熱転写方式の印刷装置では、一般的に図3に示される構成を有するインクリボンが使用される。インクリボンの基材上に画像を形成するイエロー(Yellow)色301、マゼンタ(Magenta)色302、シアン(Cyan)色303の昇華性染料層が順に配置される(以下、Y色、M色、C色と表記)。最後に画像形成層である染料層を保護するための熱溶融性の樹脂製材料クリア層であるオーバーコート層304が配置される(以下、OC層と表記)。また、各色301〜303の間及びOC層304との間には、インクリボンの印刷開始位置検出用のY色用マーカー305、M色用マーカー306、C色用マーカー307、OC層用マーカー308が配置される。先頭のY色用マーカー305のみ他色用のマーカーと区別するために二重線となっている。ただし、モノクロ画像印刷専用等の特殊なインクリボンの構成はこの限りではない。一つの画像を形成するために、Y色、M色、C色の3色の染料層及びOC層の保護層を一組として、順次用紙へと熱転写処理が成される。従って、熱転写方式の印刷装置で使用されるインクリボンは、印刷可能な枚数分だけY色、M色、C色、OC層が繰り返し配置されている。一般的な印刷装置の場合、Y色、M色、C各、OC層の副走査方向の長さは、印刷する用紙1枚分の長さが印刷可能な長さに設定されている。
図1に説明を戻して、カートリッジ110を印刷装置100に装着した際には、ロール紙が巻き回されたローラの回転軸112が、印刷装置100が具備するステッピングモータ411(図4を参照)の回転機構と結合され、回転が制御される。また、カートリッジ110は、インクリボンの供給ローラの回転軸113と巻き取りローラの回転軸114とを備える。巻き取りローラの回転軸114は、カートリッジ110を印刷装置100に装着した際には、印刷装置100が具備するインクリボン巻上げを行うステッピングモータ411(図4を参照)の回転機構と結合され、回転が制御される。
図4は、本実施形態に係る印刷装置100の機能構成を示すブロック図である。401は印刷装置100全体を制御するメインコントローラであり、システム制御及び各種プログラムに従った演算処理を行う。メインコントローラ401で画像データに加工処理を施し、印刷処理に必要な画像データを生成する。402はROMであり、制御プログラム及びパラメータのテーブル等が格納される。メインコントローラ401は、ROM402に格納された制御プログラムに従って動作する。403はRAMであり、メインコントローラ401の演算処理用のワークメモリや印刷用データの保管用に使用される。また、RAM403には、操作部103を介して入力された各種設定データ等も一時的に格納される。
417は画像データ入力部であり、印刷装置100が具備するカードスロット(不図示)に挿入された各種メモリカード(不図示)に保存された画像データを読み出す。他に印刷装置100の入出力I/FであるUSN Aコネクタ端子(不図示)とデジタルカメラのUSB mini-Bコネクタ端子(不図示)をケーブルで接続し実施することが可能である。この場合は、印刷装置側がホスト機器、デジタルカメラ側がデバイス機器として機能し、デジタルカメラ側から印刷操作を行うことが可能である。また、印刷装置の入出力I/FであるUSB Bコネクタ端子とPC(Personal Computer)を接続することで、PC側がホスト機器、印刷装置側がデバイス機器として機能し、PC側から印刷操作を行うことが可能である。
419はサーマルヘッドであり、主走査方向で配置された発熱抵抗体(不図示)が発熱することにより、インクリボンに塗布された染料を昇華させ、ロール紙上に印刷する。418はメインコントローラ401に接続されたサーマルヘッドドライバコントローラであり、階調値をドットデータとして転送し、サーマルヘッド419の主走査方向にライン状に配置された発熱抵抗体を駆動させるヘッドドライバを制御する。メインコントローラ401の制御によりRAM403にラスタ形式で作成されたインクリボン各色用の画像データをサーマルヘッドドライバコントローラ418に転送し、サーマルヘッド419を駆動することで印刷が行われる。なお、サーマルヘッドドライバコントローラ418の詳細な機能については後述する。
411はステッピングモータ、410はステッピングモータドライバである。ステッピングモータ411はギア等の動力伝達機構を介して、給紙ローラ、グリップローラ、排紙ローラ、リボン巻き取り機構(不図示)に連結されている。これらの機構に動力を伝え、駆動させることにより用紙搬送、リボン巻き取り制御を実行する。413はDCモータ、412はDCモータドライバである。DCモータ413はギア等の動力伝達機構を介して、カッター駆動機構、印刷装置のカムポジション制御機構(不図示)に結合されている。
