JP2012224727A - 帯電防止性粘着剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】帯電防止性能が十分で、ガラス等に偏光フィルムや位相差フィルムを貼り付ける時に、剥離フィルムの剥離が容易である粘着剤を提供すること。
【解決手段】 カルボキシル基を有する(メタ)アクリレート樹脂であって、該カルボキシル基の一部がオニウムカチオン(Q)とカルボキシレート・オニウム塩を形成し、残りのカルボキシル基の電位差滴定法で測定される酸価(KOHmg/1g)が50.5〜86.4である(メタ)アクリレート樹脂(P)及び(メタ)アクリレート樹脂(P)100重量部に対し、シランカップリング剤を0.001〜5重量部含有する光学機能性フィルム貼合用粘着剤(X)。
【選択図】 なし

Description

本発明は、光学機能性フィルム貼合用の帯電防止性粘着剤に関する。
近年、表示装置は、電子計算機、電子時計、携帯電話、テレビジョン等の家庭用・業務用電化製品、車載用の機器等に活用され、様々で過酷な条件下で使用される機会が多くなっている。そして、これらの表示装置を構成する表示部材には、偏光フィルムや位相差フィルム等の各種光学フィルムが用いられている。
偏光フィルムや位相差フィルム等の各種光学フィルムは、感圧式接着剤を用いて、被着体(液晶セルを構成しているガラスや他の光学フィルム)に貼合される。具体的には、各種光学フィルム/感圧式接着剤層/剥離フィルムという積層状態にある感圧式接着フィルムから感圧式接着剤層表面を覆っていた剥離フィルムが剥がされ、感圧式接着剤層を介して偏光フィルムや位相差フィルム等が被着体である液晶セルガラス等に貼合される。
剥離フィルムを剥離する際、静電気が生じる可能性があり、その静電気によって、貼合時に埃やクズを吸引してしまい、異物混入という貼合状態の不具合欠点を引き起こしたり、被着体内部に封止されている液晶や電子回路が損傷を受ける可能性がある。
さらに、偏光フィルムや位相差フィルム等を被着体である液晶セルガラス等に貼合した後、検品工程において、貼合状態の不具合(貼合時のエアーや粉塵の巻き込み等)が発見された場合、ガラス等から偏光フィルムや位相差フィルムが剥がされ、新たな偏光フィルムや位相差フィルムが貼合される。この貼り直し作業のことを「リワーク」という。
リワークの際には、感圧式接着剤層が被着体表面に残存しないことが要求される。さらに、偏光フィルムや位相差フィルム等の各種光学フィルムを剥離する際にも、静電気が生じる可能性があり、その静電気によって、液晶や電子回路が損傷を受ける可能性がある。
上記したように、液晶セル用のガラス部材に偏光フィルムを積層するために使用する感圧式接着剤には、良好な光学特性(透明性)、耐熱性及び耐湿熱性、良好な応力緩和性、屈折率の制御性、再剥離性等が求められる。そして、位相差フィルムや各種ディスプレイのカバーフィルムを積層するための感圧式接着剤にも同様の性能が求められる。
ところで、偏光フィルムは、色素で染色し、延伸したポリビニルアルコールフィルムがトリアセチルセルロース系保護フィルムやシクロオレフィン系保護フィルムで挟まれた状態のものである。偏光フィルムに使用されているトリアセチルセルロース系保護フィルムやシクロオレフィン系保護フィルムは接着性が乏しい。また、偏光フィルムは、これら材料の特性故に寸法安定性にも乏しく、特に高温下または高温高湿条件下では、フィルムの収縮による寸法の変化が激しい。
光学フィルム/感圧式接着剤層/被着体からなる積層体が、高温下または高温高湿条件下に置かれ、光学フィルムの寸法が変化すると、感圧式接着剤層と被着体との貼合界面に気泡が生じたり(発泡)、光学フィルムが被着体から浮き上がり、剥がれたりする。
用いられる感圧式接着剤の主たる成分の分子量や感圧式接着剤の架橋度を調整し、接着力を大きくすることによって、光学フィルムの寸法変化に抗して、過酷な環境下でも発泡、浮き・剥がれが生じないようにする試みが従来なされてきた。(例えば特許文献1)
特開2008−32852公報
しかしながら、上記の感圧式接着剤では帯電防止性能が十分ではなかった。本発明の解決しようとする課題は、帯電防止性能が十分で、ガラス等に偏光フィルムや位相差フィルムを貼り付ける時に、剥離フィルムの剥離が容易である粘着剤を得ることである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、カルボキシル基を有する(メタ)アクリレート樹脂であって、該カルボキシル基の一部がオニウムカチオン(Q)とカルボキシレート・オニウム塩を形成し、残りのカルボキシル基の電位差滴定法で測定される酸価(KOHmg/1g)が50.5〜86.4である(メタ)アクリレート樹脂(P)及び(メタ)アクリレート樹脂(P)100重量部に対し、シランカップリング剤を0.001〜5重量部含有する光学機能性フィルム貼合用粘着剤(X);該粘着剤(X)と架橋剤(B)を含有してなる粘着剤組成物:該粘着剤組成物が架橋してなる、厚さ1〜100μmのフィルム状である粘着剤層;該粘着剤又は粘着剤組成物を、基材の少なくとも片面の少なくとも一部に塗布してなる粘着テープ又は粘着シートである。
本発明の光学機能性フィルム貼合用粘着剤(X)は、帯電防止性能が十分で、ガラス等に偏光フィルムや位相差フィルムを貼り付ける時に、剥離フィルムの剥離が容易である。
本発明の光学機能性フィルム貼合用粘着剤(X)[以下、粘着剤(X)と略記する。]は、カルボキシル基を有する(メタ)アクリレート樹脂であって、該カルボキシル基の一部がオニウムカチオン(Q)とカルボキシレート・オニウム塩を形成し、残りのカルボキシル基の電位差滴定法で測定される酸価(KOHmg/1g)が50.5〜86.4である(メタ)アクリレート樹脂(P)及び(メタ)アクリレート樹脂(P)100重量部に対し、シランカップリング剤を0.001〜5重量部含有する。
カルボキシル基を有する(メタ)アクリレート樹脂(P)の前駆体樹脂(P0)としては、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和基含有モノマー(a01)を必須構成単位とし、必要によりハイドロカルビル(メタ)アクリレート(a02)およびその他のエチレン性不飽和基含有モノマー(a03)を構成単位とする(共)重合体が含まれる。
カルボキシル基を有するエチレン性不飽和基含有モノマー(a01)としては、一塩基酸[炭素数(以下Cと略記)3〜10、例えば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸およびビニル安息香酸]、二塩基酸[C4〜8、例えばマレイン酸、イタコン酸、フマル酸、シトラコン酸およびメサコン酸]、二塩基酸のモノエステル[上記二塩基酸のモノアルキル(C1〜18)エステル]、下記の一般式で表される水酸基含有(メタ)アクリレートのコハク酸モノエステル
CH2=C(R’)-COO(AO)n(CO-L-O)m-CO-CH2CH2COOH
(式中、AはC2〜4のアルキレン基、LはC3〜19のアルキレン基、mは0〜5の整数、nは1〜30の整数、R’はHまたはメチル基を表す。)
[C8〜130、例えば2−ヒドロキシアルキル(アルキル基はC2〜3)(メタ)アクリレートの無水コハク酸開環付加体、(ポリ)(n=1〜30)オキシアルキレン(C2〜4)モノ(メタ)アクリレートの無水コハク酸開環付加体、2−ヒドロキシアルキル(アルキル基はC2〜3)(メタ)アクリレートのカプロラクトン(1〜5モル)付加体に無水コハク酸を開環付加させた化合物]、およびこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
これらの(a01)のうち粘着剤のタックと凝集力のバランスの観点から好ましいのは、(メタ)アクリル酸、ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(C2〜4)モノ(メタ)アクリレートの無水コハク酸開環付加体、さらに好ましいのは(メタ)アクリル酸である。
ハイドロカルビル(メタ)アクリレート(a02)には、C3以上かつ数平均分子量(以下Mnと略記)2,000以下、例えば下記の(a021)および(a022)が含まれる。ここにおいて、ハイドロカルビルとは、酸素原子または窒素原子等のヘテロ原子を含有してもよい炭化水素基を表す。また、上記Mnは後述の重量平均分子量(以下Mwと略記)と同様にゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法(ポリスチレン換算)で求められる値である。
(a021)ヘテロ原子を含有しないハイドロカルビル(メタ)アクリレート
