JP6871748B2 - 帯電防止コーティング層 - Google Patents
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Description
しかしながら界面活性剤を含有したコーティングは、帯電防止剤のブリードアウトにより表面が汚染される、帯電防止性が経時的に劣化する等の問題がある。また、導電性塗料のコーティングでは、帯電防止性が満足できても透明性がなく透明性が必要な用途には使用できない、塗膜がはがれやすいなどの欠点がある。また、これらの帯電防止剤を添加したコーティング中には電子機器内部の腐食、動作不良、誤作動を生じさせる可能性がある不純物が多く含まれるものがあり、電子機器用途等への適用は困難で表面汚染を発生させずに表面抵抗率1011Ω/□未満の帯電防止性を実現することは非常に難しいという問題点がある。
本発明の課題は、帯電防止性に優れる上、基材との密着性とコーティングの硬度、透明性のバランスに優れた帯電防止コーティング層を提供することである。
すなわち本発明は、対カチオンがメチルエチルイミダゾリウムカチオンであり、対カチオンを除く不飽和カルボン酸塩の炭素数が3〜10である不飽和カルボン酸塩(a01)由来の構成単位(a1)及び炭素数が3〜10である不飽和カルボン酸(a02)由来の構成単位(a2)を必須構成単位とする共重合体(A)並びに架橋剤(C)を含有し、架橋剤(C)がポリ(2〜5)エポキシド及びオキサゾリン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、共重合体(A)及び架橋剤(C)の合計重量に対して一般式(1)で示される基(q)の含有率が15〜85重量%であり、帯電防止コーティング層形成性組成物中の下記一般式(7)で示されるオニウムアンモニウム塩(E65)の含有量が前記共重合体(A)と(E65)との固形分重量比{(A):(E65)}で100:0〜100:0.5である、帯電防止コーティング層形成性組成物(X);
該帯電防止コーティング層形成性組成物から形成される帯電防止コーティング層;該帯電防止コーティング層を有する帯電防止コーティングフィルム;帯電防止コーティング層を有する帯電防止コーティングシート;該帯電防止コーティング層形成性組成物を基材上に塗布した後、加熱する又は光照射する又は電子線照射する工程を有する帯電防止コーティング層の製造方法である。
対カチオンが一般式(2)〜一般式(5)のいずれかで示され、対カチオンを除く不飽和カルボン酸塩の炭素数が3〜10である不飽和カルボン酸塩(a01)由来の構成単位(a1)及び炭素数が3〜10である不飽和カルボン酸(a02)由来の構成単位(a2)を必須構成単位とする共重合体(A)並びに架橋剤(C)を含有し、共重合体(A)及び架橋剤(C)の合計重量に対して一般式(1)で示される基(q)、以下オニウムカルボキシレート基(q)とも記載する、この基の含有率が15〜85重量%であることを特徴とする。
対カチオンを除く不飽和カルボン酸塩の炭素数が3〜10である不飽和カルボン酸塩(a01)としては、上記不飽和カルボン酸(a02)の塩が挙げられ、これらの中でアクリル酸塩、メタクリル酸塩が好ましい。
オニウムカルボキシレート基(q)の重量%が15%未満であると、コーティング剤として基材に塗布しても十分な帯電防止性を付与することができない。85重量%を超えると架橋点の数が足りず、帯電防止コーティングとして使用することができない。
具体的には本発明の帯電防止コーティング層形成性組成物(X)の溶液に水とメチレンブルー指示薬を加え、0.0035Mラウリル硫酸ナトリウム滴定用溶液で滴定し、下層が上層より淡色となる点を終点とする。ラウリル硫酸ナトリウム滴定用溶液の終点までの滴定量および空試験の滴定量から一般式(3)で示される基の1kg当たりのモル含量(qA)および、一般式(3)で示される基の重量%(qB)の含有量を以下の式で算出する。
計算式1;
(qA)(モル/1000g)=[本試験の滴定量(L)−空試験の滴定量(L)]×ラウリル硫酸ナトリウム滴定用溶液の濃度(mol/L)×40/サンプル量(g)
計算式2;
(qB)(重量%)=(qA)×(オニウムカルボキシレート基の分子量+44)/1000
(a01)中のQ+はオニウムカチオンであり、一般式(2)で表されるような4級アンモニウムイオン、4級ホスホニウムイオン、ピリジニウムイオン、ピペリジニウムイオン、ピロリジニウムイオン、一般式(3)で表されるようなスルホニウムイオン、一般式(4)で表されるようなイミダゾリウムイオン、テトラヒドロピリジニウムイオン、一般式(5)で表されるようなピラゾリウムイオンなどが挙げられる。
共重合体(A)は、不飽和カルボン酸塩(a01)と不飽和カルボン酸(a02)を必須構成単位、不飽和カルボン酸エステル(a03)と下記の重合性単量体(a04)を任意の構成単位とした共重合体である。
また本発明における不飽和カルボン酸エステル(a03)は、炭素数が4〜24であり、具体例としてアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸メチル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等が挙げられる。