404はリボン残量検出センサであり、リボン巻き取り時の回転速度を検出し、その回転速度からローラに巻き回されたロール紙の残量を検知する。ロール紙の残量が少なくなった場合には、表示部102にロール紙の残量が少ない旨のメッセージが表示される。405は用紙の頭出し用の検出センサであり、カートリッジ110内に収納されたロール紙が押し出され、先端部がカートリッジ出口から印刷開始位置に到達したことを検出する。併せて、用紙詰まり等の際のエラー状態検出にも使用する。406は用紙の排紙状態の検出センサであり、用紙が完全に排紙され、印刷装置が具備する用紙スタック(不図示)に収納されたことを検出する。併せて、用紙詰まり等の際のエラー状態検出にも使用する。407はリボン頭出しセンサであり、印刷開始前にインクリボンの各色の先端部に塗布されたマーカーを検出する。ステッピングモータ411によるインクリボンの巻き上げ機構の制御は、リボン頭出しセンサ407の検出結果に基づいて行われる。
408は周囲環境温度検出センサであり、印刷装置100が設置された環境の温度を検出する。409はサーマルヘッド419に具備されたサーマルヘッド温度検出センサであり、印刷開始前のサーマルヘッド419の温度を測定するために使用される。サーマルヘッドコントローラ418によりサーマルヘッド419に転送される駆動パルス数は、周囲環境温度検出センサ408及びサーマルヘッド温度検出センサ409で取得した温度測定結果を反映して制御される。用紙頭出しセンサ405〜サーマルヘッド温度検出センサ409の出力はメインコントローラ401のA/D変換ポートに入力され、アナログ電圧値がデジタル値として変換処理され、後の制御に使用される。
414は表示制御部であり、印刷する画像データや印刷に必要な設定を行うためのGUI画面を表示部102に表示する制御を司る。420はバッテリ残量検知部であり、印刷装置が通常のACアダプタ(不図示)からの電力供給ではなくバッテリから電力供給されている際にバッテリ残量を検知し、メインコントローラ401へ通知する。また、印刷装置100の電力がACアダプタ又はバッテリのどちらから供給されているかを判定し、メインコントローラ401へ通知する。
図4のブロック図内には図示されていないが、印刷装置100には動作に必要な電力を供給するための電源回路(定電圧源を構成するDC/DCコンバータICを含む)及び各種IC、電気素子が実装された回路基板等が格納されている。
図5は、カートリッジ110を印刷装置100に装着した状態を印刷装置100の側面から見た断面図である。501は搬送路であり、カートリッジ110に内包されたロール紙513-2が印刷時に印刷開始位置511まで引き出される場合に通過する。502はロール紙513-2のカートリッジ110からの出口である。ローラ513-1に巻き回されていたロール紙513-2は分離部材514により引き剥がされることで、カートリッジ出口502よりカートリッジ110外部に引き出され、搬送路501を通過する。
カートリッジ110を印刷装置100に装着した状態では、ステッピングモータ411の駆動により印刷装置100が具備する回転軸(不図示)が回転し、連結しているカートリッジ110側のロール紙ユニットの回転軸112へ動力を伝える。ロール紙ユニットの回転軸112が回転することによりロール紙513-2の給紙動作を行う。また、給紙動作とは逆方向に回転することによりロール紙513-2のカートリッジ110への収納動作を行う。
503-1、503-2はカール補正ローラ及びカール補正従動ローラであり、ロール紙513-2のカール(巻き癖)を矯正する。504-1、504-2はピンチローラ及びグリップローラであり、ロール紙513-2を介して対向する位置に配され、ロール紙513-2の表裏面を挟持する。当該一対のローラが正転することで(ピンチローラ504-1が紙面に向かって左回りに回転することで)、カートリッジ110から引き出されたロール紙513-2が、印刷位置511に向かって搬送される。なお、カートリッジ110を印刷装置100に装着した状態では、印刷位置511に対応する位置においてインクリボン515を覆っていたカートリッジ110のハウジング111は取り除かれている。そして、インクリボン515がカートリッジ110外部に露出した状態となっている。
505はプラテンローラであり、印刷位置511においてサーマルヘッド419との間で、インクリボン515とロール紙513-2とを重畳させた状態を維持する。512はサーマルヘッド419位置の規定部材であり、昇降を行うヘッド位置制御機構(不図示)に連結されている。ヘッド位置制御機構はステッピングモータ411とギア等の動力伝達機構を介して連結されており、ステッピングモータ411の駆動により動作する。
