JP4572479B2 - ナビゲーション装置及びナビゲーションプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナビゲーション装置及びナビゲーションプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等の車両に搭載されたナビゲーション装置においては、運転者等の操作者が所定の入力部を操作して目的地を設定すると、該目的地、及び現在位置検出処理部によって検出された車両の現在位置に基づいて、該現在位置から目的地までの経路が探索され、探索された経路が案内される。この場合、前記現在位置から目的地までの距離が最短となるように経路を探索したり、所要時間が最短となるように経路を探索するようになっている。
【0003】
しかし、交通量の増加に伴って渋滞が多発するようになり、道路地図データに基づいて所要時間が最短となるように探索された経路を利用すると渋滞に巻き込まれ、却って時間がかかってしまうという問題が発生している。
【0004】
そこで、該問題を解決するために、道路の渋滞情報を受信して渋滞区間を避けた経路を探索することができるようにするシステムが提供されている。
【0005】
例えば、VICSと称される道路交通情報通信システムにおいては、警察、日本道路公団等の交通管制システムの情報を収集して、道路の渋滞に関する道路交通情報を作成し、これを電波ビーコン、FM多重放送等の通信手段によって、ナビゲーション装置に送信するようになっている。そして、前記道路交通情報を受信した車両用ナビゲーション装置は、前記道路交通情報に基づいて、渋滞区間を避けた経路を探索するようになっている。
【0006】
これにより、車両の運転者は、渋滞区間を避けることができるので、目的地に到達するのに要する時間を短縮することができる。また、渋滞区間への車両の流入が抑制されるので、道路交通が円滑になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の道路交通情報通信システムにおいては、警察、日本道路公団等の交通管制システムの情報を収集して、道路の渋滞に関する道路交通情報を作成して、ナビゲーション装置に送信するようになっているので、情報受信手段を備えていないナビゲーション装置の場合、前記道路交通情報を利用して渋滞区間を避けた経路を探索することができなかった。
【0008】
また、現時点で発生している渋滞の情報を作成して送信するだけであって、渋滞の発生を予測して渋滞の情報を作成して送信することができなかったので、前記ナビゲーション装置は、情報受信手段を備えていても、渋滞の発生が予想される領域を避けて経路を探索して設定することができなかった。例えば、鉄道の駅の周辺や大型商業センターの駐車場周辺は、特定の時間帯に高い確率で渋滞が発生することが予想される。
【0009】
しかしながら、前記道路交通情報通信システムにおいて送信される渋滞の情報には、このような領域で予想される渋滞が含まれていない。したがって、このような情報に基づいて探索され経路は、車両の運転者のニーズを満足させることができなかった。
【0010】
さらに、従来のナビゲーション装置は地図情報に基づいて、特定の施設を検索する機能を有し、特定の駐車場のような操作者が所望する施設を検索することはできるが、駐車場が集中している地区のような特定の施設が多数存在する領域を検索することができなかった。
【0011】
本発明は、前記従来のナビゲーション装置の問題点を解決して、地図情報に基づいて特定の施設のある領域を検索するとともに、該領域に基づいて経路を探索することによって、道路交通情報を利用することなく渋滞区間を避けた経路を探索することができ、渋滞の発生が予想される領域を避けたり、必要な施設の集中する領域を通過することが可能な経路を探索することができるナビゲーション装置及びナビゲーションプログラムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明のナビゲーション装置においては、目的地までの経路を探索コストを用いて探索するナビゲーション装置において、特定施設に関する情報を格納する地図情報格納手段と、該地図情報格納手段にアクセスして前記特定施設を検索し、該特定施設が集中する領域を特定施設集中領域として設定する検索手段と、前記特定施設集中領域内の探索コストを上げて経路を探索する探索手段とを有する。
【0013】
本発明の他のナビゲーション装置においては、さらに、前記特定施設はその存在によって渋滞が発生することが予想される施設であり、前記特定施設集中領域は予想渋滞領域である。
【0015】
本発明の更に他のナビゲーション装置においては、さらに、前記特定施設は駐車場である。
【0016】
本発明の更に他のナビゲーション装置においては、さらに、前記検索手段は前記探索手段が探索した経路に沿って前記特定施設集中領域を設定し、前記探索手段は前記特定施設集中領域内の探索コストを下げて経路を探索する。
【0017】
本発明の更に他のナビゲーション装置においては、さらに、前記ナビゲーション装置は、前記特定施設集中領域を表示画面に表示させる表示制御手段を有する。
【0019】
本発明のナビゲーションプログラムにおいては、目的地までの経路を探索コストを用いて探索するナビゲーションのためにコンピュータを、特定施設に関する情報を格納する地図情報格納手段、該地図情報格納手段にアクセスして前記特定施設を検索し、該特定施設が集中する領域を特定施設集中領域として設定する検索手段、及び、前記特定施設集中領域内の探索コストを上げて経路を探索する探索手段として機能させる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
図2は本発明の第1の実施の形態におけるナビゲーション装置の概念図、図3は本発明の第1の実施の形態におけるナビゲーション装置の機能を示す図である。
【0023】