これらの中で、一般式(6)として表される(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
(1) 不飽和カルボン酸(a02)、必要な場合一般式(6)で示される不飽和カルボン酸エステル(a03)と重合性単量体(a04)とを(共)重合させ、得られた(共)重合体(A1)とオニウム塩(z)を溶媒の存在下または非存在下で加熱し反応させることにより、オニウムカルボキシレート基(q)を有する共重合体(A)が得られる。
(1−1)脂肪族ビニル系炭化水素:炭素数2〜20のアルケン類[エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン及び前記以外のα−オレフィン等];炭素数4〜20のアルカジエン類[ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン及び1,7−オクタジエン等]等。
(1−2)脂環式ビニル系炭化水素:モノ又はジシクロアルケン及びアルカジエン類[シクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ビニルシクロヘキセン及びエチリデンビシクロヘプテン等];テルペン類(ピネン及びリモネン等)等。
(1−3)芳香族ビニル系炭化水素(炭素数8〜20):スチレン及びそのハイドロカルビル(アルキル、シクロアルキル、アラルキル及びアルケニル)置換体(α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン及びトリビニルベンゼン等);インデン及びビニルナフタレン等。
炭素数4〜12の重合性不飽和モノカルボン酸[クロトン酸、桂皮酸及びビニル安息香酸等];炭素数4〜12の重合性不飽和ジカルボン酸(マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、シトラコン酸及びメサコン酸等);前記炭素数4〜12の重合性不飽和ジカルボン酸のモノハイドロカルビル(炭素数1〜18)エステル;コハク酸の水酸基含有単量体モノエステル[炭素数8〜130、例えば2−ヒドロキシアルキル(炭素数2〜4)(メタ)アクリレートの無水コハク酸開環付加体、ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(炭素数2〜4)グリコールモノ(メタ)アクリレートの無水コハク酸開環付加体及び2−ヒドロキシアルキル(アルキル基の炭素数2〜4)(メタ)アクリレートのカプロラクトン(1〜5モル)付加体の無水コハク酸開環付加体];並びにこれらの塩等。
炭素数2〜14のアルケンスルホン酸[ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸及びメチルビニルスルホン酸等];スチレンスルホン酸及びその炭素数1〜24のアルキル置換体[α−メチルスチレンスルホン酸等];スルホアルキル(炭素数1〜8)(メタ)アクリレート又は(メタ)アクリルアミド[スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸及び2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等];アルキル(炭素数3〜18)(メタ)アリルスルホコハク酸エステル;ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(炭素数2〜4:オキシエチレン、オキシプロピレン、オキシブチレン:単独、ランダム、ブロックでもよい)モノ(メタ)アクリレートの硫酸エステル[ポリ(n=5〜15)オキシプロピレンモノメタクリレート硫酸エステル等];並びにこれらの塩。
(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数1〜24)燐酸モノエステル[2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート及びフェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート等];(メタ)アクリロイルオキシアルカン(炭素数1〜24)ホスホン酸類[2−アクリロイルオキシエタンホスホン酸等];並びにこれらの塩等。
(5−1)炭素数2〜6のジオールの不飽和カルボン酸モノエステル[ヒドロキシアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート{ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート(以下、HEAと略記)、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及びヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等}及びそのラクトン(炭素数4〜20、例えばブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン及びラウロラクトン)1〜5モル付加体等];