506は排紙ローラであり、ロール紙513-2を排紙する際に動作する。507は排紙蹴りだしローラであり、凹凸部を備え、印刷され切断されたロール紙513-2を用紙スタック(不図示)に排出する。排紙ローラ506と排紙蹴りだしローラ507とは、ロール紙513-2を介して対向する位置に配され、ロール紙513-2の表裏面を挟持する。
508はDCモータ413の動力をカッターユニットに伝達するギア列である。509、510はカッターユニットを構成するカッター刃とカッター受け刃であり、ロール紙513-2の搬送路を挟んで、対向した位置に配置されている。カッター刃509とカッター受け刃510は、ギア列508により駆動され、はさみ状に上下の刃がすりあわされることにより、ロール紙513-2を切断する。
なお、図5において、ロール紙513-2の先端部が分離部材514により引き剥がされ、搬送路501にとどまった状態となっている。しかし、印刷装置100では、カートリッジ110を印刷装置100に装着した直後に、当該状態が実現されるわけではない。カッターユニットにより切り出された用紙は、排紙ローラ506と排紙蹴りだしローラ507により排紙口から排出される。
以下、第1の実施形態に係る印刷装置100の印刷処理動作について説明する。印刷装置100が具備する定電圧源へはACアダプタから電力が供給されており、定電圧源が備えるDC/DCコンバータの電流値変動に対する応答特性は常に一定である。図6は、第1の実施形態に係る印刷装置100の印刷処理手順を示すフローチャートである。
また、図7は、印刷装置100のサーマルヘッドドライバコントローラ418が具備するサーマルヘッドの主走査方向に1画素以上の任意のパターンを構成する擬似ドットパターン配列を設定するためのレジスタ構成及び各レジスタ番号の設定値を示す図である。また、図8Aは、サーマルヘッドドライバコントローラ418の周辺回路構成を示す図、図8Bは、サーマルヘッドドライバコントローラ418の内部回路構成を示す図である。また、図9は、サーマルヘッドドライバICの1ch分(ch0のドライバIC)の内部回路構成を示す図である。
図7において、擬似ドットパターン配列設定レジスタは、1レジスタ(図7の破線枠701)当たり32bit構成のレジスタ64個分からなる。上部の番号はレジスタ番号、左端の番号はbit番号を示す。レジスタ内の斜線枠のbit702にはデータ‘1'が、白色枠のbit703にはデータ‘0'が書き込まれている。図7では、レジスタ番号0には‘0x00550055'、レジスタ番号1には‘0x55005500'、レジスタ番号2には‘0x00AA00AA'、レジスタ番号3には‘0xAA00AA00'、レジスタ番号4には‘0x00050005'、レジスタ番号5には‘0x05000500'、レジスタ番号6には‘0x00500050'、レジスタ番号7には‘0x50005000'、レジスタ番号8には‘0x00200020'、レジスタ番号9には‘0x20002000'、レジスタ番号10には‘0x00800080'、レジスタ番号11には‘0x80008000'、レジスタ番号12には‘0x00020002'、レジスタ番号13には‘0x02000200'、レジスタ番号14には‘0x00080008'、レジスタ番号15には‘0x08000800'が設定されている。レジスタ番号16以後のレジスタには‘0x00000000'を設定されている。
また、擬似ドットパターン配列設定レジスタのレジスタ番号の有効範囲を、有効レジスタ番号設定レジスタ(不図示)で設定する。図7の場合、有効レジスタ番号設定レジスタ値は‘15'となる。擬似ドットパターン配列設定レジスタ及び有効レジスタ番号の設定値は、印刷装置が具備する定電圧源の電流値変動に対する応答性に適した値を設定する。
図8Aにおいて、メインコントローラ401とサーマルヘッドドライバコントローラ418は各々のシリアルI/F部801及び802を介して接続されている。シリアルI/F部801及び802間では、CLK号及びDATA信号により、サーマルヘッドドライバコントローラ418の内部レジスタ設定、画像データ転送が行われる。画像データ転送はサーマルヘッド主走査方向の1ライン単位で行われる。START_EN信号をHigh出力設定することで印刷が開始される。擬似ドットパターン配列の出力を有効にする場合にはPARA_DATA_EN信号をHigh出力設定する。
サーマルヘッドドライバコントローラ418とサーマルヘッド419はDCLK信号(周波数16MHz)、LATCH信号、HDATA信号10本、STROBE信号が結線されている。以上のサーマルヘッドドライバ制御信号DCLK信号、LATCH信号、HDATA信号、STROBE信号は、サーマルヘッド制御信号生成回路803で生成後、出力される。HDATA信号により、画像データの階調値ドットデータ及び擬似ドットパターンデータがサーマルヘッド419のヘッドドライバIC804に転送される。ヘッドドライバIC804はCH0〜CH9の合計10ch分が配置されており、HDATA0〜HDATA9信号が各々CH0〜CH9のヘッドドライバIC804に接続されている。