図において、14はコンピュータとしてのナビゲーション装置であり、該ナビゲーション装置14は、現在位置を検出する現在位置検出処理部15、道路データ等が記録された記録媒体としてのデータ記録部16、入力された情報に基づいて、ナビゲーション処理等の各種の演算処理を行うナビゲーション処理部17、入力部34、表示部35、音声入力部36、音声出力部37及び通信部38を有し、前記ナビゲーション処理部17に車速センサ41が接続される。
【0024】
そして、前記現在位置検出処理部15は、GPS(Global Positioning System)21、地磁気センサ22、距離センサ23、ステアリングセンサ24、ビーコンセンサ25、ジャイロセンサ26、図示されない高度計等から成る。なお、前記GPS21、地磁気センサ22、距離センサ23、ステアリングセンサ24、ビーコンセンサ25、ジャイロセンサ26、高度計等の中のいくつかは、製造コスト等の観点から、適宜省略することもできる。
【0025】
前記GPS21は、人工衛星によって発生させられた電波を受信することによって地球上における現在位置を検出し、前記地磁気センサ22は、地磁気を測定することによって車両が向いている方位を検出し、前記距離センサ23は、道路上の所定の位置間の距離等を検出する。前記距離センサ23としては、例えば、図示されない車輪の回転数を測定し、該回転数に基づいて距離を検出するもの、加速度を測定し、該加速度を2回積分して距離を検出するもの等を使用することができる。
【0026】
また、前記ステアリングセンサ24は、舵(だ)角を検出し、前記ステアリングセンサ24としては、例えば、図示されないステアリングホイールの回転部に取り付けられた光学的な回転センサ、回転抵抗センサ、車輪に取り付けられた角度センサ等が使用される。
【0027】
そして、前記ビーコンセンサ25は、道路に沿って配設されたビーコンからの位置情報を受信して現在位置を検出する。前記ジャイロセンサ26は、車両の回転角速度、すなわち、旋回角を検出し、前記ジャイロセンサ26としては、例えば、ガスレートジャイロ、振動ジャイロ等が使用される。そして、前記ジャイロセンサ26によって検出された旋回角を積分することによって、車両が向いている方位を検出することができる。
【0028】
なお、前記GPS21及びビーコンセンサ25は、それぞれ単独で現在位置を検出することができる。そして、距離センサ23によって検出された距離と、地磁気センサ22及びジャイロセンサ26によって検出された方位とを組み合わせることによって現在位置を検出することもできる。また、距離センサ23によって検出された距離と、ステアリングセンサ24によって検出された舵角とを組み合わせることによって現在位置を検出することもできる。
【0029】
前記データ記録部16は、地図データファイル、交差点データファイル、ノードデータファイル、道路データファイル、写真データファイル、及び各地域のホテル、ガソリンスタンド、観光地案内等の施設の情報が記録された施設情報データファイルから成るデータベースを備える。そして、前記データ記録部16には、経路を探索するためのデータの他、前記表示部35の画面に、探索された経路に沿って案内図を表示したり、交差点又は経路における特徴的な写真、コマ図等を表示したり、次の交差点までの距離、次の交差点における進行方向等を表示したり、他の案内情報を表示したりするための各種のデータが記録される。なお、前記データ記録部16には、所定の情報を音声出力部37によって出力するための各種のデータも記録される。
【0030】
ところで、前記交差点データファイルには各交差点に関する交差点データが、ノードデータファイルにはノード点に関するノードデータが、道路データファイルには道路に関する道路データがそれぞれ記録され、前記交差点データ、ノードデータ及び道路データによって道路状況が画面に表示される。なお、前記ノードデータは、前記地図データファイルに記録された地図データにおける少なくとも道路の位置及び形状を構成するものであり、実際の道路の分岐点(交差点、T字路等を含む)、ノード点、及び各ノード点間を連結するリンクを示すデータから成る。また、前記ノード点は、少なくとも道路の屈曲点の位置を示す。
【0031】
そして、前記道路データによって、道路自体については、幅員、勾(こう)配、カント、バンク、路面の状態、道路の車線数、車線数の減少する地点、幅員の狭くなる地点等が、コーナについては、曲率半径、交差点、T字路、コーナの入口等が、道路属性については、踏切、高速道路出入口ランプウェイ、高速道路の料金所、降坂路、登坂路、道路種別(国道、一般道、高速道等)等がそれぞれ構成される。
【0032】
また、前記ナビゲーション処理部17は、ナビゲーション装置14の全体の制御を行うCPU31、該CPU31が各種の演算処理を行うに当たりワーキングメモリとして使用されるRAM32、及び、制御プログラムの他、目的地までの経路の探索、経路中の走行案内、特定区間の決定等を行うための各種のプログラムが記録された記録媒体としてのROM33から成るとともに、前記ナビゲーション処理部17に、前記入力部34、表示部35、音声入力部36、音声出力部37及び通信部38が接続される。なお、前記音声入力部36、音声出力部37及び通信部38の中のいくつかは、製造コスト等の観点から、適宜省略することもできる。
【0033】