(5−2)ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(炭素数2〜4)(メタ)アクリレート[ポリ(n=10)オキシエチレンモノ(メタ)アクリレート等];
(5−3)ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(炭素数2〜4)(メタ)アリルエーテル[ポリ(n=10)オキシエチレン(メタ)アリルエーテル等];
(5−4)炭素数3〜8の不飽和アルコール[(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、1−ブテン−3−オール及び2−ブテン−1,4−ジオール等];
(5−5)炭素数8〜15のスチレン化合物[ヒドロキシスチレン等];
(5−6)炭素数5〜30のアルケニルエーテル[ヒドロキシアルキル(炭素数2〜6)アルケニル(炭素数3〜6)エーテル{2−ヒドロキシエチルプロぺニルエーテル等};蔗糖アリルエーテル等];
(5−7)炭素数4〜10の水酸基含有(メタ)アクリルアミド[N−メチロール(メタ)アクリルアミド等]等。
(6−1)アミド基含有ビニル系単量体(炭素数3〜30):(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレン−ビス(メタ)アクリルアミド、桂皮酸アミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジベンジル(メタ)アクリルアミド、メタクリルホルムアミド、N−メチルN−ビニルアセトアミド及びN−ビニルピロリドン等;
(6−2)ニトリル基含有ビニル系単量体(炭素数3〜15):(メタ)アクリロニトリル、シアノスチレン及びシアノアルキル(炭素数1〜4)(メタ)アクリレート等;
(6−3)ニトロ基含有ビニル系単量体(炭素数炭素数8〜16):ニトロスチレン等;
(6−4)炭素数4〜10の水酸基含有(メタ)アクリルアミドのアルキル(炭素数1〜4)エーテル化物[N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等];
(6−5)炭素数5〜15の1級、2級アミノ基含有(メタ)アクリレート[アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート{アミノエチル(メタ)アクリレート等}、アルキル(炭素数1〜6)アミノアルキル(炭素数1〜6)(メタ)アクリレート{t−ブチルアミノエチルメタクリレート等}等];
(6−6)炭素数5〜10の1級又は2級アミノ基含有アクリルアミド[N−アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリルアミド{N−アミノエチル(メタ)アクリルアミド等}及びアルキル(炭素数2〜6)アミノアルキル(炭素数1〜6)(メタ)アクリルアミド{t−ブチルアミノエチルアクリルアミド等}等]。
(8)ハロゲン含有ビニル系単量体:
塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、(メタ)アリルクロライド、クロルスチレン、ブロムスチレン、ジクロルスチレン、クロロメチルスチレン、テトラフルオロスチレン、クロロプレン、フッ素化オレフィン(炭素数2〜10、フッ素原子数1〜20)及びフッ素化アルキル(炭素数2〜10、フッ素原子数1〜20)(メタ)アクリレート等。
炭素数2〜6の不飽和アルコール[ビニルアルコール、(メタ)アクリルアルコール及びイソプロペニルアルコール等]又はヒドロキシスチレンと炭素数1〜12のモノ又はポリカルボン酸とのエステル(酢酸ビニル、ビニルブチレート、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ジアリルフタレート、ジアリルアジペート、イソプロペニルアセテート、メチル−4−ビニルベンゾエート、ビニルメトキシアセテート、ビニルベンゾエート及びアセトキシスチレン等);アルキル(メタ)アクリレート(アルキルの炭素数1〜3又は19〜30)[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート及びエイコシル(メタ)アクリレート等];多価(2〜3)アルコール不飽和カルボン酸エステル[エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等]等。
(10−1)ビニル(チオ)エーテル(メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、2−メトキシエチルビニルエーテル、メトキシブタジエン、2−ブトキシエチルビニルエーテル、3,4−ジヒドロ1,2−ピラン、2−ブトキシ−2’−ビニロキシジエチルエーテル、2−エチルメルカプトエチルビニルエーテル、フェノキシスチレン、ジビニルサルファイド、p−ビニルジフェニルサルファイド及びエチルビニルサルファイド等);
(10−2)アリルエーテル[ポリ(ジ〜テトラ)(メタ)アリロキシアルカン(炭素数2〜6)類{ジアリロキシエタン、トリアリロキシエタン、テトラアリロキシエタン、テトラアリロキシプロパン、テトラアリロキシブタン及びテトラメタアリロキシエタン等}等];