図9に示すように、ヘッドドライバIC804の1ch当たりに128段のフリップフロップ901で構成されたシフトレジスタが配されている。各フリップフロップ901の出力信号902がラッチ回路904を介して発熱抵抗体128個の各々のON/OFF制御を行うSW回路903に接続されている。ヘッドドライバIC804の電源Vh信号905及びGND信号906は印刷装置100が具備する定電圧源に接続されている。HDATA0信号はヘッドドライバIC804のシフトレジスタにシリアル入力されている。DCLK信号の立ち上がりタイミングで、シフトレジスタへHDATA0信号が取り込まれ、LATCH信号の立下りタイミングでラッチ回路904でフリップフロップ出力信号をラッチ後、発熱抵抗体のSW回路903へデータが伝送される。STROBE信号がLowの際にデータが‘1'の箇所の発熱抵抗体がSW回路903により通電され発熱する。なお、本実施形態に係る印刷装置100では、STROBE信号は印刷中常時Low信号を出力しており、データ信号が‘1'の場合はLATCH信号の立下りタイミングで即座に発熱抵抗体が通電される。
図8Bにおいて、メインコントローラ401からサーマルヘッドドライバコントローラ418に転送された画像データについて、γ変換回路822でLUT(Look Up Table:入力階調値に対する出力階調値の割当テーブル)設定レジスタ826に設定されたLUTに基づいて、画像データ821の階調値に対してγ変換を実施する。次に、サーマルヘッド419の熱特性等を補正する補正処理回路823で補正処理パラメータ設定レジスタ827に設定されたパラメータに基づいて補正処理を実施する。次に、ドットパターン生成回路824で画像データの各画素の階調値をサーマルヘッド419に転送するドットデータを作成する。PARA_DATA_EN信号がHigh出力に設定されているときは、各画素の階調値のドットデータ直前に擬似ドットパターン配列設定レジスタ828のレジスタに設定された擬似ドットパターンデータを挿入する。本実施形態では、階調値のドットデータは図17(a)の前詰方式のドットパターン配列で出力される。最後に、後段のサーマルヘッド制御信号生成回路803でドットデータはDCLK信号、LATCH信号、STROBE信号と同期して各HDATA信号としてサーマルヘッドドライバIC804へ伝送される。
次に、図6のフローチャートに示される印刷処理に従って説明を行う。GUIのメニュー画面の印刷設定を選択すると、画像データ入力部417から各種メモリカード(不図示)に保存された画像データを読み出し、画像データのサムネイルが表示部102に一覧表示し、印刷対象の画像データが選択可能となる(ステップS601)。次に、印刷/中止ボタン206が押下されることにより印刷処理を開始する(ステップS602)。
給紙用のステッピングモータ411が回転駆動することによりロール紙513-2が引き出され、ピンチローラ504-1及びグリップローラ504-2へと搬送される(ステップS603)。以降の用紙搬送はステッピングモータである駆動モータ411により駆動制御されるグリップローラ504-2により行われる(ステップS604)。ステッピングモータ411はステッピングモータドライバ410から出力されるパルス信号のステップ数だけ回転駆動し、用紙の先端位置検出後は、オープン・ループで位置制御を行う。
グリップローラ504-2により送られてきた用紙先端を用紙頭出しセンサ405により検出する(ステップS605)。ロール紙513-2の印刷開始位置がサーマルヘッド419に来るまでステッピングモータドライバ410から出力されるパルス信号の規定ステップ数分ロール紙513-2を搬送する(ステップS606)。次に、リボン巻き取りローラ回転軸114を巻き取り、Y色の頭出しを行う。リボン頭出しセンサ407で、染料面であるY色の頭出しマーカー305を検出する(ステップS607)。Y色インクリボンの頭出し終了後に、インクリボンY色面印刷処理用にサーマルヘッドドライバコントローラ418の内部レジスタ(LUT設定レジスタ826、補正処理パラメータ設定レジスタ827、擬似ドットパターン配列設定レジスタ828)を設定する(ステップS608)。設定完了後に擬似ドットパターンデータ挿入許可信号PARA_DATA_EN信号をHighにする(ステップS609)。続いて、待避していていたサーマルヘッド419をロール紙513-2とインクリボン515を挟み込む形でプラテンローラ505側へと圧着する。
