JP2012233725A - 情報処理装置、プログラム及び情報処理システム - Google Patents

情報処理装置、プログラム及び情報処理システム Download PDF

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Abstract

【課題】利用者が意図的に案内ルートを逸脱した場合でも、利用者の意図に沿った最適な案内ルートを提示することが可能な技術を提供する。
【解決手段】情報処理装置は、ルートを探索して案内するナビゲーション機能を有する複数の情報処理装置から走行履歴情報を取得する取得手段と、取得手段で取得した走行履歴情報を走行頻度情報として記憶する走行頻度記憶手段と、複数の情報処理装置のナビゲーション機能及び走行履歴に基づくルート逸脱発生情報を取得し、ルート逸脱発生情報を集合知情報として記憶する集合知情報記憶手段と、走行頻度情報と、集合知情報と、ルート逸脱が発生し検知されたユーザのルート逸脱発生情報に基づいて、ルート逸脱が発生した地点でのルート逸脱原因を判定する手段と、ルート逸脱原因がユーザの意図的な逸脱によると判定された場合には、ルート逸脱直後のユーザの行動に基づいて再ルート探索条件を選定し、再ルート探索条件によって取得した再ルートを代替ルートとして送信する手段と、を備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、ナビゲーション機能を備えた情報処理装置、プログラム及び情報処理システムに関する。
従来、利用者(ユーザ)に目的地や経由地等を入力させ、目的地までの経路(ルート)誘導を行う車両搭載用ナビゲーション装置が知られている。このようなナビゲーション装置では、予め記憶・保持した地図情報等と、GPS(Global Positioning System)情報
や自車両に搭載された各種センサ等から取得した自車位置情報等に基づいて目的地までの最適ルートを算出し、利用者を目的地まで案内する。利用者は、提示された案内ルートに従って移動する際に、運行状況に応じた進路指示等が音声や画面表示等のインターフェースを介してメッセージとして通知される。利用者が案内ルート上から外れた時や、ルート上の交通規制情報等を検知した時には、自車位置と目的地の地図情報等に基づいて再ルートの探索を行い、利用者に通知する。
特許文献1には、リアルタイム交通情報と学習した通勤ルートに基づいて交通助言情報を運転者に通知する搭載型自動車ナビゲーション・システムが開示されている。このシステムにおいては、車両の移動履歴から学習した通勤ルート上または通勤ルートの近隣において発生した交通事故等の情報を運転者に通知し、代替ルートを算出する機能が提案されている。
また、特許文献2には、既に運転者が行ったことがある場所に対して、利用済みの経路で走行した場合の所要時間や予想到着時刻を運転者に通知するナビゲーション装置が開示されている。この装置においては、車両の移動履歴を利用して、目的地到着が所望の時刻になるように、出発時刻を運転者に通知する機能が提案されている。また、経路上に交通障害(渋滞や規制等)が発生している区間がある場合には、道路交通情報から入手した推定走行時間を加え所要走行時間を算出し、出発予定時刻を算出する機能が提案されている。
特開2000−28376号公報 特開2004−117027号公報
このように、近年のナビゲーション装置は、利用者が案内ルート上から外れた場合や案内ルート上に発生した交通障害等を検知した場合には、再ルートの探索を実行し、代替ルートを通知する。しかし、例えば、利用者が意図的に案内ルートから外れた場合であっても、逸脱時点の自車位置と事前に入力された目的地情報とに基づいて代替ルートの探索を行ってしまう。ナビゲーション装置の代替ルートの探索条件は、事前に利用者によって入力されたルート設定時の条件(例えば、時間優先等)で探索されるため、再ルート検索として提示される代替ルートは利用者の意図にそぐわない結果となってしまう。例えば、ナビゲーション装置によって提示された代替ルートの近傍に、既に利用者が走行した迂回路があるケースが例示できる。このケースでは、利用者は、以前の走行経験から、迂回路を経由した方が目的地までの到着時間が短縮できることを知っていたり、トラック等の見通しを遮る車両が少ないことを知っている場合である。しかしながら、この迂回路は、例え
ば代替ルートの探索条件には合致しないため、ナビゲーション装置の再ルート検索の結果として提示されない。
このケースでは、ユーザが上記迂回路を走行することを選択した場合、ナビゲーション装置は、ユーザが当初のルートから逸脱したと判断し、ルートの再探索を実行してしまう。ナビゲーション装置は、ルート再探索中はルートの表示確認が行えないため、ユーザは選択した迂回路の経路を確認することができない。その結果、このようなケースにおける代替ルートの提示は、ユーザの意図にそぐわない再探索となってしまい、もどかしさや煩わしく感じるといった利便性に対する課題を抱えている。
本発明の課題は、上記した事情に鑑み、利用者が意図的に案内ルートを逸脱した場合でも、利用者の意図に沿った最適な案内ルートを提示することが可能な技術を提供する、ことを目的とする。
上記した本発明の主たる課題を解決するために、情報処理装置は、ルートを探索して案内するナビゲーション機能を有する複数の情報処理装置から走行履歴情報を取得する取得手段と、取得手段で取得した走行履歴情報を走行頻度情報として記憶する走行頻度記憶手段と、複数の情報処理装置のナビゲーション機能及び走行履歴情報に基づくルート逸脱発生情報を取得し、ルート逸脱発生情報を集合知情報として記憶する集合知情報記憶手段と、走行頻度情報と、集合知情報と、ルート逸脱が発生し検知されたユーザのルート逸脱発生情報に基づいて、前記ルート逸脱が発生した地点でのルート逸脱原因を判定する手段と、ルート逸脱原因がユーザの意図的な逸脱によると判定された場合には、ルート逸脱直後の前記ユーザの行動に基づいて再ルート探索条件を選定し、再ルート探索条件によって取得した再ルートを代替ルートとして送信する手段と、を備える。
その結果、本情報処理装置は、利用者の意図を反映した最適な案内ルートの提供が実現できる。
本情報処理装置によれば、利用者が意図的に案内ルートを逸脱した場合でも、利用者の意図に沿った最適な案内ルートを提示する技術が提供できる。
図1は、ナビゲーション・システムを例示する図である。 図2は、本実施形態における情報センターの制御装置の機能構成を例示する図である。 図3は、車載機1のハードウェア構成を例示する図である。 図4は、本実施形態におけるAVN機の制御部の機能構成を例示する図である。 図5−1は、AVN機に表示された案内経路の模式図である。 図5−2は、AVN機に表示された案内経路の模式図である。 図5−3は、AVN機に表示された案内経路の模式図である。 図5−4は、AVN機に表示された案内経路の模式図である。 図6は、本実施例のナビゲーション・システムの全体処理フローを例示する図である。 図7Aは、ユーザ情報DBに格納されるエリア/日時毎の走行頻度/ルート案内利用頻度情報を例示する図である。 図7Bは、判定閾値を例示する図である。 図8Aは、集合知DBに格納される他ユーザのルート逸脱発生頻度情報を例示する図である。 図8Bは、判定閾値を例示する図である。 図9は、ルート逸脱原因の判定を例示する図である。 図10は、ルート逸脱発生原因とルート案内内容との関係を例示する図である。 図11は、ルート逸脱後のユーザ行動に対応する代替ルート選定を例示する図である。 図12は、変形例における車載機(AVN機)のハードウェア構成を例示する図である。 図13は、変形例におけるAVN機の制御部の機能構成を例示する図である。
以下、図面を参照にして、一実施形態に係るナビゲーション・システムについて説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本ナビゲーション・システムは実施の形態の構成には限定されない。
以下、図1から図11の図面を参照して、実施例1に係るナビゲーション・システムを説明する。
<システム構成>
図1に、ナビゲーション・システムの一例を示す。図1は、例えば、車両に搭載される、ナビゲーション機能を備えた車載機1に案内情報を提供するシステムが例示されている。
図1に例示されるナビゲーション・システム10は、車両2に搭載された車載機1と、ネットワーク3を介して車載機1に案内情報を提供するサーバ装置である情報センター4とを含む。本実施例1の情報センター4は、車載機1から利用者の走行履歴情報や案内ルートからの逸脱時に検知したルート逸脱発生情報を収集して統計処理を行う。
情報センター4で処理された各種統計データは、後述するように、ユーザ情報DB(Data Base)43、集合知DB44に格納される。また、情報センター4は、案内ルートか
ら逸脱した車載機1に対し、地図DB45に格納された地図情報に基づいて選定した代替ルートを案内情報として車載機1に配信する。
ここで、情報センター4には、複数の車載機1が接続され得る。また、ネットワーク3は、例えば、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、電話線、専用線、光通信網等の有線又は無線による通信回線を含む。ネットワーク3には、無線中継器、無線基地局等が含まれる。
なお、情報センター4は、情報処理装置の一例である。また、ナビゲーション・システム10は、情報処理システムの一例である。
[情報センター]
図1に示すように、情報センター4は、相互に接続バスに接続された無線通信部41、制御装置42、ユーザ情報DB43、集合知DB44、地図DB45を有するサーバシステムである。各データベース(DB)は、例えば、制御装置42の外部記憶装置、あるいは、ネットワーク3上のデータベース機能を提供する他のサーバの外部記憶装置等に構築される。なお、このようなサーバシステムは、例えば、インターネット上のコンピュータ群であるクラウドの一部を構成するものであってもよい。
無線通信部41は、ネットワーク3とのインターフェースである。無線通信部41は、
車載機1側から送信された各種情報を受信し、案内情報を車載機1に送信する。
制御装置42は、プロセッサ42a、主記憶装置42b、補助記憶装置42cなどを備えるコンピュータである。プロセッサ42aは、制御装置42全体の制御を行う中央演算処理装置であり、補助記憶装置42cに格納された各種プログラムを主記憶装置42bに読み出して実行することで、制御装置としての様々な処理を実行する。補助記憶装置42cに格納された各種プログラムにはOS(Operating System)を含む。OSは、ソフトウェアとハードウェアとの仲介、制御装置42に接続される他の外部装置等とデータのやり取りを行う通信インターフェース、メモリ空間の管理、ファイル管理、プロセスやタスクの管理等を行うソフトウェアである。プロセッサ42aは、例えば、CPU(Central Processing Unit)や、DSP(Digital Signal Processor)等を有するシステムLSI(Large Scale Integration)を含む。主記憶装置42bは、プロセッサ42aによる作業領域が展開される記憶装置である。主記憶装置42bは、例えば、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの半導体メモリを含む。補助記憶装置42cは、上述した各種プログラムや各種データを格納する記憶媒体を備えた記憶装置である。補助記憶装置42cは、EPROM(Erasable Programmable ROM)やハードディスク(Hard Disc Drive)等を含む。