(10−3)ビニルケトン(ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン及びビニルフェニルケトン等);
(10−4)ビニルスルホン(ビニルエチルスルフォン、ジビニルスルフォン及びジビニルスルフォキシド等);
(10−5)ポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(炭素数2〜4)不飽和カルボン酸ジエステル[ポリ(n=10)オキシエチレンマレイン酸ジエステル等]等。
重合性単量体(a04)由来の構成単位(a4)の重量比は、(a2)と(a4)の合計に対して、好ましくは0〜30重量%、さらに好ましくは10〜20重量%である。
溶液重合において用いられる溶媒としては、エステル〔C(以下、炭素数をCと記載する。)2〜8、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル〕、アルコール(C1〜8、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、オクタノール)、炭化水素(C4〜8、例えばn−ブタン、シクロヘキサン、トルエン)、ケトン(C3〜9、例えばメチルエチルケトン(以下、MEKと略記することがある))等が挙げられる。
オニウム塩(z)が、第4級アンモニウム・炭酸エステル塩もしくはアミジニウム・炭酸エステル塩(z1)であることが好ましく、この場合も(a02)と(z1)を同様に溶媒の存在下または非存在下で反応させ、アニオン交換反応で副生する炭酸ガスを反応系から適宜除くことにより、不飽和カルボン酸塩(a01)が得られる。
本発明における(z)には、3級アミンもしくはアミジン(z0)にアルキル化剤を用いて4級化することにより得られるものが含まれる。
(1)イミダゾール単環化合物
イミダゾール同族体:1−メチルイミダゾール、1−エチルイミダゾール、1−フェニルイミダゾール、1−ベンジルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−エチル−2−メチルイミダゾール、1−メトキシエチルイミダゾール、1−フェニル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−メチル−2−フェニルイミダゾール、1−メチル−2−ベンジルイミダゾール、1,4−ジメチルイミダゾール、1,5−ジメチルイミダゾール、1,2,4−トリメチルイミダゾール、1,4−ジメチル−2−エチルイミダゾールなど
オキシアルキル誘導体:1−メチル−2−オキシメチルイミダゾール、1−メチル−2−オキシエチルイミダゾール、1−メチル−4−オキシメチルイミダゾール、1−(β−オキシエチル)−イミダゾール、1−メチル−2−エトキシメチルイミダゾール、1−エトキシメチル−2−メチルイミダゾールなど
ニトロおよびアミノ誘導体:1−メチル−4(5)ニトロイミダゾール、1,2−ジメチル−4(5)−ニトロイミダゾール、1,2−ジメチル−5(4)−アミノイミダゾール、1−メチル−4(5)−(2−アミノエチル)イミダゾール、1−(β−アミノエチル)イミダゾールなど。
(3)2−イミダゾリン環を有する化合物: 1−メチルイミダゾリン、1,2−ジメチルイミダゾリン、1,2,4−トリメチルイミダゾリン、1,4−ジメチル−2−エチルイミダゾリン、1−メチル−2−フェニルイミダゾリン、1−メチル−2−ベンジルイミダゾリン、1−メチル−2−オキシエチルイミダゾリン、1−メチル−2−ヘプチルイミダゾリン、1−メチル−2−ウンデシルイミダゾリン、1−メチル−2−ヘプタデシルイミダゾリン、1−(β−オキシエチル)−2−メチルイミダゾリン、1−メチル−2−エトキシメチルイミダゾリン、1−エトキシメチル2−メチルイミダゾリンなど。
(4)テトラヒドロピリミジン環を有する化合物: 1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン−5をはじめとして、特公昭46−37503号公報に記載されているものなど。
1級アミンとしては、脂肪族アミン(C1〜20、例えばエチルアミン、オクチルアミン、ドデカアミン)、芳香族アミン(C6〜20、例えばアニリン、ナフチルアミン)、脂環式アミン(C6〜20、例えばシクロヘキシルアミン)、およびこれらの混合物;2級アミンとしては、脂肪族アミン(C2〜20、例えばジメチルアミン、ジエチルアミン)、芳香族アミン(C7〜20、例えばN−メチルアニリン、ジフェニルアミン、フェニルナフチルアミン)、脂環式アミン(C7〜20、例えばN−メチルシクロヘキシルアミン)、複素環式アミン(C5〜20、例えばN−メチル−2−フリルアミン等)、およびこれらの混合物。
本発明の帯電防止コーティング層形成性組成物(X)は、更に媒体(D)を含有することができる。帯電防止コーティング層形成性組成物(X)が媒体(D)を含有することで、帯電防止コーティング層形成性組成物(X)の粘度低下や状態変化を行うことによるハンドリング性向上を行うことができる。
共重合体(A)製造時の溶媒を媒体(D)として使用することもできる。また、共重合体(A)製造時の溶媒を除去し、媒体(D)を加えて本発明の共重合体(A)を製造することもできる。
