JP2012226970A - 電解質 - Google Patents
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Abstract
【課題】酸素透過性及び化学的耐久性に優れ、電解質構造を壊すことなく、F2ガスによるフッ素化が可能であり、しかも、安価な電解質を提供すること。
【解決手段】次の(1)式及び(2)で表される構造を備えた電解質。但し、Pは、側鎖又は主鎖に多環式骨格を含む多環式構造。Qは、Rfsと結合する第1パーフルオロカーボンQ1を含む構造。Mは、水素、又は、アルカリ金属。aは、0以上100以下の整数。Rf6、Rf7は、それぞれ、フッ素、又は、炭素数が1〜10のパーフルオロカーボン。tは、1以上10以下の整数。Rfは、OM(a≧0の時)又は炭素数が1〜10のパーフルオロカーボン(a≧1の時)。多環式骨格とは、2以上の環を持ち、前記環を構成する少なくとも1つの炭素が、2以上の前記環の一部となっている構造をいう。
【化1】
【選択図】なし
【解決手段】次の(1)式及び(2)で表される構造を備えた電解質。但し、Pは、側鎖又は主鎖に多環式骨格を含む多環式構造。Qは、Rfsと結合する第1パーフルオロカーボンQ1を含む構造。Mは、水素、又は、アルカリ金属。aは、0以上100以下の整数。Rf6、Rf7は、それぞれ、フッ素、又は、炭素数が1〜10のパーフルオロカーボン。tは、1以上10以下の整数。Rfは、OM(a≧0の時)又は炭素数が1〜10のパーフルオロカーボン(a≧1の時)。多環式骨格とは、2以上の環を持ち、前記環を構成する少なくとも1つの炭素が、2以上の前記環の一部となっている構造をいう。
【化1】
【選択図】なし
Description
本発明は、電解質に関し、さらに詳しくは、ガス(酸素)透過性及びプロトン伝導性に優れた電解質に関する。
固体高分子型燃料電池は、固体高分子電解質膜の両面に電極が接合された膜電極接合体(MEA)を基本単位とする。また、固体高分子型燃料電池において、電極は、一般に、拡散層と触媒層の二層構造をとる。拡散層は、触媒層に反応ガス及び電子を供給するためのものであり、カーボンペーパー、カーボンクロス等が用いられる。また、触媒層は、電極反応の反応場となる部分であり、一般に、白金等の電極触媒を担持したカーボンと固体高分子電解質(触媒層アイオノマ)との複合体からなる。
このようなMEAを構成する電解質膜あるいは触媒層アイオノマには、耐酸化性に優れた炭化フッ素系電解質(例えば、ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(登録商標、旭化成(株)製)、フレミオン(登録商標、旭硝子(株)製)等。)を用いるのが一般的である。また、炭化フッ素系電解質は、耐酸化性に優れるが、一般に極めて高価である。そのため、固体高分子型燃料電池の低コスト化を図るために、炭化水素系電解質の使用も検討されている。
しかしながら、固体高分子型燃料電池を車載用動力源等として用いるためには、解決すべき課題が残されている。例えば、固体高分子型燃料電池において、高い性能を得るためには、電池の作動温度は高い方が好ましく、そのためには、電解質膜の耐熱性が高いことがこのましい。しかしながら、従来のフッ素系電解質膜は、高温における機械的強度が低いという問題がある。
また、燃料電池車の普及のために、燃料電池の低コスト化が課題となっている。そのためには、触媒に利用する白金量を減らす必要があり、白金量を減らすためには、プロトン伝導と酸素透過度の高い触媒層アイオノマの開発が必要である。
また、燃料電池車の普及のために、燃料電池の低コスト化が課題となっている。そのためには、触媒に利用する白金量を減らす必要があり、白金量を減らすためには、プロトン伝導と酸素透過度の高い触媒層アイオノマの開発が必要である。
そこでこの問題を解決するために、従来から種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1には、5員環(脂環式構造)にペルフルオロアルキレン基を介してイオン性基が結合している固体高分子形燃料電池用電解質材料が開示されている。
同文献には、5員環にイオン性基を導入することで軟化温度が高くなり、高温作動が可能になる点が記載されている。
例えば、特許文献1には、5員環(脂環式構造)にペルフルオロアルキレン基を介してイオン性基が結合している固体高分子形燃料電池用電解質材料が開示されている。
同文献には、5員環にイオン性基を導入することで軟化温度が高くなり、高温作動が可能になる点が記載されている。
非特許文献1には、高分子電解質ではないが、アダマンタン構造を炭化水素系ポリマに組み込むことで、酸素透過度の向上が見られる点が記載されている。
特許文献2には、含フッ素スルホン酸基と結合したノボルネンを金属触媒により重合させる重合体の製造方法が開示されている。
特許文献3には、高分子電解質ではないが、含フッ素ノボルネン類を触媒存在下で重合させる含フッ素重合体の製造方法が開示されている。
特許文献2には、含フッ素スルホン酸基と結合したノボルネンを金属触媒により重合させる重合体の製造方法が開示されている。
特許文献3には、高分子電解質ではないが、含フッ素ノボルネン類を触媒存在下で重合させる含フッ素重合体の製造方法が開示されている。
特許文献4には、高分子電解質ではないが、末端にパーフルオロアルキル基を有し、架橋点としてアダマンタン構造を持つ架橋ポリマーが開示されている。
特許文献5には、高分子電解質ではないが、含フッ素アダマンタンに重合性の官能基(フッ素は含まない)を結合させた化合物、及び、この化合物を重合させることにより得られる重合体が開示されている。
特許文献6には、高分子電解質ではないが、1,6ジエン形エーテルを重合させることにより得られる含フッ素重合体が開示されている。
特許文献5には、高分子電解質ではないが、含フッ素アダマンタンに重合性の官能基(フッ素は含まない)を結合させた化合物、及び、この化合物を重合させることにより得られる重合体が開示されている。
特許文献6には、高分子電解質ではないが、1,6ジエン形エーテルを重合させることにより得られる含フッ素重合体が開示されている。
非特許文献2には、高分子電解質ではないが、ポリアダマンタンのキャスト膜の酸素透過度が記載されている。同文献には、このようなキャスト膜の酸素透過度は、ポリテトラフルオロエチレンより高い点が記載されている。
特許文献7には、高分子電解質ではないが、炭化水素系のビニルエーテル基を持つアダンマンタン誘導体が開示されている。
特許文献8には、高分子電解質ではないが、フルオロビニルエーテル基を有するアダマンタン構造を有する樹脂を含むポジ型レジスト組成物が開示されている。
さらに、特許文献9には、重合性二重結合基含有基の二重結合が開裂して形成された繰り返し単位を含む含フッ素共重合体が開示されている。
特許文献7には、高分子電解質ではないが、炭化水素系のビニルエーテル基を持つアダンマンタン誘導体が開示されている。