ユーザ情報DB43、集合知DB44には、車載機1から送信された利用者の走行履歴情報、案内ルートから逸脱した時のルート逸脱発生情報に基づいて処理された情報が格納される。地図DB45には、本ナビゲーション・システム10で案内ルートの再探索に使用される地図情報が格納される。地図情報には、主要な施設名、道路データ(各道路のルートや距離等)、地名データ等が含まれる。また、地図情報にはPOI(Point Of Interest)なども含まれる。ユーザ情報DB43、集合知DB44については、詳細を後述す
る。
なお、ユーザ情報DB43は、走行頻度記憶手段の一例である。また、集合知DB44は、集合知情報記憶手段の一例である。
図2に、本実施形態における情報センター4の制御装置42(プロセッサ42a)機能構成を例示する。プロセッサ42aは、各種プログラムを主記憶装置42bに読み出して実行することによって、データ処理部421、ルート逸脱原因判定部422、経路案内方法判断部423、ルート再探索部424、案内情報配信部425、データ受信部426として動作する。
データ処理部421は、例えば、車載機1から通信ユニット121を介して送信された、走行履歴情報をエリア毎、日時毎に集計する。そして、データ処理部421は、例えば、集計された走行履歴情報と所定の閾値との比較を行い、エリア毎、日時毎の分類を行う。そして、エリア毎/日時毎の走行頻度、ルート案内利用頻度等を算出し、ユーザ情報DB43に記録・蓄積する。
また、例えば、データ処理部421は、受信した全ユーザのルート逸脱発生情報を「エリア毎」、「日時毎」に集計する。そしてその結果を所定の閾値に基づいて判定する。判定結果で得られた他ユーザのルート逸脱発生情報を集合知情報として集合知DB44に記録・格納する。データ処理部421の詳細については後述する。なお、データ処理部421は、複数のユーザから送信された走行履歴情報を処理する。
ルート逸脱原因判定部422は、例えば、ユーザ情報DB43、集合知DB44に記録・蓄積された情報に基づいてルート逸脱原因を判定する。ルート逸脱原因判定部422は、例えば、ユーザがルートを逸脱したエリアにおけるユーザの行動履歴や、そのエリアでの他のユーザのルート逸脱発生頻度からルート逸脱原因を判定する。ルート逸脱原因判定
部422の詳細については後述する。
経路案内方法判断部423は、例えば、ルート逸脱原因判定部422で判定された逸脱原因に基づいて、元ルートへの復帰案内を行うか否かを判断する。本実施形態では、例えば、ルート逸脱の原因がユーザの意図的な逸脱によるものと判断できる場合には、経路案内方法判断部423は、ルート逸脱直後のユーザ行動を基に別ルートの探索を行う方法を選択する。そして、情報センター4の制御装置42は、逸脱目的に沿った代替ルート案内
を行う。また、経路案内方法判断部423は、ルート逸脱の原因が、ユーザが意図しないものであると考えられる場合には、従来と同様に元ルートに復帰する復帰案内を行う方法を選択する。なお、経路案内方法判断部423は、ルート逸脱原因毎に判断を行う。経路案内方法判断部423の詳細については後述する。
ルート再探索部424は、経路案内方法判断部423において、ルート逸脱の原因がユーザの意図的な逸脱によるものと判断した場合、例えば、ルート逸脱後のユーザの行動に基づいて、ユーザの傾向に合わせたルート種別(例えば、道路幅が規定以下の狭い抜け道、交通量の少ない道路、車線数の少ない道路等)を選定し、地図DB45に格納された地図情報の探索/代替ルート案内を行う。ルート再探索部424の詳細については後述する。
案内情報配信部425は、例えば、ルート再探索部424で探索されたユーザ行動に基づく代替ルート情報を、無線通信部41を介して車載機1に送信する。車載機1は、通信ユニット121を介して代替ルート情報を受信する。車載機1に受信された代替ルート情報は、ユーザに再ルート案内情報として提示される。
データ受信部426は、車載機1から送信された走行履歴情報、ルート逸脱情報等を、無線通信部41を介して受信する。車載機1から送信された走行履歴情報は、データ処理部421によって前述した統計処理が施され、ユーザ情報DB43、集合知DB44に記録・蓄積される。また、車載機1から送信されたルート逸脱情報は、ルート逸脱原因判定部422によってルート逸脱原因が判定される。情報センター4の制御装置42は、判定されたルート逸脱原因に基づいて、ユーザの行動履歴等に沿った再ルート探索を実行し、その結果を代替ルートとして車載機1へ送信する。
[車載機]
図3に、車載機1のハードウェア構成を例示する。図3は、例えば、車載用オーディオ・ビジュアル・ナビゲーション一体機(以下、「AVN機」という)の車載機1が例示されている。なお、本実施形態の車載機1として、AVN機を用いて以下に説明を行うが、例えば、ナビゲーション機能を備え、情報センター4と走行履歴等のデータ授受が可能であればよい。例えば、ナビゲーション機能を備えた携帯電話、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)等の情報携帯端末であってもよい。また、ナビゲーション機能を備えたノートPC(Personal Computer)、タブレットPC等の情報処理装置であ
ってもよい。このように、車載機1は、AVN機のように多機能機器である必要はなく、単に情報センター4との通信機能及び受信した案内情報等を表示する機能を少なくとも有していれば本発明は成立する。
AVN機1は、制御部101、放送受信部102、ディスク再生部103、ハードディスク(Hard Disk、HD)再生部104、ナビゲーション部105、VICS(Vehicle Information and Communication System)情報受信部106、GPS(Global Positioning System)情報受信部107、分配回路108、画像調整回路109、音声調整回路110、スピーカ111、画像出力部112、表示部113、操作部114、メモリ115、遠隔操作部116、記憶部117、通信ユニット121、等を含む。
制御部101は、AVN機1の各部又は接続された外部機器からの信号、及び利用者(ユーザ)の操作に基づく操作部114からの操作指示信号等を入力し、それら信号に基づきAVN機1の各部、又は、外部機器を統括的に制御する。制御部101は、例えば、マイクロコンピュータ(マイコン)と、このマイコンの処理に利用される周辺回路(ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、インターフェース回路等)を備え、ROM等の周辺回路に記憶されたプログラムに従い動作する。
放送受信部102は、アンテナにより受信された各ラジオ局から発信されるAM又はFMの放送波から、特定の周波数の放送波を選択して受信し、復調してから放送の音声信号を分配回路108に出力する。また、放送受信部102は、アンテナにより受信された各放送局から発信される放送波から、特定の周波数の放送波を受信し、受信した映像信号、音声信号及びデータ信号を分配回路108に出力する。放送受信部102は、同調回路、復調及び復号回路等を備え、制御部101からの制御信号により、オン/オフ、受信周波数等の各種動作が制御される。
ディスク再生部103は、CD(Compact Disc)、MD(Mini Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、及びブルーレイディスク(Blu-ray Disc)などのディスクに記録
されているデータをピックアップにより読込み、読み込んだデータに基づく、音声信号、映像信号を分配回路108に出力する。ディスク再生部103は、光学ピックアップ、ピックアップディスク駆動機構、ピックアップディスク駆動機構の制御回路、読取信号の復号回路等を備え、制御部101からの制御信号により、オン/オフ、読み込み位置等の各種動作が制御される。
HD(ハードディスク)再生部104は、磁気記録媒体であるハードディスクに記録された各種データから所望のデータを読み出し、読み出した画像信号、音声信号又は文字信号等を分配回路108に出力する。ハードディスクには、MP3ファイル等の音楽データやJPEGファイル等の画像データ、ナビゲーション用の地図データ等が記録される。HD再生部104は、読取信号の復号回路等を備え、制御部101からの制御信号によりオン/オフ、読み出すデータ等の各種動作が制御される。なお、ナビゲーションの為に利用される地図情報を記憶する記憶装置(媒体)は、図示しない外部記録媒体再生部に接続される上述の外部記録媒体、ディスク再生部103によって処理される各種ディスク、HD再生部104に接続されるハードディスク等であっても良い。
ナビゲーション部105は、後述する表示部113に表示された地図上に自車位置や目的地までの経路を表示したり、交差点等で音声等により右左折等の進行方向案内を行ったり、VICS情報受信部106から交通情報を受信して表示したり、GPS情報受信部107から自車位置情報を受信して表示したりして、目的地までの経路案内を行う。ナビゲーション部105は、ナビゲーションの為に利用される地図情報を記録するハードディスク、各種演算処理を行うCPU(Central Processing unit)、各種処理のためにデータ
を記憶するRAM(Random Access Memory)等のメモリ115を備える。ナビゲーション部105は、制御部101からの制御信号により、オン/オフ、各種動作が制御される。
VICS情報受信部106は、交通情報通信システム(VICS:Vehicle Information and Communication System)に係る交通情報を受信し、受信した交通情報を出力する。VICS情報受信部106は、交通情報通信システムからのデータを受信する受信機(FM受信機、電波ビーコン受信機、光ビーコン受信機)、受信したデータを復号する復号回路等を備える。GPS情報受信部107は、GPS衛星からのGPS信号に基づき自車位置を検出し、検出した現在位置情報を出力する。GPS情報受信部107は、GPS信号を受信する受信回路、受信したGPS信号に基づき自車位置を算出する演算回路等を備え
る。
分配回路108は、制御部101の制御信号により、出力することが指定された各種ソース(放送受信部102、ディスク再生部103、HD再生部104、及びナビゲーション部105、図示しない外部記録媒体再生部等)の音声信号と画像信号とを画像調整回路109及び音声調整回路110に出力する。分配回路108は、リレーまたはスイッチングトランジスタ等の電子回路で構成されたスイッチ群を備える。
画像調整回路109は、制御部101の制御信号により、入力された画像信号に対し、輝度や色調、コントラストなどを調整し、調整した各画像信号を出力する。画像調整回路109は、画像データを記憶するメモリ、画像データを演算処理するデジタルシグナリングプロセッサ等の演算回路等を備える。画像出力部112は、画像調整回路109から入力された画像信号と、制御部101から表示部113に表示させる表示画像信号とを入力して画像合成等の処理を施し、当該処理を施した画像信号に基づき表示部113を駆動する。画像出力部112は、例えば、演算処理により、画像処理を行う画像用に特化された演算処理回路である画像ASIC、画像処理及び出力用に画像データを記憶するビデオメモリ、画像出力用ビデオメモリに記憶された画像データに基づき表示部113を駆動する画像駆動回路等を備える。
