JP2012225432A - クラッチ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的大きな減速トルクが入力されることによる動力伝達系への悪影響を回避可能とするクラッチ装置を提供する。
【解決手段】プレッシャプレート8を外周側のアウタプレート81と内周側のインナプレート82との2分割構造とする。アウタプレート81の内周面に雌ネジ83aを、インナプレート82の外周面に雄ネジ85bをそれぞれ形成して互いに螺合させる。インナプレート82のみがクラッチディスク23を押圧するようにし、ダウンシフト時にインナプレート82に入力される減速トルクが大きい場合には、このインナプレート82がアウタプレート81に対して相対回転し、クラッチディスク23に対して後退する方向に移動することで、このインナプレート82に入力される減速トルクが過大となることを防止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の動力伝達系に備えられるクラッチ装置に係る。特に、本発明は、動力伝達系の保護を図るための改良に関する。
従来より、例えば特許文献1に開示されているような車両用の手動変速機では、運転者(ドライバ)によるシフトレバーの操作によって変速段の選択が行われる。具体的には、クラッチ装置の解放操作(クラッチペダルの踏み込み操作)を行った状態で、シフトレバーのセレクト操作及びシフト操作を行うことによって手動変速機の変速機構に所望の変速段を成立させる。そして、この変速段が成立した状態で、クラッチ装置の継合操作(クラッチペダルの踏み込み解除操作)を行うことで、クラッチ装置を継合させてエンジンと変速機構とを連結させ、上記成立している変速段の変速比でエンジン回転数を変速して変速機構から駆動輪に向けて回転駆動力を出力するようになっている。
また、特許文献2に開示されているように、上記クラッチ装置には、エンジンのクランクシャフトに回転一体に取り付けられたフライホイールと、ダイヤフラムスプリングによりフライホイール側への押圧力が付与されたプレッシャプレートと、これらフライホイールとプレッシャプレートとの間に介在され且つ変速機構の入力軸に回転一体に設けられたクラッチディスクとが備えられている。そして、運転者によるクラッチ装置の継合操作に伴ってダイヤフラムスプリングによりプレッシャプレートをフライホイール側に作動させることで、このプレッシャプレートとフライホイールとの間でクラッチディスクを挟持してエンジンから変速機構への動力伝達を可能にする。一方、運転者によるクラッチ装置の解放操作に伴って上記プレッシャプレートへの押圧力(ダイヤフラムスプリングからの押圧力)を解除し、このプレッシャプレートとフライホイールとの間でのクラッチディスクの挟持状態を解除して変速機構への動力伝達が行われない状態にする。
特開2009−103268号公報 特開2001−41259号公報
上述したように運転者がシフトレバーを操作して変速機構の変速段を切り換える際において、そのシフト操作を誤り、運転者の意図しない変速段に切り換わった場合、クラッチ装置やエンジンに悪影響を与えてしまう可能性がある。
上記運転者の意図しない変速段に切り換わる状況としては、例えば、6段変速の手動変速機において、第2速段から第3速段にアップシフトさせようとした場合に誤って第1速段へのシフト操作を行ってしまったり、第6速段から第5速段にダウンシフトさせようとした場合に誤って第3速段へのシフト操作を行ってしまったりすることが挙げられる。このような状況が発生すると、クラッチ継合時に過大な減速トルクがクラッチ装置に入力されてしまったり、エンジン回転数が急上昇して許容回転数を超えてしまったりする可能性がある。
また、上記運転者の意図しない変速段に切り換わる場合ばかりでなく、運転者が意図的にダウンシフト操作を行った場合であっても、その選択した変速段が適切でない場合、例えば現在の走行状態において適切とされる変速段より低い変速段(変速比の高い変速段)にシフト操作された場合にも、クラッチ継合時に過大な減速トルクがクラッチ装置に入力されてしまったり、エンジン回転数が許容回転数を超えてしまったりする可能性がある。
具体的には、以下のような状況が想定される。
(1)例えば車両が発進して加速していく状況においては、運転者は比較的早い操作速度でシフトレバーを操作しながらアップシフトしていくことになるが、この際に、運転者の意図しない変速段への切り換え操作が生じてダウンシフト側の変速段が選択されてしまうと、クラッチ継合時に過大な減速トルクがクラッチ装置に入力され、クラッチ装置に悪影響を与えてしまう可能性がある。
(2)車両の走行速度が比較的高い状況で意図的にダウンシフト操作を行った場合、この走行速度に対してダウンシフト後の変速段の変速比が大きすぎると、クラッチ継合時にエンジン回転数が急上昇し許容回転数を超えてしまう可能性がある。
(3)車両の走行速度が比較的高い状況で意図的にダウンシフト操作を行った場合に、エンジン回転数が比較的低くなった状況(例えば、クラッチ解放状態の継続時間が長い場合)でクラッチ継合操作を行った場合にも、クラッチ継合時に過大な減速トルクがクラッチ装置に入力され、クラッチ装置に悪影響を与える可能性がある。