画像データ入力部417から読出された画像データをメインコントローラ401の処理によりレイアウト配置して、RAM403上にY色インクリボン印刷用の画像データとして生成する。生成された画像データを、サーマルヘッドコントローラ418へとサーマルヘッド419主走査方向の1ライン単位で転送する。
以下、用紙上に1ラインを形成する処理フローを説明する。図10に、擬似ドットパターンデータを含むヘッドドライバ制御信号波形を図示する。図10(a)、(b)、(c)、(d)は各々、図7に示される擬似ドットパターン配列設定レジスタ828のレジスタ番号0、1、14、15に設定された擬似ドットパターンデータ出力中のDCLK信号、HDATA0信号、LATCH信号の波形である。サーマルヘッドコントローラ418へ前記1ライン分の画像データを転送完了後、START_EN信号をHigh出力する。これをトリガとしてレジスタ番号0のドットデータ設定値がHDATA0信号として出力され(時刻t=0[s])、DCLKの立ち上がりタイミングに同期してヘッドドライバIC804の前記シフトレジスタへ取り込まれる。1ch当たりの発熱抵抗体の数128個に対して、レジスタ番号0のデータ32bit分の擬似ドットパターンデータを4回繰り返し出力し、計128bit分の擬似ドットパターンドットデータを転送する。シフトレジスタを構成するフリップフロップ128段全てに疑似ドットパターンデータが取り込まれた後にLATCH信号がLow出力にアサートされ、発熱抵抗体に通電が開始される。続いて同様に、レジスタ番号1のドットデータ設定値がHDATA0信号として出力される(時刻t=8.25[μs])。以後同様に、レジスタ番号2〜15のドットデータ設定値がHDATA0信号として順次出力され、擬似ドットパターン配列設定レジスタ828に設定された擬似ドットパターンデータが出力される。疑似ドットパターンデータの出力期間は時刻t=0〜132[μs]である。HDATA1〜HDATA9信号に関してもHDATA0信号と同様の擬似ドットパターンデータが出力される。擬似ドットパターンデータの出力完了後に画像データの各画素の階調値をドットデータとして順次出力する。
図11(a)に、サーマルヘッドIC804のCH0により制御される発熱抵抗体番号0〜15により用紙上に形成されるドットパターンの概念図を示す。斜線部のドット1101が擬似ドットパターンデータで形成されるドット位置である。本実施形態に係る印刷装置100では、1画素の最大階調値は256であるので、1画素中に最大256ドットが形成される。図11(a)では、図示された16画素以外の主走査方向の1ライン中全画素が最大階調値である。図11(a)に示されるように、発熱抵抗体を一括で通電駆動する際の最大電流値に対して、電流値を半分に抑制するため奇数番号の発熱抵抗体と偶数番号の発熱抵抗体を交互に通電駆動する。黒色のドット位置1102が実際にドットを形成する位置である。図12(a)、(b)に、1階調目及び2階調目のドットデータ出力中のヘッドドライバ制御信号波形を示す。階調値のドットデータ出力期間はDCLK×512の期間t=132〜4356[μs]である。
図11(b)は、図11(a)のドットパターンを印刷中のサーマルヘッド419への供給電流値を表わす概念図である。擬似ドットパターン配列設定レジスタのレジスタ番号0〜3の期間(時刻t=0〜32[μs])は最大電流値の50%、レジスタ番号4〜7の期間(時刻t=33〜66[μs])は最大電流値の25%、レジスタ番号8〜15の期間(時刻t=66〜132[μs])は最大電流値の12.5%が流れる。続く階調値ドットデータは、前詰方式のドットパターン配列及び各画素の階調値が256であるため最大電流値が流れる。本実施形態に係る印刷装置100が具備する定電圧源のDC/DCコンバータの臨界電流値は最大電流値の10%で、前記擬似ドットパターンデータ印刷中の電流値変化に対するDC/DCコンバータのスイッチング動作の間欠動作から定期動作への移行期間は100[μs]である。従って、階調値ドットデータを印刷する際にはDC/DCコンバータのスイッチング動作は間欠動作から定期動作に移行しており、サーマルヘッド419への供給電圧は安定している。
以上の処理フローでインクリボン515がサーマルヘッド419に熱されることにより、接しているロール紙513-2の用紙の染料受容層へとインクリボンの染料が昇華・定着し、主走査方向の1ライン分の印刷処理がなされる。以降、グリップローラ504-2による副走査方向への用紙搬送動作及びメインコントローラ401からサーマルヘッドドライバコントローラ418の画像データのライン転送タイミングと同期しながら、設定された画像データサイズのライン数分、同様にサーマルヘッド419への通電駆動を行い、印刷処理を実行する(ステップS610)。本ステップの処理で用紙の染料受容層に、Y色の画像面が形成される。
