JP2012231915A - 電気炊飯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】被調理物が調理されている過程において初めて判断可能となる条件を考慮することによって、被調理物に対する最適な調理工程を選択する。
【解決手段】昇温工程は、被調理物の合数を判定する合数判定工程を含み、合数判定工程において判定された合数を、炊き上げ工程におけるワークコイル64の加熱量を設定するための複数のランクに区分して、合数判定工程において判定された合数が、Cランクに区分されると、炊き上げ工程において長粒米が沸騰するまでのワークコイル64の加熱量を、通常の加熱量よりも増加させる。
【選択図】図6

Description

本発明は、電気炊飯器の技術に関し、より詳細には被調理物を最適な調理工程で調理する電気炊飯器の技術に関する。
近年、電気炊飯器においては、日本国産米に代表される短粒米のみならず、外国産米に代表される長粒米や液体(スープ)等の種々の被調理物が調理される。そして、種々の被調理物を美味しく調理するためには、その被調理物に対する最適な調理工程を選択する必要がある。
例えば、被調理物として長粒米を考えてみると、長粒米は、一般的に含有する水分量や粒の大きさ等の特性が短粒米と異なっている。そして、特に、短粒米と比較して吸水性が小さいという特性のため、長粒米に対して短粒米と同様の調理工程(より詳細には、吸水工程)を実行した場合、長粒米は十分に吸水せず、美味しく炊き上げることができないという問題点がある。
これに対して、長粒米の調理においては炊飯水の水量を多く設定するとともに、電気炊飯器に、短粒米とは異なる長粒米の特性に応じた長粒米専用の調理工程を設けて、かかる調理工程を実行することによって、長粒米を美味しく炊き上げる技術が公知となっている。例えば、特許文献1及び2に記載の如くである。
特許文献1及び2に記載の技術では、電気炊飯器に、長粒米と短粒米とを選択する選択手段を設けて、ユーザーによって長粒米が選択された場合には、短粒米を選択した場合と比較して吸水工程の時間が長く設定される等の、長粒米の特性に対応した調理工程が選択される。つまり、特許文献1及び2に記載の技術では、前記選択手段を用いたユーザーの選択によって被調理物(長粒米)に対する最適な調理工程を選択することができる。
特開平7−255591号公報 特許第2643827号公報
しかしながら、特許文献1及び2に記載の技術では、被調理物に対する調理工程の選択は、被調理物が調理される前の段階において、前記選択手段を用いたユーザーの選択に応じて設定されるものである。したがって、この調理工程の選択では、被調理物が現実に調理されている過程(調理工程)において初めて判断可能となる条件は、考慮されていない。つまり、特許文献1及び2に記載の技術では、被調理物に対する最適な調理工程の選択は、未だ十分ではないという問題点があった。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、被調理物が調理されている過程において初めて判断可能となる条件を考慮することによって、被調理物に対する最適な調理工程を選択することができる電気炊飯器を提供することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、被調理物を内部に収容する内鍋と、前記内鍋を加熱する内鍋加熱手段と、前記内鍋加熱手段の加熱量を制御する制御手段と、前記内鍋や被調理物の温度を検出する内鍋温度検出手段と、を具備して、少なくとも昇温工程と炊き上げ工程とを有する炊飯工程を前記制御手段により実行可能な電気炊飯器であって、前記昇温工程は、被調理物の合数を判定する合数判定工程を含み、前記合数判定工程において判定された合数を、前記炊き上げ工程における前記内鍋加熱手段の加熱量を設定するための複数のランクに区分して、前記合数判定工程において判定された合数が、前記複数のランクのうち最大のランクに区分されると、前記炊き上げ工程において被調理物が沸騰するまでの前記内鍋加熱手段の加熱量を、通常の加熱量よりも増加させるものである。
また、請求項2においては、前記電気炊飯器は、被調理物として液体の調理が可能であって、前記制御手段は、前記合数判定工程において判定された合数が、前記最大のランクに区分されると、被調理物が液体であると判定し、前記炊き上げ工程において液体が沸騰するまでの前記内鍋加熱手段の加熱量を最大とするものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
本発明に係る電気炊飯器おいては、被調理物が現実に調理されている過程において初めて判断可能となる条件を考慮することによって、被調理物に対する最適な調理工程を選択することができる。