特に、近年では、エンジンの燃料消費率の改善を図るべく、変速機のワイドギヤ比化やハイギヤ比化が進んでおり、上述したような状況を招きやすくなっている。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、比較的大きな減速トルクが入力されることによる動力伝達系への悪影響を回避可能とするクラッチ装置を提供することにある。
−課題の解決原理−
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決原理は、クラッチディスクに対して押圧力を与えるプレッシャプレートを、クラッチディスクに当接する内周側部材と、この内周側部材を軸心に沿う方向に相対移動可能に支持する外周側部材との二分割構造とする。そして、比較的大きな減速トルクが入力される状況では、内周側部材を外周側部材に対して反クラッチディスク側に相対移動させて、この内周側部材とクラッチディスクとの間の摩擦力を低減させ、これにより、内周側部材に入力される減速トルクが過大となることを防止するようにしている。
−解決手段−
具体的に、本発明は、駆動源の出力軸と一体的に回転する入力側回転部材に向けてクラッチディスクを押圧するプレッシャプレートを備えたクラッチ装置を前提とする。このクラッチ装置に対し、上記プレッシャプレートを、外周側部材と内周側部材とが互いに螺合され、外周側部材に対して内周側部材が相対的に回転することにより、この内周側部材が外周側部材に対して軸心に沿って相対的に進退移動可能とされていると共に、クラッチ継合時には上記内周側部材が上記クラッチディスクに当接するように構成する。また、上記内周側部材に入力される減速トルクが所定値未満である場合には、上記外周側部材に対する上記内周側部材の相対的な回転を規制する回転規制状態にある一方、上記内周側部材に入力される減速トルクが所定値以上となった場合には、上記回転規制状態が解除されて上記外周側部材に対する上記内周側部材の相対的な回転を許容し、この相対的な回転により内周側部材を外周側部材に対して相対的に反クラッチディスク側へ後退移動可能にするディテント機構を設ける。
この特定事項により、内周側部材に入力される減速トルクが所定値未満であったり、内周側部材に加速トルクが入力されている場合には、ディテント機構が回転規制状態にあり、外周側部材に対する内周側部材の相対的な回転が規制される。このため、内周側部材が外周側部材に対して相対的に反クラッチディスク側へ後退移動することが禁止される。これにより、クラッチディスクとプレッシャプレートとの間の摩擦力が十分に確保され、駆動源からのトルク伝達が良好に行われる。これに対し、内周側部材に入力される減速トルクが所定値以上となった場合には、ディテント機構の回転規制状態が解除され、外周側部材に対する内周側部材の相対的な回転が許容され、これによって内周側部材が外周側部材に対して相対的に反クラッチディスク側へ後退移動することになる。これにより、内周側部材とクラッチディスクとの間に滑りを生じさせることで摩擦力の上昇が抑制され、内周側部材に入力される減速トルクが過大となることが防止されて、クラッチ装置を含む動力伝達系や駆動源への悪影響が防止される。
上記ディテント機構の具体的な構成としては以下のものが挙げられる。つまり、上記外周側部材及び内周側部材のうち一方の部材に形成され且つその部材の周方向に延びるディテント溝と、他方の部材に備えられて上記ディテント溝に向かう付勢力が付与されたディテントボールとを備えさせる。そして、上記ディテント溝に、内周側部材がクラッチディスク側の最前進位置に位置している状態でディテントボールに当接することにより、ディテント溝の延長方向に沿うディテントボールの相対移動を規制して上記回転規制状態にするディテント突起を設けた構成としている。
つまり、ディテントボールがディテント突起を乗り越えるだけの減速トルクが作用しない限り、ディテント機構としては回転規制状態が保持されることになる。つまり、減速トルクが比較的小さい状況で内周側部材が外周側部材に対して相対的に反クラッチディスク側へ後退移動してしまうといった状況を回避できるようにしている。このため、通常の駆動力伝達状態(減速トルクが比較的小さい状態)では、この減速トルクに応じた車両の減速感を得ることができ、運転者の要求する走行状態を実現できることになる。例えば、運転者がアクセルOFF操作を行った場合(減速トルクが比較的小さい状況)にはディテント機構としては回転規制状態が保持されることになり、このアクセルOFF操作に応じた車両の減速感を得ることができ、運転者に違和感を与えることがない。
また、上記外周側部材に、上記内周側部材が外周側部材に対して反クラッチディスク側へ相対移動した際に、その移動限界位置を規制するストッパ部を設けている。これにより、内周側部材の反クラッチディスク側への後退移動量を規制することができる。
更に、上記内周側部材が反クラッチディスク側へ後退移動している状態で、この内周側部材に対して駆動源からの加速トルクが入力された場合、上記所定値以上の減速トルクが入力された場合とは反対方向に内周側部材が外周側部材に対して相対的に回転し、この相対的な回転により内周側部材が外周側部材に対して相対的にクラッチディスク側へ移動され、上記ディテント機構が上記回転規制状態に戻る構成としている。