ここで、前記プログラムには、目的地までの経路を探索コストを用いて探索するナビゲーションのためにコンピュータを、特定施設に関する情報を格納する地図情報格納手段、該地図情報格納手段にアクセスして前記特定施設を検索し、該特定施設が集中する領域を特定施設集中領域として設定する検索手段、及び、前記特定施設集中領域内の探索コストを変更して経路を探索する探索手段として機能させるナビゲーションプログラム、並びに、ナビゲーションのためにコンピュータを、特定施設に関する情報を格納する地図情報格納手段、該地図情報格納手段にアクセスして周辺施設を検索するとともに、該周辺施設について前記特定施設を検索し、該特定施設が集中する領域を特定施設集中領域として設定する検索手段と、複数の前記周辺施設及び該周辺施設のそれぞれに対応する前記特定施設集中領域内の特定施設集中度を表示させる表示制御手段として機能させるナビゲーションプログラムも含まれる。また、前記ナビゲーションプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、半導体メモリだけでなく、磁気テープ、磁気ディスク、フロッピーディスク、磁気ドラム、CD−ROM、MD、DVD−ROM、光ディスク、MO、ICカード、光カード、メモリカード等あらゆる形態の記録媒体を含むものである。
【0034】
なお、前記データ記録部16及びROM33は、図示されない磁気コア、半導体メモリ等によって構成される。また、前記データ記録部16及びROM33として、磁気テープ、磁気ディスク、フロッピーディスク、磁気ドラム、CD−ROM、MD、DVD−ROM、光ディスク、MO、ICカード、光カード、メモリカード等の各種の記憶媒体を使用することもできる。該記憶媒体は、ナビゲーション装置14にあらかじめ据付られたものであってもよく、運転者等によって適宜交換可能なものであってもよい。
【0035】
本実施の形態においては、前記ROM33に各種のプログラムが記録され、前記データ記録部16に各種のデータが記録されるようになっているが、プログラム及びデータを同じ外部記憶媒体に記録することもできる。この場合、例えば、前記ナビゲーション処理部17に図示されないフラッシュメモリを配設し、前記外部記憶媒体から前記プログラム及びデータを読み出してフラッシュメモリに書き込むこともできる。したがって、外部記憶媒体を交換することによって前記プログラム及びデータを更新することができる。また、図示されない自動変速機制御装置の制御プログラム等も前記外部記憶媒体に記録させることができる。このように、各種の記憶媒体に記録されたプログラムを起動し、データに基づいて各種の処理を行うことができる。なお、前記外部記憶媒体は、磁気テープ、磁気ディスク、フロッピーディスク、磁気ドラム、CD−ROM、MD、DVD−ROM、光ディスク、MO、ICカード、光カード、メモリカード等いかなる種類のものであってもよい。
【0036】
さらに、前記通信部38は、FM送信装置、電話回線、インターネット、携帯電話網等との間で各種のデータの送受信を行うためのものであり、例えば、図示されない情報センサ等によって受信した渋滞等の道路情報、交通事故情報、GPS21の検出誤差を検出するD−GPS情報等の各種のデータを受信する。なお、本発明の機能を実現するためのプログラム及びデータの少なくとも一部を前記通信部38によって受信し、フラッシュメモリ等に記録することもできる。
【0037】
そして、前記入力部34は、走行開始時の位置を修正したり、目的地を入力したりするためのものであり、表示部35の画面に表示された操作キー、操作メニュー等の操作スイッチから成るものであることが望ましい。したがって、通常のタッチパネルのように該操作スイッチを押す(タッチする)ことによって、入力を行うことができる。なお、入力部34として、表示部35と別に配設されたキーボード、マウス、バーコードリーダ、ライトペン、遠隔操作用のリモートコントロール装置等を使用することもできる。
【0038】
そして、前記表示部35には、操作案内、操作メニュー、操作キーの案内、現在位置から目的地までの経路、該経路に沿った案内情報等が表示される。前記表示部35としては、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、フロントガラスにホログラムを投影するホログラム装置等を使用することができる。
【0039】
また、音声入力部36は、図示されないマイクロホン等によって構成され、音声によって必要な情報を入力することができる。さらに、音声出力部37は、図示されない音声合成装置及びスピーカを備え、音声情報、例えば、音声合成装置によって合成された音声から成る案内情報、変速情報等をスピーカから出力し、操作者に知らせる。なお、音声合成装置によって合成された音声の他に、各種の音、あらかじめテープ、メモリ等に録音された各種の案内情報をスピーカから出力することもできる。
【0040】
本実施の形態において、ナビゲーション装置14は、機能の観点から、経路を探索する探索手段27、地図情報に含まれる施設等を検索する検索手段28、表示制御手段29及び地図情報を格納する地図情報格納手段42を有するものである。そして、該表示制御手段29は、表示処理を行うことによって、表示部35の図示されないディスプレイに案内画面を設定し、該案内画面に現在位置及び周辺の地図を表示する。そして、操作者によって入力部34が操作されて目的地が設定されると、経路探索処理が行われ、現在位置から目的地までの経路が探索され、案内画面に現在位置、周辺の地図及び探索された経路が表示される。したがって、操作者は、経路案内に従って車両を走行させることができる。
【0041】
そして、地図情報格納手段42には、前述されたような地図データファイル、交差点データファイル、ノードデータファイル、道路データファイル、写真データファイル、及び、施設情報データファイル等が格納される。ここで、該施設情報データファイルには、前述されたような各地域のホテル、ガソリンスタンド、観光地案内等の他に、デパート、スーパーマーケット、ショッピングセンター、ホームセンター、コンビニエンスストア、ショッピングモール等の商業施設、パチンコ、ゲームセンター、映画館、テーマパーク、遊園地等の娯楽施設、レストラン、食堂等の飲食施設、駐車場、パーキングスペース、パーキングタワー等の駐車施設、鉄道の駅、バスターミナル、タクシー乗り場等の交通施設、神社、寺院、墓地等の宗教施設、税務署、市役所、学校、病院等の公共施設等の各種施設に関する位置情報、営業日時情報、祭事開催情報等の各種情報が格納されることが望ましい。
