JP2012230147A - プロキシミティ露光装置、プロキシミティ露光装置のマスク保持方法、及び表示用パネル基板の製造方法 - Google Patents

プロキシミティ露光装置、プロキシミティ露光装置のマスク保持方法、及び表示用パネル基板の製造方法 Download PDF

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【課題】負圧室の天板をマスクホルダの下方から搬入する利便性を損なうことなく、マスクをより平坦に保持して、露光精度を向上させる。
【解決手段】マスクホルダ20の露光光が通過する開口20aの下方に、開口20aより広く、下側が開放された天板収容部20bを設ける。天板23を、搬送装置30により、マスクホルダ20の下方から天板収容部20bへ搬入する。天板23を天板収容部20bに収容し、天板23より大きいマスク2をマスクホルダ20の天板収容部20bの周囲の下面に保持して、天板23とマスク2との間に負圧室を形成し、負圧室に負圧をかけてマスク2のたわみを抑制する。
【選択図】図6

Description

本発明は、液晶ディスプレイ装置等の表示用パネル基板の製造において、プロキシミティ方式を用いて基板の露光を行うプロキシミティ露光装置、プロキシミティ露光装置のマスク保持方法、及びそれらを用いた表示用パネル基板の製造方法に係り、特に、マスクの上方に負圧室を設け、負圧室に負圧をかけてマスクのたわみを抑制するプロキシミティ露光装置、プロキシミティ露光装置のマスク保持方法、及びそれらを用いた表示用パネル基板の製造方法に関する。
表示用パネルとして用いられる液晶ディスプレイ装置のTFT(Thin Film Transistor)基板やカラーフィルタ基板、プラズマディスプレイパネル用基板、有機EL(Electroluminescence)表示パネル用基板等の製造は、露光装置を用いて、フォトリソグラフィー技術により基板上にパターンを形成して行われる。露光装置としては、レンズ又は鏡を用いてマスクのパターンを基板上に投影するプロジェクション方式と、マスクと基板との間に微小な間隙(プロキシミティギャップ)を設けてマスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ方式とがある。プロキシミティ方式は、プロジェクション方式に比べてパターン解像性能は劣るが、照射光学系の構成が簡単で、かつ処理能力が高く量産用に適している。
大型の基板を対象としたプロキシミティ露光装置では、基板を水平に置いた状態で露光を行うのが一般的である。その場合、マスクは、マスクホルダにより、基板の上方に基板と向き合わせて保持され、マスクには、重力によってたわみが発生する。マスクにたわみが発生すると、基板へのパターンの焼付けが均一に行われない。そのため、従来、例えば特許文献1に記載の様に、マスクの上方に負圧室を設け、負圧室にマスクの単位面積当たりの質量を相殺する負圧をかけることによって、マスクのたわみを抑制する方法が行われている。負圧室は、マスクホルダと、マスクホルダに保持されたマスクと、マスクの上方に設けられたガラス板等の透明な天板とで構成される。
負圧室を構成するマスク及び天板に塵や汚れ等が付着すると、露光むらが発生するため、塵や汚れ等が付着したマスク又は天板は、きれいなマスク又は天板と交換して、洗浄する必要がある。通常、マスクは、マスクホルダの下面に真空吸着されて保持される。基板を搭載するチャックは、ステージにより、マスクホルダの下方の露光位置と、基板のロード及びアンロードを行うロード/アンロード位置との間を移動される。チャックをマスクホルダの下方から移動させると、マスクホルダの下方には十分な空間が確保されるため、マスクの交換は、マスク搬送ロボットを用いて、マスクホルダの下方から行うことができる。
一方、従来の負圧室の天板は、マスクホルダの露光光が通過する開口の上方に設けられ、マスクホルダの上方にはさらに照射光学系が配置されている。マスクホルダの上方には十分な空間がないため、従来、天板の交換は、ロボットを用いて行うことができず、4人程の保守者が装置内に入って人手で行っていた。その際、天板を照射光学系等に衝突させて、天板又は照射光学系等の装置を破損する恐れがあった。また人手で行うため、天板の交換に時間と手間が掛かり、その間は生産ラインが停止して生産性が下がるという問題があった。
これに対し特許文献2には、マスクホルダを、開口を形成する複数の移動可能なホルダ部で構成し、ホルダ部を移動してマスクホルダの開口を天板より大きく広げ、マスク搬送ロボットにより、パレットに搭載された天板を、マスクホルダの広げた開口を通して、マスクホルダの下方へ搬出し又はマスクホルダの下方から搬入する技術が開示されている。
特開2003−131388号公報 特開2008−191352号公報
特許文献2に記載の技術では、マスクホルダを複数の移動可能なホルダ部で構成するため、各ホルダ部のマスク保持面(下面)の高さを高精度で均一にすることが難しかった。近年の表示用パネルの高精細化に伴い、マスクホルダのマスク保持面(下面)の高さをより均一にして、マスクをより平坦に保持し、露光精度の向上を図る必要が生じた。
また、近年、表示用パネルの各種基板の製造では、大型化及びサイズの多様化に対応するため、比較的大きな基板を用意し、表示用パネルのサイズに応じて、1枚の基板から1枚又は複数枚の表示用パネル基板を製造している。この場合、プロキシミティ方式では、基板の一面を一括して露光しようとすると、基板と同じ大きさのマスクが必要となり、高価なマスクのコストがさらに増大する。そこで、基板より比較的小さなマスクを用い、基板をXY方向へステップ移動させて、基板の一面を複数のショットに分けて露光する方式が主流となっている。
