JP2012231567A - 三相インバータ式発電機 - Google Patents

三相インバータ式発電機 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成で、エンジンの回転数に関係なく所望の周波数の三相4線出力及び単相3線出力の同時出力をすることができる三相インバータ式発電機の提供。
【解決手段】本発明は、エンジン1と、交流発電機2と、整流器3と、三相インバータ4と、高周波トランスである三相変圧器5と、フィルタ6を備え、三相変圧器5の二次側結線52は、それぞれの一端が中性点Oで互いに接続されたスター型結線を形成し、互いに同一巻数を有し、かつ互いに120°の位相差を有する第1〜第3巻線a〜cと、第2巻線b上の、中性点O側から所定巻数の位置に一端が接続され、所定巻数と同一巻数を有し、かつ、第3巻線cの位相と逆位相を有する第1追加巻線d1と、第3巻線c上の、中性点O側から所定巻数と同一巻数の位置に一端が接続され、所定巻数と同一巻数を有し、かつ第2巻線bの位相と逆位相を有する第2追加巻線d2とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、三相インバータ式発電機に関し、より詳細には、三相4線式出力及び単相3線式出力の可能な三相インバータ式発電機に関する。
野外の工事現場などで使用される可搬式の交流発電機には、動力用の三相200Vの出力だけでなく、照明や電熱器具用の単相100Vや単相200Vの出力も出力することが要求されることがある。三相4線出力及び単相3線出力を同時出力可能な交流発電機の一例が、下記の特許文献1に記載されている。
特許第4189835号
しかしながら、特許文献1に記載の交流発電機は同期発電機である。このため、この交流発電機から所望の周波数の交流出力を出力するためには、交流発電機を駆動するエンジンの回転数を固定しなければならない。例えば、50Hz又は60Hzの商用電源周波数の出力を得るためには、交流発電機のロータの回転数を毎分3000回転又は毎分3600回転に固定する必要がある。
そこで、エンジン回転数に関係なく、所望の周波数で、三相4線出力と単相3線出力とを同時に出力するために、インバータ式発電機を構成する交流発電機をこの特許文献1に記載の交流発電機とすることが考えられる。
しかし、インバータ発電機の交流発電機を特許文献1に記載の交流発電機で置換した構成では、交流発電機の三相4線の出力側に三相インバータを設けるだけでなく、さらに、単相3線の出力側にも単相インバータを設ける必要がある。このため、装置構成が複雑化してコストが増加してしまう。また、「三相インバータ」と「単相インバータ」の両方を制御する必要があるため、制御が複雑化してしまう。
また、特に可搬式の交流発電機には、小型軽量化が求められている。
そこで、本発明は、簡単な構成で、エンジンの回転数に関係なく、所望の周波数の三相4線出力及び単相3線出力の同時出力をすることができる三相インバータ式発電機を提供することを第1の目的としている。
また、本発明は、小型軽量な三相インバータ式発電機を提供することを第2の目的としている。
上記の第1の目的を達成するため、第1の発明の三相インバータ式発電機は、エンジンと、エンジンによって駆動される交流発電機と、交流発電機の出力を直流電圧に変換する整流器と、整流器の出力を三相交流電圧に変換する三相インバータと、三相インバータの出力側に接続された三相変圧器とを備え、三相変圧器は、三相式の結線を有する一次側結線と二次側結線とを有し、二次側結線は、それぞれの一端が中性点で互いに接続されたスター型結線を形成し、互いに同一巻数を有し、かつ、互いに120°の位相差を有する第1〜第3巻線と、第2巻線上の中性点側から所定巻数の位置に一端が接続され、その所定巻数と同一巻数を有し、かつ、第3巻線の位相と逆位相を有する第1追加巻線と、第3巻線上の中性点側からその所定巻数と同一巻数の位置に一端が接続され、その所定巻数と同一巻数を有し、かつ、第2巻線の位相と逆位相を有する第2追加巻線とを備え、第1〜第3巻線それぞれの他端及び中性点から三相4線出力が出力され、かつ、第1及び第2追加巻線それぞれの他端及び中性点から単相3線出力が出力されるように構成されていることを特徴としている。
また、上記の第1の目的を達成するため、第2の発明の三相インバータ式発電機は、エンジンと、エンジンによって駆動される交流発電機と、交流発電機の出力を直流電圧に変換する整流器と、整流器の出力を三相交流電圧に変換する三相インバータと、三相インバータの出力側に接続された三相変圧器とを備え、三相変圧器は、三相式の結線を有する一次側結線と二次側結線とを有し、二次側結線は、それぞれの一端が中性点で互いに接続されたスター型結線を形成し、互いに同一巻数を有し、かつ、互いに120°の位相差を有する第1〜第3巻線と、第2巻線上の、中性点側から所定巻数の位置に一端が接続され、その所定巻数の半分の巻数を有し、かつ、第1巻線の位相と同位相を有する第1追加巻線と、第3巻線上の、中性点側からその所定巻数と同一巻数の位置に一端が接続され、その所定巻数の半分の巻数を有し、かつ、第1巻線の位相と同位相を有する第2追加巻線とを備え、第1〜第3巻線それぞれの他端及び中性点から三相4線出力が出力され、かつ、第1及び第2追加巻線それぞれの他端及び中性点から単相3線出力が出力されるように構成されていることを特徴としている。