これにより、反クラッチディスク側へ後退移動していた内周側部材を初期位置(ディテント機構が回転規制状態となる位置)まで戻すことができ、大きな減速トルクが再び作用した場合に内周側部材の反クラッチディスク側への後退移動を可能な状態にすることができる。
本発明では、クラッチ装置に比較的大きな減速トルクが入力される状況では、プレッシャプレートの内周側部材を、外周側部材に対して反クラッチディスク側に相対移動させるようにしている。これにより、内周側部材に入力される減速トルクが過大となることを防止でき、クラッチ装置を含む動力伝達系への悪影響が防止できる。
クラッチ装置の概略構成を示す図である。 6速手動変速機のシフトパターンの概略を示す図である。 プレッシャプレートを入力側から見た正面図である。 図3におけるIV−IV線に沿った断面図である。 図3におけるV−V線に沿った断面図である。 ディテント機構及びその周辺部であって、インナプレートを切断し且つアウタプレートを仮想線で示した斜視図である。 減速トルクの入力によりプレッシャプレートのインナプレートがアウタプレートに対して回転を開始した際のディテント機構の状態を示す図5相当図である。 プレッシャプレートのインナプレートが最後退位置まで移動した際のディテント機構の状態を示す図4相当図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、6速手動変速機を搭載した自動車に設けられたクラッチ装置に本発明を適用した場合について説明する。
−クラッチ装置の構成−
図1はクラッチ装置1の概略構成を示している。この図1に示すように、クラッチ装置1は、クラッチ機構部2と、クラッチペダル3と、クラッチマスタシリンダ4と、クラッチレリーズシリンダ5とを備えている。
クラッチ機構部2は、エンジン出力軸(駆動源の出力軸)としてのクランクシャフト6と、手動変速機(図示省略)のインプットシャフト(入力軸)7との間に介在するように配設され、クランクシャフト6からインプットシャフト7への駆動力を伝達・遮断したり、その駆動力の伝達状態を変更する。
具体的に、クラッチ機構部2の入力軸であるクランクシャフト6には、フライホイール(入力側回転部材)21とクラッチカバー22とが一体回転可能に取り付けられている。一方、クラッチ機構部2の出力軸である上記インプットシャフト7には、クラッチディスク23がスプライン結合されている。このため、クラッチディスク23は、インプットシャフト7と一体回転しつつ、軸方向(図1の左右方向)に沿ってスライド可能となっている。クラッチディスク23とクラッチカバー22との間には、プレッシャプレート8及びダイヤフラムスプリング24が配設されている。このプレッシャプレート8は、ダイヤフラムスプリング24の外端部に当接され、このダイヤフラムスプリング24によってフライホイール21側へ付勢されている。このプレッシャプレート8の具体構成については後述する。
また、インプットシャフト7には、レリーズベアリング25が軸方向に沿ってスライド可能に装着されている。このレリーズベアリング25の近傍には、レリーズフォーク26が軸26aにより回動可能に支持されており、このレリーズフォーク26の一端部(図1の下端部)がレリーズベアリング25に当接している。そして、レリーズフォーク26の他端部(図1の上端部)には、クラッチレリーズシリンダ5のロッド51の一端部(図1の右端部)が連結されている。そして、レリーズフォーク26が作動されることによって、クラッチ機構部2の継合・解放動作が行われるようになっている。
クラッチペダル3は、ペダルレバー31の下端部に踏み込み部であるペダル部32が一体形成された構成となっている。そして、車室内とエンジンルーム内とを区画するダッシュパネルに取り付けられた図示しないクラッチペダルブラケットによってペダルレバー31の上端近傍位置が水平軸回りに回動自在に支持されている。ペダルレバー31には、図示しないペダルリターンスプリングによって手前側(運転者側)に向かう回動方向への付勢力が付与されている。このペダルリターンスプリングの付勢力に抗して運転者がペダル部32の踏み込み操作を行うことにより、クラッチ機構部2の解放動作が行われるようになっている。また、運転者がペダル部32の踏み込み操作を解除することにより、クラッチ機構部2の継合動作が行われるようになっている(これら解放・継合動作については後述する)。
クラッチマスタシリンダ4は、シリンダボディ41の内部にピストン42などが組み込まれた構成となっている。そして、ピストン42には、ロッド43の一端部(図1の左端部)が連結されており、このロッド43の他端部(図1の右端部)がペダルレバー31の中間部に接続されている。シリンダボディ41の上部には、このシリンダボディ41内へ動作流体であるクラッチフルード(オイル)を供給するリザーブタンク44が設けられている。