【0042】
次に、前記構成のナビゲーション装置14の動作について説明する。
【0043】
図1は本発明の第1の実施の形態における表示部の表示画面の1例を示す図、図4は本発明の第1の実施の形態における予想渋滞領域を経路探索に反映させる方法を示す第1の図、図5は本発明の第1の実施の形態における予想渋滞領域を経路探索に反映させる方法を示す第2の図、図6は本発明の第1の実施の形態における登録画像を表示する処理を示すフローチャートである。
【0044】
まず、操作者は、特定施設が存在することによって渋滞が発生することが予想される領域、すなわち、特定施設集中領域としての予想渋滞領域を経路探索に反映させるか否かを設定する。この場合、経路探索を開始させると、表示部35の画面上に、図4に示されるように、設定画面が表示されるので、操作者は、入力部34の操作キー等を操作して、「する」又は「しない」を選択する。図4において、探索とは、目的地までの経路探索のことであり、また、検索とは、経路以外の情報、例えば、施設の位置や利用料金に関する情報等の情報を探し出すことである。なお、検索については第3の実施の形態において説明するので、本実施の形態においては説明しない。そして、操作者は、探索について「する」を選択し、検索について「しない」を選択する。
【0045】
次に、操作者が入力部34の操作キー等を操作して目的地を入力すると、探索手段27は地図情報格納手段42にアクセスして、現在位置から目的地までの経路探索を行う。ここで、経路探索は通常の方法によって行われるので、その詳細についての説明は省略する。そして、前記経路探索によって、図1に示されるように、「現在位置→A→B→C→D→E→F→G→目的地」という経路53が探索される。なお、A〜Gは、ノード点、道路の分岐点等である。
【0046】
続いて、検索手段28は、地図情報格納手段42にアクセスして、探索された経路に沿って、特定施設の存在を検索する。ここでは、前記特定施設がデパートである場合について説明する。一般に、デパートは集客能力が高く、自動車等の車両を使用した買い物客が多数集まり、デパート周辺の道路が渋滞する可能性が高い。したがって、所定の範囲(例えば、半径1000[m]の円)内に所定数(例えば、3店)以上のデパートが存在する領域では、デパートが集中しており、渋滞が発生することが十分に予想されるので、このような領域を予想渋滞領域として設定する。
【0047】
この場合、検索基準点を所定間隔ずつ(例えば、500[m]ずつ)順次移動させ、移動先の各点において、前記検索基準点を中心とした所定の半径(例えば、1000[m])の範囲内にデパートがいくつあるかを検索する。そして、デパートが、例えば3店以上ある場合、前記検索基準点を中心とした所定の半径の範囲を予想渋滞領域として設定する。ここで、前記点B及びCを中心とした所定の半径の範囲内にデパートが3店ずつ存在するものと仮定すると、図1に示されるように、前記点B及びCを中心とした所定の半径の範囲が予想渋滞領域51及び52として設定される。なお、デパートが前記範囲内に3店以上存在する領域が存在しない場合は、予想渋滞領域は設定されない。
【0048】
なお、予想渋滞領域を設定する場合に、デパートの営業日や営業時間を考慮するようにしてもよい。例えば、前記経路53を走行した場合に点B及びCを通過する予想時刻が、通常のデパートの営業時間(例えば、午前10時〜午後5時)外である場合には、予想渋滞領域として設定しないようにする。この場合、検索手段28は地図情報格納手段42の施設情報ファイルにアクセスして前記営業時間に関する情報を取得する。また、前記点B及びCを通過する予想時刻や曜日が特に混雑する時間帯(例えば、夕方)や曜日(例えば、日曜日)である場合には、前記検索基準点を中心とした所定の半径の範囲内に存在するデパートの数が少なくても(例えば、2店であっても)予想渋滞領域として設定したり、前記予想渋滞領域をより広い範囲(例えば、半径1500[m]の円)に設定したりすることもできる。なお、前記営業日や営業時間は、各デパート毎に調査して、あらかじめ前記施設情報ファイルに格納しておいてもよいし、一般的な営業日や営業時間を利用するようにしてもよい。
【0049】
さらに、それぞれのデパートの人気を考慮することもできる。人気が高く集客能力の高いデパートの場合には、前記検索基準点を中心とした所定の半径の範囲内に前記デパートが存在する場合、前記範囲内の探索コストを大幅に上げたり、前記予想渋滞領域をより広い範囲に設定したりすることもできる。
【0050】
そして、探索手段27は、設定された予想渋滞領域51及び52内の全ての道路の探索コストを高く設定し直して、再び経路探索を行う。なお、予想渋滞領域が設定されない場合には、経路探索を再び行うことはない。その結果、前記予想渋滞領域51及び52を通過せず、全体として探索コストの低い「現在位置→A→B’→C’→D→E→F→G→目的地」という新経路53’が探索される。
【0051】
次に、前記新経路53’は、表示制御手段29により表示部35の画面上に表示され、操作者が前記新経路53’に沿って車両を運行するように推奨する。この場合、図1に示されるように、前記経路53並びに前記予想渋滞領域51及び52も併せて表示してもよい。これにより、操作者は、予想渋滞領域の存在を視覚的に把握することができ、経路探索の結果を理解することができる。
【0052】
なお、予想渋滞領域を設定するための特定施設は、デパートに限らず、ショッピングセンター、ショッピングモール等の他の商業施設、娯楽施設、飲食施設、駐車施設、交通施設、宗教施設、公共施設等、いかなるものであってもよい。そして、渋滞が予想される日時等を考慮することが望ましい。例えば、前記特定施設が神社、寺院、墓地等の宗教施設である場合、正月、お彼岸、お盆等の時季に集中して渋滞が発生し、前記特定施設が鉄道の駅のような交通施設である場合、通勤時間帯に集中して渋滞が発生し、前記特定施設がテーマパークのような娯楽施設である場合、日曜及び祭日に集中して渋滞が発生することが予想されるので、時季、時間帯、曜日等を考慮して、予想渋滞領域を設定することが望ましい。