特許文献8には、高分子電解質ではないが、フルオロビニルエーテル基を有するアダマンタン構造を有する樹脂を含むポジ型レジスト組成物が開示されている。
さらに、特許文献9には、重合性二重結合基含有基の二重結合が開裂して形成された繰り返し単位を含む含フッ素共重合体が開示されている。
燃料電池用触媒層アイオノマの性能向上には、プロトン伝導性だけでなく、酸素透過性の向上も重要である。しかしながら、ナフィオン(登録商標)に代表される、主鎖にテトラフルオロエチレン(TFE)骨格を有する従来の電解質は、酸素透過性に乏しい。
一方、電解質ポリマの酸素透過性を向上させるためには、環状構造の導入が有効であることが分かってきている。しかしながら、これらの化合物を合成するためには、数ステップを経るため、現在では高価なものとなっている。また、沸点が低いために、取り扱いにも注意が必要であった。さらに、従来の電解質は、耐久性を高めるためにF2ガスにより完全にフッ素化を行う必要があるが、ラジカルによる断裂などにより分子量の低下が見られる。
一方、電解質ポリマの酸素透過性を向上させるためには、環状構造の導入が有効であることが分かってきている。しかしながら、これらの化合物を合成するためには、数ステップを経るため、現在では高価なものとなっている。また、沸点が低いために、取り扱いにも注意が必要であった。さらに、従来の電解質は、耐久性を高めるためにF2ガスにより完全にフッ素化を行う必要があるが、ラジカルによる断裂などにより分子量の低下が見られる。
これに対し、アダマンタン及びその派生物は、近年、合成法の改良により、安価に入手できるようになってきた。また、アダマンタンは、対称性の高い構造であるため、耐久性も高い。この性質を利用すれば、最終段階でも電解質構造を壊すことなく、F2ガス等によるフッ素化が可能であると考えられる。
Polymer, 1995, 36, 3165-3172
Journal of Applied Polymer Science 2009, 114, 2339
本発明が解決しようとする課題は、酸素透過性及び化学的耐久性に優れた電解質を提供することにある。
本発明が解決しようとする他の課題は、電解質構造を壊すことなく、F2ガス等によるフッ素化が可能であり、しかも、安価な電解質を提供することにある。
本発明が解決しようとする他の課題は、電解質構造を壊すことなく、F2ガス等によるフッ素化が可能であり、しかも、安価な電解質を提供することにある。
但し、
Pは、側鎖又は主鎖に多環式骨格を含む多環式構造。
Qは、Rfsと結合する第1パーフルオロカーボンQ1を含む構造。
Mは、水素、又は、アルカリ金属(Li、Na、K)。
aは、0以上100以下の整数。
Rf6、Rf7は、それぞれ、フッ素、又は、炭素数が1〜10のパーフルオロカーボン。
tは、1以上10以下の整数。
Rfは、OM(a≧0の時)又は炭素数が1〜10のパーフルオロカーボン(a≧1の時)。
Pは、側鎖又は主鎖に多環式骨格を含む多環式構造。
Qは、Rfsと結合する第1パーフルオロカーボンQ1を含む構造。
Mは、水素、又は、アルカリ金属(Li、Na、K)。
aは、0以上100以下の整数。
Rf6、Rf7は、それぞれ、フッ素、又は、炭素数が1〜10のパーフルオロカーボン。
tは、1以上10以下の整数。
Rfは、OM(a≧0の時)又は炭素数が1〜10のパーフルオロカーボン(a≧1の時)。
アダマンタン骨格などに代表される多環式骨格は、その嵩高さから、酸素透過性に優れいていると考えられる。そのため、多環式骨格を導入した電解質を触媒層アイオノマとして利用すると、触媒層の酸素透過性が向上し、これによってPtの活性が向上する。また、多環式骨格を導入した電解質は、剛直であり、ガラス転移温度Tgが上昇するため、化学的耐久性が向上し、高温での運転にも耐えうる。
さらに、アダマンタンなどの対称性の高い多環式骨格は、耐久性が高い。そのため、この性質を利用すれば、最終段階でも電解質構造を壊すことなく、F2ガス等によるフッ素化が可能であると考えられる。
さらに、アダマンタンなどの対称性の高い多環式骨格は、耐久性が高い。そのため、この性質を利用すれば、最終段階でも電解質構造を壊すことなく、F2ガス等によるフッ素化が可能であると考えられる。
但し、
Pは、側鎖又は主鎖に多環式骨格を含む多環式構造。
Qは、Rfsと結合する第1パーフルオロカーボンQ1を含む構造。前記第1パーフルオロカーボンQ1は、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
Mは、水素、又は、アルカリ金属(Li、Na、K)。
aは、0以上100以下の整数。
Rf6、Rf7は、それぞれ、フッ素、又は、炭素数が1〜10のパーフルオロカーボン。Rf6、Rf7を構成する前記パーフルオロカーボンは、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
tは、1以上10以下の整数。
Rfは、OM(a≧0の時)又は炭素数が1〜10のパーフルオロカーボン(a≧1の時)。Rfを構成する前記パーフルオロカーボンは、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
前記多環式骨格とは、2以上の環を持ち、前記環を構成する少なくとも1つの炭素が、2以上の前記環の一部となっている構造をいう。前記多環式骨格は、前記環内に窒素原子や酸素原子を含んでいても良い。
Pは、側鎖又は主鎖に多環式骨格を含む多環式構造。
Qは、Rfsと結合する第1パーフルオロカーボンQ1を含む構造。前記第1パーフルオロカーボンQ1は、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
Mは、水素、又は、アルカリ金属(Li、Na、K)。
aは、0以上100以下の整数。
Rf6、Rf7は、それぞれ、フッ素、又は、炭素数が1〜10のパーフルオロカーボン。Rf6、Rf7を構成する前記パーフルオロカーボンは、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
tは、1以上10以下の整数。
Rfは、OM(a≧0の時)又は炭素数が1〜10のパーフルオロカーボン(a≧1の時)。Rfを構成する前記パーフルオロカーボンは、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
前記多環式骨格とは、2以上の環を持ち、前記環を構成する少なくとも1つの炭素が、2以上の前記環の一部となっている構造をいう。前記多環式骨格は、前記環内に窒素原子や酸素原子を含んでいても良い。
[1.1. 多環式構造P]
(1)式中、Pは、多環式構造を表す。多環式構造Pとは、側鎖又は主鎖に多環式骨格を含むものをいう。
「多環式骨格」とは、2以上の環を持ち、環を構成する少なくとも1つの炭素が、2以上の環の一部となっている構造をいう。多環式骨格は、環内に窒素原子や酸素原子を含んでいても良い。