特に、後述する架橋剤(C)としてポリ(2〜5)イソシアネート(C11)を用いる時は、活性水素を有する官能基(カルボキシル基、水酸基、アミノ基、ヒドロキシメチル基等)を有する媒体(D)の使用量は少ないほうが好ましく、活性水素を有する官能基(カルボキシル基、水酸基、アミノ基、ヒドロキシメチル基等)を有する媒体(D)を含有しないことがさらに好ましい。
本発明のコーティング層、コーティングフィルムおよびコーティングシートは、共重合体(A)と架橋剤(C)を含有する帯電防止コーティング層形成性組成物(X)を架橋させて製造する。
イソシアネート、エポキシ、ヒドラジド、カルボジイミド、オキサゾリニルおよびアジリジニル基を分子中に2個以上有する有機化合物(C1)、および価数が2〜4である多価金属キレート化合物(C2)が好ましい。
(C2)の多価金属の1価当たりの分子量は、帯電防止コーティング層の硬化性と硬度の観点から、好ましい下限は40、さらに好ましくは50、上限は140、さらに好ましくは130、とくに好ましくは110である。
(C1)には、ポリ(2〜5)イソシアネート(C11)、ポリ(2〜5)エポキシド(C12)、ヒドラジド(C13)、オキサゾリン化合物(C14)およびアジリジン化合物(C15)が含まれる。
これらのうち入手のしやすさおよび工業的観点から好ましいのは、テトラメチレンDIおよびHDIである。
これらのうち入手のしやすさおよび工業的観点から好ましいのは、IPDI、水添MDIおよび水添TDIである。
これらのうち入手のしやすさおよび工業的観点から好ましいのは、TDI、MDIおよびNDIである。
これらのうち入手のしやすさおよび工業的観点から好ましいのは、XDIおよびTMXDIである。
該活性水素化合物としては、低分子多価(2価〜4価またはそれ以上)アルコールおよび2〜3価のポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(C2〜4)等が挙げられる。
2〜3価のポリ(n=2〜30)オキシアルキレン(C2〜4)としては 上記低分子多価アルコールおよび/または多価フェノール(C6〜20、例えばカテコール、レゾルシノール、ビスフェノールA、−Sおよび−F)にアルキレンオキシド(C2〜4、以下AOと略記)を付加させて得られるポリエーテルポリオール等が挙げられる。
(C121)としては、グリシジルエーテル〔多価フェノール(前記)のグリシジルエーテル(ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテルおよびピロガロールトリグリシジルエーテル等)、低分子多価アルコール(前記)のグリシジルエーテル(EG−、PG−およびNPGジグリシジルエーテル、TMP−およびGRトリグリシジルエーテル等)、ポリエーテルポリオール(前記)のグリシジルエーテル[ポリエチレングリコール(以下PEGと略記)(Mw200〜2,000)、ポリプロピレングリコール(以下PPGと略記)(Mw200〜2,000)およびビスフェノールAのAO1〜20モル付加物のジグリシジルエーテル等]〕;グリシジルエステル[ポリカルボン酸(n=2〜4またはそれ以上)のグリシジルエステル(アジピン酸、フタル酸およびダイマー酸のジグリシジルエステル、トリメリット酸トリグリシジルエステル等];グリシジルアミン〔1級アミン(C2〜10、例えばヘキサメチレンジアミン、アニリン、トルイジン、キシリレンジアミン)またはポリ(n=2〜4またはそれ以上)アミンのグリシジル化物[N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルキシリレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルヘキサメチレンジアミン]等が挙げられる。
共重合体(A)に(C2)を加えると(C2)中のキレート配位子がはずれ、多価金属が共重合体(A)のカルボキシル基に配位して架橋が行なわれる。
また、本発明の帯電防止コーティング層形成性組成物(X)中の共重合体(A)と架橋剤(C)の量比は、コーティングの硬度と密着性の観点から、共重合体(A)と架橋剤(C)の固形分重量比で、(A):(C)=100:0.1〜100:30が好ましく、(A):(C)=100:1〜100:20がより好ましい。
プロトン酸とルイス酸の組み合わせは任意であるが、組み合わせて得られる超強酸の具体例としては、四フッ化硼素酸、六フッ化リン酸、塩化フッ化硼素酸、六フッ化アンチモン酸、六フッ化砒酸及び六フッ化タウリン等が挙げられる。
また、帯電防止コーティングフィルムおよび帯電防止コーティングシートは、本発明の帯電防止コーティング層形成性組成物を種々の塗工装置を用いて基材の少なくとも片面の少なくとも一部に直接塗布し、加熱して溶媒あるいは分散媒の乾燥を行うとともに、共重合体(A)と架橋剤(C)の反応を進行させ、必要に応じてさらに養生を行って架橋させる方法、または離型フィルム等にコーティング組成物を同様に塗布した後、乾燥して得られたコーティング層を、基材の少なくとも片面に転写する方法によりフィルム状、シート状あるいはテープ状などの形態に製造することができる。
製造例1
