JP2012232068A - 基板ケース、及び、この基板ケースを用いた封止判定システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 この基板ケース1では、第1ICタグのICがネジ孔に配置されるように構成することによって、かしめが行われたときに第1ICタグのICを確実に破損して無線通信ができなくなるように構成している。また、この基板ケース1では、首部の第2ケース部材12側の端部から、ネジ止め部222側の端部まで延設された溝に第2ICタグが嵌合されているので、首部を切断すると、第2ICタグが無線通信不能となる。そのため、第1ICタグあるいは第2ICタグの無線通信の可不可を監視側で判定すれば、かしめの有無ばかりでなく、一旦かしめられた封止部の封止が解かれたか否かが確実に監視できる。
【選択図】 図3
Description
この基板ケース200は、図8に示すように、上下2つのケース部材210,220で構成されており、回路基板230は、これらケース部材210,220を合わせたケース本体240内の内部空間241に収納される。
第1ケース部材に第2ケース部材を組合わせることによって、回路基板を収納可能な内部空間内を形成するケース本体と、
前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とを組合わせたとき、前記第1ケース部材に設けられた第1封止片と、前記第2ケース部材に設けられた第2封止片とが組み合わされて前記ケース本体の外側に形成される封止部と、
前記封止部内に配置され、無線通信可能な第1通信手段と
を備え、
前記第1封止片及び前記第2封止片に封止部材を通して前記封止部を止めることにより、前記回路基板が前記ケース本体内に封止される基板ケースにおいて、
前記第1通信手段は、
破損すると無線通信が不能となる基幹部が、前記封止部内のうち、前記封止部が止められる際、前記封止部材が通過する位置に配置され、
前記封止部が止められるときに、前記封止部材が前記基幹部を破損することを特徴とする。
尚、封止部には封止部材を通す封止部材孔が形成されていることが多い。そのため、請求項2に記載の基板ケースのように、基幹部を、封止部材孔内に配置してもよい。封止部材孔に封止部材を通せば確実に基幹部が破損して、第1通信手段が無線通信することができなくなるからである。
ところで、基幹部を封止部材が通る位置に配置すれば、かしめがなされたことはわかるが、もし第1通信手段を首部に配置すると、首部が切断された場合にも無線通信不能となるので、無線通信不能となった原因が、かしめによるものなのか首部の切断によるものなのかが監視側において不明となる。
次に、上記基板ケースを用いた封止判定システムについて説明する。
請求項8に記載された封止判定システムは、
前記封止部を複数備える請求項1〜4のいずれか1項に記載の基板ケースと、
前記第1通信手段と通信可能か判定する第1通信判定手段と、
前記第1通信判定手段が前記第1通信手段と通信ができない封止部は、前記封止部材により前記封止部が止められ、通信ができる封止部は、前記封止部が止められていないと判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段による判定結果を報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする。
前記封止部を複数備える請求項5〜6のいずれか1項に記載の基板ケースと、
前記第1通信手段と通信可能か判定する第1通信判定手段と、
前記第1通信判定手段が前記第1通信手段と通信ができない封止部は、前記封止部材により前記封止部が止められ、通信ができる封止部は、前記封止部材により前記封止部が止められていないと判定する第1判定手段と、
前記第2通信手段と通信可能か判定する第2通信判定手段と、
前記第2通信判定手段が前記第2通信手段と通信できる封止部は、前記首部が切断されておらず、通信ができない封止部は、前記首部が切断されていると判定する第2判定手段と、
前記第1判定手段及び前記第2判定手段による判定結果を報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする。
[1.基板ケースの全体構造]
本実施形態の基板ケースの全体構造について説明する。
本実施形態の基板ケース1は、図1に示すように、2つのケース部材11,12からなるケース本体10を備えており、第1ケース部材11は上面が開口した直方体形状の箱形のケース部材であり、第2ケース部材12は下面が開口した直方体形状の箱形のケース部材である。
