JP2012236105A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御基板に対するセキュリティが不必要に弱くなる不都合を抑制することができる遊技機を提供する。
【解決手段】基板ボックスの封止機構97は、主封止受ブラケット103aを介して第1ケース部材41に接続される主封止受部103と、主封止ブラケット104cを介して第2ケース部材42に接続される主封止体104とが固着されることで基板ボックスを封止し、主封止受ブラケットが切断されることで基板ボックスの封止が解除され、基板ボックスの副封止機構98は、副封止受ブラケット110aを介して第1ケース部材に接続される副封止受部110と、副封止ブラケット111cを介して第2ケース部材に接続される副封止体111とが固着されることで基板ボックスを封止し、副封止受ブラケットの断面積を主封止受ブラケットの断面積よりも広く設定して、副封止機構を主封止機構よりも破壊し難い構成にした。
【選択図】図3

Description

本発明は、内部に制御基板を収納するための基板ボックスを備えたパチンコ遊技機等の遊技機に関する。
従来の遊技機、例えば、パチンコ遊技機やスロットマシンに搭載された制御装置(主制御装置、従属制御装置)は、各種の電子部品が実装された制御基板を基板ボックスへ収納して構成されている。基板ボックスは、第1ケース部材と第2ケース部材とから構成され、第1ケース部材と第2ケース部材を重ねると制御基板が収納可能な空間部を形成する。そして、第1ケース部材または第2ケース部材のいずれか一方には、制御基板上のコネクタ部を外部に露出できる開口部を開設し、制御基板をコネクタ部のみが外部に露出した状態で基板ボックス内へ収納するように構成されている。
また、制御基板(例えば主制御装置内の遊技制御基板)には、所定の遊技制御プログラム)が記憶された記憶手段(具体的にはメモリー)を搭載している。そして、制御基板に対する不正行為として、制御装置自体と不正装置とが不正に交換されたり、基板ボックスを開放して正規な記憶手段を外し、代わりに不正な遊技制御プログラムが記憶された不正記憶手段を取り付けられたりしてしまうことがある。これらのような不正行為に対処すべく、基板ボックスに、固有ID等の識別情報が記憶されるICタグ(RFICタグ)等を備えた封印シールを第1ケース部材と第2ケース部材とに跨って貼り付け、遊技場の店員が読取装置によりICタグの識別情報を読み取って簡易チェックを行えたり、基板ボックスの開放によりICタグが破壊されるようにしたりする旨が提案されている。また、制御基板に通信端子を設け、該通信端子を第3者機関が所有する検査装置へ接続して制御基板の検査(具体的には制御基板上の遊技制御マイコンの検査)を行えるようにする旨が提案されている。さらに、基板ボックスの開放を防止するために、破壊(例えば、ニッパー等の工具により切断)しなければ第1ケース部材と第2ケース部材とを分離できないように封止する封止機構(所謂かしめ機構)を複数設ける旨が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2008−113710号公報
ところで、制御装置に対して不正行為が行われた可能性がある場合には、所轄の警察もしくは遊技場側の正規な作業により封止機構を破壊して基板ボックスを開放し、目視等により制御基板に不正部品が搭載されていないか否か等のチェックが行われることがある。このとき、制御装置に異常が認められなかった場合には、破壊された封止機構とは別の封止機構によって基板ボックスを再封止し、当該制御装置の仮使用を認めるといった運用方法が採用されている。
しかしながら、上記特許文献に記載された従来の基板ボックスでは、複数の封止機構を同じ構成としているため、仮使用期間中における制御装置(制御基板)に対するセキュリティが弱くなってしまうという問題がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、制御基板に対するセキュリティが不必要に弱くなる不都合を抑制することができる遊技機を提供しようとするものである。
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1に記載のものは、第1ケース部材と第2ケース部材とを備えて構成され、両ケース部材を閉じた状態で内部に制御基板を収納するための基板ボックスを備えた遊技機において、
前記基板ボックスは、前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とを閉じた状態で封止する封止機構を備え、該封止機構を破壊しない限り当該基板ボックスの封止を解除不能とし、
前記封止機構は、
前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とを閉じた状態で固着して封止するための主封止機構と、
該主封止機構の破壊後に前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とを閉じた状態で再固着して再封止するための副封止機構と、を備え、
前記主封止機構は、
第1主ブラケットを介して第1ケース部材に接続される第1主封止部と、
第2主ブラケットを介して第2ケース部材に接続される第2主封止部と、を備え、
前記第1主封止部と前記第2主封止部とを固着することで前記基板ボックスが封止される一方、前記第1主ブラケットを切断することで前記基板ボックスの封止が解除されるよう構成し、
前記副封止機構は、
第1副ブラケットを介して第1ケース部材に接続される第1副封止部と、
第2副ブラケットを介して第2ケース部材に接続される第2副封止部と、を備え、
前記第1副封止部と前記第2副封止部とを固着することで前記基板ボックスが封止されるよう構成し、
前記第1副ブラケットの断面積を前記第1主ブラケットの断面積よりも広く設定することで、前記副封止機構を前記主封止機構よりも破壊し難い構成にしたことを特徴とする遊技機である。
本発明によれば、主封止機構の破壊後において制御装置(制御基板)に対するセキュリティが不必要に弱くなる不都合を抑制することができる。
前面側を開放した状態のパチンコ遊技機の斜視図である。 パチンコ遊技機の背面図である。 (a)は保護カバーおよび電子タグシールを外した遊技制御装置を後方から見た斜視図、(b)は遊技制御装置を後方から見た分解斜視図である。 第1ケース部材を後方から見た斜視図である。 第2ケース部材を後方から見た斜視図である。 (a)は嵌脱部に係合爪を通した状態の遊技制御装置の説明図、(b)は(a)のX−X断面図である。 電子タグシールの説明図であり、(a)はベースシート側から見た図、(b)は粘着層側から見た図、(c)は分解斜視図である。 貼着部の説明図であり、(a)は電子タグシールを貼着した状態の説明図、(b)は電子タグシールを貼着した状態で基板ボックスを開放した後の第1貼着部の説明図である。 左側主封止受部および左側副封止受部の説明図であり、(a)は背面図、(b)は第1ケース部材の後方から見た斜視図である。 左側主封止体および左側副封止体の説明図であり、(a)は背面図、(b)は第2ケース部材の前方から見た斜視図である。 右側主封止受部および右側副封止受部の説明図であり、(a)は背面図、(b)は第1ケース部材の後方から見た斜視図である。 右側主封止体および右側副封止体の説明図であり、(a)は背面図、(b)は第2ケース部材の前方から見た斜視図である。 第2実施形態における装着ベースと遊技制御装置との係合箇所を示す説明図であり、(a)は係合空間部に装着係合部を係合する前の状態図、(b)は係合空間部に装着係合部を係合した状態図である。 第3実施形態における左側副封止機構の説明図であり、(a)は左側副封止受部の背面図、(b)は左側副封止受部を第1ケース部材の後方から見た斜視図、(c)は左側副封止体の背面図、(d)は左側副封止体を第2ケース部材の前方から見た斜視図である。 第3実施形態における右側副封止機構の説明図であり、(a)は右側副封止受部の背面図、(b)は右側副封止受部を第1ケース部材の後方から見た斜視図、(c)は右側副封止体の背面図、(d)は右側副封止体を第2ケース部材の前方から見た斜視図である。
以下、代表的な遊技機であるパチンコ遊技機を例に挙げて本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