ヘテロ原子を含有しないハイドロカルビル基が、脂肪族〔C1〜25(好ましくは4〜18)、例えばアルキル基[メチル、エチル、n−およびi−プロピル、n−、i−、sec−およびt−ブチル、n−、i−、sec−、t−およびネオペンチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ラウリル、トリデシル、ミリスチル、セチルおよびステアリル基等]、アルケニル基[エテニル、プロペニル、ブテニル、ヘキセニル、デセニルおよびオレイル基等]〕、脂環式[C4〜18、例えばシクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシル基]、芳香脂肪族[C7〜18、例えばベンジルおよびフェニルエチル基]および芳香族[C6〜15、例えばフェニル基]カルビル基であるもの等;
(a022)窒素含有(メタ)アクリレート
(1)3級窒素含有(メタ)アクリレート
ジアルキル(C1〜4)アミノアルキル(C1〜4)(メタ)アクリレート[N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等]、複素環含有(メタ)アクリレート[モルホリノエチル(メタ)アクリレート等]等。
(2)ニトリル基含有(メタ)アクリレート
C5〜15、例えばシアノアルキル(C1〜4)(メタ)アクリレート等。
上記(a02)のうち粘着剤のタック、粘着力および凝集力の観点から好ましいのは、(a021)、さらに好ましいのはn−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートおよびn−オクチル(メタ)アクリレートである。
その他のエチレン性不飽和基含有モノマー(a03)としては後述する架橋剤(B)と反応しうる活性水素原子を有する官能基(例えば水酸基、アミノ基、メチロール基およびアミド基)を有するエチレン性不飽和基含有モノマー(a031)〜(a034)と活性水素原子を有しないエチレン性不飽和基含有モノマー(a035)〜(a037)、その他(a038)が含まれる。
(a031)水酸基含有化合物
(1)C5〜12の不飽和カルボン酸エステル
(1−1)ヒドロキシアルキル(C2〜6)(メタ)アクリレート[ヒドロキシエチル−、ヒドロキシプロピル−およびヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等]、およびそのラクトン(C4〜20、例えばブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクトンおよびラウロラクトン)1〜5モル付加体
(1−2)ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(C2〜4)(メタ)アクリレート[ポリ(n=10)オキシエチレンモノ(メタ)アクリレート等]
(1−3)ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(C2〜4)不飽和カルボン酸ジエステル[ポリ(n=10)オキシエチレンマレイン酸ジエステル等]、ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(C2〜4)(メタ)アリルエーテル[ポリ(n=10)オキシエチレン(メタ)アリルエーテル等]
(2)C3〜8の不飽和アルコール[(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1,4−ジオール等]
(3)C8〜15のスチレン化合物[ヒドロキシスチレン等]
(4)C5〜20のエーテル[ヒドロキシアルキル(C2〜6)アルケニル(C3〜6)エーテル、例えば2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル]
(5)メチロール基含有化合物〔C4〜10の水酸基含有(メタ)アクリルアミド[N−メチロール(メタ)アクリルアミド等]等〕等;
(a032)アミノ基含有化合物
(1)C5〜15の1級−、2級アミノ基含有(メタ)アクリレートアミノアルキル(C2〜6)(メタ )アクリレート[アミノエチル(メタ)アクリレート等]、アルキル(C1〜6)アミノアルキル(C1〜6)(メタ)アクリレート[t−ブチルアミノエチルメタクリレート等]等
(2)C5〜10の1級−および2級アミノ基含有(メタ)アクリルアミド
N−アミノアルキル(C2〜6)(メタ)アクリルアミド[例えばN−アミノエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミドアルキル(C2〜6)アルキル(C1〜6)アミン[例えば(メタ)アクリルアミドエチルブチルアミン]等
(3)アルケニルアミン化合物
C3〜15、例えばモノ−およびジ−(メタ)アリルアミン、クロチルアミン等;
(a033)ヒドロキシメチル基含有化合物のエーテル化物
C4〜10の水酸基含有(メタ)アクリルアミドのアルキル(C1〜4)エーテル化物[N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等]
(a034)アミド基含有ビニル化合物
(1)C3〜30の(メタ)アクリルアミド化合物
(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(C1〜6)(メタ)アクリルアミド[N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド等]、N,N−ジハイドロカルビル[アルキル(C1〜6)及び/又はアラルキル(C7〜15)](メタ)アクリルアミド[N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジベンジルアクリルアミド等]、ジアセトンアクリルアミド等
(2)上記(メタ)アクリルアミド化合物を除く、C4〜20のアミド基含有ビニル化合物
(メタ)アクリルホルムアミド、N−メチル−N−ビニルアセトンアミド、環状アミド(N−ビニルピロリドン等)等。
(a035)窒素含有モノマー
(1)C3〜20の3級または4級窒素含有(メタ)アクリルアミド化合物
(1−1)3級窒素含有(メタ)アクリルアミド化合物
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等
(2)複素環含有ビニル化合物
ピリジン化合物(C7〜14、例えば2−および4−ビニルピリジン)、イミダゾール化合物(C5〜12、例えばN−ビニルイミダゾール)、ピロール化合物(C6〜13、例えばN−ビニルピロール)等
(a036)不飽和炭化水素
(1)脂肪族不飽和炭化水素
C2〜18またはそれ以上のオレフィン[エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン等]、C4〜10またはそれ以上のジエン[ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン等]等
(2)脂環含有不飽和炭化水素
C4〜18またはそれ以上の脂環含有不飽和炭化水素、例えばシクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ピネン、リモネン、インデン
(3)芳香環含有不飽和炭化水素
C8〜20またはそれ以上の芳香環含有不飽和炭化水素、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン
(a037)ビニルエステル、ビニルエーテル、ビニルケトン、不飽和ジカルボン酸ジエステル
(1)ビニルエステル
(1−1)脂肪族ビニルエステル(C4〜15、例えば酢酸ビニル、ビニルブチレート、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ジアリルアジペート、イソプロペニルアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルベンゾエート)
(1−2)芳香族ビニルエステル(C9〜20、例えばジアリルフタレート、メチル−4−ビニルベンゾエート、アセトキシスチレン)
(2)ビニルエーテル
(2−1)脂肪族ビニルエーテル
C3〜15、例えばビニルアルキル(C1〜10)エーテル[ビニルメチルエーテル、ビニルブチルエーテル、ビニル2−エチルヘキシルエーテル等]、ビニルアルコキシ(C1〜6)アルキル(C1〜4)エーテル[ビニル−2−メトキシエチルエーテル、メトキシブタジエン、3,4−ジヒドロ−1,2−ピラン、2−ブトキシ−2’−ビニロキシジエチルエーテル、ビニル−2−エチルメルカプトエチルエーテル等]、ポリ(2〜4)(メタ)アリロキシアルカン(C2〜6)[ジアリロキシエタン、トリアリロキシエタン、テトラアリロキシブタン、テトラメタアリロキシエタン等]
(2−2)芳香族ビニルエーテル
C8〜20、例えばビニルフェニルエーテル、フェノキシスチレン
(3)ビニルケトン
(3−1)脂肪族ビニルケトン
C4〜25、例えばビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン
(3−2)芳香族ビニルケトン
C9〜21
、例えばビニルフェニルケトン
(4)不飽和ジカルボン酸ジエステル
C4〜34の不飽和ジカルボン酸ジエステル、例えばジ(シクロ)アルキルフマレート、ジ(シクロ)アルキルマレエート[いずれにおいても2個の(シクロ)アルキル基は、C1〜22の、直鎖、分枝鎖もしくは脂環式の基を表す。]
その他(a038)