第1ケース部材11の長手方向(以下「左右方向」という)に垂直な各側面11aには、第2ケース部材12と合わせたときの第2ケース部材12との稜線13に沿って並べられ(この並び方向を以下「前後方向」という)、かつ、各側面11aから垂直に立設された透明な4つの第1封止片21がそれぞれ設けられている。尚、左右方向及び前後方向に垂直な方向を上下方向と呼ぶ。
[2.ケース本体の詳細な構造]
次に、ケース本体10の構造について説明する。
尚、図2〜図3では、同一構成については符号を一部省略している。
[2−1.第1ケース部材11]
ケース本体10は、上述したように、上下のケース部材11,12で構成されている。
鉤状部112は、帯部113と隣接し、かつ一体に形成されて剛性を確保されるとともに、上記各面111から帯部113の上端と同じ高さまで左右方向に対して垂直な壁面が立設され、かつ、その上端から一方の外周側面11a側(紙面の右側の外周側面11a)に向かって水平な壁面が延設された鉤状に形成されている。
[2−2.第2ケース部材12]
第2ケース部材12は、図2(c)(d)に示すように、内部空間14(図1参照)を形成する空間124の開口120の周囲に、第2ケース部材12の厚みによって生じる面121が形成されている。
各係合溝123内には、第1ケース部材11と第2ケース部材12とを重ねたときに、鉤状部112に係合する係合片122が形成されている。
[2−3.第1封止片21]
第1封止片21は、図2(a)(b)に示すように、第1ケース部材11に複数備えられ、左右の各外周側面11aから垂直に立設された首部211の先端に、上下方向に沿った軸を有する円筒状に形成されたネジ止め部212が形成されている。
[2−4.第2封止片22]
第2封止片22は、図2(c)(d)に示すように、第2ケース部材12に複数備えられ、左右の各外周側面12aから垂直に立設された首部221の先端に、上下方向に沿った軸を有する円筒状に形成されたネジ止め部222が形成されている。
[3.組み立て方法]
次に、本実施形態の基板ケース1の組み立て方法について説明する。
本実施形態の基板ケース1に、遊技機の制御用の回路基板6を収納する場合、第1ケース部材11内に回路基板6を収納し、図4(a)に示すように、第2ケース部材12を第1ケース部材11に対しやや右方向にずらして重ねる。
[4.効果]
上述した基板ケース1は、下記のような技術的な特徴がある。
また、この基板ケース1では、封止部20は透明な材料で形成されているので、かしめが行われた際に第1ICタグ30のIC30aが破損しているか否かを目視で確認することができる。
そのため、かしめが行われて第1ICタグ30が無線通信不能となった後、首部211,221を切断して封止が解かれれば第2ICタグ31が無線通信不能となるので、第1ICタグ30及び第2ICタグ31の無線通信の可不可を監視側で判定することで、かしめの有無ばかりでなく、一旦かしめられた封止部20の封止が解かれたか否かをも確実に監視できる。
[5.封止判定システム]
次に、上述した基板ケース1を用いて構成される封止判定システムについて説明する。
[5−1.封止判定システムのブロック図]
パチンコホール内には、図5に示すように、複数の遊技島90が設置されている。
このホールコンピュータ94は、各遊技島90の管理装置93と通信可能に接続されており、この管理装置93を介することで、パチンコホール内のすべての遊技機91に設置された基板ケース1が備える各ICタグ30,31と通信することができる。
[5−2.かしめ、封止の解除と、通信の可否の関係]
本実施形態では、上記システムを用い、以下のような通信が行われる。
[5−3.封止状態監視処理]
次に、このような判定が可能な封止判定システムで実行される封止状態監視処理について説明する。
そのため、いずれかの封止部20がかしめられて、基板ケース1が封止されているときに、公的な点検その他により、この封止部20の首部211,221を切断して封止を解いた場合、この公的な点検が終了し、再び基板ケース1を封止するときは、首部211,221が切断された封止部20に隣接する矢印Bの先端側の封止部20をかしめて基板ケース1を封止するよう決められている。
尚、以下では、矢印Bの後端から先端に向かって、各封止部20に設置された第1ICタグを1A〜4A、第2ICタグを1B〜4Bと呼び、各封止部20を矢印Bの後端側から第1封止部20、第2封止部20、第3封止部20、第4封止部20と呼ぶ。
また、基板ケース1は、各外周側面10aにそれぞれ4つずつ設置された封止部20すべてにICタグ1A〜4A、1B〜4Bを備えているが、以下では、説明簡単のため、一方の外周側面10aに設置された封止部20について説明する。
封止状態鑑定処理は、ホールコンピュータ94を起動すると、すべての遊技機91について順次実行される。そのため、1台の遊技機91では、他のすべての遊技機91に対して処理が終了するごとに繰り返し実行されるので、所定時間毎にこの処理が実行されることとなる。