第1及び第2の発明では、それぞれ三相変圧器の二次側結線を、三相4線出力と単相3線出力とを同時に出力することができるマルチ出力型結線としている。このため、三相インバータ及び単相インバータの両方を設けることなく、三相インバータだけで、エンジンの回転数によらずに、所望の周波数で、三相4線出力及び単相3線出力の両方の同時出力(マルチ出力)を実現することができる。これにより、第1及び第2の発明によれば、簡単な構成で、エンジンの回転数に関係なく、所望の周波数の三相4線出力及び単相3線出力の同時出力をすることができる。
ところで、マルチ出力型結線は、スター型結線を構成する第1〜第3巻線に加えて、第1及び第2の追加巻線を有する。このため、マルチ出力型結線では、結線全体の巻線の巻数がスター型結線のものよりも多くなる。巻数が増加すると、巻線を巻くスペースを確保するため鉄心も大きくする必要がある。その結果、二次側にマルチ出力型結線を有する三相変圧器は、スター型結線を有する三相変圧器に比べて、重く且つ大きくなる。
そこで、第1及び第2の発明において好ましくは、三相変圧器には、三相インバータの矩形波出力が入力され、前記三相変圧器の出力から正弦波交流電圧を得るフィルタを備える。
このように構成された三相インバータ式発電機は、三相インバータの矩形波出力が入力される高周波トランスである三相変圧器を設けている。この三相変圧器には、三相インバータの例えば10〜20kHzのキャリア周波数によって発生させた矩形波状の出力電圧が入力される。このため、三相変圧器を、商業電源の50Hz又は60Hzの交流電圧を入力として用いる低周波トランスよりも小型軽量なものとすることができる。その結果、三相インバータ式発電機の小型軽量化を図ることができる。
また、第1及び第2の発明において好ましくは、三相4線出力の出力電圧を検出する電圧検出手段と、三相4線出力の出力電圧の検出値と目標値との偏差を算出し、算出した偏差に基づいて補正値を演算する補正演算手段と、補正値に基づいて、三相インバータから三相変圧器の一次側結線の3つの巻線へ入力される線間電圧を個別に制御するインバータ制御手段とを備える。
三相4線出力に基づいて、三相変圧器の一次側結線の三つの巻線それぞれの入力電圧(線間電圧)を個別にフィードバック制御することによって、三相4線出力の不平衡を解消することができる。
上記の第2の目的を達成するため、第3の発明の三相インバータ式発電機は、エンジンと、エンジンによって駆動される交流発電機と、交流発電機の出力を直流電圧に変換する整流器と、整流器の出力を三相交流電圧に変換する三相インバータと、三相インバータの矩形波出力が入力される三相変圧器と、三相変圧器の出力から正弦波交流電圧を得るフィルタとを備え、三相変圧器は、三相式の結線を有する一次側結線と二次側結線とを有し、二次側結線は、それぞれの一端が中性点で互いに接続されたスター型結線を形成し、互いに同一巻数を有し、かつ、互いに120°の位相差を有する第1〜第3巻線を備え、第1〜第3巻線それぞれの他端及び前記中性点から三相4線出力が出力されるように構成されている。
このように構成された第3の発明の三相インバータ式発電機は、三相インバータとフィルタとの間に、高周波トランスである三相変圧器を設けている。この三相変圧器には、三相インバータの例えば10〜20kHzのキャリア周波数によって発生させた矩形波状の出力電圧が入力される。このため、三相変圧器を、商業電源の50Hz又は60Hzの交流電圧を入力として用いる低周波トランスよりも小型軽量なものとすることができる。その結果、三相インバータ式発電機の小型軽量化を図ることができる。
また、第3の発明において好ましくは、三相4線出力の出力電圧を検出する電圧検出手段と、三相4線出力の出力電圧の検出値と目標値との偏差を算出し、算出した偏差に基づいて補正値を演算する補正演算手段と、補正値に基づいて、三相インバータから三相変圧器の一次側結線の3つの巻線へ入力される線間電圧を個別に制御するインバータ制御手段とを備える。
三相4線出力に基づいて三相変圧器の一次側結線の三つの巻線それぞれの入力電圧(相電圧)を個別にフィードバック制御することによって、三相4線出力の不平衡を解消することができる。
このように、第1及び第2の発明のインバータ式発電機によれば、エンジンの回転数に関係なく、所望の周波数の三相4線出力及び単相3線出力の同時出力をすることができる簡単な構成の三相インバータ式発電機を提供することができる。
また、第3の発明のインバータ式発電機によれば、小型改良化を図ることができる。
本発明の第1実施形態による三相インバータ式発電機の構成を説明するブロック回路である。 (a)は、三相変圧器の一次側結線の構成と線間電圧の説明図であり、(b)は、一次側結線の線間電圧及び相電圧のベクトル図である。 第1実施形態における三相変圧器の二次側結線の回路図である。 (a)は、第1実施形態における三相変圧器の二次側結線の構成と線間電圧の説明図であり、(b)は、二次側結線の線間電圧及び相電圧のベクトル図である。 三相変圧器の一次側結線と二次側結線との対応関係を示す回路図である。 (a)〜(e)は、出力電圧の制御の説明図である。 本発明の第2実施形態による三相インバータ式発電機の構成を説明するブロック図である。 第2実施形態における三相変圧器の二次側結線の回路図である。 (a)は、第2実施形態における三相変圧器の二次側結線の構成と線間電圧の説明図であり、(b)は、二次側結線の線間電圧及び相電圧のベクトル図である。 本発明の第3実施形態による三相インバータ式発電機の構成を説明するブロック図である。
以下、第1実施形態として、第1の発明の一例を説明する。