(1)ポリ(n=2〜30)オキシアルキレンアルキル(C1〜18)エーテル(メタ)アクリレート
メタノールのエチレンオキシド(以下、EOと略記)10モル付加物の(メタ)アクリレート、メタノールのプロピレンオキシド(以下、POと略記)10モル付加物の(メタ)アクリレート等。
(2)4級窒素含有(メタ)アクリレート
上記3級アミノ基含有(メタ)アクリレートの4級化物[4級化剤(メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、ジメチルカーボネート等)を用いて4級化したもの]等。
(3)4級窒素含有(メタ)アクリルアミド化合物
上記3級窒素含有(メタ)アクリルアミド化合物の4級化物(メチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、ジメチルカーボネート等の4級化剤を用いて4級化したもの)等。
上記(a03)として例示したもののうち粘着剤のタック、粘着力および凝集力の観点から好ましいのは、(a031)中の(1)、(a037)中の(1)である。
前駆体樹脂(P0)の重量平均分子量[以下、Mwと略記、測定はゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法(ポリスチレン換算)による。]は、粘着剤の凝集力の観点から好ましい下限は50,000、さらに好ましくは100,000、とくに好ましくは200,000、塗工液の粘度の観点から好ましい上限は2,000,000、さらに好ましくは1,800,000、とくに好ましくは1,200,000である。
前駆体樹脂(P0)はカルボキシル基を、通常0.04〜2.1モル/1000g、好ましくは0.07〜1.4モル/1000g含有する。
前駆体樹脂(P0)のTgは、粘着剤の粘着力の観点から好ましい下限は−100℃、さらに好ましくは−90℃、とくに好ましくは−80℃、粘着剤のタックの観点から好ましい上限は30℃、さらに好ましくは0℃、とくに好ましくは−10℃である。
さらに、(P0)は、粘着剤の密着力の観点から、2種以上の混合物として使用してもよい。
(P0)の製造方法は特に限定されず公知の方法を用いることができるが、ラジカル重合法が好ましく、溶液重合法が分子量を調節しやすいため好ましい。
溶液重合において用いられる溶媒としては、エステル(C2〜8、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル)、アルコール(C1〜8、例えばメタノール、エタノール、オクタノール)、炭化水素(C4〜8、例えばn−ブタン、シクロヘキサン、トルエン)、ケトン(C3〜9、例えばメチルエチルケトン)等が挙げられる。
本発明において、(メタ)アクリレート樹脂(P)は、カルボキシル基の一部がオニウムカチオン(Q)とカルボキシレート・オニウム塩を形成する。
カルボキシレート・オニウム塩の含有量は、(P)の重量に基づいて、粘着剤の帯電防止性及び粘着剤の透明性の観点から、好ましくは下限が0.05モル/1000g、上限が1.0モル/1000g、特に好ましくは、下限が0.3モル/1000g、上限が0.55モル/1000gである。
カルボキシレート・オニウム塩の含有量は逆エプトン法で測定される。
具体的には、(メタ)アクリレート樹脂(P)の溶液に水とメチレンブルー指示薬を加え、0.0035Mラウリル硫酸ナトリウム滴定用溶液で滴定し、下層が上層より淡色となる点を終点とする。ラウリル硫酸ナトリウム滴定用溶液の終点までの滴定量および空試験の滴定量からカルボキシレート・オニウム塩の含有量を以下の式で算出する。
計算式1;
(Q)(モル/1000g)=[本試験の滴定量(L)−空試験の滴定量(L)]×ラウリル硫酸ナトリウム滴定用溶液の濃度(mol/L)×40/サンプル量(g)
オニウムカチオン(Q)としては、一般式(1)で示される環状アミジニウムカチオン(Q1)、一般式(2)で示される第4級アンモニウムカチオン(Q2)、第4級ホスホニウムカチオン、スルホニウムカチオンおよびこれらの混合物等が挙げられる。
これらの中で入手の容易さの観点から、好ましいものは(Q1)および(Q2)である。
Figure 2012224727
〔R1〜R3は水素原子又は炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。R1〜R3は同じでも異なっていてもよい。R4は炭素数1〜5の2価の炭化水素基である。R1〜R4は一部が互いに結合して環を形成していてもよい。〕
Figure 2012224727
〔R5〜R7は炭素数1〜20の1価の炭化水素基(ただし、R5〜R7のうちのいずれか2個が、必要によりOまたはNを介して結合して複素環を形成していてもよい。)を表し、R8は炭素数1〜20のアルキル基または芳香族炭化水素基を表す。〕
一般式(1)において、炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、芳香脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基が挙げられる。
炭素数が1〜20の脂肪族炭化水素基としては直鎖並びに分岐の飽和および不飽和の炭化水素基(アルキル基およびアルケニル基など)が挙げられる。直鎖の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ヤシ油由来のアルコールから水酸基を除いたアルキル基(以下、ヤシ油アルキル基と略記する。)、およびオレイル基などが挙げられ、分岐の炭化水素基としては、イソプロピル基および2−エチルヘキシル基などが挙げられる。これらのうち好ましいのは炭素数1〜14、さらに炭素数1〜8、特に炭素数1または2、最も好ましいのはメチル基である。また、R1〜R3 は同一であっても異なっていてもよいが、同一であるのが好ましい。
炭素数が1〜20の芳香脂肪族炭化水素基としては、ベンジル基、フェネチル基、スチリル基およびシンナミル基などが挙げられる。
炭素数が1〜20の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
一般式(1)において、炭素数1〜5の2価の炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基およびペンチレン基が挙げられる。
一般式(1)で示される環状アミジニウムカチオン(Q1)の具体例としては、下記のものが挙げられる。以下の例示ではカチオンを省略する。
[1]イミダゾリニウム類
1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチル−2−エチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2,4−ジエチルイミダゾリニウム、1,2−ジメチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウム、1−メチル−2,3,4−トリエチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリニウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリニウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−メチルカルボオキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−メチルカルボオキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−メトキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウムなど。
[2]イミダゾリウム類
1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリウム、1,2−ジメチル−3−エチル−イミダゾリウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−フェニルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−ベンジルイミダゾリウム、1−ベンジル−2,3−ジメチル−イミダゾリウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチル−イミダゾリウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−メチルカルボオキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−メチルカルボオキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−メトキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム
[3]テトラヒドロピリミジニウム類