音声調整回路110は、制御部101の制御信号により、入力された音声信号に対し、音量、音声を調整し、調整した音声信号を出力する。音声調整回路110は、音声データを記憶するメモリ、音声データを演算処理するデジタルシグナルプロセッサ等の演算回路、トランジスタ、抵抗、コイル等により構成される増幅又は減衰回路や共振回路等を備える。スピーカ111は、音声調整回路110から出力された音声信号を音声として出力する。
表示部113は、画像出力部112から入力された画像信号に基づき画像を表示する。表示部113は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、冷陰極フラットパネルディスプレイ等である。表示部113は、バックライト、液晶パネル、タッチパネル等を備える。
操作部114は、AVN機1に対して使用者が各種操作を行うための入力部であり、例えばタッチパネル、押釦スイッチ、回転操作スイッチ、ジョイスティック等である。操作部114は、AVN機1に対する使用者による各種操作の操作状態を制御部101に出力する。遠隔操作部116は、例えば、赤外線素子等を備えたリモコンである。遠隔操作部116は、操作部114と同様の機能を有する。
記憶部117は、制御部101による各種処理に必要なデータ及びプログラムを格納すると共に、車両2の走行履歴を記憶、蓄積するデータベース(以下、「走行履歴DB」という)117a、逸脱情報を記憶、蓄積するデータベース(以下、「逸脱履歴DB」という)を有する。
記憶部117は、例えば、RAMやフラッシュROM(フラッシュメモリ)等のメモリ、磁気記録媒体等であるハードディスク等の記憶装置を含むことができる。AVN機1は、例えば各種プログラムの実行を通じて、又は静的に、上記記憶装置における記憶領域に記憶部117を生成する。また、走行履歴DB117a、逸脱履歴DB117bについては後述する。
通信ユニット121は、アンテナに接続された、例えば、DSRC(Dedicated Short Range Communication)、赤外線通信、ブルートゥース(登録商標)等の無線通信のため
の通信インターフェースである。
図4に、本実施形態におけるAVN機1の制御部101に係る機能構成を例示する。AVN機1は、制御部101に相当するマイコン(CPU)が、ROM等の周辺回路に記憶された種々のプログラムを実行することによって、位置情報取得部1001、時刻情報取得部1002、案内経路情報取得部1003、車速情報取得部1004、ルート逸脱検知部1005、データ送信部1006、データ受信部1007として動作する。
位置情報取得部1001は、例えば一定周期毎に、車両2の現在位置(以下、「自車位置」という。緯度、経度などを含む。)に関する情報(自車位置情報)を、GPS情報受信部107を通じて取得する。なお、本実施形態では、AVN機1は車載機であるため、自車位置とAVN機1の位置は一致する。
ここで、自車位置情報の取得間隔は、ナビゲーション・システム10が要求される管理精度、システムの規模、車載機の容量、データベースが構築される情報センター4側の外部記憶装置の容量などによって適正なものを選択できる。
位置情報取得部1001は、取得した自車位置情報を、走行履歴DB117a(移動履歴記憶部に対応)に、車両2の走行履歴(情報処理装置の移動履歴に対応)として記憶、蓄積させる。
走行履歴DB117aには、緯度/経度情報、リンクID(ユーザID)、メッシュID等が含まれる。リンクID(ユーザID)は、予めユーザ毎に対応付けられたユニークな識別情報である。
メッシュIDは、案内ルート逸脱検出時点での地図情報である。メッシュIDは、例えば、ハードディスクに格納されているナビゲーション用の地図データ上において、一定の緯度、経度によって地域を網の目(メッシュ)状に区画したときの各メッシュに割り当てられた固有の番号である。案内ルート逸脱時に取得するメッシュIDは、少なくとも基準地域メッシュである3次メッシュコード(約1km×1km)が望ましく、より望ましくは1/2メッシュ,1/4メッシュ,1/8メッシュコードが含まれることが望ましい。このような1/8メッシュコードは、例えば、****−****−*−*−*で表される番号である。メッシュの大きさ、単位は適宜変更可能である。位置情報取得部1001が取得した自車位置情報は、車両2の走行履歴情報として、順次、走行履歴DB117aに記憶、蓄積される。
時刻情報取得部1002は、位置情報取得部1001で取得した自車位置情報に付与するタイムスタンプを取得する。時刻情報には、西暦,月暦,日暦,時刻情報が含まれる。時刻情報には、時分秒が含まれる。時刻情報取得部1002で取得した時刻情報は、位置情報取得部1001で取得した自車位置情報とともに、車両2の走行履歴情報として、順次、走行履歴DB117aに記憶、蓄積される。
案内経路情報取得部1003は、例えば、利用者がAVN機1のナビゲーション機能を使用して、車両2を走行させた際の目的地情報、経由情報、経路選択情報(例えば、時間優先等)を取得する。また、利用者がAVN機1のナビゲーション機能を使用しなかった場合には、“ルート案内無”等の情報を取得する。案内経路情報取得部1003で取得した案内経路情報は、位置情報取得部1001で取得した自車位置情報とともに、車両2の走行履歴情報として、順次、走行履歴DB117aに記憶、蓄積される。
車速情報取得部1004は、例えば、車両2に搭載された車速センサ等から自車両の速度情報を取得する。車速情報取得部1004で取得した速度情報は、位置情報取得部1001で取得した自車位置情報とともに、車両2の走行履歴情報として、順次、走行履歴DB117aに記憶、蓄積される。
ルート逸脱検知部1005は、車両2がAVN機1で提示された案内経路を走行中に、この案内経路から逸脱したことを検知する。案内経路からの逸脱は、例えば、GPS情報受信部107を通じて取得した自車位置情報と、案内経路の位置情報との比較により行うことができる。ルート逸脱検知部1005は、案内経路からの逸脱を検知すると、位置情報取得部1001、時刻情報取得部1002、案内経路情報取得部1003等に対して所定の通知を行い、ルート逸脱時点での自車位置情報、時刻情報、案内経路情報等を逸脱履歴DB117bに記憶、蓄積する。
データ送信部1006は、例えば一定周期毎に、走行履歴DB117aに記憶、蓄積された情報を、通信ユニット121を介して情報センター4に送信する。情報センター4に送信するタイミングは、例えば、30分毎や2時間毎等のように予め利用者に設定されていた時間間隔でのデータ送信が例示できる。また、時間に限らず、例えば500m毎や2km毎等のように走行距離間隔であってもよい。さらに記憶メモリの容量を考慮して、一定値以上の容量を超える毎にデータ転送を行うとしてもよい。AVN機1と情報センター4の間で、定期的なデータ転送が実行されれば良い。
また、データ送信部1006は、ルート逸脱検知時に、逸脱履歴DB117bに記憶・蓄積した情報を、通信ユニット121を介して情報センター4に送信する。情報センター4に送信するタイミングは、例えば、ルート逸脱検知時から1分毎に送信することが例示できる。また、情報センター4に送信するタイミングは、例えば、30秒毎に取得・蓄積した情報をルート逸脱検知時から5分経過後に送信する等のように予め利用者に設定された時間経過後のデータ送信が例示できる。また、時間に限らず、例えば逸脱地点から500m走行後や2km走行後等のように、逸脱経過後の走行距離であってもよい。
データ受信部1007は、情報センター4の無線通信部41から送信された案内情報を、通信ユニット121を介して受信する。データ受信部1007が受信した案内情報は、例えば、HD再生部104に接続されるハードディスクや記憶部117に記録される。記録された案内情報は、案内ルート逸脱の代替ルートとして表示部113に表示される。
以上のように構成されたAVN機1及び情報センター4を備えることにより、本実施例のナビゲーション・システム10は、設定された案内経路(ルート)を走行時に利用者が意図的に逸脱した場合であっても、利用者の逸脱目的を反映させた最適な案内ルートを再探索し、提示することが可能となる。このような、再ルートの探索について図5−1〜図5−4に例示する説明図により概要を説明する。図5−1〜図5−4は、AVN機1の表示部113に表示された案内経路の模式図である。図5−1〜図5−4に例示された模式図では、上方向が北方位を表し、下方向が南方位を表している。また、図5−1〜図5−4に例示された模式図では、右方向が東方位を表し、左方向が西方位を表している。
図5−1には、AVN機1の表示部113に表示された案内経路R1に沿って、車両を移動している状態が例示されている。図中、M1は、自車位置を示すマーカーであり、矢印方向が進行方向である。なお、図5−1における案内経路R1は、事前に車両の利用者により入力された目的地情報に基づいて提示された最適経路である。利用者はAVN機1の表示部113に表示された案内経路R1に従って、自車両を目的地に移動させている。自車両の進路方向は粗東方向である。自車両の進路方向には、T字路CR1がある。
図5−2には、AVN機1の表示部113に表示された案内経路R1から、自車両が逸脱した状態が例示されている。例えば、表示部113に表示された案内経路R1上に、線路を横切る踏切等が設けられており、利用者は現在時刻から、経路上にある踏切で電車等の通過待ちによる渋滞を予測した場合等である。利用者は、渋滞を回避するために案内経路R1上のT字路CR1を北方位に進路を変更し、AVN機1の表示部113に表示され
た案内経路R1から逸脱する。そして、AVN機1は、GPS情報受信部107等から取得した自車位置情報により、自車両の案内経路R1からのルート逸脱を検知する。
従来では、AVN機1は、案内経路R1からの逸脱を検知すると、例えばメッセージ表示や音声等により、利用者に対して案内経路R1を逸脱したことを通知する。そして、逸脱前に表示していた案内経路R1に復帰するための復帰経路を案内したり、事前に登録された目的地情報や案内経路検索の条件に基づいてルート探索を行い、再ルート提示等を行っていた。また、この他に、利用者に対して新たな目的地情報や案内経路検索のための条件入力を促し、ルート逸脱後の再ルート探索等も行っていた。
これに対し、本実施例のナビゲーション・システム10は、設定された案内経路(ルート)を走行時に利用者が意図的に逸脱した場合であっても、利用者の逸脱目的を反映させた最適な案内ルートを再探索し、提示する。
図5−3には、AVN機1の表示部113に表示された案内経路R1から、自車両が逸脱した後の状態が例示されている。図例は、案内経路R1上の分岐点である、T字路CR1から北方位方向に進路を取り、暫くの間自車両を走行させている状態である。本実施例のナビゲーション・システム10は、AVN機1の表示部113に表示された案内経路R1から逸脱しても暫くの間は逸脱後の利用者の行動を監視する。例えば、逸脱前に表示していた案内経路R1に復帰するための復帰経路を表示したり、事前に登録された目的地情報や案内経路検索の条件に基づく再ルート検索及び表示等は行わない。
本実施例のナビゲーション・システム10は、情報センター4が備えるユーザ情報DB43、集合知DB44に記録・格納された情報に基づいて利用者の逸脱意図を推測する。ここで、案内経路R1から逸脱後の監視期間は、予め利用者により設定された監視時間であってもよい。
また、逸脱検出時に監視タイマ等を起動し、設定された監視タイマ値に基づく自動判定でも良い。さらに、監視期間は、移動距離に基づくものであってもよい。予め車両に搭載される各種センサ情報(例えば、車速センサ等)から移動距離を算出するものであってもよい。また、監視期間は、経路情報に基づくものであってもよい。例えば、逸脱後の車両の進行方向に分岐点(例えば交差路、交差点等)があれば、案内経路逸脱後、次の分岐点に至るまでの移動期間が提示できる。