パチンコ遊技機1は、機枠(外枠)2の前面に、大きな矩形状開口を有する略額縁状の前面枠(内枠)3を開閉可能に軸着し、この前面枠3のベースとなる前面枠本体4に矩形状の遊技盤5を前方から収納可能とし、遊技盤5の表面には遊技領域6を区画形成している。また、前面枠3の前側には、一側(図1中、左側)が軸着された透明部材保持枠8を開閉可能に設け、該透明部材保持枠8に透視可能な透明部材9を保持し、透明部材9を通して遊技領域6をパチンコ遊技機1の前方から透視できるように構成している。さらに、透明部材保持枠8の下方には、一側(図1中、左側)が前面枠3に軸着された上皿ユニット11を開閉(回動)可能に設け、該上皿ユニット11の下方には、下皿ユニット12を上皿ユニット11に対して左右方向にずれた位置に配置している。そして、下皿ユニット12の側部(図1中、右側部)には、発射装置(図示せず)を操作するための発射操作ユニット(発射操作ハンドル)14を備えている。
また、図2に示すように、前面枠本体4の裏面側には裏機構盤18を形成し、該裏機構盤18に略矩形状の開口窓部19を開設し、前面枠本体4に遊技盤5を前方から交換可能な状態で取り付けるとともに、遊技盤5の後部(裏面側部)を開口窓部19から後方へ臨ませている。さらに、裏機構盤18には一連の裏機構部品を設けている。具体的に説明すると、裏機構盤18の上部には球排出機構20を取り付け、下部には従属制御装置の一種である排出制御装置21、電源装置22、中継基板23等をそれぞれ取り付けている。球排出機構20は、上流側から順に、球導出シュートを下部に備えた球タンク24、球タンク24の球導出シュートから遊技球を案内する案内流路25、案内流路25の下端に接続された球排出装置26、球排出装置26から流下した遊技球を上皿ユニット11へ送る球流下路27等を並べて構成されており、排出制御装置21からの制御信号に基づいて遊技球の排出を実行するように構成されている。
そして、遊技盤5の裏面のうち、裏機構盤18の開口窓部19から臨む部分に、略矩形状の大きな遊技盤カバー28を備えた裏側ベース29と横長な装着ベース30とを上下に並べた状態で配置し、上側の裏側ベース29の内部には、従属制御装置の一種である演出制御装置(図示せず)を装着し、下側の装着ベース30の裏面側には、主制御装置である遊技制御装置32を着脱可能な状態で装着している。
次に、遊技制御装置32について説明する。
遊技制御装置32は、図3(a)に示すように、遊技盤5の左右方向に沿って延在する薄い箱状のユニットであり、透光性を有して内部を透視可能な樹脂製(例えば無色透明な樹脂製)の基板ボックス34と、該基板ボックス34内に収容された矩形状の制御基板35と、当該遊技制御装置32を識別するための電子タグシール36と、該電子タグシール36を保護する保護カバー37とを備えて構成されており、制御基板35にはCPU等からなる遊技制御実行用の電子部品35aや配線接続用の配線コネクタ35bを実装している(図3(b)参照)。
基板ボックス34は、装着ベース30に装着された状態で当該基板ボックス34の表側(遊技盤5の前寄り)に配置される第1ケース部材(ベース部材)41と、当該基板ボックス34の裏側(遊技盤5の後寄り)に配置されて第1ケース部材41に重合する第2ケース部材(蓋部材)42とから構成されており、両ケース部材41,42を重合して閉じた状態(重合状態または閉状態)で当該基板ボックス34の内部に制御基板35を収納可能としている。さらに、図3(a)に示すように、基板ボックス34の上下両縁部には、第1ケース部材41と第2ケース部材42とを閉状態で係合する係合機構44を備え、基板ボックス34の左右両側部、言い換えると基板ボックス34の長手方向の両端部には、第1ケース部材41と第2ケース部材42とを閉状態で封止し、且つ破壊しない限り基板ボックス34の封止を解除不能とする封止機構45を、第1ケース部材41と第2ケース部材42との境界に跨る状態で設けている。なお、封止機構45については、後で詳細に説明する。
そして、基板ボックス34の裏面側の下部の中央部分、言い換えると基板ボックス34の長手方向の一端と他端との間に位置する箇所には、電子タグシール36を貼着するための貼着部46を電子タグシール36よりも僅かに広く設定された状態で備え、該貼着部46には、電子タグシール36を基板ボックス34の裏面側から被覆して保護する保護カバー37をビス等のカバー止着具37aにより止着している。また、第2ケース部材42には、配線コネクタ35bを露出させるためのコネクタ開口47を開設し、第1ケース部材41の下部には、横長な突出部48を第2ケース部材42側へ向けて突出している。
係合機構44は、第1ケース部材41の上下両端部に設けられた係合溝部50(図4参照)と、第2ケース部材42の上下両端部から延設された係合片51(図5参照)とから構成されており、係合溝部50を基板ボックス34の横向き延在方向(言い換えると遊技盤5の左右方向)に沿って延在するとともに、基板ボックス34の中央側へ向けて開放して、係合片51を係合溝部50の延在方向に沿って摺動可能としている。また、図4に示すように、係合溝部50の裏側を区画する裏側壁部の側部(図4中、右側部)を後方の第2ケース部材42側へ向けて開放して嵌脱部52を形成し、該嵌脱部52を介して係合片51を係合溝部50へ嵌脱できるように構成されている。
このような構成の係合機構44を備えた第1ケース部材41と第2ケース部材42とを取り付けるには、まず、第2ケース部材42を重合方向(図3(b)中、矢印Aで示す方向)へ移動して第1ケース部材41へ裏側から近づけ、嵌脱部52に係合片51を通して第1ケース部材41と第2ケース部材42とを重合する(図6(a)参照)。さらに、第2ケース部材42を第1ケース部材41の一側寄り(図6(a)中、左寄り)へ向かう係合方向(図6(a)中、矢印Bで示す方向)へスライドして係合片51を係合溝部50の一側部(図6(a)中、左側部)へ摺動する。すると、係合片51が基板ボックス34の裏方向へ移動することを係合溝部50の裏側壁部により規制され、第1ケース部材41と第2ケース部材42とを取り付けて閉じた状態(係合状態)にすることができる。一方、第1ケース部材41から第2ケース部材42を外す(分離する)には、第2ケース部材42を第1ケース部材41の他側寄り(図6(a)中、右寄り)へ向かう係合解除方向(図6(a)中、矢印Cで示す方向)へスライドして係合片51を嵌脱部52へ臨ませ(図6(a)参照)、この状態で第2ケース部材42を基板ボックス34の裏方向へ向かう離間方向(図3(b)中、矢印Dで示す方向)へ移動して第1ケース部材41から離間する。したがって、第2ケース部材42は、基板ボックス34の重合方向Aへ移動した後に係合方向Bへスライドして第1ケース部材41へ係合される。一方、第1ケース部材41への係合状態から係合解除方向Cへスライドした後に離間方向Dへ移動すれば、第1ケース部材41から離間する。
貼着部46は、図3〜図5に示すように、第1ケース部材41に形成された第1貼着部57と、第2ケース部材42に形成された第2貼着部59とからなり、電子タグシール36を第1ケース部材41と第2ケース部材42とに跨って貼着可能としている。さらに、第1貼着部57と第2貼着部59とを、第1ケース部材41と第2ケース部材42とを取付・分離するための移動方向(重合方向A、係合方向B、係合解除方向C、離間方向D)に沿って移動して当該貼着部46を形成したり分割したりできるように構成されている。詳しくは、第1ケース部材41の突出部48の先端(突出端)および下面部に第1貼着部57を設け、第2ケース部材42の裏面側(言い換えるとパチンコ遊技機1の後方に露出する側)の下部には、第2貼着部59を起立矩形状で形成し、該第2貼着部59の下端と第1貼着部57の上端とを接続して、貼着部46の下部が基板ボックス34の表側(言い換えると装着ベース30に対向する側)へ向けて屈曲した状態となるように構成されている。なお、第2貼着部59の上方には、保護カバー37の上部に設けられたカバー取付部37bを嵌合可能なカバー取付受部61を設け(図3(a)参照)、第1貼着部57の下部の前縁部(遊技盤5の前寄りに位置する縁部)には、保護カバー37の下部に設けられたカバー係合片37cを係合可能なカバー係合受部62を設けている(図3(a)および図8(a)参照)。