1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3,4−テトラメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3,5−テトラメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウム、5−メチル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネニウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、4−メチルカルボオキシメチル−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−メチルカルボオキシメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−メトキシメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムなど。
[4]ジヒドロピリミジニウム類
1,3−ジメチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウム、[これらを1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウムと表記し、以下同様の表現を用いる。]1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、1,2,3,4−テトラメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、1,2,3,5−テトラメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7,9(10)−ウンデカジエニウム、5−メチル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5,7(8)−ノナジエニウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−メチルカルボオキシメチル−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−メチルカルボオキシメチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−メトキシメチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチル−1,4(6)−ヒドロピリミジニウムなど。
一般式(2)において、炭素数1〜20の1価の炭化水素基としては、一般式(1)で挙げられたものと同じである。
一般式(2)で示される第4級アンモニウムカチオン(Q2)の具体例としては、例えば、1つの長鎖アルキル基を有するもの(トリメチルドデシルアンモニウム、トリメチルテトラデシルアンモニウム、トリメチルヘキサデシルアンモニウム、トリメチルオクタデシルアンモニウム、トリメチルヤシ油アルキルアンモニウム、トリメチル−2−エチルヘキシルアンモニウム、ジメチルエチルドデシルアンモニウム、ジメチルエチルテトラデシルアンモニウム、ジメチルエチルヘキサデシルアンモニウム、ジメチルエチルオクタデシルアンモニウム、ジメチルエチルヤシ油アルキルアンモニウム、ジメチルエチル−2−エチルヘキシルアンモニウム、メチルジエチルドデシルアンモニウム、メチルジエチルテトラデシルアンモニウム、メチルジエチルヘキサデシルアンモニウム、メチルジエチルオクタデシルアンモニウム、メチルジエチルヤシ油アルキルアンモニウムおよびメチルジエチル−2−エチルヘキシルアンモニウム);1つの長鎖アルケニル基を有するもの(トリメチルオレイルアンモニウム、ジメチルエチルオレイルアンモニウムおよびメチルジエチルオレイルアンモニウム);並びに、2つの長鎖アルキル基を有するもの(ジメチルジヘキシルアンモニウム、ジメチルジオクチルアンモニウム、ジメチルジデシルアンモニウムおよびジメチルジドデシルアンモニウム)が挙げられる。
また、例えば、ジメチルデシルベンジルアンモニウム、ジメチルドデシルベンジルアンモニウム、ジメチルテトラデシルベンジルアンモニウム、ジメチルヘキサデシルベンジルアンモニウム、ジメチルヤシ油アルキルベンジルアンモニウム、ジメチルオレイルベンジルアンモニウムおよびジメチル−2−エチルヘキシルベンジルアンモニウムが挙げられる。
これらのうち、粘着剤の帯電防止性の観点から好ましいのは、ジメチルジデシルアンモニウム、トリメチルヘキサデシルアンモニウム、ジメチルドデシルベンジルアンモニウムおよびジメチルテトラデシルベンジルアンモニウムである。
本発明における(メタ)アクリレート樹脂(P)の製造方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。
(1)カルボキシル基を含有する(メタ)アクリレート共重合体(P0)とオニウムカチオン(Q)のモノアルキル炭酸塩(好ましくはモノメチル炭酸塩)を反応させる方法。
上記反応は、溶媒の存在下または非存在下で行われ、加熱し反応させることによりオニウムカチオン(Q)を有する(メタ)アクリレート系共重合体(P)が得られる。
反応温度は特に限定されないが、好ましくは50〜150℃である。また、反応時間は特に限定されないが、好ましくは3〜50時間である。
(2)(P0)を構成するカルボキシル基を有するエチレン性不飽和基含有モノマー(a01)とオニウムカチオン(Q)のモノアルキル炭酸塩(好ましくはモノメチル炭酸塩)とを反応させて、カルボキシレート・オニウム塩を含有する単量体を形成せしめ、該単量体を必須構成単位として共重合する方法。
(Q)のモノアルキル炭酸塩を製造する方法としては、例えば(Q1)の場合、環状アミジニウムカチオンの前駆体である環状アミジンを環状アミジン(Q01)とする。環状アミジン(Q01)にプロトンを付加させることにより環状アミジニウムカチオン(Q1)が生成する。また環状アミジン(Q01)を4級化することにより環状アミジニウムカチオンが生成する。
(Q2)の場合、3級アミンにアルキル化剤を用いて4級化することにより得られる。
該3級アミンとしては、脂肪族アミン(C3〜30、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、ジエチル−1−プロピルアミン、ジデシルメチルアミン等)、芳香環含有アミン(C6〜30、例えばトリフェニルアミン、N−エチル−N−プロピルアニリン)、脂環含有アミン(C8〜30、例えば、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン)、複素環含有アミン(C5〜30、例えばN−メチルピロリジン、N−エチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン、N−メチルヘキサメチレンイミン、N−エチルヘキサメチレンイミン、N−メチルホルモリン、N,N’−ジメチルピペラジン等)等が挙げられる。
これらのうち工業上の観点から好ましいのは、脂肪族アミン、さらに被着体汚染の少なさの観点からさらに好ましいのは、トリ−n−ブチルアミン、デシルジメチルアミン、ジデシルメチルアミンおよびこれらの混合物である。
上記3級アミンは、1、2級アミンをアルキル化剤で3級化することによっても得ることができる。
該1、2級アミンとしては、下記のものが挙げられる。
1級アミンとしては、脂肪族アミン(C1〜20、例えばエチルアミン、オクチルアミン、ドデカアミン)、芳香族アミン(C6〜20、例えばアニリン、ナフチルアミン)、脂環式アミン(C6〜20、例えばシクロヘキシルアミン)、およびこれらの混合物;2級アミンとしては、脂肪族アミン(C2〜20、例えばジメチルアミン、ジエチルアミン)、芳香族アミン(C7〜20、例えばN−メチルアニリン、ジフェニルアミン、フェニルナフチルアミン)、脂環式アミン(C7〜20、例えばN−メチルシクロヘキシルアミン)、複素環式アミン(C5〜20、例えばN−メチル−2−フリルアミン等)、およびこれらの混合物。
上記アルキル化剤としては、ハロゲン化炭化水素[ハロゲン化アルキル(C1〜8、例えば、メチルクロライド、エチルクロライド、ブチルブロマイド、メチルアイオダイド)、芳香環含有ハライド(C6〜8、例えばフェニルブロマイド、ベンジルクロライド)等]、炭酸ジアルキルエステル(アルキル基はC3〜8、例えば炭酸ジメチル、炭酸ジエチル)、ジアルキル硫酸エステル(C2〜8、例えば硫酸ジメチル、硫酸ジエチル)、有機リチウム化合物(C4〜8、例えばブチルリチウム、フェニルリチウム)、グリニャール試薬(上記のハロゲン化炭化水素とマグネシウムを反応させたもの等)等が挙げられる。これらのうち被着体汚染の観点から好ましいのは炭酸ジアルキルエステルである。
本発明において、カルボキシル基を有する(メタ)アクリレート樹脂(P)の残りのカルボキシル基の電位差滴定法で測定される酸価(KOHmg/1g)は50.5〜86.4であり、好ましくは57.8〜78.0、特に好ましくは64.0〜75.7である。