基板の一面を複数のショットに分けて露光する場合、基板のサイズとマスクのサイズによっては、マスクへ照射される光の一部を遮断して、露光領域を制限する必要が出てくる。シャッターを用いて露光領域を制限する場合、露光領域の境界付近ではシャッターの端部を通過した光が回折によって広がるため、シャッターをマスクから離して設けると、露光領域の境界付近で露光不足や二重露光が発生する。これを防止するため、プロキシミティ露光装置では、露光領域を制限するシャッターをできるだけマスクに近接して設けることが望ましい。しかしながら、特許文献2に記載の技術では、マスクホルダを複数の移動可能なホルダ部で構成するため、強度を確保するために、各ホルダ部の厚さを薄くして負圧室の高さを低くすることができず、シャッターをマスクにより近接して設けることが難しかった。
本発明の課題は、負圧室の天板をマスクホルダの下方から搬入する利便性を損なうことなく、マスクをより平坦に保持して、露光精度を向上させることである。また、本発明の課題は、露光領域を制限するシャッターをマスクにより近接して設け、露光領域の境界付近で露光不足や二重露光が発生するのをより効果的に防止することである。さらに、本発明の課題は、高品質な表示用パネル基板を製造することである。
本発明のプロキシミティ露光装置は、基板を搭載するチャックと、マスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置において、マスクホルダが、露光光が通過する開口と、開口の下方に設けられ、開口より広く、下側が開放された天板収容部とを有し、天板収容部に天板を収容し、天板収容部の周囲の下面に天板より大きいマスクを保持して、天板とマスクとの間に負圧室を形成し、負圧室に負圧をかけてマスクのたわみを抑制する構造であり、天板をマスクホルダの下方から天板収容部へ搬入する搬送装置を備えたものである。
また、本発明のプロキシミティ露光装置のマスク保持方法は、基板を搭載するチャックと、マスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置のマスク保持方法であって、マスクホルダの露光光が通過する開口の下方に、開口より広く、下側が開放された天板収容部を設け、天板を、搬送装置により、マスクホルダの下方から天板収容部へ搬入し、天板を天板収容部に収容し、天板より大きいマスクをマスクホルダの天板収容部の周囲の下面に保持して、天板とマスクとの間に負圧室を形成し、負圧室に負圧をかけてマスクのたわみを抑制するものである。
マスクホルダの露光光が通過する開口の下方に、開口より広く、下側が開放された天板収容部を設け、天板を、搬送装置により、マスクホルダの下方から天板収容部へ搬入するので、天板又は照射光学系等の装置を破損する恐れなく、負圧室の天板の交換を短時間で行い、生産性を向上することができるという、負圧室の天板をマスクホルダの下方から搬入する利便性が確保される。そして、天板を天板収容部に収容し、天板より大きいマスクをマスクホルダの天板収容部の周囲の下面に保持して、天板とマスクとの間に負圧室を形成するので、マスクホルダを複数の移動可能なホルダ部で構成する場合に比べ、マスクホルダの下面を平坦に加工してマスク保持面の高さをより均一にすることができる。従って、マスクがより平坦に保持され、露光精度が向上する。
さらに、本発明のプロキシミティ露光装置は、天板の下面の縁に接触する傾斜部を有し、傾斜部により天板の下面の縁を斜め上方へ押す天板押圧機構を、天板収容部に収容された天板の周囲に複数備えたものである。また、本発明のプロキシミティ露光装置のマスク保持方法は、天板の下面の縁に接触する傾斜部を有する複数の天板押圧機構を、天板収容部に収容した天板の周囲に複数設け、各天板押圧機構の傾斜部により、天板収容部に収容した天板の下面の縁を複数箇所で斜め上方へ押すものである。天板収容部に収容した天板の周囲に設けた複数の天板押圧機構により、天板の自重又は負圧室の負圧による天板の落下が防止される。
また、マスクの上方に負圧室を設けるプロキシミティ露光装置では、負圧室に負圧を掛けない状態でも、負圧室の天板が自重によって下方へたわみ、負圧室に負圧を掛けると、負圧室の天板が負圧によってさらに下方へたわんでしまう。負圧室の天板がたわむと、照射光学系から照射された露光光が天板を透過する際に露光光の平行度が低下して、露光精度が低下する。さらに、マスクの上方に負圧室を設けるプロキシミティ露光装置では、負圧室の上方に配置した複数のギャップセンサーにより、天板を通してマスクと基板とのギャップを複数箇所で検出して、マスクと基板とのギャップ合わせを行う。ギャップセンサーは、天板を介してマスク2へ光を斜めに照射し、マスクの下面で反射された光と基板の表面で反射された光とを天板を介して検出して、マスクと基板とのギャップを検出する。負圧室の天板がたわむと、ギャップセンサーの光の光路が天板を透過する際にずれ、ギャップの検出結果に誤差が生じて、マスクと基板とのギャップ合わせが精度良く行われず、露光精度が低下する。各天板押圧機構の傾斜部により、天板収容部に収容した天板の下面の縁を複数箇所で斜め上方へ押すと、天板には、横方向の圧力と共に、横方向の圧力と垂直な上向きの圧力が加わり、この上向きの圧力によって天板のたわみが抑制される。従って、天板を透過する露光光の平行度が上がり、また天板を通してマスクと基板とのギャップが精度良く検出されて、露光精度がさらに向上する。
さらに、本発明のプロキシミティ露光装置は、マスクホルダに保持されたマスクから離して設けられ、マスクの露光領域以外の領域へ照射される光の大部分を遮断する第1のシャッターと、マスクホルダに保持されたマスクに近接して設けられ、マスクの露光領域の境界付近へ照射される光を遮断する第2のシャッターとを有する露光用シャッターを備えたものである。また、本発明のプロキシミティ露光装置のマスク保持方法は、複数の露光パターンが設けられたマスクへ照射される光の一部を遮断して露光領域を制限する際、マスクホルダに保持されたマスクから離して設けた第1のシャッターを用いて、マスクの露光領域以外の領域へ照射される光の大部分を遮断し、マスクホルダに保持されたマスクに近接して設けた第2のシャッターを用いて、露光領域の境界付近へ照射される光を遮断するものである。