そして、基板ボックス34は、貼着部46および該貼着部46が重合する箇所に、第1ケース部材41と第2ケース部材42とを係止する機構を備えている。具体的に説明すると、第2ケース部材42を本発明における止着受側ケース部材とし、図5に示すように、第2ケース部材42の下部のうち第2貼着部59の下方に位置する箇所、言い換えると突出部48が当接し得る箇所には止着受部64を設け、該止着受部64には螺合孔(めねじ孔)64aを基板ボックス34の前後方向(重合方向Aまたは離間方向D)に沿って開設している。さらに、第1ケース部材41を本発明における挿通側ケース部材とするとともに、第1貼着部57を本発明における挿通側貼着部とし、図4に示すように、第1貼着部(挿通側貼着部)57のうち起立姿勢で形成された上部(第2貼着部59へ接続され得る箇所)には挿通孔65を基板ボックス34の前後方向(重合方向Aまたは離間方向D)に沿って開設し、第1ケース部材41と第2ケース部材42とを閉じた状態(係合状態)で挿通孔65と螺合孔64aとを連通可能としている。さらに、連通状態の挿通孔65および螺合孔64aにビス等の止着部材66(図8(a)参照)を通し、止着部材66を止着受部64へ止着(螺合)するとともに、止着状態の止着部材66を挿通孔65へ挿通して、第1ケース部材41と第2ケース部材42とを係止できるように構成されている。そして、第1貼着部(挿通側貼着部)57の上部のうち挿通孔65から係合解除方向Cへずれた位置(図4中、右側へずれた位置)には、止着受部64が重合方向Aまたは離間方向Dへ移動して通過可能な通過開口68を開設し、該通過開口68および挿通孔65から重合方向Aへずれた位置には、通過開口68および挿通孔65に連通する移動空間部69を係合方向Bまたは係合解除方向Cに沿って延在する状態で設け、止着受部64が移動空間部69内を係合方向Bまたは係合解除方向Cへ移動できるように構成されている。
次に、電子タグシール36について説明する。
電子タグシール36は、図7に示すように、矩形状のベースシート71と、該ベースシート71の裏面側に貼着された長尺な電子タグ72とを備えて構成されている。また、該電子タグ72には、遊技制御装置32に関する固有の識別情報(例えば、識別ID)が予め記憶されたチップ部(ICチップ)73と、識別情報を発信可能なアンテナ部74とを備え(図7(b),(c)参照)、アンテナ部74から発信された識別情報を外部読取装置(図示せず)により読み取って、遊技制御装置32が正規品であるか否かを確認可能としている。また、図7(b)に示すように、矩形状のベースシート71の裏面側の対角線に沿って長尺なアンテナ部74を直線状に配置し、該アンテナ部74の中央部分にチップ部73を配置し、電子タグシール36を貼着部46へ貼着すると、チップ部73が第1貼着部57上に位置し、且つチップ部73の一側方に位置するアンテナ部74が第1貼着部57と第2貼着部59との境界BLに交差するように設定されている(図8(a)参照)。言い換えると、電子タグ72が第1ケース部材41と第2ケース部材42との境界に交差して跨るように設定されている。
そして、図7(a)に示すように、電子タグシール36の表面(ベースシート71の表面)、詳しくは、貼着部46へ貼着した状態で遊技盤5の裏面側に位置する面には「開封禁止」の文字を印刷し、電子タグ72(チップ部73およびアンテナ部74)を含む電子タグシール36の裏面全体、詳しくは、貼着部46に対向する面の全体には粘着層75を設け、該粘着層75を介して電子タグシール36を貼着部46へ貼着可能としている。なお、アンテナ部74は、ベースシート71の対角線上に一直線に配置することが望ましいが、ベースシート71の対角線に平行な状態、あるいは多少傾斜した状態で配置してもよい。また、ベースシート71は、シール剥がし等の溶剤が付着したり、あるいは粘着層75の粘度が十分に低下する温度(例えば60度)まで加熱されたりした場合には変色するように構成されている。したがって、不正行為者が不正に電子タグシール36を貼着部46から剥がそうとしたことをベースシート71の変色により把握することができる。
次に、封止機構(かしめ機構)45について説明する。
封止機構45は、図3に示すように、基板ボックス34のうち遊技盤5の裏側から見て左端部(図3(a)中、左端部)に位置する左側封止機構(言い換えると基板ボックス34の中央部分から係合方向Bの先に位置する一側封止機構)45Lと、基板ボックス34のうち遊技盤5の裏側から見て右端部(図3(a)中、右端部)に位置する右側封止機構(言い換えると基板ボックス34の中央部分から係合解除方向Cの先に位置する他側封止機構)45Rとから構成されている。
左側封止機構45Lは、図3(a)に示すように、第1ケース部材41と第2ケース部材42とを閉状態で固着して封止するための左側主封止機構77(主封止機構の一種)と、該左側主封止機構77の破壊後に第1ケース部材41と第2ケース部材42とを閉状態で再固着して再封止するための左側副封止機構78(副封止機構の一種)とを上下に並んだ状態で備え、左側主封止機構77を基板ボックス34の下寄りに配置するとともに左側副封止機構78を基板ボックス34の上寄りに配置している。
左側主封止機構77は、図3(a)および(b)に示すように、基板ボックス34の一側(図3(a)中、左側)に接続された左側主封止部80(主封止部の一種)と、ワンウェイねじ等の左側主封止具81(主封止具の一種)と、左側主封止具81を被覆する左側主封止カバー82とを備えている。左側主封止部80は、第1ケース部材41に設けられた左側主封止受部83(主封止受部の一種)と、第2ケース部材42に設けられた左側主封止体84(主封止体の一種)とから構成されている。具体的に説明すると、図4および図9に示すように、左側主封止受部83を中心軸が重合方向Aまたは離間方向Dに沿う円筒状に形成して設け、左側主封止受部83の側面から左側主封止受ブラケット83aを突設して第1ケース部材41の一側面(図4中、左側面)へ接続している。また、図5および図10に示すように、左側主封止体84を左側主封止受部83よりもひと回り大きく、且つ中心軸が重合方向Aまたは離間方向Dに沿う円筒状に形成して設け、左側主封止体84には、左側主封止具81を挿入するための左側主封止挿入口84aを離間方向Dへ向けて開放し、左側主封止挿入口84aを左側主封止カバー82で閉塞可能としている(図3(b)参照)。さらに、左側主封止体84の側面から左側主封止ブラケット84bを突設して第2ケース部材42の一側面(図5中、左側面)へ接続し、第1ケース部材41と第2ケース部材42とを重合して閉じると、左側主封止受部83と左側主封止体84とが重合方向Aまたは離間方向Dに沿って並んで位置するように構成されている。そして、この状態で左側主封止具81を左側主封止挿入口84aから挿入して締め込むと、左側主封止具81が左側主封止体84と左側主封止受部83とを固着し、且つこの固着状態を解除不能とするように構成されている。
左側副封止機構78は、図3(a)および(b)に示すように、基板ボックス34の一側(図3(a)中、左側)に接続された左側副封止部87(副封止部の一種)と、ワンウェイねじ等の左側副封止具88(副封止具の一種)とを備えている。左側副封止部87は、第1ケース部材41に設けられた左側副封止受部90(副封止受部の一種)と、第2ケース部材42に設けられた左側副封止体91(副封止体の一種)とから構成されている。具体的に説明すると、図4および図9に示すように、左側副封止受部90を中心軸が重合方向Aまたは離間方向Dに沿う円筒状に形成して設け、左側副封止受部90の側面から左側副封止受ブラケット90aを突設して第1ケース部材41の一側面(図4中、左側面)のうち左側主封止受ブラケット83aよりも上方の位置に接続し、さらには左側副封止受ブラケット90aと左側主封止受ブラケット83aとを上下に連結している。また、図5および図10に示すように、左側副封止体91を左側副封止受部90よりもひと回り大きく、且つ中心軸が重合方向Aまたは離間方向Dに沿う円筒状に形成して設け、左側副封止体91には、左側副封止具88を挿入するための左側副封止挿入口91aを離間方向Dへ向けて開放している。さらに、左側副封止体91の側面から左側副封止ブラケット91bを突設して第2ケース部材42の一側面(図5中、左側面)のうち左側主封止ブラケット84bよりも上方の位置へ接続している。そして、第1ケース部材41と第2ケース部材42とを重合して閉じると、左側副封止受部90と左側副封止体91とが重合方向Aまたは離間方向Dに沿って並んで位置するように構成されている。また、この状態で左側副封止具88を左側副封止挿入口91aから挿入して締め込むと、左側副封止具88が左側副封止体91と左側副封止受部90とを固着し、且つこの固着状態を解除不能とするように構成されている。
右側封止機構45Rは、第1ケース部材41と第2ケース部材42とを閉状態で固着して封止するための右側主封止機構97(主封止機構の一種)と、該右側主封止機構97の破壊後に第1ケース部材41と第2ケース部材42とを閉状態で再固着して再封止するための右側副封止機構98(副封止機構の一種)とを上下に並んだ状態で備え、右側主封止機構97を基板ボックス34の上寄りに配置するとともに右側副封止機構98を基板ボックス34の下寄りに配置している。