本発明の一実施形態に係る炊飯器の全体的な構成を示した側面断面図。 同じく、制御構成を示したブロック図。 同じく、長粒米の調理(炊飯)工程を示したフローチャート。 同じく、長粒米の調理(炊飯)工程におけるワークコイル、保温ヒータ、蓋ヒータの加熱量、及び調理(炊飯)工程を構成する各工程における温度の上がり方を示した表。 同じく、合数判定工程で判定された合数に応じた、炊き上げ工程でのワークコイルの加熱量のランク分けを示した表。 同じく、長粒米の合数判定工程を示したフローチャート。 (a)長粒米と短粒米との吸水性の違いを示した表。(b)炊飯水に浸漬された状態の長粒米と短粒米との違いを示した模式図。(c)本発明に係る炊飯工程における長粒米と、一般的な炊飯工程における短粒米との温度の上がり方を比較した表。 長粒米と短粒米との1合質量及び1合あたりの計量差を示した表。
まず、本発明に係る電気炊飯器の一実施形態である炊飯器1の全体的な構成について説明する。
なお、以下の説明では、図1における左側を炊飯器1の前側とし、図1における右側を炊飯器1の後側として前後方向を規定する。また、図1における手前側を炊飯器1の左側とし、図1における奥側を炊飯器1の右側として左右方向を規定する。
炊飯器1は、被調理物として日本国産米に代表される短粒米や、外国産米に代表される長粒米等を、電気を用いて調理する調理器具である。図1及び図2に示すように、炊飯器1は、主として、内鍋10と、炊飯器本体20と、蓋体30と、マイコン制御装置40と、により構成される。
内鍋10は、その内部に炊飯器1の被調理物を収容する部材である。内鍋10は、磁性体金属又は磁性体金属を含有する金属製で、上側面が開口された有底筒状に形成される。なお、内鍋10は、土鍋等セラミック製であってもよい。
炊飯器本体20は、炊飯器1の主たる構造体を成す部材である。炊飯器本体20は、主として、外ケース21と、肩部材22と、底部材23と、内ケース24と、により構成される。
炊飯器本体20の外ケース21は、炊飯器本体20の外周面の外装(外壁)を成す部材である。外ケース21は、ステンレス等の金属製で、上下側面が開口された筒状に形成される。
炊飯器本体20の肩部材22は、炊飯器本体20の上端部(肩部)を成す部材である。肩部材22は、ポリプロピレン(PP)等の合成樹脂製で、上下側面が開口された概ね筒状に形成される。肩部材22は、外ケース21の上方に配置されて、下端部が外ケース21の上端部に固定される。肩部材22の後端部には、把持部51やヒンジ部52等が配設される。また、肩部材22の前端部には、操作パネル部53等が配設される。
操作パネル部53は、炊飯や、保温や、メニュー選択等の炊飯器1の機能に関する各種のスイッチ55が配設される。ユーザーは、各種のスイッチ55の操作によって、炊飯器1の機能を適宜に実行させることができる。なお、各種のスイッチ55には、被調理物として短粒米と長粒米とを選択する米種別選択スイッチ56が含まれる(図2参照)。
また、操作パネル部53には、液晶表示部61が配設される。液晶表示部61には、ユーザーによって選択された炊飯器1の機能等が表示される。操作パネル部53の下方(外ケース21の内側)には、操作基板62が配設される。
炊飯器本体20の底部材23は、炊飯器本体20の底部(下側面)を成す部材である。底部材23は、ポリプロピレン(PP)等の合成樹脂製で、板面を上下方向へ向けた概ね平板状に形成される。底部材23は、外ケース21の下端部に固定され、外ケース21の下側の開口部を被覆している。
炊飯器本体20の内ケース24は、炊飯器本体20の内周面(内壁)を成し、その内部に内鍋10を収容する部材である。内ケース24は、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂製で、上側面が開口された有底筒状に形成される。
なお、内ケース24と外ケース21及び底部材23との間、即ち炊飯器本体20の内部には、炊飯器1を構成する各部材が配設される。例えば、炊飯器本体20の内部には、内ケース24の前方に後述する制御基板63が配設される。さらに、炊飯器本体20の内部には、ワークコイル64や、保温ヒータ65や、センタセンサ66等が配設される。
ワークコイル64は、内ケース24の内部に収容された内鍋10を加熱する部材である。ワークコイル64は、それぞれ環状に形成された底部コイル67と、コーナーコイル68と、より構成される。底部コイル67は、側面視で内ケース24の略中央の下方に配置される。コーナーコイル68は、側面視で内ケース24の外側端部の下方に配置される。底部コイル67及びコーナーコイル68は、渦電流を発生可能に構成され、内ケース24の内部に収容された内鍋10が、底部コイル67及びコーナーコイル68の渦電流と内鍋10の電気抵抗とによって発熱(加熱)するように構成される。
保温ヒータ65は、内鍋10の内部で調理された被調理物を保温(加熱)する部材である。保温ヒータ65は、リング状に形成され、内ケース24の上下中途部の外方に巻装される。
センタセンサ66は、内鍋10や当該内鍋10の内部に収容された被調理物の温度を検出する部材である。センタセンサ66は、内ケース24の下側面の略中央に開口された開口部54から、上方へ向けて突出される。センタセンサ66の上端部は、内ケース24の内部に収容された内鍋10の下側面に当接される。