本発明では、マスクホルダの露光光が通過する開口の下方に、開口より広く、下側が開放された天板収容部を設け、天板を天板収容部に収容し、天板より大きいマスクをマスクホルダの天板収容部の周囲の下面に保持して、天板とマスクとの間に負圧室を形成するので、マスクホルダを複数の移動可能なホルダ部で構成する場合に比べ、マスクホルダの強度が大きく、マスクホルダの厚さを薄くして負圧室の高さを低くすることができる。従って、第2のシャッターをマスクにより近接して設け、露光領域の境界付近で露光不足や二重露光が発生するのをより効果的に防止することができる。
本発明の表示用パネル基板の製造方法は、上記のいずれかのプロキシミティ露光装置を用いて基板の露光を行い、あるいは、上記のいずれかのプロキシミティ露光装置のマスク保持方法を用いてマスクを保持しながら、基板の露光を行うものである。上記のプロキシミティ露光装置又はプロキシミティ露光装置のマスク保持方法を用いることにより、負圧室の天板をマスクホルダの下方から搬入する利便性を損なうことなく、マスクがより平坦に保持され、露光精度が向上するので、高品質な表示用パネル基板が製造される。
本発明のプロキシミティ露光装置及びプロキシミティ露光装置のマスク保持方法によれば、マスクホルダの露光光が通過する開口の下方に、開口より広く、下側が開放された天板収容部を設け、天板を、搬送装置により、マスクホルダの下方から天板収容部へ搬入し、天板を天板収容部に収容し、天板より大きいマスクをマスクホルダの天板収容部の周囲の下面に保持して、天板とマスクとの間に負圧室を形成し、負圧室に負圧をかけてマスクのたわみを抑制することにより、負圧室の天板をマスクホルダの下方から搬入する利便性を損なうことなく、マスクホルダを複数の移動可能なホルダ部で構成する場合に比べ、マスクをより平坦に保持して、露光精度を向上させることができる。
さらに、本発明のプロキシミティ露光装置及びプロキシミティ露光装置のマスク保持方法によれば、天板の下面の縁に接触する傾斜部を有する複数の天板押圧機構を、天板収容部に収容した天板の周囲に複数設け、各天板押圧機構の傾斜部により、天板収容部に収容した天板の下面の縁を複数箇所で斜め上方へ押すことにより、天板の落下を防止することができる。また、天板のたわみを抑制して、天板を透過する露光光の平行度を上げ、また天板を通してマスクと基板とのギャップを精度良く検出して、露光精度をさらに向上させることができる。
さらに、本発明のプロキシミティ露光装置及びプロキシミティ露光装置のマスク保持方法によれば、複数の露光パターンが設けられたマスクへ照射される光の一部を遮断して露光領域を制限する際、マスクホルダに保持されたマスクから離して設けた第1のシャッターを用いて、マスクの露光領域以外の領域へ照射される光の大部分を遮断し、マスクホルダに保持されたマスクに近接して設けた第2のシャッターを用いて、露光領域の境界付近へ照射される光を遮断することにより、第2のシャッターをマスクにより近接して設け、露光領域の境界付近で露光不足や二重露光が発生するのをより効果的に防止することができる。
本発明の表示用パネル基板の製造方法によれば、負圧室の天板をマスクホルダの下方から搬入する利便性を損なうことなく、マスクをより平坦に保持して、露光精度を向上させることができるので、高品質な表示用パネル基板を製造することができる。
本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置の概略構成を示す図である。 チャックを露光位置へ移動した状態を示す側面図である。 搬送装置の上面図である。 図4(a)は天板受けの正面図、図4(b)は天板受けの側面図である。 図5(a)はマスクホルダの下面図、図5(b)は図5(a)のA−A部の断面図である。 天板をマスクホルダへ搬入する動作を説明する図である。 天板押圧機構の動作を説明する図である。 天板及びマスクが装着されたマスクホルダの一部断面側面図である。 マスクホルダ及び露光用シャッターの上面図である。 ギャップセンサーの概略構成を示す図である。 ギャップセンサーの動作を説明する図である。 露光用シャッターの平面図である。 露光用シャッターの一部断面側面図である。 基板のサイズとマスクのサイズとの関係の一例を示す図である。 図15(a)は露光領域を制限する場合の一例を平板状シャッターとマスクホルダの中間から見た平面図、図15(b)は露光領域を制限する場合の一例を平板状シャッターの上空から見た平面図である。 露光領域を制限する場合の一例を示す一部断面側面図である。 液晶ディスプレイ装置のTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。 液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。
図1は、本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置の概略構成を示す図である。また、図2は、チャックを露光位置へ移動した状態を示す側面図である。プロキシミティ露光装置は、ベース3、Xガイド4、Xステージ5、Yガイド6、Yステージ7、θステージ8、チャック支持台9、チャック10、マスクホルダ20、搬送装置30、並びに後述する天板押圧機構、センサーユニット及び露光用シャッターを含んで構成されている。プロキシミティ露光装置は、これらの他に、基板1をチャック10へ搬入し、また基板1をチャック10から搬出する基板搬送装置、露光光を照射する照射光学系、装置内の温度管理を行う温度制御ユニット等を備えている。
なお、以下に説明する実施の形態におけるXY方向は例示であって、X方向とY方向とを入れ替えてもよい。