クラッチマスタシリンダ4は、運転者によるクラッチペダル3の踏み込み操作による操作力を受けることで、シリンダボディ41内でピストン42が移動することにより油圧を発生するようになっている。このとき、運転者の踏み込み操作力がペダルレバー31の中間部からロッド43に伝達されてシリンダボディ41内で油圧が発生する。クラッチマスタシリンダ4で発生する油圧は、シリンダボディ41内のピストン42のストローク位置に応じて変更されるようになっている。
クラッチマスタシリンダ4によって発生する油圧は、油圧配管45内のオイルによってクラッチレリーズシリンダ5へ伝達される。
クラッチレリーズシリンダ5は、クラッチマスタシリンダ4と同様に、シリンダボディ52の内部にピストン53などが組み込まれた構成となっている。そして、ピストン53には、ロッド51の他端部(図1の左端部)が連結されている。ピストン53のストローク位置は、このピストン53が受ける油圧に応じて変更されるようになっている。
クラッチ装置1では、クラッチレリーズシリンダ5内の油圧に応じてレリーズフォーク26が作動されることによって、クラッチ機構部2の継合・解放動作が行われるようになっている。この場合、クラッチペダル3の踏み込み操作量に応じてクラッチ機構部2のクラッチ継合力(クラッチ伝達容量)が変更されるようになっている。
具体的には、クラッチペダル3の踏み込み操作量が大きくなり、クラッチマスタシリンダ4からクラッチレリーズシリンダ5へオイルが供給されて、クラッチレリーズシリンダ5内の油圧が高まると、ピストン53及びロッド51が図1中右方向へ移動され、ロッド51と連結されたレリーズフォーク26が回動されて、レリーズベアリング25がフライホイール21側へ押される。さらに、同方向へのレリーズベアリング25の移動により、ダイヤフラムスプリング24の内端部が同方向へ弾性変形する。これにともない、ダイヤフラムスプリング24におけるプレッシャプレート8への付勢力が弱まる。このため、プレッシャプレート8、クラッチディスク23、及び、フライホイール21が滑りながら継合される半クラッチ状態となる。そして、さらに、付勢力が弱まると、プレッシャプレート8、クラッチディスク23、及び、フライホイール21が離間されて、クラッチ機構部2が解放状態になる。これにより、エンジンから手動変速機への動力伝達が遮断される。この場合、クラッチペダル3の踏み込み操作量が所定量を超えると、クラッチ機構部2が完全に切り離される完全解放状態(クラッチ伝達容量が0%の状態)になる。
一方、クラッチペダル3の踏み込み操作量が小さくなり、クラッチレリーズシリンダ5からクラッチマスタシリンダ4へオイルが戻されて、クラッチレリーズシリンダ5内の油圧が低くなると、ピストン53及びロッド51は図1中左方向へ移動される。これにより、レリーズフォーク26が回動させられ、レリーズベアリング25がフライホイール21から離間される側へ移動される。これにともない、ダイヤフラムスプリング24の外端部によるプレッシャプレート8への付勢力が増大していく。このとき、プレッシャプレート8とクラッチディスク23との間、及び、クラッチディスク23とフライホイール21との間でそれぞれ摩擦力、すなわちクラッチ継合力が発生する。このクラッチ継合力が大きくなると、クラッチ機構部2が継合され、プレッシャプレート8、クラッチディスク23、及び、フライホイール21が一体となって回転する。これにより、エンジンと手動変速機とが直結される。この場合、クラッチペダル3の踏み込み操作量が所定量を下回ると、クラッチ機構が完全に継合される完全継合状態(クラッチ伝達容量が100%の状態)になる。
−シフトパターン−
次に、車室内のフロアに配設され、シフトレバーの移動をガイドするシフトゲートのシフトパターン(シフトゲート形状)について説明する。
図2は、本実施形態における6速手動変速機のシフトパターンの概略を示している。図中2点鎖線で示すシフトレバーLは、図2に矢印Xで示す方向のセレクト操作と、このセレクト操作方向に直交する矢印Yで示す方向のシフト操作とが行い得る構成とされている。
セレクト操作方向には、1速−2速セレクト位置P1,3速−4速セレクト位置P2,5速−6速セレクト位置P3及びリバースセレクト位置P4が一列に並んでいる。
上記1速−2速セレクト位置P1でのシフト操作(矢印Y方向の操作)により、シフトレバーLを1速位置1stまたは2速位置2ndに動かすことができる。シフトレバーLが1速位置1stに操作された場合、上記手動変速機の変速機構に備えられた第1のシンクロメッシュ機構が1速成立側に作動して第1速段が成立する。また、シフトレバーLが2速位置2ndに操作された場合、上記第1のシンクロメッシュ機構が2速成立側に作動して第2速段が成立する。
同様に、3速−4速セレクト位置P2でのシフト操作により、シフトレバーLを3速位置3rdまたは4速位置4thに動かすことができる。シフトレバーLが3速位置3rdに操作された場合、上記手動変速機の変速機構に備えられた第2のシンクロメッシュ機構が3速成立側に作動して第3速段が成立する。また、シフトレバーLが4速位置4thに操作された場合、上記第2のシンクロメッシュ機構が4速成立側に作動して第4速段が成立する。