なお、以下の説明において、「線間電圧ベクトル」を「線間電圧」とも表記し、また、「相電圧ベクトル」を「相電圧」とも表記する。また、本願では、後述する三相変圧器における三相式結線におけるU、V、W端子、もしくは、u、v、w端子の「端子間の電圧」、すなわち、VU-V、VV-W、VW-U、及び、Vu-v、Vv-w、Vw-uを「線間電圧」と表記し、また、二次側結線の三相4線式出力、及び、単相3線式出力における出力の取り出し方として中性点Oを利用するもの、すなわち、Vu-O、Vv-O、Vw-O、及び、VL1-O、VL2-O、VL2-L1についても、「線間電圧」と表記する。
まず、図1のブロック図を参照して、第1実施形態による三相インバータ式発電機の構成を説明する。図1に示す三相インバータ式発電機は、エンジン1と、エンジン1によって駆動される交流発電機2と、交流発電機2の出力を直流電圧に変換する整流器3と、整流器3の出力を三相交流電圧に変換する三相インバータ4と、三相インバータ4の矩形波出力が入力される三相変圧器5と、三相変圧器5の矩形波出力から正弦波の交流電圧を得るローパスフィルタ6と、三相インバータ4を制御する制御回路7とを備えている。
三相変圧器5は、三相式結線を有する一次側結線51と二次側結線52とを有する。
先ず、図2を参照して、一次側結線の構成及び線間電圧について説明する。
図2(a)に示すように、一次側結線51は、デルタ型結線された巻数が等しい3つの巻線A〜Cを有する。一次側結線51における入力端子として、巻線Aと巻線Cの接続点に接続した入力端子Uと、巻線Bと巻線Aの接続点に接続した入力端子Vと、巻線Cと巻線Bの接続点に接続した入力端子Wとが配置されている。
なお、三相式結線として、デルタ型結線の代わりに、スター型結線を採用してもよい。
また、一次側結線の線間電圧として、巻線Aの両端に接続された入力端子Uと入力端子Vの間を「線間電圧VU-V」とし、巻線Bの両端に接続された入力端子Vと入力端子Wの間を「線間電圧VV-W」とし、巻線Cの両端に接続された入力端子Wと入力端子Uの間を「線間電圧VW-U」とする。なお、図中、線間電圧ベクトルを示す記号の上にドットを付して示す。
また、図2(b)に示すように、一次側の「線間電圧VU-V」(位相のずれ角=0°)に対して、「線間電圧VV-W」は位相が120°遅れ、「線間電圧VW-U」は位相が240°遅れるように、三相インバータからの出力が一次側結線に入力される。
また、一次側結線はデルタ型結線であるので、第1巻線Aの「線間電圧VU-V」と「相電圧EU」、第2巻線Bの「線間電圧VV-W」と「相電圧EV」、第3巻線Cの「線間電圧VW-U」と「相電圧EW」は、それぞれ「電圧の大きさ」が同じであり、かつ「位相」が逆である。したがって、「線間電圧VU-V」の位相に対して、第1巻線Aの「相電圧EU」の位相は180°遅れ、第2巻線Bの「相電圧EV」の位相は300°遅れ、第3巻線Cの「相電圧EW」の位相は60°遅れる。
次に、図3を参照して、二次側結線52の構成について説明する。
図3に示すように、二次側結線52は、第1〜第3巻線a〜cと、第1及び第2追加巻線d1及びd2とを有する。第1〜第3巻線a〜cは、それぞれの一端が中性点Oで互いに接続されたスター型結線を形成する。また、第1〜第3巻線a〜cは、互いに同一巻数を有し、かつ、互いに120°の位相差を有する。
また、第1追加巻線d1の一端は、第2巻線b上の、中性点O側から所定巻数Nの位置H1に接続されている。第1追加巻線d1は、その所定巻数Nと同一巻数を有し、かつ、第3巻線cの位相と逆位相を有する。すなわち、第1追加巻線d1は、第2巻線bのうちの中性点Oから位置H1までの部分巻線hbの巻数Nと同一巻数を有し、第2巻線b上の位置H1に、第3巻線cの位相に対して逆位相となるように接続されている。
また、第2追加巻線d2の一端は、第3巻線c上の、中性点O側から所定巻数Nと同一巻数の位置H2に一端が接続されている。第2追加巻線d2は、所定巻数Nと同一巻数を有し、かつ、第2巻線bの位相と逆位相を有する。すなわち、第2追加巻線d2は、第3巻線cのうちの中性点Oから位置H2までの部分巻線hcの巻数Nと同一巻数を有し、第3巻線c上の位置H2に、第2巻線bの位相に対して逆位相に接続されている。
そして、図1に示したように、二次側結線52の第1〜第3巻線(a〜c)それぞれの他端(u端子、v端子及びw端子)及び中性点Oが、三相4線出力端子部8を構成する。また、第1及び第2追加巻線(d1及びd2)それぞれの他端(L1端子及びL2端子)及び中性点Oが、単相3線出力端子部9を構成する。
次に、図4を参照して、二次側結線の相電圧及び線間電圧について説明する。
図4(a)に示すように、二次側結線の第1巻線aの相電圧を「Eu」、第2巻線bの相電圧を「Ev」、第3巻線cの相電圧を「Ew」、第1追加巻線d1の相電圧を「Ews」、第2追加巻線d2の相電圧を「Evs」とする。さらに、第2巻線bのうちの、中性点Oから位置H1までの部分巻線hbの相電圧を「Ev'」とし、第3巻線cの内の中性点Oから位置H2までの部分巻線hcの相電圧を「Ew'」とする。
ここで、図5を参照して、三相変圧器の一次側と二次側の相電圧の関係について説明する。
一次側の第1巻線Aと二次側の第1巻線aとは、共通の鉄心に、巻く方向が同じになるように巻かれている。これにより、一次側結線及び二次側結線を構成する巻線は、一次側の第1巻線Aに発生させた磁束ΦAが二次側の第1巻線aに伝えられ、線間電圧によって発生する磁束Φの変化が一次側と二次側とで同じ向きとなる。その結果、一次側に発生する「相電圧EU」と二次側の巻線に発生する「相電圧Eu」とは、同位相となる。