蓋体30は、炊飯器1の天部(上側面)を成す部材である。蓋体30は、肩部材22の上側の開口部を被覆するとともに、前記ヒンジ部52を介して当該肩部材22(ひいては炊飯器本体20)に対して開閉可能に支持される。蓋体30は、ポリプロピレン(PP)等の合成樹脂製であり、主として、円盤状に形成されて蓋体30の上面を成す上板31と、環状に形成されて蓋体30の下面を成す下板32と、により構成される。環状に形成された下板32の側面視で中央には、金属製の放熱板34が配設される。放熱板34には、蓋ヒータ35が配設される。また、下板32の下方には、内カバー33が配設される。
蓋体30の内カバー33は、内鍋10からのふきこぼれや結露等を防止する部材である。内カバー33は、金属製で、円盤状に形成される。内カバー33は、下板32に着脱可能に取り付けられる。内カバー33は、蓋体30が炊飯器本体20に対して閉塞した状態で、内鍋10の上側縁部を略密閉するように構成される。
蓋体30の蓋ヒータ35は、放熱板34を加熱して、その熱伝導によって内カバー33を加熱する部材である。蓋ヒータ35は、リング状に形成され、放熱板34の上面側に載置される。
次に、マイコン制御装置40の構成について、図2を用いて説明する。
マイコン制御装置40は、炊飯、保温、メニュー選択、被調理物としての短粒米と長粒米との選択等の炊飯器1の機能や、液晶表示部61の表示等を制御するものである。マイコン制御装置40には、炊飯器1の機能を実行するための炊飯制御プログラムや時間と温度との関係マップ等が予め記憶されている。マイコン制御装置40は、主として、前記操作基板62及び前記制御基板63に搭載されたマイクロプロセッサ(以下では、「MPU41」と称する。)等により構成される。
MPU41には、マイコン制御装置40の外部にて出力された各種の信号が入力される。より詳細には、センタセンサ66によって検出された検出結果、即ち内鍋10の温度が温度検出回路73を介してMPU41に入力される。また、操作パネル部53の各種のスイッチ55の操作による操作信号が、MPU41に入力される。
また、MPU41からは、炊飯器1の機能や液晶表示部61の表示等を制御するための各種の信号(コマンド)が、マイコン制御装置40の外部へ出力される。より詳細には、MPU41から出力された信号によって、ワークコイル64が、ワークコイル駆動回路71を介して駆動される。ワークコイル駆動回路71は、IGBTのようなスイッチング素子や、ダイオードや、共振用コンデンサ等を用いて構成され、ワークコイル64に所定の高周波電流を供給するように構成される。また、MPU41から出力された信号によって、保温ヒータ65及び蓋ヒータ35が、ヒータ駆動回路72を介して駆動される。また、MPU41から出力された信号によって、操作パネル部53の液晶表示部61の表示内容が設定される。
以上のように構成された炊飯器1において、例えば被調理物として長粒米を調理(炊飯)する場合には、操作パネル部53の各種のスイッチ55のうち、短粒米と長粒米との選択を行う米種別選択スイッチ56にて長粒米を選択すると、マイコン制御装置40によって(短粒米の炊飯に適した調理工程とは異なる)長粒米の炊飯に適した調理(炊飯)工程が実行される。即ち、かかる場合には、ワークコイル64、保温ヒータ65、蓋ヒータ35等が、長粒米の特性に応じて駆動され、適宜な加熱量や加熱時間等によって、長粒米を美味しく炊き上げることができるのである。
次に、長粒米の炊飯工程の構成について、図3及び図4を用いて説明する。
長粒米の炊飯工程は、図3及び図4に示すように、マイコン制御装置40によって順次に実行される昇温工程(ステップS1)と、炊き上げ工程(ステップS2)と、蒸らし工程(ステップS3)と、により構成される。
まず、長粒米の炊飯工程は、図3及び図4に示すように、昇温工程(ステップS1)へ移行される。昇温工程において、長粒米の炊飯が開始されると、マイコン制御装置40によってワークコイル64が駆動され、内鍋10が加熱される(加熱が開始される)。
なお、センタセンサ66によって検出された内鍋10の温度が所定温度に到達すると、炊飯工程は炊き上げ工程(ステップS2)へ移行する。
また、図4に示すように、昇温工程において、ワークコイル64は、マイコン制御装置40によって100%の出力で駆動され、内鍋10を加熱するワークコイル64の加熱量が最大となるように設定される。一方、保温ヒータ65及び蓋ヒータ35は、駆動されない(加熱しない)。
なお、前記「100%の出力」とは、ワークコイル64の出力の一実施形態であり、これに限定するものではない。即ち、ワークコイル64は、その加熱量が通常の加熱量よりも大きくなるような出力で駆動されればよい。
なお、この昇温工程には、長粒米の合数(炊飯量)を判定する合数判定工程(ステップS1a)が含まれている。そして、合数判定工程においては、判定された合数を複数のランクに区分することによって、炊き上げ工程(ステップS2)におけるワークコイル64の加熱量が設定される。