また、5速−6速セレクト位置P3でのシフト操作により、シフトレバーLを5速位置5thまたは6速位置6thに動かすことができる。シフトレバーLが5速位置5thに操作された場合、上記手動変速機の変速機構に備えられた第3のシンクロメッシュ機構が5速成立側に作動して第5速段が成立する。また、シフトレバーLが6速位置6thに操作された場合、上記第3のシンクロメッシュ機構が6速成立側に作動して第6速段が成立する。
更に、リバースセレクト位置P4でのシフト操作により、シフトレバーLをリバース位置REVに動かすことができる。このリバース位置REVに操作された場合、上記全てのシンクロメッシュ機構が中立状態になると共に、上記手動変速機の変速機構に備えられたリバースアイドラギヤが作動することにより後進段が成立する。
−プレッシャプレート8の構成−
次に、本実施形態の特徴部分であるプレッシャプレート8の構成について説明する。
図3はプレッシャプレート8を入力側(フライホイール21側)から見た正面図である。また、図4は図3におけるIV−IV線に沿った断面図であり、図5は図3におけるV−V線に沿った断面図である。
これらの図に示すように、プレッシャプレート8は、外周側に位置するアウタプレート(外周側部材)81と内周側に位置するインナプレート(内周側部材)82とを備えている。以下、各プレート81,82について説明する。
(アウタプレート81)
アウタプレート81は、金属製で円環状の部材で成り、その内径寸法は上記クラッチディスク23の外径寸法よりも大きく設定されている(図1を参照)。つまり、このアウタプレート81の前側(フライホイール21側)の面81aはクラッチディスク23に当接しないものとなっている。一方、このアウタプレート81の後側(ダイヤフラムスプリング24側)の面(以下、背面と呼ぶ場合もある)81bはダイヤフラムスプリング24の外端部に当接している。つまり、このダイヤフラムスプリング24からの押圧力はアウタプレート81の背面81bのみに作用するようになっている。
アウタプレート81の構成について、より具体的に説明する。このアウタプレート81は、フロントプレート83とリヤプレート84との2枚のプレート83,84が一体的に接合された構成となっている。
フロントプレート83は、内周面の全体に亘って雌ネジ83aが形成されている。この雌ネジ83aは後述するようにインナプレート82の外周面に形成された雄ネジ85bが螺合されるものである。また、このフロントプレート83の外周面83bから背面83cに亘る領域は矩形状に切り欠かれて成る切り欠き部83dが形成されており、この切り欠き部83dに上記リヤプレート84の前端部が嵌合されている。
上記リヤプレート84は、上記フロントプレート83の切り欠き部83dに嵌合されて後方側(ダイヤフラムスプリング24側)に延びる水平部84aと、この水平部84aの後端から内周側に向かって延びるストッパ部84bとを備えている。このストッパ部84bの内周端位置は、上記フロントプレート83の内周端位置よりも僅かに外周側に位置している。そして、このストッパ部84bの背面(アウタプレート81の背面81bに相当)に上記ダイヤフラムスプリング24の外端部が当接しており、ダイヤフラムスプリング24からの押圧力が、このストッパ部84bの背面81bに作用するようになっている。
このような構成により、このアウタプレート81にあっては、上記フロントプレート83の背面83cと、上記リヤプレート84のストッパ部84bの前面84c(図4参照)との間に、軸線方向(図1及び図4における左右方向)に所定寸法を有する空間Sが形成されている。
(インナプレート82)
上記インナプレート82は、プレート本体部85と、このプレート本体部85の外周側に形成されたフランジ部86とを備えている。
上記プレート本体部85の外径寸法は上記クラッチディスク23の外径寸法に略一致している。このため、このプレート本体部85の前側(フライホイール21側)の面(前面)85aがクラッチディスク23に当接する構成となっている。また、このプレート本体部85の外周面には全体に亘って雄ネジ85bが形成されている。そして、このプレート本体部85の雄ネジ85bが、上記アウタプレート81のフロントプレート83の内周面に形成されている雌ネジ83aに螺合されている。このため、アウタプレート81に対してインナプレート82が相対的に回転した場合、上記雄ネジ85bと雌ネジ83aとの螺合部分において、インナプレート82がアウタプレート81に対して、その軸線方向に進退移動する構成とされている。より詳しくは、上記アウタプレート81の回転速度(車速及び変速機構の変速比に応じた回転速度)に対してインナプレート82の回転速度が低くなった場合に(インナプレート82に減速トルクが作用して回転速度が低くなった場合に)、上記雄ネジ85bと雌ネジ83aとの螺合部分において、インナプレート82がアウタプレート81に対して、ダイヤフラムスプリング24側に移動(クラッチディスク23から離れる側(反クラッチディスク側)に後退移動)する構成となっている。
また、上記フランジ部86は、上記プレート本体部85の外周面のうち後側(ダイヤフラムスプリング24側)から外周側に向かって延びている。つまり、このフランジ部86の前面86a(図4を参照)はプレート本体部85の前面85aよりも後退した位置にあり、フランジ部86の背面86bはプレート本体部85の背面85cに面一となっている。