撹拌式オートクレーブにジデシルメチルアミン311部、炭酸ジメチル90部および溶媒としてメタノール64部を仕込み、反応温度110℃にて12時間反応させた後、50℃、減圧下でメタノールを留去して、ジデシルジメチルアンモニウム・モノメチル炭酸塩(z1−1)401部を得た。(z1−1)の固形分濃度は58%であった。
製造例2
撹拌式オートクレーブにエチルイミダゾール96部、炭酸ジメチル90部および溶媒としてメタノール64部を仕込み、反応温度110℃にて12時間反応させた後、50℃、減圧下でメタノールを留去して、メチルエチルイミダゾリウム・モノメチル炭酸塩(z2−1)186部を得た。(z2−1)の固形分濃度は45%であった。
製造例3
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を備えた反応容器に、IPA375部を仕込み、80℃に昇温した。次いで滴下ロートに、メタクリル酸メチル300部、アクリル酸450部、IPA375部、および2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)3.75部を仕込み均一混合液を得た。該滴下ロートを反応容器に取り付け、窒素ガスを通じながら3時間かけて反応容器内に連続的に滴下してラジカル重合させ、カルボン酸基を有する共重合体(A1−1)の溶液を得た。(A1−1)の溶液の固形分濃度は51%、(A1−1)のMwは1.2万であった。
(A1−1)の溶液100部に、ジデシルジメチルアンモニウム・モノメチル炭酸塩(z1−1)209部を添加し、室温にて2時間反応させ、副生する炭酸ガスを除くことによって、ジデシルジメチルアンモニウムカルボキシレート基を有する共重合体(A−1)の溶液(AD−1)を得た。(AD−1)の固形分濃度は45%、であった。
製造例4
(A1−1)の溶液100部に、メチルエチルイミダゾリウム・モノメチル炭酸塩(z2−1)123部を添加し、室温にて2時間反応させ、副生する炭酸ガスを除くことによって、メチルエチルイミダゾリウムカルボキシレート基を有する共重合体(A−2)の溶液(AD−2)を得た。(AD−2)の固形分濃度は51%であった。
製造例5
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を備えた反応容器に、IPA375部を仕込み、80℃に昇温した。次いで滴下ロートに、メタクリル酸メチル100部、アクリル酸400部、IPA250部、および2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5部を仕込み均一混合液を得た。該滴下ロートを反応容器に取り付け、窒素ガスを通じながら3時間かけて反応容器内に連続的に滴下してラジカル重合させ、カルボン酸基を有する共重合体(A1−3)の溶液を得た。(A1−3)の溶液の固形分濃度は52%であった。
(A1−3)の溶液100部に、ジデシルジメチルアンモニウム・モノメチル炭酸塩(z1−1)281部を添加し、室温にて2時間反応させ、副生する炭酸ガスを除くことによって、ジデシルジメチルアンモニウムカルボキシレート基を有する共重合体(A−3)の溶液(AD−3)を得た。(AD−3)の固形分濃度は34%であった。
製造例6
(A1−1)の溶液100部に、メチルエチルイミダゾリウム・モノメチル炭酸塩(z2−1)53部を添加し、室温にて2時間反応させ、副生する炭酸ガスを除くことによって、メチルエチルイミダゾリウムカルボキシレート基を有する共重合体(A−4)の溶液(AD−4)を得た。(AD−4)の固形分濃度は44%であった。
製造例7
ポリアクリル酸[和光純薬工業(株)製]100部にメタノール100部を加え溶解させたのち、デシルジメチルアンモニウム・モノメチル炭酸塩(z1−1)185部を添加し、室温にて2時間反応させ、副生する炭酸ガスを除くことによって、ジデシルジメチルアンモニウムカルボキシレート基を有する(メタ)アクリレート共重合体(A−5)の溶液(AD−5)を得た。(AD−5)の固形分濃度は38%であった。
製造例8
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を備えた反応容器に、IPA375部を仕込み、80℃に昇温した。次いで滴下ロートに、メタクリル酸メチル300部、メタクリル酸450部、IPA375部、および2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)3.75部を仕込み均一混合液を得た。該滴下ロートを反応容器に取り付け、窒素ガスを通じながら3時間かけて反応容器内に連続的に滴下してラジカル重合させ、カルボン酸基を有する共重合体(A1−4)の溶液を得た。(A1−4)の溶液の固形分濃度は50%、(A1−4)のMwは5.0万であった。
(A1−4)の溶液100部に、メチルエチルイミダゾリウム・モノメチル炭酸塩(z2−1)262部を添加し、室温にて2時間反応させ、副生する炭酸ガスを除くことによって、メチルエチルイミダゾリウムカルボキシレート基を有する共重合体(A−6)の溶液(AD−6)を得た。(AD−6)の固形分濃度は36%であった。
製造例9