また、一次側の第2巻線Bと二次側の第2巻線bとは、共通の鉄心に、巻く方向が同じになるように巻かれ、かつ、一次側の第2巻線Bと二次側の第2追加巻線d2とは、その共通の鉄心に、巻く向きが逆となるように巻かれている。これにより、一次側の第2巻線Bに発生させた磁束ΦBが二次側の第2巻線b及び第2追加巻線d2に伝えられる。その結果、二次側の第2巻線bの「相電圧Ev」は、一次側の第2巻線Bの「相電圧EV」と同位相となり、一方、二次側の第2追加巻線d2の「相電圧Evs」は、一次側の第2巻線Bの「相電圧EV」と逆位相となる。
また、一次側の第3巻線Cと二次側の第3巻線cとは、共通の鉄心に、巻く方向が同じになるように巻かれ、かつ、一次側の第3巻線Cと二次側の第1追加巻線d1とは、共通の鉄心に巻く方向が逆になるように巻かれている。これにより、一次側の第3巻線Cに発生させた磁束ΦCが二次側の第3巻線c及び第1追加巻線d1に伝えられる。その結果、二次側の第3巻線cの「相電圧Ew」は、一次側の第3巻線Cの「相電圧EW」と同位相となり、一方、二次側の第1追加巻線d1の「相電圧Ews」は、一次側の第3巻線Cの「相電圧EW」と逆位相となる。
その結果、図4(b)に示すように、一次側の「線間電圧VU-V」(位相のずれ角=0°)の位相に対して、二次側の第1巻線aの「相電圧Eu」の位相は180°遅れ、二次側の第2巻線bの「相電圧Ev」の位相は300°遅れ、二次側の第3巻線cの「相電圧Ew」の位相は60°遅れる。
また、一次側に、電圧ベクトルの大きさが|VU-V|=|VV-W|=|VW-U|となるように、各線間電圧が入力された場合に、一次側と二次側の巻数比、つまり、「第1巻線A」と「第1巻線a」との巻数比、「第2巻線B」と「第2巻線b」との巻数比、及び「第3巻線C」と「第3巻線c」との巻数比をいずれも1:(1/X)とすれば、
一次側の相電圧|EU|(=|EV|=|EW|)に対する二次側の相電圧|Eu|(=|Ev|=|Ew|)の大きさは、
|Eu|=(1/X)*|EU|=(1/X)*|VU-V|となる。
なお、例えば、X=1の場合、|Eu|=|EU|となる。
また、第2巻線bのうちの部分巻線hbの「相電圧Ev'」は、第2巻線bの巻数と部分巻線hbの巻数との比が、第2巻線b:部分巻線hb=1:(1/Y)であるとき、部分巻線の「相電圧Ev'」の大きさは、
|Ev'|=(1/Y)*|Ev|となる。
さらに、第1追加巻線d1の巻数は、部分巻線hbの巻数と同数であるから、第1追加巻線d1の「相電圧Ews」の大きさは、
|Ews|=(1/Y)*|Ev|となる。
例えば、1/Y=1/2のとき、|Ews|=|Ev'|=(1/2)*|Ev|となる。
また、第3巻線cのうちの部分巻線hcの「相電圧Ew'」は、第3巻線cの巻線数と部分巻線hcの巻線数との比を、第3巻線c:部分巻線hc=1:(1/Y)とすれば、
|Ew'|=(1/Y)*|Ew|となる。
さらに、第2追加巻線d2の巻数は、部分巻線hcの巻数と同数であるから、第2追加巻線d2の「相電圧Evs」の大きさは、
|Evs|=(1/Y)*|Ew|となる。
例えば、1/Y=1/2のとき、|Evs|=|Ew'|=(1/2)*|Ew|となる。
また、図4(a)に示すように、二次側結線52における三相出力端子として、第1巻線aの他端に接続した出力端子uと、第2巻線bの他端に接続した出力端子vと、第3巻線cの他端に接続した出力端子wとが配置されている。これらの出力端子u、v及びwと中性点Oとから、三相4線式出力が得られる。
二次側結線における三相出力の線間電圧として、出力端子uと出力端子vとの間の線間電圧を「Vu-v」とし、出力端子vと出力端子wとの間の線間電圧を「Vv-w」とし、出力端子wと出力端子uとの間の線間電圧を「Vw-u」とする。
なお、三相4線式の出力として、これらの他に、出力端子uと中性点Oとの間の「線間電圧Vu-O」、出力端子vと中性点Oとの間の「線間電圧Vv-O」、及び出力端子wと中性点Oとの間の「線間電圧Vw-O」を取り出してもよい。これらの電圧ベクトルは、図4(a)、図4(b)に示すように、Vu-O=Eu、Vv-O=Ev、Vw-O=Ewとなる。
また、2次側結線における単相3線式出力における低電圧側の線間電圧として、出力端子L1と中性点Oの間の線間電圧を「VL1-O」とし、出力端子L2と中性点Oとの間の線間電圧を「VL2-O」、として取り出す。
また、単相3線式における高電圧側の線間電圧として、出力端子L2と出力端子L1との間の線間電圧を「VL2-L1」として取り出す。
図4(b)を参照して、二次側の三相出力の線間電圧の位相について説明する。
二次側の「線間電圧Vu-v」は、第1巻線aの「相電圧Eu」のベクトルと第2巻線bの「相電圧Ev」の逆ベクトルとの和として、
u-v=Eu−Evとなる。
この二次側の「線間電圧Vu-v」の位相は、一次側の「線間電圧VU-V」の位相に対して、150°遅れる。
また、二次側の「線間電圧Vv-w」は、第2巻線bの「相電圧Ev」のベクトルと第3巻線cの「相電圧Ew」の逆ベクトルとの和として、
v-w=Ev−Ewとなる。
この二次側の「線間電圧Vv-w」の位相は、一次側の「線間電圧VU-V」の位相に対して、270°遅れる。
また、二次側の「線間電圧Vw-u」は、第3巻線cの「相電圧Ew」のベクトルと第1巻線aの「相電圧Eu」の逆ベクトルとの和として、
w-u=Ew−Euとなる。