(1)式中、Pは、多環式構造を表す。多環式構造Pとは、側鎖又は主鎖に多環式骨格を含むものをいう。
「多環式骨格」とは、2以上の環を持ち、環を構成する少なくとも1つの炭素が、2以上の環の一部となっている構造をいう。多環式骨格は、環内に窒素原子や酸素原子を含んでいても良い。
多環式骨格は、大きく分けて次の4つに分類される。
(1)2環の共有原子が一般に3個以上(命名法の都合上、2個の場合もある)である架橋環系の多環式骨格。これらは形式的に、単環に架橋したvon Baeyer環と、縮合環に架橋した架橋縮合環に二分される。
(2)2環の共有原子が2個である縮合環系の多環式骨格。
(3)2環の共有原子が1個であるスピロ環系の多環式骨格。
(4)2環が共有原子を持たず、結合を介して連結している環集合系の多環式骨格。
多環式構造Pには、これらのいずれか1種の多環式骨格が含まれていていても良く、あるいは、2種以上が含まれていても良い。
(1)2環の共有原子が一般に3個以上(命名法の都合上、2個の場合もある)である架橋環系の多環式骨格。これらは形式的に、単環に架橋したvon Baeyer環と、縮合環に架橋した架橋縮合環に二分される。
(2)2環の共有原子が2個である縮合環系の多環式骨格。
(3)2環の共有原子が1個であるスピロ環系の多環式骨格。
(4)2環が共有原子を持たず、結合を介して連結している環集合系の多環式骨格。
多環式構造Pには、これらのいずれか1種の多環式骨格が含まれていていても良く、あるいは、2種以上が含まれていても良い。
多環式骨格としては、具体的には、
(1)1−デカヒドロナフチル基、2−デカヒドロナフチル基等の多環式飽和炭化水素基、
(2)1−ノボルニル基、1−アダマンチル基等の架橋環式飽和炭化水素基、
(3)スピロ炭化水素基、
などがある。
(1)1−デカヒドロナフチル基、2−デカヒドロナフチル基等の多環式飽和炭化水素基、
(2)1−ノボルニル基、1−アダマンチル基等の架橋環式飽和炭化水素基、
(3)スピロ炭化水素基、
などがある。
但し、
Yfは、前記多環式骨格を構成する各炭素に結合している水素、フッ素、又は、炭素数が1〜10のフッ素化炭化水素若しくはパーフルオロカーボン。Yfを構成する前記フッ素化炭化水素又は前記パーフルオロカーボンは、それぞれ、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
Xは、水素又はフッ素。
nは、1以上の整数。
Yfは、前記多環式骨格を構成する各炭素に結合している水素、フッ素、又は、炭素数が1〜10のフッ素化炭化水素若しくはパーフルオロカーボン。Yfを構成する前記フッ素化炭化水素又は前記パーフルオロカーボンは、それぞれ、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
Xは、水素又はフッ素。
nは、1以上の整数。
Yfは、多環式骨格を構成する各炭素の結合手の内、多環式骨格の形成に用いられない結合手に結合している基を表す。例えば、(3−1)式で表される多環式構造Pは、合計10個の炭素で多環式骨格が形成されている。その内、多環式骨格の形成に用いられていない結合手は、合計15個である。従って、(3−1)式で表される多環式構造Pの場合、多環式骨格を構成する各炭素に、合計15個のYfが結合した構造を備えている。この点は、後述する(3−2)式〜(3−11)式も同様である。
Yfは、水素、フッ素、フッ素化炭化水素、又は、パーフルオロカーボンのいずれであっても良い。多環式骨格を構成する各炭素に結合しているYfは、同一であっても良く、あるいは、互いに異なっていても良い。また、繰り返し単位中に含まれる各Yfは、同一であっても良く、あるいは、繰り返し単位毎に異なっていても良い。
ここで、「フッ素化炭化水素」とは、炭化水素のCに結合しているHの一部がフッ素に置換されたもの、すなわち、C−F結合とC−H結合の双方を備えた基をいう。
「パーフルオロカーボン」とは、炭化水素のCに結合しているHの全部がフッ素に置換されたもの、すなわち、C−F結合を備え、C−H結合を備えていない基を言う。
Yfを構成するフッ素化炭化水素及びパーフルオロカーボンは、それぞれ、鎖状構造又は環状構造のいずれであっても良い。また、これらは、それぞれ、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
ここで、「フッ素化炭化水素」とは、炭化水素のCに結合しているHの一部がフッ素に置換されたもの、すなわち、C−F結合とC−H結合の双方を備えた基をいう。
「パーフルオロカーボン」とは、炭化水素のCに結合しているHの全部がフッ素に置換されたもの、すなわち、C−F結合を備え、C−H結合を備えていない基を言う。
Yfを構成するフッ素化炭化水素及びパーフルオロカーボンは、それぞれ、鎖状構造又は環状構造のいずれであっても良い。また、これらは、それぞれ、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
Yfがフッ素化炭化水素又はパーフルオロカーボンである場合、その炭素数が多くなるほど、酸素透過性が向上する。一方、炭素数が多くなりすぎると、EWが増大し、プロトン伝導度が低下する。従って、フッ素化炭化水素及びパーフルオロカーボンの炭素数は、それぞれ、1〜10である必要がある。
Yfを構成するフッ素化炭化水素又はパーフルオロカーボンとしては、例えば、
(1)−CF3、−(CF2)3CF3、
(2)−CH2CF2CF2CF3、
などがある。
(1)−CF3、−(CF2)3CF3、
(2)−CH2CF2CF2CF3、
などがある。
Xは、水素又はフッ素を表す。各Xは、同一であっても良く、あるいは、異なっていても良い。また、繰り返し単位中に含まれる各Xは、同一であっても良く、あるいは、繰り返し単位毎に異なっていても良い。
nは、繰り返し単位の繰り返し数を表す。nは、特に限定されるものではなく、目的に応じて任意に選択することができる。すなわち、電解質は、低分子量のPと低分子量のQとが結合したランダム共重合体又は交互共重合体であっても良く、あるいは、高分子量のPと高分子量のQとが結合したブロック共重合体であっても良い。
nは、繰り返し単位の繰り返し数を表す。nは、特に限定されるものではなく、目的に応じて任意に選択することができる。すなわち、電解質は、低分子量のPと低分子量のQとが結合したランダム共重合体又は交互共重合体であっても良く、あるいは、高分子量のPと高分子量のQとが結合したブロック共重合体であっても良い。
但し、
Yfは、前記多環式骨格を構成する各炭素に結合している水素、フッ素、又は、炭素数が1〜10のフッ素化炭化水素若しくはパーフルオロカーボン。Yfを構成する前記フッ素化炭化水素又は前記パーフルオロカーボンは、それぞれ、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
Xは、水素又はフッ素。
mは、0以上2以下の整数。
nは、1以上の整数。