なお、前記時季、時間帯、曜日等は、各施設毎に調査して、あらかじめ前記施設情報ファイルに格納しておいてもよいし、一般的な時季、時間帯、曜日等を利用するようにしてもよい。
【0053】
そして、予想渋滞領域を設定するためにどのような特定施設を選択するかは、あらかじめ設定されていてもよいし、操作者が選択したり変更することができるようにしてもよい。また、予想渋滞領域を設定するための基準、すなわち、検索基準点を中心とする範囲の半径や該範囲内に存在する特定施設の数も、あらかじめ設定されていてもよいし、操作者が選択したり変更することができるようにしてもよい。
【0054】
ここで、操作者が特定施設や予想渋滞領域を設定するための基準を選択したり変更したりできるようにする場合、操作者が予想される渋滞領域を探索に反映させることを選択した後で、表示部35の画面上に、図5に示されるように、設定画面が表示されるので、操作者は、入力部34の操作キー等を操作して、特定施設や予想渋滞領域を設定する。
【0055】
このように、本実施の形態においては、経路探索を行った後、地図情報格納手段42に格納されている特定施設の情報を取得して前記経路付近に存在する特定施設の存在に基づいて特定施設集中領域としての予想渋滞領域を設定し、該予想渋滞領域を反映して経路探索を再び行うようになっている。
【0056】
したがって、VICS情報のような道路交通情報を利用することなく、渋滞区間を避けた経路を探索することができる。さらに、現時点で渋滞が発生していなくても、渋滞の発生が高い確率で予想される領域を避けた新経路を探索することができる。
【0057】
また、一般に、ある経路が渋滞するとその周辺の領域にも渋滞が広がるにも関わらず、従来のナビゲーション装置では前記道路交通情報によって得られた渋滞経路だけを避けるように経路を探索するため、前記渋滞経路周辺の渋滞する領域を通過する経路を探索してしまうことになるが、本実施の形態においては、予想渋滞領域を避けるように経路探索が行われるので、渋滞する領域を通過する経路を探索してしまうことがない。
【0058】
次に、本実施の形態におけるフローチャートについて説明する。
ステップS1 操作者は予想渋滞領域を経路探索に反映させるための設定を行う。
ステップS2 操作者は目的地を入力する。
ステップS3 現在位置から目的地までの経路探索を行う。
ステップS4 経路「現在位置→A→B→C→D→E→F→G→目的地」が探索される。
ステップS5 探索経路に沿って特定施設を検索する。
ステップS6 定められた基準に基づいて、予想渋滞領域を設定する。
ステップS7 予想渋滞領域内の道路の探索コストを上げて、再び経路探索を行う。
ステップS8 新経路「現在位置→A→B’→C’→D→E→F→G→目的地」が探索される。
ステップS9 新経路が操作者に推奨される。
【0059】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、前記第1の実施の形態と同じ構造を有するもの及び同じ動作についてはその説明を省略する。
【0060】
図7は本発明の第2の実施の形態における表示部の表示画面の1例を示す図、図8は本発明の第2の実施の形態における特定施設集中領域を経路探索に反映させる方法を示す第1の図、図9は本発明の第2の実施の形態における特定施設集中領域を経路探索に反映させる方法を示す第2の図、図10は本発明の第2の実施の形態における登録画像を表示する処理を示すフローチャートである。
【0061】
まず、操作者は、利用したり訪問したりしたい特定施設が存在する特定施設集中領域を経路探索に反映させるか否かを設定する。前記特定施設は、例えば、駐車場、遊技場、レストラン等であるが、ここでは、駐車場である場合について説明する。具体的には、操作者が、観光名所のように車両が集中して駐車場を見つけだすことが困難な目的地を指しており、該目的地に至る途中の経路でいくつかの駐車場の中から料金や駐車スペース等が適当な駐車場を見つけて、車両を駐車させようと考えている場合を想定する。
【0062】
この場合、経路探索を開始させると、まず、表示部35の画面上に、図8に示されるように、設定画面が表示されるので、操作者は、入力部34の操作キー等を操作して、特定施設及び特定施設集中領域を設定する基準を定義する。ここでは、特定施設としての駐車場が半径1000[m]の円内に3つ以上存在する領域を特定施設集中領域として定義する。続いて、表示部35の画面上に、図9に示されるように、設定画面が表示されるので、操作者は、入力部34の操作キー等を操作して、「する」又は「しない」を選択する。
【0063】
次に、操作者が入力部34の操作キー等を操作して目的地を入力すると、前記第1の実施の形態と同様に、探索手段27は地図情報格納手段42にアクセスして、現在位置から目的地までの経路探索を行う。そして、図7に示されるように、「現在位置→A→B→C→D→目的地」という経路56が探索される。
【0064】
続いて、検索手段28は、地図情報格納手段42にアクセスして、探索された経路に沿って、特定施設の存在を検索する。ここでは、前述された定義に従って、駐車場が半径1000[m]の円内に3つ以上存在する領域を特定施設集中領域55として設定する。なお、検索手段28が特定施設集中領域を設定する方法は、前記第1の実施の形態において、予想渋滞領域51及び52を設定する方法と同様であるので説明を省略する。なお、駐車場が半径1000[m]の円内に3つ以上存在する領域が存在しない場合は、特定施設集中領域は設定されない。
【0065】
そして、探索手段27は、設定された特定施設集中領域55内の全ての道路の探索コストを低く設定し直して、再び経路探索を行う。なお、特定施設集中領域が設定されない場合には、経路探索を再び行うことはない。その結果、前記特定施設集中領域55を通過し、全体として探索コストの低い「現在位置→A→B’→C’→D’→目的地」という新経路56’が探索される。