以下では、昇温工程(ステップS1)に含まれている合数判定工程(ステップS1a)、及び炊き上げ工程(ステップS2)におけるワークコイル64の加熱量の設定について、図4から図6を用いて説明する。
ステップS10において、マイコン制御装置40は、センタセンサ66によって、加熱される前の内鍋10の温度(内鍋10の内部に収容された長粒米及び炊飯水の初期温度)を検出する。
マイコン制御装置40は、ステップS10の処理を行った後、ステップS11へ移行する。
ステップS11において、マイコン制御装置40は、ワークコイル64を駆動して、内鍋10の加熱を開始する。なお、上述の如くこの合数判定工程において、ワークコイル64は、マイコン制御装置40によって100%の出力で駆動され、内鍋10を加熱するワークコイル64の加熱量が最大となるように設定される(図4参照)。
なお、前記「100%の出力」とは、ワークコイル64の出力の一実施形態であり、これに限定するものではない。即ち、ワークコイル64は、その加熱量が通常の加熱量よりも大きくなるような出力で駆動されればよい。
マイコン制御装置40は、ステップS11の処理を行った後、ステップS12へ移行する。
ステップS12において、マイコン制御装置40は、内鍋10の温度が所定温度Tに到達したか否かを判定する。
マイコン制御装置40は、内鍋10の温度が所定温度Tに到達したと判定した場合、つまりセンタセンサ66によって検出された内鍋10の温度(内鍋10の内部に収容された長粒米及び炊飯水の上昇温度)が所定温度Tに到達した場合には、ステップS13へ移行する。
一方、マイコン制御装置40は、内鍋10の温度が所定温度Tに到達していないと判定した場合、つまりセンタセンサ66によって検出された内鍋10の温度(内鍋10の内部に収容された長粒米及び炊飯水の上昇温度)が所定温度Tに到達していない場合には、再びステップS12へ移行する。
ステップS13において、マイコン制御装置40は、内鍋10の内部に収容された長粒米及び炊飯水が、初期温度から所定温度Tに到達するまでの経過とその時間(以下では、「経過時間S」と称する。)を演算する。
マイコン制御装置40は、ステップS13の処理を行った後、ステップS14へ移行する。
そして、ステップS14以降のステップにおいて、マイコン制御装置40は、ステップS13において演算した経過時間Sの変化により合数を判定し、経過時間Sと所定時間Sa・Sbと比較することによりランクを判定する。
ここで、所定時間Sa及び所定時間Sbとは、図5に示す表から求められる閾値である。なお、図5は、合数判定工程で判定された合数に応じて、炊き上げ工程での加熱量のランク分けを示した表(マップ)であり、マイコン制御装置40に予め記憶されている。つまり、マイコン制御装置40は、経過時間Sによって合数を判定するとともに、その経過時間Sを、閾値である所定時間Sa及び所定時間Sbと比較することによって、複数に区分されたランクのどのランクに属するか判定する。その結果、その区分されたランクに応じて、炊き上げ工程(ステップS2)におけるワークコイル64の加熱量が設定される。
ステップS14において、マイコン制御装置40は、ステップS13において演算した経過時間Sが、所定時間Saよりも大きいと判定した場合、つまりステップS13において演算した経過時間Sが、所定時間Saよりも大きい場合には、ステップS17へ移行する。
一方、マイコン制御装置40は、ステップS13において演算した経過時間Sが、所定時間Saよりも大きくないと判定した場合、つまりステップS13において演算した経過時間Sが、所定時間Sa以下である場合には、ステップS15へ移行する。
ステップS15において、マイコン制御装置40は、ステップS13において演算した経過時間Sが、所定時間Sbよりも大きいか否かを判定する。
マイコン制御装置40は、ステップS13において演算した経過時間Sが、所定時間Sbよりも大きいと判定した場合、つまりステップS13において演算した経過時間Sが、所定時間Sbより大きく所定時間Sa以下である場合には、ステップS18へ移行する。
一方、マイコン制御装置40は、ステップS13において演算した経過時間Sが、所定時間Sbよりも大きくないと判定した場合、つまりステップS13において演算した経過時間Sが、所定時間Sb以下である場合には、ステップS16へ移行する。
ステップS14から移行したステップS17において、マイコン制御装置40は、合数判定によって得られた合数が、昇温工程の次の工程である炊き上げ工程におけるワークコイル64の加熱量を設定する区分(ランク)にて、後述するCランクであると判定する。
ステップS15から移行したステップS18において、マイコン制御装置40は、合数判定によって得られた合数が、昇温工程の次の工程である炊き上げ工程におけるワークコイル64の加熱量を設定する区分(ランク)にて、後述するBランクであると判定する。