(3−6)式で表される前記多環式構造Pは、1位又は2位でエーテル結合を介して高分子鎖と結合している。
Yfは、前記多環式骨格を構成する各炭素に結合している水素、フッ素、又は、炭素数が1〜10のフッ素化炭化水素若しくはパーフルオロカーボン。Yfを構成する前記フッ素化炭化水素又は前記パーフルオロカーボンは、それぞれ、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
Xは、水素又はフッ素。
mは、0以上2以下の整数。
nは、1以上の整数。
(3−6)式で表される前記多環式構造Pは、1位又は2位でエーテル結合を介して高分子鎖と結合している。
mは、多環式骨格に含まれる環の繰り返し数を表す。一般に、mが大きくなるほど、酸素透過性が向上する。一方、mが大きくなりすぎると、電解質を製造するためのモノマの合成が煩雑となる。従って、mは、0以上2以下である必要がある。繰り返し単位中に含まれる各mは、同一であっても良く、あるいは、繰り返し単位毎に異なっていても良い。
Yf、X及びnの詳細は、第1の具体例と同様であるので、説明を省略する。
Yf、X及びnの詳細は、第1の具体例と同様であるので、説明を省略する。
但し、
Yfは、前記多環式骨格を構成する各炭素に結合している水素、フッ素、又は、炭素数が1〜10のフッ素化炭化水素若しくはパーフルオロカーボン。Yfを構成する前記フッ素化炭化水素又は前記パーフルオロカーボンは、それぞれ、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
mは、0以上2以下の整数。
nは、1以上の整数。
(3−9)式で表される前記多環式構造Pは、1位及び2位、又は、2位及び3位で高分子鎖と結合している。
Yfは、前記多環式骨格を構成する各炭素に結合している水素、フッ素、又は、炭素数が1〜10のフッ素化炭化水素若しくはパーフルオロカーボン。Yfを構成する前記フッ素化炭化水素又は前記パーフルオロカーボンは、それぞれ、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
mは、0以上2以下の整数。
nは、1以上の整数。
(3−9)式で表される前記多環式構造Pは、1位及び2位、又は、2位及び3位で高分子鎖と結合している。
Yf、m及びnの詳細は、第1の具体例及び第2の具体例と同様であるので、説明を省略する。
但し、
Yfは、前記多環式骨格を構成する各炭素に結合している水素、フッ素、又は、炭素数が1〜10のフッ素化炭化水素若しくはパーフルオロカーボン。Yfを構成する前記フッ素化炭化水素又は前記パーフルオロカーボンは、それぞれ、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
kは、1以上4以下の整数。
nは、1以上の整数。
Yfは、前記多環式骨格を構成する各炭素に結合している水素、フッ素、又は、炭素数が1〜10のフッ素化炭化水素若しくはパーフルオロカーボン。Yfを構成する前記フッ素化炭化水素又は前記パーフルオロカーボンは、それぞれ、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
kは、1以上4以下の整数。
nは、1以上の整数。
kは、環を構成する原子数と関係がある。一般に、kが大きくなるほど、環の構成原子数が多くなり、酸素透過性が向上する。一方、kが大きくなりすぎると、EWが増大し、プロトン伝導性が低下する。従って、kは、1以上4以下である必要がある。繰り返し単位中に含まれる各kは、同一であっても良く、あるいは、繰り返し単位毎に異なっていても良い。
Yf及びnの詳細は、第1の具体例と同様であるので、説明を省略する。
Yf及びnの詳細は、第1の具体例と同様であるので、説明を省略する。
[1.2. 酸基を有するパーフルオロカーボン(Q−Rfs)]
(1)式中、Q−Rfsは、酸基(Rfs)を有するパーフルオロカーボン(Q)を表す。
Qは、Rfsと結合する第1パーフルオロカーボンQ1を含む構造を表す。第1パーフルオロカーボンQ1は、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
また、Qは、第1パーフルオロカーボンQ1のみからなる構造でも良く、あるいは、これに加えて、酸基及び多環式骨格を持たない第2パーフルオロカーボンQ2をさらに含む構造でも良い。第2パーフルオロカーボンQ2は、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
Qが第2パーフルオロカーボンQ2を含む場合、P、Q1、Q2の結合順序は、特に限定されるものではなく、目的に応じて任意に選択することができる。
(1)式中、Q−Rfsは、酸基(Rfs)を有するパーフルオロカーボン(Q)を表す。
Qは、Rfsと結合する第1パーフルオロカーボンQ1を含む構造を表す。第1パーフルオロカーボンQ1は、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
また、Qは、第1パーフルオロカーボンQ1のみからなる構造でも良く、あるいは、これに加えて、酸基及び多環式骨格を持たない第2パーフルオロカーボンQ2をさらに含む構造でも良い。第2パーフルオロカーボンQ2は、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
Qが第2パーフルオロカーボンQ2を含む場合、P、Q1、Q2の結合順序は、特に限定されるものではなく、目的に応じて任意に選択することができる。
Rfsは、スルホン酸基又はスルホンイミド基を有する酸基であり、上述した(2)式で表される構造を備えている。
(2)式中、aは、パーフルオロスルホンイミド基−[SO2NMSO2−(CRf6Rf7)t]−の繰り返し数を表す。aが大きくなりすぎると、EWが小さくなりすぎ、電解質が水溶性となる。従って、aは、0以上100以下である必要がある。aは、さらに好ましくは、0以上20以下、さらに好ましくは、0以上5以下である。
(2)式中、aは、パーフルオロスルホンイミド基−[SO2NMSO2−(CRf6Rf7)t]−の繰り返し数を表す。aが大きくなりすぎると、EWが小さくなりすぎ、電解質が水溶性となる。従って、aは、0以上100以下である必要がある。aは、さらに好ましくは、0以上20以下、さらに好ましくは、0以上5以下である。
(2)式中、Rf6、Rf7は、それぞれ、フッ素、又は、炭素数が1〜10のパーフルオロカーボンを表す。Rf6、Rf7を構成するパーフルオロカーボンは、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
Rf6、Rf7がパーフルオロカーボンである場合、その炭素数が多くなるほど、酸素透過性が向上する。一方、炭素数が多くなりすぎると、EWが増大し、プロトン伝導度が低下する。従って、パーフルオロカーボンの炭素数は、1〜10である必要がある。