この二次側の「線間電圧Vw-u」の位相は、一次側の「線間電圧VU-V」の位相に対して、30°遅れる。
続いて、二次側の三相出力の線間電圧の大きさについて説明する。
三相出力(平衡三相出力)では、第1〜第3巻線の相電圧は互いに等しく、
|Eu|=|Ev|=|Ew|である。
さらに、三相出力(平衡三相出力)では、第1〜第3巻線の線間電圧も互いに等しく、
|Vu-v|=|Vv-w|=|Vw-u|である。
また、第1巻線aの「相電圧Eu」と第2巻線bの「相電圧Ev」との位相差は、120°である。したがって、二次側の「線間電圧Vu-v」の大きさ|Vu-v|と、二次側の三相出力部の相電圧の大きさ|Eu|との関係は、
|Vu-v|=√3*|Eu|である。
さらに、「一次側巻線」と「二次側巻線」との巻数比が1:(1/X)であるとき、|Eu|=(1/X)*|EU|であるので、
「二次側の三相出力部の線間電圧」の大きさ|Vu-v|と「一次側の相電圧」の大きさ|EU|との関係は、
|Vu-v|=√3*|Eu|=√3*(1/X)*|EU
さらに、「一次側の相電圧」の大きさ|EU|と「一次側の線間電圧」の大きさ|VU-V|は、デルタ型結線の場合、
|EU|=|VU-V|であるから、
「二次側の三相出力部の線間電圧」の大きさ|Vu-v|と「一次側の線間電圧」の大きさ|VU-V|との関係は、
|Vu-v|=√3*(1/X)*|EU|=√3*(1/X)*|VU-V
すなわち、|Vu-v|=√3*(1/X)*|VU-V|である。
同様に、|Vv-w|=√3*(1/X)*|VV-W|であり、
|Vw-u|=√3*(1/X)*|VW-U|である。
次に、図4(b)を参照して、二次側の単相3線式出力の線間電圧の位相について説明する。
二次側の「線間電圧VL1-O」は、第2巻線bの部分巻線hbの「相電圧Ev'」と第1追加巻線d1の「相電圧Ews」とのベクトル和として、
L1-O=Ev'+Ewsとなる。
この二次側の「線間電圧VL1-O」の位相は、一次側の「線間電圧VU-V」の位相に対して、270°遅れる。
また、二次側の「線間電圧VL2-O」は、第3巻線cの部分巻線hcの「相電圧Ew'」と第2追加巻線d2の「相電圧Evs」とのベクトル和として、
L2-O=Ew'+Evsとなる。
この二次側の「線間電圧VL2-O」の位相は、一次側の「線間電圧VU-V」の位相に対して、90°遅れる。
続いて、二次側の単相3線式出力の線間電圧の大きさについて説明する。
単相3線出力では、二次側の部分巻線hbの相電圧の大きさ|Ev'|、部分巻線hcの相電圧の大きさ|Ew'|、第1追加巻線d1の相電圧の大きさ|Ews|、及び第2追加巻線d2の相電圧の大きさ|Evs|、は互いに等しく、
|Ev'|=|Ew'|=|Ews|=|Evs|である。
さらに、二次側の「線間電圧VL1-O」の大きさと、「線間電圧VL2-O」の大きさとは互いに等しく、
|VL1-O|=|VL2-O|である。
また、部分巻線hbの「相電圧Ev'」と第1追加巻線d1の「相電圧Ews」との位相差は、120°である。したがって、二次側の「線間電圧VL1-O」の大きさ|VL1-O|と、二次側の部分巻線hbの相電圧の大きさ|Ev'|との関係は、
|VL1-O|=√3*|Ev'|である。
さらに、二次側の第2巻線bと、その部分巻線hbとの巻数比が1:(1/Y)であるとき、|VL1-O|=√3*|Ev'|=√3*(1/Y)*|Ev|である。
さらに、「一次側巻線」と「二次側巻線」との巻数比が1:(1/X)であるとき、「二次側の三相出力部の相電圧」の大きさ|Ev|と「一次側の相電圧」の大きさ|EV|との関係は、
|Ev|=(1/X)*|EV|である。
したがって、二次側の「線間電圧VL1-O」の大きさ|VL1-O|と、一次側の第2巻線Bの「相電圧EV」との関係は、
|VL1-O|=√3*(1/Y)*|Ev|=√3*(1/Y)*(1/X)*|EV|である。
また、「一次側の相電圧」の大きさ|EV|と「一次側の線間電圧」の大きさ|VVーW|は、デルタ型結線の場合、
|EV|=|VV-W|である。
したがって、「二次側の単相3線式出力部の線間電圧」の大きさ|VL1-O|と「一次側の線間電圧」の大きさ|VV-W|との関係は、
|VL1-O|=√3*(1/Y)*(1/X)*|EV|=√3*(1/Y)*(1/X)*|VV-W|である。
すなわち、|VL1-O|=√3*(1/Y)*(1/X)*|VV-W|である。
同様に、|VL2-O|=√3*(1/Y)*(1/X)*|VW-U|である。
このようにして、2次側結線における単相3線式出力の線間電圧としての、出力端子L1と中性点Oの間の「線間電圧VL1-O」、及び、出力端子L2と中性点Oとの間の「線間電圧をVL2-O」の位相及び大きさが得られる。
ところで、三相出力の「線間電圧Vu-v」=200Vとなるように、第1〜第3巻線a〜cの巻数を与えた場合、単相出力の「線間電圧Vu-O」=200*(1/√3)≒115Vとなってしまう。このため、三相4線式出力部だけでは、三相200Vと単相100Vを同時に取り出すことができない。
これに対して、三相出力の「線間電圧Vu-v」=200Vとなるように、第1〜第3巻線a〜cの巻数を与えた場合であっても、単相3線式出力部において、|VL1-O|=√3*(1/Y)*|Ev|において、Y=2とすれば、単相出力の「線間電圧VL1-O」=「線間電圧VL2-O」=√3*(1/2)*115≒100Vとなる。このため、三相200Vと同時に単相100Vを取り出すことができる。このように、本発明では、三相出力(例えば200V)と同時に、その半分の電圧の単相出力(例えば100V)を取り出すことができる。