本実施例のナビゲーション・システム10は、逸脱意図を推測する監視期間として、案内経路R1から逸脱した後の、進行経路上に存在する次の分岐点に至るまでの移動期間を監視期間とすることができる。また、車両に搭載したGPS情報受信部107からの自車位置情報に基づいて監視期間を設けることが可能である。例えば、案内経路R1から逸脱を検知した時点での位置情報を記憶しておき、一定距離の範囲内(例えば、半径1km等)を移動するのに費やす時間を監視期間とすることができる。
図5−4には、AVN機1の表示部113に新たな案内経路R2が表示された状態が例示されている。図例は、AVN機1の表示部113に表示された案内経路R1から、T字路CR1で自車両が逸脱し、前述した監視期間経過後に新たな案内経路R2が提示された状態である。図例では、逸脱前の案内経路R1に継続して、新たな案内経路R2が表示されている。新たな案内経路R2は、自車両の進路上にある分岐点CR2を経由し、粗東方位方向に向かい、さらに分岐点CR3を経由して粗北東方位方向に向かう経路である。
図5−4に提示された案内経路R2は、情報センター4に設けられたユーザ情報DB43、集合知DB44に蓄積した過去の走行履歴や運転傾向等から、導出された経路である。
例えば、本実施例のナビゲーション・システム10は、地図DB45に格納された地図情報等から逸脱前に表示していた案内経路R1上に踏切があることを検知する。そして、
逸脱時の時刻情報、ユーザ情報DB43、集合知DB44に記録・格納された学習・登録情報等に基づき、利用者が電車等の通過待ちによる渋滞を回避する経路を走行する傾向があることを読み出して利用者の逸脱意図を推測する。図5−4に例示された新たな案内経路R2は、このように学習・登録したユーザ情報を基に、蓄積された利用者の運転傾向を分析し、利用者の経路選択傾向を反映した案内経路である。
本実施例のナビゲーション・システム10は、利用者の運転傾向として、渋滞を回避する経路を走行する傾向があると判断する。このため、再提示された案内経路R2では、例えば、線路を横切る分岐点CR3を回避する代替経路を提示する。この経路は、分岐点CR3から線路に沿って粗北東方向に進行する経路である。線路を横切る分岐点CR3では、再び踏み切りによる渋滞が発生すると予測されるからである。
なお、再探索実行後の代替ルートの提示に当っては、図5−4に例示するように、表示部113の画面上に垂れ幕方のONS(On Screen)によるメッセージ通知113Aが可
能である。図例では、画面上に表示したメッセージ通知は、一定時間経過後に画面上から退避させるので、再提示された案内経路の確認に手間取ることはない。なお、このような代替ルートの探索に関するメッセージ通知は、例えば、音声による情報通知であっても良い。
このように、本実施例のナビゲーション・システム10では、案内経路(ルート)を、ユーザが意図的に逸脱した場合であっても、情報センター4に設けられたユーザ情報DB43、集合知DB44に記録・格納された学習・登録情報に基づいて利用者の逸脱意図を推測することができる。その結果、利用者の逸脱目的を反映させた最適な案内ルートが再探索でき、探索結果を代替ルートとして利用者に提示することが可能となる。
次に、図6〜図11を参照して、上述した利用者の意図を反映した再ルート探索の具体的な処理について説明する。なお、以下の説明では、情報センター4とAVN機1とが主体となって再ルート探索を実行する例を説明する。図6に、本実施例のナビゲーション・システム10における全体処理フローを例示する。図6に例示された全体処理フローにおいて、ハッチングされた横向き矢印の上側が、車両に搭載されるAVN機1の処理フローの一例であり、横向き矢印の下側が、情報センター4の処理フローの一例である。
[ユーザの走行履歴情報の取得フロー]
まず、ユーザの走行履歴情報等の取得フローについて説明する。本実施例のAVN機1は、制御部101に相当するマイコン(CPU)が、ROM等の周辺回路に記憶されたプログラムにより、車両情報定期キャッシュを実行する(S1)。ここで、「車両情報」とは、図4に示す、位置情報取得部1001で取得する自車位置情報、時刻情報取得部1002で取得する時刻情報、案内経路情報取得部1003で取得する案内経路情報、車速情報取得部1004で取得する車速情報等である。これらの情報は、予めユーザ毎にユニークに対応付けられたリンクIDと関連付けて走行履歴DB117a,逸脱履歴DB117bに記録・蓄積される。車両情報は、例えば一定周期で走行履歴DB117aに記録・蓄積される。また、逸脱履歴DB117bに記録・蓄積される車両情報は、ルート逸脱検知部1005が案内ルートからの逸脱を検知したタイミングで記録・蓄積が行われる。
AVN機1は、データ送信部1006の実行により、走行履歴DB117a、逸脱履歴117bに記録・蓄積された車両情報を情報センター4にアップロードする(S2)。AVN機1から情報センター4へのアップロードは、例えば、通信ユニット121を介して実行される。車両情報のアップロードのタイミングは、前述したように、例えば、予め設定された時間間隔による一定周期を例示できる。なお、車両情報のアップロードのタイミングは、時間に限定されない。AVN機1が搭載される車両の走行距離でもよいし、記憶メモリの容量を考慮して、一定値以上の容量を超える毎に実行されてもよい。
AVN機1からアップロードされた車両情報は、無線通信部41を通じて情報センター4に受信される。情報センター4の制御装置42(プロセッサ42a)は、主記憶装置42bに実行可能に展開されたプログラムにより、データ受信部426を実行する。車両情報は、データ受信部426の実行により受信される(S3)。
情報センター4の制御装置42は、データ処理部421の実行により、受信した車両情報のデータ分析を行う(S4)。車両情報のデータ分析は、例えば統計処理等によって行われる。データ処理部421は、受信した各ユーザの車両情報を「エリア毎」、「日時毎」に集計する。そしてその結果を所定の閾値に基づいて判定する。判定結果で得られたエリア毎/日時毎の走行頻度/ルート案内利用頻度情報をユーザ情報DB43に記録・格納する。
図7Aに、ユーザ情報DB43に格納されるエリア/日時毎の走行頻度/ルート案内利用頻度情報43aを例示する。また、図7Bに、判定閾値43bを例示する。
図7Aに例示されるエリア/日時毎の走行頻度/ルート案内利用頻度情報43aは、エリア情報、日時情報、走行頻度、ルート案内利用頻度の各フィールドを有する。エリア情報フィールドには、リンクIDと対応付けられた都道府県毎、市町村毎の地域情報が格納される。また、エリア情報フィールドには、都道府県毎、市町村毎の地域情報に対応するメッシュID情報が格納される。本実施例では、「兵庫県神戸市垂水区××付近」といった地域情報、「メッシュID:5614−8501」といった基準地域メッシュである3次メッシュID情報が格納される。地域情報に対応するメッシュID情報は、3次メッシュに限定されない。さらに再分割された1/2メッシュ,1/4メッシュ,1/8メッシュコードが含まれてもよい。また、1次メッシュ、2次メッシュ情報であってもよい。
日時情報フィールドには、平日/休日・祝日、月〜金曜日、月・水、月末等の日情報が格納される。また、早朝/昼間/夜間/深夜等の時間帯情報、さらに時刻を指定した8:00〜10:00、10:00〜12:00、12:00〜14:00・・・といった時間帯情報が格納される。本実施例では、早朝/昼間/夜間といった時間帯情報、平日/休日といった日情報が格納される。
走行頻度フィールドには、図7Bに例示される判定閾値43bによって分類された頻度程度情報が格納される。図7Bに例示される判定基準により、例えば、該当するエリアにおいて、該当日時での規定期間の走行頻度が“**回以上”であれば、走行頻度として“高”に分類する。また、“**〜**回”の範囲であれば、走行頻度として“中”に分類する。“**回以下”であれば走行頻度として“低”に分類する。なお、走行頻度は、3段階に限定されない。さらに細分化し、5段階であってもよい。また、高/低で表される2段階の分類でもよい。本実施例では、走行頻度フィールドには、日時毎に“高”、“低”で表される2段階の頻度程度情報が格納される。
ルート案内利用頻度には、図7Bに例示された判定閾値43bによって分類された頻度程度情報が格納される。図7Bに例示される判定基準により、例えば、該当するエリアにおいて、該当日時での規定期間の走行回数に対するルート案内利用頻度が“**%以上”であれば、ルート案内利用頻度として“高”に分類する。また、“**〜**%”の範囲であれば、ルート案内利用頻度として“中”に分類する。“**%以下”であればルート案内利用頻度として“低”に分類する。なお、ルート案内利用頻度は、3段階に限定されない。さらに細分化し、5段階であってもよい。また、高/低で表される2段階の分類でもよい。本実施例では、ルート案内利用頻度フィールドには、日時毎に“高”、“低”で表される2段階の頻度程度情報が格納される
また、データ処理部421は、受信した全ユーザのルート逸脱発生情報を「エリア毎」、「日時毎」に集計する。そしてその結果を所定の閾値に基づいて判定する。判定結果で得られた他ユーザのルート逸脱発生情報を集合知情報として集合知DB44に記録・格納する。図8Aに、集合知DB44に格納される他ユーザのルート逸脱発生頻度情報44aを例示する。また、図8Bに、判定閾値44bを例示する。
図8Aに例示される集合知DB44に格納される他ユーザのルート逸脱発生頻度情報44aは、エリア情報、日時情報、ルート逸脱頻度の各フィールドを有する。エリア情報フィールドには、リンクIDと対応付けられた都道府県毎、市町村毎の地域情報が格納される。また、エリア情報フィールドには、都道府県毎、市町村毎の地域情報に対応するメッシュID情報が格納される。本実施例では、「兵庫県神戸市垂水区××付近」といった地域情報、「メッシュID:5614−8501」といった基準地域メッシュである3次メッシュID情報が格納される。地域情報に対応するメッシュID情報は、3次メッシュに限定されない。さらに再分割された1/2メッシュ,1/4メッシュ,1/8メッシュコードが含まれてもよい。また、1次メッシュ、2次メッシュ情報であってもよい。
日時情報フィールドには、平日/休日・祝日、月〜金曜日、月・水、月末等の日情報が格納される。また、早朝/昼間/夜間/深夜等の時間帯情報、さらに時刻を指定した8:00〜10:00、10:00〜12:00、12:00〜14:00・・・といった時間帯情報が格納される。本実施例では、早朝/昼間/夜間といった時間帯情報、平日/休日といった日情報が格納される。
ルート逸脱頻度には、図8Bに例示された判定閾値44bにより分類された頻度程度情報が格納される。図8Bに例示される判定基準により、例えば、規定期間の走行回数が“**回以上”であれば、ルート逸脱頻度として“高”に分類する。さらに、規定期間のルート逸脱頻度が“**回/月以上”であり、同時に“規定数以上のユーザで発生”している場合には、そのエリアに不慣れなユーザ等、特定のユーザのみで発生しているわけではないと判断し、ルート逸脱頻度として“高”に分類する。なお、走行頻度は、2段階に限定されない。さらに細分化し、3段階であってもよい。本実施例では、走行頻度フィールドには、日時毎に“高”、“低”で表される2段階の頻度程度情報が格納される。