また、このフランジ部86の厚さ寸法(インナプレート82の軸心に沿う方向の寸法;図4における左右方向の寸法)は、上記アウタプレート81を構成しているフロントプレート83の背面83cと、上記リヤプレート84のストッパ部84bの前面84cとの間に形成されている上記空間Sの同方向の寸法(インナプレート82の軸心に沿う方向の寸法)よりも僅かに短く設定されている。そして、このフランジ部86は、この空間Sの内部に位置している。つまり、上述したように、インナプレート82がアウタプレート81に対して、その軸線方向に進退移動する場合、その前進側(フライホイール21側)への移動量は、フランジ部86の前面86aがフロントプレート83の背面83cに当接する位置で規制され(図4の状態を参照)、一方、後退側(ダイヤフラムスプリング24側)への移動量は、フランジ部86の背面86bが上記リヤプレート84のストッパ部84bの前面84cに当接する位置で規制されることになる(図8の状態を参照)。言い換えると、インナプレート82は、このフランジ部86の前進側の規制位置と後退側の規制位置との間でアウタプレート81に対して、その軸心に沿う方向に進退移動可能となっている。本実施形態では、このインナプレート82の進退移動範囲としては2mmに設定されている。この値はこれに限定されるものではなく適宜設定可能である。
(ディテント機構)
次に、上記アウタプレート81とインナプレート82との間に設けられているディテント機構9について説明する。このディテント機構9は、クラッチ装置1に入力される減速トルク(インナプレート82に入力される減速トルク)が比較的小さい場合には、上記アウタプレート81とインナプレート82との相対的な回転を規制(禁止)する一方、クラッチ装置1に入力される減速トルクが比較的大きい場合には、上記アウタプレート81とインナプレート82との相対的な回転を許容するための機構である。
図6は、ディテント機構9及びその周辺部であって、インナプレート82を切断し且つアウタプレート81を仮想線で示した斜視図である。
図4〜図6に示すように、上記インナプレート82のフランジ部86の前面86aには、その周方向の全体に亘って円環状のディテント溝91が形成されている。このディテント溝91の幅寸法及び深さ寸法は適宜設定される。本実施形態では、ディテント溝91の幅寸法は、フランジ部86の幅寸法(半径方向の寸法)の約1/3程度に設定され、また、深さ寸法は、フランジ部86の厚さ法(軸心に沿う方向の寸法)の約2/3程度に設定されている。これら寸法はこれに限定されるものではない。
そして、このディテント溝91の周方向に亘る4箇所(等角度間隔(90°間隔)を存した4箇所)には、ディテント突起92,92,…が一体形成されている。このディテント突起92は、図6に示すように、ディテント溝91の周方向の一方向側(インナプレート82がアウタプレート81に対して後退移動する際に、このインナプレート82が相対回転する側)に向けて、ディテント溝91の底面91aからフランジ部86の前面86aに向かって傾斜する傾斜面92aと、この傾斜面92aにおけるフランジ部86の前面86a側に位置する端縁からディテント溝91の底面91aに向けて延びるボールストッパ面92bとが設けられている。
上記傾斜面92aの傾斜角度は例えば15°に設定されている。この値はこれに限定されるものではなく適宜設定が可能である。また、上記ボールストッパ面92bの断面形状としては、インナプレート82の軸線に沿う平坦面、または、後述するディテントボール95の外面形状に略沿った曲面となっている。
一方、上記アウタプレート81のフロントプレート83の背面83cにおける周方向に亘る4箇所(等角度間隔を存した4箇所)には、略円柱形状の凹部で成るディテントボール溝93(図4及び図5を参照)が形成されている。このディテントボール溝93は上記ディテント溝91に対向した位置に形成されている(図4を参照)。そして、このディテントボール溝93の内部にはディテントスプリング94及びディテントボール95が収容されている。具体的には、ディテントボール溝93の奥側(底面側)からディテントスプリング94、ディテントボール95の順で収容されている。これにより、ディテントボール95は、ディテントスプリング94からの付勢力(ディテントボール溝93の開放側(インナプレート82のフランジ部86に向かう側)への付勢力)が付与されている。上述した如く、ディテントボール溝93はディテント溝91に対向した位置に形成されているため、ディテントスプリング94からの付勢力が付与されたディテントボール95は、ディテント溝91に挿入され、このディテント溝91の底面91aに向けて付勢されることになる。
更に、上記インナプレート82のフランジ部86の前面86aがフロントプレート83の背面83cに当接した状態、つまり、インナプレート82が最前進位置に位置規制された状態(図4及び図5に示す状態)では、上記ディテントボール95が上記ディテント突起92のボールストッパ面92bに当接するように、各ディテント機構9,9,…の配設位置が設定されている(図5及び図6の状態を参照)。この状態では、ディテントボール95がディテント突起92のボールストッパ面92bを乗り越えない限り、アウタプレート81に対するインナプレート82の相対的な回転、及び、その相対的な回転に伴うインナプレート82の後退移動(クラッチディスク23から離れる側への移動)は行われない状態で保持されることになる(本発明でいう回転規制状態)。