ステップS15から移行したステップS16において、マイコン制御装置40は、合数判定によって得られた合数が、昇温工程の次の工程である炊き上げ工程におけるワークコイル64の加熱量を設定する区分(ランク)にて、後述するAランクであると判定する。
以上のように、合数判定工程では、合数が判定されるとともに、判定された合数が3つランク(即ち、Aランク、Bランク、Cランク)のどのランクに属するか区分(判定)されることによって、炊き上げ工程におけるワークコイル64の加熱量が設定される。例えば、図5に示すように、内鍋10の内部に収容された長粒米及び炊飯水の初期温度(水温)が、23℃であって、経過時間Sが500秒であれば、判定された合数(図5における点Xが示す位置)は、ワークコイル64の加熱量を設定する区分(ランク)にて、Cランクであると判定される。
なお、本実施形態において合数判定工程では、内鍋10を加熱して得られる各種の検出結果のうち、前記内鍋10が加熱されてから所定温度Tに到達するまでの経過時間Sに基づいて合数が判定されるものである。しかしながら、合数判定工程では、内鍋10を加熱して得られる各種の検出結果のうち、例えば所定時間内の上昇温度や温度の変化率等に基づいて合数が判定されてもよい。なお、かかる場合には、前記上昇温度や前記温度の変化率等を、予め設定した上昇温度や温度の変化率等の閾値と比較することによって、複数に区分されたランクのどのランクに属するのか判定することとなる。
次に、長粒米の炊飯工程は、図3及び図4に示すように、昇温工程(ステップS1)を経た後に、炊き上げ工程(ステップS2)へ移行される。
炊き上げ工程においては、昇温工程から引き続いてマイコン制御装置40によってワークコイル64が駆動され、内鍋10が加熱される。
なお、内鍋10の内部に収容された長粒米及び炊飯水が沸騰すると、炊き上げ工程は蒸らし工程(ステップS3)へ移行する。
また、図4に示すように、炊き上げ工程において、保温ヒータ65及び蓋ヒータ35は、駆動されない(加熱しない)。
なお、炊き上げ工程において、ワークコイル64は、マイコン制御装置40によって所定出力で駆動され、内鍋10を加熱する加熱量が、適宜の加熱量となるように設定される。
ここで、前記所定出力、換言すれば内鍋10を加熱するワークコイル64の加熱量とは、上述の如く昇温工程の合数判定工程において判定された3つのランク(Aランク、Bランク、Cランク)に応じて、以下のように設定されるものである。
図4に示すように、合数判定工程において判定されたランクがCランクである場合、ワークコイル64は、100%の出力で駆動され、内鍋10を加熱するワークコイル64の加熱量が、最大となるように設定される。換言すれば、3つのランクのうちCランクは、最大ランクとなるように設定される。
また、合数判定工程において判定されたランクがBランクである場合、ワークコイル64は、90%の出力で駆動され、内鍋10を加熱するワークコイル64の加熱量が、Cランクより若干小さくなるように設定される。
また、合数判定工程において判定されたランクがAランクである場合、ワークコイル64は、80%の出力で駆動され、内鍋10を加熱するワークコイル64の加熱量が、Bランクより若干小さくなるように設定される。
なお、前記「100%の出力」、前記「90%の出力」、及び前記「80%の出力」とは、ワークコイル64の出力の一実施形態であり、これに限定するものではない。即ち、ワークコイル64は、その加熱量が、Cランクにおいて通常の加熱量よりも大きくなるような出力で駆動され、BランクにおいてCランクの加熱量より小さくなるような出力で駆動され、AランクにおいてBランクの加熱量より小さくなるような出力で駆動されればよい。
ここで、一般的に、長粒米は、炊飯水の温度が(短粒米が炊飯水を吸収するのに適する温度である)60℃以下では、吸水性が小さいという特性を有する。さらに、長粒米は、炊飯水の温度が80℃以上では一気に吸水して膨張するという(吸水性が大きくなる)特性を有する。したがって、長粒米に炊飯水を吸収させるために、時間をかけて長粒米を炊飯水に浸漬してその後に徐々に炊飯水の温度を上げていくと、炊飯水が沸騰する頃にはその炊飯水の殆どが長粒米に吸水されることとなる。つまり、内鍋10の内部に収容された長粒米及び炊飯水の沸騰を維持することができる時間が短くなるので、炊き上がった長粒米(ご飯)に芯が残るという問題点がある。
しかしながら、本発明に係る炊飯器1の長粒米の炊飯工程(より詳細には、昇温工程及び炊き上げ工程)においては、炊飯水への長粒米の浸漬に時間をかけず、ワークコイル64を概ね高い出力で駆動させて、(徐々に炊飯水の温度を上げるのではなく)一気に(短粒米の場合よりも短時間で)炊飯水の温度を上げることができる。
また、長粒米の炊き上げ時に、ワークコイル64の加熱量が、内鍋10に収容された長粒米の合数に応じて3つのランクに区分されて、それぞれのランクに応じて適宜な加熱量となるように設定される。なお、ここで適宜な加熱量とは、長粒米の吸水性が小さいという特性に対応して長粒米が美味しく炊き上がるとともに、ふきこぼれ等の炊飯時の問題が生じない程度の加熱量を指すものである。