このように、本実施例のナビゲーション・システム10においては、定期的に複数のユーザの走行履歴を取得する。このため、対象となる地域の交通状況を分析するための統計処理が可能となる。そして、本実施例のナビゲーション・システム10は、取得した複数ユーザの走行履歴に対して、エリア毎、日時毎の統計処理を実行する。このため、地域毎、暦毎、時間帯毎等の交通状況の傾向分析が行える。例えば、特定の経路では通勤時間帯での走行頻度が高くなるといった傾向や、期末等の一定期間では走行頻度が低下する等の傾向が把握できる。
前者の情報からは、例えば、慢性的な通勤渋滞を回避するために特定経路の走行頻度が高まったものと分析できる。後者の情報からは、例えば、期末等に集中する舗装工事等による渋滞や通行規制等のために走行頻度が一時的に低下したものと分析できる。分析精度を向上させるため、例えば、走行履歴に交通情報通信システムから受信した交通情報を対応付けて含めてもよい。渋滞や交通規制等の情報精度が向上する。また、天候情報等を対応付けて走行履歴に含めてもよい。例えば、経路選定に繋がる路面状況や見通し等の走行状況に係る情報量が増えるため、傾向分析に効果がある。
また、本実施例のナビゲーション・システム10において取得する走行履歴は、ユーザ毎にユニークに対応付けられたリンクIDに関連付けたものである。このため、情報センター4は、ユーザ毎に利用する走行経路を把握(学習)することが可能となる。例えば、情報センター4は、特定のリンクIDを有するユーザのよく通る経路等を学習し、走行頻
度が高い走行経路を登録することにより、案内ルートとして提示することができる。
また、情報センター4は、ユーザ毎にユニークに対応付けられたリンクIDに関連付けた走行履歴から、ユーザ毎の走行傾向を把握(学習)することが可能となる。例えば、ルート案内利用時の設定条件として時間を優先し、目的地に早く到着するケースが例示できる。また、複数に提示された案内ルートから、通り慣れた利用回数が高いルートを選択するケースが例示できる。また、複数に提示された案内ルートから、走行に係るトータルコスト(例えば、燃料代/電気代、通行料等)が少ないルートを選択するケースが例示できる。また、複数に提示された案内ルートから、安全なルート(例えば、交通量が少ない、道路幅が広い、見通しが良い、トラック等の大型車両が少ない等)を選択するケースが例示できる。本実施例の情報センター4は、このようなユーザ毎の走行傾向情報をユーザ情報DB43、集合知DB44等で管理することが可能となる。
[ルート逸脱原因判定処理フロー]
次に、ルート逸脱原因判定処理フローについて説明する。本実施例のAVN機1は、制御部101に相当するマイコン(CPU)が、ROM等の周辺回路に記憶されたプログラムにより、ルート逸脱を検知する(S5)。本実施例のAVN機1は、ルート逸脱検知部1005の実行により、自車両2のルート逸脱検知を行う。ルート逸脱の検知は、例えば、GPS情報受信部107を通じて取得した自車位置情報と、案内経路の位置情報との比較により行うことができる。
制御部101は、ルート逸脱検知部1005の実行により、ルート逸脱情報のキャッシュを実行する(S6)。ここで、「ルート逸脱情報」とは、図4に示す、位置情報取得部1001、時刻情報取得部1002、案内経路情報取得部1003で取得する自車位置情報、時刻情報、案内経路情報等である。これらの情報は、予めユーザ毎にユニークに対応付けられたリンクIDに関連付けて逸脱履歴DB117bに記録・蓄積される。逸脱履歴DB117bに記録・蓄積されるルート逸脱情報は、ルート逸脱検知部1005が検知したタイミングで記録・蓄積が行われる。
続いて、制御部101は、ルート逸脱後の定期間車両情報キャッシュを実行する(S7)。ここで、「車両情報」とは、図4に示す、位置情報取得部1001、時刻情報取得部1002、案内経路情報取得部1003、車速情報取得部1004、で取得する自車位置情報、時刻情報、案内経路情報、車速情報等である。これらの情報は、予めユーザ毎にユニークに対応付けられたリンクIDに関連付けて走行履歴DB117aに記録・蓄積される。車両情報は、例えば一定周期のタイミングで走行履歴DB117aに記録・蓄積される。なお、案内経路情報には、目的地、経由地情報が含まれる。
AVN機1は、データ送信部1006の実行により、走行履歴DB117a、逸脱履歴117bに記録・蓄積された車両情報を情報センター4にアップロードする(S8)。A
VN機1から情報センター4へのアップロードは、通信ユニット121を介して実行される。車両情報のアップロードのタイミングは、例えば、予めユーザ等により設定された逸脱後の経過時間が例示できる。なお、車両情報のアップロードのタイミングは、時間に限定されない。逸脱後の、AVN機1が搭載される車両の走行距離でもよい。
AVN機1からアップロードされた車両情報は、無線通信部41を通じて情報センター4に受信される。情報センター4の制御装置42(プロセッサ42a)は、主記憶装置42bに実行可能に展開されたプログラムにより、データ受信部426を実行する。車両情報は、データ受信部426の実行により受信される(S9)。
情報センター4の制御装置42は、ルート逸脱原因判定部422の実行により、AVN
機1からアップロードされた車両情報に基づいてルート逸脱原因の判定を行う(S10)。ルート逸脱原因判定部422は、受信した車両情報、ユーザ情報DB43に格納されたそのエリアでのユーザの行動履歴、集合知DB44に格納された他ユーザのルート逸脱発生頻度等の情報により、ルート逸脱原因として、意図的なルート逸脱であるか、意図せぬルート逸脱であるかを判定する。
まず、ルート逸脱判定部422は、車両情報からユーザIDを取得する。ルート逸脱判定部422は、取得したユーザIDから、ユーザ情報DB43に格納されたエリア/日時毎の走行頻度/ルート案内利用頻度情報43aを取得する。次に、ルート逸脱判定部422は、車両情報から逸脱が発生した自車位置情報、時刻情報、を取得する。そして、ルート逸脱判定部422は、取得した自車位置情報に基づいて、エリア/日時毎の走行頻度/ルート案内利用頻度情報43aの検索を行う。そして、ルート逸脱を検知した自車位置情報が含まれるエリア情報を抽出する。ルート逸脱判定部422は、車両情報から取得した時刻情報から、抽出したエリア情報に関連付けられた日時情報を抽出する。そして、ルート逸脱判定部422は、抽出した日時情報に関連付けられた走行頻度、ルート案内利用頻度を取得する。
次に、ルート逸脱判定部422は、エリア情報に基づいて集合知DB44に格納された他のユーザのルート逸脱発生頻度情報44aを取得する。他のユーザのルート逸脱発生頻度情報44aは、集合知情報として集合知DB44に格納されている。なお、エリア情報は、取得した自車位置情報に基づいて、エリア/日時毎の走行頻度/ルート案内利用頻度情報43aから抽出されたものである。
ルート逸脱判定部422は、日時情報に基づいて、取得した他のユーザのルート逸脱発生頻度情報44aの検索を行う。なお、日時情報は、取得した自車位置情報に基づいて、エリア/日時毎の走行頻度/ルート案内利用頻度情報43aから抽出されたものである。そして、ルート逸脱判定部422は、他のユーザのルート逸脱発生頻度情報44aからルート逸脱を検知した日時情報に関連付けたルート逸脱頻度を抽出する。ルート逸脱が発生したエリア情報における他のユーザの傾向を日時情報毎に判断するためである。
ルート逸脱判定部422は、以上の処理で取得した各種頻度情報からユーザのルート逸脱原因を判定する。ここで、各種頻度情報は、走行頻度、ルート案内利用頻度、ルート逸脱頻度である。走行頻度、ルート案内頻度は、エリア情報に関連付けられたユーザの走行履歴に基づく頻度情報である。ルート案内頻度は、エリア情報に関連付けられた全ユーザの走行履歴に基づく頻度情報である。なお、エリア情報は、ルート逸脱を検知したユーザの自車位置に対応付けられたエリア情報である。
[ルート逸脱原因判定]
図9に、ルート逸脱原因の判定を例示する。図9は、ルート逸脱判定部422で実行される判定処理の例である。図9に例示するように、ルート逸脱判定部422は、走行頻度、ルート案内利用頻度、ルート逸脱頻度に基づいて、ルート逸脱原因を判定する。ルート逸脱判定部422による判定結果は、図9に例示するルート逸脱原因分類テーブル422aとして分類される。
図9に例示された、ルート逸脱原因分類テーブル422aは、ユーザ自身の行動履歴、他のユーザのルート逸脱発生頻度、ルート逸脱原因の各フィールドを有する。ユーザ自身の行動履歴フィールドはさらに、そのエリアでの走行履歴サブフィールド、そのエリアでのルート案内利用頻度サブフィールドを備える。図9のルート逸脱原因分類テーブル422aでは、ユーザ自身の行動履歴フィールド、他のユーザのルート逸脱発生頻度フィールドには、高/低で表される2段階の頻度程度情報が例示されている。そして、ルート逸脱
原因分類テーブル422aのルート逸脱原因フィールドには、2段階に分類されたルート逸脱原因が格納される。分類されたルート逸脱原因は、ユーザ自身の行動履歴フィールドの頻度程度情報と他のユーザのルート逸脱発生頻度フィールドの頻度程度情報に基づく判定結果を2段階に分類したものである。
すなわち、ルート逸脱原因が、ユーザの意図的な逸脱が原因と考えられるものか、ユーザが意図しない原因と考えられるものかの2分類である。なお、図9に例示するルート逸脱原因分類テーブル422aでは、高/低で表される2段階の頻度程度情報をルート逸脱原因の判定に使用しているが、高/低で表される2段階の頻度程度情報に限定されない。例えば、各頻度情報は、頻度程度として、“高”、“中”、“低”の3段階の頻度程度であってもよい。また、図9に例示するルート逸脱原因分類テーブル422aには、走行状態を示すその他の情報が含まれてもよい。その他の情報は、例えば、天候情報、VICS等の規制情報等が例示できる。
図9に例示されたルート逸脱原因の分類について以下に説明する。
まず、ユーザ自身の行動履歴(走行履歴)として、ルート逸脱が発生したそのエリアでの走行頻度が高い場合では、ユーザは、そのエリアの走行に慣れていると判断できる。
この判断に加え、そのエリアでのルート案内利用頻度が低い場合では、ユーザは、ルート案内なしでも走行可能なほど、そのエリアの走行に慣れていると判断できる。
従って、このようなエリアでルート逸脱が発生した原因は、意図的なルート逸脱の可能性が高いと判断できる。つまり、ルート案内なしでも走行可能なほど走行に慣れているエリアで発生したルート逸脱は、ユーザが何らかの目的を持ち自発的にルート案内から逸脱した可能性が高いからである。
なお、ルート逸脱が発生したそのエリアでのユーザの走行頻度が高い場合では、ユーザ自身の行動履歴に比べ、他のユーザのルート逸脱発生頻度の寄与は小さくなる。このため、他のユーザのルート逸脱発生頻度の高/低によらず、意図的なルート逸脱の可能性が高いと判断する。
また、ルート逸脱が発生したそのエリアでの走行頻度が高く、そのエリアでのルート案内利用頻度が高い場合では、ユーザは、ルート案内頻度は多いが、走行回数も多いそのエリアの走行に慣れていると判断できる。
従って、このようなエリアでルート逸脱が発生した原因は、意図的なルート逸脱の可能性が高いと判断できる。ルート案内頻度は多いが、走行回数も多いそのエリアの走行に慣れているユーザのルート逸脱は、ユーザが何らかの目的を持ち、自発的にルート案内から逸脱した可能性が高いからである。
この場合では、ユーザの走行回数が多いため、ユーザ自身の行動履歴に比べ、他のユーザのルート逸脱発生頻度の寄与は小さくなる。このため、他のユーザのルート逸脱発生頻度の高/低によらず、意図的なルート逸脱の可能性が高いと判断する。