一方、プレッシャプレート8に比較的大きな減速トルクが作用した場合には、この減速トルクに起因してインナプレート82に、アウタプレート81に対して相対的に回転する回転力(図5に矢印Aで示す方向の相対的な回転力)が高まり、ディテントボール95がディテントスプリング94の付勢力に抗してディテント突起92のボールストッパ面92bを乗り越えることになる(図7に示す状態を参照)。これにより、アウタプレート81に対するインナプレート82の相対的な回転が許容され、この回転に伴ってインナプレート82の後退移動(クラッチディスク23から離れる側への移動)が行われる構成となっている。
−減速トルク入力時の動作−
次に、クラッチ装置1に対して比較的大きな減速トルクが入力された場合の具体的な動作について説明する。この比較的大きな減速トルクが入力される状況とは、例えば以下に述べる状況が想定される。
(1)車両が発進して加速していく状況において、運転者が比較的早い操作速度でシフトレバーを操作しながらアップシフトしていく場合に、運転者の意図しない変速段への切り換え操作が生じてダウンシフト側の変速段が選択されてしまった場合。例えば、第2速段から第3速段にアップシフトさせようとした場合に誤って第1速段へのシフト操作を行ってしまった場合。
(2)車両の走行速度が比較的高い状況で意図的にダウンシフト操作を行った際、この走行速度に対してダウンシフト後の変速段の変速比が大きすぎる場合。例えば、80km/hでの走行中に、第6速段から第5速段にダウンシフトさせようとした場合に誤って第3速段へのシフト操作を行ってしまった場合。
(3)車両の走行速度が比較的高い状況で意図的にダウンシフト操作を行った場合に、エンジン回転数が比較的低くなった状況(例えば、クラッチ解放状態の継続時間が長い場合)でクラッチ継合操作を行った場合。例えば、80km/hでの走行中に、クラッチ解放状態の間にエンジン回転数がアイドリング回転数まで低下した状態で第6速段から第5速段にダウンシフト操作を行った場合。
このような状況が生じてクラッチ装置1の継合時にプレッシャプレート8に比較的大きな減速トルクが作用した場合には、この減速トルクに起因してインナプレート82に、アウタプレート81に対して相対的に回転する回転力(減速トルクに起因する相対的な回転力)が高まり、ディテントボール95がディテントスプリング94の付勢力に抗してディテント突起92のボールストッパ面92bを乗り越えることになる(図7に示す状態を参照)。これにより、アウタプレート81に対するインナプレート82の相対的な回転が許容される。つまり、インナプレート82がアウタプレート81に対して相対的に後退移動する。つまり、クラッチディスク23から離れる側(反クラッチディスク側)に後退移動する。
このようなインナプレート82の後退移動により、インナプレート82とクラッチディスク23との間に滑りを生じさせることで摩擦力の上昇が抑制され、インナプレート82に入力される減速トルクが過大となることが防止される。
このようにしてインナプレート82が後退移動する場合におけるインナプレート82の最後退位置は、図8に示すように、上記フランジ部86の背面86bが上記リヤプレート84のストッパ部84bの前面84cに当接する位置となる。例えば、インナプレート82がアウタプレート81に対して相対的に80°程度回転した時点で、上記フランジ部86の背面86bが上記リヤプレート84のストッパ部84bの前面84cに当接し、インナプレート82の回転及びその回転に伴う後退移動が停止されることになる。
その後、運転者がアクセルペダルを踏み込むなどして加速要求が生じた際には、フライホイール21及びクラッチディスク23を介してインナプレート82に加速トルクが入力されることになる。このような加速トルクが入力された場合、この加速トルクに起因してインナプレート82に、上記減速トルクが作用した場合とは反対方向の回転力が高まり、インナプレート82は、アウタプレート81に対して上記とは反対方向に相対的に回転する。この回転により、ディテント機構9のディテントボール95は元の位置に復帰することになる。つまり、上記ディテント溝91に形成されているディテント突起92が、ディテントボール95の配設位置まで戻り、ディテントボール95は、ディテント突起92の傾斜面92aを経てボールストッパ面92bに達することになる(図5を参照)。これにより、比較的大きな減速トルクが再び入力されるまでは、ディテントボール95がディテント突起92のボールストッパ面92bを乗り越えないこととなり、アウタプレート81に対するインナプレート82の相対的な回転、及び、その相対的な回転に伴うインナプレート82の後退移動(クラッチディスク23から離れる側への移動)は行われない状態で保持されることになる。