【0066】
次に、前記新経路56’は、表示制御手段29によって表示部35の画面上に表示され、操作者が前記新経路56’に沿って車両を運行するように推奨する。
この場合、図7に示されるように、前記経路56並びに前記特定施設集中領域55も併せて表示して、操作者が経路探索の結果を理解することができるようにしてもよい。
【0067】
なお、特定施設集中領域を設定するための特定施設は、駐車場に限らず、ショッピングセンター、ショッピングモール等の他の商業施設、娯楽施設、飲食施設、交通施設、宗教施設、公共施設等、いかなるものであってもよい。そして、前記施設が営業したり開設している日時等を考慮することが望ましい。例えば、前記特定施設がレストラン、食堂等の飲食施設である場合、深夜や早朝等の時間帯は閉じていたり、前記特定施設がゲームセンターのような娯楽施設である場合、深夜だけ営業していたり、前記特定施設がコンビニエンスストアのような商業施設である場合24時間営業していたりするので、時季、時間帯、曜日等を考慮して、特定施設集中領域を設定することが望ましい。なお、前記時季、時間帯、曜日等は、各施設毎に調査して、あらかじめ前記施設情報ファイルに格納しておいてもよいし、一般的な時季、時間帯、曜日等を利用するようにしてもよい。
【0068】
そして、特定施設集中領域を設定するためにどのような特定施設を選択するかは、あらかじめ定められたリストの中から選択するようにしてもよいし、任意の施設名を入力することができるようにしてもよい。また、特定施設集中領域を設定するための基準、すなわち、検索基準点を中心とする範囲の半径や該範囲内に存在する特定施設の数も、あらかじめ設定されていてもよいし、操作者が選択したり変更することができるようにしてもよい。
【0069】
このように、本実施の形態においては、経路探索を行った後、地図情報格納手段42に格納されている特定施設の情報を取得して前記経路付近に存在する特定施設の存在に基づいて特定施設集中領域を設定し、該特定施設集中領域を反映して経路探索を再び行うようになっている。
【0070】
したがって、操作者が所望する種類の特定施設が密集する特定施設集中領域を通る経路を探索することができるので、操作者は、前記特定施設集中領域を通過しながら、実際に多数の特定施設を比較しつつ、選択することができる。
【0071】
次に、本実施の形態におけるフローチャートについて説明する。
ステップS11 操作者は特定施設及び特定施設集中領域を設定する基準を定義する。
ステップS12 操作者は特定施設集中領域を経路探索に反映させるための設定を行う。
ステップS13 操作者は目的地を入力する。
ステップS14 現在位置から目的地までの経路探索を行う。
ステップS15 経路「現在位置→A→B→C→D→目的地」が探索される。
ステップS16 探索経路に沿って特定施設を検索する。
ステップS17 定義された基準に基づいて、特定施設集中領域を設定する。
ステップS18 特定施設集中領域内の道路の探索コストを下げて、再び経路探索を行う。
ステップS19 新経路「現在位置→A→B’→C’→D’→目的地」が探索される。
ステップS20 新経路が操作者に推奨される。
【0072】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、前記第1及び第2の実施の形態と同じ構造を有するもの及び同じ動作についてはその説明を省略する。
【0073】
図11は本発明の第3の実施の形態における表示部の表示画面の例を示す第1の図、図12は本発明の第3の実施の形態における予想渋滞領域を周辺施設検索に反映させる方法を示す第1の図、図13は本発明の第3の実施の形態における特定施設集中領域を周辺施設検索に反映させる方法を示す第2の図、図14は本発明の第3の実施の形態における表示部の表示画面の例を示す第2の図、図15は本発明の第3の実施の形態における登録画像を表示する処理を示すフローチャートである。
【0074】
まず、操作者は、特定施設集中領域としての予想渋滞領域を周辺施設検索に反映させるか否かを設定する。この場合、周辺施設検索を開始させると、表示部35の画面上に、図12に示されるように、設定画面が表示されるので、操作者は、入力部34の操作キー等を操作して、「する」又は「しない」を選択する。図12において、探索とは、目的地までの経路探索のことであり、また、検索とは、経路以外の情報、例えば、施設の位置や利用料金に関する情報等の情報を探し出すことである。なお、探索については前記第1の実施の形態において説明しているので、本実施の形態においては説明しない。そして、操作者は、探索について「しない」を選択し、検索について「する」を選択する。
【0075】
次に、操作者が検索の対象となる周辺施設を入力したり、リスト中から選択したりすると、検索手段28は、地図情報格納手段42にアクセスして、現在位置の周辺に位置する周辺施設を検索する、すなわち、周辺施設検索を行う。前記周辺施設は、娯楽施設、商業施設、飲食施設等いかなるものであってもよいが、ここでは、レストランである場合について説明する。なお、周辺施設検索は通常の方法によって行われるので、その詳細についての説明は省略する。そして、前記周辺施設検索によって、図11に示されるように、車両の現在位置を中心とした所定の半径(例えば、10[km])の範囲59内に位置する周辺施設としてのレストランA〜Fが検索される。
【0076】
続いて、検索手段28は、再び地図情報格納手段42にアクセスして、検索された前記周辺施設のそれぞれについて特定施設の存在を検索する。ここでは、その存在によって渋滞が発生することが予想される特定施設はデパートであるとして、所定の範囲(例えば、半径1000[m]の円)内に所定数(例えば、3店)以上のデパートが存在する領域を予想渋滞領域として設定する。