図1において、チャック10は、基板1のロード及びアンロードを行うロード/アンロード位置にある。ロード/アンロード位置において、図示しない基板搬送装置により、基板1がチャック10へ搬入され、また基板1がチャック10から搬出される。チャック10への基板1のロード及びチャック10からの基板1のアンロードは、チャック10に設けた複数の突き上げピンを用いて行われる。突き上げピンは、チャック10の内部に収納されており、チャック10の内部から上昇して、基板1をチャック10にロードする際、基板搬送装置から基板1を受け取り、基板1をチャック10からアンロードする際、基板搬送装置へ基板1を受け渡す。チャック10は、基板1の裏面を真空吸着して支持する。基板1の表面には、感光樹脂材料(フォトレジスト)が塗布されている。
図2において、基板1の露光を行う露光位置の上空には、マスク2を保持するマスクホルダ20が設置されている。マスクホルダ20に保持されたマスク2の上空には、図示しない照射光学系が配置されている。露光時、照射光学系からの露光光がマスク2を透過して基板1へ照射されることにより、マスク2のパターンが基板1の表面に転写され、基板1上にパターンが形成される。
チャック10は、チャック支持台9を介してθステージ8に搭載されており、θステージ8の下にはYステージ7及びXステージ5が設けられている。Xステージ5は、ベース3に設けられたXガイド4に搭載され、Xガイド4に沿ってX方向(図2の図面横方向)へ移動する。Yステージ7は、Xステージ5に設けられたYガイド6に搭載され、Yガイド6に沿ってY方向(図2の図面奥行き方向)へ移動する。θステージ8は、Yステージ7に搭載され、θ方向へ回転する。チャック支持台9は、θステージ8に搭載され、チャック10を複数箇所で支持する。
Xステージ5のX方向への移動及びYステージ7のY方向への移動により、チャック10は、ロード/アンロード位置と露光位置との間を移動される。ロード/アンロード位置において、Xステージ5のX方向への移動、Yステージ7のY方向への移動、及びθステージ8のθ方向への回転により、チャック10に搭載された基板1のプリアライメントが行われる。露光位置において、Xステージ5のX方向への移動及びYステージ7のY方向への移動により、チャック10に搭載された基板1のXY方向へのステップ移動が行われる。また、図示しないZ−チルト機構により、マスクホルダ20をZ方向(図2の図面上下方向)へ移動及びチルトすることによって、マスク2と基板1とのギャップ合わせが行われる。そして、Xステージ5のX方向への移動、Yステージ7のY方向への移動、及びθステージ8のθ方向への回転により、マスク2と基板1との位置合わせが行われる。
なお、本実施の形態では、マスクホルダ20をZ方向へ移動及びチルトすることにより、マスク2と基板1とのギャップ合わせを行っているが、チャック支持台9にZ−チルト機構を設けて、チャック10をZ方向へ移動及びチルトすることにより、マスク2と基板1とのギャップ合わせを行ってもよい。また、本実施の形態では、Xステージ5及びYステージ7によりチャック10をXY方向へ移動することにより、マスク2と基板1との位置合わせを行っているが、マスクホルダ20をXY方向へ移動するステージを設けて、マスクホルダ20をXY方向へ移動することにより、マスク2と基板1との位置合わせを行ってもよい。
図1において、ベース3の奥には、搬送装置30が設けられている。搬送装置30は、後述する負圧室の天板23をマスクホルダ20へ搬入し、また天板23をマスクホルダ20から搬出する。この搬送装置30は、マスク2をマスクホルダ20へ搬入し、またマスク2をマスクホルダ20から搬出するマスク搬送装置を兼ねてもよい。図3は、搬送装置の上面図である。搬送装置30は、天板23を載せる複数のハンドリングアーム31を備えている。各ハンドリングアーム31の上面には、複数の天板受け32が設けられており、各天板受け32は、ハンドリングアーム31に搭載された天板23の下面の縁を支持する。
図4(a)は天板受けの正面図、図4(b)は天板受けの側面図である。天板受け32は、天板受け部材33と、台座ブロック34とを含んで構成されている。天板受け部材33の上面には、天板23の下面の縁を支持する天板支持部33aと、天板支持部33aより盛り上がった天板落下防止部33bとが設けられている。図4(b)において、天板受け32に破線で示す天板23が搭載されたとき、ハンドリングアーム31の移動により天板支持部33aに支持された天板23が横ずれしても、天板23の側面が天板落下防止部33bに接触して、天板23の落下が防止される。天板落下防止部33bには、天板受け32にマスクを搭載する際、天板23の縁を案内するための傾斜部33cが設けられている。
以下、本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置のマスク保持方法について説明する。図5(a)はマスクホルダの下面図、図5(b)は図5(a)のA−A部の断面図である。本実施の形態のマスクホルダ20は、1つの金属部材から機械加工により製造した一体構成となっている。図5(b)において、マスクホルダ20には、露光光が通過する開口20aが設けられており、開口20aの下方には、開口20aより広く、下側が開放された天板収容部20bが設けられている。図5(a),(b)において、マスクホルダ20の下面の天板収容部20bの周囲には、マスク2を吸着するための複数の吸着溝21が形成されている。また、天板収容部20bの天井の開口20aの周囲には、天板23を吸着するための複数の吸着溝22が形成されている。