なお、部分巻線hb、部分巻線hc、第1追加巻線d1及び第2追加巻線d2それぞれの巻数が互いに同数となるようにして、第2及び第3巻線b及びc上の、第1及び第2追加巻線d1及びd2の接続点の位置を変更することによって、「線間電圧VL1-O」=「線間電圧VL2-O」の大きさを所望の値に変更することができる。
次に、図6を参照して、図1〜5の第1実施形態における出力の不平衡の制御例を説明する。
図1に示すように、制御回路7は、三相4線出力の出力電圧を検出する電圧検出手段71と、三相4線出力の出力電圧の検出値と目標値との偏差を算出し、算出した偏差に基づいて補正値を演算する補正演算手段72と、補正値に基づいて、三相インバータ4から三相変圧器5の一次側結線の3つの巻線A〜Cへ入力される線間電圧を個別に制御するインバータ制御手段73とを備える。
なお、目標値は、無負荷時、即ち、図4(b)のベクトル図の出力電圧とするとよい。
二次側に接続した電気機器(負荷)の稼動状態によって、二次側結線に不平衡が生じた場合、つまり、二次側の相電圧どうしのバランスが崩れている場合は、三相インバータ4の出力を調節することによって、三相変圧器5の一次側結線51のそれぞれの巻線に対する線間電圧VU-V、VV-W、VW-Uを調節し、これによって、三相変圧器5の二次側結線52の出力の不平衡を解消する。
ここでは、図6(a)に示す例では、三相変圧器5の二次側結線52の中性点Oと第2巻線bの他端に接続したv端子との間に、単相負荷が接続されている。
図6(b)に示すように、一次側の第2巻線Bに、「線間電圧VV-W」を供給したとき、第2巻線Bに磁束ΦBが発生する。この磁束ΦBによって、二次側の第2巻線bに「相電圧Ev」が発生する。また、この磁束ΦBによって、第2追加巻線d2にも「相電圧Evs」が発生する。
図6(c)に示すように、無負荷時には、一次側の「線間電圧VV-W」、及び二次側の「相電圧Ev」及び「相電圧Evs」は、図4(b)のベクトル図に示したものと同じである。
しかし、図6(d)に示すように、負荷を接続して稼働させた場合、「相電圧Ev」によって、「負荷電流Iv」が流れる。その結果、二次側の第2巻線bに、「起磁力Nb*Iv」が発生する。ここで、「Nb」は、第2巻線bの巻数を表す。
なお、無負荷時には、「負荷電流Iv」=0であるので、「起磁力Nb*Iv」=0である。
例えば、この「起磁力Nb*Iv」が、磁束ΦBの変化と逆方向に変化する場合、一次側の第2巻線Bと、二次側の第2巻線b及び第2追加巻線d2を通過する磁束が減少することによって、二次側の第2巻線bに発生する「相電圧Ev」及び第2追加巻線d2に発生する「相電圧Evs」が低下する。このような不平衡の状態を、図6(d)では、ベクトルの矢印を短くして示す。
なお、接続する負荷によっては、「負荷電流Iv」の位相が変化するため、磁束ΦBと略同じ方向に「起磁力Nb*Iv」が変化することがある。その場合には、二次側の第2巻線b及び第2追加巻線d2を通過する磁束は逆に増加して、第2巻線bの「相電圧Ev」及び第2追加巻線d2の「相電圧Evs」は増加する。
このような不平衡の状態で、例えば、端子L2−中性点O間、又は、端子L1−端子L2間に、単相負荷を接続しても、所望の電圧から外れた出力しか得られない。
そこで、図6(e)に示すように、二次側の第2巻線bの「相電圧Ev」及び第2追加巻線d2の「相電圧Evs」が目標値から減った分だけ、一次側の対応する第2巻線Bに印加する「線間電圧VV-W」を増加させる。これにより、不平衡が解消される。
なお、二次側の複数の出力端子間にそれぞれ負荷が接続されたときには、一次側の第1〜第3巻線A〜Cの対応する線間電圧を個別に制御することによって、不平衡か解消される。
次に、図7を参照して、第2実施形態として、第2発明の一例を説明する。
第2実施形態の三相インバータ式発電機は、三相変圧器5aの二次側結線53を除いて、図1に示した第1実施形態と同じ構成を有する。
図8に示すように、二次側結線53は、第1〜第3巻線a〜cと、第1及び第2追加巻線d1及びd2とを有する。第1〜第3巻線a〜cは、それぞれの一端が中性点Oで互いに接続されたスター型結線を形成する。また、第1〜第3巻線a〜cは、互いに同一巻数を有し、かつ、互いに120°の位相差を有する。
また、第1追加巻線d1の一端は、第2巻線b上の、中性点O側から所定巻数Nの位置H1に接続されている。第1追加巻線d1は、所定巻数Nの半分の巻数を有し、かつ、第1巻線aの位相と同位相を有する。すなわち、第1追加巻線d1は、第2巻線bのうち中性点Oから位置H1までの部分巻線hbの巻数Nの半分の巻数(N/2)を有し、第2巻線b上の位置H1に、第1巻線aの位相に対して同位相となるように接続されている。
なお、図8に示す例では、第1追加巻線d1の一端は、第2巻線bの他端に接続されている。本発明では、第1追加巻線d1の一端は、第2巻線b上の任意の位置に接続させることができる。
また、第2追加巻線d2の一端は、第3巻線c上の、中性点O側から所定巻数Nの位置H2に接続されている。第2追加巻線d2は、所定巻数Nの半分の巻数を有し、かつ、第1巻線aの位相と同位相を有する。すなわち、第2追加巻線d2は、第3巻線cのうち中性点Oから位置H2までの部分巻線hcの巻数Nの半分の巻数(N/2)を有し、第3巻線c上の位置H2に、第1巻線aの位相に対して同位相となるように接続されている。
なお、図8に示す例では、第2追加巻線d2の一端は、第3巻線cの他端に接続されている。本発明では、第2追加巻線d2の一端は、第3巻線c上の任意の位置に接続させることができる。