Rf6、Rf7がパーフルオロカーボンである場合、その炭素数が多くなるほど、酸素透過性が向上する。一方、炭素数が多くなりすぎると、EWが増大し、プロトン伝導度が低下する。従って、パーフルオロカーボンの炭素数は、1〜10である必要がある。
(2)式中、tは、−(CRf6Rf7)−の繰り返し数を表す。tが大きくなるほど、酸素透過性が高くなる。一方、tが大きくなりすぎると、EWが増大し、プロトン伝導性が低下する。従って、tは、1以上10以下である必要がある。
(2)式中、Rfは、a=0の時はOM(Mは、水素、又は、アルカリ金属(Li、Na、K))を表し、a≧1の時はOM又は炭素数が1〜10のパーフルオロカーボンを表す。Rfを構成するパーフルオロカーボンは、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
Rfがパーフルオロカーボンである場合、その炭素数が多くなるほど、酸素透過性が向上する。一方、炭素数が多くなりすぎると、EWが増大し、プロトン伝導度が低下する。従って、パーフルオロカーボンの炭素数は、1〜10である必要がある。
Rfがパーフルオロカーボンである場合、その炭素数が多くなるほど、酸素透過性が向上する。一方、炭素数が多くなりすぎると、EWが増大し、プロトン伝導度が低下する。従って、パーフルオロカーボンの炭素数は、1〜10である必要がある。
但し、
Mは、水素、又は、アルカリ金属(Li、Na、K)。
qは、1以上の整数。
rは、0以上3以下の整数。
sは、2以上4以下の整数。
aは、0以上100以下の整数。
Rfは、OM(a≧0の時)又は炭素数が1〜10のパーフルオロカーボン(a≧1の時)。Rfを構成する前記パーフルオロカーボンは、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
tは、1以上10以下の整数。
Mは、水素、又は、アルカリ金属(Li、Na、K)。
qは、1以上の整数。
rは、0以上3以下の整数。
sは、2以上4以下の整数。
aは、0以上100以下の整数。
Rfは、OM(a≧0の時)又は炭素数が1〜10のパーフルオロカーボン(a≧1の時)。Rfを構成する前記パーフルオロカーボンは、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
tは、1以上10以下の整数。
(4−1)式中、qは、繰り返し単位の繰り返し数を表す。qは、特に限定されるものではなく、目的に応じて任意に選択することができる。すなわち、電解質は、低分子量のPと低分子量のQが結合したランダム共重合体又は交互共重合体であっても良く、あるいは、高分子量のPと高分子量のQが結合したブロック共重合体であっても良い。
(4−1)式中、rは、−[O−CF2C(CF3)]−の繰り返し数を表す。一般に、rが大きくなるほど、酸基がクラスターを形成し易くなり、プロトン伝導度が向上する。一方、rが大きくなりすぎると、EWが増大し、プロトン伝導度が低下する。従って、rは、0以上3以下である必要がある。
(4−1)式中、sは、第1パーフルオロカーボンQ1の側鎖に含まれる−(CF2)−の繰り返し数を表す。一般に、sが大きくなるほど、酸基がクラスターを形成し易くなり、プロトン伝導度が向上する。一方、sが大きくなりすぎると、EWが増大し、プロトン伝導度が低下する。従って、sは、2以上4以下である必要がある。
(2−1)式中、a、Rf及びtの詳細は、上述した通りであるので、説明を省略する。
(2−1)式中、a、Rf及びtの詳細は、上述した通りであるので、説明を省略する。
但し、
Mは、水素、又は、アルカリ金属(Li、Na、K)。
qは、1以上の整数。
Rf1〜Rf3は、フッ素又は炭素数が1〜10のパーフルオロカーボン。Rf1〜Rf3を構成する前記パーフルオロカーボンは、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
Rf5は、直接結合又は炭素数が1〜10の2価のパーフルオロカーボン。Rf5を構成する前記パーフルオロカーボンは、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
aは、0以上100以下の整数。
Rfは、OM(a≧0の時)又は炭素数が1〜10のパーフルオロカーボン(a≧1の時)。Rfを構成する前記パーフルオロカーボンは、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
tは、1以上10以下の整数。
Mは、水素、又は、アルカリ金属(Li、Na、K)。
qは、1以上の整数。
Rf1〜Rf3は、フッ素又は炭素数が1〜10のパーフルオロカーボン。Rf1〜Rf3を構成する前記パーフルオロカーボンは、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
Rf5は、直接結合又は炭素数が1〜10の2価のパーフルオロカーボン。Rf5を構成する前記パーフルオロカーボンは、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
aは、0以上100以下の整数。
Rfは、OM(a≧0の時)又は炭素数が1〜10のパーフルオロカーボン(a≧1の時)。Rfを構成する前記パーフルオロカーボンは、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
tは、1以上10以下の整数。
(4−2)〜(4−5)式中、Rf1〜Rf3は、フッ素又は炭素数が1〜10のパーフルオロカーボンを表す。Rf1〜Rf3を構成するパーフルオロカーボンは、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
Rf1〜Rf3がパーフルオロカーボンである場合、その炭素数が多くなるほど、酸素透過性が向上する。一方、炭素数が多くなりすぎると、EWが増大し、プロトン伝導度が低下する。従って、パーフルオロカーボンの炭素数は、1〜10である必要がある。
Rf1〜Rf3がパーフルオロカーボンである場合、その炭素数が多くなるほど、酸素透過性が向上する。一方、炭素数が多くなりすぎると、EWが増大し、プロトン伝導度が低下する。従って、パーフルオロカーボンの炭素数は、1〜10である必要がある。
(4−2)〜(4−5)式中、Rf5は、直接結合又は炭素数が1〜10の2価のパーフルオロカーボンを表す。Rf5を構成するパーフルオロカーボンは、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
Rf5がパーフルオロカーボンである場合、その炭素数が多くなるほど、酸素透過性が向上する。一方、炭素数が多くなりすぎると、EWが増大し、プロトン伝導度が低下する。従って、パーフルオロカーボンの炭素数は、1〜10である必要がある。
q及び(2−1)式の詳細は、上述した通りであるので、説明を省略する。