上記酸価は電位差滴定法で測定される。具体的にはJIS−K−2501:2003に基づいて、粘着剤をトルエンとメタノール(1+1)(体積比)を混合した滴定溶剤に溶かし、0.1モル/L水酸化カリウム・メタノール溶液で滴定し、滴定曲線上の変曲点を終点とする。水酸化カリウム・メタノール溶液の終点までの滴定量から、酸価を算出することができる。
本発明に用いるシランカップリング剤としては、ビニル基、(メタ)アクリル基、エポキシ基、イソシアネート基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基およびスルフィド基等の官能基を含有するケイ素化合物が挙げられる。
より具体的には、ビニル基含有ケイ素化合物[例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン等]、(メタ)アクリル基含有ケイ素化合物(例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等)、エポキシ基含有ケイ素化合物[例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等]、イソシアネート基含有ケイ素化合物(例えば、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等)、アミノ基含有ケイ素化合物[3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等]、ウレイド基含有ケイ素化合物(例えば、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等)、メルカプト基含有ケイ素化合物(例えば、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等)、スルフィド基含有ケイ素化合物[例えば、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド等]およびこれらの混合物等が挙げられる。
これらのうち、ガラス基板に対する粘着力の観点から好ましいのは、エポキシ基、イソシアネート基およびアミノ基含有ケイ素化合物であり、さらに好ましくは、エポキシ基およびイソシアネート基含有ケイ素化合物であり、特に好ましくは、エポキシ基含有ケイ素化合物である。
シランカップリング剤の使用量は、(メタ)アクリレート樹脂(P)の100重量部に対し、0.001〜5重量部であり、好ましくは0.005〜2重量部である。0.001重量部より少ないと湿熱環境下で浮きが生じやすくなり、5重量部より多いと粘着剤からブリードしやすくなり、逆に剥がれやすくなることがある。
本発明の粘着剤(X)は、上記のカルボキシル基を有する(メタ)アクリレート樹脂(P)を含有してなる。
粘着剤(X)は、塗工上の観点から好ましくは、有機溶媒(S)を含有する。有機溶媒(S)としては、例えば前駆体樹脂(P0)を溶液重合するときに用いられるものが挙げられ、具体的にはエステル(C2〜8、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル)、アルコール(C1〜8、例えばメタノール、エタノール、オクタノール)、炭化水素(C4〜8、例えばn−ブタン、シクロヘキサン、トルエン)、ケトン(C3〜9、例えばメチルエチルケトン)等が挙げられる。
本発明の粘着剤は、好ましくは、(メタ)アクリレート樹脂(P)の重量に基づいて0〜900重量%、より好ましくは10〜400重量%の有機溶剤(S)を含有する。
本発明の粘着剤組成物は、上記粘着剤(X)と架橋剤(B)を含有してなる。該粘着剤組成物は、(P)と(B)の混合と同時に架橋が進行するので、塗布する場合は速やかに塗布することが好ましい。
本発明の粘着剤層、粘着フィルムおよび粘着シートは、凝集力を向上させる観点から、(P)と架橋剤(B)を含有してなる粘着剤組成物を架橋させて使用することが好ましい。
架橋剤(B)としては特に制限されることはないが、(メタ)アクリレート樹脂(P)中の活性水素を有する官能基(カルボキシル基、水酸基、アミノ基、ヒドロキシメチル基等)と反応し得る反応性官能基(イソシアネート、エポキシ、ヒドラジド、オキサゾリニルおよびアジリジニル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基)を1分子中に2〜5個有する有機化合物(B1)、および価数が2〜4である多価金属キレート化合物(B2)からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
(メタ)アクリレート樹脂(P)中の活性水素を有する官能基(カルボキシル基以外)は、(P)の重量に基づいて、通常0〜1.5モル/1000g、凝集力の向上と粘着力の観点から好ましくは0.07〜0.8モル/1000g、さらに好ましくは0.15〜0.7モル/1000gである。
(B1)の官能基当たりの分子量は、粘着剤の凝集力と粘着力およびタックの観点から好ましい下限は分子量40、さらに好ましくは60、凝集力と粘着力の観点から好ましい上限は、Mw20,000、さらに好ましくは10,000、とくに好ましくは5,000である。
(B2)の多価金属の1価当たりの分子量は、粘着剤の凝集力と粘着力およびタックの観点から好ましい下限は40、さらに好ましくは50、凝集力と粘着力の観点から好ましい上限は140、さらに好ましくは130、とくに好ましくは110である。
(B1)には、ポリ(2〜5)イソシアネート(B11)、ポリ(2〜5)エポキシド(B12)、ヒドラジド(B13)、オキサゾリン化合物(B14)およびアジリジン化合物(B15)が含まれる。
ポリイソシアネート(B11)としては、C(NCO基中の炭素を除く、以下同様)2〜18の脂肪族ポリイソシアネート、C4〜15の脂環式ポリイソシアネート、C6〜20の芳香族ポリイソシアネート、C8〜15の芳香脂肪族ポリイソシアネート、およびこれらのポリイソシアネートの変性物からなる群より選ばれる1種以上の化合物が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネート(以下PIと略記)としては、ジイソシアネート(以下DIと略記)[エチレンDI、テトラメチレンDI、ヘキサメチレンDI(HDI)、ドデカメチレンDI、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンDI、リジンDI、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート等]、トリイソシアネート(以下TIと略記)[1,6,11−ウンデカンTI、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレンTIおよびリジンエステルTI(リジンとアルカノールアミンとの反応生成物のホスゲン化物)、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート、2−および/または3−イソシアナトプロピル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート等]、および上記DIの、後述する変性物等が挙げられる。
これらのうち入手のしやすさおよび工業的観点から好ましいのは、テトラメチレンDIおよびHDIである。
脂環式PIとしては、DI[イソホロンDI(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンDI(水添MDI)、シクロヘキシレンDI、メチルシクロヘキシレンDI(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、ノルボルナンDI等]、TI[ビシクロヘプタンTI等]、および上記DIの、後述する変性物等が挙げられる。
これらのうち入手のしやすさおよび工業的観点から好ましいのは、IPDI、水添MDIおよび水添TDIである。
芳香族PIとしては、DI〔トリレンDI(TDI)[2,4−および2,6−TDI並びにこれらの混合物]、ジフェニルメタンDI(MDI)[4,4’−および2,4’−MDI並びにこれらの混合物]、ナフチレンDI(NDI)等〕、2官能および3官能以上のPIの混合物[粗製TDI、粗製MDI(ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート)等]、および上記DIの、後述する変性物等が挙げられる。
これらのうち入手のしやすさおよび工業的観点から好ましいのは、TDI、MDIおよびNDIである。
芳香脂肪族PIとしては、DI[キシリレンDI(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンDI(TMXDI)、ジイソシアナトエチルベンゼン等]、上記DIの後述する変性物等が挙げられる。
これらのうち入手のしやすさおよび工業的観点から好ましいのは、XDIおよびTMXDIである。