次に、長粒米の炊飯工程は、図3及び図4に示すように、炊き上げ工程(ステップS2)を経た後に、蒸らし工程(ステップS3)へ移行される。
蒸らし工程においては、炊き上げ工程から引き続いてマイコン制御装置40によってワークコイル64が駆動されて内鍋10が加熱されるが、ワークコイル64の出力は炊き上げ工程時の出力よりも下げられる(本実施形態では、3つのランクともに、70%の出力)。また、マイコン制御装置40によって保温ヒータ65及び蓋ヒータ35が、所定出力にて駆動される。これによって、内鍋10は、所定の蒸らし温度を維持するように加熱される。なお、一定時間が経過すると長粒米(ご飯)が炊き上がり、蒸らし工程は終了し、ひいては長粒米の炊飯工程が完了することとなる。
なお、炊飯工程を経た後には、炊き上がった長粒米(ご飯)の冷却工程、保温工程等へ移行される。
以上のように、本発明に係る炊飯器1において、ワークコイル64の加熱量は、合数判定工程において判定された合数によって区分されたランクに応じて設定されるものである。つまり、炊飯器1は、長粒米が現実に炊き上げられている過程において初めて判断可能となる条件を考慮することによって、長粒米に対する最適な炊飯工程、即ち炊き上げ工程における最適な加熱量を選択し、長粒米をより美味しく炊き上げることができるのである。
また、炊飯器1は、被調理物として液体(スープ)の調理が可能な構成とすることができる。かかる構成においては、合数判定工程において判定されたランクがCランクである場合、マイコン制御装置40によって、内鍋10の内部に収容された被調理物が液体であると判定される。そして、内鍋10の内部に収容された液体は、炊き上げ工程において、ワークコイル64が100%の出力で駆動され、ワークコイル64の加熱量が最大となるように設定される。つまり、液体の調理では、一般的な短粒米の炊飯工程に設けられる吸水工程(吸水のために一定温度を維持する工程)等の工程は、無駄な電力消費となるため必要がないところ、液体を湯沸しする時間が短時間となり、無駄な電力の消費を抑えることができる(省エネ化を図ることができる)。
なお、炊飯器1は、本発明に係る「電気炊飯器」の一実施形態である。また、内鍋10は、本発明に係る「内鍋」の一実施形態である。また、ワークコイル64、保温ヒータ65、蓋ヒータ35は、本発明に係る「内鍋加熱手段」の一実施形態である。また、マイコン制御装置40は、本発明に係る「制御手段」の一実施形態である。また、センタセンサ66は、本発明に係る「内鍋温度検出手段」の一実施形態であり、例えば蒸気センサーや蓋温度センサー等を用いてもよい。
また、上述の如き炊飯工程は、本発明に係る「炊飯工程」の一実施形態であり、上述の如き構成に限定するものではない。また、上述の如き昇温工程及び炊き上げ工程は、本発明に係る「昇温工程」及び「炊き上げ工程」の一実施形態であり、上述の如き構成に限定するものではない。また、上述の如き合数判定工程は、本発明に係る「合数判定工程」の一実施形態であり、上述の如き構成に限定するものではない。
また、Aランク、Bランク、Cランクは、本発明に係る「複数のランク」の一実施形態であり、上述の如き構成に限定するものではない。例えば、本発明に係る「複数のランク」は、3つのランクに区分するものではなく、4つや5つのランクに区分する構成であってもよい。かかる場合には、炊き上げ工程におけるワークコイル64の加熱量をより細かく設定することができる。
また、上述の説明では、長粒米の炊飯に適した炊飯工程を実行する場合に、ユーザーが操作パネル部53の各種のスイッチ55のうち、米種別選択スイッチ56にて長粒米を選択する構成としたが、かかる構成に限定するものではない。即ち、炊飯器1は、マイコン制御装置40によって自動的に内鍋10の内部に収容された被炊飯物が短粒米であるか、又は長粒米であるかを判定する機能(以下では、「米種別判定機能」と称する。)を有して、自動的に被炊飯物の炊飯に適した炊飯工程を実行する構成とすることができる。
次に、上述の如き米種別判定機能の構成について説明する。
米種別判定機能は、長粒米と短粒米との特性の違いから、内鍋10の内部に収容された被炊飯物が短粒米であるか、又は長粒米であるかを判定するものである。
ここで、長粒米は短粒米よりも吸水性が小さいという特性を有する。図7(a)は、長粒米と短粒米との吸水性の違いを示した表(試験結果)である。この試験では、短粒米(日本国産)150gと、長粒米(外国産米)150gとを、それぞれ23℃の水265gに浸漬して、2時間後の水量(即ち、米に吸収されなかった水量)を測定している。そして、試験結果では、2時間後に短粒米側では148gの水量が残存する一方、長粒米側では155gの水量が残存する。つまり、この試験結果を鑑みると、長粒米が短粒米よりも吸水性が小さいことが分かる。