Rf5がパーフルオロカーボンである場合、その炭素数が多くなるほど、酸素透過性が向上する。一方、炭素数が多くなりすぎると、EWが増大し、プロトン伝導度が低下する。従って、パーフルオロカーボンの炭素数は、1〜10である必要がある。
q及び(2−1)式の詳細は、上述した通りであるので、説明を省略する。
但し、
q’は、1以上の整数。
Rf1〜Rf4は、フッ素又は炭素数が1〜10のパーフルオロカーボン。Rf1〜Rf4を構成する前記パーフルオロカーボンは、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
q’は、1以上の整数。
Rf1〜Rf4は、フッ素又は炭素数が1〜10のパーフルオロカーボン。Rf1〜Rf4を構成する前記パーフルオロカーボンは、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
q’は、特に限定されるものではなく、目的に応じて任意に選択することができる。
Rf1〜Rf4は、フッ素又は炭素数が1〜10のパーフルオロカーボンを表す。Rf1〜Rf4がパーフルオロカーボンである場合、その炭素数が多くなるほど、酸素透過性が向上する。一方、炭素数が多くなりすぎると、EWが増大し、プロトン伝導度が低下する。従って、パーフルオロカーボンの炭素数は、それぞれ、1〜10である必要がある。
Rf1〜Rf4は、フッ素又は炭素数が1〜10のパーフルオロカーボンを表す。Rf1〜Rf4がパーフルオロカーボンである場合、その炭素数が多くなるほど、酸素透過性が向上する。一方、炭素数が多くなりすぎると、EWが増大し、プロトン伝導度が低下する。従って、パーフルオロカーボンの炭素数は、それぞれ、1〜10である必要がある。
[2. 電解質の製造方法]
本発明に係る電解質は、多環式構造Pを高分子鎖に導入可能な重合性モノマ(A)と、酸基を有するパーフルオロカーボン(Q−Rfs)を高分子鎖に導入可能な重合性モノマ(B)とを共重合させることにより製造することができる。
本発明に係る電解質は、多環式構造Pを高分子鎖に導入可能な重合性モノマ(A)と、酸基を有するパーフルオロカーボン(Q−Rfs)を高分子鎖に導入可能な重合性モノマ(B)とを共重合させることにより製造することができる。
[2.1. 具体例(1)]
(3−1)式で表される多環式構造Pを備えた電解質は、以下の方法により製造することができる。
[2.1.1. 重合性モノマ(A)]
(3−1)式で表される多環式構造Pを備えた電解質を製造する場合、重合性モノマ(A)として、アダマンタン骨格を有する含フッ素ビニルエーテルモノマを用いる。
例えば、(6−1)式で表されるモノマは、下記のスキーム(a)に従って合成することができる。
(3−1)式で表される多環式構造Pを備えた電解質は、以下の方法により製造することができる。
[2.1.1. 重合性モノマ(A)]
(3−1)式で表される多環式構造Pを備えた電解質を製造する場合、重合性モノマ(A)として、アダマンタン骨格を有する含フッ素ビニルエーテルモノマを用いる。
例えば、(6−1)式で表されるモノマは、下記のスキーム(a)に従って合成することができる。
[2.1.2. 重合性モノマ(B)]
酸基を有する重合性モノマ(B)としては、例えば、
(1)ナフィオン(登録商標)モノマ、ダウ(登録商標)モノマ(短鎖型)、
(2)F2C=CFSO2F、
(3)
などがある。
これらの重合性モノマ(B)は、市販されているか、あるいは、市販されている類似の化合物を出発原料に用いて公知の方法により製造することができる。
酸基を有する重合性モノマ(B)としては、例えば、
(1)ナフィオン(登録商標)モノマ、ダウ(登録商標)モノマ(短鎖型)、
(2)F2C=CFSO2F、
(3)
これらの重合性モノマ(B)は、市販されているか、あるいは、市販されている類似の化合物を出発原料に用いて公知の方法により製造することができる。
[2.1.3. 共重合]
重合性モノマ(A)と重合性モノマ(B)との共重合方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を用いることができる。共重合方法としては、具体的には、ラジカル重合、プラズマ重合、バルク重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、ミニエマルジョン重合、マイクロエマルジョン重合などがある。
重合性モノマ(A)と重合性モノマ(B)との共重合方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を用いることができる。共重合方法としては、具体的には、ラジカル重合、プラズマ重合、バルク重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、ミニエマルジョン重合、マイクロエマルジョン重合などがある。
さらに、得られた電解質ポリマに対して、F2ガスによるフッ素化、電解フッ素化などのフッ素化処理を施すことにより、電解質の部分フッ素化、あるいはパーフルオロ化が可能である。
また、末端の酸基がスルホン酸基である場合、スルホン酸基を−SO2X基(Xは、ハロゲン又はNH2)に変換した後、末端の−SO2X基に対して、XO2S−(CF2)t−SO2X(Xは、ハロゲン又はNH2)を作用させると、電解質にパーフルオロスルホンイミド基を導入することができる。
また、末端の酸基がスルホン酸基である場合、スルホン酸基を−SO2X基(Xは、ハロゲン又はNH2)に変換した後、末端の−SO2X基に対して、XO2S−(CF2)t−SO2X(Xは、ハロゲン又はNH2)を作用させると、電解質にパーフルオロスルホンイミド基を導入することができる。
[2.2. 具体例(2)]
(3−3)式で表される多環式構造Pを備えた電解質は、以下の方法により製造することができる。
[2.2.1. 重合性モノマ(A)]
(3−3)式で表される多環式構造Pを備えた電解質を合成する場合、重合性モノマ(A)には、アダマンタンを用いる。
[2.2.2. 重合性モノマ(B)]
酸基を有する重合性モノマ(B)の詳細は、具体例1と同様であるので、説明を省略する。
(3−3)式で表される多環式構造Pを備えた電解質は、以下の方法により製造することができる。
[2.2.1. 重合性モノマ(A)]
(3−3)式で表される多環式構造Pを備えた電解質を合成する場合、重合性モノマ(A)には、アダマンタンを用いる。
[2.2.2. 重合性モノマ(B)]
酸基を有する重合性モノマ(B)の詳細は、具体例1と同様であるので、説明を省略する。
[2.2.3. 共重合]
例えば、(1−1)式で表される電解質は、下記のスキーム(b.1)に示すように、(6−2)式で表される重合性モノマ(A)と(7−1)式で表される重合性モノマ(B)とを共重合させることにより合成することができる。共重合方法の詳細は、具体例1と同様であるので、説明を省略する。
また、スキーム(b.2)に示すように、電解質(1−1)に対してフッ素化処理を施すことにより、部分フッ素化、あるいはパーフルオロ化された電解質(1−2)を合成することができる。