図6は、天板をマスクホルダへ搬入する動作を説明する図である。図3の搬送装置30は、天板受け32に天板23を載せたハンドリングアーム31を、図6(a)に示す様に、マスクホルダ20の下方へ移動する。そして、搬送装置30は、ハンドリングアーム31を上昇させて、図6(b)に示す様に、天板23をマスクホルダ20の下方から天板収容部20bへ搬入する。マスクホルダ20は、天板23を天板収容部20bに収容し、天板収容部20bの天井に形成された吸着溝22により、天板23の周辺部を真空吸着して保持する。マスクホルダ20には、吸着溝22による天板23の吸着が外れた場合に、天板23の落下を防止するための複数の天板押圧機構が設けられている。
図7は、天板押圧機構の動作を説明する図である。マスクホルダ20の天板収容部20bの四方の内壁には、複数の挿入穴が所定の間隔で同じ高さにそれぞれ設けられており、各挿入穴には天板押圧機構が挿入されている。各天板押圧機構は、押圧部材24、及びエアシリンダ25を含んで構成されている。押圧部材24は、エアシリンダ25のロッドの先端に取り付けられており、エアシリンダ25により図面横方向へ移動される。搬送装置30が天板23をマスクホルダ20の天板収容部20bへ搬入する際、エアシリンダ25は、図7(a)に示す様に、押圧部材24を挿入穴の内部へ移動する。マスクホルダ20が天板23を天板収容部20bに収容した後、エアシリンダ25は、図7(b)に示す様に、押圧部材24を挿入穴から突出させ、押圧部材24を天板23の下面の縁に押し付ける。これにより、天板23の自重又は負圧室の負圧による天板23の落下が防止される。
図7(c)において、押圧部材24の天板23の下面の縁に接触する部分には、傾斜部24aが設けられており、押圧部材24は天板23の下面の縁を傾斜部24aで斜め上方へ押す。各天板押圧機構の押圧部材24の傾斜部24aにより、天板収容部20bに収容された天板23の下面の縁を複数箇所で斜め上方へ押すと、天板23には、矢印で示す様に、横方向の圧力と共に、横方向の圧力と垂直な上向きの圧力が加わり、この上向きの圧力によって天板23のたわみが抑制される。
図8は、天板及びマスクが装着されたマスクホルダの一部断面側面図である。本発明で使用するマスク2は、縦横の幅が天板23及び天板収容部20bよりも大きく構成されている。マスク2は、図示しないマスク搬送装置のハンドリングアームにより、マスクホルダ20の下方からマスクホルダ20に装着される。なお、マスク搬送装置として、図3の搬送装置30を用いてもよい。マスクホルダ20は、吸着溝21によりマスク2の周辺部を真空吸着して、天板収容部20bの周囲の下面にマスク2を保持する。天板収容部20bに収容された天板23と、マスクホルダ20の下面に保持されたマスク2とによって、天板収容部20b内の天板23とマスク2との間の空間に負圧室が構成される。空気通路26から負圧室内の空気を抜き、マスク2に単位面積当たりの質量を相殺する負圧をかけることによって、マスク2のたわみが抑制される。
マスクホルダ20の露光光が通過する開口20aの下方に、開口20aより広く、下側が開放された天板収容部20bを設け、天板23を、搬送装置30により、マスクホルダ20の下方から天板収容部20bへ搬入するので、天板23又は照射光学系等の装置を破損する恐れなく、負圧室の天板23の交換を短時間で行い、生産性を向上することができる。負圧室の天板23をマスクホルダ20の下方から搬入する利便性が確保される。そして、天板23を天板収容部20bに収容し、天板23より大きいマスク2をマスクホルダ20の天板収容部20bの周囲の下面に保持して、天板23とマスク2との間に負圧室を形成するので、マスクホルダを複数の移動可能なホルダ部で構成する場合に比べ、マスクホルダ20の下面を平坦に加工してマスク保持面の高さをより均一にすることができる。従って、マスク2がより平坦に保持され、露光精度が向上する。
図9は、マスクホルダ及び露光用シャッターの上面図である。負圧室の上方において、マスク2の四隅の上空には、センサーユニット60が配置されている。センサーユニット60は、マスク2と基板1とのギャップの大きさを検出するギャップセンサーと、マスク2及び基板1に形成されたアライメントマークの位置を検出するアライメント用センサーとを含んで構成されている。露光前、ギャップセンサーの検出結果に基づいて、マスク2と基板1とのギャップ合わせが行われ、アライメント用センサーの検出結果に基づいて、マスク2と基板1との位置合わせが行われる。露光時、センサーユニット60は、図示しない移動機構によって露光領域外へ移動される。
図10は、ギャップセンサーの概略構成を示す図である。センサーユニット60内のギャップセンサーは、マスク2へ光を斜めに照射する投光系60aと、投光系60aから照射されてマスク2の下面で反射された光、及び投光系60aから照射されて基板1の表面で反射された光を受光する受光系60bとを含んで構成されている。投光系60aは、LED光源61、コリメーションレンズ群62、ミラー63、及び投影レンズ64を含んで構成されている。なお、LED光源41の代わりに、レーザー光源を用いてもよい。受光系60bは、結像レンズ65、ミラー66,67、及び検出基板68を含んで構成されている。
図11は、ギャップセンサーの動作を説明する図である。図10の検出基板68には、図11に示すCCDラインセンサー69が搭載されている。図11において、投光系60aのLED光源61から発生された光は、コリメーションレンズ群62を透過して平行光線束となり、ミラー63で反射された後、投影レンズ64から天板23を介してマスク2へ斜めに照射される。マスク2へ照射された光は、その一部がマスク2の上面で反射され、一部がマスク2の内部へ透過する。マスク2の内部へ透過した光は、その一部がマスク2の下面で反射され、一部がマスク2の下面から基板1の表面へ照射される。基板1の表面へ照射された光は、その一部が基板1の表面で反射され、一部が基板1の内部へ透過する。マスク2の下面で反射された光及び基板1の表面で反射された光は、天板23の上面から射出された後、受光系60bの結像レンズ65で集光され、ミラー66,67で反射されて、CCDラインセンサー69の受光面に結像する。CCDラインセンサー69は、受光面で受光した光の強度に応じた検出信号を出力する。CCDラインセンサー69のマスク2の下面で反射された光の検出信号の位置と、基板1の表面で反射された光の検出信号の位置とから、マスク2と基板1とのギャップGが検出される。