次に、ユーザ自身の行動履歴として、ルート逸脱が発生したそのエリアでの走行頻度が低く、そのエリアでのルート案内利用頻度が低い場合では、ユーザは、そのエリアで走り慣れていないと判断できる。
この判断に加え、他のユーザのルート逸脱発生頻度が高い場合には、他のユーザも間違えやすく(ルート逸脱が発生しやすい)、間違えによるルート逸脱発生の可能性が大きいと判断できる。他のユーザのルート逸脱発生頻度が高い場合には、そのルート上にルート逸脱に結びつく要因があると判断できるためである。従って、このようなエリアでルート逸脱が発生した原因は、間違え等の、意図的せぬルート逸脱の可能性が大きいと判断できる。
また、ユーザ自身の行動履歴として、ルート逸脱が発生したそのエリアでの走行頻度が低く、そのエリアでのルート案内利用頻度が低い場合、そして、他のユーザのルート逸脱
発生頻度が低い場合には、次の2通りの原因があると判断できる。
まず、そのエリアでの走行頻度が低く、そのエリアでのルート案内利用頻度が低いことから、ユーザは、そのエリアで走り慣れていないと判断できる。そして、ユーザは、その走り慣れていないエリアを、ルート案内を利用して走行していると判断できる。
そして、この判断に加え、他のユーザのルート逸脱発生頻度が低い場合には、その走り慣れていないエリアは、他のユーザも間違えやすい(ルート逸脱が発生しやすい)エリアであるとは言えないと判断できる。
以上から、ルート逸脱が発生した原因の一つには、例えば間違え等の、意図せぬルート逸脱の可能性があると判断できる。ユーザは、ルート案内を利用ながら走行経験が浅く、不慣れなエリアを走行中にルート逸脱が発生しているからである。
また、ルート逸脱が発生した原因の一つには、間違えによるルート逸脱等でなく、意図的なルート逸脱の可能性があると判断できる。ユーザは、ルート案内を利用しながら、他のユーザも間違えが少ない(例えば、見通しが良い、対向車が少なく走りやすい等)エリアを走行中にルート逸脱が発生しているからである。このようにルート逸脱原因として、2通りの可能性が考えられるケースがある。
このケースでは、ルート逸脱の発生原因を特定するために、例えば、AVN機1の表示部113にメッセージを表示すると共に音声による情報通知等を行うことが可能である。例えば、メッセージ表示及び音声による情報通知内容は、ルート逸脱後のルート再探索処理をユーザに選択させるようにしてもよい。
つまり、ルート逸脱の発生原因がユーザの意図せぬ逸脱に起因する場合であれば、逸脱前のルートに復帰することが提示できる。また、ルート逸脱の発生原因がユーザの意図する逸脱に起因する場合であれば、新たなルートの探索を行うことが提示できる。このように、ユーザが選択可能なメッセージを表示および音声等を用いて通知することにより、ルート逸脱原因として2通りの可能性が考えられるケースであっても、ユーザの意図に沿った最適な案内ルート提示することが可能となる。
なお、上述した例による、逸脱前のルートに復帰するか、新たなルートの探索を行うかの決定は、例えばAVN機1の操作部114が有する操作ボタン等を特定し、該操作ボタン等のよる操作指示を促すことが例示できる。このような決定操作は、例えば、ステアリングに設けられたステアリングスイッチによる決定操作であってもよい。ユーザ操作に係る利便性が向上できる。
次に、ユーザ自身の行動履歴として、ルート逸脱が発生したそのエリアでの走行頻度が低く、そのエリアでのルート案内利用頻度が高い場合では、ユーザは、そのエリアで走り慣れていないと判断できる。例えば、ユーザのそのエリアでの走行は1年に数回程度の利用であるが、その経路を利用する際には、必ずルート案内を利用するケース等を例示できる。
この判断に加え、他のユーザのルート逸脱発生頻度が高い場合には、他のユーザも間違えやすく(ルート逸脱が発生しやすい)、間違えによるルート逸脱発生の可能性が大きいと判断できる。他のユーザのルート逸脱発生頻度が高い場合には、そのルート上にルート逸脱に結びつく要因があると判断できるためである。従って、このようなエリアでルート逸脱が発生した原因は、例えば間違え等の、意図的せぬルート逸脱の可能性が大きいと判断できる。
また、ユーザ自身の行動履歴として、ルート逸脱が発生したそのエリアでの走行頻度が低く、そのエリアでのルート案内利用頻度が高い場合、そして、他のユーザのルート逸脱発生頻度が低い場合には、次の2通りの原因があると判断できる。
まず、そのエリアでの走行頻度が低く、そのエリアでのルート案内利用頻度が高いことから、ユーザは、そのエリアで走り慣れていないと判断できる。そして、ユーザは、その走り慣れていないエリアを、ルート案内を利用して走行していると判断できる。そして、この判断に加え、他のユーザのルート逸脱発生頻度が低い場合には、その走り慣れていな
いエリアは、他のユーザも間違えやすい(ルート逸脱が発生しやすい)エリアであるとは言えないと判断できる。
以上から、ルート逸脱が発生した原因の一つには、例えば間違え等の、意図せぬルート逸脱の可能性があると判断できる。ユーザは、ルート案内を利用ながら走行経験が浅く、不慣れなエリアを走行中にルート逸脱が発生しているからである。
また、ルート逸脱が発生した原因の一つには、間違えによるルート逸脱等でなく、意図的なルート逸脱の可能性があると判断できる。ユーザは、ルート案内を利用しながら、他のユーザも間違えが少ない(例えば、見通しが良い、対向車が少なく走りやすい等)エリアを走行中にルート逸脱が発生しているからである。
また、そのエリアでのルート案内利用頻度が高いことから、ユーザは、例えば、ルート案内以外のルート走行を試すような場合が例示できる。このようにルート逸脱原因として、2通りの可能性が考えられるケースがある。
このケースについても、既述したように、逸脱前のルートに復帰するか、新たなルートの探索を行うかの内容を含んだメッセージ表示および音声による情報通知を行うことにより、対処が可能である。案内ルートから逸脱したユーザは、AVN機1等を介して当該メッセージ通知を受けることにより、ルート逸脱のユーザの意図に沿った再ルート探索が選択できる。ルート逸脱がユーザの意図せぬ逸脱に起因するものであれば、メッセージに従って逸脱前のルートに復帰することを選択することにより、逸脱前のルートに復帰するための再ルート探索が行える。また、ルート逸脱がユーザの意図する逸脱に起因するものであれば、メッセージに従って新たなルートの探索を選択することにより、ユーザの意図に沿った再ルート探索が行える。
以上に説明したように、ルート逸脱判定部422は、ルート逸脱発生時の車両情報、ユーザ情報DB43、集合知DB44に格納された各種頻度情報に基づいてルート逸脱原因の判定を実行する。ユーザ情報DB43に格納された各頻度情報は、そのエリアにおけるユーザの行動履歴を反映したものである。また、集合知DB44に格納された頻度情報は、そのエリアにおける他のユーザの行動履歴を反映したものである。従って、情報センター4の制御装置42は、ルート逸脱判定部422の処理により、ユーザの行動履歴、他のユーザの行動履歴に沿ったルート逸脱原因を判定することができる。なお、ルート逸脱判定部422で判定されたルート逸脱原因は、概ね2通りの可能性に分類することができる。分類の一つは、ユーザの意図的な逸脱による可能性である。そして、分類のもう一つは、ユーザの意図しない逸脱の可能性である。
[再ルート案内処理]
図6に戻り、再ルート案内処理について説明する。再ルート案内処理は、情報センター4の制御装置42で実行される。再ルート案内処理は、ルート逸脱判定部422のルート逸脱原因の判断により、2通りの再ルート案内処理を実行する。すなわち、ルート逸脱原因が、ユーザの意図しない原因により発生したものと判断できる場合の再ルート案内処理と、ユーザの意図的なルート逸脱により発生したものと判断できる場合の再ルート案内処理である。
まず、情報センター4の制御装置42(プロセッサ42a)は、主記憶装置42bに実行可能に展開されたプログラムにより、経路案内方法判断部423を実行する(S11)。経路案内方法判断部423は、ルート逸脱判定部422のルート逸脱原因の判定結果に基づいて元ルートへの復帰案内を行うか否かを判断する。
経路案内方法判断部423は、ユーザの意図しない原因によりルート逸脱が発生したと判断される場合には、従来の処理による元ルートへの復帰案内を行う方法を選択する。既述したように、ユーザの意図しない原因によりルート逸脱が発生したと判断される場合は、ユーザ自身の行動履歴として、そのエリアでの走行頻度が低く、他のユーザのルート逸脱発生頻度が高い場合が例示できる。
ここで、従来の元ルートへの復帰案内方法としては、所定回数による復帰案内通知が例示できる。復帰案内通知後は、ユーザの元ルートへの復帰がない場合では、事前にユーザが探索したルート探索条件に基づいて目的地までのルート再探索を実行することが例示できる。事前にユーザが探索したルート探索条件として、時間優先による推奨ルート探索、一般道路優先による探索が例示できる。なお、復帰案内通知の所定回数は、予め規定された回数であり、システムの規模、性能、仕様等によって規定されてもよい。
また、経路案内方法判断部423は、ユーザの意図的なルート逸脱により、ルート逸脱が発生したと判断される場合には、元ルートへの復帰案内を行わない。ユーザは、何らかの目的を持ってルート逸脱を行ったものと考えられるからである。なお、ユーザの意図的なルート逸脱によりルート逸脱が発生したと判断される場合は、ユーザ自身の行動履歴としてそのエリアでの走行頻度が高い場合が例示できる。経路案内方法判断部423は、ルート逸脱直後の走行状況であるユーザ行動をモニタリング(監視)し、代替ルートの探索を行い、再ルート案内を行う方法を選択する。ここで、モニタリング期間には、予め利用者により設定された監視時間が例示できる。
図10に、ルート逸脱発生原因とルート案内内容との関係を例示する。図10は、経路案内方法判断部423実行される判定処理の一例である。
図6に戻り、次に、情報センター4の制御装置42は、ルート逸脱発生原因がユーザの意図的なルート逸脱にあると判断できる場合には、ルート逸脱後のユーザの行動に基づいて、ユーザの行動傾向に合わせたルート種別の選定を行う。ルート逸脱後のユーザの行動とはルート逸脱直後の走行状況である。情報センター4の制御装置42は、ユーザ行動をモニタリング(監視)することでユーザの行動傾向に合わせたルート種別を選定し、代替ルートとして提示する。
情報センター4の制御装置42(プロセッサ42a)は、主記憶装置42bに実行可能に展開されたプログラムにより、ルート再探索部424を実行する(S12)。ルート再探索部424は、経路案内方法判断部423で判断された経路案内方法に基づいてユーザ行動をモニタリング(監視)し、ルート逸脱直後の走行状況にあわせたルート種別の選定を行う。そして、ルート再探索部424は、選定したルート種別に基づいて代替ルートの検索を行う。
図11に、ルート逸脱後のユーザ行動に対応する代替ルート選定を例示する。図11には、希望ルート一覧テーブル424aが例示されている。図11に例示する希望ルート一覧テーブル424aには、ルート逸脱後のユーザ行動と、ルート逸脱後のユーザ行動に関連付けた代替ルートが提示されている。希望ルート一覧テーブル424aの代替ルートは、ルート再探索部424の実行によって選定処理されたものである。以下、図11に例示された希望ルート一覧テーブル424aに沿って、ルート再探索部424の代替ルートの選定処理を説明する。