右側主封止機構97は、図3(a)および(b)に示すように、基板ボックス34の他側(図3(a)中、右側)に接続された右側主封止部100(主封止部の一種)と、ワンウェイねじ等の右側主封止具101(主封止具の一種)と、右側主封止具101を被覆する右側主封止カバー102とを備えている。右側主封止部100は、第1ケース部材41に設けられた右側主封止受部103(本発明における第1主封止部の一種)と、第2ケース部材42に設けられた右側主封止体104(本発明における第2主封止部の一種)とから構成されている。具体的に説明すると、図4および図11に示すように、右側主封止受部103を中心軸が重合方向Aまたは離間方向Dに沿う円筒状に形成して設け、右側主封止受部103の側面から右側主封止受ブラケット103a(本発明における第1主ブラケットの一種)を突設して第1ケース部材41の他側面(図4中、右側面)へ接続している。また、図5および図12に示すように、右側主封止体104を右側主封止受部103よりもひと回り大きく、且つ中心軸が重合方向Aまたは離間方向Dに沿う円筒状に形成して設け、右側主封止体104には、右側主封止具101を挿入するための右側主封止挿入口104aを離間方向Dへ向けて開放し、右側主封止挿入口104aを右側主封止カバー102で閉塞可能としている(図3(b)参照)。そして、右側主封止体104のうち右側主封止受部103側の端部には円弧状の主係合ストッパー104bを設け(図12(b)参照)、右側主封止体104が係合方向Bに沿って移動すると、主係合ストッパー104bが右側主封止受部103へ係合して、右側主封止体104と右側主封止受部103とが中心軸を揃えて位置決めできるように構成されている。さらに、右側主封止体104の側面から右側主封止ブラケット104c(本発明における第2主ブラケットの一種)を突設して第2ケース部材42の他側面(図5中、右側面)へ接続し、第1ケース部材41と第2ケース部材42とを重合して閉じると、右側主封止受部103と右側主封止体104とが重合方向Aまたは離間方向Dに沿って並んで位置するように構成されている。そして、この状態で右側主封止具101を右側主封止挿入口104aから挿入して締め込むと、右側主封止具101が右側主封止体104と右側主封止受部103とを固着し、且つこの固着状態を解除不能とするように構成されている。
右側副封止機構98は、図3(a)および(b)に示すように、基板ボックス34の他側(図3(a)中、右側)に接続された右側副封止部107(副封止部の一種)と、ワンウェイねじ等の右側副封止具108(副封止具の一種)とを備えている。右側副封止部107は、第1ケース部材41に設けられた右側副封止受部110(本発明における第1副封止部の一種)と、第2ケース部材42に設けられた右側副封止体111(本発明における第2副封止部の一種)とから構成されている。具体的に説明すると、図4および図11に示すように、右側副封止受部110を中心軸が重合方向Aまたは離間方向Dに沿う円筒状に形成し、右側副封止受部110の側面から右側副封止受ブラケット110a(本発明における第1副ブラケットの一種)を突設して第1ケース部材41の他側面(図4中、右側面)のうち右側主封止受ブラケット103aよりも下方の位置に接続し、さらには右側副封止受ブラケット110aと右側主封止受ブラケット103aとを上下に連結している。また、図5および図12に示すように、右側副封止体111を右側副封止受部110よりもひと回り大きく、且つ中心軸が重合方向Aまたは離間方向Dに沿う円筒状に形成して設け、右側副封止体111には、右側副封止具108を挿入するための右側副封止挿入口111aを離間方向Dへ向けて開放している。そして、右側副封止体111のうち右側副封止受部110側の端部には円弧状の副係合ストッパー111bを設け(図12(b)参照)、右側副封止体111が係合方向Bに沿って移動すると、副係合ストッパー111bが右側副封止受部110へ係合して、右側副封止体111と右側副封止受部110とが中心軸を揃えて位置決めできるように構成されている。さらに、右側副封止体111の側面から右側副封止ブラケット111c(本発明における第2副ブラケットの一種)を突設して第2ケース部材42の他側面(図5中、右側面)のうち右側主封止ブラケット104cよりも下方の位置へ接続している。そして、第1ケース部材41と第2ケース部材42とを重合して閉じると、右側副封止受部110と右側副封止体111とが重合方向Aまたは離間方向Dに沿って並んで位置するように構成されている。また、この状態で右側副封止具108を右側副封止挿入口111aから挿入して締め込むと、右側副封止具108が右側副封止体111と右側副封止受部110とを固着し、且つこの固着状態を解除不能とするように構成されている。
そして、封止機構45は、左側副封止部87の剛性を左側主封止部80の剛性よりも強く設定して、左側副封止機構78を左側主封止機構77よりも破壊し難い構成とし、さらには、右側副封止部107の剛性を右側主封止部100の剛性よりも強く設定して、右側副封止機構98を右側主封止機構97よりも破壊し難い構成にしている。詳しくは、基板ボックス34の中央部分から見て係合解除方向Cの上流側に位置する左側封止機構45Lにおいては、図10に示すように、左側主封止部80のうち左側主封止体84を支持する左側主封止ブラケット84bを、左側主封止体84側から第1ケース部材41側へ向かうにつれて上下幅が次第に縮幅する形状とし、左側主封止ブラケット84bの裏面(左側主封止受部83側に臨ませた面)には支持リブを1つ立設している。一方、左側副封止部87のうち左側副封止体91を支持する左側副封止ブラケット91bの上下幅を、左側副封止体91側から第1ケース部材41側に亘って均一であり、且つ左側主封止ブラケット84bの上下幅よりも広い寸法に設定している。また、左側主封止ブラケット84bの裏面(左側主封止受部83側に臨ませた面)には支持リブを3つ立設している。このような構成を備えることにより、左側副封止ブラケット91bの断面積を左側主封止ブラケット84bの断面積よりも広くして、左側副封止ブラケット91bを左側主封止ブラケット84bよりも破断し難い構成とし、左側副封止部87の剛性を左側主封止部80の剛性よりも強く設定している。この結果、左側封止機構45Lは、左側副封止機構78を左側主封止機構77よりも破壊し難い構成、言い換えると、第1ケース部材41と第2ケース部材42とを閉じた状態で封止する機能を失い難く、基板ボックス34の開放を許容し難い構成に設定している。
また、基板ボックス34の中央部分から見て係合解除方向Cの下流側に位置する右側封止機構45Rにおいては、右側主封止部100のうち右側主封止受部103を支持する右側主封止受ブラケット103aを、上下方向の中間部分に開口が開設された中空形状としている。一方、右側副封止部107のうち右側副封止受部110を支持する右側副封止受ブラケット110aを開口が開設されていない中実形状としている。このような構成を備えることにより、右側副封止受ブラケット110aの断面積を右側主封止受ブラケット103aの断面積よりも広くして、右側副封止受ブラケット110aを右側主封止受ブラケット103aよりも破断し難い構成とし、右側副封止部107の剛性を右側主封止部100の剛性よりも強く設定している。この結果、右側封止機構45Rは、右側副封止機構98を右側主封止機構97よりも破壊し難い構成、言い換えると、第1ケース部材41と第2ケース部材42とを閉じた状態で封止する機能を失い難く、基板ボックス34の開放を許容し難い構成に設定している。
上記構成を備えた遊技制御装置32を組み立てるには、まず、制御基板35を第2ケース部材42の内側へ止着して配線コネクタ35bをコネクタ開口47に臨ませ、この状態で第2ケース部材42を制御基板35と第1ケース部材41の内側とが対向する姿勢に設定する。第2ケース部材42の姿勢を設定したならば、図6(a)に示すように、第2ケース部材42を重合方向Aに沿って移動して第1ケース部材41へ重合させるとともに、係合片51を嵌脱部52へ通す。また、止着受部64を通過開口68へ通して移動空間部69内へ進入させ、第2ケース部材42の下部を突出部48の上面へ当接(または載置)する。そして、第2ケース部材42を係合方向Bへスライドして係合片51を係合溝部50へ係合させて第1ケース部材41と第2ケース部材42とを係合状態(閉じた状態)にする。すると、基板ボックス34は、止着受部64を移動空間部69内で係合方向Bへスライドして挿通孔65に重合する位置(図6(b)中、二点鎖線で示す位置)へ移動し、挿通孔65と螺合孔64aとを連通する。また、第1貼着部57と第2貼着部59とを左右両縁部がそれぞれ揃う状態で接続し、左側主封止体84と左側主封止受部83、左側副封止体91と左側副封止受部90、右側主封止体104と右側主封止受部103、右側副封止体111と右側副封止受部110をそれぞれ重合する。