負圧室の天板23は、負圧室に負圧を掛けない状態でも、自重によって下方へたわみ、負圧室に負圧を掛けると、負圧によってさらに下方へたわんでしまう。負圧室の天板23がたわむと、照射光学系から照射された露光光が天板23を透過する際に露光光の平行度が低下して、露光精度が低下する。さらに、負圧室の天板23がたわむと、ギャップセンサーの光の光路が天板23を透過する際にずれ、ギャップの検出結果に誤差が生じて、マスク2と基板1とのギャップ合わせが精度良く行われず、露光精度が低下する。本実施の形態では、天板収容部20bに収容された天板23の周囲に設けられた複数の天板押圧機構により、天板23のたわみが抑制されるので、天板23を透過する露光光の平行度が上がり、また天板23を通してマスク2と基板1とのギャップが精度良く検出されて、露光精度がさらに向上する。
図12は、露光用シャッターの平面図である。また、図13は、露光用シャッターの一部断面側面図である。露光用シャッターは、平板状シャッター40a,40b,41a,41bと、帯状シャッター42a,42b,43a,43bとを含んで構成されている。
図13において、平板状シャッター40a,40bは、マスク2から離れた高さh1に設けられている。平板状シャッター41a,41bは、マスク2から離れた高さh2に設けられている。帯状シャッター42a,42bはマスク2に近接した高さh3に設けられている。帯状シャッター43a,43bはマスク2に近接した高さh4に設けられている。平板状シャッター40a,40bは、図示しない移動機構により、X方向へ移動される。平板状シャッター41a,41bは、図示しない移動機構により、Y方向へ移動される。
図12において、帯状シャッター42aの両端は、ボールねじナット44aを介して、マスクホルダ20の内側面に取り付けたガイド48に移動可能に保持されている。ボールねじ46aに連結されたモータ50aを同期して駆動することにより、帯状シャッター42aはガイド48に沿ってX方向へ移動される。同様に、帯状シャッター42bの両端は、ボールねじナット44bを介して、ガイド48に移動可能に保持されている。ボールねじ46bに連結されたモータ50bを同期して駆動することにより、帯状シャッター42bはガイド48に沿ってX方向へ移動される。
帯状シャッター43aの両端は、ボールねじナット45aを介して、マスクホルダ20の内側面に取り付けたガイド49に移動可能に保持されている。ボールねじ47aに連結されたモータ51aを同期して駆動することにより、帯状シャッター43aはガイド49に沿ってY方向へ移動される。同様に、帯状シャッター43bの両端は、ボールねじナット45bを介して、ガイド49に移動可能に保持されている。ボールねじ47bに連結されたモータ51bを同期して駆動することにより、帯状シャッター43bはガイド49に沿ってY方向へ移動される。
なお、図13では、モータ50a,50b,51a,51b及びボールねじ46a,46b,47a,47bのそれらに連結される部分は、図示が省略されている。平板状シャッター40a,40b,41a,41bのさらに上方には、図示しない照射光学系が配置されており、図示しない露光用光源から照射光学系を介してマスク2へ光が照射される。
図14は、基板のサイズとマスクのサイズとの関係の一例を示す図である。図14(a)は、基板1から9枚の表示用パネル基板A,B,C,D,E,F,G,H,Iを製造する例を示し、図14(b)はマスク2が最大で4枚分の表示用パネル基板のショットを行う例を示している。図14(b)のマスク2を用いて図14(a)の基板1の露光を行う場合、ショット数は4となり、例えば、1回目のショットで表示用パネル基板A,B,C,D、2回目のショットで表示用パネル基板E,F、3回目のショットで表示用パネル基板G、4回目のショットで表示用パネル基板H,Iの露光を行う。
マスク2の全面について露光を行う場合、平板状シャッター40a,40b,41a,41b及び帯状シャッター42a,42b,43a,43bは、XY方向で図12及び図13に示す位置へ配置され、マスク2へ照射される光を遮断しない。従って、マスク2の全面が露光領域となる。一方、露光領域を制限する場合、平板状シャッター40a,40b,41a,41b及び帯状シャッター42a,42b,43a,43bは、XY方向を所定の位置へ移動され、マスク2へ照射される光の一部を遮断する。
図15(a)は露光領域を制限する場合の一例を平板状シャッターとマスクホルダの中間から見た平面図、図15(b)は露光領域を制限する場合の一例を平板状シャッターの上空から見た平面図である。また、図16は、露光領域を制限する場合の一例を示す一部断面側面図である。なお、図16では、図13と同様に、モータ及びボールねじのモータに連結される部分は、図示が省略されている。
本例は、マスク2の右下4分の1の部分を露光領域とする場合を示している。この場合、帯状シャッター42aをX方向へ図15(a)に示す位置へ移動させ、帯状シャッター43bをY方向へ図15(a)に示す位置へ移動させる。また、平板状シャッター40aをX方向へ図15(b)に示す位置へ移動させ、平板状シャッター41bをY方向へ図15(b)に示す位置へ移動させる。平板状シャッター40a,41bは、マスク2の露光領域以外の領域へ照射される光の大部分を遮断し、帯状シャッター42a,43bは、マスク2の露光領域の境界付近へ照射される光を遮断する。
このとき、図16に破線矢印で示す様に、平板状シャッター40aの端部を通過した光は回折によって広がり、このままでは露光領域の境界付近で露光不足や二重露光が発生する。本実施の形態では、帯状シャッター42aにより、平板状シャッター40aの端部を通過した光を遮断している。平板状シャッター41b及び帯状シャッター43bについても同様である。