以上説明したように、本実施形態では、インナプレート82に入力される減速トルクが所定値以上となった場合には、ディテント機構9による回転規制状態が解除され、アウタプレート81に対するインナプレート82の相対的な回転が許容され、これによってインナプレート82がアウタプレート81に対して相対的に反クラッチディスク側へ後退移動するようにしている。これにより、インナプレート82に入力される減速トルクが過大となることが防止され、クラッチ装置1を含む動力伝達系やエンジンへの悪影響が防止できる。
−他の実施形態−
以上説明した実施形態は、6速手動変速機を搭載した自動車に設けられたクラッチ装置1に本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、段数の異なる変速機(例えば前進5速段のものなど)を搭載した自動車に設けられたクラッチ装置に対しても適用可能である。
また、上記実施形態では、ディテント機構9の構成として、インナプレート82にディテント溝91を形成し、アウタプレート81にディテントボール95を備えさせる構成としていた。本発明はこれに限らず、インナプレート82にディテントボール95を備えさせ、アウタプレート81にディテント溝91を形成する構成としてもよい。また、ディテント機構9の配設位置及び配設数も上記実施形態に限定されるものではなく、適宜設定が可能である。
また、上記実施形態では、インナプレート82がアウタプレート81に対して相対的に80°程度回転した時点で、ストッパ部84bによってインナプレート82の回転が停止(インナプレート82の後退移動が規制)されるものとしていた。つまり、ディテントボール95が1つのディテント突起92のみを乗り越えるものとしていた。本発明はこれに限らず、インナプレート82がアウタプレート81に対して相対的に90°以上回転した時点で、ストッパ部84bによってインナプレート82の回転が停止されるものとしてもよい。つまり、インナプレート82の回転に伴ってディテントボール95が複数のディテント突起92,92を乗り越える構成としてもよい。
更に、上記ディテントスプリング94としてはコイルスプリングに限らず、皿バネ等の種々の付勢手段を適用することが可能である。
本発明は、手動変速機を搭載した自動車に備えられるクラッチ装置に適用可能である。
1 クラッチ装置
2 クラッチ機構部
21 フライホイール(入力側回転部材)
23 クラッチディスク
6 クランクシャフト(駆動源の出力軸)
8 プレッシャプレート
81 アウタプレート(外周側部材)
82 インナプレート(内周側部材)
83 フロントプレート
84 リヤプレート
84b ストッパ部
9 ディテント機構
91 ディテント溝
92 ディテント突起
95 ディテントボール

Claims (4)

  1. 駆動源の出力軸と一体的に回転する入力側回転部材に向けてクラッチディスクを押圧するプレッシャプレートを備えたクラッチ装置において、
    上記プレッシャプレートは、外周側部材と内周側部材とが互いに螺合され、外周側部材に対して内周側部材が相対的に回転することにより、この内周側部材が外周側部材に対して軸心に沿って相対的に進退移動可能とされていると共に、クラッチ継合時には上記内周側部材が上記クラッチディスクに当接するようになっており、
    上記内周側部材に入力される減速トルクが所定値未満である場合には、上記外周側部材に対する上記内周側部材の相対的な回転を規制する回転規制状態にある一方、上記内周側部材に入力される減速トルクが所定値以上となった場合には、上記回転規制状態が解除されて上記外周側部材に対する上記内周側部材の相対的な回転を許容し、この相対的な回転により内周側部材を外周側部材に対して相対的に反クラッチディスク側へ後退移動可能にするディテント機構が設けられていることを特徴とするクラッチ装置。
  2. 請求項1記載のクラッチ装置において、
    上記ディテント機構は、上記外周側部材及び内周側部材のうち一方の部材に形成され且つその部材の周方向に延びるディテント溝と、他方の部材に備えられて上記ディテント溝に向かう付勢力が付与されたディテントボールとを備えており、
    上記ディテント溝には、内周側部材がクラッチディスク側の最前進位置に位置している状態でディテントボールに当接することにより、ディテント溝の延長方向に沿うディテントボールの相対移動を規制して上記回転規制状態にするディテント突起が設けられていることを特徴とするクラッチ装置。
  3. 請求項1または2記載のクラッチ装置において、
    上記外周側部材には、上記内周側部材が外周側部材に対して反クラッチディスク側へ相対移動した際に、その移動限界位置を規制するストッパ部が設けられていることを特徴とするクラッチ装置。
  4. 請求項1、2または3記載のクラッチ装置において、
    上記内周側部材が反クラッチディスク側へ後退移動している状態で、この内周側部材に対して駆動源からの加速トルクが入力された場合、上記所定値以上の減速トルクが入力された場合とは反対方向に内周側部材が外周側部材に対して相対的に回転し、この相対的な回転により内周側部材が外周側部材に対して相対的にクラッチディスク側へ移動され、上記ディテント機構が上記回転規制状態に戻るよう構成されていることを特徴とするクラッチ装置。
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