第1ケース部材41と第2ケース部材42とを係合して閉じたならば、電子タグシール36を貼着する前に、止着部材66を挿通孔65へ挿通するとともに止着受部64へ止着(詳しくは螺合孔64aへ螺合)して第1ケース部材41と第2ケース部材42とを係止する。また、左側主封止体84と左側主封止受部83とを左側主封止具81で固着するとともに、右側主封止体104と右側主封止受部103とを右側主封止具101で固着して、第1ケース部材41と第2ケース部材42とを閉じた状態で封止する。さらに、左側主封止挿入口84aに左側主封止カバー82を溶着する等して閉塞して左側主封止体84内の左側主封止具81の頭部を被覆する一方、右側主封止挿入口104aに右側主封止カバー102を溶着する等して閉塞して右側主封止体104内の右側主封止具101の頭部を被覆する。なお、左側副封止体91には左側副封止具88を左側副封止挿入口91aから挿入するが、左側副封止具88の先端を左側副封止受部90に到達させずに左側副封止体91内で留まる状態(仮止め状態)とし、左側副封止体91と左側副封止受部90とを固着しない。また、右側副封止体111には右側副封止具108を右側副封止挿入口111aから挿入するが、右側副封止具108の先端を右側副封止受部110に到達させずに右側副封止体111内で留まる状態(仮止め状態)とし、右側副封止体111と右側副封止受部110とを固着しない。
そして、電子タグシール36を当該電子タグシール36の縁部が貼着部46の縁部に沿う状態で貼着する。すると、電子タグシール36は、当該電子タグシール36の下部を折り曲げて第1貼着部57の下部へ貼着し、図8(a)に示すように、ベースシート71で挿通孔65、止着部材66、通過開口68を被覆する。また、アンテナ部74を係合方向Bへ向けて上り傾斜した姿勢に設定して、アンテナ部74の延在方向と係合方向Bおよび係合解除方向Cとを交差させ、さらには、第1貼着部57と第2貼着部59との境界BLにアンテナ部74のうちチップ部73の近傍に位置する箇所を交差させる。貼着部46に電子タグシール36を貼着したならば、貼着部46に保護カバー37を近づけ、カバー取付部37bをカバー取付受部61へ嵌合するとともに、カバー係合片37cをカバー係合受部62へ係合し、この状態でカバー取付部37bとカバー取付受部61とをカバー止着具37aで止着して保護カバー37を装着し、電子タグシール36を被覆する。貼着部46に保護カバー37を装着して遊技制御装置32を組み立てたならば、遊技制御装置32を第1ケース部材41が装着ベース30に対向する姿勢に設定し、この状態で装着ベース30へ装着する。このとき、貼着部46には保護カバー37を装着しているので、電子タグシール36が不用意に傷ついたりして識別情報を発信不能となる不都合を未然に防ぐことができる。
また、基板ボックス34の長手方向の両端部には、左側主封止機構77と右側主封止機構97とを第1ケース部材41と第2ケース部材42との境界に跨る状態でそれぞれ設け、基板ボックス34の長手方向の一端と他端との間には電子タグシール36を第1ケース部材41と第2ケース部材42との境界に跨る状態で貼付するので、基板ボックス34を撓ませると第1ケース部材41と第2ケース部材42との間に隙間が形成されてしまう不都合、ひいてはこの隙間から不正部材が侵入して制御基板35に対する不正行為が実行される不都合を阻止することができる。さらに、左側封止機構45Lにおいては基板ボックス34の下寄りに位置する箇所を固着し、右側封止機構45Rにおいては基板ボックス34の上寄りに位置する箇所を固着しているので、基板ボックス34がねじれ荷重を受けても変形し難い。
このようにして組み立てられた遊技制御装置32において、電子タグシール36を剥がさずに基板ボックス34を不正に開放しようとすると、次にようになる。まず、遊技制御装置32を装着ベース30から外し、左側主封止部80の左側主封止ブラケット84bおよび右側主封止部100の右側主封止受ブラケット103aを工具(例えばニッパー)で切断して左側主封止機構77および右側主封止機構97を破壊し、第2ケース部材42が左側主封止機構77から係合解除方向Cへ離れること、および右側主封止機構97が第1ケース部材41から係合解除方向Cへ離れることを許容する。また、保護カバー37を外し、貼着部46に貼着された電子タグシール36のうち止着部材66を被覆している箇所を切り取る等して止着部材66の頭部を露出させ、露出した止着部材66を取り外す。このようにして第2ケース部材42の係合解除方向Cへの移動を許容したならば、第2ケース部材42を係合解除方向Cへ移動し、さらに離間方向Dへ移動する。すると、移動空間部69を移動してきた止着受部64が電子タグシール36を突き破って通過開口68を通り、電子タグシール36のうち通過開口68を被覆していた箇所が汚く破れる。このように、第1ケース部材41と第2ケース部材42とを分離するには、電子タグシール36の一部を破って止着部材66を取り外し、さらには、止着受部64が電子タグシール36のうち止着部材66を露出させる箇所とは異なる箇所を汚く破って通過開口68を通過することになる。したがって、電子タグシール36に破れが生じているか否かを目視により確認すれば、不正行為者が第1ケース部材41と第2ケース部材42とを分離した、若しくは、第1ケース部材41と第2ケース部材42との分離を試みたことを簡単に把握することができる。
また、止着部材66を外し、左側主封止機構77および右側主封止機構97を破壊した状態で第2ケース部材42を係合解除方向Cへスライドすることで、遊技制御装置32は、電子タグシール36を境界BLに沿って破断し、チップ部73よりも第1貼着部57側に位置するアンテナ部74を切断して電子タグ72を破壊する。したがって、電子タグシール36の発信機能(詳しくは識別情報を発信する機能)を無効化することが可能となる。また、識別情報が発信されないことに基づいて、基板ボックス34が不正に開放されたことを把握することができる。さらに、不正行為が行われた後で電子タグシール36の発信機能が再利用される不都合を阻止することができる。
そして、遊技制御装置32に対して不正行為が行われた可能性がある場合には、所轄の警察もしくは遊技場側の正規な作業(不正行為を伴わない作業)により、止着部材66を外すとともに左側主封止機構77および右側主封止機構97を破壊して基板ボックス34を開放し、目視等により制御基板35に不正部品が搭載されていないか否か等のチェックが行われる。このチェックの結果、遊技制御装置32に異常が認められなかった場合には、交換用の新たな遊技制御装置32が準備できるまで(例えば、メーカーから遊技場に到着するまで)の間に限り、チェック済みの遊技制御装置32を電子タグシール36が破れた状態で再び組み立てて仮使用する。
遊技制御装置32の再組立について説明すると、まず、制御基板35を第2ケース部材42から外している場合には、制御基板35を第2ケース部材42の内側へ止着して配線コネクタ35bをコネクタ開口47に臨ませ、この状態で第2ケース部材42を制御基板35と第1ケース部材41の内側とが対向する姿勢に設定する。第2ケース部材42の姿勢を設定したならば、図6(a)に示すように、第2ケース部材42を重合方向Aに沿って移動して第1ケース部材41へ重合させるとともに、係合片51を嵌脱部52へ通す。また、止着受部64を通過開口68へ通して移動空間部69内へ進入させ、第2ケース部材42の下部を突出部48の上面へ当接する。そして、第2ケース部材42を係合方向Bへスライドして係合片51を係合溝部50へ係合させて第1ケース部材41と第2ケース部材42とを係合状態(閉じた状態)にする。すると、基板ボックス34は、止着受部64を移動空間部69内で係合方向Bへスライドして挿通孔65に重合する位置(図6(b)中、二点鎖線で示す位置)へ移動し、挿通孔65と螺合孔64aとを連通する。さらに、左側副封止体91と左側副封止受部90、右側副封止体111と右側副封止受部110をそれぞれ重合し、左側主封止体84と左側主封止受部83とが固着された状態の左側主封止機構77を第2ケース部材42の側部へ接近させ、右側主封止体104と右側主封止受部103とが固着された状態の右側主封止機構97を第1ケース部材41の側部へ接近させる。
第1ケース部材41と第2ケース部材42とを係合して閉じたならば、止着部材66を挿通孔65へ挿通するとともに止着受部64へ止着(詳しくは螺合孔64aへ螺合)して第1ケース部材41と第2ケース部材42とを係止する。また、予め左側副封止体91に仮止めされていた左側副封止具88を十分に締め込んで左側副封止体91と左側副封止受部90とを固着するとともに、予め右側副封止体111に仮止めされていた右側副封止具108を十分に締め込んで右側副封止体111と右側副封止受部110とを固着して、第1ケース部材41と第2ケース部材42とを閉じた状態で再封止する。このようにして、左側主封止機構77および右側主封止機構97の破壊後から新品交換までの間に基板ボックス34および制御基板35を仮使用(例えば、基板ボックス34および制御基板35に異常がないことを確認した上で一時的に使用)する場合であっても、左側副封止機構78および右側副封止機構98を用いて基板ボックス34を封止することができる。また、左側封止機構45Lにおいては基板ボックス34の上寄りに位置する箇所を固着し、右側封止機構45Rにおいては基板ボックス34の下寄りに位置する箇所を固着しているので、基板ボックス34がねじれ荷重を受けても変形し難い。そして、左側副封止機構78と右側副封止機構98とにより、第1ケース部材41と第2ケース部材42とを閉じた状態で再固着して再封止したならば、遊技制御装置32を第1ケース部材41が装着ベース30に対向する姿勢に設定し、この状態で装着ベース30へ装着する。