なお、図15及び図16では、マスクの右下4分の1の部分を露光領域とする例を示したが、平板状シャッター40a,40b,41a,41bの移動と、帯状シャッター42a,42b,43a,43bの移動とを組み合わせることにより、マスク2の四隅のいずれかを含む部分及びマスク2の中央部について、任意の広さを露光領域とすることができる。
帯状シャッター42a,42b,43a,43bは、平板状シャッター40a,40b,41a,41bに比べてかなり小さく構成できる。従って、平板状シャッター40a,40b,41a,41bをマスク2から離れた高さに設け、帯状シャッター42a,42b,43a,43bをマスクに近接した高さに設けることにより、マスク2の近傍にセンサーユニット60及びその移動機構を配置するスペースを確保することができる。
そして、帯状シャッター42a,42b,43a,43bを用いてマスク2に近接した高さで露光領域の境界付近へ照射される光を遮断することにより、露光領域の境界付近で露光不足や二重露光が発生するのを防止することができる。特に、本発明では、マスクホルダ20の露光光が通過する開口20aの下方に、開口20aより広く、下側が開放された天板収容部20bを設け、天板23を天板収容部20bに収容し、天板23より大きいマスク2をマスクホルダ20の天板収容部20bの周囲の下面に保持して、天板23とマスク2との間に負圧室を形成するので、マスクホルダを複数の移動可能なホルダ部で構成する場合に比べ、マスクホルダ20の強度が大きく、マスクホルダ20の厚さを薄くして負圧室の高さを低くすることができる。従って、帯状シャッター42a,42b,43a,43bをマスク2により近接して設け、露光領域の境界付近で露光不足や二重露光が発生するのをより効果的に防止することができる。
さらに、平板状シャッター40a,40b,41a,41bと帯状シャッター42a,42b,43a,43bとを併用することにより、簡単な構成で露光領域を移動及び調整することができる。また、平板状シャッター40a,40b,41a,41bの移動と、帯状シャッター42a,42b,43a,43bの移動とを組み合わせることにより、マスク2の四隅のいずれかを含む部分及びマスク2の中央部について、任意の広さを露光領域とすることができる。
以上説明した実施の形態によれば、マスクホルダ20の露光光が通過する開口20aの下方に、開口20aより広く、下側が開放された天板収容部20bを設け、天板23を、搬送装置30により、マスクホルダ20の下方から天板収容部20bへ搬入し、天板23を天板収容部20bに収容し、天板23より大きいマスク2をマスクホルダ20の天板収容部20bの周囲の下面に保持して、天板23とマスク2との間に負圧室を形成し、負圧室に負圧をかけてマスク2のたわみを抑制することにより、負圧室の天板23をマスクホルダ20の下方から搬入する利便性を損なうことなく、マスクホルダを複数の移動可能なホルダ部で構成する場合に比べ、マスク2をより平坦に保持して、露光精度を向上させることができる。
さらに、天板23の下面の縁に接触する傾斜部24aを有する複数の天板押圧機構を、天板収容部20bに収容した天板23の周囲に複数設け、各天板押圧機構の傾斜部24aにより、天板収容部20bに収容した天板23の下面の縁を複数箇所で斜め上方へ押すことにより、天板23の落下を防止することができる。また、天板23のたわみを抑制して、天板23を透過する露光光の平行度を上げ、また天板23を通してマスク2と基板1とのギャップを精度良く検出して、露光精度をさらに向上させることができる。
さらに、複数の露光パターンが設けられたマスク2へ照射される光の一部を遮断して露光領域を制限する際、マスクホルダ20に保持されたマスク2から離して設けた平板状シャッター40a,40b,41a,41bを用いて、マスク2の露光領域以外の領域へ照射される光の大部分を遮断し、マスクホルダ20に保持されたマスク2に近接して設けた帯状シャッター42a,42b,43a,43bを用いて、露光領域の境界付近へ照射される光を遮断することにより、帯状シャッター42a,42b,43a,43bをマスク2により近接して設け、露光領域の境界付近で露光不足や二重露光が発生するのをより効果的に防止することができる。
本発明のプロキシミティ露光装置を用いて基板の露光を行い、あるいは、本発明のプロキシミティ露光装置のマスク保持方法を用いてマスクを保持しながら、基板の露光を行うことにより、負圧室の天板をマスクホルダの下方から搬入する利便性を損なうことなく、マスクをより平坦に保持して、露光精度を向上させることができるので、高品質な表示用パネル基板を製造することができる。
例えば、図17は、液晶ディスプレイ装置のTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。薄膜形成工程(ステップ101)では、スパッタ法やプラズマ化学気相成長(CVD)法等により、基板上に液晶駆動用の透明電極となる導電体膜や絶縁体膜等の薄膜を形成する。レジスト塗布工程(ステップ102)では、ロール塗布法等により感光樹脂材料(フォトレジスト)を塗布して、薄膜形成工程(ステップ101)で形成した薄膜上にフォトレジスト膜を形成する。露光工程(ステップ103)では、プロキシミティ露光装置や投影露光装置等を用いて、マスクのパターンをフォトレジスト膜に転写する。現像工程(ステップ104)では、シャワー現像法等により現像液をフォトレジスト膜上に供給して、フォトレジスト膜の不要部分を除去する。エッチング工程(ステップ105)では、ウエットエッチングにより、薄膜形成工程(ステップ101)で形成した薄膜の内、フォトレジスト膜でマスクされていない部分を除去する。剥離工程(ステップ106)では、エッチング工程(ステップ105)でのマスクの役目を終えたフォトレジスト膜を、剥離液によって剥離する。これらの各工程の前又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。これらの工程を数回繰り返して、基板上にTFTアレイが形成される。