図11に例示する希望ルート一覧テーブル424aは、ルート逸脱後のユーザ行動、時間帯、希望ルートの各フィールドを有する。希望ルートは、さらに、最速ルート、安全ルート、静かなルート、景観ルートの各サブフィールドを有する。ルート逸脱後のユーザ行動フィールドには、ルート逸脱後のユーザが走行している道路情報などが格納される。時間帯フィールドには、ルート逸脱検出時の時刻情報に対応する時間帯情報が格納される。希望ルートフィールドには、ルート再探索時の選定条件が格納される。なお、ルート再探索部424で実行される代替ルートの選定は、図11に限定されない。例えば、時間帯フィールドには、「夜間」、「昼間」の2段階の時間帯が例示されているが、「早朝」、「深夜」等を含めた4段階であってもよい。また、「8:00〜10:00」等のように時刻で区切られた時間帯であってもよい。また、ルート再探索時の代替ルートの選定条件として各サブフィールドで例示された4種別のルートが例示されているが、3種別であって
もよい。また、さらに種別を増やし8種別のルートであってもよい。システムの運用規模、性能、仕様等によって適正なものが選択できる。
ルート再探索部424は、例えば、時間帯が夜間/昼間を問わず、ルート逸脱後のユーザ行動として道路幅が規定値以下の細い道も気にせず走行する場合には、最速ルート、静かなルート等を代替ルートとして選定できる。ルート再探索部424は、ルート逸脱後のユーザ行動から、抜け道などの細いルートもお構いなしに走行する傾向を推測し、目的地までの到着時間を優先した最速ルートをルート再探索時の選定条件とすることができる。また、ルート再探索部424は、ルート逸脱後のユーザ行動から、トラック等の大型車が通る頻度が低い静かなルートをルート再探索時の選定条件とすることができる。
ルート再探索部424は、例えば、時間帯が夜間であり、ルート逸脱後のユーザ行動として暗い道も気にせず走行する場合には、最速ルート等を代替ルートとして選定できる。ルート再探索部424は、ルート逸脱後のユーザ行動から、見通しの悪いルートもお構いなしに走行する傾向を推測し、目的地までの到着時間を優先した最速ルートをルート再探索時の選定条件とすることができる。
ルート再探索部424は、例えば、時間帯が夜間/昼間を問わず、ルート逸脱後のユーザ行動として元のルートより交通量が少ない道を走行する場合には、安全ルート、静かなルート、景観ルート等を代替ルートとして選定できる。ルート再探索部424は、ルート逸脱後のユーザ行動から、周囲の状況把握など運転中のストレスが少ないルートを走行する傾向を推測し、走行環境を優先した安全ルートをルート再探索時の選定条件とすることができる。また、ルート再探索部424は、ルート逸脱後のユーザ行動から、トラック等の大型車が通る頻度が低い静かなルートをルート再探索時の選定条件とすることができる。さらに、ルート再探索部424は、ルート逸脱後のユーザ行動から、車窓からの景観が良い景観ルートをルート再探索時の選定条件とすることができる。
ルート再探索部424は、例えば、時間帯が夜間/昼間を問わず、ルート逸脱後のユーザ行動として元のルートより車線数が少ない道を走行する場合には、安全ルート等を代替ルートとして選定できる。ルート再探索部424は、ルート逸脱後のユーザ行動から、周囲の状況把握など運転中のストレスが少ないルートを走行する傾向を推測し、走行環境を優先した安全ルートをルート再探索時の選定条件とすることができる。
ルート再探索部424は、例えば、時間帯が夜間/昼間を問わず、ルート逸脱後のユーザ行動として高速道路から一般道に変更して走行する場合には、安全ルート等を代替ルートとして選定できる。ルート再探索部424は、ルート逸脱後のユーザ行動から、周囲の状況把握など運転中のストレスが少ないルートを走行する傾向を推測し、走行環境を優先した安全ルートをルート再探索時の選定条件とすることができる。
ルート再探索部424は、例えば、時間帯が夜間であり、ルート逸脱後のユーザ行動として有名な若しくは大きなPOI周辺道路(例えば、イルミネーション等で明るい道路)を走行する場合には、安全ルート、景観ルート等を代替ルートとして選定できる。ルート再探索部424は、ルート逸脱後のユーザ行動から、周囲の状況把握など運転中のストレスが少ないルートを走行する傾向を推測し、走行環境を優先した安全ルートをルート再探索時の選定条件とすることができる。また、ルート再探索部424は、ルート逸脱後のユーザ行動から、車窓からの景観が良い景観ルートをルート再探索時の選定条件とすることができる。
ルート再探索部424は、例えば、時間帯が夜間/昼間を問わず、ルート逸脱後のユーザ行動として有名な若しくは大きなPOI周辺道路を避けて走行する場合には、静かなル
ート等を代替ルートとして選定できる。ルート再探索部424は、ルート逸脱後のユーザ行動から、交通量が少なくトラック等の大型車が通る頻度が低い静かなルートをルート再探索時の選定条件とすることができる。
ルート再探索部424は、例えば、時間帯が夜間であり、ルート逸脱後のユーザ行動として規定以上の交通量の道路(例えば、車両のライトで照らされて明るい道等)を走行する場合には、安全ルート等を代替ルートとして選定できる。ルート再探索部424は、ルート逸脱後のユーザ行動から、周囲の状況把握など運転中のストレスが少ないルートを走行する傾向を推測し、走行環境を優先した安全ルートをルート再探索時の選定条件とすることができる。
ルート再探索部424は、例えば、時間帯が夜間/昼間を問わず、ルート逸脱後のユーザ行動として景観に関する口コミ情報・情報タグを持つPOI若しくは周辺道路を走行する場合には、景観ルート等を代替ルートとして選定できる。ルート再探索部424は、ルート逸脱後のユーザ行動から、車窓からの景観が良い景観ルートをルート再探索時の選定条件とすることができる。
このように、情報センター4の制御装置42は、ルート再探索部424を実行することにより、ルート逸脱後のユーザ行動に対応する代替ルートを選定することができる。ルート再探索部424は、ルート逸脱後の走行ルートからユーザの逸脱意図を推測し、ルート再探索時の選定条件とすることができる。その結果、情報センター4の制御装置42は、ユーザの逸脱意図に沿った代替ルートの提示が可能となる。
ルート再探索部424は、ルート逸脱後のユーザの走行ルートから推測された選定条件を探索条件として代替ルートのルート再探索を実行する。ルート再探索部424は、地図DB45に対し、ルート逸脱後のユーザの走行ルートから推測された選定条件を探索条件としてルート再探索を実行する。
以下に、ルート再探索部424で実行されるルート再探索を例示して説明する。
(最速ルート)
ルート再探索部424は、例えば、ルート再探索開始時刻、自車位置情報と目的地情報、経由地情報から、到着時間を最優先にルート再探索を実行する。ルート再探索部424は、例えば、道路幅が狭い、車線数が少ない(例えば、両側1車線等)等の、リンクコストを下げる要因を可能な限り無視してルートの再探索を実行する。
(安全ルート)
ルート再探索部424は、例えば、ルート再探索開始時刻、自車位置情報と目的地情報、経由地情報から、交通量が少ないルートの再探索を実行する。ルート再探索部424は、例えば、地図DB45に対して規定エリア/規定時間以内等の情報を検索する。そして、ルート再探索部424は、例えば、目的地までの経路の車両通過台数、車速情報に基づいてリンクコストを選定する。ルート再探索部424は、選定したリンクコストを探索のためのパラメータとしてルート再探索を実行する。また、ルート再探索部424は、例えば、ルート再探索開始時刻、自車位置情報と目的地情報、経由地情報から、車線数の少ないルートの再探索を実行する。ルート再探索部424は、例えば、ルート再探索開始時刻、自車位置情報と目的地情報、経由地情報から、規定エリアの道路情報を選別する。そして、ルート再探索部424は、例えば、道路情報から車線数を選別し、選定条件に合う道路のリンクコストの重み付けを高くする。一例として、片側1車線以上2車線以下の道路はリンクコストを低くし、ルート再探索で選ばれ易くすること等が例示できる。ルート再探索部424は、上述したリンクコストを探索のためのパラメータとしてルート再探索を実行する。
(静かなルート)
ルート再探索部424は、例えば、ルート再探索開始時刻、自車位置情報と目的地情報、経由地情報から、静かなルートの再探索を実行する。ルート再探索部424は、例えば、地図DB45から、規定エリア内の道路リンク情報、POI情報を取得する。そして、ルート再探索部424は、例えば、道路リンク情報のリンク内滞在車両数(例えば、各車両からアップロードされる情報から集計)、リンク通過速度(例えば、各車両の車速アップロード情報をもとに集計)より、交通量が少ない(特に大型車等)道路のリンクコストの重み付けを高くする。また、ルート再探索部424は、例えばPOI情報に基づいて、POIが少ない、大型POIが少ない(人が集まりにくい)道路のリンクコストの重み付けを高くする。ルート再探索部424は、上述したリンクコストを探索のためのパラメータとしてルート再探索を実行する。
(景観ルート)
ルート再探索部424は、例えば、ルート再探索開始時刻、自車位置情報と目的地情報、経由地情報から、景観ルートの再探索を実行する。ルート再探索部424は、例えば、地図DB45から、規定エリア内のPOI情報を取得する。ルート再探索部424は、取得したPOI情報から、例えば、「景観」に関するタグ情報(例えば、口コミ等により付与されるPOI付属情報)を持ったPOIを検索する。ルート再探索部424は、例えば、「景観」に関するタグ情報と時刻情報から、POIのルート探索コストに重み付けを施す。例として、ルート再探索部424は、例えば、夜間の「イルミネーション」に関する景観情報タグを持つPOIの重み付けを高くすることが例示できる。また、逆に、ルート再探索部424は、昼間の重み付け係数を低くすることが例示できる。また、ルート再探索部424は、例えば、夜間の「イルミネーション」に関する景観情報タグを持つPOIであっても、ルート再探索時刻がその情報タグの有効期限外である場合は重み付け係数を「0」とすることが例示できる。例えば、ライトアップ時間が17:00〜23:00のPOIに対して、24:00にルート再探索を行った場合が該当する。ルート再探索部424は、上述したリンクコストを探索のためのパラメータとしてルート再探索を実行する。
以上に説明したように、情報センター4の制御装置42は、ルート再探索部424を実行することにより、ルート逸脱後のユーザ行動に対応する代替ルートを選定することができる。そして、ルート逸脱後のユーザ行動に対応して探索された代替ルートは、案内情報としてAVN機1に配信される。情報センター4の制御装置42は、主記憶装置42bに実行可能に展開されたプログラムにより、案内情報配信部425を実行する(S12)。情報センター4の制御装置42は、案内情報配信部425により、AVN機1に対して探索された代替ルートを配信する。案内情報配信部425は、ルート再探索部424で探索された代替ルートを案内情報として無線通信部41を介してAVN機1に送信する。
尚、車載機であるAVN機1は、通信ユニット121を介して送信された案内情報(代替ルート)を受信する。AVN機1に受信された案内情報は、代替ルートとしてAVN機1が備える表示部113を通じてユーザに提示される。
このように、本実施形態のナビゲーション・システム10では、ルート逸脱が発生すると、ルート逸脱の原因判定を行うことができる。そして、本実施形態のナビゲーション・システム10では、ルート逸脱原因に応じてルート逸脱後の再ルート提示が可能となる。本実施形態のナビゲーション・システム10では、ルート逸脱が、ユーザの意図的な逸脱であると判断した場合には、ユーザの逸脱目的に応じた代替ルートが提示できる。
<変形例>