内鍋10の内部に収容された短粒米を炊飯水に一定時間だけ浸漬した場合、短粒米は吸水性が大きいため、炊飯水を吸収して体積が大きく増加する。したがって、図7(b)に示すように、内鍋10の内部の底部分で、短粒米は略隙間なく密集し易くなる。つまり、ワークコイル64によって加熱された熱が、略隙間なく密集した短粒米を介してセンタセンサ66に伝達され易くなる。
一方、内鍋10の内部に収容された長粒米を炊飯水に一定時間だけ浸漬した場合、長粒米は吸水性が小さいため、炊飯水を殆ど吸収せず体積が増加しない。したがって、図7(b)に示すように、内鍋10の内部の底部分であっても、長粒米は略隙間なく密集することはない(粒と粒との間に隙間が形成される)。つまり、ワークコイル64によって加熱された熱は、(短粒米の場合とは異なり)長粒米だけではなく粒と粒との間の隙間の炊飯水を介してセンタセンサ66に伝達される。よって、ワークコイル64によって加熱された熱は、短粒米の場合よりも長粒米の場合の方がセンタセンサ66に伝達され難く、所定温度に到達する時間は長くなる。
また、上述の如く長粒米は短粒米よりも吸水性が小さいという特性ため、炊飯器1では長粒米の炊飯水の水量が、短粒米の炊飯水の水量よりも多くなるように設定される。例えば、米10合を炊飯する場合に、長粒米の炊飯水は2000gに設定され、短粒米の炊飯水は1800gに設定される。したがって、短粒米よりも長粒米を炊飯する場合の方が、内鍋10の内部に収容された炊飯水の水量が多くなり、加熱するために要する時間が長くなる。
また、長粒米は短粒米よりも粒が細長くて、粒間の体積が大きいという特性を有している。そのため、図8に示すように、長粒米を計量カップで計量した場合に、1合あたりの質量が短粒米の場合よりも小さくなる。つまり、体積重量で測定した米で炊飯水の水量の設定を行う場合には、長粒米の方が短粒米よりも水量が多くなるので、水重量が大きくなる。したがって、短粒米よりも長粒米を炊飯する場合の方が、所定温度に到達する時間は長くなる。
このように、内鍋10の温度を検出するセンタセンサ66により検知される温度の上昇時間は、短粒米よりも長粒米を炊飯する場合の方が長くなる。つまり、図7(c)に示すように、内鍋10に収容された被炊飯物が長粒米の場合には、被炊飯物が短粒米の場合よりも、センタセンサ66によって検出される温度の上がり方が遅くなる。したがって、マイコン制御装置40は、炊飯工程において内鍋10を加熱する場合に、センタセンサ66によって検出される温度の上がり方(上昇温度傾向)を検出することによって、内鍋10の内部に収容された被炊飯物が短粒米であるか、又は長粒米であるかを判定するものである。
なお、図7(c)に示すように、一般的な短粒米の炊飯工程においては、短粒米に炊飯水を浸漬させるための吸水工程が設けられる。なお、図7(c)で示す短粒米の炊飯工程においては、炊飯水の温度(水温)がTaとなった場合に、吸水工程へ移行する。そして、吸水工程は、温度Taを維持したまま一定時間の間に継続される。しかしながら、長粒米の炊飯工程においては、上述の如く吸水工程が設けられておらず、一気に炊き上げたほうがより美味しいご飯を炊くことができ、消費電力も少なくて済む。この違いを踏まえて、米種別判定機能においては、炊飯水の温度Taに到達するまでの(一般的な短粒米の炊飯工程において吸水工程へ移行するまでの)温度の上がり方によって、内鍋10の内部に収容された被炊飯物が短粒米であるか、又は長粒米であるかを判定するようにしている。
このような構成によって、ユーザーの操作に拠らず、マイコン制御装置40によって自動的に被炊飯物が短粒米であるか、又は長粒米であるかを判定することができる。したがって、ユーザーの操作を簡略化することができる。また、従来、例えば被炊飯物としてブレンド米(短粒米と長粒米とを混合させた米)を炊飯する場合には、そのブレンドされた混合率によって選択すべき炊飯工程が変更されるので、ユーザーの炊飯工程の選択操作が煩雑なものとなっていた。しかしながら、上述の如く米種別判定機能は、長粒米と短粒米との特性の違いから、被炊飯物が短粒米であるか、又は長粒米であるかを判定するものである。つまり、マイコン制御装置40によって選択(判定)された炊飯工程が、内鍋10の内部に収容された被炊飯物の最適な炊飯工程となるので、ユーザーの選択操作の煩雑さを解消するとともに、常に(最適な炊飯工程の選択を誤らずに)美味しいご飯を炊き上げることができる。
また、炊飯器1は、被調理物として液体(スープ)の調理が可能な構成であるので、マイコン制御装置40によって自動的に内鍋10の内部に収容された被調理物が液体であるか、又は米(長粒米又は短粒米)であるかを判定する機能(以下では、「被調理物判定機能」と称する。)を有して、自動的に液体の調理に適した調理工程を実行する構成とすることができる。
被調理物判定機能は、液体と米(長粒米又は短粒米)との温度上昇の特性の違いから、内鍋10の内部に収容された被調理物が、液体であるか、又は米であるかを判定するものである。