インクリボンY色面の印刷処理終了後にサーマルヘッド419を待避、グリップローラ504-2を印刷処理時とは逆方向に規定ステップ数回転駆動させる。そして、ロール紙513-2の印刷開始位置がサーマルヘッド419の発熱抵抗体の位置に来るまでロール紙513-2を戻す(ステップS611)。ステップS607と同様にリボン巻き取りローラ回転軸114を巻き取りながら、染料面であるM色のインクリボンのマーカー306を検出し、頭出しを行う(ステップS612)。次に、インクリボンM色面印刷処理用にサーマルヘッドドライバコントローラ418の内部レジスタ(LUT設定レジスタ826、補正処理パラメータ設定レジスタ827)を設定する。ただし、擬似ドットパターン配列設定レジスタ828の設定値はステップS608と同様の値を設定する(ステップS613)。Y色で形成された画像と重なるようにステップS610と同様にM色インクリボンのデータ生成を行い、M色のインクリボンで印刷処理を実施し、用紙染料受容層にM色の画像面を形成する(ステップS614)。
印刷処理後、ステップS611と同様にサーマルヘッド419を待避、グリップローラ504-2を印刷処理時とは逆方向に規定ステップ数回転駆動させる。そして、ロール紙513-2の印刷開始位置がサーマルヘッド419の発熱抵抗体の位置に来るまでロール紙513-2を戻す(ステップS614)。ステップS607と同様にリボン巻き取りローラ回転軸114を巻き取りながら、染料面であるC色のインクリボンのマーカー307を検出し、頭出しを行う(ステップS616)。次に、インクリボンC色面印刷処理用にサーマルヘッドドライバコントローラ418の内部レジスタ(LUT設定レジスタ826、補正処理パラメータ設定レジスタ827)を設定する。ただし、擬似ドットパターン配列設定レジスタ828の設定値はステップS608と同様の値を設定する(ステップS617)。Y色及びM色で形成された画像と重なるようにステップS610と同様にC色インクリボンのデータ生成を行い、C色のインクリボンで印刷処理を実施し、用紙染料受容層にC色の画像面を形成する(ステップS618)。
印刷処理後、ステップS611と同様にサーマルヘッド419を待避、グリップローラ504-2を印刷処理時とは逆方向に規定ステップ数回転駆動させる。そして、ロール紙513-2の印刷開始位置がサーマルヘッド419の発熱抵抗体の位置に来るまでロール紙513-2を戻す(ステップS619)。ステップS607と同様にリボン巻き取りローラ回転軸114を巻き取りながら、OC層面のインクリボンのマーカー308を検出し、頭出しを行う(ステップS620)。次に、インクリボンOC層面印刷処理用にサーマルヘッドドライバコントローラ418の内部レジスタ(LUT設定レジスタ826、補正処理パラメータ設定レジスタ827)を設定する(ステップS621)。設定完了後に擬似ドットパターンデータ挿入許可信号PARA_DATA_EN信号をLow出力にする(ステップS622)。
メインコントローラ401の制御によりOC層印刷用のデータをRAM403に生成する。生成された印刷データを、サーマルヘッド419を制御するサーマルヘッドコントローラ418へと転送し、ヘッド制御信号の通電によりサーマルヘッド419に配置された発熱抵抗体が発熱する。ただし、OC層面の印刷の際には各ラインに擬似ドットパターンデータの挿入は行われずに、階調値ドットデータのみサーマルヘッド419に転送を行う。サーマルヘッド419の発熱抵抗体の発熱によりインクリボンOC層が用紙表面に透明な保護層を形成する。(ステップS623)。
OC層の印刷処理終了後にサーマルヘッド419を待避、グリップローラ504-2を印刷処理時とは逆方向に規定ステップ数回転駆動させ、ロール紙513-2の切断位置がカッター刃509、510の位置に来るまで搬送する。カッター刃の駆動によりロール紙513-2の切断処理を行う(ステップS624)。切断された用紙を排紙ローラ506と排紙蹴り出しローラ507で挟み込みDCモータ413の駆動力により、排紙方向へと回転させることで、印刷済みの用紙を印刷装置外部へと排出する(ステップS625)。排出された用紙は、印刷装置100に具備された用紙のスタック機構(不図示)に順次格納される。
