JP2012222243A - 半導体層形成装置、半導体層製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】真空槽51内の主ターゲット42を、希ガスと反応性ガスとを含有する主スパッタリングガスでスパッタリングし、成膜対象物28表面に到達させて半導体層26を形成する際に、真空槽51内に分離容器62を配置し、分離容器62内にドーパントの副ターゲット64を配置する。分離容器62の外部と内部は、主排気装置47と副排気装置65とで別々に真空排気し、また、分離容器62内部に希ガスを供給すると、副ターゲットは反応性ガスと接触せずにスパッタされ、副ターゲット64を構成する材料の反応生成物は発生しない。
【選択図】図1
Description
発光ダイオード用半導体のうち窒化ガリウム(GaN)系半導体は、青色用の光デバイスとして実用化されており、太陽電池等の他の光デバイスへの応用も検討されている。
しかし、MOCVDプロセスは多量のNH3やH2を使用するため、生産設備にはガス除害装置が必要となり、設備全体の価格およびプロセスガスの費用が高価になってしまう。
本発明は、半導体層形成装置であって、前記貫通孔は、前記放出量制限部材に複数個形成された半導体層形成装置である。
本発明は、半導体層形成装置であって、前記分離容器の内部雰囲気を真空排気する副排気装置と、前記分離容器の内部に副スパッタリングガスを供給する副ガス供給系とを有する半導体層形成装置である。
本発明は、半導体層形成装置であって、前記主スパッタリングガスには、前記薄膜材料と反応して前記半導体層が形成される元素を含む反応性ガスが含有され、前記副スパッタリングガスには、前記主スパッタリングガスよりも前記反応ガスの含有率が小さくされた半導体層形成装置である。
本発明は、半導体層形成装置であって、前記薄膜材料はGaであり、前記ドーパントはSiであり、前記反応性ガスは、化学構造中に窒素原子を有するガスである半導体層形成装置である。
本発明は、真空槽と、前記真空槽に接続され、前記真空槽内に主スパッタリングガスを供給するガス供給装置と、前記真空槽内に配置され、半導体層を構成する元素のうち、少なくとも一種類の元素を含む物質である薄膜材料を含有する主ターゲットとを有する半導体層形成装置を用い、前記真空槽を真空排気しながら前記真空槽内に前記主スパッタリングガスを導入し、前記主ターゲットを前記主スパッタリングガスによってスパッタリングし、前記真空槽内に位置する成膜対象物表面に半導体層を形成する半導体層製造方法であって、副ターゲットは、真空槽内に配置された分離容器内に配置し、前記真空槽内に配置されたドーパントを含有する前記副ターゲットと前記成膜対象物との間に放出量制限部材を配置しておき、前記分離容器の外部雰囲気と内部雰囲気とを別々に真空排気しながら、前記外部雰囲気には前記主スパッタリングガスを導入し、前記内部雰囲気には副スパッタリングガスを導入し、前記主ターゲットと前記副ターゲットとを、前記主スパッタリングガスと前記副スパッタリングガスとで、それぞれスパッタリングし、前記副ターゲットから放出されたスパッタリング粒子は、前記放出量制限部材に設けられた貫通孔を通過させて前記成膜対象物に到達させ、前記半導体層に前記ドーパントを含有させる半導体層製造方法である。
本発明は、半導体層製造方法であって、前記真空槽の内部であって、前記主ターゲットと前記副ターゲットをスパッタリングする際には、前記分離容器の外部の圧力よりも、前記分離容器の内部の圧力を高くする半導体層製造方法である。
本発明は、半導体層製造方法であって、前記主スパッタリングガスには、前記薄膜材料と反応して前記半導体層が形成される元素を含む反応性ガスを含有させ、前記副スパッタリングガスには、前記主スパッタリングガスよりも前記反応ガスの含有率を小さくする半導体層製造方法である。
本発明は、半導体層製造方法であって、前記薄膜材料にはGaを用い、前記ドーパントにはSiを用い、前記反応性ガスは、化学構造中に窒素原子を有するガスを用いる半導体層製造方法である。
各室11〜18には、それぞれ真空ポンプが接続されており、バッファー層形成室12と、アニール室13と、i−半導体層形成室14と、第一導電型半導体層形成室15と、MQW形成室16と、第二導電型半導体層形成室17とは、それぞれ真空排気されて真空雰囲気にされている。