より詳細には、内鍋10の内部に収容された被調理物が液体である場合には、被調理物が米である場合よりも、内鍋10の温度を検出するセンタセンサ66により検知される温度上昇の時間が長くなる。つまり、内鍋10の内部に収容された被調理物が液体である場合には、被調理物が米である場合よりも、センタセンサ66によって検出される温度の上がり方が遅くなる。つまり、マイコン制御装置40は、調理工程において内鍋10を加熱する場合に、センタセンサ66によって検出される温度の上がり方を検出することによって、内鍋10の内部に収容された被調理物が液体であるか、又は米(長粒米又は短粒米)であるかを判定するものである。
このような構成によって、ユーザーの操作に拠らず、マイコン制御装置40によって自動的に被調理物が液体であるか、又は米(長粒米又は短粒米)であるかを判定することができる。したがって、ユーザーの操作を簡略化することができる。また、従来、例えば被調理物としてお粥(液体の比率が比較的高い被調理物)を調理する場合には、その液体と米との混合率によって選択すべき炊飯工程が変更されるので、ユーザーの炊飯工程の選択操作が煩雑なものとなっていた。しかしながら、上述の如く被調理物判定機能は、液体と米(長粒米と短粒米)との特性の違いから、被調理物が液体であるか、又は米であるかを判定するものである。つまり、マイコン制御装置40によって選択(判定)された炊飯工程が、内鍋10の内部に収容された被調理物の最適な調理工程となるので、ユーザーの選択操作の煩雑さを解消するとともに、常に(最適な調理工程の選択を誤らずに)液体を美味しく調理することができる。
以上のように、本発明に係る炊飯器1は、
長粒米を内部に収容する内鍋10と、
前記内鍋10を加熱するワークコイル64(内鍋加熱手段)と、
前記ワークコイル64(内鍋加熱手段)の加熱量を制御するマイコン制御装置40(制御手段)と、
前記内鍋10や長粒米の温度を検出するセンタセンサ66(内鍋温度検出手段)と、
を具備して、
少なくとも昇温工程と炊き上げ工程とを有する炊飯工程を前記マイコン制御装置40(制御手段)により実行可能な電気炊飯器であって、
前記昇温工程は、被調理物の合数を判定する合数判定工程を含み、
前記合数判定工程において判定された合数を、前記炊き上げ工程における前記ワークコイル64(内鍋加熱手段)加熱量を設定するためのAランク、Bランク、Cランク(複数のランク)に区分して、
前記合数判定工程において判定された合数が、前記複数のランクのうち最大のランクであるCランクに区分されると、前記炊き上げ工程において長粒米が沸騰するまでの前記ワークコイル64(内鍋加熱手段)の加熱量を、通常の加熱量よりも増加させるものである。
また、炊飯器1は、
被調理物として液体の調理が可能であって、
前記マイコン制御装置40(制御手段)は、前記合数判定工程において判定された合数が、前記最大のランクであるCランクに区分されると、被調理物が液体であると判定し、前記炊き上げ工程において液体が沸騰するまでの前記ワークコイル64(内鍋加熱手段)の加熱量を最大とするものである。
このような構成によって、炊飯器1は、長粒米が現実に調理されている過程において初めて判断可能となる合数判定を考慮することによって、炊き上げ工程におけるワークコイル64の最適な加熱量を選択することができる。
1は炊飯器、10は内鍋、40はマイコン制御装置、64はワークコイル、66はセンタセンサ、Sは経過時間、Sa・Sbは所定時間、Tは所定温度、である。

Claims (2)

  1. 被調理物を内部に収容する内鍋と、
    前記内鍋を加熱する内鍋加熱手段と、
    前記内鍋加熱手段の加熱量を制御する制御手段と、
    前記内鍋や被調理物の温度を検出する内鍋温度検出手段と、
    を具備して、
    少なくとも昇温工程と炊き上げ工程とを有する炊飯工程を前記制御手段により実行可能な電気炊飯器であって、
    前記昇温工程は、被調理物の合数を判定する合数判定工程を含み、
    前記合数判定工程において判定された合数を、前記炊き上げ工程における前記内鍋加熱手段の加熱量を設定するための複数のランクに区分して、
    前記合数判定工程において判定された合数が、前記複数のランクのうち最大のランクに区分されると、前記炊き上げ工程において被調理物が沸騰するまでの前記内鍋加熱手段の加熱量を、通常の加熱量よりも増加させる、
    ことを特徴とする電気炊飯器。
  2. 前記電気炊飯器は、
    被調理物として液体の調理が可能であって、
    前記制御手段は、前記合数判定工程において判定された合数が、前記最大のランクに区分されると、被調理物が液体であると判定し、前記炊き上げ工程において液体が沸騰するまでの前記内鍋加熱手段の加熱量を最大とする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気炊飯器。
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