さらに、具体例1と同様の手順に従い、電解質にパーフルオロスルホンイミド基を導入することができる。
例えば、(1−1)式で表される電解質は、下記のスキーム(b.1)に示すように、(6−2)式で表される重合性モノマ(A)と(7−1)式で表される重合性モノマ(B)とを共重合させることにより合成することができる。共重合方法の詳細は、具体例1と同様であるので、説明を省略する。
また、スキーム(b.2)に示すように、電解質(1−1)に対してフッ素化処理を施すことにより、部分フッ素化、あるいはパーフルオロ化された電解質(1−2)を合成することができる。
さらに、具体例1と同様の手順に従い、電解質にパーフルオロスルホンイミド基を導入することができる。
[2.3. 具体例(3)]
(3−2)式で表される多環式構造Pを備えた電解質は、以下の方法により製造することができる。
[2.3.1. 重合性モノマ(A)]
(3−2)式で表される多環式構造Pを備えた電解質を合成する場合、重合性モノマ(A)には、2位にビニルエーテル基を持つアダマンタンを用いる。2位にビニルエーテル基を持つアダマンタンは、スキーム(a)と同様の方法により製造することができる。
[2.3.2. 重合性モノマ(B)]
重合性モノマ(B)の詳細は、具体例1と同様であるので、説明を省略する。
(3−2)式で表される多環式構造Pを備えた電解質は、以下の方法により製造することができる。
[2.3.1. 重合性モノマ(A)]
(3−2)式で表される多環式構造Pを備えた電解質を合成する場合、重合性モノマ(A)には、2位にビニルエーテル基を持つアダマンタンを用いる。2位にビニルエーテル基を持つアダマンタンは、スキーム(a)と同様の方法により製造することができる。
[2.3.2. 重合性モノマ(B)]
重合性モノマ(B)の詳細は、具体例1と同様であるので、説明を省略する。
[2.3.4. 共重合]
(3−2)式で表される多環式構造Pを備えた電解質は、2位にビニルエーテル基を持つアダマンタンと、酸基を持つ重合性モノマ(B)とを共重合させることにより得られる。共重合方法の詳細は、具体例1と同様であるので、説明を省略する。
また、得られた電解質に対してフッ素化処理を施すことにより、電解質の部分フッ素化、あるいはパーフルオロ化が可能である。
さらに、具体例1と同様の手順に従い、電解質にパーフルオロスルホンイミド基を導入することができる。
(3−2)式で表される多環式構造Pを備えた電解質は、2位にビニルエーテル基を持つアダマンタンと、酸基を持つ重合性モノマ(B)とを共重合させることにより得られる。共重合方法の詳細は、具体例1と同様であるので、説明を省略する。
また、得られた電解質に対してフッ素化処理を施すことにより、電解質の部分フッ素化、あるいはパーフルオロ化が可能である。
さらに、具体例1と同様の手順に従い、電解質にパーフルオロスルホンイミド基を導入することができる。
[2.4. 具体例(4)]
(3−4)式〜(3−6)式で表される多環式構造Pを備えた電解質は、以下の方法により製造することができる。
[2.4.1. 重合性モノマ(A)]
(3−4)式〜(3−6)式で表される多環式構造Pを備えた電解質を合成する場合、重合性モノマ(A)には、次の(6−3)式〜(6−5)式で表されるモノマを用いる。これらの重合性モノマ(A)は、市販されているか、あるいは、類似の構造を有する化合物を出発原料に用いて、公知の方法により製造することができる。
(3−4)式〜(3−6)式で表される多環式構造Pを備えた電解質は、以下の方法により製造することができる。
[2.4.1. 重合性モノマ(A)]
(3−4)式〜(3−6)式で表される多環式構造Pを備えた電解質を合成する場合、重合性モノマ(A)には、次の(6−3)式〜(6−5)式で表されるモノマを用いる。これらの重合性モノマ(A)は、市販されているか、あるいは、類似の構造を有する化合物を出発原料に用いて、公知の方法により製造することができる。
[2.4.2. 重合性モノマ(B)]
重合性モノマ(B)の詳細は、具体例1と同様であるので、説明を省略する。
[2.4.3. 共重合]
(3−4)式〜(3−6)式で表される多環式構造Pを備えた電解質は、(6−3)式〜(6−5)式で表される重合性モノマ(A)と、酸基を有する重合性モノマ(B)とを共重合させることにより合成することができる。共重合方法の詳細は、具体例1と同様であるので、説明を省略する。
また、得られた電解質に対して、フッ素化処理を施すことにより、電解質の部分フッ素化、あるいはパーフルオロ化が可能である。
さらに、具体例1と同様の手順に従い、電解質にパーフルオロスルホンイミド基を導入することができる。
重合性モノマ(B)の詳細は、具体例1と同様であるので、説明を省略する。
[2.4.3. 共重合]
(3−4)式〜(3−6)式で表される多環式構造Pを備えた電解質は、(6−3)式〜(6−5)式で表される重合性モノマ(A)と、酸基を有する重合性モノマ(B)とを共重合させることにより合成することができる。共重合方法の詳細は、具体例1と同様であるので、説明を省略する。
また、得られた電解質に対して、フッ素化処理を施すことにより、電解質の部分フッ素化、あるいはパーフルオロ化が可能である。
さらに、具体例1と同様の手順に従い、電解質にパーフルオロスルホンイミド基を導入することができる。
[2.5. 具体例(5)]
(3−7)式〜(3−9)式で表される多環式構造Pを備えた電解質は、以下の方法により製造することができる。
[2.5.1. 重合性モノマ(A)]
(3−7)式〜(3−9)式で表される多環式構造Pを備えた電解質を合成する場合、重合性モノマ(A)には、次の(6−6)式〜(6−9)式で表されるモノマを用いる。これらの内、(6−6)式及び(6−7)式で表される重合性モノマ(A)は、市販されている。また、(6−8)式及び(6−9)式で表される重合性モノマ(A)は、例えば、デカヒドロ2−ナフトールを酸触媒により脱水することにより得られる。
(3−7)式〜(3−9)式で表される多環式構造Pを備えた電解質は、以下の方法により製造することができる。
[2.5.1. 重合性モノマ(A)]
(3−7)式〜(3−9)式で表される多環式構造Pを備えた電解質を合成する場合、重合性モノマ(A)には、次の(6−6)式〜(6−9)式で表されるモノマを用いる。これらの内、(6−6)式及び(6−7)式で表される重合性モノマ(A)は、市販されている。また、(6−8)式及び(6−9)式で表される重合性モノマ(A)は、例えば、デカヒドロ2−ナフトールを酸触媒により脱水することにより得られる。
[2.5.2. 重合性モノマ(B)]
重合性モノマ(B)の詳細は、具体例1と同様であるので、説明を省略する。
[2.5.3. 共重合]
(3−7)式〜(3−9)式で表される多環式構造Pを備えた電解質は、(6−6)式〜(6−9)式で表される重合性モノマ(A)と、酸基を有する重合性モノマ(B)とを共重合させることにより合成することができる。共重合には、例えば、特許文献2に記載の方法を用いることができる。