上記PIの変性物としては、上記に例示したPIのNCO基の一部をカルボジイミド、ウレトジオン、ウレトイミン、ウレア、ビュレット、イソシアヌレートおよび/またはウレタン基等に変性した化合物が挙げられる。
上記PIの変性物のうち、ウレタン基変性物としては、過剰量の上記に例示したPIと、活性水素化合物とを反応させて得られるNCO末端ウレタンプレポリマー(遊離のPIが含まれる擬プレポリマーを含む)が挙げられる。
該活性水素化合物としては、低分子多価(2価〜4価またはそれ以上)アルコールおよび2〜3価のポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(C2〜4)等が挙げられる。
低分子多価(2価〜4価またはそれ以上)アルコールとしては、2〜3価アルコール〔脂肪族アルコール〔2価[C2〜20、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−および1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチルペンタンジオール、ネオペンチルグリコール(以下それぞれEG、DEG、PG、BD、HG、MPD、NPGと略記)、1,9−ノナンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン]、3価[C3〜8、例えばグリセリン、トリメチロールプロパン(以下それぞれGR、TMPと略記)等]〕;脂環式アルコール[C4〜20、例えば1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン、2,2−ビス(4,4’−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン];芳香環含有アルコール[C8〜15、例えばm−およびp−キシリレングリコール、1,4−ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン]等〕および4価またはそれ以上の多価アルコール[C5〜10またはそれ以上、例えばペンタエリスリトール、α−メチルグルコシド、ソルビトール、キシリット、マンニット、グルコース、フルクトース、ショ糖、ジペンタエリスリトール、ポリグリセリン(重合度2〜20)等]が挙げられる。
2〜3価のポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(C2〜4)としては 上記低分子多価アルコールおよび/または多価フェノール(C6〜20、例えばカテコール、レゾルシノール、ビスフェノールA、−Sおよび−F)にアルキレンオキシド(C2〜4、以下AOと略記)を付加させて得られるポリエーテルポリオール等が挙げられる。
上記例示したPIはブロック剤でブロックされていてもよい。ブロック剤としては、例えばフェノール化合物(C6〜24、例えばフェノール、クレゾール、キシレノール、トリメチルフェノール、エチルフェノール、プロピルフェノール、クロロフェノール、ニトロフェノール、チモール、モノ−、ジ−およびトリ−α−フェニルエチルフェノールおよびt−ブチルフェノール);活性メチレン化合物[C4〜20、例えばアセト酢酸エステル(アセト酢酸エチル、アセト酢酸ブチル等)、マロン酸ジエステル(マロン酸ジエチル、マロン酸エチルブチル、マロン酸エチルベンジル等)、アセチルアセトン、ベンズイミダゾールおよび1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロン];ラクタム(C4〜12、例えばε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタムおよびβ−プロピオラクタム);オキシム(C3〜12、例えばアセトオキシム、メチルエチルケトンオキシム、シクロヘキサノンオキシム、マルドオキシム、アセトアルドオキシム、ベンゾフェノンオキシムおよびジエチルグリオキシム);アルコール(C1〜24、例えばメタノール、エタノール、n−ブタノール、t−ブチルアルコール、t−アミルアルコール、ジメチルエチニルカルビノール、ジメチルフェニルカルビノール、メチルジフェニルカルビノール、トリフェニルカルビノール、1−ニトロ−t−ブチルカルビノール、1−クロロ−t−ブチルカルビノールおよびトリフェニルシリノール);2級芳香族アミン(C6〜20、例えばジフェニルアミン、o−、m−、p−ジトルイルアミン、N−ナフチルトルイジン、N−ナフチルキシリジン、フェニルα−ナフチルアミン、フェニルβ−ナフチルアミン、カルバゾール、2,2’−ジニトロジフェニルアミンおよび2,2’−ジクロロフェニルアミン);メルカプト化合物(C1〜18、例えば2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトチアゾリン、ドデシルメルカプタン、エチル2−メルカプトチアゾール、2−メルカプト5−クロロベンゾチアゾール、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、プロピルメルカプタン、ブチルメルカプタン、フェニルメルカプタン、トルイルメルカプタン、エチルフェニルメルカプタンおよびエチニルジメチルチオカルビノール);イミダゾール化合物(C3〜10、例えばイミダゾールおよび2−エチルイミダゾール);酸アミド(C3〜50、例えばアセトアニリド、アクリルアミドおよびダイマー酸アミド);酸イミド(C4〜10、例えばコハク酸イミド、フタル酸イミドおよびグルタル酸イミド)および重亜硫酸塩が挙げられる。
上記NCO末端ウレタンプレポリマーにおいて、PI中のNCO基と活性水素の当量比(NCO/活性水素当量比)は、通常1.1/1〜100/1、好ましくは2/1〜80/1、さらに好ましくは3/1〜60/1である。該ウレタンプレポリマー中のNCO含量(重量%)は、通常3〜35%である。
ポリエポキシド(B12)としては、グリシジル型ポリエポキシド(B121)(エポキシ当量80〜2,500)および非グリシジル型ポリエポキシド(B122)(エポキシ当量43〜10,000)が挙げられる。
(B121)としては、グリシジルエーテル〔多価フェノール(前記)のグリシジルエーテル(ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテルおよびピロガロールトリグリシジルエーテル等)、低分子多価アルコール(前記)のグリシジルエーテル(EG−、PG−およびNPGジグリシジルエーテル、TMP−およびGRトリグリシジルエーテル等)、ポリエーテルポリオール(前記)のグリシジルエーテル[ポリエチレングリコール(以下PEGと略記)(Mw200〜2,000)、ポリプロピレングリコール(以下PPGと略記)(Mw200〜2,000)およびビスフェノールAのAO1〜20モル付加物のジグリシジルエーテル等]〕;グリシジルエステル[ポリカルボン酸(n=2〜4またはそれ以上)のグリシジルエステル(アジピン酸、フタル酸およびダイマー酸のジグリシジルエステル、トリメリット酸トリグリシジルエステル等];グリシジルアミン〔1級アミン(C2〜10、例えばヘキサメチレンジアミン、アニリン、トルイジン、キシリレンジアミン)またはポリ(n=2〜4またはそれ以上)アミンのグリシジル化物[N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルキシリレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルヘキサメチレンジアミン]等が挙げられる。
(B122)としては、脂肪族ポリエポキシド〔C4〜20、例えばエポキシ化(ポリ)アルカジエン[エポキシ化ブタジエン、エポキシ化ポリ(n=2〜4またはそれ以上)ブタジエン、エポキシ化油脂(エポキシ化大豆油等)等]等〕および脂環式ポリエポキシド(リモネンジオキシド、ジシクロペンタジエンジオキシド等)が挙げられる。
ヒドラジド(B13)としては、ポリカルボン酸[C2〜15、例えば脂肪族(シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸)、芳香族(フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等)等]のジヒドラジド、アルキレン(C2〜6)ジヒドラジド(エチレン−1,2−およびプロピレン−1,3−ジヒドラジド等)等が挙げられる。
オキサゾリン化合物(B14)としては、C3〜10、例えば2−オキサゾリン、およびその2−アルキル(C1〜4)置換体、例えば2−メチル−、2−エチル−2−、2−イソプロピル−2−および2−n−プロピル−2−オキサゾリンが挙げられる。
アジリジン化合物(B15)としては、C10〜50、例えばポリ(n=2〜4またはそれ以上)アミンの誘導体[1,1’−(メチレン−ジ−p−フェニレン)ビス−3,3−アジリジニル尿素、1,1’−(ヘキサメチレン)ビス−3,3−アジリジニル尿素等]、低分子多価アルコール(前記)のポリ(2−アジリジニルプロピオネート)[エチレンビス−(2−アジリジニルプロピオネート)、トリメチロールプロパン−トリス−(2−アジリジニルプロピオネート)、2,4,6−トリアジリジニル−1,3,5−トリアジン等]が挙げられる。