また、仮使用される遊技制御装置32は、仮使用終了後においては、再封止された基板ボックス34を開放せずに(制御基板35の再チェックを行わずに)交換用の新たな遊技制御装置32に交換される。ここで、左側副封止機構78を左側主封止機構77よりも破壊し難い構成にするとともに、右側副封止機構98を右側主封止機構97よりも破壊し難い構成にしているので、遊技盤5(パチンコ遊技機1)から外されて交換される予定の基板ボックス34、言い換えると、仮使用終了後に開封不要な基板ボックス34において、左側副封止機構78および右側副封止機構98を無駄に破壊し易くしておかずに済み、制御基板35に対するセキュリティが不必要に弱くなる不都合を抑制することができる。さらに、左側副封止部87の剛性を左側主封止部80の剛性よりも強く設定して左側副封止機構78を左側主封止機構77よりも破壊し難い構成に設定するとともに、右側副封止部107の剛性を右側主封止部100の剛性よりも強く設定して右側副封止機構98を右側主封止機構97よりも破壊し難い構成に設定したので、左側副封止機構78および右側副封止機構98を無駄に破壊し易くしておかずに済む構成を、簡単に実現することができる。
ところで、上記実施形態では、封止機構45は第1ケース部材41と第2ケース部材42とを閉じた状態で封止する機能だけを有していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図13に示す第2実施形態における遊技制御装置32および装着ベース30では、基本的には第1実施形態における構成と同じであるが、左側主封止機構77に装着ベース30の一部を係合できるように構成した点で異なる。具体的に説明すると、第2実施形態における基板ボックス34の左側主封止機構77は、第1ケース部材41と第2ケース部材42とを閉じた状態において左側主封止体84と左側主封止受部83とを離間して、左側主封止体84と左側主封止受部83との間に係合空間部115を形成している。また、装着ベース30のうち左側封止機構45L側に位置する側部には、装着突部117を遊技盤5の後方へ向けて突設し、該装着突部117よりも遊技制御装置32側(図13(a)中、右側)には、第1ケース部材41のうち左側封止機構45L側に位置する角部へ係合可能な位置決め当接部118を突設し、該位置決め当接部118に第1ケース部材41を係合して装着ベース30上に遊技制御装置32を位置決めできるように構成されている。そして、装着突部117には、係合空間部115へ係合可能な舌片状の装着係合部119を左側封止機構45L側(遊技制御装置32側)へ向けて延設(言い換えると係合方向Bに沿って延設)し、装着係合部119には左側主封止具81が挿通可能な係合挿通孔119aを開設している。
このような構成の係合空間部115および装着係合部119を備えて、遊技制御装置32を装着ベース30へ装着するには、まず、遊技制御装置32を第1実施形態における組立手順と基本的には同じ手順で組み立てるが、左側主封止具81により左側主封止体84と左側主封止受部83とを固着する作業を行わない。遊技制御装置32を左側主封止体84と左側主封止受部83とが固着されない状態で組み立てたならば、遊技制御装置32を第1ケース部材41が装着ベース30に対向する姿勢に設定し、この状態で装着ベース30に第1ケース部材41を当接し、装着係合部119と係合空間部115とが係合方向B(言い換えると装着係合部119の延在方向)に沿って並ぶ状態にする(図13(a)参照)。さらに、遊技制御装置32を係合方向Bに沿ってスライドし、第1ケース部材41を位置決め当接部118へ当接して遊技制御装置32を位置決めするとともに、装着係合部119を係合空間部115内へ係合(挿入)し、ビスなどの止着具(図示せず)で遊技制御装置32と装着ベース30とを止着する。そして、装着係合部119を係合空間部115内へ係合した状態で、左側主封止挿入口84aに左側主封止具81を挿入し、左側主封止体84と左側主封止受部83とを左側主封止具81で固着し、左側主封止挿入口84aに左側主封止カバー82を溶着する等して閉塞して左側主封止体84内の左側主封止具81の頭部を被覆する。すると、左側主封止具81が係合空間部115内の装着係合部119の係合挿通孔119aに挿通し、装着係合部119が左側主封止部80(左側主封止体84および左側主封止受部83)へ固着される。したがって、装着ベース30から基板ボックス34を取り外し難くすることができ、基板ボックス34の不正開放、ひいては制御基板35に対する不正行為を抑制することができる。なお、不正チェック作業を行う等のために、正規な作業(不正行為を伴わない作業)において遊技制御装置32を装着ベース30から取り外すには、装着係合部119を装着突部117側の根元から工具(例えばニッパー)で切断し、この後で止着具を外して遊技制御装置32を装着ベース30から離間すればよい。
ところで、上記実施形態においては、遊技制御装置32の仮使用終了後に破壊する必要がない左側副封止機構78および右側副封止機構98を基板ボックス34の側部から突出する状態で設けたが、本発明はこれに限定されない。要は、左側副封止機構78を左側主封止機構77よりも破壊し難い構成とし、右側副封止機構98を右側主封止機構97よりも破壊し難い構成とすれば、どのような構造であってもよい。例えば、図14および図15に示す第3実施形態においては、左側副封止機構78および右側副封止機構98を基板ボックス34の左右両端部よりも内側(基板ボックス34の中央寄り)に設けている。
詳しく説明すると、左側副封止機構78は、図14(a)および(b)に示すように、第1ケース部材41のうち左側主封止機構77が突設されている端部よりも第1ケース部材41の長手方向の中央寄りの位置、且つ左側主封止機構77よりも上方の位置に左側副封止受部90を配置し、この左側副封止受部90を第1ケース部材41から第2ケース部材42側へ向けて突出した状態とし、左側副封止受部90の突出基部側の全周を第1ケース部材41へ接続して支持している。また、図14(c)および(d)に示すように、第2ケース部材42のうち左側主封止機構77が突設されている端部よりも第2ケース部材42の長手方向の中央寄りの位置、且つ左側主封止機構77よりも上方の位置に左側副封止体91を配置し、この左側副封止体91を第2ケース部材42から第1ケース部材41側へ向けて突出した状態とし、左側副封止体91の突出基部側の全周を第2ケース部材42へ接続して支持している。
さらに、右側副封止機構98は、図15(a)および(b)に示すように、第1ケース部材41のうち右側主封止機構97が突設されている端部よりも第1ケース部材41の長手方向の中央寄りの位置、且つ右側主封止機構97よりも下方の位置に右側副封止受部110を配置し、この右側副封止受部110を第1ケース部材41から第2ケース部材42側へ向けて突出した状態とし、右側副封止受部110の突出基部側の全周を第1ケース部材41へ接続して支持している。また、図15(c)および(d)に示すように、第2ケース部材42のうち右側主封止機構97が突設されている端部よりも第2ケース部材42の長手方向の中央寄りの位置、且つ右側主封止機構97よりも下方の位置に右側副封止体111を配置し、この右側副封止体111を第2ケース部材42から第1ケース部材41側へ向けて突出した状態とし、右側副封止体111の突出基部側の全周を第2ケース部材42へ接続して支持している。
このような構成の左側副封止機構78および右側副封止機構98を設ければ、基板ボックス34と左側副封止機構78との境界、および基板ボックス34と右側副封止機構98との境界に工具を差し込み難くなる。一方、左側主封止機構77および右側主封止機構97は、基板ボックス34の端部から側方へ突出しているので、基板ボックス34との間に工具を差し込み易い。したがって、左側副封止機構78を左側主封止機構77よりも破壊し難い構成、および右側副封止機構98を右側主封止機構97よりも破壊し難い構成を実現することができる。
ところで、上記実施形態では、左側主封止ブラケット84bを破断して左側主封止機構77を破壊し、右側主封止受ブラケット103aを破断して右側主封止機構97を破壊するように構成したが、本発明はこれに限定されない。要は、第1ケース部材41と第2ケース部材42とを閉じた状態で封止する機能を失い、基板ボックス34の開放を許容する状態にすることができれば、左側主封止機構77および右側主封止機構97をどのように破壊してもよい。