図13(a)及び(b)に、図18に示す画像データを印刷した際の画素領域1及び画素領域2を印刷した際のサーマルヘッドへの供給電圧値と供給電流値Iとの関係を示す。矢印1300に示す期間が画像データ1ライン(1画素)分の印刷時間に相当する。図13(a)の矢印1306が図7に示される擬似ドットパターンデータを出力する際に電流が流れる期間である。矢印1306の期間に電流値変動が0→最大電流値の50%となるため、サーマルヘッド419への供給電圧のドロップが発生する(図13の1301)。ただし、印刷装置100が具備する定電圧源のDC/DCコンバータの電流値変動に対する応答性に適した特性を有する擬似ドットパターン配列を設定しているので、擬似ドットパターンデータの出力中にサーマルヘッド419への供給電圧は安定し、所望の電圧値となる。続く矢印1302に示す期間が、画素領域1801の1画素分のドットパターン(前詰方式)を形成する際に電流が流れる期間で、1ライン中の全画素が同階調値(階調値128)であるため、最大電流値となる。前述の通り、矢印1302の期間ではサーマルヘッド419に対して所望の電圧値が供給されているので、印刷物の濃度値も想定した値となる。
同様に、図13(b)の矢印1307が図7に示される擬似ドットパターンデータを出力する際に電流が流れる期間である。矢印1307の期間に電流値変動が0→最大電流値の50%となるため、サーマルヘッド419への供給電圧のドロップが発生する(図13の1303)。続く矢印1305に示す期間が、画素領域1802の1画素分のドットパターン配列を形成する際に電流が流れる期間で、矢印1304に示す期間が、画素領域1803の1画素分のドットパターンを形成する際に電流が流れる期間である。まず、矢印1305に示す期間の前半(矢印1304に示す期間)では最大電流値が流れる。しかしながら、前記理由により、既に定電圧源の擬似ドットパターンデータを出力する期間1307内でDC/DCコンバータのスイッチング動作は定期動作を行っているので、供給電圧のドロップは発生しない。矢印1305に示す期間の後半では画素領域1802の階調値分の印刷は完了しているため、画素領域1803を印刷する最大電流値の40%に当たる電流値に変化する。
上述の通り、画像データの画素領域1801と画素領域1802の階調値は128で共にサーマルヘッド419に対して所望の電圧値が供給されているので、想定の濃度値が実現されており、隣接する領域の濃度値の差分は従来の方式に比較して低減される。
以上のように、印刷装置100が具備する定電圧源のDC/DCコンバータの電流値変動に対する応答性に適した特性を有する擬似ドットパターン配列を設定し、電流値変動を発生させる。この電流値変動によりDC/DCコンバータの臨界電流値以上の電流を流し、画像データの階調値を形成するドットデータを印刷する際のサーマルヘッド419への供給電圧値を安定させる。これにより、発熱抵抗体へ対する所望のエネルギー量が確保され、濃度値低下を抑制し、想定の濃度値を実現することが可能となる。
なお、本実施形態では、1画素を構成する際に、階調値を一度に纏めてドットデータとして形成するドットパターン配列の場合について説明したが、図14に示されるように1画素の階調値を複数部分に階調値の順番に従って分散配置するような場合にも適応可能である。図14は、階調値ドットデータを2分散した際に用紙上に形成される擬似ドットパターンデータ及び階調値ドットデータのドットパターンを示す概念図である。階調値ドットデータのドットパターン配列は前詰方式となり、最初の階調値ドットデータ領域1403には画素データの奇数階調値(1、3、5、・・・階調目)が配置され、2番目の階調値ドットデータ領域1404には画素データの偶数階調値(2、4、6、…階調目)が配置される。2分散した階調値ドットデータの直前にそれぞれ擬似ドットパターンデータ領域1401及び1402を挿入する。階調値ドットデータ配置の分散数が3以上の場合も同様に階調値ドットデータの直前に擬似ドットパターンデータを挿入する。
また、バッテリ使用時も含め電力消費を抑制するために、擬似ドットパターンデータを選択的に挿入するようにしても良い。以下、数例の制御方式を示す。階調値0が複数ライン連続して印刷する場合、及び、最大階調値が複数ライン連続して印刷する場合等、軽負荷からの電流値変動が発生しない場合は、PARA_DATA_EN信号の制御により未挿入にする等、ライン単位で選択的に擬似ドットパターンデータを挿入又は未挿入可能とした制御方式にしても良い。また、濃度ムラが顕著に目立つ低階調から中階調の濃度の画素データが1ライン中にある場合等、1ライン中の階調値に応じて前記制御方式を行っても良い。階調値データのドットパターン配列に関して前詰方式以外の後詰方式や中詰方式を採用している印刷装置においては、サーマルヘッドの主走査方向1ライン中に同階調値となる画素データが一定数以上含まれる場合のみ階調値ドットデータの直前に擬似ドットパターンデータを挿入するような制御方式にしても良い。
また、画像データの周囲に同階調値の縁領域を作るフレーム印刷モードや複数画像を配置するレイアウト印刷モード等、1ライン中に同階調となる画素データが一定数以上含まれるような印刷モード時に擬似ドットパターンデータを挿入し、濃度ムラを抑制するような制御方式にしても良い。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、印刷装置100の構成や基本的な処理動作は第1の実施形態と同様であり、以下では、第1の実施形態との相違点について説明する。