また、得られた電解質に対して、フッ素化処理を施すことにより、電解質の部分フッ素化、あるいはパーフルオロ化が可能である。
さらに、具体例1と同様の手順に従い、電解質にパーフルオロスルホンイミド基を導入することができる。
重合性モノマ(B)の詳細は、具体例1と同様であるので、説明を省略する。
[2.5.3. 共重合]
(3−7)式〜(3−9)式で表される多環式構造Pを備えた電解質は、(6−6)式〜(6−9)式で表される重合性モノマ(A)と、酸基を有する重合性モノマ(B)とを共重合させることにより合成することができる。共重合には、例えば、特許文献2に記載の方法を用いることができる。
また、得られた電解質に対して、フッ素化処理を施すことにより、電解質の部分フッ素化、あるいはパーフルオロ化が可能である。
さらに、具体例1と同様の手順に従い、電解質にパーフルオロスルホンイミド基を導入することができる。
[2.6. 具体例(6)]
(3−10)式〜(3−11)式で表される多環式構造Pを備えた電解質は、以下の方法により製造することができる。
[2.6.1. 重合性モノマ(A)]
(3−10)式〜(3−11)式で表される多環式構造Pを備えた電解質を合成する場合、重合性モノマ(A)には、(6−9)式で表されるモノマを用いる。(6−9)式で表されるモノマは、例えば、特許文献6に記載の方法により製造することができる。
また、市販のパーフルオロシクロヘキセンと特許文献6に記載の方法で、k=2に対応するモノマの合成が可能である。
(3−10)式〜(3−11)式で表される多環式構造Pを備えた電解質は、以下の方法により製造することができる。
[2.6.1. 重合性モノマ(A)]
(3−10)式〜(3−11)式で表される多環式構造Pを備えた電解質を合成する場合、重合性モノマ(A)には、(6−9)式で表されるモノマを用いる。(6−9)式で表されるモノマは、例えば、特許文献6に記載の方法により製造することができる。
また、市販のパーフルオロシクロヘキセンと特許文献6に記載の方法で、k=2に対応するモノマの合成が可能である。
[2.6.2. 重合性モノマ(B)]
重合性モノマ(B)の詳細は、具体例1と同様であるので、説明を省略する。
[2.6.3. 共重合]
(3−10)式〜(3−11)式で表される多環式構造Pを備えた電解質は、(6−9)式で表される重合性モノマ(A)と、酸基を有する重合性モノマ(B)とを共重合させることにより合成することができる。共重合方法の詳細は、具体例1と同様であるので、説明を省略する。次の(1−2)式及び(1−3)式に、このような方法により得られた電解質の一例を示す。
重合性モノマ(B)の詳細は、具体例1と同様であるので、説明を省略する。
[2.6.3. 共重合]
(3−10)式〜(3−11)式で表される多環式構造Pを備えた電解質は、(6−9)式で表される重合性モノマ(A)と、酸基を有する重合性モノマ(B)とを共重合させることにより合成することができる。共重合方法の詳細は、具体例1と同様であるので、説明を省略する。次の(1−2)式及び(1−3)式に、このような方法により得られた電解質の一例を示す。
また、得られた電解質に対して、フッ素化処理を施すことにより、電解質の部分フッ素化、あるいはパーフルオロ化が可能である。
さらに、具体例1と同様の手順に従い、電解質にパーフルオロスルホンイミド基を導入することができる。
さらに、具体例1と同様の手順に従い、電解質にパーフルオロスルホンイミド基を導入することができる。
[2.7. 具体例(7)]
Qが第1パーフルオロカーボンQ1と第2パーフルオロカーボンQ2の双方を含む電解質を合成する場合、上述した重合性モノマ(A)及び重合性モノマ(B)に加えて、第2パーフルオロカーボンQ2を高分子鎖に導入可能な重合性モノマ(C)を用いる。
重合性モノマ(C)としては、具体的には、次の(8−1)式〜(8−5)式で表されるモノマがある。
Qが第1パーフルオロカーボンQ1と第2パーフルオロカーボンQ2の双方を含む電解質を合成する場合、上述した重合性モノマ(A)及び重合性モノマ(B)に加えて、第2パーフルオロカーボンQ2を高分子鎖に導入可能な重合性モノマ(C)を用いる。
重合性モノマ(C)としては、具体的には、次の(8−1)式〜(8−5)式で表されるモノマがある。
但し、
Rf1〜Rf4は、フッ素又は炭素数が1〜10のパーフルオロカーボン。Rf1〜Rf4を構成する前記パーフルオロカーボンは、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
Rf1〜Rf4は、フッ素又は炭素数が1〜10のパーフルオロカーボン。Rf1〜Rf4を構成する前記パーフルオロカーボンは、鎖状又は環状のいずれであっても良く、エーテル結合やスルホニル結合を含んでいても良い。
重合性モノマ(A)、重合性モノマ(B)、Rf1〜Rf4、及び、共重合方法の詳細については、具体例1〜6と同様であるので、説明を省略する。
[3. 電解質の作用]
アダマンタン骨格などに代表される多環式骨格は、その嵩高さから、酸素透過性に優れいていると考えられる。そのため、多環式骨格を導入した電解質を触媒層アイオノマとして利用すると、触媒層の酸素透過性が向上するためにPtの活性が向上する。また、多環式骨格を導入した電解質は、剛直であり、ガラス転移温度Tgが上昇するため、化学的耐久性が向上し、高温での運転にも耐えうる。
さらに、アダマンタンなどの対称性の高い多環式骨格は、耐久性が高い。そのため、この性質を利用すれば、最終段階でも電解質構造を壊すことなく、F2ガスによるフッ素化が可能であると考えられる。
アダマンタン骨格などに代表される多環式骨格は、その嵩高さから、酸素透過性に優れいていると考えられる。そのため、多環式骨格を導入した電解質を触媒層アイオノマとして利用すると、触媒層の酸素透過性が向上するためにPtの活性が向上する。また、多環式骨格を導入した電解質は、剛直であり、ガラス転移温度Tgが上昇するため、化学的耐久性が向上し、高温での運転にも耐えうる。
さらに、アダマンタンなどの対称性の高い多環式骨格は、耐久性が高い。そのため、この性質を利用すれば、最終段階でも電解質構造を壊すことなく、F2ガスによるフッ素化が可能であると考えられる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
本発明に係る電解質は、固体高分子型燃料電池、水電解装置、ハロゲン化水素酸電解装置、食塩電解装置、酸素及び/又は水素濃縮器、湿度センサ、ガスセンサ等の各種電気化学デバイスに用いられる電解質膜や触媒層アイオノマとして用いることができる。
Claims (9)
- 前記Qは、酸基及び前記多環式骨格を持たない第2パーフルオロカーボンQ2をさらに含む構造である請求項1から7までのいずれかに記載の電解質。
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