また、上記実施形態では、第1ケース部材41の第1貼着部57に挿通孔65および通過開口68を開設し、第2ケース部材42に止着受部64を設けたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1ケース部材41を止着受側ケース部材とし、第2ケース部材42を挿通側ケース部材とし、第2貼着部59を挿通側貼着部とし、第1ケース部材41に止着受部を設け、第2ケース部材42の第2貼着部59に挿通孔および通過開口を開設してもよい。さらに、上記実施形態では、止着部材66を挿通孔65へ挿通するとともに止着受部64へ螺合して、第1ケース部材41と第2ケース部材42とを係止したが、本発明はこれに限定されない。要は、貼着部46に第1ケース部材41と第2ケース部材42とを係止する係止機構を設け、この係止機構を電子タグシール36で被覆できれば、どのような構成の係止機構であってもよい。例えば、止着部材をねじが切られていない止着ピンとし、止着受部には、止着ピンの先端を嵌合可能な止着孔を開設し、止着ピンを挿通孔および止着受部へ嵌合して、第1ケース部材41と第2ケース部材42とを係止してもよい。
さらに、上記実施形態では、左側主封止機構77と左側副封止機構78とを互いに隣り合う状態で配置し、右側主封止機構97と右側副封止機構98とを互いに隣り合う状態で配置したが、本発明はこれに限定されない。例えば、左側主封止機構77と左側副封止機構78とを十分に離れた状態(例えば、左側主封止体84の直径よりも広い間隔で離れた状態)で配置したり、右側主封止機構97と右側副封止機構98とを十分に離れた状態(例えば、右側主封止体104の直径よりも広い間隔で離れた状態)で配置したりしてもよい。
また、上記実施形態では、代表的な遊技機であるパチンコ遊技機を例にして説明したが、本発明はこれに限らず、第1ケース部材と第2ケース部材とから構成され、両ケース部材を閉じた状態で内部に制御基板を収納するための基板ボックスと、予め記憶された固有の識別情報を発信可能な電子タグを有する電子タグシールと、を備え、第1ケース部材と第2ケース部材とに跨って電子タグシールを貼着する遊技機であればどのような遊技機でもよい。例えば、封入球式パチンコ機、アレンジボール式遊技機、雀球式遊技機等の遊技機であってもよい。
なお、前記した実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明は、上記した説明に限らず特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれるものである。
ところで、制御装置に対して不正行為が行われた可能性がある場合には、所轄の警察もしくは遊技場側の正規な作業により封止機構を破壊して基板ボックスを開放し、目視等により制御基板に不正部品が搭載されていないか否か等のチェックが行われることがある。このとき、基板ボックスの開放作業に伴って封印シールが破断されるとともにICタグが破壊され、制御装置に対するセキュリティが弱くなってしまう。このため、チェックの結果(不正行為の有無)に拘らず、メーカーに制御装置の交換を依頼して新たな制御装置に付け替えることになっている。しかしながら、新たな制御装置がメーカーから届くまでの期間は制御装置の交換対象となった遊技機の稼動が停止されてしまい遊技場側が不利益を被ってしまう。そこで、制御装置に異常が認められなかった場合には、破壊された封止機構とは別の封止機構によって基板ボックスを再封止し、新たな制御装置が届くまでの期間に限り、当該制御装置の仮使用を認めるといった運用方法が採用されている。
そして、仮使用終了後においては、再封止された基板ボックスを開放せずに(制御基板の再チェックを行わずに)制御装置を交換する。したがって、仮使用期間中に基板ボックスを封止する封止機構を、仮使用期間前に基板ボックスを封止していた封止機構よりも破壊し難い構成とした方が好適であり、仮使用期間中における制御装置のセキュリティ強化をも実現することができる。しかしながら、上記特許文献に記載された従来の基板ボックスでは、複数の封止機構を同じ構成としているため、上記運用方法に適していないし、仮使用期間中における制御装置(制御基板)に対するセキュリティが弱くなってしまうという問題がある。
そこで、上記の事情に鑑みて、仮使用終了後に開放不要な基板ボックスにおいて、封止機構を無駄に破壊し易くしておかずに済み、制御基板に対するセキュリティが不必要に弱くなる不都合を抑制することができ、制御基板の仮使用を認めるという運用方法に適合させることができる遊技機を提供するべく、上記の実施形態から次の発明群が挙げられる。
すなわち、第1発明は、第1ケース部材と第2ケース部材とから構成され、両ケース部材を閉じた状態で内部に制御基板を収納するための基板ボックスと、予め記憶された固有の識別情報を発信可能な電子タグを有する電子タグシールと、を備え、
前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とに跨って前記電子タグシールを貼着する遊技機において、
前記電子タグシールは、前記第1ケース部材と前記第2ケース部材との境界に前記電子タグを交差させた状態で貼着され、前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とを分離して開放すると前記電子タグを破壊可能とし、
前記基板ボックスは、前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とを閉じた状態で封止する封止機構を備え、該封止機構を破壊しない限り当該基板ボックスの封止を解除不能とし、
前記封止機構は、
前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とを閉じた状態で固着して封止するための主封止機構と、
該主封止機構の破壊後に前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とを閉じた状態で再固着して再封止するための副封止機構と、を備え、
前記副封止機構を前記主封止機構よりも破壊し難い構成にしたことを特徴とする遊技機である。
第1発明によれば、電子タグシールは、第1ケース部材と第2ケース部材との境界に電子タグを交差させた状態で貼着され、第1ケース部材と第2ケース部材とを分離して開放すると電子タグを破壊可能とし、基板ボックスは、第1ケース部材と第2ケース部材とを閉じた状態で封止する封止機構を備え、該封止機構を破壊しない限り当該基板ボックスの封止を解除不能とし、封止機構は、第1ケース部材と第2ケース部材とを閉じた状態で固着して封止するための主封止機構と、該主封止機構の破壊後に第1ケース部材と第2ケース部材とを閉じた状態で再固着して再封止するための副封止機構と、を備え、副封止機構を主封止機構よりも破壊し難い構成にしたので、主封止機構の破壊後から新品交換までの間に基板ボックスおよび制御基板を仮使用(例えば、基板ボックスおよび制御基板に異常がないことを確認した上で一時的に使用)する場合であっても、副封止機構を用いて基板ボックスを封止することができる。また、遊技機から外されて交換される予定の基板ボックス、言い換えると、仮使用終了後に開封不要な基板ボックスにおいて、副封止機構を無駄に破壊し易くしておかずに済み、制御基板に対するセキュリティが不必要に弱くなる不都合を抑制することができる。
また、第2発明は、前記主封止機構には主封止部と主封止具とを備え、
前記主封止部は、前記第1ケース部材に設けられた主封止受部と、前記第2ケース部材に設けられた主封止体とから構成され、
前記主封止具は、前記主封止体と前記主封止受部とを固着可能、且つ固着状態を解除不能とし、
前記副封止機構には副封止部と副封止具とを備え、
前記副封止部は、前記第1ケース部材に設けられた副封止受部と、前記第2ケース部材に設けられた副封止体とから構成され、
前記副封止具は、前記副封止体と前記副封止受部とを固着可能、且つ固着状態を解除不能とし、
前記副封止部の剛性を前記主封止部の剛性よりも強く設定して、前記副封止機構を前記主封止機構よりも破壊し難い構成に設定したことを特徴とする第1発明に記載の遊技機である。
第2発明によれば、主封止機構には主封止部と主封止具とを備え、主封止部は、第1ケース部材に設けられた主封止受部と、第2ケース部材に設けられた主封止体とから構成され、主封止具は、主封止体と主封止受部とを固着可能、且つ固着状態を解除不能とし、副封止機構には副封止部と副封止具とを備え、副封止部は、第1ケース部材に設けられた副封止受部と、第2ケース部材に設けられた副封止体とから構成され、副封止具は、副封止体と副封止受部とを固着可能、且つ固着状態を解除不能とし、副封止部の剛性を主封止部の剛性よりも強く設定して、副封止機構を主封止機構よりも破壊し難い構成に設定したので、副封止機構を無駄に破壊し易くしておかずに済む構成を、簡単に実現することができる。