アニール室13の内部には、赤外線ランプヒーターが設けられており、赤外線ランプヒーターに通電し、昇温させて赤外線を放射させ、基板21に赤外線を照射し、基板21を1000℃〜1100℃の温度範囲に加熱し、形成したバッファー層22をアニールする。アニールによってバッファー層22を結晶化させた後、基板21をi−半導体層形成室14に移動させる。
第一導電型半導体層形成室15の内部構造を図1に示す。
第一導電型半導体層形成室15は、真空槽51を有しており、真空槽51の内部には、主ターゲット装置53と、副ターゲット装置60とが配置されている。
真空槽51には、主排気装置47と主ガス供給装置50とが接続されており、主排気装置47を動作させると真空槽51内が真空排気され、真空槽51の内部が真空雰囲気にされる。
真空槽51の外部には、主スパッタ電源49が配置されている。主電極41は主スパッタ電源49に接続されており、主スパッタ電源49を動作させると主電極41に直流電圧、交流電圧(高周波電圧を含む)、パルス状電圧が重畳された直流電圧等が印加される。
なお、第一薄膜材料を含有する主ターゲットには、第一薄膜材料だけで構成されたターゲットと、第一導電型半導体層と同じ物質で構成されたターゲットの両方が含まれる。
二個以上の主ターゲットを用いる場合は、第一導電型半導体層と同じ物質のターゲットと、第一薄膜材料から成るターゲットの両方を一緒に第一導電型半導体層形成室15内に配置することができる。
この例では、第一導電型半導体層はGaNであり、第一導電型半導体層を構成する元素は、GaとNの二種類あり、第一薄膜材料はGaであり、反応性ガスは、他の元素であるNを化学構造中に有している。
主ターゲット42が 第一導電型半導体層と同じ物質で構成されている場合であっても、その一部は、スパッタリングの際に、分解して一部の元素が失われてしまうが、プラズマによって反応性ガスから生成された失われた元素が、成長する薄膜中に取り込まれ、第一薄膜材料と反応して、特定の元素が欠陥しない第一導電型半導体層24が形成される。
副ターゲット64は、副電極61上に配置されており、その状態で、分離容器62の内部に配置されている。分離容器62の開口は、基板ホルダ55に向けられており、副ターゲット64は、分離容器62の開口から基板ホルダ55に向くように配置されている。副ターゲット64は、第一の導電型のドーパントで構成されており、この例では、副ターゲット64はSiで構成されている。
ここでは、放出量制限部材63は、分離容器62の開口に配置され、分離容器62を蓋しており、従って、副ターゲット64は、放出量制限部材63によって蓋がされた分離容器62の内部空間に配置されている。
分離容器62には排気口が設けられており、この排気口には副排気装置65が接続されている。
従って、真空槽51の内部雰囲気に於いて、分離容器62の外部雰囲気は主排気装置47によって真空排気され、分離容器62の内部雰囲気は副排気装置65によって真空排気される。
従って、主ガス供給装置50と副ガス供給系67によって、分離容器62の外部雰囲気と内部雰囲気にそれぞれ主、副スパッタリングガスを供給しながら、主排気装置47と副排気装置65によって、分離容器62の外部雰囲気と内部雰囲気とをそれぞれ真空排気することができる。
副スパッタリングガスは、主スパッタリングガスよりも反応性ガスの含有率が小さく、本例では、副スパッタリングガスは、希ガスから成り、反応性ガスを含有しないガスが用いられている。
MQW形成室16はMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)装置であり、MQW形成室16の内部に原料ガスを導入し、第一導電型半導体層24の表面に、井戸層と障壁層(ここではGaN層とInGaN層)とを交互に積層し、図4(e)に示すように、第一導電型半導体層24上に、井戸層と障壁層の積層膜から成るMQW(multiple-quantum well:多重量子井戸)層25を形成する。
次に、得られた光素子29は搬出室18に移動させ、光素子製造装置1の外部に取り出すと、一連の光素子形成工程が終了する。
本願発明では、Si窒化物は生成されないため、ドーパント濃度の制御が容易である。
22……バッファー層
23……真性半導体層