金属キレート化合物(B2)には、多価(2〜4価)金属[IIA族(Mg、Ca等)、IIB族(Zn等)、IIIA族(Al等)、IVA族(Sn、Pb等)、遷移金属(Ti、Zr、マンガン、Fe、Co、Ni、Cu等)等]のキレート化合物(βジケトン、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル等のキレーターとのキレート化合物){例えばアルミニウムキレート化合物〔アルミニウムアセチルアセトナート[川研ファインケミカル(株)製「アルミキレートA(W)」等]等〕}が含まれる。
(メタ)アクリレート樹脂(P)に(B2)を加えると(B2)中のキレート配位子がはずれ、多価金属が(メタ)アクリレート樹脂(P)の官能基に配位して架橋が行なわれる。
架橋剤(B)の使用量は、(メタ)アクリレート樹脂(P)中の活性水素と該活性水素と反応する(B1)の官能基、または(B2)の価数の当量比で表した場合、被着体への糊残りおよび被着体への密着力の観点から、好ましくは1/0.01〜1/2、さらに好ましくは1/0.02〜1/1となる量である。
粘着剤(X)を架橋させる際の加熱手段としては、熱風(60〜150℃)、(近)赤外線および高周波等が挙げられる。
また、粘着剤(X)を架橋させる、すなわちアクリレート樹脂(P)と架橋剤(B)を加熱反応させた後養生することが好ましい。養生の条件としては、例えば室温で3〜7日間程度または45℃で12〜72時間程度が挙げられる。
本発明の粘着剤組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて粘着性付与樹脂(C1)、可塑剤(C2)、充填剤(C3)、顔料(C4)、紫外線吸収剤(C5)、および酸化防止剤(C6)からなる群から選ばれる添加剤(C)の少なくとも1種をさらに加えることができる。(C1)〜(C6)の具体例としては、特開2008−7702号公報に記載のものが使用できる。
本発明の粘着剤層は、粘着剤組成物が架橋してなり、厚さ1〜100μmのフィルム状であるものが好ましい。
粘着剤層、粘着テープおよび粘着シートに使用する粘着剤組成物は、粘着剤(X)と架橋剤(B)および必要により添加剤(C)を通常の混合装置(撹拌機を備えた混合槽、スタティックミキサー等)で均一に混合することにより製造することが好ましい。(B)はフィルムやシートに塗布する直前に混合するほうが好ましく、(C)は粘着剤(X)の製造の段階(製造前の原料、製造途中の反応物または製造後の生成物)において加えてもよい。
本発明のフィルム状である粘着剤層、粘着テープおよび粘着シートのうち、フィルム状である粘着剤層は、本発明の粘着剤を種々の塗工装置を用いて離型フィルム等の離型性を有する基材の少なくとも片面の少なくとも一部に直接塗布し、加熱して溶媒あるいは分散媒の乾燥を行うとともに、好ましくは(メタ)アクリレート樹脂(P)と架橋剤(B)の反応を進行させ、さらに養生を行って架橋させる方法により製造することができる。
また、粘着テープおよび粘着シートは、本発明の粘着剤を種々の塗工装置を用いて基材の少なくとも片面の少なくとも一部に直接塗布し、加熱して溶媒あるいは分散媒の乾燥を行うとともに、好ましくは(メタ)アクリレート樹脂(P)と架橋剤(B)の反応を進行させ、さらに養生を行って架橋させる方法、または離型フィルム等に粘着剤を同様に塗布した後、乾燥して得られた粘着剤を、基材の少なくとも片面に転写する方法によりフィルム状、シート状あるいはテープ状などの形態に製造することができる。
上記塗工装置としては、グラビアコータ、ロールコータ、リバースコータ、ドクターブレード、バーコータ、コンマコータ、ファウンテンダイコータ、リップコータ、ナイフコータ等が挙げられる。
基材としては、各種プラスチック[ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、レーヨン、ポリアミド、ポリイミド樹脂等]のフィルム、シート、発泡体およびフラットヤーン等が挙げられる。
これらの基材のうち、帯電しやすいものについては、種々の帯電防止剤を添加または塗布することにより帯電防止性を付与したものであることが望ましい。
上記離型フィルムとしては、例えば、グラシン紙、コート紙、キャストコート紙等の紙基材、あるいはこれらの紙基材にポリエチレン等をラミネートしたラミネート紙、および
ポリエステルフィルム等を基材とし、その片面または両面にシリコーン系やフッ素系離型層をコーティングされたもの等を用いることができる。
本発明の粘着剤は、液晶ディスプレイの偏光フィルム、位相差フィルム、光学補償フィルム、輝度向上フィルム、光拡散フィルム、さらにはこれらが積層されているものなどの光学部材等の各種光学フィルムの接着に用いることができる。
また液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ等の各種の画像表示装置の表面保護を目的とした表面保護フィルム、さらにはこれらの各種画像表示装置を構成する部材の貼り合わせる際に用いられる粘着剤として、好適に用いられる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下において、「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
[オニウムカチオン塩(Q)の製造]
製造例1
撹拌式オートクレーブにジデシルメチルアミン311部、炭酸ジメチル90部および溶媒としてメタノール64部を仕込み、反応温度110℃にて12時間反応させた後、50℃、減圧下でメタノールを留去して、ジデシルジメチルアンモニウム・モノメチル炭酸塩(q1)401部を得た。
[(メタ)アクリレート共重合体からなる粘着剤の製造]
製造例2
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を付した4つ口コルベンに、酢酸エチル425部を仕込み、75℃に昇温した。次いでアクリル酸n−ブチル332部、アクリル酸168部、および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.3部を混合した。この単量体混合液を、4つ口コルベン内に窒素ガスを通じながら、滴下ロートで4時間かけて連続的に滴下してラジカル重合を行った。滴下終了後、AIBN0.15部を酢酸エチル75部に溶解した溶液を滴下ロートを用いて、滴下終了後2時間目から4時間かけて連続的に追加した。さらに、温度を75℃から80℃に昇温し重合を4時間継続し、分子側鎖にカルボン酸基を有するアクリレート系共重合体の溶液(P
0−1)を得た。
該(P0−1)100部に、60℃で、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン[サンアプロ(株)製、商品名DBU]6.1部を添加し均一攪拌し、環状アミジニウムカチオン(Q1)を有するアクリレート樹脂(P−1)の溶液からなる粘着剤溶液(A−1)を得た。固形分濃度は53%、GPC法によるMw(ポリスチレン換算、以下同じ。)は約47万、電位差滴定法による酸価は、86.4であった。
製造例3
アクリル酸n−ブチル390部、アクリル酸110部とした他は製造例2と同様に操作を行い、環状アミジニウムカチオン(Q1)を有するアクリレート樹脂(P−2)の溶液からなる粘着剤溶液(A−2)を得た。固形分濃度は53%、GPC法によるMw(ポリスチレン換算、以下同じ。)は約48万、電位差滴定法による酸価は、50.5であった。
製造例4
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を付した4つ口コルベンに、酢酸エチル425部を仕込み、75℃に昇温した。次いでアクリル酸n−ブチル359部、アクリル酸141部、およびAIBN0.3部を混合した。この単量体混合液を、4つ口コルベン内に窒素ガスを通じながら、滴下ロートで4時間かけて連続的に滴下してラジカル重合を行った。滴下終了後、AIBN0.15部を酢酸エチル75部に溶解した溶液を滴下ロートを用いて、滴下終了後2時間目から4時間かけて連続的に追加した。さらに、温度を75℃から80℃に昇温し重合を4時間継続し、分子側鎖にカルボン酸基を有するアクリレート系共重合体の溶液(P0−2)を得た。
該(P0−2)100部に、製造例1で得られたジデシルジメチルアンモニウム・モノメチル炭酸塩(q1)15.3部を添加し、60℃で均一攪拌し、4級アンモニウムカチオン(Q2)を有するアクリレート樹脂(P−3)の溶液からなる粘着剤溶液(A−3)を得た。固形分濃度は53%、GPC法によるMw(ポリスチレン換算、以下同じ。)は約47万、電位差滴定法による酸価は、70.0であった。
比較製造例1