また、第3発明は、前記基板ボックスが装着される装着ベースを備え、
前記主封止機構は、前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とを閉じた状態において前記主封止体と前記主封止受部との間に係合空間部を形成し、
前記装着ベースは、前記係合空間部に係合可能な装着係合部を備え、
前記装着係合部を前記係合空間部へ係合した状態で前記主封止体と前記主封止受部とを前記主封止具で固着すると、前記装着係合部が前記主封止部へ固着されるように構成されたことを特徴とする第1発明または第2発名に記載の遊技機である。
第3発明によれば、基板ボックスが装着される装着ベースを備え、主封止機構は、第1ケース部材と第2ケース部材とを閉じた状態において主封止体と主封止受部との間に係合空間部を形成し、装着ベースは、係合空間部に係合可能な装着係合部を備え、装着係合部を係合空間部へ係合した状態で主封止体と主封止受部とを主封止具で固着すると、装着係合部が主封止部へ固着されるように構成したので、装着ベースから基板ボックスを取り外し難くすることができ、基板ボックスの不正開放、ひいては制御基板に対する不正行為を抑制することができる。
また、第4発明は、前記基板ボックスの長手方向の両端部には、前記封止機構を前記第1ケース部材と前記第2ケース部材との境界に跨る状態でそれぞれ設け、
前記基板ボックスの長手方向の一端と他端との間には、前記電子タグシールを前記第1ケース部材と前記第2ケース部材との境界に跨る状態で貼付したことを特徴とする第1発明から第3発明のいずれかに記載の遊技機である。
第4発明によれば、基板ボックスの長手方向の両端部には、封止機構を第1ケース部材と第2ケース部材との境界に跨る状態でそれぞれ設け、基板ボックスの長手方向の一端と他端との間には、電子タグシールを第1ケース部材と第2ケース部材との境界に跨る状態で貼付したので、基板ボックスを撓ませると第1ケース部材と第2ケース部材との間に隙間が形成されてしまう不都合、ひいてはこの隙間から不正部材が侵入して制御基板に対する不正行為が実行される不都合を阻止することができる。
また、第5発明は、前記基板ボックスには、前記電子タグシールを貼着するための貼着部を、前記第1ケース部材に形成される箇所と前記第2ケース部材に形成される箇所とに分割される状態で備え、
前記第1ケース部材または前記第2ケース部材のいずれか一方を止着受側ケース部材とし、他方を挿通側ケース部材とし、
前記貼着部のうち前記挿通側ケース部材に形成される箇所を挿通側貼着部とし、
前記止着受側ケース部材には止着部材が止着可能な止着受部を設け、
前記挿通側貼着部には、前記止着受部に止着された状態の前記止着部材を挿通可能な挿通孔を開設し、
前記電子タグシールの貼着前に前記止着部材を挿通孔へ挿通するとともに前記止着受部へ止着することで、前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とを係止可能としたことを特徴とする第1発明から第4発明のいずれかに記載の遊技機である。
第5発明によれば、基板ボックスには、電子タグシールを貼着するための貼着部を、第1ケース部材に形成される箇所と第2ケース部材に形成される箇所とに分割される状態で備え、第1ケース部材または第2ケース部材のいずれか一方を止着受側ケース部材とし、他方を挿通側ケース部材とし、貼着部のうち挿通側ケース部材に形成される箇所を挿通側貼着部とし、止着受側ケース部材には止着部材が止着可能な止着受部を設け、挿通側貼着部には、止着受部に止着された状態の止着部材を挿通可能な挿通孔を開設し、電子タグシールの貼着前に止着部材を挿通孔へ挿通するとともに止着受部へ止着することで、第1ケース部材と第2ケース部材とを係止可能としたので、第1ケース部材と第2ケース部材とを分離するには、電子タグシールの一部を破って止着部材を取り外すことになる。したがって、電子タグシールに破れが生じているか否かを目視により確認すれば、不正行為者が第1ケース部材と第2ケース部材とを分離した、若しくは、第1ケース部材と第2ケース部材との分離を試みたことを簡単に把握することができる。
さらに、第6発明は、前記挿通側貼着部には、前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とを開閉する時に前記止着受部が通過可能な通過開口を開設したことを特徴とする第5発明に記載の遊技機である。
第6発明によれば、挿通側貼着部には、第1ケース部材と第2ケース部材とを開閉する時に止着受部が通過可能な通過開口を開設したので、第1ケース部材と第2ケース部材とを分離するには、止着受部が電子タグシールの一部を破って通過開口を通過することになる。したがって、電子タグシールに破れが生じているか否かを確認し易くなり、不正行為者が第1ケース部材と第2ケース部材とを分離した、若しくは、第1ケース部材と第2ケース部材との分離を試みたことを一層簡単に把握することができる。
そして、第7発明は、前記電子タグシールを保護するための保護カバーを備えたことを特徴とする第1発明から第6発明のいずれかに記載の遊技機である。
第7発明によれば、電子タグシールを保護するための保護カバーを備えたので、電子タグシールが不用意に傷ついたりして識別情報を発信不能となる不都合を未然に防ぐことができる。
1 パチンコ遊技機
5 遊技盤
30 装着ベース
32 遊技制御装置
34 基板ボックス
35 制御基板
36 電子タグシール
37 保護カバー
41 第1ケース部材
42 第2ケース部材
45 封止機構
45L 左側封止機構
45R 右側封止機構
46 貼着部
57 第1貼着部
59 第2貼着部
64 止着受部
65 挿通孔
66 止着部材
68 通過開口
71 ベースシート
72 電子タグ
77 左側主封止機構
78 左側副封止機構
80 左側主封止部
81 左側主封止具
83 左側主封止受部
83a 左側主封止受ブラケット
84 左側主封止体
84b 左側主封止ブラケット
87 左側副封止部
88 左側副封止具
90 左側副封止受部
90a 左側副封止受ブラケット
91 左側副封止体
91b 左側副封止ブラケット
97 右側主封止機構
98 右側副封止機構
100 右側主封止部
101 右側主封止具
103 右側主封止受部
103a 右側主封止受ブラケット
104 右側主封止体
104c 右側主封止ブラケット
107 右側副封止部
108 右側副封止具
110 右側副封止受部
110a 右側副封止受ブラケット
111 右側副封止体
111c 右側副封止ブラケット
115 係合空間部
119 装着係合部

Claims (1)

  1. 第1ケース部材と第2ケース部材とを備えて構成され、両ケース部材を閉じた状態で内部に制御基板を収納するための基板ボックスを備えた遊技機において、
    前記基板ボックスは、前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とを閉じた状態で封止する封止機構を備え、該封止機構を破壊しない限り当該基板ボックスの封止を解除不能とし、
    前記封止機構は、
    前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とを閉じた状態で固着して封止するための主封止機構と、
    該主封止機構の破壊後に前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とを閉じた状態で再固着して再封止するための副封止機構と、を備え、
    前記主封止機構は、
    第1主ブラケットを介して第1ケース部材に接続される第1主封止部と、
    第2主ブラケットを介して第2ケース部材に接続される第2主封止部と、を備え、
    前記第1主封止部と前記第2主封止部とを固着することで前記基板ボックスが封止される一方、前記第1主ブラケットを切断することで前記基板ボックスの封止が解除されるよう構成し、
    前記副封止機構は、
    第1副ブラケットを介して第1ケース部材に接続される第1副封止部と、
    第2副ブラケットを介して第2ケース部材に接続される第2副封止部と、を備え、
    前記第1副封止部と前記第2副封止部とを固着することで前記基板ボックスが封止されるよう構成し、
    前記第1副ブラケットの断面積を前記第1主ブラケットの断面積よりも広く設定することで、前記副封止機構を前記主封止機構よりも破壊し難い構成にしたことを特徴とする遊技機。
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