S100では、管理装置93を介してICタグ読取装置92から、各封止部20のすべてのICタグ1A〜4A、1B〜4Bに質問信号を送る処理が実行される。次にS110が実行される。
第4封止部20の首部が切断され封止が解かれると第2ICタグ4Bが破損して応答がなくなるので、この応答があるか否かにより、S110では第4封止部20による封止が解かれたか監視している。
S111では、第1ICタグ1A〜4A、及び、第2ICタグ1B〜3Bから応答があるか判定する。第4封止部20による封止が解かれるときは、通常他のすべての封止部20でも封止が解かれているので、いずれのICタグからも応答がないはずである。
第4封止部20がかしめられると、第1ICタグ4Aが破損して応答がなくなるので、S120では、この応答の有無で第4封止部20がかしめられたか監視している。
S121では、第1ICタグ1A〜3A、及び、第2ICタグ1B〜3Bから応答があるか判定する。第4封止部20がかしめられるときは、第1ICタグ1A〜3A、及び、第2ICタグ1B〜3Bからは応答がないはずである。
S123では、第4封止部20がかしめられている旨を、ホールコンピュータ94のモニタ95に警告表示する処理を実行する。
第3封止部20の首部が切断され封止が解かれると第2ICタグ3Bが破損して応答がなくなるので、この応答があるか否かにより、第3封止部20による封止が解かれたか監視している。
S131では、第1ICタグ1A〜3A、及び、第2ICタグ1B〜2Bから応答があるか判定する。第3封止部20による封止が解かれるときは、第1ICタグ1A〜3A、及び、第2ICタグ1B〜2Bからは応答がないはずである。
S133では、第3封止部20の首部が切断され封止が解かれている旨を、ホールコンピュータ94のモニタ95に警告表示する処理を実行する(S133)。
第3封止部20がかしめられると、第1ICタグ3Aが破損して応答がなくなるので、S140では、この応答の有無で第3封止部20がかしめられたか監視している。
S141では、第1ICタグ1A〜2A、及び、第2ICタグ1B〜2Bから応答があるか判定する。
それにもかかわらず、応答がある場合はなんらかの不正が行われているか、不具合があるので、第1ICタグ1A〜2A、及び、第2ICタグ1B〜2Bから応答があった場合は(S141:YES)、異常がある旨を、ホールコンピュータ94のモニタ95に警告のための表示を行う処理を実行する(S200)。
S143では、第3封止部20がかしめられている旨を、ホールコンピュータ94のモニタ95に警告表示する処理を実行する。
第2封止部20の首部が切断され封止が解かれると第2ICタグ2Bが破損して応答がなくなるので、この応答があるか否かにより、S150では第2封止部20による封止が解かれたか監視している。
S151では、第1ICタグ1A〜2A、及び、第2ICタグ1Bから応答があるか判定する。第2封止部20による封止が解かれるときは、第1ICタグ1A〜2A、及び、第2ICタグ1Bからは応答がないはずである。
S153では、第2封止部20の首部が切断され封止が解かれている旨を、ホールコンピュータ94のモニタ95に警告表示する処理を実行する。
第2封止部20がかしめられると、第1ICタグ2Aが破損して応答がなくなるので、S160では、この応答の有無で第2封止部20がかしめられたか監視している。
S161では、第1ICタグ1A、及び、第2ICタグ1Bから応答があるか判定する。第2封止部20がかしめられるときは、第1ICタグ1A、及び、第2ICタグ1Bからは応答がないはずである。
S163では、第2封止部20がかしめられている旨を、ホールコンピュータ94のモニタ95に警告表示する処理を実行する。
第1封止部20の首部が切断され封止が解かれると第2ICタグ1Bが破損して応答がなくなるので、この応答があるか否かにより、S170では第1封止部20による封止が解かれたか監視している。
S171では、第1ICタグ1Aから応答があるか判定する。第1封止部20による封止が解かれるときは、通常この封止の前に第1封止部20でのかしめが行われているので、第1ICタグ1Aからは応答がないはずである。
S173では、第1封止部20の首部が切断され封止が解かれている旨を、ホールコンピュータ94のモニタ95に警告表示する処理を実行する。
この処理で、ユニーク情報を受信していない場合は(S180:NO)、かしめが行われているので、第1封止部20がかしめられている旨を、ホールコンピュータ94のモニタ95に警告表示する処理を実行する(S183)。
[6.効果]
上述した封止鑑定システムを用いると、以下のような効果がある。
[7.対応関係]
本実施形態の第1ICタグ30が、本発明の第1通信手段に相当する。