また、図18は、液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。ブラックマトリクス形成工程(ステップ201)では、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、剥離等の処理により、基板上にブラックマトリクスを形成する。着色パターン形成工程(ステップ202)では、染色法や顔料分散法等により、基板上に着色パターンを形成する。この工程を、R、G、Bの着色パターンについて繰り返す。保護膜形成工程(ステップ203)では、着色パターンの上に保護膜を形成し、透明電極膜形成工程(ステップ204)では、保護膜の上に透明電極膜を形成する。これらの各工程の前、途中又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。
図17に示したTFT基板の製造工程では、露光工程(ステップ103)において、図18に示したカラーフィルタ基板の製造工程では、ブラックマトリクス形成工程(ステップ201)及び着色パターン形成工程(ステップ202)の露光処理において、本発明のプロキシミティ露光装置又はプロキシミティ露光装置のマスク保持方法を適用することができる。
1 基板
2 マスク
3 ベース
4 Xガイド
5 Xステージ
6 Yガイド
7 Yステージ
8 θステージ
9 チャック支持台
10 チャック
20 マスクホルダ
20a 開口
20b 天板収容部
21,22 吸着溝
23 天板
24 押圧部材
24a 傾斜部
25 エアシリンダ
26 空気通路
30 搬送装置
31 ハンドリングアーム
32 天板受け
33 天板受け部材
34 台座ブロック
40a,40b,41a,41b 平板状シャッター
42a,42b,43a,43b 帯状シャッター
44a,44b,45a,45b ボールねじナット
46a,46b,47a,47b ボールねじ
48,49 ガイド
50a,50b,51a,51b モータ
60 センサーユニット

Claims (8)

  1. 基板を搭載するチャックと、マスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置において、
    前記マスクホルダは、露光光が通過する開口と、該開口の下方に設けられ、該開口より広く、下側が開放された天板収容部とを有し、該天板収容部に天板を収容し、該天板収容部の周囲の下面に天板より大きいマスクを保持して、天板とマスクとの間に負圧室を形成し、負圧室に負圧をかけてマスクのたわみを抑制する構造であり、
    天板を前記マスクホルダの下方から前記天板収容部へ搬入する搬送装置を備えたことを特徴とするプロキシミティ露光装置。
  2. 天板の下面の縁に接触する傾斜部を有し、該傾斜部により前記天板の下面の縁を斜め上方へ押す天板押圧機構を、前記天板収容部に収容された天板の周囲に複数備えたことを特徴とする請求項1に記載のプロキシミティ露光装置。
  3. 前記マスクホルダに保持されたマスクから離して設けられ、マスクの露光領域以外の領域へ照射される光の大部分を遮断する第1のシャッターと、前記マスクホルダに保持されたマスクに近接して設けられ、マスクの露光領域の境界付近へ照射される光を遮断する第2のシャッターとを有する露光用シャッターを備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプロキシミティ露光装置。
  4. 基板を搭載するチャックと、マスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置のマスク保持方法であって、
    マスクホルダの露光光が通過する開口の下方に、開口より広く、下側が開放された天板収容部を設け、
    天板を、搬送装置により、マスクホルダの下方から天板収容部へ搬入し、
    天板を天板収容部に収容し、天板より大きいマスクをマスクホルダの天板収容部の周囲の下面に保持して、天板とマスクとの間に負圧室を形成し、負圧室に負圧をかけてマスクのたわみを抑制することを特徴とするプロキシミティ露光装置のマスク保持方法。
  5. 天板の下面の縁に接触する傾斜部を有する複数の天板押圧機構を、天板収容部に収容した天板の周囲に複数設け、
    各天板押圧機構の傾斜部により、天板収容部に収容した天板の下面の縁を複数箇所で斜め上方へ押すことを特徴とする請求項4に記載のプロキシミティ露光装置のマスク保持方法。
  6. 複数の露光パターンが設けられたマスクへ照射される光の一部を遮断して露光領域を制限する際、マスクホルダに保持されたマスクから離して設けた第1のシャッターを用いて、マスクの露光領域以外の領域へ照射される光の大部分を遮断し、マスクホルダに保持されたマスクに近接して設けた第2のシャッターを用いて、露光領域の境界付近へ照射される光を遮断することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のプロキシミティ露光装置のマスク保持方法。
  7. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のプロキシミティ露光装置を用いて基板の露光を行うことを特徴とする表示用パネル基板の製造方法。
  8. 請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載のプロキシミティ露光装置のマスク保持方法を用いてマスクを保持しながら、基板の露光を行うことを特徴とする表示用パネル基板の製造方法。
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