24……第一導電型半導体層
25……MQW層
26……第二導電型半導体層
51……真空槽
50……主ガス供給装置
61……副電極
62……分離容器
63……放出量制限部材
64……副ターゲット
66……貫通孔
42……主ターゲット(ターゲット)
Claims (9)
- 真空排気される真空槽と、
前記真空槽内に配置され、半導体層を構成する元素のうち、少なくとも一種類の元素を含む物質である薄膜材料を含有する主ターゲットを有し、
前記主ターゲットをスパッタリングし、前記真空槽内に位置する成膜対象物表面に半導体層を形成する半導体層形成装置であって、
前記真空槽内には、ドーパントを含有する副ターゲットが配置された分離容器と、
前記真空槽内の前記分離容器の外部雰囲気を真空排気する主排気装置と、
前記真空槽内の前記分離容器の外部に主スパッタリングガスを供給する主ガス供給系と、
前記副ターゲットと前記成膜対象物の間には、貫通孔を有する放出量制限部材が配置され、前記副ターゲットのスパッタリングによって、前記副ターゲットから放出されたスパッタリング粒子は、前記貫通孔を通過して前記成膜対象物の表面に到達するように構成された半導体層形成装置。 - 前記貫通孔は、前記放出量制限部材に複数個形成された請求項1記載の半導体層形成装置。
- 前記分離容器の内部雰囲気を真空排気する副排気装置と、
前記分離容器の内部に副スパッタリングガスを供給する副ガス供給系とを有する請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の半導体層形成装置。 - 前記主スパッタリングガスには、前記薄膜材料と反応して前記半導体層が形成される元素を含む反応性ガスが含有され、
前記副スパッタリングガスには、前記主スパッタリングガスよりも前記反応ガスの含有率が小さくされた請求項3記載の半導体層形成装置。 - 前記薄膜材料はGaであり、
前記ドーパントはSiであり、
前記反応性ガスは、化学構造中に窒素原子を有するガスである請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の半導体層形成装置。 - 真空槽と、
前記真空槽に接続され、前記真空槽内に主スパッタリングガスを供給するガス供給装置と、
前記真空槽内に配置され、半導体層を構成する元素のうち、少なくとも一種類の元素を含む物質である薄膜材料を含有する主ターゲットとを有する半導体層形成装置を用い、
前記真空槽を真空排気しながら前記真空槽内に前記主スパッタリングガスを導入し、前記主ターゲットを前記主スパッタリングガスによってスパッタリングし、前記真空槽内に位置する成膜対象物表面に半導体層を形成する半導体層製造方法であって、
副ターゲットは、真空槽内に配置された分離容器内に配置し、
前記真空槽内に配置されたドーパントを含有する前記副ターゲットと前記成膜対象物との間に放出量制限部材を配置しておき、
前記分離容器の外部雰囲気と内部雰囲気とを別々に真空排気しながら、前記外部雰囲気には前記主スパッタリングガスを導入し、前記内部雰囲気には副スパッタリングガスを導入し、前記主ターゲットと前記副ターゲットとを、前記主スパッタリングガスと前記副スパッタリングガスとで、それぞれスパッタリングし、
前記副ターゲットから放出されたスパッタリング粒子は、前記放出量制限部材に設けられた貫通孔を通過させて前記成膜対象物に到達させ、前記半導体層に前記ドーパントを含有させる半導体層製造方法。 - 前記真空槽の内部であって、前記主ターゲットと前記副ターゲットをスパッタリングする際には、前記分離容器の外部の圧力よりも、前記分離容器の内部の圧力を高くする請求項6記載の半導体層製造方法。
- 前記主スパッタリングガスには、前記薄膜材料と反応して前記半導体層が形成される元素を含む反応性ガスを含有させ、
前記副スパッタリングガスには、前記主スパッタリングガスよりも前記反応ガスの含有率を小さくする請求項6又は請求項7のいずれか1項記載の半導体層製造方法。 - 前記薄膜材料にはGaを用い、
前記ドーパントにはSiを用い、
前記反応性ガスは、化学構造中に窒素原子を有するガスを用いる請求項6乃至請求項8のいずれか1項記載の半導体層製造方法。
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