【0077】
この場合、検索基準点を前記周辺施設検索のそれぞれの位置に順次移動させ、移動先の各点において、前記検索基準点を中心とした所定の半径(例えば、1000[m])の範囲内にデパートがいくつあるかを検索する。そして、デパートが、例えば2店以上ある場合、前記検索基準点を中心とした所定の半径の範囲を予想渋滞領域として設定する。ここで、前記点B及びCを中心とした所定の半径の範囲内にデパートがそれぞれ2店以上存在するものと仮定すると、図11に示されるように、前記レストランB及びCを中心とした所定の半径の範囲が予想渋滞領域57及び58が設定される。なお、デパートが前記範囲内に2店以上存在する領域が存在しない場合は、予想渋滞領域は設定されない。
【0078】
次に、検索されたレストランA〜F及び予想渋滞領域57及び58が、図11に示されるように、表示制御手段29により、表示部35の画面上に表示される。これにより、操作者は、予想渋滞領域の存在を視覚的に把握することができ、周辺施設検索の結果を理解することができる。
【0079】
ここで、特定施設集中度、すなわち、特定施設がどの程度集中しているかに基づいて、予想渋滞領域における渋滞の程度、すなわち、渋滞レベルを表示することができるようしてもよい。特定施設集中度としての前記渋滞レベルの基準は、あらかじめ設定されていてもよいし、操作者が選択したり変更することができるようにしてもよい。
【0080】
そして、操作者が特定施設の種類、予想渋滞領域を設定するための基準、渋滞レベルの基準等を選択したり変更したりできるようにする場合、操作者が予想される渋滞領域を探索に反映させることを選択した後で、表示部35の画面上に、図13に示されるように、設定画面が表示されるので、操作者は、入力部34の操作キー等を操作して、特定施設、予想渋滞領域及び渋滞レベルの基準を設定する。この場合、周辺施設検索の結果を、図14に示されるように、表示部35の画面上に表示することもできる。ここでは、複数の周辺施設及び該周辺施設のそれぞれに対応する予想渋滞領域内の渋滞レベルが表示される。
【0081】
また、前記周辺施設検索の結果に周辺施設に関する情報をさらに付加することもできる。例えば、レストランにおける得意料理名、料理の価格帯、1つ星、2つ星等の格付け等の情報が付加されるようにしてもよい。
【0082】
このように、本実施の形態においては、周辺施設検索を行った後、検索された周辺施設付近に存在する特定施設の存在に基づいて予想渋滞領域を設定するようになっている。
【0083】
したがって、操作者が所望する周辺施設の周囲の領域の渋滞状況を把握することができるので、操作者は、渋滞状況を考慮しながら、所望の周辺施設を選択することができる。
【0084】
次に、本実施の形態におけるフローチャートについて説明する。
ステップS21 操作者は予想渋滞領域を検索に反映させるための設定を行う。
ステップS22 操作者は検索の対象となる周辺施設を入力又は選択する。
ステップS23 現在位置の周辺に位置する周辺施設検索を行う。
ステップS24 周辺施設「レストランA〜F」が検索される。
ステップS25 各周辺施設について特定施設を検索する。
ステップS26 定められた基準に基づいて、予想渋滞領域を設定する。
ステップS27 予想渋滞情報とともに周辺施設検索結果が表示される。
【0085】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0086】
例えば、本発明は、目的地までの経路を探索コストを用いて探索するナビゲーションのためにコンピュータを、特定施設に関する情報を格納する地図情報格納手段、該地図情報格納手段にアクセスして前記特定施設を検索し、該特定施設が集中する領域を特定施設集中領域として設定する検索手段、及び、前記特定施設集中領域内の探索コストを変更して経路を探索する探索手段として機能させるナビゲーションプログラムを含むものである。また、ナビゲーションのためにコンピュータを、特定施設に関する情報を格納する地図情報格納手段、該地図情報格納手段にアクセスして周辺施設を検索するとともに、該周辺施設について前記特定施設を検索し、該特定施設が集中する領域を特定施設集中領域として設定する検索手段、及び、複数の前記周辺施設及び該周辺施設のそれぞれに対応する前記特定施設集中領域内の特定施設集中度を表示させる表示制御手段として機能させるナビゲーションプログラムを含むものである。
【0087】
さらに、本発明は、目的地までの経路を探索コストを用いて探索するナビゲーションのためにコンピュータを、特定施設に関する情報を格納する地図情報格納手段、該地図情報格納手段にアクセスして前記特定施設を検索し、該特定施設が集中する領域を特定施設集中領域として設定する検索手段、及び、前記特定施設集中領域内の探索コストを変更して経路を探索する探索手段として機能させるナビゲーションプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含むものである。また、ナビゲーションのためにコンピュータを、特定施設に関する情報を格納する地図情報格納手段、該地図情報格納手段にアクセスして周辺施設を検索するとともに、該周辺施設について前記特定施設を検索し、該特定施設が集中する領域を特定施設集中領域として設定する検索手段、及び、複数の前記周辺施設及び該周辺施設のそれぞれに対応する前記特定施設集中領域内の特定施設集中度を表示させる表示制御手段として機能させるナビゲーションプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含むものである。
【0088】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、ナビゲーション装置においては、目的地までの経路を探索コストを用いて探索するナビゲーション装置において、特定施設に関する情報を格納する地図情報格納手段と、該地図情報格納手段にアクセスして前記特定施設を検索し、該特定施設が集中する領域を特定施設集中領域として設定する検索手段と、前記特定施設集中領域内の探索コストを変更して経路を探索する探索手段とを有する。