図9(a)及び図9(b)に示すように、第2実施形態における二次側の三相出力の線間電圧ベクトルの位相及び大きさは、第1実施形態のものと同じであり、
二次側の「線間電圧Vu-v」は、第1巻線aの「相電圧Eu」のベクトルと第2巻線bの「相電圧Ev」の逆ベクトルとの和として、
u-v=Eu−Evとなる。
この二次側の「線間電圧Vu-v」の位相は、一次側の「線間電圧VU-V」の位相に対して、150°遅れる。
また、二次側の「線間電圧Vv-w」は、第2巻線bの「相電圧Ev」のベクトルと第3巻線cの「相電圧Ew」の逆ベクトルとの和として、
v-w=Ev−Ewとなる。
この二次側の「線間電圧Vv-w」の位相は、一次側の「線間電圧VU-V」の位相に対して、270°遅れる。
また、二次側の「線間電圧Vw-u」は、第3巻線cの「相電圧Ew」のベクトルと第1巻線aの「相電圧Eu」の逆ベクトルとの和として、
w-u=Ew−Euとなる。
この二次側の「線間電圧Vw-u」の位相は、一次側の「線間電圧VU-V」の位相に対して、30°遅れる。
また、第2実施形態における二次側の単相出力の「線間電圧VL1-O」は、図9に示す例では、第2巻線bの「相電圧Ev」と第1追加巻線d1の「相電圧Eus1」とのベクトル和として、
L1-O=Ev+Eus1となる。
この二次側の「線間電圧VL1-O」の位相は、一次側の「線間電圧VU-V」の位相に対して、270°遅れる。
また、二次側の「線間電圧VL2-O」は、第3巻線cの「相電圧Ew」と第2追加巻線d2の「相電圧Eus2」とのベクトル和として、
L2-O=Ew+Eus2となる。
この二次側の「線間電圧VL2-O」の位相は、一次側の「線間電圧VU-V」の位相に対して、90°遅れる。
そして、第2実施形態においても、上述の第1実施形態と同様に、三相出力の「線間電圧Vu-v」=200Vとなるように、第1〜第3巻線a〜cの巻数を与えた場合であっても、単相出力の「線間電圧VL1-O」=「線間電圧VL2-O」=100Vとなる。このため、同時に単相100Vを取り出すことができる。このように、本発明では、三相出力(例えば200V)と同時に、その半分の電圧の単相出力(例えば100V)を取り出すことができる。
なお、第1追加巻線d1及び第2追加巻線d2それぞれの巻数が、第2巻線b上の部分巻線hb及び第2巻線c上の部分巻線hcの巻数の半分となるようにして、第1及び第2追加巻線d1及びd2の接続点の位置を変更することによって、「線間電圧VL1-O」=「線間電圧VL2-O」の大きさを所望の値に変更することができる。
また、第2実施形態においても、上述の第1実施形態と同様に、二次側の出力端子間に負荷が接続されたときには、一次側の第1〜第3巻線A〜Cの対応する線間電圧を個別に制御することによって、不平衡か解消される。
次に、図10を参照して、第3実施形態として、第3発明の一例を説明する。
第3実施形態の三相インバータ式発電機は、三相変圧器5bの二次側結線54を除いて、図1に示した第1実施形態と同じ構成を有する。
図10に示すように、二次側結線54は、第1〜第3巻線a〜cを有する。第1〜第3巻線a〜cは、それぞれの一端が中性点Oで互いに接続されたスター型結線を形成する。また、第1〜第3巻線a〜cは、互いに同一巻数を有し、かつ、互いに120°の位相差を有する。
第3実施形態の三相インバータ式発電機では、三相インバータ4とローパスフィルタ6との間に、高周波トランスである三相変圧器を設けている。この三相変圧器には、三相インバータの例えば10〜20kHzのキャリア周波数によって発生させた矩形波状の出力電圧が入力される。このため、三相変圧器を、商業電源の50Hz又は60Hzの交流電圧を入力として用いる低周波トランスよりも小型軽量なものとすることができる。その結果、三相インバータ式発電機の小型軽量化を図ることができる。
また、第3実施形態においても、上述の第1実施形態と同様に、二次側の出力端子間に負荷が接続されたときには、一次側の第1〜第3巻線A〜Cの対応する線間電圧を個別に制御することによって、不平衡か解消される。
上述した実施形態では、本発明を特定の条件で構成した例について説明したが、本発明は種々の変更及び組合せを行うことができ、これに限定されるものではない。上述した実施形態では、三相変圧器の一次側結線をデルタ型結線として例について説明したが、本発明では、一次側結線の構造はこれに限定されない。例えば、一次側結線をスター型結線(Y結線)としてもよい。
また、上述した実施形態では、高周波トランスである三相変圧器を三相インバータとフィルタとの間に設けた例について説明したが、第1及び第2の発明では、フィルタの出力側に、低周波トランスである三相変圧器を設けてもよい。
また、上述した実施形態では、三相変圧器の一次側の相電圧と二次側の相電圧とを同位相とした例について説明したが、本発明では、一次側の相電圧と二次側の相電圧とを逆位相としてもよい。一次側の相電圧と二次側との相電圧が逆位相となるようにする場合によって得られる二次側の線間電圧は、一次側の相電圧と二次側の相電圧とを同位相とした場合によって得られる二次側の線間電圧に対して、位相が180°ずれたものとなる。
また、第1の発明において、第1及び第2追加巻線の一端は、それぞれ、第2及び第3巻線上の任意の位置に接続することができる。例えば、第2及び第3巻線それぞれの全巻数に対して、中性点からの巻数が1/2となる位置に接続してもよい。