撹拌機、温度計、減圧ポンプを備えた反応容器に、(A1−1)の溶液100部を仕込んだ。イオン交換水200部を加え、80℃で減圧しIPAとメタノールを揮発させた。この操作をもう一度繰り返し、メチルエチルイミダゾリウムカルボキシレート基を有する共重合体(A−2)の水溶液(AD−7)を得た。(AD−7)の固形分濃度は20%であった。
比較製造例1
ポリアクリル酸[和光純薬工業(株)製]100部にメタノール100部を加え溶解させたのち、ジデシルジメチルアンモニウム・モノメチル炭酸塩(z1−1)455部を添加し、室温にて2時間反応させ、副生する炭酸ガスを除くことによって、ジデシルジメチルアンモニウムカルボキシレート基を有する(メタ)アクリレート共重合体(A’−1)の溶液(AD’−1)を得た。(AD’−1)の固形分濃度は53%であった。
比較製造例2
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を備えた反応容器に、IPA375部を仕込み、80℃に昇温した。次いで滴下ロートに、メタクリル酸メチル600部、アクリル酸150部、IPA375部、および2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5部を仕込み均一混合液を得た。該滴下ロートを反応容器に取り付け、窒素ガスを通じながら3時間かけて反応容器内に連続的に滴下してラジカル重合させ、カルボン酸基を有するメタクリレート共重合体(A1’−2)の溶液を得た。(A1’−2)の溶液の固形分濃度は50%であった。
(A1’−2)の溶液100部に、ジデシルジメチルアンモニウム・モノメチル炭酸塩(z1−1)28部を添加し、室温にて2時間反応させ、副生する炭酸ガスを除くことによって、ジデシルジメチルアンモニウムカルボキシレート基を有する(メタ)アクリレート共重合体(A’−2)の溶液(AD’−2)を得た。(AD’−2)の固形分濃度は35%であった。
上記共重合体(A−1)を含有する溶液(AD−1)100部に、架橋剤(C)としてクレゾールノボラック型エポキシ架橋剤 [日本化薬(株)製、商品名「EOCN−104S」](C−1)のMEK溶液(固形分濃度50%)17部、MEK150部を添加し、均一に混合して配合液(X−1)を作成した。この配合液をポリエステルフィルム[東レ(株)製、商品名「ルミラー」タイプT]基材に乾燥後膜厚が10μmになるように塗工し、130℃で2分間熱風乾燥させ、コーティングフィルムを得た。
上記共重合体(A−2)を含有する溶液(AD−2)100部に、架橋剤(C)としてソルビトールグリシジルエーテル型エポキシ架橋剤 [ナガセケムテックス(株)製、商品名「デナコールEX−1610」] (C−2)13部、メタノール209部を添加し、均一に混合して配合液(X−2)を作成した。この配合液をポリエステルフィルム[東レ(株)製、商品名「ルミラー」タイプT]基材に乾燥後膜厚が10μmになるように塗工し、130℃で2分間熱風乾燥させ、コーティングフィルムを得た。
上記共重合体(A−3)を含有する溶液(AD−3)100部に、架橋剤(C)としてクレゾールノボラック型エポキシ架橋剤 [日本化薬(株)製、商品名「EOCN−104S」] (C−1)のMEK溶液(固形分濃度50%)8部、MEK82部を添加し、均一に混合して配合液(X−3)を作成した。この配合液をポリエステルフィルム[東レ(株)製、商品名「ルミラー」タイプT]基材に乾燥後膜厚が10μmになるように塗工し、130℃で2分間熱風乾燥させ、コーティングフィルムを得た。
上記共重合体(A−4)を含有する溶液(AD−4)100部に、架橋剤(C)としてソルビトールグリシジルエーテル型エポキシ架橋剤 [ナガセケムテックス(株)製、商品名「デナコールEX−1610」] (C−2)17部、メタノール187部を添加し、均一に混合して配合液(X−4)を作成した。この配合液をポリエステルフィルム[東レ(株)製、商品名「ルミラー」タイプT]基材に乾燥後膜厚が10μmになるように塗工し、130℃で2分間熱風乾燥させ、コーティングフィルムを得た。
上記共重合体(A−5)を含有する溶液(AD−5)100部に、架橋剤(C)としてソルビトールグリシジルエーテル型エポキシ架橋剤 [ナガセケムテックス(株)製、商品名「デナコールEX−1610」] (C−2)15部、メタノール152部を添加し、均一に混合して配合液(X−5)を作成した。この配合液をポリエステルフィルム[東レ(株)製、商品名「ルミラー」タイプT]基材に乾燥後膜厚が10μmになるように塗工し、130℃で2分間熱風乾燥させ、コーティングフィルムを得た。
上記共重合体(A−6)を含有する溶液(AD−6)100部に、架橋剤(C)としてソルビトールグリシジルエーテル型エポキシ架橋剤 [ナガセケムテックス(株)製、商品名「デナコールEX−1610」] (C−2)8部、メタノール113部を添加し、均一に混合して配合液(X−6)を作成した。この配合液をポリエステルフィルム[東レ(株)製、商品名「ルミラー」タイプT]基材に乾燥後膜厚が10μmになるように塗工し、130℃で2分間熱風乾燥させ、コーティングフィルムを得た。