図15は、第2の実施形態に係る印刷装置100の印刷処理手順を示すフローチャートである。第2の実施形態に係る印刷装置100はバッテリ駆動をしており、バッテリ残量により定電圧源のDC/DCコンバータの電流値変動に対する応答特性が変化する。これに対して、印刷装置100のROM402内には、バッテリ残量に依存する各応答特性に対応して電流値変動量及び前記電流値変動量に対するDC/DCコンバータ間欠動作から定期動作への移行時間を加味した最適な複数種類の擬似ドットパターン配列を有する擬似ドットパターン配列テーブルを格納している。
また、図16は、印刷装置100のサーマルヘッドドライバコントローラ418が具備するサーマルヘッドの主走査方向に1画素以上の任意のパターンを構成する擬似ドットパターン配列を設定するためのレジスタ構成及び各レジスタ番号の設定値を示す図である。図7と同様に、レジスタ内の斜線枠のbitにはデータ‘1'が、白色枠のbitにはデータ‘0'が書き込まれている。
次に、図15のフローチャートに示される印刷処理に従って説明を行う。ステップS1501〜S1507では、図6のステップS601〜S607と同様の処理を行う。Y色インクリボンの頭出し終了後に、バッテリ残量検知部420でバッテリ残量を検知し、メインコントローラ401に通知する。メインコントローラ401はROM402に格納されている擬似ドットパターン配列テーブルを参照し、検知電圧に適応した擬似ドットパターン配列テーブルを選択する(ステップS1508)。次に、ステップS608と同様に、インクリボンY色面印刷処理用にサーマルヘッドドライバコントローラ418の内部レジスタ(LUT設定レジスタ826、補正処理パラメータ設定レジスタ827、擬似ドットパターン配列設定レジスタ828)を設定する(ステップS1509)。ただし、擬似ドットパターン配列設定レジスタ828の設定値は前記処理で選択された擬似ドットパターン配列テーブルの設定値を設定する。
同様に、インクリボンM色面及びC面色の印刷処理直前にもステップS1508〜S1509と同様に、バッテリ残量の検出、擬似ドットパターン配列テーブルの選択、サーマルヘッドドライバコントローラ418の内部レジスタの設定を行う。なお、図15のフローチャートの未説明の各処理ステップでは、図6のフローチャートの同名の各処理ステップと同様の処理を行う。
以上のように、バッテリ残量に依存する定電圧源のDC/DCコンバータの電流値変動に対する応答特性に最適な擬似ドットパターン配列テーブルを選択することで、バッテリ残量の変化時においても印刷物の濃度ムラを軽減することが可能となる。また、バッテリ残量が規定値以下になった場合には、電力消費低減の目的で、擬似ドットパターンデータを未挿入にする制御方式を加えても良い。
なお、本実施形態では擬似ドットパターン配列テーブルはバッテリ残量値に対してテーブルを格納しているが、その他の印刷装置100の使用条件や使用状態に対してテーブルを格納するようにしても良い。例えばサーマルヘッド419の駆動周波数、1ライン中に含まれる画素の階調値、1画素内の階調数、ACアダプタ使用の有無等、印刷装置に依存するその他の設定パラメータに応じて最適化し、テーブルとして格納しても構わない。その他、定電圧源のDC/DCコンバータが昇圧動作時又は降圧動作時等、各動作モードの電流値変動に対する応答特性に最適化したテーブルを格納しても良い。
また、擬似ドットパターン配列設定レジスタ828のレジスタ構成は1つの構成であるが、複数の擬似ドットパターン配列設定レジスタを備える構成でも良い。予め前記複数の擬似ドットパターン配列に擬似ドットパターンを設定しておき、印刷時にライン単位で参照する疑似ドットパターン配列レジスタを変えることで、各ラインに合わせて擬似ドットパターンを変更するような制御を実現できる。擬似ドットパターン配列設定レジスタ828のレジスタ構成は32bit×64wordの構成となっているが、その他の構成を採っても良い。さらに擬似ドットパターンデータを設定する手段はROM内に格納されたドットパターンデータを読み出す等、前記レジスタ構成及び回路構成以外の構成及び設定手段で実現しても良い。
(その他の実施形態)
なお、本発明は、ホストコンピュータ、インタフェース機器、印刷装置等の複数の機器から構成されるシステムに適用しても、複合機等の一つの機器からなる装置に適用しても良い。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。すなわち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。