【0089】
この場合、地図情報に基づいて特定施設のある領域を検索するとともに、該領域に基づいて経路を探索することによって、道路交通情報を利用することなく渋滞区間を避けた経路を探索することができ、渋滞の発生が予想される領域を避けたり、必要な施設の集中する領域を通過したりするように経路を探索することができる。
【0090】
また、他のナビゲーション装置においては、特定施設に関する情報を格納する地図情報格納手段と、該地図情報格納手段にアクセスして周辺施設を検索するとともに、該周辺施設について前記特定施設を検索し、該特定施設が集中する領域を特定施設集中領域として設定する検索手段と、複数の前記周辺施設及び該周辺施設のそれぞれに対応する前記特定施設集中領域内の特定施設集中度を表示させる表示制御手段とを有する。
【0091】
この場合、周辺施設の周囲の領域の特定施設集中度を把握することができるので、操作者は、特定施設集中度を考慮しながら、所望の周辺施設を選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における表示部の表示画面の1例を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるナビゲーション装置の概念図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるナビゲーション装置の機能を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における予想渋滞領域を経路探索に反映させる方法を示す第1の図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における予想渋滞領域を経路探索に反映させる方法を示す第2の図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における登録画像を表示する処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施の形態における表示部の表示画面の1例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態における特定施設集中領域を経路探索に反映させる方法を示す第1の図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態における特定施設集中領域を経路探索に反映させる方法を示す第2の図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態における登録画像を表示する処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第3の実施の形態における表示部の表示画面の例を示す第1の図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態における予想渋滞領域を周辺施設検索に反映させる方法を示す第1の図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態における特定施設集中領域を周辺施設検索に反映させる方法を示す第2の図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態における表示部の表示画面の例を示す第2の図である。
【図15】本発明の第3の実施の形態における登録画像を表示する処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
14 ナビゲーション装置
27 探索手段
28 検索手段
29 表示制御手段
42 地図情報格納手段
51、52、57、58 予想渋滞領域
53、56 経路
53’、56’ 新経路
55 特定施設集中領域
Claims (6)
- (a)目的地までの経路を探索コストを用いて探索するナビゲーション装置において、
(b)特定施設に関する情報を格納する地図情報格納手段と、
(c)該地図情報格納手段にアクセスして前記特定施設を検索し、該特定施設が集中する領域を特定施設集中領域として設定する検索手段と、
(d)前記特定施設集中領域内の探索コストを上げて経路を探索する探索手段とを有することを特徴とするナビゲーション装置。 - 前記特定施設はその存在によって渋滞が発生することが予想される施設であり、前記特定施設集中領域は予想渋滞領域である請求項1に記載のナビゲーション装置。
- 前記特定施設は駐車場である請求項1又は2に記載のナビゲーション装置。
- 前記検索手段は前記探索手段が探索した経路に沿って前記特定施設集中領域を設定し、前記探索手段は前記特定施設集中領域内の探索コストを下げて経路を探索する請求項1〜3のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。
- 前記ナビゲーション装置は、前記特定施設集中領域を表示画面に表示させる表示制御手段を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。
- (a)目的地までの経路を探索コストを用いて探索するナビゲーションのためにコンピュータを、
(b)特定施設に関する情報を格納する地図情報格納手段、
(c)該地図情報格納手段にアクセスして前記特定施設を検索し、該特定施設が集中する領域を特定施設集中領域として設定する検索手段、及び、
(d)前記特定施設集中領域内の探索コストを上げて経路を探索する探索手段として機能させるナビゲーションプログラム。
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