本実施形態のナビゲーション・システム10では、情報センター4でデータ逸脱原因判
定、経路案内方法判断、ルート再探索を行い、案内情報配信部425を介して選定された代替ルートを車載機1に送信している。これに対し、例えば、ルート案内利用時にユーザ情報DB43、集合知DB44に蓄積・格納された各種頻度情報を取得しておくことが可能である。つまり、ユーザがルート案内の利用時に、目的地情報、経由地情報等を入力するタイミングで、情報センター4にアクセスし、当該ユーザのユーザID、目的地・経由地を含むエリア情報等に関連付けた走行頻度情報を取得する。また、同じタイミングで、目的地・経由地を含むエリア情報に関連付けたルート逸脱発生頻度情報を取得する。そして、ルート逸脱が発生した場合には、車載機1において取得した各種頻度情報に基づいてルート逸脱原因の判定を行うことが可能である。図12に、変形例における車載機(AVN機)1のハードウェア構成を例示する。また、図13に、変形例における車載機(AVN機)1の制御部の機能構成を例示する。
図12に例示される、変形例における車載機(AVN機)1のハードウェア構成において、記憶部117は、エリア別走行履歴DB117c、エリア別ルート逸脱頻度DB117dを備える。エリア別走行履歴DB117cには、情報センター4から送信されたエリア/日時毎の走行頻度/ルート案内利用頻度情報43aが格納される。なお、車載機1は、目的地情報、経由地情報を予め取得しているため、エリア別走行履歴DB117cに格納される情報は、目的地、経由地を含むエリアに対応付けて抽出されたたエリア/日時毎の走行頻度/ルート案内利用頻度情報43aであってもよい。また、エリア別ルート逸脱頻度DB117dには、情報センター4から送信された他ユーザのルート逸脱発生頻度情報44aが格納される。なお、車載機1は、目的地情報、経由地情報を予め取得しているため、エリア別ルート逸脱頻度DB117dに格納される情報は、目的地、経由地を含むエリアに対応付けて抽出された他ユーザのルート逸脱発生頻度情報44aであってもよい。このように、目的地、経由地を含むエリア情報に合わせてデータの抽出を行うことにより、記憶部117は、エリア別走行履歴DB117c、エリア別ルート逸脱頻度DB117dの記憶容量として大容量の記憶領域を持たずともよい。また、予め目的地、経由地を含むエリア情報に対応付けて抽出された頻度情報であるため、ルート逸脱原因判定時の制御部101への処理負荷を軽減することができる。その結果、制御部101は、ルート逸脱原因判定時のレスポンス能力を高めることができる。
なお、エリア別走行履歴DB117cは、走行履歴情報に基づく走行頻度情報を記憶する手段の一例である。また、エリア別ルート逸脱頻度DB117dは、集合知情報を取得して記憶する記憶手段の一例である。
図13に例示される、変形例における車載機(AVN機)1の制御部の機能構成において、制御部101は、実施例1で説明した機能構成に加え、ルート逸脱原因判定部1008、経路案内方法判断部1009、ルート再探索部1010を備える。変形例におけるルート逸脱原因判定部1008は、実施例1のルート逸脱原因判定部422と同様の処理を実行する。また、変形例における経路案内方法判断部1009は、実施例1の経路案内方法判断部423と同様の処理を実行する。また、変形例におけるルート再探索部1010は、実施例1のルート再探索部424と同様の処理を実行する。
このように、実施例1で情報センター4が有するルート逸脱原因判定部422、経路案内方法判断部423、ルート再探索部424の機能を車載機1に含めることにより実施例1と同等の効果を奏することができる。車載機1は、ルート逸脱原因の判定機能を有するため、自車両のルート逸脱発生時点で速やかにルート逸脱原因判定が行える。その結果、変形例での車載機1は、速やかに再ルート探索を行えるので、ルート逸脱後の代替ルート提示のレスポンスが向上するという効果を奏することができる。また、変形例の車載機1は、ルート案内利用時に取得した他ユーザのルート逸脱頻度情報等に基づき、予め、ルート案内上にルート逸脱発生頻度が高い地点を表示しておくことも可能となる。
(その他)
《コンピュータが読み取り可能な記録媒体》
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記いずれかの機能を実現させるプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録することができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R/W、DVD、ブルーレイディスク、DAT、8mmテープ、フラッシュメモリなどのメモリカード等がある。また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスクやROM(リードオンリーメモリ)等がある。
1 車載機
2 車両
3 ネットワーク
4 情報センター
10 ナビゲーション・システム
41 無線通信部
42 制御装置
43 ユーザ情報DB
44 集合知DB
45 地図情報DB
101 制御部
117 記憶部
121 通信ユニット
421 データ処理部
422 ルート逸脱原因判定部
423 経路案内方法判断部
424 ルート再探索部
425 案内情報配信部
426 データ受信部
1001 位置情報取得部
1002 時刻情報取得部
1003 案内経路情報取得部
1004 車速情報取得部
1005 ルート逸脱検知部
1006 データ送信部
1007 データ受信部
1008 ルート逸脱原因判定部
1009 経路案内方法判断部
1010 ルート再探索部

Claims (7)

  1. ルートを探索して案内するナビゲーション機能を有する複数の情報処理装置から走行履歴情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段で取得した走行履歴情報を走行頻度情報として記憶する走行頻度記憶手段と、
    前記複数の情報処理装置のナビゲーション機能及び走行履歴情報に基づくルート逸脱発生情報を取得し、前記ルート逸脱発生情報を集合知情報として記憶する集合知情報記憶手段と、
    前記走行頻度情報と、前記集合知情報と、ルート逸脱が発生し検知されたユーザのルート逸脱発生情報に基づいて、前記ルート逸脱が発生した地点でのルート逸脱原因を判定する手段と、
    前記ルート逸脱原因が前記ユーザの意図的な逸脱によると判定された場合には、ルート逸脱直後の前記ユーザの行動に基づいて再ルート探索条件を選定し、前記再ルート探索条件によって取得した再ルートを代替ルートとして送信する手段と、
    を備えた情報処理装置。
  2. 前記ルート逸脱原因が前記ユーザの意図的な逸脱によると判定された場合には、前記ルート逸脱直後の前記ユーザの行動に基づいて再ルート探索条件を選定するための監視期間を含む、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記ルート逸脱原因を判定する手段は、さらに前記ユーザの意図しない逸脱による逸脱原因を判定することを含み、
    前記ルート逸脱原因が前記ユーザの意図しない逸脱によると判定された場合には、逸脱前のルートに復帰する案内を行うと共に、前記案内後に前記逸脱前のルートに復帰しない場合には、事前に前記ユーザが入力したルート探索条件を再ルート探索条件とする手段を備える、請求項1又は請求項2の何れか一項に記載の情報処理装置。
  4. ルートを探索して案内するナビゲーション機能を有する複数の情報処理装置から取得した走行履歴情報に基づく走行頻度情報を取得して記憶する記憶手段と、
    前記複数の情報処理装置のナビゲーション機能及び走行履歴情報から取得したルート逸脱発生情報に基づく集合知情報を取得して記憶する記憶手段と、
    前記走行頻度情報と、前記集合知情報と、ルート逸脱が発生し検知された自車両のルート逸脱発生情報とに基づいて、前記ルート逸脱が発生した地点でのルート逸脱原因を判定する手段と、
    前記ルート逸脱原因が前記自車両を操作するユーザの意図的な逸脱によると判定された場合には、ルート逸脱直後の前記自車両を操作するユーザの行動に基づいて再ルート探索条件を選定し、前記再ルート探索条件によって取得した再ルートを代替ルートとして提示する手段と、
    を備えた車載機。
  5. 情報処理装置に、
    ルートを探索して案内するナビゲーション機能を有する複数の情報処理装置から走行履歴情報を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップで取得した走行履歴情報を走行頻度情報として記憶する走行頻度記憶ステップと、
    前記複数の情報処理装置のナビゲーション機能及び走行履歴情報に基づくルート逸脱発生情報を取得し、前記ルート逸脱発生情報を集合知情報として記憶する集合知情報記憶ステップと、
    前記走行頻度情報と、前記集合知情報と、ルート逸脱が発生し検知されたユーザのルー
    ト逸脱発生情報に基づいて、前記ルート逸脱が発生した地点でのルート逸脱原因を判定するステップと、
    前記ルート逸脱原因が前記ユーザの意図的な逸脱によると判定された場合には、ルート逸脱直後の前記ユーザの行動に基づいて再ルート探索条件を選定し、前記再ルート探索条件によって取得した再ルートを代替ルートとして送信するステップと、
    を実行させるプログラム。
  6. 複数の車載機と通信可能な情報処理装置を備える情報処理システムであって、
    前記情報処理装置は、
    ルートを探索して案内するナビゲーション機能を有する複数の情報処理装置から走行履歴情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段で取得した走行履歴情報を走行頻度情報として記憶する走行頻度記憶手段と、
    前記複数の情報処理装置のナビゲーション機能及び走行履歴情報に基づくルート逸脱発生情報を取得し、前記ルート逸脱発生情報を集合知情報として記憶する集合知情報記憶手段と、
    前記走行頻度情報と、前記集合知情報と、ルート逸脱が発生し検知されたユーザのルート逸脱発生情報に基づいて、前記ルート逸脱が発生した地点での位置情報が含まれる地域におけるルート逸脱原因を判定する手段と、
    前記ルート逸脱原因が前記ユーザの意図的な逸脱によると判定された場合には、ルート逸脱直後の前記ユーザの行動に基づいて再ルート探索条件を選定し、前記再ルート探索条件によって取得した再ルートを代替ルートとして送信する手段と、
    を備えることを特徴とする情報処理システム。
  7. 目的地までの経路を探索する経路探索手段と、
    車両の走行履歴情報を記憶する走行履歴情報記憶手段と、
    走行履歴情報に基づいて算出された走行頻度情報を記憶する走行頻度情報記憶手段と、
    前記経路探索手段で探索された経路情報と前記走行履歴情報記憶手段に記憶された走行履歴情報に基づいて経路の逸脱と判定された経路逸脱情報を記憶する経路逸脱情報記憶手段と、
    前記走行頻度情報記憶手段に記憶された走行頻度情報と、経路逸脱情報記憶手段に記憶された経路逸脱情報に基づいて経路の逸脱原因を判定する経路逸脱原因判定手段と、
    前記経路逸脱原因判定手段による判定の結果、ルート逸脱原因がユーザの意図的な逸脱によると判定された場合には、ユーザの走行履歴に基づいて経路を再探索する再探索手段と、
    を備えることを特徴とする車載端末。
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