本実施形態のネジ孔212a、222aが、本発明の封止部材孔に相当する。
本実施形態のネジ止め部212,222が、本発明の止め部に相当する。
本実施形態のS120、S140、S160、S180の処理が、本発明の第1通信判定手段に相当する。
本実施形態のS113、S123、S133、S143、S153、S163、S173、S183、S200の処理、及び、モニタ95が、本発明の報知手段に相当する。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、ユニーク情報として、IPアドレス情報を利用したが、他の情報を用いてもよいことはもちろんである。
上記実施形態では、ICタグ30のIC30aを破損するよう構成したが、破損すると通信不能な部位であれば、IC30a以外の部位を破損するようにしてもよい。
Claims (9)
- 第1ケース部材に第2ケース部材を組合わせることによって、回路基板を収納可能な内部空間内を形成するケース本体と、
前記第1ケース部材と前記第2ケース部材とを組合わせたとき、前記第1ケース部材に設けられた第1封止片と、前記第2ケース部材に設けられた第2封止片とが組み合わされて前記ケース本体の外側に形成される封止部と、
前記封止部内に配置され、無線通信可能な第1通信手段と
を備え、
前記第1封止片及び前記第2封止片に封止部材を通して前記封止部を止めることにより、前記回路基板が前記ケース本体内に封止される基板ケースにおいて、
前記第1通信手段は、
破損すると無線通信が不能となる基幹部が、前記封止部内のうち、前記封止部が止められる際、前記封止部材が通過する位置に配置され、
前記封止部が止められるときに、前記封止部材が前記基幹部を破損することを特徴とする基板ケース。 - 請求項1に記載の基板ケースにおいて、
前記封止部は、前記封止部材を通す封止部材孔を有し、
前記基幹部は、前記封止部材孔内に配置されることを特徴とする基板ケース。 - 請求項1,2のいずれか1項に記載の基板ケースにおいて、
前記第1通信手段は、ICタグであることを特徴とする基板ケース。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の基板ケースにおいて、
前記封止部材は、ワンウエイネジであることを特徴とする基板ケース。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の基板ケースにおいて、
前記封止部は、透明な材料で形成されていることを特徴とする基板ケース。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の基板ケースにおいて、
前記封止部は、
前記封止部材によって止められる止め部と、
前記止め部と前記ケース本体とを接続する首部と
を備え、
前記止め部内に前記第1通信手段が備えられ、
前記首部内に、無線通信可能な第2通信手段が備えられ、
前記第2通信手段は、
前記止め部側の端部から、少なくとも前記ケース本体側の端部まで延設された状態で前記首部内に配置されることを特徴とする基板ケース。 - 請求項6に記載の基板ケースにおいて、
前記第2通信手段は、ICタグであることを特徴とする基板ケース。 - 前記封止部を複数備える請求項1〜4のいずれか1項に記載の基板ケースと、
前記第1通信手段と通信可能か判定する第1通信判定手段と、
前記第1通信判定手段が前記第1通信手段と通信ができない封止部は、前記封止部材により前記封止部が止められ、通信ができる封止部は、前記封止部が止められていないと判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段による判定結果を報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする封止判定システム。 - 前記封止部を複数備える請求項5〜6のいずれか1項に記載の基板ケースと、
前記第1通信手段と通信可能か判定する第1通信判定手段と、
前記第1通信判定手段が前記第1通信手段と通信ができない封止部は、前記封止部材により前記封止部が止められ、通信ができる封止部は、前記封止部材により前記封止部が止められていないと判定する第1判定手段と、
前記第2通信手段と通信可能か判定する第2通信判定手段と、
前記第2通信判定手段が前記第2通信手段と通信できる封止部は、前記首部が切断されておらず、通信ができない封止部は、前記首部が切断されていると判定する第2判定手段と、
前記第1判定手段及び前記第2判定手段による判定結果を報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする封止判定システム。
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