また、第2の発明において、第1及び第2追加巻線の一端は、それぞれ、第2及び第3巻線の他端に限定されず、第2及び第3巻線上の任意の位置に接続することができる。
1 エンジン
2 交流発電機
3 整流器
4 三相インバータ
5、5a、5b 三相変圧器
6 フィルタ
7 制御回路
8 三相4線式出力端子部
9 単相3線式出力端子部
51 一次側結線
52、53、54 二次側結線
71 電圧検出部
72 補正演算部
73 インバータ制御部

Claims (6)

  1. エンジンと、
    前記エンジンによって駆動される交流発電機と、
    前記交流発電機の出力を直流電圧に変換する整流器と、
    前記整流器の出力を三相交流電圧に変換する三相インバータと、
    前記三相インバータの出力側に接続された三相変圧器と
    を備え、
    前記三相変圧器は、三相式の結線を有する一次側結線と二次側結線とを有し、
    前記二次側結線は、
    それぞれの一端が中性点で互いに接続されたスター型結線を形成し、互いに同一巻数を有し、かつ、互いに120°の位相差を有する第1〜第3巻線と、
    前記第2巻線上の、前記中性点側から所定巻数の位置に一端が接続され、前記所定巻数と同一巻数を有し、かつ、前記第3巻線の位相と逆位相を有する第1追加巻線と、
    前記第3巻線上の、前記中性点側から前記所定巻数と同一巻数の位置に一端が接続され、前記所定巻数と同一巻数を有し、かつ、前記第2巻線の位相と逆位相を有する第2追加巻線とを有し、
    前記第1〜第3巻線それぞれの他端及び前記中性点から三相4線出力が出力され、かつ、前記第1及び第2追加巻線それぞれの他端及び前記中性点から単相3線出力が出力されるように構成されている
    ことを特徴とする三相インバータ式発電機。
  2. エンジンと、
    前記エンジンによって駆動される交流発電機と、
    前記交流発電機の出力を直流電圧に変換する整流器と、
    前記整流器の出力を三相交流電圧に変換する三相インバータと、
    前記三相インバータの出力側に接続された三相変圧器と
    を備え、
    前記三相変圧器は、三相式の結線を有する一次側結線と二次側結線とを有し、
    前記二次側結線は、
    それぞれの一端が中性点で互いに接続されたスター型結線を形成し、互いに同一巻数を有し、かつ、互いに120°の位相差を有する第1〜第3巻線と、
    前記第2巻線上の、前記中性点側から所定巻数の位置に一端が接続され、前記所定巻数の半分の巻数を有し、かつ、前記第1巻線の位相と同位相を有する第1追加巻線と、
    前記第3巻線上の、前記中性点側から前記所定巻数と同一巻数の位置に一端が接続され、前記所定巻数の半分の巻数を有し、かつ、前記第1巻線の位相と同位相を有する第2追加巻線とを有し、
    前記第1〜第3巻線それぞれの他端及び前記中性点から三相4線出力が出力され、かつ、前記第1及び第2追加巻線それぞれの他端及び前記中性点から単相3線出力が出力されるように構成されている
    ことを特徴とする三相インバータ式発電機。
  3. 前記三相変圧器には、前記三相インバータの矩形波出力が入力され、
    前記三相変圧器の出力から正弦波交流電圧を得るフィルタを備える
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の三相インバータ式発電機。
  4. 前記三相4線出力の出力電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記三相4線出力の出力電圧の検出値と目標値との偏差を算出し、算出した偏差に基づいて補正値を演算する補正演算手段と、
    前記補正値に基づいて、前記三相インバータから前記三相変圧器の一次側結線の3つの巻線へ入力される線間電圧を個別に制御するインバータ制御手段とを備える
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の三相インバータ式発電機。
  5. エンジンと、
    前記エンジンによって駆動される交流発電機と、
    前記交流発電機の出力を直流電圧に変換する整流器と、
    前記整流器の出力を三相交流電圧に変換する三相インバータと、
    前記三相インバータの出力を変圧する三相変圧器と、
    前記三相変圧器の出力から正弦波交流電圧を得るフィルタとを備え、
    前記三相変圧器は、三相式の結線を有する一次側結線と二次側結線とを有し、
    前記二次側結線は、
    それぞれの一端が中性点で互いに接続されたスター型結線を形成し、互いに同一巻数を有し、かつ、互いに120°の位相差を有する第1〜第3巻線を備え、
    前記第1〜第3巻線それぞれの他端及び前記中性点から三相4線出力が出力されるように構成されている
    ことを特徴とする三相インバータ式発電機。
  6. 前記三相4線出力の出力電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記三相4線出力の出力電圧の検出値と目標値との偏差を算出し、算出した偏差に基づいて補正値を演算する補正演算手段と、
    前記補正値に基づいて、前記三相インバータから前記三相変圧器の一次側結線の3つの巻線へ入力される線間電圧を個別に制御するインバータ制御手段とを備える
    ことを特徴とする、請求項5記載の三相インバータ式発電機。
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