上記共重合体(A−2)を含有する水溶液(AD−7)100部に、架橋剤(C)としてソルビトールグリシジルエーテル型エポキシ架橋剤 [ナガセケムテックス(株)製、商品名「デナコールEX−1610」] (C−2)5部、イオン交換水20部を添加し、均一に混合して配合液(X−7)を作成した。この配合液をポリエステルフィルム[東レ(株)製、商品名「ルミラー」タイプT]基材に乾燥後膜厚が10μmになるように塗工し、130℃で2分間熱風乾燥させ、コーティングフィルムを得た。
上記共重合体(A−2)を含有する溶液(AD−2)100部に、架橋剤(C)としてオキサゾリン含有架橋剤 [日本触媒(株)製、商品名「WS−500」] (C−3)44部、メタノール199部を添加し、均一に混合して配合液(X−8)を作成した。この配合液をポリエステルフィルム[東レ(株)製、商品名「ルミラー」タイプT]基材に乾燥後膜厚が10μmになるように塗工し、130℃で2分間熱風乾燥させ、コーティングフィルムを得た。
上記(メタ)アクリレート共重合体(A’−1)の溶液(AD’−1)100部に、架橋剤(C)としてクレゾールノボラック型エポキシ架橋剤 [日本化薬(株)製、商品名「EOCN−104S」] (C−1)のMEK溶液(固形分濃度50%)2部、MEK53部を添加し、均一に混合して配合液(X’−1)を作成した。この配合液をポリエステルフィルム[東レ(株)製、商品名「ルミラー」タイプT]基材に乾燥後膜厚が10μmになるように塗工し、130℃で2分間熱風乾燥させ、コーティングフィルムを得た。
上記共重合体(A’−2)を含有する溶液(AD’−2)100部に、架橋剤(C)としてクレゾールノボラック型エポキシ架橋剤 [日本化薬(株)製、商品名「EOCN−104S」] (C−1)のMEK溶液(固形分濃度50%)22部、MEK55部を添加し、均一に混合して配合液(X’−2)を作成した。この配合液をポリエステルフィルム[東レ(株)製、商品名「ルミラー」タイプT]基材に乾燥後膜厚が10μmになるように塗工し、130℃で2分間熱風乾燥させ、コーティングフィルムを得た。
計算式3;
(q)(重量%)=(共重合体Aの固形分重量)(g)×(共重合体Aの分子量に対するオニウムカルボキシレート基の分子量の重量%)(%)/[(共重合体Aの固形分重量)(g)+(架橋剤Cの固形分重量)(g)]
23℃×65%RHの条件で12時間、粘着剤層試験片を静置した後に、JIS−K6911に記載の方法で表面抵抗率を評価した。
コーティングフィルムにセロテープ(登録商標)を貼り付けてはがしたときのはがれの有無を肉眼で観察し、下記の基準で評価した。
○ :はがれなし
△ :一部はがれる
× :顕著にはがれる
コーティングフィルムを爪で引っかいたときの傷の有無を肉眼で観察し、下記の基準で評価した。
○ :ほぼ傷がつかない
△ :少し傷がつく
× :容易に傷がつく
透明性はコーティングフィルム試験片を色彩濁度同時測定器 NIPPON DENSHOKU COH400(日本電色工業株式会社製)にてヘイズを測定した。上記の方法で作成したサンプルのヘイズ値からPETフィルムのヘイズ値を差し引いたものを測定値とした。ヘイズは値が小さいほど透明性が良いことを示す。
Claims (9)
- 対カチオンがメチルエチルイミダゾリウムカチオンであり、対カチオンを除く不飽和カルボン酸塩の炭素数が3〜10である不飽和カルボン酸塩(a01)由来の構成単位(a1)及び炭素数が3〜10である不飽和カルボン酸(a02)由来の構成単位(a2)を必須構成単位とする共重合体(A)並びに架橋剤(C)を含有し、架橋剤(C)がポリ(2〜5)エポキシド及びオキサゾリン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、共重合体(A)及び架橋剤(C)の合計重量に対して一般式(1)で示される基(q)の含有率が15〜85重量%であり、帯電防止コーティング層形成性組成物中の下記一般式(7)で示されるオニウムアンモニウム塩(E65)の含有量が前記共重合体(A)と(E65)との固形分重量比{(A):(E65)}で100:0〜100:0.5である、帯電防止コーティング層形成性組成物(X)。
- 共重合体(A)がさらに炭素数が4〜24である不飽和カルボン酸エステル(a03)由来の構成単位(a3)を構成単位とする共重合体である請求項1に記載の組成物。
- 不飽和カルボン酸塩(a01)が、アクリル酸塩及び/又はメタアクリル酸塩(a011)である請求項1又は2に記載の組成物。
- さらに媒体(D)を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の帯電防止コーティング層形成性組成物から形成される帯電防止コーティング層。
- 基材の少なくとも片面の少なくとも一部に請求項6に記載の帯電防止コーティング層を有する帯電防止コーティングフィルム。
- 基材の少なくとも片面の少なくとも一部に請求項6に記載の帯電防止コーティング層を有する帯電防止コーティングシート。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の帯電防止コーティング層形成性組成物を基材上に塗布した後、加熱する又は光照射する又は電子線照射する工程を有する帯電防止コーティング層の製造方法。
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