アクリル酸n−ブチル455部、アクリル酸45部とした他は、製造例2と同様に操作を行い、環状アミジニウムカチオン(Q1)を有するアクリレート樹脂(p−1)の溶液からなる粘着剤溶液(a−1)を得た。固形分濃度は53%、GPC法によるMw(ポリスチレン換算、以下同じ。)は約48万、電位差滴定法による酸価は、10.0であった。
比較製造例2
アクリル酸n−ブチル279部、アクリル酸221部とした他は、製造例2と同様に操作を行い、環状アミジニウムカチオン(Q1)を有するアクリレート樹脂(p−2)の溶液からなる粘着剤溶液(a−2)を得た。固形分濃度は53%、GPC法によるMw(ポリスチレン換算、以下同じ。)は約48万、電位差滴定法による酸価は、120.0であった。
比較製造例3
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を付した4つ口コルベンに、酢酸エチル425部を仕込み、75℃に昇温した。次いでアクリル酸n−ブチル388部、アクリル酸112部、およびAIBN0.3部を混合した。この単量体混合液を、4つ口コルベン内に窒素ガスを通じながら、滴下ロートで4時間かけて連続的に滴下してラジカル重合を行った。滴下終了後、AIBN0.15部を酢酸エチル75部に溶解した溶液を滴下ロートを用いて、滴下終了後2時間目から4時間かけて連続的に追加した。さらに、温度を75℃から80℃に昇温し重合を4時間継続し、分子側鎖にカルボン酸基を有するアクリレート系共重合体の溶液(p0−3)を得た。をオニウムカチオンで変性せずにそのまま用い、比較の粘着剤溶液(a−3)とした。固形分濃度は51%、GPC法によるMw(ポリスチレン換算、以下同じ。)は約48万、電位差滴定法による酸価は、70.0であった。
[偏光板および性能評価用粘着シートの製造]
実施例1
粘着剤溶液(A−1)の固形分100部に対し、架橋剤としてソルビトールポリグリシジルエーテル[ナガセケムテックス(株)製、商品名「デナコールEX−612」]0.2部、シランカップリング剤として3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン[信越化学工業(株)製、商品名「KBM−403」]0.01部を添加し、均一に混合して配合液とした。この配合液を離型ポリエステルフィルム[リンテック(株)製、商品名「スーパーステックSP−PET38」]基材に乾燥後膜厚が40μmとなるように塗工し、60℃で1分間、さらに100℃で1分間各々熱風乾燥させ粘着シートを得た。この粘着シートを両面にTACフィルムを保護膜として有する厚さ180μmのポリビニルアルコール系偏光板の片面にラミネーター[フジプラ(株)製、型番:LPD3214型]を用いて貼り付け、45℃で3日間養生し、偏光板を得た。
上記配合液をポリエステルフィルム[東レ(株)製、「ルミラー」タイプT]に乾燥後膜厚が25μmとなるように塗工し、60℃で1分間、さらに100℃で1分間各々熱風乾燥させ粘着シートを得た。この粘着シートを上記離型ポリエステルフィルムと貼り合わせ、45℃で3日間養生し、性能評価用粘着シートを得た。
該偏光板および性能評価用粘着シートについて、下記の性能評価方法に従って評価した。
実施例2〜5および比較例1〜5
表1記載の配合液を実施例1と同様の操作を行い、各々得られた偏光板および性能評価用粘着シートの性能評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2012224727
1)表中の下段は、(メタ)アクリレート樹脂100部に対する部数
2)KBM-403:[3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業(株)製]
3)KBM-903:[3−アミノプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業(株)製]
4)KBE-9007:[3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業(株)製]
5)EX-612:[ソルビトールポリグリシジルエーテル、ナガセケムテックス(株)製]
Figure 2012224727
[偏光板および性能評価用粘着シートの評価方法]
(1)帯電防止性(表面固有抵抗値)
23℃×65%RHの雰囲気下で12時間偏光板を状態調節した後、JIS−K−6911に記載の方法で表面固有抵抗値を測定した。
(2)耐久性
100mm×100mmの大きさの偏光板を無アルカリガラス板の片面にラミネーター[フジプラ(株)製、型番:LPD3214型 ]を用いて貼り合わせ、50℃×5気圧に調整したオートクレーブ[千代田電気工業(株)製、型番:TBR−200]内に20分間静置して、試験板を作成した。得られた試験板を60℃×90%RH雰囲気下で500時間放置した後、発泡、浮き、ハガレの発生を目視で観察し、下記の評価基準で評価した。
○ :発泡、浮き、ハガレ等の外観不良なし
△ :発泡、浮き、ハガレ等の外観不良がわずかにあり
× :発泡、浮き、ハガレ等の外観不良が顕著にあり
(3)剥離フィルム剥離性
貼り付け面積が幅25mm×長さ100mmの偏光板と剥離フィルム間の剥離力をJIS−Z−0237に従い、23℃での粘着力を評価した。
(4)粘着力
ステンレス板(SUS304、以下同じ。)に貼り付け面積が幅25mm×長さ100mmとなるように性能評価用粘着フィルムを貼り付け[2kg荷重ローラーで1往復、以下同じ。]、貼り付け30分後のもの(初期)、および貼り付け30分後から60℃で1週間熱処理したもの(加熱促進後)についてJIS−Z−0237に従い、23℃での粘着力を評価した。
(5)透明性
性能評価用粘着シートをスライドガラスに貼り合わせ、ヘイズメーター(日本電色工業(株)製、型番:ND−300A)を用いて全光線透過率を測定した。
(6)被着体表面への汚染性
ステンレス板に幅50mm×長さ100mmの面積の性能評価用粘着シートを貼り付け、60℃の条件で1週間静置した後、粘着シートを剥がしステンレス板表面の曇り、糊残り等の汚染の有無を目視で観察し、下記の評価基準で評価した。
○ :曇りおよび糊残りともになし
△ :曇りまたは糊残りがわずかにあり
× :曇りまたは糊残りが顕著にあり
表2の結果から実施例1〜5記載の粘着剤は、比較例1〜5のものに比べ、帯電防止性に優れ、かつ具備すべき剥離性、耐久性、粘着性、透明性を有していることがわかった。
比較例1および2は、帯電防止性に優れるが、酸価が高すぎたり、低すぎるために剥離フィルムとの剥離力が大きくなったり、加熱後の粘着力が大きく変化したりし、好ましくない。
比較例3は、オニウムカチオン(Q)を有しておらず、帯電防止性を発現しない。
比較例4は、シランカップリング剤を含有せず、浮き、ハガレ等が発生し、耐久性が好ましくない。
比較例5は、シランカップリング剤を含有するが、含有量が多く、逆に耐久性を低下させたり、汚染を引き起こし好ましくない。
本発明の粘着剤は、偏光フィルム、位相差板、光拡散板等の各種光学部材を同士やガラス基盤との貼り合わせに好適であり、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の画像表示装置の組み立てに使用することができ、極めて有用である。

Claims (5)

  1. カルボキシル基を有する(メタ)アクリレート樹脂であって、該カルボキシル基の一部がオニウムカチオン(Q)とカルボキシレート・オニウム塩を形成し、残りのカルボキシル基の電位差滴定法で測定される酸価(KOHmg/1g)が50.5〜86.4である(メタ)アクリレート樹脂(P)及び(メタ)アクリレート樹脂(P)100重量部に対し、シランカップリング剤を0.001〜5重量部含有する光学機能性フィルム貼合用粘着剤(X)。
  2. オニウムカチオン(Q)が、一般式(1)で示される環状アミジニウムカチオン(Q1)および/又は一般式(2)で示される第4級アンモニウムカチオン(Q2)である請求項1に記載の粘着剤(X)。
    Figure 2012224727
    〔R1〜R3は水素原子又は炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。R1〜R3は同じでも異なっていてもよい。R4は炭素数1〜5の2価の炭化水素基である。R1〜R4は一部が互いに結合して環を形成していてもよい。〕
    Figure 2012224727
    〔R5〜R7は炭素数1〜20の1価の炭化水素基(ただし、R5〜R7のうちのいずれか2個が、必要によりOまたはNを介して結合して複素環を形成していてもよい。)を表し、R8は炭素数1〜20のアルキル基または芳香族炭化水素基を表す。〕
  3. 請求項1又は2に記載の粘着剤(X)と架橋剤(B)を含有してなる光学機能性フィルム貼合用粘着剤組成物。
  4. 請求項3に記載の粘着剤組成物が架橋してなる、厚さ1〜100μmのフィルム状である粘着剤層。
  5. 請求項1又は2に記載の粘着剤または請求項3に記載の粘着剤組成物を、基材の少なくとも片面の少なくとも一部に塗布してなる粘着テープ又は粘着シート。
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